経済産業省
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独立行政法人評価委員会(第37回) 議事録

日時:平成20年2月15日(金)10:00~12:00

場所:経済産業省国際会議室

出席者

木村委員長、青木委員、荒牧委員、岩村委員、大橋委員、小野委員、梶川委員、 橘川委員、坂本委員、田中委員、鳥井委員、中村委員、松山委員、室伏委員

議事録

木村委員長

それでは、ただいまから第37回経済産業省独立行政法人評価委員会を開催させていただきます。お忙しい中をお運びいただきましてありがとうございました。

本日は、まず報告事項といたしまして、昨年末に政府が取りまとめました「独立行政法人整理合理化計画」について、事務局から説明をお願いいたします。

その後、昨年度前倒しで見直しを行いました情報処理推進機構と石油天然ガス・金属鉱物資源機構、そして本年度見直しを行いました新エネルギー・産業技術総合開発機構の3法人につきまして、次期の中期目標及び中期計画をそれぞれご審議賜りたいと存じます。

本日の議論につきましては、資料及び議事録を公開することとなっておりますのでよろしくお願いいたします。

それでは、早速でございますが、議題1番目の「独立行政法人整理合理化計画」について、波多野課長からご報告をお願いいたします。

波多野課長

お手元の資料1に基づきましてご説明をさせていただきます。

資料1でございますが、前回の評価委員会の一週間後でございますけれども、昨年12月24日に閣議決定されました「独立行政法人整理合理化計画」でございます。前回の評価委員会で途中経過だけのご報告でございましたが、最終的なものといたしまして、まずP1~8が総論部分でございます。

関係部分を簡単にご説明させていただきますと、まず、P1から趣旨が書かれてございまして、P2から横断的事項、これは従来いわれておりました事項でございますけれども、P2の(1)「随意契約の見直し」、(2)「保有資産の見直し」、(3)「官民競争入札等の積極的な活用」、P4の(4)「給与水準の適正化」、こういったことが指摘されてございます。

この関係で、独立行政法人が現在所有しております資産のうち現在活用されていないもの、あるいは不要と思われるものにつきましてはなるべく早く売却をし、それについて国庫納付をするといったことが決められたところでございます。

P4以降でございますが、独立行政法人のガバナンスのあり方、特に評価委員会に関係しますところをご説明させていただきますと、まずP5の中ほどに項目カがございますが、「独立行政法人の長の任命について、内閣の一元的関与を強化するとともに、監事及び評価委員会の委員の任命についても内閣の一元的関与を図ることを速やかに実施する」と書かれてございます。

P6、7でございますが、「監事監査等の在り方」、あるいは「事後評価の在り方」、こういったものが書かれてございまして、まず、P6の「監事監査の在り方」でございますが、従来、独立行政法人の監事の職務というのは、それほど詳細な規定がなかったわけでございますが、独立行政法人通則法を改正いたしまして、新しく監事の職務規定を明定するといったような方向性が打ち出されてございます。

それからP7でございますが、これは特に関係するところですけれども、(6)の「事後評価の在り方」の項目カですが、「現行の各府省ごとの評価体制について、内閣全体として一元的な評価機関により評価する仕組みに改めるとともに、各独立行政法人の長及び監事の人事について、評価機関が評価結果を反映させて関与する仕組みとする方向で早急に検討を進め、平成20年のできるだけ早期に結論を得る」ということでございます。これは現在、内閣の行政改革推進本部で検討が進められてございまして、一つの方向性といたしましては、内閣で一元的に管理をする評価委員会を設置し、今まさに開催させていただいております各府省の評価委員会については、内閣の方に整理統合するということの検討がなされているところでございます。

現在のところ、まだ法律改正案ができてございませんが、場合によっては、この通常国会に法律ができ、来年のいずれかの時期に各府省の評価委員会を統合するといったような法律改正がなされる可能性がございます。

以上が総論部分の主要点でございます。

それから各論、各独立行政法人の改革の内容でございますが、P61からが経済産業省関係の11法人につきましての改革内容でございます。本日、中期目標・中期計画についてご審議をいただきますNEDOにつきましてはP64、情報処理推進機構につきましてはP66、石油天然ガス・金属鉱物資源機構につきましてはP67に記載がございます。これに基づきまして本日の中期目標・中期計画のご審議をいただくということでございます。

石黒審議官

それでは、私から一言だけ補足をさせていただきます。

年末にこの委員会を開きご審議いただきましたときに、日本貿易保険の件につきまして、まさに渦中でございましたものですから、途中の状況をご報告させていただきました。その後、新聞等で皆様方既にご存じのことかと思いますが、経済産業大臣、官房長官、渡辺特命担当大臣の三者会談によりまして、日本貿易保険につきましては政府全額出資の特殊会社に移行することを決めております。

そのとき、岩村部会長からもご説明があったかと思いますが、実は租税条約上、いわゆる政府または公的機関でなければ、保険が付保されております債権に関しては、今非課税措置がとられておりますけれども、これが民営化されてしまいますと、企業がもっております貿易保険が付保された債権についての利子に課税されてしまうといったような問題がございまして、そういったことの配慮もございました。

それから一方におきまして、渡辺大臣から、特殊会社にぜひ移行してほしいといったようなご要望がございまして、三閣僚調整の結果でございますけれども、政府全額出資の特殊会社化ということで決定をいたしました。

貿易保険といいますのは、我々としては基本的に国の業務と同等だと思っておりますので、三閣僚の合意におきましては会社法のガバナンスということになるわけでございますけれども、法人税等の非課税措置、それから必要な準備金の積み立てを除き、利益があった場合には全額国庫納付をするとか、それからまた重要な案件の引き受けとか大規模な保険事故の発生に関しては、会社の信用を維持するために将来における政府の支援措置や存廃についての政府の関与を規定するといったようなことで、必要不可欠な措置はしっかりと法的に講じるということもあわせて三閣僚の会合で決めさせていただいた上で特殊会社に移行することを決定した次第でございます。

以上、新聞等でもご存じのことかとは思いますが、そういった条件をつけた上で合意をさせていただいた旨、ご報告をさせていただきます。

木村委員長

ありがとうございました。

ただいまの件に関しまして、何かご意見あるいはご質問ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

「独立行政法人整理合理化計画」で一番大きな点は、評価委員会を内閣に一元化するということです。計画によりますと、このような委員会はすべてなくなってしまって内閣府で全部やるということになります。私も自分で評価をやっている立場から、本当にできるのか疑問を持ちますが、どうなるのでしょうか。ルールがありますから、委員会の規模は恐らく30人ぐらいだと思います。そして、いくつかの分科会をつくって、例えばR&Dをやっているところ、サービスをやっているところ等の区分けをして、それを各分科会の委員がみていくということになるのだと予想されます。したがって、今我々がやっているようなやり方、つまり産総研の分科会、NEXIの分科会等でやっているような細かい評価というのはできなくなってしまい、外形だけでみてしまうということになるのではないでしょうか。それで本当にいいのかなと思いますが、そういう方針のようですので、しばらくは行く先を見守っていく必要があると思います。

よろしゅうございますか。

それでは議題の2番目になりますが、情報処理推進機構の次期中期目標について、事務局からまずご説明をお願いしたいと存じます。よろしくお願いいたします。

八尋課長

それでは、情報処理推進機構の目標につきまして、情報処理振興課からご説明をさせていただきます。お手元にあります資料2―1をお手元に置いていただけると助かります。

資料2―1に「前文」がございまして、私ども今回、次の5年を考えますと、情報化社会が本格的に到来しているということを真剣にとらえていきたいと考えております。「前文」の初めの方にございますように、急激な進展でソフトウェアに依存する社会が本格的に来ておりまして、こういったものを支えていただけるようなIT人材を社会のあらゆる局面でふやしていくことが必要であるということと、(2)の後半でございますけれども、一般の利用者が家庭の機器等でつながりまして、そういったソフトウェアを使いながら、さまざまなセキュリティも含めて対応していかなければいけない時代が来ているということ。

それからP2でございますけれども、「前文」の(3)で、利用者が主導しなければいけない時代でございまして、これまでのITの供給者側というよりは利用者側が渾然一体となって経済社会システムをITで支えていく時代だと認識しております。

それから(4)で、グローバル化の問題、これは負の方の問題もございますけれども、国際的な供給体制を、アジアを中心に品質も人材も、これまでIPAが培ってきたスキルの見える化とか、試験の国際展開を含めてきちんとやっていくことが日本の高度情報化社会の質を決めるというふうに考えております。

それから(5)で、社会基盤について、情報量が爆発的に増大していく中で、これらのものを集合知として活用できるようなプラットホームを、セキュリティであれ競争力強化であれきちんと使っていくことを考えておりまして、P3の「IPAに求められる役割」でございますけれども、「情報処理の推進」よりも「情報社会システムの安寧と健全な発展」がより強く求められるということで、幅広い施策の視点をきちんとインキュベーションしていきたいと考えております。

それで、こういった高度情報化社会の到来を迎えますと、大きく変身を遂げ発展していかなければいけないIPAということですが、第1期に比べまして大きく位置づけを変えてきておりますので、こういった情報社会システムを盤石なものにするための施策を担う中核機関として、以下4本柱を考えていきたいと思っております。

1つは「情報セキュリティ対策」でございますけれども、今まで以上にプロアクティブな対策が必要となり、また電子マネー等一般利用者がお使いになる部分についてもいろいろな問題が発生すると考えておりまして、こういった問題についての政策提言までできるようなきちんとした対応を5年間でやっていきたいと思っております。

それから「ソフトウェア・エンジニアリングの高度化」に関しましては、次世代のシステムに関しまして一緒に考えていくというようなところまで、第1期、きちんと基盤が整備されてきておりますが、昨今、例えば東京証券取引所で起きたようなシステム障害等がふえてまいりますと、これは、経済産業省として産業構造審議会などとも議論をきちんとしながら、こういった社会的なインパクトが大きいシステム障害にいかに対応していくかということを、法改正も含めてきちんと議論しなければいけないと思っております。それに呼応してIPA側でもそういうことに対応できる人材であるとか環境整備のあり方をいろいろと検討できればいいなと思っていまして、時間はかかると思いますが、これも社会的なニーズが高い課題だと思っております。

それからソフトウェア・エンジニアリングというのは、今、欧米に追いつきつつあると考えておりますけれども、さらに高度化をしていかなければいけないというところで、第1期に国際連携まではやってきているのですが、さらに加速させる必要がございます。

それから、「高度なIT人材の育成とIT利活用レベルの向上」に関しましては、よりグローバル化するというところが出てきておりますので、そういった多様な人材をきちんとレベルアップすることとともに、ISOの主査を務められるような人であったり、試験委員を務められる人であったり、オープンイノベーションをともにできるような人であったり、いろいろなプロフェッショナルコミュニティが欧米では活動しております。日本にもこういった俎上はでき上がってきているのですが、そういったコミュニティ、一つの企業を超えたコミュニティをきちんと育成することが鍵になると考えておりまして、第1期に培ってきたOSS周りであるとか、ITSというスタンダード周りで育ってきましたコミュニティをさらに幅広く広げていきたいと考えております。

それから「新たな技術革新の連鎖を生み出す基盤の形成」に関しましては、これまで以上に協働的なイノベーションが重要になりますが、第1期に培ってきたこの辺の人材周りはIPAに集中してきておりますので、IPAと産業界とのネットワークを通じて、よりオープンな技術基盤・利用環境を整備してまいりたいと考えております。

情報処理振興課からは以上でございます。

木村委員長

ありがとうございました。

それでは引き続きまして、次期中期計画について理事長からご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

藤原理事長

情報処理推進機構の理事長の藤原です。よろしくお願いいたします。

資料2―2が「独立行政法人情報処理推進機構第2期中期計画(案)」です。計画は非常に大部ですので、簡潔にご説明をさせていただきたいと思います。

今、情報処理振興課長からご説明がありましたが、第2期は「情報社会システムの安寧と健全な発展」という方向で仕事をしてまいります。

東京証券取引所が二度にわたって業務をストップした、あるいはパスモで改札口が混乱したといった事例がありました。これらはいずれもソフトウェアの問題です。このようにソフトウェアは社会経済の重要なインフラストラクチャーになっています。

もう一つはITのグローバリゼーションという大きな流れがあります。中国、インドあるいはベトナムといった国へのソフトウェア開発のアウトソーシングが増大しており、また、セキュリティについても攻撃が外国からも行われています。このようにソフトウェアを取り巻く環境は非常にグローバル化しています。こういった点にも十分留意しながら業務に取り組んでいきます。

事業に取り組む際の視点は4つあります。インフラストラクチャーとしての「安全性・信頼性の向上」、それから、何といっても「国際競争力の強化」です。自動車、家電といった日本の製造業の競争力の源泉を支えているのは組み込みソフトウェア、エンベッディッド・ソフトウェアです。さらに「IT人材の育成」を強化していく必要があります。最後に、IPAの経営の視点として、「ユーザーの目線」を常に大事にしていきたいと思っています。

「重点施策」も4つです。これは情報処理振興課長からご説明がありましたが、「情報セキュリティ対策強化」、「ソフトウェア・エンジニアリングの推進」、「IT人材の育成」、それから「開放的な技術・技術標準の普及」という4本柱で進めていきます。

1番目はセキュリティです。情報システムに対する脅威に対しては、今まで事後対策を主としてやってきました。第2期はプロアクティブ、事前予防に重点を置いてセキュリティの脅威を未然に防止してまいります。

特にWinnyやShareといったファイル共有ソフトを通じた情報漏えいが問題となりましたが、この原因である「暴露ウィルス」はまだ跳梁しています。第2期はこれに対する抜本的な対策を講じたいと思っています。

また、先程のパスモの事例もそうですが、携帯電話等のソフトウェアが組み込まれている機器についての脅威も増大しており、それに対する対策を強化していきます。

中小企業については、自らがセキュリティを守る必要があるということに加え、取引先からもセキュリティ対策を講じていることが求められるようになってきています。このような観点から中小企業のセキュリティ対策を第2期の大きな柱の一つにしていきます。

それから、第1期においても国際的に様々な協力を行ってきましたが、米国のNIST、韓国のKISAといったところとの協力をより一層強化していきたいと思います。

暗号につきましては、世代交代の必要性が高まってきました。広く使われている暗号の安全性が低下する可能性があります。それに対する対応策を講じていきます。

IPAは「IT製品が安全である」ことを認証するITセキュリティ評価・認証制度を実施しています。本制度は次第に定着してきていますが、より一層の制度改善をしていきます。さらに、国際競争力の源泉としてこの制度を使っていくような方向にしていきたいと思っています。

2番目が「信頼性の向上」です。「ソフトウェア・エンジニアリング」、これはソフトウェアをより効率的に、より早く、できればより安く開発するための技法です。第1期ではその技法を確立してきましたが、第2期はそれらを普及していきます。ツール化、あるいはデータベース化を行い、皆が使いやすい形で提供し、普及していくといった点に重点を置いてまいります。

「情報システムの障害情報の収集、要因分析等の検討」については、情報処理振興課長からもお話がありましたが、既に第1期から公表ベースの事例の分析は行ってきており、これをさらに充実させていきます。もちろん体制の整備が必要ですが、それに応じて、IPAとしてはそういった方向にかじを切っていきたいと考えています。

「組み込みソフトウェア」ですが、様々なテストの最後の段階で不完全な点が露呈する例が多数あります。そのため、この検査の基準といったものを整備していきます。

次に「海外有力機関との国際連携」です。例えばソフトウェアライフサイクルの設計、実装といった段階の前に契約をするわけですが、その契約プロセスに関する国際標準化に現在取り組んでいます。このような活動を通じて、IPAは国際的にも徐々に認知されてきています。

3番目は「IT人材育成の戦略的推進」です。IPAはIT人材の育成のための強力なツールを2つもっています。1つは情報処理技術者試験です。創設されてから既に40年近くになる、年間60万人の受験者がいる日本最大の国家試験です。もう一つは「ITスキル標準」と「組込みスキル標準」です。これに加えて、金融機関や損保といったユーザの方々のための「情報システムユーザースキル標準」を支援しています。3つのスキル標準が活用されています。第2期では、情報処理技術者試験を中心に、これらを統合的に運用していきます。

現在、情報処理技術者試験の抜本的改革を進めており、来年の春期の試験からは新試験制度で実施してまいります。また、国家試験としては、初めてCBT、Computer Based Testing方式を導入する予定です。例えば新橋のある試験会場に行けば、パソコンが並んでいて問題がすぐに表示されて受験することができ、その場で自分の点数がわかるということになります。このCBT方式は、全国至るところに会場を作って実施していきたいと考えています。

それから、中小企業、あるいは地域のIT化を促すような人材の育成に、例えば長岡市や関西経済連合会といった各地方自治体や地域団体が取り組みはじめており、IPAに協力を求めてきています。そういったところと連携をしながら地域や中小企業のIT人材育成に注力していきます。

先程も申し上げましたが、海外、特にアジアへのアウトソーシングが増加してきていますので、アジア各国との連携により、スキル標準がアジアのデファクト標準となるよう取り組んできました。既にベトナムでは日本の「ITスキル標準」をベースにした「ベトナム版IT人材のスキル標準」ができつつあります。第2期も引き続き推進していきます。

また、IPAでは「スーパークリエータ」と呼んでいますが、独創的なソフトウェアを考えつく人は、若くて、非常に天才的な人が多い。このような人材の発掘・育成してまいります。

4番目です。現在、商業的なソフトウェアとオープンソフトウェアが2つ並立をしながら、マーケットに出ていますが、この間のブリッジを果たすための「相互運用性の確保」に重点を置いてオープンソースの普及に努めていきたいと思っています。

「ITベンチャーへの支援」につきましては、現在、SaaSをはじめとしてソフトウェアをサービスとして提供するというビジネスモデルが増加してきていますが、それに特化していきます。これは平成21年度まで実施します。

「債務保証事業」につきましては、第1期までは一般債務保証と新技術債務保証の2つの制度がありましたが、第1期で一般債務保証の引き受けは終了し、第2期では新技術債務保証に特化します。

5番目は「業務運営の効率化」です。これまで「100者ヒアリング」と称して、学識経験者やIPAのユーザの方々100人を目途に、IPAの事業の成果、あり方、あるいは改善すべき点といったことを毎年ヒアリングしてきました。これを引き続き継続していきます。

業績評価につきましては、人事評価とリンクさせており、ボーナスのみならず昇級あるいは昇格に反映させています。これはIPA独自の制度ですが、今後も続けていきます。

一般管理費及び業務経費は毎年3%ずつの削減、総人件費につきましても5年間で5%の削減を目標に取り組んでまいります。

また、随意契約につきましては、やむを得ない案件を除き、20年度末までに原則廃止いたします。

自己収入の拡大ということでは、先程申し上げましたITセキュリティ評価・認証制度を運営し、年間 4,000万程度の収入があります。これを増加させていきたいと思っています。

地域ソフトウェアセンターにつきましては、経営状態のよいセンターに対しては支援を継続していく一方、事業の成果が得られなくなっているセンターにつきましては撤退をしていくといったメリハリをつけた対応をしていきます。

以上です。

木村委員長

ありがとうございました。

では松山分科会長、何か補足がございましたらお願いいたします。

松山分科会長

すべておっしゃっていただいたと思いますが、第2期に向けての基本的なポリシーにつきましては、先ほど八尋課長からご説明がございましたけれども、第1期に関しましては、基本的には情報処理産業といいますか、あるいはソフトウェアの社会的展開を促進するということがベースにございました。したがいまして第1期では、個別企業に対するソフトウェア開発支援事業がございましたけれども、第2期に関しましては、これは行わず、情報社会が実現されているという認識に基づきまして、その社会的安全性あるいは信頼性を確保するためには、ソフトウェアとしてどういう観点のことをやらなければいけないかということに特化いたしております。もちろんすべてのことができるわけではございませんので、IPA自身がもっているこれまでのリソースを最大限に生かせる4つの柱ということに集約していただきました。

この基本的考え方についての議論は、私及び分科会の委員の先生方と経済産業省の方ともお話ししましたし、IPAの方々ともかなり熱のこもった議論を繰り返してきて、こういう方向性について納得いただいた、あるいはやりましょうという気になっていただいたという経緯になっておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

木村委員長

ありがとうございました。

ただいまのご説明に対しまして、何かご意見、ご質問ございますか。

鳥井委員

一点は質問でございます。技術者試験を変えられるということですが、これは、継続性というのは意外と大事な面があると思いますが、今までのシステムで何が悪かったから変えられるのか、 Computer Based Testというのは、それはいいとして中身を変えるというのは何なのか。

もう一点、少し気になるのですが、少なくともご説明を聞く限りは、「何をします」ということが書いてあるというご説明いただいたのですが、「どういうサービスを実施します」というような視点でのご説明が余りなかった。こちらを読んでみますと、それは書いてありますが、そうしますと、中期計画の見出しに、「何をします」という見出しではなくて「何を達成します」というたぐいの見出しがついているとわかりやすいかなという気がして、よくよく読むと、それなりに書いてある、読まないとわからないというところがあるので、見出しも少し工夫いただくとすごくわかりやすくなるのかなという感じがします。

木村委員長

いかがでございましょうか。

藤原理事長

情報処理技術者試験につきましては、今のところ大きく変えるつもりはありません。現在、「ITスキル標準」をはじめとする3つのスキル標準の普及が進んでおり、それらと情報処理技術者試験の整合を図っていくということです。例えば、基本情報技術者試験に合格した人は「ITスキル標準」でのレベル2に相当すると判定できるように、両者を統合運用してまいりたい。「ITスキル標準」のレベルは7までありますが、レベル4までは情報処理技術者試験で測れるのではないかと考えています。基本情報処理技術者試験に合格した人は、レベル2、応用技術者試験はレベル3というような方向に試験の中身を抜本的に変えつつあります。制度自体で変更しようとしているのは、現在13ある試験区分の整理やレベル1試験の創設といったことです。

奥家補佐

試験の面については、特に政策的な観点から検討をずっと行ってきていましたので、その背景をちょっとだけご紹介させていただきます。

そもそも一昨年の10月からITの世界環境が相当変わってきています。人材の問題も深刻であるということで、これに対応した形で、そもそも人材育成のツールのようなもの、これだけ試験制度もあって、スキル標準も3つほどあります。こういったものをフル活用してどうやってこの問題に対処していくかという問題意識がありました。

それに加えて、特にIT系の人材についても経営的観点が求められるようになってきている。またソフトウェアについては、組み込みの関係の知識も相当必要になってきている。こういったものを踏まえまして試験制度の方に現在のニーズを、整合性を図りつつ反映させていくということでずっと検討を行ってきたということです。

それに伴いましてスキル標準、ITSSとかETSSといったものがありますけれども、今理事長からご説明させていただきましたとおり、そこと整合性を図ることで、実際に使えるものにしていこうということで試験制度の改革を進めてきたところであります。概ね好評を得ておりまして、早くやってほしいというようなご期待をいただいています。

松山分科会長

スキル標準との統合化は、第1期のときから分科会でもお願いしてきておりまして、何かといいますと、結局私などもなかなか評価しにくい、こういうことをやるのがこの人の能力、技能レベルでどのレベルなのだということをはかる尺度が、実は余りない。そうすると、現場ですごい方もおられるけれども、同じ給料を取っているけれども大したことないなという人もいて玉石混淆の状態で動いているというのがソフトウェア業界にはございまして、それは社会制度として、ある種のスタンダード化して、それを国の試験を通じて認証していただくということで、これはいろいろな会社でも、例えば私は、大学でもやっておりますけれども、大学などでもその人の評価をやるための基準をぜひともつくっていただきたいということがございまして、それに向けて、二刀流の武器をおもちですので、それをうまく融合して明快な方向をつくっていこうという形で努力しています。

一方、 Computer Based Testは、先生方もご存じだと思いますが、いわゆる英語のテストも英語能力のスタンダードをはかるためで、我々のところでも実は大学院の入試でそういうのを課する、東京大学もそういうのをしてきておりますが、そういう形でのベースラインに、インターナショナルを含めてなってきている。

そういうことも含めて展開していくと、やはりコンピューターベースのシステムをきちんとつくっておくということが、例えば先ほどいいましたけれども、アジアの展開とかということになりますと、実際に実施するのはベトナムであろうがタイであろうがどこでもいいと。我々としては、そういうところでどういうカリキュラム、どういうステージをきちんとデザインするのかというのをIPAの方でしっかりやっていただくということで、アジアのいろいろなスキルレベル、教育などに関してもIPAが貢献していただくようになるだろうと。そういうためのツールでございます。

もう一つ人材育成でいいますと、実は京都府の高校に情報科というのがございまして、そういうところでいろいろお世話をしていると、高校生からみますと、この試験で資格を取ることがすごい目的意識になっています。試験合宿をやるというのが特色であって、彼ら、彼女らというのは非常に目的意識をもっている。

そういうことになっていることを、IPAが本当に知っているのかなというのがあって、行って向こうの校長先生とお話をしていただいて、生徒さんたちがどのように思っているのかということを、単に60万人という数ではなくて、高校生あるいは現場のソフトウェア技術者からみたときに、これは自分たちのキャリアとして考えていますよということも、実はみていただいたりしております。

そういう意味では、ここには非常に力を入れて、グローバルな展開も含めてしっかりとやっていただこうというので、もう既に第1期の途中からそういうことの準備を着々とやって、第2期に入ってからはしっかりとそれを展開する形のプランだということです。

木村委員長

ありがとうございました。

藤原理事長

「国民に対するサービス」という観点からご質問がありました。今課長からもお話がありましたが、第1期は、ソフトウェアで事業性があるものや技術的にすぐれているものを提案してきた企業を支援するといったことを中心に事業を実施してまいりました。第2期は、例えばテストツールやデータベースのような、もっと社会的に広く使えるようなものを公共財として提供していくことを中心にしたいと考えています。例えば、現在、OSSのアプリケーションがどれだけの能力があるのかをテストするツールやベストプラクティス等を集めて、「OSS iPedia」という形で提供していますが、これには1日に2万件ものアクセスがあります。

木村委員長

ありがとうございました。

鳥井委員

中身はそういうことで、みるとわかりますが、見出しを少し工夫していただけないかということです。

木村委員長

鳥井委員のご指摘、私も理解できますので、この点については事務局と相談させていただきたいと思います。中身は問題ありませんので、見出しだけの問題ですから、少し修正をさせていただきたいと思います。そういうことでお認めいただけますでしょうか。

鳥井委員

はい。

木村委員長

ありがとうございました。それではそのように措置をさせていただきます。

それでは引き続きまして、石油天然ガス・金属鉱物資源機構の次期中期目標を事務局から説明をお願いし、続けて次期中期計画について落合副理事長からご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

成瀬室長

それではJOGMECの中期目標についてご説明をさせていただきたいと思います。中期目標本体は資料3―2にありますけれども、これは大部でございますので、ポイントを資料3―1でご説明させていただきたいと思います。

今回の第2期中期目標、今年の4月から5年間ということで立てさせていただいております。

「前文」にございますように、皆様ご存じのように今国際的なエネルギー市場はかなり緊迫化しておりまして、特に中国とかインドの需要が拡大している、供給も逼迫しています。WTIは、今日も95ドルでございますけれども、100ドルに近いところに行って高騰が続いているという状況でございます。

こういった状況の中で、昨年度「新・国家エネルギー戦略」を政府がつくりまして、現在、18、19%くらいの自主開発比率を、2030年に倍以上の4割にしていくということを目指して着々と資源開発をやっている状況でございます。従いまして、石油天然ガス・金属鉱物資源機構としてもこれまで以上に資源エネルギーの開発、それから何か問題があったときのセキュリティの最後の砦となる資源備蓄を着実に推進して成果を上げていくことが必要ではないかと考えております。

具体的には、下にございますように「国民に対して提供するサービスの質の向上」ということで、大きく4つ分野がございます。

1つは「石油天然ガスの開発支援」ということで、まずもって首脳、閣僚、大臣の資源外交の支援を強化していく。また機構の理事長による資源外交の強化ということをしていただきたいと思っております。具体的には、MOU協力枠組みの構築とか、その支援、フォローアップ事業というものを、第1期中期目標期間中実績は9件ございますので、その5割アップということで13件行っていただくことを数値目標にしております。

また、総理や大臣は忙しいわけで、世界中を駆け回るのはなかなか難しい状況でございます。前回、甘利大臣はアフリカには行っていただきましたけれども、特に閣僚レベルが行けない、アフリカとか中南米とか、そういうところに行っていただいて資源外交を主導していただくということでございます。

それから、石油開発をやっているのは我が国の探鉱開発企業でございますので、その自主開発権益の4割を達成していくためには、JOGMECが我が国の探鉱開発活動の2分の1以上を支援していく。これは色々なツールがございます。おかげさまで昨年度、探鉱出資とリスクマネーの強化を5割から75%に引き上げさせていただいたわけでございますので、そういった出資制度等を活用して支援を2分の1以上にしていくということでございます。

それから「知識・情報センター化」ということで、我が国の資源戦略、企業の技術戦略等に資する情報提供をしていくとか、資源・エネルギーに関わる人材もかなり少なくなっているわけでございますので、そのベースとして人材育成、また技術開発、GTL、メタルハイドレード等に特化した形で集中的にやっていきたいと思います。

次に、2.の「金属資源開発支援」でございますけれども、これも基本的には同様でございます。資源、メタルでございますけれども、首脳・閣僚外交の支援強化、理事長による外交の強化ということで行っていただきたいと思います。MOU等の実績、これまで6件ぐらいございますので、これも5割アップで10件を目指していただければと思います。また、閣僚レベルが頻繁に行けない鉱物資源国との資源外交を主導をしていただく、またレアメタル(白金、レアアース、タングステン等)、これは次世代自動車とか電気機器とかの「産業のビタミン」とも呼ばれていますけれども、自動車業界等のニーズに合わせたような形で資源開発、資源確保をしていく。

昨年、海洋基本法が議員立法で制定されました。我が国の国土は狭いわけでございますけれども、海洋、領海、それからEEZ(排他的経済水域)等々を含めますと世界で第6位の広さをもちます。そこに眠っている資源、特にメタル系、熱水鉱床と呼ばれるものでございますけれども、それを開発していくということでございます。

また、石油と同様に、出資とか債務保証とか融資とか色々なリスクマネー供給がございますので、そういうので民間の探査支援をしていく。また我が国のメタル資源の戦略なりメタル企業の技術戦略に資する情報提供をしていく。また、メタルについてもバイオリーチングとか色々な技術開発がございますので、これも選択と集中を図っていきたいと思います。

次に、「資源備蓄」でございますけれども、「石油・天然ガスの国家備蓄統合管理の一層の効率化」、これは効率化をどんどん進めていくということで、この第1期中期目標期間中と同程度以上の水準の効率化を図っていきたいと思っています。また、後で何か問題が起こったときに機能しないと問題でございますので、緊急放出に効果的に対応するための体制の充実とか、最近では石油備蓄で国際的に協力をして資源を獲得していくツールとしても使えるという面もございますので、そういった意味での戦略的な推進。

またLPGの基地建設も行っておりますので、次期中期目標期間中に実現する。また民間石油・石油ガス備蓄支援の見直しを行っていく。またレアメタル備蓄の見直しもしていくということでございます。

最後に「鉱害防止支援」でございますけれども、環境問題の一種でございまして、しっかりやらなければいけないということで、色々な地方公共団体とか鉱害防止義務者(昔の鉱山会社)に対する技術支援とか金融支援、これも、国際的に開発をしていくとどうしても出てくる問題でございますので、技術支援をしていくということでございます。

以上が「サービスの質の向上」でございまして、次のページで「業務運営の効率化」的なところでございます。「経費削減・業務運営の効率化」ということで、一般管理費は前年度比3%以上、業務経費は1%以上、人件費は国家公務員同等で5年間で5%以上。それから「業務に係る適正化」ということで、コンプライアンスを徹底していく。また一般競争入札、公募による実施。また随意契約については、ご説明があったと思いますけれども、整理合理化計画を踏まえて、特に備蓄関係、それから鉱害関係について随意契約をさらに効率化していく、適正化していく、競争入札にしていくという形で考えていきたいと思います。

また「業務運営及び業務の透明性の確保」ということで、色々な情報公開なり外部有識者による評価ということでやりたいと思います。

それから「財務内容」でございますけれども、特許料収入、これは全 101法人のうちJOGMECはトップで約5億円になっておりまして、更に自己収入の拡大を続けていく。またリスクマネーについては、リスクマネーをどんどんやっていくと財務的に赤字になってしまい、その出資額の2分の1は損益計算書上、損失を計上しなければいけないことになります。仕事をどんどんやっていくと赤字になっていくという性質がございますので、その辺をどのように対応していくかということで考えていきたいと思います。

また最後に、海外事務所は、当然臨機応変に改廃をやっていくし、鉱害の債務保証業務については廃止していきたいということで、伸ばすところは伸ばして効率化するところは効率化していくということでメリハリの効いたものにしていきたいと思います。

以上でございます。

落合理事長

JOGMEC副理事長の落合でございます。本日、理事長の掛札がペルーとメキシコに出張中のため、私からJOGMEC第二期中期計画(案)につきましてご説明させていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

お手元に資料3―3と3―5がありますが、3―3は第二期中期計画(案)のポイントを整理したもの、第二期中期目標(案)と中期計画(案)とを対比したものが3―5です。3―3を中心にご説明いたしますが、必要に応じて3―5もご覧になっていただければと思います。

初めに「石油・天然ガス開発支援」ですが、「資源外交の強化」で、国の資源外交の支援のために、私どもが産油・産ガス国政府及び国営石油会社等とMOUを締結し、協力関係を強化する作業を行っております。第一期中期目標期間中にブラジル、リビア、ウズベキスタン、ベトナムと9件のMOUを締結し協力関係を構築しましたが、これを第二期中期計画では5割増の13件にしたいとしております。

それから資料3―5のP4、中期目標(案)(1)の2つ目の○に記載の、「閣僚レベルが頻繁に行けない産油・産ガス国との資源外交の主導」に対しては、先ほどご紹介いたしましたように理事長の掛札がペルー、メキシコに現在出張中ですが、このような活動をさらに積極的に進めていきたいと思っております。

さらにこれに加えまして、最近は産油・産ガス国から各国の産業発展に協力をしてほしいとの要請がよくありますので、中期計画(案)(1)の2つ目の○に記載のとおり、JOGMECとして産業協力推進事業に取り組んでいくことを盛り込ませていただいております。

資料3―5のP4の一番下(2)に「我が国企業への支援の抜本拡大」とあります。私どもといたしましては、P5(イ)にありますが、平成19年度に国から石油探鉱出資比率上限を75%まで引き上げていただきましたので、これを適切に運用することによってリスクマネー供給を分厚くし、(ウ)に記載のとおり、第二期中期目標期間の終了時に、我が国企業の探鉱開発活動の2分の1以上に対して支援を行うという支援活動の強化を考えております。

また、真ん中あたり、中期目標(案)の○で記載のとおり、「企業が対応できない初期段階のプロジェクトの組成機能を強化」してまいりたいと思っております。具体的には、重点化されるべき支援対象の例として、シベリア・極東の資源開発、関連する輸送インフラが挙げられると考えております。さらに、我が国の資源外交、資源政策に寄与するために国が導入しました三次元物理探査船、つい先日ノルウェーの会社から国が正式に引き渡しを受け、「資源」と命名されたとテレビ・新聞等で報道されておりますが、この船の運航管理及び取得したデータの解析につきましては、私どもが国から委託されております。したがいまして、国と相談をしながらこの船を効率的に運用しまして、まずは本邦周辺近海での石油・天然ガス資源の賦存状態の資源調査を着実に進めたいと考えております。

それから、資料3―3の(3)に記載の「知識情報センター機能、技術プラットフォーム機能の強化」、これは資料3―5のP6に(3)「知識・情報センター化」の2つ目の○に、「必要な専門知識を有する人材の確保・育成・配置、それから海外事務所による産油・産ガス国政府機関との関係深化と現地コンサルタントの活用、内外専門家のネットワーク化を実施する」と記載しております。

さらに「技術プラットフォーム機能強化」がその次にありますが、石油・天然ガスに関連した技術の中核的組織ということで機能をさらに強化してまいりたいと考えております。

資料3-5のP7一番上の(1)記載の「人材育成のプラットフォーム機能」については、大学、関係研究機関との連携を強化して人材育成を進めたいと考えております。現在、具体的に8大学とMOUを締結いたしまして、いろいろな研究や学生の教育を共同で行う体制を既に組んでおりますが、この動きをさらに追加してまいりたいと考えております。また、同じような作業を行っている2つの独立行政法人とMOUを締結して研究開発活動等も実施していますので、このような機能をさらに追加してまいりたいと考えております。

また、(1)「人材育成のプラットフォーム機能」の2つ目の○ですが、産油・産ガス国技術者を対象とした研修事業について記載しております。これは旧石油公団時代から実施しておりますが、1,300名近くの産油・産ガス国の技術者を我が国に招聘し、彼らの研修教育を行っている実績があります。

その下の(2)「技術開発のプラットフォーム機能」ですが、ここでは、重点技術の絞り込みを行って技術開発を集中的に実施していく旨、記載しております。

資料3―3のP1の2.にあります(1)「金属資源開発支援」につきましては、「資源外交の強化」として、資源国との間で、第一期中期目標期間中6件のMOUを締結しているところ、第二期中期目標期間中にこの5割増の10件の締結を目指してまいりたいと考えております。

資料3-3のP2には、(2)で「我が国企業への支援の抜本的な拡大」を記載しております。具体的には、ジョイントベンチャーでJOGMECが外国企業と行った調査成果を我が国企業に引き継ぐものでありますが、第一期中期目標期間中の実績4件を第二期中期目標期間中に5割増の6件以上の実績をあげるべく強化してまいりたいと思います。

(3)「海洋資源調査」ですが、これは平成19年の海洋基本法制定を受け、コバルト・リッチ・クラスト等についてのデータ取得・解析、沖縄海域及び伊豆・小笠原海域での資源ポテンシャル調査の実施を考えております。

(4)「知識情報センター機能、技術プラットフォーム機能の強化」につきましては、私どもは技術、知識、それから人材の養成機能を持っておりますので、石油開発部門とともに金属開発部門におきましても、これをさらに強化してまいりたいと考えております。

3.「資源備蓄」ですが、これは成瀬室長からご説明があったとおりです。1つ目は、「石油・石油ガスの国家備蓄統合管理の一層の効率化」として、我が国企業に委託しております石油備蓄基地の操業委託を 100%一般競争入札等へ転換していく方向で考えているものであります。さらに国からの受託費等々につきましても、第一期中期目標期間の削減実績と同程度以上の経費削減を図ってまいりたいと考えております。

2つ目は、「国際協力等の戦略的な推進」として、特にアジア地域の備蓄体制の強化、アジア全体のセキュリティ強化のための国際協力を強化してまいりたいと考えております。

3つ目の「石油ガスの国家備蓄基地の建設」ですが、現在、液化石油ガスの地下備蓄基地を愛媛県波方と岡山県倉敷で建設中です。これを第二期中期目標期間中に仕上げてまいりたいと考えております。

続いて、P3の(4)「レアメタル備蓄の見直し」ですが、これにつきましては、平成18年に国の総合資源エネルギー調査会鉱業分科会レアメタル対策部会で全体の方向性を出していただきました。この結果を踏まえまして、鉱種ごとの需給・価格動向等を注視しながら適切に対処することを考えております。先ほど成瀬室長からご説明がありましたが、特に需要業界の動向も踏まえ、適切なレアメタル備蓄を進めてまいりたいと考えております。

同じくP3の4.「鉱害防止」ですが、これは地方公共団体等に対する技術支援、鉱害防止義務者等に対する金融支援、さらにもう一つ私ども力を入れたいと思っておりますものは、金属資源保有国政府への技術支援であります。私どもが有します鉱害防止技術は非常に長い歴史がございますので、その技能を金属資源保有国に提供してまいりたいと思っております。

II.「業務運営の効率化に関する事項」につきましては、先ほど成瀬室長からご説明があった内容を受けて、これを具体化していくことを考えております。

III.「予算、収支計画及び資金計画」につきましては、自己収入のさらなる拡大、リスクマネー供給基盤の整備を第二期中期目標期間中に実施してまいりたいということが、中期計画(案)の概要であります。

以上です。

木村委員長

それでは、橘川部会長、何か補足がございましたらお願いいたします。

橘川部会長

石油天然ガス・金属鉱物資源機構の部会は2回ほど開きまして、最終的には2月4日の部会で、この計画と目標について議論しました。そこで出た意見は3つあります。1つは、第1期が終わろうとしているので、その成果をどうやって第2期に繋げていくのかという視点が必要なのではないかという意見です。2つ目は、色々目標・計画を掲げているけれども、この第2期を評価するときのポイントはどこなのかという意見です。それから3つ目は、余り議論にならなくて地味であるけれども、鉱害防止のようなどうしてもやらなければいけないことはきっちりやってほしいという意見が出ました。

1と2をちょっと敷衍させていただきますが、1のポイントを言いますと、石油・天然ガス開発支援部門と金属開発支援部門が一緒になったので、そのメリットが出てきたところを生かしていきたい。特に金属開発支援と石油・天然ガス開発支援はリスクマネーの供給という点では、金属の方が一歩進んでいたところがあるので、その経験が石油に生かされつつある。一方、資源をもっている政府との関係を強化するという発想は石油の方が進んでいたので、それを金属の方にもっていく。これを第2期の目標、計画に生かしていこうという話になって、それはある程度反映されています。

それから2つ目のポイントですけれども、一番わかりやすいのは計画の3―3の資料で、どこをこれから見ていくかというのがポイントになります。1つはP1の「石油・天然ガス開発支援」の(2)の上のところに書いてありますが、今後、第2期の計画期間中に自主開発権益量、結果として2分の1にJOGMECが支援を行えるかどうか、これが一つの重要な数値目標になるということです。

2つ目はP2の下の方ですが、石油備蓄のところで、新規の規制を除いて既存の枠組みに対して石油の備蓄に関わる経費を約11%削減する、これが一つの定量的な目標になると思います。

それから3つ目は、P3の一番下ですけれども、いよいよリスクマネーが本格的に動き出しますと、先ほど成瀬室長が言われたようなメカニズムで、P/L上、欠損金が発生するというような問題があります。それとの関係で、継続的にリスクマネーの供給を国民に納得がいくような形でどのように示していくのか、その枠組みをこの2期の間に作らなければいけない。これが3つ目のポイントになるのではないかと思います。

以上です。

木村委員長

ありがとうございました。

以上のご説明に対しまして、何かご質問、ご意見ございましょうか。

中村委員

実施される内容に関しましては大変期待させていただく部分ですが、海外事務所の新設、改廃など、こういった見直しを機動的に行うということが重要事項に書かれていますが、現在、海外事務所の数、それが今後5年間の中で新設と改廃ということに関しては+-0で考えていらっしゃるのか、もしくはどういった予算措置をされているのか、ちょっとご質問させてください。

木村委員長

いかがでしょうか。

落合副理事長

現在、海外事務所は12ヵ所あります。具体的には、北京・ロンドン・バンクーバー・シドニー・ジャカルタ・ワシントン・ヒューストン・メキシコ・リマ・サンティアゴ・モスクワ・中東の12事務所です。旧石油公団と旧金属鉱業事業団とで別々の事務所が存在していましたが、両組織を統合したときに相当な合理化努力を行った結果、現在11ヵ国に12事務所が置かれております。

これから先、例えば先ほど少々触れましたが、東シベリア地域につきまして、私どもとしましては今後さらに力を入れていきたいと思っております。そのために、既にモスクワ事務所がありますけれども、東シベリア地域での活動拠点として、例えばイルクーツクのような都市に独自の活動拠点をもちたいと思っていますが、これをモスクワ事務所の出張所とするのか、それとも独立事務所とするのか、まだ私どもとして決定しておりません。ただ、現存する12事務所の中で、さらに改廃できる、ないしは見直して廃止することができる、ないしは別の場所へ移す必要があるということであれば、スクラップ・アンド・ビルドといいますか、そういう形で処理していくことになるのではないかと思っております。しかしながら、まだそこまでは決定しておりません。

中村委員

なるほど。例えば経済産業省の中の独立行政法人の中には日本貿易振興機構のようなところもございまして、海外にいろいろもっていらっしゃいますね。経済産業省の政策の中で、一つのオフィスを複合的に利用できるという発想はあるのでしょうか。

木村委員長

いかがでしょうか。

成瀬室長

JOGMECの海外事務所の人というのは、鉱物資源開発を例にとると、実際に現場に出ていって、相手国の鉱山会社と一緒になってビジネスをやっています。海外事務所のオフィスの複合的利用の発想も、当然あると思いますけれども、JOGMECの業務の専門的なところはあるのではないかと思っています。

波多野課長

多くの独立行政法人がございますので、そういったものが効率的に事業ができた方がいいということで、例えばJETROの事務所に対して委託でお願いをするといったことをほかの独法がやっている例はありますけれども、今、資源エネルギー庁からご説明があったとおり、このJOGMECは業務が若干特殊で、あの探鉱を見にいってこいといってJETROの人が見にいってわかるかというと、多分わからないと思いますので、若干特殊性があるということだと思います。ほかの事業では、技術動向でありますとか、あるいは貿易保険でありますとか、そういったものは他の独立行政法人からJETROが受託してかわりに事務所機能をやっていたり、現に機能していますけれども、若干特殊なので、こちらのJOGMECについては、もしつくるとすると別につくって、その中で、JOGMECの中で少し整理統合していくという方向性なのだと思います。

木村委員長

よろしゅうございますか。

中村委員

はい。

鳥井委員

教えていただきたいのですが、石油開発技術のところで、増進回収法という話が出ていますが、これは CO2の貯留というような視点は入っているのですか、入っていないのですか。入っているとすると、どういう役割を果たしていかれるつもりなのか、教えていただきたいと思います。

成瀬室長

一義的には入っていないです。EORというのは、ご存じのとおり、CO2に限らないと思いますけれども、圧力をかけて、できるだけ石油を取り出すという技術で、目的は石油をいかに取り出せるかということです。

鳥井委員

わかりました。

梶川委員

「予算、収支計画」の「リスクマネー供給機能の基盤整備」というところで、「財務内容悪化への具体的な対策」という欄がありますけれども、これは、財務内容の悪化を食いとめるというお話なのか、財務内容の悪化は前提なので、それに対して具体的に諸制度を含め手当てをされようというお話なのか、両者あわせてご検討だと思いますが、所与の問題と、それに対する手段は少しわかりやすい方がいいかなという気はしますけれども、どうでございましょうか。

木村委員長

いかがでしょうか。

成瀬室長

委員ご指摘のとおり、これは両者検討していきたいと思います。出資をしたときには一旦赤字になったとしても、出資のやり方も含めて、キャピタルゲインが回収できればうまく回るわけです。それがうまくローテーションになれば、また益として帰ってくる。

ただ、今回は、その出資制度をつくるときに、これは「出口ルール」といって民間が買いたいという要望があった時には、すぐ売却するということになっています。そこにも全体として問題があるので、出資制度全体、それから会計上、どういうブレークスルーがあるのかというのも専門家と相談しながら検討していきたいと思います。

梶川委員

ただ、その辺になりますと、そもそもJOGMECの行動計画としてし得ることというのはすごく限られてしまって、主務省の行動計画、中期目標ならいいのですが、JOGMECが具体的に何を検討されるのかというお話は、ちょっと難しいのかなという気がいたします。

橘川部会長

梶川委員ご指摘のとおり、システムの問題と運用の問題とがあって、これは両方努力しなければいけないのは確かですが、問題を分けて考えなければいけません。システムの問題は他のところで議論しなければいけない。ただしシステムがそうだからマイナスになって当然なので運用が甘くなる、そこのところを我々としてはチェックするという対応になると思います。

木村委員長

よろしゅうございますか。

梶川委員

はい。

木村委員長

それでは、今ご説明いただいた案を、特に修正するというご意見はございませんでしたので、出ましたご意見を勘案して実際の運用につなげていくということで、当委員会としては、これについて異存ないと回答したいと思いますが、よろしゅうございますか。ありがとうございました。

それでは、最後になりますが、新エネルギー・産業技術総合開発機構の次期中期目標について、事務局からご説明をお願いいたします。

奈須野課長

技術振興課長の奈須野でございます。よろしくお願いします。

NEDOの第2期中期目標、中期計画についてご説明申し上げます。資料4―1と4―2が中期目標に関するものでございます。4―3、4―4が中期計画となっております。私からは中期目標についてご説明申し上げますが、説明としては資料4―1の「NEDOの中期目標(案)のポイント」に沿って説明させていただきます。

今回、改めてNEDOの役割、政府として期待するアウトカムといったものについてゼロベースから議論させていただきました。そして、NEDOについては、我が国の産業競争力の強化、エネルギーの安定供給、そして地球環境問題への対応、この3つの課題に対して、技術を核として産官学の英知を結集していく、自前の研究者はもたない、しかしそういう日本のリソースを糾合して政策当局との緊密な連携のもとでイノベーションを実現していく。こういうことでやっていこうということでございます。

第1期におきましては、NEDOは、「利用しやすいNEDO」、「成果を挙げるNEDO」、「情報発信するNEDO」という3つのキャッチフレーズでやってまいりました。その結果、相応の成果を第1期では挙げたと認識しております。

この基盤の上に立ちまして、第2期では、次のようなシナリオを考えております。

まずは、自前の知識だけでは研究開発、イノベーションを起こすことがどうしてもできない。他人の知識をかりて、あるいは日本にあるすべての最先端の知識を糾合してやっていくということで、知識の融合を実現していくということ。それは単に発明、アイデアの段階では世の中には普及いたしませんので、それを事業化していく努力、そういう力をつけていく、「技術経営力」でイノベーションを実現していくということ。そして特に環境や人間を重視した「エコイノベーション」を実現していくということであります。そして究極的には、世界のモデルとなるような「環境立国・日本」を実現していく。このためにNEDOは貢献してほしいということでございます。

具体的な中身でございます。

NEDOの特徴として、先ほど申し上げたとおり自前の研究開発設備、施設、陣営をもっていないということで、ファンディングエージェンシーとして、ともすれば手段が目的化するというか、お金をまくこと自体が目的化するというおそれがございます。

そういう中で、何をもってNEDOのアウトカム・アウトプットだということが国民にわかりにくい、こういうところがNEDOの特徴というか問題点としてございます。今回は、第1期の基盤に立ちまして相応の成果を挙げたということで、さらに進んで、NEDOのアウトプット・アウトカムを明確にしていく。それを国民にわかりやすいように数値目標として定量化していくということを基本的な編集方針として今回の目標及び計画を策定いたしております。詳細については、この場では申し上げませんけれども、論文を何本であるとか研究発表を何回であるとか、何%の省エネ、何ミリの工作を達成するとか何件のDNAを解析するとか、そういった研究開発マネジメント、それから研究開発のテーマそれぞれについて詳細な目標を設定して国民に対する説明責任を果たしていこうということでございます。

「産業技術研究開発関連業務」でございますけれども、マネジメントの高度化ということで、PDSサイクルをしっかりやっていく、マネジメントガイドラインをバージョンアップしていく。それから研究開発のテーマの再編整理や重点化をやっていくということ。それから費用対効果分析を徹底していくこと。こういうことを通じて研究開発マネジメントを高度化していこうというのが第1点でございます。

第2点、研究開発のそれぞれのテーマでございます。まずはナショナルプロジェクトでございますけれども、当然ながら国際競争力の水準から遜色のないテーマにチャレンジしていくということでございます。やはりリスクを恐れていては成果は見込めないということで、国として求めていく水準を明らかにして、NEDOにはそれにチャレンジしていただくということでございます。そのためには費用対効果の観点から効果が見込める、イノベーションによる成果が見込めるといったものに特に重点化していこうということでございます。

それともう一つ、第2期の特徴といたしまて、環境適応型高性能小型航空機研究開発事業というのがございます。こちらにつきましては、リスクを上回る政策的意義がある、機構において実施せよということで、国としての政策目標の設定及び手段選択に対する責任を明らかにしてNEDOに指示をしております。

それから「基盤技術研究促進事業」については、第2期中期目標期間中において事業の廃止も含め検討していくということで、これらを含めて事後評価において80%を「合格」、60%は「優良」というような全体の目標を設定しております。個別の技術分野については、また別途計画の中で目標を設定しております。

「事業化・企業化促進事業」については、事後評価において60%以上が「順調」との評価を得るということでございます。

それから「技術シーズの育成事業」については、事業予算当たりの査読済み論文数を第1期目標と同等以上ということでございます。もともと予算が減らされておりますので、総数としては厳しいところがございますが、生産性を向上させていくというのが目標でございます。

「新エネルギー・省エネルギーの関連業務」については、ここに書いてあるとおり2010年の目標達成に効果が高いテーマに重点化していく。中長期的には革新的な効果をもたらすテーマに重点化していく。導入普及業務については、2年を原則に終期を設定して規律をもってやっていくということでございます。

「共通的な技術方針」でございます。論文の研究発表、それからアンケートの8割以上の肯定的評価などさまざまなベンチマークを置かせていただいております。

「クレジット関連取得業務」については、さまざまな環境変化がございまして、特にクレジットを生成するプロジェクトに係る環境に対する影響の問題、あるいは地域住民に対する配慮などが特に昨今問題になっておりますので、この点について配慮しながら事業を進めていくということを指示しております。

3つ目の「組織運営・業務の効率化等」でございますが、コンプライアンス体制の整備、一般管理費の15%削減、それから事業の5%の効率化ということです。総人件費については5%の削減を23年度まで継続していく。それから随意契約の見直しとなっております。

「財務内容の改善に関する事項」につきましては、特に基盤技術研究促進事業が問題になるわけでございますが、独立行政法人の欠損金をめぐる状況に配慮しつつ、特に新規案件については事業の見通しを精査し、慎重を期すということで、特に抑制的にやっていくということです。また従来案件につきましては、研究委託先への現地調査を励行するとともに、必要に応じて売上金の納付を慫慂する。こういうことでやっていくことになっております。

それから自己収入の拡大ということで、研究設備の使用の弾力化、成果把握の促進、寄付金の活用を行うということと、機構が保有する資産については「独立行政法人整理合理化計画」に沿った措置を行うということを指示いたしております。

その後ろのページには、研究技術分野ごとの目標を書いておりまして、これに基づきましてNEDOにおいて具体的に中期計画を立案していただいたということでございます。

先ほど申し上げたとおり、研究開発というのは非常にリスクを伴うものでございまして、我々としては具体的なロードマップと長期的なゴールをNEDOに提示して、そのリスクにチャレンジしていただくということをお願いしております。これに基づきましてNEDOでは意欲的にベンチマーク設定の検討をいただきまして、非常にすばらしいものができたと我々は考えております。

私からは以上でございます。

木村委員長

それでは、引き続きまして次期中期計画について村田理事長からご説明を賜りたいと存じます。よろしくお願いいたします。

村田理事長

NEDOの理事長の村田でございます。よろしくお願いいたします。

お手元の資料4―3でございます。ただいま奈須野課長から中期目標のかなり具体的な説明がございました。中期計画自体は、中期目標に沿って項目を立て細部にわたって書いてございます。内容的にダブりますので、私はバックグラウンドについて、私どもの基本的な考え方について一言申し上げたいと思います。

P4以降でございますが、これは、いろいろ抽象的な言葉で申し上げてもわかりにくいものですから、どういうやり方で研究開発を私どもがやっているかというのを、ご参考までに幾つか例を挙げて図解しております。

最初のP4は、半導体の露光装置開発でございまして、右の方に円グラフ、1996年と2006年を対比してございますが、我が国の露光装置のメーカーのシェアが世界的にみて、この10年間で激減しております。この最先端の分野でもう一回チャレンジをしたいということでコンソーシアムを組んでやっている例でございます。

それからP5は、これは部材関係のナノテクの企業連合ないしはコンソーシアムの仕組みを書いたものでございます。

それからP6は、「水素センター」を九州大学と産総研で九州につくってもらいまして、そこで国際的なレベルのかなり高い研究者を集めまして水素の先端科学研究をやっております。これは燃料電池、特に移動体の燃料電池、車に積む電池の関係で、水素の一番のもとの性状にまでさかのぼらないと効率的あるいは合理的な開発ができないということで、大学のシーズまでさかのぼってやるという、横の展開だけではなしに原点にさかのぼるという取り組みをやっている例でございます。

それからP7は、各国との連携例をご参考までに書いてございます。

それからP8は、アジア諸国に対する省エネルギー、新エネルギーのFSあるいは実証事業の展開の模様を書いてございます。

それからP9以降、これはご参考までにですが、私どもの中期計画、第2期に臨みます基本的な考え方を整理させていただきました。委員の皆様方、ご案内のように世界各国、全力を注入してイノベーションに邁進しております。これがとどのつまりはその国の産業の競争力を大きく規定していきかねない重要な戦場になっているわけでございます。

例えば半導体の開発、先ほど一例出しましたけれども、それに投入しております政府資金の額をみてみましても、ここには書いてございませんが、EUは各国ベースを除きましてEU本体だけでも日本の約5倍の政府予算をつぎ込んでおります。アメリカはインテルだとかIBMなどの巨大企業がございますけれども、にもかかわらず日本の3倍以上の予算をつぎ込んでいるわけでございます。それ以外の分野におきましても、世界各国非常に熱心に資金と人材を投入して激しい競争を展開しているということでございます。

したがいまして、私どもとしましては、やはり限られた予算ではございますけれども、重点を絞って縦横のコンソーシアムを組みながら効率的な技術開発をさらに進めていかなければならないということを、いわば基本的な心構えとして改めてもち直しているところでございます。

それから2つ目は「地球環境・エネルギー問題」でございますが、これは待ったなしだと思っております。NEDOの発足以来の新エネルギー、あるいは省エネルギーという業務を技術開発ともども実施、普及まで含めて、できる限り全力を挙げて進めていくということでございます。

そういった基本認識のもとに、P10でございますが、先ほど奈須野課長からのご説明の中にも出てまいりましたけれども、特に3点に重点を置いて中期計画は組み立ててございます。

1つは、高度な研究開発マネジメント機能をさらに高めていくということでございます。異業種・異分野のシーズとニーズを的確に結びつけて強力な研究体制をさらに進めていきたいと思っております。その際に、当然のことながらチャレンジングな目標設定もさることながら、厳しい評価に基づきまして途中段階での勇気ある中止、中断、あるいはさらに重点的に加速化を図るというような機動的な対応をしてまいりたいと思っております。

2つ目は、やはり何と申しましても、実際の競争力は各企業あるいはその産業の人々によって担われるわけでございまして、その際に技術経営力の強さ、弱さというのが響いてまいります。研究開発マネジメントを行っておりますNEDOといたしましては、そういった研究開発競争力に結びつくマネジメントの仕方につきまして、組織内に当然のことながら情報あるいは知識を蓄えているわけでございますが、極力それを外部に積極的に発信していく。それでいろいろな意味での人材育成、ないしは事業者の技術経営力の強化に資していきたいと思っております。

3点目は、特にエネルギー関係だけではなく、例えば半導体ですとか、それ以外の分野におきましても地球環境あるいは省エネルギーに極力配慮した技術開発、研究開発というものもあわせ進めていきたいということでございます。

基本的な考え方だけで申しわけございませんが、具体的内容は先ほどご説明があった目標に沿ったものになっておりますので、私からのご説明は以上とさせていただきます。ありがとうございました。よろしくお願いいたします。

木村委員長

ありがとうございました。

本日は、部会長の岸委員がご欠席でございますので、部会長代理の室伏委員から補足がございましたら、お願いいたします。

室伏委員

室伏でございます。少し補足をさせていただきます。

今週12日にNEDO部会が開かれまして、そこで提示されました中期目標及び中期計画について議論をいたしました。幾つかそこで議論になりましたことについてご報告させていただきます。

1点目は、NEDOが行うナショナルプロジェクトについてでございますが、奈須野課長から説明がございました資料4―1のP2で、「費用対効果の観点も含めた事前評価により、費用を上回る効果があるものに限定する」と、以前の文案には「限定する」という表現がございました。それにつきまして委員から質問ないしは意見が出まして、NEDOには金銭的なリターンを追求するということではなくて、長期的な社会的価値を追求してほしいという意見、あるいはナショナルプロジェクトにつきましては、リスクを上回るだけのイノベーションを誘発する効果こそが重要であるといったご意見、あるいは短い期間では評価できないものもありますし、その事業をやめたときに出てくるデメリットについてまで評価すべきではないか、そこまで目配りするべきではないかという指摘がございまして、きょう、皆様のお手元にありますように、「費用対効果の観点も含めた効果が見込まれるものとする」と、少し表現が変わっております。NEDOのミッションに鑑みまして、いわゆる費用対効果という狭いところで縛るべきではないだろうということです。先ほど奈須野課長が「リスクにチャレンジしてもらいたい」とおっしゃっていましたが、そういったことが12日の委員会ではかなり強い意見として出ておりました。

それから2点目は、「京都メカニズムクレジット事業」についてでございますけれども、この点につきましては、これから投資する税金が大変大きくなってくる可能性があるだろうということで、国民に対してしっかりと理解していただき、なおかつクレジット事業に対して支援をいただけるように、情報を透明にして、国民に対して発信してほしいというご意見がございました。

こういったご意見を、NEDOの皆様には、今後の運営の参考にしていただきたいということでございます。

それから「財務内容の改善に関する事項」で、基盤技術研究促進事業、それからNEDOには石炭経過勘定という事業がございますが、これが、いわゆる欠損金についての議論があるところでございます。こういった基盤技術研究促進勘定や石炭経過勘定は、ほかの勘定とは異なりまして、国から受けた出資金を取り崩して事業を実施するというスキームになっているものですから、事業の進捗に伴って会計上の欠損金が不可避的に生じるものです。そういったことを見極めていかなければ本来の意味での適正化という形での評価には結びつかないだろうということが議論になりました。

これから内閣によって一元化された評価が行われるようになるということですけれども、特にNEDOのようなファンディングエージェンシー、あるいは研究開発に特化した独立行政法人につきましては、そのミッションに鑑み、きめ細かな評価が必要になるわけですが、今後一元化されたときの評価ではNEDOあるいは産総研のようなミッションをもった独法の評価が的確に行われなくなるのではないかという心配をしているという意見がございました。

私からは以上でございます。

木村委員長

ありがとうございます。

以上のご説明に対しまして、ご意見、ご質問ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

それでは、この件につきましては、当委員会として「異存ない」と回答したいと思います。よろしくお願いいたします。

以上、IPA、JOGMEC、NEDOの3法人について次期中期目標及び中期計画についてご議論いただきましたが、いずれの法人につきましても現在財務当局等と協議を行っておりまして、今後若干の修正が入る可能性がございます。修正があった場合については、その取扱について、私と事務局にご一任いただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

ありがとうございました。

それでは、最後になりますが、事務局から平成20年度のスケジュール等についてご説明をお願いいたします。なお、昨年の夏にご審議をいただきました各法人の年度評価に対して、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会から、先月末に二次評価が来ておりますので、それもあわせてご報告をお願いいたします。

波多野課長

資料5、参考資料1をごらんいただきたいと思います。

まず参考資料1をご説明させていただきたいと思いますけれども、政策評価・独立行政法人評価委員会、総務省に設置されてございますが、こちらからの二次評価ということで意見をいただいてございます。これは、次回の評価の参考にしてくださいということで渡されたものでございますけれども、例年は2、3の独立行政法人について絞ってご意見をいただいているのですが、昨年は、「独立行政法人整理合理化計画」がございましたり、あるいは独立行政法人の評価を厳しくすべしという世論がございまして、そういったものを反映しまして、すべての独立行政法人の評価につきましてご意見をちょうだいしてございます。

簡単にご説明させていただきますと、一ぺージめくっていただきまして、まず共通事項として、これはどちらかというと後出しのような感じがいたしますが、昨年の7月に総務省から新しい評価の基準みたいなものが提示されてございまして、それに基づいて昨年行いました当委員会の評価について、評価基準の明確化、それから資産の有効活用、あるいは市場化テストの活用、こういったものについてさらに厳しく評価してほしいという要請が来てございます。

もう一ページめくっていただきますと、独立行政法人経済産業研究所からそれぞれの独立行政法人につきましての評価について細かくコメントをいただいてございます。大まかに申し上げますと、例えば経済産業研究所では業務運営の効率化でありますとか、あるいは工業所有権情報・研修館につきましては、関連法人との人・資金の流れのあり方、あるいは日本貿易保険では給与水準、それから産業技術総合研究所では財務内容あるいはそのコンプライアンス、次のページのNEDOでございますが、やはり財務内容あるいは繰越欠損金、次のページのJETROでございますけれども、やはり財務内容、それから原子力安全基盤機構につきましても財務内容、それから情報処理推進機構につきまして、次のページでございますが、やはり財務内容でありますとか給与水準、それから石油天然ガス・金属鉱物資源機構につきまして財務内容あるいは関連法人との人の流れ、あるいは最後の中小企業基盤整備機構でございますけれども、財務内容の改善、こういったことについて幾つかのご指摘をいただいてございます。

これは、各担当の部会長の皆様には、後で該当部分をお読みいただいて、次の評価にご参考にしていただければと思います。

あともう一つコメントいたしますと、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会は、やはり業務運営の効率化あるいは財務内容の改善、こういったどちらかというと独立行政法人の業務内容に深く立ち入らないで財務諸表だけでみれるところをどうしても評価しがちになります。したがって、こちらの経済産業省独立行政法人評価委員会でこの夏に向けてお願いしたいと思っておりますことは、やはり各独立行政法人のサービスの質について重点的にみていただくということは大事だと思っておりますし、サービスの質をどちらかというと細かくチェックしていただいて、いいところ、悪いところをきちんとご指摘いただく、それを総務省にみせるということは、多分今後の評価のあり方として非常に重要だと思ってございます。

最後に、資料番号なしでお配りしてございますけれども、昨年末にご審議いただきました評価の基本的方針でございますが、これは前回のご議論で、サービスの質をもうちょっと高めるべきではないかと、さまざまご意見をいただきましたけれども、この総務省の 100%業務運営の効率化と財務内容に偏った評価と比べますと、経済産業省では50~60%と、過半数はサービスの質に重点を置いたということでございます。場合によっては、経済産業省の評価委員会できちんとした評価を実施できる最後のチャンスになるかもしれませんので、そういったところで「サービスの質」をよくみた評価の実施をお願いして、それを総務省に届けたいと思っております。

毎年夏の暑い時期の評価でございまして、大変申しわけございませんけれども、資料5の「平成20年度のスケジュール」にございますとおり、6月末に各独立行政法人の財務諸表が確定するという関係で、それから評価作業をやっていただきますと、どうしても一番暑い時期になりますが、7月の下旬に次回の評価委員会、多分一回では終わらない可能性もございますので、8月の下旬にもう一回評価委員会を実施させていただきたいと思っております。

それから、昨年「独立行政法人整理合理化計画」をつくった関係で、個別の法人の見直しというのは特段予定されてございません。したがいまして、ほかに何も大きなことがなければ、3回目の評価委員会を来年の2月の今ぐらいの時期に行わせていただいて、日本貿易保険、それから中小企業基盤整備機構の新しい中期目標・中期計画についてご審議をいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

木村委員長

ありがとうございました。

評価のシステム全体が大きく変わるようで、果たしてそれがいいのかどうか、冒頭申し上げたように私は非常に疑義をもっておりますが、この先を見守りたいと思っています。よろしゅうございますか。

では、本日はどうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年3月28日
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