経済産業省
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独立行政法人評価委員会(第38回)-議事録

日時:平成20年7月16日(水)13:00~18:15
場所:経済産業省別館1028会議室

出席者

木村委員長、青木委員、荒牧委員、伊丹委員、岩村委員、内山委員、榎本委員、大橋委員、小野委員、小泉委員、田中委員、鳥井委員、中林委員、原臨時委員、平澤委員、室伏委員、森田委員、八木委員、阿草臨時委員、高田臨時委員、松田臨時委員

議題

  1. 産業技術総合研究所の平成十九年度業務実績評価について
  2. 日本貿易振興機構の平成十九年度業務実績評価について
  3. 日本貿易保険の平成十九年度業務実績評価について
  4. 経済産業研究所の平成十九年度業務実績評価について
  5. 工業所有権情報・研修館の平成十九年度業務実績評価について
  6. 原子力安全基盤機構の平成十九年度業務実績評価について
  7. 情報処理推進機構の平成十九年度業務実績評価及び第一期中期目標期間業務実績評価について
  8. 製品評価技術基盤機構の平成十九年度業務実績評価について
  9. 石油天然ガス・金属鉱物資源機構の平成十九年度業務実績評価及び第一期中期目標期間業務実績評価について
  10. 新エネルギー・産業技術総合開発機構の平成十九年度業務実績評価及び第一期中期目標期間業務実績評価について
  11. 中小企業基盤整備機構の平成十九年度業務実績評価について
  12. 事務連絡等

議事概要

  • 木村委員長

    それでは、時間になりましたので、第38回経済産業省独立行政法人評価委員会を開催させていただきます。

    大変な暑さになりましたが、経済産業省はきちんと温度管理をされますので、大変な中で作業をすることになります。本日は5時間という長丁場を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。途中で10分ほど休憩をとりたいと考えております。昨日、事務局と打ち合わせをしましたときに、5時間はかからないのではないかと言いましたら、いや5時間はかかりますとおっしゃっていました。御覚悟をいただきたいと思います。

    本日は、各分科会・部会で御審議いただきました各独立行政法人の平成19年度の業務実績評価並びに平成19年度に中期目標期間が終了しました3つの法人、新エネルギー・産業技術総合開発機構、情報処理推進機構並びに石油天然ガス・金属鉱物資源機構の中期目標期間における業務実績評価を、それぞれ分科会長・部会長に順次御紹介いただきまして、その評価結果についてこの場で御審議を賜りたいと存じます。

    なお、本日の議論につきましては、資料及び議事録は、恒例により後日公開するということにいたしております。

    議事に入ります前に、新しく御就任いただきました委員の方を紹介いたします。榎本委員、森田委員です。中林委員は、本日初めて参加されますが、まだ御到着されておりませんので、後ほど御紹介させていただきます。

    それから、本日は、3人の分科会長が出席できないということで、代理をお願いしております。工業所有権情報・研修館分科会は高田臨時委員に御出席をいただく予定ですが、まだおみえになっておりません。NEDO部会は、岸部会長が出席不能ということで、松田委員にお願いしておりますが、松田委員もまだおみえになっておりません。情報処理推進機構分科会の松山分科会長も出席不能ということで、阿草委員に出席していただいております。よろしくお願いいたします。

    このたび、経済産業省において人事異動がございました。7月11日付で政策評価審議官に着任されました嶋田審議官からごあいさつをいただきたいと思います。

  • 嶋田審議官

    政策評価審議官の嶋田でございます。よろしくお願いいたします。

    先ほどお話ありましたように、きょうは5時間、しかも、この暑い中で、大変お忙しいところお時間をいただいておりまして、感謝申し上げます。

    効率化のために、あいさつも1点だけ申し上げたいと思います。

    この独立行政法人評価委員会については、今回、新しい制度改革の法律が出ることになっておりまして、内閣全体として一元化のための評価機関を設置することが決定されております。総務省に新たな評価委員会を設置することを内容とする独立行政法人通則法の一部を改正する法律案というのが今出ておりまして、継続審議となっております。仮にこれができますと、2年以内に総務省に新たな評価委員会をつくって、統一的な評価体制に移行するということが政府全体として決まっております。

    ただ、少なくとも来年度まではこの委員会でいろいろ御評価をいただくことになりますし、それから、新しい評価制度を政府全体としてつくる上でも、各省の評価委員会できちっとした議論を引き続きやっていただくということが大変重要なことだと思っておりますので、本日も、暑い中ではございますけれども、厳正に御評価いただくように、伏してお願い申し上げます。以上でございます。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。

    波多野前課長の後任として多田課長が7月11日付で政策評価広報課長に着任しておられますので、まず、ごあいさつをいただいた後、本日の評価の進め方等について御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

  • 多田課長

    多田でございます。本日は5時間の長丁場でございますが、よろしくお願い申し上げます。

    まず、御説明に入ります前に、お手元に、3センチほどの資料の束がございます。漏れがないか、確認させていただきますと、1枚目に座席表がございます。それから、本日の議題、配付資料の一覧、そして委員の方々の名簿でございます。

    その下に、資料番号1と振りました基本方針という資料がございまして、その後ろに、資料2から資料12まで各法人の評価表があります。その下に、資料13というA4縦の紙が1枚ございまして、その後ろに、参考資料1、参考資料2という構成になってございます。

    もし漏れがございましたら、御指摘いただければと思います。

    それでは、早速、本日の評価の進め方につきまして、御説明をさせていただきたいと存じます。

    本日は、5時間で、ここにございます11の法人について御審議をいただくことになっております。時間の効率化もありますので、本委員会として重点的かつ統一的に御評価いただきたい事項をあらかじめ確認させていただきたいと存じます。

    資料1を御覧いただきますと、基本方針という紙がございます。右のほうに書いてございますように、昨年の12月19日に、こちらの委員会で改訂をいただきまして、前回の2月の委員会でも配付させていただいたものでございます。

    平成19年度の業務実績評価につきましては、この方針に基づいて御審議をいただくことになりますけれども、2ページ目の(ハ)を御覧いただきますと、5段階評価を行うと。評価に当たりましては、標準的に達成された場合をBとすることを基本とするということでございまして、この点、あらかじめ御確認を賜れればと思っております。

    次に、各項目の評価方針につきまして、簡単に御説明をさせていただきたいと思います。「サービスの質の向上」の部分につきましては、御案内のとおり、法人ごとに専門的な業務を行っているということで、基本的には、本日の委員会に先立ちまして、分科会・部会のほうで審議をいただいております。したがいまして、本日は、その評価をまずお聞きいただきたいと考えてございます。ただ、中には、すべての項目がAやAAとなっている法人もございまして、先ほど申し上げましたとおり、標準的な場合がBだという評価基準と照らしまして、評価が甘くなっていないかどうかといったあたりを厳しくチェックしていただければと思っております。

    それから、「業務運営の効率化」と「財務内容」につきましては、昨年度もこの委員会で大変厳しく御評価をいただきました。昨年末に閣議決定されました「独立行政法人整理合理化計画」、あるいは昨年度の総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会の2次評価等でも、この点につきましては厳しくチェックすることが求められております。

    それから、参考資料1を御覧いただきますと、平成20年7月14日付で、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会が開催されまして、こちらでの平成19年度の評価の方針も決定されたわけでございまして、この中身を拝見しますと、基本的には、昨年度の方針に従うということでございますけれども、昨年の方針以降に定められました整理合理化計画等も踏まえた評価を行うということでございまして、先ほど御覧いただきました、この委員会での基本方針と概ね一致したものになっていると考えております。

    したがいまして、こうしたものを踏まえまして、先ほど御覧いただきました「業務運営の効率化」と「財務内容」につきましては、本日の5時間の審議の中で、重点的かつ統一的に御評価を賜れればと考えているわけでございます。

    特に、「業務運営の効率化」の中で、随意契約という論点がございます。政府全体の独法平均が19年度40%に対しまして、経済産業省所管の独法の平均は42%となっております。そういう意味で、平均よりも私どもの取組がおくれているのかなというような面もございまして、こちらにつきましては、厳格に御評価をいただければと考えてございます。

    より具体的に申し上げますと、あくまで基本論でございますけれども、全独立行政法人の平均40%よりも比率が高い法人につきましては、業務の欄については標準というのは難しいかなと思っておりまして、Cとならざるを得ないのかなと考えております。もちろん、業務の点につきましては、随意契約以外の実績もご考慮いただく必要があろうかと思っていまして、この辺をお酌み取りいただきながらご審議をいただければと思っております。

    もう1点、随意契約に関連しまして追加をさせていただきますと、先ほど御覧いただきました参考資料1の後ろから2枚目、(別紙2)というページがあろうかと思います。「随意契約の見直しの評価について」という題名がついている紙でございます。

    これの一番下の段を御覧いただきますと、「政策評価・独立行政法人評価委員会は、平成19年度の業務実績評価において、随意契約の適正化を推進するため、各府省の独立行政法人評価委員会の事後評価(チェック)の取組状況について、府省評価委員会等からヒアリングを行うなど厳正な評価を行うこととする」、と明記をされています。

    したがいまして、今後、この委員会が総務省の評価委員会からヒアリングに呼ばれるということ、そして説明を求められるというようなこともあろうかと思っています。詳細は確認中でございますけれども、この辺につきましても念頭に置いていただければと思っております。

    それから、今の随意契約の話に関連しまして、個別の資料2からございます各組織の資料の中には出てまいりますが、関係する公益法人等への随意契約比率につきましても、(参考5)という形で、「契約に関する事項」として記されているところがございます。この辺につきましても、「業務運営の効率化」ということを判断する際に、依然として関係する公益法人等への随意契約比率が高いというようなものにつきましては、Cをつけざるを得ないのかなと考えているところでございます。

    以上、各項目の評価の方針につきまして、御説明をさせていただきました。

    次に、本日の評価の確定方法につきまして、御説明をさせていただきたいと思います。この委員会では、業務と財務の部分につきまして、重点的かつ統一的に御評価いただくということで申し上げましたが、その関係で、本日の委員会の議決をもって、業務と財務の部分につきましては評価を確定していただければと思っております。その結果に応じまして、一番右の欄、「全体」と書いてございますが、総合評価が影響を受ける場合には、引き上げる場合はなかなかないかと思いますので、総合評価を引き下げて確定する。業務と財務の欄につきましては、本日この場でご決定いただき、それで全体について影響を受けた場合には、そこで確定をするということでございます。

    それから、中ほどの「サービスの質の向上」の部分でございますが、こちらにつきましては、先ほど、基本的に、本日に先立ちまして各分科会・部会で御議論いただいた評価の結果をお聞きいただきたいと申し上げました。この点につきまして、この委員会で、評価を下げるべきだという御議論がございましたら、その場合には、総合評価に影響がない場合には、委員長と分科会長・部会長が協議の上で、後日、評価を確定させていただく、このように考えております。

    もし、サービスの部分の評価を下げた結果、全体について評価が変わる、この場合には、再度分科会・部会で御議論いただきまして、恐縮でございますけれども、8月の後半に、改めてこの委員会を開催していただき、もう一度ご審議をいただく、このようなことを考えております。

    繰り返しますと、業務と財務の欄については、本日、この場で決定いただいて、全体についても、その影響がある場合には、本日、決定いただく。サービスの欄につきましては、もしここで議論がありまして、全体が変わらない場合には、後日、委員長と各分科会長・部会長との協議をしていただく。もし全体にまで影響してしまう場合には、改めて部会・分科会で議論いただいて、8月にもう一度この委員会をしていただく。こういった段取りでございます。

    以上が平成19年度の業務実績評価についての説明でございます。

    もう1つ、中期目標期間業務実績評価というものがございます。こちらは、先ほど委員長からお話がありましたように、本日は3団体が対象となっております。こちらにつきましても、基本方針に基づきまして、各年度の評価結果を項目ごとに平均して総合評価を算定する、ということを基本とさせていただきたいと思っております。ただし、特段の事情がある場合のみ、客観的な理由を付した上で勘案することも可能となっております。その点、申し添えさせていただきたいと思います。最後になりますが、「独立行政法人整理合理化計画」の中で、この評価委員会は、「独立行政法人の評価の際、業務・マネジメント等に係る国民の意見募集を行い、その評価に適切に反映させる」、と定められております。

    こうした規定を踏まえ、現在、各法人の業務報告書をもとに、パブリックコメントを今月中ということで実施しているところでございます。ただ、本日時点で、国民の方々からの特段の意見は寄せられていないということを御報告申し上げます。

    以上、説明が長くなりまして大変恐縮でございますけれども、本日の御審議、よろしくお願い申し上げたいと思います。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。

    中林委員がおみえになりましたので、御紹介申し上げます。

  • 中林委員

    遅くなりまして、申しわけありません。跡見学園女子大学マネジメント学部の中林美恵子です。アメリカで予算関係の仕事をしていた経験が長いのですけれども、どこまで生かせるかわかりませんが、皆様と御一緒に、いろいろ勉強しながら、審議のお役に立てたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 木村委員長

    よろしくお願いいたします。

    ただいまの多田課長の御説明に対しまして、何か御質問等ございますでしょうか。

  • 小野委員

    ただいまの御説明、詳細にわたって、ありがとうございました。

    1つ質問と、1つ確認なのですが、最初の質問のほうは、総務省とのやりとりがいろいろあるのだろうと思うのですが、全体をBにしなさいという話がありましたか。そうすると、経済産業省の11ある独立行政法人の評価を全部平均するとBにするといった制約はあるのですか。

  • 多田課長

    今の点につきましては、先ほどの私の説明は、目標に向かって、計画を標準的に達成した場合にはBということでございます。ですので、経済産業省の所管法人の中で全体のバランスをとらなければいけないとか、そういった制約はございません。

  • 小野委員

    わかりました。そうすると、今、11分の3がB評価ということですが、Bをあと3つ追加しなさいというようなことはないという理解をしていいですね。ありがとうございました。

    もう1点は、19年度の給与水準についての質問なのですが、随意契約割合ののほうは全独法の平均というのがありまして、40%で、それ以上になるとCですよという話がありましたが、給与水準のほうは、全独法の平均というのは幾らですか。また、それを上回ると、Cということになるのでしょうか。

  • 多田課長

    申しわけございません。全独法の水準につきましては、確認でき次第、御報告したいと思います。

    それから、先ほど私が評価の方針で申し上げたように、ある水準を超えたらCであるとか、そういった画一的な方針を申し上げているわけではございません。ただ、先ほど説明を省略いたしましたけれども、総務省の資料、参考資料1で、2枚目の裏側になりますが、「当面の作業において着目する事項」という中で、vi「整理合理化計画等で決定された取り組み」というところで、随意契約の見直しと並びまして、様々な点がございますが、その中で、給与水準の適正化という項目も含まれております。

    あと、18年度から19年度への適正化の動きについても御参考にしていただければとは思っております。

  • 小野委員

    ありがとうございました。給与水準のレベルも、随意契約と同じように評価をしなさい、という御指示と理解してよろしいですね。

  • 多田課長

    総務省の資料にも書いてあるように、両者は当面着目する事項であるということで、要素として勘案しなければならないということです。

    ただ、先ほど私が申し上げましたように、随意契約比率が40%を上回るものについては、他の状況も勘案していただかなければいけませんが、全独法との比較で、標準のBをつけるのは難しいのではないかと申し上げました。

    給与水準につきましては、それぞれの法人の業務の性格もあろうかと思います。ですので、これを一律に数字の大小だけで比較するというのはなかなか難しいのではないかということでございます。全独法との比較をもって、直ちにBだとかCだとかと申し上げるということではございません。基本的には法人ごとに説明責任を果たしていただきたいと思っております。両者でちょっと扱いは違うということでございます。

  • 木村委員長

    よろしゅうございますか。

  • 小野委員

    ありがとうございました。

  • 木村委員長

    給与の問題については難しいですね。単純に給与水準を表す指数以外に、「地域・学歴勘案時の指数」というものもあります。今、課長からお話がありましたが、私の所属しております独立行政法人はやはり給与水準が高いんです。大学の方から課長ですとか部長にローテーションで来てもらっていますので、どうしても年齢も給与も高くなってしまいます。そういった理由があるため、総務省としても、これが幾つ以上であったら一律にCにしろというようなことはいえないんだと思います。

    よろしゅうございましょうか。それでは、時間もございませんので、早速でございますが、各法人の審議に入らせていただきます。

    まず、議題の1番目でございます、産業技術総合研究所の平成19年度業務実績評価でございます。本来は私がやらなければいけないのですが、全体のとりまとめ役ということで、室伏委員に説明をお願いをいたします。よろしくお願いいたします。

  • 室伏委員

    室伏が御報告させていただきます。お手元の資料2を御覧くださいませ。

    最初に、項目別の評価について御説明させていただきます。3ページをお開きください。

    「業務運営の効率化」でございますけれども、理事長と研究ユニットが直結したフラットな組織体制のもとで、研究組織の機動的な改廃が行われるなど、業務運営の効率化に向けた取組は、概ね着実に成果を挙げていると判断されました。

    一方で、研究管理部門において発生した不適切な会計処理、特許生物寄託センターにおいて発生した内規違反の事案及びその直後の不適切な対応等、幾つかの内部統制における不適切な問題があったことは、極めて残念なことでございました。

    こういった不適切案件が法人の業務に支障を来していると判断されましたので、この項目はC評価と判定いたしました。基準に従い、このような判定になりました。

    その詳細につきましては、3ページから19ページまでに記載がございます。本日はこれを説明させていただく時間がございませんので、恐れ入りますが、詳細につきましては後で御覧いただければと思います。

    次に、2点目ですが、20ページをお開きください。20ページから「サービスの質の向上」という説明がございます。

    まず、「質の高い研究成果の創出とその活用のために講じる方策」ということでございますけれども、基盤となる体制整備や戦略・方策と、現実に行われていること、現実に実行可能なこと、そういったこととのバランスが非常によくとれております。体制整備や戦略も、絶え間ない見直しを行いまして、時宜にかなったものが多くみられます。また、組織の理事長などのリーダーシップにも非常にすぐれた点がみられ、高く評価できると評価部会では判断いたしました。

    また、画期的ともいえるサービス工学センターの設立、あるいは第二種基礎研究のための新たなジャーナルの発刊など、極めて意欲的かつ積極的な活動が行われているという意見がございました。

    また、中央だけではなく、北海道センターで大変大きな成果を出しております。このような特筆すべき成果が地方のセンターで出ているということは、すばらしいことだと評価されました。地域センターが本部と対等な立場の存在になり得るという可能性が示されており、他のセンターに対しても大きな刺激となっているという意見もありました。そういった理由で、この項目は特筆すべき成果が出ているという判断で、A評価としております。

    次に、24ページを御覧いただけますでしょうか。細かいことはまた後ほど御覧いただければ幸いでございます。

    24ページが、「サービスの質の向上」の2番目で、「鉱工業の科学技術」ということでございます。これにつきましても、例えば、創薬のために遺伝子組み換え植物を完全密閉型の工場で栽培するといった研究が実績を挙げております。また、知識循環型の新サービス産業の創出が実績を挙げ、ユーザーの多用なニーズに対応したロボットの開発、ナノエレクトロニクスイノベーションプラットホームの構築、異常行動監視ソフトの開発など、知的で安全・安心な生活を実現するための情報サービスに関する研究開発が着実に進められております。大変すぐれた成果が挙がっていると評価致しました。

    また、食料と競合しない木質系バイオマス、いわば廃棄物となるリグニンを使いまして、それをエタノール製造に利用するという、世界で初のプラントが大きな成果を挙げております。この世界初のプラントの開発は、我が国にとっても極めて有用な成果でありますし、またこれは、海外にも大きな影響を与えるものであろうと考えられます。

    それから、スーパーグロース法による高品質・高付加価値なカーボンナノチューブの大量合成技術の実現ですとか、省エネ型コンピュータ用不揮発メモリーなどの開発といった、大変顕著な進展がみられておりまして、中には、内閣総理大臣賞を得ているような研究開発もございます。

    このように、国際的な産業競争力の向上、環境負荷低減の実現が期待されるような革新的な技術が生み出されておりますことから、大変すぐれた実績であると判断いたしまして、この項目の評価はAとしております。

    次に、31ページを御覧いただけますでしょうか。「地質の調査」でございます。この件につきまして、沿岸域におきます活断層の調査は我が国にとっては大変重要な喫緊の課題でございますけれども、産総研では音波探査装置をきわめて高性能なものに改良いたしまして、これを用いて、沿岸地域の活断層を調査しようとする試みを続けております。これにつきまして、将来性が期待されるという意見が多くの委員の中から出ております。また、このことは社会の安全・安心にかかわる業務でもありますし、これが堅実に遂行されている事実ともあいまって、今後の我が国、あるいは世界の安全・安心に資するところも大きいと評価されました。

    また、こういったことに関する情報発信も、適切になされております。そして、日本がもっているノウハウを世界に向けて発信しているということ、これが国際的な災害軽減に貢献する試みであるという高い評価も得ておりまして、この「地質の調査」の項目もA評価と判定されました。内容の詳細は、評価書を御覧ください。

    33ページを御覧くださいませ。「サービスの質の向上」の「計量の標準」という項目でございます。「計量の標準」という項目は、大変地味な分野でございますので、国民の中では余り知られておりません。しかしながら、国民にとって非常に役に立つ、社会のために役に立つような研究が着実に実施されているという状況がございまして、人材の育成や、産業競争力の強化に向けた計量標準整備も着実に実行されております。概ね計画を達成しているということで、この項目はB評価といたしました。

    35ページを御覧いただけますでしょうか。「サービスの質の向上」のうち「情報の公開等」という項目でございます。これは、積極的な広報活動、それから、先ほど申し上げました新規の雑誌の発行がなされておりまして、そういった努力は大変高く評価できます。また、窓口の設置・運用の改善などで、情報公開の取組も着実に図られており、計画どおりに達成されていると判断されまして、この項目はBと判定いたしました。

    次に、財務内容の改善にまいります。36ページを御覧ください。財務内容の改善に関しましては、着実に進展しているということで、特段の問題はございません。利益余剰金がかなり生じているということがございますけれども、これは産総研の経営努力の結果によるものでございまして、その使い道についても明確に示されております。概ね計画が達成されていると判断いたしまして、B評価といたしました。

    最後に、まとめでございますが、1ページの総合評価にお戻りいただきたいと思います。平成19年度の業務実績の総合評価は、概ね計画を達成したものとして、B評価といたしました。マネジメントなどは極めて積極的、革新的に行われておりまして、研究面でも大変すぐれた実績が挙がっております。実用化に結びつくような研究の成果も挙げられておりますし、研究成果の中には、最初の期待をはるかに上回るようなものもございました。

    しかしながら、内部統制において、最初に御説明申し上げましたように、幾つかの問題が発生しておりまして、「業務運営の効率化」をCと判定いたしましたので、全体評価はBといたしております。ただし、幾つかの不適切案件はございましたけれども、その後の対応は適切に行われておりまして、今後の推移を見守りたい、今後の取組に期待したいという委員の意見がございました。

    以上で産業技術総合研究所の平成19年度業務実績評価についての説明を終わりたいと思います。

  • 木村委員長

    室伏委員、ありがとうございました。

    ただいまの報告、いかがでございましょうか。何かございますか。

  • 小野委員

    不祥事の中身がよく理解できてないので、何とも申し上げかねるのですが、民間会社の感覚からしますと、不祥事に対する甘い評価というのはできないなと思うのですが、資料1の2ページ目に、評価の項目のコメントがありまして、真ん中に四角でくくってあるところですが、Cというのは、法人の実績で、「中期計画に未達、もしくは、法人の業務運営に当たって問題となる事象が発生」と書いてあります。Dのほうは、「中期計画に大幅に未達、もしくは、法人の業務運営に当たって重大な問題」こういうコメントがあるのですが、ここは、重大な問題ではないというご判断はどういうところからきているのでありましょうか。御説明をお願いします。

  • 室伏委員

    説明させていただきます。産総研での不適切案件は、幾つかございます。会計処理についての不適切な案件と申しますのは、研究者が、自分の研究の進展に伴って、業者から納入してもらうべき物品を急遽変更して、その際の手続が後先になった、そういうことがございました。変更手続を怠ってしまったということです。寄託センターでの不適切案件と申しますのは、寄託センターでは危険性があるかもしれない生物は受け取ってはいけないということになっておりますが、安全性が確実であるという認識のもとに、危険性があるかもしれない微生物を受け取ってしまったという案件です。それにつきましては、後で全く問題がないということはわかったのですけれども、最初に受け取ったときの調査が足りなかったであろうというものです。

    以上が、いわゆる不適切案件ということです。重大案件ではないのですが、国から資金を得て運営している研究所である以上は、決まったルールをきちんと守らない、多少でも逸脱してしまったということはまずいだろうという考え方で、かなり厳しい判断をいたしまして、この項目をC判定といたしました。よろしゅうございましょうか。

  • 小野委員

    こういう不適切な案件は、内部告発で起こった案件ではないんでしょうか。

  • 室伏委員

    事務局のほうからお願いできますか。

  • 事務方

    両方とも、外部の情報提供者等により判明しております。会計につきましては、産総研に対しての情報提供がありまして、それを踏まえて、調査を行った上で、さらにそれを横展開で広げて調査をしたというものが不適切な会計の問題でございます。

    もう1つの寄託センター問題については、元センター長の方からの告発でございまして、昨年の10月17日に朝日新聞の1面に載って、そこから大きな問題となって、第三者委員会などをつくって調査をしたというものでございます。

    両方とも、基本的には内規の違反ということになります。産総研で決めた内規がございまして、それに違反をしたということでございまして、法律違反ではございませんでした。それから、社会に影響を与えたかということでございますけれども、結果的には、寄託センターにおきましても、従業員に健康被害があったとか、それに基づいて経済的な損失をこうむったとか、そういうことはなかったということでございまして、そういうことから、重大とまではいえないのではないかと考えております。

    ただ、コンプライアンスの問題については、守っていかなければいけないという強い社会的な要請もございますので、そういったことを勘案いたしまして、委員の先生方からC評価をいただいたというように受けとめております。

  • 小野委員

    もう1つ、今の資料の8ページの後段のほうですが、「その他、麻薬等の不適切な管理、論文等の窃盗」とあるのですが、これはどういうことなのですか。

  • 事務方

    麻薬につきましては、過去に麻薬として指定されていなかった薬物を研究で使っておりまして、その後、研究が終わりまして使われなくなって、そのまま倉庫に保管されていたのですけれども、新たに麻薬として指定されたということに気づかないまま、ずっと保管をしていたというものでございます。これは、いろいろな問題が起こる中で、自ら総点検をした中でみつかったものでございます。

    これについては、所管が都道府県になりますので、そちらのほうに届け出をいたしまして、そのものについてはすべて都道府県に提出をしてございます。そういう案件でございます。

    不適切な会計処理は、先ほど説明したとおりでございます。

    それから、論文の窃盗と書いてあるのですが、これは、鳥取大学でつくられた電子顕微鏡の説明書なのですけれども、非常にわかりやすく書いた説明文がございまして、それを産総研の機関誌の中に、最初のところで、ほとんど同じ表現でそれを借用してしまいました。本来であれば、「鳥取大学の何々から引用」というように書くべきところを書いていなかったということでございました。

    これは、鳥取大学のほうから御指摘がございましたものですから、直ちに調べて、これは問題であるということで謝罪をいたしました。それで、すべて回収をいたしまして、鳥取大学の引用文であるということを明記して、再配付をしたという事案でございます。

  • 小野委員

    もう1つお伺いしたいのですが、組織の長というのは、こういう事案があったときに、通常、何らかの責任をとるようなことをやられると思うのですけれども、今回のこの件で、トップの責任というのはどのようになさったのか。減給されたとか、そういうことがあるのだろうと思うのですけれども。

  • 事務方

    特許寄託センターの問題につきましては、理事長におきましては、給与の返納という形で行ってございます。2ヵ月分10%ということでございます。その他の事案につきましては、私どものほうから厳重注意などを行わせていただいております。

  • 小野委員

    ありがとうございました。信頼の回復というのは非常に時間がかかりますので、御丁寧な対応の仕方を根気よくなさらないと、なかなか歯どめができないテーマなので、私どもも、組織の長としては非常に苦しんでいるところであります。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 木村委員長

    先ほど室伏委員からも説明がございましたが、不祥事に対するその後の対応については、相当厳しくやっておられますので、再発の可能性はかなり低くなったのではないかと思います。

    よろしゅうございますか。どうぞ、中林委員。

  • 中林委員

    今回初めて出席させていただくものですから、的外れな質問があったらお許しいただきたいと思うのですけれども、サービスの向上の中に(1)から(5)までありまして、その中に、20%、25%、5%、5%などの重点化、ウエートの違いを設けていらっしゃいます。

    これが、研究開発マネジメントよりも、鉱工業の科学技術研究が5パーセントポイント高いという理由、あるいは情報公開などが5%となっている。この重点化によって総合評価というのは変わってくると思いますので、これはどのような理由で、あるいは社会的目的がどのようにあったということでこうなっているか、お教えいただきたいと思います。

  • 室伏委員

    お答えいたします。産業技術総合研究所と申しますのは、研究をミッションとした法人でございます。それで、産総研では、企業と大学などの間を結ぶような、いわゆる基礎的研究を実用化にもっていくための、「死の谷を越えるための研究」というような言い方をしておりますけれども、非常に難しいところを結ぶための研究が盛んに行われております。そういった研究が行われますことが、日本の産業にとっては極めて重要な成果になるということでございます。

    産総研のミッションというものを考えますと、ここで、実用化に向けた研究が行われ、それが実を結ぶということが最も重要であると考えましたので、「サービスの質の向上」の中の5項目につきましては、「科学技術研究」というところを最も高い配分にいたしました。

    その科学技術研究を推進するために非常に重要な意味をもちます研究開発マネジメントを20%というように配分いたしまして、そのほかにつきましては、(1)、(2)と比べますと事業としては小さいものである、そういう判断で5%ということにいたしました。

  • 事務方

    補足させていただきますと、産総研におきましては、法律上は、1号業務、2号業務、鉱工業の科学技術と地質と計量ということが法律に書かれた3項目なのです。ところが、研究の中身をみますと、大体6分野に分かれております。情報エレクトロニクス、ナノ材料、環境、エネルギー、地質、計量で、全部で6項目でございます。6項目について、人員とか予算の配置がございまして、そういったところを勘案して、鉱工業については、25%になっているのですけれども、さらに分解しております。そういったことを含めて、予算、それから投じている人員などを勘案して、25%、5%、5%というのを決めさせていただいております。

  • 中林委員

    これは、分科会で審議して最終的に決定したという理解でよろしいのでしょうか。

  • 事務方

    そうです。産総研部会の中で、このパーセンテージにつきましては、評価基準というのをつくっておりますので、その評価基準の中でパーセンテージを決めて、これでよろしいでしょうかとお諮りをした上で、評価表をつくって評価をしたということでございます。

  • 室伏委員

    ちょっとつけ加えてよろしいですか。本来、産総研のミッションを考えますと、「サービスの質の向上」の部分はもっと膨らませても良いくらいだと考えられます。極めて重要な意味をもっているのですけれども、全体的な枠組みが決められており、「業務運営の効率化」と「財務内容」は20%ということが前もって定められておりましたので、その中を細かく分けまして、そこで働いている人々や、テーマの重要性などというものを勘案して、このような配分になったわけです。

  • 木村委員長

    どうぞ。

  • 小野委員

    せっかくですので。「サービスの質」の3-1、3-2、3-3、3-4、3-5、いずれもそうなのですが、中身は、産総研の仕事を非常によくやっておられるということのあらわれだと思いますけれども、18年度まで、各年度ともA評価できていたんですね。ところが、19年度は、3-4と3-5がB評価になっているのです。これは、もっとやっておられたんじゃないのかという気もするのですが、19年度だけ3-4、3-5をBにされたのは、何か理由がありますか。

  • 室伏委員

    実は、18年度までと19年度の評価とで、少し分類が違っております。今回は、サービスの(1)から(5)までを分類いたしまして、それぞれについて5点ずつ配点し、それぞれを評価いたしましたが、18年度は全体でまとめてAという評価をいたしました。

  • 事務方

    18年度はサービスだけで1つの項目だったものを、19年度から分割をしなさいというご指示がございまして、それを踏まえて、今回、分割をして、きめ細かく評価を行った結果、このようになったということで、そういう意味では、14、15、16、17のAは、3.全体で幾らというところを示したものでございます。

  • 木村委員長

    よろしゅうございましょうか。それでは、たくさん御質問が出ましたが、特に評価の結果を変えろというご意見はございませんでしたので、この評価結果をもってこの委員会の結論とさせていただきたいと思います。よろしゅうございますか。

    (「異議なし」の声あり)

    ありがとうございました。

    それでは、2番目にまいります。日本貿易振興機構で、田中委員、よろしくお願いをいたします。

    恐れ入りますが、このままいくと終わるのが11時ぐらいになってしまいそうですので、説明のほうを10分程度でお願いし、質疑応答も、私こういうことをいうのは好きではないのですが、15分ほどでお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

  • 田中部会長

    独立行政法人日本貿易振興機構部会、部会長の田中でございます。

    日本貿易振興機構(ジェトロ)は、平成19年度が第2期中期計画の最初の年であります。新たな中期計画に基づく初めての業績評価となります。今回は、平成19年度の業務実績評価について、6月11日及び7月7日に部会を開催して、審議いたしました。

    まず、個別の評価項目ごとの評価について御説明申し上げます。資料3のページを1ページめくっていただきまして、3ページの「業務運営の効率化」から御覧ください。主な項目のみ申し上げます。

    「効率化目標の設定及び総人件費改革」に関する事項ですと、一般管理費、業務経費については目標を大幅に上回る削減を実施する等、業務運営の効率化が図られました。

    4ページ目、「柔軟かつ機動的な組織運営」については、組織の統廃合、アジア経済研究所と本部の組織的連携によるさまざまな取組がなされています。

    民間委託の関連ですが、ジェトロの重要な情報サービスである通商弘報システムの外部委託が決定されました。

    6ページを御覧ください。「契約の適正化」につきましては、19年9月に随意契約見直し計画を策定いたしまして、今後は、原則一般競争入札の方針のもとで、逐次見直しが進められているということです。実績としては、これは19年度後半からの取組ということだったわけでありまして、次のページにありますように、19年度は、随意契約の比率は、対前年度比で、件数ベースで57.5%から50.9%へ、金額ベースで49.8%から43.0%へ6.8%減という程度の結果となっております。今後、平成19年度に策定された随意契約見直し計画を踏まえて、20年度には、原則一般競争入札の方向でさらに削減することとしているということで、件数ベースでは30%、金額ベースでは13%までに随意契約を縮減させるということでございます。この点、ジェトロにはさらに努力していただきたいと思っております。

    9ページを御覧ください。「役職員の給与等の水準の適正化」でありますが、国家公務員等との給与水準の比較を実施いたしました。役職員の給与水準の引き下げ等、国家公務員の給与構造改革の内容を上回る引き下げが実施されています。具体的には、ラスパイレス指数についても、11ページにあるとおり、123.7と、前年に比べてマイナス2.5%であります。地域・学歴を勘案した数値は110.3となります。

    また、12ページに掲げておりますように、ジェトロは、平成17年度に給与構造改革を行い、国家公務員の取組を上回る引き下げを実施しているということであります。具体的にいいますと、公務員に対して行っている現給保証を実施しておりません。職員の給与水準を段階的に5.35%引き下げました。

    以上、いろいろなことを踏まえまして、「業務運営の効率化」につきましては、19年度は質・量の両面において概ね中期目標を達成しているということから、B評価といたしました。

    続きまして、「国民に対するサービスの質の向上」に移ります。この項目は、ジェトロの事業内容に沿って4項目に分かれており、ジェトロの本務でもございますし、最も評価の参考としたところでございます。

    13ページを御覧ください。まず1つ目が、「対日投資拡大」であります。これは、政府の対日投資拡大目標、2010年までにGDP比5%まで増加というのを実施するために、特に地方への対日投資の誘致をジェトロが進めているものでありますけれども、これについては、対日投資案件発掘・支援件数は、目標件数を達成しました。また、「役立ち度」についても、目標を大幅に上回る成果を達成しました。

    地方自治体等の対日投資誘致活動への貢献は着実に実を結んでおりまして、投資環境のPR等の具体的な取組など、優れた成果を達成しております。また、地方自治体の対日投資誘致活動に関しましては、ジェトロの海外ネットワークが必要不可欠であるという点を特に評価しております。

    そこで、対日投資拡大については、19年度は、量の面では概ね中期目標を達成し、質の面において中期目標を超えた優れたパフォーマンスを実現したということで、A評価といたしました。

    次に、15ページを御覧ください。「我が国中小企業等の国際ビジネス支援」であります。これは、少子高齢化で国内市場が縮小する中、ものづくり産品や農産品など、品質は優れておりますけれども、海外進出の実績があまりないような産品を提供する日本の中小企業が、生き残りを賭けて海外販路拡大に活路を見出そうとするのをジェトロが支援して、輸出促進、海外進出促進を行うものであります。

    これについては、輸出促進、在外企業支援、国際的企業連携支援の3項目に分けて評価をしました。輸出促進につきましては、海外展開の第一歩として国内企業の輸出を支援するわけでありますけれども、輸出商談件数は目標件数を大幅に上回る約2倍の成果を達成しました。「役立ち度」についても、目標を大幅に上回る成果を達成しております。

    具体的な事例においても、特に農産品、コンテンツ、デザイン等、日本の優れた産品の海外販路拡大を支援した実例が数多く挙げられました。また、日本製品の海外認知度を高めるコーディネーターとしての適切な役割を果たしていることや、アンケート要望に対する適切な対応、さらに、政府間協議の場においても高い評価を受けている等の点について評価いたしました。

    次に、16ページを御覧ください。在外企業支援でありますけれども、実際に現地に工場を設ける際の支援とか、輸出で販路を拡大した企業のトラブル対策の支援でありますが、これについて、「役立ち度」について目標を大幅に上回る成果を達成しております。

    具体的な事例としましては、インドにおけるデリー・ムンバイ間の産業大動脈構想への貢献として、19年8月に安倍総理がインド訪問をなさったときに、カマル・ナート商工大臣から、日本企業の現地活動をサポートするジェトロビジネスサポートセンターについて高く評価されたということがございます。ムンバイにもビジネスサポートセンター設置の強い要請を受けているということも報告されております。20年7月にはムンバイビジネスサポートセンターを開所します。

    また、中国における知的財産への対策等について、ジェトロが中国政府との窓口となり、現地での日系企業の個別の被害に対し、詳細な実態調査を踏まえて、中国政府への摘発要請を行い、さらに、中国の公安、税関当局の検査官の機能向上のための研修をキャパシティービルディングという形で行っているという取組が報告されております。

    海外における知的財産の保護とか、現地日系企業の事業環境の改善等については、ジェトロの役割を適切かつ効果的に遂行しており、他国の同様な機関と比べてもジェトロの海外事務所は優秀であると評価されております。

    中小企業に対する支援、特に知的財産分野におけるジェトロの支援は必要不可欠でありまして、それらを特に評価いたしました。

    国際的企業連携支援は、ハイテク・バイオ等も含めた技術的連携等、国内企業と海外企業との間を促進させるための支援でございますが、これについては、商談件数は概ね目標を達成し、「役立ち度」についても目標を大幅に上回る成果を達成しました。

    日本の地方の中小企業と海外の地方の企業を連携させるRIT事業といわれる取組があります。これはローカル・トゥ・ローカルという呼称で有名ですが、これらの取組について、具体的事例が報告されております。

    また、地方企業と海外企業間の共同開発契約締結の実現等、地域経済の活性化に寄与している点、地域交流支援、ビジネスマッチング支援事業など意欲的に取り組んでいるという点について特に評価しました。

    これらを踏まえて、「我が国中小企業等の国際ビジネス支援」については、19年度は、量の面では概ね中期目標を達成し、質の面において中期目標を超えて優れたパフォーマンスを実現したということで、Aの評価をいたしました。

    次に、17ページを御覧ください。「開発途上国との貿易取引拡大」であります。これは、日本が海外市場開拓を円滑に進めるために、日本の商品を売り込むだけではなくて、途上国から日本への輸出拡大を促進させる必要があるわけで、これを市場ベースで実現させるために、ジェトロがさまざまな活動を行っております。特に「一村一品」というようなことを海外に普及させているわけです。これについては、商談件数が目標件数を大きく上回る2倍以上の成果を達成しました。また、「役立ち度」についても、目標を大幅に上回る成果を達成しました。

    特に、19年度では、ケニアからバラの切り花を日本に売るというようなことについての支援を行いました。その結果、平成17年の対日年間輸入量が約400万本であったのが、平成19年には3倍の約1,100万本になりました。

    エチオピアに関していうと、17年には年間輸入量がたった260本であったものが、平成19年には500万本に急増したということがあります。

    また、セミナー等で日本企業への照会等を行った結果、日本の大手コーヒーチェーンがマラウイ産の紅茶を使用した紅茶の販売を行うなど、具体的な事例報告がされております。

    また、負荷が大きく難しい開発途上国の産業育成事業を意欲的かつ広範囲に有意義な活動を展開し、開発途上国の輸出産業に貢献したということについても特に評価いたしました。

    これらを踏まえて、「開発途上国との貿易取引拡大」については、19年度は、質の面では概ね中期目標達成、量の面において中期目標を超えて優れたパフォーマンスを実現したということで、Aの評価をいたしました。

    次に、18ページを御覧ください。「調査・研究等」であります。こういうジェトロの諸事業を価値の高いものにさせるために、質の高い現地情報の収集・分析・提供が必要でありまして、ある意味でジェトロの根幹となるものということでありますが、これは、調査・研究、情報発信、貿易投資相談の3項目に分けて評価しました。

    調査・研究については、アジア経済研究所等も含めたことでありますけれども、研究会の成果に関する外部専門家による査読評価結果、ウェブサイトアクセス件数が目標を大幅に増加したということ、特に論文のダウンロード件数が前年比1.2倍に増えているというようなこと、を評価しました。

    それから、経済連携協定発効に向けた各種の取組とか、発効後のフォローアップ等の支援を積極的にやってきたということは高く評価しております。

    それから、今回、6月に発足しました東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)につきまして、この設立準備の事務局としてジェトロの研究部門が機能しております。

    また、日豪、日印、日ベトナム等のEPA締結に向けた基盤的調査をジェトロにおいて行ったなどの具体的な点も評価できると思います。

    情報発信については、セミナー、シンポジウム等での日本の産品の魅力を紹介するものですけれども、「役立ち度」についてアンケート調査などでは目標を大幅に上回る成果を上げていますし、海外要人を初め、各種セミナーとかシンポジウム、海外メディアを活用した情報発信を適切かつ効果的に行っていると思います。

    20ページを御覧ください。貿易投資相談でありますが、これは、先に述べました海外販路拡大支援に当たっての個別の窓口相談等の事業であります。これについては、「役立ち度」については目標を大幅に上回る成果を達成しました。

    貿易実務オンライン講座という事業をやっておりますが、これは、目標の4,440名に対して3,851名でありましたが、前年度に比べれば326名増加しております。

    貿易相談については、4万3,000件という圧倒的な件数の具体的事例が報告されております。

    これらを踏まえまして、「調査・研究等」については、19年度は、質の面では概ね中期目標を達成、量の面においては中期目標を超えて優れたパフォーマンスを実現したということで、Aの評価をいたしました。

    次に、「財務内容」でありますが、21ページを御覧ください。保有資産の有効活用については、本部会議室の有料貸し出しの実施、職員用住宅の集約化への取組、また重要な財産の処分等、保有資産について適切に対応しております。

    「財務内容」においては、質・量の両面において、概ね中期計画を達成したということで、Bという評価にしました。

    25ページ、「その他」で、「人事に関する計画」の評価を行っております。これは、職員の能力とか専門性の向上のための研修や、研究者の国際的な学術水準の向上に努めるなど、職員の専門性の向上を図る活動であります。有望な外国人がジェトロに就職したくなるような採用方法を検討する点について指摘しておりますが、「その他」事項全般については、質・量の両面において概ね中期計画を達成したということで、Bと評価しております。

    最後に、総合評価でありますけれども、1ページ目にお戻りください。総合評価といたしましては、業務の効率化、予算の削減に取り組みつつ、法人の目的としての対日投資拡大、輸出促進、開発途上国との貿易取引拡大、調査・研究等において優れた取組をしており、19年度では、目標を上回る成果を達成したと評価しております。

    一方、本部とアジア経済研究所とのさらなる連携、採用方法等人材面に関してさらなる改善、保有資産についての見直し等の検討等を指摘しております。

    しかしながら、これらにも関わらず、特に中小企業等に対する国際ビジネス支援について、ジェトロを利用する人々からの評価が高い点や、19年度において目標を大幅に上回る項目が多数存在するなど、その取組について高く評価されております。こうしたことから、総合評価はA評価といたしました。

    以上、ジェトロ部会の報告を終わります。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。いかがでございましょうか。

  • 中林委員

    ジェトロは大変優秀だということをあちこちで耳にする次第ですけれども、であればこそ、どうしてジェトロが民間のような形で、民間としてのサービス提供をすることができないのでしょうか。もしかしたら、民間でも十分できる可能性のある仕事だと思いますが、なぜ民間では絶対にできないものだというようにジャスティフィケーションしていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。

  • 田中部会長

    ジェトロがやっていることで、民間もできることであれば、民間に任せてしまえばよろしいと思うのですけれども、特に今年などは、地方のあまり海外へ行ったことのない中小企業とか、農産品のようにやったことがないものを、外国に出ていってもらう際に、きめの細かいサービスをやっていただく民間の会社というのはあまりないと私どもは認識しております。

    それから、これは日本の通商政策のみならず外交政策全般的にいって、本年などは、とりわけアフリカとの関係を日本が深めるというようなことをいったときに、アフリカの有力な産業を日本に輸出してもらう。先ほど申し上げましたように、ケニア等の切り花とか、こういうのに来てもらうというのは、もちろん民間がやっていただければそれでもいいのですけれども、実態としてみると、ジェトロがやった結果でこういうことが起こっているということ自体は、やはりジェトロにおいて存在意義が十分あるのではないかと思っております。

  • 木村委員長

    どうぞ、小野委員。

  • 小野委員

    私は日新製鋼の会長なのですが、ジェトロには大変お世話になったという話を御紹介しておきますと、インドと南アと2つの経験があるのですけれども、インドで新しい投資をしようといったときに、事務所を構えて、どこにどういうアプローチをしたらいいかというようなことはジェトロを使わせていただいたのですが、やはり国の行政機関である経済産業省との連携とか、国の政治に非常に近いところにいて、その情報の質が極めて高いということ、もう1つは、ジェトロの紹介される人脈はなかなか得がたいようなものをもっているということだと思います。

    南アの場合には、クロムの鉱石を獲得しにいこうということで出かけているのですけれども、やはり政府との距離感、あるいは電力事業者との距離感とか、そういう意味では、国の看板を背負っている信頼感というのが非常にあるということで、私ども民間としては、仮にジェトロさんが民営化されたら、その国の看板をどうされるのだろうと思います。

    そういう意味では、国際競争力の中で、日本が資源をどう獲得したり、マーケットをどう獲得したりという上では、官民一体になってやれるところはやらせていただいたほうがいいなというのが私のコメントです。

  • 荒牧委員

    ジェトロの評価としては非常によくやっていらっしゃると思いますし、「役立ち度」の調査で9割超の評価を得られているというのはすばらしいと思うのですけれども、この「役立ち度」の調査の基準というのが、どうみても甘過ぎるのではないかなという気がします。

    というのは、4段階評価で上位2つの評価を得る割合がおおむね7割というのは、100点をつける人が1人もいなくて、75点をつける人が7割いて、残りの人が0点だったとしても、加重平均するといっているわけではないので、実際の点数で評価した場合には、恐らく60点ぐらいの評価でも評価基準を満たしてしまう。この評価基準が9割超満たしているとはいっても、もうちょっと具体的に、点数というか、加重平均でやられるなり何かされたほうが。これはちょっと説得力としては弱いかなという気がいたします。

  • 岩村委員

    関連して。ユーザーへのアンケート調査というのは、日本貿易保険でも行いますが、厳重に行っています。日本貿易保険が行うのではなくて、役所が直接行うべきで、貿易保険には関与させないとか、そういうことも含めて厳重に行っております。そして、その評価の結果はいつも非常にいいのです。

    貿易保険の評価については、非常にいいという評価がかなり普及してしまったようで、だからこそ独立行政法人を離れろということを政治の決定として示されたという状況にございますが、それでも、アンケート調査の結果を直に評価に反映させることについては、私どもの部会では慎重に行っています。

    1つは、ユーザーへの調査というのは、使っている人たちの調査でありますので、特に公共サービスを使っている人たちへの調査でありますので、そもそも不満がある人は使っていないわけですから、「役立ち度」に対する評価、あるいは業務サービスについての評価というのは、ユーザー調査である限りは、相当いい結果が出ることはやむを得ない。これは荒牧委員のおっしゃるとおりで、むしろそこでそうでないという評価が出たら大変な問題で、一件一件内容を調査しなければいけないと考えております。

    しかし、一方では、貿易保険の場合は、それでも収支という形で結果が出るわけでございますが、ジェトロの場合はそういうものが出ない。一方では国庫から232億円の運営交付金が出ているというときに、こういう項目を評価するというときには、私は、少なくとも前期比でどのくらい上回っていくかとか、そういうやり方をしていくと、最後は振り切れてしまって、もうその項目では新しくプラスの評価をすることはできないのでありますが、公的サービスというのは、そういうものが求められているのではないかと思うのです。

    そういう意味からいうと、この「役立ち度」というのは、いつから開始された調査で、傾向として上がっているとか下がっているとかいうことがいえるものなのかどうか。それをお示しいただけないと、この項目が高い評価を得たから高い評価だというのは、荒牧委員は結果についていうものではないとおっしゃいましたけれども、私はやはり論ずるべきであろうと思います。

  • 田中部会長

    「役立ち度」については、こういうものがどういうやり方が一番よろしいのかというのは、私どもも評価の段階で認識しておりますが、システマティックにやった、ある程度の数値的なデータということで、今の段階ではこれを使っているということであります。これは、ほかの独立行政法人等で似たようなサービスをやっているときの「役立ち度」調査について、どういうことをするのかというのは、この委員会全体としてももう少し御検討いただければいいのではないかと思っております。

    ただ、私どもが数値で使ったのは「役立ち度」だけではありませんで、先ほどおっしゃられたように、相談に来られた方の件数とか、その他、利用した実態のデータも、昨年度についてみると大幅によかったということがあります。

    それで、「役立ち度」は、今の調査でやりますと、まさにジェトロの調査はもう振り切れているんですね。ほとんどみんな「よい」のです。ですから、これを来年から改善値でやれということになって、改善値というのは、0%の改善率だとB評価だということになると、恐らくジェトロはこれからずっとB評価になるのではないかと思います。

    いつからやっているかについては、ご存じですか。

  • 事務方

    これは数年前からやっているのですけれども、なかなか難しいのは、もちろん今日の御指摘を踏まえて少し議論してみますけれども、ジェトロの場合には、非常に多くのサービスをやっていますので、役所が直接、何千件、何万件にアンケートできるわけもないし、どういうものが適切なのか、もう少し議論してみますけれども、いろいろな試行錯誤の結果、現状こうなっているという点は御理解いただければと思います。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。どうぞ、鳥井委員。

  • 鳥井委員

    産総研のときも若干気になった話なのですが、よい結果が出ていますという評価というのは、目標が甘かったからよい結果が出ているのかもしれないし、非常に頑張ったからよい結果が出ているのかもしれないわけですね。そういう意味では、マネジメントとしてどういう取組がなされたので、こういう結果に結びついたというような表現で評価がされていないと、なかなか判断しにくいところがあるんですね。

    産総研の場合などは、外国の類似の機関と比べてどうなのかというようなこともやれるでしょうし、それから、ジェトロの場合は、商社みたいなところと比べてどうだというようなこともいえるかもしれないのですが、少なくとも、どういうマネジメントをやったがために結果が出たかというところをぜひあらわしていただけると、今回はちょっと苦しいと思うのですけれども、これからはそういうことを少しお考えいただければと思います。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。よろしゅうございますか。私、非常にむなしい気がいたしておりますのは、この種の評価をするのは、来年でおしまいになるということです。ということで、この場で出た御意見を、内閣府でやるのかどうかわかりませんが、法律改正された後の評価に生かしてもらうべく申し送るということかと思いますが。

    そのほか、評価結果についてはいかがでございましょうか。よろしゅうございますか。岩村委員、調査・研究についてですか。

  • 岩村委員

    くどいですけれども、「役立ち度」という水準について、高く評価するという根拠が明確に示されていないものを、それを理由に大きな評価をするというのは、経営としてのスタンス、あるいは姿勢という点で、やはり疑念があるなという感じが私はいたします。

    こういうサービスが客観的にどのくらい役に立っているかということを論ずるのは大変難しいことはわかっているのですけれども、であればこそ、それの客観性を証明するような手順や努力、そういったものが必要なのではないかと思います。

    それでもこれでAと言い切れるのかどうかということについては、私はかなり疑問を感じますが、どうでしょう。

  • 小野委員

    法人の評価をしているということでいえば、企業でいいますと、通常、売上高、経常利益、どういう新しい製品を開発したか、1人当たりの生産性は向上したか、将来への展望はあるのか、株主・お客様・従業員にみえるようになっているのか、こういうことで評価をされるわけであります。もちろん、倫理違反とかコンプライアンス違反というのはいうに及ばないわけですけれども。

    このジェトロの評価を、お客様の満足度だけで評価されているはずがないと思います。実際に私どもおつき合いさせていただいて、大変工期も短くなりましたし、いいアドバイスもいただいているということだと思います。

    そういう意味で、より具体的な指標という意味では、企業でいう売上高とか、経常利益とか、財務諸表でいう国庫納付金だとか、そういうみえる資料を御議論されて、こういう見方にしよう、企業と同じような見方をしよう、よって商社さんとの比較ができるはずだよねと。あるいは、外国の同様な組織。中国はどう、アメリカはどう、EUではどういう形態でこの問題を取り上げているのか、そういう評価をして、それが国益にかなっているのかどうかという議論をされる必要があるのではないかと思います。

    私は、ジェトロは非常によくやっていただいているということで、感謝しております。ありがとうございました。

  • 田中部会長

    先ほど申し上げましたように、「役立ち度」というのは、さまざまなところでセミナーをやったり、何かをやったり、それについて直接アンケートをとって、それが高くなるということ自体はそれほど大したことではないかもしれませんけれども、コンスタントに高いということは、やはり評価してよいのではないかと思っております。

    それから、ここでの私の物言いが、そういう数値をかなり多くいったというのは、ニューメリカルに示すことによって一貫性を出すということからいっているわけですけれども、報告のときにいろいろ申し上げましたように、個別具体的な、インドにおける取組とか、中国における知的財産等の保護のための取組とか、アフリカ支援のようなこと。それから、「役立ち度」以外でも、輸出商談件数というようなものも着実に増えているというようなことからいって、私どもの部会の審議の過程で、ジェトロのサービスに関してBであると評価したものはほとんどおりません。場合によると、AAであるという評価。AAであると評価した方のかなりは、数値というよりは、質的に、経営が一生懸命になってやっているというところを評価したという面がございますので、私どもとしてみると、今の御指摘から、このA評価というのを考え直すというようには思えません。

  • 木村委員長

    意見が分かれておりますが、岩村委員の御指摘は、「役立ち度」評価のところでいいますと、調査・研究、サービスの(4)についてですね。ご意見は私もよく理解できますけれども、今の田中委員のご意見もありましたし、この評価はもう一度しかやらないということになりますけれども、今の御指摘の件は部会にお持ち帰りいただいて次年度に生かすべく検討していただくということでいかがでしょうか。よろしゅうございますか。御不満の委員の方もいらっしゃるようですけれども。

  • 岩村委員

    くどいですけれども、調査・研究という項目は、独立行政法人の多くがこれを目的に業務をなさっているわけですね。例えば、産業技術総合研究所の調査・研究の内容については、私も多少存じ上げているわけでありますけれども、論文の引用件数とか、そういうものまで使って議論されているということがございます。研究機関として多くの資金を扱って研究活動を実行しているのであれば、そこの点について本来はゆるがせにすべきではないだろうなと。

    特に今年度についていえば、私がいうのも変ですけれども、独立行政法人について厳しい目が現実に存在するわけですから、そこの部分について、灰色だから、まず評価は生かして来年度の宿題にするという考え方がよろしいのかどうか。これは省全体の問題でもあろうかと思うので、政策評価広報課の意見も伺いたいと思います。その上で結論に至ったらどうですか。

  • 木村委員長

    では、政策評価広報課長。

  • 多田課長

    それでは、私から申し上げます。冒頭の御説明で申し上げました点にもかかわるところでございますが、それぞれの独立行政法人が行っている業務が非常に多岐にわたり、専門性も高いということで、「サービスの質の向上」部分につきましては基本的に各分科会・各部会での御議論にウエートが置かれる部分があろうかと思います。

    ただ、岩村委員から御指摘いただいた点については、政策評価広報課といたしましてもズキッとくる部分がございます。と申しますのは、この委員会の評価が厳正に行われていることは一つ一つの法人の評価につきましても重大な意味合いをもっておりますけれども、木村先生を委員長としておりますこの評価委員会でどのような議論がなされて、どのように厳正に一つ一つをチェックされているか、このプロセス自体が経済産業省の独立行政法人評価委員会のクレジビリティーという部分に非常に大きくかかわるところかと思っておりますからです。

    したがいまして、私の一存で今の御指摘の点につきましてイエス・ノーと申し上げるのは適切ではないと思いますのでちょっと控えますけれども、そうした点を踏まえまして、今お集まりの先生方の中で、本件について具体的にどの部分がどうなのかといったところについて御審議をいただければと思っております。

  • 木村委員長

    どうぞ、田中委員。

  • 田中部会長

    調査・研究のところということでありますけれども、アジア経済研究所の研究水準について客観指標でもってどうするかということは、日本の学問全体の評価と並んでくるわけですけれども、アジア経済研究所、人文社会科学系の、とりわけ地域研究を中心とする研究について、アメリカのサイテーションインデックス等を使うというのは恐らく不適切だと私は思っております。

    そうすると、産総研で行えるようなことをやるということは、研究分野の特性からして、なかなか難しい。そこで行ったのが、外部専門家による査読でございまして、これについて5点満点で4.3点をいただいているということは、その中身についてまたさらに詳細に検討せよということであればそうですけれども、通常、学問の調査・研究の評価ということでいえば、サイテーションインデックス等のニューメリカルデータが使えないということであれば、ピアレビューということで、私はここで行われているものはそれほどおかしなことをやっているわけではないと思っています。

  • 木村委員長

    中林委員。

  • 中林委員

    そもそもB評価というのは、おかしなことをやっているからという評価ではないと思うのです。B評価というのは、税金を投入して、きちんとした仕事をしているという平均点が得られるということですので、ちっとも悪くない評価だと思います。AあるいはAAというのは、特段に、何か目立った国民に対するベネフィットがあったという場合につけるほうが、昨今の世の中の独立行政法人に対する厳しい見方からすると、この委員会としては真っ当な判断になるのではないかと思います。

    先ほどの「役立ち度」なども、まだまだちょっと不明なところもあるということですし、Bにしておけば、もっと頑張るという意味合いでの叱咤激励にもなるかもしれません。組織がもっとよくなってほしいという気持ちも込めて、私はBでもいいのではないかと考えています。特に研究のところです。

  • 木村委員長

    どうしましょうか。このような例はこれまで余りなかったのですが、ご意見が出ましたので、もう一回分科会に戻していただくことになるかと思います。田中委員、一度検討していただけますか。私、先生のご意見もよく理解できますし、反論も理解できます。どうしましょうか。

  • 田中部会長

    差し戻しということであれば、そうかもしれませんけれども、申し上げますが、私もアジア研究といいましょうか、国際政治の研究をやっている者ですけれども、世界的にみて、アジア経済研究所の研究が普通によくやっているというようにいって、了解する人は相当なものだという気がしますね。特にアジア地域、アフリカ地域の調査・研究についてみれば、日本で世界の研究者が来るのはどこですかといったら、Institute of Developing Economiesであるというようになって、定評というのは非常に高いわけで、まあまあやっているのだからB評価で、叱咤激励だということになるんでしょうかね。

  • 木村委員長

    私も、今の中林委員のご意見には必ずしも賛成できません。少し違うと思います。いずれにしても部会でもう一度ご検討ください。岩村委員からも、荒牧委員からも、満足度調査そのものに対する疑問が出ていますので、もう一度お考えいただくということでどうでしょうか。

  • 中林委員

    アジア経済研究所だけのことを指摘しているのでは全くありませんので、誤解なきよう。全体の調査・研究・サービスについてです。

  • 木村委員長

    いや、わかります。わかりますが、評価をそのようなことで位置づけることには反対です。

    それでは、そういうことでよろしゅうございますか。田中委員、まことに恐れ入りますが、もう一度部会で、出た意見を基に再検討をお願いできればと思います。私が申し上げているのは、修正せよという意味ではございませんで、そういう意見が出たので、それを部会で御披露いただいて、御議論いただくということでお願いしたいと思いますが、よろしゅうございますか。では、そういうことにさせていただきます。ありがとうございました。

    それでは、ここで、さきほどの独立行政法人の平均給与水準について、事務局のほうから説明してもらいます。

  • 多田課長

    すみません。冒頭に小野委員から御質問のございました件でございます。

    結論を申し上げますと、平成19年度につきましては、まだ政府全体として公表している数字はございません。ただ、平成18年度につきましては、105の法人の平均でございますけれども、107.4という数字が公表されております。そして、地域・学歴を勘案した数字で申しますと、105.6という数字がございます。

    給与水準につきましては、整理合理化計画の中では、「国家公務員と比べて給与水準の高い法人に対して、その水準が高い理由及び講ずる措置について公表し、国民に対して納得が得られる説明を行うとともに、社会的に理解が得られる水準とするよう要請すること」、という表現になってございます。

    したがいまして、御議論いただきましたジェトロの資料3を御覧いただきますと、「役職員の給与等に関する事項」というのが9ページからございます。また、12ページの(2)を御覧いただきますと、「国に比べて給与水準が高くなっている定量的な理由」という項目がございます。ジェトロの場合であれば、ここにあるように、高い語学力を備え云々という形でございまして、この委員会で御議論いただくとすれば、こういった給与水準が高くなっている理由が国民に対しての説明責任を果たしているかどうかという点です。逆に申しますと、数字の高低そのものに対する議論はあまり適当ではないかなと、ということです。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。

    それでは、次は貿易保険、岩村委員、よろしくお願いします。

  • 岩村部会長

    では、急いで説明いたします。

    日本貿易保険でございますが、まず、冒頭申し上げなければいけない話ですけれども、日本貿易保険については、昨年度末に、株式会社形態での経営に移行するということが政治において決定されております。その後いろいろ議論しておりますが、この決定はなかなか立派な決定であるなと、部会長としては個人的に思っております。

    実際に評価をしてみますと、金融マーケットの中で仕事をしていかなければいけない貿易保険が、独立行政法人という枠の中で評価するということの限界に突き当たってきているという気がするのが今年度の評価でございまして、では評価はどうしたのかというと、その点については、極力、独立行政法人としての基準をしゃくし定規に当てはめようという評価をしております。

    各論で申し上げます。まず、業務のところをCと評価いたしました。この項目については、今までは比較的いい評価を得ていた項目でございますが、Cをつけた理由は、一にかかって随意契約比率の高さでございます。随意契約比率は、別に自慢するような性質のものではないのですが、平成18年度98%、19年度96%、たった2%低下しただけでございます。高い比率になっておりますことについては、数字としてはこのとおりでございます。

    理由でございますが、横長の資料の6ページを御覧いただければおわかりのとおりでございますが、NEXI(日本貿易保険)は平成16年度から磁気システムの開発という大きな作業を手がけておりまして、平成16年度の磁気システムの開発者の選定については、官公庁では最大といわれた入札を行いました。そのバックログがまだ続いておりまして、平成19年度においては、一部稼働していたものの手直しとか、そういったものの業務が残っております。これは日本アイ・ビー・エムでございますけれども、一たん開発しかかった案件についての修正については、経営判断としては、もちろん理論的にいえば、その時点その時点で個別に入札をするということもあり得ないわけではないのですが、これは開発継続させたほうが安全であるし、恐らく安上がりであろうという判断で、随意契約でとり行いました。

    評価としてはどうしたかというと、この項目をCにいたしました。随意契約比率が高いことは高いわけでございまして、こういう形で随意契約比率が大きくはねてしまうことがあるということが、独立行政法人としての業務、特に単年度で評価しなければいけない独立行政法人としての業務評価の限界ではあろうと思います。実は評価委員会には、民間の事業会社の役員・執行役員クラスの方々にもおいでいただいているわけでありまして、その委員さんからはむしろ、民間ではこんなのは常識であるという意見も出たところでございますけれども、独立行政法人であるのは事実でございますので、この項目をとってCといたしました。

    なお、給与水準についても、これも自慢ではないのですが、一番高うございます。ラスパイレスでいうと134.1でございます。もっとも、これは事業の関係上、高学歴の方々が多いということで、学歴評価をすると114.2でございますが、これも高うございます。

    ただ、一方では、貿易保険が行っているリスク管理、あるいは引受という業務、資金回収という業務のどれをとってみても、この水準以下の賃金で人を雇えるとは私どもも思いませんので、これについては決定的に悪い理由としたわけではございません。十分な理由はあると考えましたが、随意契約比率については、全体評価のご方針として、理由を問わず、随意契約比率が高ければ、その項目については厳しい評価をすべきである。それによって随意契約比率全体を下げていこうという政策的な方針であると了解しておりますので、この項目をCといたしました。

    「商品性の改善」についてでございます。依然としてまだ努力をしておりまして、特に今年度においては、今年度の新しい施策ではありませんけれども、組合包括を廃止いたしまして、選択制に移行したということのPRも含め、それから、エネルギー総合保険の引受開始とか、たくさんの項目が出てまいります。資料4に書いてございますけれども、まだ絞れば出てくるものだという意味で、絞って物を出したという意味で、商品性の改善はかなりあると理解いたしまして、この項目についてはAの評価でございます。

    「サービスの向上」についても、サービスの向上というのは貿易保険の場合はいろいろな形で出てくるのでありまして、保険金をちゃんと払うというのが最大のサービスだという点でいうと、保険金の査定期間をできるだけ早くしようということでございまして、昨年度においては、それ以前はもっとずっとかかっていたのですけれども、大きく下げた50日以下という目標を28.4まで下げまして、28.4だと1ヵ月をちょっと切りますので、一般の保険会社でもこれだけの早さで保険金を払うところは少ないだろうとは思っております。これもAでいいのではないかと思っております。

    次の「利用者ニーズ等」という項目でございます。この項目は、高い評価を続けてまいったわけでございますが、今年度はBといたしました。この項目をAとする理由というのは、昨年度に比べて目覚ましく利用者ニーズの把握等についての努力・成果がなされたといわざるを得ないわけでありますが、利用者ニーズの把握というのは、一定以上やってしまうと、もうやることはないところが出てまいりました。だからと言って何もしなかったわけではございません。ホームページとかメールマガジンの情報発信とか、いろいろなことをやっております。ただ、そういったものを全部勘案しても、現在の独立行政法人についての一般的な見方ということを考えると、Aとするというのはなかなか難しいであろうということです。去年に比べて悪くなったというものは一つもございませんけれども、Bにいたしました。

    その次の「戦略化・重点化」というのは、国策として資源エネルギーに関して重点的に引き受けろということをいわれておるものです。重点的に引き受ければ、引き受けて済むというものではございませんので、それについての査定の体制とか審査の体制を完備して引き受けなければいけないわけであります。これについては、個別商品をいう必要もないかもしれませんけれども、例えば、アラブ首長国連邦との協力協定とか、カザフスタンとの協定とか、大変なところとの協定も含めて努力をしておりまして、これも成果が上がっていると考えてよろしいと思います。

    その次の項目は、変わった項目でございますが、貿易保険がカバーしている項目のうち、民間保険会社でもできるものについては、できる限り民間保険会社へ開放して、かつそれを支援せよという項目が今事業年度についております。これについては、相当の伸びは示しておりまして、前年度比30%ほど伸びております。

    今の状態ですと、サブプライムとか、そんな問題が出てきて、国際金融情勢は大揺れでございます。今年度以降、こういったことが結果として残せるかどうかは疑問でございますが、昨年度については結果が相当よく出たということで、この項目もAとしました。

    最後、「財務」でございますが、財務については多少トリッキーでございます。これだけは資料をみていただいたほうがいいのですが、最後のページにB/SとP/Lが出てまいります。

    恐らく疑問が出るかもしれませんので申し上げておく必要があると思う話は、昨年度において849億円の特別損失を計上いたしました。これはどういう性質のものかという説明をしておく必要がございますが、これは実は対イラク債権でございまして、日本貿易保険は、かつての経済産業省の貿易保険業務であった時代に、保険代位をいたしました対イラク債権をもともと5,600億強保有しておりました。日本貿易保険が独立行政法人に移行するときに、これを資本査定しなければいけなかったわけでありますが、この時点ではゼロと査定しております。

    したがって、その時点では、対イラクについては法的な債権はもっているけれども、経済的な価値はなしというように査定したわけでございますが、イラク情勢が2005年以降急速に落ちついてまいりまして、難しい国であることは確かですけれども、一定の交渉ができるようになってまいりましたので、政府レベルにおいて、イラク債権について、細かくいうと、30%削減して、さらに全体の40%を削減して、さらにそれを半分にするという形でどんどん削減を進めてまいりましたが、その削減途上の2005年12月において、相当の落ちつきがみえているという判断でございまして、その時点でもっていた約2,000億円をとりあえず資産に計上いたしまして、ただし、その半分については貸倒引当金を計上するという処理をしております。

    ただ、この時点では、まだ全体をどうみるかということについても見通しが余り得られなかったところですので、考え得る最も保守的な貸倒引当金の計上ということで、半額計上をいたしたわけでございますが、さらにこの点については2006年度、2007年度にかけて、もっとよく考えようということで努力をしてまいりました。その結果、民間金融機関からのインディケーション等をとることによって、いろいろな意味での債権額の評価はできるようになったのではないかということで、評価に踏み切りました。

    評価に踏み切った結果、時期もサブプライムその他の問題が生じた後で悪かった、よかったというべきかもしれないですが、大変厳しい評価で、全債権額について、もっと大きく評価を下げるべきであろうという評価が出てまいりましたので、とりあえず、細かいことを言い出すと切りがないのですが、約1,000億もっていたうちの約800億円を当期の特別損失として計上しているものでございます。

    したがって、現金の出入り、実質財務健全性についての影響はございません。実質財務健全性についていえば、貿易保険は現状もまだ相当の利益を上げておりまして、P/Lでいえば、経常利益が相当金額計上できている状態でございますので、このあたりの事情を考えてみると、財務については、プラス・マイナスでいえばプラス方向という評価以外にないであろうと考えまして、この項目はAととりました。

    全体としては、平均で3.5ですので、平均値で普通にBになりましたという理解でもよろしいと思いますし、随意契約比率という非常に決定的な項目でCをつけている以上、Aはあり得ないという判断で全体をBと理解しても同じことになっている、と私は理解しております。

    以上でございます。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。御意見ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

    それでは、ただいま岩村部会長から御説明いただきましたとおりの評価結果をもって、この委員会の結論とさせていただきます。ありがとうございました。

    次へまいります。経済産業研究所でございます。小野分科会長、よろしくお願いいたします。

  • 小野分科会長

    それでは、資料5をみていただきます。昨年、この委員会で、岩村先生、鳥井先生、木村先生にも厳しく御指導いただきました。特に御指導いただいたのは、随意契約と、外部資金調達がないねという、科研費ゼロみたいな話でありました。したがって、それを踏まえて、今回、改善がどの程度できたのかというようなことの評価をしてまいったわけです。

    1ページ目に書いてあります「総合評価」でAとしておりまして、「業務の効率化」B、「サービスの質の向上」はそれぞれA、「財務内容」Bということでありますが、これは、各委員の評価の中で一番低い評価を採用した結果、こういう形になっております。

    説明の中身は、冒頭お話があったように、随意契約の話とか、財務のお話です。そちらにウエートをかけて御説明をしたいと思います。

    まず、説明に入る前ですけれども、昨年、大いに反省をして、随契のウエートが高いというのは何でだという議論で、派遣業者の人を、人材のスペックを確保する上で、継続的な業務が必要だったということであったのを、昨年下期から、派遣基準という人材のスペックを事前に公表して、派遣業者を公募するというようにいたしました。したがって、今年は60になっているのですが、上期が80、下期が40で、足して60と、このように理解をしていただいたらいいと思います。先ほどの一覧表でいきますと、20年度は18という数字になっておりますが、そういう意味では40以下になるという努力があったということであります。

    これは、1つは、組織として危機感を共有できたということで、変革をしないと生きていけないということであります。

    もう1つは、トップのリーダーシップということで、意識改革を行ったということであります。及川理事長の現場主義といいますか、BBL、あるいはシンポジウムに毎回出ていただくとか、そういうトップの改革の意気込みというのが非常に浸透したということと、それから、後ほど科研費のほうで申し上げますけれども、藤田所長が、研究者のネットワークを活用されて、科研費拡大プロジェクトということで、民業を圧迫しない気配りをしながら、海外のネットワークを活用して科研費の拡大をしてきたということであります。

    そういう意味では、昨年下期にRIETIの管理の仕組みを変更できたということでありまして、世の中でいいますビジネス・プロセス・リエンジニアリングが行われたということであります。その結果、実績も向上して、達成感も出てきて、サービスの質もさらに目にみえる成果を上げてきたということであります。そういう意味では、「日本を代表する『戦略研究所』」というように3ページの頭のところに書いているのですけれども、将来そのようになってほしいなということで、財務省や総務省の研究所と統合しても十分やっていけるような、またそれをリードできるような組織形態に生まれ変わったのではないかというコメントであります。

    それでは、論点の御説明に入りますが、4ページ目、「業務運営の効率化」の御説明をいたします。先ほど、随意契約の話で、60%だから自動的にCだよねと、このようにご理解をされておられる方があると思うのですが、「評価のポイント」に3つ○が打ってありまして、マネジメントに関すること、随意契約、役職員の人件費というのが書いてあります。人件費は、先ほどみていただきましたように、国家公務員指数でみても、断トツに合理化されている、安い人件費になっているということでありまして、これはどう評価するのか。私どもは、Aという評価ができるのではないか。したがって、仮に随意契約がCという評価をされたとしても、AとCと足してBということでよろしいのではないかと思います。

    論点のポイントは、4ページ目の真ん中の(1)に「流動的な雇用形態」ということが書いてあります。これは実績が86%ということであります。任期付任用、非常勤、兼職の人たちが86%いる。これは民間の組織でもあり得ないような流動性をもっていて、非常に大胆なことをいえば、いつ組織が廃止されても、人は困らない。こんな組織はないと思います。そういうことが、人件費の比率が独法の中でもトップランクに入っているゆえんではないか。そういう意味では、ほかの組織でもこのくらいのことをやっていただければ、もっとコストダウンができるのではないか。随契をやめましょうというのは、コストを下げていきましょうというのと、天下りをやめましょうということでありますから、同じコスト評価という意味では、こういう雇用形態というのは画期的なことではないかということで評価をいたしました。したがって、業務効率化のところの評価はBとさせていただいたということであります。

    それから、7ページ、「契約に関する事項」で今のことが書いてありますけれども、19年度の数字がここに書いてあります。これはどの法人でも同じでありますので、よくみていただきたいと思います。

    それから、9ページ目の「役職員の給与に関する事項」、今説明したとおりでありまして、ナンバーワンということであります。

    先に最後のほうにいってしまいますが、18ページ、「財務内容」であります。昨年は、予算を200万計上していってゼロだった、何事か、このようにしかられておりました。ここの欄は、大いに藤田所長にご活躍をいただいて、「評価のポイント」の○の2つ目、19年度の収入については、自己収入、競争的資金が目標額を上回る額を獲得している。それぞれ530万、470万と書いてありますが、組織を挙げて努力の結果であると書いてあります。これは、昨年度からそういうプロジェクトを起こして、実行に移しております。したがって、冒頭いいましたリエンジニアリングが行われており、20年度どうなっているかというと、この科研費が1,787万というようになります。これは既に契約できておりますので、20年度の実績として上がってまいります。そういう意味では、この欄も、本来そういう意識改革が行われたということであれば、恐らく来年はAの評価をいただけると思っていますが、それだけの実績を上げてきたということであると思います。

    そういう意味では、19ページの自己収入実績、実績で530万、競争的資金の獲得、実績472万、このように書いてありますが、この受託収入は海外から9件ありまして、これを合計すると292万ということで、海外との交流も深めながらやってきているということであります。そういう意味では、「財務内容」をBとさせていただいたのは、昨年の反省と来年への期待ということでそのようにさせていただきました。

    「サービスの質の向上」でありますけれども、13ページ、調査・研究ということであります。これは、研究所の場合、アウトプット指標というのがありますので、それが計画に比べてどのくらいパフォーマンスがよかったのかというのをみていただきたいと思いますが、14ページに数値が載っております。内部レビュー・論文の公表数、98ということですから、目標の倍近い。それから、ニーズの反映ということも、政策当局、あるいは企画立案の人たちも、「よくやっている」というようになっています。目標論文数も、32だったのが51。国際シンポジウムの論文も72の目標が121ということでありまして、それぞれ所定の目標、中期目標を上回る優秀な成績であったといえると思います。

    それから、「政策提言」のところでありますけれども、16ページをみていただきますと、(1)に、研究書の出版、4冊の目標が8冊、これは過去最高であります。シンポジウムの回数は、目標が6回に対して14回、BBLが50回に対して64回。それから、ヒット件数、ダウンロード件数と書いてありますが、これも倍近い数字になっております。

    また、アンケートもいろいろとっていますけれども、特に、2に書いてありますデータベースのアクセス数が、各都道府県のエネルギー統計などは非常にふえているし、またそれをよく使っていただいている、いろいろな問い合わせもあるということだと思います。

    17ページの3でありますけれども、満足度も、BBLの場合は目標を上回っております。シンポジウム、セミナーの参加者の満足度、81%、目標は66ということだったので、これも実績としてきちんと上げている。

    そういうことで、いろいろな改革をしていこうというトップの実行力、リーダーシップがいろいろなところでいい成果を上げてくれているなと思って、評価をさせていただきました。そういう意味では、総合的にはAという評価をさせていただいた次第です。どうぞよろしくご審議をお願いします。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。いかがでございましょうか。

  • 八木委員

    経済産業研究所では、アウトプットが出ますと、我々にもよくその活動の成果を送っていただきまして、青い封筒が随分たまっておりまして、非常に参考にさせていただいております。ありがとうございます。

    今、評価の面で、随契の比率が高いということでCとおっしゃったわけですが、それを相殺するものとして、人件費に関するメリットがあるのだということでした。私も資料を読んでいてわからなくなったのは、ここで、人件費の対象は、10ページに出ております28名の方が対象なんでございましょうか。

    というのは、この研究所は、研究員の方、あるいはファカルティーメンバー、その他、70人から90人ぐらいの方が活動しておられます。実際は、その方々は外部の方もおられるし、そうやってみると、22ページの損益計算書の活動の経費トータルはそんなに減るというようなことはなく、むしろ徐々にふえながら活動しておられるように思うのであります。そういうことで、人件費の削減というものが、28名の方だとすれば、全体の活動費用からすればウエートが低いので、この随契のCを消すにはちょっと無理があるのかなと感じたところが1つでございます。後でお答えいただければと思います

    もう1つ、「サービスの質の向上」でございますが、先ほど来、目標の甘さとか、評価の甘さとか、そういうことが話題になっております。14ページの「政策ニーズとの合致」というところで出ておりますが、左側に(1)から(5)まで目標があって、右側に結果が出ているわけですけれども、ちょっとみますと、すべて目標を軽々と達成しておられるなという感じがしておりまして、特に(3)のMETIの関係者へのアンケート結果で、B評価の目標に対して、各課のアンケートの結果はAとか、「政策形成へのインパクト」はA半分、B半分ということで、比較的いい結果が出ているので、質的にはきっと立派だと思うのでございますけれども、こういうところで、目標が少し甘いのではないかなと思います。それから、アンケート結果で評価されることにおいて評価がAというのは妥当なのであろうかということで、これは御質問でございますが、よろしくお願いしたいと思います。

  • 事務方

    事務方からお答えさせていただきます。

    まず、ラスパイレス係数の対象なのですけれども、先ほど御指摘のあったとおり、こちらにあります28人が対象になっております。これは、平成19年度、1年間通して在席したいた方をすべて対象としておりますので、この数字になっております。

    補足させていただきますと、総額でみますと、一昨年、平成18度、4億4,900万という人件費がかかっておるのですが、これが19年度、4億1,390万ということで、総額でも減らさせていただいていることになっております。

    2つ目の御質問、目標が低いのではないかということでございますけれども、あくまでも標準であったらBだと思いますので、目標はB評価でいいのではないかと。それよりもパフォーマンスがよければAですし、普通だったらBということで、それでこういう目標にさせていただいたという次第でございます。

  • 小野分科会長

    アンケートの評価というのは、経済産業省の方々のアンケート、あるいは利用者の方々のアンケート、利用者の中の都道府県の方々の御意見、広くデータを集めて、評価をさせていただいています。そういう意味では、このアンケートの甘さということで、それに引きずられるということはしなかったつもりです。辛口のコメントをしてくださるのがいいお客さんということですので、RIETIの場合も、なるべく辛口のコメントをいただくのを多としております。

  • 木村委員長

    第1点目なのですが、随契でCになるのを人件費のところでメークアップするというのは、非常に苦しいですね。総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会で私が説明しても認めてくれないのではないかと思います。

  • 小野分科会長

    その説明は、必要でしたら私が伺ってもいいです。要するに、いつ意思決定をされたのかということでありまして、19年度の下期には実績が上がってきているわけです。もし民間ですと、去年何もしなかったのかという話になってしまうわけでして、とてもそういう評価体系にはならない。どこで意思決定をして、だれが意思決定をしたと。こういう意思決定をしたから、組織がよくなって、会社の売り上げも上がったということだと思うのです。そういう意味で、60だから悪いとおっしゃるのは、去年前半80だったのを、リエンジニアリングをして下期の実績が40まできている。しかも、上期には18まできている。これは4月からは実行されているわけです。それが説明できないというのであれば、私はいつでも説明に行きます。

    民間の評価のあり方というのは、ビビッドに評価をしていかないと、従業員はついてきませんよ。そんなことでいいんですか、といいたいところでありますが、まあいろいろお立場もありましょうから、御意見は承りますが、評価を変えるということであれば、私は納得しません。いつでも受けて立ちます。

  • 多田課長

    私からのコメントは最小限にしたいと思っているのですけれども、先ほどの人件費との関係について、1点、委員の方々に情報共有という意味で申し上げます。小野委員からは、ラスパイレスで非常に低いのだというお話がありましたが、実は御説明いただきました資料5の10ページ(参考5)を御覧いただきますと、研究員の給与水準についての記述がございます。先ほど八木委員からも御指摘があったところにも関係しますが、この部分では研究員については国に比べて給与水準が高くなっているとの御判断をいただいております。「研究員については、年俸制とし、以下の諸要因を総合的に考慮して決定しているが、民間からの採用者については任期付であること(永続的な雇用を保証していない)及び退職金を支給しないこと等から、高めの水準となっている」、ということになっています。

    この背景には、すぐ上の2つの表を御覧いただきますと、事務・技術職員につきましては確かに公務員よりも低い水準になってございますが、研究職につきましては国家公務員を100とした場合に133.9ということでございます。そして、地域・学歴を勘案しても130.7という水準になっていることをこの部分では説明していただいているのかなと考えております。

    したがいまして、先ほどの随契の改善努力というものについての考え方、あるいはここで働く方々に対するモチベーション、あるいは理事長のリーダーシップという点などについて評価をされる際に、私は今ここでコメントは差し控えますけれども、(参考5)のこの数字の点もお含みいただいて、これが先ほどの随契のCのところとオフセットするのかどうかといったところについて御検討いただければなと思います。

  • 小野分科会長

    研究職員のところにコメントしてありますように、退職金が入っているのですね。ほかのところの皆さんは、給与の中に退職金が入っておられるのでしょうか。ラスパイレスの中に退職金が入っておりますか。

    私ども民間では、もちろん退職金というのは通常払うわけですけれども、経営者は退職金を出していません。退職金という制度をやめています。それは、マーケットの価格ですね。3年しか雇わないよと。1年目の退職金と3年目の退職金は、少しずつしか上がっていきません。ところが、何十年も勤めた人、ベテランの人を3年間使おうとするわけですから、本来なら退職金というのはもっと高い。普通なら年収の3割ぐらいの退職金がカウントされるはずですね。昭和38年の最高裁の判例で、退職金というのは後払い賃金だといわれているわけでして、そういう意味では、全賃金をコメントしてください。ここだけ退職金だからおかしいというような、そういう印象を与えるような発言は控えていただきたい。

  • 多田課長

    事実関係について申し上げれば、確かにラスパイレスで比較をする場合には、退職金は通常入れておりません。

  • 木村委員長

    これは入っているんですね。研究職はね。

  • 小野分科会長

    入っているんです。ですからコメントしてあるんです。

  • 木村委員長

    そうですね。

    いかがでございましょうか。どうぞ。

  • 室伏委員

    昨年も、この研究所の評価のときに申し上げた覚えがあるのですけれども、4ページで、流動的な雇用形態をとることによって、任期付任用、非常勤、兼職等が86%であると。このことが、小野委員のお話では、いつ組織がなくなってもよいようにと、こういうことで、非常に流動的になっていて、これはほかの組織でもまねしていただきたい、そういうお話でした。ただ、人件費を減らすということと、非常勤あるいは任期付を増やして、組織の中の90%近くがこういう方で占められるということは、組織としてはちょっとおかしいのではないかなという気がするのです。

    今回の評価については、恐らく私が申し上げることは反映されないだろうと思うのですが、今後、組織の中で人をどのような形で雇用するかということについて、皆様にぜひお考えいただきたいという気がしております。今のような世の中で、特に若い方たちが非常に不安定なポジションにいて、そこで働かされるというのは、若い方たちにとって、自分たちが正当に評価されているとは思わないでしょうし、それから、将来が不安定なために、希望も持てず、大きな夢も抱けない。研究環境なり労働環境なりがよくないと思うのです。

    ですから、9割もの人が任期付や非常勤で働いていて、現実に1割ちょっとの人しか常勤はいない組織というのは、模範とすべきなのかどうかということは、私はとても疑問に思います。これからの日本がもっと元気になるためには、余り使い捨てのような形で人を雇いたくないという思いが致しますので、今後こういったことについて検討していただくときにお考えいただきたいと思っております。

  • 小野分科会長

    使い捨てという説明をしたつもりはないのですけれども。17ページをみていただきますと、一番下の段ですけれども、研究所に、コンサルティングフェローとして経済産業省行政官10人の方を新たに受け入れたというようなことが書いてあります。それから、既存の学校の先生方にお越しいただいて、メンバーに入っていただくとか、また、若い方々にとってこの組織が有効だと思いますのは、ポストドクターの行き先のない方々にお声をかけて、期限つきではあるのですけれども、この期間こういうことができませんかと、そういう方も大勢おられます。研究機関ですから、ある程度の経験、あるいは識見がないと務まらないわけでありまして、そういう意味で、いろいろな広いところから声をかけて組織に参加してもらっているということは非常にいいことだと思います。

    先ほど10%といわれました事務方の方々は、しょっちゅうかわるわけにいきませんので、事務の方々は定期的に採用させていただいているということです。

  • 木村委員長

    どうぞ、鳥井委員。

  • 鳥井委員

    先ほどの退職金が入っている、入っていないというお話なのですが、本来でしたら、期間を定めて雇う場合には、退職金を前払いすべきなんだと思うのです。だから、ほかの独法も同じようにやるのが筋だと思うのでありますが、現実はそうなってないわけです。それで、こういう数字が勝手にひとり歩きをして比較されるわけでありまして、そこは少し工夫をしないと、この数字をみせられてしまいますと、これでコンペンセートしたのかというような誤解になりかねない。そこは、ほかの法人が、非常勤の割合はこんなに高くないわけですが、というようなことをどこかで説明できるチャンスが必要なのではないかという気がするのと同時に、非常勤をたくさん雇っているところは、そういうことをしっかり考えるべきであるということをいうべきかもしれません。

  • 中林委員

    前年度に比べて大変努力をされたという御説明、よくわかりました。その中で、例えば、目標を掲げた成果に対して、非常に高い成果が得られたというくだり、それから、非常勤の方が非常に多いというくだりなのですけれども、RIETIの場合、特にファカルティーフェローですとか、コンサルティングフェローですとか、ホームページなどでクリックすると、延々と、下に行っても行っても、次から次へと出てきて、いつ終わるんだろうというくらい、たくさん外部の方がいらっしゃって、その方々は皆さん本職がおありなんですよね。大学などで既に研究をされていらっしゃる本職の方々が、非常勤のような形でRIETIに名を連ねていらっしゃって、それで、こういった成果を発表されるときは、RIETIの人ということで全部数字的には出てくるわけなんです。

    したがって、どこまでが外部の方のお仕事なのかよく分かりません。外部の方は、ご自身の研究とシンクロナイズするような形で、研究協力していると思いますが、研究所としての研究成果は、外部の方々が出している成果なのか、あるいは研究所だけの人材で、独自に出していらっしゃるものなのかという線引き自体が非常に難しいです。もしも、そういった内容が公表されると、さらに透明性が高まって、国民にわかりやすいということになるのではないでしょうか。どうでしょうか。

  • 木村委員長

    その件については、経済産業研究所の場合は非常に難しいですね。永遠の課題みたいな気がしますけれども。

    そうしますと、分科会長のご決心のほどもあるので。ただ、分科会長が受けて立つとおっしゃっても、委員長会議には私しか出ることができませんので、その辺が説明できるかどうかわかりませんか、随契を人件費でコンペンセートしたという説明をしたいと思います。その結果、爆弾が落ちてくるかもしれませんけれども、それは仕方がないということにしますか。

  • 小野分科会長

    委員長にお任せします。

  • 木村委員長

    うまく説明ができるかどうかわかりませんが、分科会長がそれだけはっきりおっしゃっていただいたのですから、それを受け取ることにしてよろしゅうございますか。八木委員、それでどうでしょうか?

  • 八木委員

    客観的にはCだと思うんですが。

  • 木村委員長

    随契については政策評価・独立行政法人評価委員会が一律に決めていますのでね。その辺は確かに苦しいところなんですが、先ほどのような御説明がありましたので、これをいただくということで進めたいと思います。ありがとうございました。

    それでは、ここでちょっと休みましょうか。10分ほど。

    (暫時休憩)

  • 木村委員長

    再開いたします。

    次は、工業所有権情報・研修館ですが、早川分科会長の御出席がかないませんでしたので、臨時委員の高田委員におみえいただいております。よろしくお願いいたします。

  • 高田分科会長代理

    高田でございます。臨時の代理で、何分不慣れでございますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

    お手元の資料6を御覧いただけますでしょうか。こちらに沿いまして御報告をさせていただきたいと思います。

    総合評定といたしましては、当分科会ではBという最終評定をさせていただいております。事項ごとに分けてみますと、左側にございますけれども、「業務運営の効率化」がB、「サービスの質の向上」、これは昨年まで1項目であったのですが、2項目以上に分けるべきという御指摘があったということで、「情報提供」「流通」「人材育成」の3項目に分けておりますが、いずれもBの評価でございました。「財務内容」もB、「その他」の項目につきましてもBということでございます。

    総合的な観点から申し上げまして、評価のポイントでございますけれども、工業所有権情報・研修館の業務につきましては、当初課せられていた目標につきまして、毎年、着実・堅実にご尽力をいただいて、業務をかなり効率的に、それからユーザビリティーを高くというところを毎年改善してこられたということでして、これ以上の何か大胆に踏み込んだ、質の面で、あるいは内容の面で、量の面でということは、そろって向上するということがちょっと考えづらいような、もうかなりやれるところまではやってきたな、というのが、私も過去、本法人の評価に携わらせていただいた率直な感想でございます。そういった観点から、もうやれることはやり尽くしてきたということもあって、ちょっと中庸にみえますけれども、すべての観点からB評価になったということはいえるかと思います。

    ただし、「総合評価のポイント」の真ん中のところに書いてございますけれども、我が国も今、知財立国ということで動いているわけでございます。その中で、知財デバイド、どうしてもギャップがある中小企業、大学、あるいは知財リテラシーを上げるという観点でいいますと、より若年層の教育、小・中・高校、こういったところの底上げをしていかなければいけないということもございます。ここは純粋に民間でやれる部分もあろうかと思いますし、独立行政法人にしかできないという面も多々あろうかと認識しておりまして、この辺のところを、効率的な観点、ユーザビリティーの向上ということを重視していただきながら、さらに進めていただきたいという思いが評価委員会としてはございます。

    それでは、あとは簡単にかいつまんで御説明をさせていただきます。

    2ページ、「業務運営の効率化」ですけれども、最近、知財に関する研修事業は、他省庁との連携、あるいは場合によっては民間等も対象にして行う必要が出てきているということがございます。そこで、経済産業省別館1階のスペースを研修スペースに変えまして、資料には「検討を実施」と書いてありますが、既に6月1日にオープンをいたしました。そういった形でスペースを有効に活用していく。それによって業務の適正化を図っていくという御努力がなされているということかと思います。

    その下の部分ですが、特許情報の閲覧指導につきましては、かなり専門的なノウハウが必要でございまして、そういった観点から、外部の専門人材を積極的に活用するということを進めております。そういった体制整備も進めているということをここで特に御説明させていただきます。

    3の「業務の適正化」ですが、ここは、もともと設定されている一般管理費3%減、業務経費は4%減ということにつきましては、いずれも対前年度比で4.5%、3.4%ということで目標達成をしているということがございます。

    その下の「内部統制」は、最近、ガバナンス等の強化によって体制整備を進めておられます。また、情報を扱うということがかなり色濃い法人でございますので、情報セキュリティーポリシー等を改定して、内部統制の強化を図っているというところが1つの特徴かと存じます。

    次に、「契約に関する事項」ですけれども、4ページに表が幾つか出ております。その中で、真ん中あたりの(参考3)の表でございます。表の真ん中あたりに随意契約の数が書いてございます。平成18年度は57件が随意契約でございました。これは、当然のことながら、どう減らしていくかということを鋭意御検討された結果、平成19年度につきましては35件にまで随意契約を減らしたということがございます。

    その下に内訳が書いてございますが、総額でいいますと、43億8,000万程度が随意契約としてまだ残っているということですけれども、この43億のうちの30億円につきましては、IPDLという特許の検索ソフトに係るものでございまして、このIPDLにつきまして、いきなり競争入札にはかけづらいという事情がございます。このIPDLが非常に大きい、これをどうするかということが課題になっているということでございますけれども、この30億円については、今年度、平成20年度には、競争入札とまではいきませんが、企画競争のレベルにはもっていきたいという計画がおありだということでございます。ですから、この随意契約の数と金額につきましても減っていくということかと存じます。

    それから、(参考5)のところに、関係法人について若干説明がございます。財団法人日本特許情報機構というところですが、ここがIPDLの契約を受注しております。平成18年度は100%随意契約でありました。それが、平成19年度、昨年度につきましては、表にございますように、随意契約は44.4%で、残りの55.6%につきましては企画競争に変えまして、その企画競争に財団法人日本特許情報機構に応募いただいて、勝ち取っていただいたということで、こういったことが1つの例でございますが、競争環境を導入しているということ、その流れは変わらないし、今年度もさらに強化されていくということかと存じます。

    次の「役職員の給与」でございますが、6ページの一番下、(参考5)「職員と国家公務員との給与水準の比較」がございます。先ほどの議論でもありましたけれども、事務・技術職員に関しましては、対国家公務員でいいますと112.4ということで、ちょっと高いじゃないかということがあろうかと思いますが、地域勘案をいたしますと、100.4ということで、ほとんど変わらないということがございまして、もう1つのファクターとしましては、その下の(2)のところに書いてあるのですけれども、非公務員化をしたことによりまして、雇用保険の支払い義務が発生いたしまして、この雇用保険分を除きますと、99.8ということになりますので、実質、地域勘案でみたところでは100を切るという数字になってございますので、そう著しく高いということではなかろうという判断をしております。

    次に、8ページ、「サービスの質の向上」ということで、ここは、一般の方々に対してのサービス提供というのを非常に大きなミッションとしてございます。そのサービスの質の向上は非常に重要なファクターでございますが、さまざまなところで利便性を高める。例えば、色々な講習会をやるときに、当然ですが、平日は皆忙しく、特に中小企業の方々などはとても時間が捻出できないといったところを土日に開催する。それから、9ページの一番上の部分ですけれども、特許連想検索システムというのを、現在、プロトタイプを実証試験中でございます。これは何かといいますと、本法人の理事長が、もともと大学の研究者であったということもあり、アカデミアにおける研究で、論文検索をするものと特許の検索というものが関連付けられてできるようになれば、アカデミアに席を置く研究者の方々の知財リテラシーを著しく底上げするということにつながる可能性がございまして、そこを今、何とか良いものができないか、検証を進めておられるということでございます。これは非常にユニークな取組ではないかと、評価委員会としても高く評価をさせていただいているというところでございます。

    次に、11ページを御覧ください。「流通」の部分ですが、ここは、特許流通アドバイザーという方々が全国に派遣されて、知財の流通を担っておられるわけですけれども、その達成度につきまして、目標はここに数字が書いてございますが、目標を大きく上回る達成をしておられる。特に、私も大学で知的財産の技術移転という仕事にも携わっておりまして、私のような人間からすると、特許の実施許諾件数が3,400件というのは、日本全国ですごい数字だなということでございまして、こういったことで、従来、特に中小企業の方々で、知的財産、あるいはライセンスなどということに非常に縁遠かった方々が、積極的に他社のリソースをどんどん活用するというように思考が変わってくる、その兆しがここの数字にもあらわれておりまして、日本の知財デバイドの解消に向けて、大きな動きになるのではないかと考えております。

    あとは、この業務をいつまでも国がやるのかという話でございますが、そういった観点からは、11ページの一番下の部分に、説明書きのところに書いてございますけれども、アシスタントアドバイザーという制度を設けております。これは、特許流通アドバイザーというのは本法人から派遣されるわけですけれども、アシスタントアドバイザーというのは、例えば、各自治体である程度給料をちゃんと負担していただく。そこにもともと特許流通アドバイザーという方がいらっしゃるわけですが、その方からノウハウを移管しまして、知財のマネジメント、あるいはその技術移転ということにつきまして、地方が自立的にこういった人材を抱える、あるいはそのための育成をするということでございまして、いつまでも国がすべてをやりますという話ではなく、地方にも適正に負担をしていただきながら、逆に言うと、地方で自立的にこういった活動を活発化していただく、そういった動きを進めておるというところでございます。これも高く評価できるポイントではないかと思っております。

    あとは、14ページの「人材育成」でございます。これは、特許庁の職員向けの研修など、大体満足度が高いという結果が出ているわけですけれども、1つ特筆して申し上げるポイントとしましては、14ページの一番下にございますけれども、弁理士さん、企業の知財部員等の能力向上のために、審査基準の討論研修を行っておられるということがございます。

    つまり、審査官がどういう基準で特許の審査をし、特許査定をするのか、あるいは拒絶査定を出すのかといったことについて、弁理士さん、あるいは企業の知財関係の方々が正しく理解をいただく。あるいは、特許庁の審査官と共通認識をもつことによって、これまた日本の知財の人材の基盤というものが格段に上がってくるであろうということは予想されることでございます。取組は、まだ受講者が78名とそれほど多くはないのですが、こういった取組は大変重要なポイントではないかと考えてございます。

    次の15ページの一番下のところに、産業財産権の標準テキストということで、私も大学の講義の副読本として使わせていただいたりしているのですけれども、こういった非常に良くまとまっているものを作成いただいて、それを全国の大学等に普及のために配付をいただいたり、販売をいただいたりしているということは非常に重要なことであろうと認識をしております。

    17ページ、「財務内容」でございますが、人件費の削減には何とか一生懸命取り組んでおられるということでございまして、下から2番目の欄で、「欠損金、剰余金の適正化」という項目がございますが、欠損金はございません。剰余金につきましては、幾分かの剰余金がございますので、これは第2期計画の終了後に国庫に返納予定ということで留保してあるということがございます。

    それから、その裏でございますけれども、貸借対照表がございますが、「流動負債」のところに、19年度、交付金債務というのが約24億円ございまして、前年度が約10億円、9億9,700万ということでしたので、かなり額が大きくなっています。ここの理由だけ簡単に御説明させていただきますと、これは、どうやって支出を削減するかという努力の結果なわけですけれども、1つは競争的な調達の実施で5.2億円。例えば、電子出願ソフトの支援業務でヘルプデスクを設けたりしているのですけれども、そういったところの調達をより適正化するといった、もろもろの努力によって5.2億円を削減している。それから、そもそもの事業の見直しによって8.2億円を節減しております。その他幾つか変動要因がありまして、総計で24億円をここで圧縮しているということがございまして、これは経費節減の努力の結果であろうと評価委員会としては判断をしております。

    すみません、長々とした説明になってしまいましたが、ポイントになる部分だけ御説明をさせていただきました。以上でございます。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。いかがでございましょうか。ただいまの御説明に対しまして、何かございますか。よろしゅうございますか。

    それでは、ご説明いただいた評価結果をこの委員会の結論とするということにさせていただきます。ありがとうございました。

    6番目にまいります。原子力安全基盤機構、大橋委員、よろしくお願いします。

  • 大橋部会長

    東京大学の大橋です。資料7を使いまして御説明させていただきます。まず最初に、原子力安全基盤機構(JNES)は平成15年に発足した法人でありまして、取り巻く状況を簡単に御紹介した後、資料の御説明に移りたいと思います。

    JNESというのは、経済産業省の中に保安院という行政機関がありまして、そこの下請でいろいろな仕事をやっているだけだろうと思われることが多いです。けれども、原子力安全というのは、環境問題もありまして、最近のサミットで議論されましたように、社会インフラとしての原子力を国として運営していくときの安全性確保ということよりも、非常にメタフィジカルに安全が推移していまして、安全であることをいかに説明するのか、そういうアカウンタビリティーを増していくとか、または硬直化して、原子力は非常にステークホルダーが多くて、事業者ですとか、地元の方とか、地元産業、自治体の首長という方がたくさんいらっしゃいますので、そういう方の中で硬直化を抑えながら、原子力を前へ進めていくために、安全を基軸にした科学技術的な説明性を上げながら、最近の知見を反映していくということが不可欠になってきております。

    そういう意味で、原子力安全というのは、単純に安全を確保するというよりは、もう少しメタな世界が広がっておりまして、そういうミッションの特殊性だとか、業務の位置づけの複雑さというのをぜひ御理解いただければと思います。

    それでは、資料7に沿いまして、申しわけございません、早口で手短に御紹介申し上げます。

    1ページにありますように、「業務運営の効率化」20%、「サービスの質の向上」を5項目に分けまして、業務に対応しておりますけれども、「検査等業務」「安全審査関連業務」「防災関連業務」「安全研究・安全情報関連業務」「国際業務、広報業務」、最後に「財務内容」ということで、それぞれにつきまして、A、AA、Bという評価をしまして、総合判定としてAという評価をしております。

    4ページ以降、わかりやすい図表で、全体の構図と、この法人の特質をあらわすような図表をつけてありますけれども、後ほど言葉で御紹介申し上げます。例えば、5ページは、年齢ごとの職員構成が非常にいびつな構成になっていて、50歳代が非常に多いので、ここをどうしていくかということに対応して、右にあるように、技術系採用者を中途採用と新規採用を組み合わせながら、中期的なことを検討しているという図です。

    6ページに行きますと、試験研究等の外部評価委員会の評価を部会のほうからお願いして、厳密にやっていただいたとか、随意契約比率が激減をしているとか、または、定期検査、安全管理審査の実施件数が変わってきている、安全情報が着実にふえているという図をあらわしておりますけれども、言葉で御説明を申し上げます。

    7ページ、「業務運営の効率化」ですけれども、評価のポイントを御紹介いたします。まず、「業務運営の効率化」としては、昨年、柏崎刈羽を中心にした中越沖地震によりまして、原子力歴史上類を見ない局面に対応いたしまして、原子力界全体として淡々と対応してきたところですけれども、JNESが耐震安全部というのをいち早く新設しまして、耐震にかかわる解析、またはその解析手法の整備というのを機動的に進めてきております。

    4行目になりますけれども、先ほどの年齢構成ということを考えまして、積極的な人材登用、また、内部的にいいますと、昇任昇格制度を大幅に見直して、能力のある方を優先的に昇任させていくような制度に変えております。

    3点目が、随意契約の比率を、平成18年度は47%だったのですけれども、約3分の1の17%へと下げております。

    それぞれのポイントについて、以降、下線部で詳細に御説明申し上げておりますけれども、時間の関係もありますので、13ページへ飛んでいただきますと、随意契約比率を47%から17%まで下げております。これは、部会のほうから、一昨年以降お願いをしておるところでもありますけれども、原子力という分野は非常に特殊であり、核物質を扱うとか、緊急の必要が出てくるとか、なかなか複数の業者を選定しにくいという状況があることはあるのですけれども、そういうことに甘えることなく、随意契約を減らすようにお願いをしてきておりまして、非常に高いレベルで達成をしておると思います。

    しかしながら、この中にもまだ、(参考4)の下から2行目にありますように、改訂前の少額随意契約基準による契約というのも含まれておりますので、さらなる改善を期待しておるところです。

    16ページの(参考5)にあります、ほかの法人でも御説明いただいておりますように、ラスパイレス指数です。120.9という数字が出ておりますけれども、これは専門性が非常に高い職種で、大学院卒の方がたくさんいらっしゃるということで、地域・学歴勘案した後、103.5という数字になっております。

    次に、18ページへ進んでいただきまして、「サービスの質の向上」5項目に分けて御紹介をします。「評価のポイント」ですけれども、「検査等業務」で、平常の検査業務が55プラントに対してあるわけですが、それに加えまして、1つは、新検査制度の見直しというのを今年の暮れ、または来年の初めから進めることを行政庁ともども計画しております。それは、余り詳細を御説明する時間はありませんが、非常に硬直化した今の定期検査の見直しをすることによりまして、ひいては、原子力プラントの効率的な運用を目指すものです。それに関しまして、技術的な支援、また、それが地元で受け入れられるような説明を進めてきたということがあります。

    20ページ、「サービスの質の向上」の2点目で、「安全審査等関連業務」はAAという極めて高い評価にいたしました。1つは、柏崎刈羽を含めまして地震ということで原子力グループ全体がある意味で危機に瀕したわけですけれども、それに関しまして、国が行う耐震の原因究明ですとか、事業者が行った耐震バックチェックの体制を整えまして、何とか今の柏崎刈羽以外の原子力発電所が平常に動くようにやっておられます。それに関して、質・量ともにすぐれた成果を出しておるということで、AAというように評価をしてきております。

    次に、23ページへ飛んでいただきまして、「サービスの質の向上」の3点目で、「防災関連業務」です。防災に関しては、原子力は、従来どおり、防災というのは安全確保のロジックのようなものでありまして、実質的に余り機能することはないと考えられてきたのですけれども、昨年受けました中越沖地震の被災により、防災関係の検討会が立ち上がりまして、現在の防災システムの多くの問題点が指摘されました。それを受けまして、火災専門官の配置を行政庁が行われて、その研修ですとか、オフサイトセンターというのが今日本じゅうにあるのですけれども、それの充実、またはその活用ということに対して活躍をされたということで、A評価としております。

    次に、25ページ、「サービスの質の向上」の4点目、「安全研究・安全情報関連業務」です。原子力安全確保というのが、過去30年間、40年間の原子力プラントの建設ということから、徐々に、今あるプラントをどうやって運営していくかとか、高経年化、検査技術、健全性実証というように、次第にさま変わりして推移しております。そういうことをバックグラウンドにしまして、保守保安活動における人間・組織面の分析・評価ですとか、人的要因・組織要因にかかわる不適合事象の発生低減を目指した研究、または研究からの規制要件というのを定義したということで、A評価というように評価をしております。

    最後の「サービスの質の向上」ですけれども、29ページへ飛んでいただきまして、「国際業務、広報業務」です。かねてから、IAEA(国際原子力機関)との関連におきまして幅広く活躍しながら、また、アジアにも情報発信ということを進めてきておりましたけれども、中越沖地震に関連しましては、国際原子力機関が2回の調査ミッションを我が国に派遣してきておりまして、これを行政庁とタッグを組みながら、技術的バックアップを行って、IAEAの調査ミッションに適切に対応したということで、これもA評価にしております。

    最後に、31ページ、「財務内容」です。これは、一般競争入札の拡大による費用低減、または月次決算の適正実施等、効率化係数を満たした予算を遵守し、また、財産の譲渡・担保というようなことはなく、欠損金の発生もないということから、これはB評価としております。トータルしまして、1ページ目にありますように、A評価と判断をいたしました。よろしく御検討をお願いします。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。いかがでございましょうか。ただいまの御説明に対しまして、何か御質問ございますか。

  • 鳥井委員

    中越沖地震みたいなことが起こると、当然のように、そっちへいろいろ業務が集積してきて、ほかに影響が出ないという設計というのは、独立行政法人の設計方針とは少し外れているのかなという気もする。つまり、そこへ人がずっと集まってこざるを得ない状況のところで、ほかに影響が出ないで、ほかもAだという話になると、もともとちょっと冗長度がかなりあったのかなということを感じるのです。なぜそれが可能になったのかということをちゃんと御説明いただかないと。実は、原子力機構でも同じようなことを申し上げて、なぜできたんですかというようなことをお聞きしたのですが。

  • 大橋部会長

    厳しい指摘であると同時に、ちょっと余りにも斜めにみられているのかなという気がしないでもないのです。JNESは、安全に関する、1つは検査等業務をやる、これは日常的に55の原子力プラントを回りながら検査をしていくという定常業務をもっておるところです。そのほかには、安全審査とか防災、または安全研究・安全情報というのは、特定の日常的にこの年度にというよりは、もう少し中長期をにらみまして、安全審査をどのように合理的にもっていく新しい提案ができるかどうか。または、安全研究というのを実施しておりますけれども、それが国の安全確保の規制体系にどのように役に立つかということをやっておるところです。

    ですから、鳥井先生御指摘のように、日常業務をやりながらよくできたと。日常業務のほうを水増ししてあるんじゃないかということなのですけれども、検査等業務に関しましては、非常に過負荷になって、新潟の柏崎にある程度の力を注いで、余計なお仕事を頑張ってやっていただいたという御評価でいいかと思います。

    安全審査ですとか防災・安全研究に関しましては、喫緊の課題がなかったんじゃないかといわれたらそうなのですけれども、国として中長期に安全審査のあり方ですとか、安全研究の進め方というのをやっていたところを、力をシフトしまして、例えば、耐震安全部をつくって、原子力の耐震安全というのは、昨年度だけではありませんで、今後5年、10年にわたってやっていかなければいけないということを先読みしてやったようなところがあります。そういう構造の中で、柏崎の対応をしながら、中長期の問題はまた改めて今後検討しておかれるというように御了解いただければと思います。

  • 木村委員長

    では、小野委員、お願いします。

  • 小野委員

    非常にささいなことをお伺いして恐縮なのですが、31ページの「財務内容」の1つ目の○の3行目、「期末手持ち資金を大口定期預金で運用」と書いてありまして、残高が100億円あると。もう少し上手な使い方があるのではないかという印象を受けたのです。別にお答えいただかなくてもいいのですが、普通はもうちょっと、というように思います。余計なことかもしれません。今後御検討いただければありがたいと思います。

  • 大橋部会長

    この件に関しましては、私どもも、何で定期預金にして、先生おっしゃるように、リスクの高い運用だとか、ポートフォリオを組んで。

  • 小野委員

    年金で回しても3.5ぐらいで回ってくると思うんですね。ポートフォリオがあってチョイスできるということを普通民間ではやられるのですけれども、定期でいいのかなと。マンションでも国債を買おうかみたいなことをいっているのですけれども、いいのかなと。100億もあるから、もったいない。

  • 木村委員長

    どうですか、事務局、何か。

  • 事務方

    御指摘を踏まえて、JNESのほうと議論させていただきたいと思います。ありがとうございました。

  • 木村委員長

    金額が大きいですからね。1けた違えば、まああれかもしれませんけれども。

    よろしゅうございますか。原委員。

  • 原委員

    1点なのですけれども、安全審査関連業務がAAという評価で、もう1ヵ所ありますけれども、ほかに比べれば大変すぐれた評価ということで、20ページ、21ページ、22ページにそれが書いてあるのですが、新潟県の中越沖地震の影響による耐震安全のところで、新しい部をつくったというお話でした。これに大変注力をなさって、それでAA評価ということなのですが、一般の国民からすると、こんな地震大国でありながら、耐震安全てそんなに考えられていなかったのかということにあのとき非常に驚いた。

    これは政府のどこの組織がやるべき話だったのかというのはまた1つあるとは思うのですが、今回おやりになって、その評価を、22ページの最後のところで、「まさに質・量とも高い評価を与えるべきであり、AA評価は当然すぎるといってよい」と書かれると、すごく自画自賛的に聞こえて、確かに、組織では大変よくおやりになったとは思っても、国民からすると、一体本当はどこがやるべきであって、そこが十分でなかった分をここが頑張りましたというようなことであればわかるのですけれども、評価の立て方に少し違和感があります。

  • 大橋部会長

    詳細にわたって御説明申し上げますと、耐震について何も考えてないとか、そんなことは全くありません。耐震設計というのは、基準地震動というのを設定しまして、それに対して安全であるように設計をしてまいりました。

    柏崎は、想定を超える、想定の3倍程度の震動が柏崎の発電所に加わって、変圧器の火災等の報道がNHKでされたことによって大騒ぎになったのですけれども、IAEAの調査だとか、後々の保安院の調査などを踏まえますと、結局、安全設備には何の問題もないのだと。事故評価の尺度でいいまして、0~7レベルまであるのですけれども、「0-」というように評価されていまして、安全上何の問題もなかったという結論が出されております。ただし、残念ながらマスコミはそういうことは一切伝えませんので、国民の方はとてもひどいことが起こったという印象のままだと思います。

    そういうことで、先生がおっしゃられた、耐震について何もやってないのに、こうやって起きていろいろやったからポイントになるというのはおかしいというのは、正直申し上げると、ちょっと当たってないと思います。

    それで、耐震安全性について、柏崎の起こる1年前にさかのぼりまして、原子力安全委員会が新耐震設計指針というのを出しております。それは、基準地震動を見直せというようなことを含めてリスクを考えろというようなことをやっていまして、それを全発電所がちょうどやっていた途上でこういうことが起きたのですけれども、それは基準地震動を実は大幅に、大幅にということではないですね、今までとっていたものよりももう少し幅広く見直せという指導であります。それによって、基準地震動が2割程度各発電所で上がったりしておりますけれども、それは、決して安全性を今までないがしろにしていて、今度安全委員会にいわれたからやっているということではなくて、考える幅を広くして、国民の安心を買いなさいというような指導です。

    ですから、我々原子力の関係者ですから、インサイダーから申し上げるのは余り適切ではないかもしれませんけれども、こういう原子力安全に関する活動は、今まで安全性がなくて安全性を上げるためにやっているのではなく、アカウンタビリティーのためにやっていると思います。説明性のためにこういうことをやっていて、例えば、今の発電所が地震の蓋然性があっても運転していいですよという了解を得るためです。柏崎であれば、柏崎は工学的に何の問題もないから、ここをこう補強工事をして運転してもいいですよというアカウンタビリティーを得るためにやっているのであって、決して安全性がないがしろにされていて、起こったからこういうことをやることによって安全性を確保して、だからAAだというのは変じゃないか、ということではないと考えています。

    アカウンタビリティーを上げるために、こういう活動がどうしても必要です。その活動がないと、国民の方が納得できないので、原子力発電所が運転できないという事態にいきますので、そういう意味で、質・量ともに極めて高い評価をしておられまして、これは1人の委員の先生の意見ですけれども、「当然すぎるといってよい」というのは、私は決して過言ではなくて、本当にこの先生も私もこのように思っておるところだと思います。

  • 木村委員長

    青木委員、お願いします。

  • 青木委員

    今、独立行政法人の評価に対する目が厳しいですから、業務がAで、それぞれブレークダウンしたところがすべてAまたはAAであるというときに、より一層明確な説明が必要である部分もあるのではないかと思います。

    特に、国際と広報のところが、なぜあえてAにしなければいけなかったかというところは、もう少し具体的な、数値ですとか証拠のようなものを出しておいたほうが問題がないのではないかという気がいたしました。

  • 大橋部会長

    国際業務・広報につきましては、かねてより、日本から外国へ原子力の情報を発信するポイントがなかなかなくて、各事業者、各行政庁、努力しておられるところですけれども、新潟の地震が起こって、事故太りでAだと思われるのは、自分自身ちょっと納得しにくいところなのですが、実は、新潟の地震が起きたときには、変な情報が世界のマスコミから流されまして、日本海が放射性物質まみれだとか、イタリアのサッカーチームが日本へ来たら大変なことになるのでとりやめたとかというようなことがありました。それで、いち早く英語の情報を出したのはJNESです。JNESがホームページから世界に発信しまして、そういうこともなかなか報道されませんので、一般の方にはわからないと思うところが非常に忸怩たる思いがするところですけれども、JNESが国際的にそういう情報を正しく流して、IAEAとの関係においても、極めて高い評価と信頼性を得ているということは間違いないかと思いますので、そういう意味でAにしております。

  • 木村委員長

    よろしゅうございますか。どうぞ、荒牧委員。

  • 荒牧委員

    ちょっと細かい点を教えていただきたいのですが、随意契約の13ページのところで、「性質または目的が競争を許さない」という契約があるのですけれども、その前の12ページのほうでは、そういった契約についても「見直しなど一層の工夫ができる」ということなのですが、許さないのに工夫ができるというのは、どういうことをいうのでしょうか。

  • 大橋部会長

    これは、例えば核物質防護ですとか、そういう専門性の非常に高いものは競争になじまないのですけれども、その仕事を分割しまして、ここだけはどうしてもというのを切り分けることによって。

  • 荒牧委員

    そのコアな部分だけをということですか。

  • 大橋部会長

    はい、残りの部分を競争にもっていくことができるのではないか、そういう議論をしております。

  • 荒牧委員

    わかりました。ありがとうございました。

    あと、政評課のほうに確認したいのですけれども、こちらの法人さんだと、13ページに書いてありますように、緊急性とか機密性とかというのがほかの法人に比べると割合高いかと思うのですが、こういったものに対しても、原則論で随契見直しという対象に含まれるのですか。

  • 多田課長

    お答えします。冒頭に御説明をさせていただきました参考資料1、総務省から出ているものを御覧下さい。こちらを文字どおり読んで、それでいいのかという議論はあるのかもしれませんが、後ろから2枚目(別紙2)でございます。

    「随意契約の見直しの評価について」ということで1枚書いてございます。この中で、「随意契約見直し計画の実施状況を含む入札及び契約の適正な実施について、監事等による監査、評価委員会による事後評価において、それぞれ厳正にチェックする」「独立行政法人については、各府省の独立行政法人評価委員会において、入札・契約に係る事務が適正に執行されているかについて厳正に評価する」と書かれてございます。

    この1枚の紙の中に、今の御指摘のような、ある特定の類型の契約は特別扱いするべきであるとか、そうした点については言及がされてはいないのかなと。言及されているべきではないかという議論もあるのかもしれませんが、総務省から私どもに対して19年度の業績評価についてどのような方針で臨むのかと通知を受けている文章の中では、今の点については明示されていないというのが事実でございます。

  • 荒牧委員

    なぜそういうことを申し上げたのかというと、(「随意契約の見直しの評価について」の紙面に)むだの徹底的な排除ということが出てきますけれども、本来、独立行政法人がミッションを果たす上で、どうしても機密性とか緊急性をもってやらなければならないときに、そういうコストをかけること自体がむだなのではないかという気もしますので、その辺は、もう少し実態をご配慮いただいて、闘っていただければなと思います。

  • 木村委員長

    今の御指摘、ごもっともでありまして、最近は委員長会議を開いてくれないのですが、これでも委員長会議でも盛んに主張しております。今の荒牧委員の御指摘のとおりで、独法によって仕事の性格が違う。それから、先ほどの流動研究員の数が多い点も特殊なことなので、サービスをやるところ、R&Dをやるところ、経済産業研究所みたいなまた別のミッションをもって研究するところ、それぞれ区別しないといけないといけないんですね。それをやってくれというのですが、やってくれない。ですから、極めて外形標準的な随契の割合だけが出て来るわけです。そこのところが大問題なので、その辺は、かねがね主張しているのですけれども、なかなか聞いていただけない。これはぐちです。すみません。

    では、よろしゅうございますか。

  • 原委員

    すみません、感想的意見で、1点だけですが、私、当初からここの評価委員会の委員をやっているのですけれども、今回の評価をみて、違和感を感じるのは、国際業務・広報業務のところの書きぶりも、技術力の高さは世界じゅうから認められているからA評価が妥当というように書いてあって、30ページのところで「A評価は当然であり、AA評価に近いA評価である」という書き方ですよね。

    この国際業務の評価をだれがしたのかというと、委員の1人か2人の方がご発言なさっている。それから、広報のところについては、先ほどの私の発言にあるように、一般国民はまだそのようなレベルで判断をしているということで、広報についてはやはりまだ不十分ということですよね。ですから、いいとこどりをして評価をしていないかというような懸念が全体からうかがえるというところですね。そこのところは厳密な形の評価をしていただきたい。これは感想的な意見ということでお願いしたいと思います。

  • 木村委員長

    どうしてもこういう形でまとめると1人の意見を書くことになってしまうんですね。しかし、判断のもとは、皆さんの出されたご意見に基づいて判断しています。ただ、結論として紙に書くと、確かに原委員のおっしゃったようなことになって、私もそこのところは非常に違和感を感じています。産総研についても私の意見が随分たくさん書かれているので、内心じくじたるところがあります。ということで、記述の方法として、もう少し工夫する必要はあるのではないかと思います。時間もあって、なかなかそこまで事務局に要求できないところがあるので、事務局も、あっ、この意見いいなと思ったら、それをとってしまうのでね。この問題については、いろいろ工夫の余地があると思っています。

  • 大橋部会長

    承知しました。

  • 木村委員長

    よろしゅうございますか。それでは、そういうことでこの評価結果を受け取るということにさせていただきまして、7番目へまいります。

    情報処理推進機構です。松山委員ご欠席で、阿草委員が代理でおみえいただいております。これにつきましては、冒頭ございましたように、中期目標期間の評価もあわせて行いますので、よろしくお願いをいたします。

  • 阿草分科会長代理

    7月3日の分科会での議論を踏まえて、きょうの報告をさせていただきます。

    我々のところの議論は、委員の先生方の点数の一番下を全部とったというぐらい、厳しい評価にしないと、この独法評価委員会でもたないよということで、非常に厳しい評価をしたつもりです。少し説明させていただきます。

    1ページから順に説明させていただきますが、まず、「サービスの質の向上」この60%のところを、「ソフトウエア開発分野」「情報セキュリティー対策の強化」「ソフトウエア・エンジニアリングの推進」「情報技術(IT)人材の育成分野」この4つに分けております。ソフトウエア開発分野につきましては、中期計画の後半から、ツール開発やデータベース構築等に重点化を置きまして、個別企業への開発支援を廃止したということもありまして、ウエートを下げております。

    総合評価としましては、そこにあるように、業務の効率化、財務の内容につきましてはBということですが、サービスの向上につきましてはAと。B、A、A、Aということで総合評価をAとさせていただきました。

    次のページから各項目について説明させていただきます。「業務運営の効率化」ですけれども、2ページの上のほうにあるように、幾つかの組織の統廃合を進めまして、機動的に運営をしているということは評価されることだと思います。

    それから、3ページの下のほうにもありますが、人件費の削減が着実に進んでおりまして、また、それを補う形で外部人材の活用が進んでいるということも評価しております。

    それから、2ページの中ほどにも少しありますが、情報処理試験を民間に開放するということで、市場化テストを実施しまして、約4割、コストを削減しております。また、それに伴いまして、地方の支部を廃止しまして、組織のスリム化も図っております。

    また、随契の件数・金額とも大幅に減っておりますし、人件費も、ラスパイレス指数も100を切っているということで、妥当だという判断をしております。

    続きまして、11ページからの各サービスの内容について説明をさせていただきます。「ソフトウエア開発分野」は、特にオープンソフトウエアということで、OSS関係のツールの開発及びその関係の情報の収集・提供等を進めております。

    それから、中小ITベンチャー企業の事業化支援ということでは、約74%という事業化が達成されておりまして、目標としていました40%を上回っているということを評価しました。

    また、債務保証事業は、国の見直しもありまして、一般債務保証を廃止したということであります。また、代位弁済率は、目標は4%ですが、3.9%になっているということで、これも適切に進められているという評価です。それで、ここはBという評価です。

    13ページからは情報セキュリティー分野です。これは、国民の6割がインターネットを使用しているということで、セキュリティーについての意識は非常に高くなっております。14ページにみられますように、ウイルスの件数というのは、昨年度ですと1日当たり124件、数としてはそんなにはふえておりませんが、それぐらい現在もウイルスが出ている。これらの情報を収集しておりますが、それに対する対応は、事後的な対応だけではなくて、事前対策として、脆弱性関連情報というのを収集しまして、各方面に広報しているということで、非常に重要な役割を果たしていると理解しております。

    そして、いろいろなところで情報システムが、情報家電であるとか、カーナビとか携帯電話のように、身近なところの情報セキュリティーも問題だということも整理しまして、それなりの広報を進めているということを評価しております。

    また、16ページをみていただきますと、情報セキュリティーの評価・認証ということで、あるレベルの情報セキュリティーを確保された製品でないと諸外国に販売できない、そのような標準化を進めようという中で、そこにあるように、日本が第1位の承認取得件数になっているということは、このような情報セキュリティーに対する意識を国民レベルでレベルアップをし、また、それに対する取得の支援を行っているということで、こういうことも非常に評価できるのではないかと思います。

    17ページの途中にありますが、日本でつくられた暗号化の技術が世界の標準になっているということも、ある意味で日本のセキュリティー技術を高めているということで、評価をAとさせていただきました。

    続きまして、18ページからは「ソフトウエア・エンジニアリングの推進」という部分ですけれども、20ページをみていただきますと、いろいろなソフトウエアのつくり方に関して、日本のシステムの信頼性向上ということにかんがみまして、これらのシステムの信頼性の評価をどうするかという評価システム、また、そのプログラムをどのようにつくっていくかというコーディングの規約等を提供する。いろいろな書籍及びウェブ等で公開する。また、それを普及させるということで、特にエンタープライズ系では、ベンダーとユーザーとの間での相互評価を可能とするような試み。組み込み系では、次世代車載ソフトウエアのプロジェクトを通じて、そのようなソフトをつくることの管理手法を提供しております。これらは、日本のソフトウエア開発の効率化に貢献して、社会基盤の安定に寄与しているということで、Aという評価にさせていただいております。

    その次が、人材の育成ですが、22ページからのところをみていただきますと、IT国家戦略ということで、ITスキル標準、各技術者のITのレベルがどれぐらいかということをはかるための標準を決めようということと、情報処理技術者試験の関連を整理しまして、共通キャリア・スキルフレームワークということを整備しております。これらは、企業、大学、民間のIT教育事業などに広く使われるようになったということを評価しております。

    また、25ページの上のほうですが、我が国の非常に先進的なソフトウエアをつくることができる人材を育成しようという、未踏ソフトウエア事業という計画があるわけですが、24ページの下のほうに、累積ですけれども、年度別にどれぐらいのクリエーターを発掘しているかということがありますが、発掘した人たちが外国で事業化できるような支援事業をやりまして、その中から3件、米国にまで進出できるようになったということも、この活動が評価できるということであります。

    27ページをみていただきますと、幾つかの絵がかかれておりますが、「情報教育は世界をつなぐ」というキーワードをもとに、アジア共通の統一試験を行おうとしております。これにより、国内外の質のよいIT人材の確保ということに貢献するとともに、その標準活動を国際的に展開しようということで、例えば、そこに書かれているのは、ベトナムとかモンゴルとは相互認証しようという、こういう国際的な活動も高く評価できるのではないかということで、この分野についてもAとさせていただきました。

    最後に、「財務内容」ですけれども、1つは、代位弁済率が、平均4%という目標に対して3.9%になっているということで、一応目標は達成しているのではないか。

    それから、情報処理技術者試験は、人口減の影響を受けまして、受験者数が減っているわけですが、そのことに対応するように、試験業務経費の削減を徹底しまして、定額の受験料のまま、同じ試験内容で、かつ黒字を維持できているということは、努力されているのではないかというように評価しております。

    幾つか問題のあるところがありまして、特に、地域ソフトウエアセンターというのが、財務面・事業面で非常に問題があるわけですが、各センターに対して、組織のトップみずからが伺いまして、中間決算、経営状況の内容、事業化の活性化に努めているということについては評価できるのではないかということです。

    欠損金につきましては、繰越欠損金があるわけですけれども、発生原因は明確ですし、その改善についての方向というのもきっちりしているということで、特に問題ないという理解をしております。

    リスク管理債権で、償却済み、既に回収不能ということになった債権につきましても、専門担当官を配置しまして、一定の成果を得ている。回収に努力し、また回収できているということを評価するということで、この内容をBとしました。

    これらの総合がAという評価になっております。

    これに基づきまして、中期目標期間評価につきましては、資料8-2ですけれども、ほぼ計算式でそのまま行われるわけですので、数字を入れたところ、結果は、19年度の年度評価と同じように、「業務運営の効率化」がB、サービスがB、A、A、Aとなりまして、「財務内容の改善」がBということに結論としてなりました。

    以上です。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。いかがでございましょうか。

  • 榎本委員

    人材育成の分野についてお尋ねしたいのですけれども、最近では、あらゆる職場で情報処理の技術が不可欠であると思いますが、それにもかかわらず、特に私がおりますような文系の学部の学生の間では、在学中から積極的に情報処理の資格をとろうという動きは余りみられないように思います。先ほども、受験者数が減っているというお話もありましたので、そうした資格試験についての周知・宣伝が十分に行われているのかどうかということと、会場の利便性とか、そういう面については具体的にどのような方策がとられているのかをお尋ねしたいと思います。

  • 阿草分科会長代理

    ただいまの質問は、ITスキル標準で求められている人材育成と、世の中でもう少し広い人材が求められているのではないかということの御質問だったと思います。ITスキル標準で同じように試験をやって進めていくというのは、少しハイレベルになって、いま御質問のあるような、リテラシー的に近いというか、ある意味ですべての職業人がもつべき情報のレベルというようなこともありますので、下のレベルの試験につきましては、コンピュータベースでの試験にしまして、試験地に行かなくても試験ができるような形で、なるべく広い国民の皆さんのレベルアップを図るようにということで、次の試験制度の見直しの中で計画をされていると聞いております。試験自身は来年からかと思いますけれども、今そのための準備を進めていると聞いております。

  • 木村委員長

    よろしゅうございますか。それでは、19年度の評価結果、中期目標期間の評価結果について、これでよろしいということにさせていただきます。ありがとうございました。

    順番でまいりますと、次は森田委員に石油天然ガス・金属鉱物資源機構について御説明いただくことになっているのですが、平澤委員のお時間の関係で、恐れ入りますが、上から5つ目の製品評価技術基盤機構について先にやらせていただきます。森田委員、すみません。よろしくお願いします。

    では、平澤先生、お願いします。

  • 平澤部会長

    どうも申しわけありません。講義が控えておりまして。

    資料10であります。御説明するのは、最初の3ページか4ページぐらいを中心にして、後ろのほうのをリファーしながら御説明したいと思います。

    この機構は、NITEと略称しておりますが、成立のときから雑多な仕事をまとめてやっていくというために、機構内のマネジメントが非常に重要ですので、特に評価項目として「マネジメント」というのを取り上げて、10%の評点を割り振りました。「サービスの質の向上」は、前回まで一本でやっておりましたけれども、4つの分野があるわけで、それぞれ人員とか予算等の配付の状況を反映するような形で重みづけをいたしました。

    まず、「業務運営の効率化」に関してでありますけれども、業務に関して1%、管理の部分は3%削減するというのが義務づけられているわけですが、1.8%、7.8%という数字が出ております。

    4ページの図を御覧いただきたいのですけれども、上の段の左の2つの棒グラフは、収入と支出を現金ベースでまとめたものであります。収支計算書に相当するものを図にしたものでありまして、そのもとのデータは50ページにつけております。これは現金ベースですが、今の1%、3%の削減というのは現金ベースでやるべしというようにことしから明確になっているので、このようなものを入れました。

    同じ現金ベースのデータを4ページの下段の一番左のほうで、18年度に比べるとどのように削減しているかということを書いております。

    パフォーマンスとコストの関係ということになりますと、現金ベースではなくて、施設・設備等を使用し、それの減価償却等を勘案して、業務を遂行するに必要なトータルなコストに対してパフォーマンスがどうであるかということを考えなくてはいけないわけでありまして、以下の議論は、そのようなコストをベースにしながらの話になります。

    4ページの先ほどの現金ベースの横に、19年度のコストの項目別と分野別の内部構造を明示したものをつけております。特に、上のほうに、分野別にしたときに「受託」と「講習」というのを業務分野に割り振らないで特出ししてあります。コストとしては、本来少ないほうがよろしいわけですが、講習・受託というのは必ずしも少ないほうがいいわけではなくて、多いのがいいという場合もあるわけですので、それは分離して議論するということにしてあるわけです。

    同じ上の段の右のほうでありますけれども、今期は第2期に入って2年目ですが、第1期から換算しましてコストがどのように推移したかということをお示ししております。この中で、業務の部分と一般管理の部分とを分けて、下の段の真ん中と右側の図にそれを表示してありまして、太い線で斜めに引いてありますのは、自己努力によって現金収入を得てやる部分と、交付金による部分とを分けて表示しているということになります。

    このようなコスト構造というのをもとにして議論するわけでありますけれども、そのほかの業務運営の効率化について、5ページを御覧いただきますと、「評価のポイント」の真ん中辺にありますが、この機構の人員配置というのは、当初発足したときは、かなり余っていたというと言い過ぎかもしれませんけれども、まだゆとりがあったわけですが、毎年、非常に削減を進めてきたわけでありまして、もうぎちぎちの状況になっているわけです。削減すると同時に、外部の専門家を招聘して、その方たちに業務を担当していただくといったような、いわゆるアウトソーシング、あるいは丸投げではない形で外部の能力を活用する、こういうことをずっと進めてきたわけですが、その効率化に対しても、質が落ちないように、ガイドラインをつくるとか、マニュアルをつくるとか、それらを年々改訂して、質を落とさないような努力もやってまいりました。

    しかし、これは、ある程度限界に近づいております。最後の「マネジメント」の項目で、それに対してどのように対処したかということを御説明したいと思います。

    そうした年々の努力が今年度も続いたということでありますけれども、今回特に議論することが義務づけられている随意契約に関しては、12ページと13ページにありますが、NITEの場合には、昨年度、随意契約率が26%、今年度23%になったというわけであります。かなり努力しているといってもいいかと思います。もう1つ、12ページの一番最後のところにありますように、水光熱費等を勘案しないとすると、16.5%ということになるわけです。

    13ページに、「随意契約によらざるを得ない契約の内訳」というのがありますけれども、御覧いただきますと、あと、努力して何とかなりそうだというのは、一番下の競争入札のときの入札者を拡大するような努力をしていく、そういうことで随意契約率を減らすことはできるわけですが、そのほかに関してはかなりきついということになります。無理にやろうとすると、リースを途中で切りかえなければいけないといったようなまずい話になってしまうわけです。したがって、随意契約についてはかなりよく健闘されている。

    給与に関しても、それに続きまして、16ページにデータがありますけれども、国家公務員比較で104.7、地域・学歴を勘案すると97.8というわけで、これも決して高いほうではないということになろうかと思います。

    このようなことから、「業務運営の効率化」に関してはAという評価をいたしました。

    続きまして、1ページ目に戻りますけれども、業務の中身に入っていって、そのパフォーマンスを確認するわけですが、まず、一番下のところのバイオテクノロジー分野であります。バイオテクノロジー分野は、分野全体として9.6%のコスト削減を図っている。

    このデータをグラフにして表現したのが10ページであります。10ページは、昨年度と当該年度とをあわせて、どのようにコストを削減しているかということを業務分野ごとに示しているわけであります。

    まず、左上のバイオテクノロジー分野ですが、赤い線で区切ってあるところ以下の部分が、直接努力の対象として議論すべきものだと思います。9.6%というのは、受託等も入れて考えたコスト削減の率であります。

    一方で、どのような業務を展開したかというわけですが、実は、この中に1つAAの業務分野があります。今の10ページの図だと、この分野の大宗を占めているバイオに関する情報等の提供というところであります。1ページの一番最後のところにその内容が記述してありますけれども、ここは、計画に照らしまして、大幅な微生物の収集・保存・提供という業務を展開し、また、質的にも、アジア諸国との連携を深めて、アジアのその種のものを収集していく、あるいはアジアとの連携の中でアジアに対していろいろな指導をしていく、こういう業務を強化してまいりました。質的にもかなり充実させてきているわけであります。

    もう1つは、その収集したものの付加価値を高めるために、ゲノム解析をしているわけですけれども、ゲノム解析に関しては、第2期に入ってから、ある程度方針を変えたわけです。ある程度と申しますのは、今まで必要と思われる微生物の塩基配列を全部解析するということをやってきたわけでありますけれども、ごろっとしたのを1つやるのに結構時間がかかる。そういう種類のものも現在も続けているわけですけれども、もう少し系統的に、重要となる微生物菌株を解析していって、その塩基配列を確認することによって、もっと総合的に微生物管理の質を高めようと。こういうことから、第2期で11の菌株を解析するということを計画しているわけですが、そのうちの2つの菌について終了したというわけです。

    2ページに移りますが、ヒトインフルエンザウイルスの分離株、これは計画では500株の塩基配列を確認しようということだったわけですが、638株の解析まで進めたということになります。ヒトインフルエンザウイルスについては、こういう分離株の細かい塩基配列の様子がわかったことによって、何が耐性をもっている菌なのか、あるいは次に流行するのはどういうものであるかということを予測するときに、非常に役に立っております。国立感染症研究所と協力して、こういうことをやっているわけであります。

    以上のような業績、つまりコストも削減し、質的にも高い質を上げているということで、この業務に関してAAということにいたしました。

    次に、化学物質管理の分野に移ります。化学物質管理は、分野全体として、先ほどの10ページの図でおわかりのように、4.7%のコスト削減を図っております。

    この中でAAの業務が1つありまして、それは、2ページの上のほうにありますが、化学物質総合管理情報業務です。ここで取り扱う化学物質の数は、第1期では4,000を既にデータベース化したわけですが、第2期では800物質追加するという予定だったのですけれども、既に中期計画全体の数値を上回って1,000物質整備し、次年度、つまりこの年度でありますが、さらに優先的に200物質を選定して、それをデータベース化するということを考えています。量的にも随分頑張っている。

    それから、もう1つは、評価のポイントとして、OECDのポータルサイトに、世界7つの機関、こういう化学物質管理をやる機関のうちの1つとしてアサインされまして、国際的な情報管理の基盤をつくっていく。日本から世界各国の情報もみることができるし、海外からもこのNITEを通して日本の国内の様子を知ることもできる、そういうことになってまいりました。

    もう一方で、普及活動がかなり進んできておりまして、市民や児童・生徒に対して、これを業務としている者だけではないところにも手を伸ばし、彼らに情報提供、あるいは研修体験等をやっております。その状況も非常にふえてきております。

    次に、適合性認定の分野ですが、これは全体で3.0%のコスト削減。ここも、冒頭で業務運営の改善のところで申しましたように、外部審査委員等をつくる。それで、内部の人は何をやっていくかというと、国際的な連携とかという、そういう高度な部分に業務の中身を移していく、こういう努力をしておりまして、多くの業務内容についてAと評価しております。

    最後の業務分野でありますが、生活安全分野。ここは、もう1つAAの業務がありまして、それは製品安全関係業務です。10ページの図をもう一度みていただきたいのですが、生活安全分野というのは下段の右側にありまして、その中の下の製品安全の部分というのが非常に予算をふやしております。これは、ご承知のように、消安法が改正されて、事故情報がこの年度急にふえました。ずっとふえてはきていたのですが、爆発的にふえたわけです。それで、全機構的に人員と予算をここに集中して、それに対処するということをやってまいりました。

    時間がないのであれですが、34ページにはもう少し詳しい話がありまして、例えば、事故情報でいうと、前年度比178%増となっていますが、事業者からの通知が2.4倍、経済産業省から6倍、消費者センター等から2.1倍、消防・警察等から1.5倍増、そういう情報に対して、事故原因の究明をやってきたわけです。どのようなものを扱ったかというのは、そこに書かれているとおりであります。

    そういうわけで、この業務についてもAAを付し、それが大宗を占める生活安全分野というのは、機構全体として取り組んだということで、分野としてAAをつけました。

    次に、3ページに行きまして、「財務内容の改善」に関しては、粛々とやっているということでありますが、Bであります。

    最後に、「マネジメント」ですが、今申しましたように、急速に業務が拡大し、一方で、人員等が削減されていく。こういう中で、これは多くの独法が直面していることではないかと思いますが、昨年度あたりから、やがて行き詰まってしまうというのを我々実感しておりまして、どのように改善していくかということがマネジメントの課題だと認識しております。

    整理をすれば、結局、粛々と業務を執行していきます、といったような話ではなくて、専門性を独法に集積していって、専門性の集積がないとこなせないような仕事に移っていき、そして、その専門性を必要としないような一般的な仕事というのは、外部の力を借りてやれるような体制にもっていく。業務内容を選択するというよりも、業務の中身の取組方を変えていく、そういう方向で人材を強化していく。人事交代の中でそのようなことを進めるようになってきたわけです。企画力を強化するとか、国際化に対応するとか、リスク評価の質を上げるとか、事故原因究明の専門性を高めるとか、こういうところに人員を配置して、あるいは足りないところは専門家を中途採用するとか、顧問を招聘するとかというような形で、抜本的な業務の質的転換を図ろうとしている。

    このようなことから、マネジメントに関しては、非常に高い中期計画の目標が掲げられていたわけですけれども、それを単に粛々とやってBです、というよりも、もっとこなしたというわけで、Aという評価にいたしました。

    以上です。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。御質問等、いかがでございましょうか。

  • 原委員

    私の関連から、製品安全関係業務についてお尋ねしたいのですが、33ページから本文のほうで書かれているところで話したいと思います。34ページに、消安法の改正で、製品事故情報が大変多く集まるようになって、1.7倍なんですね。NITE全体としてここに人員とか資金とかを集中して、今回乗り切っておられるという印象があるのですが、来年、消費者庁が立ち上がるということになると、もっと多くの事故情報が集まる可能性もあって、NITEとしてやっていくところの限界のようなものもちょっと感じて、そこは何か次のステップが要るのではないかということが1つ。

    もう1点は、34ページの(1)の3つ目の○のところの最後の行にあるのですが、「事業者対応案を提示した」という書き方になっていて、その下の4つ目の○のところも、4行目あたりに「事業者に提示した」となっている。NITEがおやりになっていらっしゃることは、事故の原因を特定すると、やはり事業者に提示して改善を図るというところが多くて、消費者側からは、もうちょっと消費者に情報提供をしてほしいと。緊急性とか、確定したことについては情報提供をなさっているのですが、やや疑わしいというようなあたりでの情報提供というのがまだまだ不十分で、ここについてもぜひ充実をしていただければ、本当にAAの評価になるのかなという感じがしております。これは意見ということでお願いしたいと思います。

  • 平澤部会長

    前段のほうの御質問については、先ほど、最後のほうで御説明したように、やはり非常に深刻な状況になりつつあると思っております。そこで、事故原因の究明といったような非常に専門性を必要とするようなところに業務内容を絞っていく、そのようにして対処しようとしているわけです。

    後段のご意見については、私は触れることができなかったのですが、例えば、広報については、36ページの(3)にあります。ここはやはり非常に力を入れているわけでありまして、マスコミ等に対する取り上げられ方というのも非常に多くなっているわけですし、積極的に情報提供をしているということです。それから、一昨年度開いた、消費者をお招きしてこの種の情報をみていただく、そういう部屋をつくりまして、ここも非常に活用されるようになってきたと思っております。とはいえ、まだまだ努力しなければいけない点ではないかとは思います。

  • 木村委員長

    青木委員、お願いします。

  • 青木委員

    先生の評価は、いつも基準が非常に細部のところまで、どういう基準で、また具体的な証拠もあって、すごくわかりやすく、すばらしく、楽しく聞きました。その上でなのですけれども、業務がAで、その細項目がAとAAのときには、目が厳しくなっていますから、より注意をしなければいけないと思いますが、生活安全のところが、AA、A、B、Bで、生活安全部門ではAAとなっています。それはやはり何かの基準があってのことだと思うのですけれども、そこを教えていただけないでしょうか。

  • 平澤部会長

    ここのところは、評価委員会でもかなり議論しました。結論からいいますと、10ページの右下の2本の棒グラフをみていただきたいのですけれども、製品安全の部分というのは、この分野の3分の2を占めるわけです。それから、標準化のことに関しては触れませんでしたけれども、これはAですが、AAに近いようなAなんです。それを入れますと、立入検査という通常業務の部分、あるいは講習という外部に委託しているような仕事、これはほとんど分野として余り重視しなくてもいいような、そういう仕事なので、分野全体として、製品安全のところで非常に頑張られたということを反映させる評価でいいのではないかと考えました。

  • 木村委員長

    どうぞ、鳥井委員。

  • 鳥井委員

    10ページみたいな絵をみせていただくと、AAがどこかであったときに、ほかがどうなっているのかというのがはっきりわかって、なるほどという感じがするので、やはりAAをつけるときにはこういう工夫が必要かもしれないという気がします。これが第1点です。

    もう1点は、受託が減って、収入も減っているということですね。

  • 平澤部会長

    そうですね。

  • 鳥井委員

    それは、忙しくなって、受託し切れなくなった。

  • 平澤部会長

    いや、ちょうど継続の切りかえのときだったということです。努力は継続しているということです。

  • 木村委員長

    中林委員。

  • 中林委員

    実は、この機構のことに関してではなくて、全体のAとかAAとか、あるいはBなのか、Cなのか、Dなのかというところで、AやAAが非常に目立っておりまして、この評価委員会ではそれをどのように厳しくみたかということが外部からは問われることになると思うのです。これだけではなくて全体のことにもなるのですが、CやDがないというのと同じように、AやAAというのは相当厳しい基準でつけるべきだと思うのです。先ほどの経済産業研究所の例ですと、もともと全体の評価からすると低いかもしれませんが、去年からみて、大変な努力をしたので、そこを加味するというような評価の仕方があって、一方で、現時点だけみて非常によいので、それを高く評価する。あるいは、もしかして高く評価するということは、これ以上もう改善のしようがないほど高い評価だというような理解の仕方があるのではないかと思いますし、どれ1つということではなくて、全体をみて、国民に説明しなければいけない立場として、余りお手盛りにみられないようにするためには、CとDとのバランスをどうしたらいいのかということを考えてしまうのですが、その辺はいかがなんでしょうか。

  • 多田課長

    私のほうから御説明したいと思います。最初に御説明しました資料1の基本方針の1枚目の裏、(ハ)のところでございます。その下に四角がございますが、今の中林委員からの御質問にお答えするのは、まさにここの部分ではないかと思っております。御覧いただきますように、AAをつけるのであれば、質・量の両面において中期計画を超えた極めてすぐれたパフォーマンスを実現していることが必要です。Aであれば、質・量のどちらか一方において中期計画を超えてすぐれたパフォーマンスを実現していることが求められます。冒頭申し上げましたように、おおむね中期計画を達成しているということであれば、それはBだということです。標準的なケースはBだということで申し上げたかと思います。

    その上で申し上げますと、C、Dとのバランスという面についていえば、これは全体で分布が決まっていなければいけないとか、そういったものではございません。どちらか一方において中期計画に未達だとか大幅に未達だということが認められれば、当然それは個別の項目でCないしはDをつけなければいけない、ということでございます。

    今の中林委員の御質問は、業務の部分である、「サービスの質の向上」のところで、すべてがAないしはAA、Bでとまっているという点ではないかと思っております。冒頭の御説明で申し上げましたときにCやDのことまでは申し上げませんでしたが、サービスのところについてすべての項目がAないしはAAであると、それ自体が外部からの評価委員会に対する評価ということになるのではないかという議論はあり得ます。そこについては、基本的には各分科会・部会からの御報告を聞いていただくということではありますが、その点を踏まえながらこの場においても厳正にチェックをしていただければありがたいということです。

    これまで既に御議論をいただいてきたと私どもとしては承知をしておりますが、もし何か問題があれば、個別に御指摘をいただいた方がよろしいのかなと考えるところでございます。

  • 中林委員

    すみません、では、ちょっとクラリフィケーションです。去年と比べてよくなったからというものと、それから、本当にことしのものだけみて、目標値に達しているか、達していないか。簡単にいえばそれをみるということに尽きてしまうのでしょうか。あるいは、去年との比較についてはまた別に評価されるのでしょうか。

  • 多田課長

    本来は、絶対水準としてこの中期目標や年度毎の目標に対してどのような実績をあげているかということを議論すべきだは思います。ただ、各分科会・部会の中で御審議をいただく中で、昨年度に比べてどのような改善が見られるかということについて、一切排除して、そこは全く加味しないということでもないかと思います。しかし、基本は絶対水準だと思います。

  • 木村委員長

    よろしゅうございましょうか。それでは、製品評価技術基盤機構については、この評価をいただくということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

    では、森田委員、お待たせいたしました。それでは石油天然ガス・金属鉱物資源機構で、これを含めてあと3つということでございますので、もう少し時間をいただきたいと思います。

  • 森田部会長

    それでは、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構について、評価の報告をいたします。この機構は、JOGMECといわれていまして、これからJOGMECと呼ばせていただきます。

    まず、1ページに全体の評価が載っていますから、左上をみてください。「業務運営の効率化」、それから「サービスの質の向上」には項目が4つありまして、あとは「財務内容」となっております。「業務運営の効率化」はBで、「サービスの質の向上」の中で、石油開発、金属開発、資源備蓄に関してはAですけれども、鉱害防止に関してはBでした。それから、「財務内容」に関しては今回はAとなりました。

    それでは、個々の項目について評価を説明します。

    まず最初に、3ページの「業務運営の効率化」ですけれども、「評価のポイント」に書いてありますように、石油・金属資源等が非常に高騰するとともに、人材が不足し、石油資源の資材・人件費が非常に上昇している状況において、質を落とさずに、業務の効率化によってコストを削減したことを評価して、B評定としました。

    実際に、私自身はA評定と思ったのですけれども、国家の歳入と歳出のバランスが合わないときに、まだ効率化を高め切れないというところでB評定になりました。といいますのは、7ページの随意契約のところをみてください。上の表で、平成18年度と平成19年度の随意契約の表がありますけれども、随意契約の割合が平成18年度は82%、金額に関しては69%。平成19年度では、減らしたのですけれども、件数に関しては69%、金額に関しては62%でした。金額に関してどうしても減らし切れなかったのは、次の事情によるものです。

    下の表をみてください。一番大きなアイテムである国家石油備蓄基地管理というのが662億円ありまして、それがなかなか競争入札になじまないというところがあります。そのために、その効率化を図ったのですけれども、いまだ、それをすぐに競争入札にするわけにはいきませんので、そのものがネックになっておりまして、もしそれを抜かせば22%で、平均よりもかなり低い値になるのですけれども、国家備蓄問題というのは、地方自治体に関与しまして、また、安全とか火災とか、そういうことに関するもので、競争入札になじまないので、これからは徐々に徐々に行っていく、そういう形でこれから努力を続けていかせるつもりです。

    次に、給与の面ですけれども、12ページの表をみてください。ラスパイレス指数の状況ですけれども、まだ122.7。これでも去年よりも大分よくなりまして、実際には、石油とか資源の場合には、今、人件費が非常に高騰していまして、それにもかかわらず削減したことは、非常にいい結果なのですけれども、委員の目は厳しくて、やはりB評価にとどめようということでございました。

    次のアイテムですけれども、14ページを開いてください。「サービスの質の向上」で4つのサービスがありまして、平均すればAになりましたけれども、まず最初に、石油開発のサービスの質の向上について申し上げます。

    石油開発のサービスの質の向上に関しては、左の項目にありますように、資源外交の積極的推進とか、リスクマネー供給、情報収集・分析などがありまして、それは非常に頑張ったと思いますので、結果的には、「評価のポイント」に書いてありますように、産油国関係機関との関係強化による案件発掘、我が国企業の探鉱・開発プロジェクトへの出資・債務保証、石油・天然ガスの探鉱・開発情報及び最新動向の収集・分析・提供で非常に成果が上がっているということでして、皆さんも新聞でご存じのように、サハリンとか、アゼルバイジャンとか、また日本と中国の中間での共同開発とか、そのように非常に成果が上がっております。それでAとしました。

    次に、金属開発ですけれども、16ページをお願いします。金属開発に関しても、同じような項目で、資源外交とリスクマネー、そうしたものが非常に大きく物をいいますけれども、金属鉱物資源に関しても非常にうまくいっていまして、毎年着実に鉱量を獲得して民間へ譲渡している点は、非常に高く評価できます。そういうことで、これはAとさせていただきました。

    次に、18ページの資源備蓄です。資源備蓄には、「国家備蓄石油・石油ガスの安全かつ適切な管理」「石油ガス備蓄の着実な推進」「レアメタル備蓄」などがありますけれども、我々の観点からは、19年度は、完全に安全に、しかもコストを大幅に削減したので、これはやはりAの評価に相当すると考えました。

    20ページの鉱害防止ですけれども、鉱害防止は非常にうまくいっていまして、左側の「地方公共団体の鉱害防止対策に対する技術支援」とか「鉱害防止技術・ノウハウの蓄積と技術提供・普及」などは非常にうまくいっていまして、今は新聞でも鉱害は余り問題にならないほどになりましたから、A評価をつけてもいいと思うのですけれども、鉱害を出さないのが当たり前なんだから、それが普通であろうというので、結果的にB評価になりました。

    次に、「財務内容」です。「自己収入の拡大」と「資産の適切な運用・有効利用」「適切な予算執行」「財務内容の健全性の維持」などの項目がありますけれども、旧石油公団時代に比べて資源・石油がかなり上昇ぎみで、しかも、これが将来余り下がらないというので、引当金も当てる必要がなくて、財務内容は非常に健全で、うまくいっております。それで、これもやはり健全なのが当たり前じゃないかという議論もいろいろしましたけれども、結果的には、非常にいいのだからAをつけさせてもらいましょうというので、Aになっております。

    それが19年度の実績評価でして、次に、資料9-2の中期目標期間業務実績評価ですけれども、これは点数のポイントでつけました。JOGMECが発足したのが15年度でして、それは1ヵ月。あとは16年度、17年度、18年度、19年度と4年ありますので、4.1ヵ月で評点しまして、結果的に、ここに書いてあるように、「業務運営の効率化」はB、「サービスの質の向上」石油開発に関してはA、金属開発に関してはA、資源備蓄に関してはA、鉱害防止に関してはB、「財務内容」に関してはA、最終的にAとなりました。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。いかがでございましょうか。

  • 八木委員

    意見が2つあるのですが、まず「業務運営の効率化」につきましては、特に随契の比率が6割台というのはいかにも高うございますので、これはやはりCではないかなと思います。今御説明あったように、中身を拝見しますと、非常に大口の発注案件があるわけです。件数と金額を比べ、1件当たり平均発注額をみると、1件当たり金額が大きいものが多いです。これでは全体のくくりが大き過ぎて、逆に効率化を阻害している要因があるのではないかという懸念が生じます。まして、これを来年10%台まで下げられるめどがお立ちだということになると、評価を上げるのは来年にして、ことしはCランクということでよろしいのではないかと思いました。

    それから、「財務内容」でございますが、これも、にマッチした結果、巨額の当期利益686億が計上されました。その内容は殆んど運営費交付金の収益化によるものであります。また、特許料収入の実現とか、資産の処分や有効活用が述べられたがこれらはいわゆるルーチンワークで、やって当然の仕事です。従ってAランクというのはちょっと高過ぎると思います。サービスの内容は、産業界としても非常にいい結果をお出しになっているというのはこのとおりだと思いますので、来年を期待してもいいのではないか、こういうのがニューメリカルのデータからみた私の判定でございます。よろしくお願いいたします。

  • 森田部会長

    それは、我々もかなりディスカッションしました。しかし、まず最初に効率化ですけれども、ともかく石油のサービスと人件費がこれだけ高騰している。今、漁業のあれで困っているのですけれども、彼ら自身がもう収拾つかない、自分ではできないというところまでなっているんですね。JOGMECのほうも同じでして、それにもかかわらず、これだけ効率を高めたと。要するに、上に向いていればあれなんですけれども、かなり下げた。その意味で非常にいい成果だと我々は考えまして、しかし、今いわれましたように、随意契約は、国家石油備蓄基地管理がありますので、数年契約になっていますので、そう簡単には改変できないというところで、そこら辺はご理解いただければと思います。

    次に、財務ですけれども、財務内容は、皆さんもご存じのように、石油とかレアメタルとか、みんな追い風があるといえば追い風があるのですが、ともかく非常に良好なんですね。これがもし逆だったら、皆さんは多分、例えば、オイルプライスが10ドルに下がったときには、もうJOGMECはめちゃめちゃにたたかれましたよね。ですから、ある程度上に向いたときには、完全に健全で、しかも透明化を保っているのだから、Aでいいではないか、そういう意見のほうが多かったのです。それでご了解いただけますでしょうか。

  • 事務方

    今の補足ですけれども、備蓄についてでございますが、皆さんご案内のとおり、平成13年12月に特殊法人等整理合理化計画、いわゆる行革の中で、石油公団廃止という話がございまして、実際、法改正を経まして発足しましたのが平成16年2月ということでございます。従来は、石油公団が7割、8割出資していた備蓄会社が備蓄を行っていた、いわゆる国直轄で公団が行っていたということでございますけれども、それを純粋民間企業に委託するようにしましょうという行革の答申が出されました。ということで、現在行っております民間操業サービス会社、備蓄を行っている会社は100%民間企業でございます。

    ただ、平成16年2月に始めるときに、お話ございましたけれども、危険物であります原油を90日分5,100万キロリットル貯蔵する基地施設の運転・操業というのは、周辺住民との関係においても信頼感をもって運転し、かつ安全、防災、安心を確実に行う必要があるということで、基地業務の特殊性にかんがみまして、そういった基地業務のノウハウ、経験をもった民間企業にしっかり委託しなければいかんなということでございました。

    そういったことで、当面は、こういったノウハウを確実に体制移行できるような民間企業に委託しなければいけない。したがって、しつこいようですけれども、当面は随契という形もやむを得ないのではないかということで、政府と、資源エネルギー庁と、民間企業と、旧石油公団で話し合いまして、当面は随意契約でいこうじゃないかということで進めた4年間でございます。

    ただ、世の中の流れも踏まえまして、昨年12月に閣議決定されまして、次期中期目標期間においては、備蓄業務については100%一般競争入札できるように検討しなさいということで、既にJOGMECのほうでは、どうやって一般競争入札できるか、プロジェクトチームをつくりまして検討しているところでございますので、昨年の12月までは、民間、JOGMEC及び政府・エネ調含めて、当面随契でいこうということだったものですから、この評価委員会では、それをもってしてCというのはいかがなものかという印象をもっておりますので、ご配慮いただきたいと思います。

  • 木村委員長

    わかりました。この件については、来年は相当覚悟しておやりになるようでありますので、それに期待することにします。先ほどの経済産業研究所のほうはコンペンセーションがありましたが、この件についてはなかなかコンペンセーションがないので説明しにくいと思いますが、部会の強いご意思ですので、受け取ることにしたいと思います。よろしゅうございますか。一番つらい思いをするのは多分私だと思いますが、このまま受け取らせていただきます。中期目標期間の評価も先ほどのようなことでよろしいということですね。わかりました。

    それでは、この件については以上といたしまして、あと2つです。新エネルギー・産業技術総合開発機構、岸部会長はお休みでございますが、松田委員がおみえになっております。よろしくお願いいたします。

  • 松田部会長代理

    それでは、お疲れのところでございますが、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の業務の実績に関する評価の結果について、御報告いたしたいと思います。

    この評価委員会の審議経過につきましては、5月30日に第14回NEDO部会を開催いたしまして、平成19年度の業績実績に関する説明を行うとともに、当親委員会において改定されました評価基準に基づいて、NEDO部会としての評価基準の改正等を審議いたしました。その際、お手元の資料の11-1でございますが、1ページ目、「業務運営の効率化」のウエートを20%といたしました。「サービスの質の向上」のウエートを3つに分割いたしまして、NEDOの主要業務である研究開発関連業務を40%、新エネルギー・省エネルギー導入普及関連事業を15%、クレジット取得業務を5%といたしました。そして、「財務内容その他」のウエートを20%、このように取り決めております。

    また、今年度から、理論的な評価を行うために、評価がBとなる基準を明確にいたしまして、個々の事項につきまして個別に評価を行い、その評価の積み上げが各評価項目に反映する形で評価しております。

    そのほか、6月2日から12日にかけまして、NEDOの研究開発にかかわる成果を現場で調査をするという現地調査を実施いたしました。延べ10名の委員の方が、理化学研究所、三菱航空機、九州大学、有機エレクトロニクス研究所等の民間企業に出向きまして、調査を行ってまいりました。そして、その間、委員から業績評価に関する質問をいただきまして、それに基づきやりとりをする過程で認識を深めてまいりまして、6月26日に、きょう御報告する19年度の業績評価及び第1期中期目標計画の業績実績評価を行った次第でございます。

    まず、19年度の評価について、お手元の11-1の資料に基づきまして、御説明したいと思います。

    4ページをおあけください。先ほど御説明しましたように、表の左側に、「個々の評価基準について当該年度の評価がBとなる基準」という欄に記載したものが各項目の評価事項になります。この事項一つ一つにつきまして評価を行った結果を、右の「19年度の実績及び評価」の欄に記載しております。個々の評価を積み上げて総合的に判断する、このようになっておりますが、本日は時間の関係もございまして、個々の評価については省略させていただきたいと思います。

    それでは、評価の中身に入っていきたいと思います。まず、今の4ページからでございますが、「業務運営の効率化」でございます。一番最初に、「組織・人事」というのがございまして、5つの項目について評価を行いました。中段から評価を記載しておりまして、各評価委員の評価が、平均でAという評価が4つ、Bという評価が1つになっております。それ以降、6ページから7ページにかけまして、評価コメントが記載されております。

    この中で、石炭鉱害部の廃止だとか、重要課題である技術シーズ・ニーズの発掘、これは非常に重要でございますが、イノベーション・オフィサーを配置するということが年度計画を超える実績として評価されました。しかし、出向者も相当おられるわけですが、一定期間のものでありますので、NEDOとしてどのように能力を蓄積して、それを継続するかという観点から、中途採用も必要ではないかというコメントが寄せられております。

    8ページに移りまして、「業務の効率化」でございます。6つの項目につきまして評価を行い、8ページの下のほうから個別に出ておりますが、各委員の評価の平均が、Aが5つと、Bが1つでございます。10ページ以降、いろいろなコメントが記載されておりますけれども、特に、人件費の削減というのは相当切り込んでおりまして、業務の効率化については目標以上の効率化が達成できたと判断いたしました。

    しかしながら、どうもこれも限界に来ているのではないかということで、絶対量の削減を長期に継続することは実質的には困難でございますので、質の低下がないのかということの心配が寄せられております。

    11ページでございますが、「業務・システムの最適化」という項目でございます。NEDOのPC-LANシステムについて、業務システムの最適化計画の策定やセキュリティーの強化の具体的なアクションが評価されまして、A評価となりました。

    13ページでございますが、「内部統制」につきまして、内部機能の整備及び社内研修が十分に行われ、さらに、研究の不正対応、いろいろなところで問題になりましたけれども、これの外部通報窓口の設置などが高く評価されて、A評価となっております。

    次に、14ページにまいりまして、「官民競争入札の活用」でございますが、各事業や管理業務につきまして、企画競争及び公募につきまして、民間企業のアウトソーシングが活用されている点が評価されまして、A評価となっております。今後の課題として、余りコスト優先ということで、質の低下がないかということを事後チェックで確認を行う必要があるだろうという指摘もございました。

    16ページに入りまして、契約についてでございますが、契約に係る基準の整備や公表、そしてその実施については高い評価を受けました。特に、18ページに(参考3)というのがございますが、平成19年度に締結した契約状況につきまして、19年度のNEDOの全体の契約における競争契約の水準の件数が89.7%になりました。金額で92.5%になっております。これは、国の18年度の平均との比較におきましても、件数で61.7、金額で61.5ということで、相当上回っておりまして、公正な契約が行われているということを評価いたしまして、A評価といたしました。

    22ページでございますが、給与についてでございます。総人件費の目標以上の削減の達成や、業績評価の反映から、A評価となりました。

    また、ラスパイレス指標が122.1となっておりますが、これには3つの理由があると考えました。まず、1番目が、大卒以上の職員割合が7割を占めていること。第2番目、本部に勤務する職員は、組織運営上、事業遂行にかかわる重要な判断を行うために、本府省に勤務する国家公務員と同等の職責を担っているということになっていること。そして、指標の比較対象職員がNEDOの職員全体の27.9%にとどまっており、NEDOの職員の給与水準の実態を完全に反映したものではないと考えております。そういう意味で、事務業務に従事しています任期付の職員、約250名おられますが、この方々を含めると、この指標は122.1から15ポイント下がるというように判断をいたしております。

    そういうことで、部会において、人件費の削減は目標よりはるかにスピードを上げて実現している反面、これでプロパーの意欲が業務維持の観点から大丈夫なのか、経済的効率ばかりを考えて問題ではないかということが意見として出ております。

    そういうことを含めまして、また4ページに戻りますが、「業務運営の効率化」は全体の評価をAといたしました。

    31ページに移りまして、メーンの「サービスの質の向上」でございます。これにつきましては、3-1「研究開発関連業務」でございますが、この中をさらに、提案公募、中長期・ハイリスクの研究開発事業、実用化・企業化促進事業、広報・情報発信、人材養成、技術経営力の項目に分けて、20の項目で評価いたしました。

    31ページから順次御報告いたしますと、提案公募につきましては、2つの項目について、どちらもA評価でございます。

    33ページに移りまして、中長期・ハイリスクの研究開発事業につきましては、9つの項目についてA評価になっております。

    40ページに移りますが、実用化・企業化促進事業につきましては、2つの項目でございますが、C評価とB評価になっております。これは、第1期の目標が40%の実用化率ということを目指していたわけですが、実績は25.8%ということで、厳しい点がついております。最初の目標がよかったのかということ自身がちょっと問題にされております。

    引き続きまして、42ページに移りまして、広報・情報発信でございますが、4つの項目につきまして、A評価が3つ、B評価が1つございます。これは、NEDOの研究成果を年を追うごとに広く広報されるようになりました。一般の市民や子供たちの見学も含めまして活発な取組方が行われているということで、A評価が多くなったと考えております。

    46ページにまいりまして、人材養成でございます。これは1つの項目だけでございますが、A評価でございます。これは、NEDOの研究開発プロジェクトを通しまして、目標を5,000人の若手研究員の育成ということで立てておりましたが、6,214人という大幅な研究者の育成実績がございましたり、NEDOカレッジの開校等、いろいろな人材育成を行ってきた結果と考えております。

    技術経営力につきましては、2項目について、どちらもA評価でございます。

    そのほか、NEDOの資源配分というものが日本の研究者のパフォーマンスに影響を与えているかどうか、これが非常に重要な課題でございますが、これをみきわめるには、今後の検討が重要であるということで、今回の検討課題からは抜けるということになっております。

    以上のことから、3-1の「研究開発関連事業」につきましては、年度計画を超えた実績があるということで、評価はAといたしました。

    53ページに移りまして、「新エネルギー・省エネルギー導入普及促進関連業務」でございます。これにつきましては、5つの項目で評価いたしました。評価事項に関しては、各委員の方々の評価は、A評価が5つでございました。特に、年度を超える実績を評価してA評価ということになっております。55ページ以降、主要なコメントが記載されております。

    60ページをお願いいたします。「クレジット取得関連業務」でございます。4つの項目で評価を行いました。評価委員の平均点は、A評価が2つとB評価が2つでございます。おおむね目標設定どおりの目的は達成しているということで、B評価になっております。いずれにしましても、クレジット取得の具体的な金額につきまして、国民の関心がこれから高まってくるということで、事業の透明性や公平性が確保されて、効果的に進めることを明確にする必要があると私どもは判断いたしました。

    最後でございますが、「財務内容」が65ページ、そして、特に具体的な決算書が81ページからついてございます。15項目からなる項目で評価を行いまして、当委員会からの必須事項とか、昨年総務省から受けた評価における指摘事項も加えまして、総合的に判断いたしました。項目ごとの評価は、A評価が7つと、B評価が8つでございまして、おおむね目標を達成しているとして、B評価とさせていただきました。

    委員からのコメントといたしましては、一般入札の拡大については、水準を超えるレベルで達成できている。あるいは、コンプライアンス等の体制は、財務監査だけではなく、研究所の不正への対応規定等々、不正を通報する体制の整備が適切に行われていると考えております。特に、財務内容につきましては、昨年度の交付金債務56億円に相当する金額は、その要因について分析をし、予算執行状況等の定期的な実施によりまして、56億円の債務を20億円にまで減少させております。中期計画目標の最終年度であるということから、全額費用化を行っております。

    次の京都メカニズムのクレジット取得でございますが、これについては81ページの決算書にあるわけでございますけれども、先物買いの形態をとっていますので、固定資産の部に長期前渡金という科目と、固定負債の受託事業預り金、それぞれ134億円載っておりますが、このように両建てしております。

    それから、昨年議論があったとお聞きしていますが、繰越欠損金の問題でございます。18年度は16億円増加したのですが、今回は7億円の増加にとどまっています。この主たる要因は、石炭経過勘定と基盤整備研究促進勘定でございます。

    石炭経過勘定につきましては、13年度の石炭政策の終了に伴って、これから何十年にわたって鉱区の管理に必要な経費を業務収益のほか、過去に政府から出資金を受けた金額を取り崩す形で賄う、こうなっております。取り崩す分につきましても、資本金を減らす処理は一切しておりませんで、費用が計上されると、その金額だけが繰越欠損金がふえるということになっております。今回は、担保にとっていた担保評価金額が、担保割れということで評価減が相当ございましたので、引当金の繰り入れが31億円追加されました。また、業務に必要な経費が収益を上回って19億円発生しておりまして、19億円と31億円で50億円繰越欠損金が増加しております。資本金が641億円に対して、赤字が145億円になっております。これは、後ろから3ページ目の具体的な表に出ております。

    それから、基盤技術研究促進勘定でございますが、これは、政府の財投からの出資金を受けまして、資本金を増加させて、その原資で研究開発を行って、その成果によって、収益の一部を受託者から納付される仕組みになっています。このために、資本金の増加は、収益として認識されているわけではございませんで、成果に基づく納付が収益となるということでございます。そういう意味で、成果が非常に長期にわたるものですから、繰越欠損金がそのまま認識されております。トータルで資本金が516億円でございますが、赤字の累積が413億円でございます。NEDOのほうも、研究開発等々の成果がどの程度出ているかということを考えながら、収益納付の促進に努力しておりまして、当期利益は1.6億円を計上して、欠損金の若干の減少が生じております。

    まだ、あと一般勘定、電源勘定、需給勘定、鉱工業勘定の4勘定ございます。この勘定におきましても、資産の売却などによって42億円の利益を計上しております。

    このようなことで、法人単位での繰越欠損金は、今回は7億円の増加にとどまっております。19年度末においては、先ほど申し上げました石炭勘定と基盤技術研究促進勘定を主とした内容によりまして、繰越欠損金は484億円となっております。このような欠損金をできるだけ削減する努力をしておりまして、基盤研究促進勘定につきましては、新規案件について特に慎重を期しております。過去の事業においては、成果にかかわる収益の状況を正確にレビューしながら収益納付に努める、こういう努力を行っております。

    石炭勘定につきましては、必要となる業務の経費を効率化するとともに、できるだけ経費を発生させないという努力しか行い得ないと考えています。

    それから、全体的には、資産売却収入の増加を図るということで考えております。

    以上の結果から、全体的に、また1ページに戻っていただきますと、「業務運営の効率化」がA、「サービスの質の向上」のうち研究開発関連業務がA、新エネルギー・省エネルギー導入普及関連業務がA、クレジット取得関連業務がB、そして「財務内容その他」がB、こういうことになりまして、この評価に基づきまして、各事項の評価から算定した総合評価が計算式で出ておりますが、3.75となりました。この点数を踏まえまして、各委員の部会での意見を全体的に踏まえて、総合評価をAといたしました。

    以上が19年度のNEDOの部会の評価でございます。

    資料11-2のほうが第1期5年間の中期目標期間の評価でございまして、1ページをみていただきますと、年度ごとの項目を平均した点数を、項目ごとにまた加重平均した結果でございます。「業務運営の効率化」がA、研究開発関連業務がA、新エネルギー・省エネルギー導入普及関連業務がA、クレジット取得業務がB、財務内容がBということで、全体的な評価がAという結果になりました。5年間の中期目標からの評価につきましては、19年度の評価とほとんど類似している点がございますので、時間の関係上省略させていただきます。

    以上、ご報告を終わります。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。ただいまの説明に対しまして、何か御質問ございますか。

  • 小泉委員

    ただいまの内容については、妥当な評価だなという印象をもちます。ただ、ちょっとほかの機構と違うのは、9名の委員のAとか、AAとか、Bとか、これをみると、ばらつきがどうなるかというのは参考にはなるのですが、こういうことは恐らく部会ですべてやっているのではないか。私が担当している水資源機構のほうも、部会の中ではこういうことをやっています。そういった中で、整合性というのですか、これがほかのところにはなくてここだけある、そこのところだけちょっと気になったことです。

    もう1点、これはコメントといいますか、意見として申し上げておきたいのですが、特に、お話の中で、効率性云々でご意見を出している委員がいらっしゃるという御説明でしたけれども、私も、まさにこういう今の時代に、原油高、あるいは地球環境問題、そういった中で、これから新エネルギーという意味での新たな投資といいますか、逆に効率化とか、経費削減とか、そういうことをいっているのではなくて、国家プロジェクトというか、国家戦略として、日本の新エネルギーをどうすべきか、あるいは省エネルギーをどうしていったらいいのかということをもう少しポジティブにやれるように、ぜひ次の中期目標にはお願いしたい。平成15年の段階で、地球環境問題は大体わかっていたとは思いますが、原油がこれほどになるということは類推していなかった。ただ、この先、だんだんなくなっていくことは事実ですので、そういうものに依存するだけではなくて、まさにこの機構の目的である新エネルギーの部分、省エネルギーの部分、これがパーセンテージで15%しかないというのは非常に寂しい限りで、ぜひ次期中期目標のときにはその辺のところに重点を置いていっていただきたいと思います。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。最初の点については私もやや気になっていたのですが、やはりスタイルは統一したほうがいいですね。

    どうぞ、鳥井委員。

  • 鳥井委員

    木村委員長が大変お困りになるのではないかという心配があるのです。つまり、NEDOの場合には、任期付の人を入れると人件費が下がりますよという御説明になっているのです。一方、先ほどは、任期付の人は退職金が一緒に払われるべきであるから上がりますよという説明をしているのです。これ、統一しませんと、木村委員長が、何やってるんだとつけ込まれるもとになるような気がするのでありますが。

  • 木村委員長

    全くそのとおりで、その辺は後で全体的に調整させていただきます。

  • 事務方

    NEDOの場合の任期付職員には退職金が入っていないということで、人事院から、これだったら今後は国家公務員の給料と比較可能であるということで、来年からなんですけれども、ラスパイレスの指数に参入するようになったということでございます。ちなみに、人件費1人当たりで単純に計算いたしますと、この資料にございますとおり、638万円ということでございまして、経済産業省所管の独立行政法人では最も賃金が安い法人でございます。

  • 鳥井委員

    そういうことを聞いているんじゃなくて、説明が統一されてないと困りますので。

  • 木村委員長

    そうなんです。最初に出たスタイルの問題もあるし、また人件費の問題も出し方が違うと思っているんですね。その点については政評課で考えてください。

  • 中林委員

    新エネルギーや省エネルギーの導入について、15%では低いというご意見に私も賛成です。一言つけ加えさせていただきたいと思います。

  • 木村委員長

    次期の中期目標に向けてですね。

  • 中林委員

    はい、よろしくお願いいたします。

  • 木村委員長

    松田委員は、岸部会長によく伝えておいてください。事務局にもよろしくお願いします。

  • 松田部会長代理

    一言よろしいでしょうか。先ほど、効率化とか短期ということをここへ非常に打ち出されているというようなこと、我々委員のほうも非常に問題にしつつ、でも、設定されたことに対して粛々と評価しなければいけない、こういう矛盾をはらんでいるわけです。今のエネルギーの問題にしてもそうなんですが、非常に短期間で、エネルギーの問題にしても、研究開発にしても、成果は出ないんですね。成果を早く求めると、繰越欠損が多くなったり、成果が出ないということと、非常に矛盾をはらんでいるのが、国家が負担すべきものは何なのかということをもう少し明確にして我々のところにおろしていただかないと、非常に短期の評価だけに終わって、結果的には日本の体力を弱めているのではないかということも起きかねないなということをちょっと心配して、みんなの意見としてそういうことが出ております。

  • 木村委員長

    皆さん全員心配してますよ。事務局も心配していることですから。

  • 中林委員

    すみません、次の点なのですけれども、41ページの下から3つ目のチェックマークですが、実用化達成目標40%というものに対して、実績が26%ということで、大幅に低くなってしまったと。このことに対して、40%の目標が高過ぎたのだというご意見が部会の中でおありだったということなのですけれども、これは本当に独立行政法人の評価に関する大きなジレンマのコアの部分だと思うのです。先ほどの経済産業研究所のように、目標を非常に低く設定してあれば、超えることができるので、幾らでもAやAAがとれてしまうということになるのと、今度は逆ですね。これは、目標の設定がもしかしたら非常によかったのかもしれませんし、それで、このような低い実績になってしまったということなのですが、実際には何が原因でこういうギャップが生じたと結論づけていらっしゃるのでしょうか。

  • 松田部会長代理

    実は、私、この実用化の個別の対象のところに具体的な調査にNEDOから行ったこともあるのです。まだ実績が、過去実績がないものですから、実用化ですから40%ぐらいいくだろうという目標設定だったと思うのですが、現実に、プロトタイプができたから、その製品あるいはサービスが世に貢献するかどうかというのはまた全然違う問題がございます。

    ですから、意見が出ましたのは、これからまだずっと追跡調査をしながら、果たして目標設定がどの程度が一番妥当なのかということを実績でも出す必要があるだろうというような意見が出ております。

  • 中林委員

    超えられる簡単な目標設定というのが、独立行政法人の一番の国民の関心事で問題点なんだと思うので、高い目標というのは、反対にこれはこれで理解できるのかなという気はしております。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。よろしゅうございますか。それでは、NEDOにつきましては、ただいまご紹介いただきました19年度評価結果、中期目標結果をいただくということにさせていただきたいと存じます。ありがとうございました。

    最後になりました。少し時間がオーバーしてしまいましたが、伊丹委員、中小企業基盤整備機構、よろしくお願いいたします。

  • 伊丹分科会長

    最後ですので、説明の時間10分というのをきっちり守りたいと思います。

    資料12の1ページ目を御覧いただきますと、左側に、どういう項目が評価の対象になっているか。特に、「サービスの質の向上」というのは、中身はどういうことかというのと、それぞれの評点が書いてございまして、これを総合評価の計算をいたしますと、全体としてAというのが私どもの評価でございます。

    具体的に、その評価の理由を個別の項目ごとに御説明させていただきますが、まず、6ページ目をお開きください。ここに「業務運営の効率化」について、評定結果と評価のポイントが書いてございます。

    その前に、1つ御説明しなければいけないことがございまして、この中小企業基盤整備機構というのは、4年前に3つの法人が合体して発足した法人でございました。それもかなり性格の違う法人の合体でございました。企業立地を促進し工業団地等の再配置の問題を扱っていたところと、中小企業事業団とか、実に多様な業務を1つの組織にしたわけでございます。そのために、扱っている勘定も7種類あるという、かなり複雑な法人でございます。そのことを念頭に置いていただきながら、説明をお聞きください。

    まず、「業務運営の効率化」をなぜAとしたか。最大の理由は、一番上に書いてある理由でございまして、中期計画では、職員99名、これは全体の1割強に相当しますが、それを削減するという計画が既につくられておりまして、これをオーバーするペースで人員削減が進んでおります。

    そういった人員削減が一方で進みながら、実は、中小企業庁のほうが次々と新しい政策を発動し、それの実行部隊としてこの中小企業基盤整備機構に業務委託等の仕事が降ってまいります。減っていく人数で、中期計画策定時には想定しなかった大量の仕事をこなしている、それが最大の理由で、よくやっているなということで、Aという「業務運営の効率化」でございます。これは、先ほど申しました旧3法人の間の人事異動、あるいは中央から地方への人事異動ということを積極的におやりになって、何とかこなしているという状況でございます。

    もう1つのプラスの理由は、内部管理業務をアウトソーシングするなどしてと書いてございます2番目の項目でございまして、一般管理費についても、目標をはるかに上回る形で削減が進んでおります。

    全体の中でそれほどいばれませんのは、随意契約の削減でございまして、いまだに随意契約の比率は今回対象になっております法人中7番目でしたでしょうか、中の下ぐらいの位置にございますが、これも鋭意やっておりますので、ここの部分についても、具体的なことはそこに書いてございますが、努力をしていることが想定されるし、相当堅実な努力をしているということで、特に大きなマイナスの対象にはいたしませんでした。

    以上のようなことの総合結果としての「業務運営の効率化」Aという評価でございます。

    それでは、大分飛びまして、18ページ目、「サービスの質の向上」の項目でございますが、まず第1に「創業・新事業展開の促進」。中小企業の方々が創業なさる、新事業を展開なさる方をさまざまに応援するという事業でございます。評価のポイントとして、そこに書いてございますように、さまざまな中小企業の方が出会われる機会をつくって、そこで事業と事業のマッチングが行われるというような事業が典型例でございますし、あるいは、専門家の継続派遣事業で課題を解決していただくのをお助けする。すべて中期計画でつくりました目標値をかなりオーバーして、数量的にも進んでいるということで、さらに、ポイントの一番下のところに書いてございますように、中期計画に記載がなかった新連携支援でも高い成果を実現したことを勘案して、A評価としています。

    実は、中小企業庁はこの数年、実に政策活動の追加が活発でございまして、一昨年は新連携、昨年はサポーティングインダストリー、ものづくり基盤整備、今年度は地域資源というぐあいに、続々と新しい政策が加わっております。それが全部累積で、新しい業務としてこなしておられるということでございます。

    次に、21ページに飛んでいただきまして、3-2の「サービスの質の向上」の「経営基盤の強化」。これは、人材育成へのお助けとか、地域の中小企業の応援ファンドをつくるといったたぐいの仕事でございますが、ここにおいても、例えば、官民競争入札等の導入をいち早く行い、中小企業大学校というのが全国に9ヵ所ございますが、それのすべてに官民競争入札導入の方針を既に決定しているとか、活発な活動が行われているということを評価いたしまして、評定結果はAでございます。

    次に、25ページに行っていただきまして、「サービスの質の向上」の3番目、「経営環境の変化への対応」でございます。これは、中小企業で倒産なさる方がおられる、それの防止共済であるとか、あるいは中小企業の再生支援本部が中小企業庁によってつくられて、それの再生体制を構築するとか、つまり、悪いことが起きた中小企業の方々へのお助けという性格がこの仕事の主な内容でございます。ここでも、目標と設定いたしました達成率をかなり大幅に上回っております。ただし、中小企業倒産防止共済の加入件数だけが、主な項目の中では目標値を下回っております。したがって、こういう下回っている項目があるのであるからBであろうということで、総合評価はBでございます。

    「サービスの質の向上」の4番目が、28ページでございますが、「期限の定められた業務等」。これだけでは何のことかわかりませんが、引き継ぎました旧3法人の中で、産業用地を売却する、売却し終わったらそれで全部終わりという、期限のある業務がございます。それが主な内容でございまして、ここでは、土地がたくさん売れました、そういうことでございます。したがって、「サービスの質の向上」が成立したとは思えるが、しかし土地が売れたのは、確かに整備機構の努力もあろうが、一般的に土地の需要が日本全国のあちこちで高まったという環境要因もあるなということで、ここの評価はBといたしました。

    4番目、29ページの「財務内容」にまいりますが、ここでは、総合評価はBでございます。先ほど申し上げましたように、不動産販売事業収入等がありましたので、その面では財務内容はよかったということがいえますし、29ページの真ん中に、ちょっと小さい字で恐縮ですが、「下記7勘定」という項目があって、一般勘定から出資承継勘定まで7勘定ございます。これはすべて利益を上げているわけでございます。したがって、本当ならば目標をオーバーしているということで、Aでもいいのかもわかりませんが、実は、大きな問題がございました。

    それは、30ページを開いていただきますと、「欠損金、剰余金の適正化」という項目がございまして、小規模企業共済という勘定ももっておるのですが、これは要するに共済ですね。保険の一種でございます。したがいまして、掛金をいただいた膨大な資産がございまして、それをさまざまに資金運用しております。資金運用のさまざまな団体の今年度の実績の例に漏れず、大幅な評価損が発生いたしました。1,800億円を超える評価損です。これは、信託銀行等へ運用委託しているもので発生した運用損が大半なのですが、他の同種の団体等の評価損のパーセンテージと比べたら、随分ましだという確認はいたしましたが、それでもこれだけ大きな評価損が発生している以上、A評価にするわけにはいかんということで、Bということにいたしました。

    最後に、37ページ、5「総括的・横断的事項」という、ほかの法人にはない項目がございます。これは、旧3法人が合併をして、その統合ということが最初の中期計画5年間の最大の関心事ということで始まった法人だったものですが、統合のためのさまざまな努力がトップマネジメントのリーダーシップのもとでどのぐらい行われているかということを主に評価するための項目でございました。つい最近おやめになりましたけれども、理事長によるトップセールス等、実に積極的なトップのリーダーシップが発揮されているということが、さまざまな説明をいただきました機会ごとに、委員全員よくわかりまして、ここはやはりAだなということで、最後の項目はAになりまして、トータルいたしますと総合評価Aということでございます。

    以上です。

  • 木村委員長

    ありがとうございました。ただいまの御説明に対しまして、何か御質問ございますでしょうか。

  • 中林委員

    30ページの欠損金が生じて1,800億円以上に上るという点なのですけれども、これがあるがゆえにBということですが、もちろん、重大な過失といわれるような法律違反ではないわけですけれども、これをBではなくてCにしてしまうと、非常にまずいというような評価でしょうか。かなり大きいですし。

  • 伊丹分科会長

    これだけを取り上げると、そうなんですね。ここのところは、委員会でも議論がございました。そこで、類似のそういう勘定をもっている他の団体等と比べて、これはいいのか悪いのか。相当いいほうです。まあ、マイナスが減ったぐらいの感じですが、それと、すべての勘定でちゃんと利益が出ているというプラスの面と、総合判断でB。これだけをみたら、それはCになるかもしれません。だけれども、ほかで、この勘定以外のところでの財務上の良好なパフォーマンスがあるということで、総合判断Bということです。

  • 木村委員長

    ほかにございませんか。よろしゅうございますか。それでは、ただいま御説明いただきました評価結果をいただくということにしたいと存じます。

    大変な長丁場の御議論ありがとうございました。最後まで御参加いただいた委員の皆様に心から感謝申し上げます。

    以上で、各法人の評価に係る審議を終了させていただきますが、最後に、事務局から事務連絡等ございましたら、よろしくお願いいたします。

  • 多田課長

    すみません、時間が過ぎておりますが、最後に幾つか御説明させていただきます。

    お手元の参考資料2という表裏の1枚紙がございます。「独立行政法人通則法改正法案の概要」というものでございます。こちらは、昨年末に閣議決定されました「独立行政法人整理合理化計画」の中で、通則法の改正が必要な事項について、政府として所要の措置を講ずる、というものでございます。

    冒頭、嶋田のほうから言及させていただきましたけれども、本委員会と関係する事項といたしまして、IIの1の「評価機関の一元化」ということで、各府省の評価委員会を廃止いたしまして、総務省に新たな評価委員会を設置するということが、この改正法案の中に盛り込まれているというわけです。

    裏をめくっていただきますと、7の「その他」のところに書いてございますけれども、今年の4月に閣議決定をいたしまして、国会に提出済みでございますが、さきの通常国会では成立せず、継続審議という状況になっております。

    ただ、これが成立いたしますと、6にございますように、遅くとも2年を超えない範囲内で施行されていくということでございます。ですので、早ければ来年御審議いただきます平成20年度の評価を最後といたしまして、その後は独立行政法人の評価については総務省の方に一元化されるということになるわけでございます。

    また、その他の内容につきましても、役員人事の内閣一元化でございますとか、保有資産の国庫納付規定の整備などがございますが、今日は説明を省略させていただきます。

    もう1点、資料13という紙がございます。「今後のスケジュールについて」という1枚紙でございます。こちらでは、8月下旬・第39回、つまり次回の評価委員会を開催させていただくということにさせていただいております。本日の審議の過程では、必ずしも総合評価に直接影響があるというものについての御審議の結論は出なかったと承知をいたしております。

    ただ、2つ目に御審議いただきました日本貿易振興機構につきましては、「サービス」の中で、受けとめ方が、それだけで評価をしていいのかというお話がありまして、委員長から田中部会長のほうに、直せという趣旨ではないのだけれども、もう一度議論をしていただけないか、こういった形で終わっていることがあるかと思います。

    もし、こちらにつきまして、例えば「調査・研究」といったところの22%の割合をもつ分野につきまして、再審議の結果、ランクが下がるということになりますと、総合評価にも影響するというようになりますものですから、その場合には、その時点で、もう一度改めて8月の下旬に開催するということを含めて考えなければいけない、このようになります。ただ、本日のこの時点で決められないものですから、今日の時点では、ちょっとペンディングという形にさせていただければと思っております。

    もう1点、昨年度、前倒しで、独立行政法人全体で見直しを行いましたので、本年度は見直し対象法人というのは、私どもの11の法人の中にはございませんけれども、本年度をもちまして中期目標期間が終了するものが2つございます。日本貿易保険と、最後に御説明のありました中小企業基盤整備機構でございます。この2つの組織につきましては、次期中期目標、それから中期の計画につきまして、スケジュールの紙にございますように、来年の2月にご審議いただく、こういうことを考えておりますので、最後に申し添えます。

  • 木村委員長

    よろしゅうございましょうか。

    本日は、暑い中、5時間15分にわたり、本当にご苦労さまでございました。どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年10月7日
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