経済産業省
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独立行政法人評価委員会(第48回)-議事要旨

平成22年7月29日(木)9:30~15:00
場所:経済産業省第一特別会議室

出席者

木村委員長、荒牧委員、伊丹委員、内山委員、大橋委員、小野委員、梶川委員、岸委員、小泉委員、坂本委員、田中委員、鳥井委員、中村委員、平澤委員、松田臨時委員、松山委員、室伏委員、森田委員、横田委員

議題

  1. 独立行政法人に関連する最近の動向等について
  2. 経済産業省所管独立行政法人の業務実績評価について
    1. 石油天然ガス・金属鉱物資源機構の平成21年度業務実績評価
    2. 日本貿易振興機構の平成21年度業務実績評価
    3. 経済産業研究所の平成21年度業務実績評価
    4. 工業所有権情報・研修館の平成21年度業務実績評価
    5. 日本貿易保険の平成21年度業務実績評価
    6. 産業技術総合研究所の平成21年度業務実績評価及び第二期中期目標期間業務実績評価について
    7. 製品評価技術基盤機構の平成21年度業務実績評価
    8. 原子力安全基盤機構の平成21年度業務実績評価
    9. 中小企業基盤整備機構の平成21年度業務実績評価
    10. 情報処理推進機構の平成21年度業務実績評価
    11. 新エネルギー・産業技術総合開発機構の平成21年度業務実績評価
  3. 今後のスケジュールについて

議事概要

議題1 独立行政法人に関連する最近の動向等について

事務局から資料12-1から資料12-5に沿って説明を行った。

議題2 経済産業省所管独立行政法人の業務実績評価について

(1) 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の平成21年度業務実績評価

部会長が平成21年度業務実績評価についての部会での審議結果を報告し、委員から特段の指摘等はなかった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
業務運営の効率化:A
サービス(1)石油開発:A
サービス(2)金属開発:A
サービス(3)資源備蓄:A
サービス(4)鉱害防止:A
財務内容:B
(評価結果)
報告された評価結果をもってJOGMECの評価とすることが決議された。

(2) 日本貿易振興機構(JETRO)の平成21年度業務実績評価

部会長が平成21年度業務実績評価についての部会での審議結果を報告した後、委員から以下の指摘があった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
業務運営の効率化:B
サービス(1)中小企業国際ビジネス支援:AA
サービス(2)対日投資拡大:A
サービス(3)途上国との取引拡大:A
サービス(4)調査・研究等:A
財務内容:B
その他:A
(委員)
全体を見るとJETROの「中小企業の国際展開支援」だけがAA評価となっている。今の御説明を伺う限りではA評価が妥当ではないか。
(部会長)
目標が2倍以上の成果を上げ、満足度調査も9割を超えており、質的にも非常に高い。また、バイヤー招聘事業を全国29箇所で実施し、858社の日本企業の参加がある等、中小企業の販路拡大のための取組を実施。部会の基準で見た場合、昨年度と比較して質・量ともに良くやっているということからAA評価にした。
(評価結果)
「中小企業の国際展開支援」の評価については、委員から評価を引き下げるべきとの意見が出たため、委員長と部会長で協議の上確定することとなった。委員会後半に委員長より協議結果が報告され、AA評価からA評価に変更することとされた。

(3) 経済産業研究所(RIETI)の平成21年度業務実績評価

分科会長が平成21年度業務実績評価についての分科会での審議結果を報告した後、委員から以下の指摘があった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
 業務運営の効率化:B
サービス(1)調査及び研究業務:A
サービス(2)政策提言・普及業務等:A
財務内容:B
(委員)
運営費交付金の執行残額が多いが、評価を行う上で考慮されているのか。
(分科会長)
随意契約の見直しによる単価の切り下げや、旅費の節約といった経営努力が浸透してきている側面もある。
(評価結果)
報告された評価結果をもってRIETIの評価とすることが決議された。

(4) 工業所有権情報・研修館(INPIT)の平成21年度業務実績評価

分科会長代理が平成21年度業務実績評価についての分科会での審議結果を報告した後、委員から特段の指摘等はなかった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
B
[個別評価]
業務運営の効率化:A
サービス(1)情報提供:B
サービス(2)流通:A
サービス(3)人材育成:A
財務内容:B
その他:B
(評価結果)
報告された評価結果をもってINPITの評価とすることが決議された。

(5) 日本貿易保険(NEXI)の平成21年度業務実績評価

部会長が平成21年度業務実績評価についての部会での審議結果を報告した後、委員から以下の指摘があった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
業務運営の効率化:B
サービス(1)商品性の改善:A
サービス(2)サービスの向上:A
サービス(3)利用者ニーズ等:B
サービス(4)戦略化・重点化:A
サービス(5)民間保険会社による参入:B
財務内容:A
(委員)
前年度と比べ、「サービスの質の向上」の評価が下がり、「業務運営の効率化」と「財務内容」の評価が上がっているが、評価方法が変わったのか。例えば、財務内容優先のため、サービスの質を落としているようなことはないか。
(部会長)
評価方法の変更はない。「業務運営の効率化」については、前年度は随契割合が92%と高かったためC評価としたが、今年度は32%と改善したためB評価とした。「サービスの質の向上」のうち、「商品性の改善」及び「戦略化・重点化」については、前年度AA評価としたが、これはリーマンショック後の金融危機のため制度改善を含め、迅速に対応したことを評価したもの。今年度は、前年度に制度化された金融危機対応の保険引受が量的に拡大したためA評価とした。「民間保険会社による参入」については、参入企業が増加したわけではないが、NEXIとしては種々の取組を行っておりB評価とした。「財務内容」は、信用事故債権の回収実績率が非常に高かったのでA評価とした。
(事務局)
貿易保険は、短期の収支ではなく、長期のスパンでみていく必要があり、単年度損益をもって評価すべきではないこと、また、「サービスの質の向上」については、「商品性の改善」において、ユーザーアンケート調査で高い評価を得ていることが部会で指摘されている。
(委員)
「債権管理・回収強化」の回収率目標20%について、これは毎年度20%回収し、5年間で100%回収するという目標か。
(事務局)
NEXIの回収する債権には2種類あり、相手が国である公的債務と、相手が民間の場合の債務がとある。公的債務は、100%回収を原則としているが、相手が民間であると、回収が難しいため、中期目標期間平均の債権回収率を20%と設定している。
なお、平成21年度は、シンガポール向け大型案件の回収等が行われ、目標値を大きく上回った。
(評価結果)
報告された評価結果をもってNEXIの評価とすることが決議された。

(6) 産業技術総合研究所(産総研)の平成21年度業務実績評価及び第二期中期目標期間業務実績評価について

部会長代理が平成21年度業務実績評価についての部会での審議結果を報告した後、委員から以下の指摘があった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
 業務運営の効率化:B
サービス(1)研究開発マネジメント:A
サービス(2)鉱工業の 科学技術研究:A
サービス(3)地質の調査:A
サービス(4)計量の標準:A
サービス(5)情報公開等:A
財務内容:B
第2期中期目標期間業務実績評価(※第2期:平成17年度~21年度)
[総合評定]
A
[個別評価]
 業務運営の効率化:B
サービス(1)研究開発マネジメント:A
サービス(2)鉱工業の科学技術研究:A
サービス(3)地質の調査:A
サービス(4)計量の標準:A
サービス(5)情報公開等:A
財務内容:B
(委員)
社会ニーズに応える研究に重点化している点は評価するが、産総研の特許料収入やソフトウェアに伴う知財収入はどの程度あるのか。政策的に知財収入を拡大させていくことを検討しているか。
(事務局)
21年度は、約3.5億円。全体のトレンドとしては増えている。他方、特許等の自己収入だけで、産総研が現在実施している研究開発の規模(合計で約1,000億円)を維持するのは困難。
(委員)
イノベーション政策を推進する上で調達は重要な要素。国や独法のあらゆる契約を一般競争入札へ移行させる方向性は、イノベーション推進の阻害にならないか。今後の独法評価の中で、このような視点も検討してはどうか。
また、規模の大きい研究開発型独法における研究開発のマネジメントについて、是非、グッドプラクティスを共有できる仕組を考えていただきたい。
(委員長)
特許料収入の増加は、なかなか難しいのが現実。大学のTLOでも同様な状況ではないか。最近、産総研では、民間企業からの共同研究という形で外部資金が増えてきている点は補足しておく。
また、調達については、産総研は研究設備の規模が非常に大きいため、一度設備を購入し、追加の備品を購入する際には、同じ相手から買わざるを得ないが、それを何とか抑えている状況。随契はかなり削減してきたが、これ以上減らすべきかについては、議論が必要。
(部会長代理)
研究開発マネジメントについては、産総研は非常に努力して、研究開発マネジメントのできる人材を内部で育成すると同時、に外部からも集めている。よい取組については、産総研の中だけで閉じるのではなく、他の外部の研究機関に対しても共有してきている。
(評価結果)
報告された評価結果をもって産総研の評価とすることが決議された。

(7) 製品評価技術基盤機構(NITE)の平成21年度業務実績評価

部会長が平成21年度業務実績評価についての部会での審議結果を報告した後、委員から特段の指摘等はなかった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
 業務運営の効率化:A
サービス(1)バイオテクノロジー分野:A
サービス(2)化学物質管理分野:A
サービス(3)適合性認定分野:B
サービス(4)生活安全分野:B
財務内容の改善:B
マネジメント:A
(評価結果)
報告された評価結果をもってNITEの評価とすることが決議された。

(8) 原子力安全基盤機構(JNES)の平成21年度業務実績評価

部会長が平成21年度業務実績評価についての部会での審議結果を報告し、委員から特段の指摘等はなかった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
業務運営の効率化:B
サービス(1)検査等業務:A
サービス(2)安全審査関連業務:A
サービス(3)防災関連業務:B
サービス(4)安全研究・安全情報関連業務:A
サービス(5)国際業務・広報業務:A
財務内容:B
(評価結果)
報告された評価結果をもってJNESの評価とすることが決議された。

(9) 中小企業基盤整備機構(中小機構)の平成21年度業務実績評価

分科会長より平成21年度業務実績評価についての分科会での審議結果を報告した後、委員から以下の指摘があった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
業務運営の効率化:A
サービス(1)創業・新事業展開の促進:A
サービス(2)経営基盤の強化:A
サービス(3)経営環境変化への対応:A
サービス(4)期限の定められている業務:B
財務内容:B
(委員)
中小企業大学校について事業仕分けでの指摘に関する説明があったが、他に事業仕分けで取り上げられた項目について、部会ではどの様な議論があったのか。
また、中小機構の取組に対する中小企業からの評価について把握しているのか。
(分科会長)
事業仕分けが実施された時期が本年4月であることから、平成21年度の実績評価そのものには反映しないこととしている。
2点目については、中小企業大学校の受講者に対して「役立ち度」という指標を設けて、利用者である中小企業の方々の認識をお聞きしている。また、理事長のトップマネジメントで、お客様である中小企業の方々と「お客様懇談会」を開催し、直接、ユーザーの声を聞いている。
(委員)
事業仕分けで指摘されているような問題点について、平成21年度の事業評価の中でも対応されるべき部分もあるのではないか。
(分科会長)
事業仕分けで指摘された問題については、分科会でも意識して議論してきているが、制度のスキームや中期計画は国が決め、それに沿って実施するのが中小機構である。今回の事業仕分けは、制度的な部分に対する指摘もあり、機構の平成21年度実績評価とは分けて考えるべき。
(事務局)
昨年秋の事業仕分けで指摘されたような、管理費の削減、中小企業大学校の見直し、資金の回収努力等については、既に中小機構で具体的な検討に着手しており、平成21年度中にも成果として見えてきているため、分科会でも評価していただいている。
(評価結果)
報告された評価結果をもって中小機構の評価とすることが決議された。

(10) 情報処理推進機構(IPA)の平成21年度業務実績評価

分科会長より平成21年度業務実績評価についての分科会での審議結果を報告した後、委員から以下の指摘があった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
業務運営の効率化:B
サービス(1)情報セキュリティ対策の強化:A
サービス(2)ソフトウェア・エンジニアリングの推進:A
サービス(3)情報技術(IT)人材の育成分野:A
サービス(4)開放的な技術・技術標準の普及等:B
財務内容:B
(委員)
理事長は民間からの登用であるが、そのような中で「業務運営の効率化」や「財務内容」がB評価であることをどう考えるか。
(分科会長)
分科会では、A評価でもよいのではないかという意見もあった。機構側の努力は十分承知しているが、中期計画に沿って着実に成果を出しているということでB評価としている。
(評価結果)
報告された評価結果をもってIPAの評価とすることが決議された。

(11) 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の平成21年度業務実績評価

部会長が平成21年度業務実績評価についての部会での審議結果を報告した後、委員から以下の指摘があった。

平成21年度業務実績評価
[総合評定]
A
[個別評価]
業務運営の効率化:A
サービス(1)研究開発関連業務:A
サービス(2)新エネルギー・省エネルギー導入普及関連業務等:A
サービス(3)クレジット取得関連業務:A
財務内容その他:A
(委員)
評価に際して、NEDOが介在することにより研究開発やイノベーションが、より上手くいっていることを検証する視点はあるか。
(部会長)
将来的には、そうした視点も評価項目に入れていきたいが、現行の中期目標や中期計画を土台として評価を行うと、先ほど説明した評価となる。
(委員)
財務内容がA評価だが、「業務運営の効率化」の項目で既にカウントされている項目が財務内容でもダブルカウントされているのではないか。この要素を除けばB評価が妥当ではないか。
(委員)
損益計算書上、平成21年度に64億円の純損失が発生しており、また、20年度より純損失の額が増加している。これでA評価は説明できないのではないか
(事務局)
損失は、基盤技術研究促進勘定及び石炭経過勘定によるものであるが、会計上、不可避的にNEDOに発生するもので、NEDOの財務運営等の責めに帰すものでないことを理解していただいた上で評価されていると考えている。
(委員)
今の説明がないと、そういった点が理解できないので、説明を工夫した方がいいのではないか。
(評価結果)
「財務内容その他」の評価について、委員から評価を引き下げるべきとの意見を踏まえ、A評価からB評価に変更された。

なお、平成21年度の業務実績評価に係る議論の後、JOGMEC部会から、独立行政法人通則法に基づく独法の業務実績評価と、事業仕分けとの関係に係る問題提起があり、意見交換を行った。概要は以下のとおり。

  • 確かに、事業仕分けでは不十分な知識に基づく指摘も見られたが、半分は、説明者側の問題でもある。独法の業務がどの様に社会貢献に繋がっているのか理解を得られる説明ができていない。
  • 独法評価委員会は独法の業務を中期計画に沿って評価しているのに対し、事業仕分けは国の政策や独法が実施することの是非について問うものであり、観点が異なるにも留意が必要。
  • 民間企業では経営上、必要なものと不要なものとの判断が常に求められる。一方、独法では事業の継続性に力点がおかれる印象があり違和感がある。また、実際に、独法の実施する業務内容が難しいとしても、それを分かりやすく説明することが求められる。
  • 事業仕分けでは、目に見える表面的で短期的な成果が評価され、その背後にある多くの地道な努力は評価されない傾向が強い。この点は独法評価にも言えることであり、気をつけるべき。
  • 事業の無駄を肉の脂にたとえるなら、事業仕分けは脂の固まりであるラードを切り出す作業。他方、独法の業績評価では、業務のパフォーマンスを下げずに、霜降り肉のようにちりばめられている脂を取り除く取組を評価するものではないか。

議題3 今後のスケジュール等について

事務局から今後のスケジュール等について説明した。

問い合わせ先

大臣官房政策評価広報課
電話:03-3501-1042
FAX:03-3501-5799

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最終更新日:2010年8月19日
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