経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会評価小委員会(第11回)-議事録

日時:平成17年1月21日(金)
於:経済産業省526号会議室

出席委員

鈴木小委員長、池村委員、伊澤委員、大見委員、冨田委員、長谷川委員、畑村委員、馬場委員、平澤委員、山地委員並びに吉本委員

開会

陣山技術評価調査課長より開会に先立ち、小野田委員の逝去に対する追悼の辞を述べた。

陣山技術評価調査課長による配付資料の確認があった。また、前回議事録についての確認、説明があり、了承された。

議事

1.プロジェクト評価結果について(審議)

冒頭、プロジェクト評価案件4件の審議については、分量の関係から「石油資源遠隔探知技術の研究開発」及び「海水揚水発電技術実証試験」について個別審議を行い、他の2件(「噴流床石炭ガス化発電プラント実証プロジェクト」及び「エネルギー使用合理化製錬/リサイクルハイブリッドシステム」)については一括して審議する旨の説明があり、了承された。

(1)個別審議

「石油資源遠隔探知技術の研究開発」について、航空機武器宇宙産業課浅井補佐から説明後、質疑応答があり、了承された。概要は以下のとおりである。

  • 池村委員

    大部分の費用は何に使われたのか。センサーを開発することに使われたのか。

  • 浅井宇宙産業室課長補佐

    センサーの開発とは別に行っているもので、主に地上データ処理のために必要なシステムを対象としている。衛星からのデータをアルゴリズムをもとに分解し、画像を分析する技術、情報を保存するためのデータレコーダーの開発、さらに、実利用といった分野において、つまり石油資源が実際にあるであろう地域の画像を撮像し、岩層等を分析するアルゴリズムについての研究開発を行っている。

  • 池村委員

    90ページの「事業体制について」に述べられている資源・環境観測解析センターは、この事業のために設立されたのか。

  • 浅井宇宙産業室課長補佐

    そうである。当時、リモートセンシングの分野で、日本は非常に立ちおくれていた。

  • 池村委員

    このセンターの運営として、200億円規模か。

  • 浅井宇宙産業室課長補佐

    まさにこの資源・環境観測解析センターが、こういったシステムの運用を行っており、知見を有している。石油資源探査の技術者やリモートセンシング技術者を結集させて、作業を行っている。ただ、センサーの開発や打ち上げ等については資源・環境観測解析センターでは行えないため、91ページの右側の図にあるとおり、宇宙開発事業団、NASA、資源探査用観測システム研究開発機構が行うといった、連携体制で行っている。

  • 鈴木小委員長

    この体制図とお金の流れについて、あるいは、このセンターはどういう判断で何をしているのかということがもう少しわかるようにするとよい。

  • 伊澤委員

    大変研究開発はうまくいっていると書いてあり、大変高く評価されているのは結構だが、このプロジェクトは昭和56年という、相当昔に立案されて、中間時点で100%というのは、民間の人間の感覚からすると首をかしげるものである。基本的にはうまくいっていると思うが、100%うまくいっているのであればなおさら、そういう状況を認識した上で、今後こう変えていくべきだということを具体的に中間評価としてコメントすべきである。

    その観点に立ってみると、本文の29ページに「今後の研究開発の方向に関する提言」があるが、余り具体的でなく、中途半端である。具体的に、特に何に力を入れていけば、それこそ120%の成果が得られるのか、ということを記述すべきではないか。

  • 浅井宇宙産業室課長補佐

    先ほどの説明では若干不足していた点であるので、補足する。確かに中間評価時点の進捗度、設定目標に対しての達成度という意味では100%であったが、課題として、石油資源探査にとどまらず金属鉱物資源探査、環境評価、災害把握等、他にも役立てる分野があるため、そのような分野への応用可能性を検討した上で適用していくべきではないか、といった指摘が多かった。この点については重くとらえており、実際、最近の津波被害といったものもあり、このような分野にどうすれば有効利用することができるかといったことをより重点的に実施していこうといった検討も実際に行っている。

    加えて、宇宙産業室としては、今は官主体でやっているが、行く行くは官民共同、さらにその後は民間主体で、新しい宇宙を利用したビジネスの一分野として育てていきたいという思いがある。そのためには、データをより有効利用できるような環境、使いやすさといった意味でユーザーの便宜を図るためのデータの標準化や技術の規格化、といったところが大きな課題である。このようにまさに「使いやすくしていく」ということが今後の課題であり、これを達成することで、中間評価の100%といったものにさらに上乗せするような具体的な成果が得られるのではないかと考えている。

  • 鈴木小委員長

    今後の問題として、環境問題、環境評価等書かれているが、地球観測10年というものが既に国の規模で始まる。そういう中で、経産省だけが頑張る必要はないのではないかというような考え方もあろう。逆に、経産省としては、どこに的を絞るのか。何でもできると言われても、20年前にスタートして今ごろ中間評価ということもあり、現実的でない気もする。中間評価をやるならば、何年後に評価するか、その時のターゲットを明確にし、それぞれのターゲットに向けての評価をしていくということで考えてほしい。

  • 吉本委員

    130ページ以降のところに出願特許の概要や論文の詳細等が記述されている。最近、特に平成になってからほとんど特許出願等々がなされていないところからみると、既にプロジェクト全体としての新規性が薄れているのではないか。このプロジェクトを継続する場合には、対外的な説明も必要になってくる。

  • 浅井宇宙産業室課長補佐

    ご指摘のとおり、平成になってから若干プロジェクトの特許件数は減っている。これはやはり衛星、画像処理システムの開発というのは非常に息の長い期間を要するプロジェクトであり、新たな技術というのは開発初期段階でどんどん生まれて、それを投入して、その実績としてこういった特許というものに結びついている。現段階は、ほぼシステムはでき上がっていて、今後実際に運用していく段階に入っており、そのため、最近はそれほど特許件数が出ていないと考えられる。まさに実用につながっているようなフェーズに入っているとご理解いただきたい。

  • 平澤委員

    基本的には、こういう技術を国が主導して開発し、やがて民間が運用できるようになっていくという、そういう体制を我が国が持つことは必要である。しかしながら、今の報告を成果として見ると、探査をした地域は中国が非常に多い。状況としては、中国でみつけても、日本に石油をもってくることはないのではないか。技術開発のフェーズで、いわばケースとしてやってみたということなら、それはそれでわかるが、例えば石油資源の探査ということに絞った場合、こういうリモートセンシングを解析する技術を保有することによって、我が国にとっての石油資源確保のどういう筋道が立て得るのか。鉱区の設定であるとか、あるいはここでやっていることというのは、鉱区を設定する前のもっと粗いサーベイかもしれないが、ここで500億かけてやったセンシング解析技術というものを今後どのように運用し、メリットのあるものにしていくのかという点を、今後の課題として、やはりしっかりと認識すべきであろう。

  • 浅井宇宙研究産業室産業補佐

    ご指摘のとおり。この技術については、実際に鉱区を取得というところまでなかなか結びつきにくいというところがある。このあたりに石油があるのではないか、もしくは鉱物資源があるのではないかという絞り込みまでは行えるが、実際の鉱区取得とか採掘権の取得というところになると、多分に政治的な要素があって、そこまでを包含したプログラムになっていないのが現状ではある。ただ、一方で、多くの資源を保有しているような途上国においては、環境への意識が年々高まっており、鉱物資源、石油資源等を開発する際には、環境アセスメント評価を課す法制度を整えつつある。こういった時に、このリモートセンシングというのは非常に有効。例えばパイプラインを敷設するときに、どこに引くと最も環境影響がないように引けるかといったような、より広域なエリアへの環境影響評価をやるには最適のツールである。このような点を活用することによって、例えば日本の石油資源開発会社が鉱区を取得する際にアピールし、十分に分析をしたものをバーゲニングパワーとして使っていくということが期待できる。環境分野等に重点化を行っていきたい。

  • 鈴木小委員長

    20年前に開始したプロジェクトの中間評価であり、その当時とはかなり状況が変わっている。宇宙産業室自体もそういう意味では、その役割は何かというようなことも大変な問題であろう。先ほど来いろいろ指摘された点を明確にして、このプロジェクトの内容が分かるようにしてほしい。また、22年に終わって、23年に事後評価、そのころはまた次の30年プロジェクトが開始しているということになると、訳がわからなくなる。長期プログラムとして国として必要なことはよくわかるが、それをどういう形で運営していくのが適切であるのか、そこのところを考えていただきたい。

「海水揚水発電技術実証試験」について、電力流通対策室上田課長補佐から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 山地委員

    この事後評価報告書(案)の内容については、私もおおむね妥当なものと考えているが、特に厳しい評価については、ここに書かれているように厳しく受けとめなければならない。3万キロワットで360億円ならば、キロワット120万円かかっている。もちろんこれは実証試験であるから高いのは当然とは言え、ねらっているところとのギャップがあり過ぎる。

    それから、この事業も時間が随分かかっている。日本の電力需要の負荷特性からいうと、90年代の後半から実は最大電力はほとんど伸びていない。負荷の需要側の特性が変わってきたということもあれば、景気の問題もある。必要な時期にタイムリーにやっておけば、成果も活かしやすかった。私も現地のことはよく知っている。確かになかなか工事が難しいのはわかる。しかし、期間がかかると、コストも余計にかかる。そういう点では、ここで指摘されているとおり、この研究そのもののコストをもっと削減できたのではないか。

    これを今後どう活用するか。私が申し上げたような状況で、国内でのニーズというのは大分落ちてきている。海外展開も考えてほしい。

    揚水発電はオイルショックで、石油が不足してという説明をされたが、揚水発電は省エネルギーにはならない。往復で70%程度の効率であり、エネルギーは余計に要るため、石油節約にはならない。むしろピークの設備が節約されるものである。その点でも、建設コストが安くないと意義はない。そこはより厳しく受けとめるべきである。

  • 上田電力基盤整備課課長補佐

    ご指摘のとおり建設期間については、通常、水力発電設備で約10年かかるが、本件の場合は実証試験期間を除いて12年間かかっている。当初は、もう少し短期間の計画であったが、大金を投入しなければならないという状況もあり、結果的に17年間を要してしまった。

    建設にかなりの金額がかかっているという点もご指摘のとおり。しかしながら、もともと海水を使用した揚水発電は世界に例がなく、日本のこの海水揚水発電技術実証試験事業が世界で初めて実施されたものである。このため、海水が設備にどのような影響を与えるのか、上池に海水を引き上げることが、周りの環境にどのような影響を与えるのかということが不明であったため、モニタリングを十分に行う必要があった。また、建設過程で、沖縄では赤土が出るため、これが流出すると海洋を汚染してしまう可能性もあり、そのようなことがないようにするため、工事自体を慎重に計画した上でスタートし、実施された。

    その甲斐あって、この実証試験に関しては、地元の苦情は一切出ていない。それだけ慎重に進めたということであり、建設期間も長くなり、建設コストもかかったと考える。

  • 鈴木小委員長

    実際に、例えば石油ショックのようなことがあるかどうかは別にして、どれ位のピークカットのためにこのような設備が将来必要になるのか。その場合、日本に適地はどれくらいあるのか。そして、それが果たして環境影響評価法のようなものをクリアできるのか。そういう全体像からみたときにどういう意味をもってくるのか。300億かければ、それなりの結果は出るだろうが、その意味はどの程度あるのかはよくわからない。

  • 上田電力基盤整備課課長補佐

    海水揚水発電に着目したのは古く、記録によれば昭和36年から、日本各地の海水揚水発電に適した地点の調査を進め、46地点、総出力約3,100万キロワットの立地可能地点があるとの結論が得られている。これは技術的に可能であるということで、実際には地元との関係等があり、最終的には電気事業者の判断になる。

    ただし、揚水発電が必要であるということは、資料にあるとおり、電源開発の今後の見通しからも期待されており、また、電気事業の負荷平準化に対するニーズからも、揚水発電の必要性は決して小さくないと考えている。

    なお、今後の展開について、海外展開という点では資料にもあるように、タイとインドネシアから、海洋を使った揚水発電の可能性について、調査依頼がきており、調査結果はタイの発電公社、インドネシアの電力公社にそれぞれ報告書として提出している。今後、何か事業として成り立つのであれば、このような機会を有効に使っていきたいと考えている。

    沖縄に建設した海水揚水発電設備については、その有効活用が電力技術評価委員会の中でも指摘されており、現在、沖縄電力(株式会社)と電源開発(株式会社)との間で共同研究を実施し、今後もデータをとってゆくという話を進めている。当省としては、この事業の委託先である電源開発(株式会社)に本設備を引き渡す手続を進めているところである。

  • 鈴木小委員長

    電源開発が何百億かで買うことになるのか。

  • 上田電力基盤整備課課長補佐

    委託契約に基づき、残存簿価で引き取ることになる。

  • 吉本委員

    国として、エネルギー確保のための様々な政策、研究があることは好ましい。これを否定するものではない。しかしながら、今、電力は確かに需要量が違ってきており、自由化も進んでいる。また、例えばガス化に関してNEDOから補助金が出ているように電力からガスへの需要を誘導するような施策も実施されている。全体の中で、エネルギーのデュアルモード、複数のエネルギーモードをもつということは重要だが、費用対効果の面でも、建設コストとの間の費用対効果だけではなく、他の代替エネルギーとの中での競合についてはどのように考えられているのか。国としては環境問題からガス化への需要化促進施策もとっているが、こういった研究開発への投資も必要であるということについて、わかりやすく全体像をみせてもらえれば、納得感が出てくる。

  • 上田電力基盤整備課課長補佐

    日本の場合、電気というものが非常に高品質で、停電も少なく、周波数の乱れや電圧の変動も少ないため、このような高品質の電気を、通常だれでも自由に得られるものと考えてしまう。しかし、このような高品質の電気が得られるのは日本くらいのもので、これはひとえに電気事業者の努力による。この周波数や電圧といった電力品質の問題は、最近のコンピューターの普及等に伴い、大きな問題になってきている。揚水発電は負荷追従性が良く、電気の安定供給や電気の品質を高めるためには非常に重要な設備であり、通常の火力発電が立ち上げに30分~40分ほどかかる中で、数分で立ち上がる揚水発電設備は、運用上非常に大きなメリットになっている。

(2)一括審議

「噴流床石炭ガス化発電プラント実証プロジェクト」及び「エネルギー使用合理化製錬/リサイクルハイブリッドシステム」について、事務局(技術評価調査課原田評価企画調査官)から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

(噴流床石炭ガス化発電プラント実証プロジェクト)

  • 池村委員

    資料の10ページに「本プロジェクトは前回中間評価を受けて設立された(株式会社)クリーンコールパワー研究所を主体として実施」とあり、当初の計画とは若干違って、中間報告を受けて研究所を設立して実証している。そういうことが本当によかったのかどうか。クリーンコールパワー研究所が、この計画の後にどうなっていくのか。

  • 足立電力基盤整備課課長補佐

    クリーンコールパワー研究所は、電力会社9社、電源開発(株式会社)及び財団法人電力中央研究所の合計11者の法人で共同研究を実施している。実際に使用する側の電力会社と、研究を中心にやっている電力中央研究所の方々の意見を踏まえつつ開発を進めている。実証試験が終わった後には、中国電力の方でこの技術を使って実際に建設をしていく計画である。

  • 池村委員

    いろいろなプロジェクトごとにこのような研究所をつくっていくという方法には長所も短所もいろいろあると思われる。今回、かなり特化した研究所を作っているが、この良し悪しはどのようにお考えか。

  • 足立電力基盤整備課課長補佐

    実際上、この技術を使って、建設して運転していく。この実証試験が終わった後に、実際に運用していく為のいろいろなノウハウがここで得られる。そういった面でメリットがあると考えている。

  • 池村委員

    プロジェクトごとに研究所をつくって、それが解散していくというような形は、ノウハウの蓄積ということに対して余り適切ではないのではないか。むしろきちっとした既存の機関で、時限的に消えていかないような形体で実施する方が良いのではないか。

  • 鈴木小委員長

    今、株式会社はつくりやすくなっているから、研究組合ではなく株式会社にしてしまおうということか。何か税金対策とかいろいろなメリットがあるのか。なぜこのようなものをつくらなければいけないのか。

  • 足立電力基盤整備課課長補佐

    従来、パイロットプラントの時には石炭ガス化組合で実施していた。そこではある程度の限られた人材でやっていた。いろんな知見を反映できないというようなデメリットがあった。今回クリーンコールパワー研究所を設立して、多くの電力会社から集まってもらい、石炭火力を中心とする電源開発(株式会社)や、電力一般の研究開発を実施している電力中央研究所から多様な人材を集めて、そういったノウハウを得ながら研究を進めていくという面で、こういった成果あるいは、実証プラントに向けての開発には、意義があるものと考えている。

(エネルギー使用合理化製錬/リサイクルハイブリッドシステム)

  • 馬場委員

    ハイブリッドリサイクルについて、評点「6.その他」の平均点が2.80とあり、実際にみると、成果報告と特許申請が著しくこのプロジェクトだけ少ない。なぜインセンティブが働かなかったのか。あるいはインセンティブの問題ではなく、例えば発表する雑誌がなかった等、なぜこういう状況になっているのか、背景を教えていただきたい。

  • 香川鉱物資源課課長補佐

    本事業は5年間の事業であり、この中間評価の時点は3年目である。したがって、実質2年間の事業についての成果と普及、広報が今回評価された。この2年間は、実験室レベルでの非常に小さなスケールでの実験が主であり、工業的、商業的には、これからもう少し大きな設備を作製して実験を始める。その段階で、より積極的に広報、成果の普及を図っていくことを念頭においている。したがって、実験室レベルのものでは学会で発表する程度の知見であったと考える。

  • 鈴木小委員長

    基礎研究の段階からこういうプロジェクトを立ち上げて、初年度はFSを実施するような、そういう形のプロジェクトの立ち上げ方というのもあるのか。ともかくテーマを設定して、関心のある大学の先生等の考えをもとに、基礎研究をプロジェクトと称してやっていくというともあり得るのか。

  • 香川鉱物資源課課長補佐

    この事業に関しては、民間企業、それからこの分野の学問的知見を有する大学との共同研究をあわせて実施しており、かなり基礎的なところから事業を開始した。最終的には、パイロットプラント規模の施設で、システムとしての評価をする予定になっている。

  • 鈴木小委員長

    開発プロジェクトとしては、基礎研究やFSの段階は終わったところで、有望なものを取り上げてシステムの評価につないでいくということならわかる。最初の基礎研究からこういう形でやっていくということになると、うまくいくものもあれば、やめた方が良いというものもある。それは覚悟の上か。

  • 香川鉱物資源課課長補佐

    そうである。

(噴流床石炭ガス化発電プラント実証プロジェクト)

  • 山地委員

    噴流床石炭ガス化について、電力中央研究所、9電力会社が契約者に入っていて、評価メンバーの中に電力中央研究所の方がいる。電気事業連合会はどうみるかはあるが、契約者が評価者の中にいるのはどうか。この場での議論ではないとも思うが。

  • 鈴木小委員長

    揚水発電もガス化発電も同じ評価委員で、しかも、いわば身内的にみえる。電事連も然り。専門家が入るのはよいが、少し考えてほしい。専門家だけで評価をすると、こういうプラントはすべて必要だということになる。本当にそうなのかという点について、一般国民にわかりやすいような、そういう代表者を入れていただくのも良いかと思う。これは今後考えていただきたい。

(エネルギー使用合理化製錬/リサイクルハイブリッドシステム)

  • 平澤委員

    「ハイブリット」の報告書の、60ページに「費用対効果と経済効果」という項目がある。この算定の仕方は、違うものを比べているのではないか。つまり、事業にかかった金額と、それを事業化すれば得られるであろう金属の価格とを比べて、何倍か大きくなるとしている。金属の価額を得ようとすれば、研究開発だけで得られるのではなくて、関連する多くの投資が必要である。これだけの金属価額を回収したとして、それが事業として成り立つかどうかとして比べないと、費用対効果にはならないだろう。あるいは、このプロジェクトによって、従来考えられていたコストがどれだけ削減できたか。その削減規模が、ここで注ぎ込んだお金に比べて多いから妥当性があるという比べ方でも構わない。

    報告書全般についていえるが、経済的な数値を単に扱ったというだけではなく、もう少しプロジェクト自身の効果を本質的に扱うようにするべき。これはそう簡単な話ではないということはよく承知しているが。

  • 鈴木小委員長

    また事務局の方にいろいろとコメントを寄せていただき、私の方で預からせていただきたい。
     

2.制度評価結果について(審議)

「DME燃料利用機器開発事業制度」について、石油流通課佐藤課長補佐から説明後、質疑応答があり、審議は次回に継続することとなった。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 鈴木小委員長

    経産省では、DMEが実用化に向けて動き出すまでに、具体的にどういう戦略、全体的なタイムスケジュールを立てているのか。

  • 佐藤石油流通課課長補佐

    全体的にというのは大変難しい。石油流通課は、いわゆるLPG、LPガスの担当であり、DMEがLPガスと似た性状をもっているということで、利用技術を担当している。他の担当課で生産、その他利用についても実施している。

  • 鈴木小委員長

    省全体としては、大体どれくらいの年限にDMEが実際に使われるような目標をもっているのか。

  • 佐藤石油流通課課長補佐

    この補助事業を始めたのが14年度であり、当初、19年度にDMEの海外の商業プロジェクトが動き出すのではないかということで、18年度を終了年度として技術開発を行っている。

  • 伊澤委員

    資料の38ページの下の方に、「ユーザーはDMEを石油代替液体燃料のひとつとして評価しているが、必ずしも最有力候補とはみなしていない」とある。技術開発するのは大変良いがDMEの位置づけをもう少し明確にしないと理解が得られない。要約には余り書いていないが、どのように理解したらよいか。

  • 佐藤石油流通課課長補佐

    いわゆるエネルギーのセキュリティーの観点、エネルギーの多様化という観点からDMEを対象としている。38ページはすべての評価検討会委員の方のご意見をそのまま載せており、否定的意見も肯定的意見もあった。

  • 冨田委員

    このエネルギーがエネルギー源として非常に大事だというのが経産省の考えだと思うが、それにしては、課題への応募が最初は5件で5件採用、その次も5件で3件採用というのは、これは民間側の認識が足りないということか。

  • 佐藤石油流通課課長補佐

    民間の認識が足りないとは考えていない。補助率が3分の2であること、自己資金や補助金の規模等、また、他にも様々なところでいわゆるDMEの研究がなされていることから、タイミング等が合わなかったのかと思われる。5件を少ないとみるか否か。今やられている8プロジェクト(1プロジェクトは終了)については、ユーザー等のヒアリング結果においては、有望であるという回答をいただいている。まさしく新しいエネルギーであり、研究を進めるに際してリスクが大きいがゆえに、応募が少なかったかとも思う。

  • 鈴木小委員長

    DMEについて、まだある意味では余り一般的に、国内でもそれほど広く認識されていないという面もあるかもしれない。しかし、制度評価であるとはいえ、DMEの利用機器を開発するということが、全体の中でどういう位置づけにあるのかということがどうもはっきりしない。そういう段階で制度の良し悪しを議論するというのは非常に難しい。もう少しどういう形で答えいただけるか準備して次回あるいはその次の機会にでも、もう1回審議させていただく。
     

3.追跡評価結果について(審議)

光関係(超先端加工システム)研究開発プロジェクトに関する追跡評価結果について、菊池追跡評価WG座長から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤委員

    いわゆる追跡評価らしい報告書が初めて出てきた。ここでは、主に技術の流れがその後どういうふうになっていったのかということが、まさに追跡されてまとめられた。欲をいえば、最後の36ページにまとめられているような、今後プロジェクトを展開するときにどういう点に注意したら良いだろうかという教訓がマネジメントの観点とかプロジェクトのガバナンスの観点でまとめられるとよかった。

    このケースは典型的な先端的産業技術にかかわるもので、それを民間企業に先立てて連合を組んで開発していくという種類のもの。競争前の段階のものを国としていち早く、将来の産業分野を見据えてこういうものを展開していくことの効果と、それを実のあるものにしていくマネジメントとがどうなっているかということが明かされていれば良い。

    そういう点でいえば、細かい点まで掘り下げてやってあるので、大局的に見直してみると、今申したようなことがみえてくるのではないか。先端的なプロジェクトを展開していくときには、どのようなフォーメーションだとうまくいくか、後々その技術を我がものとして企業の中で使いこなしていくことが必須になるが、そういう場合に、どのようなフォーメーションが良いか、といったことは、かなり以前から研究者の中では着目されていたポイントである。それがこの場合にはどうなっていたのか、いわゆるこの装置を使ってラインをつくり上げるメーカーの側が参加した方が良いか、あるいは装置を開発する側の人たちで良いか、例えばそういう論点等が従来あった。

    せっかくここまで掘り起こされたので、もう少し大きな目で見直してほしい。経済産業省全体のこの種のプロジェクトの運営に関して、このように実証的なファクツを添えて報告していただけると、非常に役に立つのではないか。

  • 長谷川委員

    詳細にわたって、いろいろと追跡の結果というのがよくわかった。余りうまくないというときには、なぜうまくいかなかったかということが書いてあるが、うまくいったという場合には、うまくいった理由というのもはっきりあるはずで、それがそのプロジェクトに固有の環境によることなのか、それとも、そのプロジェクトの組み方が一般性、普遍性をもって、こういう場合であるとうまくいくものなのだということなのか、その理由というのも、幾つかの一般性を抽出して蓄積していければ、今後の役に立つと思う。この場合も幾つか、この光関係のこれだったからという環境の良さと、一般性として、こういう組織でこういう運営の仕方をしたから良いというところの2つがあると思う。積極的に良いことを拾い上げる理由もはっきり出れば役に立つ。

    それから、全体的に我が国としてどういうプライオリティーがあって、どういうことなのかが結局よくみえないというような発言がある。先ほどのDMEの場合も同じ。個別のところで個別に評価することも重要である。しかし、35ページに「ロードマップ」とあるが、全体を俯瞰してみたときのプライオリティーのあり方、そこはいつも個別の評価をしていると抜けてしまって、先送りになってしまっており、そういうことも見せていく方向というのが必要である。

  • 鈴木小委員長

    時間をかけて個別に拝見すると、委員のお名前も出ており、もっとリアルにイメージが膨らむ。先ほど平澤先生、そして長谷川先生にご指摘いただいた点は、これをもっとポジティブに生かしていく上で大変良いご意見をいただいた。先ほども、中間評価で、こういうところをこうすればよかったのではないかとか、いろんなプロジェクトの進め方に関しての大事な点が挙げられていた。ぜひその辺を整理して、次に経産省が進めていく上での参考になるというようなものにしていただきたい。ただ、うまくいったということでまた同じ体制でやってしまうと、ほかのテーマに関しては全くだめというようなこともあって、難しいところ。このようなこともあるが、まずは、これだけの追跡評価をおやりいただいたので、ぜひこれを活かしていただきたい。

    この委員会としては、追跡評価WGをまだ解散しないようにという、こういうコメントをお出しすることになる、といったところか。何らかの形で活かしていただきたい。

  • 畑村委員

    この報告書は、随分気持ちが良い。どちらかというと少し珍しい感じがする。36ページのあたりに出てきたことは非常に大事で、次にどの辺に着目して何をやるべきかという点が随分はっきりと書いてある。事後評価のところまでいかないとできないことだと思うが、仮にこのプロジェクトをやらなかったらどんなことが起こったかということを、仮定の問題でよいので入れてあると、これをやったことの意味合いが立体的に浮かび上がる。事後評価のようなときの評価項目の中に、1つそれを入れてはどうか。

    ここでの評価の方法とは違って、私が行っている宇宙の方の事故調査では、何か思いつかなかったとか、考えなかった事柄について議論するということがないまま、大きな失敗につながっていったようにみえる。それを避けるためには、みんなで問題にしていない事柄についてどこかで考えておくと、次のときに大きな見落としや失敗をしないで済むようになる。事後評価の中にそれを入れることで、次に活かす大事なものが見つかる。ここまで来ていれば、もう少しでいけそうな気がする。

  • 平澤委員

    要するにイノベーション政策を進化させていくということが我々の課題である。どのようにして進化させていく糸口を我々が確保するかというと、このようにファクツをとらえて、実際の実施者も反論できない、そういう事実をつかんで、その本質をいわば理念化する、手段化するということをして、それを次に活かしていくというプロセスになると思う。

    ヨーロッパの場合に「ポリシー・インスツルメント」という言い方、つまり政策装置であるが、そういう概念化がかなり前から盛んになってきた。こういうプロジェクトやプログラムを運営するときに、いろんなケースがあるが、どのような本質的なやり方というのが活きるのかということを概念化する。コンセプチュライズするというか、こういうことを積み重ねる。新しいプロジェクトを展開するときに、そういうリストを参考にしながら、このケースだったらこれとこれが使えるなというようにして展開していく。これがイノベーション政策の進化のプロセスだろうと私は思っている。

    そういう意味で、ここまで細かく分析されたので、ぜひ解散しないでほしい。もう1度菊池先生の大きな立場から見直してくださるとありがたい。

    追跡評価は、やらなかった場合はどうかという、そういう仮定との比較も重要である。その他にも比較の対象はある。例えば、外国のファクツと比べてみると、こういう点で我が方が良かったのでうまくいった、あるいは、こういう点でまずかったといった、仮定ではない外国のケース、あるいはそのほかのケースとの比較も視点として当然ある。まずは状況がどう推移したかを、ここにあるように細かく把握するということが必要であるが、その次に、比較の視点から見直してみる、というプロセスに入る。

  • 鈴木小委員長

    大変重要な、おもしろい議論になってきた。これだけきちんと追跡評価をしていただき、また、いろいろなご提言をいただくことによって、ようやくこの研究開発費の161億円が生きたと感じる。ぜひほかのプロジェクトもこれを前例として考えてほしい。
     

4.施策評価結果について(報告)

人間行動適合型生活環境創出システム技術の開発に関する事後評価結果について、事務局(技術評価調査課原田評価企画調査官)から報告した。
 

5.技術評価指針の改訂について(審議)

経済産業省技術評価指針改訂のポイント(案)について事務局(技術評価調査課陣山課長)から説明後、改訂内容について了承された。
 

6.その他

評価結果の反映について事務局(技術評価調査課陣山課長)から説明後、質疑応答があった。概要は以下のとおりである。

  • 鈴木小委員長

    LSI技術の95%の完成度を目指す計画に変更というのは、当初計画を変えたということか。補正予算か、あるいは達成度に合わせて計画の方を変えたということか。

  • 陣山技術評価調査課長

    (終了年度の前の年度までに)当初目的の95%を達成するように計画を変えた。

  • 鈴木小委員長

    なぜ最初からできなかったのか。計画がずさんだったということか?

  • 大見委員

    研究費を前倒したのか。

  • 陣山技術評価調査課長

    もう少し調べてみなければならない。

  • 大見委員

    何かやらないと、そんなことにならない。

  • 鈴木小委員長

    もしこういうことが可能なら、大いにスピードアップして進めたら良い。2割しか変更しなくて済んだというのは実に不思議な気がする。大体半分ぐらいは、いろいろ検討が必要ではないかと思っていた。

  • 畑村委員

    今の議論で大事なのは、最初に計画を立て、後からだんだんと必要性がわかってくるというやり方をすると、いつまでも問題がわからないという点である。後になってからばたばたして、全体としては成果が少なくなる。一番初めのときに問題の洗い出しを、過去の経験と、先ほどいった手法を使ってやり始めると、今いっていることがうそのように思うけれども、本当になるということがある。日本の自動車がなぜ強いかというのは、それを始めているからだと私にはみえる。要するに問題の洗い出しを、一番最初のときに徹底的にやるというやり方に変えている。それが今ここに出て来始めている。今の話は、別に目標を下げたわけでも何でもなくて、プロモートしていくときのやり方を徹底的に変更すれば、それは可能だと思う。

    そのやり方こそが日本の技術と製造業の力を強くする一番大事なやり方だと思う。何をどうやったかを十分に分析して、それを伝達することが大事である。

  • 鈴木小委員長

    私も、本当は事前の計画をどう評価するかというのは一番大事なところだと思う。経産省のプロジェクト立ち上げは非常に弱くて、始まってからいろいろ考えるという、そこをどう文化的に変えていくかということだろう。

  • 畑村委員

    然り。それができるのは、まさにここの評価。きちんと発言して、実行してやっていくことで変えていくべきものである。

  • 鈴木小委員長

    評価の結果がどう生きているんだということを随分繰り返し伺ったつもり。出発点としては、こういう形のものをつくる上でも大変ご努力があったと思う。大変興味深く拝見した。

  • 平澤委員

    この委員会で、もうやめた方が良いとか、非常に厳しい評価が出た事業が、毎回1つや2つはあったような気がする。この反映の結果というのは、必ずしもそういうタイプのものではない。このほかにも、今のようにこの委員会で、とても妥当でないといった意見が出てきたものについて、ほかのカテゴリーとして反映させるものがあるのか、用意されているのかということを伺いたい。

  • 陣山技術評価調査課長

    この委員会でご審議いただいたものの中で、完全にやめてしまったものはない。部分的に中止する、半減するというものは幾つかある。

  • 畑村委員

    NEDOの委員会ではあった。中止するという事業が。ここの委員会では中止する事業はなかったと思うが、大幅な修正というのはある。この評価結果の反映、やっと出てきたので、これがこれから先、活きるかなというのが大変楽しみでもある。私ども委員が評価される立場にもなると理解して、自戒している。

    もう1つは、委員長もおっしゃったように、事前評価というのが一体どこまでできているか、議論を進めていくのが大きな成果。あと、先ほどの追跡は大変すばらしい。こもっと進歩することを期待する。

  • 池村委員

    なぜこんなにうまくいったかを、菊池先生のご努力だということはあると思うが、座長の立場としてどのようにお考えか。

  • 菊池追跡評価WG座長

    このプロジェクトを選んだというところが大きい。この光関係は、団体がリソースに関してかなり情報源をもっていた。ですので(情報を)手に入れやすかった。

    もう1つ、このプロジェクトが始まる前、いわゆるこの大プロが始まる前に、もう既に、プロジェクトフォーメーションがある程度進んでいた。定年退職された方たちは、それぞれ大学に行ったりいろんなことをしているが、今でもお互いにおつき合いしている。そのため、ヒアリングしても回答等を得やすかった。

    もう1つは、とにかくだめな話もぜひと。名前が出ないようにはしたが、恨みつらみまで含めて伺いたいということでやらせていただいたところ、逆におもしろいことがわかってきた。それは、世代間のギャップがあるということである。

    もう1つは、意外であるが、追跡評価をご存じの方たちが増えてきたことである。ちょうど30~40代の人たちの中に追跡評価というものをご存じの方が増えてきた。中間評価、最終評価にそういう発想を入れないとお金がもらえないということで、意識が高まってきている。昔ほど調査がやりにくくない、という感じはする。たまたま光を選んだというところの問題だと思うが、データが手に入れやすかった。

  • 鈴木小委員長

    反映の仕方というのは、これがベースになるであろうが、もう少し省内で、どういう検討をして、どこがどう意識改革をして、どこが罪を悔いて改めたという具体的なことを示していただくと良い。省内でプロジェクトを立ち上げたときの担当官は、2年たつと、ころころ変わっていく。立ち上げた人が適切に責任をとれるような仕組みを省内でもつくっていただけると、もう少しまじめに実施するようになるのではないか。

  • 畑村委員

    評価委員を始めたときから、今いったことが伝わらないため、このプロジェクトを取り上げた人の名前を題名のすぐ後ろに書くということをずっと言っていたが、嫌がられた。それから、プロジェクトのリーダーをやった人の個人の名前をきちんと評価書の後ろにつけるというのをやらない限り、本当のものにならないということをずっと言い続けていた。評価が始まって8年ぐらいになるのか、通産省の時代から我々が言ってきたことが、採択した人の名前、プロジェクトのリーダーをやった人の名前、一番最後に評価をした人の名前、その3つを入れようということであった。今日初めて、評価をした方が最高の評価を受けたという感じがする。前の人のことをどうこう言うというのではなく、次にプロジェクトを立ち上げる人が何を見るべきかを、一番簡単で単純な格好で示していることになる。

  • 照井審議官

    資料4の評価書は決裁者と作成者が明確に固有名詞で書いてある。施策評価は固有名詞が出ていくということに基本的にはしている、という状況に変わってきている。

  • 鈴木小委員長

    作成者というのは、このプログラム全体を立ち上げた人か。

  • 照井審議官

    基本的に管理職になる。責任者ということ。現時点での評価書を作成した人ということ。プロジェクトを立てるときにも同じような事前評価書があり、その時に固有名詞を入れている。

  • 鈴木小委員長

    その方が今何をしているかぐらいは追跡できる。

  • 大見委員

    畑村先生がおっしゃられたことをこの委員会として要求したら良いのではないか。

  • 鈴木小委員長

    その決裁は照井審議官ができるのか。

  • 照井審議官

    基本的には課長。

  • 鈴木小委員長

    今のようにすべてのプロジェクトに固有名詞がちゃんとついて回るという仕組みをつくるための決裁件者は誰か。

  • 照井審議官

    人事異動の中でどうやって継続していくかというのは、今の行政システムの中では難しい。評価書を作成した時点ではできる。

  • 谷参事官

    前から全部出したら良いと考えていた。人事ローテーションが弊害だが、若干のエクスキューズをすれば、プロジェクトを最初に持ち込んだ者がここで説明すれば、今日の説明とは全然違う説明になる。ただ、それは現時点で正しいかどうかということとは別問題ではある。もっと反論すべきは反論すれば良いし、多分、中にはやめたいと思っているケースもあるだろう。今のシステムの中では、できないので、審議官の判断で多分できるので、ぜひその方向で検討したら良い。

    ただし、施策によっては行政官の名前がどんどん出ていくことは、別の観点から問題がある。そこは慎重に考えないといけない。基本的には固有名詞で責任をもたせていくということは、必要。ここで回答に窮している現在の担当者については、彼らの責任でない可能性の方が大きい。当省はプロジェクトを立ち上げるときは一生懸命だが、育てるというところにあまり、文化的に重きがない。プロジェクトをつくるときには相当の気合いを入れてつくる。先生方からもお話を聞きし、産業界、海外の状況も聞く。10年後の市場分析も、現在の担当者よりは適切な説明をするであろう。それが2代目、3代目になった瞬間に薄れていく。ぜひうちの産技には、その指摘を踏まえて少し改善できるようにしてもらいたい。最後の発言は官房としての意見だが、ぜひ検討してほしい。

  • 鈴木小委員長

    大変いいところに煮詰まってきたと思います。照井審議官如何か。

  • 照井審議官

    改善していきたいと思う。どうやるかは、また別途報告したい。

  • 鈴木小委員長

    やはりそういうことが、少しずつカルチャーを変えていくと思う。問題になっていくというよりは、むしろこういう仕組みを大いに育てる方向につながると思うので、ぜひお考えいただいて実施していただきたい。

    本日は、随分充実した会議になった。菊池先生にも謝意を表する。

―了―

 
 

最終更新日:2008年5月15日
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