経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会評価小委員会(第19回)‐議事録

日時:平成18年10月20日(金)
於:経済産業省513号会議室

出席委員

平澤小委員長、伊澤委員、菊池委員、鈴木委員、冨田委員、永田委員、山地委員及び吉本委員

開会

冒頭、古谷審議官から挨拶を行った。

引き続き、事務局(技術評価調査課渡辺課長補佐)から配布資料、前回議事録についての説明及び確認を行い、了承された。

議事概要

1.プロジェクト評価結果について

「ASTER・PALSARプロジェクト」について、飯田宇宙産業室長から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    今御説明いただいた評価検討会の結果に関して、何か御質問等ありますでしょうか。

    では永田委員からお願いします。

  • 永田委員

    ASTERの評価の点数を見ますと、波及効果、事業化が、他のところに比べて極端にといいますか、かなり低くなっていると思うんです。これは引き続き継続するということですので、今回のASTERについては研究開発の方が主目的で、波及効果、事業化については、今回の目的からすると最初からウエートが低いという理解でよろしいんでしょうか。総合評価も高いですし、こういう低い項目があるというのは、継続の場合、どうするのかというところが問題となると思うんですが、もともと研究開発の方に主目的を置いているのであれば、低い点数があっても継続の形でということになると思うんですが、その点はいかがなんでしょうか。

  • 飯田宇宙産業室長

    中間報告書の中でも事業性についての記述があるわけですが、研究開発そのものとしては非常に高い評価を受けている一方、どうしても衛星開発には初期投資が、打ち上げ費用も含めて非常に掛かりますので、打ち上げて実証するところまでは国の一定の支援がないと、そこまでの経費を含めた事業化というのは実際問題として、海外も含めてそうなんですが、難しいのではないかということで、この評点になっていると思っております。他方で、これも中で指摘があるんですが、実際に衛星が打ち上がった後のデータ解析の高度化といったところから以降は、ユーザーのニーズを踏まえた色々な解析の方法があるのではないか。例えば、今もNTTデータとか、テレビをご覧いただきますと解説の中で地球の画像が出てまいりますが、そういったところは実際にビジネスとして成立しているわけでございまして、ASTERのデータも使われている部分があると思いますので、そういう意味では事業化されているんだと思うんですが、衛星開発まで含めては引き続き国の関与のもとで開発をしていく必要があるのではないか。そういう意味で評点が低くなっているというふうに理解しております。

  • 平澤小委員長

    今の点は、評価の観点というんでしょうか、重点の置き方に関係していて、私も永田委員が御指摘のように、評価項目によっては課題ごとに軽重があってもいいのではないかなという気がいたします。この件は事業化というところにそれほど重きを置いた評価でなくてもよかったのではないか。十分公的には波及しているだろうと思います。

    菊池先生。

  • 菊池委員

    それについては異議は無いんですが、世の中はやはりB/Cとか、例えば私の場合はアセット/C、A/Cというような頭があるし、こういうプロジェクトで、インカムだけでなくアウトカムがどうなるかというのは気になるわけです。一人の国民として気になるし、一人の専門家として気になる。そのときの表現方法としては、これはよくわからないですよね。

    例えば世の中では1シーンが30万円ぐらいのものがASTERの場合は1万円になると中間報告書に書いてあるけれども、だとすると、ここに書いてあるように、5万シーンを想定しているけれども、実際に蓄積されているのが120万シーンあるとすれば120億のアセットがあるわけで、それを使い切れていないだろうというのはどこかできちんとロジックとしては立てておかなければ、目的は民生ユースではありません、特別ユースもあるし、地球資源の探査のためのデータベースを作っているんだといっても、説明の仕方としてはきちんとすべきだと私は思います。

  • 平澤小委員長

    伊澤先生、どうぞ。

  • 伊澤委員

    今の御発言にも絡むんですが、センサーだけのレポートではなくて、代表的な応用事例、このセンサーを使ってこういうことが新しくわかったんですといったことを言わないと、少なくとも国民は理解できないと思うんですね。ここにセンサーの特性が数字で書いてありますが、ごく一部の技術者だけがわかるんで、例えばPALSARですか、Lバンドの何とかかんとか、新しい測定法ができます。結果的にそれがどういうことをねらっているのか、何が見えると思っているのかということははっきり言っていない。そういうことを、代表的な例でもいいから言わないと、お二方の御質問のようになってきてしまうので、全部を言うことはできないと思いますが、せめて過去にやられたASTERですか、そちらの方で、例えば資源開発についてはこんな成果が出ているんだとか、差し支えない範囲内で例示するぐらいの努力をしないと、報告書として、私は納得できないなと思っております。

  • 平澤小委員長

    今の点は、いわゆるアウトカムに関係した情報だろうと思いますが、この辺は後でまた議論したい。

    吉本委員、どうぞ。

  • 吉本委員

    個人的には、宇宙開発というのは国策として取り組むべきテーマではないかと考えているんですが、その中で3点ほど御質問させていただきたいと思います。

    一応政策目標が「産業化」というところに軸がありますので、その中で民生用部品を積極的に活用して今後コストダウン、衛星開発というのは高コスト体制をどうするかという点が問題だと思うんですが、結構市場開放してしまっている中で、輸入部品が占める割合が7、8割というのが宇宙開発事業の相場というふうに聞いているんですが、民生品を使うことができることによって、日本の産業界にとってはビジネスチャンスになり得るのかどうかというところの判断がよくわからなくて、民生品を使うことが我が国を利することになるのかどうかというのが質問の1点。

    2つ目は、ユーザーの開拓ということを非常に重視されていらっしゃいまして、データの利用というところは非常に重要だと思うんですが、知識不足で申しわけないんですが、次世代地球観測センサーというのが、次世代衛星基盤、準天頂衛星システム等に搭載されるのかどうかわからないんですが、こちらに関してはかなり民間企業さんが引き気味で、ユーザーさんが離れているんじゃないかということを新聞等で拝見した記憶があるんですが、本当にユーザーさんがついてきているのかどうか。例えばフランスなんかですと、工業界のようなところが宇宙利用産業界のような団体とくっついて、宇宙利用と開発を一緒にやっていこうみたいな、産業界の枠組みとしてあるんですが、日本はあまりそういう枠組みは無くて、開発する人は開発する人、利用者は利用者という形で今は分かれていると思うんですね。そのあたりの体制も含めていかないと難しいと思うんですが、そこら辺は今後どういうお考えで進もうとされているのか。

    最後が、国際協力というところがございまして、日本はNASAと一緒にやっていくというのは政治力学的に納得がいくところではあるんですが、最近、欧州のガリレオ計画には中国とか韓国が賛同して、そういった勢力がある中で、今後継続して活用していく中での国際協力というのは、具体的にどこら辺と国際協力していくようなイメージを持っていらっしゃるのかというところを教えていただければと思っています。

  • 平澤小委員長

    お答えになる前に、もう1点だけつけ加えて。

    PALSARにしろ、ASTERにしろ、今は運用段階に入っているわけですね。数千万の経費が計上されているんですが、これは何用なんでしょうか。それを含めて全体のことに関してお答えいただければ。

  • 飯田宇宙産業室長

    まず吉本委員から御質問のあった部品の件ですが、我が国の宇宙関係予算、大部分はJAXA、1,800億円の予算がございまして、日本全体で、情報収集衛星なども含めて約2,500億円。日本の国内の衛星メーカーは、海外の衛星等、海外需要を獲得しておりませんので、2,000億円強が日本の宇宙産業の、衛星とかロケットとか、直接宇宙に打ち上げられる製品の市場規模だというふうにお考えいただきたいと思います。そういう中で部品の調達比率については、御指摘があったように、国産化比率は3割ぐらいじゃないかと言われておりまして、海外から部品を購入するケースが非常に多いと言われております。

    翻って海外を見てみますと、NASAとアメリカの軍事予算を合わせて大体3兆円ぐらいの規模でありますし、他方でヨーロッパは、これも数千億円の規模でございますので、世界全体で多分4兆円とか5兆円とかいった産業の規模ではないかと思っております。

    そういう中で部品の問題ですが、ある意味パラドックスのところがあるわけですが、衛星の機能が高くなってきたこともあって、それから世界的な安全保障の状況の変化もあって、宇宙予算というのは必ずしも大きくふえるような状況にはないと思っています。日本国内についても、国内の宇宙関係予算は必ずしも伸びていない状況にありますので、では産業の展望としてどうかというときにどう見るかということなんですが、今申し上げたように国産化比率が低いということと、海外には逆に言うと非常に大きな市場があることは事実なわけですね。また、世界の部品産業体という意味からいえば、世界的にも需要が減る中で、部品産業から撤退していく企業が多いわけです。

    それをチャンスと見るか、市場が縮小していく中でそこに投資をしないと見るかは、いろいろな企業の御判断があるんだとは思いますが、私どもが産業化の議論をするときには、そういう中でもチャンスというのはあるんじゃないかということと、技術の、ある種、安全保障ということを考えた場合に、もちろん二国間安全保障体制の中で日本に対して部品が供給されるということが現実行われているわけですが、それがいつまでも続くのかどうかということについての保証も当然ありませんし、相手国の産業が撤退する可能性もあるわけですから、重要な部品については、国産化したり、海外の調達をしっかりしていくというのが基本的な考え方ではないかと思っております。

    1個1個部品ごとに見ていくと、国内で調達できるもの、国内で調達できないもの、海外でもなかなか難しいもの、いろいろありますので、そういうのはきめ細かに産業政策としてやっていかなければいけないのではないかなと思っております。逆にいうと、衛星を打ち上げているJAXAから見ると、自分たちのミッションを達成するためにも部品産業をどうするかというのは大きな課題でありますので、そこは連携してやっていかなければいけない、と考えています。

    それから、次世代のセンサーですが、準天頂衛星への言及がございましたが、準天頂衛星に搭載する予定のものではございません。それから、準天頂衛星について民間が撤退したということに対し補足の説明を致します。それは、御指摘の中にもありましたが、移動体の通信放送の需要というものを考えた場合に、民間が開発費を負担するのかしないのかということを考えると、当然、衛星メーカーは打ち上げた後の衛星オペレーターをするという前提において開発費を負担する用意があったわけですが、移動体通信は現行の地上局を中心とした通信供給体制との比較において本当にビジネスになるのかどうかということについて、最終的にはユーザー側からの資金の確保もできなかったということで、1号機の打ち上げに関しては民間は関与しないことになった。そこで、通信放送という機能を除いて、準天頂は測位衛星、国がインフラを提供する測位に関しての衛星として打ち上げることになったということだというふうに理解をしております。

    それから、NASAとの協力以外に欧州との協力はどうかということについてでありますが、いわゆる測位、GPSそのものについては引き続きアメリカのGPSシステムを活用する。その中で、先ほど申し上げた準天頂衛星についてはGPSシステムを補完するものとして打ち上げる予定になっております。他方で、ほかの次世代センサーも含めて欧州との協力はないのかということについては、既に次世代センサーに関連して、欧州からの情報の照会のようなものもございますし、お互いにウイン・ウインの関係になるのであれば、別にNASAだけが国際協力の相手先ではございませんで、欧州も含めてほかの地域との協力もあるのではないか。それはケース・バイ・ケースで判断していけばいいのではないかと思っております。

    それから、ASTER、PALSARにつきましては、打ち上げた後はセンサーの運用にかかわる実証ということで校正のための費用がかかりますので、各年6,000万円ずつ予算要求をさせていただいておりまして、開発終了後もあるということです。

    それから、実際の運用の部分とあわせてきちんと評価しなければいけないのではないかという御指摘がありましたが、まさしくそのとおりだと思っておりますが、これは評価の仕方の問題だったのかもしれないんですが、先ほど御説明した資料の1ページに石油資源遠隔探知技術の研究開発というプロジェクトが別途立っておりまして、いわゆるセンサー開発と、データをおろした後のデータ解析技術の研究開発プロジェクトを別個に立てた関係で、解析技術の方のプロジェクトの評価が先行して行われたと承知をしておりまして、そこでの評価もあわせて御紹介した方がよかったのかなと思っております。その点については、言葉足らずで申しわけないと思っております。

  • 平澤小委員長

    鈴木先生、お願いします。

  • 鈴木委員

    これはもともとの政策目標というのが石油資源の開発探査と安定確保ということだと思うんですが、実際に、ASTERは相当もう運用されていると思うんですが、この情報によって日本の開発企業なりが国際鉱区獲得の上で役立ったとか、そういう事例があったら御紹介いただけますか。

  • 飯田宇宙産業室長

    例えば、リビアの鉱区の入札が行われておりまして、その一部の鉱区についてはまさに、ASTERのデータだけというわけではありませんが、ASTERのデータも含めて評価をして、応札をして、落札をしたというふうに伺っております。

  • 鈴木委員

    一番の目的であったそういうことが、なぜこの評価に入っていないのか、私は非常に気になるんですが。

  • 平澤小委員長

    先ほどの伊澤委員の御指摘と共通している点かと思いますが、この衛星センサー開発の位置づけのようなことに関連して、委員の中でも視点が分かれているような気もいたします。この評価報告書それ自身を拝見しても、実用化の見通しに関する評価の項目で、実用化の意味をどのようにとらえていいかわからないというような検討会での御指摘もあって、なかなか難しいといいましょうか、議論が分かれるところだろうと思います。

    いかがでしょうか。私は、本件としては一応了承したということにさせていただいて、ここで御指摘された長期的な運用にかかわるリターンの問題とか、どのような直接的な成果、アウトカムがあったのかといったことに関しては別途御報告いただくことにさせていただいたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

    それからまた、こういう長期的な課題に関して、しかも全部ではなくて一部、センサーだけ、映像は確かにセンサーがないとできないんだけど、センサーで100%映像がつくれるかというと、そういうことでもないわけですね。こういう種類の開発課題をどのように実際得られた成果と結びつけて議論できるかというあたりは、我々も検討を深めてみないといけない課題だろうと思いますので、技評課でもこの種の課題の評価に関してもう少し議論を深めていただきたい。適切に原局原課にアドバイスしていただければと思いますが、ということで、本件はよろしいでしょうか。

    今申しましたように、本件は一応了承していいかと思いますが、我々としては、多分いい成果が出ているんだろうという前提ですので、それをもっとはっきりと国民に示していただきたい。次回以降、改めてそういう情報をお届けいただければと思います。

  • 飯田宇宙産業室長

    もしよろしければ、次回がいつあるかわからないものですから、機会がないようでしたら、資料はいろいろな資料がございますので、差し支えなければ委員の方々にあらかじめお送りするような形でもよろしければお送りさせていただきますし、説明するということであれば、また。

  • 平澤小委員長

    では、それは技評課と御相談してください。

    どうもありがとうございました。
     

2.研究開発制度評価結果について

まず、「IMS国際共同研究プロジェクト」について、産業機械課土屋補佐から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    先生方から御質問等ありましたら。いかがでしょう。

    私からお伺いしたいんですが、私はIMSについては数年前にかなり調査をしました。それで、その実態についてある程度は承知しているつもりなんですが、今ここでやろうとしていることは2面あると思います。

    1つは、強調されておられたように、どのような成果が得られたのか明らかにしていこうということですが、もう一方で、IMSは制度としてかなり紆余曲折があったといいましょうか、制度設計が、当初ねらったのは国際的に受け入れられなくて、5年ぐらいですかね、実施に移されるまで掛かったわけでして、実施に移す段階でも、先ほどもあったように、それぞれのノードを、いわば世界で勝手に作っていい。それで韓国もノードを作ると手を挙げるというような状況なわけですね。ですから、一体制度としてのIMSというのは何だったのかというところがよく考えなければいけない点で、国際的な共同研究、しかも産業技術にかかわるものを展開するときの難しさについて、これを事例としてよく吟味なさるのがいいのではないかなと思います。

  • 産業機械課土屋課長補佐

    まさに御指摘の点だと思います。吉川理事長とこの制度について議論させていただく場があるんですが、目的としては非競争領域で地球環境の改善に貢献するとか、それもCO2排出量の多い製造分野でも貢献していくべきという目的は1つあると思うんですが、それを技術開発プロジェクトに展開していくときの悩みというものがありまして、かつ、企業を主体にしていけばしていくほど、非競争領域で知財も公開といった制度が馴染みにくい部分がございました。そういった点は今回、評価検討会の中でもきちっと御指摘をいただいておりまして、プロジェクト自体は終了したわけでございますが、今後スキームとしてうまく活用していく、国際標準を展開していくなり、展開していくときには、重要な視点として考えていきたいと思います。

  • 平澤小委員長

    私は当時、あれは90年代の終わりごろでしょうかね、まだ国際貢献ということが強く言われていた時期でして、吉川先生のそういう思いもよく理解できるわけですが、それを国際的な場に持ち出したときに、「国際貢献」と言いながら結局日本は産業技術を絡め取ろうとしているのではないかと、まずはアメリカ商務省から言われ、それに参加してはいけないとか、ヨーロッパでも同じようなことがあったわけですね。日本の思いと、国際的な場にそれを持ち出したときに彼らがどう受け取るかというあたりのギャップ、これはヒューマンと並んで初めての日本の経験だったわけで、そういうことを重く受けとめて今後の糧にしていただきたいと思います。

    ただ、一言つけ加えると、OECDの会議の中で、これも含めて国際共同プログラムについての評価をしてみたんですが、外国から、今になって言うならば、日本の当時の高い理想といいましょうか、本当の意味の国際共同研究としての提案であったと理解すべきだといったような発言もありまして、こういう点もあわせてお考えいただければと思います。

    要するに、国際的な場ではものすごく難しいわけです。それで、今後継続的な、あるいはリフォームしたような制度を考えるというときに、余り安易に受け取らないで、厳しい状況の中で、しかし日本にとって意味のある、あるいは国際的にも意味のあるといったような制度設計をお考えになるべきだろうと思います。これは非常に難しい問題だと思います。

    ほかの委員の方、いかがでしょうか。

    よろしいでしょうか。

    この報告書の内部に今のような視点も含めて書かれておりますので、報告書自身は了承したということにさせていただいてよろしいでしょうか。1回の評価だけで全部がわかるというわけではないので、いい題材として、経産省の中でも勉強会を深めていただきたいと思います。

    では、どうもありがとうございました。

  • 産業機械課土屋課長補佐

    ありがとうございました。

次に、「中小企業関連研究開発」について、中小企業庁中野技術課長から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    どうもありがとうございました。

    菊池先生。

  • 菊池委員

    1つお願いなんですが、せっかく事業化率で、30%が妥当かどうかは別にして、30%ぐらいのところまできた。その後、これでも指摘されているように、ぜひ定着率のような概念も入れられて、せっかく燃え始めた火種がなくならないように、再チャレンジでも構わないですが、何かの形でこの制度を、幅を持たせるような工夫をしていただければ幸いだと思います。

  • 平澤小委員長

    冨田委員どうぞ。

  • 冨田委員

    ちょっと外れるところもあるかもしれないんですが、初めの2つはスタートアップ支援事業というのにつながっているというので、段階的に進んで、今おっしゃられたように、後まで調査が進めばどのぐらい効果があったか出るんですが、1つお伺いしたいのは、いつから始まったのか私はわからないんですが、戦略的基盤技術高度化支援事業というのがありますね。これはこれらの事業の中から発展的に出てきたものかどうかということなんですが。それはちょっと違う質問かもしれないので、もし外れていたら後で結構です。

  • 平澤小委員長

    吉本先生。

  • 吉本委員

    制度そのものには全く異論はなくて、必要な制度だと思っています。1点、評価の中でもどなたかの委員さんが指摘されていますが、平成16年度から新たに設置された国際標準への寄与、論文数云々という指標は、この制度の目標からするとふさわしくない、むしろ国際標準は何なんだという、非常に奇異な感じを受けまして、これは不適切なものではないかと思います。指標の置き方については、十分再考していただきたいと感じています。

  • 平澤小委員長

    山地先生。

  • 山地委員

    事業化率の目標があって、それに対して成果があって、わかりやすくなっているんですが、どういうものが事業化に成功したのか、タイプとか、金額ベースでいうとどういうものがあったのか、そういう解析があれば聞きたいし、ないんだったら、やった方がいいのではないかと思います。

  • 平澤小委員長

    鈴木委員。

  • 鈴木委員

    評価結果の本文の方でもどなたかが述べられているんですが、3番目の制度について、これ、採択率100%ですよね。実施主体が公設試になっていると思うんですが、そのプロジェクトにかかわる中小企業の選択方法が果たしてどうだったのかというのが、これだけ採択率が高いと気にかかるところです。

  • 平澤小委員長

    では、最後に永田委員。

  • 永田委員

    事業自体は評価もそれなりに、事業化率も高くて、いいと思うんですが、報告書をまとめられていますが、今回は3本ですが、これ全体が中小企業とか地域活性化のほかの政策とどう関係して、どこを重点的にやったのかというところの御説明がないと、事業化率が高かったといわれてもわからないし、この後、こういったものがほかの近接の政策とともにどんなふうに、スタートアップ支援事業に引き続き継続するという御説明のあるものもありますが、全体図を見せていただきたかったなという気がいたします。

  • 平澤小委員長

    どうもありがとうございました。

    まとめてお答えいただけますでしょうか。

  • 中野技術課長

    まず、冨田委員からございました戦略的基盤技術高度化支援事業につきましては別の流れの補助金からきておりますが、今年度、中小ものづくり高度化法という法律に基づきまして全く別の補助金に改変されております。

  • 冨田委員

    だから、吉本委員が今おっしゃられたように全体像としてそれが見えれば。ものづくりということになると、こういった3つの事業と当然つながった形で出てきたものだろうと想定されるんですが、そうだろうかということです。

  • 中野技術課長

    ものづくりの方は製造業に限定されておりますので、全く異なりますが、例えば御指摘があった地域の関係では地域コンソーシアムの委託費がございまして、フェーズとしてはこれらの事業というのはかなりかぶっているわけでございます。政策的にどう違うのかという説明につきましては、私ども別途用意しておりますが、きょう説明しなかったのは大変申しわけありませんが、必要に応じて出させていただきたいと思います。

  • 冨田委員

    それで、きょうここで話されているように、例えばつなぎ資金の問題とか、お互いの連携の問題とか、最初に立てた予算に対する最終決定の予算の率とか、こういったものも、これらの事業をもとにした考えで全体的なスキームが見えるように、どこかでお知らせ願えればと思います。

  • 平澤小委員長

    今のような議論は繰り返しこの委員会で出ていて、各分野ごとに全体像が欲しい。このあたり、よろしくお願いします。

    ほかの御質問に関しては。

  • 中野技術課長

    あと、鈴木委員の産学官連携促進事業について採択率が100%だったということで、採択方法につきましては、基本的に産学官連携推進委員会のもとに公設試験研究機関を初めとする関係機関が集まっておりまして、中小企業からの協力依頼、あるいは公設試験研究機関のシーズの広報による中小企業の関心などを集めまして、ここでプロジェクトが形成されたものについて公募の中で応募が出てきているという形になっております。ですから、予算が多かったということかもしれないんですが、このスキームの中で、公設試験研究機関との協力ができる中小企業というのは力のあるところに限られておりまして、その点で思ったよりも件数がなかったという実態はあろうかと思います。その中で、事前の協力打診あるいは相談の中でたたき落とされている案件というのはたくさんございまして、公設試験研究機関の満足するものだけが採択されているというのが実態でございます。

    これでお答えになっているかどうかわからないんですが。

  • 平澤小委員長

    鈴木先生、よろしいですか。

  • 鈴木委員

    お聞きしたかったのは、公設試の方で中小企業を選定する基準がオープンなものかとか、透明なものかとか、そういうことなんですが。

  • 中野技術課長

    基本的にはオープンでございます。中小企業が相談あるいは協力を求めてきたときに拒むことはありませんので、プロジェクト形成の課程は極めてオープンでございます。ただ、今年出した報告書においても問題とされているのは、公設試験研究機関が実は待っているだけなのではないか。試験研究機関が地域中小企業で本当に役に立つためには、相談に来ている人だけでなく、ターゲットを来ていない人に広げて、トップだけでなく、トップ下の層にターゲットを当てていくべきではないかという提言をしておりまして、そういう面での努力というのはもっと必要だったのではないかと考えております。

  • 平澤小委員長

    その他の点についてはいかがでしょうか。

  • 中野技術課長

    最初に菊池委員に御指摘いただきました定着率の概念については、私どもももう少し整理してフォローしていかなければいけないと思っておりますので、今の制度でいいかどうかも含めて、今、地域資源活用型という新しい制度をつくっているわけですが、そういう中でほかの事業との重複をどう排除していくかということを考えていきたいと思っております。

    それから、成功事例ですが、今ここで紹介できる形で持ってきておりませんので、これは改めてお出ししたいと思います。

  • 平澤小委員長

    今のような御回答でよろしいでしょうか。重ねて、もしあれば。

    よろしいでしょうか。

    今御議論がありましたように、私も、とにかくこの3制度自身でも重なりがあるのかないのかよくわからないところもありまして、全体の中でどう位置づけられているかということを、今後の問題として必ず中に入れて、これは評価項目の第1項目の中に入っているわけですから、全体像が見えるようにしてください。

    それから、検討会の報告書を見てもたくさんの改善点等が指摘されていますね。これはそれぞれ意味のある御指摘なんだろうと思いますが、それらを今後の制度設計に生かしていくことが必要であり、ぜひフォローアップの状況に関して改めて御報告いただければと思います。

  • 冨田委員

    もう1点だけよろしいですか。

  • 平澤小委員長

    どうぞ。

  • 冨田委員

    これは私の出てきている北海道の特殊事情かもしれないんですが、中小企業はお金がないんですね。だから、つなぎ融資ではなくて、中間払いというか、それは何とかならないんものなんですか。こういう制度では。

  • 中野技術課長

    中間払いと、検査で問題になるような事故が起こらないかどうか、そのバランスの中で考えなければならないんですが、特に資金のない企業に対して中間払いをすることのリスクというのは、実はあると認識しております。ですけれども、制度の中で基本的には商工中金のつなぎ融資というのがうまく機能しておりまして、ただ、物によって、例えば設備をいきなり買う場合に中間払いが必要であるというものがありますので、そこは検討しております。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

    今御検討いただいたように、この案件についても検討会での御報告は了承ということでよろしいでしょうか。

    引き続き御検討を深めていただきたいということにいたしたいと思います。

    以上、大きく分けて3件ありましたが、私なりに、これは技評課への宿題も含めてですが、ASTER・PALSARの最初の課題に関しては、あの種の開発というのは、開発に見合った成果をどのような形で把握すればいいのか、なかなか難しい問題があるので、ぜひあれを事例としたアウトカム分析ということをお考えいただければと思います。これは技評課の中で勉強してくださいという意味です。

    それから、2番目のIMSに関しては、この種の制度設計の上での問題というのがいろいろな示唆を含んでいるかと思いますので、これももう少し時間がたってから、全部のプロジェクトが終わってからでも構わないと思いますが、プログラムの追跡調査の課題として取り上げるには非常に適切なものではないかな、示唆がたくさん出てくるものではないかなと思いますので、この辺も御考慮いただければと思います。

    最後の中小企業庁の案件というのは、中小企業行政全体の枠組みの中で議論しないと、なかなかその意義というのが我々にはわからないかと思います。実用化ということだけを指標にしていいのかどうかも含めて、中小企業の場合には雇用の確保とか、別の機能があるわけですね。パブリックに対しては。海外ではそういう指標で効果をはかっていることも多いのではないかなと思っているんですが、制度の善し悪しを考えるときの視点をもう少し広げてみたらどうだろうかということがありますし、それからまた、検討会の御指摘の中にもいろいろありますが、技術開発課題だけではなくて、その結果が受け渡されていくといいましょうか、最終的に実を結ぶまでの途中段階を一緒に、いわば協調して支援していくようなものでないと、中小企業の場合は無理ではないだろうか。

    結局これも制度設計そのものにかかわる話なので、あるフェーズだけを切り取って、それでいいというような形ではなくて、あるいは、シームレスに制度が次々に受け渡していけるような形になっていればそれでも構わないんですが、いずれにしろ制度間の調和を経て全体の目的を達していくような設計が必要になるのではないかなと思っております。このあたりについては個別の評価検討会だけではなくて、課題を定めて、外部の方に深く検討いただいて、その結果をこの委員会で議論するといったような仕組みも必要ではないかなと思いますね。制度上、事後評価、中間評価等をやることが義務づけられているといいましょうか、それは今までどおりやっていくとして、それプラス、別の仕組みの中で、ここで上がってくるようなより深い検討を経た方がいいというものをぜひ取り上げていただきたいと思います。

  • 永田委員

    その関連で一言。

  • 平澤小委員長

    どうぞ。

  • 永田委員

    私、この評価小委員会の委員をお受けして、今回が3回目ぐらいになると思うんですが、この委員会の原課の御説明を聞いていますと、この評価小委員会が検討会の検討結果を審議するという目的なので、いたし方ない部分もあると思うんですが、評価検討会で言われていることをただコンパクトにまとめて説明を受けるだけという感じがするんですね。ですから、例えばPALSARのときの成果をもっと具体事例を出すべきではないかとか、先ほどの中小企業の関係で全体図を見せてほしいなんていう観点は全く入っていなくて、ただ単に検討会の報告をコンパクトにまとめて報告するという内容のように思うんですね。

    それはそれで、評価小委員会の目的として、報告書を審議するという大きな目的があるので、いたし方ないんだと思うんですが、今の平澤委員長の御指摘と関連するんですが、報告書をそのまま説明するだけだと、多分ずっとここでの質問は解消されないので、果たしてそれでいいのかということも含めて、ぜひ御検討いただきたいと思います。

  • 平澤小委員長

    今の件も含めて、ほかに特段のことがあれば。

  • 柴尾技術評価調査課長

    平澤委員長から御指摘があった点については、我々も考えてみたいと思います。

    それから、永田先生からの御指摘につきまして、その場で原課が答えられるものは答えるようにしていますし、確かに答えられないものもあるんですが、我々としてもここで御指摘された質問については放置しておくということはなくて、次の小委員会のときまでには必ず返すようにしています。また、次回までに間があくようであれば、とりあえず資料配付で対応できるものは対応していきたいと考えています。特に御質問のあった先生には個別に御連絡をとって、回答の内容を説明して御了解を得るということでやっておりますので、質問をしてもリアクションがないということでは必ずしもないのではないかと思います。

    もっとも、全体図というのはよく御指摘があって、今回同じような御指摘であったのですが、我々も原課の方には折を見て話はしているつもりなんですが、いかんせん非常に大きな話になって、それをやり出すと、それだけでもかなりの説明時間が掛かるということもあって、言うは易く行うは難しということなんですが、この点については、ぱっと見てわかるような俯瞰図みたいなものをつくるとか、努力をしていきたいと考えております。

  • 平澤小委員長

    そのほか、案件に必ずしも直結していなくても、御発言ありますでしょうか。よろしいでしょうか。

    それでは、ちょっと時間がオーバーいたしましたが、きょうの委員会はこれで終了したいと思います。どうも長時間ありがとうございました。

――了――

 
 

最終更新日:2008年5月16日
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