経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会評価小委員会(第21回)‐議事録

日時:平成19年5月23日(水)
於:経済産業省513号会議室

出席委員

平澤小委員長、伊澤委員、菊池委員、冨田委員及び畑村委員

開会

事務局(技術評価調査課渡辺課長補佐)から配布資料、前回議事録についての説明及び確認を行い了承された。

議事概要

プロジェクト評価結果について

まず、「石油精製環境低負荷高度統合技術開発」について、石油精製備蓄課渡辺課長補佐から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    どうもありがとうございました。

    検討会での評価の点数分布を見ても、なかなか高い評価になっている珍しい例ではないかなと思います。御質問はいかがでしょうか。どうぞ。

  • 菊池委員

    今、技術課題の項目が70項目ぐらいある中で、ほとんどが達成されているというのは、割と珍しいケースだと思うのですけれども、目標の設定が容易であったか、または、わざわざ補助金を出さなくてもできていたとか、そういうことではないのですね。

  • 石油精製備蓄課渡辺課長補佐

    私が、ちょうど現職に着任いたしましたのは、およそ2年前でございまして、その時に、前任から引き継ぎを受けながら、実際の研究開発をされた方にも、どういうふうに開発を行っていたのか。それで、今の目標達成状況はどうなのかというのは、やはり私も担当補佐ですから、相当気になりまして最初に聞くと、大体において達成されておりますと。それで、まさに今、委員御指摘のとおり、ハードルが低かったんじゃないかのかということを、まず最初に、やはり私も気になって問うたんですね。その際に、やはり話として出たのは、ほかの研究開発がどうというわけではないんですけれども、はっきり言って、まじめにやったというのが一番大きなところで、どうまじめにやったのかという話を聞いたんですね。そうすると、結局、5地区あったんだけれども、5地区ばらばらにやらなかったというのが、恐らく、今回のリングプロジェクトの強みだったと。

    実際に、各地区の主任研究者とコアメンバーがいるわけですけれども、コアメンバーで、それこそ何もなくても、実際に装置の建設程度の時期であったとしても、必ず月1回集まって、自分たちの省エネの部分、共同研究の部分というのはこういうふうにやっていると。それで、目標を達成するためには、ここの部分の研究開発精度を上げなければいけないというような、直接的には地区が違うんだからいいじゃないかというようなことまで相当量やったということは、一番きいてきたところではないかということを、私も聞いていてそう思いましたし、関係者の皆さんもそう言っておられる。

    あとは、リング1からずっとやっている事業ですので、大分工夫の余地もできてきたと思います。

    その上でスリーなんですけれども、ちょうど去年から始まったのですが、そうは言っても、やはり世の中の人からは、これはハードルが低いと見られるよと。これは事実がどうこうじゃなくて、低いと見られるんだから、そういう優良な事業はもっと高いハードルを課さないと、世の中からだめと思われるよということを関係者の皆さんとも話をしていきまして、そういう意味で今回の 、今回のプロジェクト評価の対象ではないんですけれども、リング3、先ほど申し上げたように3地区、鹿島・千葉・水島の3つに絞ったんですが、コンビナート全体の最適化というものを図らないと、少なくとも石油精製と石油化学では。そうすると、装置をくっつけるというような低いハードルではだめだということを、つくり込みの段階から所管省庁としても指示させていただきましたので、今度のリング3は、ちょっとハードルが高くなっております。

    したがって、私も2年後を相当ひやひやしながら見ているところではあるんですけれども、ツーに関しては、そういうことで、何とか皆さんの努力で達成ができたものというふうに自負しております。

  • 平澤小委員長

    ほかに、いかがでしょうか。

    どうぞ。

  • 畑村委員

    11ページの絵の説明で、いろいろな石油精製、石油化学やほかのものが一体になっているから、これは全体としての効率がよくなるというところに結論が行っているのですが、逆にこれは、もう1つ弱い面を持っている可能性があって、どれかの分野の需要や生産が落ちたときに、今は、とてもバランスよく行っていると思っているのに、その部分の需要が小さくなると、ほかの分の足を引っ張ってしまって、ちゃんと動かないというふうに、こういうふうに要素が幾つも起こってくると、一番少なくなったり、多くなったりするところに足を引っ張られて変なことが起こる可能性があるのではないかなと思うのですけれども、そういうことというのは、やはり考えられているのでしょうか。

  • 石油精製備蓄課渡邊課長補佐

    11ページの図の中にも、プロセス技術の中に一応、インプットとアウトプットの最適化という観点は入っているのですけれども、一番話が早いのは、多分、この堺・泉北の例よりも9ページの千葉の例だと思います。委員の御指摘というのは、多分、どの技術開発も同じネックを抱えていまして、関係する産業がふえればふえるほど、インプット、アウトプット調整の中で、話が違うよという事態が結構起きてくると思うのです。

  • 畑村委員

    だんだん難しくなっていくと思います。

  • 石油精製備蓄課渡邊課長補佐

    それで、例えばリング2ですと、プリミティブな例でありますけれども、安定運転というのは、何も、1日何時間、安定して運転しましょうというようなことではなくて、原料のインプット、アウトプットの部分というのをきっちり制御できる。要するに、この触れ幅が大きくても、全体としての最適度の落差を低く抑えるプロセスを組めないかということをやっておりまして、例えば、これも本評価と関係ないのですけれども、リング3の段階に行きますと、コンビナートから出てくる水素の毎日のデイリー単位の量というのを把握した上で、減った場合、どこから大きく回すのか、それから、明日大きく使われるところはどこか、インプロセスを構築するとか、そういう原料のインプット、アウトプットの触れ幅で、運転効率であったりとか、生産性が落ちることのないようにするプロセスというのは、別途、マテリアルごとではありますけれども、検討中でございます。

    それを、どうやって他のコンビナートにも応用していくかというのは、恐らく今後の課題だというふうに思っております。私どもも、それは課題というか、ネックの1つとして認識しております。

    その上で、この研究開発は、補助の期間、2であれば3年で終わるんですけれども、その後、そういう補助の枠内で解決できなかった部分というのは、民間側の100%負担で自主研究をそのまま継続している状態になっております。したがいまして、今、御指摘のあったような点というのは、当然、自主研究の部分で今後も見続けていく事項になろうかと思っております。そこまで国が補助するかどうかというのは、今度、補助金の有効活用という問題がありますので、そこは民間側の負担で、当然のようにやっていただくというふうに思っておりますし、私も状況をちゃんと把握していきたいと思っております。

  • 畑村委員

    もう1つあるのですけれども、5ページ、6ページに関連すると思うのですが、地区がいろいろ違うもので、それを一つにまとめているというのは、すごく大事でいいことだと思うのですけれども、逆の面で見ると、それまではばらばらに勝手にやっていたということなのでしょうか。

  • 石油精製備蓄課渡邊課長補佐

    なかなか日本の石油精製、石油化学は成り立ちが難しくて、例えばブリティッシュペトロリアムみたいに、メジャーは、それこそ上流圏域から石化誘導品の部分まで一貫資本で行っていることが非常に多いのです。例えば、台湾のマイリアコンビナートなんかも、あそこは1社の資本系列ですので、極めて意思疎通がよい。日本は、上流は非産油国ですから仕方ないわけです。石化は、もうちょっとやりようがあったんじゃないかというのが、戦後、長らくコンビナートができてから、やはり言われ続けてきたことではあるわけです。

    そういう中で、確かに、隣の庭で何をやっているのかということをちゃんと見てこなかった面があるのは、やはり事実なのだろうというふうに、私は個人的には思っております。それに風穴をあけるためのというと、これは研究開発だろうというふうに、多分、先生方からお叱りを受けてしまうのですけれども、やはり下の評価検討会でも、実際に石油と石油化学であったりとか、石油であれば新日石とジャパンエナジーとか、そういう企業同士が現場レベルで、技術交流なり生産体制の構築なりというのを、膝を突き合わせて話すようになったことが非常に大きいという御評価もいただいておりまして、問題は大事なのは、今後、この流れを途絶さないことだというふうに思っておりますので、御指摘したような状態に二度と戻らないような、そういうことを私はやりたいと思っております。

  • 畑村委員

    全く、今言われたとおりのことが、これは何か、見えるものだから、そういう意味では、今まで日本の中でやってきた、多分、ほっておけば、すぐばらばらになりがちなものを、とにかく一つのものに括って、みんな仲良くやろうというよりは、ある種の技術的な知見を新たに生み出しながら、全体として良くなる方向を探していくという、多分、そういうやり方になっているのではないかと思うのです。

    それはすごく大事なことで、コンビナートの話と聞くと、何か、昔から勝手たるべしというか、みんな、それぞれでいいようにやっているつもりでいながら、ばらばらになっているおかしさというのを、何か感じるようなところがあったので、こういうものは、すごく大事だなというふうに感じます。

  • 石油精製備蓄課渡邊課長補佐

    補足させていただきますと、さらには、こういう生産ラインの研究開発だけではなくて、物流その他の面の取り組みというのが、非常に大事なことだと思っております。

    これはなかなか、石油精製と石油化学で即物流というわけにはいきませんけれども、少なくとも精製同士では、日石シェルでありますとか、日石ジャパンエナジーでありますとか、物流協力も大分行われておりますし、もっと言うのであれば、できる地域に絞ってやっていくというのも、私は全然ありだと思っています。できるところからどんどん組み上げていく。その一つの流れとして、例えば水島地区では、一昨年、ジャパンエナジーと新日石で大規模な生産提携というものを行いまして、こうすると、要するに、ほとんど1社単位、そこは1社かのような感じで精製ができるものですから、大分、生産効率が違う。

    それから、鹿島地区では鹿島アロマティックスという、三菱化学とジャパンエナジー、正確にはジャパンエナジー系列鹿島石油ですけれども、の合弁会社ができ上がりました。これで石化誘導品の最適生産を行おうという、そういうプロジェクトというか会社ができ上がりまして、大分連携も、新しい形にこういうことで背中を押した結果、入りつつあるのではないかと思っておりまして、御指摘のあったような点を、さらに今後も改善していきたいというふうに考えております。

  • 平澤小委員長

    ほかにはいかがでしょうか。大分、時間が来ておりますが、どうぞ。

  • 冨田委員

    1つだけ。これは、すべて原料、つまり精製のところに来る原油の性質にかかわっているようにも見えるのですけれども、そこのところの研究は大丈夫なのでしょうか。要するに、原油は今、いろいろなところから調達しようとしていますけれども、これは、全部違うものでしょう。それを何か、この絵で見ると1つで終わっちゃうような感じに見えるけれども、そうではないと思いますが。

  • 石油精製備蓄課渡邊課長補佐

    原油、特に昨今の化学コートを見ると、やはり、一番話が違うのは、まさに今、御指摘があったとおり、それぞれ重さが違うじゃないかという話になるわけです。重質から軽質までいろいろありますし、カナダオイルサンドのような非在来型の原油と言われるものは超重質でどろどろの状態なわけです。それは、さすがに今は、まだ範疇が石油精製の範疇ですので、これはまたがった研究開発テーマになっておりますので、このテーマの外で、別途、資源・燃料部では研究開発予算を設けております。例えば、本年であれば革新的次世代型の、そういう重質油分解技術について、新しい形の何か、より高効率な重質たたき、例えば精製の過程で出てくるライトサイクルオイルですとか、重たいものから必然的に出てくるものを、いかに軽い、例えばガソリン、灯油といった軽い製品の生産に使うかという技術開発に対しても支援を行っております。

    その時に、例えば石油化学を無視するような形ではやるなということを常々言っておりまして、先ほど申し上げた技術開発の中で、HSFCCという新しいCCプロセスがあるのですけれども、それは重たい油を持ってきても高効率に重質分解ができて、さらに石油化学に回せるプロピレンをとれる量が多くなるのです。そういう様な技術開発なのです。だから、他の分野に何かインパクトが来るような技術開発に対して支援を行っていっておりますし、今後も採択するテーマとしては、そういったものを考えております。

  • 冨田委員

    そうすると、そこの部分と9ページに書かれている重質ナフサの精製装置、これは、このプロジェクトの中に入っているわけですが、これとはどういう違いを出しているのですか。

  • 石油精製備蓄課渡邊課長補佐

    済みません。そういう意味では、この精製装置は、最終的に石油化学からラフィネートがリターンしてくるところまで考えた上で運転制御をやるのだというシステムの話で、私が今申し上げたような重質油分解技術は、まさに、この精製装置そのものを性能向上させようと。そういう話になってくると、石油化学というよりも石油精製にぐっと近い案件になりますので、変な言い方ですけれども、予算項目上のテーマとしては別に切り分けているという意味でございます。済みません、舌足らずで。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

    この案件は、どちらかというと、技術開発そのものというよりは、システム化をいかに図っていくかという課題だったと思います。そのとき、畑村委員が御指摘のように、システムの柔軟性と頑健性をどのように担保するのか。それは、ハードウエアの中だけでは、どうも無理だろう。運転条件等、そういうソフトのやりとりを企業主体間でうまく詰めていけるような、そういうシステムがもう一方でないと運転できないだろうと、このような話であったと思います。

    それで、本件に関しては、特に検討委員会での御報告に対して異議はないかと思いますが、私は1点だけ、これは悪い指摘というのではなくて、このように多くの企業が絡んでいるような案件の場合、やはり担当課の指導性というのが非常に重要でありまして、これは、本件に関しては十分発揮されたというふうに思っております。

    個々の個別の企業の中から上がってくる要望に近いようなものを、一度、やはり国のレベルでフィルターをかけて中身を作り直す。そういうところに、担当課としての大仕事があるだろうというふうに思いますが、この件に関しては、十分それを発揮なさったと思っております。

    どうも御苦労さまでした。

次に、「バイオマス混合燃料導入実証研究」について、安藤新エネルギー対策課長から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    それでは、御質問等いかがでしょうか。どうぞ。

  • 菊池委員

    今の説明の中で、このプロジェクトの設定ということを考えると、例えば、我々が安全とか安心というものを考えたときは、end to endというものをまずイメージするわけで、当然、ここで設定なされている流通段階の出荷基準をベースにしたところでいけば、BtoBというような、通信の分野でよく言われるような、そういう考え方でいいのかなとは思います。ただ、研究とか開発という問題設定からすると、極端な場合はend to endのend、つまり、各SSのところの後、そこら辺のところは、あまり研究テーマの目標には入っていない。つまり、品確法的な発想のレベルでとどまっているというふうに考えてよろしいのでしょうか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    この実証研究のターゲットに関係しますが、既に品確法では、3%以下のエタノール混合が認められています。これは法律に基づく義務付けですので、関係審議会を含めてしっかりとした検討が行われてきました。その中で、SSの後の自動車の部分については、3%までであれば既存の自動車でも、腐食やプラスチックの膨潤の問題、安全性の問題、排ガスの問題は、一切クリアできるということが確認をされています。したがって、その点は、既に実証済み、検証済みといえます。そうした前提で、逆に流通過程での水分混入という点に、社会的な懸念あるいは関係業界からの懸念がありましたので、こうした形で実証研究をやらせていただいたということです。

  • 菊池委員

    そうすると、そういう理由もあって、評価書の中にも、ある先生方がE10、いわゆる10%とか5%のやつも議論したらいいだろうというのが入ってくるのですけれども、そういう意味では、いわゆるE3でやるからということで限定されたという意味ですか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    御指摘のとおりです。当然ですが、将来を見据えてエタノールを大量に利用していくことは、地球温暖化対策上も極めて重要な政策課題です。E3を超えてE10に進んでいくという点に関しては、世界的には、アメリカでは3つの州で義務付けされ、来年からは2州が加わります。また、ブラジルでは、既に23%混合が義務となっています。日本は、残念ながら、エタノールをつくる資源が、必ずしも現状においては十分ではありませんので、国内でのエタノール生産についても、しっかりと努力する必要があります。あくまで仮にですが、国内を全てE3相当にした場合、180万klと非常に大量のエタノールが必要になってきます。第一歩が3%混入のE3で、その中にも、幾つかのオプションがあります。具体的には、ETBEとE3ですが、この実証事業においては、御指摘のとおり、E3について、実際に確認してみる、最初のステップのうちの踏み出しをしっかり固めるための事業である、とこのように御理解いただければと思います。

  • 冨田委員

    ここで使っているエタノールは、どこかから船で持ってくるのですね。その船で持ってくるところの試験はやってあるのですか。

  • 財団法人石油産業活性化センター 古宮バイオ燃料評価研究室長

    今回の事業は、NEDOの千葉にある工場から高純度なエタノールを我々が買っております。したがって、この実証は、その買ったところからスタートしていますので、ブラジルから船で持ってくるところまでは入っておりません。

    要するに、水がなくてきちんと精製したものを買ってきて、そこで作って流通させる過程で水分混入があった場合はどうなるかということを検証していますので、エタノールの原料をブラジルから運ぶところは、今回の事業の検証の外でございます。

  • 冨田委員

    ただ、今の状況になってみると、大変、先取りした事業ですばらしいと思うのですが、先ほどおっしゃられたように、日本では、まだエタノールは作れないのですが、これだけの量どころか、もっともっと作れないので、供給はどうするというふうにお考えなのでしょうか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    現状で国内生産は30klでしたが、関係省庁が、それぞれ努力をし始めています。例えば、環境省では、大阪・堺で建築廃材から1400kl、それから、農水省では、今年度の新規予算で2011年までに5万klの生産を目指しています。これが、まず地道な第一歩です。

    他方で、「バイオマス・ニッポン総合戦略会議」では、国産バイオ燃料の生産拡大を図ることとしています。これは、エネルギーセキュリティの問題にも関わってきます。外国の特定地域に石油を依存しているので、その代替策を講じようとしているのに、更にまた、エタノールを違う特定の国に依存するとなると、何をやっているのかわからなくなってしまいます。国産バイオ燃料ということでは、やはり木質系原料からの製造について、技術開発を含めてしっかりと進めていかなければいけない。各省庁ともこのように認識しています。

  • 冨田委員

    つまり、そういうところの支援も含めた形で、このプロジェクトを進めていくということでいいですか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    御指摘のとおりです。

  • 冨田委員

    それから、もう1つよろしいですか。

    この評価表を見ますと、研究開発、マネジメント、体制、資金、費用対効果の妥当性、これが、かなり低く見られているのですが、読めばわかるのだろうけれども、ちょっと簡単に、なぜ、こんな低い点数になったのかというのがお解りになったら教えていただけますか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    本体の35ページに書いてありますが、実は、「2年度目に9億円の予算を確保していたのに、5億円で済んでっしまったのはマネジメントとしていいのか」という指摘でした。当方の思いとしましては、実証事業を着実に遂行する上で、想定外の実証試験を行う必要性が途中で生じるかもしれない、そのために人件費や部材費等も余計にかかるかもしれない、そういう意味で、少し多目に予算を確保したというのは実情です。むしろ実行時点では、不要なものは極力省いて、初期の目的が達成されたということです。そのため、執行予算が、9億円の当初計上予算に対して半分程度だったということで、それが本当に当初の設定としてよかったのかという御指摘です。この辺は、なかなか辛いところですが、評価としては、やや低目の点数になっています。

  • 冨田委員

    むしろ、少ないお金で済んだのならいいという点をもらっていいと思うのだけれども、これは、どうしてそういう考え方になるのか。業界の方々の感じはどうなのでしょうか。私だったら、節約してよくやったというふうに言いたいと思うのですけど。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    逆に、お励ましいただき、恐縮です。

  • 平澤小委員長

    伊澤先生、いかがですか。

  • 伊澤委員

    最初の質問に関係するのですが、今回は、この3%の濃度で実験をおやりになったわけですが、将来、例えば10%のものを使うようになったときには、似たような実験を再度やる必要があるのでしょうか。それとも、こういう実験で10%でも27%でも増えた時に、こういうデータが使えると理解してよろしいのでしょうか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    実は、現在、宮古島で実証試験を進めております。16年度から環境省が、サトウキビの糖蜜からエタノールを製造してE3の実証試験を行っています。今年度からは、農水省や私どもも含めて関係省庁が協力して、生産から流通までの全段階で、E3を全島に供給できるような体制を構築するプロジェクトを進めています。このE3の実証事業と同じ形態にするかどうかは、必ずしも決まっておりませんが、このプロジェクトの中で、E10も試すという計画を関係省庁で温めています。E85も同様で、これはフレックス自動車を念頭に置いています。高濃度混合では、いろいろな車両の規制等がありますので、簡単ではありませんし、種々の検討と準備が必要となりますが、ぜひ取り組んでいきたいという気持ちが関係省庁にあります。未だすべて決定しているわけではありませんが、E10についても、同じような形で試していきます。横浜から配るスタイルになるのか、あるいは宮古島できっちりE10を使えるようにしていくのか、この辺のところは今後の検討ということになります。委員御指摘のとおり、そのあたりは強く意識をしています。

  • 冨田委員

    E10についてですが、E10までは、もうE3の条件で大丈夫じゃないかという話も聞いているのですが、そうではないのですか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    実は、現在、国内を走っております車の問題、デッドストックの問題があります。現状の車では、3%までは問題を起こさないということがはっきりしています。ところが、日本国内を走っている車はエタノールの使用を前提にしていませんので、中で使っておりますプラスチック、ゴム、あるいは配管の防錆対策が、必ずしも十分ではなく、E10では不具合が出てまいります。

    他方で、同じ日本の自動車メーカーは、アメリカ向け、ブラジル向けには、しっかりと対応のできた車を作っていますので、技術的なハードルは必ずしも高くないと思っています。この辺りの対策を、時間をかけながら、しっかり進めていくことが必要です。

  • 冨田委員

    そこのところなのですが、いわゆる、海外にはE10向けを出しているわけですから、新しい車はOKだが、古い車で問題が起こるかもしれない。要するに、車の耐用年数で言えば、5年か6年前の車だったら、ちょっと危ないというふうな理解をしていたのですが、それではだめなのですか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    基本的には御指摘のとおりですが、段取りをとりながら進めることが重要です。現状では国交省サイドで、E10対応車の技術基準の御検討を進めていただいています。また、排気ガスの規制の問題もあります。E10では排気ガスの成分が変わってきますので、大気汚染あるいは健康被害につながらないかどうか、そのために、どういう規制値をクリアしたらいいのか、ここをしっかりと対応していく必要があります。アメリカ、ブラジルを見ておりますと、そのあたりは、非常に大らかになっています。ある一種のガソリンで排ガス規制が通れば、それでクリアされたというふうにしてしまうということで、そういう考え方も一つの規制のあり方ですが、やはり国土の狭い密集した地域での利用が前提になります日本では、そのあたりの手続といいますか、段取りもしっかり踏んでいくということが必要になってまいります。そういう意味では、石橋を叩きながら、叩きながらではございますが、でも、一方でしっかりと進めていく、ここの思いにおいては変わるところはございません。

  • 平澤小委員長

    時間がなくなってきたのですが、私から1つ、また質問したいと思います。

    最初の菊池委員の御質問に関連するのですけれども、これは、必ずしも安藤課長の責任ではないと思うのですが、このプロジェクト、つまりE3をテストするというプロジェクトを設定する段階で、E3は今、石油業界は採用しない規格だと思うのですけれども、その時点では、石油業界はこれに乗る可能性はあったのですか。

    つまり、石油業界が乗らないものをあえてやっても普及しないのではないかと思われるのですが。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    若干難しい御質問ですが、ここは、石油業界の中でも幾つか考え方にいろいろな揺れがあったように私どもも伺っております。そうした中で、ETBEかE3か、どちらが得なのだろうかということです。単に川上の業界の部分だけでなくて、特に流通、川下の方で、どれぐらい対策費用が要るのだろうか、そういうことも同時に検討が進められてきておりました。例えば、二重タンク化のコスト。これはETBEの場合です。それから、E3ですと、水分混入対策として、大気弁の取り付けなどステーション側にある程度負担がかかってくるという部分もあります。そうしたものをトータルに考えてどちらがいいのかということが議論になりました。こうした中で、去年、ETBEで21万キロリットルを導入する方針が石油連盟で決定されました。一方で、政府ないし資源エネルギー庁として、ETBEで決めたということでは、必ずしもございません。E3も大事なオプションであり、ETBEも、また大事なオプションです。要は、バイオエタノールが使われることが大事です。ETBEが、現状では、化審法の第二種監視化学物質にノミネートされております。これは、毒性はそれほどないにしても、難分解性の問題で環境蓄積等が懸念されています。こういう意味で、モニタリング等の対策をきっちり講じることが、法律上の義務履行のためにも必要になってきます。これが、仮に、一ランク上がり特定物質になりますと、事実上ETBEの使用が不可能になってまいりますので、そのときにはE3をしっかりと進めていくことが必須となります。そういう意味で、現状においては両方をしっかりと進めていくことが重要です。そういう前提の下に、本プロジェクトにおいて検証ができたという、こうした位置付けです。

  • 平澤小委員長

    経済産業省としては、ETBEに関しても試算なり検討、この種のプロジェクトを進めてコストの計算なりができるような、そういう取り組みは別にされているのでしょうか。

  • 安藤新エネルギー対策課長

    実は、それが、今年4月27日に始まりました首都圏バイオガソリンの50ステーションでの実証供給事業です。ここではモニタリング対策として、地中への浸透ですとか、給油時の吹きこぼれ対策等も合わせて検証いたします。今年度中に対策の確認をするという流れです。

  • 平澤小委員長

    そうすると、これは先行してデータをおとりになったと。それとあわせて、国としてどういう方針をとるかということをお決めになる、こういうふうに理解すればよろしいわけですね。

    ほかに、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

    それでは、本件も検討会での御報告どおり、了承ということでよろしいかと思います。

    どうもありがとうございました。

研究開発制度評価結果について

まず、「中小企業・ベンチャー挑戦支援事業」について、中小企業庁技術課横瀬課長補佐から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    どうもありがとうございました。これは、制度評価の中間評価ということですので、よろしくお願いします。どうぞ、冨田先生。

  • 冨田委員

    比較的小さな、いわゆる中小の方々がモノづくりの提案をして、それを事業化するのを支援している事業もあったかと思うのですが。

  • 技術課横瀬課長補佐

    技術分野としては、仕切りはございません。だから、モノづくりのものも当然入ってはいますが、モノづくりを中心に支援するということを特にうたっている事業ではございません。

  • 冨田委員

    モノづくりとは事業が違うのですね。

  • 技術課横瀬課長補佐

    これは、中小企業の方で一般的に技術シーズを持っているという方に対して広くお出ししているものでございます。

  • 冨田委員

    そうですか。その中で、先ほどちょっとおっしゃられた点なのですが、私は、ちょっとモノづくりの方に応募している人間から聞いたのでは、書類が非常に煩雑であるという意見が非常に多いですね。これも、先ほどちらっとおっしゃられたように、ちょっと難しいところはあるようだねというのがあったのですが、その点は、どれぐらい認識され、かつ改良されようとなさっているのか。

    何か、最近のこの手のやつは、かなり申請書もそうだし、最終結果も非常に難しいというのを聞いているのですが、そういうことは、この事業で、先ほどちょっとおっしゃられた点は、どれぐらい強く評価検討会の委員から言われているのでしょうか。

  • 技術課横瀬課長補佐

    一部の先生には御理解いただいたのですが、これは国のお金ということで適正に執行しなくてはならない。しかも、多くの中から適切に選ばなくではならない。そのときの材料としてこの申請書というものがベースになるわけですので、最小限度に押さえようとしていますが、ある程度の分量は求めざるを得ません。その最小限度でお求めしているものが、やはり、今まで経験がないという方にとっては、どうしても抵抗が高いようです。

    我々としても、本当に要らないものは求めないようにしようとはしているのですけれども、適正でない使われ方をしたということも生じており、これ以上、書類を減らしていくということは、そういったものを見過ごしてしまう危険が上がっていくということもあるので、要らないものはないかという見直しは日々続けていって、それぞれ無くしても問題ないかどうか確認しながらやっていこうと思っております。

  • 冨田委員

    その結果じゃないでしょうけれども、評価が1.60という値が出たわけではないんですね。

  • 技術課横瀬課長補佐

    書類の話というよりは、研究実施期間に対する不満がある程度多く見られたので。

  • 冨田委員

    評価が低かったと。

  • 技術課横瀬課長補佐

    国直轄のところは、どうしても1年に満たないところで切らざるを得ない。一方で機構さんにやっていただいている方は1年フルに使える。そこの満足度で差があったので、制度全体としては、改善すべきとの指摘があり、評価としては低目に出てしまったということです。

  • 冨田委員

    実際の事業を受けた方々には、もうちょっと理解をしていただかなければいけないということになるのでしょうかね。

  • 技術課横瀬課長補佐

    そういうことですね。

  • 冨田委員

    それともう1点は、事業化というのと実用化というのは、一体どの辺に線を引くのですか。

  • 平澤小委員長

    それについては、多分、定義はここに書かれているとおりだと思うのですが、NEDOで検討したときは、私はこんなふうに仕切ったのです。実用化というのは、試作とか試供品を作って、それを利用していただく。このときに、対価をいただくということはよくあるわけですね。この対価をいただいているというのは、どうも実用化だと。それで、事業化というのは、製品番号をつけたり、カタログをそれなりに用意したりと、そういう上梓が形としてでき上がるというのが事業化である。

    もう1つは、産業化というものがあるわけです。産業化というのは、単に事業になって一つ、二つ売れたというだけでは産業にならないわけですね。それで、企業にとって重要なのは、やはり産業の流れの中に入っていけているという状況だと思うのですけれども、ここは国が関与するような段階では、もはやないだろうと思います。

    ですから、このあたりに関して、この総合評価の中でも、事業化というものが多少、ハードルとして甘いのではないかというような御指摘もあったように思うのですけれども、中間評価ですので、制度として、もう一度御検討になったらどうかと私は思っております。

    この辺は何か、そちらでさらに検討されたことがあれば、お答えいただければと思います。

  • 創業連携推進課高橋係長

    事業化の定義につきましては、これまで委員会の先生の方々からも、やはり指摘を受けております。

    それで、今、先生の御発言にもございましたように、例えば、研究開発分野でのどこまでを成功と見なすか。それから、今度、事業化のフェーズになった時のどこまでを成功と見なすか、そこはやるべき内容と、あと目指すべき目的が、同じようだけれども、やはり詳細にはそれぞれが違うというような現実的な問題もございますので、そこは、先ほど冒頭の説明にもございましたように、制度、体制の見直しといったようなものも含めて、定義の見直しについても、ここは一体、どういう定義を置くことが望ましいのか。一番、どういう定義を置くことが成功という範疇として担保できるのかといったところは、後半の見通しとして、検討はこれから考えていきたいというふうに認識しております。

  • 平澤小委員長

    伊澤先生、どうぞ。

  • 伊澤委員

    今の事業化という言葉の定義といいますか、中身にもよるのではありますが、私は企業におりまして、事業化するということは、少なくとも製品を売って赤字を出さないというのが正直なポイントです。それが、平澤先生が言われるところの産業化なのかどうか、ちょっとわかりませんが、利益は出なくても、少なくとも原価はピシッと出せるというのが一番ポイントでありまして、そういう観点で、この目標が、もしそういう意味だとすれば、事業化率50%というのは大変厳しい。相当優良企業でも、やってみたことの2~3割行ったら儲かってしようがないということになるので、言葉の定義を明確にすることと、その数字をどうするかというのを相当考えないと、ある意味で敷居が高いか、あるいは極端に敷居の低いプロジェクトになってしまうのではないかなと、こんなふうに思いました。

  • 平澤小委員長

    菊池先生も同じような観点ではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。

  • 菊池委員

    同じような観点になるのですけれども、制度設計として事業そのもの、我々が、こういう実用化、事業化を考えるときに、この制度設計上、設定されている期間が、片方は交付決定日から年度末、もう1つの方は交付決定から12カ月、こういうふうな設計になっているときに、我々は、実用化であるとか、事業化であるというよりは、やはり自分の頭の中で1カ月、2カ月と考えていくときに前段階があるわけですね。

    かつ事業化は、特に外国出願特許と来ると、パリを使うのか、PCTを使うのかで、台湾にするかというのが一番大きな問題で、そうすると、12カ月というのは、非常に制度設計上やりにくいですね。例えば、現実に我々が判断しようとすると。かつ実用化研究のときは、年度末といっても、実質使えるのは、多分6カ月からそんなにないです、半年からプラスアルファぐらいだと思うと、かなりきついなと。それで、ほかの制度設計とのバランスからすると、もう少し時間に関してアローアンスがあると思います。だとすると、なぜ、これがこういうふうに年度末とか12カ月という 、いろいろ事情はわかるのですけれども、何か、工夫というのはないのかなという感じはします。

  • 平澤小委員長

    お答えいただく前に、畑村先生、どうぞ。

  • 畑村委員

    国のいろいろな提案公募型の制度との関係図というので、ここに書いてあって、これは、みんなそれぞれのところにどこにフォーカスするかによって、こういうものは出てくるのだけれども、結局、これをやって本当にうまくいったのか。評価をすればうまくいったことになって終わりになっているけれども、例えば大学発の創出実用化研究、これは本当にうまくいったのかねというと、それほどでもないのではないかという感じがします。それでいて、評価したときには、みんなよかったとなっていると思われます。それがいけないとか何とかと言っているのではなくて、もうちょっと、こういうものにお金を出して支援しようとする人と、お金を受け取ってやろうとする、その2つだけの関係になっているところをどこかで見ているというだけでこういう評価をやっていると、いつまでたっても、先ほど言っているような単年度主義のおかしさとか、それから、本当に使う時よりも、もっとこれを自分でやったら、きっと紙書き用の要員を何人雇うかという人件費が一番多くなっちゃって、本当に使う分はぐっと少ないとか、そういうばかなことがいっぱい起こっているに違いないと思うのです。

    それは、国の制度だから仕方ないというので、今、全部これをやっていると思うけれども、本当は、ここのこういう開発をやるもの全体については、もうちょっと違う評価方法とか、例えば第三者の評価機関が見るとか、それから、12倍もあるのを自分で選ぶのではなくて、もっと違うところでうんと経費があって、あそこの会社が出してくるこれなら、大体大丈夫というのを天から決めてしまうような不思議な人がいるというのは、本当はすごく必要だと思うのです。そういうものを使わないで、形式が整っていないと叱られるからというのでこういうのをやるのは、それこそ、もうそろそろどこか制度的に変えていかないと、本当は国のお金が半分ぐらいは無駄になって使われているのではないかなと、これを見ながら、そんなことを思っています。

    そちらに悪口を言っているのではないですよ。全然そうではなくて、根本的な制度問題として、どこか、これはちゃんと変えないと、せっかくそれだけのことをやろうとしているのに行かなくなっちゃっているというのがあるような感じがするのです。他に言うところがないからここで言うけれども、だけど、本当は、今言っているようなことこそ、ここで言っておくのが一番大事なんじゃないかという気がしています。質問じゃなくてコメントだけです。

  • 平澤小委員長

    ありがとうございました。今の御意見というのは、この制度そのものに関しての話と、もっと一般的な話。

    私も、かねてから、こういう制度評価に関しては、対象にあわせて制度が柔軟に設計されていないといけない点で、不十分な点が非常に多いというふうに認識しています。ですから、評価のあり方とか、今の期間の設定の仕方とか、サポートの仕方とか、その他、制度として備えていないといけない条件というのは、いっぱいあるわけなので、是非、この制度に関して、中間評価を機会に、もう一度、制度設計のあり方を中小企業庁としても見直されることを期待します。

    それで、個々の御質問があったことに関連して、何か御発言があれば伺いたいと思います。

    畑村先生、何か一言。

  • 畑村委員

    一番簡単に言うと、どこかで目利きをつくっておくというような、それが、ちゃんとした制度になっているような目利きがこういうふうにいて、これにちゃんとお金を出した方がいいよと言ったら、周りはごちゃごちゃ言わないで、じゃ、出してみようというようなやり方をすると、多分、先ほどの目標の達成率とか、そういうものが格段によくなると思います。ですから、形式論で行かないで、実体論がやはり出てくる、そういうものがないと、ちゃんと行かないのではないか。それと、12倍もあると言われたので、選ぶだけでくたびれちゃって、すごいことになっているのではないかと思うから、これも、どこかわからない、目利きのエイヤーというのが、本当は要るのではないかなという感じがします。

  • 平澤小委員長

    今の御意見も含めてどうぞ。

  • 創業連携推進課高橋係長

    どうもありがとうございます。

    それでは、先ほどの質問の中の、まず前者の制度そのものの、例えば実施期間ですとか、あと、実施期間に見合う成果が、果たして出得るのかどうかという点につきましては、ここは国の予算措置という資金面での前提がございますので、それが、どうしても単年度予算、あとは単年度ではなくても、期間的には1年間という、ある意味、制約、あと、それを前提というものが、どうしても条件としてあるものですから、まずは1年間というものを実施期間ということでスタートしたというのが、ある意味、経緯かと認識しております。

    それで、1年間の中で、今回、この制度の一つの趣旨ですけれども、単に補助金として、助成金として、資金をそのまま事業者側の方に提供して、それで終わりということでは全くございませんで、それプラスハンズオン支援ということで、事業者に対する人的サポート、知見のノウハウの提供、これを我々の方としては非常に重視しております。こういったサポート支援を、国プラス中小機構の担当者が、事業者のニーズをくみ取りながら、日々精進して、努力して今まで運営してきたということでございます。

    ですので、そこの1年間という期間の中で、資金と一緒にサポート支援をいかに的確に、充実して、しかも、その頻度を上げて結果を出していくかというところで、まず成果を極力高く出していくということで、今、運用しておるところでございます。

    したがいまして、先ほどの手続の簡素化ということにも若干つながりますけれども、あくまでも事業者本意、事業者側の、例えばニーズといったようなもので、何かしら必要最低限の手続はあるのですけれども、そこを、例えば相談を受ける窓口を増やしていくですとか、そこの内容を教えていくというようなサポートをすることによっても、ユーザの使い勝手の利便性を上げていくということも実施しております。

    したがいまして、ハンズオン支援の活用といったものを、今後、後半部分も含めまして、もう少し見直しをする中で、よりよく成果が上がるように、そこは努力をしていきたいというふうに考えておる次第でございます。

  • 平澤小委員長

    何か、決意というのはうかがえるのですが、具体的に、どういう点を見直そうかとか、そういう点が、もしあれば、おっしゃっていただけるといいと思うのですが。

  • 創業連携推進課高橋係長

    まず実施期間につきましては、どうしても、冒頭申し上げましたような予算的な制約というものも実際にございますので、ここは、まず1年間という期間というものは、引き続き運用の方を。

  • 菊池委員

    そこのところを変えないということであれば、ほとんど、この制度設計というのは、はっきり言えば間違っていると思います。

    というのは、工夫しなければ。1年動かせないのであれば、1次リーグみたいなやつでプレリーグがあって、そこで、ある程度、安い金額であるけれども、これでもって、その中から吸い上げてくるとか、制度をいろいろかませていくとか、そういうことでやっていかないと、基本的には、いろいろな制度があるわけだから、我々のような、または、そういう民間の人たちは、それに飛びついてくるでしょう。そうすると、そこでもって盛られたもので、このレベルに入ってきたときには1年間しかありませんよ。ただし、全くおニューで、入ってきたときに4500万円もらえる、または、それでもって獲得できる、それは多分、制度設計上、余りよくないのではないかと思うのです。

    ですから、もっと別な、期間というものをコントロールできない、時間管理というものが一番大切なのです。なぜかというと、そういう設計になっている。実用化・事業化というものは、何のことはない、ただ単に時間管理をしているというだけの話で、それを、こちらはクロノジカルな1カ月、2カ月、3カ月でやろうとする。世の中の動きは、そうじゃなくていろいろなリズムがあるわけで、そのリズムは違うわけでしょう。そうすると、そこの設計を入れないようなものであればない方がいいと思います。

  • 平澤小委員長

    いかがですか。

    今、ここでお答えにくいようならば、また改めてということでも構わないと思いますが、要するに、いろいろな制度設計上の不満というのはありまして、たまたま今回、この制度に関してきつい意見が出てきたわけですけれども、検討会の方でも、まず事業化の目標に関係するだろうと思うのですが、成果、目標の達成度の妥当性というものとか、それから、マネジメント体制資金、費用対効果等の妥当性というところが低い評価になっているわけですね。ですから、これは制度の中間評価として見直しをするというこの機会に、やはり対象に見合ったものに直していくにはどうしたらいいかということを、改めて御検討いただければと思います。

    こういうことを一つ一つ積み重ねていかないと、畑村先生がおっしゃるように、全体としては、いつまでたっても直ってこないと。ですから、ぜひ、これはいい機会ですので、改めて御検討いただければと思いますが、よろしいでしょうか。

    時間が過ぎておりますので、それでは、御意見がありました問題についての御回答をいただきながら、評価小委員会としての評価を私に御一任いただけますでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 平澤小委員長

    よろしくお願いします。

次に、「革新的実用原子力技術開発」について、原子力政策課野田原子力政策企画官から説明後、質疑応答があり、了承された。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、各委員からの御質問、コメント等をお願いします。

    私、今の対処方針あるいは検討会での提言の中にFBRが入っているというのは、ある程度驚きなのですけれども、FBRは、JST原子力研究機構等で今やっているわけでして、これは、やはり軽水炉型の革新的なものに絞るべきではないでしょうか。例えば、軽水炉であっても輸出型の軽水炉にするとか、今後やるべきことというのはたくさんあって、それをFBRというところまで手を広げるというのは、大体、経済産業省のミッションとも合わないのではないかなというふうに思うのですけど。

  • 原子力政策課野田原子力政策企画官

    説明が、ちょっと悪かったかもしれないのですけれども、この提案公募事業でFBRをやっていこうということではございませんで、今、文科省さんとエネ庁と一緒に、FBR技術開発のための研究を共同で予算をつけてやっていこうとしてございます。これは、プロジェクト物として進めているやつでございまして、提案公募ではなくて、プロジェクト方式で、別の枠組みで重点的に投資をしようということで御提案を申し上げているものでございます。

  • 平澤小委員長

    そうすると、今、検討課題になっている革新的実用原子力技術開発という、この中の話ではないというふうに理解していいのですか。

  • 原子力政策課野田原子力政策企画官

    それで結構でございます。

    従来も、革新的実用研究開発に関しましては、軽水炉とか再処理、もしくは廃棄物を対象としてございまして、FBRの方はJSTさんの方の提案公募の方でやるということで、それは、明確に仕分けをしているところでございます。

  • 平澤小委員長

    それで、この時期をそれ自身、このプログラムというふうに言った方がいいかもしれませんが、4ページにありますように、幾つかのプログラムがあるわけですね。それらは、現行の軽水炉型のものに関しての技術開発課題領域ごとに立てられているものだけれども、それらとは、一応次元を変えて、革新的に軽水炉の中で新しいものを作っていくとか、こういうことが趣旨としてあるというふうに理解していいわけですね。

  • 原子力政策課野田原子力政策企画官

    はい。

  • 平澤小委員長

    これは、私はやはり制度として、そういうものを設定し、今後も続けていくということに関しては、全く異議はないのですが、ほかに委員の方で 、畑村先生、どうぞ。

  • 畑村委員

    幾つかあるのですが、ここで今話を伺っていて、本当に社会的に、今、原子力が置かれている中で一番問題というか、考えていかなければいけない部分というところは、少し違うところにこれをフォーカスして一生懸命やっているのではないかという感じがするのです。

    というのは、革新的実用技術の開発と言うけれども、本当に今、原子力をやろうというか、取り扱っていこうと思ったら、新しい技術の開発のところにフォーカスすることではなくて、国民全部が、何だか怖いと思ったり、それから、何だか嫌だなと思ったりしているような気分を持ちながらでも、これに依存をして、みんなが、これから生きていかなければいけないということを、みんなに理解してもらうような方向のプロジェクトというのを、どこかがちゃんとやらないといけないのだろうと思うわけです。

    それが、国の省庁って縦にいろいろなふうに割って、あっちがやっている、こっちがやっているとなるけれども、多分、技術というところにだけフォーカスして、言ってみれば、外から見ると、全然関係のない人から見ると、「原子力村の村長さんと村会議員が何か言ってる」という感じでみんなが見ているときに、さらにもっと細かく技術の話のことをやっていて、必要性がないと言っているのではなくて、そういうこととは違うところに、何か、経済産業省の事業として仮にやるのであれば、技術のところにフォーカスしたものとは違うところで、もっときちんとやることを早く始めておかないと、日本のいろいろなものが間違ってしまうのではないかというのを、これを見ていると、そういう感じがするのです。それが1つです。

    それから、もう1つは人材のところで、ここに人材を供給すると書いてあるけれども、例えば東大の中で、本当に原子力に行く学生がいるかといったら、だれも行かないような、夢がないような、そういう技術運営に全体がなっていることの反映だという気がするのです。そうだったら、本当はそこのところにみんなが依存するのはすごく大事で、それをやっていること自身が誇りに感じるようにするにはどう持っていったらいいかということを、やはりここでちゃんと考えないといけないのではないかという気がしています。

    それからもう1つは、世界的に原子力の見直しが起こったときに、多分、日本の産業として最も発展し得る余地があるのが、やはり、この原子力の周辺の技術だろうと僕は思っているのです。そうだとすると、実用化何とかという、こういう形、さもなければ、国内で今使っている技術用として必要なもののところにフォーカスするという、これはこれでいいけれども、それよりも、よその国にこいつを売りまくるのに、どういうものが必要になるのかという日本の将来の産業の、ものすごく大事な位置づけとして見たときには、ここで書いてあることは、僕は違うだろうという気がするのです。それで、それをやっておかないと、例えば、どこかの国はこういう日本でやっているものと、もっと違う形のものが欲しくて、そこでは、もう日本では全然、だれも問題にしないけれども、ものすごく大事な問題があるのだというのであれば、まず輸出で物を売るだけではなくて、向こうに行って、それの運転をする、保守をする、そういうことまで、みんな日本がやることを引き受けるようなことにして、日本として、産業をちゃんと担っていくにはどうするかという視点で、こういうものを見るのが要るのではないかという気がします。

    それからもう1つ、ごめんなさい。一遍にみんな言っちゃうと、溶接とか材料とか、そういうものが、ここでは一番大事になるのに、工学の中で見ると、一番地味だからだれも行きたがらないということもいつも起こっている。それは、やはり社会的に、ものすごくここに依存せざるを得ないのに、社会全体が尊敬というか、敬意を払っていないことの見返りで起こっているのだとすると、そういう分野をやることを、やはりものすごく誇らしく思ったり、外から尊敬をしたりするという人的というか、文化的というか、何か、よくわかりませんが、そういう方向に、こういうやり方を持っていく努力が要るのではないか。とにかく技術、技術とばかり言っているうちに、何か、変になっちゃうぞという感じがします。

  • 平澤小委員長

    今、3点ほどありましたけれども、一つずつお願いします。

  • 原子力政策課野田原子力政策企画官

    先生のおっしゃることはごもっともと思っておりまして、我々は、非常にそこに問題意識を持ってやってございます。

    まず、要は原子力に対する理解度が足りないというか、不安に思われているというのは、そのとおりだと思っておりまして、ここは、いろいろな取り組みをやってございまして、広報事業とか、3省交流とか、地元の人たちが理解できる、もしくは都会の人も原子力の重要性をわかってもらう、そういった事業は別途、広報事業として取り組んでいるものでございます。

    ただ、何よりも、やはり国民から見て、日本が原子力をどうしたいと思っているのか。日本政府はどっちの方向を向いているのかというのをきっちり説明していくといいますか、示していくことは、やはり重要かと思っておりまして、そういう点でいいますと、原子力委員会で原子力大綱、もしくはうちの方では原子力立国計画というものを示して、今後、日本は、例えば2030年以降も軽水炉を30~40%ずつやっていくのだと。それから、2050年以降はFBRの導入も考えていくのだと。そういった長期展望をきっちり示していくということが、極めて重要かなと思っておりまして、それが、また先生から御指摘いただいた人の問題ですけれども、人が、原子力というのは将来性があるのだなということで大学の人が集まっていくということの第一歩ではないかと思っておりまして、それが、まず必要なのかなと思ってございます。

    そういった中で言うと、ある程度、次世代軽水炉とかFBRということを今回打ち出してございますので、その技術開発はやらなければいけないと思っておりまして、プロジェクト方式として、これをどんどん取り上げていくということが重要ではないかなというふうに思ってございます。

    それから、大学の方でございますが、大学生が来たがらないというのは、そういう状況になってきているのは確かでございまして、昔、原子力工学科というのがあったのですけれども、今は全部、環境・エネルギー工学科とか、物理工学科の中に入っちゃって見えなくなっている。これは、非常に問題意識を持っておりまして、これとは、また別に原子力人材育成プログラムという予算を今年度から立ち上げてございまして、大学における原子力教育ですね。特に実践的な、炉を使ったような実践教育とか、インターンシップとか、そういったものを支援するような形でやっていくという取り組みをしているところでございます。

    それから、世界的に日本が、原子力をもっと売っていくべきじゃないかということも、全くそのとおりだと思っていまして、次世代軽水炉とかFBRというのは、まさしく日本国内だけのマーケットではなくて、国際的に売れていく、もしくは国際標準化していく、そういったものをねらって、国際協力も含めてやっていくという取り組みをやっていきたいと思ってございます。

    それの一環というわけではないのですけれども、先ほど、GNEPとか第4世代ということを御説明しましたが、ここで革新的な原子炉の技術開発をやりましょう、もしくはFBRの開発を一緒にやりましょうという話がございますので、そういったものに対する支援というものを革新的実用、この制度の中で取り組んでやっていけないかということを、ちょっと検討したいなというふうに思っています。

    それから、溶接・材料、流体、振動、放射線、これは非常に重要でございまして、大学では、ほとんど消えかかっているというのは問題意識を持ってございます。こういったものを、何とか下支えをしたいと思っておりまして、今年度から、この事業の中で、大学における溶接とか材料とか、そういった、地味ですけれども、決定的に重要で、なくなったら日本の原子力は成り立たないというようなものに対して底支えをする、もしくは底上げをしていくということで、大学における、こういった分野の研究に関して、持続的に支援をしていきたいということで今年度から取り組んでいるところでございます。

  • 平澤小委員長

    ほかにございますか。どうぞ。

  • 冨田委員

    今、大変すばらしい取り組みのお話を伺っているのですが、これは、本当に経済産業省主導でいいのですか。やはり今、畑村委員がおっしゃったように、もうちょっといろいろなところの人を、つまり文部科学省から、場合によっては環境省、できれば、内閣府なのかもしれませんが、サービス会議も含めて、全体の力を国民に対してちゃんと見せて、本当に重要で、だれもが行きたがるのだというすばらしい分野であり、かつ我が国にとって重要であるというのを、経済産業省だけで言っちゃうと変になっちゃうのではないかと僕は思います。

    だから、もうちょっと広げた方がいいのかなという気がするのです。それは、ちょうど組換え作物が私の分野になりますが、日本で嫌われているというのか、わけがわからずに嫌われているのと同じだというふうに私は思えてならないのですよ。正確な情報あるいは夢のある事業であるということ、あるいは重要であるということが、技術面からだけ言ったのでは駄目なのではないかなと。だから、もうちょっと広く、多くの方で語りに行かないとだめなのかなという気がするのですが、そういう方面の活動はいかがでしょうか。

  • 原子力政策課野田原子力政策企画官

    原子力ということで言いますと、産業化は電力会社とかがやっていますので経済産業省になるんですけれども、技術開発のところで、特にFBRなんかは文部科学省さんとも 、従来は、文部科学省はそういうことをやってきているところがありまして、それを実用化するということで、経済産業省もそれに入っていって、それで一緒にやっていこうといった組み方をしているところでございます。

    それから、原子力政策全般に関して言えば、内閣府で言えば原子力委員会が、きちんと屋台骨をつくっていただいて、それをうちの方で原子力立国計画という形で、それをブレイクダウンして、我々が一体何をするのかというようなことをまとめさせていただいたというのがありまして、そういう横の連携は、かなりうまくとれているのではないかなと思っております。

    特に象徴的なのが、先ほど申しました大学の人材育成のための原子力人材育成プログラムですけれども、これは経済産業省だけでやってございませんで、文部科学省と一緒にやってございます。予算もお互いに出し合って、検討会も一緒にやって、今、大学の公募を募っているところですけれども、これも文部科学省と系列で一緒に公募していって、評価も一緒にやる。そういう状況でやっていまして、何とか、そこら辺はうまく回して。

  • 冨田委員

    それならいいのですけれども、私なんかが心配しているのは、例えば私の専門分野である組換えのことに関して言えば、小学校、中学校、高校の教科書では間違った書き方をしているのです。それが間違っていますよということを文部科学省に言っても取り上げてはくれないですよ。だから、やはりそれは、特に中学校、高校ぐらいから、教科書問題からきちっとやらないと、これはうまくいかないですよ。今、原子力に対して、恐らく、大事だなんて書いてある教科書はないのではないですか。

  • 平澤小委員長

    大分、時間も押していますし、議論の範囲が広がってきているので、ほかの委員の先生方。どうぞ。

  • 菊池委員

    1つ、これは現在、我々がいただいている資料の一番後ろに、いわゆる交付要綱がついているのですけれども、その中で非常に気になるのは、私は知的財産のところをやっているのですが、範囲が、かなり古い時代の概念に限定されていて、例えば、最近の原子力村というか、原子力関係の方々と議論していると、もっと広い成果物を扱いになっているのではないかなという感じがするんですね。そういうところも含めて、平成15年に決められた中身ですけれども、そこのところを少し拡張されて、研究開発にかかわる成果の範囲を広めて書かれて、かつ補助金を、またそういう施策をやった後での報告というときに、もう少し広目のものを入れていくと、何か、違いが出てくるのではないか。いわゆる技術にこだわるというところが、もうちょっと、一歩踏み出せるのではないかなと。

    ただ、確かに、国際的なコントリビューションがあったとか、業界、いわゆる審議会等々、また原子力委員会の方に、いろいろなインフォメーションを出すことができるとか、そういう意味も含めて、もうちょっと書き方があるのではないかなという感じがしているのですけれども、今、最後の方の150~160ページのところを見ていると、何となく、かなり狭い幅の成果物を期待されているのではないか。もう少し、原子力というのはシステマティックであるし、そういうふうに考えると、ここら辺を少し変えてもいいのかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。

  • 原子力政策課野田原子力政策企画官

    知財の取り扱いは、恐らく、他の事業と余り変わらないのでは、済みません。ちょっと公募要領の方の書きぶりは検討したいと思います。

    それから、事後評価でありますけれども、もう少し広く評価してもいいのでないかというのは、それは御指摘のとおりかと思いまして、例えば、この技術開発でやった成果を国際会議の場で公表したりとか、発表したりとか、もしくは国際協力と一緒でやっていくということで、日本のプレゼンスを上げるとか、そういった効果が出ているのは確かにございますので、そういった意味でいいますと、もっと広くとって効果を、より広く、高い視野から見るというのは必要かと思いますので、今後、ちょっと検討したいと思います。

  • 平澤小委員長

    よろしいですか。

    これは、やはり非常に難しい課題の中の1つになっているわけで、今出てきた御議論というのは、大体全体に係る話で、このプログラムも全体の中の位置づけを明確にして、それとのつながりを、もう少しわかりやすい形で展開されるのがよろしいのではないかというのが、大方のアドバイスであったというふうに理解しております。

    その点に関しては、いかがでしょうか。改めてお話を伺うことは必要でしょうか。

  • 冨田委員

    例えば、それ以上にここだけで、改めて説明を仮に聞いたとしても、ほとんど効果がないことだという気がするから、こういうコメントがあって、その方向に動かないといけないという指摘があったというところまでしかやりようがないのではないかという気がします。

  • 平澤小委員長

    そうですね。わかりました。

    ということで、検討会の報告、それ自体は了承ということにしたいと思いますが、委員会してのコメントは技評価との間で多少つけさせていただくということで、その文言については、また私に御一任いただけますでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 平澤小委員長

    ということで、どうも御苦労さまでした。ありがとうございました。

報告事項

前回(第20回)指摘のあった案件について、事務局(柴尾技術評価調査課長)から報告した。

  • 柴尾技術評価調査課長

    それでは、報告事項についてですが、4時半までの予定なので、残り5~6分で終わらせたいと思います。

    残りの資料ということで、まず資料3の1を見ていただければと思います。これは、毎回つけております評点結果のポートフォリオというものを入れておりますので、御参考にしていただければと思います。

    今回は4件でございますので、余り平均値を書く意味もないかと思いますが、今回の平均は、4件で総合評価2.39ということでございます。残り5項目も、大体、トレンドとしては従来どおりということで、目的が一番点数が高いということです。今回は、波及効果・事業化が、珍しく2点以上の点数を取っっているということが特筆すべきかなという感じではあります。

    それから、次に資料4をお願いいたします。これは前回、第20回の評価小委員会における指摘事項を整理させていただいたものでございます。

    まず、評価報告書案へのコメントの追記ということで、環境負荷低減型燃料転換技術開発事業、いわゆるDME直接合成製造技術開発でございまして、委員会の指摘としては、代替エネルギーの選択肢を持つという重要性は理解するが、経済性の問題があると考えられるので、今後、実際に利用していくまでにどのようなシナリオが見込まれるのか、評価小委員会としてのコメントを追記するということでございました。その下のかぎ括弧「DMEが」以下の文章を報告書等の所要の場所につけ加えるということで、これは、文案等は事前にお送りしているところでございます。

    それから、2番目でございますが、評価報告書記述の修正及び追加ということで、同じく20回の小委員会において、超高密度LSI製造用次世代リソグラフィー材料技術開発ということで、いわゆるフッ化カルシウムで大型のレンズをつくるというものでございました。

    これも指摘事項といたしまして、2行目でございますが、他の素材・用途への応用が意図しない成果として発生したので、その点を記述すべきである。いわゆる波及効果がよくできているのに、いまひとつ十分に書かれていない。それから、達成度の記述で、目標値の書き方は、適切ではないというような御指摘がありましたので、大きな修正となりましたが、次のページの別紙1以降、基本的には所要の部分を変えております。

    それで、細かく説明することは省略いたしますが、主に変えた部分としては、従来の目標値を、ゼロであるとか、なしという、かなり断定的なものを、今回は「ユーザの期待値」ということで、現実的な書き方に変えております。

    それと、もう1つは他の素材・用途への応用ということで、これは、波及効果というものを独立した章立てをいたしまして、そこに波及効果というものを書かせていただいているところでございます。

    それから、3番目でございますが、前回審議していただいたプロジェクトで、「提言に対する対処方針」が文書として出ていなかったということで、議論の中では、若干口頭で触れたところはございましたが、それを提出させていただいております。

    それで、これは別紙をめくっていただいて、別紙2というところから対処方針と提言をまとめております。

    まず、最初に超高密度LSIの関係でございます。これは提言が3点ございますが、1点目と2点目は、主に提言というか、期待をしているというものでございまして、それは期待に沿うように努力していきたい、またはビジネス展開を図っていきたいというのが対処方針で書かれております。3番目では、当然、今回の研究開発の成果を公開・普及にも努めていただきたいという指摘でございまして、それは、今後も半導体関連の学会、シンポジウム等で発表を行っていくということで、公開・普及に努めるという対処方針になっております。

    それから、またページをめくっていただきまして別紙3でございますが、「航空機用先進システム基盤技術開発プロジェクト」の提言と対処方針をまとめております。これは、いわゆる航空機の低燃費化、高効率化をするために、各種のシステムについて技術開発を行うというプロジェクトでございましたが、まず最初の提言が、これは、非常に広範囲の技術基盤の確立に向けた取り組みの継続が必要というのが1点目の提言でございます。2点目が、今回の事業が、また次期技術開発につながっていくような道筋を考えてほしいという継続性でございます。3点目に、具体的に今回開発した技術が、どのような機体開発に役立つかということを明確にしてほしいという指摘でございます。

    対処方針でございますが、まず取り組みの継続性につきましては、今後の国際的な技術動向や社会情勢、市場のニーズ等の変化を的確に把握していきたい。それで、今まで取り上げられていない項目で重要なものはほかにないが、研究をしてまいりたいという回答でございます。

    2番目につきましては、今回の開発された技術については、今後開発される国内外の航空機への適用が期待できるということでございます。そして、「また」以下のところでございますが、後継プロジェクトの立ち上げ等の必要性も含め、幅広く検討してまいりたいという回答が来ております。

    3番目でございますが、これはエアライン等のユーザニーズを十分に踏まえて、適用可能な機体仕様を検討してまいりたい、具体化をしていきたいというような対処方針になっております。

    それから、次に「超音速輸送機実用化開発プロジェクト」でございます。これも提言は3点でございます。1点目は、まず国土交通省との連携強化が重要、そして、いわゆる小型のビジネスジェットクラスの市場性が見出せるのではないかという指摘でございます。それから2点目でございますが、これは機体のミッションについて、今後、経済性とかニーズ等も見極めながら、最適化についての検討をしていく必要がある。それから、もう1つは超音速ということでございまして、いわゆるソニックブームの低減というものが必要になってくるのではないだろうか、そういったものを検討課題に加えるべきではないかという3点の指摘がございます。

    それの対処方針でございますが、まず1点目でございますが、国土交通省との連携ということは、できるだけ努力をしているということでございます。それから、また小型機の市場性ということで、それは今後、需要動向、市場性というものを小型機分野についても把握していくということが対処方針で述べられております。

    それから2番目でございますが、機体の最適化につきましては、今後、我が国の技術的優位性が確保できるような機体コンセプト、設計技術等を重点的に検討していきたい。

    それからソニックブームにつきましては、これは当然、超音速ということで重要な技術的課題でございますので、そういった環境に対して極力負荷をかけない開発は必須であるということで、それは当然、認識をしているということでございました。

    そして、最後でございます。「小型民間輸送機等開発調査プロジェクト」でございます。これは提言が4つございます。1点目は、まず防衛省が現在開発している次期固定翼哨戒機、輸送機という大型の開発を行った経験、ノウハウを生かすということはすぐれているんだけれども、100席以上のクラスの民間機開発は国際共同プロジェクトになる可能性があるということで、そういったリスクの分析を明確にする必要がある。

    それからもう1つは、マーケットがあっても新規に参入した場合には、プロダクトサポートといったものがないと、なかなか用意には参入できない。だから、そういったものの仕組みを調査しておいた方が望ましい。

    それからもう1つは、そもそも防衛省が開発している次期哨戒機等の共通性みたいなものを最大活用することが前提となっているということですが、余り共通性にこだわると、市場性のある機材を開発することができないということで、まずは売れるかどうかという市場性を重視すべきではないかというのが3点目でございます。

    そして4点目でございますが、性能のほかには、当然でございますが、機材の信頼性、またはメンテナンスの容易性というものがかぎになってくる。そういった信頼性の確立及びサポート体制の整備についての調査・検討といった点も考慮してほしいというのが指摘でございます。

    まず、最初の指摘に対する対処方針でございますが、当然、国際共同プロジェクトとなる可能性も高いということで、そういったものも考慮しながら、市場調査や機体仕様の早期確定などを通じて顧客ニーズを把握し、実用化・事業化につなげていくと対処方針に書かれております。

    それから、2番目のプロダクトサポートについては、当然のことながら、そういった販売力、企画力等々が必要になってくるということで、ファイナンスやサポート体制を含めたビジネスモデルの検討といったものも調査を行い把握していくこととしています。

    3番目でございますが、当然、エアラインの運用費の低減や乗客の快適性といった顧客の要求にも基づいて総合的に検討していくこととしています。

    それから、最後でございますが、信頼性等については、そういったものを高めるべく、そのあり方も検討していくこととしております。以上が対処方針でございました。

    私の方からは、以上です。

  • 平澤小委員長

    どうもありがとうございました。

    これは報告事項ですけれども、何か、御質問等、よろしいでしょうか。

    これで一応、平成18年度に予定したものは全部終わったというふうに考えていいわけですね。

    そうすると、先ほどの宿題めいたものが、多少残っておりますが、これは事務局と私の方で処理したいと思います。

  • 平澤小委員長

    一応、時間、ちょうどのところで今回は終わることができまして、皆様の御協力の賜物と思っております。

    どうもありがとうございました。これで第21回を終わります。

―了―

 
 
最終更新日:2008年5月21日
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