経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会評価小委員会(第22回)‐議事録

日時:平成19年12月25日(火)14時~17時
場所:経済産業省別館5階513共用会議室

出席委員

平澤小委員長、池村委員、伊澤委員、菊池委員、鈴木委員、山地委員、吉本委員

議事次第

  1. プロジェクト評価結果について(個別審議)
    1. 石油資源遠隔探知技術の研究開発(中間評価)
    2. 高効率ガスタービン実用化要素技術開発(事後評価)
    3. エネルギー使用合理化製錬/リサイクルハイブリットシステム開発(事後評価)
    4. 次世代型分散エネルギーシステム基盤技術研究開発(事後評価)
  2. プロジェクト評価結果について(包括審議)
    • 分散型エネルギーシステムの平準化基盤技術研究開発(事後評価)
    • エネルギー・環境技術標準基盤研究(エネルギー需給構造高度化対策)(事後評価)
    • エネルギー・環境技術標準基盤研究(電源利用対策)(事後評価)
    • 石油・天然ガス資源情報基盤研究(事後評価)
    • 長周期震動耐震性評価研究(事後評価)
    • 石油プラント保守・点検作業支援システムの開発(事後評価)
    • 構造物長寿命化高度メンテナンス技術開発(事後評価)
  3. 報告事項

    第21回評価小委員会ご指摘事項への対応について

議事概要

開会

徳増審議官、本橋技術評価調査課長、大久保産業技術総括調査官から、着任のあいさつが行われた。

事務局(技術評価調査課大木)から、配布資料についての説明及び確認を行った。続いて、前回(第21回評価小委員会)議事録(案)についての確認を行い、当委員会にて了承された。

プロジェクト評価結果について

(1)「高効率ガスタービン実用化要素技術開発(事後評価)」について、電力基盤整備課生越電力需給政策企画室長から、補足資料-2に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答の概要は以下のとおりである(事務局注:「高効率ガスタービン実用化要素技術開発(事後評価)」と「石油資源遠隔探知技術の研究開発(中間評価)」の審議の順番が入れ替わった。)。

  • 山地委員

    要素技術開発のテーマであり、個別の開発目標が実現できていることで評価できると思います。

    (1)ガスタービン効率の場合、HHV(高位発熱量)とLHV(低位発熱量)で多少値が違ってくるため、おそらくこれはHHVで書かれていると思いますが、それは資料には、明確に書いておいていただきたいと思います。

    (2)研究開発を行う方から言えば、より高い性能を求めていくわけですが、やはりガスタービンは現在使われている技術でもあり、その実用化の中で普及していくことが重要であることから、1500℃級タービンのところへの普及については、既に指摘されていることですが、現実に役立てるという点を強調していただければと思います。

    (3)昨今、CCS(二酸化炭素回収・貯留)が注目されていますが、CO2の回収、貯留の問題において、特に石炭ガス化の場合には、ガス化過程の燃焼前での回収と燃焼後の回収があり、いずれもタービンのところで随分影響があると考えます。つまり、燃焼前ですと供給ガスが違って水素リッチになってきますし、燃焼後はまた別の問題があります。そこにも是非目配りを、こうような要素技術開発の段階からしておいていただきたい。今後もこの技術開発は続けていくことになろうかと思いますが、CCSの観点を是非入れていただきたいということです。

  • 生越電力需給政策企画室長

    先生から3ついただきましたことにつきましては、

    (1)数字はHHVで書かせていただいてございますので、後で記録に残す方はそのようにさせていただきます。

    (2)先生からご指摘いただきました既存の最新鋭機の1500℃級への今回の成果を波及させていくこと、私どもも非常に重要と考えておりますので、ぜひとも進めていきたいと思っています。

  • 電力基盤整備課関係者

    (3)CCSにつきましては、ガスタービン、今、1700℃級のプロジェクトでは排ガス再循環というシステムを計画しておりまして、排ガス中のCO2濃度が従来のコンバインのサイクルに比べて高まり、7%から8%ぐらいになります。そうすると、燃焼後のCO2回収は経済的に実施できるようになりますので、その点でも可能性はあると思います。また、燃焼前のCO2回収については、水素の割合が高くなることも考慮して、今後取り組んでいきたいと思います。

  • 伊澤委員

    個別の要素技術の開発は大変うまくいっているという報告で、それ自体、大変結構だと思うのですが、この要素技術を使って実際にタービンをつくったときのコストパフォーマンスはどうなるのでしょうか。例えば、部材が非常に高かったりする可能性もあり、その辺についての記述が余りないので、教えていただきたい。

  • 生越電力需給政策企画室長

    ご指摘いただきましたことは非常に重要なことだと思います。まだ要素技術の段階ということで、具体的なプラントにおけるコストの額等を詳しく出すには至っていませんが、概算的なもので申し上げますと、1700℃級ガスタービンにつきましては、こうした諸々の技術を加えることによって、ガスタービン本体で概ね1割から2割程度コストアップになるのではないかと考えられます。全体のプラントに占めるガスタービンの部分のコストの比率が全体の約15%でございます。そのような中での初期投資のコストアップ分ということで考えると、これは最初の初期投資をプラント全体で100としたときに、先ほどの15%がさらに1割から2割ということで、大体100に対して1.5から3位のコストアップの見込みとなります。これに対し、ランニングコストの方が、年間、同じ金額のベースで大体10とか20弱位毎年安くなるという効果があります。そういった燃料の方でのある種節約と申しましょうか、省エネルギーの関係で十分ペイできるのではないかというのが1700℃級の方です。

    次に、高湿分空気利用ガスタービン・AHATの方ですが、イニシャルコストで、もちろんいろいろなシステムのところで費用がかかる部分はあるものの、従来のコンバインドサイクルに比べて、蒸気タービンをつくらなくていいというメリットがあり、大体1割程コストダウンとなり、燃費の方でも効率が高くなることから、事業化、実用化に向けて進められるのではないかと考えております。

  • 菊池委員

    このような高効率ガスタービンについては、かなり以前からいろいろな審議会等で聞いており、いろいろな成果が蓄積された旨、聞くのですが、どれも常にスタートラインから始まって、要素技術の中で、メンテナンスや実用化等の多くの課題があって、似たような分野であれば、もう少し利用できるものはないのかと思うことがよくあります。この辺り、どのように考えられていますか。

  • 生越電力需給政策企画室長

    ご指摘のとおり、確かに古くからこのようなガスタービンの技術開発を進めております。工業技術院の時代にムーンライト計画ということで省エネルギー関係を進めていたときにこういったガスタービンの技術開発がございまして、その時は、1300℃級のガスタービンを念頭に置いて技術開発を進めてきまいりました。そういった技術を生かして、プロジェクト終了の数年後に、1300℃級のガスタービンが実用化され、その後、民間の成果も踏まえて1500℃級が現在入ってきたところです。

    このような中、1700℃級のガスタービンでは、例えば耐熱コーティングや冷却技術等において、今まで使ってきたものでは限界があり、新しいブレークスルーがないと1500℃から先に行けないところがあります。このため、当プロジェクトにおいて、特に1700℃級を進めてきたところです。

  • 菊池委員

    実はその時代の追跡評価を私もやったのですが、そのときに気になったのは素材開発のようなものを伴わないとだめなのではないかという議論があったと思います。この1700℃級はどうなっているのでしょうか。

  • 電力基盤整備課関係者

    素材開発につきましては、これは省庁間プロジェクトということで、文部科学省と物質・材料研究機構で開発しており、非常にいい材料が今できつつあるところです。その確認作業をやっているところです。

  • 平澤小委員長

    今の点に関連して、このプロジェクトを始める際の体制づくりにおいて、物質・材料研究機構や大学等の協力を得るために人材を招聘したのでしょうか、公募をしたのでしょうか。

  • 電力基盤整備課関係者

    省庁間連携のところは要求段階から文部科学省と連携をとっており、公募という形をとっていますが、実際、1700℃級の大型ガスタービンについては国内では三菱ぐらいでして、あとは大学との連携の部分については当初から念頭に置いて進めてきています。

  • 平澤小委員長

    その分野の第一級の専門家に協力を仰いで、体制をつくったということでしょうか。

  • 電力基盤整備課関係者

    そうです。産官学連携で進めています。

  • 平澤小委員長

    わかりました。

  • 鈴木委員

    先ほど平成20年度から実用化技術開発が予定されているとの説明があり、経済効果がこれから明らかになってくるという印象を持つのですが、その場合、どこまで経産省が補助金を出されるのでしょうか。

  • 生越電力需給政策企画室長

    経済効果については、このプロジェクトがうまく進んでいった場合にはそのようなことが見込めるのではないかということでございます。

    実現可能性のところが次のポイントであり、ご指摘のとおり、ある種リスクのところがまさに先ほどの1700℃級で申し上げますと材料の部分もそうであり、そういったものをもとにしたいろいろな技術につきまして、民間でどこまでそのリスクを持って開発していけるのか悩ましいところであり、またこうした最先端の技術を我が国として進めていくことに関して非常に意義あるものと思っており、このようなことから、このプロジェクトを補助という形で進めさせていただいているというところです。

  • 鈴木委員

    まだこの実用化技術開発の段階ではかなりリスクが高くて、民間だけではやりきれないと判断されたということですか。

  • 生越電力需給政策企画室長

    はい。

  • 平澤小委員長

    それでは、よろしいでしょうか。

    このプロジェクトは今後も開発を続ける第1期の事後評価ということだったわけですが、内容的には評価検討会のご報告のとおり承認するということでよろしいでしょうか。

    <異議なしの声あり>

  • 平澤小委員長

    なお、山地先生ご指摘の点を付記しておいていただければと思います。

  • 生越電力需給政策企画室長

    はい。

(2)石油資源遠隔探知技術の研究開発(中間報告)について、飯田宇宙産業室長から、補足資料-1に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答の概要は、以下のとおりである。

  • 山地委員

    リモートセンシングは専門外なのですが、非常に進んでいるというのがよくわかりました。また、全球観測システムのように、グローバルかつ公共的な目的に資するサイエンスの部分であることからオープンにすることで意義があると思います。

    一方、資源探査のように非常に国益に関わること、ビジネスに直結しているようなこと、中間に防災に関わることがあり、技術は共通でも目的がビジネスオリエンテッドなものから非常に公共的なものまで幅が広いのではなかと思います。これらをある程度仕分けしておかないと進めにくいのではないかという感想を持ちました。

    その上で質問なのですが、資源探査において、例えばリビアのところなどは、非常に関心が高いと思いますが、その情報管理はどのようにされているのでしょうか。

  • 飯田宇宙産業室長

    取得したデータそのものは、ある種公共インフラ的な性格があるので、一般的にも広く公開されるケースが多いと思いますし、今、データを配布するに当たっても基本的には無差別に配布をしています。その上で、資源開発においてはどうなるのかということについて、これは前回の中間評価の際の議論もそうだったと思うのですが、要はビジネスなり資源開発に必要な技術のところはもう一段、画像の処理、解析が必要で、実際の地面の情報と衛星で撮ったデータを比較する部分の技術に企業や事業としてのノウハウがある部分なので、そこは仕分けて考えたいと思っています。画像についての公共財的な性格のところでの研究開発投資はほぼすでに終わっていると思っており、より高度な資源を探査するために有効な技術開発のところにシフトしています。したがって、先ほどのリビアのケースでは、取得した画像データは誰でも入手できるものですが、リビアでの研究については、我々の実施機関と民間企業が閉じた形で共同研究をしています。他方、全ての研究開発成果を非公開とするのではありません。その成果については、外に展開していきませんと特定の企業だけの支援に終わってしまいますので、そこはJOGMECといった機関とも連携することにより、横展開すべき技術ノウハウと企業がその地区にのみ持っているノウハウやデータを仕分けて管理する形での事業展開に努めているところです。

  • 池村委員

    補足資料-1の参考資料20ページ(事務局注:補足資料-1の参考資料「石油資源遠隔探知技術の研究開発成果」は、本評価小委員会終了後回収。)にある森林火災と関係する事項ですが、例えばアジア地区、特に東南アジア地区での大規模な森林火災に関しては、多分よい観測システムになると思えます。森林火災に関係するデータを、それをモニターしている機関がいつ取得できるのでしょうか。アクセスできるまでに要する時間が森林火災消火の方針決定においては重要になります。1日後なのか1ヵ月後なのかというのは大きな差です。公共性の高い国際協力的な活動に関しては、早い時期に関係機関がアクセスできることが好ましいと思うのですが、現状はどのようになっているのか、あるいはどのようなシステムが望ましいとお考えでしょうか。

  • 飯田宇宙産業室長

    衛星は1基しかありませんので、上を通った時にしか画像はできないという意味で技術的な限界がまず1つございます。また、取得できた場合のデータ提供については、ASTERの存在そのものは世界中に一応知られておりますので、要求があれば、内容に応じてということになりますが、最大限、処理の優先順位を上げて、あるいは撮像する予定が仮になかった場合であっても、撮像するチャンスを後から組み入れて、ほかの要求の優先順位を下げて極力優先順位を上げる等、衛星の運用はNASAと共同で行っておりますので、そこにサイエンスチームといいますか、協議をする仕組みもありますので、その中で優先順位を決めて処理をし、提供することにしています。

  • 池村委員

    NASAも森林火災等に対して非常に有用なデータを提供していると思うのですが、この場合でもNASAも1日置いてからでないと出さないとの方針を決めていると以前に聞いた記憶があります。お聞きすると、即という感じではないのですが、リアルタイム的なモニタリングに使えるというものではなのですか。

  • 飯田宇宙産業室長

    リアルタイムでは、まず画像の処理に一定の時間がかかりますので、例えば数十分とか数時間でできるようなものではないと考えています。NASAとの協定上も速やかにということで、NASAは1日というのは多分1つの目安、あるいはアメリカ国内のリモセンの規制との関係でそうなっているのではないかと思います。我々としては可能な限り速やかにと考えています。

  • 宇宙産業室関係者

    観測してから、最も早くて半日位で画像を提供できます。

  • 鈴木委員

    補足資料-1の9ページの目標の達成度の一覧表において、「未達成」が幾つかありますが、例えば、2行目に、「未達成数4」、「今後実施0」なっており、このように、未達成のものを今後実施する予定がないとしているものが結構あります。これは、どういうことでしょうか。そもそも達成する必要がなかった目標だということなのでしょうか。

  • 飯田宇宙産業室長

    最終目標と中間目標があって、中間目標ということですから、最終目標はそれよりも高かったり、よりよいものになっていることになります。今回、達成できなかったものについて、今後実施しないということは決めておりません。

    「今後実施」とは、もともとの計画で、最終目標は設定されているが、全体の計画の中で、例えば平成19年度以降に実施する予定だったものであり、実施する予定だったのに実施していなかったということではありません。実施する予定だったものは、「達成」か「未達成」としています。

  • 鈴木委員

    そのあたり、これは多分公表されたら一般の方も見ると思いますので、表現はしっかりわかるようにしておいてください。

  • 飯田宇宙産業室長

    評価報告書(案)25ページ以降が目標の達成度ということになっていまして、できるだけ定量的な目標設定をしており、その中で達成しているかどうかということで達成、未達成というのをこちらの記述の方ではさせていただいています。

  • 鈴木委員

    幾つか資源探査へ利用された結果について、大体有望地域を特定した、把握した旨、記載されていますが、実際に実地調査をして、有望と判定したのが当たっていたかどうか、そこまでの結果としてはまだわからないのでしょうか。

  • 飯田宇宙産業室長

    すでに試掘を開始している部分はございますが、それが大規模な油田開発にそのままつながったという事例はまだ出ておりません。有望地域の絞り込みを行い、地面の上での調査をし、鉱区を取得して試掘を行うというリードタイムが必要ですので、まだそこには至っていないということです。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

    このようなセンサーを持ったものを打ち上げるのは、幾つか相乗りで行っているのではないかと思うのですが、どのような経費分担になっているのでしょうか。

  • 飯田宇宙産業室長

    「ASTER」と「だいち(ALOS)」の例がありますが、例えば「だいち」のケースは、今、PALSARという合成開口レーダのセンサー、プリズム(PRISM)という光学センサー、要はデジカメのようなもので、白黒画像で撮れるもの及びアブニール(AVNIR-2)というカラー画像にするためのもの、これら3つを搭載しており、衛星本体を合わせて、全体で約500億円と聞いております。PALSAR自体の開発費は65億円で、経済産業省の場合は、このPALSARの部分を負担しています。

  • 平澤小委員長

    わかりました。

    ほかによろしいでしょうか。

    それでは本件につきましては、評価検討会のご報告のとおり、了承したいと思います。

(3)エネルギー使用合理化製錬/リサイクルハイブリッドシステム開発(事後評価)について、日南川鉱物資源課課長補佐から、補足資料-3に基づき、説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 伊澤委員

    補足資料-3の4ページの目標の達成度は、大変すばらしいデータが出ており、5ページの事業化、波及効果についても可能性が高いと記載されていますが、9ページの評価において、事業化、波及効果についての妥当性の評価が低めなのですが、これは何かこの資料には出ていない考慮すべき点があったということでしょうか。同じようなことは、研究開発マネジメント・体制・資金・費用対効果等の妥当性についても低めになっていますが、何か目標の設定が悪かったのでしょうか。実態を教えていただければと思います。

  • 日南川鉱物資源課課長補佐

    事業化、波及効果については、ハイブリッド自動車等は発売をされて10年程度経過し、今後廃車がどんどん出てくるという状況になっており、今すぐ水素電池を回収して事業化できるという量が集まっていないという状況にあります。これからそのようなハイブリッド自動車がどんどん出てきますので、事業化にのるベースの量が集まるであろう、そのようなところでのご指摘を受けております。

    もう一方のシュレッダーダストについては、これは熱効率のところで若干目標を下回った結果も出ていますので、そのあたり研究開発が今後必要である旨のご指摘を受けており、このような評点になったものと考えております。

  • 吉本委員

    5年間事業を実施され、論文が出されていないのは、何か理由があるのですか。

  • 日南川鉱物資源課課長補佐

    成果の発表については、平成16年1月から19年3月にかけて、学会等で8件の報告をさせていただいております。詳細につきましては、必要であれば後日提出をさせていただければと思います。

  • 池村委員

    スラグを対象にしていますので、実用性を考えると出発物質がかなり多様であると予想されますが、達成された重金属類の含有量は、例えば亜鉛で0.134%のように、有効数字の桁数の高い精度の高い価を出されております。出発物質側の性質を考えると、違和感があるようにも思えます。いろいろな種類のスラグに対して試験をされた上で、このような精度を持つ値を報告することは、この分野では普通なことと思ってよいのですか。

  • 鉱物資源課関係者(JOGMEC)

    通常の有効数字の範囲でございます。

  • 池村委員

    いろいろなタイプの出発物質から出発していて、このような詳しい値が出るということですか。実験を1回行い、その結果であればこのようなことはあり得ると思いますが、やはりいろいろなタイプのスラグに対して、試験をしておられると思うのですが、いかがでしょうか。

  • 鉱物資源課関係者(JOGMEC)

    最終年度に実証試験をやっています。最終年度の実証試験は実際の規模の大体1/10ぐらいの設備をつくり、それで約1ヵ月強ぐらいかけて行ったものです。その際に、いろいろな水準等をふりながら、かなり大きな設備なため、いろいろなフラクチュエーションが出てきますので、その水準を取りながら、ひとつひとつの水準を振って、そのときの一番最良なデータといいますか、そのときの条件を見つけて得られた結果がこれだったということです。

  • 池村委員

    最高値がこれだということですか。

  • 鉱物資源課関係者(JOGMEC)

    はい、最高値がこれです。基本的にはこれと同じようなレベルのところが大体一様に出てきたということです。

  • 池村委員

    今のご説明のように幾つかのことをされた上で出ているのですから、やはりこのような精度の高い数字にはならないのではと考えます。ご説明になられたように、やはり何回か行って、あるフラクチュエーションがあってということが本当だと思うのです。企業がこの方式で実施へ移行した際に、通常に実現できる値であるとの視点に立って、もう少し実態に合ったものにされる方がよいと思います。

  • 平澤小委員長

    例えば、測定を何回かおやりになったとすれば、それに対しての幅のようなものでしょうか。

  • 池村委員

    もちろんそうなのですが、やはりここまで正確に数字を出すこと自体に違和感があります。

  • 平澤小委員長

    この点については、ご検討いただくということでよろしいでしょうか。

  • 鉱物資源課関係者(JOGMEC)

    先ほども申しましたように、これについては水準を全部振っておりますので、基本的にはこのデータというのは、チャンピオンデータであると理解していただいて結構です。

  • 池村委員

    チャンピオンデータということですか。

  • 鉱物資源課関係者(JOGMEC)

    はい。

  • 山地委員

    目標達成度を測定する指標が、何%以下というものであることから、いろいろなタイプのスラグがあり、いろいろな処理法があって、その中で、むしろ一番悪いものを採用して、その値が指標の何%以下を満たすことで、確実にこれ以下が達成できたとする方が自然であり、理解しやすいのですが、チャンピオンデータを出されると、その他の方法だとどうだったのかいうことになってしまうのではないかと考えます。

  • 鉱物資源課関係者(JOGMEC)

    いろいろな種類のスラグについて、ということではなく、基本的には同一ロットのものを何百トンもためて、いろいろな条件をふりながら1ヵ月強かけて試験を行ったものです。

  • 山地委員

    標準法だけの問題で、多分目標を達成しているのだと思うのですが。

  • 平澤小委員長

    何度もテストしておられるのなら、やはりそういう実態をあらわすような表記法というものが望ましいように思います。

    ほかの点で何かご質問等、ありますか。

    このプロジェクトが有効性を発揮するためには、先ほどの伊澤委員からのご質問にもありましたように、実際に回収される、そういう事業が実現されるということだろうと思うのですが、例えば、自動車ダストの場合には、これは自動車自身が日本の解体を経ないで海外に行くといったことが非常にふえてきている中、このような技術が開発されたとしても、それにかかる部分が非常に減少してきているのではないかと思います。このような回収技術を開発するということ自体は、必要なことですが、事業として全体として意義がある形にしていくためには、これを含めてさまざまな経産省のメカニズムを整備しないと、実際に回収しようとしても物がないということになってしまう懸念があります。これは本件の評価というよりも、もう少し全体の政策との関連で妥当なものにしていく必要があり、担当課においてどのような連携をとっていけばよいか、技評課と一度お考えになっていただければと思います。

  • 本橋技術評価調査課長

    はい。本件の担当原課と相談したいと思います。

  • 平澤小委員長

    そのほか、よろしいでしょうか。

    それでは、本件に関しては、今のデータの表記の点に関して、実態に合ったような表記法をとっていただくということを一応宿題にしておこうと思いますが、よろしいでしょうか。

    <異議なしの声あり>

(4)次世代型分散エネルギーシステム基盤技術研究開発(事後評価)について、都筑産業技術総合研究所室長から、補足資料-4に基づき、説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 山地委員

    いろいろなところの基盤技術をひとまとめにするのに大分無理があるという印象を受けます。また、基盤技術の開発においては、産業技術総合研究所(事務局注:以下、「産総研」という。)の役割も勿論大事ですが、例えば材料系であれば、大学でも随分行っているので、大学との連携は、重要であり、マネジメント上の評点があまりよくないのは、大学との連携がなされていなかったことが要因のようですので、改善していただきたいと思います。評価検討会では、そのような意見等はありましたでしょうか。あるいは、大学との関係は、実態としてどうだったのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    ひとまとめにして無理がある旨のご指摘ですが、これは中間評価でも事後評価でも評価検討会の委員の方から同様の指摘があり、評価の全体システムが見えるようにするよう、また、課題間の情報交換を密にするよう、ご意見をいただき、これらに対応するため、評価報告書(案)の中に図示化しました。広いところをカバーしているということで、今後、プロジェクトメイキングをするときには改善してまいります。

    また、大学との連携につきましても、これは、「今後の研究開発の方向等に関する提言」の2番目に、このような基盤研究には、大学とも連携を強めて両者の特徴をもっと生かすべき旨、指摘を受けており、それを踏まえて、現在、後継プロジェクトについては大学との連携体制をとっているところです。

  • 産総研

    大学との連携については、予算の制度上、私たちから逆に大学に向かって再委託することは技術的に難しかったということですが、学会等での情報交換その他では非常に志を同じくして密に討論を行っており、決して独りよがりで実施してきたわけではないということはご理解いただきたいと思います。

    また、現在の新しいプロジェクト、例えばNEDOプロジェクトであれば、今度はパートナーとして対等な位置で大学や企業の方とプロジェクトに参加し、共同で行うこととしております。

  • 池村委員

    複数のテーマに対してデータベースを作成されていますが、それらが活用されるには、更新されることも重要だと思います。当該年度内のプロジェクト予算の枠中で、データベースを構築されたわけですが、それを公開し、更新を行うための受け皿は、どのような形でお考えになっていますか。

  • 産総研

    これは、NEDOプロジェクトではありませんでしたので、成果の公開は、産総研が責任を持っている部分だと思っています。

    2番目のテーマの「固体高分子形燃料電池の高性能化・効率的な開発に資するための支援技術開発」の例では、出版という形で一般の方はアクセスできるようにし、またホームページに公開してアクセスできるようにしております。ただ、それがまだ大勢の方に知られていないということについては、これからも広報に努めてまいります。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    産総研の使命の中に規格・標準化、また研究成果の計量標準等もミッションにしていますので、そのような中で、単に研究を行うだけではなく、研究成果を普及することについても交付金の中でやりくりをしながら実施してまいりたいと考えています。

  • 池村委員

    更新まで含めてということでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    はい。

  • 平澤小委員長

    私もこのプロジェクトをどう評価してよいのかなかなか難しいと思っているのですが、補足資料-4の10ページ「事業化、波及効果」において、「プロジェクトの目的」が右の方にあり、そこに例えば、2010年に、燃料電池を220万kWとする旨、記載されていますが、このプロジェクトにおいて、このような目標値として設定をされたのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    このプロジェクトにおける目標値として定めたのではなく、経済産業省が取りまとめている技術戦略マップに記載されているものであり、これを「プロジェクトの目的」としてここに記載をさせていただきました。

  • 平澤小委員長

    このプロジェクトを5年間実施されて、あと数年で220万kWも、このような燃料電池を中心とした分散エネルギーシステムで普及させることはとても考えられないと思うのですが、どのようにお考えですか。

    逆に言うと、このような目標に達するために、「目的達成までのシナリオ」というのをいろいろお考えになったのだと思いますが、どこにどのようなネックがあって達成しないのかを明らかにし、その問題点は、技術的な課題ももちろんありますが、多くの場合はコストや信頼性の問題、代替エネルギーとの競合関係の中で普及しない等、問題点はたくさんあるはずです。これらを産総研がまとめ役になってリストアップし、その上でどこをどうすればこのような目標に近づいていけるのかを整理されることが必要だと思います。

    夢みたいな部分があったり、あるいは非常に現実的な部分があったり、そういうことが混在していて、分散エネルギーシステムとしては実現されることが望ましいのですが、今申し上げたように「目的達成までのシナリオ」に記載してあるものをもう少し整理し、問題点を明らかにして、対処の仕方を明確にするということをお願いしたいと思います。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    おっしゃるとおりです。ただ、この目標自身は産総研だけでできるものではないので、経済産業省、産業界の方等と議論をしていくことが大事だと思います。産総研としては先ほどおっしゃられたようなところをまとめて、提言の中にもリーダーシップを発揮するよう指摘がありますので、そういったところでリーダーシップを発揮して、問題点の提起や研究開発の課題はこうすべきだというところを促してまいります。

  • 平澤小委員長

    是非そのような点を明らかにしていただきたいと思います。

    他にいかがでしょうか。

    この評価に関しては、評価検討会では一応達成されているということになっているとは思うのですが、先ほどのものとも同じようなケースで、より広い立場から見たときのプロジェクトの位置付けは、評価検討会どおりの評価でいいのかという問題提起とさせていただき、もう少し検討していただきたいと思います。今やったプロジェクト自身の評価というより、それを踏まえて今後の提言のところをもっと強化していただく、そのような意見とすることでいかがでしょうか。

    <異議なしの声あり>

  • 平澤小委員長

    それでは、そのような点で技評課とご相談いただいて、是非、産総研でしっかりとしたセンターをつくられ、大学等と連携して早く実現するような、そのような体制をつくっていただき、その経験を活かすようにしていただきたいと思います。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    今後の提言に、先ほど平澤先生のおっしゃられたところや、問題点等の洗い出し、具体的なシナリオに向けたところを少し追加して書くということでよろしいでしょうか。

  • 平澤小委員長

    そのようなことをしていただくのがよいのではないかと思います。

    よろしいでしょうか。

    個別審議に大分時間を超過いたしましたが、4件についてはこれで終了したいと思います。

    プロジェクト評価結果について(包括審議

    「分散型エネルギーシステムの平準化基盤技術研究開発(事後評価)」、「エネルギー・環境技術標準基盤研究(エネルギー需給構造高度化対策)(事後評価)」、 「エネルギー・環境技術標準基盤研究(電源利用対策)(事後評価)」、「石油・天然ガス資源情報基盤研究(事後評価)」、「長周期震動耐震性評価研究(事後評価)」、「石油プラント保守・点検作業支援システムの開発(事後評価)」、「構造物長寿命化高度メンテナンス技術開発(事後評価)」について、事務局(技術評価調査課大久保産業技術総括調査官)から、資料6に基づき、事業概要、評価の概要について簡単に説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答の概要は以下のとおりである。

  • 平澤小委員長

    ここにまとめてあるものは、1つ1つはそれほど大きなプロジェクトではなく、大型のものは個別審議を行ったということになろうかと思います。

    お気づきの点があればご指摘ください。

  • 平澤小委員長

    例えば2番目、3番目の「エネルギー・環境技術標準基盤研究」は、細分化された個々のより詳細な、ただしあまり相互に連関していないプロジェクトが、サブプロジェクトのように列挙されていますが、このようなプロジェクト全体を立ち上げるときの仕組みというのはどのようになっているのですか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    以前、サンシャインプロジェクト、大型プロジェクト、次世代、産業科学技術研究開発制度等ありましたが、いろいろな民間と共同で研究したプロジェクトを補完する形で産総研が基盤的な研究をするという趣旨で、昔は電特の評価費という予算をいただいて予算ができてきたという経緯があります。その後、国立研究所から、平成13年に独立行政法人化をされるに当たり、それが委託費という形に変わってきました。このような中で、予算を取りまとめるときに、サンシャインプロジェクトや研究開発プロジェクトの補完的なものをまとめてきたというところが若干ございます。

    したがって、全体としてその評価の中でも全体の取りまとめとか全体構成がよくわからない、関連がわからないということが指摘されており、それについては、評価報告書(案)の中では、これらについてどういう目的でまとめたのかというところは、図示化させていただいております。

  • 平澤小委員長

    ある種の移行期間なのでやむを得ない経緯もあると思いますが、今後、この種のことを行う場合に、産総研への補助金というような形ではなくて、公募をして行うべきであり、このような小型のものは、むしろNEDOにやってもらう方がより有効なテーマが選ばれるのではないでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    そのようなことから、産総研においては、交付金をいただいており、こういった細々としたものについては、今後交付金の中でやれるものはやっていき、大きなプロジェクトとして産総研が参画するという場合には、その予算の中で取っていこうと考えております。国立研究所でいただいた予算の流れで現状のようになっているところがありますが、今後は是非ご指摘のような形でプロジェクトメイキングに参加して、予算を取ってまいりたいと思います。

  • 伊澤委員

    資料6-1-1の「分散型エネルギーシステムの平準化基盤技術研究開発」において、私の専門分野の光アンプ、光増幅器のことが記載されていますが、これも随分無理をして組み入れているという印象を持ちました。先ほどのご説明で状況は理解できたのですが、やはり随分無理したプロジェクトだという印象です。感想だけです。

  • 池村委員

    一括してご説明されました中で、変更というものが非常に多く見受けられます。エネルギー対策特別会計の大幅な見直しによる予算削減により、政策プライオリティを経済産業省内で検討した結果、年限短縮なり終了なりというのが多く含まれたように思われます。経済産業省内でのこの検討は、プロセスとしては非常によいことだと思うのですが、これまであまり出てこなかったケースなので、少し経緯みたいなことを教えていただけますか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    予算要求のプロセスの中で、本来、これらの分散型エネルギーシステムの研究開発や石油・天然ガスに関することは、エネ庁の担当課が総括的にプロジェクトメイキングすべきものですが、先ほど申し上げたように、国研の評価費という経緯でこの予算がついてきていることから、私ども産総研室が行っています。このような中で、本当にこの予算が必要なのかを担当課と相談し、また予算が大幅削減になったことから、これを機会に見直しを行い、結果的に平成18年度限りで終了というものが多く出てきました。幾つかのプロジェクトのうち、16あったうちの2つは担当課の理解を得られ、一緒に予算要求をして予算を取りましたが、それ以外のものについてはここで一応終了となりました。ただし、良い成果が出ているものもありますので、今後どうするかは、産総研で予算要求を行い、NEDOプロ又は経済産業省に手を挙げるなどして行っていきたいと思います。つまり、このような産総研室が要求する形でのプロジェクトは、18年度で終了するということになりました。

  • 山地委員

    要望として、事業名をもう少し工夫し、少し中身がわかるようにしてほしいと思います。今までのものはいきさつがあると思いますので、今後のものについてです。特に、「分散型エネルギーシステムの平準化基盤技術研究開発」というのはそもそもよくわからず、また、事業概要も頭書きを書くとますますわかりにくくなるので、内容の項目を並べるぐらいの方がかえって早めに理解できると思います。また、資料6の2枚目の3番目「エネルギー・環境技術標準基盤研究」では、頭書きは、「長期固定電源の開発・利用に資する技術を標準化し、」と記載されているのですが、各研究テーマについては、これと結びつけなくてもよいのではないかという印象を受けます。おそらく、資料作成において、いろいろ位置づけをするので苦労されているとは思いますが、むしろ割り切ってわかりやすくしてくれた方が読む方は助かります。

  • 吉本委員

    2番目と3番目の「エネルギー・環境技術標準基盤研究」ですが、なぜこの技術が国際標準というターゲットに選ばれ、それが国益にどのようにメリットがあるのか、評価報告書(案)に記載されているところもあるようには思うのですが、その点が最も重要だと思います。ISO等を取得することは、結果や手段であって、なぜこれを国際標準化するのかが目的だと思います。その目標の設定についても、当然ベンチマークとしての達成指標は、企画提案が通ったことや発行予定等になると思います。このようなエネルギー・環境分野のものを先行的に実施していくということには全く異論はありませんが、テーマ設定において、何のためにこれらを国際標準化していくのかを明確にすべきであると思います。例えば、「(15)ハイブリッド自動車の燃費消費効率試験方法」については、最終的には製品性能に大きく関わってくるので、日本が先行しているハイブリッド車の性能を引き出すことにメリットがあるような評価方法や試験方法等を先に国際標準にしておくと、今後、非常にメリットがあることは理解できます。しかし、例えば、「(19)マグネシウム地金・合金中酸素の分析方法の標準化」では、いまだ酸化物、不純物の把握・管理が産業的にはっきりしていないのでそこを標準化する必要があることは理解できますが、これは国益にどのようにメリットがあるのかが疑問です。ひとつひとつ立て看板のように並んでいて、それはそれで私は良いと思っているのですが、ひとつひとつのテーマがなぜ国際標準を取っていくのか、その意義は認めていますが、それを取得する背景として産業化のメリットがあると思いますので、もう少し対外的にわかりやすくすべきと思います。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    ご指摘のとおりだと思います。ひとつひとつは、NEDOプロジェクト等と補完する形で進めており、このプロジェクトは、産学連携のプロジェクトが後ろに控えております。産総研としてはこういったところをやってほしいという要請を受けて行っているところがあり、それをプロジェクトとして、平成13年の独法化のときに、評価費から委託費の形に変えてきた過程で、このような形にまとまったという経緯があります。ご指摘のとおり、わかりづらいというところについては、今後、これはプロジェクトに限らず産総研の研究開発は非常に幅広くやっておりますので、わかりやすく説明してまいります。

    また、それがどのような目的で国策に貢献していくのかというところについての説明責任を果たすように努力してまいりたいと思います。

  • 平澤小委員長

    資料6の3ページの「長周期震動耐震性評価研究」では、「総合評価」が2.0点(事務局注:評点は3点満点)、「目標の妥当性」、「成果、目標の達成度の妥当性」、「研究開発マネジメント・体制・費用対効果等の妥当性」については、2点を切っており、低めの評点となっていますが、プロジェクトの内容としてはいかがなものなのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    これは、当初5年計画だったプロジェクトを2年で終了させ、平成17年から18年の2年間事業ということで、当初設定した目標をあまり達成できなかったこと、研究成果についても、そもそもこれが本当に役に立つものなのかという議論もあったことから、目標の妥当性と成果、目標の達成度の妥当性が低くなっています。また、研究開発マネジメント・体制・費用対効果については、途中で終了することになったことを対外的に透明性を確保した形で行うべきであったのではないかという指摘を受け、2を切る評点をいただいきました。その結果、トータルとして総合評価も低くなったということです。

  • 平澤小委員長

    「長周期震動」は、新聞等でもよく目にし、この課題自体は非常に重要だと思いますが、なぜ5年事業を2年で切ってしまうのでしょうか。あるいは、他で同じような研究を行うのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    これは予算要求のプロセスの中でそうなってしまったということです。ただし必要性は、石油特会であることから、石油プラントを対象にしていますが、石油プラントのみならず、例えば、原子力発電所でも取り組まなければならないものです。産総研の中では交付金をいただいて行っており、今後、このような予算要求に向けたプロジェクトメイキングを行うことによって、研究開発を継続して取り組んでいきたいと考えております。

  • 平澤小委員長

    全体としてプロジェクトをつくる段階で、今のような経緯でやむを得ないところはあるのかとは思いますが、プロジェクトメイキング自身を新しい体制の中で、十分戦略的に取り組めるような体制を是非整備していただきたいと要望します。

    ほかによろしいでしょうか。

    それでは、今のような包括審議のコメントは、議事録に記載していただくことにしたいと思います。

報告事項

(1)第21回評価小委員会御指摘事項への対応等について

前回(第21回評価小委員会)の指摘事項のあった案件について、事務局(本橋技術評価調査課長)から、資料8に基づいて、「中小企業・ベンチャー挑戦支援事業」及び「革新的実用原子力技術開発費補助事業」の審議における指摘事項を踏まえ、評価小委員会の意見として、それぞれの評価報告書(案)に追記した旨、報告した。

次に、今回審議案件の評点結果のポートフォリオについて、事務局(本橋技術評価調査課長)から、資料7により、評点については、事業の目的、施策と位置づけの妥当性の評価が最も高く、事業化、波及効果についての妥当性の評価が最も低いという結果が出ており、従来のトレンドと同様である旨、報告した。

  • 平澤小委員長

    何かご質問等ありますでしょうか、よろしいでしょうか。

(2)その他

  • 平澤小委員長

    それでは、用意された議題はこれで全てですが、議題以外の点でご発言がありますでしょうか。

  • 鈴木委員

    例えば、「長周期震動耐震性評価研究」のように、当初5年計画の事業が途中で終了せざるを得なくなった案件について評価を行い、悪い結果が出ることには、違和感があります。研究を実施している側にとっては、非常にモチベーションが下がることであるとも思います。このような案件については、この評価小委員会としてどう対処していけばいいのか、平澤先生は、どのようにお考えになられますか。

  • 平澤小委員長

    本来は、実施すべき研究だとは思うのですが、新たに仕切り直しをしようということやいろいろな事情を勘案して、途中で終了することになったと理解したいと思います。この件については、特に付加されるようなことは何かありますか。

  • 本橋技術評価調査課長

    特にございません。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

    それでは、今回はこれで閉会にしたいと思います。遅くまでありがとうございました。

-了-

 
 
最終更新日:2008年5月9日
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