経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会評価小委員会(第23回)‐議事録

日時:平成20年4月24日(木)14時~17時30分
場所:経済産業省本館7階7西1共用会議室

出席者

委員:
平澤小委員長、池村委員、伊澤委員、菊池委員、鈴木委員、辻委員、冨田委員、山地委員、吉本委員

経産省出席者:
徳増審議官、齋藤技術評価調査課長(産業技術政策課長)、大久保産業技術総括調査官他

議事次第:

  1. プロジェクト評価の結果について(個別審議)
    • 噴流床石炭ガス化発電プラント実証(中間評価)
    • 次世代高速通信機器技術開発プロジェクト(事後評価)
  2. 制度評価の結果について(個別審議)
    • 地球環境国際研究推進事業(中間評価)
  3. 追跡評価の結果について(個別審議)
    • 分散型電池電力貯蔵技術開発プロジェクト
  4. プロジェクト評価等の結果について(包括審議)
  5. その他(報告事項)
    • 第22回評価小委員会指摘事項への対応について
    • 平成20年度技術評価実施計画(案)について

議事概要

  • 新任の辻委員から、一言あいさつがあった。
  • 齋藤技術評価調査課長(産業技術政策課長と併任)から着任のあいさつがあった。
  • 事務局から(技術評価調査課大木)から、配付資料の確認及び説明を行った。
     

プロジェクト評価の結果について(個別審議)

(1)「噴流床石炭ガス化発電プラント実証(中間評価)」について電力基盤整備課生越電力需給政策企画室長から、補足資料-1に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 山地委員

    この実証プロジェクト単独でみれば、私も評価は高いと思うのですが、最後におっしゃったように、CO2削減のために、今後はCCSに結びつけていくというところが重要だと思いますので、それをぜひ心がけてほしいと思います。

    補足資料-1の9頁に、「波及効果」ということで、「CO2の排出削減効果」で(最新鋭微粉炭火力に比べCO2排出原単位が13%低減)と書かれているのですが、現在、この実証機だと送電端効率40.5%で、発電効率はそれほど高いとは言えません。微粉炭でも超超臨界圧だと相当いけますので、これで本当に13%減になるのかという単純な疑問があります。これは、今後、実用機のところでもっと上がることをお考えなのかどうか確認したいのです。

  • 生越電力需給政策企画室長

    ご指摘のとおり、この実証プラントでいきますと、新鋭微粉炭火力USC41~43とほぼ同程度です。こちらでの試算の前提は、1,300度級、1,500度級のガスタービンを使うということで、1,500度級のガスタービンを使って実用化されるであろうものとの比較で書かせていただきましたので、数字がこのようになっております。

    1点補足で、現状では、1,200度級のガスタービン、つまり、25万キロWという小型のものに見合うタービンを使っております。

  • 菊池委員

    「評点結果」において、3項目が低い評点になっており、これは、評価委員の方々の多数が2点をつけたと思われるのですが、何か理由があるのでしょうか。

  • 生越電力需給政策企画室長

    今回、事後評価ではなくて、中間段階の評価でございまして、成果、目標は、最終的な運転試験も全部終わったところで出そろうと考えており、そのあたりで評点をおつけになった先生方の思いが出ているのではないかと推察しています。

  • 伊澤委員

    補足資料-1の9頁に「エネルギー価格の牽制効果」とあり、約1,143億円という数字が載っております。例えば、電力にしてキロワット当たりの単価は幾らになるかといった比較をすると、このシステムはどんな状況になると理解すればよろしいのでしょうか。

  • 生越電力需給政策企画室長

    ご指摘は、発電原価のイメージかと思いますが、この牽制効果は、発電原価とは別の試算をさせていただいています。発電原価の方で申し上げますと、このプロジェクトは、最終的に実用化されるものを目標として、今の微粉炭火力と同等程度かそれ以下ぐらいのもので、それは建設コストと石炭の燃料を含めたランニングコストとの見合いがあり、そういったところを目標にして開発を進めているところでございます。

  • 伊澤委員

    低品位の石炭を使えることが特徴で、値段はそんなに変わらないと理解すればよろしいのですか。

  • 生越電力需給政策企画室長

    発電効率が上がる関係で、ランニングコストは、今使われている微粉炭火力に比べまして下がることになります。ただ、IGCCそのものは、先ほどシステムの図をご覧いただきましたが、ガス化炉から何から設備的にコストがかかる部分がございますので、そういうところとの見合いで、トータルで微粉炭火力よりもよくなるようなところを目標にしてあります。

  • 吉本委員

    今回、こういった実証プラントは、海外への販路拡大にもつながっていくのではないかという提言がありますが、このような実証の試験評価方法として、国際的にも標準化された試験方法、あるいはベンチマークが存在するのでしょうか。また、このプロジェクトの評価の中で、今後の販路拡大に当たって、技術だけではなくて、何らかの政策的支援との抱き合わせの可能性が指摘されているのですが、これに関して、もう少し踏み込んだ具体的なご意見が出されたのかどうか教えていただければと思います。

  • 生越電力需給政策企画室長

    まず、2つ目のご質問についてですが、電力技術評価委員会の委員の方々から、踏み込んだ意見ということでは特にございませんでした。一般論として、これは非常に高効率でいいものであって、いいものであれば世界にどんどん広まっていくであろうということで、政策との関係で何かやっていけることがあれば、考えていってほしいといった意見でした。

    1つ目のご質問の評価方法や標準についてですが、こういったプラント、特に発電所関係のものを評価していくときに、どういった項目でみていくかというのは、この新しいタイプの発電所にかかわらず、これまでなされてきたものがあります。例えば、熱効率はどうだとか、どれだけの時間運転をして、耐久性はどうだとかというのは、世界的にも各メーカー共通でやっているところだと思いますので、そこのところは大丈夫だと思っております。

  • 平澤小委員長

    これは、ガス化して、直接タービンを回すわけですが、石炭に含まれているもともとのサルファなどが最終的に環境に与える影響みたいなものはどういう形で除去されているのですか。

  • 生越電力需給政策企画室長

    硫黄分なども全部除去するようにしてございまして、環境性のところで、SOx8ppm、NOx5ppmで、ばいじんも4mg/Nm3ということで、まさに環境基準との関係で遜色ないものを目標にしてあります。ガス精製のところで硫黄分の除去なども行った上で、ガスをこのタービンの中に入れていく。排気のときにそういったものを除去するのではなくて、ガスタービンに入れる前にそういうのを除去するというやり方をとっております。

  • 平澤小委員長

    これらのコストも入れて、先ほどご紹介があったような形になるということですね。

  • 生越電力需給政策企画室長

    そのとおりです。

  • 平澤小委員長

    わかりました。

    ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

    それでは、本件は中間評価ということですが、ご報告のとおり了承することでよろしいでしょうか。

    (「異議なし」声あり)

    どうもありがとうございます。
     

(2)「次世代高速通信機器技術開発プロジェクト(事後評価)」について情報通信機器課平井課長補佐から、補足資料-2に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 菊池委員

    この評価報告書(案)を読んで非常に奇異に感じたことがあります。私は知的財産を専門にしていますが、「特許創生」という言葉があり、特許を出願したのであって、特許を取得したわけではないと思いますので、非常に気になっています。特許を創生するのではないと思われます。この分野の国際競争力は、特許を取れるか取れないかによって変わります。また、評価検討会は、平成20年の2月まで行っておられ、本件技術開発は、平成18年度までの事業だということは、平成19年に特許になっているものもある程度あるかもしれません。後から出願したとすれば、開示は18ヵ月後ですから、その辺りまで調べて書く必要があるのではないかという感じがするのです。今、いろいろ説明されても、本当に特許になっているのだろうかと思ってしまうわけですが、そのあたりいかがなのでしょうか。

  • 池田(アラクサラネットワークス株式会社)

    実際のところ、2年半強ですが、特許を出願して公開になったものはまだ一部でございます。その先に審査請求があって特許になりますので、審査請求のステータスがまだ来ていないというのが実態でございます。ですから、一部は公開になっていて、一部はまだ出願状態でございます。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    別の視点の話でございますが、特にIT機器の分野におきましては、ご指摘のとおり、特許対特許の争いになります。ただ、特許対特許でビジネスの争いになったときに、その視点は2つあるわけでございまして、1つは、特許をおさえているから、この特許を使った人からロイヤルティーを回収するという非常に直接的な従来型のビジネスがあるわけですが、このプロジェクトでアラクサラさんが、特許を10取得したから、70取得したからといって、ロイヤルティーでのビジネスを描きながらこの技術開発に取り組まれたのではなく、ロイヤルティーをたくさん稼ごうということでもありません。

    もう一つの視点は、ビジネスでやるときに、そのクロスライセンスも含めて、相手のビジネスとの拮抗関係を維持していくという意味で、これも特許になります。このときには、中身も重要ですが、数対数の争いになる。クロスでやる場合には、特にそういう状況になるわけでして、その数だけ積み上がっていて、実際に特許になっていくものはこれからなのかというご指摘に関しては、そのとおりなのですが、最初のところで数をとれるところまで一気にやっていかなければならないというのは、このビジネス、特にIT機器の分野のちょっと悲しい特質であると思います。

  • 菊池委員

    私が指摘しているのは、「特許創生」という言葉にミスリードがあるから、気をつけて使ってくださいというのが1点です。

    もう一点の中身の件については、今おっしゃられたことはよくわかります。そうであるとすれば、国際標準のITU―T(International Telecommunication Union Telecommunication Stan((d))ar((d))ization Sector)の話をもっと書くべきですし、パテントプールに関する議論がどこかに入っていてもよいのではないかと思います。

  • 池田(アラクサラネットワークス株式会社)

    まず、言葉の「創生」ですが、特許をつくっていくときに「創生」といって、出した特許の権利化をどうやってマキシマイズするかというのを「育成」と呼んでいます。その先に「活用」があるという言葉遣いでやっています。一般的かどうかはちょっとわからないのですが、そういう意味で、ここで出しているのは、この期間でやったものの「創生」であるということです。もちろん、もっと過去に、あるいは、日立、NECのときに出しているものに対して育成活動や活用活動をやっているわけでございます。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    ミスリードのないような言葉を考えさせていただこうと思います。

  • 菊池委員

    評価報告書(案)127頁の「知材」の「材」は、「財産」の「財」にしていただきたいです。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    申しわけありません。

  • 平澤小委員長

    今の菊池先生の案といいましょうか、ここで「創生」としている部分は、どのような用語にすれば適切ですか。

  • 菊池委員

    一般的に「特許出願」でしょうか。我々はごく普通にそう使っています。発明、インベンションは、当然、創生という意味で使っているのですが、余りにも奇異に感じたものですから。

  • 平澤小委員長

    手続きどおりの言葉に置きかえれば誤解はないということですね。

  • 伊澤委員

    補足資料-2の13頁に「マーケティング戦略と行動力の不足」ということが書いてありますが、こういったルータのユーザーは非常にクリアにみえておりまして、マーケティングとちょっと違うなと。要するに、日立さんにしろ、NECさんにしろ、客先の要求条件は十分おわかりのはずですので、そういう観点で、このコメントはちょっと理解できないのです。

    補足資料-2の4頁に書いてある目標ですが、エネルギー効率を半分にするとの記載があります。エネルギーは非常に大きな問題になっているのですが、現時点で、この5Watt/Gbitは、コンペティターの製品に比べて優位性がどのくらいあるか。結果的には、その辺で売れるか売れないかが決まってくる。もちろん、ソフトウエアも絡んでくるのですが、このレポートは、でき上がったルータのどういうところがよくて、どういうところが問題で、現状、ユーザーになかなか使ってもらえないのか、その辺をもう少し明確に記載すべきではないかなというのが私の感想です。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    先に前半の部分についてですが、このプロジェクトの実施者と担当原課としまして、当初のねらいとして、まさに今、ご指摘のあったとおりのことを考えていたわけです。今、国内で電気通信を業として行っている人たちは、もちろん決められて免許をもっている人たちです。そこに対しては、しっかりと営業していけばいいだけのことだと思いますが、一方で、このルータを入れる先、営業先はさらに広がるだろうという議論がございまして、1つは、エッジといわれています事業者、経済産業省の中にもルータが入っているわけでございますが、そういったネットワークの事業者ではなくて、実際にビジネスをしている事業者にも、今後、インターネットが事業のツールとなって入ったときに、ルータを入れていただくビジネス先として広がるだろうと、もう一つは、国際的なところではないかと考えており、どちらにも営業の体制をしっかりとっていただくべきではないかというのが「マーケティング」という言葉でございます。5ワットがどのくらい訴求力があるのかについては、アラクサラさんからお願いします。

  • 池田(アラクサラネットワークス株式会社)

    この研究開発を始める時点での私どもの製品でいいますと10Watt/Gbit/sだったのです。米国の大手企業に対して、それでも競合力はある程度あった。5ワットの時点で一部ばらつきがあって、そういうものに余り価値観を見出していないところと見出しているところがあって、見出しているところとは競合しているようなレベルです。圧倒的に勝っているかというと、そういうことはないですが、コンピートしているような数値だと思っています。

    先ほどの「マーケティング」についてですが、私どもの製品を納めるところは、通信事業者さん、官庁、大手企業、大学、自治体であったりするわけです。通信事業者さんはストレートに議論できるのですが、ある程度マスになっていくと要求が多岐にわたっておりまして、そんなに簡単ではなくて、特に「省電力」といったときに、では、電気代で訴求できるのかというと、必ずしも通信事業者さんのようには訴求できないわけでございます。それに対して、事後評価で受けたご指摘を考えてみますと、例えば、もっと社会的責任に訴えた方がいいのではないかとか、電力効率のいいものは壊れにくいという切り口だってあるだろうということで、その点、アメリカの会社等に比べて、マーケティング力として稚拙なところがあるのではないかというご指摘と解釈しています。

  • 伊澤委員

    ここで、議論すべきことではないかもしれませんが、ご承知のように、大型のルータとオフィスに置くようなルータとはスペックの目標が違ってくるわけで、今のように、その辺の議論を一緒にしてしまいますとその評価があいまいになって、本当の意味での評価ができないのではないかという感じがいたします。もちろん、一般的に、消費電力を減らすのはいいことなのでありますが、特に学会などで一番大きな問題になっているのは、大型のルータは、今ではビルの中に置けないぐらい熱密度が大きくなってしまうということで、そういう状況にあるわけです。これがそのターゲットにあるのかどうかは知りませんが、一体どういうターゲットのルータを開発していくのかということを明確にした上で、この目標が達成されているのかどうか、あるいは、達成されたにしろ、意味があるのかどうかということを議論されていないためあいまいになって、評価のところで異常に低い評点となっているような気がするのです。私も一部専門家なのですが、お話を伺っていて、どうもよくわからないなという感じがいたしました。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    目標としては、大きさを決めているわけではなく、今後、ルータという機器がネットワークを支えるとき、消費電力の過大なところをブレークスルーすることが必要であるという単純なものでございます。技術でみたときには、大きいものから小さいものまで、全部一律的に適用できる技術にすることとし、技術がつくれて、その技術がスペックを達成したという意味では、ここで終わりだと思っているのです。ところが、国のプロジェクトで実施した以上、それが世の中に普及しないと価値がないというところがあって、次の評価の項目では事業性のところが入ったわけです。ここで事業性を評価する以上、ターゲットとしてだれがいて、どういう機器であって、そこに何台入りましたか、あるいは何台売れる見込みがありますか、今後5年間でどういう事業計画を立てますかという議論を2つ目の評価項目でやった途端に、先生ご指摘のとおり、では、それはキャリア向けに非常に高速なところをやるのか、あるいはエッジあたりをやるのか、あるいは、私どもはターゲットにしていませんが、家庭に1台ずつ入るホームルータといわれている世界までやるのかという議論をせざるを得なくなってしまいまして、2つ目の評価に関しては、ビジネスのターゲットとして、キャリアだけではなくて、エッジのルータみたいなところまでちゃんとねらっていけるような体制づくりをご評価の対象にしていただいた次第でございます。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

  • 伊澤委員

    結構です。

  • 平澤小委員長

    ほかにいかがでしょうか。

  • 吉本委員

    菊池先生が触れたこととも重なるのですが、事業性を評価するのであれば、こういう外部ネットワーク性の高いものに関しては、最初から日本の技術を国際社会でどうやって生かせるのかという視点が重要ではないでしょうか。つまり、研究開発成果の標準化ではなくて、当初からそういうことを念頭に置いた上で、ビジョンをもって走るべきではないかと。携帯電話のように、日本は優れた情報通信技術を有していても、国際標準が取れていない。次世代ネットワークに関しては、韓国は以前から国策として国際標準の獲得に熱心に取り組んでいます。インターネットプロトコル関係の標準化団体に既にご提案されていますが、こういったものは、同時にISOみたいなところもとりあえず押さえていかないとなかなか規格競争に勝てないのではないでしょうか。どちらでやるのか、両にらみも必要だと思うのですが、そういうところも含めて検討すべきではないかと思います。

    あと、欲をいえば、巻き込み型の体制づくりも必要ではないでしょうか。今の会社さんの体制でやっていくにしても、国内でももっと仲間をつくっていかないと日本の技術を世界に出すことができないのでは。研究開発体制のマネジメントは、ハンズオン支援だけではなく、オールジャパンでやっていく体制が今後必要ではないかと感じております。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    まさにご指摘のとおり、そのように心得ますということであろうかと思います。

    ただ、技術開発のスタート段階で標準化を意識するのは当然のことでございまして、我々は、スタート段階から標準をねらっていくべきと書いたのですが、この標準化団体のこの標準をとりにいくというのが技術開発より前にわかるかというと、これは鶏と卵でございまして、技術ができたから標準があるので、技術が何もないのに標準だけやりましょうというのはないわけでございますので、ご指摘は重々心得ておりますが、技術開発と出てきたものを標準化していくのは、鶏と卵ではなくて、車の両輪として同時に転がるべきものと考えております。

  • 平澤小委員長

    よろしいですか。

  • 吉本委員

    はい。

  • 菊池委員

    今のことにあまり突っ込みたくないのですが、ただ、今のITU―Tにしろ、ISO、IA、ローカルなECMAでも、議論のところはかなり進んでいて、ワークショップのデータは公開になっているわけです。本件事業は、平成16年度から平成18年度の事業であるから、わかっているはずです。そうすると、そのようなところまで突っ込まないと、WTOのTBT協定のもとで何かしましょうといっても何もできませんが、そのように思いませんか。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    TBT協定との関係で何もできなかったわけではなくて、情報収集も含めて、できるところはやってきたつもりでございます。でき上がった技術に関しては、今後、アラクサラさんのような実際に技術をもっている方が標準化を進める。これは今後も手を抜かれないで進めていただけるものだと思っております。

    ただ、今、ご指摘の幾つかの団体で、特に省エネルギー、あるいはエネルギー消費のビジュアライゼーションというところで、そういうフォーラムが起こっていることは我々も情報としてもっておりますし、幾つかのところはぜひ積極的にとりにいきたいというと、こういう場ですから語弊がありますが、貢献したいと考えております。

    ただ、これも「釈迦に説法」でございますが、ITの分野でいい技術が日本でできまして、さあ、世界でお使いくださいということで通るような甘い世界ではないのも事実でございまして、先ほど来、先生方からご指摘があるように、お仲間をどうつくっていくか。技術は当然PRする。それだけではなくて、実際に使ってくれるお仲間をどこでつくっていきながら数を集めていくかというのも重要な戦略でございまして、そういったところも含めて、今後、アラクサラさん、あるいは、その親会社である2社の戦略的な事業展開に期待している次第でございます。

  • 鈴木委員

    このプロジェクトの成果がどうこうではなく、参考のためにお聞きしたいのですが、総務省のプロジェクトとの関係はどうなっているのでしょうか。

  • 平井情報通信機器課総括補佐

    一つの開発目的に向かって、お金を出し合っているかとか、一つの成果を得るために特許を使い合っているかといった意味のご指摘であれば、残念ながら、そういったところまでの連携は組めておりません。ただ、我々がこのプロジェクトで研究開発していることは、学会での情報共有というベースではもちろんシェアさせていただいておりますし、総務省が、特にNICT(独立行政法人情報通信研究機構)を中心に、もう少し高い将来の目標を定めて進めている事業の内容も承知しておりますし、少なくとも意味のないコンフリクトになることはないような形で進めております。

  • 池田(アラクサラネットワークス株式会社)

    NICTの実証実験では、日本の研究ネットワークのところに我々の開発したものをもっていって、それを使っていただくという形で、実証実験をやっていただく側と、それのノードを研究する側という形でのかかわりは、この期間の中でもやらせていただきました。

  • 伊澤委員

    せっかくいいものができたわけですが、この装置は、今、NTTが宣伝しているNGN(次世代ネットワーク)に入っているのでしょうか。

  • 池田(アラクサラネットワークス株式会社)

    個別のお客様との具体的な取引については、取引の有無を含めて回答はご容赦頂きたくお願いいたします。

  • 平澤小委員長

    今、いろいろご議論があったわけですが、事業分野としても、なかなか競争の激しい、流れの速い領域であり、そういう対象に対しての研究開発評価だけではなく、事業評価、それのマネジメントまで含めての議論だったと思います。その点で、まだ整理できていない部分が多少あったかと思います。

    本件に関しては、評価検討会のご報告をそのまま了承というのではなく、評価小委員会として、今ご議論があったことをコメントとしてつけさせていただいたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

    (「異議なし」声あり)

    そのコメントの中身については、委員長の私に一任ということでよろしいでしょうか。

    (「異議なし」声あり)

    では、よろしくお願いします。
     

制度評価の結果について(個別審議)

「地球環境国際研究推進事業(中間評価)」について、地球環境技術室三橋室長から、補足資料-3に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 鈴木委員

    こういうのを評価するのは非常に難しいと思うのですが、共同研究をやった件数や協力関係に持ち込んだ件数など、一応数量的な指標が出ており、これらについては、何件やれば十分ということはないと思いますが、たくさんやったとおっしゃられた。それでも、今のご説明の後の方を聞いていると、IIASA(International Institute for Applie((d)) Systems Analysis:国際応用システム分析研究所)の研究にフォーカスすることにしたということで、逆にその件数を狭めるような説明をされているのですが、その辺はどのように整合をつけているのでしょうか。

  • 三橋地球環境技術室長

    ご指摘のとおりの説明をしたのですが、予算が非常に厳しく削減されている中で、ここの研究開発のプロジェクトは、国際協力もありますが、どういう国際協力があり得るかということで、最初は萌芽的なものを探すという位置づけで立ち上がってきた経緯がございます。国際協力になるプロジェクトはありませんかということで公募を実施してきたような形で、芽のあるものを拾ってきたというのが事の経緯でございます。それが14件で、実際に国際的な場で承認されたのが4件ということでございます。予算が非常に厳しくなってきた中で、外国との非常に有望な研究、特に国が手元で行うものと、個別にプロジェクトとして研究開発していって、予算要求を個別にするものに分けますと、気候変動のモデルの分析ということで、2050年、あるいはもっと長期的な視点に立って、どういったところで削減していくか、そのメカニズムとともに解明するところが重要と私どもは政策的にとらえまして、そこに国際協力の予算を傾注してきたという経緯でございます。

  • 鈴木委員

    この制度の目標自体は、国際協力の場を設定するのをいかに広げるかというところにあって、個別の研究の中身まで踏み込んだ支援をするという話ではないような気がするのですが、私の理解が違うでしょうか。

  • 三橋地球環境技術室長

    おっしゃるとおりでございます。実際に国際協力という入り口で探してきているということでございます。実際にそういう形で実施しているのですが、IIASAのところは、IIASAと行う研究のテーマとして、それが採用されてきているということでございます。

  • 冨田委員

    これは、制度をつくって、その制度のつくり方がいいかどうかを評価するのですか。それとも、制度をつくって、何かをやったことを評価するのですか。これは何を評価していいか、私、いまだにわからないのです。要するに、国際協力制度をつくる事業なのですか。それとも、その事業で何かをやったことも総合的にみるのですか。

  • 齋藤技術評価調査課長

    最初の中間評価と2番目の事後評価は研究開発の中身を評価していただいて、先ほどの結果のとおりなのですが、本件は、制度評価といっておりますので、例えば、制度でタマを探す方法が良いかどうか。その結果、出てきたものは、良いものもあれば悪いものもあるということで、ある程度仕方がないところはあると思うのですが、制度の方に重点を置かれて、ご意見を賜れればと思っております。たまたま中で一番ヒットしているものがあるということで、今の説明はCCSの話しになりましたが、本来は、そういう選び方ではないのではないかとか、最初から国際的な場でタマを探してくるのではないかとか、制度そのもののご議論とご理解いただきたいと思います。

  • 冨田委員

    その話しはわかりました。そうであれば、国々を見渡して広く薄く集めるよりは、どこにどんな人がいるかというのをみつけるような制度にもっていった方が良いのではないかと思うのですが、それはやっておられるということでしょうか。

  • 三橋地球環境技術室長

    もともとこの分野は、国際協力の場が幾つか設定されておりまして、先ほど申し上げたCSLF(Carbon Sequestration Lea((d))ership Forum)や気候変動枠組み条約での技術のフォーラムなどもあります。個々の研究機関において、このようなフォーラム等を活用して協力したいというタマがあるかどうかがポイントで、日本で研究を行っている人の発意によってパートナーをみつけてきて、手を挙げてもらうという制度になっております。

  • 伊澤委員

    補足資料-3の2頁の「概要」のところに「気候変動メカニズムの解明や」云々と書いてあって、結果的にはCO2の話に結びついている。私は、基本的には、それで間違いないのだろうと個人的には思うのでありますが、私が所属している大学には、全く違うことをいっている人間がおりまして、その詳細については、「文藝春秋」の今月号に書いてあります。要するに、世界中でCO2だけの議論が行われているのですが、CO2だけではないのだと。彼はたしか地球物理の男ですが、その男だけではなくて、海外の先生で、似たようなことをいっている人がいるようです。どっちが正しいかはわかりませんが、そういうことも含めて、ここでしっかり議論しないと、後になって制度的に間違えることにならないのかなと思います。私は専門外の人間ですが、そういう意味で、この制度というか、運用の問題かもしれませんが、何か問題はないのかなというのが私の感想です。

  • 三橋地球環境技術室長

    背景を含めて少しご紹介させていただきますと、「文藝春秋」の記事は私も読ませていただいておりまして、その内容について論評とか議論するということではもちろんないのですが、地球の寒冷化が進むということまで言及されているものでございます。その中身の議論は別にして、現在、気候変動枠組み条約のもとで議論になっていますのは、IPCCと呼ばれています専門家のパネルによって議論されたシナリオが20あるのですが、そのうちの幾つかが非常にピックアップされて、これを政治的に利用していると私が論評してはいけないのでしょうが、技術的にきちっとシナリオが幾つもある中からつまみ出して、それがハイライトされて、可能性があると言っているのが、こうだに変わっていって報道されている。もう少し申し上げますと、例えば、京都議定書を批准している国という立場に立ちますと、行政府として、これをいかにきっちり遵守するかという視点はもちろんございまして、そういったことにきっちり対応すること、足元できっちり積み重ねていくことも、この予算を使う以上、必要なことであると考えております。

  • 吉本委員

    何年か前にこの会議で、たしかライフサイエンスの分野だったと思うのですが、同様の国際協力のスキームの制度評価がございました。そこにはアンケート調査結果が掲載されており、日本がファンドを出していることは海外の研究者の方に知られているのに対して、日本の研究者には余り知られていなくて活用が少ない、困っている、といった内容だったと思います。今回の評価報告書の本編の方で、既に評価の先生方が問題点や改善すべき点について、すごく的を射たコメントを出されていると思いますが、この制度の目的は何なのか、国際貢献ということで日本がイニシアチブをとっていきたいのはどういうところなのかが明確になっていないように思います。そろそろ、金だけ出す、その受け皿としての制度を用意するのではなくて、もっと国際貢献に戦略的に取り組む時代ではないかという指摘がなされていましたが、本当にそのとおりだと思いました。IIASAが優秀な研究機関であることは存じていますが、もっと目的を絞り込んで、最初からIIASAと共同プロジェクトと立ち上げるような形でもよいと思いますので、せめて、日本が国際気候変化の枠組みで国際協力を行っているというプレスティージにつながるようなお金の出し方をしないといけないのではないかと思います。世界も知らない。日本人も知らない。でも、お金は流れてどこかで研究開発がなされている、というのではなく、日本もだんだんとお金がなくなってきているのですから、ボランティア的なお金の出し方をするのではなく、もっと日本のプレスティージを向上させられるよう、費用対効果も考慮したスキームにもっていっていただきたいと思います。今さら私があれこれいうことはなく、問題点は既に評価報告書の中に書かれていると思いますので、今後、経済産業省さんの国際協力スキームに生かしていただきたいと思います。

  • 三橋地球環境技術室長

    その点、まさしくご指摘のあったところでございますので、そのようにと思います。

  • 鈴木委員

    補足資料-3の5頁に記載されているような目標や指標は、この制度でやられたものの絶対数をこのような形で書いていただいているのですが、国際的な二国間協力とかいろいろなものがあって、そのうち、どのくらい、この制度によって日本のシェアが上がったのかとか、比較できるような指標ができたらもっとわかりやすいのではないかなという気がします。

  • 三橋地球環境技術室長

    今回、評価全般の中で、制度を評価できる指標などが足りないということが指摘されていますので、指摘の点を考慮に入れた対応をしたいと思います。

  • 平澤小委員長

    これはプログラム評価といいかえてもいいかと思うのですが、今、この制度評価自身、日本ではまだそれほど発達していないわけですね。経済産業省が早い時期から取り上げてはいるのですが、私の立場からいうならば、やり方、方法としてはまだ深まっていないと思います。

    これは一つのいい事例になるかと思うのですが、例えば、補足資料-3の4頁のところに、このプログラムの「目的」や「目標」等が書かれています。いろいろご議論がありましたように、この文章を何度読み返しても、どこにターゲットがあるのかというのがよくわからないのです。多分、つくられたときにいろいろな意見があって、それらのつじつまを合わせてやっていくと、このようになったということではないかと思うのです。本来、制度を設計するときには、その制度によって何を解決しようとするのかということを明確に示して、それを解決するためにどのようなアプローチをとるのか、どのような方法をとるのかということを具体化する。そのような設計になっていないと、評価する際に評価することが困難になります。

    補足資料-3の9頁にあります評価検討会でのコメントは、妥当なことが指摘されていますので、この評価小委員会としても、この制度評価について、もう少し制度の設計段階から評価できるような形にしていくべきということをコメントとしてつけたらどうかと思います。具体的には、補足資料-3の9頁に書かれているような内容を踏まえて改善していく。この制度のターゲットをもう少し絞り込んで、成果が上がるように制度設計を改善することを要望してはどうかと思いますが、よろしいでしょうか。

    (「異議なし」声あり)

    では、このコメントの文面に関しては、委員長に一任させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
     

追跡評価の結果について(個別審議)

「分散型電池電力貯蔵技術開発プロジェクト」の追跡評価結果について、同追跡評価WG座長の菊池委員から、資料6に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 冨田委員

    炭酸ガスの削減やガソリンの消費量の削減というのはよくわかるのですが、リチウム電池を実際につくるとき、あるいはリチウム電池に寿命が来たとき、どれほどのお金がかかるのですか。

  • 菊池委員

    リチウム電池の廃棄に関してのコストはかなりあると思います。これに関しましては、委員会の中では議論されましたが、具体的な数値計算はしておりません。

  • 冨田委員

    そうですか。やはりLCA(ライフサイクルアセスメント)的な考え方をもってこないと、これはプラスには間違いないのだろうと思うのですが、これだとオーバーインスティゲーションにならないかなという心配があるのですが。

  • 菊池委員

    これは今、リチウム系を反映していますが、現在使われている電池系に関しても、つくってからリサイクルしたものを利用して、その後というところの問題はあると思います。2008年の段階で、これから使おうという話しですが、別の系列の電池系がありますので、それの廃棄問題が数年後に出てくることは想定しております。できればそういう追跡評価を定点的にやるべきだと思っております。

  • 山地委員

    移動体向けと定置型ということで分けて評価されていて、定置型は、夜間電力をためて負荷平準化というのはそれほどでも、ということですが、最近は定置型も、太陽光はまだ具体的にはなく、アイデアぐらいですが、風力とか再生可能エネルギーとリンクして、そちら側の出力へ脱化といった使われ方になると考えます。今はリチウムよりNAS電池でしょうが、将来、リチウムイオンあるいはニッケル水素はあると思います。

    定置型と移動体を分けているわけですが、アメリカ中心の検討で、プラグインハイブリッドやEVのバッテリーなど、両者をリンクする動きもあるわけですね。結局、系統と連系するということになるのか。チャージのところのコントロールで負荷平準化というか、あるいは再生可能なエネルギーの調整もできる。アメリカはむしろビークル・ツー・グリッドの方で系統、いわゆるアンシェラリーサービス的なことをやる。そういう側面もあれすると、もう少し広がりが増すかなと思って聞いておりました。

  • 菊池委員

    各委員の評価のところには、系統連系の視点から、現時点での視点からの評価ということで、報告書を見ていただければわかると思うのですが、今ご指摘があったのは、その辺りのところだと思います。

    今回の分散型貯蔵のプロジェクト、1992年度から2001年度まであったプロジェクトの成果がどのように利用されているのだろうかというところと、今、具体的に出てきているものがどのように使われているのかというところが、エビデンスとしてなかなかリンクしないというところもありまして、別系統で動いていたもの、また、このプロジェクトをリファーした形で動き始めたものもあったものですから、委員会の中では、そこまでは書かないことにしようと。もう少し書きたかったのですが、書くためのエビデンスがなかなか見つからなかったということであります。

  • 平澤小委員長

    多分、このプロジェクトが終わってからではないかと思いますが、リチウムイオン電池の事故がいろいろあったりして、その事故がその普及などにどういう影響を与えたのかといった視点はいかがなのでしょうか。

  • 岩谷(東レ経営研究所)

    パソコンから火を噴いたりという問題だと思うのですが、今回のプロジェクトで対象にした大型のリチウム電池の実用化がいいところまで来たところで起きた事故です。ちょうどそういったタイミングでしたので、リチウムイオン電池における安全性は重要だなということが再認識されたのはもちろんなのですが、ただ、このプロジェクトが非常に重要なのは、あの事故が起きる前、90年代から、実際にリチウム電池を野原の真ん中で爆発させたりといったことをやっています。ですから、あのような事故が起きたのをずっと前から先取りして、大型だったらもっと大変なことになるから、安全性は非常に重要だということを90年代からずっと各電池メーカーに認識させたという点は、どなたに聞いても非常に重要な足跡だったというご指摘のあるところです。

  • 菊池委員

    ご指摘のところは、評価報告書(案)の40頁あたりのところにあります。委員の間で議論いたしまして、その当時に得られた知見が今でも継承されておりますし、そういう意味では技術評価のためのデータとして使えるということで、今後、この分野においても、安全性試験の公的な技術基準策定に役に立つだろうといった評価をされております。

  • 稲橋(技術評価調査課)

    先ほどの冨田先生のリチウム電池を処分するときのコストの問題ですが、それもやりたかったのです。まだ、大型の製品などがなくて、精度の高い試算ができなかったものですから、ここには載せられなかったということだけ申し上げさせていただきたいと思います。

  • 鈴木委員

    将来的なマーケットの試算などをされているのですが、リチウムの資源制約はないのですか。

  • 菊池委員

    川上か川下かという議論の中で、技術が発展するときに、特にレアメタル系のものを持続的な形で供給し得るかというところについては考慮すべきだと思います。ただ、議論としてはあったのですが、この評価の中で、そういう持続性については余り議論していません。

  • 平澤小委員長

    では、よろしいでしょうか。

    追跡評価はこれで4、5回になりましょうか。回を重ねるごとに追跡が綿密になってきて、過去のプロジェクトの集積がどういう状況になってきているかといったことが非常に明確に示されているように思います。ぜひ今後もこの種の追跡評価を続けられ、ここで得た知見を先ほどのプログラム設計等に反映させていただきたいと思います。

    この案件については、追跡評価WGの報告を了承することでよろしいでしょうか。

    (「異議なし」声あり)

    どうもありがとうございました。
     

プロジェクト評価等の結果について(包括審議)

(1)「1.石油燃料次世代環境対策技術開発(PJ中間評価)」、「2.燃料電池先端科学研究事業(PJ中間評価)」、「3.放射性廃棄物共通技術調査等委託費(PJ中間評価)」、「4.プログラム方式二酸化炭素固定化有効利用技術開発(PJ中間評価)」、「5.二酸化炭素の海洋隔離に伴う環境影響予測技術開発(PJ中間評価)」、「6.産学連携ソフトウエア工学実践事業(PJ中間評価)」、「7.先進社会基盤構築ソフトウエア開発事業(PJ事後評価)」、「8.石炭導入促進調査委託費のうち石炭保安技術(PJ事後評価)」について 、事務局(大久保産業技術総括調査官)から、資料7に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 平澤小委員長

    今の8件について、評価検討会でのご検討の中身、今後の提言等に関し、ご意見ありますでしょうか。

  • 冨田委員

    1番(石油燃料次世代環境対策技術開発プロジェクト中間評価)ですが、「今後に対する提言」に書いてあるように、熱効率と排ガスとはトレードオフの関係にあるのは事実であり、それをもっとよくやるべきであると書かれているのだと思うのですが、現在のように原油の値段が大変上がっているときには、一体どのようなことを考えればいいと提言されるのでしょうか。この提言は、値段が上がったときの提言ですか。それとも上がる前の提言ですか。

  • 石油精製備蓄課担当者

    ここでの審議は、まさに値段が上がっているときであったのですが、原油価格高騰に関して、特にコメントはございませんでした。

  • 冨田委員

    そうですか。値段が上がったら、これはますます大事だと考えればいいということでしょうか。

  • 石油精製備蓄課担当者

    そうです。

  • 平澤小委員長

    ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

    評価検討会での評点が余り高くない部分で、「事業化、波及効果」等の評点の低いものについて、特に、中間評価の案件については、「今後に対する提言」を踏まえて、効果が上がるようにやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
     

(2)「9.ミニマム・エナジー・ケミストリー技術研究開発(PJ事後評価)」、「10.超低損失・省エネルギー型デバイスシステム技術研究開発(PJ事後評価)」、「11.省資源低環境負荷型太陽光発電システムの開発(PJ事後評価)」、「12.未来型CO2低消費材料・材料製造技術研究開発(PJ事後評価)」、「13.低エネルギー消費型環境負荷物質処理技術研究開発(PJ事後評価)」、「14.情報通信機器の省エネルギー基盤技術研究開発(PJ事後評価)」、「15.再生可能エネルギー利用基盤技術研究開発(PJ事後評価)」、「16.エネルギーシステム総合評価基盤技術研究開発(エネルギー需給構造高度化対策)(PJ事後評価)」、「17.エネルギーシステム総合評価基盤技術研究開発(電源利用対策)(PJ事後評価)」につい て、事務局(大久保産業技術総括調査官)から、資料7に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答の概要は、以下のとおり。

  • 平澤小委員長

    今ご報告いただいたのは、実施者としてはすべて産総研です。事後評価でありますが、いかがでしょうか。

  • 伊澤委員

    14番(情報通信機器の省エネルギー基盤技術研究開発プロジェクト事後評価)の「総合評価」に「先導的技術研究開発として価値が高い」と記載があります。ただ、5年のプロジェクトが3年で終了したが、要素技術はほとんど全部達成されている、大変すばらしいと書いてあるのですが、評価書としてみると何かおかしい。目標設定がおかしかったのか、どこかに何かまずい点があったのか、この記載の表現は少し矛盾しているのではないかなという印象をもちました。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    このプロジェクトにつきましては、5年を3年に短縮しております。3年のときに中間評価を行うことにしておりまして、当初立てた目標につきましては、3年間で達成すべき目標が提示されております。その後、中間評価を経た上で、最終的にどうするかということを決める予定になっておりました。最初のところは要素技術を研究して、残りの2年間で要素技術をさらに統合化するという予定になっておりましたので、そういうことから、中間目標で達成すべき目標は達成しました。その後については、その結果を踏まえて目標を立てる。そういう状況だったということでございます。

  • 伊澤委員

    今のご説明ですと、研究を始められたときに、最終的な目標は設定しなかったと理解すればよろしいのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    そのとおりです。

  • 伊澤委員

    またちょっと首をかしげる感じがするのですが、産総研さんではそういうやり方がポピュラーなのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    まず数値目標ということがありましたので、最終的な目標といったときに、数値目標は、中間評価の段階で結果をみてから決めるということでございます。

  • 伊澤委員

    数値目標に限らず、最終のイメージがあったのではないでしょうか。そういうものに対して、一体どうであったかということを評価しないと評価したことにならないのではないか。もちろん、中間段階で目標の数字を変えることはあってもいいと思うのですが、全体のイメージといいますか、目標は一体どういうものであったかということ、それに対して、一体、途中でやめてうまくいったのかいかなかったのか、その辺の評価がこの表現ではよくわからなかったのです。

  • 齋藤技術評価調査課長

    端的にいうと、要素技術はうまくいっているが、5年間の事業を途中で終了したにもかかわらず、何故うまくいってよかったという評価になっているのかという趣旨でしょうか。何か別の理由で終了したのではないのかということだと思います。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    前回のときにもご説明させていただきましたが、特別会計の大幅な削減の中で、予算要求のプロセスの中で政策原課とも相談した上で、平成18年で終了ということになったわけでございます。

  • 平澤小委員長

    前回のこの委員会でも同じようなご説明があったと思いますが、産総研向けのプロジェクトの実施に関して、整理しているというご説明がありましたね。その一環だと理解すればよろしいのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    はい。

  • 平澤小委員長

    ほかにいかがでしょうか。

  • 冨田委員

    13番(低エネルギー消費型環境負荷物質処理技術研究開発プロジェクト事後評価)ですが、NOxもPMも非常にうまくいったとのことで、結果のところでも、民間のみではリスクが大きいのをよくやって、おおむね成功したと書いてあるにもかかわらず、「事業化」のところの点数が、1.71というのはちょっとかわいそうな気がするのですが、これは倍率、どれぐらいよくなったのかを評価されたのですか。例えばNOxの減少とか個々の項目の達成度、例えば2倍を目標していたのが1.5倍だったから、事業化はちょっと無理といった話なのかという質問です。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    目標につきましては、一部達成、一部未達というところがございました。

    「事業化、波及効果」の点数が低いことにつきましては、環境負荷物質の低減に当たって、目標をつくって技術開発するのはいいのですが、社会の規制と非常に密接に関連がある。したがって、社会の枠組みを十分考慮しないで事業化といってもうまくいかないので、今後、規制動向などを踏まえた上で事業化していくべきである。そこのところが十分ではないということで、点数が低いということでございます。

  • 冨田委員

    でも、どれぐらいの数値にするかということは最初にあったはずです。社会的な要請というか、国として、これぐらいにしようというのがあって仕事をしていたと思うのですが、違うのでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    目標設定のときに、当然、そういうことを踏まえて策定しております。ただ、事業化といったときに、社会のニーズとかいろいろな要請があって、それは、るる変わっていくものでございますので、そこら辺を踏まえてやっていくべきであるという趣旨だと思っております。

  • 齋藤技術評価調査課長

    加えていうと、「事業の目的・政策的位置付けの妥当性」が、それでは、2.86なのかというところに本来はあると思います。

  • 冨田委員

    15番(再生可能エネルギー利用基盤技術研究開発プロジェクト事後評価)は、今、盛んにどこでもやって、今やらなければいけないといわれているところだと思うのですが、ラボ実験ではある程度の数値目標を達成したというならば、もっとしっかりと先へ進めるべきではないのかなと思うのですが、産総研はもうやめたといっているのですか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    そうではなく、バイオマスにつきましては、非常に重要な技術開発課題ということですので、この予算ではなくて、別の予算の中で重点的に進めてまいりたいということでございます。

  • 冨田委員

    そうすると、「今後に対する提言」に書かれているように「日本発の新技術の発信を期待したい。」ではなく、やっているということでしょうか。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    やっていきたいと考えており、それは、評価検討会からの提言として、頑張ってほしいという趣旨だと思います。

  • 池村委員

    今の質問と関係するのですが、オールジャパン体制が大事だと思います。そこで、大学・民間企業も巻き込んだような体制を考えた際の、経済産業省のかかわり、あるいは産総研のかかわりはどのような体制と考えられていますか。オールジャパンの際でも、経済産業省は中心的な役割を担う必要があると思えますが、大学・民間企業を巻き込んだ際の、経済産業省や産総研のお考えを聞かせていただけたらと思います。

  • 平澤小委員長

    今のこととも関連するのですが、産総研が実施主体になっているプロジェクトは、割に大型のものはないですが、たくさんあるわけです。プロジェクトを選ぶプロセス、事前評価のプロセスとあわせてご説明いただければ思います。

  • 都筑産業技術総合研究所室長

    ここにあるのは全部で9のプロジェクトなのですが、もともとは国研に対して流れた評価費で、そういう流れのものでございます。本来であれば、こういうプロジェクトを進めるに当たっては、例えば低損失デバイスの研究開発であれば情報通信機器課、バイオマスエネルギーの研究開発であれば資源エネルギー庁の省エネルギー対策課が推進課になるべきところでございます。これは、そういう過去の予算の経緯の観点から、産総研を所管する立場の産総研室が予算要求をしてきたという経緯がございますが、ここ2、3年、そういうことではなくて、プロジェクトにつきましては、政策原課に移管しようではないかということで進めてきております。平成18年度で、17件のうち15件を終了したわけですが、2件は、政策原課と調整がつきまして移管いたしました。その他のものについては、厳しい予算の削減の中で、原課とも相談した上で、運営費交付金とかほかの形でやっていこうと。この予算はここで終了しようとプロセスのもとでカットされてきたという経緯がございます。したがいまして、これらにつきましては、新たな形で、ほかの予算で、ということで、例えばNEDOプロジェクトに引き継がれたり、経済産業省からの直接委託の中に産総研が参画したりして継続しているものがかなりございます。その場合には、政策原課である部署と産総研が緊密に連携をとりながら、そういうプロセスの中で取り組んでいくという形に今後はしていきたいと考えております。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

    今の9件に関して、いろいろご質問等ありましたが、評価検討会での検討自身は了承するということでよろしいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

    (「異議なし」声あり)

    ありがとうございました。
     

(3)「18.石油ガス合成技術開発事業(PJ事後評価)」、「19.エネルギー使用合理化総合鉱害防止技術開発(PJ事後評価)」、「20.安全機器の保安機能維持のための共通基盤技術(PJ事後評価)」、「21.黒液濃縮水メタン発酵技術開発(PJ事後評価)」、「22.古紙利用技術開発(PJ事後評価)」、「23.灰分有効利用技術開発(PJ事後評価)」、「24.多結晶シリコンの省エネルギー製造技術開発(PJ事後評価)」、「25.高機能ファイバー創成ナノ加工技術開発(PJ事後評価)」、「26.中小企業技術革新成果事業化促進事業(制度事後評価)」について 、事務局(大久保産業技術総括調査官)から、資料7に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答の概要は、以下のとおり。

  • 平澤小委員長

    今の9件に関していかがでしょうか。

  • 山地委員

    余り強くいうつもりはないのですが、「総合評価」のところの書きぶりと評点の関係を明瞭にしてほしいという印象を全般的にもつのです。例えば、資料7の11頁の22番(古紙利用技術開発プロジェクト事後評価)は、「成果、目標の達成度の妥当性」の評点が、1.50で、前後と比べると相対的にいいですが、決して高い評点とは言えない。ただ、「総合評価」の第2パラグラフのところで、「目標を超える成果が得られており、副次的効果も見出されており評価できる。」と書かれており、何で、評点が1.50なのかと思わざるを得ないようなところがあります。悪いところは書きにくいのかもしれませんが、少し工夫して、それが明瞭にわかるような簡潔な書きぶりにしていただきたいと思います。「総合評価」の文面を読んでも、何で1点台かわからないというのがほかにもあったように思います。

  • 平澤小委員長

    今の22番について、具体的にご説明いただけますか。

  • 紙業生活文化用品課担当者

    22番は、評点が少し分かれたところがございまして、「今後に対する提言」にも書いてございますが、一部、未実施のものがありまして、そちらに関して低い点がつけられたのですが、実施したものに関してはかなり高い効果が得られましたので、その意味で評点としては1点台になったわけでございます。

  • 冨田委員

    私もそこのところは気になったところで、もう一度聞きます。「総合評価」の評点は、個別評価項目の平均で点数を出すのではないことは承知していますが、1.50ばかりなのに、なぜ「総合評価」の評点は、2.25になるのでしょうか。23番(灰分有効利用技術開発プロジェクト事後評価)も同じで、2.00が2個しかないが、総合評価の評点が2.00となっているのは、私にはどうしても理解ができない。説明を中にしっかり書くべきだと思います。

  • 紙業生活文化用品課担当者

    こちらに関しましては、評価が多少分かれたということしかお話しできないのですが。例えば22番に関しましては、先ほど申し上げましたとおり、実施した部分に関してはかなりの効果が得られましたので、高く点が出ている部分があるのですが、実施できなかった部分に関してのマイナス評価が少し高かった。

    23番に関しましても、目標が一部未達になってしまったところがございます。こちらは実用化の技術開発ということで、実際の普及、「事業化」に関して、1.75になっているのですが、我々の技術開発が終わった後の自主的な技術開発によってかなりの成果が出ておりまして、事業化に結びついたところを評価していただいているものもございます。そのあたりが書かれていなかったというのは、そのとおりでございます。

  • 辻委員

    この件ではないのですが、このようにたくさんのテーマを一つ一つ、すごい労力を使って評価されて、その評価結果は研究の実際の担当者にフィードバックされて、次のとき、それを改善していくために使われるのだと思うのですが、「今後に対する提言」をみていると、実用化のことを考えなさいとか、民間企業と連携しなさいとか、同じようなことが書いてあるのがすごく多いのですが、経産省としてというか、研究テーマを設定して、それを遂行して、より効率的に成果を上げるために、評価していること自体はどのように役に立っているのか教えていただきたいのです。

  • 齋藤技術評価調査課長

    ありがとうございます。経済産業省の政策、特に産業技術政策は、歴史的にも振り子のようにやや揺れているところがございます。1980年代、基礎シフトというか、基礎研究ただ乗り論があった時代に基礎にやや振れまして、その後、90年代、盛運状態。その後、やはり応用的に頑張らなければいけないといいながら、ずっと経済状態と連動して動いています。

    これは技術評価調査課長としてではなく、政策課長としての説明かもしれませんが、研究開発の成果がよかったというところの次まで、最近の言葉でいえばイノベーションというのでしょうか、社会にそれが反映されて初めて、やってきたかいがあったということではないかというのを強く意識するべきというのが、ことし、さらに来年の我々の施策の中心になっております。事業化に対してちゃんとやってくださいとか、民間企業につないでくださいといったことを受けまして、我々の施策、政府の役割のリーチは、研究開発ができて、半ば成功しました、というのではまずいのではないかということで、施策的に次のところまで、出口まで、もう少し幅広くやっていこうと全体的には考えています。

    具体的には、私どもの研究開発は、「プログラム」という単語で呼ばれているものがございまして、個別の分野ごとに、研究開発をどのようにやっていくかというやり方を含めて、いろいろ勉強しているものがあるのですが、それについても、出口、あるいは世の中にどのように出していくかということで、ほかの施策とも連動していくと思うのです。例えば標準化の施策もあると思いますし、もしかしたら規制強化なのかもしれませんし、規制緩和なのかもしれませんし、そういったところとあわせて、政策全体として、世の中までつなぐというところに反映しようという意味で、これまでいただいているこういう評価は、確かに我々、足りていなかった部分だと理解して、今、政策全体をそういう方にシフトしていくことをやろうしています。

    個別の案件は、産業を担当している、例えば、今でいうと紙業課や繊維課など、それぞれの課がありますので、それはそれぞれの産業政策としてやっていく部分があると思いますが、研究開発を横並びでみている私どもの局としては、もう少し世の中までということで、今、全体的な立ち位置を変えようとしています。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

  • 辻委員

    はい。

  • 平澤小委員長

    今の点に関して、NEDOでの取り組みと比較しながらみてみますと、NEDOの場合には、評価を担当する部署がこういう会議を担当しているわけですね。評価結果に関しては、NEDOの事業を展開するそれぞれの担当部署にフィードバックして、担当部署が評価委員会のコメントをどのように事業運営に反映させたかということを次回ご報告していただくという形態をとっているわけです。これは、評価委員会としても、やりっ放しではなくて、評価の結果、どのように影響したかということを知る上でも非常にいいシステムだと思っています。

    この評価小委員会ではどうかというと、担当の原局・原課自身が評価を行い、自分たちの問題として、この検討会の評価結果を真摯に受けとめてくだされば、それは非常に役に立つということになるわけですね。NEDOのように、担当の原課が、こういう評価を受けて、それをどのように次の事業展開に生かしたかということを、何らかの機会にこの委員会にフィードバックしていただけると、より明確になっていくのではないかと思いますね。

  • 辻委員

    私もそう思います。

  • 平澤小委員長

    これはタックスペイヤーに対する説明責任の一環だと理解していただけるとありがたいわけです。

  • 冨田委員

    先ほど、一部、目標未達だったが、後でやって、うまくいったとおっしゃられた。それはもっともだと思うのですが、今の9つは、部署としては全部同じところで評価しているのでしょうか。

  • 平澤小委員長

    それぞれ担当課毎に分かれて評価を行っています。

  • 冨田委員

    そうすると、21番と22番では大きな違いが出てくるのですね。21番は、当初予定していたのがうまくできなかったが、後でやってうまくいったと反省しておられて、その結果として、総合評価の評点は、1.75という厳しい点がついている。一方、同じような説明をしておきながら、22番の総合評価の評点が、2.25になるのは、私としてはどうも納得がいかないので、教えていただきたい。

  • 菊池委員

    それは単純な話しなのです。22番は評価委員が4人いらっしゃって、3点が2人で、2点が1人で、1点が1人というと多分、評点は、2.25になるのです。それは4人で評価しているからなのです。ほかの委員会は6人とか、5人とか、7人とかで、例えば、うちの追跡評価WGは7人でやるのですが、4人で3点満点というところの問題もあるのではないでしょうか。1人のご意見がどこにいくかによって評点がガラッと変わってしまうわけです。その人数構成、どういうお仕事柄なのかといったことも考えないとこの数字それ自体の構成はなかなか難しいのではないかと思います。

  • 鈴木委員

    私も冨田先生のおっしゃることに非常に同意するわけであります。包括審議の最初の方の担当課の方は帰られたかもしれませんが、最初の方で、中間評価をまとめて発表していただきましたが、その中で、評点の非常に低いものが幾つかありました。中間評価で評点が低いのは非常に問題だと思うのですが、5番(二酸化炭素の海洋隔離に伴う環境影響予測技術開発プロジェクト中間評価)と6番(産学連携ソフトウエア工学実践事業プロジェクト中間評価)は、中間評価であるにもかかわらず非常に低い評点です。しかも6番の評価報告書(案)には、計画の変更予定は無しと書かれていますが、この総合評価の評点の平均が2.20で、標準偏差が0.84だということは、評価委員の中には、本事業はやめるべきとか、大幅な変更が必要であると書いた方もいらっしゃるのではないかと思うので、それは何らかの形で計画変更等に少しは反映されてもいいのではないかという気がいたします。この評価小委員会でこれらを了承していいのかどうか、私もちょっと納得できないのです。

  • 平澤小委員長

    6番は、私もちょっとひっかかったのですが、「今後に対する提言」のところで、工夫していきなさいということが書かれているので、それを受けとめてくださると思っておりました。

    6番を担当された課の担当者はもう帰っておられますね。本来ならいらっしゃるところで議論したかったのですが、今の6番、最後の方で議論がありました21番、22番、23番の紙パルプの関係でしょうか。

  • 齋藤技術評価調査課長

    あと5番ですね。

  • 平澤小委員長

    5番もそうですね。それらについては、我々として、評価報告書(案)をもう一度読ませていただいて、再度コメントをつけさせていただくということにしましょうか。これについては、ここで了承したというカテゴリーから外しておいて、次回、審議するということにさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

  • 冨田委員

    「今後に対する提言」は、評価された方が書いているのですが、先ほど質問したときに、後から違った形で予算をもってきているとか、継続しているというのがありましたよね。そういう形のものをここに入れることは不可能なのでしょうか。せっかくのいいテーマなので、これはやるべきと書いてあったら、いや、この予算では切れたが、別の予算でやっているといったことを書いてはまずいのでしょうか。

  • 齋藤技術評価調査課長

    まずくないと思います。

  • 冨田委員

    そうであれば、事後評価の場合は、波及効果として、それがここに残っているのだという形であった方がよいという気がします。

  • 吉本委員

    事後評価ですが、最後の26番(中小企業技術革新成果事業化促進事業)は、評価報告書(案)をみますと、必要性のある有意義な制度であったかと思うのですが、政策的なスキームに結構問題があったのではないかというコメントになっているように思います。5年予定だったのが2年で終了しているのは、そもそも制度スキームに問題があったからなのでしょうか。個人的には、こういった中小企業支援は非常に重要だと思うのですが、評価報告書(案)の本文をみますと、実施期間が、実質的には6ヵ月しかなかったとか、4ヵ月しかなかったという中で、事業化に至るようなものが本当にできるのかという問題点が指摘されています。これだけ短期ですと、産総研なり公設試の研究員の方と意識合わせができていないと具体的なスタートアップができないので、そもそも目星をつけた研究員とやりとりしているような方たちしか利用できないスキームではないかなと思うのです。早期終了してしまったということですが、新連携など実用化するためのスキームがいろいろあるので、当初からそういったところと抱き合わせて考えた方がよかったスキームで、単独では厳しかったのではないのかなというのが個人的な感想です。

  • 平澤小委員長

    26番の担当課の方、何かコメントがありますか。

  • 中小企業庁技術課担当者

    ご指摘のことはごもっともでございまして、実際に始めたときには、公設試の方などの技術支援の関係の経費を何とかみられる制度が欲しいと。ただし、ほかのいろいろな経費まで入れていくと既存の制度との区別がつきにくいし、我々としても、新規で立ち上げるときには、そういうものは終息させろという形で、なかなか取り上げていただけないということもあって始めたわけですが、限界がみえたこともありまして、2年後というところでこの制度自体は終息しております。しかし、このあたりの経費を既存制度でより明確にみるという形で、実質的には、その後継というか、承継を行うことで、この問題点に関しては、2制度から1制度に落ちたけれども、その趣旨は生きた形で運営されているということだけつけ加えさせていただきたいと思います。

  • 吉本委員

    実際には財政が結構厳しい公設試の予算的なところも支援しましょうという意味合いがあったわけですね。

  • 中小企業庁技術課担当者

    そうです。

  • 吉本委員

    中小企業のニーズを踏まえてほしいと言いましたが、公設試は存続意義があると思いますし、予算的には、今、非常に厳しい状況に置かれていますから、それはよくわかりました。

    今、企業のニーズとして、県際を越えて、公設試を広域利用したいというのがあると思うのです。なかなか難しいと思うのですが、今後、県外の中小企業にも門戸を開くといったスキームもぜひ検討していっていただきたいなと思います。今、公設試さんはそれぞれ特徴が出ていますので、必ずしも自分のところの県だけではなくて、ほかからもいろいろな要請があると思うので、うまく予算化して、公設試の存続意義と中小企業のニーズがマッチングできるようなスキームにしていただけるといいかなと個人的には思います。

  • 平澤小委員長

    今のご意見は、この検討会の提言の中にも、抽象的ではありますが、含まれていると考えてよろしいかと思います。「より実践的な体制に変革していく必要がある。」と指摘してあって、その中身は、今ご指摘のようなことだと思います。

  • 吉本委員

    この中に地域ブロックごとの公募率がありますが、私は、県際にこだわる意義性は余り認めていないので、そこら辺に余りこだわり過ぎないようなスキームを考えていただきたいなという意見です。

  • 池村委員

    制度設計と絡むことになってしまいますが、今回の評価対象プロジェクトの全体を眺めてみると、低い評点がついている案件は、共通して同じ課が担当しているものであるという印象を受けました。例えば、22番と23番は紙業生活文化用品課が、6番と7番は情報処理振興課が担当しています。国が計画する研究開発プロジェクトである場合に、それぞれの課により異なる設置目的や解決すべき課題に性質上の差異があるために、予算額で差をつけているだけでは解決できない、制度設計上の問題があるように思えます。

  • 平澤小委員長

    そうですね。私も全く同じことを感じておりました。恐らく、担当している分野自体、研究開発だけでは解決できない難しい問題を抱えているからではないかと思うのですが、それも含めて、先ほど齋藤課長がおっしゃったように、他と政策的な連携をとりながら、効果の上がるような体制をつくっていくことが必要なのだろうと思います。

    先ほどのものに加えて、26番に関しても、吉本委員のコメントを追記させていただくということで処理したいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

    (「異議なし」声あり)

    次回にもう一度議論するというものと、今の26番はコメントを追記するということと、全体としてみた場合、幾つか論点が出てまいりましたが、今後、この種のプロジェクトを展開するときの政策の枠組みについて、課長にまたご検討をお願いするということにしたいと思います。

    ほかに何かありますでしょうか。

  • 吉本委員

    菊池先生からご報告のあった追跡評価は、その後の詳細がわかっておもしろいのですが、前回の追跡評価でも、菊池先生から人材データベースの必要性や、プロジェクト終了後に人材やノウハウなどをどう生かすかというご提言があったように思います。追跡評価は大変興味深いのですが、その結果を今後のプロジェクト評価、中間評価、事後評価に生かしていく道筋が余りみえなくて、せっかくいいご提言をされているのに、それがどう生かされているのかみえないところがあります。これからの企業は、M&A等で事業部が丸ごとなくなるなど、ますます組織の流動性が高まっていくと思うのですが、ここでやられている評価が具体的にどう次の評価にどう結びついていくかがみえるよう、その辺を考えていただけるとありがたいなと思います。

  • 齋藤技術評価調査課長

    ありがとうございます。追跡評価につきましては、先ほどの韓国、中国の例、今の人材の話もそうだと思います。M&Aの話もそうだと思います。これから技術評価調査課はどこに力点を置いていくのか、限られた資源をどのように投入していくのかということだと思いますが、追跡評価は一つのキーワードかなと思っています。

    先ほどの辻委員のお話は、中間評価は十分なものではないかもしれませんが、その後半にどのように反映するかというので、なるほどと。しかも悪いのに変えないというのは、本当はおかしいので、それは見直すということだと思いますが、実態上は、事後評価の後に次のプロジェクトを起こすことが年度を置いて、あるいは即あるのかもしれません。そういったときには、本来、事後評価で達成するべきことが次に明確に反映されるというところは少なからずチェックしていくということかもしれないと思っております。これまで個別の評価のところでいろいろご意見を賜っていますが、今までの蓄積もありますので、評価のやり方についてのご意見もいただきながら、よりいいものをつくっていきたいと思っておりますので、またいろいろなご意見をいただきたいと思っております。

  • 平澤小委員長

    よろしいでしょうか。

    では、包括審議はこれで終えたいと思います。
     

報告事項

「評点結果のポートフォリオについて」、「第22回評価小委員会指摘事項への対応について」、「平成20年度技術評価実施計画(案)について」、それぞれ、資料8、資料9、資料10に基づき、事務局(技術評価調査課大木)から報告を行った。

  • 平澤小委員長

    今の3点の「報告事項」の中の真ん中の部分といいましょうか、評価報告書にどういう形で追記するかということに関しては、ご報告のとおりでいいかと思いますが、先ほどちょっと議論した、原局・原課がそれをどのようにフォローアップして生かしたかということは、これはしばらく時間を置いてからでいいだろうと思いますが、ぜひ原局・原課も参考にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

    今のご報告に関して何かありますか。よろしいでしょうか。

    そのほかに何かございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

    30分ほど延長いたしまして申しわけありませんでした。これで第23回評価小委員会を終了いたします。最後までありがとうございました。

──了──

 
 
最終更新日:2008年6月6日
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