経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会評価小委員会(第24回)‐議事録

日時:平成20年7月3日(木)9時30分~12時25分
場所:経済産業省別館3階346第4特別会議室

出席者

委員:
平澤小委員長、池村委員、伊澤委員、菊池委員、鈴木委員、中小路委員、吉本委員

経産省:
徳増審議官、齋藤産業技術政策課長、福田研究開発企画官、西本大臣官房技術担当参事官

事務局:
長濱技術評価室長、大久保産業技術総括調査官、御代川技術評価室長補佐

議題

  1. プロジェクト評価の結果について(審議)
    • コンピュータセキュリティ早期警戒体制の整備事業(中間評価)
    • 企業・個人の情報セキュリティ対策促進事業(中間評価)
    • 全炉心混合酸化物燃料原子炉施設技術開発プロジェクト(中間評価)
    • 電子タグ活用基盤整備事業のうち電子タグ関連技術開発(事後評価)
  2. 制度評価の結果について(審議)
    • DME燃料利用機器開発事業(事後評価)
  3. 第23回評価小委員会指摘事項について(審議)
    • 二酸化炭素の海洋隔離に伴う環境影響調査予測技術開発(プロジェクト中間評価)
    • 産学連携ソフトウェア工学実践事業(プロジェクト中間評価)
    • 黒液濃縮水メタン発酵技術開発(プロジェクト事後評価)
    • 古紙利用技術開発(プロジェクト事後評価)
    • 灰分有効利用技術開発(プロジェクト事後評価)
  4. 技術評価業務の進め方について(案)
  5. その他

議事概要

  • 中小路委員から新任のあいさつがあった。
  • 長濱技術評価室長から着任のあいさつがあった。
  • 事務局から(技術評価室大木)から、配付資料の確認及び説明を行った。

1.プロジェクト評価の結果について(審議)

(1)「コンピュータセキュリティ早期警戒体制の整備事業(中間評価)」、「企業・個人の情報セキュリティ対策促進事業(中間評価)」について、商務情報政策局情報経済課情報セキュリティ政策室三角室長から、補足資料-1、補足資料-2に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 鈴木委員

    2点お伺いします。目標については、体制構築等の手段に近いものが設定されていますが、本来一番重要な目標として、IT利用を不安に感じている人を限りなくゼロに近づけることについては、実際に、どこまで進んだかという評価を行う予定はないのでしょうか。

    もう1点は、民間のベンダーが、いろいろ実際に活動を行っていますが、どこまでを国の事業で行い、どこから民間に任せるのかという線引きが曖昧な感じがしますがいかがでしょうか。

  • 三角情報セキュリティ政策室長

    最初の御質問で、不安が限りなくゼロというところでございますが、国全体で取り組む際の目標として、内閣官房に情報セキュリティセンターという組織があり、そこで3年間の基本計画を定めて、そこでの目標設定、そのパーツを行うという形で、全体としての評価は、そういった観点も含めて、今、第1期計画の評価を進めているところでございます。

    その中のパーツとして、ユーザ側の感覚などにつきましては、例えば消費者が今、どのような情報提供を望んでいるか調査しようと考えているところでございます。

    2点目のベンダーとの線引きでございますが、個々の製品については、当然私どもは関与しておりませんが、実は、ベンダーがなかなか集めにくい情報というのが幾つかあり、例えば個々のベンダーは、それぞれ個々のユーザがどのような状況になっているかを把握しているのですが、競争しているので、情報のシェアができていないという面がございます。我々は、その情報をシェアするところを中心に取り組むとともに、最新の状況については、個々のベンダーだけではできないというのが最近の複合型のセキュリティの問題でして、例えば、先ほどのボットの件でも総務省と経産省で連携して取り組んでいます。ネットワークの中で何が起こっているか、それから個々のプログラムの問題、それを駆除するためのベンダー、そういうものが全て必要なものですから、全体をコーディネーションし、必要な情報をできるだけ提供して、個々のベンダーには、対策を施してもらい、我々は情報を集めて共有するというところを中心に行います。

  • 鈴木委員

    例えばボット対策で、実際のエンドユーザにまで感染しているという連絡をして、その対策をとった人が1700人であると書いておられますが、ここまで本当に国の事業としてやるのかというのは、少し疑問に思うところがありました。

    おそらく、利用者から見ると、一番不安なのが、自分が使っているウィルスツールが、最新の情報を更新しているのか、別のツールの方が最新の情報なのではないかとか、そういう不安があるのではないかと思うのです。ですから、そういうものをベンダー間で情報の遅れとかがないような形で調整されるというのが、多分、一番重要な役割ではないかと思っています。

  • 平澤委員長

    今の1番目の問題、目標設定はどのようになっているかということに関しては、もう少し後で議論したいと思います。

  • 伊澤委員

    1番目のプロジェクトは、現在取り組んでおられる仕事も大事なのですが、継続性ということが非常に大事だと思います。このプロジェクトが終了したら、このような業務はどうなるとお考えでしょうか。

  • 三角情報セキュリティ政策室長

    おっしゃるとおり継続性が必要でして、今は、どちらかというと、現状に対処するプロジェクトということで進めているのですが、おそらく、今頻繁にアンダーグラウンドから表に出てきている問題は、実は2003年ごろに兆候が見えていたものが今ごろ出てきたものであり、今行っている対策というのは、もう少し前のものを踏まえて行ってきていまして、次の対策を講ずると、さらにそれを破る方策が考えられたりするので、次のものを進めなければならず、ずっと固定化していくよりは、どんどん進化させていくという形で、次のプロジェクトを考えていく必要があると思っております。

  • 伊澤委員

    個々の問題というよりも、業務全体が継続性を求められているものだと理解しています。したがって、内閣府に何か組織があるという御説明がありましたが、そのような恒久的なところで今後実施していくように、このプロジェクトを進めながら、何か対策というか提言を出していかないと、細切れのものになってしまうのではないかというおそれがあると思います。

  • 三角情報セキュリティ政策室長

    ベースラインのところは、独立行政法人情報処理推進機構に、セキュリティセンターというものがございまして、我々の対策の半分のパートを占めて行っております。

    さらに、火消しの部分という最新の対策を講じる必要がありますので、常に最新の問題を対処するというプロジェクト形式で進めるということで、2段構えで進めているところでございます。

  • 平澤委員長

    先ほど鈴木委員が指摘されたことを、もう少し明確にしていただければと思っています。つまり、このプロジェクトを評価するに当たって、今、国民から見て、一体これはどういう役割を果たしているのかということが、もう少しよくわかるように、今おっしゃったような国全体の構図の中で、ここを受け持ってこういうことを行っているというように評価報告書を作成していただければと思います。

    国民から見れば、日々いらいらしているわけですが、インターネットにつないでみるとスパムメールがたくさんあって、そういうことに関して、何か、しっかりした対策がとれないのかといった漠然とした願いがあり、そういうことに対してどのように応えているのか、どう応えようとしているのかがわかるような目標設定、そしてまた、機能分担といったことを明確にしておいていただきたいと思います。

    それからもう1点、伊澤先生が御指摘になった、単に対症療法的な対応ではなく、これは、確かに対症療法で行わざるを得ないような面もありますが、要するに、犯罪者に対する警察組織のように、前もってしっかりとした恒久的なものをつくっていくといったことを意図しておかないと、いつまでたっても犯罪者に負けてしまうということになろうかと思います。

    その場合に、リスク対策と危機管理がありますが、問題が起こったときに、どのようにして被害を最小限にとどめるのかが重要に思います。もちろん、どういう問題が起こるかというリスクを事前に察知して、それに対する対策をとっておくことも必要ですが。

    そこで、危機管理の側から考えると、やはり国全体として危機管理のヘッドクォーターのようなものがなくてはいけなくて、その中で、経済産業省がどういう機能を担うのか、それから、総務省がどういう機能を担うのかといったようなことが整理されていく必要があるのだろうと思います。

    いずれにしろ、このプロジェクト自身は、今御報告があったように、有効に展開されているというように私自身は考えますが、どうぞ。

  • 中小路委員

    2件目のタイトルには「企業・個人の情報セキュリティ対策促進事業」とあり、評価報告書案には、「個人」のところが全く触れられていませんが、それは何故でしょうか。

  • 三角情報セキュリティ政策室長

    個人については、いろいろな立場の個人がございまして、実は組織の中でも、働いている人は、一人ひとり個人の意識で高めていかなければならないところもありますので、経済産業省としては産業からのアプローチということを中心におきまして、組織、企業、それから、その中で働いている立場の個人とか、あとは、消費者に企業がどう関わっていくかとか、そういったところを中心に我々としてはアプローチして事業を進めているところでございます。

  • 中小路委員

    そのようなニュアンスと言いますか、解釈をもう少し明示的に入れておかないと、「個人」は消えているようにしか見えないと感じました。

  • 吉本委員

    先ほど、平澤委員長がおっしゃっていただいたことに同じくするのですが、総務省や防衛省なども含む中で、経済産業省の情報とかセキュリティにかかるプロジェクトがどういう役割を果たしているのかという全体像が見えないと、なかなか単品では評価しにくい部分があると思います。

    少し大変だと思いますが、今後、こういったセキュリティ関係の国益にかかわるようなところというのは、まず全体像をどこかでお示しいただきながら、他省庁との連携がどのように機能しているのを見せていただかないと意味がないのではないかと感じております。

    また、火消しとか予防というところからの御説明がありましたが、情報セキュリティは、まさに国益が関連してくるところでもあります。今、セキュリティという名目で産業競争が始まっていることから、経済産業省のミッションにも関わってくると思うので、企業と個人の情報セキュリティと言いながら、いかに日本の国益に利するような形で生かしていくのかというところまで出してもいいのではないかと思います。言わんとするところは、少し全体像が見えるようなところを御用意いただけると、今後、より分かりやすいのではないかと感じております。

  • 三角情報セキュリティ政策室長

    私どもの業務は、内閣官房のもとで主要4省庁が連携して行うかたちをとっています。経済産業省は、特に企業、産業のところと重要インフラということで電力とガスを見ています。総務省が通信を見ており、インターネットサービスプロバイダを通じた個人とそこでの情報提供、犯罪対策・予防で警察庁、防衛で防衛省、これらの4省庁が主要となって、あと重要インフラを守るということで、その他金融庁であるとか、交通を見るということで国交省とか、厚労省が医療機関とか水道を見るとか、そういうことで全体として連携を進めているところでございます。

  • 平澤委員長

    この問題を議論すると尽きないかと思いますが、今の御説明でも、私は多少危惧を持つのですが、所掌している事業領域ごとに対策をとるといったようなことは後手、後手にしか回らないと思います。いろいろな分野で、同じ原理によって犯罪が起こってくるので、その犯罪が起こる原理をどのようにそれぞれ担当するのか、そういう体制をとる必要があると思います。これは、このプロジェクトの評価には関係ないことかもしれませんが。

    そこで、幾つかの御意見が出されましたので、評価報告書に追記した上で中間評価ということにさせていただければと思います。その文言については私にあずからせていただけますでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

(2)「全炉心混合酸化物燃料原子炉施設技術開発プロジェクト(中間評価)」について、資源エネルギー庁原子力政策課荒井企画官から、補足資料-3に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 菊池委員

    2点あります。1点目は、この報告書の中の言葉で1つだけ引っかかっているが「ささいなトラブル」と平仮名で書いてある「ささい」なのですが、もう少し別な言葉、または何らかの形容詞がついてもよいかと思います。原子力の場合、例えば、ゼロという基準の時にはゼロでなければならないこと、諸外国でのゼロに限りなく近いという概念においては、やはり基準があることから、その説明の仕方については上手に行われていると思いますが、是非、「ささいな」という言葉については、何か工夫してくださいということです。

    2点目は、私は知財が専門なのですが、原子力の場合は、十分に制度、知的財産の取り扱いでどうするのかという問題はいろいろあると思うのですが、一般的にここでお使いになっているように、技術基準をどうするとか、技術的な知見を蓄積していくといったときに、そろそろ特許についても、原子力の側からはっきりと何かを言ってもよいのではないか、そういう時期にきているのではないかと思っていますが、いかがでしょうか。

  • 新井原子力政策課企画官

    まず、1点目については、承知いたしました。確かに御指摘のとおりだと思います。今後、表現等には、我々としても十分配慮させていただくとともに、どういった事象であっても、きちんと的確に説明していく、広報していくということが重要だと思っております。

    2点目についてですが、確かに、原子力の開発を進めていくに当たりまして、さまざまな知財ですとか、新しい技術、特許技術が発生すると思います。そういった技術を有効に活用していただくというのは当然の御指摘でございまして、一方で、原子力の開発については、例えばBWR(沸騰水型原子炉)のタイプであれば日立GEが得意である。PWRであれば三菱、WHが中心になって開発を進めてきたといったような、それぞれの技術によって、歴史なり系統なりというものがありますので、そういったところをうまく整理しながら得られた技術を、少しでも有効に活用していただき、そういった環境整備、配慮というものを国のほうとしても進めていきたいと考えております。

  • 中小路委員

    16年間という非常に長いプロジェクトで、一般的な国民から見ると、その間に事情が変わっているのではないか、技術が革新しているのではないか等、最初の予定どおりにずっと行って、このまま実施してきましたというのでは、昨今の情報化のスピードに慣れてきている人にとっては、少し違和感があるように思います。この分野は、そんなにころころ変わるのではないとは思うのですが、これまで実施してきて、当初の計画どおり進めてきているのであれば、それが妥当であるという説明を入れられた方が国民感情としては受け入れやすくなると思います。

    もう1点、今後の研究開発の方向等に関する提言(補足資料-3の10頁)で、おそらく評価検討会の委員の方は、世界に向けてオープンに発信していってはどうかということをおっしゃっているのだと思うのですが、これに対する対処方針は、国民に還元していきたいということで結ばれていて、もう少し日本が先導して、たとえ国際競争力で優位に立てなくなっても、この数年間のエコで地球を守ろうという動きから、日本がそれに貢献するというところで、おそらく非常に優位に立てるところだと思いますので、その辺を対処方針として入れられるのがよいのではないかと感じました。

  • 新井原子力政策課企画官

    まず16年間の事業期間ということで、確かに一般的な技術開発、また最近の情報化のスピードと比べると、非常に息が長いという御指摘はごもっともだと思います。確かに、この手続を進めていく中で、具体的な例で申しますと、原子炉設置許可申請というものを行いまして、安全審査を国で行うという手続があるのですが、この手続中に、耐震設計審査指針の見直しが行われるといいう新しい動きがございましたので、そういった新しい知見を取り入れて、さらに耐震評価を行って補正申請をしたというものもございました。そして、その時点で得られた新しい知見なり、技術なりは、柔軟に取り入れながら対応しておりますし、今後も、開発の過程で新しい知見が見つかればどんどん取り入れて、よりよいものを開発していきたいと思っております。

    それから、世界に向けて発信するというのは、そのとおりでございまして、現在、原子力産業のグローバル化ということが、非常に急速に進展しております。これまで、我が国の原子力開発は、世界市場というよりは、まず国内のエネルギーセキュリティ、エネルギーの安定供給を確保するという観点から国内立地を前提に進めてきました。この大間のフルMOX-ABWRにつきましても、国内でプルトニウム燃料をいかに有効活用するかといったことが、第一の目的ということで進められておりますので、当然、国内のエネルギーの安定供給ということが第一義的な目標になります。一方で、このような技術開発を通じて、我が国の原子力産業の競争力強化も非常に大きな課題になってきておりますので、この技術が世界に通用する技術開発になるよう、国としてもいろいろな取り組みを進めていきたいと考えております。

  • 鈴木委員

    この分野の問題というのは、おそらく原子力委員会との関係もあって、非常に経産省としても難しいとは思います。APRが挫折した原因は、経済的な見通しが立たないから、電気事業連合会が多分総反発したということだと思うのですが、文科省のプロジェクトの評価であれば技術的な可能性等が評価の主体であってよいと思います。しかし、経済産業省の評価としては、経済的な見通しも含めた上で、これで達成された技術が、どのぐらい経済性向上に役立つのかとかという視点も入れられた方が、説得力が高くなると思うのですが、いかがでしょうか。

  • 新井原子力政策課企画官

    技術開発の中には、今回、大間フルMOXということで、この炉心設計に特有な技術開発要素を含んでいるのですが、その開発の中で具体的に言いますと、大容量逃がし安全弁というものを新たに設計の中に反映させていることがございまして、この中に、保守性を上げ、保守にかかるコストを下げるということもあわせて、その開発の主眼におきまして、その弁の数を減らしているというものがございます。

    また、フルMOX-ABWRの最大の特徴は、炉心燃料に従来の軽水炉にはない混合酸化物燃料を入れる。それを全炉心に配置することで、ウラン資源の節約につながるということが最大の特徴になろうかと思います。こちらの方で粗々、どのぐらいウラン資源を節約できるかということで簡単に試算したデータがございまして、そちらを見ますと、通常の軽水炉ですと、ウラン原料は、大体、1年間240トン使用する。これが、フルMOXの場合は約80トン、それで160トン節約できる。これを、現在取引されているウラン原料の単価当たり価格に換算して、例えばプラント寿命40年とすると、大体700億円強の節約効果が見込まれるというような試算もございまして、非常に粗っぽい試算ですけれども、1つには、そういった資源の節約効果という意味に於いて、経済的な効果もあるのではないかと考えています。

  • 鈴木委員

    そういうデータも試算されていると思うので、そういうものを評価の中に盛り込まれて、どのぐらい、これがAPRよりもすぐれているのかというのをアピールできるようにしたらどうかという意見です。

  • 新井原子力政策課企画官

    ありがとうございます。

  • 池村委員

    経済産業省のプロジェクトとしてはかなり大型で、予算規模も大きい。特に今回、評価の対象になっているものの中では一番大きいように思いますが、そういうときに、やはり国民感情としては、かなりこれだけの多額の資金を要しているというプロジェクトなので、やはり費用対効果のことは気になります。資金がどのぐらい、プロジェクトの中に割り当てられているのか、あるいは年度ごとに予算が変わっておりますが、それなりに理由があると思いますので、資金の配分に関する妥当性も、評価の対象になると思いますが、今回は全くそれが触れられていないように思います。

  • 新井原子力政策課企画官

    資金配分につきましては、この事業の進展に伴いまして、プラントの建設・着工にかかるところに、非常に大きな予算がかかる。それまでの例えば調査が主体、設計や概念検討やそういったソフト的な部分が主体のときには、それほど費用が発生しなかったり、要素技術についても、例えば試験装置を設置するといった時には、また費用が発生するといったことで、毎年どの程度、何をやって、どのくらい金額が発生するかというのは、事務局でチェックしているところでございます。全体的に、どういった配分で、流れでというのは、確かに、今回の評価でちょっと見えづらい部分もあったかと思いますので、そういったことを今後、十分反映させて、適切に事業を進めていきたいと思っております。

  • 池村委員

    大体はわかったのですが、外注という部分が大半の資金の流れであるということでしょうか。

  • 新井原子力政策課企画官

    そういうことになります。

  • 平澤委員長

    ほかによろしいでしょうか。

    本件に関しては、まだしばらく続くプロジェクトの中間段階ということですが、これから詳細な実施に移っていく。これによって、さらに経済効率等もより明確に見えてきたりするのでしょうが、今、御指摘がありましたように、評価報告書案の中の文言について、多少工夫していただきたいという要望があります。これについては、是非よろしくお願いしたいと思います。

    また、今後の研究開発の方向等に関する提言に対する対処方針について、「補足資料-3」の10頁で指摘がありました件と同11頁の提言に「多くの専門家や国民理解を得る努力をしつつ云々」とあり、ここには、いろいろな思いが込められているわけですが、これに対する対処方針が通り一遍のような気がしますので、やはりフルMOXは、安全であり、効率的であるということを国民によくわかるような表現に強化していただきたいと私も思います。

    今のような評価報告書自体を多少修正していただければ、このプロジェクトは、それ自身の中間評価としてはよろしいのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 平澤委員長

    それでは、その進行状況を、後で私も確認させていただきますけれども、問題なければ、中間評価を終了ということにしたいと思います。ありがとうございました。

(3)「電子タグ活用基盤整備事業のうち電子タグ関連技術開発(事後評価)」について、商務情報政策局情報経済課土本課長から、補足資料-4に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 菊池委員

    1億個のペースにしたときに5円。そうすると、現在は幾らですか。

  • 土本情報経済課長

    結構波があるのですが、総じて言うと、今、月産で数十万個の下のほうというような状況のようです。それで、値段的には1個数十円ということで、まだ、ちょっとオーダー的に及んでいないという状況です。

  • 事業実施者(株式会社日立製作所)

    始まる前は100円を超えておりまして。

    要は半導体ですので、量産効果で非常によく出るものですので、数さえはければ、十分に運用はねらえるというような生産技術と生産体制はできております。

  • 菊池委員

    用途は、ある程度見えていたのですか。それとも、新しい何か仕掛けを考えないと、現実には難しいということでしょうか。

  • 土本情報経済課長

    用途は、非常に幅広いと思います。簡単に言うと、物流の効率化とよく言われますが、あらゆるものについて物の管理をしていく、あるいはトレーサビリティを確保していくといったこともございます。あるいは人の動線管理みたいなところにつけていくなど、いろいろな応用が考えられます。

  • 菊池委員

    私がお聞きしているのは、具体的にそういう項目があって、ある程度の目途がビジネス上も、また経済産業省としても、そういうところはプレッシャーをかけていきましょうという話しなのか、それとも、軍事用まで考えたような議論をしていらっしゃるのかという意味です。

  • 土本情報経済課長

    軍事用までは、想定していないですが、民生用ということで、実際に今出ているのも、製造業や流通業でリターナブルのパレットにつけてパレットの管理をしてきたというようなところで、まだ試験的な採用が多いのですが、かなり広がりを見せています。

    単にそれにとどまらずに、御提言いただいている社会的課題と言っていますが、例えば、家電製品の不具合が起きて、それを回収しなければならない。松下電器が、石油ファンヒーターで数百億円かけて回収しているようなところも、要は、どの消費者がどの商品を持っているのかなかなかわからないところがあって、そのあたりも製品にタグをつければ、ある程度、メーカーと消費者がつながって製品回収に使えるのではないか、あるいは家電以外も含め、リサイクルにおいて、如何に物の静脈物流管理をしていくか等、見えない物流をどう見える化することか、業種を越えて課題になっています。こういったところについても電子タグで使えるのではないかということで、今お配りした資料(当日配布資料)の4頁以降に、IPPCという組織をつくりまして、業種的には次のページにあるのですが、大手家電メーカー、流通業者の団体が入ってコンソーシアムをつくって、6頁以降の製品のトレーサビリティの話であるとか、静脈物流の見える化みたいな実証実験を行っており、こういった分野の普及も期待をしている状況でございます。

  • 吉本委員

    3点ほど質問させていただきます。

    既にプロジェクトがスタートした時点で、欧州の方の一段低い規格で国際標準が既になされているところにあわせ込まざるを得なかったということですが、それによる日本の損失というのはどんなところにあったのかというのが1点。

    もう1つは、今後、タグの普及に向けた課題は取り上げられているのですが、新しく配付された資料を見ますと、やはり電子タグの普及にはインフラストラクチュア的なところが一緒にならないと、なかなか民間企業だけでは実用化ですとか、事業化に入っていかないところがございますので、今後は産業インフラと両輪で進めていく必要があるのではないでしょうか。

    もう1つ、今後のセキュアタグに関しましては、国際標準への提案を積極的に行っていくということですが、先ほどの電子タグの普及なんかを見ますと、こういったセキュリティにも関係するところは、マネジメントシステム的なところも、ISOの活動で、かなり積極的に動いていかないと、日本が国際標準をとっていくのが難しいのではないかと思うのですが、そのようなマネジメントシステム的なところへの対応との関係をどのように見ていらっしゃるのでしょうか。

  • 土本情報経済課長

    欧州発の標準にあわせたということで、恐らく、直接的な損失というのはないと思いますが、様々な分野で言われている日本発の技術を標準化するという点で見ると、若干、残念な結果になったということであります。

    ただ、次のねらいとして、セキュアタグにつきましては日本の方が進んでいますので、是非ここで頑張っていきたいと思っています。

    それから、タグのインフラのところは、まさに御指摘のとおりであると思っていますので、経済産業省としてもできるだけのことをやっていきたいと思います。

    ただ、現状で一番のネックは、よいフィードバックループに入っていないという、ある程度広まることによって量産効果が出て安くなって、安くなるから、また広まるという、本当はそういうフィードバックループに入らなければならないのですが、まだ若干、やはり試験的な導入が多くて、量が出ないので高止まりをしているといったところが一番のネックと思っていまして、このあたり、辛抱強く、いろいろなプロジェクトや普及啓蒙を行って説得をしていこうと考えています。

    似たようなもので、実はバーコードがありますが、バーコードも実際に、今でこそ、あらゆるものについていますが、実際に提案されてから広く普及するまでに20年ほどかかっております。多分、それに続くものが二次元バーコードです。これも開発してから随分たって、やっと端緒についたかなということでございまして、ある意味、この手のキーデバイス、キーテクノロジー自体が産業インフラになるようなものですので、広まるまでに、やはり時間がかかるということで、辛抱強く、官民ともいろいろ手をかえ、品をかえやっていくというのが肝要かなと思っております。

    それから、セキュアタグのところですが、タグそのものの国際標準化という点では、資料の最後のページのところにISOの標準化組織が書いてございまして、RFID絡みのところが書いてございます。それで、特に大事なWG2とWG4に、AI総研の吉岡さんという方を、我々のほうで活動費を経年的に出させていただいて議長をやっていただいているということで、まずは、個別技術としての標準化であると思っています。おっしゃるとおり、やはり企業内、特にセキュリティという点で見ると、企業活動そのものにある程度影響を及ぼすことは必要だと思いますので、企業内マネジメントシステムについても考えなければならないと思っています。

    私どもの情報ユニットの中に、情報セキュリティを扱っている部署がありまして、そちらの方で、今、いろいろな企業活動そのもののセキュリティ意識を上げるということで、いろいろなガイドラインをつくったり、あるいは、JSOX法も使いながら、企業内のデジメントの管理を徹底し、RFIDも、もう少し広まってきた段階には、そういったところに入れ込んでいくというのは十分あると考えています。

  • 事業実施者(株式会社日立製作所)

    普及の課題ということで申し上げますと、確かに、御指摘のとおり、インフラというところが重要だと思っておりまして、それについて私どもも、産業界ということでは、家電業界の中で、製品安全やリサイクルまで含めたところのインフラをどうするかという中で、例えば電子タグをどういうふうに使っていくかという検討をしております。出版も、業界としてどのようにこれを使っていけばよいかということを出版業界と一緒になって進めております。これについては、経済産業省さんからの御支援もいただきながら進めておるところでございます。

    また、国際標準につきましてマネジメントシステムということで、我々、技術的なところからいきますと、電子タグという物理的なところから、そのデータをどういうふうに上に上げていったらいいのか、EDIと接続してどういうふうにしていったらいいかとか、そういったところでデータストラクチュアの標準化ですとか、登録の仕方とか、そういったところまで幅を広げて検討範囲に入れて考えてございます。

  • 中小路委員

    国際的な競争で見たときに、ここで経済産業省が国を挙げてつくっている電子タグが、どれぐらい優位にあるのかということを、例えば、ユビキタスコンピューティング系でも、こういうものは要の技術になると思うのですが、例えば家電系に強いとか、ほかの国でも幾つか行っていると思いますので、そこの中で、日本がつくっているこの電子タグの技術がどのように有利に動くかというところを明確にしていただいた方が、国を挙げて応援しているというところで、非常に納得のいくものになるかと思います。

    もう1点は、先ほど御説明にあったところで、普及しないと値段が下がらないし、値段が下がらないと普及しない。だからこそ国がバックアップしているのだと思うんですが、そういう意味では、これが終わった時点で、やはり同じ問題が残っているとなると、余りよろしくなかったのではないかと思えてしまいますが、そこのところを少しコメントいただけますでしょうか。

  • 土本情報経済課長

    まず、日本の国際企業は何かということですけれども、ある意味、まさにセキュアタグのところに尽きるのかなというふうに考えております。欧州発は、やはり企業間での物流の効率化ということを最優先にしていますので、ある意味、その程度の性能である。やはり、これがかなり爆発的に広がるというのは、最終消費者まで入れた形でのいろいろなサプライチェーンにつなげていく。つまり上流だけでなくて、消費者での販売あるいは消費者から静脈物流まで含めたような、すべてのサプライチェーンです。まず、行って初めて数が出る。そうなると、やはりセキュリティみたいなところが非常に大事だと思っています。

    セキュリティの点では、日本は非常に進んでおります。欧州で、まだそういった議論はありませんし、先ほど、ちょっと御紹介しました総務省と当省で一緒につくったプライバシー保護ガイドラインは、今、ヨーロッパで非常に注目されていまして、ヨーロッパから言われているのは、日本と連携して、セキュリティのガイドラインをヨーロッパでも検討したい、また追いつこうとしているということで、もちろん協力はしつつ、ここの先行優位に逃げ切るように頑張っていきたいと考えています。

    それから、先ほどのフィードバックループに入っていないということですけれども、このプロジェクトをもって、響とセキュアプロジェクトでもってRFIDのプロジェクトが終わったということではなくて、むしろ始まったと思っていまして、技術は、要は使われて、広まって初めて意味がありますので、ある意味、これからが産業界と経済産業省の真骨頂かと思っていまして、セミナーをやるとか、講習会をやるとか、業界の説明会をやるというところだけではなくて、追加資料(当日配付資料)で御説明しましたように、いろいろな業界ごとの利用に向けたコンソーシアムをつくって実証実験をやっていく。かつ、その実証実験も、なかなかやはり最初のころはお金がかかりますので、御説明しませんでしたけれども、今年度から実証実験予算を我々で用意しまして、家電業界にわずかながら出させていただいて、実際に製品安全であるとか、リサイクルの見える化のようなところの実験を今年度から始めているところです。

  • 池村委員

    経済産業省ですので、もちろん産業界がこういうものを利用することを積極的に進めていくことが重要だと思いますけれども、国レベルで言えば、いわゆる国も多量のいろいろな物品を管理もし、流通もしているわけですが、例えば、政府レベルとしてはこういうものを積極的に取り入れるとか、そういう動きがあって初めて広がっていくということもあると思うのですが、そういう国レベルの電子タグに対する利用ということに関しては、何かあるのでしょうか。

  • 土本情報経済課長

    やはり欧米は、先に政府調達でどんどんマーケットをつくっていくというのは得意なのですが、日本というのは、どうしても民間が先に行って、政府が後からついてくるというのが慣行でして、一応トライはしているのですが、やはり非常に慎重なユーザが多いので、まだ目に見える動きにはなっていないということです。産業界主導で実証実験を何件か行って、その成果を持って、また政府内を回るというような順序にどうしてもならざるを得ないと思っています。残念ではあるのですが、非常に大事な点ですので、そこは忘れずに、トライをしたいと考えております。

  • 菊池委員

    標準化との絡みですが、物的なタグのところはよくわかるのですが、これを電子信号化と言ったときに、もう1つ、別な分野でも同じようなタグで、例えばIEC62227というのが、日本でやっとこの2月に標準化中心でやったわけです。それはデジタルコンテンツ系のタグなのですが、そういうものと全体を考えていかないと、物的タグというのはわかるのですが、その発展系としては、そういうものとも連携していくということは可能でしょうか。

  • 土本情報経済課長

    ICのタグについては、今情報を持ち合わせておりませんが、もちろん、そういったものともうまく連携をしながらやっていかなければいけないと思っています。

  • 平澤委員長

    このプロジェクトの評価は事後評価というわけで、評価検討会でも、普及に関して点数が低い。今、ここで議論した主な点も、いかにして普及に関して取り組むべきであったかということだと思います。

    そこで、これは少し酷なことかもしれませんが、今まで経済産業省のこの種の研究開発というのはハードの研究開発に主眼があって、物をつくれば、あと普及していく、あるいは普及は民間の話しだという切り分けになっていましたが、新しいイノベーション政策という観点から考えると、その発想を逆にしないといけないので、今触れられたように、ヨーロッパの場合には、政府の調達、プロキュアメントこそイノベーションを普及させる源だという位置づけで政策をつくっていることから、率先して、こういう新しいものを政府で使うというところから普及を図っていくというのが、そもそもの政策の立て方だと思います。

    それからもう1点は、この種の新しい社会インフラを形成するようなハードウェアができ上がってくるということを、社会制度として普及させていくような制度的な面でのサポートを経済産業省として同時にやっていかないと、今おっしゃったように苦戦することになってしまうわけです。

    そこで、常にそのように社会に対して普及させていくことを考えるならば、個別のハードウェアの開発と同時に、それが普及するような社会システムを制度として定着させていくことを先手打って行っていく。これは、そのための支援事業と考えてもよろしいわけでして、それこそ社会全体としての効率化、全体としては、より有効になっていくということだろうと思いますので、1つの課、担当だけではなく、もう少し広げて、経済産業省全体として、この種のものは取り組むという体制がないとうまくいかないと思いますので、あえて評価小委員会としては、今のような趣旨のコメントをつけさせていただくということにしたいと思いますが、いかがでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 平澤委員長

    ハードウェアの開発それ自体は、非常に努力されたということはよくわかりますけれども、どうもありがとうございました。

2.制度評価の結果について(審議)

「DME燃料利用機器開発事業(事後評価)」について、資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課山崎企画官から、補足資料-5に基づき説明を行い、その後、質疑応答があった。質疑応答については、以下のとおり。

  • 鈴木委員

    DMEの市場としては、中国の方が立ち上がりが早いという認識を持っておりますが、特許のところを見ると、あまり海外出願されていないようですが、何か要因があるのでしょうか。

  • 関係者(日本LPガス団体協議会政策委員会委員小峰氏)

    中国の事情はそれほど詳しいわけではございませんが、現在、中国で使われているDMEは、LPガスと混ぜて燃焼用の燃料として、家庭用で煮炊きをするような、そういう燃料として、それから、自動車に使用されるというかたちで普及していると聞いております。

    実は、中国では、国の政策として、ガス体燃料であるDMEは、多少乱暴な言い方ですが、あれにも使えるこれにも使えると、とにかく先に使用してしまうという見切り発車的な要素があるように思われます。それで、後で問題が出てきたというようなところがあり、ある意味、実験工場的な様相を呈していると聞いております。

    日本では、DMEはエーテルですので、溶剤としての能力が高いということで、最初からシール材をおかすのではないかというところから始まっておりますので、その研究体制と実用性を優先するかの、その違いだと思われます。

    また、現状において少し特許の件数が下がっているのは、まだ審査請求が行われていないという状況で、これから特許として認められると伸びてくると聞いております。

  • 鈴木委員

    お伺いしたのは、出願がされていないということです。

    国内では19件出願されていますが、海外は3件しか出ていないというのは、意思として海外では権利を取らないということなのでしょうか。

  • 関係者(日本LPガス団体協議会政策委員会委員小峰氏)

    PCT(特許協力条約)のような、要するに、国際出願でという意味でしょうか。

  • 鈴木委員

    はい。

  • 関係者(日本LPガス団体協議会政策委員会委員小峰氏)

    PCTを含めた外国出願(国際特許申請)については、中間評価の時にも問題となりましたが、申請後取り下げたりした結果としてこうなったのかどうかというところです。国内特許としては随分出しているのですが、国内19件に対し外国3件しか申請がされていないことは、特許として申請する費用対効果から見送られたのかどうか、細かい状況はわかりません。

  • 鈴木委員

    現状がよくわからないということですが、経済産業省として、市場は中国の方が先に立ち上がっているのであれば、積極的に海外で権利を取ることを支援するという意識があってもいいのではないかと思います。

  • 山崎石油流通課企画官

    そういうことも含めて、まずは今回の事業の成果普及ということが私どもに課されている御提言内容だと思いますので、そのような観点も含めて、成果報告会なりの場を活用して、今後とも普及に努めてまいりたいと思います。

  • 中小路委員

    制度の評価ということなので、公募して、提案があって、審査・採択してという一連の流れが制度の要だったのだと思うのですが、公募されたときに、一体何件の提案が出てきて、その中からこの8件を採択されたのか。例えば、その公募自体のやり方に関するリフレクションですとか、そのあたりはいかがでしょうか。

  • 山崎石油流通課企画官

    14年度に5件、15年度に5件、申請が来ております。その中から8テーマを選んだという結果です。

  • 中小路委員

    それは経済産業省側から見て、妥当、予想どおり、期待どおりだったのでしょうか。結果的にテーマが、少し広がり過ぎてしまったということですが、公募の時に何か工夫ができたかもしれない等ありましたでしょうか。

  • 山崎石油流通課企画官

    平成16年に中間評価を受けておりまして、その際、テーマの採択自体は、その中間評価の時点では終了していたわけですが、そのときの御指摘では、やはり公募の際に何を期待し、どんな方向性でやっていくのかという、いわゆる制度の周知という意味で、もう少し力を入れたほうがよかったのではないかという御指摘を受けております。

    また、予算規模に対して、いわゆる実績額が、かなり下回ってしまったというところにも、その辺の結果が出てしまったという反省はございます。

  • 吉本委員

    今回、アンケート結果を興味深く拝見したのですが、制度評価ということで1つ質問ですが、今回、8月から9月の上旬にかけて平成14年度に公募し、翌年の1月に採択して、補助金が出たのが2月ということで、採択者の方からも、かなり申請期間が長かったという意見が出ています。国の審査でかなり長い時間を要するケースは、間々あるのですが、これも極めて長いと思いまして、審査に長時間かかったのは、何か特別な理由があるのでしょうか。

  • 山崎石油流通課企画官

    補助金ですので、制度を立ち上げるため、補助金を交付するための制度的な仕組みづくりをしなければならず、具体的には「補助金の交付要綱」という形で世の中にお示しするものですが、このような運用の制度のつくり方で、おそらく相当時間がかかったのではないかと推察します。

    ただ、翌年以降は、その制度の仕組みが初年度に立ち上げているので、順調に補助金の交付決定はスムーズに行っているはずです。

  • 平澤委員長

    DMEの関係は、この委員会でも従前から議論してきたわけですが、今の位置づけはエネルギー源の多様化という観点ということで、そのような観点からのプロジェクトとしては理解できます。しかし、全体で考えてみると、先ほど、中国では石炭をガス化してからということで、日本では、従来議論してきたのは、天然ガスからDMEをつくるということですが、天然ガスを持ってきて、今回のような装置を動かせばいいではないか、その方が転換するという手間もないし、また再転換するという手間もないではないかということが、DMEをめぐる基本にあった議論であったと思います。

    それを蒸し返すつもりはないのですが、テーマの選定に関して、ここも、やはり1.60という評点であったということを、もう一度お考えいただきたいと思います。

    具体的には、例えば学会賞をいただいているDME化学再生発電システムというような場合も、一度、天然ガスからDMEにした後、それを今度分解して水素をつくり、高温の水素ガスを利用した発電機という形になるわけですが、天然ガスからやればよいではないか、そのままやればよいではないかということにもなり得るので、これが普及すればするほど、エネルギー効率全体としては悪くなってしまうのではないかと思います。

    このように、やはり単に普及させればいいというよりも、社会全体として、それが効率的になるかどうかという視点を、もう少し重視して選ぶべきではなかったかと思います。このあたりの議論は、過去にあったでしょうか。

  • 山崎石油流通課企画官

    制度評価という観点での委員会の先生方の評価の難しさという御意見がいろいろ出てまいりました。もちろん、中間評価は、真摯に受けとめながら、事後評価ということでございますので、事後評価なりの評価をしなければいけないという責務を負いながら、各先生方に評点をつけていただいたところでございます。

    そういう意味で、非常に難しかったということはあるのでございますが、今、先生御指摘のとおり、やはり、もう少し採択の時点からテーマの選定という観点で、何を、どう長期的な視点で見て持っていったらいいのかという観点も含めて、そういう視点があってもよかったのではないかという御指摘もありました。私どもとしては、これらを踏まえ20年度から、新しくDME燃料利用設備導入のための補助金を立ち上げました。この制度の立ち上げに当たりましても、まさに普及あるいは実用化一歩手前に来ている機器としてボイラーだけを補助対象とするなど、まさにテーマを絞った制度運営をしていく予定です。

    さらに今後の技術開発の動向を踏まえて、今回いただいた御指摘を念頭に置きつつ、導入のための補助制度の拡充のときに議論をしてまいりたいと思っています。

  • 平澤委員長

    評価検討会では、いろいろ今のような内容についてのコメントもなされているかと思いますので、小委員会としては、それに加える必要があるかどうかということを、私は今迷っているところですが、先生方、いかがでしょうか。

  • 菊池委員

    平澤先生がお考えになっているようなシステミックな考慮をすべきだと思います。

  • 平澤委員長

    という観点をこの委員会としてコメントをつけるということにいたしましょうか。

    それでは、今のような趣旨のコメントを、文章は私の責任でつけさせていただくということにいたします。ありがとうございました。

3.第23回評価小委員会指摘事項について(審議)

前回の第23回評価小委員会での包括審議において、指摘を受け、今回審議することとなった案件について、それぞれ担当課室から、資料6に基づき、指摘事項に対する説明を行った。

(1)二酸化炭素の海洋隔離に伴う環境影響調査予測技術開発(プロジェクト中間評価)

  • 三橋地球環境技術室長

    前回、4月にこの委員会の時に、私どもが退席しました後に、少し、本件プロジェクトについての議論があったと聞いております。御指摘の内容は、私どもが実施しております二酸化炭素の海洋隔離に伴う環境影響予測技術開発プロジェクトの中間評価ですが、中間評価で点数が低いのが問題である。そこで、再度の審議をすべきであるという御指摘を受けているということでございます。

    この件、私どもが評価検討会を開催し、この評価について検討した際に明確に議論がありましたので、その点を御紹介し、私どもの考えをここで説明させていただきます。

    まず、この総合評価の評点は、2.00点という評点をいただいておりまして、標準偏差が0.82という結果が出ておりますので、その内容からご覧いただけますように、評点3.00をくださった先生と、評点1.00をくださった先生がいらしたということでございます。

    その際に、評点1.00をつけた先生から明示的に、自分は幾つか疑問があるということで、その上で、この評価点を変えるということも前提に置いた上で、研究実施者あるいはプロジェクト実施者側の説明を聞きたいということで、指摘を概ね3点いただいたということでございまして、資料6-1の1頁の下に、半括弧で3つ書いてございます。

    1点目は、CO2発生量、とかく削減量をテーマにしがちなのですが、実際にプロジェクト実施に伴って、CO2排出量は増えていることから、これを含めてネットで示しているのかどうか明確でないということ。

    2点目は、生物評価、環境影響評価は、実際にそれ自身は非常に難しいことであって、本当に緊急措置として必要な技術という問題意識があって行っているのかということ。

    3点目は、海洋といいますと、非常に空間的に広いものですので、その影響評価とか海洋隔離という意味で、時間的、空間的責任の範囲をしっかり見極めた上で、意味のある形で実施しているのかという点で、これからいわゆる低評価の1点をいただいたということでございます。

    最初の審議の経過の中でも、プロジェクト実施者から、二酸化炭素の削減、技術開発に関連して、全般的にネットでの削減量を計算しているケースと、そうでないケースのばらつきがあることは御指摘があったので、今後、精緻化して対応しますということです。

    それから2点目について、プロジェクトの緊急性といったようなことにつきましては、私ども経済産業省の方から御説明をさせていただきました点、ここは重複になりますが、再度ここでも御紹介をしたいと思います。二酸化炭素の隔離という技術は、御案内のとおり、CCSと呼ばれておりまして、現在、先行して進んでおりますのは地中に圧入する。特に、上が粘土層で、下に空隙が若干あります砂岩の帯水層とか、そういったところに二酸化炭素を圧入するというのが、技術開発あるいはプロジェクトとして進んでおります。

    一方で、海というのは、貯留のポテンシャル自身は非常に大きいこと、あるいは圧入などのコストがかからないといったような魅力がある一方、ロンドン条約の規制などを含めて、非常に規制が厳しい状況にございまして、その実施に向けた世界的な動きは、やや後ろに、後塵を拝してという現状にございます。

    ここからが、私ども日本政府の立場ということでございますけれども、日本の近海あるいは陸域を見極めますと、そこに二酸化炭素の貯留ポテンシャルという視点で見たときに、例えば産油国とか、あるいは欧州の北海油田の跡といったようなところの、将来的な貯留ポテンシャルが非常にあるということではない一方、日本が、非常に厳しい削減義務を負わされる可能性があるという客観的状況の中では、国際的な議論が、仮に若干おくれているとしても、この海洋の、つまり海に溶かして二酸化炭素を隔離する技術の可能性はオプションとして非常に重要なものであると考えており、ある意味、ここでは記録上、最終兵器という書き方をさせていただいておりますが、仮にこれを追求する技術開発が、日本を含むわずかな国になったとしても、将来的に大幅な削減が必要な現状を考えますと、非常に重要な技術開発であるということで継続をしていきたいということを御説明させていただいたということでございます。

    あと、時間的、空間的な責任の範囲につきましては、時間的には、例えば100年後においても十分、二酸化炭素が貯留あるいは海洋に隔離した分布にとどまるという技術的な報告があることなどを御紹介したというのが現状でございます。

    このやりとりを踏まえまして、評価検討会の場では、評価点数の変更の可能性について座長から示唆がありましたが、委員の方の意見から、この技術開発の課題と難しさが実際にあらわれたやりとりであったので、それが評点に、実際に結果としてあらわれて議論があったということを生の形で残して、評価小委員会に報告することが適切であるという委員の方々の審議の結果、座長のとりまとめを経て、若干修正していただけるチャンスがあったのですが、この低い評点を明示的に示して、技術開発の難しさや国際的な状況を伝えるということをさせていただきたいということで、このまま結果を報告させていただいたということでございまして、これが事実関係でございます。

    以上でございます。

  • 平澤委員長

    どうもありがとうございました。

    今の御説明で、検討委員会でどのような検討がなされたかということは、非常によくわかったと思います。我々としては、それを了承するということでよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

(2)産学連携ソフトウェア工学実践事業(プロジェクト中間評価)

  • 安田情報処理振興課課長補佐

    資料6の13頁です。前回、この審議会におきまして、「中間評価で点数が低いのは問題である。また、評価報告書案に、計画の変更がない旨、記載されているが、計画変更に反映されるべきと考えられるため、疑問である」という御指摘をいただいております。

    この事業の概要を簡単に振り返らせていただきますと、16頁以降に事業の中身が書いてありますけれども、一言で申し上げますと、この産学連携ソフトウェア工学実践事業につきましては、経済社会のインフラになっているソフトウェア、情報システムについて、いかに生産性高く、信頼性の高いものとしてつくり込むかというエンジニアリング手法について確立するべく、この3年間、調査・研究をしてまいりました。

    その成果として、見積もりのやり方の提示や開発プロセスの共通化、あるいはコーディングのやり方の標準等が出来ております。

    御指摘の2点目の計画の変更がないという点につきましては、我々がこの3年間進めてきたところでは、計画の変更はないという意味でしたが、今後、さらに続けていくに当たっては、きちっと御指摘を踏まえて計画を見直していくということにしております。

    1点目の中間評価の点数が低いというところにつきまして、特に、13頁、14頁、15頁に、評価の低い項目について、実際に我々の評価検討会でいただいた指摘と、それに対して、計画変更も含めて今後考えているところというのを御説明させていただきます。

    13頁ですが、まず、研究開発の目標の妥当性についてというところでございます。ここにつきましては、問題点、改善すべき点として、重要成功要因をきちっと検討してください、もしくは現状の阻害要因を正しく分析した上で、課題を明確にすることがまず必要であるという指摘をいただいております。

    その指摘を踏まえまして、我々は計画を見直すべく、実際に情報システムを使っていらっしゃるユーザや、組み込みソフトウェアの分野でいきますと、自動車なり、情報家電なり、最終製品のメーカーから、実際にニーズを聴取するとともに、システムベンダーサイドからも、開発現場での課題というものを改めて聴取をいたしまして、目標を設定していきたいということを考えております。

    例えば、領域の再設定という意味では、やはりユーザとベンダーの間でのインターフェイスであります要求工学や、昨今、トラブルが頻発しております航空管制システムなり、自動改札機のシステムなり、社会の重要インフラと言われる分野について取り組みを強化すべきだという御指摘をいただいておりますので、そういった点について、新しく取り組みに着手したいということを考えております。

    2点目の成果・目標の達成度の妥当性についてというところでございます。ここについては、まず全体を俯瞰できるようにきちっと努力すべき、成果物を具体的にどのように普及させていくかという方法論がよく見えないという御指摘をいただいております。

    それに対しまして14頁でございますが、我々といたしましても、いろいろこれまで成果がそれぞれ上がってきているわけですが、それらのシナジー効果をきちっと発揮できるような体制を整備したいと考えておりまして、これまで別々のワーキングで検討していたものを、きちっと連携するような体制を構築すべく再編成を図っております。

    普及という点につきましては、これまで書籍の発行やセミナー、フォーラム等の開催で広く情報発信をしてきたところでございますけれども、今後は、さらに情報システムのユーザ系の団体やベンダー系の団体と連携を強化して普及活動に努めてまいりたいと考えております。

    さらに、現場レベルのみならず、経営層から、この工学的なアプローチについて理解を深めていただく必要があると考えておりますが、その際には、どうしてもソフトウェアエンジニアリングという単語自体が、経営層になかなかなじみが薄いので、ソフトウェアエンジニアリングというものが、いかに経営的な指標(利益など)だったり、人材だったりという点に影響が大きいのかということについて、相関関係を明らかにして、効果を見える化していくということにも着手したいと考えております。

    3点目の事業化、波及効果についての妥当性というところでございますが、波及効果がなかなか弱いのではないか、ベンダー企業の開発現場やユーザ企業への浸透という点で、もっと普及努力が必要であるという御指摘をいただいております。この点につきましては、我々としても、ユーザ団体、関係団体と連携を深めるとともに、要望があった業界については、個別もしくは業界別に我々のほうから、成果の使い方、成果の詳細等について御説明・サポートするような活動を行って、成果の浸透に努めてまいりたいと考えております。

    同時に、国のほうで実施する組込みソフトウェアの開発プロジェクトにおいても、実際にこの成果を使うことで、成果の発信、手法の改善に努めてまいりたいと考えております。

    最後に15頁ですが、研究開発マネジメント・体制・資金・費用対効果の妥当性というところでございます。ここにつきましては、検討会におきまして、成果の普及について、責任とミッションを持った組織をつくってリーダーシップを発揮してほしい、統合的に成果を上げる体制にはなっていなかったのではないか、あるいは資金対効果の妥当性というのは、なかなかこの分野の特徴もあって見えにくいところもあるという御指摘をいただいております。

    この点につきましては、これまでIPA((独)情報処理推進機構)のほうに、ソフトウェアエンジニアセンターを3年前に設立しまして、そこで体制をつくったわけですが、そこの中で広報、成果の普及についてきちっと取り組むようなチームをつくりまして体制を強化してまいりたいと考えております。

    同時に、このソフトウェアエンジニアリングの分野につきましては、国内のみならず、国際的にも動きが非常に早いものですから、欧米の関連機関と連携をして、日米欧の三大拠点のうちの一つとして、日本のIPA/SECがなり得るよう、我々としても活動を強化してまいりたいと考えてございます。

    以上、まとめさせていただきますと、検討会におきましては、活動領域の選択と集中を進める必要があるという点と、普及活動をもう少ししっかりやるべきだという大きく2つの御指摘をいただいております。その2つの御指摘について、活動領域の見直しをきちっと計画に反映させるとともに、普及活動についても、組織的な活動を行って、これからも積極的に成果を発信してまいりたいと考えております。

    以上でございます。

  • 平澤委員長

    ありがとうございました。検討会での御議論を詳細に御紹介いただきました。何か、御質問等ありますか。

  • 中小路委員

    問題点、改善すべき点に対しての今後の考え方の部分が、やはり指摘された問題だけを取り上げて、それに対して、文字どおり、どう対処するかになってしまっているように少し感じます。

    例えば、3番目の事業化、波及効果で、84万人に対して1.6%にとどまっている。だから、もっと広める努力をしますではなくて、もっと根本的に、対象としているソフトウェアエンジニアが求めているところと果たして合っているのだろうかということを、少し考えるような視点を入れて対処していくことが必要かと思います。

    4番目に関しても同じで、SEIやフラウンホーファは私も存じておりますが、彼らは全体的に業界に対する影響力は弱まっていっています。ヨーロッパでもアメリカでも弱まっていて、日本もそれと一緒になって弱まっていくようなことに、このままではなってしまうので、どうして彼ら、フラウンホーファないしSEIが、ソフトウェアエンジニアに対して影響力がなくなっていっているのかというところ自体をご覧になっていくような役割等が、あと2年間続けていく上では必要ではないかと思いました。

  • 安田情報処理振興課課長補佐

    ありがとうございます。ソフトウェアエンジニアリングの分野そのものについて、なかなかIT業界からの注目度が(今は、よりこの分野が定着してきていることもあって、)だんだん薄れてきている面がございます。それについては、我々も問題意識を高く持っておりまして、御指摘のように、海外の状況も調べさせていただきますし、我々国内の体制としても、きちっとユーザとベンダーの何十万人という人たちの現場の声をきちっと反映できるように、開発現場の声もよく聞かせていただいて、そのニーズに応えるべく、ソフトウェアエンジニアリングという分野の中、もしくは人材育成などの他の施策とも関連する部分もあるかと存じますが、必要な施策について、本事業、もしくは本事業以外のものもあると思いますが、それらをすべて総合的に使って対処してまいりたいと考えております。

  • 平澤委員長

    よろしいでしょうか。

    我々の指摘といいましょうか、それも十分御理解いただけたと思いますので、このとおり進めていただくということでよろしいかと思いますが、よろしいでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 平澤委員長

    どうも御苦労さまでした。

(3)黒液濃縮水メタン発酵技術開発(プロジェクト事後評価)、古紙利用技術開発(プロジェクト事後評価)、灰分有効利用技術開発(プロジェクト事後評価)

  • 平松紙業生活文化用品課課長補佐

    前回の御指摘事項といたしまして、「古紙利用技術開発」のプロジェクトに顕著にあらわれているとおり、個別評価項目の評点というものが、すべて1.50であるにもかかわらず、総合評価の評点は、2.25になっています。この関係が理解できないということで、これらプロジェクトの各評価項目とコメント等の関係、あるいは総合評価との関係を明確化してくださいという御指摘でした。

    このため、私たち事務局としましては、まず評価検討会の座長であります東京大学教授の磯谷先生と相談しつつ、資料6の25頁の別紙のとおり、評価項目のコメントと、それから、総合評価との関係について整理をさせていただいております。また、御指摘を踏まえまして、プロジェクトの評価報告書の案の総合評価の部分につきまして、一部手を加えさせていただいております。

    まず評価項目とコメント、あるいは総合評価との関係について御説明をさせていただきたいと思います。

    25頁をご覧いただきたいと思います。縦軸に1番から5番まで、それぞれの個別評価項目を並べてございます。それから、6番に総合評価を入れてございます。それぞれのプロジェクトにつきまして、評価点や委員さんからのコメント等を整理した表になってございます。

    この中で、古紙利用の技術開発については、古紙からの紙をつくる際の中核的なプロセスであります脱墨工程というところの最適化の技術開発を行うことによりまして、当該工程での電力消費量を削減しようというプロジェクトでございます。

    まず評価方法についてですけれども、各評価項目と総合評価項目はおのおので評価するということになってございまして、各評価項目の評点を平均して、総合評価の評点を算出するということにはなっていないということです。個別評価項目を見ると、「3.成果、目標の達成度の妥当性」については、二重丸がついておりまして、目標を上回るものになっておりますが、ここでの評点は、1.50になっております。これは、本事業では5つのサブテーマというのが提案されており、そのうち4つのサブテーマにつきましては目標が達成されています。また全体目標についても、目標を上回る成果が得られたということですが、1つのサブテーマについては、実施されなかったという点があったために、厳しい評価になってございます。

    それから、「1.事業の目的・政策的位置付けの妥当性」についても、省エネと古紙利用等の推進という政策的な位置づけというものが明確であるというような評価ですが、研究対象とする古紙について、評価者の1人から、処理が難しいオフィス古紙というものを対象にして研究をすべきではなかったかという意見がございました。

    事業者側は新聞古紙を対象にして研究を実施したわけですけれども、新聞古紙を利用した理由について、評価委員に対して説明する機会が十分でなくて、両者の共通認識が不足したことから、個別の評価では厳しい採点ということになっております。

    さらに、ここでは別の評価者からのコメントに、共同実施体制がとられていないというようなことから、本来、ここで評価すべきでない点についての減点評価というようなこともございました。結果として、1.50という厳しい評価となっております。

    一方で、全体としてどうだったかということになりますと、この事業では当初の電力原単位目標、これは3割削減をしようという目標ですけれども、それを大幅に上回る効果、実際上4割削減というものが実現されておりまして、その成果が全体評価として2.25という高い評価につながっているということでございます。

    続きまして、灰分有効利用技術開発プロジェクトについて御説明させていただきます。このプロジェクトは、古紙に含まれる灰分というもの、これは、主に炭酸カリシウム等ですけれども、これを除去しないプロセス技術、あるいは製紙スラッジ、廃棄物ですが、これに含まれる灰分を回収して、原料として再利用する、そういった技術開発によりまして、電力の消費量と産業廃棄物の削減を図るというプロジェクトでございます。

    こちらも各評価項目の中では、「3.評価、目標の達成度の妥当性」が1.00という厳しい評価となっております。これは、本事業の終了時点におきましては、当初計画に対しての目標達成度が低かったということが厳しい評価となったわけですけれども、しかしながら、総合評価に関しましては、当初計画では想定されなかった工程での削減効果、副次的な効果というものが得られており、これをプラスすると、トータルとしては、電力削減量の効果というのは、ほぼ当初目標のとおり達成していること。さらには、研究開発事業者によって、その後も継続して研究開発がなされまして、既に実用化に至っているという点が評価されて2.00というような評価になったと理解しております。

    各項目とコメント、総合評価との関係については、以上でございます。

    これらを踏まえまして、2つのプロジェクトの総合評価にかかる記述について修正をしてございます。

    23頁の下のほうに、これは古紙利用技術開発に係る総合評価の部分ですけれども、新旧表になってございまして、左側の新の部分、第2段落のところに、個別要素技術で未実施のものがあったが、プロジェクト全体目標については目標を達成しているという旨の御説明と、それから、その下の部分で、総合的に判断してという説明をつけ加えさせていただいた上で、よい事業であったと評価できる旨、変更をさせていただいております。

    それから、24頁は、灰分有効利用技術開発に係る総合評価の部分でございまして、こちらも左側の第2段落の部分で、「継続研究の成果とか事業化や波及効果というものを総合的に判断して」というような形で御説明を加えた上で、よい事業であったと評価される旨、変更してございます。

    以上でございます。よろしくお願いいたします。

  • 平澤委員長

    どうもありがとうございました。

    いかがでしょうか。今の御説明と修正点を含めて。

    よろしいでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 平澤委員長

    それでは、ご説明の修正案のとおりとしていただくということで、本件の評価は終了したいと思います。どうもありがとうございました。

4.技術評価業務の進め方について(案)

  • 平澤委員長

    議題の4は、ここの委員会での技術評価の業務の進め方についての見直しの御提案です。技術評価室長の長濱さん、お願いします。

  • 長濱技術評価室長

    それでは、資料7ご覧いただきたいと思います。

    まず、1.の技術評価の経緯でございますけれども、経済産業省の研究開発評価につきましては、「大綱的指針」あるいは「経済産業省技術評価指針」などに基づきまして実施してきたわけでございますが、技術評価の具体的な実績は、2.の経産省における技術評価件数というところに書いてございます。

    我々といたしましては、まず第1ステップといたしまして、現行指針の範囲内で、直ちに導入できる実態に即した策を検討いたしまして、その次の第2ステップといたしまして、指針の見直しも念頭に置いた対応を行ってまいりたいと考えてございます。

    若干補足させていただきますけれども、そもそも現在の独立行政法人改革の中にございまして、NEDOを有効に活用していくことを想定いたしておりましたプロジェクトにつきまして、NEDO執行ではなくて経済産業省の直執行となるプロジェクトがふえているといった状況にございます。このため、多くの評価案件に対応しなければならないわけでございまして、評価の質を落とさないように体制の見直しが不可欠と考えてございます。

    一方で、研究開発力強化法も成立いたしまして、NEDOを含む研究開発型の独立行政法人の体制の具体化論が、今後なされる予定でございます。そういった情勢が改善される可能性もございますが、少なくとも、それまでの間は、次のページに掲げておりますような案での運用を行いたいと考えてございます。

    2頁目をごらんになっていただきたいと思うんですけれども、平成20年度から導入する策ということで、まず評価検討会の進め方、考え方をご覧になっていただきたいと思います。

    1番目の丸といたしまして、まず、各委員が一堂に会する従来どおりのやり方を原則といたします。ただし、事前に各委員に事業の概要を十分に説明してあることを前提に、各委員の日程調整が困難な場合などには、評価検討会をメールで代替することができるものとするということでございます。

    留意点をごらんになっていただきたいと思いますが、質問に対する回答は全委員に共有していただきます。それから、2番目の丸で書いてございますように、下線部分をご覧になっていただきたいと思いますが、メールでの場合も同様に、評価結果のみではなく、評価の過程についても公開するということで考えたいと思います。

    それから、(2)の少額事業の取り扱いでございまして、これも考え方といたしましては、現在、予算額の大きな大規模プロジェクトや予算額の少額の小規模プロジェクト同様の評価のやり方を行っておりますけれども、2番目の丸に書いてございますように、大綱的指針におきましても、大規模なプロジェクトと短期間または少額の研究開発課題では評価の方法に差があるべきであるという記載がされていることを踏まえまして、メリハリのきいた対応をしたいと考えてございます。

    具体的には、3番目の丸に書いてございますように、10億円未満の案件について異なるやり方を認めたいと考えてございます。

    留意点のところでございますけれども、次のページの真ん中あたりに、参考といたしまして評価報告書案の目次を掲げておりますが、評価報告書案の項目、構成等、そういったものには何ら変更はございません。

    2頁目の下の方の留意点をまたご覧になっていただきたいと思います。評価報告書案の「第3章評価1.~7.」に該当する部分につきまして、現状では、各委員の方から、各評価項目につきまして評価コメントをいただいて、そのいただいた評価コメントを取りまとめたものを評価結果として記載しているわけでございますが、10億円未満の研究開発事業につきましては「第3章1.~6.」までを担当課が、あらかじめ自己評価として記載する。つまり、第3章7.の提言を除いた報告書案を、まず担当課が作成いたしまして、これをもとに、ユーザや当該事業に知見のある研究者など外部有識者3名程度から、各評価項目の1.~6.につきまして評価コメント、それから、7.の提言をいただくことによって、外部有識者による外部評価を実施したい。さらに書いてございまして、「なお、この場合でも、各評価項目について、各委員から評点をいただくものとする」ということでございます。

    要は、このやり方のポイントは、評価検討会の事務局となる担当課と各委員との間のやりとりを一往復で済ませる可能性を認めるということでございます。

    それから、最後の4.の今後の見直しについてでございます。これは、今後1年程度を目途に検討を行ってまいりたいと思いまして、この小委員会の場でも議論させていただきたいと考えておりますけれども、現時点では、具体的には個々のプロジェクトを評価する個別評価から、やや視野を大きく持ったポートフォリオ評価のようなものを考えてございます。一定の目的を掲げたプログラムにつきまして、このプログラムを構成する個々のプロジェクトが、目的に向かってしっかりとポートフォリオになっているかを評価いたしまして、その結果、足りないプロジェクトが判明した場合には、それらのプロジェクトを立ち上げていくといったことを考えてございます。これにつきましては、詳細をまた皆様方に御提示申し上げまして、御議論いただきたいと考えてございます。

    以上でございます。

  • 平澤委員長

    ありがとうございました。これから評価件数が非常に増えるという事情のもとで、どのようにして質を落とさないで評価の体制を維持するかということに関しての御説明だったと思います。

    今、御提案された内容について、これから検討していきたいと思いますが、とりあえずの対応の仕方というのは、少額10億円未満のものについて、ある程度、便宜的な取り計らいをしていくということを想定することが中心であったかと思います。

    それから、4.のところにありますように、最後に御説明がありましたが、今までのプロジェクト単位の個別評価から、プロジェクトを立てる段階からプログラム化し、制度化して、その中のプロジェクトという位置づけにして制度を評価していく、プログラムを評価していくという体制に移行していくということを長期的には、この委員会で議論していきたいと考えており、質を落とさないで評価していく大きな流れになるのではないかと私自身は思っております。

    これは、総合科学技術会議の評価専門調査会でも、それを常々主張してきたわけでありますが、是非、経済産業省が先行的に、そのような方式を取り入れるように努力してくださるということを私自身は願っておりまして、このことも含めて、評価業務の進め方の見直し案に関して御意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。

  • 菊池委員

    一定規模事業というところの「つまり」というのを、もし可能であれば、「原則予算ベース」にしてほしいと思います。「原則」という言葉を入れてほしいというのは、例えば、予算ベースで10億円を超えて、決算で9億7000万円というケースが多いので、その場合に、かなり問題が大きいものもあり、そのときに我々は、質はいいとしても、やはりそのときに原則を破って入れるとか、何かそのような判断があるとすれば、「原則」という言葉を入れておくことも一つかと思います。ここでは総事業ですから、いわゆる執行ベースなのか、予算ベースなのか、そのあたりも定めてほしいと思います。いずれにせよ、どこかで線引きしなければいけないというのはわかります。

    もう1点、簡易的になったときの評価委員が3名というのは、私は前からこだわっているのですが、問題があると思います。というのは、評点が統計的に意味をなさない場合がありますので、やはり、少なくとも4名いないと、つまりイーブンという形が出てきませんのでパワーゲームになります。それから、それぞれの先生方が、何らかの上下関係とか利益相反を起こしている場合が多いわけですから、そういう場合も考えると、少なくとも大勢でやるということは、大数の法則が働くことは確かです。いろいろな事情も含め、一番妥当な委員会構成ということで、今まで私たちがワーキングをやっているときにも、3名は非常にやりにくいというのは現実にありましたので、御検討していただければと思います。

  • 平澤委員長

    ほかの方、御意見ありますか。どうぞ。

  • 鈴木委員

    評価は、事前評価、中間評価、事後評価、追跡評価、いろいろあるわけですけれども、今日の評価でも思ったのですが、やはり事後評価と追跡評価というのは、中間評価とかなり視点が違いますので、報告書の書き方も、それぞれ別の重点を置くような形に改められたほうがいいんじゃないかという気がします。

    例えば事後評価というのは、やはりよかったか、悪かったかという話ではなくて、どういう改善点がそこから学習できるかとか、そちらをメインに書くようなものが望ましいのではないかと個人的には思っております。いろいろと、まだそれは議論が必要だと思いますが。

  • 平澤委員長

    ほかに、御意見いかがでしょうか。

    今、菊池先生が御指摘になった第1点、これは、具体的には、2頁の下のほうで、「そこで」の後に「原則として」というのを入れるということでしょうか。

  • 菊池委員

    いずれにせよ、10なのか、5なのか、幾つかというのを決めるとすると、確かに、数からすればいいところの線引きかなと思いますけど。

  • 平澤委員長

    それから、委員の数については、私も常々思ってはいました。似た課題は同じメンバーでやっていただくというのでも構わないと思うんですが、そういうことをしながら、先生方の負担をふやさないで効率的にといったようなこともあり得るのではないかと思います。

    鈴木先生の話は、どちらかというと、もう少し内容にかかわることで、これも、私も気にはなっていた点ではありますが、4.の今後の見直しの中で、今の御指摘を含めてフォーマットを多少見直していくというような扱いにさせていただくというのでいかがでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 平澤委員長

    よろしいでしょうか。

    それでは、この議題に関しては、委員会で引き続き検討していくということにいたしまして、とりあえず3.のところまでは、今のような修正をしつつ、実施に移させていただくということにいたします。どうもありがとうございました。

5.その他

資料9に基づき、第23回評価小委員会での意見を追記する案件について、事務局(技術評価室大木)から説明した。

  • 平澤委員長

    今の件に対して、何か御質問おありでしょうか。

    よろしいでしょうか。

    それでは、評価小委員会のコメントとして、今のようなことをそれぞれの評価報告書に追記することにいたします。

    以上で、予定した議題はすべて終わるわけですが、何か、議題以外の点で、あるいは議題にあったことでも結構ですが、先生方からもし御発言があれば承りたいと思いますが、いかがでしょうか。

    よろしいでしょうか。最後までありがとうございました。

    それから、技術評価室の方々には、こういう資料を整えていただき、いつものことですが、大変御努力いただきましてありがとうございました。

    それでは、これで終わります。

以上

 
 
最終更新日:2008年8月22日
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