経済産業省
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総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会検査の在り方に関する検討会(第29回)-議事録

日時:平成20年8月6日(水)14:00~15:10
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

委員:
班目委員長、井川委員、大橋委員、岡本委員、長見委員、首藤委員、関村委員、平野委員、廣瀬委員、宮委員、山内委員、和気委員、加賀谷特別専門員、澤特別専門員、藤江特別専門員、武藤特別専門員

事務局:
深野原子力安全・保安次長、佐藤審議官、福島首席統括安全審査官、山本原子力発電検査課長、大村原子力安全技術基盤課長、前川高経年化対策室長、上戸統括原子力保安検査官

議事概要

  • 山本原子力発電検査課長

    それでは定刻なりましたので、ただいまより第29回「検査の在り方に関する検討会」を開催いたします。

    本日は、御多忙の中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。私は先月11日付で、検査課長に着任いたしました、山本でございます。前任と同様、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

    それでは、班目委員長、よろしくお願いいたします。

  • 班目委員長

    それでは議事に入ります前に、定足数の確認と配付資料の御説明をよろしくお願いいたします。

  • 山本原子力発電検査課長

    まず、定足数の確認の前に、特別専門員の御異動がございますので、まずそこを御紹介したいと思います。

    まず、本日、今野委員が御出席できないということでございますので、原子力発電関係団体協議会代表幹事代表としまして、宮城県の原子力安全対策室の加賀谷室長に特別専門員として御参画いただいております。

    続きまして、日本電機工業会原子力政策委員長の交代に伴いまして、これまで特別専門員をお務めいただきました三菱重工の浦谷取締役に代わりまして、同じく三菱重工の澤取締役に新たに特別委員をお願い申し上げました。

    また、電気事業連合会の代表といたしまして、これまでお務めいただきました東京電力副社長の武黒特別専門員に代わりまして、武藤東京電力常務取締役に特別専門員として御参画をお願いしております。

    次に、定足数の確認をさせていただきます。

    総合資源エネルギー調査会運営規程上でございますが、定足数は全委員の半数となっております。本日は、井川委員が少し遅れて御出席ということになっていると伺っておりますが、現時点におきましても17名のうち11名の委員に御参画いただいておりますので、本委員会は有効に成立しておりますことを報告いたします。

    それから、事務局の方で先月人事異動がございまして、保安院の次長に、前任の鈴木から深野に代わりました。

    それでは、引き続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。

    お手元に、議事次第と配付資料一覧となった1枚紙がございますが、資料の1から枝番が付いたような形で、資料の5までございます。その後に委員の名簿が付けてあります。

    資料の1が、パブコメの意見募集の結果ということで1枚紙とその後ろに別紙ということでパブコメ案及びそれに対する考え方という資料でございます。

    資料の2-1が、報告書の修正該当箇所でございます。

    資料の2-2が、報告書の最終案ということで用意をさせていただきました。

    資料の3-1が、省令関係でございますが、省令の施行関係を若干修正してございますので、その修正箇所を用意させていただいております。

    資料の3-2が、省令関係の概要。

    資料の3-3、資料の3-4、資料の3-5が、省令関係の新旧対照表という形になったものでございます。

    資料4といたしまして、今後の予定ということで1枚紙を用意させていただいております。

    最後に資料5といたしまして、前回の第28回の議事録というものを用意させていただいております。不足等がございましたら事務局の方にお申し出いただければと思います。

    以上でございます。

  • 班目委員長

    どうもありがとうございました。万一資料の過不足がございましたら、事務局までお申し出いただければと思います。

    それでは、本日の進め方でございますけれども、本日は御承知のようにパブリックコメントを受けての対応について御審議いただきます。したがいまして、資料1から3-5までを続けて御説明いただいた後、フリーディスカッションの時間をとるという形でやらせていただきたいと思います。

    それでは、御説明をよろしくお願いいたします。

  • 山本原子力発電検査課長

    それでは、まず、お手元の資料の1及び別紙についてごらんください。

    本報告書案につきましては、前回御議論いただいたものにつきまして、パブリックコメントを実施いたしました。実施期間はここにありますように、6月26日から7月25日までの1か月間ということで、ホームページに掲載した上で、電子メール等で御意見を募集をしたものでございます。

    いただきました意見の総数は、全体で111件の御意見をいただいております。これは意見の項目数でカウントしているものでございます。いただきました方々は電力会社メーカー等の事業者の関係の方々、それから原子力発電所抱えます地方自治体の方々、それから原子力発電所の立地市町村の住民の方々、大きくその3つのカテゴリーに分けられる形で御意見をちょうだいしているということでございます。

    後ろの別紙でございます。これはいただきました111件の御意見全部でございますが、大変数が多いということもあり、主なものだけ御紹介させていただこうと思っております。

    主として、事業者あるいはメーカーの関係の方々の御意見につきましては、基本的にはこの制度について賛同するならしっかりやってもらいたいというような御意見が中心でございました。

    主なものを少し幾つか御紹介いたします。2ページ、1-5全般のところでございますが、今回の制度改正、特に検査期間が延長になるということで、原子炉等規制法に基づきます設置許可の適合性についてどうかという御議論をいただいております。

    実は、これに類した意見が後ろの方になりますが、15ページをお開きいただければと思います。3-29でございます。

    今回、定期検査の間隔が18か月、24カ月の延長になるということで、同じく原子炉設置許可の関係はどのように整理されるのかという意見をいただいているものでございます。

    これは、原子炉の設置許可に関しましては、基本設計の認可ということが従来行われてきているわけでございます。今回の制度におきましては、保安規程の変更認可の中で、運転期間の変更というものが行われることになるわけでございますけれども、その際には、添付資料といたしまして、原子炉の運転期間の設定に関する説明書などによりまして、原子力発電所の基本設計と適合したものであるかどうかといったような確認をまず実施をしていくものでございます。制度的には基本設計との適合性を確認するということにしております。

    その上で、期間の延長というふうになってまいりますと、例えば24か月ぐらいの運転をしようとする場合、場合によっては燃料の仕様を変更するようなケースが出てくる可能性がございます。

    その場合は、従来も高燃焼度の燃料に取り替える場合については、燃料にかかります設置許可の変更審査を実施してございますので、仮にそういった場合には、設置許可の変更の対象になってくるかと思っております。

    一方、単に期間の延長という形になってまいりますと、取替燃料の量が少し変わってくる、従来、例えば4分の1ずつ変えていたものを3分の1ずつ変えるというような運営になってくるかと思いますが、その場合は、大きく設置許可自体の基本設計を変えるものでは恐らくないと思われますので、その場合には、変更の申請は特に要らないと考えております。

    ただ、その場合、期間が延長になりますと、1年間当たりの燃料の消費量が変わってまいります。その場合につきましては、先ほどの3-29に少し書いてございますように、原子炉等規制法第26条に基づきます届出が必要になるというものでございます。

    3-29の中では、稼働率が上がることによって、放射線の被爆量が増えるのではないかという御指摘でございます。確かに稼働率が上がることによりまして、若干放射線の放射量が若干増えるということは想定されるところでございますが、従来、原子力発電所につきましては、規制基準はあるいは目標値に対して十分低い値を取ってございますので、理論的には若干増えるのかもしれませんが、基本設計を変更して、放射線防護対策を強化しなければいけない。こういう事態はなかなか想定しにくいのではないかと考えております。

    いずれにしましても、今回、運転規格の変更に伴いました保安規程の変更の認可の中で、従来の基本設計との適合性をきちんと確認していくという仕組みで運用しているというものでございます。

    続きまして、今度は5ページ目をお開きだけはと思います。1-10でございます。こちらにつきましては、今回の制度の整備に当たりまして、原子力安全委員会の見解が必要ではないかというような御指摘をいただいているところでございます。

    私ども保安院といたしましては、先般の報告書案をとりまとめていただいた際にも原子力安全委員会には既に御報告をさせていただいているところではございますが、かつて平成19年の段階で、これは発電設備の総点検のときに合わせて報告したケースもございますが、そのときにはこの検査制度の検討についてはきちんとやっていくようにと、速やかに実施することが望ましいという意見をいただいていたところでございます。

    いずれにしましても、原子力安全委員会の方にはこういう御意見があったということと、報告書のとりまとめができました場合には、安全委員会の方に改めて報告をいたしまして御見解を伺う、あるいは制度導入されますと原子炉等規制法などによりまして、安全委員会の方が定期的に私どもの報告を受けたり、あるいは規制調査という形で規制の実施状況見ていただくという制度なっております。そういった中で対応していきたいと考えてございます。

    次の7ページ、3-4でございます。検査制度の前提となるデータの妥当性、適正性をどう国は評価するのかということでございます。

    今回の制度におきましては、まず、その検査が前提となります保全計画というものが提出されますが、その審査においてデータの妥当性を確認するとともに、実際の検査、これは定期事業者検査という形で実施されますが、その体制なりデータの適正性などを見ますと定期安全管理審査の中でも確認をするという従来の仕組みの中でも対応できるということで、そのデータの適正性を対応していくということでございます。

    8ページから9ページでございますが、3-8と3-9でございます。御意見は、今回、保安規定の要求事項といたしまして、(9)保全の有効性の評価、(10)、保守管理の有効性の評価が追加なっているわけでございますが、用語の定義でありますとか、あるいはこれが要求事項であることを報告書にもう少し明記すべきではないかという御指摘をいただいているところございます。

    これにつきましては、報告書の修正案で申し上げますが、保守管理の有効性評価に関する記述が、特に報告書中に書いておりませんでしたので、これを追記するという変更をさせていただければと思ってございます。

    11ページ、3-18でございます。これも用語の問題でございますが、報告書の中で「停止時」とか「運転時」というような用語を使ってございますが、若干これが時間的に幅のある言葉でございますので、用語は改めるべきだと、こういう御指摘をいただきました。したがいまして、これについても報告書中で修正をしたいと考えております。

    また、少し飛びまして、15ページ、3-29、設置許可の関係につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。

    16ページ、3-32、保全プログラムの全体に対する検査の間隔の設定に関する記述の関係でございますが、御意見は、定期検査の間隔の制定の技術評価に当たっては、プラント全体の高経年化の程度を評価すべきではないかといったことの御意見ということでございます。

    右側の回答の方はここに書いてございますように、従来からの高経年化プラント、30年を迎えるプラントにつきましては、高経年化の技術評価を従来からきちんとやってきているということでございます。

    今回の新制度におきましても、高経年化の評価を制度中に取り入れていくということ実施しておりますが、特に30年で既に技術評価を行ったプラントについて、定期検査の間隔変更をいたしますと、高経年化対策に影響が出てくる可能性がございますから、そういった意味でもう一度再検証し評価した上で検査間隔を設定する。こういったことになってくるかと思っております。

    したがいまして、これにつきましても報告書の中で、高経年化の程度をきちんと評価するといった趣旨の修正を行いたいと考えてございます。

    17ページ、3-36、制度の円滑な移行についてといったことで、特に、高経年化の関係でございますが、高経年化プラントについては慎重に対応していくべきではないかという意見をいただいているところでございます。

    右側に書いてございますように、これも若干繰り返しになりますが、高経年化の技術評価、従来もきちんとやってきておりますが、今回、この新制度中におきましては、この高経年化の評価も制度的にきちんと組み入れて適切な対応を実施していくということでございますが、特に運用面につきましては、24か月については、報告書の中にありますように、プラント3サイクル程度の運転を実施した上で、おおむね5年間ということなりますが、5年間は当面適用しないというふうにしていきたいと考えております。

    19ページ、3-42でございます。新しい制度ができますので、その制度に円滑に移行できるように、事業者側の方、国の方もそうでございますが、両方十分な準備を行った上で対応すべきではないか。こういうような御指摘をいただいたところでございます。

    これにつきましても、新たな制度の円滑な導入によって、代表プラント用いて各電力会社の方では、いろいろシミュレーションを実施しております。そして私どもの間でも、保安規定などの変更審査をすることになりますけれども、そういったものについての技術的な課題であるとか、制度導入に当たっての課題をいろいろと整理しているということで、事前の十分な準備を現在やっているところでございますが、そういったものを踏まえて円滑に対応していきたいと思っております。

    20ページ、4-1でございます。特に新制度の導入に当たりましては、点検に当たってのデータをきちんと整備していく上で、作業の品質の維持向上が非常に大事ではないか。こういう御指摘ございます。

    この御指摘は全くそのとおりでございまして、作業品質の管理の維持向上という重要な課題でございます。この制度を支えていく上で、電力会社あるいは協力会社そういった方々が行います検査あるいは作業の品質向上のための取組みを引き続きやっていただくということが大事でございまして、そのためには教育訓練、調達管理、そういったところの品質管理をしっかりと実施されるということが重要でございます。また、保安院といたしましては、保安検査などでそれを確認していくという体制でございます。

    21ページ、4-7でございます。これも高経年化に関するところでございますが、特に今回の制度中で、プラントの総合評価ということを実施してまいりますが、その中で高経年化などの対策がきちんと実施されているかどうかの評価をすべきではないかという御指摘でございます。

    今回の制度におきましては、先ほど申しましたように、高経年化の技術評価なり、あるいは保全計画の中での反映等、対策がきちんと実施をしていくことにしてございますが、国が行います総合評価におきましても、その実施状況の適正について評価をするということをしていきたいと思っております。

    そのために、報告書のプラントの総合評価の記述中で、こういったものを含めた評価をきちんとやっていくという趣旨を報告書の中に明示をするということで修正をしたいと考えてございます。

    30ページ、7-11でございます。ここでは定期安全管理審査の運用といたしまして、定期安全管理審査といいますのは、事業者が行います定期事業者検査の体制などを国が審査をするといった仕組みでございますが、そこの運用中で、全体で大きく6項目の審査をやることになってございますが、その中で体制がきちんとしているものについては、検査記録の管理でありますとかあるいは教育訓練に関するものについては、これを適用としないということの趣旨のことを書いているわけでございますが、もう少し運用の面についての記述がやや明確でないという御指摘をいただいておりますので、これについても、どういう考え方で免除するのかというのを明記するという観点から報告書の修正を実施したいと考えております。

    33ページ、8-4でございます。今回の新検査制度については、国民の理解を得ていくことが大変重要で、慎重な対応が必要であるという御指摘をいただいておりまして、特に地域での説明は継続して実施していくべきであると。まだ地域では十分な理解が得られているとは必ずしも言えないということで、国の引き続き明確な説明を求めるという御意見でございます。

    これにつきましては、今回、この検査検討会にも御報告いたしましたが、各原子力発電所がございます立地地域の皆様に対しまして、一巡目、二巡目の説明を、延べ90回実施してきているところでございますけれども、今回の制度導入あるいは実際の運用に当たりましては、説明会の開催などを通じまして、あるいはさまざまな方法通じまして各地域の皆様あるいは地域全体、広域的な関連の皆様に対する説明を継続的に実施していきたいと考えているところでございます。

    その下の8-6でございます。今回の検査制度の導入に当たって、国の検査官の力量の向上とか人員の確保等が必要ではないかという御指摘でございます。

    それで、今回の新制度におきましては、保安院及びJNESにおきまして、審査なり技術評価を行うという体制をつくっていくことが必要でございますので、現在、私ども保安院あるいはJNESの中でその体制づくりを準備してところでございます。また、審査に必要なデータベースの整備でありますとか、あるいは力量の向上のための研修の実施といったごとに取り組んでいきたいと考えているところでございます。

    8-7のところでございますが、JNESの公正・中立性を更に高めるべきではないかという御指摘でございますが、JNESの発足に当たりまして、元となる独立行政法人、JNES法があるわけでございますが、その附帯決議におきまして、特に検査などについては利害関係者の出向などを当てないという附帯決議をいただいているところで、従来から公正・中立性の確保ということで取り組んでいるところでございますが、引き続き公正・中立な観点から、その体制をきちんと整備をしていくということで取り組んでいくということでございます。

    やや、走りましたけれども、以上が主なパブコメとしていただきました意見と、それに対する回答ということで用意をさせていただきました。

    続きまして、今度は資料の2-1をごらんいただきたいと思います。

    先ほどのパブコメの対応の中で幾つか報告書の修正を行うということを申し上げましたが、具体的な修正箇所及びその内容について御説明をいたします。

    まず、資料2-1の最初でございます。保全プログラムの中で、保守管理の有効性評価というのを、今回、規制要求として入れるわけでございますが、これについて説明を加えるべきではないかという御指摘をいただいたものでございます。

    修正内容としましては、タイトルに保全の有効性評価は既に書いていたわけでございますが、そこに保守管理の有効性評価ということを追加いたしまして、文章としては、また以下の下線部にございますように、保守管理全体に係る評価については保守管理の有効性評価として要求しますということで、要求事項であることを明記させていただいております。

    2つ目、保全プログラムの中で、プラントの長期停止させる場合の特別保全計画の中の用語の問題でございます。運転時あるいは停止時という用語はやや幅のある言葉でございますので、停止時を再起動前に、設備の健全性を確認した後に運転時とありましたものを、再起動後に、追加的に設備の健全性を確認するための点検計画等を国に届出させるという用語の修正をさせていただきました。

    次でございますが、保全プログラムの中での原子炉を停止して行う点検検査の間隔の設定に対する考え方のところでございます。

    この中では、高経年化の評価をきちんと行うようにという御指摘をいただいておりましたので、2ページ目、特に第2パラグラフのところをごらんいただきますと、もともとの考え方としてしましては、検査の間隔の設定に当たりましては、それぞれの検査の対象機器それぞれごとに、点検時の劣化状態のデータを基に、個々の機器ごとに適切な点検検査の間隔を設定し、その上で最も間隔の短い範囲内で原子炉の停止期間を設定するという文章になっていたわけでございますが、その間に機器ごとの評価の中には、その際にはプラント全体の高経年化による影響も含めて評価する必要がありますということで、これは従来からも機器の評価ということで、高経年化の評価も当然やっておりまして、高経年化の結果、点検頻度なりあるいは補修などの高経年化対策を立案しているわけでございますけれども、そういったことを当然評価し、それを含めた形で間隔設定を行っていくということは、ある意味当然でございますが、それを明記させていただきます。

    次、こんなプラント総合評価における記述でございます。プラントの総合評価は、ここにございますように、PI、SDP評価は客観的に評価するということにしておりますが、その中でやや定性的な評価も行うという記述がございます。

    御意見は高経年化対策についての実施状況の評価を加えるべきだという御意見をいただきましたので、修正といたしましては、高経年化対策やトラブル事象対策を含む保全活動の実施状況に対する評価、これはどちらかというと定性的な評価になるかもしれません。PI、SDPという客観的な評価に加えまして、こういう特記すべき定性評価も加えて、総合評価として実施していく。こういう趣旨に修正をさせていただければと思っております。

    次が、総合評価を踏まえまして、検査の反映の方法というくだりでございます。この総合評価の結果によりまして、いい評価を得たプラントについては基本検査のみ、いろいろ対策が必要なものになりますと、追加検査をやるというのが基本的な考え方でございますが、特に先ほど申し上げました定期安全管理審査、これの反映方法について、もう少し具体的に記述をいたします。

    1つは、定期安全管理審査の対象となる審査の対象数、実際には保全行為の数ということになりますが、このプラントの総合評価の結果を踏まえて審査の対象とする保全行為の数に反映させる。量的な対象数を増減させるということで、めり張りを付けるというのが、まず、第1点でございます。

    もう一つは、定期事業者検査自体が検査をいたしました結果、総合的な評定を行うということが法律で決まっております。この評定の結果を次の審査の項目に反映させるということにしたいと思っております。

    法制度上は、定期事業者検査につきましては6つの項目ということで、検査の組織、方法、体制、それから下にありますように、記録に関すること、教育訓練に関することなどの6つの項目を対象としてございますが、特に評定の結果、十分な体制がとられていると評定された場合につきましては、この記録と教育訓練に関するところは、上に書いてございますように、重複を回避する観点から、これは適用しない。ただし引き続き通常の確認が必要であるというふうに評定された、要はよく監視をする必要があると評定された事業者につきましては、全項目を適用するということで、審査の項目につきましても、めり張りを付けるというところを明記する修正を行いたいと思います。

    それ以外に若干表現上の正確性を欠いている部分がございましたので、一部修正をしたいというのが2点ございます。

    1つが、保全活動管理指標によります改善目標の明確化ということでございます。これは事業者の方で保全管理活動指標を設定して評価いただくわけですが、その評価においては高経年化を含めた運転履歴等を活用することの検討ということを表現しておりましたが、活用することも検討というと、やるのか、やらないのかよくわからないところがございますので、評価は、高経年化など含めて運転履歴等を踏まえて行いますと明記をさせていただいております。

    この趣旨は、高経年化対策は30年前からやるというのが従来の考え方でございますが、今回の新しい検査制度は発電所が運転を開始し、あるいは設計段階からかもしれませんけれども、当初から運転履歴をきちんと把握をして将来の高経年化対策に備えていくということが当然必要になってまいりますので、そういう意味での高経年化を踏まえた運転履歴の評価というのはある意味当然やっていくべきものだと考えております。

    次の総合評価の中で保安活動の附記すべき指標としまして、運転の累積時間と書いておりました。その際に、参考値などの位置づけという、ややあいまいな表現をしておりましたので、これもあえて落としまして、運転累積時間、勿論安全性を表するものではありませんけれども、履歴を示す重要な指標であることから附記するということを明確にするという形で修正を行っております。

    以上が、パブコメを踏まえました修正箇所でございます。

    資料の2-2につきましては、先ほど申しました修正を反映した形で報告書の形で用意をさせていただいております。

    以上が報告書関係でございます。

    あと、省令関係、3-1からの資料でございますが、省令関係につきましては、省令自体の変更は特に予定はしてございません。ただ、後でまた申し上げますが、これも実施予定ということで、3-1の資料をごらんいただきますと、まず、省令の本則ではございませんが、経過措置の中で保安措置の申請は、認可申請の従来3か月前というふうにしておりましたが、事業者の準備とか、我々の規定の整備という観点もございますので若干時間的に余裕を持たせることで、約2か月前までに行うということの修正をしたいと思っております。

    これはまた後ほど申し上げますが、省令の公布、施行につきましては、20年8月末に交付し、施行を1月初旬ということで、省令の附則を制定したいというところが変更事項でございます。

    省令の本来の中身は特に変更ございませんので、3-3、3-4、3-5と付けさせていただいておりますが、これはまたごらんになっていただければと考えております。

    以上がパブコメによります対応と報告書の修正案でございます。

    以上でございます。

  • 班目委員長

    どうもありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対するフリーディスカッションを、3時40分ぐらいまで行いたいと思います。何でも結構でございます。どうぞ御自由に御発言いただきたいと思います。何かございますでしょうか。

    それでは、大橋委員お願いいたします。

  • 大橋委員

    特に質問ということではなくコメントなんですけれども、いろんな方のコメントを背景にしまして、一種、安全に関するロジックがエスカレートしていくような構造があるような気がいたしまして、非常に言い方が難しいんですけれども、原子力安全というのは、やはり放射線防護という考え方で設計と設備、それを検査するということで確保されていると思います。

    それに関して例えば品質管理だとか、今回のような検査をしていくとかそういうことは、二次の安全、そういう言い方がいいかどうかわかりませんけれども、しっかりやっているとか、安全に対するアカウンタビリティーは上げていくとか、または安全のバランスをよくしていく、そういう考え方になっているかと思います。

    今回のように、少し言葉が過ぎるといけませんが、職業的な反対派の方以外からもかなり高経年化を含めて心配だという懸念が表明されていることは、我々だとか事業者の方だとか行政庁も含めて、ある種のショクを感じるところではあるんですけれども、何とかうまくこの辺のニュアンスを一般の方に理解いただけないかと思うところです。

    こういうことをやっていくのは安全確保上意味があるし、非常に重要なことではあるけれども、これがないとものすごく心配だとか、安全の検査を間違えると原子炉がすぐにでも爆発するんではないかという印象を持っておられるんですけれども、それは全く誤りであるんだということをどう説明していくべきなのか、非常に難しいんですが、こういう議論をするたびにエスカレートしていくという印象持つのが一つです。それは我々が反省すべきところでもあります。

    もう一点は、こういう活動を通して少しずつ一般の方にインクルードしていくことは大切だと思うんですけれども、今日は時間がないので、個別のケースをお話しできないんですけれども、コメントされないような一般国民、こういうことに全く興味がないし、経済産業省のホームページなんかを見ない方はたくさんいらっしゃると思うんですけれども、そういう方から見ると、規制行政だとか、事業者だとか全く関係なくて、要は原子力が国民の負託に応えるようにしっかりやっているのかどうか、そういう視点だというのを私は非常に強い印象を受けて、経験したことがしばらくあったんですけれども、その視点も是非忘れずに進めていただければと思います。

    以上です。特に意見ということではありません。よろしくお願いいたします。

  • 班目委員長

    どうもありがとうございました。御意見は御意見として承ったということでよろしくお願いいたします。

    ほかに何かございますでしょうか。

    井川委員、お願いいたします。

  • 井川委員

    先ほど御説明になった3-42というのはすごく気にかかっているんですけれども、前も検査制度を改正したときには、多くの問題が生じているとさらっと書いてあるんですけれども、それに対する答えが、シミュレーションをやっていて、今回は努めてまいりますというのも、これを見たら何だという感じがするんですけれども、本来的にはこういうのは、多くの問題が生じているのなら、どういう問題が生じているんだということを具体的に問い合わせするなり、自分たちで把握されているのなら、こういう問題があったんだけれども、その後こう改正したので対応しているんだ云々というふうになければ、これは何のことだという感じもするし、またかえって不安をあおるというか、答えになっていないような気もするので、そこはもう少し丁寧に説明した方がいいのかなと思います。

    それで、当然制度変えればいろんな問題が、人の問題というのは慣れないことをやったりだとか、勘違いだとか、人の手当が思惑どおりいかないとか、いろんなことが起きるだろうけれども、人のことは一番重要と思って、答えは答えとして今後御検討いただくとして、4-1とも関連することですけれども、以前、この制度実施に伴って事業者の方から、常時雇用にするだとか、いろんな人の対応ということについて御説明があったという記憶があるんですけれども、その場合に、常時雇用でも、実際問題として技術レベルが向上するとか、教育訓練しますということではなくて、国から側面支援をしてちゃんと資格制度とか給料が、常時雇用されて長期間働くと給料が上がっていくだとか、国の制度ではなくてもいいんですけれども、業界の制度でもいいんですけれども、向上していくんだなというような、それがイコール安全のチェックだとか、検査だとか、そういったものに反映していくんだなという見える制度をある程度つくらないと、先ほどの大橋先生のお話ではないですけれども、地元の方とか、あるいは国民にはなかなか見えにくいというところがあるので、そういったシステムを、今後、すぐにはあれでしょうけれども、中長期的に御専門の方あるいは保安院の方で、しっかりと構築しなければいけないと思いますので、そこら辺の考え方と、ちょっと工夫をした方がいいのではないかと申し上げたいと思います。

  • 班目委員長

    それでは、これは山本課長お願いいたします。

  • 山本原子力発電検査課長

    前回の制度改正、たしか平成15年10月から導入いたしました。この契機は当時の原子力データの改ざん問題などが発生いたしまして、それに対応する規制の強化ということから、やや定期事業者検査、安全管理審査あるいは品質保証などのいろんな対策を当時は講じたというところでございます。

    これはやはり、不正の再発防止という観点から早急に対策を実施しなければいけないということで法律を急いで改正し、諸規定を準備して実施をしたわけでございますけれども、結果的にいいますと、特に品質保証などにつきましては全く新しい考え方なものでございましたので、これは規制側も事業者側も必ずしも品質保証の本質を十分理解しないままスタートしてしまったところがあって、制度発足に当たりましては、大変双方に事務量が多く発生をしたといった実態があったものでございます。

    その後、制度運用の改善につきましては、事業者の間でもいろいろ議論しながら、合理的なものにするということで運用改善を努めております。その結果として、各事業者さんの事務量も大分軽減してきているという傾向が表われてきているということでございます。

    特に品質保証につきましては、形式的なものより、むしろ実行面が非常に大事でございますので、私どもの保安院の方の審査のやり方、検査のやり方についての改善を今、検討しているところでございます。

    別途ワーキンググループにおきまして、品質保証ガイドラインの見直しあるいは策定などを今検討しているところでございますので、前回の検査のできるだけ効率的、実効性ある形の見直しというのは、今、別途の形で実施しているところでございます。

    今回の新検査制度、これは安全性を向上させるために保全プログラムという考え方の下で、新しい制度導入していくということでございます。

    確かにシミュレーション等々、さらっとしか書いてなくて大変申しわけなく思ってございますが、この検討につきましては、経緯からいうと、平成14年ぐらいから議論を進めておりまして、直近ではこの1年、2年の間に制度の具体化についていろいろ議論をしてきているところでございます。

    そういう意味で事業者との間でも混乱がないように、シミュレーションというのは具体的実例、代表的なモデルプラント選びながら問題点を事前にいろいろつぶしていこうという作業をやらせていただいているところでございます。

    そういう意味では、少し表現がやや舌足らずでございましたが、制度導入に当たっての混乱がないように、事前の準備を進めさせていただいているといった対応を行っているところでございます。

    もう一つ、技術の継承であるとか、側面的支援といったところでございます。この検査に当たりまして別のところにも御指摘がございましたけれども、技術の維持向上という非常に重要な課題だと思っております。

    規制の枠組みではございませんが、御案内のとおり、団塊の世代が退職されて行く中で、この技能、維持向上、原子力の分野でどうしていくかというのは、非常に大きな課題だと考えております。

    勿論、事業者の方におかれましても、関連会社のみならず、自ら直営でやるとか、人を出向してキャリアパスの中に取り入れるとか、いろんな取組みを既にやっていただいているところもございますが、技術の維持向上のための取組みは大変重要な課題だと、我々も認識して取り組んでいきたいと思っております。

    一例では、検査制度の中でも、少し趣旨は違いますが、PD制度といいまして、超音波探査を行う技能者について法的な資格制度を導入して、品質を高めるという制度も入れて、そういった中で、技能者の向上をやっていく例も、最近の例もございます。

    いずれであっても、規制というよりも事業者の間の中で、どういう形で技能を維持向上させていくかという課題については、引き続き、継続的に取り組んでいくべきものだと考えているところでございます。

  • 班目委員長

    それで、井川委員の舌足らずではないかという辺りは少し検討させていただきたいと思います。やはり平成15年10月の検査制度改定のときのいろいろな混乱については、その後、きちんと規制側と事業者とで話し合いの機会をもって解決したということを、まず、書いた上で、そのときの反省に立って、今回いろいろシミュレーションなんかも実施していると書けば、多分つながると思いますので、文言はお任せいただきたいと思いますけれども、その方向で検討させていただきたいと思います。

    どうもありがとうございました。

    それでは、ほかに何か御質問、御意見はございますでしょうか。

    それでは、廣瀬委員、お願いいたします。

  • 廣瀬委員

    特別に細かな具体的な話というよりも、一つだけ、全体の外国との関係について、今日、もう一回よく見てみたときに、もう少し詳しく触れていただいてもいいのかなと。今回ではなくても、今後でも結構なんですが、割に外国との比較というものが、いろんな観点からところどころに出ている感じがいたします。

    例えば、3ページの1-7辺りでは、オンラインメンテナンスの話が米国等であるけれどもどうだとか、5ページ目の1-11辺りでは、アメリカやフランスにおいての話があるけれども、それに対して、どういうふうに日本では考えているのかというのがあります。

    更に、3-19、20、22ページですけれども、この辺もオンラインメンテナンスのことがあり、それから17ページの3-36でも諸外国のプラントを含めても、長期間の供用の実例は多くないというようなことから、外国の制度を見ても余り意味がないのかもしれないという感じもいたします。

    それから、21ページの4-5でも、米国等のこれはまたオンラインの話ですが、こういうように外国との関係で、それをどのように参考にし、自分たちの国のやっていることは、安全性でも、どういうような位置にあるのかというところが、これは大変かもしれませんけれども、もう少し今後は見えるようにするといいかなと思います。

    実は、何年か前にいろいろ調べていただいて、大変重要な御指摘なんかもあったように思うんですけれども、今後ともそういう視点を入れていただけるといいと思います。

  • 班目委員長

    どうもありがとうございました。何かございますか。

    どうぞ。

  • 山本原子力発電検査課長

    海外の情報収集につきましては、私どもあるいはJNESの方でもいろいろ海外の動向については、状況の調査など、あるいは把握などに努めております。

    それから保安院としましても、欧米の規制当局と直接いろんな機会、チャンネルを持ってございます。政策対話とか規制対話というような形でトップレベルでの会談も実施しておりますので、そういう意味で、それぞれの抱えている事情について率直な意見交換をさせていただいているところでございます。

    そういう意味で海外の情報については、遺漏なく把握し、対応していきたいと思っております。

    特に個別の問題としましては、オンラインメンテナンス、これは今回の制度では直接扱うことでは、まだリスクの評価などの検討が必要でございますので、この辺りは十分な検討をした上で対応していきたいと考えております。

  • 班目委員長

    廣瀬委員のおっしゃるように、少しこの辺りはきちんとした形で残して、しかるべきときに、何かまとめた形で保安院から出すとか、何か考えていただければと思います。

    いずれにしろ、パブリックコメントの内容、それに対する回答というのは、きちんとした形で残るものでございますし、この中に、例えば具体的に出ているオンラインメンテナンスについては、技術的な検討を続けていくとはっきり明言しているわけでございますから、これが言いっぱなしになるということはないわけで、当然、何らかの機会にきちんとした対応を示していかなければいけないんだと思います。多分、廣瀬委員のおっしゃっているのは、そういうこと以上に、もう少しこういうこと全体についてまとめて。

  • 廣瀬委員

    一応、国の予算を使うわけでから、ただ、それぞれの国で努力していると思うんです。また、それぞれの国の特殊事情もあると思うので、どう評価したらいいのかというのは、我々は後進国で、いろんな国がやっているのを付いていくというのは割にわかるんですけれども、今、なんとなくここを見ていると、高経年化のもそれほど多くないという話だと、我々がむしろ直面していることが、ほかで既にわかっているということでもないのかもしれない。ですから、余り参考にならないのかもしれないし、あるいはかなり進んでいるところがあるのかもしれない。そういったところの位置づけがどうもよくわからないということです。

  • 班目委員長

    どうもありがとうございます。私の話になってしまって申し訳ないんですけれども、私も原子力法制研究会というのを主宰していて、そこで諸外国の規制の状況だとか、いろんなことを調べていますし、適当な機会にそこでまとめたものを紹介するとか、何らかの形で、こういうものにもきちんと応えていくようにしたいと思います。

    どうも大変ありがとうございました。

    それでは、ほかに何か御発言はございますか。

    首藤委員、お願いいたします。

  • 首藤委員

    パブリックコメントに対する対応ということではないんですけれども、この報告書のところで、今になって申し上げるのは申し訳ないんですけれども、最後の添付3とかに載っています総合評価のところが、こういった形で、恐らくこれは将来的には一般の方にも見ていただくような表現ということになるかと思いますので、その部分でもう少し詳しく検討して工夫をした方がいいのではないかと思います。

    例えば、単純な話、色分けですけれども、赤と黄色の次が白というのは、何となく日本人の色彩感覚には合わなくて、白というと、どちらかというとニュートラルな色であって、少なくとも劣化レベルの3、どちらかというと問題があるという色には感じられないとか、そういったところもありますので、例えばJIS規格で安全色というのが決まっていたりもしますので、そういったところを参考にしたりしながら、もう少し考えた方がいいかなと思います。

    それと同時に、先ほどの大橋先生のお話で逆に思ったんですが、劣化レベル1と言うのが、果たしてどのぐらい危ないのかなということを考えたときに、本当にこれが赤でいいのかということもいろいろ本当は考えなければいけないので、色の表現ですとか、あるいは恐らくそれぞれはクライテリアが決まっていて、これ以上だとこのレベルということがあると思うんですが、それはどんな意味があるのか、それが国民に伝わるときにどう受け取られるのかというのは、もう少し慎重に、今後、多分しばらく時間があるかと思いますので検討していただいて、その部分も先ほど来出ていましたシミュレーションというところの中に入れて、こういうふうな表現したら、皆さんどう思うのかなということを検討して決めていただければと思います。

  • 班目委員長

    ありがとうございました。それでは、お答えお願いいたします。

  • 山本原子力発電検査課長

    このプラントの総合評価につきましては、一応、このやり方の案という形で御報告しながら記載をさせていただいておりますが、報告書の30ページのところにありますように、今回の新検査制度、来年辺りから本格的導入を考えておりますが、プラント総合評価につきましては、ややまだ試行期間が必要ではないかと思っております。

    今年度中ぐらいに、今、御指摘のありました点を含めまして、評価方法の詳細をもう少しきちんと固めまして、来年1年間ぐらい、これは試行的に事業者との間で、プラントの評価をやって、その評価が実態とどうなっているか、あるいは御指摘がありましたように、一般の地域の方々が見たときどう思われるかとか、そういう試行を1年間程度実施した上で、その状況を見て、最終的にそれの見直しをして、よりいいものにしていくという形で進めさせていただきたいと思います。

    いずれにしも、試行結果を踏まえてきちんとしたものに仕上げていきたいと思っております。

  • 班目委員長

    この辺は実は、アメリカでやっているものをそのままなぞっているというところが実態なんですけれども、是非、これも一人当たりのお知恵をお借りして、よりよいものがありましたら、そういう方向で検討させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

    それでは、ほかに何か御発言はございますでしょうか。

    どうぞ。

  • 加賀谷特別専門員

    地元の立場ということで、新検査制度全体ということでよろしいでしょうか。

  • 班目委員長

    どうぞ。

  • 加賀谷特別専門員

    まず、初めに事務局の方に、これまで数多く地元に来ていただき御説明いただきまして、本当に感謝しております。

    本日、私、原子力発電関係団体協議会という原子力発電所を立地している14道県の会長県ということでまいりましたけれども、必ずしも原発協としての統一見解のコメントではありません。あくまでも委員としてのコメントでございますが、原発協では新検査制度について3点ほど要望しております。

    1つは、運転中の点検監視の一層の充実と検査内容の向上について、プラントごとにさらなる安全性の向上を図るように検討されたいということです。

    2つ目に定期検査間隔の設定に当たりまして、各プラントの技術的根拠とともに、品質保証体制の熟度、それから事業者の質的評価を反映するよう検討されたい。

    3つ目が、具体的なデータを示すなど、説明責任を果たし国民の理解と信頼を確保されたいという3つでございます。

    私どもとしては、原発協の要望事項については、各道県意見がありますけれども、概ね対応されたと評価しております。

    ただ、新検査制度は、個別プラントごとに技術評価をする仕組みとか、新技術の採用というような科学的、合理的な制度設計を目指して安全性とか信頼性の向上に取り組むものというふうに認識しておりますけれども、やはり地元とでもいいますか国民にとっては理解が大変困難な部分が多いかと思います。これから具体的なデータの積み重ねを通じまして、今後も国民へのわかりやすい説明をお願いしたいと思います。

    以上です

  • 班目委員長

    ありがとうございました。山本課長お願いいたします。

  • 山本原子力発電検査課長

    御指摘の点は重く受けとめたいと思っております。特に一般の国民の方々への理解、原子力は大変技術的難しい面もたくさんございますが、それをいかにわかりやすい言葉、表現で我々の安全に対する考え方あるいは制度のねらっているもの、そういったものきちんと御説明していきたいと思っております。

    これまでも、勿論、地元の方々にいろいろ御説明をさせていただいておりますが、これからも制度導入が本格化してまいりますので、制度全体あるいは個別プラントの審査などいろんな機会があるかと思います。そういう機会をとらえまして地元の方々への御説明を継続的にやっていきたいと思っております。

  • 班目委員長

    ありがとうございました。ほかに何かございませんでしょうか。

    よろしゅうございますか。たっぷり時間をとったんですけれども、その割には結構、パブコメに対しても的確に回答を考えていただいているようで、特段の御意見がないようですので、最後に私の方から、一言だけ大橋委員の発言に触れて申し上げたいと思います。

    やはり、原子力は安全、安全と言い過ぎると、変な誤解を生むのはたしかなのかもしれません。例えば赤で表示しているのは、赤になったらすぐ爆発するというのはとんでもない話で、むしろ後に何重にも安全対策はしてあるけれども、約束を守っていないというのが赤なんです。約束は守っていなくても、その後の二重、三重の対策が施されている、これは事実なんですけれども、やはり約束を守るというのは安全を守る第一歩であるということから、この場合は検査の在り方をどうするかという検討でありますので、少しその辺りは分けて議論させていただきたいと思っております。

    逆にそのことが、かえって国民の不安をあおるようではいけないということで、気をつけた議論の仕方を今後もさせていただきたいと思います。

    検査制度改革というのは、多分終わりがないというか、やってみて、また何か問題が生じたら速やかにまた直していくというのが一番いい方をだと思いますので、是非これからも検討を続けていきたいと思います。

    それでは、パブリックコメントにつきましては、井川委員からも少し御指摘いただいておりますし、見直してみてまだほかにも出てくるかもしれませんけれども、回答案を今一度にさせていただいて、修正すべき点がありましたら修正させていただきたいと思います。ただ最終的な修正内容の確認につきましては、大変恐縮なんですけれども、委員長の私と事務局の方に御一任いただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

    (「はい」と声あり)

  • 班目委員長

    ありがとうございます。それから、パブリックコメントの結果を踏まえた報告書、省令改正案の修正については、特段の変更の御意見がなかったということで考えさせていただきたいと思います。それでは、こういう形でとりまとめさせていただきたいと思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。

    (「はい」と声あり)

  • 班目委員長

    どうもありがとうございました。それでは、今後の事務的な手続を進めさせていただきたいと思いますが、それにつきましては、フォローの方は、私と事務局の方にお任せいただければと思います。

    それでは、今後の予定ということで、資料4につきまして事務局から御説明をお願いいたします。

  • 山本原子力発電検査課長

    ありがとうございます。今回の新検査制度の今後の運用の予定につきまして御説明いたします。資料の4でございます。

    今回の新検査制度は法律改正でございませんで、省令改正によりまして制度をつくっていく、そういう対応をしていくものでございます。

    一応予定としましては、今月8月末に制度改正に必要となります省令を公布いたします。公布といいますのは、官報に掲載するというものでございます。法律的な効力を持ちますのが来年の1月早々、1月初旬と書いてございますが、ここに省令の施行ということで予定を持っていきたいと思っております。

    実はこの間に、保守管理検討会等々でいろいろ検討すべく検査に関する民間機関がございますので、そういったものの技術評価を実施していくというのは当然でございますが、年末に向けましては、保安規定の認可の作業を実施していきたいと思います。

    大変恐縮でございますが、お手元の報告書の12ページをお開きいただきますと、全体の検査導入の流れが書いておりますので、これをごらんになっていただければと思います。

    12ページの下の図でございます。先ほど言いましたように、省令の公布を今月8月末に予定しております。省令の施行を1月の頭を予定してございますが、これに向けまして、保安規程の体系的な整備ということで、13か月を前提といたしまして、保全プログラムを保安規程の中に入れ込むそのための保安規定の変更申請を年内に実施していただきまして、そして省令の施行であります、1月の初旬に保安規定の認可を実施する。こういうタイミングでまず第1弾を考えております。

    その上で、来年の2009年の4月以降に行われます定期検査から実際の制度を適用することになりますが、その適用に当たりましては、12ページの図にありますように、今度は検査間隔の変更のための保安規程の変更、あるいは個別の検査計画に相当します保全計画の申請、こういったものが出てまいりますので、これを審査し、更に実際の定期検査を1か月もしくは2か月程度実施いたします。それの経過を踏まえた上で、次回の定期検査の間隔、12ページの図ですと、例えば16か月でやりたいというものに対して3つのカテゴリーで、検査間隔の上限を設定いたします、その場合は18か月なるわけでございますが、そういった形で検査間隔の設定を行っていくという段取りになっております。

    したがいまして、右側の個別の検査間隔の設定につきましては、個別の事業者の個別申請ごとに行っていくということなりますので、早ければ来年の夏前ぐらいから第1号機が出てくるかもしれませんけれども、どうもこれは現在先ほど申し上げましたが、各社の方で御準備いただいているということを伺っておりますので、ここは順次の対応ということになってまいります。

    こういう全体のスケジュールで、制度の整備並びに具体的な運用してまいりますが、先ほど加賀谷専門員から御指摘がありましたように、この制度は大変技術的に難しい面もありますし、まだ理解が十分でないというパブコメの御意見もいただいたところでございますので、検査制度の本格的な導入に当たりましては、地元の御要望、御指摘を踏まえて、きちんと立地地域の皆様、あるいはそれ以外の方々を含めまして、積極的な御説明を保安院として行っていく予定にしております。

    以上でございます。

  • 班目委員長

    ありがとうございました。よろしゅうございますでしょうか。

    そうしますと、実はこの新検査制度の導入に当たりましては、電気事業者の方でも、既にいろいろと御準備いただいているところでございます。それでは新検査制度導入に関する事業者の取組みにつきまして、電気事業連合会の方から御説明をお願いいたします。

  • 武藤特別専門員

    電気事業者を代表いたしまして、今回の保全プログラムを基礎とする検査の取組みにつきまして、一言申し上げたいと思います。

    今回の保全プログラムを基礎とする検査の導入でございますけれども、これは原子力発電所の安全性、信頼性の向上を目的として、現場の品質を高めるべく、事業者自らが責任を持って自立的に保安活動に取り組むということがその大前提だと理解をいたしております。

    事業者自らがより高い水準を目指して、継続的に改善に取り組むということが大変重要だと認識をしております。

    今回の検査制度の見直しは、こうした発電所の安全性、信頼性向上に向けた事業者の取組みを後押ししていただくという性格があるというふうに思っているわけでございまして、これから具体的に取り組むに当たって幾つか考え方を申し上げたいと思います。

    1つ目は、プラントライフを通じまして、例えば高経年化という長期、あるいはPLMのような中期あるいはより短い短期といったそれぞれのインターバルごとにPDCAをしっかりと回しまして、それを継続的に重ねるということで、そうした過程で得られる保全品質情報などをきちんと反映いたしまして、適切な機器を定期的な時期に適切な方法でしていくという仕組みをしっかりとつくっていくということだと思っております。

    この出発点は、これまでの時間基準の保全がベースになるわけでありますけれども、安全上重要な機器を手始めに、手入れ前のデータ、あるいは常態監視データの採取をこれまで以上にしっかりと行いまして、これらデータに加えて更に保全履歴あるいは不適合情報、運転経験等々を加味をいたしまして、点検対象と周期を慎重に判断してプラント全体の信頼性向上ができるように配分を考えていきたいと考えております。

    この結果の評価に当たりましては、安全実績指標や、保全活動管理指標を使いまして、保全活動全体を「見える化」してPDCAを回していきたいと思っております。

    2つ目でございますけれども、各社がこうした保全のPDCAサイクルから得た保守管理の基礎的な情報や、事業者が共有すべき保全に関する知見を電力共通の技術基盤といたしまして、日本原子力技術協会の共通ライブラリーに蓄積をするとともに、それぞれの分野の電力会社のエキスパートによります議論を定期的に行いまして、各社の保全プログラムの充実の取組みを効率的、有効的に実施をしていきたいと思っております。

    最後に3つ目でございますけれども、これは、班目先生からも御指摘がございましたけれども、こうした保全の取組みあるいは検査制度の在り方につきましても、今回の変更の成果につきまして、更にPDCAを回して継続的な改善を図っていくということが大切だと考えております。

    技術も進歩するわけでありますし、運転経験も蓄積されてくる。それから、これも御指摘がございましたけれども、世界各地でもいろいろな工夫がなされているということがあるわけでございまして、そうしたもの全体を見て、例えば、より大きな枠組みの変更といったようなことも視野に置きながら、より高い安全性、信頼性を目指していくということが大変に重要だと思っております。

    最後は現場の品質がきちんと向上するかどうかということが大事なわけでありまして、電気事業者といたしましては、皆さん方の負託に応えるべく、発電所の安全性、信頼性の向上を図りつつ、更に現場が元気になれるように、安全第一に一歩一歩積み重ねてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

  • 班目委員長

    ありがとうございました。それでは、最後に事務局としてのまとめを、福島首席の方からよろしくお願いいたします。

  • 藤江特別専門員

    恐縮でございますけれども、一言だけよろしゅうございますか。

  • 班目委員長

    どうぞ。

  • 藤江特別専門員

    今、武藤委員の方からの話の中に出てきました、電力共通技術基盤という言葉が出てきましたけれども、これは、事業者の自主保安活動のかなめになる、物すごく大切になものと信じておりまして、原委協としては積極的に協力、支援していくつもりでございます。

    つきましては、事業者の皆さんにもこれを実効的なものにするために、現場技術のエキスパートの議論をすることになっているんですが、それを活発にやっていただく。そこから出てきました好事例とかノウハウを的確にインフォームしていただきまして、それと一緒になっていいものにしたいという気持ちでおりますので、よろしくお願いいたします。

  • 班目委員長

    ありがとうございます。今度の制度改正の目玉の一つが、やはり電力間で、ちゃんと保全に関する情報を交換し合ってよりよい保全の方策とは何かということ考えるということでございますので、是非御協力のほどよろしくお願いいたします。

    どうもありがとうございました。

    それでは、福島首席からよろしくお願いいたします。

  • 福島首席統括安全審査官

    まず、委員の先生方には、この検討に精力的に御参加をいただきまして、御礼申し上げます。この検査の在り方検討会は平成17年11月に検討を再開いたしまして、2年半余り本件について御議論をいただきました。その点について御留意厚く御礼申し上げます。

    この制度は、先ほど来ずっと御指摘がありますように、従来あらかじめ決められていた検査項目、そういったものを決められたとおりに行うというようなものから、プラントの保全の劣化の状況だとか、過去のトラブルの状況ですとか、あるいは他のプラントの研究成果、いろんなもの反映して、めり張りのある検査をやることによって、更に安全性を向上させていくという仕組み、自立的に事業者に取り組んでいただけるような、そういう制度にしていくということの目的の下で行われた制度でございます。

    そういうことから、特に事業者の皆さんには、どのように具体的なデータとか、過去の経験とか劣化の状況を保全の計画に反映したのかということについて、十分に説明する、いわゆる説明責任を果たすということが非常に大事なことだと思います。それは国自らも、どのような検査、あるいは保安規定の認可ですとか、届出を受けてどのような審査をしたのかということについても御説明をしていくべき問題だと思っております。

    今後も制度というのはなかなかわかりにくいという御指摘がありましたので、我々としてはできるだけわかりやすくというように常に努力をしておりますけれども、ここがわかりにくいということも御指摘いただきながら、御要望も受けながら地元始めとして御説明を続けていきたいと思います。

    更に、私どもめり張りのある検査をするということは、検査をする立場としても、それぞれのプラントの状況を十分に把握し、あらかじめ審査もすることとなりますが、そのためには検査官など我々審査する立場のものも、非常に高い力量が求められることになると思いますので、引き続き、私ども自身の原動力、そういったものも向上するための努力をやっていきたいと思っております。

    先ほどのパブコメの中にもありましたけれども、新しい仕組みを入れたことによって、混乱が生じることがないように、関係の皆さん方からのいろんな御指摘も賜りながら、より良い制度の運用に努めてまいりたいと考えております。

    本当に長い間御議論いただきましてありがとうございました。

  • 班目委員長

    ありがとうございました。それでは最後に、本検討会の次回の日程等について事務局の方から御説明をお願いいたします。

  • 山本原子力発電検査課長

    どうも御検討ありがとうございました。今回をもちまして検査制度の在り方に関する報告書がまとまりましたので、検討については、一段落という格好になってまいります。

    ただ、先ほどいろいろ御指摘いただきましたように、まだオンラインメンテナンスなど検討すべき課題もまだ残っているところも事実でございますし、あとは制度が具体的に発足した場合、さまざまな課題も出てくるかと思いますので、そういったところの進捗状況についても機会があれば御報告しなければならないと考えているとこでございます。

    したがいまして、当面はしばらく休みという格好になりますが、また、制度の発足など必要に応じまして開催をまた考えていきたいと思っておりますので、その節にはまた御検討につきましてよろしくお願いしたいと思いますし、また御案内申し上げと思いますので、よろしくお願いいたします。

    以上でございます。

  • 班目委員長

    ありがとうございました。それでは、今日は予定より大分短く終わりましたけれども、以上をもちまして第29回の検査の在り方に関する検討会を閉会させていただきたいと思います。

    どうも本日はありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年8月28日
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