経済産業省
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独立行政法人評価委員会原子力安全基盤機構部会(第18回)-議事録

日時:平成22年6月8日(火)10:00~12:00
場所:経済産業省別館4階448会議室

議題

  1. 平成21年度の業務実績報告について
  2. 平成21年度の業務実績評価の進め方について
  3. その他

議事内容

1.平成21年度の業務実績報告について

長谷部統括安全審査官
おはようございます。皆さんお集まりいただきましたので、ただいまから第18回「原子力安全 基盤機構部会」を開催させていただきます。本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、ありが とうございました。
議事に入ります前に、委員の交代がございましたので、御紹介させていただきます。お手元の資 料に委員名簿がございますので、ご覧いただければと思います。
班目委員でございますが、御存じのとおり、原子力安全委員会の委員長に御就任されました関係 で、当部会委員を辞任されてございます。今回、新たに2名の委員の方に御就任いただいておりま すので、御紹介させていただきます。
科学ジャーナリストの東嶋和子委員でございます。
名古屋大学大学院工学研究科教授の山本章夫委員でございます。
それでは、大橋部会長、以降よろしくお願いいたします。
大橋部会長
おはようございます。御参集ありがとうございます。
それでは、新たに御就任いただきました東嶋委員、山本委員におかれましては、よろしく御審議 をお願いいたします。
本日は、議題を2つ用意しておりまして、前半でJNES殿から業務実績の御報告をいただきま して、その後、後半で評価の進め方について御議論をお願いできればと思います。
早速ですけれども、事務局から定足数の御確認等をよろしくお願いします。
長谷部統括安全審査官
議事を進めるに当たっての定足数でございますが、小笠原委員は、今日はほかの部会と重なって おり御欠席ということで、5名中4名の御出席をいただいてございますので、定足数は満たしてご ざいます。
議題につきましては、議事次第がございます。ただいま部会長から御紹介がございましたとおり、 2つの議題を御用意させていただいております。
また、資料の確認をさせていただきたいと思います。
資料1-1、1-2は、議題1の関係の資料でございます。
資料2、3は、議題2の関係の資料でございます。
資料4の前回議事録につきましては、既に各委員の皆様に御確認いただきまして、ホームページ へ掲載しているところでございます。
参考資料は、参考資料1~6まで、6点ほど準備させていただいております。
更に、委員の皆様の机の上にCDがあると思いますけれども、このCDは資料1-1、1-2、資 料3が入ってございます。本日の会議以降、評価の作業をお願いしなければいけない関係で、この CDの中に関係資料を入力させていただいてございます。
参考資料として、昨年度の評価結果につきましても机上に置かせていただいております。
過不足等がございましたら、お申し出いただければと思います。よろしいでしょうか。
大橋部会長
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、議題1「平成21年度の業務実績報告について」ということで、JNES殿から御説 明をお願いいたします。
曽我部理事長
おはようございます。理事長の曽我部でございます。
まずは、大橋部会長を始め、委員の皆様方には、私どもの評価のために、お忙しい中御参集を賜 りまして、誠にありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。
特に新しく委員に就任されました山本先生、東嶋先生、どうぞよろしくお願い申し上げます。
平成21年度は、JNESにとりまして、第2期中期目標期間、これは平成19~23年度の5年 間のちょうど真ん中に当たる年度でございます。したがいまして、平成23年度に中期目標を十分 達成するということを念頭に置いて、平成21年度を着実に実施するということが1つでございま す。
もう一つは、JNES創立以来、平成21年度で7年度目に入ったということでございまして、 比較的組織も落ち着いてきておりますので、中長期をにらんで、組織の基盤を固めることにしっか り取組む時期でもあるということでございます。そういうことを踏まえまして、平成21年度に取 り組んだわけでございます。その結果、全体として、おおむね良好なものであったのではないかと 自己評価しているところでございます。詳細は後ほど御説明申し上げます。
私からは、取組みのごく概況を報告いたしまして、あいさつに代えさせていただきたいと思いま す。
最初に、役員の人事異動がございました。昨年の8月に、鳥居原理事に代わりまして、経済産業 省から出向という形で稲垣理事が就任しております。稲垣理事は、企画部、総務部、国際室担当で ございます。
今年の1月には、熊澤理事に代わりまして、検査業務部長を担当しておりました職員を昇任させ、 佐藤理事が担当しております。検査部門とシステム安全部、耐震安全部の担当でございます。
現在の役員の体制は、経験、専門性等から見て、大変バランスのとれた布陣であると思っており ます。
事業についてでございますが、概略を申し上げます。
行政的に大変大きな課題でございました柏崎刈羽の原子力発電所ともんじゅの運転再開でござ います。御承知のように、柏崎刈羽につきましては、昨年末に7号機の運転再開を皮切りに、順次 運転に入っている状況でございます。もんじゅにつきましては、平成21年度内の再起動というこ とはできなかったわけでございますが、この5月の連休明けには、14年ぶりの運転再開を達成い たしました。
この技術的なポイントは、機器、設備の健全性と耐震安全性の確認ということでございました。
私どもの専門性を大いに生かして、保安院の行政をサポートできたと思っております。
それから、平成19年の耐震の指針改定以来、保安院が続けておりました全国的な発電所の耐震 バックチェックにつきましても順調に進めておりますし、昨年1月からスタートしました新しい検 査制度につきましても、JNES分担分につきましては、順調にいっているということでございま す。
安全研究は、私どもの役割から見て非常に重要でございますし、また、予算的にも規模が大きい ということで、この部会でもかねがね効果的にやるようにということで、強く求められてきたとこ ろでございます。産官学連携ということを軸にしまして、しっかり取り組んできたと考えておりま す。
特に昨年度は、保安院の指導がございまして、私どもの安全研究を含めて、保安院が持っている 安全研究全体の言わば司令塔の役割をやれということでございまして、特に外部識者による評価に つきまして体制の見直しをしたところでございます。その結果、従来に比べまして、かなり厳しい 評価になっておりますけれども、全体的に見て、比較的よくやっているという評価でした。
経営の効率化ですが、私どもは特に契約の適正化というところが課題でございます。昨年、事業 仕分け等で見られましたように、独立行政法人の経営に対する国民の目は大変厳しいものがござい ます。私どもは、経営費の見直しの特別チームをつくりまして、JNESを挙げてこの問題に取り 組んで、一定の成果を上げたと考えております。この問題は、私どもの業務からいいますと、まず はその質を確保することが大事でございます。しかも原子力については、特殊な技術が特別なとこ ろにしかないということがございまして、なかなか難しく限度があるわけでございますが、原子力 の特殊性だけで通用するような状況ではございません。やはり、公平性、透明性の観点から、国民 に説明がつくものでなくてはいけないわけで、そういう観点から、なお努力する余地があるという ことで、努力を続けてまいりたいと考えております。
昨年度もこの席で申し上げましたが、JNESが始まって以来の大きな組織改編をいたしました。
この1年間の効果でございますが、それなりに効果は出ております。ただし、手直しをするところ もございまして、その一部につきましては、既に実施しております。
この組織改編の大きな目的は、私ども技術専門機関としての実力を高めるということにありまし て、具体的には、人材の確保、育成、技術の継承も含めた意味の専門性の確保、情報発信力の強化、 国際性の向上の3つが主な点でございます。その効果を評価するには、やはりまだ時間が早い。も う少しかかるのではないかと思っております。
最後になりますけれども、国際活動につきまして、少し報告させていただきます。
私どもJNESの国際活動は、これまで2国間、多国間の交流あるいは国際会議への参加、国際 機関への派遣、あるいは国際的な共同プロジェクトへの参加等、活動量としてはかなり大きなもの があると思います。これはある意味で、保安院の補完的な役割を担っているということでございま して、まさにJNESを公的機関として設立した意味が、そういうところにも出ているのではない かと思います。
理事長として、この1年間、実は外国からの要人の訪問受け入れが非常に多うございまして、驚 いておるところでございます。しかし、これは大変結構なことでございまして、改めて世界的に原 子力への期待が高いことと、安全に対する関心が大きいことを感じているところでございます。
JNESの国際活動の目的は、何といっても安全確保に関する国際協調、国際貢献にあるかと思 います。同時に、私どもの実力をよく知る機会でもございます。改めて国際人材をどう育てていく か、その必要性が求められていることもあるかと思います。
なお、本年度になりますけれども、2つ重要な国際会議を予定しております。
1つは、10月に東京でIAEA主催の国際TSO会議がございます。TSOというのは、私ども のような行政に対する技術支援機関でございますが、それが予定されております。
もう一つは、11月に柏崎で産学官連携による耐震安全研究の拠点をスタートさせることになりま すが、それに合わせてIAEAと共催のシンポジウムを開きまして、今後定例的に予定しておりま すが、最新の原子力耐震安全の情報を発信していこうと考えております。
2つとも時期的に大変重要な会議でございまして、21年度から既に準備に着手しているというこ とでございまして、成功させたいと思っております。
以上、概況を報告させていただきました。あとは企画部長から詳細を報告させていただきます。
よろしくお願いいたします。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、よろしくお願いします。
成瀬企画部長
成瀬でございます。
それでは、横長の資料1-1に基づきまして、昨年度の業務成果について御説明させていただき ます。
1ページは、全体の目次でございます。
Ⅰ.総合評価
Ⅱ.サービスの質の向上の例
Ⅲ.業務運営の効率化等について御説明させていただきます。
後半の方は参考資料でございますので、こちらの説明は割愛させていただきたいと思います。
3ページは「Ⅰ.総合評価」でございます。
ここに書いてございますのは、今、理事長から説明したことと重複することもございますが、1 番目に、柏崎刈羽発電所、もんじゅの運転再開に向けた安全性の確認につきまして、保安院を支援 して、十分な安全を確認させていただいたということでございます。
2番目に、世界の原子力安全に貢献すべく、我が国が持っております耐震安全に関する知見をと りまとめまして、国際的に積極的に発信し、IAEAの国際基準に取り入れられたということがご ざいます。
3番目に、新検査制度の関係で、個別プラントの保安活動の評価結果を考慮して、次の検査計画 に反映するという目的で、総合評価というものを検討しているわけでございますが、この評価手法 を整備いたしまして、22年度から試運用を開始できるようになったということがございます。
4番目に、トピカルレポート制度。これは後ほど御説明いたしますが、新技術に係る安全審査を 効率的に行うために事前に評価を行うという制度でございますが、これの第1号案件として、技研 の燃料棒に関する熱機械設計コードの技術評価というものを実施してございます。これは保安院と 連名の報告書としてとりまとめているところでございます。
5番目に、JNESは、これまで安全研究を自ら実施していたわけでございますが、保安院が直 接委託を行っている部分も含めて、全体の安全研究の計画を策定するという役割を担うことになり ました。これは本年3月に原子力安全・保安部会の基盤小委員会の方でそういった方向性が示され ておりまして、これを受けまして、JNESの中でこの安全研究の計画も含めた評価を行う体制を 構築したところでございます。
6番目に、契約の適正化につきましても努力を続けてまいりまして、随意契約の比率や一者応札 の比率につきまして、20年度と比べて大幅に下げることができたということでございます。
それぞれの個別の内容につきまして、以降、御説明させていただきます。
4ページは「柏崎刈羽原子力発電所再開に向けた活動(1号機の例)」でございます。
これにつきましては、基本的には3つ大きな業務がございます。
1つ目は、地震動に対する設備の構造健全性評価ということでございまして、これにつきまして も解析等の業務を実施して、保安院を支援したということでございます。
2つ目は、耐震安全審査指針の改定を受けまして、現在運転中の発電所のいわゆるバックチェッ クというものを行っているわけですが、これにつきまして柏崎刈羽原子力発電所につきましても実 施したということでございます。
3つ目は、設備の実際の状況を確認するために保安院の要請を受けまして、立入検査を実施した ということでございます。柏崎刈羽原子力発電所全体で、昨年度は27人・日の検査を実施したと いうことでございます。
5ページは「耐震関連の国際貢献活動(IAEA安全基準等への貢献)」でございます。
IAEAの「地震動評価ガイド」というものが改定されるに際しまして、JNESは保安院とと もにIAEAの国際会議に出席いたしまして、ドラフト段階から積極的に我が国の知見の技術的な 妥当性を説明いたしまして、各国の理解を得て、世界標準に反映することができたということでご ざいます。
引き続き「火山影響評価ガイド」「溢水・津波・気象影響ガイド」につきましても、ドラフト作 成に参加をしているということでございます。
6ページは「新検査制度」の関係でございます。
総合評価という制度を今後導入していくこととなっております。これは各発電所の状態に応じて、 最適な検査を実施していくためのものでございまして、安全実績指標評価、PI評価と呼んでおり ます。Performance Indicatorというものでございまして、これは計画外提出の回数や個人線量な ど、そのプラントの実績に基づきましてこれを評価する尺度でございます。
安全重要度評価、SDP評価と呼んでおります。Significance Determination Processの略でご ざいますが、これは検査での指摘事項等につきまして、それが安全上どれだけ重要であるかという ことを客観的、定量的に評価をするということでございます。
このPI評価、SDP評価を合わせまして、総合的に評価をする。更に保安検査官事務所等が常 日ごろ保安検査でその発電所の状態を見ておりますので、その見解も合わせた上で最終的な総合評 価を行い、翌年度以降の検査をどのようにするかということを決めていくという仕組みを今年度か ら試運用を開始することになっているわけでございますが、先ほど申し上げましたPI評価、SD P評価をどのように具体的に指標としていくかという基準を策定するのに貢献したということで ございます。
7ページは「トピカルレポートの技術評価」でございます。
これはトピカルレポート制度というものでございまして、これまで設置許可申請あるいは設置変 更許可申請が行われる場合には、それぞれ申請ごとにすべて一から審査をしているということでご ざいますが、このうち共通する部分につきまして、複数の発電所で同じような変更申請が行われる というものにつきましては、あらかじめその内容を技術評価しておくことにより、その安全審査を 効率化しようという制度でございます。これの第1号案件として、先ほど説明したように、燃料関 係の設計コードの評価を実施したところでございます。
現在、これは先月までパブコメにかけておりましたが、特段御意見もないということで、今月半 ばには、原子炉小委員会の方で承認をいただくことになると期待してございます。こうした制度を 導入することによりまして、安全審査の期間の短縮といった効果を期待しているところでございま す。
8ページは「制御室居住性に係る保安院内規作成支援」でございます。
原子力発電所のコントロールルームである中央制御室の操作員の安全を確保するために、遮へい や換気設備についての設計要求をしているところでございますが、実際の被曝評価をどのようにす るかという手法が必ずしも明確に統一されていなかったということがございましたので、これにつ きましてどのように評価すべきかというものを検討し、内規の作成が昨年の8月に実施されたとい うことでございます。
9ページから「Ⅲ.業務運営の効率化」の項目に入ります。
まず「1.人材の確保・育成・活用」ということで、昨年度は新規の学卒者4名、中途採用者18 名を採用しております。
昨年度から新たな取組みといたしまして、若手の博士号取得者、いわゆるポスドクにキャリアパ スを提供する制度というものを始めまして、21年度は1名の内定をして、今年の4月から働いて いただいているということでございます。今後更に定着させたいと考えております。
人材の育成ということでございますが、昨年4月の組織改編で、人材開発グループというものを 新設いたしまして、職員の知識・技能の向上について、年間計画を策定し、効果的な研修を実施す るということをいたしております。特に新規学卒者について、これまで必ずしも明確なカリキュラ ムというものをつくっていなかったわけでございますが、これをつくったということでございます。
10ページです。
JNESの業務は、必ずしも研究設備等を持っておりませんので、いわゆる現場というものを経 験する機会が少ないということで、検査業務以外の職員に検査の現場を経験させる。それにより、 より専門性の向上に役立てようということで「併任検査員制度」というものを開始いたしました。
昨年度は16名がこの制度に基づき、現場の検査に参加したということでございます。
また、現場を経験するということで、他機関との人事交流ということも検討いたしまして、今年 の6月から、1名を事業者の方に研修派遣するということを実施いたしております。
このカリキュラムの作成をしたわけでございますが、教材もよりしっかりしたものをつくろうと いうことで、教材作成のためWGを設置いたしまして、教育資料30項目の整備を進めているとこ ろでございます。これは今後更に充実させた上で、その英語版も作成して、海外から受け入れる研 修生にも使えるようにしていきたいと考えているところでございます。
職員に対する研修といたしまして、倫理研修、セクハラ防止研修、メンタルヘルスといった一般 的な研修を実施いたしまして、参加実績は平均で6.7回ということになっております。目標の3回 を上回っているところでございます。
11ページは「2.業務に係る知識基盤の確立」でございます。
昨年4月の組織改編で、企画部に技術情報統括室という組織を設けました。ここの機能の1つと いたしまして、JNES内の技術情報を統合的に、より効率的に利用する仕組みをつくるという役 割をもって発足したわけでございますが、JNES内に約50技術情報のデータベースがございま す。これはそれまで各部がそれぞれ管理をしていたということでございますが、体系的に整理した 上で、1つの窓口から容易にアクセスができるように情報ポータルというものをつくりました。こ れは現在、JNES内での利用ということでございますが、保安院の方から、この利用を是非した いという話を受けておりまして、知的財産権等の問題もございますので、その点を考慮しつつ、保 安院への利用拡大も検討中でございます。
12ページは、昨年の組織改編につきまして、それぞれどのような成果を上げているかをまとめた 表でございます。
企画部の技術統括室につきましては、今、申し上げました技術情報ポータルのほかに、事故トラ ブルの情報から教訓を反映するための仕組み、これをクリアリングハウスと称しておりますが、こ れの機能を高めている。それから、安全研究の計画策定のための体制が整えられたという効果が得 られております。
総務部の人材開発グループにつきましては、先ほど申し上げましたように、カリキュラムの作成、 教材の作成、さまざまな人事交流といったことに取り組んできているということでございます。
従来の解析評価部と規格基準部というものを統合して、原子力システム安全部、廃棄物燃料輸送 安全部と改編したところにつきましては、これまで類似事業をそれぞれの部で実施していたものの 連携を高めることができ、かなり効率化が進んでいるということでございます。
検査業務部につきましては、プラント評価室、先ほど御説明いたしましたPI評価、SDP評価 の仕組みづくりを実施して、今年度の試運用にも貢献しているところでございます。
13ページです。
昨年度、新たに「柏崎耐震安全センター設立準備室」という組織を設置してございます。これは 先ほど理事長から説明申し上げました、柏崎に設けます原子力耐震構造研究拠点、これは新潟工科 大学、東京電力と共同して柏崎に耐震の研究拠点を設けるということでございますが、そのJNE Sが参加するセンターの準備室というものを設置して、具体的な協力活動の取組みを開始したとこ ろでございます。
14ページは、先ほど少し御説明いたしましたクリアリングハウス機能の強化でございます。
これは運転経験、さまざまな事故、トラブル情報あるいは海外の規制情報といったものの中から、 我が国の規制に反映すべきものがないかというものを抽出するための機能でございます。これまで もやってきたところでございますが、これをより迅速に実施するために、どのようなものをスクリ ーニングするかという仕組みを強化いたしました。これによりまして、実際の規制の反映への期間 の短縮を図っていきたいということでございます。
平成21年度には、この機能で抽出されたものの中で、2つほど具体的な成果につながっている ものがございまして、14ページの真ん中辺りでございますが、先ほど御説明した「制御室居住性」 や、「火災防護」の関係でも、報告書の作成あるいは民間規格の評価につながっております。
15ページは「②保安院等との一層の連携(主な項目)」でございます。
安全情報検討会というのが、今、申し上げましたクリアリングハウス機能のことでございますの で、省略をさせていただきます。
16ページです。
昨年度新たな取組みといたしまして、国際原子力安全パネルというものを設置してございます。
これは昨年の2月の保安院の報告書を受けて、原子力に関係する機関の国際活動につきまして、情 報共有、意見交換を図る場を設置したというものでございます。四半期に1回程度の頻度で開催し ているところでございます。
2番目は、検査制度運用改善推進プロジェクトチームへの参画ということで、保安院、電気事業 者とJNESで、検査制度の運用に係る改善事項の検討をしているということでございます。
3番目は、保安院への技術支援といたしまして、クロスチェック、安全審査における解析評価の 事業が15件、保安院の内規作成、先ほどの制御室居住性の1件、そのほかにトピカルレポート2 件、民間規格の技術評価6件を実施してございます。
4番目は、保安院が行う研修に対しまして、JNESから講師を派遣するという形での支援も実 施しておりまして、約50名が30ほどの講義を担当しているということでございます。
17ページは「③業務の質の向上」でございます。
QMS活動も実施してございます。昨年度はセルフアセスメントを実施いたしまして、おおむね 良好に業務が実施されているということを確認しておりますが、幾つか改善すべき事項がございま した。例といたしまして、一部の事業で成果の規制への活用の道筋が必ずしも明確になっていない というものがございましたので、これは保安院と協議をして、どのように活用するかということを 明確化しました。また、検査業務に係る一部の留意すべき情報というものが、検査業務と核燃料サ イクル施設検査本部との間で十分共有ができていなかったというところを改めることにしてござ います。
プロセス分析ということで、クロスチェック業務におけるリスクを低減するためのプロセス分析 というものを現在継続して実施しているところでございます。
18ページは、安全研究計画の評価をする体制を構築したという内容でございます。
これは従来、試験研究と外部評価委員会というところで、JNESの研究の評価を実施していた だいていたわけでございますが、JNESが保安院の直接委託分も含めた安全研究全体の計画を策 定するという役割を担うことになりましたので、研究の評価だけではなくて、計画の評価もこの委 員会で実施していただくということで、組織を改組、拡充したところでございます。
工藤九州大学特任教授に委員長をお願いして、5つの分科会を設けて、これまでの研究の評価に 加えて、今後の計画の評価もしていただくということになってございます。
19ページは、この安全研究評価委員会におきまして、21年度にJNESが実施した研究の評価 を実施していただいた結果でございます。
「1」が一番よくて、「5」が一番悪いという評価という5段階評価で、上から2番目の評価が25%、 3番目の評価が75%、「4」とか「5」の評価を受けたものはございませんでした。
その評価の中で、昨年度の結果についてはよいけれども、今後の計画について更に計画をよく見 直すべきという指摘を受けまして、1事業でこれからやろうとする研究の一部を取りやめるという ことと、3つの事業で計画の最適化を検討するという御指摘をいただいているところでございます。
20ページは「4.科学的・合理的判断に基づく業務の実施」でございます。
安全研究53事業につきましては、今、申し上げたとおりの評価でございます。
体制の強化につきましては、クリアリングハウス機能の強化をしたといったところが、科学的・ 合理的判断のための体制強化として挙げられるかと思います。
判断根拠の透明性確保ということでは、論文発表が262件、年間100件という目標を上回る発表 をいたしております。
21ページは「①一般管理費、事業費の削減」でございます。
一般管理費につきましては、毎年度平均3%減、事業費については毎年度平均1%減という目標 がございますが、21年度につきましては、一般管理費2.8%、事業費1.1%の減少でございまして、 19年度からの中期目標期間中の平均で、一般管理費が6.4%、事業費が1.2%ということで、目標 の達成は可能であろうと考えてございます。
また、業務経費につきましては、機構の中に支出見直しプロジェクトチームを設置して、契約の 適正化、事務経費の削減を更に推進するということで取り組んでいるところでございます。
22ページは「②人件費の削減」でございます。
総人件費は、ここにございますように20年度に比べて6.5%に減少してございます。これは定年 退職者等が多かったということ等により、こういう実績となってございます。
その下のラスパイレス指数でございますが、これも20年度に比べて、元の数字、地域、学歴を 勘案した数字のいずれも減少しているという状況でございます。
23ページは「③契約の適正化」でございます。
昨年の5月に、外部有識者2名、弁護士と公認会計士の方に参加をしていただきまして「契約関 係検討チーム」というものを設置し、契約内容の適正化について検討いたしました。8月にその内 容を受けて、理事長通知を出しているところでございます。
その後、昨年12月に閣議決定に基づきまして、監事2名、外部有識者2名を委員とする「契約 監視委員会」を設置して、契約内容の点検、見直しを実施したところでございます。
これを受けまして、一者応札を低減するための改善策として「公告期間の延長」「入札説明会の 開催」等、15項目を実施しているところでございます。これにつきましては、引き続き更に契約内 容の点検を進めていきたいと考えております。
24ページは、その結果の状況でございます。
随意契約の割合につきましては、21年度は3.4%まで減少しております。
一者応札の割合につきましては、20年度は68%ございましたが、21年度は46.9%に減少したと ころでございます。
25ページです。
外部能力の活用につきましては、これも従来から実施しているアウトソーシングによる効率化と いうことで、給与関係の業務、調査、試験等におけるデータ入力といった業務をアウトソーシング してございます。
情報化の推進につきましては、これまでも取り組んでいるところでございますが、経費を削減す るためには、JNES内のサーバが約60台ございます。これを統合化することによって、ITコ ストの削減に取組むということで、計画に着手したところでございます。
26ページは「①経営機能、②監査機能、③契約適正化」でございます。
経営機能は、幹部会を開催して、重要事項の審議と情報共有を実施しております。
それから、理事長ヒアリングを実施いたしまして、理事長のリーダーシップの下で、組織として ミッションの達成ができるように取り組んでいるところでございます。
こうしたことによりまして、各部署において年度計画に基づく業務の進捗状況、課題というもの を把握して、理事長から直接指示するという仕組みをつくってございます。
監査機能は、監事監査といたしまして、契約締結決裁書の回付を受けて監査を強化するという取 組みを行いました。
それから、契約審査委員会にオブザーバーとして参加をしていただいて、更にJNESの業務の 適正化に向けた御意見をいただくようにしてございます。
内部監査は、規程類の整備状況、海外調査業務の契約締結状況、物品調達に関する事務処理とい った項目で、延べ9部門に対して3回実施してございます。海外調査業務における入札適合条件の 見直しといった指摘を受けて、改善策に取り組んでいるところでございます。
なお、この監査機能に関しまして、その結果は直接理事長に伝えられることとなっております。
契約適正化につきましては、先ほど御説明したことと重複いたしますので、割愛させていただき ます。
27ページは、QMS/リスクに関することでございます。
QMSにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、セルフアセスメントを実施して改善を実 施しているところでございます。
リスクマネジメントにつきましては、JNESとして業務の遂行に対する重要なリスクへの対応 策として、2つほどの取組みを実施しております。
1つ目は、新型インフルエンザへの対応ということで、規程の整備、備品の調達といったことを 実施しております。
2つ目は、首都圏大規模地震への対応ということで、これまで規程はつくっていたわけですが、 その実効性を確認して、備品の管理、非難訓練の実施といったことを実施してございます。
情報セキュリティにつきましては、情報セキュリティ責任者等を対象とした自己点検及びレビュ ーを実施しているところでございます。
また、全役職員を対象に情報セキュリティ研修を実施いたしまして、21年度は受講率100%を達 成しております。
28ページです。
研修につきましては、先ほど申し上げましたとおり、倫理、コンプライアンス等の研修を実施し ております。
昨年度、新たな取組みといたしまして、業務改善目安箱というものを設置いたしまして、JNE S業務に係る職員からの意見を募集する仕組みを開始したところでございます。
29ページは、経済産業省で行われた行政事業レビューの一環といたしまして、所管独立行政法人 の事業につきまして「事業の大胆な整理」「カネの流れの明確化」「経営資源のスリム化」という三 原則に基づく検証が行われました。この結果、JNESにつきましては、3項目の改革に取組むこ とになってございます。
1つ目は、クロスチェック解析等に係るITシステムの集約化等によりコストを約3割引き下げ る。
2つ目は、競争性のない随意契約比率のさらなる低減と外部有識者の関与の一層の強化等により、 一者応札比率を平成23年度中に約3割の引き下げを目指す。
3つ目は、安全研究で外部有識者の活用により評価体制を強化し、既存の複数年にわたる事業を 再評価するなどして、研究実績や環境変化による研究予算等の柔軟な見直しにより、高経年化対策、 廃棄物対策等の必要性の高いものに重点化する。
こういった3項目に今後取り組んでいくことになってございます。
30ページからは、これまで御説明した内容に関する自己評価の結果をまとめたものでございます。
多くの項目で当初予定していた業務を実施した上に、更に計画を上回る実績を上げていると考えて ございます。
おおむねこれまで御説明した内容で、1つ御報告をしておく必要があると思われますのは、33ペ ージでございます。
「1.検査等業務」の中で、検査員の研修につきまして、業務従事時間に占める研修の比率、目 標は5%としているところでございますが、昨年度は3.9%で、目標を若干下回ってございます。
これは受講対象者の減少とか、これまでやっていた研修が一巡してきたといったことが原因でござ いますが、今後研修すべき内容の見直し等を行いまして、更に今年度はこの目標を達成できるよう に努めてまいりたいと考えてございます。
簡単ではございますが、以上が平成21年度の業績の概要でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見をいただければと思 います。どこでも結構ですけれども、よろしくお願いします。30分ほど時間をとりたいと思います。
遠藤委員、よろしくお願いします。
遠藤委員
世間的なお話で申し訳ないのですが、独立行政法人の事業仕分けがありましたけれども、JNE Sにつきましては、どのようなお話が出て、仕分けの対象に全くならなかったとか、その辺の経緯 をお話しいただければと思います。行政がどれだけ重要に思っているかということを、まず確認さ せていただきたいと思います。
大橋部会長
ありがとうございます。この辺りはどなたにお聞きすればよろしいですか。
では、お願いします。
曽我部理事長
独立行政法人の事業仕分けは、昨年の11月と本年の4月に行われております。21年度で見ます と、昨年の11月ということになりますが、1件、柏崎での3,000mボーリング調査が対象になって おります。このときは保安院長に対応していただき、特別その際は、仕分け人から質問はなかった ということでございました。
原子力関係の事業仕分けは他省庁も含め、随分たくさんあったかと思います。これはむしろ佐藤 課長から答えていただいた方がいいのかもしれませんが、あのとき枝野大臣が、原子力につきまし ては、文部科学省と経済産業省の役割分担等重要なところの議論がされていないので、これを対象 にしたことがそもそも適当であったかどうかという趣旨の発言をされたのではないかと思うんで す。結果的に、私どもも含めまして、原子力予算は大きな縮減の対象にはなっていないということ で、柏崎も若干の予算の削減はございましたけれども、22年度の事業実施には支障はないというこ とでございます。
遠藤委員
ありがとうございました。
大橋部会長
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
そのほかいかがでしょうか。山本委員、お願いします。
山本委員
こういう規制業務では、特に国の政策との整合性というのが非常に大事になってくると思うんで すけれども、その政策の中でも多分いろいろな案件があって、恐らくプライオリティを何らかの形 でJNES内部においてつけられていると思うんです。この辺の手続きというか、議論をどういう 形で案件のプライオリティをつけられているかというところを教えていただければと思います。
大橋部会長
ありがとうございました。いかがでしょうか。
成瀬企画部長
基本的には、JNESが実施する業務というのは、経済産業省から中期目標という形で示された ものに対しまして、中期計画というものを作って、このように実施しますということが基本でござ います。
その中期計画というのは、今ですと19年度から5年間でございまして、年度ごとに年度計画と いうものを作ってございます。これは保安院の方に届けておりまして、これに基づくということで ございますが、当然、当初予定していないさまざまな規制上のニーズが発生してまいりますので、 それはその都度、保安院の方から、こういう事業を実施してほしい、あるいはこういう立入検査を 実施して欲しいといったことがございます。これはその都度受けまして、実際の業務の遂行上、支 障がないように、できるだけそのニーズに応えていくということで実施をしているところでござい ます。
山本委員
大体わかりました。
平成21年度の評価という話から若干離れるかもしれないんですけれども、来年度からは、ある 程度JNESが主体となって司令塔の役割を果たすという表現だったと思いますが、施策を決めて いくという形で、今のお話だと、どちらかというと保安院からの指示で、受け身的に業務をされて いたという印象があるんですが、今後はそういう形ではなくなるということで、案件のプライオリ ティの決め方とかがかなり変わると思うんです。この辺について、何か議論はなされていますでし ょうか。
成瀬企画部長
今、御質問をいただいたのは、安全研究の部分だと思います。安全研究につきましては、これま では保安院の方で予算要求をするに際しまして、JNES側からある程度提案をしてきたところで ございますが、今度の新しい体制の下では、まず、保安院の方から、いついつこういう申請が出て くるであろうと規制課題というものを提示していただく。この申請に対して基準を定めておかなけ ればいけないという規制上の課題を示していただく。その示していただいた課題に対して、既存の データで対応ができるのか、あるいは新しいデータを集めなければいけないのか。こういう研究に 関する専門知識はJNESの方が持っておりますので、JNESの方でどういったデータが必要で、 そのためにどういった研究が必要かということをJNES側で策定するという仕組みに変わって いくということでございます。
JNESと保安院の間は、規制課題を渡されて、これで研究計画ですということではなくて、当 然にその規制課題に対してどのように取り組んでいくのかというのは、連携を密にしながらやって いくわけですが、責任分担として、研究の計画を策定するのは保安院ではなくて、JNESの責任 で実施するという体制に変わるということでございます。
山本委員
ありがとうございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
今のところは、この独立行政法人の評価とは全く関係ありませんけれども、規制課題を保安院が 提示して、それに対して安全研究の重点づけをJNESさんが司令塔になってというのは非常によ くわかるんですが、規制課題の、特に中長期の課題について、保安院の方が対応しにくいところも あるので、中長期の課題については、JNESさんが実質リーダーシップをとるようなことの方が 具体的にはいいのかなという感じも、今、思いました。
ありがとうございました。そのほかにいかがでしょうか。
東嶋委員、お願いします。
東嶋委員
業務内容とか研究の内容については、非常に優れた成果を上げていらっしゃると感じました。
安全情報については、例えば保安院さんと安全情報検討会を23回開催されて、それぞれの事故 情報のリスク分析などを行ってということで、成果の活用という意味で、非常に国民へのサービス をという点からは優れた成果を上げたなと思っているのですが、安全研究に関して、その研究の成 果というのが、どの程度保安院の業務や民間の活動に生かされたのかというところがよくわからな かったので、教えていただきたいのです。
大橋部会長
ありがとうございます。いかがでしょうか。
成瀬企画部長
安全研究というのは、基本的には規制上の課題を解決するために実施するものでございます。成 果は、例えば規格基準の策定といったものに活用されるわけでございますが、1つの例といたしま して、先ほども御説明いたしましたが、8ページの制御室居住性に係る内規作成支援ということで、 これは原子炉からさまざまな形で放射線が中央制御室に届く可能性がある。どの経路から、どのよ うに放射線が届き得るのかという経路を特定した上で、その経路で実際にどれぐらい放射線が届く のかといったことの研究成果を使って、どういうふうに実際の発電所では被曝を評価するか。どう いう経路でどういう手法を使って評価をするべきかというのが、保安院の内規という形で実際には まとめられています。その実際の内規に基づいて、電力会社が実際の発電所でどういう状況になる かという評価をして、それが適切であるかどうかを判断する根拠になるわけですが、そういった内 規の形で安全研究を実施した成果というのが生かされる。
ある意味、非常に間接的なので、わかりにくいところはあろうかと思いますが、安全研究の成果 を確実に役立てるためには、最初の計画段階でどのような規制課題のためにこの研究をするのかと いうことを明確にすることが必要でございます。今度の体制の下で、まさにその安全研究計画をつ くるときに、規制課題にどう結び付くのかというところを重点的に評価して、我々自身もやります し、先ほどの安全研究評価委員会でも評価をしていただきたいと考えております。
東嶋委員
ありがとうございます。1例として、制御室居住性があるというのは資料からわかったのですが、 平成21年度の安全研究というのは53事業ありますね。そのうちの1例がそれですか。
成瀬企画部長
これは21年度の成果というよりは、それより前の成果が実際に規制課題の解決につながったと いう事例でございます。
東嶋委員
実際に成果として出たものですね。
例えば今年度の安全研究は53事業ありまして、それは外部の評価委員会で評価をされているわ けですから、ここで改めて内容について評価する必要はないのかもしれませんが、私が伺いたいの は、53のいろんな研究項目があったかと思いますが、その成果というのがいかに国民へのサービス に役立っているのかというところ。学会の報告とか、論文とかということはありますけれども、先 ほど言いましたように、保安院の業務とか、民間活動にどのように生かされているのかお教えくだ さい。
成瀬企画部長
昨年度の実際に実施した研究の成果そのものが、直ちに国民の役に立っているかというと、研究 の成果が出た上で、それをまた評価して、先ほど申し上げましたように、基準とか内規という形に なるまでには、また更に時間がかかるので、直ちにではございませんが、それぞれ実施した研究に ついて成果が役立つであろうということを、安全研究評価委員会の専門の先生に確認していただい ているところでございます。
事例を御説明してもいいのですけれども、多分それを御説明しても、それはまだそこまでという ことなので。
稲垣理事
後でお出ししたらいいのではないですか。それぞれごとにどう使うかというのかがある。だから、 ここで説明してもあれだから、それを後でお出しして、また何か御質問があったら。
後ろの方に付いている参考資料の22ページ以降に、今までやったことについての具体例がござ います。
中込理事長代理
多分、これが直接このように国民に役立ちますよというのは、なかなか見えないところがあると 思うんですけれども、基本的には基準とかそういったことを明確にすることによって、テクニカル なサポートがあることによって安全性は高まると思うんですが、そういったことに対して、より確 実に専門家がサポートしているよということで、だんだん広い意味で安心につながっていくのでは ないかと思っておりますので、こういったことが科学的に裏付けられるということが、広い意味で 役立っていくのだろうと国民には理解されるだろうと思っているところです。
ですから、今日やって明日、今年やって来年という結果では勿論ないので、そういったテクニカ ルなサポートが非常に重要であろうと理解しています。
東嶋委員
すみません、すぐに役立つということではないこともよくわかっているのですけれども、例えば JNESさんの安全研究に限らず、さまざまな分野の研究成果を評価するときに、論文の数とか学 会での発表での数とかということがあるかと思いますが、そのほかに研究成果の普及という意味で は、論文発表の数だけではなくて、その関係者を集めてのシンポジウムであったり、あるいは情報 交換の場をつくるとか、さまざまなことも考えられるかと思いますが、そういったことが書いてい なかったので、研究成果の情報発信について、もうちょっと努力がなされたらよかったかと思った のです。
遠藤委員
私が理解するところによれば、例えば耐震の基準をつくる時。先ほども御説明がありましたけれ ども、IAEAも頼りにして、耐震の基準はこうしましょうという方向を出したと。その基には、 耐震に係わる研究というのは10本か20本ぐらいあるんですか。それを総合的に組み合わせていっ て、耐震の基準ができましたということになっていると私は理解しているんですが、おっしゃられ るとおり、それがどういう道筋を経てIAEAの耐震基準に採用されたかというところの説明は、 もう少し丁寧にされた方がいいかもしれないですね。
あと、ほかにも恐らくこれから起きてくることでは、経年化とか老朽化の問題というのはすごく 大きいんですけれども、経年化とか老朽化したときにどういうことが起きるかとか、既存的な研究 をされて、それが集合されていって1つの基準になるのではないかと理解しているんですが、間違 っているかもしれません。
成瀬企画部長
研究成果の外部への公表あるいは情報発信ということにつきましては、論文発表というのは当然 やっているわけですけれども、我々の研究成果の報告書というのもホームページで公表していくこ とを21年度分から実施しようとしているところでございます。
あと、実際には、規制上の課題の解決につなげるという意味では、保安院にございますさまざま な委員会の場に、私どもの実施した研究の成果というものをお示しして、その基準策定、内規の策 定といったものに役立てていただくことは常にやってございまして、保安院の委員会でございます ので、これは全部基本的に公開で議論されております。このようなさまざまな形で成果の公開、情 報発信ということにも取り組んでいるところでございます。
東嶋委員
ありがとうございます。今、おっしゃったホームページ上で研究成果を公表されるというのは、 学会発表、論文発表に限ってホームページで公表されているんですか。
成瀬企画部長
違います。私どもの実施している事業全体の報告書を今後公開していくことに取り組もうとして いるところでございます。
東嶋委員
それはJNES技術情報ポータルとはまた別のものですね。
成瀬企画部長
違います。
東嶋委員
報告書として年度ごとにまとめたものをホームページ上で、平成21年度分から公表していくと いうことですか。
成瀬企画部長
はい。
東嶋委員
これは評価するときに、ホームページ上でその成果を報告書として公表したということも入れて 評価するんですか。今「する」とおっしゃったんですか。「した」とおっしゃったんですか。
成瀬企画部長
今、その準備をしているところでございます。
稲垣理事
21年度分は公表するんですね。
成瀬企画部長
はい。
稲垣理事
ただ、まだ乗っかっていないかもしれないです。
東嶋委員
わかりました。
曽我部理事長
私どもの技術専門機関としての基本的な役割というのは、保安院が言ったことを受けて、それを 従属的という言葉は適切かどうかわかりませんが、下請け的にやるということに本来あるのではな くて、技術専門機関として最も重要なことは、最新の技術知見を安全行政に反映していただくとい うことでございます。
そういう情報はどうするのかというと、1つは外国との交流等によって、さまざまな情報収集活 動がある。もう一つが、自ら安全研究をやるということでございます。
規制をやっていく上で、やはりメーカーや電力とできれば対等の情報を持たなければいけないわ けです。そういうものは黙っていても電力やメーカーさんが提供してくれるわけではございません。
ですから、保安院も努力されていますけれども、我々も安全研究や情報収集を通じてそういうこと をやっているということです。
東嶋先生がおっしゃっておられるのは、そういうことを具体的にどう生かして、どう発信してい るかということだと思うんですけれども、実は複数年度にわたるものとか、成果をすぐに発表でき ないものとかもいろいろございますが、基本的には毎年度の年度報告という形で出しているという ことが1つ。大きなテーマについては、シンポジウムという形を取らせていただいています。
それから、例えば柏崎にしても、もんじゅにしてもそうですけれども、個々の案件を処理する過 程で、もう使われてしまっていて外に出ないというものもございました。
一番典型的なのは、指針類を基準にしていくということでございますが、それはこれまでも随分 たくさんございます。これからもできればそういうことをしていきたいということでございます。
国際的な基準化の対応もしていくということで、一番見えにくいのは、やはり私たち独立行政法人 といっていながら、我々の仕事がそこで完結して、そこで我々の責任で公表できるということはま だ十分なっていないものですから、少し見えにくい点があるかと思います。
先ほど組織を編成して、我々専門機関としての実力を高めたいということは、言ってみれば保安 院に対して、言わば独立して、対等の立場で、車の両輪として安全行政を支えていこうということ で、そういうものを実現できれば、我々の判断でさまざまな形でまとまったものを保安院に提言し ていけるのではないかと思います。そうすると、非常に安全研究成果が見やすい形になるかと思い ますので、確かにおっしゃるように、今のところ少し見えにくい形になっておりますが、十分活用 されていると思います。
ただ、行政庁がそれを活用して、ではそれが原子力発電所の安全の向上にどう貢献したかという ところまでは、なかなか説明しづらいところがあるということは御理解いただきたいと思います。
東嶋委員
ありがとうございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
今の点はシステム的な問題も含んでいまして、御覧いただいた資料1-1の8ページの下のとこ ろに「内規は平成21年8月に制定された他、民間規格にも取り入れられた」と書いてあります。
要は、安全規制の目的が何かといえば2つの問題がありまして、1つは国民の公益保護という観 点になると思います。公益保護の観点から安全研究をやっているという立場であれば、当然それは 国の規格に生かして、安全規制に使っていくというのがロジック上のポイントなんですけれども、 安全研究を学会誌に発表するとか、国民に周知するというのはとても大事ですが、やはりそれは二 義的なことで、本来は安全研究をやった成果は、国の安全規制に生かして、規格基準に取り入れて いくというのが本来の筋道で、そう生かしておくべきなんですけれども、ロジック上、国が性能規 定化ということを行いまして、民間規格を使おうという方向になっています。
二重のポイントはうまくつながらないかもしれませんけれども、1つは、余りおっしゃらないで すが、やはり規制側も規格を策定して、性能規格ではなくて、仕様規格を作成すべきだというお立 場だと思います。曽我部理事長のお考えに私も賛成ですが、そういうことを本来やっていくべきで、 これは保安院が議論していく課題だと思います。
もう一つは、民間規格に取り入れられたというのは悪いことではなくて、安全研究というのは、 別に規制研究、推進研究と分けられるものではなくて、原子力研究が安全を基軸として研究を開発 していきますから、その独立性さえきちんと説明責任を果たしていれば、安全規制機関が多くなっ た研究を民間規格に取り入れていくことも何ら問題がないわけで、ここのところを今度はどう民間 と協力して進めていくかということは、原子力安全・保安部会の原子力安全基盤小委員会などでも 議論したところで、うまくつながらなければ、申し訳ございません、二重のポイントがあるかと思 います。
そういう意味で、私は安全研究に非常に期待しているんですけれども、評価をきちんとやってい ただいていることは正しくお伝えいただきまして、理解したんですが、研究の分野では優れた先生 ばかりですので、本当に厳しく研究内容については御審議いただいていると思うんですが、例えば これをやめてしまった方がいいとか、日本国としての原子力研究開発に対応させて、そういう議論 がどこまでできているのかというのは多少心配なところでもあるんですけれども、それはきちんと やっておられるという御説明だったので、いいかと思います。
2点簡単にお伺いしたいんですけれども、今日の御説明でサービスの質の向上が余りなかったん です。独立行政法人を評価するときには、業務運営の効率化は非常によく進めておられて、評価で きるところも極めてたくさんあると思うんですが、ウエイトが業務運営の効率化が20%に対して、 サービスの質の向上がその3倍であるところ、サービスの質の向上の説明が少ないというのは、ど のように了解すればよろしいでしょうか。もっとこれからサービスの質の向上をやっていただく必 要があると考えるのがいいのか、またはサービスの質の向上はピークに達していて、このようにと 考えるのがいいのか。
全般に、今日御説明していただいた資料1-1の分量だけなんですけれども、最初の方の数枚が サービスの質の向上で、ページ数でいうと5ページぐらいかと思います。その後、業務運営の効率 化がずっと続きまして、業務運営の効率化は非常に評価すべきポイントも多いし、一生懸命やって おられるということですけれども、総務省から言われていますのは、業務運営の効率化の割合は2 割で、サービスの質の向上の割合は6割だという話が来ておりまして、ここをどう理解すればいい のかと思った次第です。
曽我部理事長
この辺りが私どもJNESの独立行政法人としての特殊性だと思うんですけれども、1つは、原 子力の安全確保に関して、格段にサービスの質を向上させるというのはどういうことか。それは私 どもとしては、建前論ですけれども、中期目標が大臣から与えられて、その期待に着実に応え、成 果を上げること、それが質の向上だとは言えないにしても、安全の確保に不可欠であるということ を考えております。要は、その中身をより濃いものにしていくということだと思いますけれども、 そういう意味で、先ほど御指摘のあった安全研究の重点化とか、よりよく規制行政に反映させてい ただくような仕組みが必要で、まさに安全研究の評価体制について司令塔の役割を果たせるという のは、まさに質の向上の1つではないかと思っております。
安全研究の役割については、またいろいろ議論をさせていただきたい点はございますけれども、 そういったことでお許しいただきたいと思います。中身は随分濃いものになっているとは思ってお ります。
大橋部会長
ありがとうございました。そのほかにいかがでしょうか。
山本委員、お願いします。
山本委員
契約に関係する話なんですけれども、先ほどのお話では、随意契約とか一者応札の割合は非常に 減らされていて、効率化を進められているということが非常によくわかったんですが、こういうい わゆる外注案件については、言葉が適当かどうかわからないんですけれども、どういう方にお任せ しても同じような結果が出るものと、もう一つ、原子力の高度な安全研究で、お願いする方によっ て非常に成果に雲泥の差が生じるもの、その2種類があると思います。
前者の方はまずいいとして、後者の方については、応札される方の例えば技術審査であるとか、 成果物の内容のチェックということが非常に重要になると思うんですけれども、そこの仕組みがど う構築されているかということを教えていただきたいと思います。
大橋部会長
ありがとうございました。いかがでしょうか。
田中総務部長
私の方から説明させていただきます。
技術審査につきましては、今、お話がありましたように、特に原子力関係で質の維持というのは 非常に大事なものですから、随意契約を減らすとか、一者応札を減らすという努力の中でも、やは り少なくとも質は維持する、あるいは向上させつつ、できるだけ応札者が多いような形の契約の内 容を維持するという観点で、今、先生からお話がありました技術審査につきましては、外部からの 有識者も含めて、機構内できっちりとやって、その契約内容について質が保たれるかというところ は、きちんと審査をした上で、その中で応札者が多いような形の契約内容というのは変更できない かという最低限のことを維持しながらも、応札者ができるような契約を例えば分割するとか、ある いは応札期間を長くするといったことができないかということを契約の審査ではやっているとい う状況でございます。
曽我部理事長
山本先生、安かろう、悪かろうになってはいけないという御指摘でしょうか。
山本委員
そうです。
曽我部理事長
そういう意味では、研究部門はQMSをワークさせておりまして、間違いがないように、質が十 分確保されているかどうか、内部でチェック体制をしておりますので、その辺は十分注意してあっ て、大丈夫だと思います。
山本委員
多分そういうことだと思うんですが、多分、私も昔よく外注をしていて痛感したんですけれども、 いわゆる契約書に書かれている項目は十分満足しているんだが、内容的にはどうもいま一つだとい うのはやはりあるわけで、事後チェックだと思うんですが、そこをどう審査されて、評価されてい るのか。そういう特段の仕組みをお持ちかどうかというのを教えていただきたいんです。
田中総務部長
技術内容につきましては、審査委員会というものを設置していまして、その審査委員会の中で契 約内容について審査をするんですけれども、技術審査の過程で、今、お話がありました契約の体裁 だけはよくて入ってくるようなところについては、まず技術内容がしっかりしているかという具体 的な提案、あるいは具体的な技術評価ができるような項目を並べまして、それに合格しているかど うかという項目を幾つか列挙して、そこでチェックをしているということでございます。
山本委員
それは事前の審査のことを御説明いただいていると思うんですけれども、プロダクトの事後審査 というのも当然ながら要ると思うんです。それに関しては何か特段のことはやっておられるのでし ょうか。
曽我部理事長
特段の審査はやっています。実は過去に、報告書の中に間違いがあったりして、大変リスクマネ ジメント上も問題になったこともございます。その経験を生かして、その辺は十分チェックしてい ると考えております。
山本委員
それはJNESさん内部で。
曽我部理事長
発注すること自体、かなり高度な専門性が必要でございますので、当然成果を丸投げして、よし としているわけではありません。中身もチェックしている。QMSの中でそれを動かしていると理 解しています。
山本委員
それはJNESさん内部でそういう品質保証体系はつくられて、内部的にチェックされていると。
例えば事後評価について、案件によると思うんですけれども、外部の方をお招きして評価するよう なことはされているんですか。それはしていないですか。
曽我部理事長
そこは次回に報告させていただきたいと思いますが、チェック部隊を別につくって、内部で第三 者的に成果をチェックしているという部署もございます。
山本委員
ありがとうございます。
大橋部会長
ありがとうございました。そのほかいかがでしょうか。
遠藤委員、お願いします。
遠藤委員
評価を進めるに当たって2つだけ確認したいんですが、1つは、今日御説明いただいたのは、か なりいいお話をたくさん聞いたが、1年間お仕事をされていると、恐らく何か悪い話もあるのでは ないかと思います。
今後、上の評価委員会に行ったりすると、何かよくなかったことについてお話が突然出る可能性 もありますし、悪かった点というのをあれば聞かせていただきたいというのが1つ。
それから、資料1-1の24ページの一者応札の割合のところですけれども、これは随意契約の割 合とパラメータが違う。契約金額ベースでおやりになっているのと、契約件数ベースでおやりにな っている。これは理論的にこういう表現の仕方がよろしいのか。普通であれば、共通のパラメータ で評価をするのが普通だろうと思いますし、その意味で一者応札の割合で金額ベースでいくと、こ れほどドラスティックに下がるものであったかどうかということについて、お話を聞かせていただ きたいと思います。
田中総務部長
では、後者については、私の方から御説明させていただきます。
御指摘のとおり、随意契約については、契約金額ベースで、一者応札につきましては件数ベース という表示になっています。
まず、随意契約の件数ベースでいきますと、19年度が36.4%、20年度が16.4%、21年度が12.6% ということになっております。したがいまして、金額ベースほど減っていないという状況にござい ます。
ただ、随意契約全体につきましては、1件1件随意契約を減らすということでやっていまして、 件数ベースでいきますと、例えば発電所の検査員の事務所を個々の発電所ごとに契約しなければい けないとか、そういった意味で件数でなかなか減らないという状況がございますので、できるだけ 金額が多いものを減らしたという効果をここへ示したいということで、こういった金額ベースとい うことになっております。
一方、一者応札を見ますと、まず一者応札の金額ベースでは、20年度では86.2%、21年度は80.1% で、まだ高い水準になっております。一者応札につきましては、やはり原子力の特殊性といいます か、例えば設備がそこしか持っていないとか、そういったものが多くなっていまして、そういった ものは逆に金額ベースでも大きなものが幾つかあるということで、かなり努力をしているのですけ れども、金額ベースとしてはなかなか減らないという状況があります。
そういった意味で、努力としては、できるだけ件数を減らすという努力をして、こういった効果 がありましたということで示させていただいて、金額では、今、申し上げましたような原子力の特 殊性でなかなか減らない部分もありますということで、どちらかというと成果が出た方で示させて いただいている状況でございます。
大橋部会長
お願いします。
高橋監事
監事なんですけれども、先ほどの説明の中で、監視委員会を設けられて、監事2人がそのメンバ ーになっていますので、その立場から申し上げます。
これは私の私見ですけれども、やはり一者応札のところは、具体的に契約が二者であるか、一者 であるかというところを数えるので、最初はやはり件数でやるべきではないかと思います。
その後、件数では減ったけれども、金額ではどうなんだということがございますが、例えば非常 に大きな契約の金額のものが、何かの事情で少し繰り延べになったりすると、金額というのは非常 に動くと思うんです。ですから、一者応札の割合を評価するのは、まずは件数で見て、その後、先 生が言われたように、件数では減っているけれども、金額ではどうなんだという御指摘は、勿論国 民の税金の節約という面から見るとまさに金額なんですが、我々の努力の具体的に目に見えるもの としては、従来二者応札になったものは非常に少なかったけれども、今回はいろいろな工夫をして 件数が増えたということを、まずひとつ努力目標というところでは見るべきではないかと思います。
これは私の私見ですけれども、その後、まさに御指摘のように、金額ではどうなんだと。その辺の 少しでも節約するという面から、金額であろうという御指摘は当然だと思います。
大橋部会長
申し訳ないですが、今の御質問は、何で右と左でベースが違うんだということに対して、効果が たくさん現れた方を書いたとおっしゃられて納得したんですけれども、それを逆転するようなロジ ックがあるのであれば説明いただきたいんですが、ないのなら、もうここで議論する必要はないと 思います。
高橋監事
一者応札の割合を減らそうという我々の目標からすると、まずこれを示すのが合理的だろうとい う、私の私見でございますので、よけいなことを申し上げて申し訳ありません。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、何か不具合とかトラブル関係についてはいかがでございましょうか。
曽我部理事長
どの程度のレベルのものでしょうか。
遠藤委員
世間様というか、やはり国民に影響を生じたというものです。
曽我部理事長
いわゆる倫理規程に違反するような不祥事ということでは、把握しておりません。
それから、先ほどお話がありましたような、業務上大きなミスをして、保安院に報告したという ものもないと考えておりますし、細かい点ではあるかもしれませんけれども、国民に対して申し訳 ないというものはないと思います。
遠藤委員
安心しました。
大橋部会長
そのほかいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
予定の時間を多少オーバーしていますけれども、御質問があればと思った次第です。また追加の 御質問が評価の間に生じた場合には、事務局を通してお伺いいただくことは自由にできますので、 ここで議題1を終了にさせていただければと思います。
続きまして、議題2に移りますが、被評価者に該当されますJNES殿の方々には、御退席をお 願いすることになっております。どうも御説明いただきまして、大変ありがとうございました。

(原子力安全基盤機構関係者退室)

2.平成21年度の業務実績評価の進め方について

大橋部会長
それでは、議題2の「平成21年度の業務実績評価の進め方について」、事務局から御説明をお願 いします。
菅原機構業務班長
それでは、資料2と資料3で御説明させていただきます。
まず、資料2は、JNES部会としましての業務実績の評価基準でございます。これは上位の委 員会である経済産業省独立行政法人評価委員会で決定された評価を行うに当たっての基本方針を 踏まえ、当部会で評価基準を定めるものでございます。
記載している内容でございますが、1ページの「2.評価項目」は、大きく分けて4つございま す。
1.業務運営の効率化に関する事項
2.サービスの質の向上
3.財務内容
4.必要に応じその他がございます。
今年度は、その他の該当はございませんので、1.~3.の評価項目になります。
2ページ「3.評価の基準及び方法」でございます。
これも昨年から同様でございますが、「AA」から「D」の5段階評価になります。
「B」をご覧いただきたいのですけれども、機構の実績について、質・量の両面において概ね中 期計画を達成していれば、これが「B」となります。ここが基準点になります。
質・量の両面において中期計画を超えたパフォーマンスを実現していれば「AA」。
質または量のどちらか一方であれば「A」。
逆方向に行けば、未達ということであれば「C」ないしは「D」という5段階評価となります。
2ページ目の下の「(2)総合的な評価の基準及び方法」でございます。
この3項目を評価していただいた上で、最終的な総合評価というものを算出するわけでございま すが、この表に示すウエイトを配分して算出するものでございます。
ウエイトの考え方といたしましては、業務運営の効率化と財務内容は20%ということで、原則固 定されております。
サービスの質の向上ということで60%でございますが、その中でJNESは5業務に分けてお ります。検査、安全審査、防災、安全研究、国際。それをこの20%、15%、5%、15%、5%とい うウエイトとさせていただきたいと考えております。これはJNESにおいて当該業務に従事する 職員の数をベースにして算出しておるものでございまして、これは昨年度から変更はございません。
今回もこのウエイトとすることで御了承をいただきたいというものでございます。
3ページでございます。
各評価項目にAA:5点、A:4点、B:3点、C:2点、D:1点という評価点数を付けて、そ れを加重平均した上で総合評定を行って、加重平均による点数が、Xが4.5と5の間であれば総合 評価が「AA」という評定をしていただくことになります。
簡単ではございますが、これが評価基準でございます。これは昨年と同様でございますが、資料 2といたしましては、2ページ目の(2)のウエイトが、本年度もこれでよろしいかというところを 御承認いただきたいというものが1点目でございます。
続きまして、資料3でございます。これは各委員に評価のコメントの記載をお願いするシートで ございます。資料2で御説明いたしましたけれども、評価項目のうち総合評価と財務内容につきま しては、次回の部会で御審議いただく予定にしておりますので、今回記載いただくのは業務運営の 効率化とサービスの質の向上の部分になります。
資料3の1ページ目をご覧ください。
シートの左側には基準、右側にはJNESの21年度の実績を記載しております。ただし、この 評価シートに記載したものは、21年度の活動におけるポイントとなる活動を抜粋したものでござい ます。
全体の取組みについては、資料1-2の実績表の該当部分、1ページでいいますと「1.人材の確 保・育成・活用」と書いた下に「【評価基準については、資料『平成21年度業務実績表』のp1~ p2の『平成21年度計画』欄による】」と書いてございますが、こちらをご覧になって評価コメン トをいただきたいと思っております。
まず「1.人材の確保・育成・活用」でございますが、抜粋したものが1~2ページ目の途中まで 書いております。
その下に点線で真ん中辺りの枠ですけれども「委員評価」という欄がございます。ここに先ほど 申しました基準の「AA」から「D」のいずれかを評価いただきたい。括弧内に「AA」「A」「B」 「C」「D」のいずれかを御記入いただけたらと思います。
評価が「B」以外の場合は、その理由も併せて「委員コメント」と書いている欄に御記入をお願 いしたいと思います。
2ページの上に明朝体で書いてある部分がございます。ここはJNESが内部統制の一環で自己 評価をした結果でございます。これも適宜御参照して評価いただけたらと思います。
あと、参考資料の方を簡単に御説明させていただきます。
参考資料4と5でございますが、これは総務省から示された評価の視点でございます。今回、総 務省からは、保有資産の見直しと内部統制の充実強化という2点を総務省の評価で重点的に評価さ れることになっております。
参考資料5の2ページでございます。「3保有資産の管理・運用」という項目がございます。
JNESについては、実物資産や金融資産は保有しておりませんけれども、3ページにまいりま すと、知的財産というものもございますので、ここら辺が評価をしていただく項目になってきます。
ただし、この内容につきましては、財務内容に関する評価の項目でございますので、次回の部会で 御説明して、評価いただくということとさせていただきます。
あと内部統制の方は、参考資料5の4ページでございます。ここに黒丸で幾つかの評価項目がご ざいます。これらの視点につきましては、先ほどのJNESからの業務実績説明や評価シートの実 績のところにも記載しておりますので、御参照いただけたら思います。
以上が評価シートの記載の仕方でございます。
大変御多忙のところ申し訳ございませんが、次回の6月30日で評価をとりまとめいただきたい と考えておりますので、6月21日月曜日ぐらいまでをめどに、事務局まで、この評価シートに記 入いただいたものを送付いただけたら幸いでございます。このシートは、冒頭に申し上げたとおり、 お手元のCDの中に電子媒体が入っております。
あと御不明な点があれば、適宜事務局の方にメール等で御連絡いただければ、回答させていただ きます。
また、参考までに、昨年度の評価のものも紙媒体でお手元にお配りしておりますので、必要に応 じ御参照いただけたらと思います。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
では、初めての先生がいらっしゃいますので、私から過去の経緯を御紹介したいと思います。
この独立行政法人評価は、基本的には無駄の排除ということが目的です。そのバックボーンには、 独立行政法人の整理、合理化という側面がありまして始まったところです。
経済産業省に全部で11の独立行政法人があるんですけれども、それをとりまとめる独立行政法 人評価委員会があります。そこにJNESの評価の代表として私が入っており、そこの中にJNE S部会というのがありまして、今日開催をいただいています。こういう部会でJNESの評価をし ていただいて、それを上の経産省の評価委員会に持っていって、そこで認められたものを総務省に 持っていて公表という手はずになっております。
当初、ABCの3段階評価の時代は、普通にやっているから「B」だという評価を前部会長時代 はやっておられまして、上の委員会にも「B」と持っていって、2、3年ぐらい「B」で通っていた 時代がありました。
ところが、この独立行政法人評価の目標が、独立行政法人をきちんと評価して、いいところを伸 ばして、悪いところを改善するようにという評価であればいいのですが、そうではない面もややあ るところです。
中越沖地震によって柏崎のようなことが起きて、プラントが7台止まった後に、上の評価委員会 に出席したんですけれども、原子力発電所がきちんと動いていればいいのですが、天災であろうが、 人災であろうがトラブルがあればだめだという見方をされるような議論もなされました。
評価に当たりましては、厳正に総務省が出していただいている視点で評価をいただくのはいいん ですけれども、上の委員会では、原子力安全規制の位置づけはどうとか、その中でJNESがどう 努力されたという議論よりも、随意契約比率をどれだけ下げたとか、一者応札の割合がどうかとか、 不祥事があるのか、ないのかという議論もされます。
JNESさんは随分努力して、随意契約率をずっと下げてまいりました。それの裏返しとしまし て、競争入札にしますから、結局一者しか応札していないのがどんどん増えまして、一者応札率が 非常に上がったというところがあります。一者応札率を下げるのが去年から今年への目標であった んですが、今日御説明いただきましたように、件数では下がっている。この下がったのも、どれぐ らい下がったかというよりも、独立行政法人全体の平均と比べて高いか、低いかという見方もされ ます。
ただ、今日の御説明で明らかになったように、JNESは金額ベースでは余り一者応札率も下が っていない。その理由を、上の委員会で説明しても、とにかく高いのは好ましくないという見方を されるような議論で評価が進んでおります。
とはいえ、先生方にお願いしたのは、あるフォーマット、手続きに従って評価をいただくことを お願いしたいと思いますので、よろしくお願いしたいです。
独立行政法人は主管大臣から中期目標を提示されまして、中期目標に対して5年間でこういう計 画だという中期計画を立てます。その中期計画に沿って年度計画を立てます。
評価としては、JNESがつくって、経産大臣に認めていただいています中期計画に対して、質 と量で上回っていれば「AA」。質または量のどちらかで上回っていれば「A」。中期計画どおりで あれば「B」という評価をしていただくことになります。
先生方にお願いをしたいのは、業務実績評価の評価記入用シートというところに、先ほど御説明 いただいたように、委員評価を書いていただいて、「B」以外のときは委員コメントというのがあ りますので、「B」と評価された場合には、そのままで結構です。
「A」または「AA」と評価された場合には、どこの質が高いかから「A」、どこの量が高いか ら「A」だということを書いていただくことになります。それに関しては、今日JNESから御説 明いただいた資料1-1、または資料1-2は御説明いただいていませんけれども、中期計画に対し てどういう実績があったかという形でまとめていただいていますので、要すれば資料1-1または1 -2をご覧いただきながら、資料3で「AA」「A」「B」という評価をいただいて、それを事務局 でとりまとめていただくという手はずになります。
先生方の評価を平均したものを基本にしまして、全体としてどういう評価にするのかというのを また次回に議論させていただきまして、それをもって上の委員会に行くんですけれども、今度私が 上の委員会に行くと、JNES代表みたいな顔で、こうだから「A」だ、こうだから「B」だとい う役割になります。
そのようなことで、第1次評価になりますので、どうぞ先生方が思うとおり「C」「D」という ところがあってもそれは問題ありませんので、そういう評価される場合には、是非御評価をお願い したいと思います。
それでは、今の評価の仕方、または先ほど御説明いただきました資料2と3について、御質問、 御意見はいかがでしょうか。山本委員、お願いします。
山本委員
私どもが付けるのは、個々の項目について「AA」「A」「B」「C」「D」を付けると思うんです けれども、それから算術平均して求めたものが総合評価と異なる場合理由を明示するという説明が 資料2の3ページにあったと思うんですが、これはそういう裁量が残されているということなんで すか。
大橋部会長
これはいかがですか。
長谷部統括安全審査官
資料2の3ページのところで、それぞれの項目ごとに「AA」なり「A」を付け、それにウエイ トづけを掛け算して、全体的に算出された数字が例えば3.6となると「A」評価になるんですね。
ただ、3.6と数字的には出たとしても、実際のJNESのそのときのパフォーマンスで、例えば問 題があったときに、その起きている事象をとらまえれば「A」よりも「B」の方がいいのではない かという場合には、点数にかかわらず「B」評価とすることができるということで、そういう場合 は、算式からいけば「A」だけれども、こういうことで「B」になりましたということを理由付け するということになります。
山本委員
今、いただいた評価シートには、総合評価が幾つかというのを記入するところはなかったような 気がするんですけれども、これはまた次回にそういう議論をするという理解ですか。
長谷部統括安全審査官
昨年の評価結果の資料が机上にあると思いますが、この1枚目の右上に「A」とありますが、こ れが今、御説明をさせていただいたものになります。
山本委員
ということは、各委員でそういう話をするわけではなくて、この委員会として今のような議論がな されるということですか。
長谷部統括安全審査官
はい。
山本委員
わかりました。
大橋部会長
ありがとうございました。そのほかいかがでしょうか。
東嶋委員
資料2の2ページに各評価の基準がありますけれども、四角の中で中期計画に対してどうかと書 いてあるんですが、年度の目標に対してではなくて、中期計画に対してなんですか。
長谷部統括安全審査官
「中期計画」と書いてありますけれども、中期計画に基づいて年度計画ができていて、その年度 計画に対して活動しているわけです。ですから、中期計画を超えたと書いてありますけれども、基 本的には年度計画だととらえてもらって結構だと思います。
東嶋委員
わかりました。
大橋部会長
今日JNESから御説明があったように、1年間に何%というものを去年たくさん減らしたので、 今年は余り減らしていなくても、平均すればというのもありますね。一般管理費とか事業費が年間 何%減らしていけとなっているんですけれども、それはそういう説明でいいかと思います。中期計 画期間中に平均して何%という理解でよろしいですか。
長谷部統括安全審査官
結構です。
大橋部会長
山本委員、お願いします。
山本委員
資料3の評価シートですけれども、こちらは中期計画とか年度計画で上がっている項目は、すべ て網羅されていると考えてよろしいですか。
長谷部統括安全審査官
そういった意味では、中期計画を踏まえた年度計画というのは、資料1-2にすべての計画が載 っています。これをすべて資料3に列挙すると膨大なものになってしまいますので、したがって、 事務局の方で重要度に応じて、重要性の低いような計画については省略させていただいております。
JNESの今日の説明の中でも、計画よりもしっかり取り組んでいるというものをここにサンプ リングで載せております。
大橋部会長
ただ、先生方に中期計画をよく読んでいただいて、それと比べてという必要は全くありません。
JNESの業務の内容から、ここはよくやっているということを書いていただければ、それは全体 をまとめるときに中期計画に対してどうかということは事務局でやっていただきます。
山本委員
抜け落ちがないかとか、そういうことはしなくていいということですね。
大橋部会長
それは全く結構で、ここはよくやっているとか、そういうことでよろしいかと思います。
長谷部統括安全審査官
今日、遠藤委員から、問題はなかったのかという御質問をいただきました。今日はJNESが良 い成果が得られたことを御報告いただいていたんですけれども、問題はなかったのかというところ はいかがいたしましょうか。
東嶋委員
何かニュースがありましたね。
遠藤委員
新聞ざたになったのは、島根原発で。
東嶋委員
点検検査漏れでしたか。
遠藤委員
はい。
大橋部会長
過去に1回検査漏れがあったときがありまして、保安院長から注意を受け、理事長のボーナスの 一部を返納するということがあった年には、「B」にしたことがあります。
今回はそういう検査漏れに類するものではなかったですね。
長谷部統括安全審査官
遠藤委員の御質問ですが、JNESはQMSを構築しています。QMSというのは、やはりスパ イラルアップをするために入れている仕組みです。そうすると、自分たちの活動の中で当初の目標 に対して違っているというか、不適合というのがあって、決してそれは悪い意味での不適合ではな いけれども、自分たちの目標に対して未達のものがあって、その未達のものについて今後どうする かという活動をもしやられているのであれば、そういうものを紹介してほしいということであれば、 今日はそういう説明が一切ありませんでしたから、次回そういうことはあるのか、ないのかという 説明をしていただくというのはあると思います。
遠藤委員
それはQMSそのものですから、課題と考える必要はないと思います。何でもうまくいったらQ MSなんて要らないわけですね。
したがって、そのお話よりは、大橋先生が上位の評価委員会に行って困られるようなことがある かということだけを確認させていただきたいと思います。
大橋部会長
そうすると、島根は、JNESは特に過失はないということでよろしいのでしょうか。
佐藤企画調整課長
島根の件は、今、中国電力から報告を受けて、まさに今日立入検査が入っているところですから、 全体の評価を終えないと何とも申し上げられないということだと思います。
もうしばらくで立入検査は終わって、最終的に保安院としての対応は固まります。
東嶋委員
それは余り関係ないにしても、次のときに経緯を御説明いただければいいのではないでしょうか。
この評価に余り関係ないにしても。
大橋部会長
では、それはよろしくお願いします。
そのほかいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
評価もさることながら、どうぞ是非厳しい意見を言っていただいて、お忙しいところ大変恐縮で すが、よろしくお願いできればと思います。
それでは、今後のスケジュールです。申し訳ありませんが、最後に簡単に事務局から御紹介をお 願いします。

3.その他

長谷部統括安全審査官
それでは、今後のスケジュールについて御説明をさせていただきます。
先ほども少し申し上げましたとおり、評価シートにつきましては、6月21日ごろまでを目安に 事務局の方に送付いただければと思います。いただきましたコメントを事務局の方で整理させてい ただいて、次回の部会が6月30日2時、別館10階の1004会議室でございますが、その内容につ いて御審議をいただくことになります。
また、次回の部会では、6月末までに財務諸表が提出されることになっておりまして、その財務 諸表について承認するということで、部会で御審議いただくことになっております。それを踏まえ た財務の関係についても御審議をいただいた上で、部会としての最終評価案をとりまとめていただ くことになります。
親委員会は7月29日と政評課から連絡されておりまして、当部会としての評価案を大橋部会長 から御説明いただくことになろうかと思います。
本日の議事録につきましては、私どもの方で案を作成して、後日、御確認をいただき、その後、 当省のホームページで公表させていただくことにしてございます。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
全体を通じて、何か御質問、御意見はいかがでしょうか。
それでは、御評価に当たりまして御疑問に思われたところも、御遠慮なく事務局を通して御質問 をいただければと思います。よろしくお願いしたいと思います。
それでは、これでJNES部会を終了したいと思います。御審議いただきまして、ありがとうご ざいました。

問い合わせ先

経済産業省 原子力安全・保安院 企画調整課
電話:03-3501-1568
Fax:03-3580-8490

 
 
最終更新日:2010年09月10日
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