経済産業省
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独立行政法人評価委員会原子力安全基盤機構部会(第19回)-議事録

日時:平成22年6月30日(水)14:00~16:20
場所:経済産業省別館10階1004会議室

議題

  1. 前回部会の追加、補足説明
  2. 諮問事項について(平成21年度原子力安全基盤機構財務諸表等)
  3. 平成21年度の業務実績の評価について
  4. その他

出席者

委員:
大橋委員(部会長)、遠藤委員、小笠原委員、東嶋委員、山本委員

原子力安全・保安院:
平岡原子力安全・保安院次長、佐藤企画調整課長、山本原子力発電検査課長、長谷部統括安全審査官、菅原機構業務班長

独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES):
曽我部理事長、中込理事、稲垣理事、佐藤理事、高橋監事、古澤監事、成瀬企画部長、田中総務部長

議事概要

長谷部統括安全審査官
それでは、定刻になりましたので、ただいまから第19回「原子力安全基盤機構部会」を開催させていただきたいと思います。本日はお暑い中をお集まりいただきまして、ありがとうございました。
それでは、大橋部会長に議事進行をお願いいたします。
大橋部会長
それでは、今日の議事に入ります前に、まず事務局から定数の御確認と議題、配付資料の御確認をお願いします。
長谷部統括安全審査官
本日は部会委員全員の御出席をいただいておりますので、議事を進めるに当たっての定足数は満たしてございます。
続きまして、議題確認でございますが、1枚目の議事次第をごらんいただきながら御確認をいただければと思います。
議題1「前回部会の追加、補足説明」でございます。前回、島根原子力発電所の保守管理の不備に係る定期安全管理審査の関わり等々につきまして、御指示がございましたので、追加補足説明をさせていただきたいと思っております。
議題2「諮問事項について」でございます。これは平成21年度財務諸表の諮問がございましたので、答申をいただくための御審議をいただくということでございます。
議題3は「平成21年度の業務実績の評価について」でございまして、前回部会で御説明させていただきました業務実績、本日これから御説明をさせていただきます財務状況を踏まえまして、全体としての業務実績の評価をいただきたいと思っております。議題は3つでございます。
資料でございますが、議題1の関係では資料1-1、1-2、1-3の3点ほど資料を準備させていただいてございます。
議題2の関係につきましては、資料2-1、2-2、2-3の3点を準備させていただいております。
議題3の関係につきましては、資料3、資料4でございます。資料4につきましては、後ほど審議に入る前に配付させていただきたいと思っております。
資料5につきましては、前回議事録でございまして、これにつきましては、もう既に御確認をいただいているところでございます。
参考資料といたしまして、参考資料1~7を配付させていただいております。参考資料6と7でございますが、前回の部会資料1-1、1-2の訂正版になってございます。前回以降、中身を確認している中で幾つか誤記等がございましたので、最新版をお配りさせていただいております。評価に当たって影響するような内容の修正ではございません。数値的な間違え等々の修正をさせていただいたところでございます。
以上です。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、早速ですけれども、議題に入ります。1としまして、前回の部会で追加説明をお願いしておりました、島根原子力発電所の保守管理不備に関わる定期安全管理審査の状況などにつきまして、JNESから御説明をよろしくお願いします。
曽我部理事長
追加説明の時間を与えていただきまして、誠にありがとうございます。2点ございます。詳しくは後ほど担当理事から説明申し上げますが、私からはごく簡単に要点を申し上げます。
前回、まず遠藤委員から、いいこと尽くめの報告だけれども、何かまずい点はなかったのでしょうかという趣旨の御質問がございました。後ほどこれは島根問題であるということがはっきりしましたものですから、これを説明させていただくものでございます。島根の保守管理の不備に関わる問題でございますが、私どもの関わりからいきますと、定期安全管理審査制度に関わるものでございます。御案内のように、この制度は私どもJNESがスタートしました平成15年10月から同じようにスタートしたものでございまして、約6年半になりますけれども、この間、運用の改善を重ねてまいりまして、制度的には今、安定した機能を発揮しているものと思っております。また、当該島根に関わります定期安全管理審査でございますけれども、所定の手続に従いまして、検査員はきちんと確認しておりまして、漏れ等はなかったということで、制度や運用の不備とか、あるいは審査のミスといったものはなかったものと認識しております。
一方、これに関連しまして申し上げますが、平成18年度の私どもの業績、この部会での評価の際に報告申し上げましたが、日本原電の東海第二に関します私どもの定期検査ですね。私どもが行わなければいけない検査の一部に漏れがあったという不備がございました。内容的には安全上、軽微なものではありましたけれども、安全行政に携われるものとしては、あってはならないということで重大視をしまして、JNESがあげて総点検をしました。再発防止策も含めて保安院に報告するとともに、メディアにも公表しております。この件につきましては18年度の業績評価で、この部会でも議論していただいているかと思います。
そういうことで、島根の問題に関するものと東海のものとは性格がかなり異なるものと考えております。ただ、島根のような問題が他の発電所でも起こっていいということでは決してございませんので、この問題が発覚した当初から私どもとしては、定期安全管理審査は抜き取りでございますけれども、この制度の中で何かうまくとらえる方法はないものだろうかという問題認識はございまして、現在、検討しているところでございます。
もう一点の追加説明でございますが、安全研究に関して、東嶋委員から質問がございました。私どもにとって非常に重要な業務でございますけれども、必ずしも的確に回答できていないのではないかという懸念がございまして、追加説明をさせていただくものでございます。
同時に山本委員から、外注した業務の成果についての品質確保はJNES内でどのように確認されているのか。これもまた非常に重要な指摘でございました。改めてJNES内で確認調査をしまして、それも踏まえまして、併せて補足的に説明させていただければと思います。前者につきましては佐藤理事から、後者につきましては中込理事から併せて同時に説明させていただきます。
佐藤理事
それでは、資料1-1に従いまして、島根原子力発電所に関します問題について、ごく手短に御説明させていただきたいと思います。
まずは島根原子力発電所の保守管理不備の概要でございます。下の方に書いてございますけれども、大まかな経緯を言いますと、今年の初めにある機器での点検漏れというのが見つかり、それを契機として、発電所内の点検状況を確認したところ、多くの点検漏れが見つかった。これが3月30日に中国電力から報告があった時点でございます。その後、さらなる詳細な調査を行って、原因究明、再発防止対策をそれぞれ4月30日、6月3日にまとめたということでございます。
これに対しまして、国といたしましては、その節目節目に必要な指示、再発防止対策等の指示の対応を行ってきたわけでございます。また、その間、立入検査などを行って、報告書の内容の確認等を行ってきたところでございます。この立入検査につきましては、JNESも一緒に参加して行ったという全体の経緯でございます。
その内容でございますけれども、右の方に書いてありますように、本来点検すべき時期に点検されていなかったといった事案で、全体で511機器見つかったということでございます。この内訳でございますけれども、国が自ら行います定期検査の対象となるものはございませんでしたが、定期事業者検査の対象になるものが153件含まれていたという状況でございます。
その具体的な内容を左の方に書いてございますけれども、点検未実施の機器の点検実績が点検済みと記載されていたといったような問題や、点検期間を超過していたといったようなこと。また、 過去の点検履歴を誤って入力したといったようなことが明らかになったわけでございまして、保安規定に基づく保守管理が適切に行われなかったということでございます。
次のページでございますが、原因究明として直接的な原因の究明と根本的な原因の究明。これを中国電力の方で行い、それに対する再発防止対策をそれぞれまとめて、国に報告したというものでございます。直接的な原因はここにいろいろ書いてございますけれども、ここにあります業務手順の不備などでは、点検を行う箇所の点検実績をそれを管理する課に報告することになるわけでございますが、報告がなかった場合は点検が実施されたというような形でルール化されていたということもあって、実際と乖離が生じていたというようなことなど、それぞれの原因の究明等が行われ、それに対する再発防止対策がとりまとめられたということでございます。
また、根本的な原因等につきましては、ここに3点書いてございます。この発電所員が不適合を敬遠するような風潮があったといったようなこと。規制の変更などに伴い、管理労務量が増えたにもかかわらず、人材的な資源が足りなかったといったようなことなど。また、こういった不適合を報告する文化などが欠けていたといったようなところでの根本的な原因究明を行い、それに対する中国電力の対応をまとめたということでございます。
下にこの案件に対します原子力安全・保安院の処分等でございます。中国電力に対して、保安規定の変更命令、大臣名文書による厳重注意、更には特別な監理措置を講ずる。こういった指示を命じたところでございます。また、JNESに対しましても、厳格な定期安全管理審査の実施ということで、ここにありますように、点検の計画、実施、不適合管理、点検計画への反映などのプロセスが再発防止対策に従って適切に実施されているかを厳格に審査すること。定期安全管理審査の改善・見直しについて検討を行うこと。こういった指示をいただいたわけでございます。
この案件に対しますJNESの関わりでございますけれども、その次のページに要点を書いてございます。先ほども説明いたしましたように、今回の点検漏れの中に私どもが行っております定期事業者検査の範囲に含まれる機器が153機器あったということでございます。この定期事業者検査の審査を私どもは定期安全管理審査ということで行っているわけでございますが、この審査はここにありますように、文書審査と実地審査を併用して実施しているということでございます。
この文書審査というのは、ここにあります規程類や計画を文書に従って審査をしているわけでございます。実地審査におきましては、抜き取りにより行うことにいたしておりまして、これまでの検査において抜き取った項目に関しましては、決められたとおり実施しているということを確認しております。
また、その審査の過程において、幾つか指摘事項が出ておりますけれども、そういった指摘事項については次回以降の審査において、改善状況を確認するということを行ってきているわけでございます。なお、この指摘事項の中に今回の点検漏れと直接関連するものとしては、点検計画表に関しまして、点検計画表記載内容の不備を私どもの方でも審査の中で指摘いたしてございます。その指摘に対しまして、中国電力の不適合部分の改善を私どもは確認し、その時点において特段の疑義がないということで、いわゆる記載内容のエビデンスのところまでの審査はこれまで行っていなかったと いうことでございます。
いずれにいたしましても、JNESといたしまして、先ほど説明いたしましたように、保安院の指示を受けまして、この島根における再発防止対策の実施状況、他の発電所への点検実績と計画の乖離といったようなことがないかどうか。これについてはルールを定めて、今後しっかり確認していきたいと考えております。また、今回の教訓を踏まえ、この定期安全管理審査の実施方法の改善・見直しは今後行っていきたいと考えているところでございます。
説明は以上でございます。
中込理事長代理
それでは、前回、東嶋委員と山本委員から御指摘のありましたことにつきまして、補足説明をさせていただきたいと思います。
東嶋委員からの御質問に対して、資料1-2を使って説明をさせていただきたいと思います。東嶋委員から、我々の成果はどのように保安院の業務や民間の活動に影響があったのか。生かされているのかという御質問だと理解しております。
まず1-2の1ページ目でございます。全体として、昨年、安全研究を実施いたしましたのは53件ございました。そのうちの約半分の28件につきましては、規制基準の策定等のための実験データの取得、それらの分析・評価ということで28件ございました。残りの25件につきましては、解析プログラムの改良とか開発。それらを用いた解析評価ということで行っております。
それらのことが研究項目につきまして、どういうふうに反映されたかは、ほとんどのものが実は右側に書いてありますが、49件、規格基準とか技術マニュアル、解析プログラムの整備に役立てておるということでございます。こういった成果が実際に保安院の審査とか規格基準に反映されておりますので、広く言うと審査が非常に明確になったと。科学的な根拠に基づいて明確になったということになります。
プログラムの改良等につきましては、時間が非常に早く処理できるようになったということで、国の審査自身そのものが早くなったのではないかと思っております。これらの成果につきましては、国またはJNESの委員会等で報告するとともに、ホームページでも、これは前回御説明いたしましたが、特に委託していることにつきましては平成21年度から公表するということになってきております。非常に専門的な所もございますので、それにつきましては、学会や論文等で公表しております。
ただ、これらのものがどういう成果があったかをもう少し宣伝してもよろしいのではないかということで、大きなテーマ、例えば高経年化などにつきましては、JNESのシンポジウム等でこういう成果がありましたということを報告させていただいております。一般の人がどの程度までわかるかは非常に難しいところがありますが、できる限り平易な言葉でわかりやすく我々も説明するように心がけているつもりでございます。
2~3ページ目は、例えばの話でございまして、具体的にどういう例があるかといったのを示されているところでございます。例えば2ページ目に書かれておりますのが、PWRのストレーナ閉塞事故に対する安全研究ということで、これは一次配管がもし破断した場合、そこで破断水と一緒にいろいろな保温材というのが紛れ込んでくる。そこの水をもう一回ストレーナを通して冷却させ るという方向になっていますが、そのストレーナ自身が保温材等で詰まったら大変なことになるよねということで、そういったことが懸念されました。問題視されましたので、そこを実験的にやったというのが研究の内容の一試験です。
どういう過程でそういったことが起こるのかということにつきましては、サンプまで流される状態を解析するための流体解析プログラムを開発しております。これらを基に実際に評価を行っているわけですけれども、これに関しましては非常に技術的な話が強いものでございますので、日本原子力学会の方の部会の奨励賞をいただいたりしているところでございます。内容につきましては、公表しているところでございます。
3ページ目でございます。これは使用済み燃料。今は中間貯蔵ということで、再処理までの間、保管しておくという施設、現在、むつで計画されておりますが、そういったところで熱でそれぞれの輸送容器の一体一体ではなくて、これは300体近くのものを入れることになりますので、熱の問題が出てくるものではないかということで、FLUENTというコードでやることになっているんですが、輻射熱、熱がどのくらいになるかという大変な時間がかかりますので、それをここでは輻射熱の伝熱解析コード、S-FOKSというのをつくりまして、それとFLUENTを組み合わせまして、時間で言うと大体10倍くらいの速さで早く結論が出るようになった。ここのこういった組み合わせを用いることによって、解析する時間が早くなったということで、お互いに保安院、申請者も含めて、安全審査において正確に早くわかるようになったということが一つの成果ではないかと思っております。こういったことが具体例でございます。
もう一点、山本委員の御指摘でございます。資料は1-3でございます。外注といいましょうか、委託する前には、当然、外部有識者を含めまして、いろいろな仕様、こういった研究内容をしましょうということで厳密にやっていますが、御指摘はでき上がったものが本当にそれで十分なのかといった評価をどうするか。いわゆるフォローアップみたいなものですが、そこを御指摘されました。実際に上がってきたときに当然のことながら、発注者であります担当者レベルで、まず内容をチェックいたします。
それと同時にJNES内の第三者になりますけれども、グループ長がダブルチェックを行う形を取っております。実際にQMマニュアルに規定されておりまして、例えばグループ長は審査員を指定して、その人にやってもらうということでチェックするようになっております。
外部ではないということですけれども、第三者的な機構内の人間が行うことによって、私はこれで十分に今まで機能しているのではないかと理解しております。中には、何をもってという、例えば一番下に書いてございますが「以下のような場合は、納期を延長して必要なレベルを確保して、納品してもらいます」ということになっておりまして、例えば検収時に成果レベルが必要なレベルに達していないと判断されたときには、当然のことながら、契約期間を延長してでもちゃんとやってもらうということです。
定期的な打ち合わせにおいて、納期までに必要なレベルを確保できないことが確実だということになったときにも、勿論その内容が達成できるまで、例えば期間を変更してでも目的を達してもらうというようなことを行っています。そういったことでございます。
具体例といいますとほかにもあるのですけれども、実際にそういった例もございまして、やはり納期までに納められないもの、仕様を満足できないものについては期間を延長してでも必ずやっていただくということで、理解してやっております。
QMマニュアルを持って、そういう基準に従って機構内でやっておるとしておりますので、外部の先生がいなくてもと言うと語弊があるかもしれませんが、今の体制で私の理解では、十分やっていると思っております。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、ただいま御説明を幾つかいただきました。それに関して、御質問を承りたいと思います。いかがでしょうか。
遠藤委員
私は了解いたしました。
大橋部会長
私が1つお伺いしたいのは、保安院さんにお伺いした方がいいと思うのですけれども、JNESさんに定期安全管理審査の改善見直しについて検討することという指示が出ているということですが、これは定期安全管理審査自体の進め方を全日本で検討しようという意味合いで考えてよろしいのでしょうか。
山本原子力発電検査課長
はい。具体的な指示文書は先ほどの資料1-1の参考資料になると思いますが、8ページ目に字が小さいですが指示文書を付けてございます。この柱書きの中で「また」以下で書いていますが、「今般の島根原子力発電所の保守管理の不備等に係る教訓を踏まえ、定期安全管理審査の実施方法の改善・見直しについて検討するよう併せて指示します」としています。
これの趣旨は勿論、先ほどの御説明がありましたように、定期安全管理審査は文書審査とサンプルによります実地調査をやっておりますが、結果として、島根の問題は153件の定期事業者検査の対象機器に漏れがあったということでございます。これまでJNESは、島根原子力発電所に対しましては、点検計画表の誤記とか記載ミスとか、幾つかの指摘を既にしており、それらの改善は島根発電所でやっていたわけでありますが、結果として153件の点検漏れが生じてしまったというところの反省がございます。
JNESの審査はサンプル調査でございますので、全部を見るということは不可能ではございます。しかし、全体として511件のうちの約3分の1近くが定期事業者検査の対象であったということから、やはりこういう問題がもし起きているならば、そういう端緒をいかにとらえて、その改善を促すようなきっかけができないかということも反省点として考えております。
そのためにJNESに対しては、この審査のやり方についての改善が今回の教訓を踏まえてできないかということをお願いしております。勿論ほかの電力会社に対しても、同様の問題がないかどうかの点検審査も勿論重点的にやっていただくということも計画はしております。したがって、そういう中でこの安全管理審査のやり方の改善といいますか、問題点の端緒をうまく見つけられないか。そういったところの御検討を指示したというところでございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
佐藤理事
JNESでございます。今の御指摘を踏まえて、我々は今後検討していかなければいけないわけでございますけれども、この定期安全管理審査を今後どう改善していくかという問題は、今回の問題があったからやるということだけではなくて、常に我々はやり方についてPDCAを回していくという姿勢が大事だと思っております。
したがいまして、今回、保安院からこういった指示文書をいただいたわけでございますが、私どもは制度をどう運用していくかについての改善は常に続けていかなければいけないと考えています。よりよい方向に私どもも持っていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
大橋部会長
ありがとうございました。そのほかにいかがでしょうか。どうぞ。
小笠原委員
資料1-1で点検時期超過機器の内訳という話があって、それが全体で511あるうち、今回、定期事業者検査対象が153あったと。この表の枠外に超過していないものとしては1,160機器あるという話で、全体がどれくらいあって、1点検にどれくらいかかりますか。
山本原子力発電検査課長
まずここに書いております機器の内訳数は、島根の場合は1号と2号と2つの設備がございます。それぞれ1号、2号の中で個別の機器ごとに点検計画表の中に、どの機器をどのタイミングでやっていくかということが一覧で書いてございます。その点検対象の全体の総数が7万機器ございます。ですから、その7万機器のうち511件の点検の実施時期に超過があったということでございます。
これを調べるために、島根原子力発電所では約500人くらいの体制で約1か月近くかけまして、この点検計画表に書いてある内容と実績、点検いたしました後に工事報告書が出るわけですが、その工事報告書を一つ一つ全部突合せをいたしまして、点検時期が超えているのが511件。それ以外に点検実績と実際の中身が少し異なっている、時期は超えていないですけれども、計画と不整合があるといったものが511以外に1,160あったということでございます。ですから、割合で言うと7万点のうち1,600程度。全体で約2%程度がそういう不整合があったということでございます。逆に言えば98%は大丈夫だったということでございます。
小笠原委員
不整合が2%あったと。
山本原子力発電検査課長
点検計画表では、例えば3年とか5年おき、場合によっては10年ですが、そういう時期に点検を行わなくてはいけないというふうになっております。点検計画表はそういう時期を定めるとともに、点検をしますと実績のところに黒丸で実施をしましたと記入することになっていますが、実際にはその点検は行われていなかったようなケース、あるいは点検を本来やるべき時期が来ているにもかかわらず、やっていなかったケース。すなわち本来5年目、3年目とかいう時期に点検をやるべきものをやられていないものが511あったということでございます。
なぜこんなことが起きたかというのは、いろいろな原因はあるのですが、もともと島根につきましては、先ほどお話がありましたように品質保証制度を国の規制制度として導入いたしました。平成15年10月からスタートしております。島根原子力発電所は1号、2号機におきまして、平成16年あるいは17年くらいにQMSに基づきます点検計画表を作成いたしました。そのときに点検計画をつくる際に、7万点の点検計画表をつくったわけですが、従来、彼らがやっておりました運用とは異なりまして、要するに対象となる機器はすべて分解点検を行うこと。最長は10年ですけ れども、必ず分解点検をするという計画にしてしまったというところがあります。
実際の運用は目視点検とか現場を見て、問題がなければ無理に分解点検をする必要は必ずしもないものが当然多いわけですから、そういう運用実績であったにもかかわらず、実際に現場確認して、よしあしにかかわらず、必ず10年ごとに点検をやりなさいという無理な計画をつくったのがまず大きな問題としてあります。
2つ目には、先ほど不適合の問題がありましたが、現場ではいろいろと点検をやっておりますが、部品調達の関係で分解点検ができないケースもあります。ただし、そのときは設備の機能とかが安全上問題がないことの健全性は一応確認されております。されておりますが、その結果を不適合という形で報告をしていない。本来でしたら不適合処理として、次の点検にどう反映するかなどの処理をするのですが、そこを十分報告していませんので、点検が行われたものとみなすという形の運用がなされていた。すなわち不適合管理がQMS上はうまく動いていなかったということであります。それは大きな2つ目の問題点です。
3つ目は、先ほどありましたように、点検の結果、本来点検が十分できなかったら、それをきちんと報告しなければいけないのですが、それが報告されずに、報告がなければ点検を実施したものとみなすと。特に計画をつくっている部署と点検を実施する部署が異なる部署で、これは2つに分かれているから問題とは言いませんけれども、その連携が悪くて、その反映がうまくいっていなかった。すなわち計画、実施、その反映がそれぞれうまくいっていなかったというところでございます。
保安院としましては保守管理の仕組みの基本ができていないということで重大な問題ととらえて、先ほど御紹介がありましたような行政処分まで行ったという経緯のものでございます。
小笠原委員
計画した程度と実際に上がってきた程度。そもそも物差しが違っていたから、そこを合わせましょうというところがあって。
山本原子力発電検査課長
本来ですと、仮に無理な計画をつくれば、実績を踏まえて、その計画自身を見直してくのが一般的なやり方です。ほかの電力会社もQMSを導入したときには大変苦労して、何年間かけて、その実態に合わせてうまく回してきたわけですが、島根の場合は必ずしもそこがうまくいっていなかった。つまり現場は現場できちんと判断するから大丈夫だ、計画部門は報告が来ていないから大丈夫だというふうに、個別には問題ないと勝手に判断をしてしまっていたところがあり、全体の組織としてはQMSのマネジメントとして回っていなかったというところの問題であるかと思っております。
したがって、今回の問題は個別の直接の原因対策は当然ですが、根本原因対策として不適合システムがうまく回るようにすること。先ほど言った計画を策定するときも、これは島根の特殊事情なのですが、平成15年にQMSを導入したときに、この点検計画をつくらなくてはいけなかったわけでありますが、たまたま保守管理を行う子会社を新たにつくったわけです。そのときに島根の保守管理部門のベテランを含む約半数近くがそちらに出向されてしまったものですから、残ったベテランで必ずしもない方が点検計画をつくらざるを得なかったところがありまして、そのQMSの最初のスタートから少し問題があったというところもありました。
そういう反省を踏まえて、2つ目のところでマネジメントの仕組みは十分でなかったという趣旨は、そういういろいろな規制要求なり、新しい問題が起きたときに必要な人材、勿論お金もそうですが、そういうものをきちんと投入できるような仕組みをつくっていこうというのが根本原因の2つ目の対策であります。
3つ目は先ほど言ったように、個別の部署ではみんなよしと考えて、全体は回っていなかったわけでありますが、それはだれかが問題点があれば、きちんとその問題の端緒を見つけて報告をして、改善をさせるような仕組みが必要ですので、その意味では個人の安全文化をきちんと見直していかなければいけないということです。以上の根本原因として3つの原因を挙げて、対策として挙げられ取り組んでいるところでございます。
大橋部会長
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
そのほかに御質問はいかがでしょうか。
遠藤委員
補足です。今、御説明いただいた中身は大変よくわかったのですけれども、そのような事態をJNESに課された役割の中で、事前に把握するということはできなかった、つまり、そういう役割は与えられていなかったというふうに判断してよろしいですか。
山本原子力発電検査課長
結果として、端緒をなかなか見つけられなかったという問題はあると思います。ただ、JNES自体は定期事業者検査の実施体制の適切性を見るというのが定期安管審の本来の役割でございますから、今回の教訓を踏まえて、そういう端緒をもし見つけられるような仕組みの改善ができるならば、そういうふうにやっていくべきであるでしょうし、本来、安管審はそういうことをちゃんと見るべき制度ではないかと思います。
それから、安管審で今お話が出ておりますが、私どもの現地の事務所が行います保安検査です。これは保安規定の遵守状況を見ます。保安規定の中には当然この保守管理のことも書いてありますから、中身は勿論JNESの行います定期安管審と保安検査で役割分担をしながら重複しないようにやっておりますけれども、私どもの保安検査の方からも今回の問題をきちんと見て、島根発電所もそうですが、ほかの電力会社についても同様の問題がないかどうか。保安検査の視点として、対応はしていきたいと思っております。したがって、やっていただくのはJNESのみならず、我々の保安院側の方の対応の改善も併せてやっていきたいと考えております。
大橋部会長
ありがとうございました。
そのほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
続きまして、議題2の諮問事項、平成21年度財務諸表等の審議ということで、まず最初に事務局から御説明をお願いします。
長谷部統括安全審査官
それでは、恐縮でございますが、参考資料1、参考資料2、参考資料3を御準備いただければと思います。
参考資料1は独立行政法人通則法の財務諸表に関わる条文の抜粋でございます。第38条第1項に、独立行政法人は、財務諸表を作成して、当該事業年度の終了後3か月以内に主務大臣に提出をして、その承認を受けなければならないとなっております。
その提出された財務諸表につきましては、第3項でございますが、主務大臣は財務諸表を承認し ようとするときは、あらかじめ評価委員会の意見を聞かなければならないということになってございます。
この第3項に基づきまして、参考資料2でございますが、6月25日付で大臣から親委員会の木村委員長あてに諮問されたということでございます。そういったことで財務諸表の諮問に関わる御審議をお願いしたいということでございます。
なお、審議に当たりましては、参考資料3でございますが、これは前回の部会でも配付されたものでございまして、総務省の二次評価における視点を示したでございます。この視点を踏まえながら御審議いただきたいと存じますが、具体的には1ページの一番下の「第2各法人に共通する個別的な視点」でございます。
2ページの「2財務状況」がございまして、3つほどございます。
「(1)当期総利益(又は当期総損失)」につきままして、当期の総利益、総損失の発生要因が明らかにされているかどうか。法人の業務運営に問題等があることによるものなのかどうかを検証し、評価をするということが1つございます。
「(2)利益剰余金(又は繰越欠損金)」につきまして、利益剰余金が計上されている場合には、法人の性格に照らして過大な利益となっていないかどうかという点について評価をすることになってございます。
「(3)運営費交付金債務」につきまして、運営費交付金が未執行となっている場合には、その理由が明らかにされているかどうか。
こういった観点を踏まえながら、財務諸表につきまして、御審議をいただければと考えておるところでございます。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。これは今、御説明がありましたように、直嶋大臣から独立行政法人評価委員会の委員長に諮問がありまして、事実上それを付託される形で、このJNES部会が審議をすることになるかと思います。小笠原先生を中心にお願いすることになるかと思いますけれども、JNES殿から御説明をお願いできればと思います。よろしくお願いします。
田中総務部長
それでは、私の方から資料2-1「平成21年度財務諸表等の概要(説明資料)」に基づきまして、御説明をさせていただきます。
1ページ。まず通則法に基づく財務諸表等の中身でございますけれども、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書、行政サービス実施コスト計算書、利益の処分に関する書類(案)、附属明細書、添付資料になっています。
2ページに添付資料の内訳がございますが、平成21年度決算報告書、平成21年度事業報告書、独立監査人の監査報告書、財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書となっております。
3ページ。原子力安全基盤機構の会計方針等がございます。この3ページの4つは今までと同じような方針でございます。
1つ目。>運営費交付金収益の計上基準でございますけれども、これは費用進行基準を採用しているということでございます。ここにありますとおり、費用が発生した場合に、その費用の額と同額 を運営費交付金収益に立てるというような形で計上基準を定めております。
また、減価償却の会計処理方法につきましては、定額法を採用ということでございます。
3つ目。退職給付に係る引当でございますけれども、引当金は計上せずということになっています。基本的には、運営費交付金をもって直接、費用計上するということで、引当金は計上しておりません。ただし、検査手数料収入負担分につきましては、当該事業年度で計上するという形になっております。
4つ目。消費税等の会計処理につきましては、税込み方式によるということになっております。
4ページ。これは独立行政法人会計基準の改定がされまして、平成21年度より、金融商品の時価等に関する注記を記載するということになっております。そこでここにありますとおり、金融商品の時価等の開示ということで資料を付けさせていただいております。
中身は、金融商品のすべてを対象として、その状況や時価等に関する事項を開示するということになっています。期末日における貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額について、この表にあるとおりでございます。
見ていただきますと、現金及び預金。これは164億3,100万、時価も同じということになっております。未収入金は差額はないということでございます。未払金も差額なし。短期リース債務も差額なしということであります。長期リース債務におきましては、金利等の変化によりまして差額が生じておりますが、1億9,000万の差額ということでございますけれども、基本的に一番最後にありますとおり、時価との差額については仮定計算によるものであり、経営上の影響は全くないと考えております。
5ページ。平成21年度決算のポイントということで、平成20年度と比較して、まず貸借対照表について御説明をさせていただきます。
資産でございますけれども、平成20年度248億7,300万、平成21年度248億4,500万ということで、2,800万の減になっています。その中身ですけれども、現金及び預金につきましては、8億600万の増。更にその他流動資産につきましては、1億200万の増。更に固定資産は、9億3,500万の減になります。この減につきましては、オフサイトセンターの設備等の減価償却による簿価の減少という形で、ここの額が計上されております。
負債・純資産でございますけれども、これは資産と同額で平成20年度は248億7,300万、平成21年度は248億4,500万という形で、2,800万の減という形になっております。
運営費交付金の債務でございますけれども、これにつきましては30億4,600万増という形になっています。ここにあります平成21年度の運営費交付金の1つ前の77億4,900万になっていますが、この中身につきましては発注済の未検収が33億7,400万、未執行分が43億7,500万という内訳になっております。
(2)未払金でございますが、これは3月に検収をして4月に支払う分というものでございます。それにつきましては増減を見ていただきますと、28億400万の減という形になっております。基本的に業者への未払金がそれだけ減っているということでございます。
(3)その他流動負債につきましては、5億9,500万の増という形になっております。これは基本的には検査前受金がこれとほぼ同額になっているという形でございます。
(4)固定負債でございます。これは増減としては9億300万の減という形でございます。基本的には長期リース債務が減少しているという形になっております。
(5)資本剰余金につきましては、増減ゼロという形でございます。
利益剰余金につきましては、当期総利益の分になりますけれども、3,800万。これは下の損益計算書で見ますと3,700万になっていますけれども、四捨五入の関係で基本的には3,700万が正しいのですが、ここでは3,800万という形で計上させていただいております。
この中身につきましては、勘定別に見ますと立地勘定で1,700万、利用勘定で300万、その他の勘定で1,600万という形になっています。基本的には受取利息とその他勘定、検査手数料の関係の利益分という形になっております。
6ページ。損益計算書を見ていただきたいと思います。
まず費用でございます。ここにありますとおり、平成20年度は229億円。
平成21年度は199億6,000万という形で、増減額を見ていただきますと29億4,000万の減という形になっています。
その内訳でございますけれども、業務費が30億1,500万の減でございます。これは中身を見ますと外注費が21億8,800万の減。その他、人件費が3億、通信運搬費、旅費等の減という形になっております。
一般管理費を見ていただきますと、8,100万の増という形になっています。これは基本的には平成20年度、組織の改編に伴う本館、別館のレイアウト変更構築で約1億近くかかっておりますので、これは増という形で出ております。
財務費用でございますけれども、これは増減額を見ていただきますと700万の減という形になっております。
2.収益でございます。収益につきましては、平成20年度は232億2,200万、平成21年度は199億9,700万ということで、増減額としましては32億2,500万の減という形になっています。中身を見てみますと、運営費交付金収益が18億7,800万ということで、減という形で出ています。
これは先ほど御説明しましたとおり、経費費用減少に伴う運営費交付金債務の収益化の減少という形で、基本的には運営費交付金の計上の基準が費用額と同額を運営費交付金収益にかける形になっていますので、その減少がここに出てきているということでございます。
(2)手数料等の収入でございます。増減額を見ていただきますと、4億6,900万の減でございます。これは新検査制度の影響によりまして、実際に検査期間が長期化したことによって手数料収入が減っているという形になっております。
受託収入でございますけれども、21年度受託収入はなくて、9,200万の減という形になっております。
資産見返負債戻入でございますけれども、増減額は7億4,500万の減という形になっています。これはオフサイトセンターの設備の除却、それ以外にはオフサイトセンターの減価償却によって7億4,500万の減という形が出ております。
財務収益等でございますけれども、これは4,100万の減という形になっています。基本的には受 取利息が利率の低下によって減少しているということで、こういった減が出ています。
3.当期総利益でございますけれども、平成20年度は3億2,200万、平成21年は3,700万という形で、増減額を見ていただきますと2億8,500万の減という形になっています。この内訳ですけれども、その他の勘定の利益として2億4,600万の減。新検査制度の影響によるその他勘定の利益の減が2億4,600万。受取利息の減が3,700万という形になっております。
7ページ。実際の貸借対照表そのものでございます。貸借対照表の流動資産でございます。この中で現金及び預金となっていますけれども、164億3,100万。基本的に普通預金が24億3,100万。定期預金が140億という形での流動資産としております。その他流動資産でございますけれども、これは未成検査支出金という形がほとんどでございまして、検査が終わっていない形の資産として計上しておるということでございます。
続きまして、固定資産でございます。有形固定資産が107億7,300万という形で、これは基本的にはオフサイトセンター関係の設備、試験等の設備を持っているということで、この額がございます。減価償却累計がこの数字でございます。無形固定資産が13億1,400万ですが、これはソフトウェアの購入したものがここに計上されております。投資その他の資産は8億100万ありますけれども、これは敷金をここに計上しているということでございます。
続きまして、負債です。流動負債ということで、まず174億3,200万。これは先ほど御説明しました運営費交付金債務が77億4,900万ということでございます。未払金が64億4,700万。未払費用がございますけれども、これは3億7,700万という形になっております。基本的には、これは夏期未払賞与がここに計上されているということでございます。その他流動負債ですけれども、28億5,900万という形で、これは検査前受金、短期リース債務がここに計上されているということでございます。
固定負債でございますが、59億7,300万という形になっています。資産見返負債が23億1,400万。その他の固定負債が36億5,900万という形で、ここは基本的には長期リース債務が35億8,400万分が計上されております。
したがいまして、負債計がここにありますとおり、234億500万という形であります。
純資産が資本金はなし。資本剰余金は敷金が7億7,200万。その他勘定分を除いた場合の敷金をここに計上しております。利益剰余金は6億6,700万。中身ですが、立地勘定が8,200万、利用勘定が1,500万、その他の勘定が5億6,800万という形で、利益剰余金6億6,700万が計上されています。
総資産計で14億3,900万という形で貸借対照表がなっております。
損益計算書でございます。基本的には前にした説明とほとんど同じでございますので、ここは省略をさせていただきまして、損益計算書の当期総利益だけ。費用と収益を計算しますと、当期総利益が3,700万の計上ということでございます。これは評価の視点で御指摘があったところで、額が幾らになっているかというのは、この数字の3,700万が意味のある数字になっています。
この中身でございますけれども、立地勘定が1,700万、利用勘定が3,000万。その他の勘定は1,600万。その立地勘定と利用勘定は、実は受取利息をここに計上していますので、基本的にこの利益は 受取利息と、その他勘定は検査による利益という形で、それが1,600万。それがここに計上されていて、発生要因は今言った受取利息と検査による収入で3,700万を計上されているということでございます。
セグメント情報でございます。これは独立行政法人の機構法の中の13条の分類に基づいて、セグメントごとに数字を分けよという形で分けたものでございます。それぞれ事業費用、事業収益、事業損益、総資産をセグメント別に分けているということでございます。ここも中の数字を見ていただければわかると思います。一番右の合計がございますけれども、基本的にその合計のところは損益計算書と同じような数字が並ぶということで、事業損益も3,700万が並んで、最終的に総資産が248億4,500万になるということでございます。
キャッシュ・フロー計算書でございます。キャッシュ・フロー計算書につきましては、普通預金の年間の動きを表す計算書で、普通預金はどうなるかということでございます。
業務活動によるキャッシュ・フローが、交付金をもらったり、あるいは手数料収入があったり、それ以外に逆に業者にお金を支払ったり、人件費を支払ったりという差引きで、27億2,300万。これが増になっています。
投資活動によるキャッシュ・フローでございます。これが8億6,000万という形で、これは無形固定資産。ソフトウェアの購入、試験設備あるいはオフサイトセンター関係の固定資産の取得で8億6,000万、キャッシュ・フローを減少させているということでございます。
Ⅲが財務活動によるキャッシュ・フローでございます。10億5,600万で、基本的にはリース料の支払がこれだけ出ているという形になっております。
差し引きしますと、資金の増加額が8億600万という形になっております。したがいまして、期首の残高が16億2,500万だったのが、期末には普通預金としての残高が24億3,100万になっていたということでございます。
行政サービス実施コスト計算書でございます。これもある意味、仮定の数字で、行政サービスがどれだけかかるかというコストを仮定に基づいて計算するというような形の数字でございます。
業務費用は190億3,700万という形で、その中の内訳は損益計算書上の費用として199億6,000万という形になっております。
この中で引当外退職給付増加見積額というのは、実際には積み立てていないのですけれども、それを積み立てるとして仮定した場合に引当金はどれだけ積み立てなければいけないかをコスト上、計算するという仮定でございます。それが1億2,400万でございます。
更に機会費用。これは国または地方公共団体財産の無償または減額された使用料による賃借取引の機会費用でございますが、具体的には原子力安全研修センターの設備は国が所有していますけれども、それを無償で使用させていただいていて、その分をコストとして計算して、100万円分を計上しているということでございます。
政府出資または地方公共団体出資等の機会費用でございますが、これは1,000万円という形で、これは資本剰余金の先ほどの敷金の7億7,200万を例えば10年国債で運用させた場合にどうなるかというような形で計算したコストでございまして、これが1,000万という形でございます。これを計算しますと、行政サービス実施コストとしては191億7,500万という形になっております。
利益の処分に関する書類でございます。先ほど御説明しましたのは、3,700万の当期未処分利益がありまして、利益処分額3,700万ということで、積立金は3,700万。先ほどの発生要因、利息と検査手数料の関係の収入、その他勘定の収入で3,700万が計上されているという形でございます。
評価の視点の1つの当期総利益につきましては発生要因を御説明したと思いますが、それ以外の利益剰余金につきましては再説明をさせていただきますと、7ページの貸借対照表の右下の総資産のⅢにありますけれども、利益剰余金が6億6,700万という形になっています。
基本的な評価の視点としては、これは過大な利益となっていないかということでございますけれども、利益剰余金につきましては先ほど御説明しましたけれども、もう一度読み上げますと、この中身としては立地勘定の分が8,200万、利用勘定が1,500万、その他の勘定、これは検査による利益剰余金ですけれども、それが5億6,800万という形になっていまして、計としての6億6,700万が利益剰余金でございます。
これにつきましては、今後の年度におきまして、特にその他勘定、検査に関しまして、支出が収入を上回ることも予想されるため、次年度へそのまま繰り越すということで考えております。それが2点目、利益剰余金の御説明でございます。
最後に運営費交付金の債務につきまして、未執行率とその理由ということでございますけれども、それは口頭で御説明をさせていただきます。まず運営費交付金の執行率でございますが、これは合計で91%の執行率でございます。勘定別にという御指摘もありますので勘定別に見ていきますと、立地勘定で91.5%、利用勘定で89.5%、計は91%、約9割の執行率になっております。
なぜ91%、約9割になったかということでございますけれども、1点目にもんじゅ対応の業務が増加したため、保安院と協議して、耐震関係のクロスチェック解析業務のうち、実施時期を順延したものがあった。これが1点目でございます。
2点目。業務の品質、成果を確保しつつも随意契約の見直しを進めた結果、一般競争入札の比率が増加し、昨年度と比較して1社応札比率も減少したことによって、多くの契約節約額が得られたということが2点目でございます。
3点目。人件費につきましても、人事院勧告を踏まえて、基本給の減額及び賞与額の支給月額の見直しを実施した結果、役職員の人件費は前年度と比較して大幅な減額となった。これが3点目でございます。以上のような結果、9割という形になったと考えられます。
私の方からは、以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。それでは、ここで御検討いただいて了解をいただくのですけれども、先ほど東嶋先生から御質問があった参考資料3、または3の中の主要部に対する御説明は、特に用意はしておられませんか。
稲垣理事
補足いたしますと、評価の視点が3つございますけれども、(1)の当期総利益、(2)の利益剰余金は、正直に言いますとJNESには余り関係がない項目でございます。これは例えばビルを売るとか、そういう収益型の独法を念頭に置いてつくった基準です。
私どもでいいますと、あえて言えば、先ほど申し上げたように、まず利益は私どもの行っている業務は9割かは交付金で行っている業務なので、そもそも概念上、利益は出ないです。したがって、私どもの利益は交付金を定期預金で運用していた利息がまず1つ。
2つ目が先ほどの定期安全管理審査。これは年間20件とか30件ですけれども、JNESに直接お金が入りますので、これが利益になります。ただ、それは当然ながら、それに必要な人件費は差し引きます。
したがって、例えば21年度は利益が3,700万しかなかったというのは、非常に低金利であるということと、先ほど申し上げましたように、定期安全管理審査の件数が21年度は非常に少なかったので、人件費は同じようにかかりますので、むしろ若干赤字くらいになっているということで、ほとんど利益がない。当たり前ですが、利益がなければ利益剰余金も当然積み上がっていきませんので、これについても、21年度については前年までとほとんど同じということでございます。
なお、19年度、20年度に積み上がった利益剰余金額は6億あるわけですが、それを今年度も実施したわけですけれども、先ほどお話をしました定期安全管理審査に要しています私どもの人員の人件費が年間分で大体7~8億円です。そう考えると10か月分程度の人件費なので、そのくらいはキープをしておかないと、何かあったときに困るのかなということで、ちゃんと資料があればよかったのかもしれませんが、いずれにしても、(1)、(2)の項目についてはもともと私どもで想定したものでもないですし、御説明をするとそういうことになるので、特段の問題はないのではないかと、私どもでは考えております。
(3)の運営費交付金債務につきましては、田中から御説明しましたように、大体9%くらい使い残しがあります。これは高いか低いかは判断がなかなか難しいレベルかと思いますけれども、その内容が大きく分けて3つあって、1つ目としていろいろな要因があって、本年度に実行しよう思っていて、できなかった業務が一部あります。2つ目としては、私どもなりに努力をして、随契を減らして競争入札をしておりますので、当然そうすると競争があって価格は非常に下がりますので、効率化という部分がございます。
3つ目としては、私どもにとっては不幸なのですが、昨年度、人事院勧告でボーナスが1割下がりました。不幸にして、人件費が3億円くらい、考えていたよりも余ってしまったと。その3つくらいの大きな要因で、9%の本年度分としての使い残しがある。これは来年度、つまり平成22年度はもう始まっていますけれども、来年度に当然繰り越して使う。同じ中期目標期間中でございますので、中期目標の達成のために必要な業務に使う予定でございます。
厳しい財政事情の中で、これも不幸にして、22年度の交付金が21年度の交付金より十数億減らされております。したがって、本年度その分は昨年度できなかった事業の実施も含めて、有効活用をさせていただければと考えています。口頭で申し訳ありません。
大橋部会長
ありがとうございました。監事の御報告として、高橋様から御説明を伺うことになっておりますので、そちらへお進めいただければと思います。
高橋監事
資料2-2「平成21事業年度財務諸表等」の一番後ろに我々監事の監査報告書が載っておりますので、ごらんいただきたいと思います。1枚紙でございます。
これは去る6月18日に我々監事が理事長にあてたものでございます。監査の方法の概要は1のとおりでございます。
「2.監査の結果」は7項まで書いてございますけれども、要するに財務諸表は適正に表示している等と我々監事は認めております。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、ここの進め方について、いろいろと御議論があるところかもしれませんが、とりあえずは今年度の内容に関しまして、御質問をよろしくお願いします。
小笠原委員
主に評価をする場合のポイントがこの評価の視点の中に入っていて、見てみますと3ページ以下の「3保有資産の管理・運用等」は、今、御説明のありました監事監査もありますし、会計監査人の監査もあって、資産の保全であるとか契約行為が正しくやっているという監査が二重にもやっていらっしゃるので、それに基づいて考えると、およそ適正だと。
今回の限られた時間の中で、ポイントしては先ほど御説明のあった財務状況で、この3つの項目についてのポイントで何か問題があればという話だと思います。先ほど御説明がありましたように、当期利益と利益剰余金は余り出にくい。費用進行基準によって収益が確定するというところがあるのであれですが、私はこの2~3ページまでの間にあります運営費交付金債務ですが、これはここの質問とは質的には違うのかもしれませんが、資料2-2の12ページに「運営費交付金債務及び当期振替額等の明細」がありまして、今回の中期計画期間中の既に経過している3年度分の期首残高から期末残高の推移がありますと。
大きな数字の変化は21年度に交付された221億がこういった形で168億ほど振り替えられていて、53億留保されていると。これは恐らく22年度にまだ未執行のものについて充当されるということだと思いますが、御質問をしたいのは、例えば20年度も同じようですけれども、この19年度の20億は結局1年間ずっと2年前に貯めていたものについては、未執行のまま20億残高が残っていると。これは国民の目線に立つと、20億をずっとそのまま使わずしまいで2年間経ってしまったと。これからどうするのですかというような素朴な疑問が出てくるのではないかと思います。これはどういうふうに御法人では考えていらっしゃるのか。今後どういう予定なのかをお聞かせいただきたいと思います。
大橋部会長
いかがでしょうか。
曽我部理事長
今、小笠原委員から御指摘のありました12ページで直接答えるわけではございませんが、私どもが一番大事なことは、与えられた5年という中期目標期間中に中期目標をいかに効果的に達成するかという観点が大事だと思います。これまで中期目標は19年度、20年度、21年度の3年間で交付金として与えられたものがトータル680億弱ございまして、そのうち現時点で21年度末で未執行として残ったのが43億でございます。それから行きますと6.3%くらいになっています。
これを将来22年度、23年度、この中期目標であとはどうなるのかということが大事だと思いますけれども、先ほど稲垣の方からもお話しましたように、既に22年度予算がかなり減額されておりまして、23年度も更に減額される見込みです。一方、中期目標自体は変わっていないです。変わっていないどころか、前回もお話し申し上げましたように、国際対応や耐震の安全基準を急いでつくりたいとか、更に新たに促進しなければならない仕事も増える見込みでございますので、むしろこの43億という予算は有効活用しなければいけないという状況になっている見込みでおります。
小笠原委員
未執行分の19年度の20億は、そうすると残り2年。
曽我部理事長
執行残は次の年で使うということですけれども、それがずっとたまって、それが3年間で43億になっているという理解でいいのではないかと思います。
小笠原委員
そうするとイメージとしては、やはりお金に色がなくて、初めからこういうのに使うんだという話ではなくて、将来減らされてしまうので、そちらを補充すると。
曽我部理事長
それは結果として、そうなっているということだと思います。
大橋部会長
ただ、平成19年度に残ったお金はこれでと、そういうことはないわけですね。
曽我部理事長
そういうことはないと思います。
大橋部会長
20年度にまずやって、20年度で幾ら余ったと。
曽我部理事長
交付金自体は自由裁量で、基本的には独法の方で使える。ただし、中期目標は効果的に達成するということだと思います。
大橋部会長
ですから、それが47億円余っているのを今後2年間で来るであろう運営費交付金と合わせて、中期目標を満足するのに有効に使えるのかどうかという観点。
曽我部理事長
そういう観点だと思います。
稲垣理事
あと実は19年度は若干特殊事情がございまして、中越沖地震対策でいろいろなことをやらなければいけなったのですが、実はその事業費だけで十数億になります。例えば海上音波探査とかですね。そういうのがたまたま19年にできなくて、20年度にやったということがあります。したがって、1年間で20億は非常に大きいですけれども、それはむしろ19年度は大部分がやらなければいけなかったことが20年度に繰り越したと。20年度、21年度は幸いにして、営業努力と言うと怒られてしまうかもしれませんけれども、いろいろな効率化によって出てくる部分ある程度出てきたので、今年度できなかったものの部分と効率化の部分と合わせて、3年間でトータル40億ちょっとというのが今、残っています。
これもまた不幸なのですが、交付金の額を十数億ほど減らされているというファクトがあるので、恐らくその結果的には、むしろ交付金をずっと同じようにくれればいいのですけれども、くれないという実態を考えれば、結局その5年間で予定していた事業を結果的に大体、効率化をしながらという前提ですけれども、やっていくことがいっぱいいっぱいになってしまうのではないかというのが、今の私どもの見方です。
小笠原委員
ですから、余りそういう表現はないのかもしれませんけれども、運営費交付金債務の性格でいうと、目的のために使う債務というよりは、目的外債務ということで積んであるということでいいんですね。
田中総務部長
具体的にここは最後に77億4,900万になっていますが、その中身は発注済の未検収も実は含んでいまして、それを引くと未執行残があるのですけれども、その未執行の中には、やろうとしてやらなかった分と、もともと次の年に繰り越して事業を計画してやりたいというのと両方あります。
小笠原委員
今、焦点を絞ったのは19年度で、19年度については目的外で積んでいる債務だろうという。
稲垣理事
平成20年度は20億ありますね。そのうち、もうちょっと具体的に言うと、例えば海上音波探査で約10億とか、耐震のバックチェックの1.3億とか、防災関係で1.2億とかになります。要するに19年度にやりたかったのだけれども、いろいろな事情でできなくて、20年度にやったというのがですね。
小笠原委員
ということは、その目的は終わったわけですね。
稲垣理事
それは終わっています。
小笠原委員
それで残っているわけですから、もうそれは目的外で残っている。
稲垣理事
ですから、今の時点で残っているものは約40億あるわけですけれども、それには内容的には2種類ございます。1つは21年度にやりたかったのだけれども、できなくて、22年度にやらなければいけないものと、さっき申し上げたいろいろな効率化とか、あるいは人件費が少なくて済んでしまったとかですね。それはある意味、目的外と言えば目的外ですし、中期目標期間の中でやらなければいけない事業が残っているという意味では目的内ということだと思います。
小笠原委員
でも、特定のことで使うということについては、清算しているわけですね。
稲垣理事
はい。ですから、あとは私どもなりに5年間の中期目標を全部実現しなければいけないわけですから、そろそろ来年度に向けて、棚卸を始めるわけです。5年間でやれと言われている中で全部やるとどうなるのかという作業をこれから始めるという感じになると思います。
小笠原委員
全体の5年間の執行状況で言うと、未執行率としては低いから、それがもし仮に残り2年間で残った場合は国庫返還するということになるんですか。
稲垣理事
それは独法通則法上は5年間で締めて、残った金額については主務大臣と財務大臣が協議をして、その次の中期目標期間に必要という部分は繰越になりますし、そうでない部分は国庫納付ということになります。
大橋部会長
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
そのほかにどうぞ。
遠藤委員
今のお話の続きで言えば、運営費交付金上の性格からして、例えばこれで行くと20億とか30億とか、置いたままになっていて、それを運用しながら中期でこなしますと。こなさざるを得ない。そういうやり方について、評価としては妥当な運用だと考えてくださいということですか。
稲垣理事
独立行政法人制度は今本来の制度設計とは違う運用がなされている面があって、もともと独立行政法人の交付金というのは中期目標期間の5年間で毎年度、交付金をあげます。その中身をどういうふうに使うかと独法の方で主務大臣に毎年度、許可ではなくて届出をして、それで自主的に使ってくださいと。結局どういう実績を上げたかという業務の内容で、ちゃんとやっているね、やっていないねということで評価をしましょうというのが本来の趣旨でした。
ところが今、何が起きてしまっているかというと、これは独法によって違うのですけれども、例えばJNESの場合には、細かく200億のうち何億はこれ、何億はこれとその使途がものすごく刻まれるということになっている。必ずしも今おっしゃったように、例えば交付金が200億で100億残したりすれば問題だと思いますけれども、ある年度において、20億なり十何億残っていること自体が問題であるということでは、制度上は本来ないはずです。そもそもの独法の制度から言えばですね。
東嶋委員
本来そうであるかどうかはともかくとして、今、何を求められているのかということで言うと、どうですか。
稲垣理事
それはさっきお話をしたように。
東嶋委員
5年間の中できちんとやっていればよろしいという考え方で評価してよろしいのですか。今のおっしゃり方は、本来の制度設計とは違う運用がなされていると言われても評価の仕方がわからないので、今、私たちに評価を求められているのは、5年間の中でちゃんとやり繰りしていればいいということを見ればいいのですか。
稲垣理事
今お願いをしているのは、21年度の業績評価です。
東嶋委員
21年度だけを見ろということですね。
成瀬企画部長
12ページの表記の仕方に関することが最初の御質問だと思うのですけれども、これは以前は、前期の期末残高を、次の年度の期首残高に加えて表記をしていたのが、この19年度くらいから表記の仕方を変えるようにという指示が全独法に対して出されまして、その年度の残高は残高で置いて、次の年度はその年度に発生した交付金債務だけ書くことになっております。
たまたま私どもの場合は、期首から期末でマイナスになっている年がないので、全部その年度のものがただ残っているかのように見えますけれども、最終的にはこの累積のところで残高は出てまいりますので、別に19年度に残った残高をそのまま全部残しておくということでは決してなくて、それは表記上その年度の差し引きはこうなっていますという表記だけの問題ですので、最終的には今のお話のように、5年間の中期目標期間中でトータルでどうであったかということを御判断いただくということではないかと思います。
小笠原委員
それなりに理由があって表記を変えられたわけでしょうし、表記を変えるにはそれなりの精神がある。そうすると、やはり一年一年に取った予算について、きっちり執行されているか、未執行の部分がどういうふうに繰り越されているか。それをきちんとトレーサビリティーを持ってやるんだという意思があって、こういう表ができているとすれば、やはり我々はこれを評価するときに、本当にこれは今後どういうふうな使われ方をするのか。本当にこのままこの状態で、この時点で残していいのかどうかを求められているのではないかという印象を持っています。
曽我部理事長
先ほど申し上げましたように、一番大事なことは5年間で中期目標を達成するということ。評価自体は確かに21年度ですけれども、5年間の目標を達成する上で、この21年度の実績を見て、大きな支障があるのかどうかという観点だろうと思います。43億円自体は確かに大きな額ですけれども、あと2年ありますので、いろいろな仕事もありますし、今後の予算自体が削減されていく方向ですので十分消化できる見込みですから、その5年間の中期目標達成に支障がないという判断をしていただきたいということでございます。
小笠原委員
残り2年間の業務運営に、この部分が留保されていないと支障があるので、それできちんと繰越をしているんですと。
曽我部理事長
そういうことではなくて、予算を削減されるというのは外部要因ですから、むしろこのお金がなければ一体どうするのだと。中期目標を変えてもらわなければいけない、こういうことをこの部会にお願いしないといけないわけです。現時点では中期目標を変えるという要請はしておりません。それはこの43億円を使うという前提にあるというわけです。そういうふうに考えていただいたらどうでしょうか。
未執行残もこれはある意味では、発注の競争性を確保して、効率性の努力をして、節約した額でもあるわけです。本来それは独法の経営の自由度が与えられておれば、例えば人材の確保とかやりたいことはたくさんありますけれども、実際は自由度がほとんどなくて、決まったことにしか使えないという状況です。
そういう制約は置くとしましても、現実に予算が大幅に削減されてきている中で、中期目標を達成しなければいけない。いろいろなニーズもありますから。これはあくまで結果論ですけれども、43億円は非常に貴重であると思います。今21年度から見て、これは多過ぎるとかいうことを言われますと非常に困るなと。中期目標を変えてくださいということになるかと思います。
稲垣理事
23年度に幾らくれるかとか、全部わかったらありがたいんですけれども。
佐藤企画調整課長
要するに今お願いしているのは、21年度の評価をお願いしておりますので、そこで残ったものを今後どういうふうに使うかというのは多分論点ではなくて、21年度に結果的に残ってしまっているということをどう評価していただくかということまででよろしいのではないかと思います。
それがその後、どういうふうに使われるかというのは恐らく次の問題なので、そこは人件費の節約とか先ほどあったような御説明の結果、一定の金額は残るという状況になっていることを評価していただくということだと思います。
大橋部会長
実は予定の時間が過ぎていまして、私が今いろいろと御意見を伺っていて、我々は独立行政法人の運営を外から評価する側として、仮に単年度の評価であっても、今、御議論をいただいたように中期目標の間はどうしていくのだとか、過大な額が残っているのではないかとか、その額が今後の2年間を合わせて中期目標に対して十分であるかどうか。またはそれが国民に対して説明性があるかどうか。そういう観点は全部必要だと思います。
ただ、こういう1年間をやった財務諸表に関しまして評価いただいた結果を、実はこの中で言うと御専門である小笠原先生に見ていただいて、それをJNESさんの方でも外部と内部の監査で見ていただいているということを監査する形でお認めいただくというような、意識を持っていまして、今日の御議論で問題意識が私もどうしたものかなと考えています。
来年度以降、本当に総務省から出ている財務諸表をこういう観点から見なさいというのが経産省の独立行政法人評価委員会に来て、それが我々のところへ付託されているとすると、本当に我々はどの数字をどこまで説明してもらってという議論を1回しないといけないと思いまして、これは我々の集まっている専門的な出自から考えると、やはり監査型であってJNESさんが外部の監査法人に対して依頼されながら、内部で監査をしておられるという結果、プロセスを評価するような形である方がいいのか。
それとも総務省からこれだけ具体的な評価のポイントが出ていると、それぞれに関して、今日、委員から御意見が出たように、JNESさんにはきちんと説明資料をつくっていただいて、個々の項目に対して、我々はどの数字をどう解釈して、それが合理的であるのかどうかを判断しなければいけないのではないか。
その両方で揺れているのですけれども、大変申し訳ございませんが、今日は時間の関係もありまして、昨年までやってきたような、監査型の監査ということで、説明責任としてはJNESさんには今日、御説明いただいたように果たしていただきまして、最後に御説明をいただいた、あずさ監査法人で監査いただいていて、それらをすべて内部監査ということで監事の方に見ていただいていると。そういう観点から今日御説明いただいた財務諸表をこの場でお認めいただいていいのかどうかということをお諮りしたいのですけれども、いかがでしょうか。
小笠原委員
財務諸表自体としては、問題ないです。
遠藤委員
あとは考え方も、今、行われましたやり取りで大方理解はできると思います。どうして残ってしまっているのかと。中期をしっかりやりたいということでしょうから、それをどう書き表せるのか。文面で中期のために残しているんですと書けるのかどうかは不明ですけれども、JNESの運営をあと2年続けて中期を終えるという観点で行けば、今年こういう数字になったこと自体に問題があるとは思いません。
大橋部会長
新しく委員になっていただいた東嶋先生や山本先生はいかがでしょうか。
山本委員
私は特に意見はありません。
大橋部会長
東嶋先生、いかがでしょうか。
東嶋委員
この参考資料3の2ページの「2財務状況」の3点に関しては、今の皆さん方のお話で私もよくわかりましたので、その点については認めます。ただ、例えば知的財産のところについても、これはJNESさんはいろいろあるのかなと思いますが。
長谷部統括安全審査官
それはこの後に御説明させていただきます。
東嶋委員
わかりました。では、この件は納得いたしました。ありがとうございます。
大橋部会長
ありがとうございます。
それでは、財務諸表については今日御説明いただいた内容で、この部会として御了解いただいたということにさせていただければと思います。来年度にこれが続くかどうかよくわかりませんけれども、もし続くとしたら、今日申し上げましたように、こういう監査型でここで評価をするのか。もう少し細かく御説明いただくのか。
ただ、保安院に実施いただけるところがありますので、保安院の方で客観的に見ていただいた上で、我々のところはそのプロセスを見るのか。その辺を保安院の中で御検討をお願いできればと思います。ありがとうございました。
それでは、続きまして、議題3の平成21年度の業務実績評価に入らせていただきます。事務局から御説明をお願いします。
長谷部統括安全審査官
議題3でございます。実は前回の部会で御説明をしていなかったポイントがございまして、総務省での今年度の視点の中の1つに保有資産の管理運用の話がございまして、これからJNESから説明してもらおうと考えております。
更には、監事の方におきまして、内部統制、更には入札契約の適正化、人件費監査など業務運営の効率化に向けて、いろいろと日ごろから監査等を通じて、JNESの活動実態を見ていただいておりますので、監事の方からも監査の実情や監事から見た活動状況、所見について御報告を簡単にしていただこうかと。その後に業務実績について評価いただければと思います。よろしくお願いします。
大橋部会長
ありがとうございました。先ほどの保有資産の管理運用に関する評価の視点に対する対応状況として、JNESの方から御説明いただいた後、監事の方から内部統制等について、監査の実施状況、所見の御報告をお願いします。
田中総務部長
それでは、資料3「保有資産の管理・運用等について」という1枚紙に基づいて、御説明をさせていただきます。
「Ⅰ.保有資産の有効活用」でございます。機構は会議所、研修施設、分室等の資産は保有していないという状況にございます。先ほど固定資産の中で御説明をしましたけれども、機構が保有している資産といたしましては、オフサイトセンター関係の設備、試験研究装置等でございます。基本的に事業終了後の有効活用としましても、機構内の他事業で必要があるかどうかのニーズ調査をして、転用できないものは売却というような活動の仕方をしております。
「Ⅱ.賃借している建物、構築物、土地等の管理・運用等」でございます。ここにありますとおり、賃借している物件につきましては、①~⑤にあるとおりでございます。
2.の本部が現在位置に立地する必要性でございますけれども、①にございますとおり、検査・審査、解析・評価等、連絡調整業務等を考えますと、関係箇所に近い場所に設置する必要がある。
②にございますとおり、万が一、原子力災害発生時がございましたときには、国が行う緊急時対応業務を支援するため、速やかに人材が派遣できる神谷町に本部を設置するというようなことで必要性を述べております。
「3.賃借面積の妥当性」ですけれども、床面積は15.2㎡。1人当たりの床面積の全国平均の範囲内になるということでございます。
「4.賃借金額の妥当性」ですけれども、本部としましては、坪当たり24,000円。共益費込みでございますので、周辺相場と比べても低い水準になっているということでございます。
続きまして、研修センターですが、稼動率は57%、維持管理費はここにありますが、3,800万の建物賃借費、役務費で600万、水道光熱費で160万程度でございます。施設の利用収入はない。運営に関してはアウトソーシングをしているということでございます。
裏側「6.知的財産の扱い」でございます。基本的に当機構は特定事業執行型ということで、検査、審査等を行っている法人でございまして、試験研究業務としては国が実施する審査とか検査等のための基準等の策定に資する研究を行っておりますので、特許等の保有はしていないという状況にございます。
当機構が保有する知的財産でございますけれども、事業者が実施した解析の妥当性を確認するために独自に解析コードを整備しまして、そのプログラムに関わる著作権がございますけれども、これらは広く一般に利用に供するものではございませんので、関係機関との相互利用は行っておりますけれども、特許等は保有していないということでございます。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。よろしいですか。
高橋監事
事務局から簡単にしろというお話だったので、内部統制、入札契約の適正化、人件費管理について、監事の監査の状況。
特に資料はございませんけれども、まず内部統制活動につきましては、平成21年度において、理事長はリーダーシップを持ってJNESのマネジメントを適切に実行していると我々は認めております。その具体的な例としては、これはもう既に御紹介がありましたけれども、平成21年度において内部監査の実施がございます。内部監査室の体制を理事長は強化いたしまして、海外調査業務にかかる契約の締結状況。各部の物品の調達事務の実態。これは今かなり内外で問われている喫緊の課題でございますけれども、これについて内部監査を実施いたしました。監事としては、これまで以上に今後、内部統制を厳しく監視して、理事長とのコミュニケーション等を図ってまいりたいと思っております。
入札契約の適正化ですが、これにつきましては平成21年11月に閣議決定で各独立行政法人について契約監視委員会を設けて、契約の点検、見直しをせよということになっておりまして、JNESでもその委員会を立ち上げましたが、実はそれに先立って、平成21年5月に既にJNESは独自の取組みとして検討チームを設置しまして、改善策を検討して、具体的アクションプログラムを策定して、改善を進めておりました。
理事長はその検討チームの報告を受けて、8月に理事長指示文書という形で契約業務の適正化について実施しております。したがって、年末にできました契約監視委員会は閣議決定によって、監事2人、外部有識者2人で構成しておりますけれども、その際の審議では既にJNESでは改善のための施策が相当程度実施されていると評価いたしました。
その評価の上に更に契約の適正化のために委員会では点検見直しを行いました。これは22年4月にかかりますけれども、理事長はその契約監視委員会の審議内容を踏まえて、先ほど申し上げた理事長指示文書を早速改訂して、積極的に取り組んでいると監事は評価しております。
最後の給料水準でございます。この1つの共通の指標として、これは総務省の指導でしょうか。対国家公務員指数というものを出せと。これは既に前回御紹介しておりますけれども、平成21年度の対国家公務員指数は118.5でありました。この数字だけを見ると高いように思いますけれども、これはJNESの職員の在勤地域が東京に集中している。あるいは高学歴者の者が多いという説明を監事は受けております。現に在勤地域、学歴を勘案した指数は101.5とかなり100に近づいておりまして、この数字はある程度妥当な水準ではないかと考えております。
その人材の面から見ると、JNESは原子力安全分野の高度な知識と経験を有する専門技術者を確保する必要がありまして、この辺が高学歴の者が占める割合が国の実態を大きく上回っているところに表れていると思います。
以上の説明は社会的には理解を得られるものと考えておりますけれども、JNESとしては、この数字が出てきた背景理由を国民に十分に説明する必要があると考えておりますが、この点は6月末、ホームページでその辺の人材の面も含めて、詳しく公表すると聞いておりますので、その対応は評価できると思っております。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明について、何か御質問がありましたら、よろしくお願いします。この後は評価審議に移りたいと思います。その際は被評価者であられますJNESの方々には、大変恐縮ですけれども、これに従って御退席をお願いすることになるのですけれども、今の時点でJNESの方々、JNESの資料に関しまして、委員の方から御質問かがあれば承りたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これから当部会としての評価のとりまとめを行います。JNESの方々には御退席をお願いしたいと思います。御説明をいただきまして、ありがとうございました。

(原子力安全基盤機構関係者退室)

大橋部会長
それでは、審議を再開したいと思います。これから評価になります。実は予定していた時間を30分ほどオーバーしておりますので、多少オーバーして決着が付くようであったら今日御審議をいただきまして、紛糾するようであったら、また持ち帰っていただいて、書面審査とかもう一回集まっていただくか、検討を事務局でお願いしたいと思います。
それでは、事務局から御説明をお願いします。
長谷部統括安全審査官
それでは、手短にポイントだけ御説明をさせていただきます。前回部会以降、各委員の皆様には評価、コメント等をいただいたわけでございますけれども、事務局としてそれらを踏まえて取りまとめた結果が、この資料4の内容でございます。
結論的にはA評価になっております。これはAAであれば5点、Dであれば1点ということで、皆様からいただいた評価を算術的に平均して、AなのかBなのかを事務局として機械的に整理をさせていただいた結果でございます。
全体としてはA。項目別に申し上げますと、業務運営の効率化はB。サービスの質の向上。これについては防災関係はBでございますが、残りの4業務についてはAでございます。財務につきましては、今日いろいろと御審議いただいているわけですが、我々事務局案としてはBとさせていただいております。
この各項目ごとの評価点と先般御紹介しました各業務ごとのウェートづけ勘案して計算をしますと、全体としては3.55という点数になります。3.5を超えて4.5以下ですとAという評価になり、ぎりぎりではございますけれども、全体としてはA評価でございます。
各項目ごとにご覧いただければと思いますが、3ページの業務運営の効率化でございます。これはBでございますけれども、評価のポイントといたしましては、積極的な人材確保・育成・活用に努めるとともに、組織的な実務能力の継承を図るため、いろいろなことに取り組んでいるということ。更には、昨年4月に組織発足以来の大規模な組織改編を行ったわけでございますが、自らその有効性について評価をし、その効果が発揮できているとしているという観点。
更には計画外でございますけれども、耐震研究活動の拠点として、柏崎耐震安全センターの設置を決定したという観点。
続きまして、業務経費の削減等でございます。ここでは随契の割合が順調に減少している。更には一者応札の割合、落札率の低減といったものにつきましても、先ほど監事の方から話がありましたが、積極的な取組みが行われているという観点。
人件費につきましても、積極的に目標達成に向けて削減するための活動が行われているということ。更には内部統制につきましても、内部監査やセルフアセスメント等、第三者評価も活用しながら、しっかりと取り組んでおり、理事長もその状況について、マネジメントしているというようなことがポイントかと思います。
項目ごとには、「1.人材の確保・育成・活用」につきましては、委員評価といたしましてはA評価を付けた方が3名、B評価を付けた方が2名ということでございます。コメントにつきましてはごらんいただければと思いますけれども、先ほど申し上げましたような観点でのコメントでございます。
「2.業務に関わる知的基盤の確立」でございます。これはA評価が1名、B評価が4名でございました。
「3.効率的・機動的な組織運営」でございます。これにつきましては、AA評価の方が1名、A評価3名、B評価1名でございまして、大胆な組織変更に取組み、成果を上げてきているとか、柏崎耐震安全センターの話、更には原子力関係の節目の年の効率的かつ機動的な組織運営を実施したことを評価するというようなコメントがございました。
「4.科学的・合理的判断に基づく業務の実施」でございます。これはA評価が2名、B評価が3名でございました。
更に「5.業務の効率化」でございます。業務経費等の削減等でございます。ここにつきましては、A評価が1名、B評価が3名でございました。コメントといたしましては、契約入札の見直しにより、大幅な業務経費の削減が達成され、質量ともに優れた実績等々のコメントがございました。
「6.業務・システムの最適化」でございます。これは外部能力の活用、情報化の推進という観点でございますが、A評価が2名、B評価が3名でございます。
「7.内部統制」でございます。これにつきましては、A評価が2名、B評価が3名でございまして、経営と監査に関するガバナンスが発揮され、有効に機能している。経営陣のリーダーシップ等々、質の高い運用が認められるといったようなコメントがございました。
「8.官民競争入札等の活用」。これは皆さんはB評価でございました。
「入札・契約の適正化」でございます。これにつきましてはAA評価が1名、A評価が2名、B評価が2名でございまして、さまざまな工夫と活動によって、質量の両面で透明性の向上と経費の削減をされている等のコメントがございました。
「役職員の給与等の水準の適正化」でございます。ここはA評価が1名、B評価が4名という結果でございました。
以上が業務の効率化でございます。AA評価をお付けいただいた場合には5点、A評価の場合には4点、B評価の場合は3点ということで計算をした結果、平均で申しますと業務の効率化はB評価になったわけでございます。
「3-1.サービスの質の向上(検査等業務)」につきましては、評価のポイントといたしまして、通常の業務に加えまして、柏崎、もんじゅの再起動に向けての立入検査にも着実に対応した。更には15年以来の法令改正を伴う新検査制度の運用開始に当たっても、各現場での実態、実績から共通の課題、要望などを抽出し、円滑な立上げに向けて、早期解決活動等に取り組んだということで、A評価が妥当ということが評価のポイントでございます。
これにつきましては、AA評価は1名、A評価は3名、B評価は1名というような評価結果でございました。
「2-2.サービスの質の向上(安全審査関連業務)」でございます。安全審査につきましては、許認可に関するクロスチェック解析、高経年化対策に関する技術評価、更には耐震バックチェックのクロスチェック解析等々、解析評価の技術支援が適切に行われたという観点。更には国内外の安全情報のうち重要な案件を抽出して、技術的妥当性の確認、審査方法の検討などについての技術支援も積極的に行っていたということで、A評価が妥当。
特に新知見等を反映して行った耐震安全性の再評価、機器の健全性評価等々の技術支援によって、柏崎が2年半ぶりに順次運転開始をした。更には、もんじゅについても同様に安全性評価の技術支援によって運転を再開できたことが評価できるのではないか。
また、安全審査の実効性を図るという観点から導入されたトピカルレポート制度についても、しっかりと技術支援をして成果を得たということも評価できるのではないかというのが評価のポイントでございます。
審査につきまして、各委員の皆様の評価結果ですが、A評価4名、B評価1名ということでございました。コメントにつきましては先ほどポイントで御報告しております。
「3-1.サービスの質の向上(防災関連業務)」。防災関係につきましては、評価のポイントといたしましては、防災訓練の支援、更には防災の研修等々について実施をしてございます。更に21年度に発生しました駿河湾地震、福島県沖地震、チリ地震による大津波警報発令時には、オフサイトセンターのERCの機器・設備並びにERSSの迅速な立上げ等々において、日ごろから構築している緊急事態対応体制の下で、貢献してくれたということで、防災についてはおおむね中期計画どおりということで、B評価が妥当ではないかということでございます。委員の皆様の評価でございますが、A評価が1名、B評価が4名でございました。
「3-4.サービスの質の向上(安全研究・安全情報関連業務)」でございます。これにつきましては、約50テーマの試験研究事業を進めておりまして、計画段階で規制ニーズ等を念頭に目的、達成目標、スケジュール等々を明確にした上で実施している。年度末にはその成果や必要性について客観的な観点から、外部による評価というのも行われているということでございます。その結果として、21年度におきましては75%はおおむね計画どおり、更に25%については質又は量において当初計画を上回る成果が得られたということでございます。したがって、A評価が妥当ではないかと。
特に昨年度までには行われていなかったことでございますけれども、規制ニーズ等に的確に対応した業務運営を推進するという観点から、2事業の見直しを決定して、実行予算を削減しているといったようなことも評価の一つかと考えております。
以下「1.発電炉・新型炉分野」の内容につきましては、AA評価が1名、A評価が1名、B評価が3名でございました。ここでは特に小児白血病の科学的調査検討を進めたことが計画以上の成果と認められるというコメントがございました。
「2.核燃料サイクル・廃棄物分野」でございます。これはA評価4名、B評価1名でございます。
「3.基盤技術分野」でございます。これにつきましてはAA評価が1名、A評価が2名、B評価が2名でございました。
「4.防護対策分野」でございます。これにつきましてはA評価2名、B評価3名でございます。
「5.その他」といたしまして、安全研究の喫緊の課題に重点化しているか、廃止を含めた積極的な見直しを行い、経費の縮減を図るというような中期目標、年度計画に対しての評価でございますが、A評価が2名、B評価が3名でございます。
安全研究につきましては、こういった各分野ごとのそれぞれの委員の皆様の評価を踏まえながら計算をした結果、A評価が妥当というような結論でございます。
「3-5.サービスの質の向上(国際業務、広報業務)」でございます。この評価のポイントといたしましては、国際的にリーダーシップを発揮して、国際機関への貢献、更には多国間の規制関係者会合などに積極的に参加をしていると。特に近隣アジア諸国においては、リーダーシップを発揮して、原子力関係者のレベルアップを図る観点から、各種研修やセミナーを実施しているということでございます。
更に広報業務につきましても、ユーザーニーズを踏まえながら、ホームページのリニューアルとかパンフレットにおけるデジタルカタログの導入などを進めているというところが評価できるのではないか。また、最近の課題をテーマとしたシンポジウムも開催しながら、広報に当たっているということでA評価が妥当ではないかということでございます。この国際業務・広報業務につきましては、各委員の皆様はA評価ということでございます。
以上が先般いただきました、それぞれの評価についてでございます。
「4.財務内容」でございます。財務内容につきましては、本日いろいろとJNESから説明があった内容につきまして、個々の評価事項ごとに、「当該年度の評価がBとなる基準」の欄。「その実績」欄に記載しておりますけれども、それを踏まえた評価のポイントとしては、財務内容は適切であり、欠損金が発生することなく、健全な予算管理が行われているということから、B評価が妥当なのではないかということで、事務局案としてB評価を入れさせていただいております。
以上でございますが、1ページに戻っていただきまして、総合評価のポイントということでございます。<業務運営の効率化に対する評価のところでは、いくつかピックアップして書いてございますが、人材確保育成に関する点。組織発足以来の大幅な組織改編の観点。業務経費等の削減の観点について、ポイント的なところをピックアップして記述をしてございます。
2ページでございます。サービスの質の向上に対する評価。ここでは柏崎が立ち上がった。またはもんじゅが14年ぶりに運転再開をした。そこにおける各種検査、安全解析等々でしっかりと技術的な支援を図ってくれたということをポイントして書いてございます。
更には、新検査制度の円滑な運用。新技術による安全審査の実効性向上を図るためのトピカルレポート制度等々について貢献をし、成果が得られたことは評価できるのではないかというようなことを記載させていただいております。
3.は財務内容の改善に関する評価。
その他というのは、国の求めに応じて行う業務、経済産業大臣による要求に伴って行う業務等々、これは21年度は特にございませんでしたので、発生しなかったことから評価対象外とするということでございます。
事務局として取りまとめた結果は、以上でございます。
大橋部会長
この1ページ目にまとめていただいたように、各項目ごとについてBとAが混在して、総合評価をするとAという評価になりまして、これがこの部会としての評価として、第1次案として出てきたところです。御意見をいただければと思います。いかがでしょうか。
小笠原委員
今日、冒頭に説明があった島根の原子力発電所の不備の話は、途中でちょうどメールが来ていたので、それは少し加味してあれしたのですが、その影響はどんな感じになっていますか。先ほどのお話も結局大きなけがはないという話で、もともと仕組みそのものに実際に行うには少し課題部分があったというだけで、何か重要な。
大橋部会長
定期安全管理審査というのは、ほとんどドキュメントを審査するようなあれなので、きちんとドキュメントがあって、記載があればいいということで通っていたところですから、JNESに一般的な刑事罰に至る意味での落ち度があるかと言えば、ないと思います。
ただ、物事はさかのぼっていけば、見つけられたかもしれないとか、結局は生まれたのが悪いとか、そこまでさかのぼるんですけれども、そういうことをやっていけば、気づかなかったところに反省すべきところがないとは言えないというような意味で、保安院の方から指示文書が出て、もう少しそういうのを検知するやり方があれば、考えるようにということだと思います。
部会長という立場を離れてみても、特段評価に影響するほどの過失なり瑕疵なりがあったとは思いませんけれども、保安院の方はいかがでしょうか。
長谷部統括安全審査官
どうしても安全管理審査そのものもサンプリングによる審査でございますので、なるべく確度を高く、見つけられるようにするにはどうすればいいのかということを検討するよう指示を出したわけでございまして、現在、何か問題があって見つけられなかったということではないのではないかと思います。
小笠原委員
その辺の誤謬がないかどうかを確かめる意味では、例えばサンプルを増やすとか、そういうようなことでより真実を見定めるというか、そういうことになるんですか。
長谷部統括安全審査官
可能性としてはあると思います。当然サンプル数を増やせば、見つかる確率は上がるわけでございますけれども、どのくらいまで上げることがいいのか、そういったことがあると思います。それをまさしく今検討しているということだと思います。
大橋部会長
どうぞ。
遠藤委員
業務の効率化が全体でBになっているのですけれども、業務の効率化の中身の主だったものを見れば、恐らく人件費とか業務運営費の縮小と一般競争入札。そこにほとんど重きが置かれて目が行くと思いますけれども、人件費の縮小については、よかったのではなかろうかと思います。難しいのは一般競争入札の評価であって、よかったようにも思えるし、一方「8.官民競争入札等の活用」があって、ここはみんなBで、これと入札契約の適正化とどういう関係があるのでしたか。関係はないのでしたか。別件でしたか。
菅原機構業務班長
官民競争入札は例えばJNESの場合は余りないですけれども、ほかの法人だと自分でやっている事業を外に委託してやった方がいいということがあれば、どんどん活用していこうという話ですけれども、JNESの場合は業務の性格上はほとんどないです。ただ、評価項目にはなっているので、外注でいろいろやっていますということを書かせていただいています。JNESにはこの項目自体は余り関係ないところです。
遠藤委員
そうすると自然にBになるんですね。具体的な入札契約の適正化のところでは、AとBの間くらいの点が付くということで矛盾はないわけですね。足し算をして計算していくと、大体どれくらいでBになっているんですか。
長谷部統括安全審査官
3.40です。
遠藤委員
0.1不足というわけですね。
菅原機構業務班長
ただ、単純平均ですから。例えば今の8番の項目もほかの項目とウェートづけがされていない単純平均です。
東嶋委員
私はこの点数に対しては、このままで承認いたします。
大橋部会長
あと認められれば、このまま上の委員会に行くということでよろしいですか。
東嶋委員
結構です。
大橋部会長
どうもありがとうございました。私も個人的には競争入札というのでしょうか、随意契約を減らすのは多分、数字以上に努力をしておられて、本当になかなか原子力の場合だと、やってくれるところが大体1か所しかないというのがたくさんある中でよくやっておられて、多少理屈付けみたいに形だけやっているところもあるかと思いますけれども、Aに近いような印象を持つのですが、そもそも基本に返れば、Bというのが本当は合格点で、Aは極めて優れたというところで、何かインフレになってしまっている方が多少おかしいと思います。
長谷部統括安全審査官
一者応札につきましても、要するにこの分野特有のメーカー3社にどうしてもお願いしなければいけない分野ではなくて、調査の分野など、一者応札が改善できるような分野もあるわけですので、そちらを一生懸命やっています。したがって、金額ベースでいうと件数ベースほどは落ちていないということからしても、引き続き、専門分野においても例えば分割をしながら、競争できるようなところは切り出して契約をするとか、いろいろな工夫の余地はあると思いますけれども、そういったところまでも今後検討していただければと思います。
大橋部会長
そのほかにいかがでしょうか。
山本委員
先ほどの財務の話で剰余金の話が議論に上がっていましたけれども、先ほど御説明いただいた私の理解では、自助努力で執行するお金が少なくなって余ったということだったと思いますが、一般的な話として、そういう状況で剰余金が出て、内部留保ではなくて次年度に使うということになると思いますけれども、こういう独法の場合でもそういう形で余りをやれるというのは、余りよくないと一般的には考えられているんですか。その辺の判断基準がよくわからなかったんですけれども、これはどう考えたらいいでしょうか。
大橋部会長
本当は山本先生がおっしゃるように、できるだけ節約をしていったら、お金が余ったと。これは来年、再来年に減らされるだろうから取っておこうというところがあるかと思いますけれども、彼らの説明としては、そうではなくて、きちんとやった結果、余ったんだと。それは次へ持っていくという単なる説明だけなんですけれども、そういうところがあって、額が交付額に比べて20%近いというのは多いだろうと私も思いますけれども、特段いかがでしょうか。
山本委員
私自身はそれが問題だとは思わないですけれども、一般的にそういう場合はどういう判断をしているのかを参考として伺いたいなと思いました。
大橋部会長
一般の方とか事業仕分けをするような方が見ると、何だこれと。
小笠原委員
やはり制度上、本当はもう少し純粋化した形で自由に使途可能な、将来おいて使えるというための積立金処理とかがありますけれども、実際上はそれがもう形骸化しています。それで交付金債務にどさくさで入れてしまっているという感じです。
ただ、こういう表で出てしまうと、2年間ずっとそれが何も執行のないまま落ちているとすると、それなりにこれはこうなんですという一言は欲しいなと先ほどは思っていたんです。
大橋部会長
小笠原先生がおっしゃるように、付いていればいいんです。
小笠原委員
この中にありますからと。
大橋部会長
これのお金ですというのがあればいいんですけれども、まさに貯金ですね。
小笠原委員
本当に異論ない形で万が一の備えのために中期目標期間の間、むしろお金が不足したりする方が問題なので、そのために留保されているんですねと言っても、はっきりとはそうおっしゃらないところもあったりしたので、どうしたらいいのだろうと逆にちょっと。
大橋部会長
JNESの立場としては、淡々とやっていった結果、残ったとしか言えないんだと思います。そうすると、我々はそれを了解して、今後その適正な執行がされるかどうかは保安院でチェックいただくか、我々が見るか。そういうことでしょうか。
山本委員
私が少し気になったのは、言ってみれば経費を減らして剰余金が出たというのは、いいパフォーマンスを示しているわけで、そういうのをエンカレッジするような議論になればいいなと思いながら聞いていたんですけれども、直近には難しいんですかね。
小笠原委員
制度の議論はここではできないんですけれども、非常に難しい。独法の中で自己収入でないケースで留保するというのは、まずないという。
大橋部会長
例えばJNESが200億もらって50億余すように頑張りましたと。国はよく頑張ったねと言ってJNESが50億国庫納付することになる。
佐藤企画調整課長
普通は従来であれば、単年度予算だから、余ったらそれはもう国に返すということだったのが、独法という制度は5年間ということで、ある程度フレキシビリティーを持たしてやりましょうということになっていて、ただ、予算要求の方は毎年単年度やっているというところがあって、そこが制度に若干ぴったり来ないところが残っているということだと思います。JNESが23年度に何をやりたいかという要求をつくってもらって、我々が財政当局に要求しても、それがどこまで付くかはわからないところもあって、JNESとしては優先度が非常に高いと思っても、当局としては一定の枠の中に入らないということになった場合に、それを使うことは、今の制度上は必ずしも否定されていないということではないかと思っています。それがそもそも制度として駄目だということになるのであれば、また5年間の計画みたいなものではなくて、毎年ちゃんと管理をするという制度に変えるということだと思います。
大橋部会長
そこは今後どういう内容をやるかも含めて、有効にお使いいただくということを前提に現状はお認めいただくという了解でいかがでしょうか。

(「はい」と声あり)

大橋部会長
ありがとうございました。そのほかにいかがでしょうか。
これで経済産業省全体の評価に出す際、先生方からいただいた御意見を頭にたたき込んでいって、説明する立場になるのですけれども、なるべくこういう評価結果になるようにしたいと思います。この部会の評価としては、今日御審議いただいた評価どおりということでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

大橋部会長
ありがとうございました。それでは、そのように扱わせていただきまして、事務局から今後の予定について、御説明をお願いします。
長谷部統括安全審査官
本日は大変長時間にわたり、ありがとうございました。当部会のこの評価結果につきましては、7月29日に経済産業省全体の独法評価委員会で審議されます。そこで大橋部会長の方から御報告いただくことを予定してございます。
更に本日の議事録につきましては、私どもの方で案を作成いたしまして、後日また御確認をいただきたいと存じます。その確認後にホームページの方で公表を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
事務局からは以上です。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、以上で第19回JNES部会を終了したいと思います。本当に長時間を御審議いただき、また御採点いただきまして、ありがとうございました。

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最終更新日:2010年09月10日
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