経済産業省
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独立行政法人評価委員会原子力安全基盤機構部会(第20回)‐議事録

日時:平成23年6月9日(木曜日)14時~16時2分
場所:経済産業省別館5階526会議室

出席者

委員:
大橋部会長、遠藤委員、小笠原委員、東嶋委員、山本委員

原子力安全・保安院:
片山企画調整課長、長谷部統括安全審査官、杉山課長補佐

独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES):
曽我部理事長、中込理事長代理、佐藤(達)理事、佐藤(均)理事、高橋監事、古澤監事、村上企画部長、村松総務部長

1.開会

2.議題

  1. 平成22年度の業務実績報告について
  2. 平成22年度の業務実績評価の進め方について
  3. その他

3.閉会

長谷部統括安全審査官
それでは、定刻になりましたので、「第20回原子力安全基盤機構部会」を開催させていただきたいと思います。
本日はお暑いところ、お集まりいただきまして、ありがとうございました。
本日の議題でございますが、議事次第が一番上に載っていると思いますが、2つほど御審議いただきたいと存じます。1つは、平成22年度のJNESが実施した業務実績報告でございます。2つ目の議題でございますが、その業務実績に対する評価の進め方についてでございます。以上2点の議題につきまして、よろしくお願いしたいと思います。
なお、議題2以降につきましては、被評価者のJNESの皆様には御退席いただくこととしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、大橋部会長に以後の進行をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
大橋部会長
ありがとうございました。
お忙しいところを御参集いただきまして、ありがとうございます。大変なことがあった後ですけれども、皆様方、お元気で御活躍の様子で、何よりだと思っています。
それでは、進行させていただきますけれども、まず、事務局から定足数の確認と配付資料の御説明をお願いします。
長谷部統括安全審査官
それでは、事務局より定足数の御報告と、本日の配付資料の確認をさせていただきたいと思います。
本日、部会の委員5名全員の御出席をいただいておりますので、議事を進めるに当たっての定足数は満たしているということでございます。
続きまして、本日の配付資料でございますが、先ほどの議事次第以降でございます。
議題1の関係では、資料1-1と1-2でございます。
それから、議題2の関係では、資料2でございます。
資料3といたしまして部会名簿。
それから、資料4といたしましては、前回部会の議事録を配付させていただいております。
更に、本日の議題の関係参考資料といたしまして、参考資料1~参考資料8までお配りさせていただいております。
更に、机の上には、評価に当たって御利用いただくように、本日の資料の電媒を配付させていただいておりますので、お持ち帰りいただきまして御活用いただければと思います。
事務局からは以上でございますが、資料に不足等ございましたらお申しつけいただければと思います。よろしくお願いいたします。
大橋部会長
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、議題の前半の平成22年度の業務実績報告ということで、JNESから御報告をいただくんですけれども、まず、理事長の曽我部様より御挨拶いただいて、その後、企画部長の村上様から御説明いただく運びになっております。よろしくお願いします。
曽我部理事長
部会の先生方には、大変お忙しいところ、御参集賜りまして、誠にありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。
本日は、平成22年度の私どもの業績を御審議いただくことになっておりますが、3月11日の福島第一の大事故は私どもにとりましても大変衝撃的なことでございまして、3月11日以前のJNESの業績どころか、一体、JNESは今まで何をしていたんだろうかという思いでいっぱいでございます。
まず、この事故の概況と、JNESがどういう取組みをしたのかについて報告させていただきますが、この大事故のきっかけは、これはもう御承知のように、地球規模とも言うべき大地震と、それに伴う津波が引き金になっているわけでございます。それによって、いわゆる炉の過酷事故と言われる事故に至る可能性のある全電源喪失という状態と、併せて最終ヒートシンクの機能喪失が2つ同時に起こった、しかも4基、複数の原子炉にそれが起こったということでございました。
事故の進展は急速でございまして、早い段階で炉心の大きな損傷があったと見られております。環境への影響という点では、建屋における水素爆発の寄与が大きいんではないかと思いますが、これまでこういった過酷な事故の研究がいろいろあるんですけれども、そこで想定されていた汚染範囲よりははるかに広い範囲に放射性物質が拡散しているということかと思います。
事故が発生した直後、私どもは規程にのっとりまして、直ちに24時間の緊急時態勢を取りました。早い段階で、これは深刻な事故である、長期に及ぶ可能性があると判断し、いわゆる不急の業務はすべて停止、海外出張も停止、予定されていた人事も凍結しまして、全資源をこの事故に投入するということで切り替えて態勢を取ってまいりました。
JNESの成果ですが、基本的に私どもは保安院の緊急時態勢の中に組み込まれて、一体としてやってきましたので、JNES職員は必死になって頑張った、私はよくやったと思っておりますけれども、それが具体的にどういうふうに効果的なものであったのかというのは、保安院との境界がはっきりしておりませんので、なかなか自己評価しにくいというのが正直なところでございます。ですので、この事故に当たってJNESがどういう活動をしたか、その評価はどうかというのは、むしろ保安院に聞いていただくのが適切ではないかと、私は個人的には思っております。
私としましては、原子力安全確保に関する技術専門機関として、こういった事故を少しでも防ぐことができなかったのか、役立つことができなかったのかという思いでございまして、こういう事故の処理に当たって、こういうことをやった、やったと誇示するような立場では全くないと思っております。
ただ、確かにこれまでの間、私どもの職員がやった作業は膨大なものでございますので、是非それを記録としてきちんと残して、この事故はJNESにとってどういう事故であったのかを考察して総括したいと、その必要があると思っております。そういうところにこそJNESの真価が問われるところではないかと思っておりまして、現在、その作業をやってございますので、是非、23年度の業績評価の際には、むしろこれを評価していただければと思っております。
それから、3月11日以前の業務に触れさせていただきますと、基本的には計画に従って、おおむね順調にできたんではないかと思います。私としましては、この22年度、3点、主要な課題として考えておりました。
1つは、第2次中期目標期間は5年でございますが、23年度が最終年度で、中期目標を達成しなければいけないので、その前年が22年度に当たりますので、中期目標達成を念頭に置いて、しっかり22年度の業務に取り組むということが1つ。
もう一つは、平成21年度に保安院において、今後の規制課題45項目というものが取りまとめられておりまして、その項目ごとにJNESの取り組むべき役割が示されておりますので、それにしっかり取り組んで成果を上げていかなければいけない。これが2つ目です。
もう一つは、新興国で原子力をつくりたいということで、協力要請がございますので、安全に関する国際協力でございますが、それはしっかり取り組んでいく必要がある。特にJNESがホスト役を努める大きな国際会議やシンポジウムが予定されておりましたので、これは是非とも成功させたい。
その3つが主要課題でございましたが、いずれも大きな成果が上がったと考えております。
それから、2点ばかり報告させていただきますと、特に遠藤委員から御指摘も受けておりまして、宿題になっておりましたが、島根原子力発電所の保守管理の不備に関わる事案でございますが、既に中国電力から改善案が出されまして、これは保安院で検討され、私どもも厳格な審査を行いまして、最終的にこれでよしということで運転再開を認められている状況でございます。私どもとしましては、これを安全管理審査に生かして、他の発電所に水平展開していくことが重要でございますが、その点に関しましては、JNES内で徹底的に検討いたしまして、既にそれを用いまして実行に移しているという状況でございます。後ほどまた御説明させていただきます。
それから、もう一点、これは誠に申し訳ないことなんですけれども、六ヶ所村にあります日本原燃のウラン濃縮施設のウラン廃液タンクの溶接検査に実施漏れがございました。勿論、大事には至っていないわけでございますけれども、あってはならない検査漏れということで、誠に申し訳なく思っております。これは検査部門の品質マネジメントの問題で、これにつきましても徹底的に再チェックしまして、再発防止策を講じたところでございます。
実は、平成18年度に定期検査の一部に漏れがございまして、そのときもJNESを挙げて総点検しまして、再発防止策を講じたはずでございましたけれども、JNES内での水平展開に不十分なところがあった、これが今回の一因になっていると思います。そういう意味で、二重で恥ずかしいし、あってはならないことと反省しております。今後、緊張感を持って、しっかり取り組んでいきたいと思っているところでございます。
概況は以上でございますが、詳細は企画部長から説明させますので、よろしく御審議のほど、お願い申し上げます。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、よろしくお願いします。
村上企画部長
企画部長の村上でございます。
お手元のパワーポイントで御説明をしたいと思います。
まず、めくっていただきまして、2ページ、3ページは、今、曽我部理事長から全体の概要として幾つかお話がございましたけれども、そういった項目について重点的にやったということで整理したものでございます。
細かくは次の4ページ目から概要を御説明したいと思います。まず、福島第一原子力発電所の事故の対応でございます。3月11日に発生しましたこの事故に対しましては、先ほど理事長からもお話がありましたように、JNES内に緊急事態支援本部を設置いたしまして、大きく言えば3つの観点で保安院等に対して支援を行ってまいりました。
まず、1つ目は、保安院等に専門家の派遣をする、それから、技術情報の提供をするという取組みであります。
それから、2つ目は、現地対策本部への緊急の役務の提供、または資機材の提供でございます。
それから、3つ目が、国内外への情報発信であります。
この資料につきましては、評価期間は3月11日~3月末ではございますが、3月末に計画して4月に実行したようなものもございまして、その流れがわかるように4月末までの活動で書いてございます。
まず、活動の総括でございますけれども、JNESが投入したマンパワーでございますが、50日間を通しますと5,000人・日のマンパワーであったと思っております。これは1日当たり100人というオーダーのマンパワーの提供でございます。
このマンパワーを使いまして、2に書いてございますが、主な支援活動としてやったことであります。
まずは、保安院等への専門家の派遣、情報提供でございますが、具体的には、保安院がおつくりになっている緊急事態対応センター、ERCと言っておりましたが、ここに専門家を、あらかじめ決めた人間、人数を駐在させまして、その場で技術的支援をした。
それから、事故の対応に対しまして安全解析を行って、そのリクエストに応じて結果を届ける、また説明をするということであります。
それから、3つ目でございますが、当然、私どもの本部にも職員を24時間常駐させまして、夜中であろうが、朝であろうが、リクエストに応じて対応するという態勢を取っておりました。
それから、5ページ目になりますが、現地対策本部への緊急の役務・資機材の提供でございます。この関係では、やはりJNESが独立行政法人ということでございまして、機動力を活かして、既存の予算を組み替えるなどしまして予算をつくり、オフサイトセンターに絡む現地の活動に対して、金額にしますと4億6,000万円程度の防災資機材の提供や、運営支援等を決定し、実行しているところでございます。こういった活動はまだ引き続きやっているところでございます。
それから、現地のオフサイトセンターに対して人も派遣しておりまして、JNESの職員を3名、それから、設備の操作や維持管理のために操作員を16名派遣しまして、更にJ-ヴィレッジ等に健康管理ということで常時2名の医師を派遣しているところであります。
それから、(3)に書いていますのは、これは5月に近いところから始まっている話でございますが、住民の一時帰宅に随行する安全管理者として、最大17名現地に派遣しているということでございます。これは引き続きやっているものでございます。
それから、国内外への情報発信でありますが、3月15日から、保安院のコールセンターに大変多くの電話が寄せられるようになりましたこと等がありまして、私どものベテランの職員を最大29名派遣するなどしまして、国民のいろいろな不安の声に的確に答えるようにしてきたわけであります。
それから、今度は海外の方でございますが、日米協議の枠組みの下、NRCから人が派遣されてきておりまして、そういった専門家と私どもの専門家の間で事態についてのディスカッションをするなどしまして協力を続けてきているわけでございます。これはまだ続いております。
それから、(3)に書いてございますが、フランスのIRSNとか、OECD/NEAの事務局、事務総長とか、そういった方々も訪日されておりましたので、そういう機会に理事長のところにお訪ねになったときに事故の概要について説明をし、情報を提供しているということであります。
それから、(4)でございます。これも4月からの取組みにはなりましたけれども、保安院がIAEAに出張する際には、私どもの職員も随行させまして、その場で事故の概況について情報提供するなどの取組みをして、国際社会に広く情報提供するという活動をしております。
それから、理事が4月下旬からアジア各国を回りまして、事故の説明もございますし、更に風評被害の関係についても、心配ない旨、説明しているところでございます。
あと、私どものワシントン事務所でございますが、NRCと場所的にも近いところにございますので、この事故に関しては、米議会関係者等にも状況を説明するなどしまして、国際社会の要請に対応しているということであります。
続きまして、6ページ目でございます。今後の対応でございますが、これは評価の外の話かもしれませんけれども、私どもとしては、事故で明らかになった課題の中で、早急に着手できるものはすぐさま対応する方針でございまして、特に今回の事故で緊急にやらなければいけない研究テーマをすぐさま議論いたしまして、以下に書いてあります7つのテーマについて決定をし、既に実行に入っているところであります。このときに、既存の予算については、先ほど理事長からご説明しましたように、一部停止いたしまして予算を浮かせるなどしまして、こういった取組みをしているものであります。
次に、7ページ目でございます。ここからは、先ほどの45項目の規制課題への対応のところでございます。保安院がまとめた規制課題の中に、私どもが主体的に取り組んでいけるものが多く入ってございましたので、この45項目のうち、ここに列記してございますけれども、7~8テーマについてはJNESが主体的に取り組んできたところであります。
その具体例は8ページから少し書いております。例えば、一例になりますけれども、加工施設・再処理施設の検査制度の在り方の検討ということでございます。これについては、JNESの中に検討委員会を設けまして、事業者に来ていただく中で、検査制度そのものについて大きく見直すための検討を加えてきたわけでございまして、この検討結果はほぼでき上がっていて、もう間もなく保安院に提案するところまで来たんですけれども、ちょうど3月末に事故が起きて、まだ完全にはお渡ししていないという状況でありますが、ほぼまとまってございます。
それから、9ページ目です。これは火災関係の規制の強化の支援でございます。核燃料施設の火災防護ガイドラインの整備をやっております。これにつきましては、もうまとまっておりまして、原子力防災小委員会という保安院の審議会で議論されまして、保安院の内規として規制に使われる予定であります。
それから、2に書いてございますが、原子力発電所火災防護対策評価マニュアルの整備。マニュアル類の整備ではございますけれども、これも同じように防災小委員会で審議を経まして、保安院の内規として制定し、実際の規制に使われる予定でございます。
続きまして、10ページ目でございます。ここも私どもの規制制度への提言の取組みの1つでございますけれども、高速増殖炉の燃料健全性技術基準の作成でございます。この中身につきましても、もう技術基準の案ができておりまして、これをNISAが審査の際に使う審査要領の中に組み込む予定と聞いておりまして、これも間もなく規制に実際に使われる予定でございます。
それから、11ページ目でございます。規格基準の体系的整備の促進であります。学協会規格ができてきて、実際に規制に使われるかどうかについては、一定の審査をいたしまして、これが技術基準等にうまく適合しているかどうかチェックをした上で使うことになります。そういった審査を過去はNISAとJNESで共同で評価してきたわけでありますけれども、ここを分離いたしまして、今後、22年度からは、JNESが単独で技術評価をする、それから、審査した内容についてはJNESが公衆審査にかけるという手続をしまして、スピードアップを図ろうということで体制を整えたわけであります。
現実には、中ほどに書いてございますけれども、原子力発電所の放射線遮へいの設計規程のようなものについて、実際にこの枠組みで審査、評価をいたしまして、約半年ぐらいで完了したという実績も挙げてございますので、今後はこの仕組みを使いまして、学協会規格をどんどん評価していこうとしているところであります。
それから、12ページ目でございます。トピカルレポートの妥当性評価というところであります。トピカルレポート制度というのは聞いたことがないかもしれませんけれども、要は、あらかじめ共通的な技術基盤について審査をいたしまして、その内容を安全審査に活用することで安全審査の期間短縮を図るという取組みでございます。22年度は、BWR燃料の熱機械設計コードに関しまして、このトピカルレポート2つを品質評価いたしまして完了をしておりますので、今後はこの2つの評価書が繰り返し使われまして、この部分については審査が簡素化されることになろうと思います。その後、今、PWRのものを実施中でございます。
それから、13ページ目でございます。これは島根発電所の保守管理不備への対応でございますけれども、先ほど理事長からお話があったとおりでございまして、基本的には、この対応はほぼ済んでおります。ただ、パワポの一番下に書いてあります「定期事業者検査を俯瞰し本質的な改善を促す審査をするための発電所特性を把握する仕組みの強化」という部分については、3月にほぼまとめて保安院に提出しようという矢先に事故がございまして、これも未提出になってございますが、基本的には検討は終わっております。
次に、14ページ目でございます。ここからは安全研究関係の御紹介になります。
まず、1つ目に御紹介する内容は、JNESの柏崎耐震安全センターにおける研究の1つでございます。22年11月にできたセンターの近隣で3,000mの深部ボーリングをして、ここで地震観測をする、その結果、地中の評価方法について実施するという研究を行っておりますけれども、これについて、順調に3,000mのボーリングが掘削されておりまして、これから地震計を入れて実際の観測が始まるというところまで見通しをつけているところでございます。全部で20億円ぐらいかけてやっている研究でございますので、是非ともこれは成功させなければいけないということであります。
次に、15ページ目でございますが、これは耐震機能限界試験の御紹介でございます。耐震設計指針の中に「残余のリスク」を評価するというところがございまして、今後、この「残余のリスク」の本格的な評価が始まるわけでございますけれども、その際に、原子力発電所の主要な機械や配管が強い地震動に対しどれぐらい余裕を持っているのかというデータを持っていませんと、適切な評価ができませんので、22年度については、非常用DGでありますとか、配管サポート用のスナバといったものを実際に振動台で揺らしまして、どのぐらいの余裕があるかというデータ取りをしております。これを使って今後は精緻な評価ができるようになっているということであります。
続きまして、16ページ目でございます。ここも研究の紹介でございますが、将来、国内の原子力施設を廃止措置する場合に、廃止措置終了確認をどうやって行うのかが懸案になってございますけれども、その際に周りの環境の汚染の程度を予測する方法が大事でございまして、その手法開発をした結果を解析しております。成果としては、こういったデータが保安院の検討会にかけられまして、基礎データとして使われているという成果があります。
次は、国際関係でございます。22年度は大変大きな国際会議を多く実施したわけでございますけれども、その一例としては、まず、国際TSO会議の開催でありまして、22年10月26日から3日間の日程で東京において行われました。これはIAEA主催の国際会議ではございますけれども、ホスト国として日本が、当JNESがホストとして会議の運用に当たったものであります。結果として45か国から230名が参加されまして、世界的な原子力安全・核セキュリティの評価の中で技術支援等ができる貢献、どのような行動が必要かというような議論が積極的になされまして、成果を上げたものと思っております。
それから、次の18ページです。ここも先ほど理事長から御紹介がありましたが、22年度は新興国の支援を強化しようということで、特にベトナムのVARANSとの間で協力覚書を結びまして、トレーニング関係で既に研修を実施しておりますし、引き続き法制度整備支援ということで、日本のいろいろな指針類の紹介などをしているところでございます。
また、中国などともそういった研修を引き受けておりまして、実施しているところでございますし、これからマレーシアなどとも話し合い、交渉に入るということになっております。
それから、新興国支援をするために組織を変更おりまして、国際室の中に「新興国支援センター」を設けまして、そこで活動していくことを決めております。
それから、19ページ目でございます。今度は柏崎の関係ですが、ここで原子力耐震安全シンポジウムを開いたという件でございます。センターができておりますので、最初の活動として、平成22年11月24日から柏崎市で実施いたしました。耐震関係の世界の研究者の方々等、多く集まっていただきました。合計28か国、568名ということで、大変多くの方に参加していただきましたし、また市民向けにも活動しておりまして、そういった市民講座が大変活況を示していたということで、大変うまくいったシンポジウムではなかったかなと思います。
次の20ページ目でございます。これはIAEAとの関係の国際業務の一例でございますけれども、やはり耐震・津波関係、いろいろ課題がございますが、特に耐震安全ということで、日本が新しいEBP、特別拠出金事業を提案いたしまして、これに賛同する拠出国、16か国28機関との間で新しいEBPが始まったということであります。これがうまくいけば、日本のさまざまな基準類をIAEAの基準に反映して、こういったものが世界で使われる基盤になると思っております。
話が変わりますが、次の21ページ目からは広報関係の話でございます。広報手段としては、インターネット、ホームページというのは大変重要なものでございますけれども、JNESのホームページについては、過去から、もっと見やすくならないかということで、随分改良を加えてきているわけでございますが、その成果が出まして、2010年度の調査、民間調査でございますけれども、全独法中1位ということで、大変使い勝手のいいホームページという認定を受けております。
それから、22ページ目でございます。これも22年度の柱でございますけれども、やはり独立行政法人の活動を支えるのは人でございますから、今後、ベテランの方々が抜けていく中で、いかに組織の力を維持するかということで、人材の開発を強化しよう、それから、人材を確保するということについて、大変活発な活動を行ったわけでございますが、その1つが組織的対応でございますけれども、総務部に人材開発室というものをしっかりつくりまして、そこで活動ができるように経営資源を投入しているわけであります。あと、リクルート活動もしっかりやろうということで、中に検討会を設けまして活動を行っているわけであります。
それから、制度的なものを幾つか用意しておりまして、例えば「人材の確保」の真ん中辺に書いてございますけれども、若手の博士号取得者、ポスドクでございますけれども、こういった方々にキャリアパスを提供するということで、3年ほどJNESで一時的に働いていただいて、もし本人もいいし、JNES側もいいということであれば、そのままJNESの職員になっていただくというような新しい制度をつくりまして、今、2名の方を採用しております。
それから、22年度にリクルート活動を一生懸命やった結果、24年度の採用予定者数10名に対して、現時点で82名の応募がございまして、現在、選考中でございます。
あと、新しい制度としては、JNES職員のOBの有効活用ということであります。これは、ベテランのOBの方々がお元気であれば更に活躍していただくということで、原子力安全人材バンクという形で登録をいただいて、何かあればお手伝いいただくという仕組みを整えているわけです。実は、福島の事故の対応でも、この制度はフルに活用されまして、たくさんのOBの方に来ていただきましてお手伝いいただくということもやっております。
それから、23ページ目でございます。人材の育成。これは、どちらかというと新卒者を採用した後に、いかに育てていくかというところであります。例えば、新人向けの教科書も22年度には整備いたしました。8分野、30テーマ、およそ3,000ページの教科書、教材ができております。
それから、職員の専門性を把握しながら仕事をするという意味で、職員の専門性を登録するウェブシステムを中につくって、どういった専門性を持っているか把握しながら研修を行うという体制も整えております。
あとは、機構の業務に必要な外部資格、例えば、技術士でありますとか、そういった難しい資格の取得を奨励して支援する制度をつくっております。
あと、トレーニングとしては、米国短期研修制度を創設しましたり、語学研修を支援する制度、それから、欧州規制機関が支援する夏期スクールに若手を派遣しています。
それから、トレーニングだけではなくて、専門的な知識や国際能力を養成するためには、やはり外部に出してということもございまして、22年度から活発にIAEA等の国際機関に派遣するということをやっておりまして、現在9名派遣されているところであります。
それから、研修関係は、年間1人3回以上という目標値がございますが、実績としては5.5回で、上回る成果を上げております。
それから、24ページ目でございます。この辺りからまた話が変わりまして、効率的・機動的な組織運営をしたのかということに関する説明でございます。例えば、先ほどの地震、福島の事故に関しましては、日々事態が変わっていくわけでございますけれども、そういった事態の進展に、合わせまして機動的に技術支援を行うのに適切な専門チームを中につくりまして、そのチーム単位で活動させております。
それから、一カ月、二カ月たってくると、IAEA等で事故状況の報告が必要になるであろうということも想定さましたので、こういった事故調査報告書の策定を支援するために、組織横断的な内部の専門チームをつくりまして、支援できるようにするということもやってございます。
実際にこういったチームを活動した結果が、いろんな報告書や、IAEA向けの報告などに生かされているところであります。
それから、25ページ目でございます。機動的・弾力的な組織運営の1つとして、クリアリングハウスの強化を行っております。事故が起きまして、その教訓が出てくるわけでございますが、その教訓をうまく抽出しまして、次の規制に結びつけていくという仕組み、流れ、これを的確にやる機能をクリアリングハウスの機能と称しておりますけれども、一言で言うと、これをJNESの中で自立的にできるように組織を変えております。JNESの中で、事故の分析から、規制の対応方針の案まで一貫してできるようにという体制を組んでおりまして、22年度には2回ほどそういった取組みの中で、委員会を開催しております。ただ、22年度は、3月までは余り大きな事故はなかったわけでして、その関係では一斉に取り組まなければいけないという事故はなかったことになっております。
続きまして、26ページ目でございます。この辺りから品質マネジメントシステムの話になりますが、まず、全業務に対する品質マネジメントシステム、QMSでございますが、これについてはもう仕組みがございます。そういう規程類がございまして、それに沿って活動しておりますけれども、各部に対してセルフアセスメントを求めまして、その中から抽出された推奨事項については、既に23年度事業に反映するように進めております。
あと、各部のセルフアセスメントでは足りない部分については、外部の評価者の力をかりまして、何例か、実際の業務プロセスの分析などを行いまして、何か改善すべき点がないかということも内部の取組みとしてやっております。
それから、(2)の溶接検査一部未実施につきましては、先ほど理事長からお話があったように、やはり組織要因があるということでございまして、この組織要因をカバーするための取組みとして、例えば、検査部門が3つございます。検査業務部、福井事務所、本部、こういった部門を統一的に見る担当次長を任命しておき、3部に対して水平展開がうまく図れるようにしておるわけでございます。このような取組みを実施しているところであります。このような取組みを実施しているところであります。
それから、27ページ目でございます。今度は安全研究全体の話としまして、外部の評価を受けておりますので、それを御紹介したいと思います。「原子力安全研究評価委員会」という、これは前の外部評価委員会を改組しまして、新しい委員会名にしておりますけれども、この委員会が昨年から2つの役割を持って活動していただいております。1つは、22年度の研究の評価です。もう一つは、それを踏まえた新しい研究計画の内容の審査であります。この2つをやっていただいております。
まず、昨年度、22年度の試験研究はどうだったかということですが、棒グラフにございますように、63テーマについて評価をいただきまして、57がおおむね計画どおり進捗しているということで、それを上回るとしたものが6件でございます。年々悪くなっているように見えるんですけれども、私どもとしても、先生方にはいつも厳しく評価いただきたいということでお願い申し上げて、厳しく見ていただいているという結果がこういう形になっているのかなと思っております。
それから、研究計画の方も、先生方にいろいろ御提言いただきまして、6つほどの提言をいただいて、それを反映する形で新しい安全研究計画をまとめてございます。特に先ほど福島のところでお話をいたしましたように、7つの緊急テーマも追加して研究計画をつくっております。
それから、28ページ目でございます。「規格基準評価委員会」の設置ということで、これは学協会規格に対する外部評価という欄で再掲しておりますが、こういったものが外部評価のツールとして使われているわけであります。
それから、29ページ目でございます。科学的・合理的判断に基づく業務の実施というところであります。再掲で幾つか書いてございますので、そこは飛ばしますが、「判断根拠の透明性確保」というところでは、1つ御紹介しておきたいのは、私どもの発表でございます。いろいろ事業をやりまして、成果が出てまいりましたところ、22年度については233件、学会発表でありますとか、論文発表でありますとか、そういったものを実施しておりまして、こういう機会を通じて、外の方からいろいろ批判をいただいたり、御意見いただいたりしながら透明性を確保しているということを続けているわけであります。
それから、30ページ目でございます。この辺からまた話が変わりまして、業務運営の効率化のパートでございます。まず、独法につきましては、一般管理費、事業費ともに年率平均3%であるとか、1%の削減が目標として与えられているわけでありますけれども、この両方について、いずれにしましても、私どもとしては達成できているという状況でございます。
それから、31ページ目でございます。人件費の削減。人件費も削減するように目標が設定されているわけでありますけれども、2つございまして、17年度基準で見た場合でも5%カットするという目標については、今のところ下回っておりますし、それから、19年度基準で見た場合でも、4%以上の削減目標は到達できる見通しでございまして、ここ1年、この人件費については下げているということであります。
次に、対公務員指数、ラスパイレス指数ですけれども、これについては昨年から見ますと微増でございます。地域・学歴勘案で102.2になってございます。この理由としては、私どもの組織の特色ではございますけれども、ベテランの職員が大変多いんでございますが、56歳以上の方の役職任用をいたしまして、この方々の給料のベースが高いものですから、そういったことが主な影響として微増になっているということであります。
続きまして、32ページ目、契約の関係でございます。契約の適正化も独法に課せられた大きな目標でございますけれども、これにつきましては「契約監視委員会」を設置してございます。これは私どもの両監事2人、あと、外部の公認会計士の方、弁護士の方に入っていただきまして、私どもの契約関係を逐一チェックしていただくという取組みでございますが、22年度は3回、会議を開きまして、その際に逐一、全部の契約について見ていただいているということであります。この契約の関係は、平成22年4月に理事長通知として出しました「公告期間の延長」でありますとか「入札説明会の開催」という15項目の改善項目を実施しながら、引き続き取り組んでいくということであります。
次に、33ページ目でございますが、契約の適正化、自己評価ということであります。まず、随意契約のことを示しておりますが、左側が件数ベースで見た随意契約の減少を示したものであります。着実に随意契約を減らしておりまして、22年度では8%ぐらいまで落ちている。
それから、金額ベースで見た場合でございます。これもグラフでは下がっていることになります。ただし、※をつけてございますけれども、本部のビルの賃貸契約をどうしても定期的にやらなくてはいけなくて、たまたま22年度にビルの契約があったものですから、これを単純にカウントしてしまいますと、数字上は14%になってしまうんですけれども、それを除けば、それ以外のものについては、随意契約を相当減らしてきたことがわかります。
次に、34ページ目は、一者応札の関係であります。上が件数ベースで、下が金額ベースであります。これについても着実に下がっておりまして、件数で43%ぐらいまで下がってきている。金額でも55%です。一者応札率を下げるという目標については、おおむね達成しております。
ただ、現在の43%について、引き続き更にどんどん下がっていくかどうかということについては、やはり一部特殊事情がございます。原子力関連の研究でありますとか、高い技術力を求める発注はどうしても相手が限られるということがありますので、さまざまな取組みを続けてまいりますが、今後どこまで下がるかというのは、これからトライしていくことになります。
それから、35ページ目でございます。ここら辺は、昨年の12月に行革の関係で「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」が出されまして、その中でJNESに個別に宿題といいますか、課せられた義務がございます。
その1つが、本部ビルが今、2つに分かれておりますけれども、これを統合しなさいということが書かれております。これは23年度以降実施になってございますが、4月までに物件を決めておりまして、今年の9月には本館・別館を段階的に1つのところに集約する予定でございます。この結果、1か所に集まりますので、事務の効率化が図られるのと、見つけました物件の耐震性が今よりもずっとよろしいものですから、耐震性の確保もできておりますし、あと、契約で家賃が少し安くなったということもございまして、コスト削減も図れるというところであります。
それから、36ページ目でございます。ワシントン事務所につきましても、先ほどの閣議決定で管理経費の引き下げを求められております。これにつきましては、22年度中に何をカットするかということについて内部で決定ができておりますので、その結果に従いまして、23年度は管理経費10%以上、金額にして600万円以上ですけれども、これをカットできる見込みと考えております。
それから、37ページ目でございます。ここも常に着目されているところでありますけれども、ITコストのようなものを下げるという話であります。
まず、外部能力の活用については、ここに書いているとおりでございまして、従前からアウトソーシングできるものはしているということでして、特に22年度はサーバを効率化しようということをやっていましたので、専門家のアウトソーシングをしているというのが特徴でございます。
それから、情報化の推進でございますが、これも予算管理でありますとか、財務管理でありますとか、そういったところのシステムがさまざまあるんでありますけれども、新しくするものは新しくしているということであります。このコストの関係につきましては、22年度に比べまして23年度では30%以上下げてくださいというのが目標でございますが、これについては今、仮想化サーバ技術というものを使って、60台あるサーバを16台とか、そういうところまで減らしましてコストを下げるという計画ができておりまして、今、調達をしているところでございます。
次に、38ページ目でございます。ここからは内部統制を説明した部分でございます。ここに書いてあることは、実は昨年も説明したこととほぼ同じでございますけれども、きちんと記載するということで、細かく書いております。ここはお読みになっていただければと思うのですが、基本的には理事長から指示が明確に伝わるように、いろんな会議が催されておりまして、その中で理事長の意思が伝わっているということ。それから、そういった法人のミッションについても、役職員にはさまざまな機会でそれが見えるように、ホームページ、イントラの画面でありますとか、ポスターでありますとか、そういったもので確認できるようになっているということを書いております。
それから、39ページ目でございますけれども、例えば、組織として考えなければいけないリスクは何かということについても、理事長が主催いたします理事長ヒアリング、年3回ございますが、この中で明示的に各グループのリスクは何かという議論をしまして、それを認識した上で業務を進めるということをやっております。
それから、次に40ページ目でございます。ここは、監査機能ということで、監事の仕事についてまとめて書かせていただいているわけでございます。
例えば(1)でございますが、私どもの監事は、理事長が行いますさまざまな会議にすべて出席していただいておりまして、その中で、理事長がどういうところについて訓示をし、進めようとしているのかということを把握していただいておりまして、そういったことを踏まえて、私どもの日々の事業について逐一見ていただいているというのが実際のところでございます。
(2)でございますが、監事監査で把握した改善等についての法人の長等への報告でございますが、例えば、契約につきましても、大きな契約、1,000万超に加えて、100万円以下であっても監査対象として見ていただいておりまして、気づきの点等をまとめて理事長に御報告していただいているところでございます。それから、先ほどの契約監視委員会でも議長を務めていただいておりまして、そこで契約の改善点をまとめていただいているということであります。
それから、(3)は内部監査でございます。これは理事長が監査室長等に命じて行わせる監査でございますが、着実に実施しているところであります。
それから、41ページ目は情報セキュリティの関連等でございます。情報セキュリティは、グラフがございますので、そこを見ていただきたいんですが、大変重要な内部統制でございますので、100%受講するということで、しっかり研修を行っているところであります。
時間がないので、最後の方になりますが、42ページ目から、私どもの自己評価であります。かいつまんで、簡単に御紹介いたしたいと思います。
まず、人材の確保・育成のところについては、これは大変重点的な取組みをいたしましたので、年度の計画を超えた成果が出たものと思っております。
それから、組織運営の高度化でございますけれども、事故等での専門チームの組織化、それから、先ほどのクリアリングハウス機能を生かすということでの組織運営を変更したということでございまして、これも年度計画を超えた成果だと思っております。
それから、効率的・機動的な組織運営のところでございますが、これは原子力安全研究評価委員会を従前のものから改組いたしまして、機能を上げてやっております。公開の会議ということで、大変参加者も増えている状況でございますが、そういった形で年度計画を達成しております。
それから、科学的・合理的判断に基づく業務のところは、目標の100件の発表は達成しておりますし、ここは年度計画を達成したものと思っております。
それから、業務の効率化でございます。ここも目標としていますさまざまな、一者応札割合等についてですが、すべて達成見込みでございますので、年度計画を達成しているものと思っております。
それから、44ページ目でございますが、業務・システムの最適化のところでございます。ここも、あらかじめ予定していたコストの3割カットとか、サーバシステムの変更ということで着実にやっておりますので、年度計画を達成していると思っております。
それから、内部統制につきましても、さっき御説明したとおり、さまざま実施しておりますので、年度計画を達成していると思っております。
それから、8番目、入札・契約に関する事項でございます。ここも年度計画の達成はなされている。
それから、役職員の給与のところでございますが、給与総額については引き続ききちんと下がっているわけでございますので、そういう意味では年度計画を超えているかなと思っております。
それから、46ページ目、今度は個別の業務でございますが、検査等業務も、基本的には順調に検査等を実施してございますし、総合活動評価、保安活動評価なども実施できましたので、年度計画は達成したものと思っております。それから、先ほどの島根や溶接の検査漏れ等についても着実に対応を取っておりますので、そういう意味で実施しているということであります。
それから、安全審査等関連業務ですが、これもクロスチェック等々、要請のあったものはすべて実施しておりますので、年度計画は達成しているということであります。
それから、3番目の防災関連業務でございますが、これは先ほどの福島の関連の対応でございますが、精力的に活動したという意味においてはよかったんではないかと思いますが、一方でオフサイトセンターなどが機能不全に陥ってしまったというトラブルもございました。そういったマイナス面もあり、自己評価は、難しいと思っております。
それから、安全研究・安全情報の関係でございますが、これも、規制制度の改善について積極的に提案してございますので、そういった取組みは評価していただけるものと思っておりますし、年度計画を超えた成果と思っております。
最後に、国際・広報事業でございますが、さまざまな大きな国際会議をこなしてきたこと、それから、ホームページが独法中1位を取ったということがございますので、年度計画を超える成果が得られたものと思っております。
長くなりましたが、以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、御質問、御討論お願いします。いかがでしょうか。
東嶋先生、お願いいたします。
東嶋委員
御説明ありがとうございました。
評価の基本的なことですが、地震対応のことも3月末日までの分を評価に入れるんですか。わかりました。
それとは別に質問なんですけれども、今回の地震と津波に際して、原因は今のところ、はっきりわかっていないにしても、1つは、津波の影響をもともとの施設のレイアウトがどのように受けたかというところもあったかと思うのですが、私自身は素人として、いろいろな発電所を見たときに、これは津波に対してはどうなんでしょうかという疑問を電力会社に質問させていただいたことがあります。そのときは、一応、対策は打たれていますというお答えをいただいて納得していたのですが、JNESが特にということではなく、これまでの安全審査と、それから、検査の活動そのものを振り返ってみますと、それぞれの機器が目的どおりに動くかということが主に検査されてきて、施設のレイアウトだとか、それから、地震や津波の最新の知見を即反映させたかどうかだとか、そういった大枠のところまで見ていたのかどうかという疑問を私自身、感じていました。
それでお伺いしたいのは、1つは、規制課題としてNISAから上がってきたものに対応するのは勿論、プライオリティが高いものとして当然なんですけれども、JNESの側から、こんな課題を研究したらどうだろうかとか、点検したらどうだろうかといったような提案を出されたものが、この22年度についてはありましたでしょうかということ。
それから、もう一つは、人材育成の場において、この内容を拝見しますと、研修に重きが置かれていますが、新卒の方々の中から私のような素朴な疑問を吸い上げて、中でもっと議論するような体制がありましたでしょうかということ。
それから、委員会が2つつくられているんですけれども、この委員会の方々はどんな分野の専門家の方々でいらっしゃって、どんなテーマで御審議というか、会議をされていたのかお伺いしたいんです。つまり、検査そのもののことについては非常にきちんとお仕事をされていたと思うのですが、もっと広い異分野の専門家を集めた幅広い知見という意味で、どんな活動をされていたのかというところをお伺いしたいと思います。
以上です。
大橋部会長
では、よろしくお願いします。
佐藤(均)理事
まず、規制課題に対するJNES側からの提案ということ、それに絡んで、前段で施設のレイアウトの話がございました。これまで津波に対しては、基本的には想定津波高さと敷地の高さとの関係で、ある意味では、それから先の議論が行われていなかった。要するに、超えたらどうなるかという議論について十分な議論が行われていなかったというのが基本的な反省だろうと思っています。そういったことから、それぞれのレイアウトについてまで、津波に対する防御性という観点から十分な議論がなされたのかということについては、これからさまざまな検証が行われると思うんですけれども、私はそういった視点からの分析も非常に大事ではないかと考えております。
福島のことに関する規制課題という意味では、細かいデータ等を整理して、これまで何が起こったかということが議論の中心になってきたわけでございますが、JNESとしては、そこから、今後規制に何を生かしていくべきなのかという分析がまさに問われているのではないかと考えております。そういった意味で、これからさまざまなデータ等の検証が進む中で、JNESとしての分析も行って、先日、IAEAに政府の報告書が出ましたけれども、JNESの側から更なる課題等、提案するものがあれば、積極的に行っていきたいと考えております。
それから、もう一つ、もっと一般的な意味での規制課題に対する取組みについては、クリアリングハウスの議論がございます。これは、国内はもとより、海外で起こったさまざまなトラブル等から、我が国の規制に反映すべきことがないかどうか、こういった観点から分析を行っているわけでございまして、その中の1つの成果として上がってきておりますのは、ここにあります火災防護。やはり火災というものについては、しっかりしたルールをつくらなければいけない。これまでは概念的な、基本的な考え方はあったんですけれども、それを評価する具体的な手法等が、十分ではなかったといった観点からは、こういった火災防護などについても、1つの大きな規制課題への対応として成果を上げてきているのではないかと考えております。
村上企画部長
委員会の関係は私から。2つの委員会とおっしゃっているのは、安全研究評価委員会とかだと思いますが、安全研究評価委員会につきましては、メンバーは基本的にはそれぞれの分野の先生でございます。例えば、耐震でありますとか、機械でありますとか、原子力であるとか、そういった先生に見ていただいているという意味で、御指摘のあったような幅広いという意味においては、多少専門に特化した委員会になっております。
一方で、そういった個別の分野の先生のほかに、全体を見ていただく先生として、全体統括の委員として、豊富な行政経験をお持ちの方などに入っていただいて、全体を見ていただくということはしているところでございます。
曽我部理事長
人材のところで質問があったんですけれども、どういう。
東嶋委員
人材育成のところの今年度の内容を拝見しますと、新卒の方などに2年間の研修とか、ありました。この字面だけ拝見しますと、ある知識を上から下に与えるというか、勿論、高度の専門知識が必要なので、そういう研修に重きが置かれているということで、それはそれで目標を達成されたのかなと思ったんですが、今回の規制対象として関係者が注力していた部分以外のところで、こういった事故の原因があったのではないかと私は思っておりまして、ですから、人材育成の部分で、新人ですとか、まだ経験の浅い方々から、疑問に思ったことを取り上げていって、内部で議論するような体制があるのか。それから、研究課題として取り上げていって、NISAに提案するような体制があるのでしょうかということをお伺いしました。
曽我部理事長
それでは、お答えさせていただきます。私どもは毎年数人から10人ぐらいの新人を採用しておりまして、初任研修という形で2年間、それぞれの配置された分野での基礎的な研修を行っている。その中で、例えば、海外に一定期間やるとか、あるいは研究所に派遣するとか、実務も研修させているわけでございます。
今、御指摘になられました点でございますが、まさに今回の福島の事故は大変不幸な事故でございましたけれども、新人にとりまして、ある意味で非常に勉強になる機会でございましたので、この緊急時体制の中に組み込みまして1つの研修機会を与えております。
それから、最初に私が申し上げましたけれども、JNESとして、どういう事故であったのかという、記録の保存と、考察して、それを総括していかなければ、今後のJNESは生きないと申し上げましたけれども、そういうとりまとめに当たっても新人を活用していきたいと思っております。
それから、直接規制課題とは関係ないんですけれども、例えば、リクルート活動等に当たって、新人のさまざまな意見を入れて、有効なリクルート活動を行って、それに反映させていくとか、そういう意味で、従来に比べまして、新人を活用する、意見を聞いていくという機会は非常に増やしていると考えております。
なお、今回の福島のような事態を考える時、むしろ非原子力関係者の方が物事の本質がよく見えることはあり得ることで、大変大事なご指摘と思います。ただ、JNESは専門機関ですので、行政のように外部の非専門家の意見を問うことはありませんし、特に若い人から何かを提言させる特別の仕組みはありませんが、JNES内では、風通しの良い職場つくりを心がけてはおります。
大橋部会長
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
そのほか、いかがでしょうか。山本先生、どうぞ。
山本委員
今回の福島の事故の直後から、JNESは総力を挙げて対応されたということで、事故の進展であるとか、技術的なサポートという意味では、非常によくやられているのかなという印象を持っております。
一方で、報道等されておりますけれども、ERSSが当初想定されたほどは活用されていなかったということなんですけれども、この点について、どういうふうに考えておられるかをお教えいただきたいと思います。
大橋部会長
ありがとうございます。
いかがでしょうか。佐藤さん。済みません、私が指名して。
佐藤(均)理事
ERSSについては、今回、停電だとか、さまざまな状況で十分使えなかったという報道がございます。当初考えていたものに比べれば十分ではなかったと思っておるんですが、一方、そういった事態を想定というか、考えた上で、あらかじめプラントごとに予備的な解析を行っていて、そういったものをベースに、保安院等に情報を提供したということが実態でございます。そういった意味では、非常に大きな災害の中でも、最大限できる対応は行ったということだろうと、私どもは考えております。
ただ、こういった事態に対して、今後、機能が十分発揮できるような、必要な改善は考えていかなければいけないのかなと考えております。
山本委員
ありがとうございます。
私は今、JNESの報告書等をかなり参考にさせていただきましたので、今までやられた業務が十分役立ったことは明らかだと思います。今後、ERSSについては、今、お話があったように、必要な対応を取られるということで、よろしくお願いします。
あと、もう一点よろしいですか。たしか昨年のお話ですと、JNESのメンバーの年齢構成が引退間近の方が結構多かったという印象を持っております。例えば、今回の事故対応では、そういうベテランの方が恐らく随分活躍されたんではないかと思うんですが、一方で、そういう方が数年のうちに引退されてしまって経験が失われてしまうことを心配しておりまして、先ほど理事長から、新人の方を投入しているというお話がありましたけれども、そういう経験を継承していくという意味で、ここで示されている採用計画が今でも妥当なのかどうか、そういう観点から御意見をいただければと思います。
大橋部会長
ありがとうございました。
お願いします。
曽我部理事長
人材の関係につきましては、3つ課題がありまして、1つは年齢構成です。余り高齢層に偏らないこと、できれば若返りを図ること。それから、大事なのは技術水準を維持すること。それから、全体としての人件費をできるだけ小さなものにしていくこと。
この3つが求められているわけでございますが、年齢構成と技術水準の維持につきましては、私はむしろ年齢構成に余りこだわらずに、当面は技術水準の維持が大事だと考えていまして、今、新人の話が出ましたけれども、中途採用にも力を入れております。この事故が起こる前までは、メーカー等が結構人材が逼迫していて、いい人材が以前ほどは採用できないという状況でございましたけれども、年齢を、例えば、60歳以上とか、場合によっては65歳以上まで広げれば、まだまだ優秀な人材に来ていただけるんではないかと思っておりまして、これからは多分、70歳ぐらいまでは元気な人は働く時代ですので、逆にそうしていかなければ、おっしゃるようにつないでいけない。新人が育つまで、まだ10年はかかりますので、しばらくはそういうふうな方針でおります。
大橋部会長
ありがとうございました。
そのほか、いかがでしょうか。では、遠藤先生、小笠原先生、東嶋先生の順でお願いします。
遠藤委員
御説明ありがとうございました。
まず、地震の関係ですけれども、お話が出ましたとおり、相当な努力をされたということはよくわかるんですけれども、それに対する成果が出たのか、出ないのかという点でいくと、どのように自己評価されているんでしょうか。こういう未曽有の事態というか、慣れないことですから、どういう成果を出すかというところまで見極めることはなかなか難しいと思いますけれども、努力対成果という観点からいくと、どんな評価を御自身、お持ちでしょうか。
佐藤(均)理事
これは私が答えていいのか、よくわかりませんけれども、何をもって成果だというところが私としては非常に難しくて、少なくとも事故が発生した以降、さまざまな混乱の中で一生懸命対応してきたことは事実なんですけれども、結果的に見れば、むしろ反省の方が大きく、十分な成果があったということを胸を張って言えるというのはなかなか難しいのかなと、個人的に思っています。ただ、制約された状況の中で、JNES職員は最大限の努力をしたと私は考えておりますけれども、それが結果として非常に立派な成果が上がったと言えるような状況かと言われると、やはり十分でない点が残ったというのが率直な感想というか、自己評価でございます。
大橋部会長
どうぞ。
片山企画調整課長
JNESはなかなか言いづらいところがあろうかと思います。そういう意味で、私が答えるのが適切かどうかはありますけれども、事故対応というのは、いずれにしても結果責任というのは問われるところだと思いますので、そういう意味で、今の佐藤理事の御発言も、そういうところから来た御発言だと思います。
我々はJNESにいろいろなことを依頼をいたしました。JNESがなければ回らなかったと確実に言えるのは、いろんな協力の中で、現地への緊急の役務・資材提供ですとか、内外への情報発信というところは、まさしくJNESがなければ全く、保安院だけでは回らない世界でございました。それこそ緊急に必要になる物資を調達をしていただいて現地に送る、あるいは、初めのころは24時間体制に近かったと思いますけれども、コールセンターをつくっていただいて、それこそ国民からかかってくるさまざまな電話に非常にベテランの方々が懇切丁寧に御対応いただいておりまして、即座にそういう態勢をつくっていただいて、やっていただいたというのも、JNESの機動力であり、あるいは組織としての底力だったんではないかと、正直思っております。
実際、事故の拡大の防止にどの程度というところについては、途中の経過なり、努力というところは当然あるんですけれども、やはり結果というところは常について回るところだと思っております。これ以上挙げるのが難しいんですけれども、これはJNESの所管課長というよりは、今回の事故対応に当たった課長としての発言ということで御容赦いただければと思います。
曽我部理事長
安全研究全体というよりは、御質問の趣旨は耐震の関係ということで理解しておりますけれども、これを長い目で見て、JNES、あるいはその前身のNUPEC以来の営々たる耐震の研究があるわけでございますけれども、それがどう生かされたかというと、それは確実に生かされております。
ですけれども、今回の福島の事故に関して、それがどう生きたかというと、残念ながら必ずしもすべて生きていない。1つは、地震動によって津波がどれぐらいの大きさになるか、これはまだ精度の高い予想ができていない。気象庁等、皆さんも、それは解明しなければいけないと言っているわけでございまして、我々は力不足であった。それから、そもそも福島沖、茨城沖でああいう巨大な地震が眠っていたのかというのは、地震学者がこぞって反省しているという状況で、それもまたJNESにとっては、そこまで予測は無理ではなかったかと思います。
1つ言えることは、柏崎で中越沖地震がありまして、あのときはマグニチュードはそう大きくなかったんですけれども、想定された揺れの3倍に近い大きな揺れがあって、非常に驚いたんです。あのときに原子炉を開けてみれば、そう大きな損傷はなかったということで、機械的な意味では、あるいは建物ということでは十分余裕があったというふうに安心してしまったんですけれども、大事なことは、自然災害は未知なる部分がたくさんある。場合によっては想定の3倍ぐらいあるんだと、あのときに悟っておれば、福島沖に関して、2年前に保安院の委員会で貞観地震の議論がされているみたいです。それと、あの中越沖地震で予想の3倍のものが来るということを結びつけていたならば、あるいはもう少し議論は深まったかもしれないという反省は我々にはあります。
ですけれども、JNESがそれを提案して、NISAや電力会社がそれを受け入れたかどうか、それはわかりません。あの時点では地震学者もまだ決着をつけていない、科学的にそうだということで、決める直前であったようですけれども、少し難しかったのかなと、これはあくまでも結果論に基づく反省でありますけれども、長い目で見れば、私どもの耐震安全面の力はありますし、十分保安院の行政に寄与しているけれども、こと今回に関しては非常に残念な結果であったと、そういうことでございます。
遠藤委員
もう一つよろしいですか。
大橋部会長
なるべく手短に。
遠藤委員
はい、手短に。私が申し上げたかったのは、原子力安全の体制全体のお話というよりは、我々はJNESを評価するので、JNESの責任の範囲はどういう範囲にあって、それに対して、どれぐらいきちっとやられていたかというところを確認をしたかったわけです。今回の震災の場合もそうですけれども、NISAから言われた範囲はきちっとやりましたということであれば、きちっとやったんだと思いますし、それができていなかったんであれば、できていなかったんだろうなということを評価したいと思いまして質問させていただきましたが、今、曽我部理事長から、こういう部分がありますよというイメージのお話をしていただきましたので、そうだろうなと思いますが。
曽我部理事長
最初に御挨拶で申し上げましたように、福島事故対応の非常時の態勢というのは、私どもが保安院に人を派遣しまして、事実上保安院と一体となって業務を行ったということで、保安院との境界がはっきりしないということでございまして、しかも、私どもがやった作業がどういうふうに保安院で生かされたかというのは、今の段階ではわからない、その評価には時間がかかると思っております。
一昨日、6月20日から行われるIAEAの閣僚会議に向けて、事故に関する政府報告書が出ておりますけれども、その記載を見ますと、JNESの名前は資料には出てくるんですけれども、本文にはほとんど出てきません。保安院がJNESの検討資料などを使っていろいろ行政判断をされたんだと思いますけれども、そこのところはまさに保安院にJNESの活動はどうだったかと聞いていただくほかは、今の段階では仕方ないのではないかと思っています。
大橋部会長
ありがとうございました。
では、小笠原先生、お願いします。
小笠原委員
手短にしますけれども、私がお伺いしたいのは、JNESの各業務の中で、検査に関してとか、あるいは有事対応の防災関連業務は御説明いただいたとおりかなと思うんですが、2番目の安全審査等関連業務の中の、今、遠藤先生がおっしゃられたように、JNESが本当にやるべきことをきちっとやっているのかどうかということに限定して評価をしなければいけないので、原点に戻って中期目標と照らし合わせて見てみると、業務実績表の16ページに中期目標から今期の実績というのがあるんですが、この左側にある、いわゆる事故等の発生を防止することができるかとか、事故等が発生した場合に外部に影響を与えることがないかを、事業者の解析とは独立に解析を行っているかとか、あるいは原子炉等規制法に基づき事業者が行う高経年化に関わる技術評価の妥当性の確認を行っているかとか、更に、その下なんですけれども、アクシデントマネジメント等の妥当性を検証するための評価をやっているかとか、これに対する今回の実績の答えが、この概要のパワポの46ページの5行では全然わからないので、実績表の16ページから、該当個所で言うと18ページぐらいまでだと思うんですが、要点だけ言いますと、例えば、クロスチェック解析を、この辺がよくわからないんですけれども、(1)の中国電力の許可申請(クロスチェック解析は実績せず)とか、あるいは次の東海第二発電所の許可申請は行われなかったとか、こういった点がどういうふうに評価したらいいのかということ。
あと、もう一つの論点である高経年化対策関連技術調査というのが18/85の右上にありまして、ここには、今回被災に遭った福島第一原子力発電所1号炉の40年目についての技術的妥当性確認を行いというふうに書かれていまして、要は、やったか、やらなかったか、やった結果、どういう問題点を保安院に出されたか、それは今回こういうことになって、どれくらい生かされたのかどうなのか。
それも踏まえて考えると、この事故評価結果の5行あるうちの最後の2行の「今後も重要性・緊急性のある事業の予算執行を柔軟に行い、効果的・効率的な事業運営を図る。」という、「今後も」ということが、今までちゃんとやっていて今後もと言えるのか、その辺りを教えていただければと思います。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、お願いします。
佐藤(均)理事
クロスチェック等についての御質問でございますが、22年度業務実績表の書きぶりなんですけれども、16/85ページの、22年度の計画では、中国電力の上関原子力発電所の設置許可申請が提出されて、その申請書の中で解析評価はいろいろ行われておるんですけれども、それらはコンピュータコードを使って解析しているものですから、出てきた結果だけでは妥当性がなかなかわかりません。そこで、私どもが別途持っております別の解析コードで計算をしてみて、申請者の計算結果が妥当かどうか、間違いがないかどうかということを確認する、これがクロスチェックの意味合いです。ここにあります上関原子力発電所の設置許可申請は当初やる予定でいたけれども、具体的な審査が思ったほど進んでいなくて、結果的にはクロスチェック解析をやるところまで至らなかったということでございます。
それから、次の東海第二の出力増加についても、当初、申請があるという計画で私どもは把握しておったんですけれども、申請自体が行われていないことから、具体的なクロスチェックは、計画では項目としては上がっているけれども、行われなかったと、こういう意味合いでございます。
それ以外では、例えば、敦賀の3,4号炉だとか、高経年化技術評価がありますが、高経年化技術評価は、30年目、40年目に、それぞれの運転開始後の節目で、古くなったプラントが今後どういった点検で機能を維持していくことができるのかについて、詳細な技術評価書が事業者ごとに出されてくるものです。これは非常に膨大なもので、それを私どもの専門家が一つひとつチェックして、その評価が妥当かどうかということを確認するという作業がございまして、そういったことを行って保安院の評価の妥当性判断に資するデータを提供したと、こういう意味合いでございます。ですから、それぞれ何か特別に新たなことを生み出すというよりも、申請で出てきた中身を、より別の視点、専門家の視点から、問題があるか、ないかということを確認するというのが、ここにおける主な業務でございます。
大橋部会長
どうぞ。
小笠原委員
そういう意味では、この中期目標に掲げている項目をきちっとやっていて、その辺が非常に難しいんですけれども、その過程の中で気づくようなことを、もう少し、本来は提案をしなければならないけれども、そこはしなかったという感じなのか。
佐藤(均)理事
先ほども言いましたように、新たなものを生み出す、考え方をつくるというものではなくて、出てきた申請書なり、評価書の中身をチェックするというのが主な業務でございます。当然、その中で不適切な部分があれば、それは修正という形にさせますけれども、出てくるものは、結果として申請の中身に問題があるかないかという形での評価結果になりますので、そういった意味では、何か新しいルールができるとか、新しいテーマができるとか、そういう生み出すようなものとは若干意味合いが違っているのではないかと思っています。
小笠原委員
そういう意味では、文面にはないですけれども、解析というのも、決まったルールの中での解析を行いとか、高経年化についても、決まった技術評価について妥当性の評価をしているということで、そのとおりにはやっていたという、そこがJNESとしての役割。
曽我部理事長
ちょっと補足しますと、クロスチェックとか、高経年化の評価というのは、保安院の手続の1つに組み込まれておりますので、我々の評価やチェックが終わらないと保安院も前に進められないわけです。そのチェックの中で、おかしなものもまれにありますが、こうした念のためのチェックは、長期的に見たら、もう必要ないんではないかという意見があってもおかしくないんですけれども、今は保安院からの指示に基づきましてやっているのが現状です。
大橋部会長
そういう性格の事業ですので、質・量を上回ったという性格ではありませんけれども、淡々とという側面かと思います。ありがとうございました。
それでは、東嶋先生、手短にお願いできれば。
東嶋委員
簡単な質問です。パワーポイントの印刷の31ページで、人件費の微増理由が56歳以上の者の役職任用とありますが、これは具体的にどこに資料があるんでしょうか。こちらの概要から、細かい方に何ページ参照というのがあるとわかりやすいんですけれども。
村松総務部長
恐れ入ります。総務部長の村松でございますが、資料1-2の86ページでございまして、後ろから2ページ目の業務実績表のところです。
東嶋委員
そのどこですか。何行目。
村松総務部長
ラスパイレスの説明なんですけれども。
東嶋委員
具体的に56歳以上の者の役職任用というのはどういうものですか。
村松総務部長
審議役ですとか、そういった役職になります。済みません、この資料の中には直接書いてございません。
東嶋委員
後で教えてください。
大橋部会長
では、その点は具体的に、また御連絡いただいて。
村松総務部長
済みません。すぐに用意してお送りします。
大橋部会長
それでは、よろしいでしょうか。引き続きありましたら、大変申し訳ありませんが、事務局経由でお問い合わせいただきまして、回答いただくようにお願いをして、もう一つの議題がありまして、時間を少し早めにという委員の先生もいらっしゃいますので、これで議題の1を終了にさせていただきます。御質問、御討論ありがとうございました。
議題の2へ入りたいと思いますけれども、冒頭、事務局から御説明ありましたとおり、JNES殿には御退席いただくことになっておりますので、御来席、御説明、どうもありがとうございました。
(JNES退席)
大橋部会長
それでは、議題の2につきまして、事務局から御説明をお願いします。
杉山機構業務班長
それでは、議題2ということで、資料2に基づきまして私から御説明させていただきます。資料2及び参考資料4~8が関係する資料になりますので、随時引用しながら御説明申し上げます。ただ、こちらにつきましては、基本的に昨年と同じような構成になってございますので、失礼とは思いますけれども、若干はしょりながらの御説明をお許しいただきたいと思います。
まず、資料2をおめくりいただきまして、ごらんいただきますと、表が左側と右側に分かれた構成になってございます。これは、委員の皆様方にこれから評価をしていただくわけなんですけれども、その評価をしていただくに当たりまして、先ほどJNESから説明がございました中期計画という業務の目標と、それに対する彼らの行った実績、そうしたものを右と左に並べまして、基準となる22年度の業務計画が左にございまして、それに対応する実際のJNESの実績、そうしたものを右側に置きまして、対比しながら御判断いただけるような表をつくったものでございます。
2ページ目にまいりますと、委員の評価欄がございます。ごらんいただきますと、評価として、AA~Dまでのいずれかをつけていただく。また、その下に、B以外の評価をいただく場合には、その理由のコメントを書いていただきたいと、こういう欄がございます。
ここで参考資料を用いて補足の御説明を申し上げます。参考資料4をごらんいただきたいと思います。こちらは昨年御紹介した評価基準の資料でございます。この資料をごらんいただきますと、Iの「2.評価項目」がございます。この評価項目で(1)~(4)までございますが、業務運営の効率化、国民に対して提供するサービス、それから、めくっていただいて、財務内容の改善、その他という4つの柱がございます。今回は、この4つの評価項目の内、(1)の業務運営の効率化と(2)の国民に対して提供するサービス、この2点について、先ほどJNESから説明していただいた内容について、評価していただくわけでございます。
次にIの「3.評価基準及び方法」をごらんいただきますと、評価の基準として、AA~D、それぞれがどういうような評価基準になるかということを記載してございます。Bを基準にしまして、AAが実績に対して質・量ともにパフォーマンスとして上回った。Aについては、質・量どちらかが上回った。逆にC、Dになりますと、Bという実績に照らして劣っていると、こういう評価がなされるようなことであれば、これらに従って、先ほど申し上げた委員評価の欄に評価をつけていただくと、このような御理解をいただきたいと思います。
その他、この参考資料では、それぞれの評価項目に対するウェイト、重みづけといったものの考え方も御紹介してございますが、これらについては、昨年度に御説明した内容と同じ内容でございますので、時間の関係もございますので、大変失礼ながら省略させていただきます。
続いて、残りの参考資料5~7がございますけれども、こちらについても若干御説明申し上げます。
まず、参考資料5と6でございますが、こちらは総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会、我々の行っておりますJNES部会の更に上位に位置する評価委員会が出しております評価の視点に関する資料でございます。これは、我々が評価した内容について、後々この評価委員会で更に二次評価を行うという仕組みとなっている中で、総務省の評価委員会がどういう視点で評価をするかといった指針を出しておる、そういうものでございまして、参考資料5では、2ページ目をお開きいただきますと、「1.政府方針等」から最後のページの「9.業務改善のための役職員のイニシアチブ等についての評価」の9項目について、特に評価項目としていると、そういうような説明の資料が参考資料5でございます。
次に、参考資料6として御用意しておりますのが、本年度の評価の中で、先ほどの9項目の中で特に注意して見ると評価委員会が言っておるものの紹介でございまして、「保有資産の管理・運用等」と「内部統制」、この2点について、よく注意して見ると、このような評価の方針が示されてございます。
したがいまして、今回御用意いたしました資料2の中で「内部統制」というものが御説明として入ってございますので、これらについては少し御留意いただきながら評価をいただけたらと思います。
なお、もう一つの「保有資産の管理・運用等」という視点につきましては、次回、財務諸表の御説明がございますので、それらをお聞きいただいた上で、御評価いただくように考えてございます。
最後に、参考資料7と8についても御説明申し上げます。こちらは、JNESがさまざまな取組みを行う中で、先ほどの中でも出てまいりましたけれども、政府として独立行政法人に対して努力をいろいろするように求めておる、そうしたものについての参考資料でございまして、まず、参考資料7の1ページを開いていただきますと、JNESに対する具体的な取組みということで、経済産業省の独立行政法人の改革の中で求められていることが3つ記されてございます。こうした要求に対して、JNESは日々取り組んでいるということが先ほどの御説明の中でも触れられていたわけです。
それから、参考資料8でございますが、こちらは平成22年12月7日に閣議決定された「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」というものでございまして、この資料の最後のページを見ていただきますと、こちらでもJNESに対して、事務・事業の見直しとして行うべきもの、あるいは資産運営の見直しとして行うべきものが個別、具体的に記されてございます。こうしたものに対して、JNESが今、取り組んでいる内容も、先ほどの資料の中で説明として入ってございますので、その参考資料ということで用意させていただきました。
甚だ簡単ではございますが、以上で私の説明を終わらせてもらいます。
大橋部会長
ありがとうございました。
東嶋先生、まだ2、3分よろしいですか。では、先に今後のスケジュールについて御説明いただけませんでしょうか。
長谷部統括安全審査官
わかりました。ただ今、御説明をさせていただいた評価シートでございますけれども、これにつきましては、6月22日までに御提出をいただきたいと思っております。先ほどお渡ししました電媒の中に評価シートが入っておりますので、それに打ち込んでいただくなり、今日お渡しした資料に手で書き込んでいただいても結構でございますし、いずれの方法でも結構でございますけれども、6月22日までに私どもに御提出いただければと思っております。いただきました評価コメントを踏まえながら、私どもで集計をさせていただいて、評価案をつくった上で、次回、7月1日の部会で紹介をさせていただきながら御審議をお願いしたいと思っております。
また、次回の部会では、6月末までに財務諸表の提出が独立行政法人には義務づけられておりまして、それを承認するに当たっては委員会の意見を聴取することになっておりますので、次回の部会では財務諸表につきましても御審議をいただきたいと思っているところでございます。
以上でございます。
大橋部会長
ありがとうございました。
それでは、また後ほど議論させていただきたいと思いますけれども、まず、東嶋先生、何か御質問、御意見があれば承りたいと思います。
東嶋委員
特にございません。
大橋部会長
よろしいですか。ありがとうございました。
それでは、議論したいと思います。この独立行政法人の評価ですけれども、もともと先生方御存じのように、無駄遣いの削減ということで、自民党政権から始まったものなんですけれども、独立行政法人の主体に説明責任をお願いをしながら、我々がサジェスチョンして、中長期的によりよい組織運営になるように我々がお手伝いするというのが本来の趣旨でありますけれども、総務省主導で独立行政法人を廃止を含めて見直していこうという側面があります。
今、事務局から御説明いただいた評価シートに評価の視点から、先生方の御判断で評価をいただきまして、それ集めて、とりあえず第一次事案として次回、御審議させていただければと思います。
今年の特殊性につきまして、今日、御議論いただきましたように、地震・津波という大変大きなことが起こりましたので、あれをJNESの業務としての評価にどう勘案するかというのは、例えば、360分の20でいいんではないかとか、JNESの業務として見ればいいんではないか、とはいえ、こういうことを防げなかったからと、いろんな視点があると思いますけれども、それは先生方お一人お一人の判断で御判断をいただきまして、また次回、集まって、全体の評価をどうするかということを議論させていただこうと考えております。
それでは、この評価の進め方に関しまして、順序が逆になって申し訳ありませんでした。先生方から御質問、御意見を承れればと思います。
あと、先ほど質問の時間が少なくて申し訳ありませんでした。いただいたコメントは今年の評価にも役に立つと思うんですけれども、来年以降、JNESがどうしていくかということにも役立ちますので、厳しいコメントでも、どんどん事務局当てにお寄せいただければと思います。
遠藤先生、どうぞ。
遠藤委員
実は、今日、震災対応に時間を使ってしまったので、この評価項目のメジャーな部分は相当パスしてしまっているので、この文章を読んだだけでどのぐらい評価できるか、なかなか辛いところがあるんですが、ポイントについて、またメール等でやりとりさせていただいて、それで判断させていただくことになると思いますが、よろしくお願いします。
小笠原委員
先ほど御説明いただいた内部統制の問題なんですが、恐らく有事対応の内部統制は評価しようがないと思うんです。もともとある手続がよくわからないですし、そのプロセスを検証するすべがない。ですから、そこは365分の3-45ですか、そういう形で評価をさせていただこうかとは思っていますけれども、それでよろしいですかね。
大橋部会長
勿論です。ありがとうございました。
山本委員
防災のところにつきましては、重みというのは、評価委員個々の考えで決められるのか、それとも先ほどお話ありましたように、365分の20に自動的になるのか、これはどう考えたらよろしいですか。
大橋部会長
私としては、先生方の御判断で、JNESの業務の日程としては360分の20ですけれども、意味合いとしては360分の350ぐらいの意味合いがありますので、事務局としてはどうお考えですか。なかなか難しい。
山本委員
つまり、この評価表に淡々と記入していくと、その辺の重みをどう考えているかというのは伝わらないと思うんですけれども、これはどういうふうにお伝えしたらいいでしょうかということです。
大橋部会長
そうですね。いかがでしょうか。
長谷部統括安全審査官
評価いただくのは、平成22年度のJNESの業務計画に対しての評価で、今回の福島のところは、防災という1つの項目の中での活動なんですね。それはそれで評価をしていただければよくて、全体評価というのは、全体の業務の中での位置づけが非常に大きいんであれば、それはそれでまた全体のところで加点するというか、そういったことはあり得るかと思いますけれども、とりあえず福島は防災のところで個別には評価してもらうということだと思います。
山本委員
一応、お話はわかりましたけれども、私、個人的には、淡々と評価すると、余り好ましくないといいますか、JNESが今回の件で果たした役割を正当に評価することにならないんではないかということを懸念しておりまして、私、次回出席できないんですけれども、その点については御勘案いただきたいと思います。
大橋部会長
わかりました。実質的には多大な貢献をしておられると思います。ただ、難しいのは、法律上は保安院の下で、保安院を助けながらやるという形になっていることと、もう一つ、今の評価基準では、JNESが何をやって、どういう情報を保安院に提供したのか、技術的な判断が反映され難いということ、もう一つは、法律、規定上の役割が明記していないということから、今回、大変申し訳ないんですけれども、JNESの御活躍を正当に取り上げてというのは微妙な感じがあるところもあります。もごもごとしか言いにくいんですけれども。
山本委員
わかりました。
大橋部会長
どうぞ。
片山企画調整課長
なかなか難しいのは、さっき曽我部理事長からの説明でもありましたように、保安院に常駐していただいてやっているケースが事故発生時のみではなく、今でも来ていただいています。例えば、保安院は毎日2回、記者ブリーフィングをやっていますけれども、そのブリーファーに対する技術的な側面からの説明ですとか、それは毎日2回、必ずある。あるいは記者会見にも横で同席をしていただいているとか、そういうような支援は、それはどう貢献しているのかを口で説明するのは、文字に落とすのはなかなか難しいんですけれども、そういう形で支援をしていただいているところが非常に多いというのが実態でございます。
遠藤委員
保安院としては、JNESは保安院の期待した役割を、この場面というか、震災対応においては果たしてくれたなと考えておられると思ってよろしいですね。
片山企画調整課長
結構でございます。
大橋部会長
そのほか、いかがでしょうか。どうぞ。
遠藤委員
これは本当はJNESに聞くべきですが、56歳以上の役職任用とありますね。これは今までやっていなかったのをやりましたという意味ですか。何でわざわざあのような表現で書かれたのか。
長谷部統括安全審査官
56歳以上の方を管理職に任用するとか、今回、そういった処遇をして、給料が上がった人が結構いたということなんですね。
遠藤委員
毎年そういうことがあるのではないですか。
大橋部会長
ラスパイレス指数が去年よりちょこっと、0.7でしたか、上がったんですね。
遠藤委員
例年であれば、56歳の方が管理職に任用されることはなかったということでいいですか。
片山企画調整課長
もともとそういう仕組みがあって、ラスパイレス指数が上がったんで、上がった理由の説明としてそれを書いたということだと思います。もともと制度としては、そういう任用の仕組みをJNESは持っておりましたので。
遠藤委員
今年の実績を見てみたら、56歳以上の人が多かったと、こういうことですか。
片山企画調整課長
はい。そういうふうに御理解いただければと思います。
大橋部会長
そのほか、いかがでしょうか。
それでは、大変お忙しい中、恐縮ですけれども、先ほどの6月22日までに御評価ということをお願いしたいと思います。一次評価ですので、また集まって、最終的に御審議いただければと思いますので、お気づきの点をどんどん書いていただくなり、御評価いただくということをお願いしておきたいと思います。
長谷部統括安全審査官
事務局からでございますが、本日の議事録につきましては、いつものとおりでございますけれども、私どもで案をつくらせていただいて、後日御確認いただきたいと思っております。御確認いただいた後、私どものホームページに公表を予定してございますので、よろしくお願いいたします。
大橋部会長
それでは、よろしいでしょうか。これで「独立行政法人評価委員会第20回原子力安全基盤機構部会」を終了したいと思います。どうも御審議いただきまして本当にありがとうございました。

問い合わせ先

経済産業省 原子力安全・保安院 企画調整課
電話:03-3501-1568
Fax:03-3580-8490

 
 
最終更新日:2011年7月12日
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