経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会(第19回)‐議事要旨

日時:平成24年7月11日(水曜日)10時~12時
場所:経済産業省本館17階 国際会議室

出席委員

木村分科会長、荒川委員、有野委員、有信委員、一村委員、小野寺委員、柏木委員、岸委員、呉委員、下村委員、須藤委員、高木委員、中村(信)委員、中村(道)委員、夏梅委員、橋本委員、平澤委員、古川委員、前田委員、松田委員、丸島委員、渡部委員、渡邉委員

議事次第

  1. 研究開発小委員会の活動状況について
  2. 評価小委員会の活動状況について
  3. その他

議事概要

事務局より研究開発小委員会の活動状況について説明。また、平澤委員及び事務局より評価小委員会の活動状況について説明。委員の発言の概要は以下の通り。

議題1 研究開発小委員会の活動状況について

委員からの発言

  • 未来開拓研究制度の来年度予算要求に向け、経済産業省と文部科学省は頻繁に打ち合わせを行い、本音の議論を行っている。省庁連携への両省の本気の取り組みを大きな一歩として評価。
  • 今まさに転機を迎える我が国にあって、将来を支える技術開発に全力で取り組むべき。
  • 技術開発立国である日本が、イノベーション立国となるためには、技術を価値に、経営に、イノベーションに変える力を持つ人材の育成が大事。
  • 技術研究組合は、イノベーション創出の一つのあり方として高く評価。
  • 我が国のイノベーションはプロダクトやプロセスに偏っており、モノ+ソフト、モノ+システム、モノ+サービスまでイノベーションの領域を広げていくことが必要。
  • 経済産業省の科学技術関係予算総額は、総合電機メーカー一社の研究開発費に相当。企業は研究開発費を比較的直近の製品開発に充て、その結果が10兆円弱の売り上げに結びつく。中長期的な研究開発を行う場合、企業であればその予算規模の10倍近い直近の製品開発研究を必要とし、更にそれが10~20倍の売り上げに結びつくという設計的な視点が重要。
  • 未来開拓研究制度のような長期的な視点での研究開発は必要。経済産業省がぶれることなく一貫した方針を持って、リスクの高い研究開発を主導していくことが重要。
  • 事業仕分けにより科学技術振興調整費が廃止され、プロジェクトの間接経費が減る方向。省庁連携の一つの方策として、他省庁のプロジェクトに参加した大学等に対し、文部科学省がマッチングファンド的に大学の間接経費を渡すことを提案。
  • 過去の半導体プロジェクトが一定の評価を受ける要因は、人材と研究開発投資が十分に揃っており、かつ、電機産業が次の事業の柱となるよう、企業が社運をかけてプロジェクトに取り組む姿勢があったため。現在は、大学及び国の研究開発法人が使命感を持って研究開発に取り組んでいる。企業の経営トップが判断し、直接参加して、社運をかけてプロジェクトに取り組むことが必要。そのためにも、国や大学への要望が通りやすい仕組みの構築をお願いしたい。
  • サンシャインプロジェクト時代には、プロダクト・イノベーションとプロセス・イノベーションを合わせて実施し、実際に社会をリードしてきた。
  • プロダクトに終始するのではなく、実現化手段としてのプロセス・イノベーション、ソリューション・イノベーションやサービス・イノベーションも視点に加えてほしい。
  • 文部科学省と経済産業省が共同で産学連携をやろうというのは非常によい動き。コーディネーター同士の連携も、関係府省共同の取り組みが出ると良い。
  • コーディネーターの見直しが必要。イノベーション創出人材の背中を押せるような若いコーディネーターが求められている。
  • 大学に基点をおいた何名かの若い人達を支援しているが、彼らは海外の空気を吸ってきており、彼らを支援することが日本の活性化につながる。
  • 最終的に消費財を扱っているところは小売り。実際に物を売っているところと如何に連携を取っていくかを考えた時に、通常のコーディネーターの意味が相当違ってくる。
  • 成果は出たが実際のマーケットには受け入れられてないという現象が起きている。国家プロジェクトの運営にあたっては、誰が最終的にその事業に責任を負って世界に打って出るのか、明確にした知財戦略を後押ししてもらいたい。
  • 事業となると文科省以外全ての省庁が絡んでくるので、その観点からも省庁連携の徹底が重要。
  • イノベーションの創出には、企業経営者が知財を事業に活かしていくことが必要。
  • 特に大型プロジェクトでは、川上(大学)、川中(独立行政法人)、川下(企業)がそれぞれ連携しないと川下の出口がうまくいかない。
  • 川上から川下までの知的財産全てに技術が関連しており、一体として事業化に必要な知財をどう確保するか、どう活用できるかの仕組みが最重要。
  • 「知財管理アドバイザー」ではなく、知財戦略アドバイザーであるべき。
  • 出口まで確実にプロジェクトを持っていくマネジメントを行う米国の実践的なPO制度のように、日本のPO制度はなっていない。投資効率を更に上げるためにはPO制度を実践的なものにすることが必要。
  • 企業の研究開発が短期化する中で、長期的な未来開拓研究制度は大賛成。但し、個別の施策に落とした時にもう少し頑張らないと、強い国日本にはならないのではないか。
  • イノベーションを収益化していくというプロセスの中で、サービス・イノベーションや、デザインブランド戦略への言及が必要。
  • 国家がIPのファンドを主導していく傾向が強い。海外で事業展開するためにどういう仕組みが必要なのか、IPの観点で議論していくことが必要。
  • 大学発ベンチャーは重要なポイント。大学の知財の中から大学発ベンチャーに至っているのは僅か1%程度。ベンチャー企業の数よりも少ない点については議論の余地あり。
  • 産学連携については、10年後、20年後のあるべき姿を見据えてやるべきことを具体化すべき。
  • 大学の主眼は研究であり、研究の成果を教育に反映させていくことが大学の使命。
    大学教員が産業界のニーズを的確に把握し、大学での研究や教育に反映させていけるよう、学生のみならず、教員にもインターンシップ等の仕組みが必要。
  • 平成24年度未来開拓研究テーマである蓄電池や人工光合成は非常に重要であり、国民にとっても分かりやすいテーマ。明確なメッセージとして、シンポジウム等で広く訴えていくことが重要。
  • 上海の華東理工大学では、大学の中に実証プラントを建設し、石炭の液化に関する研究を行っている。大学の目利き人材を活用し、学内で実証を行うような取り組みも重要。
  • 省庁間では連携が進みつつあるが、国の研究機関同士、ファンディング機関同士では、互いに対する認識が不足しているのが現状。更なる連携強化を要望。
  • 東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクトについて、海外のトップレベルの研究者の参画も含める場合には、日本人との感覚の違いもあり工夫が必要。
  • 未来開拓研究制度は、事業化という最終的な出口戦略が明確であり、国がリーダーシップをとることから、企業にとっても参加意義が実感できる。大いに期待。
  • 企業にとって知財の占有は富の源泉であり、最後の砦。知財の扱いに関し、企業が納得して積極的に参加できる形を作れるか否かがプロジェクトの成否の鍵。未来開拓研究制度は、国のリーダーシップのもと、事業化という出口を明確に掲げ、知財の扱いに関してもプロジェクト開始当初からきちんと形を作っている。このようなやり方が、知財の扱いを決めていく一つの指針となるのではないか。
  • 企業の研究開発の縮小・短期化と同様、長期的な視点の不足が金融でも起こっている。スムーズな産業化のためには、金融面での支援も必要。
  • 技術の「目利き」も重要であるが、大事なのは、継続的な支援・育成。
  • 最終的には、事業化を担う人が重要。チャレンジし続けられる環境、仕組みを作るべき。日本に合ったインセンティブが必要。
  • 情報、医療等現状に対する危機意識を強く持って、産業界、産総研等とも協力して取り組むべき。
  • グローバル・オープンイノベーションを真剣に考えることが必要。
  • 被災地の復興再生の観点が重要。関係省庁と連携して、個々の技術から、システム、インフラ、社会実装へと出口を見据えた取組が必要。
  • ビジネスモデルの変革が起こっている中で、産業界がどう関わるかが問題。新しい技術を売るだけでなく、それを利用することによって利益を上げるために、出口として何が必要かを考えるべき。
  • 公的研究機関による組織・人・成果をつなぐ仕組み作りは重要な視点。政府に対しては、装置の相互利用に係る妨げ等、このような取組を進める際の制度的な制約の改正についてもお願いしたい。
  • 長期の研究開発の必要性について、ガスタービンでは世界的な競争力を維持しているが、太陽電池では安価な新興国の製品が普及。現状を分析し、反省を行った上で、次のステップに入るべき。

議題2 評価小委員会の活動状況について

委員からの発言

  • ターゲットの明確化が重要。また、小粒になることなく、産業政策全体を俯瞰した政策立案を行うことが大事。
  • 最終的なターゲットは技術ではなく、社会的・経済的付加価値の創出。
  • 企業の中に開発人材が集積されるまで産業化は実現しない。企業が本気になる課題を取り上げ、公的資金の側は、基盤的な課題にふり向けるという筋書きをしていく必要がある。
  • 評価は、よりよい成果をあげるための助言プロセスとして実施することに意義あり。
  • プロジェクトリーダーが、プロジェクトの着手段階から出口や戦略のイメージを明確に持ち、それらを工程表の中に落とし込んでいくことが必要。
  • 我が国が強みを持つ技術の洗い出しや、イノベーションにつながるマーケット、サービスまでを含めた形でプロジェクトメイキングを行っているところ。
  • 研究開発から市場化までを統括し、20年先までつながる産業政策の大きな道筋を示すことが重要。
  • 技術、イノベーション評価と一緒に、知財評価もやってほしい。競争力の源泉には知財が相当作用する。
  • 事業の責任者が事業戦略にどれだけ知財を活用するかで勝負が決まる。その点、外国の成功している企業は、経営者自身が知財の活用がとてもうまい。
  • 最初から連動して知財戦略をやらないと成果に結びつかない。

文責:事務局

問い合わせ先

経済産業省産業技術環境局産業技術政策課
電話:03-3501-1773
FAX :03-3501-7908

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最終更新日:2012年7月17日
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