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審議会・研究会

産業構造審議会産業技術分科会(第3回)  議事録

各小委員会報告

【分科会長】
各小委員会の報告についてご意見を伺いたい。
【委員】
まず、研究開発小委員会のプログラムには、環境負荷の低減やアメニティの実現などの出口を明確化して欲しい。また、例えばブロードバンド、電力といった技術の場合、いい技術を開発しても、それを伝えるケーブルスペースの制約から利用が進まないといったことも生じうる。アプリケーションに対する制約の議論がなされていない。さらに、最終ユーザーである顧客の視点からのリアルなイメージを出して欲しい。
【委員】
産学連携小委員会の資料では、大学教員の評価について、特許取得を重視すべきとの記載があるが、ソフトウェアの分野では特許取得よりも、デファクトスタンダードやムーブメントの創出の方が評価されてしかるべき。かかる視点も盛り込んで欲しい。
【事務局】
プログラム制度の核心はユーザーのニーズを様々な施策をパッケージ化することで実現していくことにあり、まさに、委員が指摘されたユーザーのニーズをアウトプットとしている。また、アプリケーションのスペースについても盛り込んである。
【委員】
委員の指摘された資料の大学教員の評価については、評価される研究者の多様な価値観の問題のひとつを表現したと理解している。

基盤技術研究促進に関する基本方針案について

【事務局】
「資料4-1」「資料4-2」「資料4-3」について説明。
【分科会長】
今までの説明についてご意見を伺いたい。
【委員】
当たり前のことを言っているだけなので内容に関しては問題ない。ただし、このように当たり前であるということは、皆が既に知っている・コンセンサスがあるということであり、新しさがないということである。これからの検討課題として、新分野の探索・シーズの探索重視という視点もおり込んで欲しい。
【委員】
R&Dマネジメントの問題も今後の重要な課題。
【委員】
企業ではいい研究成果は出ているのに、その研究成果を実用化・事業化できていない。これは、企業で経営判断が出来ていないことが原因であり、企業の事業化能力の低下は目を覆うばかり。研究成果の事業化にインセンティブを与えるなどの方策が必要。
【委員】
技術の受け皿、出口を明確にすべきだ。研究だから思い通りの方向には向かわないかもしれないが、企業は常に、その時その時の出口を定めて研究を進めるべき。
【委員】
成果普及、国民への説明責任などの表現はインパクトがない。曖昧な基準で資金を投入してしまうと「研究費バブル」の状態になり、公的に研究開発費をかさ上げしていると取られかねない。
【委員】
右肩上がりの時代は研究費をつぎ込めばそれなりにリターンが見込めたが、これからの研究開発はものになるかどうかリスクを負わなければならない。研究開発は失敗の方がはるかに多いわけであるから、リスクを負う者が失敗することを糾弾することのないような制度・社会にしていかなければならない。
【分科会長】
重要な問題なので、後でじっくり議論したい。ここで一旦中断して、議事を進めたい。

今後の産業技術政策の方向性について

【事務局】
「資料5」「資料6」について説明。
【分科会長】
今までの「資料6」の論点、及び先程中断した「資料4」につき意見を伺いたい。
【委員】
成長指向から持続可能な社会へのパラダイム変化が必要。企業は右肩上がりの時代の文化に凝り固まっており、今のような逆境において何をやればいいのかわかっておらず、ベンチャーの創出やシーズに不満だらけで大学との関係がうまく行っていない。産学連携がうまくいくためには、産業界と大学の文化をうまくつなげていくことが必要であり、大変時間がかかる。制度を変えて金をつぎ込めば上手くいくというような問題ではない。
【委員】
右肩上がりの時代では、真面目で勤勉で身を粉にして働くことが良しとされ、教育界もそのような人間を育てるべく教育してきたが、真面目さや勤勉さだけでは、今の時代に適応できない。教育面でしっかりすることが必要。アメリカでは、財務、経営、プレゼンが必須科目となっており、その結果ベンチャーが生まれたりしている。
【委員】
今までの議論は、従来の産業技術・社会構造を前提としており、産業技術も社会構造も不連続に変化している状況下では意味をなさない。議論の前提としてビジョンが欠落している。そしてビジョンは、政府・民間の役割分担を明確にしたり、産業振興にはサービス業も含んで考えたり、トータル的なものの見方をして決めていくべき。何にしろ、現在の政府の研究開発政策をビジョンのあるものに根本的に変える必要がある。
【委員】
目標期間の設定として2010年に世界一になるとあったが長すぎないか。また、目標を設定しっぱなしではなく、その目標が本当に正しいかのチェックをやらないと目標を達成しても結果が良くならないということが起こりうる。結局、目標においては、5年後にこうありたいというものを、シーズのみならずビジネスの視点を持って設定することが必要。
【委員】
知的基盤整備特別委員会が設置した目標期間2010年は、先進国であるアメリカが70年以上前から取り組んでいることにチャレンジするわけであるから、早すぎるぐらいだと考えている。
資料6の論点整理に関しては、非常に国内向きの議論に集中しすぎであり、システムや人材の論点には国際的な視点が必要。
【事務局】
資料6は言葉足らずの面があったが、例えば、人材流動化では国内外と書いてあるとおり国際的な視点は折り込み済み。
【委員】
ビジョンが足らないとの意見に賛成。ビジョンはコンセプトとも言えるであろうが、コンセプトの選択を支援するようなシステムを作らなければならない。ただ、それにあたってはあまりにも柔軟性に欠けるのが現状。コンセプトやビジョンを持つことはあたりまえなのだが、そのことを推進してきた人たちを評価してあげるようなシステムになっていない。なお、ここでいうビジョン・コンセプトは具体的なものをいう。
【委員】
大学にもビジョン・コンセプトが欠如している。
【委員】
国家産業技術戦略などビジョンはある。科学技術基本法に基づく科学技術基本計画はビジョンに基づいて定められたもので、過去の検討事項をベースにして次の政策を議論することにも意味はある。ただ、そのビジョンが広く理解できるようなロードマップ存在しない。
資料4-1に関しては文科省のCOEに似ている印象を受けた。ただ、民間が行う場合には、当該研究開発をどのように継続発展させていくかという事後のメンテナンスまで言及する必要があるのではないか。
【委員】
ビジョンとは5~10年後には、どの分野で勝負してどこで勝つかという具体的なものを国民に示すことだ。果たして、国民にビジョンが示されていると言えるのか。ビジョンはしまっておいても仕方がない。
【委員】
日本企業は世界中から見られている。どうして、こんな企業が生き残れるのかと思われている。ダメな企業を生き延びさせることはやめて、潰れた痛みを国民と共有することこそが、国際社会に対するメッセージになる。
【委員】
日本から製造業がなくなってしまったら我々は生きていけない。製造業が復活するためには、技術の話だけでなく、製造原価・コストの議論と、台湾や中国が伸びている要因でもある人材に対するインセンティブの議論が欠かせない。
【分科会長】
「資料4」に関しては、パブリックコメントを募集中である。他にご意見があれば事務局までお願いしたい。
「資料6」に関しては、まだまだ議論が不十分。そこで、小委員会を設けて議論を継続したいので、ご承認いただきたい。
【事務局】
「資料7」について説明。

産業技術分科会に技術革新システム小委員会(仮称)を設置することを決定。

その他

【事務局】
次回分科会の開催日程は後日委員各位に連絡することにする。

以上

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