経済産業省
文字サイズ変更

審議会・研究会

産業構造審議会産業技術分科会(第5回)  議事録

議事1.各小委員会報告

  • 小委員長等から各小委員会の活動状況について説明
【委員】
スピンオフに関して、大企業からスピンオフして新しい企業を作るケースのみならず、中小企業に参加するケースについてもサポートしてはどうか。中小企業はリスクテイクする気持ちがあるから、大企業の「技術」と「人」を直接既存の中小企業に提供する仕組みを作ることが出来れば、うまくいくのではないか。
【委員】
産学連携プロジェクトに関して、ライバル企業同士が参加する場合、よほど大きなプロジェクトでない限りは、協力がうまくいかない。入札制度を導入し1社に任せたらどうか。「みんな一緒に頑張ろう」の時代ではないのでその方が企業としては成果を上げる可能性がある。
【委員】
「大企業に技術が死蔵し、人が溢れているからスピンオフ」という考え方は逆である。死蔵するような技術開発をしていること、余剰の人材を抱えているという現実があるとすれば、それはマネジメントがうまくいっていないということ。また、スピンオフが上手くいくことは滅多にない話である。
【委員】
入札制度には賛成。また、複数の中小企業で産学連携事業を行う場合、大企業に握りつぶされてしまう。最大手ではなく、5番手くらいの大企業と組んで行った方がインセンティブが生まれる。その際、どのようにすれば事業が上手くいくのかというサクセスモデルを出すことが重要。
【委員】
研究開発小委の議論に関し、外国の例を調査しているか。例えば、8月の韓国大統領府の発表では、「10年後に一人当たりGDP2万ドルを目標とする経済発展を達成するために、500~600億の研究開発投資を行い271万人の雇用を確保する」というような具体的なプランを出している。このような出口(ターゲット)を定めて議論を行う必要があるのではないか。

議事2.今後の産業技術政策の方向について

  • 事務局から資料に基づいて説明
【委員】
「産業技術政策」、「産業政策」、「科学技術政策」は三位一体で考えるべきであり、その視点が欠けている。日本のGDPに製造業が占める割合は21%であり、これを将来どう高め、製造業のうちどの部分に重点を置くかがはっきりしていない。「研究開発プログラムをどうするのか」とかいうような定性的な話ではなくて、雇用やGDP、ベンチャーの開業率のなどのデータについての具体的な目標を立てて、産業技術政策を打ち立てるべき。
【委員】
製造業を再活性化させるためにはここに書かれている予算では1桁小さいように思える。大学の運営は施設、資金ともに厳しい状況にあり、もっと大学に投資すべき。特に、大学での若者のハード技術離れが著しく、ソフトのみの研究が行われており、最近では、日本よりも外国から来ている学生の方が優秀である。GDPでは21%だけど、外貨の80%はいまだに製造業が稼いでいるという現実を踏まえれば、ハードを作るモノづくりの重要性をPRし、ハードへの回帰を促すべき。
【委員】
韓国・中国の発展の一因として、日本企業を退職した人材の流出がある。日本の中小企業の技術的インフラが低下していると言われているが、むしろ大企業をリストラされた技術者がコンサルタントとして外国に流れて、こうした動きをバックアップしている。そうした技術者がなぜ国内中小企業ではなく外国に流れるのか、という問題を踏まえて、大企業の優れた技術者の国内での再雇用の制度を再構築すべき。
【委員】
資料に「死の谷」の図が使われているが、これはバイオの話である。例えば、アムジェンでは製品化に7年もかかっている。一方、この議論はライフサイクルの早いIT分野にはこの議論は当てはまらない。例えばアップルは1年で新株公開をしているし、もっと時間がかかったマイクロソフトでも3年。国が過剰な支援を行うべきではなく、企業の責任で資金を調達すべき。国からお金をもらうために企業が「死の谷」議論をするが、そんな事を言わせてはいけない。
【委員】
大企業の退職者技術者の再雇用先としてベンチャーは最適。但し、いい人を見極めることは大変。
【委員】
7月11日のTime紙の表紙は椎名林檎だったことが象徴的に示すように、日本はカルチャーの面ではCoolと認識されている。例えば、Gross National Product(GDP)ではなく、Gross National Cool(GNC)というようなをもの追求することも大切。日本のモノはすぐれており、仮に韓国や中国よりも3倍の値段でもデジカメは日本製を購入するはず。日本ブランドで勝負すべき。
【委員】
今後、我が国がどうなるかという政策全体のデザインができていない。経済省の施策は、例えば、製造業の推進には至れり尽くせりとなっている一方で、Sustainabilityという視点がこれらの政策に必要であるが、この考えが経済産業省、総合科技会議に欠けている。現在、重点4分野などでも、例えば、「ナノ」という言葉さえつければいくらでも予算が付くというような印象があるが、そのような仕組みを脱却すべき。ものづくりにリサイクル等を初めから組み込んで行く仕組み作りとか、いろいろな産業で国のsustainabilityを考えていく必要がある。食糧の自給率の問題等も含め、Sustainabirityを踏まえた全体の仕組を考えていくべきである。
【委員】
大学でハードの研究が減っているのは痛感している。その中で、JABEEによる評価が行われることになり、工学教育への効果を期待している。大学では少しずつであるがドクターコースの人材が増えており、その社会での活用が重要。また、知的基盤整備はプロジェクトとともに今後も推進すべき。
【委員】
大学生の学力の低下が騒がれているが、中小企業の現場から見ていると工業高校、高専の卒業生もレベルが低下していることを痛感する。小中学生の教育も含むた課題である。退職後の人材を再雇用して活用することも重要だが、若い人材の育成も重要。技能者を優遇する社会の仕組みを作り、若年層の人材がモノづくりに集まる社会を作ることが必要。企業への支援よりはむしろ、是非人材育成への支援をお願いしたい。
【委員】
変化の速い時代なので、日本の産業全体のグランドデザインを役所が作ることは難しい。経済産業省は基盤を整備し、あとは民間に任せるべき。
【委員】
大学発ベンチャー・スピンオフベンチャーに加え、産総研等からのベンチャーなどを押し進めることが必要。また、スピンオフにあたっては、不正競争防止法などを強化して企業秘密の保護を強めるという点も必要だが、スピンオフとのバランスを取ることが重要。
知財推進計画が出て、強化の面があるが、知財はそもそも「産業技術の活性化」を図るためのものであり、「プロパテント」ではなく「プロイノベーション」の施策が必要とされている。特許制度の過度の強化はマイナスになるおそれがあり、プロパテントを強化するあまり研究開発を阻害することのないよう、イノベーションに相応しい制度として、どのようなシステムを構築すべきかを検討すべき。
【委員】
バイオ関連の測定機器は、日本で買ってもらえない。プロジェクトやNEDOへ国のお金が流れているようだが、それらのお金は外国の機器の購入にあてられている。国内にも知名度が低いかもしれないが良い製品がある。評価をする体制を築いて欲しい。TLOについても、研究開発成果を特許化、製品化する際に、技術評価をする能力が必要である。
【委員】
バイオ関連の測定機器は、海外で評価されて初めて日本でも受注を受ける。欧米製の機器への思いこみが激しいようである。研究所などが国産品を使うように国が何らかのプレッシャーをかけることも検討したらどうか。
【委員】
社会全体が産業に対して自信を失っている。具体的なアプローチはこの場で思いつかないので恐縮だが、若い世代が誇りをもって科学技術に取り組めるような施策を経済産業省が推進すべき。
【委員】
測定機器の購入の判断などは産業界に任せるべきであって、国が関与すべき問題ではない。

議事3.その他

【事務局】
次回分科会の開催日程は後日委員各位に連絡することにする。

以上

▲ 審議会全体トップ
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.