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審議会・研究会

産業構造審議会産業技術分科会(第8回)  議事録

(1)今後の産業技術政策の取組みについて

  • 事務局より、資料に基づいて説明
【委員】
基本問題小委員会から出されました今後の科学技術政策につきまして一言コメントをさせて頂きたいと存じます。大変精力的にまとめて頂いたことに、まず敬意を表する次第でございます。2点程ございまして、一つは12ページにあります産業技術に係る研究開発の戦略的推進の中で、特に企画立案について述べておられますが、どういう研究をどういうふうにやっていくかというのは非常に重要な産業政策であろうと私は思う次第でございます。その中において、先行プロジェクトの適切な評価を踏まえた研究開発の企画立案ということも非常に重要になるのではないか。何かプログラムを考えるときに、それに先行したプログラムというのが多くの場合あるはずでして、13ページの下の方には「厳格な評価」ということで中間評価、事後評価、追跡評価ということが書かれておりますけれども、こういうものを「Plan」「Do」「See」「Check」のサイクルの中でどう機能させていくかという点が重要なのではないかと思う次第でございます。
もう1点は人材育成のところの、特に21ページの辺でございますけれども、これは産業界の立場の発言ということで御理解賜りたいのですが、アクレディテーションにつきましては既に大学の学部についてはJABEEの仕組みができ上がっておりますけれど、私どもの会社におきましては、特に大学院修士課程の修了者の採用が増えてきております。大学院の修士課程まで含めたアクレディテーションの仕組みが重要だということと同時に、その後の技術の発展に関連致しまして生涯教育の仕組みをどうつくっていくのか、もちろん企業の中でそういったコースを設置することは実施しておりますけれど、国全体として生涯教育というものに対してどう制度化していくかというところを産業界としては希望するところでございます。
【委員】
いろいろきめ細かくお考え頂いたと思うのですが、私は、研究開発というようなところで、あるいは科学技術政策という広い捉え方をしたときに重要だと思うのは、例えばアジアとの経済の一体化、あるいはアセアンとの連携等、これからのアジアに対して日本の経済産業政策は一体どういうふうに進んでいくのか、そこにおいて科学技術の面でどういうふうに日本が、ある意味ではイニシアチブをとれるように進めるのか、そこのところをきちんと見据えていかないと、ここに挙がっているものは、これまでの延長線上の考え方に留まっており、いろいろ穴を埋めて、きめ細かく検討されたという段階に留まってしまっているのではないかということが少し心配です。単なる人材交流だけの問題ではなくて、これからは東南アジア、あるいは中国というものをどういうふうに科学技術の枠内で取り込んでいくのかというところを、少し検討を加える必要があると思います。
もう一つは、技術戦略マップを考えてロードマップにつないでいく。これも非常に重要なのですが、そこで難しいのは、いろいろ総花的に出てきたものからプライオリティーを考えていく。そのときに、どうしても我田引水といった現状志向の話が多く出てきてしまい、本当に将来志向のものがつくり得るかどうかというあたりを、非常に難しい問題なのですが、よく考えておかないといけないと思います。そういう意味では、誰がやっても完璧なものはできないので、誰がプライオリティーを設定したのか、固有名詞をきちんと出して責任を明確にしていく、そういう考え方が必要なんじゃないかと思います。
それから、国内の人材の交流の問題にもいろいろ触れておられて、大事なところが多かったと思うのですが、一つ欠けているのは、大学の教官を企業に受け入れるような仕組みです。今、企業から大学への人の流れというのはものすごく多いのですが、大学教官が途中で、あるいは短期的にでもいいのですが、企業に行って仕事ができるというような仕組みが非常に少ない。これは企業側のカルチャーの問題があると思いますし、大学側の問題もあると思います。大学の法人化に伴い、そういうところも可能になるような仕組みをそれぞれのところで仕込んでいただくようなことを提案されたらいかがかと思います。
もう一つは競争的資金の問題なのですが、今までも競争的資金というのはいろいろな面で広がってきておりますし、経済産業省の場合ですと、例えばNEDOなんかで活発にやっておられるのですが、私もそういうところに一部関わって感じているのは、プロポーザルの質が低いということです。なぜかと言いますと、一体何が求められていて、そういう方向にどういうプロポーザルが求められているのかということに関する広報・宣伝が欠けていると思います。したがって、今度ロードマップのようなものができていくと、そういうものを徹底して頂いて、そういう方向にきちんと国が誘導していくような形が必要かと思います。経済産業省の場合は、科研費的に研究者の自由な発想に基づくボトムアップの競争的なプロポーザルを求められているのではないと思います。“出口を見据えた基礎研究”とおっしゃっているのは多分そういうことだろうと思いますので、その辺が必要と思います。
そういうところから考えますと、先ほど幾つか重点テーマが、原子力等、いろいろ挙がっていたのですが、本当に必要なのは、長期的に見ますと再生可能エネルギー等に関する技術開発であったり、重要なテーマがいろいろあると思うのです。余り短期的に、原子力に問題が集中したのでその部分をどうするかなどという発想に立たずに、もう少し長期的な視野で競争的資金を誘導するようなことを考えて頂いたらいかがかと思います。
【委員】
我が国の科学技術政策について、いろいろな観点から網羅的に現在の問題点とやるべきことを記載されていると思います。私も、基本問題小委員会の委員として提言されていることを反映して頂いておりますので、施策としては評価しているわけですけれども、研究プロジェクトそのものの評価というものが非常に重要であると同時に、同じような意味で国の施策そのものをどういうふうに評価するかということも私は非常に重要なのではないかと思います。バイオテクノロジー戦略会議のときも、いろいろなアクションプランに対して、各省の自己採点と我々産業界から見たときの評価というのが大きく乖離したということがあるわけですけれども、立派な施策、またアクションプランをつくられたわけですので、その評価をしっかりやることが重要です。
評価がなかなかできないというのは、アクションプランの狙いがしっかりしていないと評価が甘くなるわけで、私はこの施策の中で、例えば人材の確保、特に海外人材の確保とか、国民理解、この辺については非常に定性的になっており、もう少し具体的に、時間と数量をしっかり目標に掲げてそれをフォローする。そういうことがしっかりしないと、いろいろな問題が積み残される懸念があるわけで、科学技術政策そのものをしっかり評価できるような形で、国民に逐次中間評価というものを発表して頂きたいと思います。
そういうことで、かなり網羅してありますので、特に新しいことというわけではないですけれども、最初に局長から言われた我が国の競争力という面、スピードという面から考えたときに、まだまだ科学技術の推進のために必要な規制緩和というのが残っていると思います。特に国と国との競争になると、いろいろな意味で土俵がハーモナイズしていないと競争にならないわけで、そういう意味ではかなりまだオーバーレギュレーションになっているところがあるのではないか。これは経済産業省だけじゃなくて、厚生労働省の場合だと新薬の国際ハーモナイゼーションの中で日本はいろいろな意味で規制があり過ぎて、なかなか同じ土俵で戦えないということがございます。
知的財産の問題も、今、医療関係についてやっていますけれども、アメリカと、本質的にかなり大きな問題もありますし、運用上もまだまだ問題があります。特定のものだけを知的財産として認めるという方向ではなくて、新しい発明は知的財産権を付与するべきで、むしろ例外的に除外するという形で行うのが本来じゃないかと思います。そういう意味で、この施策の中にも「事前規制より事後チェック」、非常にいい言葉ですね。入り口の段階で閉ざすのではなくて、トライする機会は与え、いろいろな問題についてはそれぞれケース・バイ・ケースで事後にチェックするということでないと、なかなかイノベーションというのは起こらないわけです。
それと、もう一つはファンディングのマネージメントで、非常に強調されているわけですけれども、米国NIHのグラントシステムというものは、ライフサイエンスの領域については一番投資効果が高く、成果が上がったと言われています。これは評価システムとかいろいろありますけれども、一つは、将来に対してチャレンジングなテーマについて、一定のグラントがアロットされているわけです。これは特別の枠を設けていると思います。日本の場合、ややもするとエスタブリッシュされた人に偏重的に予算がアウォードされているところがあるではないか。企業といえども、研究開発が狙ったところで成果が出るというのはむしろ例外でして、種まき的なところも必要で、そういうときに若い、意欲的に新しいものにチャレンジングする人にグラントをしっかり確保するという姿勢が、大きなプロジェクトテーマとは別な視点で必要なんじゃないかと思います。
【委員】
中小企業の現場から泥臭い話で、人材育成のことについて、初等中等教育における産学官の効果的な協力ということで、21ページには休日を利用した企業の研究者・技術者が身近なものをモデルにして教える場を提供するというかなり具体的なことが書いてあるのですけど、これだけではなくて、小中学校の教育は文部科学省の問題かもしれませんけど、そういうところと連携して初等中等教育から理数志向というか、日本は科学技術が国策だということがはっきりわかるような政策を出して頂きたい。そういうことの一環がこうしたところに少し出てきて、非常にありがたいと思っていますけれども、そういうことをぜひ進めて頂きたいと思います。
こういうことは、どちらかというと縦の政策だと思うのですが、もう一つ、それを支援する横の政策というものを取り入れて頂けないかと感じます。横の政策というのは、それを側面から支援するようなことで、例えば、科学技術志向の小中学生にインセンティブを与えるようなこと、興味を持たせると同時に、そういうことをやれば報われるのだということ、今回のオリンピックで日本選手の活躍が話題になって、小中学校からの基礎教育をやり直した結果だということも言われていますけど、オリンピックの場合はメダルの名誉と社会的評価という形があると思いますが、報酬的なことから言えば、ささやかなことで言えば、前回も話したような気がしますが、所得税の減税とか、今話題になっている年金問題で優遇するとか、経済産業省とは余り関係なくて文部科学省あるいは財務省の問題かもしれませんけど、縦の政策を進めるための横からの支援の政策も、ぜひ他の省庁と協力してやって頂きたいと思います。
【委員】
概算要求のベースのことでちょっとお願いがあります。地域再生を担う産業育成のための技術開発振興、地域の実用化技術開発を促進していこうということで、委員会で議論されてきたことが来年度の予算要求の中に入って、具体的に提案されている。大変うれしく思いました。ぜひこれを実現して頂きたいと思います。審議の中でもありましたように、新産業創造戦略をベースにしたところはわかるのですが、それがただブランドを創生するとか横の連絡を密にするということではなくて、10年程前のテクノポリス構想でみんながお祭り騒ぎをやって、いろいろな研究開発機関をつくってきた。現在、その施設とか人的資産が宙に浮いており、不活性の状態になっている。そこにメスを入れて頂きたい。先に行くのも結構なのですけれども、先人が投資したり、あるいは今育ってきつつある技術を横断的に、かつ中央政府からのアドバイスとか支援を得ていかないと、せっかくのものが死んでしまう。技術開発振興の問題、地域再生をするための実用化技術開発のためには、ぜひ御提案にある他府省連携の枠の創設、あるいは新事業枠の創設について、具体的に現状認識を高め、もう一段、手段・方法を具体的に提案して頂ければと思います。
これは一県だけではなくて、北海道から沖縄まで相当な資産が眠っておりますので、それを復活するということをぜひお願いしたいと思います。
【委員】
技術戦略マップについて一言お願いといいますか、感想を述べたいのですが、これは私も非常にいいアイデアだと思います。ただ、今御説明を受けた中でもう一つイメージが具体的にわかないところがありまして、こういうことなのかということを含めて私の考え方を申し述べさせていただきます。
まず、この技術マップなのですが、3ページを見ますと「○○の実現」とあります。この「○○」の部分に一体何を入れるのか、これだけではわかりませんが、私はここが一番重要な部分だと思います。つまり、我々が10年後、20年後にどういう社会をつくろうとしているのか、こういう社会をつくるためにこの技術が必要だということがはっきりわかるような旗をきちんと立てて頂けないだろうかということです。資料4の今後の科学技術政策では、国民の理解をどう得るかということが非常に重要だとありますけれども、そのためにはこの「○○」に一体どういう具体性のある旗を立てられるのかがポイントだと思います。それがあれば国民も科学技術政策が一体どちらの方向に進んでいくのか理解しやすいのではないでしょうか。そのためには、これから日本社会を一体どういうふうにしていくのかという議論をかなり深めていかないといけないという気が致します。
今後の日本社会を考えたときに、資料4に戻らせて頂きますけれども、少子高齢化ということが前文にさらりと触れられて、それに関する記述が後ろの方にもあるのですけれども、戦後の日本社会というのは一貫して人口増加を基本にして産業構造なり社会の仕組みをつくってきた。そういう中で今の日本社会があるのだろうと思いますけれども、御存知のとおり、あと数年以内に人口が減少していくという、これまでにない新しい社会が生まれてくるわけです。それは非常に大きな制約条件で、場合によっては経済成長ということが前提にならないで、経済縮小ということだって起こり得るわけです。そういう中で一体科学技術というのが何をすべきなのか、後半に向けてはそこら辺の議論もしっかりやっておかないと、本当の「今後の科学技術政策」にならないのではないかという気が致します。そこら辺をしっかりと議論していただければと思っております。
【委員】
今後の科学技術政策ということに関係するのですけれども、この中で「技術革新と需要創出の好循環」という言葉がありますが、この実現に際してキーになるのは私は起業家だと考えております。例えば今日の状況を見ていましても、非常にグローバルなレベルで活躍している、大企業もありますし、中小・中堅企業もあると思いますけれども、いずれも経営者は確固たる経営理念といいますか、経営哲学をお持ちでして、こういった企業を中心に今後「技術革新と需要創出の好循環」というのがどんどん生み出されていくのではないかと思います。
つまり、イノベーションというものと経営理念、哲学というものが非常に強い相関関係にあるのではないかと思います。そこには起業家の非常に強い意志といいますか、こうしたいというものがあるからそうなってきていると思っております。したがいまして、科学技術政策と併せて起業家をいかに増やすか、これは人材の分野に関係してくるかもしれませんけれども、起業家精神を持つイノベーターを増やすような政策をつくっていく、これが非常に大事なことではないか。それと技術とを合わせれば革新というものがどんどん出てくるのではないか。このように感じております。
【委員】
今の人材の話に関連してなのですけれども、我々創薬系のバイオベンチャーは今どういう状況でやっているかというと、もう既にナショナルチームの戦いではなく、グローバルチーム同士の戦いが現実です。ですから我々は自らが日本のベンチャーですということは全然考えてないわけなのです。人材も、我々は人・物・金の受入に関して世界的な最適化を図らなければいけないわけで、例えば薬のグローバル開発をできる人材というのは圧倒的にアメリカ、ヨーロッパの方の数が多いのです。彼らはMDであったり、Ph.D.であったり、あるいはMBAを持っているダブルメジャーといった人材がたくさんおりまして、優秀な人材を雇用しやすい環境にあります。
物についても、我々は大学発ベンチャーと言われているのですけれども、日本の大学からのみシーズを探そうとは全く考えていなくて、世界中の中で一番良いシーズを引っ張る。なおかつ、アカデミアだけではなくて、研究開発中心のベンチャーからも医薬品のターゲットを導入しています。特にサンフランシスコのシリコン・バレーにはディスカバリー・ベンチャーというのが結構ありまして、そういうところからのシーズの導入というのが今後は多くなると思います。
それから、お金の導入の最適化についても、現在、バイオに関しては日本が非常に環境が良いので、日本で我々も調達してましたが、今後は、グローバルに見て一番調達環境の良いところで調達するということになると思います。日本だけのベンチャー、あるいは日本の科学技術の振興という意味だけで捉えるとちょっと視野が狭くなるかと思います。
それから「科学技術」というのも、未だに、例えば原子力であったりロケットみたいなイメージでお話しされているような気がするのですが、「科学技術」という意味が、日本のベンチャーとかそういう企業の強い力を持って将来的に利益を生んで、それで日本の国が強くなるという観点で考えると、もう少しソフトの面、いわゆるコンテンツとか、科学技術と文化が融合した部分のものが日本は一番強くなるのではと思います。先ほど若者が科学技術に興味がないという話がありましたが、コンテンツとか、アニメとか、非常に彼らは興味を持っているわけです。そういう視点が必要なのではないでしょうか。
それと、大学発ベンチャーとよく言われるのですが、私はこの言葉は余り好きではなくて、というのは、例えばジェネティック社、時価総額5兆円を超えているベンチャーですけど、彼らのことを大学発ベンチャーとは誰も言わないわけで、また彼らもそう思っていない。大学発ベンチャーというのはよちよち歩きのベンチャーというイメージがありまして、そういうベンチャーを幾らつくったって日本の将来に貢献できるような会社にならないと思います。
それと、政府からの補助金についても、私はベンチャーに政府から直接お金を出すのはやめた方が良いのではないかと思っています。補助金を目当てにするベンチャーばかりできて、そんなベンチャーをたくさんつくっても意味がないわけです。それよりも、お金を出すのであれば、例えばベンチャー・キャピタル経由でやるか、あるいは全くのシーズマネーに限定してお金を出した方がいいと思います。お金を出すのであれば、やはり大学とか、研究そのものにお金を流した方が良いと考えております。
【委員】
私は大学の人間ですけれども、お付き合いがある米国のベンチャー企業、かなりワールドワイドになってきておりますけれども、この企業は今年、実は10年目にしてようやく黒字になったのですけれども、話を聞きますと、過去10年近くにわたって相当部分をNIHから支持を得ていたということで、日本では今、次々にベンチャー向きの政府関係の公的資金等のプログラムができておりますけれども、「ベンチャー」ということの定義が、5年ぐらいで終わっているものが私が知っている限りではありまして、やはり10年ぐらいは要るのではないかと思っております。今の米国の例は完全に大学の技術を基にして会社に立ち上げた例ですので、そういうのもあるということをお伝えしたいと思いました。
【委員】
平成17年度の産業技術関連予算要求の中でロボット分野が新しく出されるというのは非常に意味のあることではないかと思います。ただ、この場合に「ロボット」というものをどういう捉え方をするのかということが非常に重要なのではないかと思うのです。つまりロボットというのは、外側から見れば、姿・形、機能、種々あるわけで、極めて多様性のあるものになるわけです。一方、それを内側から見ますと、動作を司る制御プロセッサー、そこにOSがどういう形で乗るのか、ミドルウェアまであり得るのか、それから画像や音声の認識機能という要素技術というものがどれぐらい共通のプラットフォームとして定義できるかという見方が出てくるのではないかと思います。
この2ページ目に次世代ロボット共通基盤開発プロジェクトとございますけれども、多分こちらがロボットを中から見た研究開発で、外から見た一例として人間支援型ロボットを実用化するということなのだろうと理解をしているわけでございますけれども、この辺の機能あるいは役割の定義というものをどういうふうにつくっていくのか、これは日本にとっても戦略的な事業分野になるのではないかと期待されているところですので、是非そういった見方で具体的な計画を詰めていただければ幸いです。
【委員】
人材養成に関してですが、インターンシップが非常に重要であるということは21ページにも御指摘頂いておりまして、大学の教育カリキュラムの中に長期的に実践ができるような形で組み込んでいくということは非常に大事なわけですが、一方では、これは大学だけではできないわけでして、企業のお世話にならなければいけない。そういう意味で、もし支援策を大学に関して進めるのであれば、企業側も含め、やはり両方で連携してやらなければなかなか進められません。特に企業にはいろいろお世話になることが多い側面を持っておりますので、ぜひ施策としてはそのあたりも考慮して頂ければと思います。
【分科会長】
今のお話のインターンシップなんですが、御承知のとおりアメリカはかなり活発に行っています。60年代に産業界から、高校も含めて、教育機関から出てくる人材が自分たちの要求に合わないという意見が強く出まして、議員立法でインターンシップを促進する法律をつくり、参画する学校、高等学校も含めて、1校7万5,000ドルという大変な補助金を出すことを決めました。
その結果、大変多くの若者がインターンシップを経験するようになったのですが最大の雇用者は実は連邦政府なのです。何十万という数の若者が連邦政府関係の機関でインターンシップをやっています。私はずっとインターンシップの促進に関する委員会等に関わって参りましたが、日本の場合にはインターンシップを促進するための施策が全くなされていないということで、何でもアメリカに習えということではないのですけれども、この点については相当見習う必要があるのではないか、施策をきちんとしていかないといけないのではないかと思います。
もう一つ、先ほどのお話しの初等中等教育のことなのですが、私も少し関係しておりますので現状を申し上げますと、日本の子供達について、学力低下が心配されていますが、国際的に比較しますと算数・理科の成績はかなり良いのですが、ヨーロッパ、アメリカの子供たちと比べて決定的に違うのが、成績は良いのですけれども、将来、算数や理科を使った職業に就きたいと思っている者の比率が、10%とか20%しかいないという点です。アメリカだと70%ぐらいいます。
日本の子供たちは、勉強は非常に大切だと思っています。小6、中3、高3で調べますと、80%近くが勉強は大切だと言っています。それに対して、好きかと聞くと、20%ぐらいしか好きだと言わない。しかし、私は救いはあると思っています。80%近くが大切だと思っているのに好きと答えるのが20%位しかいないということは、教え方、そこに問題があるのではないかということで、この点改善の余地はあるのではないかと思っております。
成績的に見ますと、学力一斉調査では、理科の成績は余り下がってないのです。ひどく下がっているのは算数なのですね。中学校の数学、小学校の算数が下がっておりますので、その辺のところは考えていく必要があるかと思っております。

(2)その他(評価小委員会の活動状況について)

  • 事務局より、資料に基づいて説明
【委員】
評価小委員会としては単なる達成度評価のみではなく、個々のプロジェクトの位置付けを考えることが重要でありましょう。その意味で、技術戦略マップが明確になるのは歓迎したいと思います。また、先程も御意見がございましたように、事後の評価あるいは追跡評価とは別に意味で事前の評価が非常に重要である。私は全くそれに同感でして、プロジェクトを立ち上げるときにどこまで徹底的にプロジェクトの意味というものを認識して進めていくか、これがないと、後で達成度評価やフォローアップをしても虚しいものになりますので、その辺のことをこれからどの場で、どう検討していくかというようなことも十分審議する必要があろうかと思っております。
【分科会長】
それでは、議事は以上でございますが、事務局から何か連絡事項がございますでしょうか。よろしくお願い致します。
【事務局】
それでは、次回の分科会の予定でございますが、次回の分科会は来年の前半に開催したいと考えております。具体的な日時、議題等に関しましては、後日、事務局から改めて御相談をさせて頂きたいと考えております。
【分科会長】
ありがとうございました。
毎回申し上げておりますが、本日の資料及び議事録につきましては、産業構造審議会運営規程に基づき、資料は公開、議事録は委員の皆様の御了解を得た上で無記名での公開とさせていただきたいと存じます。
それでは、以上をもちまして第8回産業技術分科会を閉会させていただきます。本日はどうもありがとうございました。

以上

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