経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会(第11回)‐議事要旨

日時:平成18年11月20日(月曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省1120共用会議室(別館11階)

出席委員

木村分科会長、荒川委員、内ヶ崎委員、内永委員、小野寺委員、柏木委員、梶山委員、須藤委員、高木委員、中村委員、西尾委員、橋本委員、平澤委員、平田(正)委員、古川委員、堀委員、前田委員

議題

  1. 委員会等の活動状況の報告
  2. イノベーション・スーパーハイウェイ構想について(産総研吉川理事長の講演を含む)

議事要旨

議題1:

産学連携推進小委員会、知的基盤整備特別委員会、研究開発小委員会、評価小委員会、計量制度検討小委員会の活動について委員長及び事務局から資料にもとづいて報告。主な質疑は以下のとおり。

【委員】

  • 産学連携の人材交流の観点からみた場合、ここ10年において企業から大学、大学から企業へどのくらいの人数が移動しているのかについて検証すべき。
  • 評価小委員会について、委員に企業出身者が少ないようなので、将来的に考慮してほしい。

→【事務局】

  • プロジェクトごとに設置される評価検討会及びその評価結果を審議する評価小委員会の2段階の体制。評価検討会には企業関係者が多く、そのバランスも含めて小委員会では大学関係者、シンクタンク関係者が多めになっている。

【委員】

  • 評価小委員会での評価と技術戦略マップの関連性を明確に関連づけるべき。すなわちローリングの際に経済的効果及びそれが需要に与える影響について検証すべき。

議題2:事務局から資料にもとづいて説明。

【委員】

  • イノベーションはインベンションとは異なる。イノベーションを考えるにあたり社会がどう変わっていくかという視点も必要ではないか。
  • 自分が所属する企業では世界中の社員、大学、ビジネスパートナー等で集中的にウェブを使用したブレインストーミングを行い、多くのアイディアを得た経験がある。
  • イノベーションは一企業ができることではなく、世界との結びつきが重要。分科会の議論についてもオープンでコラボレーティブに進めていくべきではないか。

【委員】

  • 産学官連携も重要であるが、官の間の連携が不十分ではないか。官の間での連携をとり、予算を効果的に重点配分すべき。
  • 大学においては現場のニーズをふまえ、より自由かつ柔軟に組織変更ができるようにすべき。
  • イノベーションについては大企業だけではなく、中小企業やベンチャーファンド等から幅広い意見を聞き、分科会の議論に反映すべき。

【委員】

  • イノベーションのためには制度や施策の前の課題として、人材育成、教育が重要。すなわち、幼児、初等、中等教育において個性、独創性を養う教育の充実が必要。

【委員】

  • 自分が所属する企業では、近い将来において無人化工場の実現を目標としている。この実現には新技術の開発及びそれらの融合を絶え間なく続けることが重要。
  • 産業のマーケットは世界に拡大しており、国内のリソースのみではイノベーションは困難。特に人材面において世界中から優秀な人材を集められる魅力的な国、制度作りが重要ではないか。

【委員】

  • 大学の組織は縦割りであり、異分野技術の融合ができる仕組みになっていない。
  • 大学は経営体として自立できておらず、教員は研究費を配分する中央省庁に向いている。このような問題は大学自身の風土、大学と中央官庁との関係等様々な要因があり、これらを洗い出すことが必要ではないか。
  • 研究には様々な段階があり、ある程度出口が見えた研究については速やかにプロジェクト化し、支援する必要がある。また、大学内で複数の教員や企業と共に研究できるような仕組み作りが重要ではないか。

【委員】

  • イノベーションの起点は優秀な研究者や事業マインドをもった人材の発案であり、国や企業は優秀な個人に投資すべき。経済産業省ではNEDOがこの役割を果たすべきであり、NEDOの予算を拡充すべき。
  • イノベーション栄誉賞を授与することにより、イノベーションを創出する個人のインセンティブとすべきではないか。

【委員】

  • イノベーションについてはorganizational-innovation, market- innovationなどnon-technological innovationの重要性も認識すべき。
  • また、民間企業と国のイノベーションは異なる。国はpolicy-innovationであり、IT、環境や生活者レベルの社会経済的課題について産業活力を利用して解決していくことも重要。

【委員】

  • イノベーションを支える中小企業のものづくりの基盤が日本特有の商慣習によって損なわれており、このような慣習をガイドラインにより修正してほしい。
  • 潜在力のある優秀な人材がものづくりに参加するよう初等教育の改革や技能士資格の創設、所得税減税等参加した者にインセンティブがある仕組みを創設してほしい。
  • 国の技術開発補助金は返済義務がなく、また単年度予算により研究開発期間が短いというのが実情である。これを長期、低利の全額融資とした上で返済義務を課し、早期返済の場合に金利、元金の減額等インセンティブを与えることを検討すべきではないか。

議題2:「イノベーション」について、産総研吉川理事長より資料9にもとづいて説明

【委員】

  • 大学にいる者として、これまで第一種基礎研究から第二種基礎研究にどこまでシームレスに展開できるかを努力してきた。大学の本分は第一種基礎研究にあるが、第二種基礎研究及び企業との連携に努めたい。
  • 東大では、大学内研究所型も少しずつ実践している。

【委員】

  • 人の流れをつくるべく、産総研と東大で人材流動化を促す制度・システムを作ろうと努力しているが、なかなかうまくいかない。制度上の問題や個々の諸事情など色々あるのが、今後とも努力していきたい。

【委員】

  • (吉川理事長の話にある)15年に及ぶ「悪夢」の期間をいかに短縮するかが重要である。社会制度を含めた障壁があるのであれば、行政のイノベーションとして是非取り組んでほしい。
  • ライフサイエンスについて「基礎研究の成果が直接製品に結びつく」とあるが、これは誤解ではないか。現在ではひとつのタンパクを見つけたからといって直ぐに薬にはならず、まさに悪夢の時代に突入している。
  • イノベーションには必ず大きなリスクがつきものであり、開発までに時間やコストがかかる。社会としてある程度のリスクをベネフィットとのバランスにおいて容認することが必要。そういう社会教育を行政としてやるべきであり、産業界もリスクをとることが必要。日本では、本当の意味でリスクをとるベンチャーキャピタルが成熟していない。各セクターでリスクをとることを行わなければ、日本にイノベーションは根付かない。

【委員】

  • 吉川理事長のアイディア・哲学をもとに、産総研では、様々な仕組み作りが進んでいると認識。イノベーションを展開していくためのポリシーインスツルメントという観点から、吉川理事長のお話や、海外の事例を編成し直すと、ポリシーイノベーションにつながっていくのではないか。

【委員】

  • ある分野を変革するには、異業種の人材をその分野に入れるようなシステムが必要。さらに、知財本部は、管理機能だけでなく、マーケットの視点も重要ではないか。若い人にとっていい就職先だと思わせることが必要。

【委員】

  • いわゆる日本風のイノベーションという概念を、機会があれば、吉川理事長にお伺いしたい。例えば、「刺す」武器から「切る」武器に変わった日本刀等は、日本なりのイノベーションではないか。また、ハイブリッドも同様に現代的な日本なりのイノベーションの方向ではないか。

以上

*本議事要旨は事務局の文責にて作成したものであり、委員各位の了解を得ていない。

 
 
最終更新日:2006年11月22日
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