経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会(第12回) 議事要旨

日時:平成19年4月23日10時00分~12時00分

場所:経済産業省別館11階第1120共用会議室

出席委員

木村分科会長、荒川委員、生駒委員、内ヶ崎委員、小野寺委員、
梶山委員、柏木委員、須藤委員、高木委員、中村委員、橋本委員、
平澤委員、平田(正)委員、堀委員、前田委員、村山委員

議題

  1. 小委員会等の活動状況の報告
  2. 産業技術分科会中間報告(案)について
  3. その他

議事概要

議題1:研究開発小委員会、産学連携推進小委員会、評価小委員会の活動について事務局から資料にもとづいて報告。主な質疑は以下のとおり。

(研究開発小委員会について)

(委員)

  • 今回の技術戦略マップは1,000ページに亘る資料だが、使い勝手はどうか。

    →(事務局)産総研に協力いただき、意味構造解析が可能なマップの検索システムを作成し、目的の情報を素早く探せるように工夫した。


(産学連携推進小委員会について)

(委員)

  • 産学連携を円滑に進める上での制度、組織の問題について事務局から説明があったが、企業と大学の間に連携協議会のような組織を作ることが重要。

(委員)

  • 大学と企業との間の双方向の人事交流が今ひとつ活性化していない。特に大学教員が企業で活躍する例が以前に比べて少ない。本来は双方向でもっと交流すべき。

    →(事務局)御指摘の点は報告書上で、サバティカル制度の活用等を通じた人材流動化の促進に関して記載。但し、同制度を活用し、実際に教員が企業に行こうとしても、その間の講義や研究室運営の代替要員の確保が困難であることから、こういった点の対応・整備が必要。

(委員)

  • 知財本部とTLOの連携、組織整備は重要。ライフ分野等でのアーリーフェイズの特許では、特許としての市場価値は高くないが、共同研究や寄附講座への発展可能性が高いものも多々あり、TLOが市場性を考慮して企業等に売り込むために助言することができる環境整備が必要。

(委員)

  • サバティカル制度を本当に定着させるには、大学の雑用と講義の義務から開放した上で、給与を1/2~1/3にし、その間、企業で稼ぐようなシステムにすべきではないか。それにより、大学の予算削減に繋がり、人材の環流促進が期待される。
  • 経済省が取り組んできたMOTの教材作りの効果はどうか。

    →(事務局)8つの専門職大学を中心に活用していただいており、通いの講座で年間4,000人程、また、企業の社内研修で年間6,000人程がMOTを学ぶところまで至っている。ただ、企業側も必ずしもMOTを十分理解しきれていない面もあり、MOTの成果が十分活用されているとまでは言い切れない。また、日本のイノベーションを支えていく上で企業における技術経営力を高めていくことが重要という認識の下で法律改正を行ったが、 MOTを社会に根付かせていく上で、更なる産学連携が重要であると考える。

(委員)

  • 産学連携の重要なファクターである学協の在り方については検討されたのか。

    →(事務局)報告書にもあるとおり、細分化された学会自体が異なる学問をつなぐ面もある一方で、タコツボ的な形になってしまっている。学会間連携や、学会でのロードマップ策定等によって学会自身が知の融合を生み出す方策を検討し、行動することが重要。

議題2:事務局から資料にもとづいて説明。

(委員)

  • 7つのツボ、100のコツの背景にある事例があると読み手は理解しやすい。

    →(事務局)最終報告では、可能な範囲で分かりやすく事例を紹介する予定。

(委員)

  • エコイノベーションというコンセプトは、日本の強みである環境技術を主張し、欧米に対して、アジアの中で連携を組んで環境分野において国際的にイニシアティブをとっていきたいという考えと捉えてよいか。

    →(事務局)環境負荷物質を地球規模で低減するには、途上国における技術移転、先進国における制度面での対応を含めた抜本的な革新が地球全体で必要であり、エコイノベーションに包含される生産システム、社会システム、生活様式の在り方を世界に発信していきたい。

(委員)

  • 理系離れで、理系の処遇改善についても言及すべき。

(委員)

  • 第3章までは産業を見据え、第4章は社会の有り様を踏まえて施策を考案しており、高く評価できる。ただ、エコイノベーションの概念は、より大きな枠組みとして欧米で取組が始まっている「サステナビリティサイエンス」に含まれるようにも思える。今後は、自然環境の制約や、グローバルの制約、また、国際社会における日本固有の制約を明らかにした上で、それに対してどのように戦略的に対応していくかを検討することが重要。
  • 第1章にある、事例から原理を抽出し体系化するといった研究はかなり進められているので、それらを参考にしたらどうか。
  • 第4章にあるが、多くのイノベーションに関する施策は、社会を理解するといったところから始まるため、分析する体制を整備する必要がある。

(委員)

  • イノベーション創出の流れにはいくつかの段階があるが、その最初の段階のイノベーションの種をどのように創出させるかが重要であり、イノベーションの種の創出に対する技術政策について報告書で章や節を設け、基盤技術開発の重要性を指摘すべきではないか。

(委員)

  • 大学や民間企業への注文以外の、経済産業省の政策課題を明確にすべき。経済産業省はこれからエコイノベーションに重点を移すのか。

    →(事務局)新しいイノベーションの方向として、広い概念としてのエコイノベーションを考えている。
    国の取組については報告書第2章以下で記載している。
    先ほどご指摘のあった知の創造部分の重要性については認識しているが、文部科学省や総合科学技術会議での検討に委ねており、その後の部分について検討してきたところ。
    また、理系離れについては、検討を始めたばかりであり、産業界として何をすべきかを中心に検討する予定。

(委員)

  • 現在、大学改革について政府の会議等で議論されているが、技術系の状況を十分踏まえた上で、種々の問題等について、産業界で長期的な将来ビジョンを出していただきたい。また、ビジョンを踏まえて大学の定員のあり方について検討する産学連携の場を設けていただき、政府の議論へ反映させていただきたい。

(委員)

  • イノベーションに先立つ資金面が重要。日本のGDPに占める研究開発投資比率は高い割にイノベーションに結びついていない。公的資金による研究開発の成果が産業界にうまく流れないことが問題。企業では会計制度の変更により長期的なリスクのある研究開発への投資に慎重となっているため、企業がリスクをとった研究開発投資が行いやすい税制を検討すべき。

(委員)

  • ものづくり中小企業の立場から申し上げると、技術戦略マップ等で2025年の工場とものづくりが変わるとあるが、中小のものづくり企業には現状と2025年の将来像とのギャップが大きすぎるため、このギャップを埋める工夫が必要。

(委員)

  • 企業ではイノベーションを生み出し、技術開発が進んでも市場に結びつかなければ意味がない。この点で国際標準化について、欧米、特に米は学会が標準化に積極的に取り組んでいる。IEEE(米国電気・電子技術者協会)では形式的にせよ学会が標準をまとめているため、デジュールに近い形となっている。経済産業省でも幅広い意味での標準化についてさらに報告書に記載していただきたい。

(委員)

  • 国際標準化戦略目標は戦略というよりも戦術ではないか。EUは環境規格の策定等を大きな戦略として行っており、経済産業省でもエコイノベーションモデルの世界への発信をキーワードに、大きな構想力のある戦略を作っていただきたい。
  • イノベーションにおいて産学連携は重要であるが、大学では産学連携の際の資金処理、マネジメント、民間と大学の会計のマッチング等の問題が大きい。現実の問題点及び対策について整理、検討すべき。

    →(事務局)国際標準化についてはご指摘の通り、大きな構想を目指しているが、まず目標としては分かりやすく進めることを目的としたもの。エコイノベーションの国際標準化は日本が強みを持つところから国際市場の獲得を狙うという趣旨。学会、大学の協力は重要であり、働きかけを行っているところ。

(委員)

  • 今後取り組むべきことは書いてあるが、現状でできていない理由、現状の問題点と阻害要因についても記載が必要。

以上

 
 
最終更新日:2006年4月26日
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