経済産業省
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総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会基準評価ワーキンググループ(第28回)-議事録

日時:平成21年5月20日(水曜日)16:27~18:14
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1012号会議室

議題

  1. 原子炉構造材の監視試験方法(JEAC 4201-2007)及び原子力発電所用機器に対する破壊靱性の確認方法(JEAC 4206-2007)に関する技術評価について
  2. ウェルドオーバーレイ工法の適用について
  3. 日本機械学会「設計・建設規格2008年版」について
  4. 日本機械学会「材料規格2008年版」について
  5. その他

議事概要

神田統括安全審査官
それでは、ほぼ定刻になりましたので、ただいまより「原子炉安全小委員会第28回基準評価WG」を開催させていただきます。
本日は、お忙しい中出席いただきまして、どうもありがとうございます。
会議を開催するに当たりまして、定足数の確認をさせていただきます。
本WGにつきましては、専門委員を除きまして、委員7名中、本日は6名の方が出席いただいておりますので、過半数以上であり、資源エネルギー調査会の規定によりまして、本会合は定足数を満足しているということを御報告させていただきます。
それでは、班目先生、よろしくお願いいたします。
班目主査
それでは、本日の議事でございますけれども、議事次第を見ていただければおわかりのように、4つございます。
最初の議題が、JEAC 4201と4206の技術評価について、前回御審議いただいたわけでございますが、その後、公衆審査の結果、意見が出てきております。それに対する対応を御審議いただきたいと思います。
2番目が、ウェルドオーバーレイ工法の適用について、実際に適用にするためにどうするかということで御審議をいただきたいと思います。
3番目、4番目は、今後、技術評価をお願いすることになる2つの規格についての御説明を受けたいと思います。1つが設計・建設規格の2008年改訂版でございます。もう一つが材料規格の2008年版ということで、それぞれ日本機械学会の方から御説明を受けるということで進めさせていただきたいと思います。
それでは、議題に入る前に、配付資料の確認を事務局の方でよろしくお願いいたします。
神田統括安全審査官
それでは、お手元の資料ですけれども、座席表、委員名簿のあとに議事次第がございます。めくっていただきますと、配付資料一覧がございます。
資料28-1-1としまして、電気協会の監視試験規定、破壊靱性規定の技術評価書(案)に関する意見募集結果についてというものがございます。
資料28-1-2としまして、技術評価の案、意見募集を踏まえて改訂したものの概要の資料でございます。
資料28-2-1、「WOL工法の適用経緯と今後の対応について」の資料です。
資料28-2-2としまして、「ウェルドオーバーレイ工法の技術基準への適用解釈対照表」という資料でございます。
資料28-3、「機械学会の『設計・建設規格2008年改訂版』の概要」。
資料28-4としまして、材料規格の概要。
そのあとは参考資料でございますが、参考資料28-1-1としまして、電気協会の規定の技術評価書(案)。改訂したものでございます。
参考資料28-1-2としまして、技術基準省令の解釈の一部改正新旧対照表。これは電気協会の技術評価を反映したものです。
参考資料28-2-1としまして、これも技術基準省令の新旧対照表ですけれども、ウェルドオーバーレイ工法を取り入れた新旧対照表です。
参考資料28-2-2としまして、き裂解釈の改訂資料。
参考資料28-2-3としまして、これは平成16年の炉小委の資料ですけれども、WOL工法の検討についてという昔の資料でございます。
参考資料28-2-4としまして、これも第12回の炉小委の資料ですけれども、機器設計WGから報告のあったウェルドオーバーレイ工法の適用についての資料。
参考資料28-2-5としまして、これは検査技術評価WGで最近検討いただきました、供用期間中検査についての資料でございます。
一番最後に、前回の議事録を配付してございます。
以上です。

1.原子炉構造材の監視試験方法(JEAC 4201-2007)及び原子力発電所用機器に対する破壊靱性の確認方法(JEAC 4206-2007)に関する技術評価について

班目主査
どうもありがとうございます。万一配付資料に過不足あるようでしたら、事務局までお申し出いただきたいと思います。
それでは、早速最初の議題に入りたいと思いますが、最初の議題は、原子炉構造材の監視試験方法及び原子力発電所用機器に対する破壊靱性の確認方法に関する技術評価についてでございます。
それでは、まずは事務局の方から御説明をよろしくお願いいたします。
藤澤基準班長
それでは、資料28-1-1に基づきまして説明させていただきます。
破壊靱性試験の確認試験方法と監視試験の試験方法に対して、解釈の方に反映するということで、パブリックコメントを行いました。その結果、この資料にありますように、1件の意見がございました。今日はそれにつきまして、対応と、それに伴う改訂につきまして説明したいと思います。
ページをめくってもらいまして、裏のページでございますが、そこに提出された意見と意見に対する回答ということで書いてございます。
意見は、技術評価案のパブリックコメントをしたときに、これは最新の電気協会の規定に基づいてやったんですけれども、昭和55年よりも以前、つまり、昭和55年以降に関連温度という試験の脆性に対する温度があったんですけれども、それ以前は、脆性遷移温度というのがありまして、昭和55年よりも前の告示に対して建設されたプラントに対して、関連温度というものが使えるようになっていないということで、そこについて少し改訂をお願いしたいというのが意見でございました。
理由は、そういうことで関連温度がないので、そのプラントに対する代替規定として、JEACの中では、附属書Eに非延性破壊防止に関する規定ということで、既存の材料データから関連温度に換算する評価式を記載しているところがございます。それについて技術評価を行ってほしいというのが理由でございました。
もう一つ、なお書きのところでございますが、当然それに伴いまして、従来、設置許可申請書とか保安規定の方に、脆性遷移温度に基づいて温度制限を行うというのを書いてあるプラントがございますが、それについてどういうふうにしたらいいかということを明確にしてほしいというのが意見でございました。
回答といたしましては、これは拝承ということで、電気協会の規定に対するJEAC4206-2007の附属書Eを今回技術評価として追加いたしました。それに伴いまして、次のページの別記-11に附属書Eが、E-1000からE-6000までありますが、ここに追加をして、これを使っていいですよということを明記いたします。
あと、なお書きといたしまして、設置評価申請とか保安規定において、脆性遷移温度に基づく制限というものを書いているプラントにつきましては、それについても満足してくださいというふうに書いてございます。ですから、関連温度を満足することと、脆性遷移温度による温度制限、これについても満足するというふうになります。ということで一応回答は用意いたしました。
これから具体的に、では、附属書Eについてどういうふうに技術評価したかにつきまして、資料28-1-2について、JNESの方から説明していただきます。
JNES大崎グループ長
資料28-1-2で御説明をいたします。この資料は、昨年11月のWGで御報告した内容のものに、今回追加したものを赤で書いております。
1ページの真ん中に規格の概要がございまして、対象とした項目として(1)から始まっておりますが、2ページにまいりまして、2ページの(5)、RPVの供用期間中の破壊靱性要求FB-4000に使用する附属書E、その中のE-5000というものを具体的に技術評価するということでございます。
評価した内容でございますが、2枚ほどめくっていただきますと、技術評価書(案)の昨年11月に御提出したものと今回改訂したものを新旧対比という形で示しております。その添付資料の1ページから説明します。
1ページは、追加したということがわかるように、目次とかが変更になっているということを示しているものでございます。具体的な中身は2ページ目からでございます。
附属書Eは、1000が適用範囲、2000が記号、3000が破壊靱性評価の考え方というものでございまして、技術的な規定としましては、E-4000(破壊靱性適用式)というものとE-5000(初期プラントに対する破壊靱性評価方法)というものがございます。また、6000というのが参考資料でございます。
技術的な規定として、E-4000というのがございますが、この規定は、さきの技術評価書案でも記載しておりましたように、JSMEの維持規格2004年版、添付E-6と同じでございます。そういうことで、これは既に技術評価されておるということで、4.2.4-1に示すように、E-5000(初期プラントに対する破壊靱性評価方法)ということについて具体的に検討をいたしました。
この規定は、3ページの下の方に評価フローがございますが、RT NDT(関連温度)は、落重試験結果とシャルピー衝撃試験フルカーブの値を両方使って決めるというものでございますけれども、それが部分的にない、つまり、落重試験データがない場合とか、そういう初期のプラントに対して、この評価フローに従って、RT NDT(2)(2パス法による落重試験により求められた関連温度)というものを評価する、あるいは VT rs(延性破面率が50パーセントを示す遷移温度)と定義されるものを評価して、それを用いてこの評価フローの一番下のところに黒枠で囲ってございますけれども、K Ic(静的平面ひずみ破壊靭性値)とかK IR(参照破壊靭性値)というものを評価できるというものでございます。
それで、RT NDT(2)だとか、 VT rsというものを使った評価が実際に保守的なものであるかどうかということを確認するということがこの技術評価の目的でございます。
4ページへまいりまして、技術事項の検討でございますが、まず最初に、米国の規定と比較しますと、米国の規定は非常に簡単なものしかございませんので、日本の規定、E-5000は非常に詳しい規定であって、また別物であるということでございます。
bへまいりまして、国等による研究成果との関連としましては、本規定に関する国等の研究は行われておりませんで、本規程は、JEAの破壊靱性検討会が策定したものでございます。
cの評価でございますけれども、そういうことでございますので、民間研究成果であるということで、一応具体的に技術的な妥当性を評価するということにいたしました。
本規程の根拠につきましては、PFR-0012-2004という資料が、破壊靱性検討会が作成して、JEAC4206-2004年版までには印刷された本の中に同じように示されて、技術根拠として公開されていた資料がございます。この資料は、2004年版でございますけれども、附属書Eの技術的な中身につきましては、2007年版と2004年版は同じであるということでございまして、そのことはJEAの規格委員会の資料にも公表されております。ということで、PFR-0001-2004というのを技術評価の具体的な検討の対象といたしました。
4ページの下から10行目ぐらいですけれども、PFR-0001-2004には、本規定に定められたすべての式、あるいは設定値につきまして、図表を用いて設定根拠を定量的に示しておりまして、また、そこに用いておるデータもすべて明らかにしております。
技術評価に当たりましては、この規定の相関式や設定値の妥当性と、本規定で設定される破壊靱性の保守性を評価するために、破壊靱性検討会の方では考慮しなかった国等の研究で得られたデータを用いて個別に独立して検討してみました。使用しましたデータは、財団法人発電設備技術検査協会が実施しました原子炉圧力容器加圧熱衝撃試験、いわゆるPTSの実証試験でございまして、1991年までに終わっているものでございますが、ここに同一材料に対しまして落重試験、シャルピー衝撃試験のフルカーブ及び破壊靱性試験というものがすべて一連のものが実施されたデータがございました。それを用いて保守性とかそういうことをチェックしたということでございます。
具体的にチェックした中身でございますが、6ページにグラフがございます。図Aといいますのが、例えば黒で示しておりますのが母材でございまして、黒の丸が母材のPTS実証試験でのデータを示しておりまして、それを用いて評価しました破壊靱性のカーブが黒の実線になります。同じ色のもの同士が対応しているということで、黒がK Icの母材、赤がK Icの溶接金属、青がK IRということでございます。
図Aというのがすべてのデータがそろっている場合に評価される関係ということでございまして、いずれもこれは正常な状態でございまして、いずれのデータ点も評価される破壊靱性カーブ以上であるということになっております。
こういうすべてのデータがそろっている中で、例えば落重試験データがもしここでなかった場合にはどういう評価になるか、あるいは、落重試験データもなくて、衝撃試験のフルカーブデータもないけれども、ある単一温度の試験の結果が得られたらどうなるかということを示したのが下の2つのグラフでございます。
それで、いわゆるRT NDTという落重試験がないだけという場合の評価は、図Aよりも必ず保守側にくるということがフローの原理的に明らかでございます。一方、落重試験データもなくて、衝撃試験データのフルカーブもなくて、ある単一の温度でのシャルピー吸収エネルギーが得られているという場合で、試験温度が-12度以下の場合が図Bに相当する場合でございます。図Bの方では、図Aに比べましてかなり保守的な評価が得られておるということでございます。それから、図Cの方は、単一のシャルピー衝撃試験がさらに高い温度でのデータしかない場合で、+4度以下のデータでやった場合には図Cのようになるということで、考えられますいろいろデータが欠落している条件で検討した結果、このE-5000の規定というのは、保守的に破壊靱性値を評価するものであると結論いたしました。
それで、本文の4ページへ戻っていただきまして、4ページの真ん中のところに書いてございますが、「附属書Eで規定された初期プラントに対する破壊靱性評価方法は、民間研究成果であって、その技術根拠はPFR-0001-2004(破壊靱性検討会報告書)として公表されている。保安院は、国等の研究で取得したデータが、PFR-0001-2004に示された民間データと整合することを確認したので、本規定は技術的に妥当と判断する」ということでございます。
以上でございます。
班目主査
どうもありがとうございました。
それでは、ただいま御説明いただいた内容につきまして、質問、御意見等をよろしくお願いしたいと思います。何かございますでしょうか。吉田委員。
吉田委員
教えていただきたいんですが、6ページ目のグラフがございますけれども、図AがRT NDTによる評価と御説明いただいて、黒い線と橙色の線と青い線がございます。それと、図Bと図Cの黒い線と橙の線と青い線というのは、Aから持ってきて、これに比してRT NDTがない場合に安全側だとおっしゃったのかと思ったんですが、BとCの橙色の線がどういうふうに引かれたのかなと思って。
大崎グループ長
3ページの評価フローの図がございますが、この中で左側の方に幾つか判定がございますけれども、そこはすべてクリアできないといいますか、ノーとなってしまって、右側の方、 vT rsの評価にいかざるを得ないという場合でございまして、この場合に適用した、つまり、左側のところの判定基準で、ありますか、ありませんかという判定は、ここで用いたデータはすべてあるわけですけれども、それがなかった場合に、右側の方へいった場合に、どういう結果になるかというのを示したのがBとCということでございます。
吉田委員
だから、そういう意味で、橙の線がAのグラフとは違うというのは、式が違うから違うということなんですね。わかりました。
班目主査
よろしゅうございますか。それでは、ほかに何かございますでしょうか。
よろしゅうございますか。それでは、特段の御意見がもしないようでしたら、本件については、技術評価書を書き直したわけでございますけれども、このような修正で御承認いただいたということにさせていただきたいと思います。
ただ、今日、いきなりお見せしたものですので、追加的にこの技術評価書、書き直したものについてコメント等がございましたら、1週間おきまして来週の27日までに事務局まで御連絡をいただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
今後の手続でございますけれども、今後、これを親委員会であるところの原子炉安全小委員会の方に諮ります。そこでもさらに特段の意見がない場合には、本資料の扱いを主査の私と事務局に御一任いただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
班目主査
それでは、そういうことにさせていただきたいと思います。本件につきましては、どうも大変ありがとうございました。
では、続きまして、2つ目の議題、ウェルドオーバーレイ工法の適用について御審議いただきたいと思います。それでは、まずは御説明をよろしくお願いいたします。

2.ウェルドオーバーレイ工法の適用について

藤澤基準班長
それでは、資料28-2-1に基づきまして説明いたします。
これは、WOL工法ということで、まず経緯を先に説明したいと思います。
ウェルドオーバーレイ工法は、平成15年10月以降、炉小委の下の機器設計WGという場で6回ほど審議をされまして、平成16年6月1日の第12回原子炉安全小委員会で検討されまして、課題が2つあるというふうになっておりますけれども、その課題が解消できれば、法令上適合性のある設計施工ができるということで、課題が解決することで実現できるということで理解されております。
課題の一つは、き裂の長さ制限でして、60度制限というものがありました。これは、2008年7月に機械学会の維持規格に対する事例規格、周方向に対する許容欠陥角度制限の代替規定というものがありまして、それを技術評価いたしまして、技術評価したものを、私ども、「き裂解釈」と言っていますけれども、「発電用原子力設備における破壊を引き起こすき裂その他の欠陥の解釈について」というものにつきまして反映いたしました。したがいまして、課題の一つについては解消されております。
それから、もう一つ課題となりましたものは、欠陥の検出。要するに、WOLを施工した後にき裂が当然あるんですけれども、そのき裂の部分の検出、測定、これが確実に実施できるという検査方法の明確化が課題となっておりました。これについて、事業者の方で電力共通研究というものを行いまして、フェーズドアレイ法による超音波探傷による検査技術が確立されたことを踏まえて、今年の4月21日に検査技術評価WGの第33回におきまして報告いたしまして、供用期間中の検査について、検査方法とか検査要員の資格、検査頻度、こういうものを明確にしたものについて審議されまして、一応了解をされております。
したがいまして、課題2つが解消しましたので、今回、WOL工法の適用と、法令上の取扱いについて明確にするということで、資料を作っているわけでございます。
WOL工法につきましては、先ほど言った機器設計WGにおいて、当時の電気工作物の溶接の技術基準というのがありまして、それの解釈として、ウェルドオーバーレイ溶接工法に係る補遺と、補遺の解説(案)が提出されておりまして、審議されております。
また、原子力設備に関する技術基準に定める省令、通常、省令62号と言っていますけれども、それと同じように、当時は、告示501号、発電用原子力設備に関する構造等の技術基準というものがありまして、これの各条項についても照らして評価し得るものであるということになっているんですけれども、当時は、WOL工法の施工については、特殊設計施設の認可事項、技術基準の3条にそういう条項があるんですけれども、特殊設計施設の認可事項とすべきであるとなっておりました。
ところが、その後、省令62号は、御存じのように、平成18年1月から性能規定化されておりまして、当然、溶接の技術基準、省令123号と告示501号、これは廃止されております。新たに省令62号の方に告示501号については9条に入っていまして、同じく溶接工法につきましても、9条の15号に入っております。ということで、この当時、機器設計WGで作られた溶技解釈に係る補遺というものは再構成する必要があるということが新たに生じております。
現行規定の省令62号9条15号は溶接の解釈で、これは機械学会の溶接規格、最新は2007が技術評価されておりますけれども、これは条件付きで適用可能としてございます。したがいまして、ウェルドオーバーレイ工法の補遺を溶接規格に対応した形で今回再整理するということにしてございまして、それを私どもの方で技術基準の解釈というものを出しておりますので、その解釈の別記-13に位置付けて再構成を今回しております。
同じように、材料とか構造強度につきましては、これもさきの第12回原子炉安全小委において機器設計WGから報告された原子力発電設備へのウェルドオーバーレイ工法の適用についてということで、これは今日の参考資料に付けてございますが、それにおいて記載されているんですけれども、現行規定は62号9条1号の材料、8号のクラス1管に該当しますので、これも機械学会の設計建設規格、エンドースの最新版は2007年追補版までございますけれども、これを条件付きで適用可能としていますから、それぞれの規定に対応した形で整理して、別記-13ということで今回作ってございます。
もう一つ、供用期間中の健全性確認ということですけれども、これにつきましては、省令の62号第9条の2にき裂に対するものがありまして、そのき裂解釈、そこに本文としてWOL工法の適用部位の位置付けを明確にしまして、き裂解釈の別紙1に「非破壊試験の方法について」というものがございます。そこにWOL工法適用部位の試験範囲とか試験方法、これは特に供用期間中の検査の話ですけれども、そういうものについての要求事項を今回規定するということにいたしました。
そういうことで、後で説明いたしますけれども、そういう位置付けで今回再整理しまして、もう一度審議いただきたいということでございます。
なお、平成18年から施行されています性能規定化後の省令62号というのは、第3条にやはり特殊設計認可というのはあるんですけれども、これは本省令の規定によらない場合、又は本解釈に照らして同等性の判断が困難な場合については第3条によるとなっておりまして、今回、別記-13ということで追加して、それからまた、き裂解釈の方に改定して行いますので、第3条による必要はなく、法令上適合性のあるWOL工法設計施工ができると私どもは考えてございます。
今日、もしこれで御了解いただければ、原子炉安全小委の方に諮りまして、その後、パブリックコメントに付す予定でございます。
以上の概要を図にしたのが次のページの図でございまして、左側に平成16年当時の省令62号と123号、溶接の方が123号ですけれども、それと、それに対応しての告示501号というものの位置付けを書いてございます。
点線で書いてある分は、機器設計WG等において報告された内容がここに関連しておりましたということで書いていますけれども、それが今回、省令62号の方、規制の規定化によりまして右側の方に移行しまして、基本的には解釈の方に全部入っております。解釈ですけれども、その中で、機械学会設計・建設規格は、9条1号と8号に関連します。き裂解釈は9条の2に関連します。9条の2の中で、機械学会の維持規格を呼び込んでいますけれども、維持規格の中で事例規格がありますので、事例規格で60度制限が今回撤廃されたとなっています。
それから、同じように溶接規格がありまして、それは9条15号の方で関連しますけれども、これに今回新たに別記-13を追加して、こういう形で整理するということでございます。
以上が資料28-2-1でございまして、続いて、資料28-2-2に基づきまして、主に溶接関係でございますけれども、平成16年当時のウェルドオーバーレイ溶接工法に関する溶技の補遺ということで作られたものとの比較表を今回用意しました。別記-13そのものにつきましては、参考資料の方に今回お付けしてございます。
基本的に、補遺と今回の別記-13、これは大きく変わっているところはほとんどありませんけれども、若干変えております。基本的な骨子としては、当時は、当然、溶接技術基準に対する適用ということで条項が整理されていますけれども、今回は、溶接規格の条項に対する整理ということで、順番が少し前後しますけれども、そういうところは内容を確認しまして、準用がほとんどできますので、そういう形で整理してございます。
左側を主に説明いたしますけれども、まず、別記-13の方ですけれども、適用範囲のところ、ここは補遺の方にはなかったんですけれども、その前の機器設計ワーキングの報告の方に付いているところですけれども、呼び径とか母材の厚さ、き裂の性状、対象鋼種というところ、この辺は変更ございませんが、き裂の性状につきましては、少し変えてございます。何を変えたかといいますと、以前は、例えば厚さ方向ですと、配管の外表面から深さ7mmの範囲にき裂がないこととなっておりました。同じように、軸方向のき裂も、き裂が原配管外表面の開先、当時はエッジと言っていましたけれども、今回は端面と言っていますが、開先端面の両端から13mmの範囲内にあること。外側にないことというふうになっておりました。ですが、ちょっと考えますと、超音波探傷、供用期間中検査で13mmの範囲の外側を探傷していないんですよね。要するに、ずっと範囲を広げておりませんので、今回その言い方を変えまして、13mmまでの範囲内にき裂がとどまっていることという表現に変えております。そこが一つあります。
それから、もう一つ変えているところは、後ろの方にいきますけれども、12ページです。12ページは、溶接施工法の確認項目を述べたものですけれども、この確認項目、これはもともと自動溶接を行うということで、STという自動溶接となっております。
材料は、当然、母材はステンレス鋼ですからP-8とP-8の組合せ。
予熱は行わない。溶接後の熱処理は行わない。こういうところは全く一緒なんですけれども、備考欄のところに、ウェルドオーバーレイというのは、内面に水が入った状態で溶接をするというふうになっております。当時は、備考欄の一番上のところですけれども、自動ティグ溶接時に管の内面側を水冷するというふうになっておりました。これでいいんですけれども、実はこの規格は、クラス1管だけではなくて、クラス2、クラス3というところにも当然適用可能となります。そうした場合に、対象部位が広がりまして、空気がひょっとしたら対流している可能性があるということが懸念されますので、括弧書きで「空気の溜まり等で水冷効果が阻害されないものであること」ということを今回付け加えております。そういうことで、水冷は変わらないんですけれども、明確にしたということでございます。
そういうところは今回変えておりまして、また戻りまして1ページ目ですけれども、2.で「WOL工法の材料及び構造について」ということを書いております。ここは、材料と構造について書いていますけれども、機器設計WGでの内容をそのまま踏襲してございます。
2ページにいきますが、(1)がWOL施工部の厚さ設計ということで、WOLを含めた厚さの75%にき裂が存在しないということをやるんですよということ。
それから、溶接しますので、デルタフェライトの値が平均7.5、最小5.0以上の層が強度上有効な厚さとできますよということを書いていまして、こういうところは一緒でございます。
それから、(2)WOL施工部の長さ設計ですけれども、これはイとロがありまして、溶接部の開先両端13mmのところから0.75ルートR・tnの長さが必要ですよと書いてありますけれども、こういうところは一緒でございます。
それから、3.のWOL工法の説明につきましても、次の3ページにいきますけれども、ここは機械学会との規格との整理で、ほとんど準用していますので、少し記載範囲が減っていますけれども、溶接部の設計は、まず、2.の規定に適合することものであることと、(2)として、N-1020を準用しているN-5140というのがありますけれども、これは溶接の制限でして、これは、入熱とか溶接速度というのが書いています。ここは同じようにしております。
次の(3)、N-5140の準用で、開先面ですけれども、これは当然開先面には浸透探傷試験をして、有意なものがないことという条件が必要ですので、それを書いてございます。
次のページにいきまして、溶接部の強度等というところですけれども、これが機械学会のN-1040(2)にかなり詳しく書いていますので、これを基本的には準用すればいいんですけれども、WOL工法で特に違うのは、母材の強度が異なる場合に、溶接の場合は普通は弱い方なんですけれども、WOL工法については強い方の強度だというのが前回の補遺の方に入っていましたので、これはちゃんと明記してございます。
それから、4ページの右側で第6条の溶接部の割れとか、次のページの溶接部の欠陥というところがありますけれども、ここは、機械学会のN-1040を読み込めば、そこで全部解消できますので、こういうところは特に変えておりません。
6ページにまいりまして、非破壊試験ですけれども、非破壊試験も、クラス1配管の溶接部ということで規定がございますけれども、これは、表の非破壊試験ということで、超音波探傷試験と浸透探傷試験をしなさいということで、この内容については中身は変わっておりません。超音波探傷については2種類ですね。溶接部としてのものと、あと、SCCによるき裂がありますので、き裂による悪さがないということの検査、両方、超音波探傷試験としては行いますが、き裂を見つけるときの超音波探傷試験につきましては、今回の事業者の方で行った新しいフェーズドアレイの超音波探傷装置を使ったもので、簡単に言いますと、PD試験の合格をした人が、1年以内に実際のWOL部について検査をするときの1年前までに確認試験を自分でやって、ちゃんとき裂が見つけられるという技術を実証したものであれば行っていいですよと書いていまして、それがき裂解釈の方で今回呼び込む供用期間中のWOL部の検査と同じ条件で一応ここへ記載してございます。そういう人がやればいいですよということになっております。
浸透探傷試験については、普通の検査ですので、これは従来どおりの溶接規格に書いている資格で十分だと考えております。ということで、ここも変更はございません。
それから、7ページの(6)ですけれども、これは仕上げの話でして、ここは滑らかに仕上げればいいということになってございます。
(7)溶接後熱処理ですけれども、これは「溶接後熱処理は行わないこと」と明記しました。
次の8ページにいきまして、耐圧試験ですけれども、これは、当然耐圧試験を行いますので、その部分を書いていますけれども、これは単純に準用でございます。「WOL工法の溶接部」という言葉を書いていますけれども、これは、読み替え用の話でございまして、耐圧試験を行うということになります。
それから、(10)は適用外とするものでございまして、これは前の補遺にはありませんでしたけれども、準用規定のうちの、これはクラス1の管とした場合に準用するものがあったんですけれども、「N-1060突き合わせ溶接による継手面の食い違い」、「N-1070厚さの異なる部材の突合せ溶接」、「N-1110機械試験」、「N-1120再試験」というところは、適用しませんと書いてございます。ということで、位置付けを明確にしました。
それから、溶接施工法の方にいきますけれども、溶接施工法は、溶接規格の方では第2部というところにありまして、それを書いていますけれども、ここは形状が違いますので、確認事項は別紙-3ということで、先ほど紹介しました12ページのものに従いなさいというふうにしていまして、それから、具体的な要領は、14ページに別紙-4ということで付けていますが、試験要領ということで、これは特別な検査ですので、これは補遺と一緒でございます。前と一緒のもので、今回、ちょっと大きさが違いますけれども、一緒でございます。これを今回添付して、これに従うことにしてございます。
ちょっと違いますのは、15ページのところですけれども、機械試験の方法のところですけれども、試験片が前はASMEの規格と、SectionIX又はJIS、どちらでもよいとなっていたんですけれども、JISに一本化しました。
それから、ハのフェライト量の測定の話ですけれども、これも以前はAWSという米国溶接協会の規格に従ってやるとなっていますけれども、今、実はJIS Z3119(2006)というのがありまして、これが基本的にはAWSと同じものが、ISOの規格の関係で一緒になっていますので、これを適用できるということで、これを適用するように変えてございます。ということで、実質的には差はないというふうになります。
次の16ページは、これは補遺の方だけありまして、ここは、手動溶接による手直しの話ですけれども、これは、事業者に確認したところ、手溶接はしませんと言っていますので、ここはないということで、適用除外にしてございます。
ということで、一応施工法につきましても、前と同じものを用意したということでございます。
あと、10ページ、11ページに別紙-1と別紙-2がございますが、これも同じでございまして、そういうことで、今回少し変えていますけれども、実質的には変わらないですね。少し変わりましたけれども、そういうもので一応今回用意しました。
もう一つ、参考で資料のことを説明いたしますが、これに伴いまして、参考資料28-2-1を炉小委の審議の後にパブコメにかける予定でございます。パブコメにかけるものの最初のページが省令の解釈改正の内容でございまして、次の2ページ目を開いていただきますと、9条のところにウェルドオーバーレイ工法による適用によっては、「別記-13によること」というのを適用するということを明確にするということと、あとは、き裂の解釈も変わりますので、それも一応9条の2というところで、これはタイトルは変わりません。日付だけ変わりますけれども、そういうふうな形で変えようと考えてございます。
その次のページ以降は、別記-13そのものでございます。これは先ほど説明した内容の正式なものでございます。
それから、参考資料28-2-2ですけれども、これがき裂解釈の方の今回の改定案でございます。これも炉小委の後にパブコメにかけるということでございますけれども、これは、2ページ目に、今まで事例規格としてき裂の60度制限のことを撤廃したところがあったんですけれども、これは一応前回のき裂解釈の方で、事例規格を適用可能としております。事例規格の中にウェルドオーバーレイのことについて規定しましたので、ウェルドオーバーレイに適用になったというのは、列記-13に基づくウェルドオーバーレイが行われたものを適用しますよというふうにここで位置付けをしました。
あと、変えるところは、10ページです。これは別紙-1の非破壊試験の方法についてというところの位置付けなんですけれども、ここにWOL工法についてはこういうふうに検査をしなさいということで書いていまして、試験範囲は、これは従来の内容でございますけれども、原配管の板厚の25%+WOL部ということで、この範囲に検査するということになっております。
試験方法は、先ほど言いましたように、フェーズドアレイを使って、簡単に言うと、PDの資格を持っている人がさらに訓練をして、1~2年にちゃんと実証したものということでやればいいですよということになっております。ということで、こういうふうなものを今回用意して、WOL部については適用可能というふうにしようと思っています。
以上です。
班目主査
どうもありがとうございました。
WOL工法については実際の適用に関しいろいろ課題があったものですから、ちょっと手間取ってしまって、その間に省令62号の性能規定化等々もあったものですから、ごちゃごちゃしましたけれども、要するに、別記-13という形で整理させていただきたいということでございます。
これにつきまして、何か御質問とか御意見とかはございますでしょうか。野本委員、お願いいたします。
野本委員
大体理解したんですけれども、細かい数字のことですが、資料28-2-2の12ページ、備考のところを御説明していただいて、まず、私の理解ですが、クラス1よりもほかのものもあるからこれを入れたとおっしゃったんだけれども、クラス1だけだったらこれがなくてもよろしいというふうに考えていらっしゃるんですか。
藤澤基準班長
クラス1の配管でも、実際に想定しているところは原子炉再循環系の配管というところがメインなんですけれども、そうすると、施工中は実際に空気が入るチャンスがないといいますか、ですから、想定しているところでは空気が入るということは多分ないと思いますけれども、それ以外のところにあっては……。
野本委員
一般論で言うと、説明がちょっと変かなと思って。おっしゃっている意味はよくわかるんですけれども。わかりました。
それで、実は内側のところ、上の方の母材の厚さですけれども、前の補遺は8.6からになっていますよね。これは今回、別紙-13では14.0になっていて、少し制限を強くされているんですが、これは何か意識的な。御説明がなかったら伺っているんですけれども。
藤澤基準班長
済みません。14mmは、前回のときに機器設計WGの方で報告された中に、適用可能範囲は、3.5mmというものから計算して、それで25%という話があって、14mmとすべきだという意見がございまして、8.6は誤記でございます。済みません。
班目主査
よろしゅうございますか。ほかに何かございませんでしょうか。庄子委員、お願いいたします。
庄子委員
WOLを実際の補修に使うという意味で非常に重要な案件だと思いますけれども、課題として2つあったうちの2つともクリアされたということに関して、1つ、探傷性のところで、WOL工法の溶接部の探傷を確実に実施できるというところで、PDの資格を持って、それから、トレーニングを受けて、研修を受けてと。その具体的なところというのは、例えば、それはどこかに詳細を決められているんですか。どういうものをどう検出できるか。それから、確実にということは、100%ということを意味しているのか。では、それは立証されたものという、その立証はだれがという、その辺の詳細のところというのはこれからなんでしょうか。
藤澤基準班長
確実に検出できるというのは、先ほど言った図の板厚の原配管の25%までの部分にき裂が進展していることを見つけられるということを言っているわけでして、それよりも25%よりも配管の内表面にあるき裂、これについては述べておりません。
庄子委員
それはいいと思います。
藤澤基準班長
一応、今、試験体を作って、わかるところは実証したんですけれども、実際に次の試験体があるかというと、今はありませんので、実際にどういうふうにやるかというのは、これから事業者の方とやって、だれがそれを確認するかということについても、実際にやるときに決めることになります。
庄子委員
そうすると、この探傷研修もどういうところでやって、そこでどういうサーティフィケートというか、確実性を担保するか、その辺をきちんとやるということですね。
藤澤基準班長
そうです。
庄子委員
わかりました。
班目主査
よろしゅうございますか。ほかには何か御質問、御意見ございませんでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、事務局からの提案に対して特段の修正意見等はないようでございますので、基本的には、本件、この内容で御了承いただいたということにさせていただきたいと思います。したがいまして、事務局の方で手続を進めていただきたいと思います。
ただ、追加的にコメント等があるかもしれませんので、その場合は、先ほどの案件と同じように、来週の5月27日までに事務局まで御連絡いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
それから、事務局からの説明にもございましたように、今後、本件は親委員会である原子炉安全小委員会に諮りますが、そこの場でも特段の意見が出なかった場合には、さらにパブリックコメント等にいくわけでございますが、本資料に関しての扱いは、主査の私と事務局に御一任ということにさせていただきたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。
班目主査
それでは、そのように対応させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
続きまして、3番目の議題にいきたいと思います。3番目の議題は、今後、技術評価をお願いすることになる機械学会の設計・建設規格2008年改訂版についてでございます。今日のところは、改訂版の概要を機械学会の方から御説明をいただきたいと思います。それではよろしくお願いいたします。

3.日本機械学会「設計・建設規格2008年版」について

日本機械学会(永田氏)
日本機械学会設計・建設分科会の主査を務めております永田と申します。よろしくお願いいたします。
それでは、発電用原子力設備規格設計・建設規格の第I編の2008年改訂版の概要ということで、資料28-3で御説明させていただきます。
1枚めくっていただきまして2ページ目、まず、規格の構成の概要ですけれども、本文が第1章から第12章までで構成されております。1章 総則、2章、3章 非破壊試験、ここは共通のところですが、4章以降、10章までが、容器から始まりまして安全弁までの各機器の要求を規定しているものでございます。さらに、11章が耐圧試験、12章が監視試験の要求、それから、フランジや弁などのレーティングで設計するものの別表、さらには、材料の許容値等を規定している付録材料図表、あとは、それらすべてに対する解説というもので構成されているわけですけれども、ここで吹き出しで書いてありますとおり、付録材料図表に関しましては、今回の改訂で材料規格に移行するということでございます。この部分が今回、移行に伴って削除されるということになります。
その次のページを見ていただきまして、これが機械学会内での組織図でございます。一番上に発電用設備規格委員会がございまして、その下に原子力専門委員会、さらにその下に我々設計・建設分科会がございます。設計・建設分科会の下には、その右の方に記してございます8つの作業会がございまして、具体的な改訂案はこの作業会でまず検討し、それを分科会に上げて、分科会として審議した後に、専門委員会、規格委員会に上げて審議するというプロセスを経ております。
4ページ目を見ていただきますと、今回の2008年改訂版の位置付けでございますが、設計・建設規格 第I編 軽水炉規格の2005年版発行以来、3年ぶりの改訂版の発行となります。これ以前、2005年版に対しましては、差替えページのみを2007年追補版という形で発行させていただいております。2008年改訂版を発行した以降ですけれども、今後は4年ごとに改訂版を発行していくと。改訂版を発行しない年は毎年追補版を発行する予定でございます。本2008年改訂版の制定は、2008年12月10日で、初版発行が今年の2月20日でございました。
次のページでございますが、具体的な策定の経緯。これまでどのような審議を経てきたかということをまとめたものでございます。設計・建設分科会で検討を始めましたのが2007年2月、ほぼ2年前でございますが、その2007年2月から計15回の委員会を行っております。原子力専門委員会は8回、規格委員会は6回の審議を経ております。公衆審査でございますが、昨年の2008年5月20日から7月22日の間、2カ月間、公衆審査を受けました。意見及び回答は、機械学会のホームページに掲載されてございます。
次からは変更点の説明になるわけですけれども、6ページ目が、主な変更点ということで7件ピックアップさせていただいております。これらにつきまして、後で一つずつ、これも触りでしかないんですけれども、御説明させていただきます。
7ページ目、その他の変更点ということでグルーピングしておりますけれども、表現の適正化とか明確化、わかりにくいという御意見もございましたので、そのようなものに対する対応、あと、追補版、前回の改訂の際の修正漏れだとか、JIS年版の最新版の反映、それから、正誤表を何回か出しているんですけれども、それらを含めた誤記の反映、ASMEの換算値を正確に見直したというもの、引用しているJIS、JEACが改訂されておりますので、それらの内容を反映したもの、さらにはそれらの年版の見直し、あとは、非破壊試験の記録項目の見直しだとか、さらにはAPWR、そろそろ設計もスケジュールが具体化しているそうですので、その辺に関する説明を追加したというものがございます。
8ページ目からは、先ほどの7件の主要な変更点を一つずつ御説明したいと思います。
最初は、材料規格への付録材料図表移行に伴う見直しというものでございます。
変更理由でございますが、材料規格2008年版の発行に伴いまして、先ほど申しましたように、従来、設計・建設規格の付録材料図表で規定しておりました材料許容値、物性値及び外圧チャート、これらを材料規格に移行いたしました。そのため、設計・建設規格の規定中で材料許容値等の引用先を従来の付録材料図表から材料規格に変更したものでございます。
変更内容。これは膨大な箇所を変更しましたけれども、その次のページ以降に、今までの設計・建設規格、付録材料図表の表がこうだったと。それが材料規格の表では、それに対応するものはこれであるというものを対照表という形で載せさせていただいてございます。基本的にこれは真ん中から右の方に書き換えていったというものでございます。それが11ページまでございます。
次が12ページ目を見ていただきまして、主要変更点の2番目でございますが、これは材料規格で削除された規定の復活と。これは、材料規格の方でできたわけなんですけれども、従来、設計・建設規格にございます規定で削除されているものがございます。材料規格としては、これは引用する規格側で規定すべきというポジションでありましたので、設計・建設規格の2008年改訂版におきまして、従来規定どおりになるように規定を復活する又は追加したものでございます。
一応そこに表形式でどのようなものがあるかというものでございますが、まず、溶接管の品質係数というものがございます。これは、溶接管の許容値なんですけれども、溶接管の溶接部を非破壊検査をする、その非破壊検査の程度で、従来は耐性検査すると、母材と同じでいいとか、全然しなければ、ぐっと下げるというような規定になっておりましたけれども、それを材料規格の方では、一律0.85の品質係数を掛けたものにされています。従来、設計・建設規格ではそういったNDEを行って、合格すれば、母材の値を使えるということにしておりますので、それはそのとおりに復活させるという規定を追加してございます。
13ページにいっていただきまして、鋳鋼品の許容値に対する非破壊試験条件。これも鋳鋼品は非破壊検査の程度で許容値が変わっていくということで、品質係数が規定されておりました。材料規格の方も品質係数自体は規定されているんですけれども、非破壊検査の方法だとか、判定基準の具体的な規定がないということでございましたので、それはまた従来の設計・建設規格どおりにこれらの方法、判定基準となるように規定を追加してございます。
あと、その他、許容応力に対する特別な要求ということで、JIS G 4051、これはいわゆるSC材ですね。それから、JIS G 4053、SNCMだとかSCM等の合金鋼でございますが、これらは、許容値に対して寸法制限だとかいうものが規定されておりました。材料規格の方でそれがありませんので、それもまた同じようになるように移行を追加したというものでございます。
14ページにいっていただきまして、クラスMC容器のSmc値、許容引張応力の定義というものでございます。これも、従来、クラスMC容器、格納容器でございますね。格納容器のS値というものは、付録材料図表の方で、格納容器、クラスMC容器用の許容値というものが表で別に規定されておりました。材料規格の方はそれがなくなっている。これはASMEもそうなんですけれども、ASMEと同様、クラス2、3機器のS値に基づき決定すればよいという考え方から、なくなっております。ということで、これもASMEと同様に、基本的にクラス2、3機器のS値を1.1倍すると。あと、Sy値の0.9倍のうち、どちらか小さい方という規定でございますが、それを追加したものでございます。
次が15ページでございまして、耐圧試験の圧力の見直しというものがございます。これも材料規格絡みにもなるんですが、今回の材料規格、後で御説明があると思うんですけれども、許容値に対する設計係数というものを見直しております。このような設計係数の見直しというのは、ASMEでも行われておりまして、ASMEの方も耐圧試験圧力を同様にその際に変更しております。ということで、今回、材料許容値に対する設計係数が変わるということで、ASMEと同様に耐圧試験圧力を見直すということをしたものでございます。基本的には、水圧試験のときに、一般部の膜応力で0.9Sy以下、ということは、気圧試験では0.8Sy以下に抑えるということで検討したものでございます。
真ん中の方に式がございますが、基本的には、水圧の方で従来、最高使用圧力の1.5倍であったものを1.25Pdに。気圧の方で1.25Pdだったものを1.1Pdにと、ちょっと例外はございますけれども、基本的にはそういうふうにして変更したというものでございます。
17ページ目、主要変更点の4番目でございますが、これは材料規格絡みではないんですが、同じように耐圧試験関係の規定でございますが、上限値の規定ということで、従来、耐圧試験をやるときには、規定の先ほど申しました1.5Pd、今回、1.25Pdになりますけれども、その試験圧力に対して6%以上超えてはならないという規定を付けております。クラス1機器とクラスMC容器に対しては6%、つまり106%を超えた場合は応力評価をすればいいよという規定にしておったわけですが、クラス2、3機器に対しては、ただ106%を超えないことということにしておりまして、超えたらどうするという規定がございませんでしたので、これも基本的にASMEにならって、やはり同じように応力評価すればよいというようにしたものでございます。
18ページ目から20ページ目までが具体的な規定をこう変えましたというところでございますが、赤字で書いてあるところは変更したところでございます。クラス1機器は、もともとございます。赤くなっているところは、表現を変えただけで、技術的には何も変わっておりません。
19ページ目、これが今回の改訂の技術的なところというか、変更であるわけですけれども、真ん中の2008年改訂版の欄のところで、4行目以降、ただし以降が技術的な変更でございます。先ほど申し上げましたように、従来は左の方にありますように、「6%以上超えないこと」ということで終わっていたわけですけれども、ただし以降を付けまして、超える場合は応力評価をすることと。
クラス2機器の場合は、クラス1機器を準用して評価してもいいということにしておりますので、その場合は、クラス1機器と同様の応力評価をするということがなお書きでさらに追加しております。
20ページ目はクラス3機器です。これはクラス1機器準用の規定ではございませんので、ただし以降を追加しただけでございます。
クラスMC容器は、もともと106%を超えた場合の応力評価の規定がございますので、これもクラス1機器と同様に表現を見直しただけでございます。
次は21ページでございます。主要変更点の5番目で、完全溶込み溶接の表現というのがございます。設計・建設規格が2001年版で初めてできたわけなんですが、そのときに溶接部の設計という従来の告示にはなかったものを取り込んでおります。そのときの技術評価書のときから突合せ完全溶込溶接等の記載を旧溶接解釈の表現と整合させるということがコメントとして要望されておりました。今回これを反映して、旧溶技解釈の表現との整合を図ったものでございます。次の変更内容のところで、左が従来の表現、真ん中が旧容技解釈、右が今回の改訂版というものでございます。
溶技解釈の方では、真ん中の欄を見ていただきますと、赤く書いているところですが、突合せ両側溶接、裏あて金を使用する突合せ片側溶接、これらは、下の方の解説のところでございますが、突合せ完全溶込み溶接を規定しているという文言がございますので、これと整合させまして、右の方、(1)で完全溶け込み溶接による突合せ両側溶接、(2)は裏あて金を使用する完全溶け込み溶接による突合せ片側溶接、(3)の方で溶込み不良がなく十分な裏波が得られる完全溶込み溶接による突合せ片側溶接という文言にしまして、これをすべて、この溶接継手設計を規定している部分、変更内容のところに書いてありますが、これは今、クラス1容器の場合でございますが、クラス1配管、クラス2、3容器配管、クラスMC容器も基本的に同様に変更してございます。
22ページ目は同様で、継手区分Bの場合でございます。ほとんど同様の変更でございます。
23ページ目は、クラス4配管の場合でございますが、この場合だけは、旧溶技解釈におきまして、完全溶込み溶接は要求されてきないということで、今回の改訂版でもそこまでは要求していないということにしております。
24ページ目は、主要変更点6番目で破壊靱性評価ベースの変更ということで、変更理由といたしましては、ASMEの方でAppendix Gにおいて、破壊靱性曲線がK IRからK IC曲線に変更になったということがございます。我々、設計・建設規格では添付4-1で、従来、K IR曲線に基づいた評価ということになっていたわけですけれども、ASMEの変更を反映いたしまして、我々の方もK IC曲線を用いるように改訂すると。技術的なバックグラウンドにつきましては、電気協会さんのJEAC4206追補版で検討されております。これは、詳細な資料を付けております。この辺に基づいて技術評価していただくということになると思います。
具体的な変更内容は、表に書いてございますが、最初の記号の方はあれですけれども、次の25ページ目のところに具体的な式の変更がございます。添付4-1-2の式、添付4-1-3の式、これらがK IRベースで変更しておるものでございます。
26ページ目で主要変更点の7番目、主要変更点の最後のところですけれども、経過措置に対する規定の追加ということで、変更理由といたしましては、ストック材の有効利用の観点で、管継手及びその材料について設計・建設規格2001年版で規定されてきたJIS年版を設計・建設規格2005年版を適用する場合でも使用可能にするという事例規格を発行しまして、1年前にやはりこの場でエンドースしていただいております。
この事例規格を策定する際に、設計・建設規格の本文に旧JIS材の扱いに関する規定を設けるということを表明しておりました。それに基づきまして、今回、設計・建設規格2008年版で旧JIS材の扱いに関する経過措置の規定を追加したものでございます。
変更内容ですが、GNR-1131、総則の一部に3つのポチで書いておる変更を加えております。
まず、設計・建設規格の当該改訂より5年前までに制定された設計・建設規格、これは材料規格も含むことになりますけれども、その年版又は追補版に規定する材料JIS年版及び管継手JIS年版、事例規格で読替可能とした管継手JIS年版を適用してもよいと。
改訂により経過措置を適用しないと判断されるJIS規格は、その旨設計・建設規格本文に明記する。
本規定は、新たに材料もしくは管継手等を製作する場合には適用しない。あくまでもこれはストック材に対してだけ適用するものであって、新たに古いJISに基づいてものをつくるものではないということを明記したものでございます。
以上でございます。
班目主査
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に対しまして御質問を受けたいと思いますが、何かございますでしょうか。吉田委員、お願いいたします。
吉田委員
ほとんど技術的なことではないんですが、一番最後に御説明いただいた主要変更点7番で、2.の変更内容の1個目のポツですね。「5年前までに」と赤字で書いてございますが、5年というのは何か意味があるのか、それだけお教え願いたいと思います。
日本機械学会(永田氏)
先ほど、改訂の頻度を4年ごとに改訂版を出す。その間、毎年、追補は出すんですが、一応一つのエディションが4年ということで、4年を一つのサイクルにしようかという思想でございます。それを4年前としてしまいますと、たまには、正確に言うと4年前で、一つ前のエディションがカバーされない場合が考えられたもので、それも考えて5年と置いたものでございます。これを過ぎましたら、たとえストック材があっても、その材料はあきらめるかということを、今我々の中では仕方がないかなというところでございます。
吉田委員
何かもったいないような気がしますけれども、そういうことでおっしゃるならば結構だと思います。
日本機械学会(永田氏)
実を言うと、それももしかすると使う場合もあるかもしれませんが、それは個別にあとは対応してくれというところでございます。
班目主査
よろしゅうございますでしょうか。ほかに何か御質問ございませんでしょうか。どうぞ、野本委員、お願いします。
野本委員
つまらないことで申しわけありません。ちょっと気になったもので。19ページなんですけれども、もしかしたら間違えているかもしれませんが、真ん中の赤字のように変えるということですよね。
日本機械学会(永田氏)
はい。
野本委員
それで、文章の流れだけを私は考えているんですが、106%未満に抑えなさいと。「ただし、これを超える場合」というのは、私の感覚では、「超えた場合は」という方が論理が合っているんですね。これにしなさいと。でも、これが超えてしまった場合はこうこうこうしなさい。その次がやはり同じような意味で、なお、これこれの規定に基づいて、耐圧試験は、これはあらかじめ考えているので、行う場合は、これこれを満足すると。これは規定ですので、考え方を明確にされた方がよろしいと思うんですよ。
それで、20ページも同じようなことになっているので、字句だけの問題だから大したことはないかもしれませんが、考え方を明確にされた方がよろしいと思いまして、ちょっと意見を言わせていただきました。
日本機械学会(永田氏)
わかりました。では、今の御意見、分科会の中でも検討させていただきまして、今後、先ほども申し上げましたように、毎年追補版が出ていきますので、その機会にでも直させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
班目主査
ありがとうございました。
ほかに何か御質問ございますでしょうか。それでは、どうぞ、西口委員。
西口委員
この資料の中だけの説明の仕方に関することなんですが、12ページ目で主要変更点の2で書いてある「材料規格で削除された規定の復活」という表現があるんですが、これは要するに、規定の場所を移動したと理解してよろしいんでしょうか。削除されてまた復活というと、何かそこに意味があるのかなと思ってしまったんですが、いかがですか。
日本機械学会(永田氏)
基本的には、付録材料図表に今までありました。付録材料図表は完全に移行したので、設計・建設規格の方から離れて材料規格にいきました。ただ、材料規格にいくときに、これらの規格が、それは引用する側で規定しろということで消えてしまいましたので、今までは付録材料図表の方であったんですけれども、付録材料図表がなくなりましたので、それぞれ適切な規格本文のところにまた書いたという意味で「復活」という言葉を使わせていただいたんですけれども。
班目主査
村上さん、補足はありますか。
日本機械学会(村上)
機械学会の材料分科会の主査の村上です。
材料は後で説明しますが、基本的に質問に対してはイエスです。材料規格は、告示501号の後ろに付いていた時代、つまり、設計・建設の一部分として規格を作ったわけではなくて、機械学会のなるべく多くの設計に供給するために、より一般的に作るという思想で作りました。そのために、設計・建設に残さなければいけないものがあって、それが記載されているということでございます。そう考えております。
班目主査
よろしゅうございますか。表現としては、削除されて復活という感じだと、ギョッとするかもしれませんけれども、心はそういうことだと思います。
ほかに何かございますでしょうか。よろしゅうございますかね。
それでは、この設計・建設規格2008年改訂版につきましては、今後、技術評価を行って、次回以降、御審議いただくことになると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
どうもありがとうございました。
それでは、次の議題、今度は材料規格について御説明をよろしくお願いいたします。

4.日本機械学会「材料規格2008年版」について

日本機械学会(村上)
規格学会材料分科会の主査をやっている村上でございます。
1ページ目をめくっていただくと、今回のプレゼンテーションの5つの項目が記載してございます。時間は大体10分か15分と言われたので、ポイントだけ書いてございます。
最初に分科会の構成を書いていまして、原子力3メーカー+ベッセルを作っている2メーカーで5名おります。それから、電力がいて、鉄鉱関係が1名、関係官庁が2名という形なんですが、ここで学識経験者がいないのは、材料規格というのは、化学組成とか強度とか、本当の規格の中身の、どっちかというと学問的では余りないので、参画されても余りためにならないというか、そういうことで学識経験者は最初からおりませんでした。
ただ、適宜、当時、告示501号の構造基準委員会の委員長だった朝田先生とか、圧力容器のJISをやっておられた、現在もやっておられますが、小林先生には適宜御報告して、いろいろ御指導を受けております。
その次のページなんですが、規格制定の考え方を取りまとめています。
最初、国際規格との整合性をとろうと。WTO・TBT協定を考慮して国際規格と整合させると。国際規格として何を採用したかというと、ASME規格を採用しているということでございます。
それと、国内規格にはJIS規格がありましたので、JISの圧力容器関係のJISと整合化させようと。具体的に整合化させたのは、B8265圧力容器の構造の一般ですね。これはS値。設計係数が4です。それから、B8266圧力容器の構造で特定則でございまして、Sm値で設計係数は3。それから、B8267の圧力容器の設計ということで、S値で設計係数が3.5と、こういうものに整合化させています。
それと、告示501号の後継規格として、過去を否定せずに整合化していると。ですから、適用範囲は基本的に同じだと。
ただ、少し材料も加えています。その典型的な例が、素材メーカーの製造実績及び発電所の使用経験を反映して規格に取り込むと。SFVQ1Bというものがあるんですが、これは取替SGの胴に使っていて、国内では一度も使われていないんですが、海外ではこれがスタンダードになって使われていると。国内の製造メーカーでは取替SGの場合はすべてこれになっていますし、新しいSGもこれになっていると。今後は、入らなかったのは、告示501号の表の中になかったからだという理由で、ちょっとおかしなことが起きていたので、これは取り入れましたということをやってございます。
次のページでございますが、規格制定までの経緯なんですが、1997年に分科会を設立していますと。発電用設備規格委員会ができた年にできていると。
それから、2001年版の設計・建設規格の材料関係を分担していまして、これを作ってございます。それから、告示501号の別表の第1~13ですね。いわゆる強度表が付いているところ。それから、別図の5~24に相当する外圧チャートの内容を告示501号の継承規格として策定していると。
それから、非原子力の分野で設計係数3.5の採用は、2003年に高圧ガスの保安法、特定設備検査規則の改正ということで、別添7の第2種特定設備というものの法律が改正されたので、それらも考慮いたしまして検討を進めております。
2005年の4月に告示501号の材料関係のJISの改訂がされています。これが最後の告示501号の改訂なんですが、この当時、材料分科会のメンバーは1名ぐらいが違うだけで、告示501号の改訂の素案の素案を作ったメンバーが同じメンバーで作っていたということで、ほぼ完全にシンクロナイズされたような内容が議論されてございます。
それから、2005年の12月に設計・建設規格の2005年版の技術評価を行っていると。
2006年に告示が廃止されまして、それらを受けまして材料規格を作っているということになってございます。
材料規格の構成は次のページにございまして、Part1が総則でございます。Part2が材料仕様、Part3が、別表第1から先ほど申し上げました13と別図5~24です。それと、その当時から使われていた新規材料採用ガイドラインを明文化して添付しているということでございます。
最初に総則の内容を示します。
規格の適用についての条項ということで、新たに独立したのでそういうものが必要だと。
それから、もう一つは、先ほどちょっとお話をしましたけれども、設計・建設規格、そのほかの規格を、いわゆる材料を使う規格をサポートする規格として位置付けております。したがって、なるべく一般的な内容にするということで、ある特殊な規格だけに特殊内容を急に付けるということはしておりません。
その次が材料仕様に関するものでございます。
仕様する材料の規格の一覧。これは、告示501号と設計・建設規格と同じでございます。
それから、使用する材料への特別要求。いわゆる告示501号の別表の備考、設計・建設規格の備考と同様になってございます。
それから、原子力特有材への特別要求事項。昔、原子力の材料でマル原材といわれているものがございましたので、そういうものを同じように採用していると。
それから、機械学会の審議の中で、BWR用の低炭素系のステンレス鋼、いわゆる原子力用316とかと言われていたもの、それから、高ニッケル、インコネル材ですね。ニオブ添加のインコネル材というものを別にした方がよいという御意見がありまして、それを反映してここに記載しているということになってございます。
それから、次に設計応力強さSmでございますが、これについては、告示501号ができたのが1980年ぐらい。改訂、新の方ですね。それぐらいなんですが、それ以降、ASMEのSectionIIが変わっておりますので、その当時最新と思われていた2001年版と2004年版を参照してございます。
それから、JIS B8266の特定則を参照としていますと。
先ほども説明いたしましたが、JIS G3204のSFVQ1B、こういうものを採用していますと。原則としては、設計・建設規格からほとんど変更されていない。単位の換算で少し違っているところがございますが、基本的には同じでございます。
それから、S値、許容引張応力の4の方なんですが、これは3.5だけにしようという議論が一部あったんですが、JISも同じなんですけれども、産業界が非常に強い要望がございまして、結局、設計係数4のものは残してございます。一番典型的なのがSS材というSS400とかというリンとサルファしか規定されていない鉄鉱材料があるんですが、そういうものが残って4になってございます。
それから、今回一番大きな変更点なんですが、許容引張応力のS値3.5のものがここでございますが、これは、国内の圧力容器の関係強制4法ですね。高圧ガス保安法、労働安全衛生法、ガス事業法、電気事業法の動向、JISの整備状況、B8267というものが約10年かかって整備しているんですが、これの整備状況。それから、ASMEのsectionII及びsectionIIIの動向を踏まえて、設計係数3.5を採用していると。
対象とする鋼種は、設計・建設規格それから告示501号のS値が指定されている材料だと。いわゆる範囲がJISよりも狭い範囲になってございます。
次が設計降伏点・設計引張強さでございますが、設計降伏点というのは、告示501号も設計・建設規格もそうなんですが、材料規格でも同じ話として考え方を定めています。すなわち、「設計に使用する値」ということであって、材料を購買するときの保証された「数値」として定めていないということは同じでございます。
設計降伏点については、JISと設計・建設規格を参照してございます。
設計引張強さ(Su値)、JISの制定内容及びASME SectionIIを参照としてSm値及びS値の整合性を取って定めてございます。計算すると、Su値が告示501号の場合は10%ぐらい低いんですが、ASMEとJISに合わせまして、1.1倍した値になっていまして、これがSu値の特徴なんですが、10%大きくなった値になってございます。これによってJISとASMEに整合化したということになってございます。
その次に、物性定数の縦弾性係数・線膨張係数でございますが、産業界の実績、今後の使用予定などを調査いたしまして、最終的にはJIS B8266のJISを参照にしながら定めてございます。いわゆる設計・建設規格とか告示501号で若干材料の組合せが違っているものがございます。
次に、外圧チャートでございますが、これは設計・建設規格告示501号と基本的に同じでございます。
最後に、新規材料採用ガイドラインでございますが、これは告示501号のメンテナンスをしていました火原協の構造基準委員会で最後の方で決議されている新規材料ガイドラインを参照として定めてございます。
この際に告示501号の別表別の解説に書いてあるんですが、1%破損確率などの採用はやめて、完全にASMEベースにしてございます。現在、JIS等も新規材料採用ガイドラインと同じような内容になってございます。
以上でございます。
班目主査
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に対しまして、何か御質問等ございますでしょうか。どうぞ。
酒井委員
先ほどの設計・建設規格の説明で、設計係数が4から3.5に変わったことによって耐圧試験圧力の見直しがあるという説明があったんですけれども、材料規格の外に出た場合に、荷重側の方にも何らかの影響がそういう形であるかと思うんですけれども、そういう意味では設計・建設規格との連携が必要だと思います。材料規格が外に出たときに、その連携みたいなことはどういうふうにされていくことになるんでしょうか。きちんとそういうことも両方で連携をとりながら進めていくということでよろしいんでしょうか。
日本機械学会(村上)
現在、分科会のメンバーの中で、材料と設計と両方の分科会に入っていまして、そういう意味で情報の共有化をしていると。適宜必要があれば、その委員を通じてアクションを取り合っているという状況になってございます。
班目主査
ありがとうございました。
ほかに何かございませんでしょうか。吉田委員、お願いいたします。
吉田委員
最後の方の御説明だと思うんです。設計降伏点、これはページが書いてございませんので、後ろから3枚目ですね。設計降伏点・設計引張強さのところでございまして、下から2行目のところで、最大約10%大きくなった材料があるということで、どういうものが大きくなったのかというのを、どんなものというのを何となくお教えいただけないでしょうか。
日本機械学会(村上)
まず、材料の強度が定まるときに、Su値とSy値で決まるものであって、Su値で決まる材料がございます。それがほとんどの部分がおおむねプラントで使っているような材料のやつが10%高くなっていると。告示501号で設計され建設されたプラントは、JISの材料で作られていますから、昭和51年ごろなんですが、その当時作っていた材料のデータがあったものは、10%低くしたんですね。ですから、今回10%上がっていると。ですから、炭素鋼の構造部材でもってB及びPで使っているもので影響があるのはBWRと、こういうことになります。
吉田委員
それは、昔、Su値検討会でやられたデータがトレンドみたいな形で、ASMEが例えば動的ひずみ効果を考慮して、その部分を1.1倍してと、そういうことの影響ということでしょうか。
日本機械学会(村上)
昭和51年から52年ごろ、電気協会の中にSu値検討会というものがあって、そこの方針は、国内の材料と、それからその当時、ASMEのSectionIIIで議論されていた内容をレビューしたと。そうすると、トレンド法を用いるときに、炭素鋼については青熱脆性があるので、1.1倍を掛けて、常温から高温まで、300度までフラットな線を引くというやり方で強度を求めるという方法をASMEが採用しています。そのちょうど150度がミニマムになるんですが、そのあたりで一部の材料が強度をASMEの数値を満足しないということが出てきたので、それの対応でもって、そこは設計の約束事だからいいだろうというのがSu値検討会の最初のころの議論だったんですが、あるときに、それを購入のスペックにしたらどうかと。つまり、10%げたをはいた形で納品できないかという御意見があって、それで一部の素材メーカーが、できないということで、議論をした結果、10%下げて定めたというのがSu値検討会の経緯なんです。そのまま告示501号ができましたので、告示501号の別表の第10というものと設計・建設規格の設計引張強さについては10%低いと。今回はJISとASMEに合わせたものですから、そういうことなしに、もともとのオリジナルの値になっていると。JISの方は、設計引張強さに相当する表は付いていないんですね。ASMEにしかないという状況になっています。
班目主査
よろしゅうございますか。ほかには何か。それでは、どうぞ、和田委員、お願いします。
和田委員
今のと関連するんですけれども、規格の概要のガイドラインの最後で、告示501号(赤本)の1%、今の話と一緒なんですけれども、これを採用をやめてASMEベースにしたということなんですけれども、そのときに逆にSu値そのものの担保はないんだと思うんですけれども、どうやってそれをカバーするかという考え方は整理されているんですか。
日本機械学会(村上)
一部の材料なんですが、現在の材料がどれだけの強度を持っているかということを実験して確かめておりまして、おおむねそうおかしくないデータになっているということは確認しています。
和田委員
それは、最近の材料の特性がかなりよくなってきて、かなり上に上がってきているという理解なんですか。
日本機械学会(村上)
告示501号は、昭和51年ごろから55年ごろだったので、日本の製鉄業が設備を改善して、いわゆる高純度な材料を作れるようになったのが1980年代後半なんですね。それ以降の材料の特性とそれ以前の特性は大きく変わってきまして、そういう意味ではベターな値になってきているという状況でございます。
和田委員
関連してつまらない質問なんですけれども、分科会に鉄鋼メーカーさんは1社しかいませんよね。こういった微妙な話がある中で1社というのは、全体の代表として1社さんが入っているという理解なんですか。
日本機械学会(村上)
当初、鉄鋼メーカー等にお話をかけたんですが、余り色よい返事がなくて困ったんですが、現実にはどうしているかというと、時々鉄連とかステンレス協会、そういう素材メーカーでもってJIS規格を作っている方々と意見交換をして、こういうことになりますよという話は申し上げて、皆さんが都合が悪くないというのか、状況をちゃんとヒアリングして、考慮した内容になっていると考えてございます。
班目主査
ほかに何かございますでしょうか。どうぞ、西口委員。
西口委員
許容引張応力S値の話なんですが、4という材料を残したという表現があるんですが、これは意味としては、ある材料に対して、S値が3.5と4と2種類の表が出てくるという意味ではないということでよろしいんでしょうか。
日本機械学会(村上)
ございません。基本的に、例えばSS400の例なんですが、リンとサルファしか決まっていないので、強度を3.5で決めることはできないと。どんなにデータを取りそろえても、リンとサルファだけの規定では、3.5にするのはいかがなものかというのが分科会の結論でございまして、そういう意味で、この際だから削除してしまおうと思ったんですが、これは4のまま、いわゆるJIS B8265がそうなんですが、4のまま残してくださいというのが複数のメーカーから特別にお願いが出まして、JISもそうなってくるのでということで残しております。ですから、4になっているものはそういう理由があるものでございます。
西口委員
わかりました。普通に考えると、例えば3.5ということになれば、それは必ずしも材料には関係しなくて、妥当であればと思うんですけれども、今の御説明で、要するに、3.5というのを保証するだけの条件がそろわないという。
日本機械学会(村上)
化学組成、製造方法、サプライヤーがどのぐらいの範囲がいるかということで、そうやってフィルターをかけますと、おのずからおおむねわかってきまして、データが取りそろっていたり、海外のASMEでもってデータがあるものに対してだけ3.5になっているということになっています。JIS B8267が3.5なんですが、それとも整合させております。同じような考え方で制定しています。
班目主査
ほかには何かございますでしょうか。よろしゅうございますか。
そうしますと、本件につきましても、次回は技術評価書案について御審議いただくことになると思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、最後に、今後のスケジュール等につきまして、事務局の方から御説明よろしくお願いいたします。

5.その他

神田統括安全審査官
本日、審議いただきました監視試験規定と破壊靱性規定の技術評価書につきましては、直近の原子炉安全小委員会の方に諮らせていただいた上で確定させていただきたいと思います。
それから、ウェルドオーバーレイ工法の適用につきましても、親委員会の原子炉安全小委員会に諮らせていただきまして、パブコメを行わせていただきます。2件とも追加的コメント等ございましたら、来週水曜日、27日までに事務局に御連絡いただければと思います。
それから、機械学会の設計・建設規格と材料規格につきましては、これから技術評価書案を準備いたしますので、次回以降、御審議いただきたいと思います。
今後の日程につきましては、事務局よりまた別途調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。
班目主査
どうもありがとうございました。
それでは、以上をもちまして、第28回の「基準評価WG」を終了させていただきたいと思います。どうも本日はありがとうございました。

問い合わせ先

経済産業省 原子力安全・保安院 原子力安全技術基盤課
電話:03-3501-0621
FAX:03-3580-5971

 
 
最終更新日:2009年9月4日
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