経済産業省
文字サイズ変更

総合資源エネルギー調査会電気事業分科会・都市熱エネルギー部会市場監視小委員会(第3回) 議事録

平成19年7月2日

【片山電力市場整備課長】

それでは定刻でございますので、ただいまから総合資源エネルギー調査会、電気事業分科会及び都市熱エネルギー部会第3回市場監視小委員会を開催させていただきます。

委員の皆様におかれましては、ご多用中のところご出席いただきまして、まことにありがとうございます。

まず、委員の交替についてご報告をさせていただきます。これまでご就任いただいておりました片山委員にかわりまして大日方委員にご就任をいただいております。大日方委員は所用のため本日はご欠席というふうにご連絡をいただいております。また、根岸委員は少し遅れてご参加というふうに聞いております。

まず、配付資料の確認をさせていただきたいと思います。お手元の資料をご覧いただければと思います。資料1から資料4、参考資料の1から8についてお配りいたしております。過不足等ございませんでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。

それでは、ここからの議事進行につきましては、鶴田委員長にお願いをいたします。よろしくお願いします。

【鶴田委員長】

鶴田でございます。本日は足元の悪いところご参集賜りましてありがとうございました。委員におかれましては、1年ぶりの開催でございますから、この間1年間に起こったことを今日はご報告申し上げながら、ご議論賜りたいと思います。

まず、電気事業の最近の動向について、事務局のからご説明いただいて、その後に、この1年の市場監視の状況につきまして事務局よりご報告を申し上げ、その後、ガス事業につきましては広実課長のほうからご報告をお願いしたいと思います。

それでは、まず最初に電気事業分野における報告事項について、片山課長お願い申し上げます。

【片山電力市場整備課長】

それでは、資料の3をご覧いただければと思います。まず、我が国における電気事業をめぐる現状についてということでございます。まず最近のエネルギー情勢ということで、1枚おめくりいただきまして4ページでございます。まず初めの特徴といたしまして、原油価格高騰に見られるような国際エネルギー需給の構造的な逼迫ということで、アジア諸国を中心にして世界のエネルギー消費量というのは着実に増加をしているというふうに見込まれております。

次の5ページ目でございますけれども、最近では原油、LNGあるいはウランなど、燃料価格というのが非常な勢いで高騰しているということでございます。

6ページでございますが、地球環境問題への対応の必要性の高まりということで、2年前、2005年2月に京都議定書が発効いたしまして、法的拘束力のある数値目標というのが各国ごとに設定されたわけでございます。我が国においては温室効果ガスを90年度の実績から6%削減することになっておりまして、2008年、来年から第1約束期間がスタートをするということでございます。これを受けて、現在、今年度中に京都議定書目標達成計画を改定するということで作業が行われているところでございます。

7ページでございます。こういった国際的な一次エネルギー価格の高騰あるいは地球環境問題への対応の必要性ということから、諸外国において原子力発電に回帰する動きというのが顕著になってきております。我が国におきましても、2005年10月に原子力政策大綱というものを尊重閣議決定いたしまして、これを具体的に進める施策として、原子力立国計画を昨年8月に策定しております。こういったことを踏まえて、エネルギー基本計画、ことしの3月に閣議決定されたものの中にすべて取り込まれているということでございます。

こういった電力市場をめぐるいろいろな環境変化の中で、最近、電力市場においてどういう動きがあるのかということをかいつまんで申し上げたいと思います。9ページ以降でございますけれども、まず電気料金でございますが、電気事業制度改革以降、電気料金というのはこれまでの間に約2割低下しているということで、これは自由化された分野の料金だけでなく、規制料金分野についても着実に低下しているということでございます。

1枚おめくりいただきまして10ページでございます。内外価格差の動向ということでございます。この2006年時点での国際比較というところをご覧いただければと思いますが、一部の国との間では依然内外価格差が残っておりますけれども、着実に縮小しているということが見てとれるのではないかというふうに思われます。

11ページ、競争状況でございますが、これをPPSの販売電力量シェアで見ますと、PPSのシェアというのが着実に増加してきたわけでございますが、ただ、その水準は直近の時点で自由化分野全体の2.4%弱ということでございます。直近では伸び悩む傾向が見てとれるかというふうに思います。

1ページおめくりいただきまして、これを事業種別、地域別に見ますと、PPSのシェアが高いのは特高の業務用に集中をしている。高圧あるいは産業用では相対的に低いシェアにとどまっている。また、地域別に見ますと、大都市圏で相対的にシェアが高く、地方においては低いシェアとなっているということでございます。

13ページは仮想的に市場をどういうふうに設定するか。3パターンでやりますと、全国大の市場を想定した場合にはHHI指数で見ますと1800程度ということで、外形的にやや集中した状態、供給区域別の市場を想定した場合には外形的にほぼ独占状態ということになっているということでございます。

次に14ページでございます。これを一般電気事業者間での競争状況というのを見ますと、今年の6月現在で一般電気事業者による区域外供給の実績は1件のみということでございます。ただ、一般電気事業者間での料金格差は縮減傾向にあって、一般電気事業者間には潜在的な競争圧力が働いていると考えられるというふうにまとめております。

15ページでございます。15ページ以降は自由化をしている大口需要家に対してアンケート調査をとったものでございます。15ページをご覧いただければ、自由化自体の認知度というのは相当程度高いものがあるのではないかと言えるのではないかと思っております。

16ページでございますけれども、どういうことを基準に需要家は電力会社を選択するのかという問いに対しては、価格水準あるいは供給の安定性など電力の品質を重視している需要家が多くなっているということでございます。

地元の電力会社と契約している需要家が実際にその時点で事業者同士を比較検討したのかどうかという問いに対しては、約18%の需要家が比較検討した。8割の需要家は検討していないというふうに答えているということでございます。

PPSと地元の電力会社を比較検討したが、地元の電力会社と契約している理由としては、契約条件等にメリットがなかったということを挙げている需要家の割合が高くなっております。また、地元の電力会社以外を比較検討しない理由としては、契約条件等にメリットを感じない。あるいは比較検討する方法がわからないと回答している需要家が多くなっているということでございます。

今後についてでございますが、今後、更新時に比較検討すると回答した需要家の割合は全体の約4割で、相対的には特別高圧業務用の割合が高くなっているということでございます。

地元以外の電気事業者を比較検討しない理由としては、契約条件にメリットがない可能性が高いや、特にPPSについては電気が安定的に供給されるか不安があるということを挙げている需要家の割合が高くなっているということでございます。

次に18ページ以降でございますが、今度は卸電力市場の現状でございます。まず発電市場の構造というのを発電容量シェアで見たのが19ページでございます。自由化の導入以降、自家発の容量というのは伸びたわけでございますが、近年では停滞をしている。PPSの自社電源の発電容量のシェアは直近では0.34%にとどまっているということで、一般電気事業者のシェアが7割を超えているという状況には大きな変化が見られないということでございます。

次に20ページでございます。20ページは平成18年度における卸電力市場の構造というものを見たものでございます。これは矢印の太さというのが相対的な取引量をあらわしております。それから円グラフというのは取引の契約期間をあらわしております。黒くなるに従って契約期間が長いということでございます。これで見ていただければわかりますように、卸電力市場においては一般電気事業者による長期の相対取引が大宗を占める構造に大きな変化が見られない。ただ、卸電力取引の形態自体は多様化をして、流動性の高い取引が徐々に増加しているというふうに言えるかと思います。

21ページでございます。PPSの供給力、PPSがどういうふうに電源調達をしているかということでございます。PPSは一般電気事業者からの常時バックアップに約4割程度依存している。それ以外は自家発余剰からの購入や自社電源に等により賄っている。ただ、今後PPS等、これは石油会社やガス会社でございますが、による大規模なLNG火力電源が運開される予定となっているということでございます。

次に22ページでございます。平成7年の制度改革、第一次制度改革でございますが、この際に電源調達入札制度というものが創設をされ、発電部門において競争原理が導入をされております。これを受けて、一般電気事業者と契約を締結したIPP、この電源を全部足すと約660万キロワットあるわけでございますが、こういった契約自体が2010年代半ば頃から更新時期を迎える予定になっているということでございます。

次に23ページでございます。卸電力取引所の動向ということでございます。まずスポット取引についてグラフ化しております。3月までしかございませんが、この後4月、5月、6月とさらに取引量は増えてきておりまして、おおむね堅調に推移していると言えるのではないかというふうに思われます。

24ページでございます。ただ、先渡の取引というのはスポット取引との比較では低調に推移しているというふうに書いてございます。ただ、4月以降、年度が変わりましてから、週間もの、月間ものも約定件数というのが増え始めてきているということでございます。

25ページでございます。卸電力市場における取引所取引の比率ということで見ますと、これはちょっと時点が古くなっておりますけれども、取引所取引が占める比率というのは約0.2%ということでございます。もちろん日本の場合、諸外国と状況が違いますので、単に数字だけを比較すること自体に意味があるわけではないんですが、それでも諸外国の販売電力量に対する取引所取引のシェアを見ますと、相当程度差があるということは見てとれるかというふうに思います。

次に26ページ以降でございますが、託送制度をめぐる状況ということでございます。一般電気事業者は託送料金というのを着実に低下させてこられているということでございます。ただ、他方で、送配電部門収支において超過利潤が発生している一般電気事業者も存在をするということでございます。この関連で、また後ほど変更命令発動基準についてご説明をさせていただければというふうに思います。

次に28ページでございます。PPSによるインバランス購入電力量、インバランスの支払額の推移というものをグラフで示しております。インバランス購入電力量というのはPPSのシェアの増大といったようなことも踏まえて、かなり増えてきている。他方で前回の制度改革ということもこれあり、支払額については微増という推移になってきております。

次に29ページでございます。振替供給料金制度が廃止をされ、17年度から新しく事業者間精算制度に移っているわけでございますが、規制需要家への負担の影響というものを平成18年度について試算をしたものがこの表になっております。一番大きいところで0.32銭、まだkwh当たりで1銭いかないといったような状況になっているということが見てとれるかと思います。

次に30ページ以降、安定供給、環境適合というところでございます。31ページでございますが、設備投資額の推移というのを見たものでございます。一般電気事業者の設備投資額はピーク時の3割程度の水準にまで低下をしております。ただ同時に、最大電力の伸びの見通し自体も低下をしているということでございまして、また設備投資額自身、平成17年度を底にして徐々にまた増加傾向が見られるというところでございます。

32ページでございます。流通設備ということで見ますと、送電線の回線延長等、設備のストックで見ますと、最大電力の増強に見合った増強が行われているものと考えられるということでございます。

33ページでございます。供給信頼度レベルを停電時間ということで比較をいたしますと、災害の多い年を除いて、これまでのところ品質の低下というのは見られていない。ただ引き続き注視をしていくことが必要とまとめております。

34ページでございます。供給計画によりまして、一般電気事業者の今後の設備形成あるいは供給予備率というのを見ますと、計画どおりに進捗するとすれば、向こう10年間において適正な供給予備率確保される見込みというふうになっております。

次に35ページでございます。保守・保安体制ということで、これを設備メンテナンスにかかる修繕費の推移で見ますと、ピーク時に比べて約4割減少でございますが、これ自体メンテナンス手法の変化による効率化の効果もあると思われますし、また近年では、下げどまりの傾向にあるということでございます。

次に36ページ以降、環境保全の観点でございます。37ページはCOの排出量、排出原単位の推移というものをグラフ化しております。最近は両者とも増加傾向にあるということでございまして、これを2010年、2015年、こういった将来の目標に向けてやっていこうと思うと、かなり大変という状況になっているということでございます。

次に38ページでございます。事業者の取り組みということで、電気事業連合会、一般電気事業者及び卸電気事業者は自主行動計画というものを策定してCOの排出抑制について自主的な取り組みを行っておられるということでございます。また、PPSにつきましても系統利用協議会、中立機関の会員になっておられる10社で先月、自主行動計画を策定しようという方針をお決めになったというふうに聞いております。今月中にその具体的な計画を公表予定であるというふうにお伺いをしております。

こういった意味で、電気の小売り事業全体でそれぞれ自主的にCOの排出抑制に向けていろいろ目標をつくって取り組んでいかれるという体制が整いつつあるということではないかというふうに思っております。

次に最後39ページでございます。地球温暖化対策推進法に基づきまして、ことしの4月から温室効果ガスを一定量排出する事業者の方々が、みずからの排出量を算定して国に報告をするという制度が始まっております。その際、電気の発電に伴うCOについては省令で定める値、これは555グラムCO/kWhでございますけれども、この数字を使うほか、これよりも低い場合に国が公表する係数を使ってもいいということになっております。

その第1陣の発表された係数というのがここの下に表として掲げさせていただいておりまして、もともと事業者別にどれだけ温室効果ガスが発生しているかというのを捕捉する仕組みとして制度ができているわけでございますが、こういう事業者別の排出係数の公表ということで、この排出係数をめぐる競争というものも電気の小売り市場に影響を与え始めているということでございます。

以上でございます。

【鶴田委員長】

ありがとうございました。資料3のとびらのところをご覧いただきますと、電気事業分野における報告事項として1.から5.までございますけれども、ただいまの片山課長のご報告は1.に限定してお話を申し上げました。この1.について皆さん方のご発言をお願い申し上げて、その後に2.以下を説明していただくという手順でまいりたいと思います。

それではどうぞご発言のおありの方は、プレートを立てていただいて発言の意思表示をしていただきたいと思います。どうぞご自由にご議論賜りたいと思います。

いかがでございましょうか、どなたからでも結構でございます。では、糸田委員、どうぞ。

【糸田委員】

PPSが去年もおととしももちろんそうだったのですが、相変わらず自由化分野で2%ちょっとという数字になっているんですけれども、これがこの数年間不変であるというその理由、原因は何なのかというのを改めてもう1回お聞きしたいと思うんです。

【片山電力市場整備課長】

はい。1つは、要するにPPSが調達できる電源の問題というのが1つあろうかというふうに思います。発電設備の設備容量のシェアのところで申し上げましたように、あるいはその次の卸電力市場の構造のところで申し上げましたように、一般電気事業者が7割を超える電源を持っている。あるいは卸電気事業者もそれなりのシェアですけれども、そういったあたりというのが長期の相対契約で固定化されているということでございます。

したがいまして、PPSは自ら電源を作るか、あるいは流動性の高い卸電力取引があれば、そこから調達をして売るということでございますので、したがって、そこのところの成約いかんということが1つあるのではないかと思われます。そこは構造的な問題としてあるのではないかというふうに思います。したがって常時バックアップというものが適正取引ガイドラインにも位置づけられているということではないかというふうに思っております。

それともう一つは、冒頭で電力の市場をめぐる外的環境として申し上げました一次エネルギー価格が上がっているという問題。それから、これからいろいろと電力の小売市場に影響を与える可能性があるものとして、これは一般電気事業者とPPSだけではなくて一般電気事業者間にも当てはまる話でございますが、COをめぐる問題、こういったところというのがPPSのシェアというものにきいてくるという様相になっているんじゃないかというふうに思います。

【鶴田委員長】

どうぞ。

【糸田委員】

どうもありがとうございました。2番目の価格の問題というのは非常によくわかるような気がしますが、最初のほうの調達源において、もともとPPSには限界があるんだという話のようでもあるんですけれども、いまひとつよくわからないのは、調達源に限界があっても、PPSにとっての需要先との関係で、極端に言えば無限の調達源を必要とするというわけでもないでしょうから、需要に見合った調達ということで、それなりにPPSの活躍の場というのはあるのではないかなと気がしないでもない。

また、調達をよりしやすくするために卸の取引所というものがつくられているわけですけれども、そっちのほうに供給されるべき電力といいますか電源といいますか、それが当初の制度設計の際に比べて必ずしも十分ではないんじゃないかなという気がしますがどうか。

もう一つですけれども、さっきのご説明で、IPPが例えば一般電力会社との間での契約があり、これが2010年ぐらいに更新の時期を迎えるというようにお聞きしたんですけれども、この一般電力会社との間の供給契約で、これは全く誤解かもしれませんけれども、何か排他的な条項というものがありはしないのかなというような気もがしないでもありません。もし、そのような条項があるとするならば、この契約更改時に全体に取引条件を見直してみる必要もあるのかなという感じがします。

それから最後なんですけれども、ユーザーのほうはなぜ電力の調達先、購入先を変えないのかというようなアンケート調査をやっていて、それを見たら取引条件において大差がないからだというようなことが、圧倒的に数字として多いわけなんですけれども、そもそもあまりそんなことを考えたことがないというような回答もそれなりにあるとするならば、1つの政策として電力の安定に不安があるというのはある意味では誤解であるとか、そういうような一般的なPRというのもあるいは必要なのではないかと思います。いろいろ申し上げましたけれども、そんな印象を持ちましたので、教えていただければと思います。

【片山電力市場整備課長】

まずPPSの電源、取引所の問題というところでございますが、今、実は電気事業分科会でまた電気事業制度改革の話をやっております。その中で、発電事業者の立場からのご発言ということで、PPSあるいは取引所に卸売りする際に、今の託送制度を前提にするといろいろとリスク要因があるといったようなご指摘が出ておりまして、今後こういったことをどういうふうに考えていくのかというのは検討していかなければいけないということでございます。

取引所というものというのは非常に流動性が高い取引を行う場として期待をされているわけでございますが、そこの取引所の活性化というのをどういうふうにやっていくのかというのは1つあろうかと思います。

ただ、同じように電気事業分科会の場では、そもそも一般電気事業者からPPSに対して常時バックアップ供給という卸売供給をやっている。これがPPSの電源調達先としてかなりのウエイトを占めている。したがって、鶏が先か卵が先かのような議論で、その常時バックアップの存在というものと、取引所取引の活性化の関係というのをどういうふうに考えていくのかといった論点も重要じゃないかといったようなご指摘もいただいております。

いずれにいたしましても、流動性の高い取引というものが行われる場が活性化しないと、なかなか小売の市場の活性化にもならないんじゃないかといったような議論が行われているということでございます。

それからIPP契約自体は第一次制度改革のときに導入されたもので、そもそもそのときには小売の自由化という今のような仕組みがなかったわけでございます。したがいまして、調達の条件自体はある意味ではオープンな条件でやる。あるいは逆にこういったような入札方式でやってくださいというのは、むしろ役所の側もいろいろと関与した形でオープンな形でやっているということで、実際の契約で排他的な条項があるとは我々は認識はしておりません。

それから、最後はアンケートのところでございます。ちょうどこのアンケートをとっていた時期にPPS事業をおやめになるといったような報道があったりというようなことがあったんじゃないかというふうに思います。そういったことが反映されているのかもしれません。電気の品質、電気が来なくなるということは、おそらくないということだと思うんですけれども、PPSの事業自体に対する大口需要家から見た意識というのがここにあらわれているということではないかというふうに思いますし、今、一般的にPPSの事業環境というのは非常に厳しい状態にあるということは、我々としてもそうではないかというふうに思っております。

もちろん自由化している中での競争ということも十分考慮しなきゃいけないわけですけれども、そういう事業環境の悪さなり何なりというのが制度に起因するものが仮にあるとすれば、その制度というものをしっかり見直していって事業環境を整備していかなきゃいけないんじゃないかということで、電気事業分科会でもご議論をいただいているところでございます。

以上です。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。どうぞそのほか。松村委員どうぞ。

【松村委員】

言葉じりをとらえるようで申しわけないのですが、先ほどスポット取引実績のところで確認させて下さい。資料に書いてあるのは、取引量が徐々に増加しているという点です。これは確かにそのとおりだと思います。しかし堅調に推移しているという説明があったと思うんですが、私はそう認識していません。取引量は当初極端に少なく、これに比べれば順調に増加しているのは間違いないと思いますが、この取引量で、スポット取引は十分で、あと相対取引が増えれば問題なし、という水準まで到底到達していないと認識しています。25ページで言われている認識と私の認識は近いので、一応十分という評価じゃないですよね、という点を確認をさせていただきたい。

【片山電力市場整備課長】

済みません、読み間違えておりました。堅調に推移していると言えるような時期が早く来ればいいなという願望のほうが先に出たのかもしれませんけれども、おっしゃるとおりスポット、最近はかつてに比べては随分増えてはきていますけれども、取引所自身がお立てになった目標にもまだ届いていない状況にあるというのはご指摘のとおりでございます。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。そのほかの委員でご発言のおありの方。ちょうど今、電気事業分科会で議論を始めたばかりでございますけれども、今ご説明いただいた内容は分科会でもご報告いただいたところでございまして、最近のホットな話題が全部網羅されていると思います。よろしゅうございますでしょうか。

それでは、この1.の議論、我が国における電気事業をめぐる現状についてはここで議論を終えさせていただいて、次の2.から5.まで片山課長にご説明いただきたいと思います。

【片山電力市場整備課長】

それでは、資料3の40ページ以降でございます。まず初めに、行為規制に係る監査結果等を踏まえた行政の対応ということでございます。41ページでございます。我々、一般電気事業者、卸電気事業者に対しまして電気事業法第105条の規定に基づきまして、各事業者の経理及び業務の監査を毎年実施しております。行為規制に関しましてもこの行政監査の中で確認をしているということでございます。

おめくりいただきまして42ページでございます。情報の目的外利用及び差別的取扱いの禁止、これにつきまして一般電気事業者及び卸電気事業者11社を監査をいたしましたが、結果として指摘事項はなしということになっております。

また43ページ、44ページでございますけれども、内部相互補助の禁止ということで託送供給収支につきましては一般電気事業者及び卸電気事業者11事業者、部門別収支につきましては一般電気事業者10事業者でございます。この結果でございますけれども、44ページでともに重大な指摘事項はなく、軽微な計算誤り等を指摘したものがそれぞれ1件ずつあったということでございます。

次に45ページで、託送等供給業務における行為規制施行状況調査結果ということでございます。先ほどご説明した行政監査のほうが適正取引ガイドラインにいう問題のある行為が行われているかどうかというのをチェックするもの。こちらの施行状況調査というのは、適正取引ガイドラインにおける望ましい行為というのがちゃんと実施されているかどうかを確認するものでございます。

46ページにその趣旨が書いてございます。まず、昨年度は一般電気事業者10社に対しまして、前年度すべて実地調査を行っておりますので、それのフォローアップということで任意のアンケート調査で、引き続き望ましい合意というものがそれぞれの事業者において実施されているということを確認しているということでございます。

47ページ以降にそれぞれどういう回答があったのかというのをコンパクトにまとめております。詳細の説明は割愛させていただきますが、後ほどお読みいただければと思います。

次に54ページでございます。平成17年度には実施できておりませんでした卸電気事業者に対する実地調査というのを昨年度行いまして、適正取引ガイドラインに記載されている望ましい行為を実現するために、この卸電気事業者の場合は振替供給というふうに業務が限定されるわけでございますが、振替供給に関する行為規範・取扱基準等が整備をされ、これらを遵守するようそれぞれの業務を実施していたことを確認をいたしております。詳細については55ページから57ページにかけて書いてございます。説明は割愛をさせていただきます。

それから58ページ以降は電気事業分野における紛争案件でございます。まず、昨年の市場監視小委員会におきまして重要な行政指導を伴うようなものは、なるべく小委員会できちっと報告をしてほしいという小委員長からのご指摘があったわけでございますが、電気につきましては平成18年度中に該当する案件はございませんでした。

60ページでございます。平成18年度中に我々の市場監視班という窓口を設けておりますけれども、そちらに対する申し出、相談案件というのは計7件でございました。まず行為規制に係る案件が1件ございまして、PPSが申し出者となったものでございます。中身は需要家が一般電気事業者からPPSに切りかえた際、万が一停電等が起きたときの電源車の手配、これは一般電気事業者からPPSに変えると電源車は来ないといったようなことを言われたという申し出がPPSからございました。これにつきましては、一般電気事業者のほうに確認をして、停電時にはPPSのお客さんであっても、きちんと電源車を手配しますという回答が来て、そういう回答があったということをPPSのほうにフィードバックをして、解決済みになっているということでございます。

それから、その他電事法の解釈等にかかわる案件6件ということで、いずれも申し出者PPSでございます。中身は複数行為の組み合わせによる需要家の囲い込み、常時バックアップに係る供給量の一部制限及び料金の整合性等にかかる案件といったようなものでございます。

このうち、複数行為の組み合わせによる需要家の囲い込みにつきましては、電気の適正取引ガイドラインを改定する際に、事例として追加をしております。常時バックアップについては、当事者間での決着といったようなことで終わっているというふうに承知をしております。

それから61ページ以降ですが、その他の報告事項ということで、6月の上旬に一部の報道を賑わした件でございますけれども、託送供給関連情報に関する情報管理の徹底ということでございます。ことしの5月に日本卸電力取引所のほうから当省に対しまして、取引所と一般電気事業者の送配電部門とを結ぶ託送申し込みシステムというのがございます。これに関しまして、今のシステムはすべての取引成約情報が一律に一般電気事業者送配電部門に送られる仕組みとなっており、適切な情報管理の観点から早急な対応を図るべき旨の問題提起が会員からあった。このため、成約した取引の託送供給を実施するために必要なものに限定するため、システムの改修を決定し、6月下旬までに実施予定である。こういった報告があったわけでございます。

こういった取引所と一般電気事業者を結ぶシステムの現状というのは、電気事業法24条の6で、一般電気事業者が託送供給の業務に関して知り得た情報の目的外利用禁止という、言ってみると情報の受け手を縛るというような規制がかかっている趣旨に照らして、出し手のほうから余計な情報がずっと出ているということでございますので、こういったシステムの現状は法の趣旨に照らして望ましくなかろうということで、取引所に対しましてシステムの改修を含め情報管理の徹底を要請いたしました。あわせて、一般電気事業者各者に対しましても、取引所における取引を含め託送供給業務に関連する情報管理の徹底というのを改めて要請したものでございます。

62ページでございます。これを受けまして、取引所からの報告によりますとシステムの不具合ということは、手直しをして先月18日から本格稼働しているということ。それから、取引所及び電力会社の情報管理に関する課題については、学識経験者から構成される取引所の市場取引監視委員会にて事実関係や情報管理のあり方の調査、不正な取引の検証等を実施する予定であるということ。また長期的な視点として、取引情報入手の公平性を一段と増すために、取引者の要望に配慮しつつ、また一方で不正利用回避の視点も踏まえながら、取引情報の公開範囲の拡大を検討していく。以上3点の報告があったところでございます。

それから63ページでございますが、これは適正取引ガイドライン上、規定がない話でございますけれども、オール電化工事に伴う都市ガス設備及びLPガス設備の無断撤去という、これは電力会社の行為というのは電気工事業者の行為なのでございますけれども、オール電化への切り替えの際に、都市ガス事業者あるいはLPガス事業者に無断で工事が行われるといったような話が持ち込まれてきております。

これに関連しまして、LPガス設備の無断撤去につきましては、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律の施行規則を改正をして、硬質管、ガス管でございますが、ガス管の切断取り外し、または取り外すための切断作業は、液化石油ガス設備士でなければ従事することができないというLPガス保安の規制強化というのが行われたところでございまして、今月27日にこれが施行される予定ということでございます。

64ページ以降は託送供給約款に係る変更命令発動基準の解釈についてまとめたものでございます。今の託送供給料金に係る規制というのは変更命令付きの届け出制でございまして、事後において料金の適正性を定期的にチェックするという仕組みになっております。この適正性に疑義がある場合には変更命令の対象となるということでございます。現在の変更命令発動基準はこの発動の有無に関して事業者の予見可能性を高めて、当該予見に基づく機動的な料金の引き下げを可能とすることを目的として、前回の制度改革時に議論され、平成17年に策定をされたものでございます。

次のページでございますが、平成17年にこの基準が改定されてから2年が経過をしておりまして、その具体的な適用についての検討を要する状況が生じる可能性があるということでございます。

したがいまして、現行の発動基準の中に、例えば2年程度ですとか7%程度など適用にあたって解釈に幅のあり得る表現が盛り込まれているところがございます。こういった事項につきより詳細な考え方を明らかにすることで、事業者の予見可能性を高め、機動的な料金の見直しが可能となる環境を整えることが適当ではないかというふうに考えております。

きょうご報告いたしますのは、この変更命令発動基準の中の(7)と(8)というところでございます。67ページをご覧いただければと思いますが、(7)の規定というものでございますが、これは2年程度にわたり、毎年の送配電部門の収支に超過利潤もしくは欠損が発生している場合、または送配電部門の想定総原価と送配電部門の費用実績に乖離が生じている場合で、翌年度に託送供給料金の再推計を行わない合理的理由が存在しない場合というふうになっております。

ただし、経営効率化努力により2年ごとに7%程度の引き下げ改定を実施するなど、託送供給料金の引き下げ改定実績が見られる場合、または経営効率化計画等において託送供給料金算定に関して同様の効率化の見通しが表明される場合には、原則として該当しないものとするというふうに定められております。

ここの中の2年程度の考え方、超過利潤もしくは欠損の考え方、想定総原価と送配電部門の費用実績に乖離の考え方、合理的理由の考え方、2年ごとに7%程度の引き下げの考え方、同様の効率化の見通しの考え方、以上6つの論点について解釈を明確にしたいというふうに考えております。

68ページでございますが、まず初め2年程度でございますが、これは発動基準の判断を行う事業年度の直前の2事業年度、つまり今年度であれば17年度、18年度を対象として考えたいというふうに考えております。

それから69ページでございます。2年程度にわたり超過利潤もしくは欠損が生じている状態ということは、この17年度、18年度で2年連続しているかどうかで判断をしていきたいというふうに考えております。

70ページでございます。超過利潤または欠損というのは以下の式で算定をするということで、ここに四角囲いにあります式は、前回の制度改革時に電気事業分科会での報告書で定められた式というものを採用したいというふうに考えております。ただ、託送供給料金の平均単価に影響を与えない程度の超過利潤または欠損につきましては該当しないということで、具体的には平均単価で見て1銭に満たないものはすそ切りをするということにしたいと考えております。

71ページでございます。2年程度にわたり想定総原価と費用実績に乖離、ということでございます。これも平成17年度、平成18年度で連続して乖離が生じている状態を指すというふうに考えたいと思っております。

72ページでございます。これも先ほどの超過利潤、欠損の考え方と同じように、平均単価で見て1銭に満たない乖離額の場合にはすそ切りをしたいというふうに思っております。なお、基準事業年度の前事業年度、今年度でいえば18年度に料金改定がなされて想定総原価自体が見直されるということがある場合には、先ほど17年度、18年度で見るというふうに申し上げましたけれども、この基準については判断をおこなわないというふうにしたいと思っております。

73ページでございます。合理的な理由というものとしてどういうものがあると考えるかでございます。3つの類型に分けられるのではないかというふうに思っておりまして、まず初めは特殊な要因、気象要因、自然災害といったようなもので、一時的な需要あるいは費用が増減するということで、超過利潤、欠損あるいは乖離といったようなものが一時的に生じて、これが翌事業年度以降は解消するということが見込まれる。こういうことがきちんと説明できる場合というのが1つ合理的な理由にあたるのではないかと考えております。

2番目に大規模な流通設備が運開をいたしまして、それに伴って減価償却費が増大する。あるいは逆の場合もあるかもしれません。それが運開した償却負担が翌年度に減るというケースもあろうかと思いますけれども、そういった費用の増減によって翌年度以降には超過利潤等が解消するということが見込まれる場合。

3番目に基準事業年度の前事業年度に、今回でいきますと18年度でございますが、料金改定がなされて、超過利潤等が専ら旧料金によって生じている。したがって新しい料金のもとではそういう超過利潤等が解消するということが見込まれる。こういったことが合理的に説明できるのであれば、合理的な理由に該当するのではないかということでございます。

74ページは今申し上げたことをポンチ絵にしたものでございます。

75ページでございます。2年ごとに7%程度の引下げ改定ということでございますが、2年ごとというのは直近の2事業年度、今年度でいえば17年度、18年度の改定実績で見るということでございます。ただ、この要件自体は超過利潤が2事業年度連続で生じている場合、あるいは乖離額が2事業年度連続で負となっている場合のみ適用ということでございまして、例えば下げているんだけれども欠損が出続けているということであれば、その状態自体は好ましいものではないということで、この場合該当しないというふうに考えております。

76ページでございます。改定実績が見られる場合ということでございますが、今、託送料金自体、特別高圧、高圧というふうに単価が分かれております。したがいまして、この単価をどういうふうにして合成をするのかということでございますが、これは価格指数をつくるということでございますので、消費者物価指数なんかと同じようにラスパイレス方式の加重平均で見るということではどうかということでございます。

77ページでございますが、同様の効率化見通しが表明される場合ということでございます。ここにつきまして、同様のというのを受けているのが2年ごとに7%程度の引き下げということでございます。先ほど申し上げましたように、2年ごとに7%というのを17年度、18年度の実績で見るというふうに申し上げました。それと同様の見通しということであれば、まず初めに18年度、19年度で7%以上の値下げ改定というのが表明されるという場合が該当するのではないかというふうに考えております。

それともう一つ、合理的な理由の中で、翌事業年度に超過利潤等が解消するということが見込まれる。そういうことが言えるのであれば、合理的な理由に該当するというふうに申し上げました。したがいまして、超過利潤を解消するような料金改定を行うといったような表明がなされるのであれば、この場合も同様の効率化見通しが表明されたというふうにみなしたいというふうに考えております。

最後に78ページでございますが、(8)の基準として、実は原価算定期間を経過してもなお託送供給料金の算定の緒元となる費用の再推計を行わないことについての説明が合理的かつ十分なものでない場合という基準がございます。

現在、一般電気事業者は原価算定期間を1年間としておりますので、字義どおり適用すると、料金改定の翌年には本基準が必ず適用されるということになりまして、事業者の予見可能性が著しく低くなるのではないか。これは平成17年に変更命令発動基準を改定した趣旨に合致しないのではないかというふうに考えております。

このため、原価算定期間を経過した後であっても、先ほどご説明をいたしました(7)の基準に抵触しない限り、本基準にも抵触しないものとみなしたいと考えております。ただ、(7)の基準に抵触しない場合であっても、直近の前事業年度において超過利潤等が発生している場合には、一般電気事業者による積極的な説明責任が果たされることが適切なのではないかというふうに考えております。

説明は以上でございます。

【鶴田委員長】

ありがとうございました。とびらの2.から5.多様な論点が含まれております。最初の2.が行為規制にかかる監査結果等を踏まえた行政の対応について、3.が託送等供給義務における行為規制施行状況調査結果について、4.が電気事業分野における紛争等案件について、5.が託送供給約款にかかわる変更命令発動基準の解釈について、以上5つ多様な論点についてご説明いただきましたけれども、どうぞ質疑をお願い申し上げたいと思います。

なお、この後、ガス事業の検討もいたしたいと思いますから、可能ならばガスの分野に4時半には入りたいと思っておりますから、議論はそれまでに終えていただければ大変助かります。よろしくお願いします。

【糸田委員】

2つばかり教えていただきたいんですけれども、1つは一番最後のほうの話で、託送料金の改定の考え方なんですけれども、わからないからお聞きするだけで確認という意味でもあるんですけれども、託送料金で特別高圧と高圧とで料金単価が随分違いますよね。この場合に、超過利潤が発生しているかしていないかという見方をするときに、もし特別高圧と高圧とで単価の違いにもちろん合理的な理由があるから違っているんだろうとは思いますけれども、もしそうであるならば、これをそれぞれについて超過利潤が発生しているかどうかを見るべきなのではないかなという気がしなくもない。これひとまとめにして見るのが妥当かどうかというあたりについては、どんなふうに考えればよろしいでしょうか。

【片山電力市場整備課長】

託送収支をどういうふうに出すかをめぐって、前回の制度改革のときにもいろいろご議論があったかというふうに思います。そのときに、基本的に会計分離を徹底しましょうというところから、どういうふうに託送収支というものを計算するかをめぐって議論がありまして、結局、その会計分離のところの考え方が送配電部門全体、つまり規制の部門も含めた送配電部門全体の会計分離というのをやりましょうということになっております。

それで、託送収支の計算、これは営業利益ベースで出てくるわけでございますけれども、その数字から適切な事業報酬額というのは料金規制の中で認められているわけですから、それを除いて、どの程度超過利潤あるいは欠損が出ているのかというのを計算して判断基準にしようというふうになってきたか。そういう議論の経過をたどったのではなかったかなというふうに思っております。

糸田委員ご指摘の特高、高圧別に見るべきではないかというところにつきましては、メルクマールとしてそういうところまで会計分離をそもそもうまくできるのかどうかという技術的な問題もあろうかと思いますが、実際に変更命令発動をしなきゃいけないというときには、例えば特別高圧と高圧とでどちらのほうがより想定原価と費用実績に乖離があるのかとか、そういうところも見ながら変更命令発動というのを考えていくんじゃないかといったようなことが、前回の制度改革時には議論されていたというふうに承知をしております。

したがいまして、1点目についてお答えするとすると、変更命令発動というトリガーを引くメルクマールとしては、送配電部門収支というところまで全体から計算される超過利潤、欠損をトリガーとして見ていく。ただ、実際に変更命令発動を検討するときには、特別高圧、高圧それぞれの想定総原価と費用実績との乖離度合いなども考えながら、変更命令発動を考えていくというふうに前回整理をされたというふうに記憶をしております。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。

【糸田委員】

どうもありがとうございました。ということは、特別高圧の託送料金と高圧の託送料金との相対的な関係といいますか、そういったものもそれなりに評価するということなんですか。

【片山電力市場整備課長】

変更命令発動というトリガーを引くときにそれを見るわけではございません。あくまでも全体を見ますけれども、実際全体を見て発動しなければいけないというふうになったときに、実際にどういう中身で見ていくかによって、その特別高圧、高圧との違いといったものも反映しながら、発動というのを考えていくんじゃないかということが議論されたということでございます。

あらかじめ実際にどういうふうになっているか、具体に発動を考えなきゃいけないときに、そういったあたりを勘案しなければいけないのではないかということでございます。

【糸田委員】

一言だけなんですけれども、私は新聞報道でしか知らないから、その真偽のほどについてはわからないんですけれども、高圧が自由化になったときに、特別高圧に比して高圧の託送料金はえらい割高であるというような報道があったような気がしなくもないんですけれども、もしそれがそれなりに根拠があるとすれば、十把一絡げにするのがいいのか。個別に見たほうがいいのか。そういったあたりについて議論があるかなと思ってお聞きしただけです。

以上です。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。古城委員どうぞ。

【古城委員】

78ページのところなのですが、よくわからないので説明していただきたいと思います。この変更命令発動基準の趣旨なのですけれども、ここに書いてあるのは原価算定期間のときに原価の部品を洗い直すのだから、その洗い直した部品でもう一度託送料金も計算してくださいというのがこの趣旨だったのではないかと思います。それはそうなのでしょうか。

そうすると、たしか1年ごとに原価算定をして、そのたびに託送料金も計算し直すというのは面倒だということなのでしょうけれども、原価算定も1年ごとにやっているのだったら、大した手間じゃないようにも思えます。ここで事業者の予見可能性が著しく低くなるということは、どういうことを言っていらっしゃるのでしょうか。

【片山電力市場整備課長】

原価算定期間自体は1年を超える単位で事業者が自主的に設定できるという仕組みになっております。したがって、料金の場合は原価算定期間を経過したら、直ちにまた再推計をしなければいけないということが決まっているわけではなくて、その後の推移自体はいろいろと見ながら、事業者が自主的に判断をしていくというのが原則でございます。

ただ、託送料金の場合には、もともとここは競争がないということになっておりますので、規制のあり方としてある一定のメルクマールを持って、事後において適正性をチェックしていくという仕組みになっているということでございます。したがいまして、原価算定期間を超えたら必ず何か再推計をするというアクションをしなきゃいけないといったような縛りがあるわけではないということ。まずそれが第1でございます。

したがって、変更命令発動基準自体は別に、一般電気事業者が原価算定期間を1年と設定するということを前提につくっているわけではないものですから、そういうふうに場合分けをしていきますと、実は実態が1年になってしまうと、この(8)の基準が適用されるのか、(7)の基準が適用されるのかというところが、両者がオーバーラップをしてしまうというところがございます。

したがって、再推計を行わないことについての説明が合理的かつ十分なものでないというのは、ある意味でエスケープクローズというのか、全部バスケット的にここを抑えるような規定になっておりますので、一体(7)の基準を見ていればいいのか。(8)の基準を見ていればいいのかというところが、特に今年度の場合、非常にオーバーラップしてきてしまうものですから、そういう意味で(7)の基準をクリアしていれば(8)というのは抵触しないというふうにみなすというほうが合理的なんじゃないかというふうに事務局として考えているところでございます。

【古城委員】

そうすると、原価算定期間というのは事業者が任意に決めることができる。現在、事業者は1年ごとに料金を見直すようなことをしている。違うのでしょうか、そこは。

【片山電力市場整備課長】

原価算定期間が1年ということは1年ごとに料金を見直すと言っているわけではなくて、料金をつくる際のフォワードルッキングで想定総原価から作りますので、その算定期間を1年とっているということでございます。ですから、1年ごとに料金を見直すということを事業者がコミットしているわけではないわけでございます。

【古城委員】

これがわからなかったのですけど、(7)と(8)はちょっと趣旨が違っていて、(7)は原価の計算の仕方は正しいのだけど水準がおかしくなっていることを問題にしている規定で、(8)は、形の上で託送原価と託送料金の乖離はないが、原価計算のときに用いる原価の諸元がずれていたら実質はずれてしまうということを想定して、それを防ぐためにつくった規定だと思うのですよね。

【片山電力市場整備課長】

おそらく(7)の基準というのは、例えば原価算定期間内であっても適用される基準でございまして、(8)の基準というのは原価算定期間が終わった後に適用される基準になります。原価算定期間内には(8)の基準は適用されないわけです。原価算定期間が実態上1年であるとすると、例えば19年度に判断をしようと思うと(7)の基準と(8)の基準がオーバーラップして適用されることになります。したがいまして、(7)の基準に抵触をしていなければ(8)の基準には抵触しないというふうにみなすのが合理的ではないかというふうに考えているところでして。

【古城委員】

今のご説明の流れで言うと、電力会社が長期間ずっと原価の諸元を見直さないという状態があります。そうしますと、その諸元を前提にすると(7)の条件はクリアしている。コストと料金とが一致していることになります。しかしコストと費用の諸元とが、事情の変更によってずれができるということになると、本当のコストと料金とはずれているという事態が生じるわけです。だから、(8)はコストが本当かどうかということを問題にするために置いた規定だというふうに理解しているのですけれども。

【片山電力市場整備課長】

(7)の中にも想定総原価と費用実績の乖離という項目がございますので、費用の再推計、要するに料金の算定の諸元となる費用の再推計という言葉と、(7)の中の想定総原価と費用実績の乖離というのは、実態的に同じものではないかというふうに考えるんですけれども。

ですから、(7)の基準の中には、想定原価と費用の乖離以外に収入面での変動なんかも加味して超過利潤なり欠損という基準があるというのと同時に、またはということで原価と費用実績の乖離というのもまたその中でメルクマールとしてかかってきていますので、実態上(8)の料金の算定の諸元となる費用の再推計云々というところと概念的にはオーバーラップする基準じゃないかというふうに我々としては受けとめておりますが。

【鶴田委員長】

まだご納得いただけないような顔をなさっていますけど、いかがでしょうか。

【古城委員】

いや、大分納得しています。理解できていないだけです。

【鶴田委員長】

そうですか。それでは、理解できるようにもう少し精読していただいて、また後ほど事務局のほうに疑問点をご提出いただければ。私はわりと納得しているんですよ、この(7)と(8)について。それをやるとまた長くなりますから、根岸委員どうぞ。

【根岸委員】

皆様は相当前に進んでおられて、私は十分に理解がついていっておりません。もう既にここではあることが決まっていて、それを明確化するという話に今なっているわけですね。それはそれでわかりますが、しかし、やはりこういうことを説明する場合には、そもそもどうであったかというのを書いていただかないと、私は恥ずかしながらそもそもについて十分に理解ができておりません。

ここではそもそものことを議論する場ではないということであれば、発言すべきではないのですけれども、法律家なので、これを見たときに、これは一体第何条何項に基づいたのかとまず思ったのですが、私の見たところでは多分24条の3の3項というところに託送供給約款の変更命令という規定があって、多分それを具体化しているのではないかと思ったのですが、それで正しいのでしょうか。

それによると法律上の基準というのはすべて非常に抽象的ですね。また、この基準のうち何号に基づくのかわかりませんが、私の勝手な推測では1号で供給約款において電気の供給を受けるものの利益を阻害するおそれがないこと、こういうことでなければ変更命令を発動しますと定めていますが、このような理解でよろしいでしょうか。

【片山電力市場整備課長】

参考資料の5をご覧いただければと思います。後ろのほうに参考資料5というのがあろうかと思います。そこの6ページ、7ページ、一番最後のページを1枚めくって見開きにしていただきますと、まず6ページのところで根岸委員ご指摘のとおり、電気事業法の24条の3の第3号で変更命令発動の権限が経済産業大臣に与えられています。

次の各号のいずれかに該当しないと認めるときということで、第1号と第2号というのがございまして、基本的にこの2つの条項をどういうふうに解釈するかということでございます。これにつきまして、そのすぐ下に電気事業法に基づく経済産業大臣の処分に係る審査基準等というのがございます。この中の不利益処分というところで、託送供給約款の変更命令というのがございます。その中の今議論をしていただいていますのが、7ページにございます(7)と(8)でございます。

【根岸委員】

ここで、そもそも論をしてだこうというつもりではないのですが、やはりなぜそもそもこういうものが出てきたかということ。平成17年にこの基準ができたというわけですので、これを明確にしようというわけですが、発動基準自体は抽象的であってももちろん裁量が許されるわけですから、裁量濫用や裁量を超えるものではない限り法律的な問題にはならないので、基本的には大幅な裁量が認められていると思うのですけれども、平成17年度以降、当初策定した基準がそのまま妥当しているか、あるいはそもそもそのときに策定した2年程度で7%というのが、なぜできたかとか、そういうことがわからないと議論ができないということであります。

この法律の条文を読んで、このような基準がどのようにして出てくるのかということが、簡単には理解ができないわけであります。そして、当初決めたことが現在でもそれが妥当しているということは、やはり説明が必要ではないか思います。これは一般的に言えば、国が財産権に制限を加えるわけですから、それなりの基準というものがやはり必要なわけでありますので、そもそもこういう趣旨でつくられ、現在もそれが妥当していることの説明がいるのではないかと思います。私だけが理解不足ということで申し訳ありませんが。

例えば言葉としても最初の長期にわたってというのがありますね。長期にわたってというのは常識的に考えると一体2年かなというような、全く揚げ足を取っているかもしれませんが、このようなことがこの法律の基準からなぜ出てきたのかということ、そして、現在でもそれが妥当しているかということについての説明がいるのではないかと思います。。

それから一般論の話で十分もちろんお考えのことだと思いますけれども、超過利潤が出てそれを規制するということになりますと、供給託送設備というか、送電線というか、そういうものの設備に対する投資インセンティブに影響があるということだと思います。それは問題ないということでもちろんこれをつくられたことだと思いますけれども投資というのがそもそもどういう状況であって、これによっても別にそういう問題はないということについて、遅れてきた素人がしゃべるのは適切ではないかもしれませんが、少し説明をお願いできたらと思います。

【鶴田委員長】

ご説明の仕方で参考資料5をやや丁寧にご説明し、その後で本文のほうに入ったほうが望ましかったというふうに思います。手順が逆になってしまって申しわけないと思います。

【片山電力市場整備課長】

おそらく前回の制度改革において託送料金規制をめぐってどのような議論がなされたかということを振り返るのが一番適切ではないかというふうに思います。前回の制度改革において、託送料金規制のあり方をめぐりまして、そもそも送配電部門の中立性、公平性を担保するのにどのような電気事業制度が望ましいのかをめぐってさまざまな議論がございました。

そのうち託送料金規制につきましては、そもそも変更命令付きの届け出制というのは規制のあり方として弱いのではないか。諸外国でも事前の届け出制という例はほとんどないんじゃないか。したがって認可制にすべきかどうかという論点が1つございました。

もう一つは、変更命令発動基準自体、平成12年の第二次制度改革時において超過利潤という言葉であるとか、長期にわたりということとか、著しくとか、非常に抽象的な表現のみで、これじゃあ全然発動できないんじゃないかという議論があり、もっとそのあたりを明確にすべきだ。

そういった論点の中で、今、根岸委員のご指摘にあったように投資インセンティブとの関係をどうするのか。諸外国で行われているのはプライスキャップ規制なりレベニューキャップ規制である。つまり、事前に効率性なり必要となる投資額というのを規制当局と合意をする。合意をすることによって事後のいろいろな経済変動といったようなものに基づいて、規制当局が変更命令するというのを防いで、いってみると事前の合意に基づいて予見可能性を高めるというやり方があるんじゃないかということで、議論がなされたわけでございます。

ただ、分科会の中でさんざん議論された結果として、変更命令付きの届け出制を維持をする。そのかわり、事業者の予見可能性を高める意味で、2年ごとに7%程度の引き下げ実績があれば変更命令は発動しない。いってみると事後規制なんだけれども、あたかも事前規制的な規制当局との合意ということで、その実効性を担保しようとしてできたのが今の変更命令発動基準ではないかというふうに考えております。

その基準が妥当なのかどうかというご指摘でございますが、冒頭ご説明いたしましたように、平成17年度において全部足すと2,000億円を超える超過利潤が出ている。一方、冒頭申し上げましたように、PPSからは非常に事業環境が高いということで、特に彼らのコストの3分の1近くを占めている託送料金について早く下げてほしいという要望というのは相当強くあるわけでございます。

確かにご指摘のとおり、投資インセンティブというのをどういうふうに考えていくのかという論点はあろうかと思いますけれども、そういったものも含めて前回さんざん議論して今の仕組みができ上がっていて、19年度にそれを初めて発動するかどうかということを考えなきゃいけないという時期に来ているのではないかというふうに思っておりまして、現行の基準というのをいかにしっかり執行するかというのが、少なくともこの基準自体、現に有効な基準でございますので、規制当局に課せられた役割なのではないかということで、きょうお諮りしているということでございます。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。松村委員どうぞ。

【松村委員】

私はここの項目じゃなくてその前の項目なので、もし他にだれかこの項目に関する議論があれば順番を譲ります。

【鶴田委員長】

関係ありますか。

【宮崎委員】

いいえ。

【鶴田委員長】

じゃあ、どうぞ。

【松村委員】

1つ前の項目になってしまうのですが、60ページの(1)に関してです。お配りしていただいた別紙、参考資料2でいうと番号5ですが、これは一見相当悪質なことをしているように見え、看過できないのですが。さらっとこれで終わりでいいのか疑問に思います。もう少し教えていただけないでしょうか。

つまり、事実としてこういうことをやったということを確認したのかどうかというのをまず教えて下さい。つまり、営業担当者がこういうことを言ったが間違いだったので今後はこう言いません。これで済んじゃっている話なのか。

【鶴田委員長】

参考資料2の整理番号5ですね。

【松村委員】

あるいはそもそも事実関係も確認していないのか。つまり、当然貸し出します、ということだけ確認し、営業担当者が虚偽の説明をしたのか否かまで確認していないということなのか。この点をまず教えていただけないですか。

【片山電力市場整備課長】

そういう意味で言いますと、結論として停電時にもPPSの需要家に対しても電源車の提供というのが行われるということを確認したにとどまっていて、実際にこの申し出概要の事実関係というものを確認したわけではない。要するに行為規制が課せられているというのは送配電部門ということで、電力の営業担当が間違ってそういうことを言ったのかもしれないんですけれども、そこのところについて一つ一つファクトをぎっちりと確認したわけではございません。

【松村委員】

かなり極端な言い方をすれば、営業担当者がうそを言ったわけですよね。全く根拠のないことで自社のほうが有利ですということを言ったわけで、この点に関しては以前から相当問題になっていたと思います。PPSになぜ切りかえないのかといういくつかの理由の中で、停電時、事故時に不利になるという懸念が挙げられてきました。停電したときに、自分のお客さんを先に直してPPSのお客さんが後回しにされるのではないかという、そういう懸念は前から問題になっていて、そのようなことは事実として絶対にないということをそのたびに確認したと思います。需要家がそのような認識を持っているとすれば、それは誤解であるといろいろな形でPRしていくべきである、という議論は何回も出てきたと思います。それにもかかわらず、いまだに営業担当者がこんなことを言うというのは、もしこれが本当に事実だとすれば大問題だと思います。一番してはいけないことの初歩の初歩が守られていない、営業担当のほうにいまだに全く浸透していない、ガバナンスに深刻な問題があるということを示す典型的な事例だととれなくないわけです。

そんなことは言っていないということならともかくとして、これが事実だったとしてこれでさらっと終わって、こんなとんでもないことをした事業者は一体誰なのかも全く公表されず、単にこれだけで終わってしまって本当にいいのか、という点は考える余地があると思います。

以上です。

【鶴田委員長】

片山課長ご発言ありますでしょうか。

【片山電力市場整備課長】

はい。少し対応のほうは考えさせていただきます。ただ、おそらくこういう事例というのがあってはならないということをきちんと周知をしていくということではないかというふうに思っておりますけれども、我々としてどういうふうに対応していくのかというのを考えたいというふうに思います。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。それではどうぞ、お待たせしました。

【宮崎委員】

期せずして松村委員と全く同じところについて質問というかコメントを1つ申し上げようかなと思ったのですが、ただ、受けとり方は多分松村委員がおっしゃったのと私が受けとったのとではちょっと違っているのかもしれないので、その点を中心に申し上げます。

私もこの参考資料の2というのを斜めにさっと読みました。ところが、一番最初にたしか糸田委員がおっしゃった1.との関係で出てきましたけれども、16ページ、17ページあたりにある大口需要家に対するアンケートのところで、契約条件等にメリットがなかったというあたりが大口需要家がPPSに切りかえない理由として多いものであるということが書いてありました。

そして、その上でこの参考資料の2を読み、さらに行政措置発動の大変なシリアスなものがなかったというのを見て思うに、今松村委員がおっしゃったような意味で、本来言ってはいけないことを故意に言ってしまったとか、そういう事実がもしあるとすれば、それはそれで問題だと思いますけれども、もう少し善意に解釈すると、問題はもうちょっと深いところにあるのではないかという気がします。PPSと電力会社は契約の交渉をやっているわけですけれども、契約の交渉をするときに、それぞれの当事者が自分たちの権利とか義務とか自分たちがやれる範囲はどこまでかとかいうことを、100%フルにみんながしっかり認識して交渉できる状態にあるという前提を置くのであれば、こういうことは当事者の契約にゆだねるべき私的自治の範囲内のことでしょうということでよいのだろうと思う反面、制度自体が新しいということもありますので、すべての関係者にそんなに100%、非常によくもののわかった、自分の権利義務がよくわかったという知識及び経験及びふるまいを期待することが本当にできるのかという目で考えると、私、弁護士をやっていて感じますのは、そういう人たちばかりではないということを常々感じるわけです。

そうすると、ひょっとすると故意ではないかもしれないけれども、何か発言の仕方にちょっと問題があってというか、過失だったのかもしれないし、本当に知らなかったのかもしれないし、理由はよくわからないけれども、そういったことがあって、結局、いわばレフェリーの目にはよく見えない、反則とまでは見えないかもしれないけれども、結果的に小競り合いのような何かが起きているということなんだとすると、こういう状態をこのまま放っておいていいはずはもちろんないわけです。そうだとすると、さっき申し上げたアンケートのところで、PPSが提示してくる条件は本当にそんなに魅力がなかったのか、その裏に何があったのかという点にも想像をめぐらせて見ていくと、もう少し何らかのケアが必要なのではないかという懸念をかなり強く持った次第です。

そういう意味で、参考資料2に挙げられているのは数も少ないですけれども、みんながみんな文句を言いにくるわけでもないということもあろうかということもありますので、その辺は特に初期の段階は心して対応されたほうがいいのかな、と。ただ、事実認定の問題とかそういうことになってきますと、当然行政庁のほうでは限界もあろうかなという気もするので、そうなるとやれることは何なのかなというのはかなり難しいところがあるなという気はします。それが1点申し上げたかったことです。

それとあと、ちょっとつけ加えて申しますと、先ほど根岸委員がおっしゃったことについては実は私も同じような疑問を持ちましたが、その関係で1点だけ気になったので申し上げますと、参考資料の5に書いてある審査基準等に関する経済産業大臣の告示か何かなんでしょうか、ここに書いてある内容というのは、当然今有効であるのは間違いないんですが、結局は寿命がある内容であるということで私は理解しているんですが、寿命がじゃあどれぐらいなのかということ自体は、この命令か告示かよくわかりませんけれども、それには出てきていないようにみえたものですから、その辺はどうかが気になりましたので、教えていただければと思います。

【片山電力市場整備課長】

審査基準自体については、託送料金規制のあり方そのものと連動しているというふうに思っております。したがいまして、託送料金規制のあり方が変わらない以上、この審査基準で我々としては審査をしていくのではないかというふうに思っております。

なぜなら、託送料金規制のあり方を議論する際に、ほぼこの審査基準の中身をどうするのかということがセットで議論をされていたということでありまして、託送料金規制のあり方をこの前、審査基準が一部構成しているといったような料金規制のあり方になっているということでございます。

繰り返しになりますけれども、今の託送料金規制というのはある意味で諸外国の託送料金規制と随分違うやり方をしておりますので、そういう意味で事後の変更命令という、ある意味で裁量の大きいところをこういう審査基準として明確にすることによって補っているというような構成になっております。

今、電気事業分科会で託送料金規制のあり方を議論しておりますけれども、その決着の仕方によって、当然この審査基準を見直すということになってくる可能性があることは否定をいたしません。

【鶴田委員長】

よろしいですか。先ほど糸田委員、もう一つあると言われましたね。どうぞ。なるべく手短にお願いします。

【糸田委員】

すみません、委員長ご指示の4時半を過ぎてしまって申しわけないんですけれども、一、二分で終わります。1つは、今、松村先生、宮崎先生からのご質問のだめ押しなんですけれども、停電時に電源車が回してもらえないのではないかという話について、こういう回答をして、その結果、この取引というのは成立したのかどうか。

62ページなんですけれども、結構取引所の情報の問題についてショッキングな新聞記事があって、ちょっと私も驚いたんですけれども、そこでの問題の対応策としてそういう託送に関する情報が必要のない一般電力会社にはもちろん情報を流しません。これは当たり前だと思うんです。

その次に必要なのは、情報が必要な電力会社であっても、それが送電部門から営業のほうに漏洩したのではそもそもの問題が生じるわけですけれども、そのことがこの(2)に書いてあるんですけれども、電力会社の情報管理に関する課題については取引所の市場取引監視委員会、これはどういうものか私はよく知らないんですけれども、ここでの検討事項なのか、よくわからない。これこそ行政がきちんと対応すべきで、どこかに書いていましたけれども、そういう問題ではないか、ここの委員会で検討するからそれでいいというわけでもないのではないかというそんな気がしましたのでお尋ねします。

【片山電力市場整備課長】

前者については、個別の契約に関することでございますのでコメントは差し控えたいというふうに思います。差し控えて問題がないということだとご理解していただければと思います。

62ページでございますが、ここで取引所があえてやるということは、取引所と一般電気事業者との間にも契約関係がございます。したがいまして、その私契約が担保されているかどうかというのは、契約当事者として取引所がやっておられるのではないのかというふうに思っております。

それから、一般的に情報の目的外利用について行政の対応というのは、先ほど申し上げましたような行政監査なり、望ましい行為ができているかどうかというのは我々任意で調査をさせていただいております。こういった取り組みを引き続きちゃんとやれというご叱声だと思っておりますので、そういう意を踏まえて我々としてもきちんと対応していきたいというふうに思っております。

以上です。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。日経新聞の記事がショッキングな内容でしたけど、かなりミスリードがあるように伺っています。

ほかにご発言ございませんでしょうか。冒頭に4時半からガスの議論に入りたいということを申し上げたんですが、10分ぐらい遅れてしまいました。したがって10分ぐらい5時を過ぎても委員会をやらせていただきたいと思いますのでご理解賜りたいと思います。

それではガスのほうで、広実課長からよろしくお願いします。

【広実ガス市場整備課長】

ガス市場整備課長の広実でございます。資料4についてご説明させていただきます。ガス事業の現状ですが、4段階の自由化をこの4月までに行ったということでございまして、自由化範囲というのは10万立米以上の需要家、大体全体のボリュームベースで言うと60%ぐらいというところまできております。

続きまして、新規参入の状況はどうかというのが次の4ページに書いております。自由化範囲に占める新規参入者の割合は今のところ順調に増えているということで、件数で162、ボリュームベースで言いますと大体11.7%ぐらいのボリュームまで新規参入が増えております。電力会社あるいは石油会社、LP、商社の方々、さまざまな方が参入されています。

5ページ目になります。販売量ベースでは非常に伸びているのは工業用、特に油価値が高騰しましたので油価との価格差あるいはCOの問題等を背景に、工業用で重油から天然ガスの転換というのが急速に進んできております。

続きましてLNGの輸入価格と都市ガス平均販売単価、これは全体のボリュームと全体の販売額を割った数字でございますが、こういう状況にございます。最近、LNGの輸入価格がかなり上がってきております。円安もあってかつ価格も上がっているということもあり、18年度ぐらいになると4万円を超えるだろうと思っております。平均販売単価のほうも若干上がる可能性があります。

それから、ガス事業をめぐる現状と今後でございますが、まだまだ天然ガスのシェアというのは、先進国と比べると一次エネルギーベースではまだ少なく、13%程度ということで今後も伸ばしていきたいと考えています。中東依存度も22%と低いということで供給安定性も比較的優れていること、さらにはクリーンであるということで、今後も利用の拡大を図っていくという方向がエネルギー基本計画でも明示されております。

8ページ目、これは今までは日本だけがLNGのカスタマーだったんですが、どんどんほかの国がLNGを求めてきているということで大変調達をめぐる競争が厳しくなっていく状況にあり、その中で我が国としても政府レベルの資源外交等々、しっかりした対策を講じていかなければならないということでございます。

9ページ目、これがインフラの状況でございます。これは私どものほうで報道あるいは事業者の情報をベースにつくり上げたものですので、あくまで報道ベースというものを含んでおります。現在のところLNGターミナルが27、主要導管網、基幹パイプラインが4,400キロメートルほどありまして、10%程度毎年延びているという状況にありますが、まだ依然、東海道、山陽道においてつながっていない部分があるという状況にございます。

10ページ目、今年に入って北見市で大変痛ましい事故が起きまして3名の方が亡くなられました。これはまだ天然ガス転換が行われていない一酸化炭素を含むガスがガス管が破断して漏れたということでありまして、これに対応して天然ガス転換の前倒し、経年管対策の前倒し、こういったところが保安面の課題でございます。

11ページ、12ページ、今後の検討の方向でありますが、10万立米以上までの自由化は終わっておりますので、今後10万立米未満の自由化、家庭層を含めた自由化については時期を逸することなく結論を出すということになっております。私どもとしては、最初のページにありましたように、この秋にこれまでの制度改革の評価を行う検討会を設置しまして、その評価を踏まえて今後、全面的な自由化に向けての検討を開始したいと思っております。

それでは13ページ以降のご説明でございます。行為規制に係る監査結果等を踏まえた行政の対応です。14ページが行政監査についてということで、供給サービス等々の監査を行っているわけでございますが、15ページ、まず情報の目的外利用及び差別的取扱いがなかったかどうか、ここの監査でございます。適正なガス取引ガイドラインに基づいてこういったルールについて監査を行ったところ、今回は特に指摘すべき事項はなかったということでございます。

それから16ページ、内部相互補助の禁止、規制部門、大口部門、託送部門、相互の内部補助の禁止ということで、監査を行っております。

結果が17ページです。行政の対応ということで、託送供給収支について重大な指摘はなかったものの、計算誤り等々について行政指導を行ったケースがございます。部門別収支についても業務改善命令の発動に該当する事案はなく、計算誤り等については1件、行政指導を行っております。改善命令というのは大口需要部門、自由化部門の著しい収支悪化が規制部門を含んだ経営全体に悪影響を及ぼすおそれがあるときに発動されるということになっております。

今回の場合、18ページに個別会社名が記載されておりますが、九つの会社で大口部門の当期純利益が赤字になっております。これについてはルールに従いまして経済産業省又は局のホームページで公表されております。それぞれ理由がありまして、先ほど申しました製造ガスを天然ガス転換に変える熱量変更作業で、全社的に赤字になった年があるという場合、あるいは、工業用需要が急激に伸びたために非常に高いスポットLNGを買わざるを得なかった。長期契約であればトン当たり4万円ぐらいのものをその二、三倍の価格で手当せざるを得なかった。ある意味短期的な事情に基づくものですが、こういったもので赤字になったケースというのがございます。

これは17年度の数字でございますので、昨年度についてももう間もなく数字が出ます。それに基づいて厳しくチェックをしていきたいと考えております。

それから、託送供給業務における行為規制等々の調査結果でございます。20ページに大手4社、東京から西部ガスまでの大手4社のフォローアップ調査ということをやっております。前回調査でやや不十分とされていた託送部門と託送供給関連業務部門と他の部門の物理的な隔絶、人事交流等に関する行動規範について改善が図られていたということでございます。詳しくはこの1から3までに記載させていただいております。

大手4社以外に準大手といわれるところについて、22ページでアンケート調査をやっております。また、この準大手のほうは託送実績がない会社がほとんどでございまして、1社だけが託送をやっているということでございます。そういう意味で、細かい項目は1から26ページの6まで書いておりますが、全体においては託送実績のない中で整備の状況は進んでいる。当然ながら不十分な部分があり、それは今後改善していくということでございます。

27ページ、ガス事業分野における紛争等案件でございます。市場監視小委員会における行政措置の発動の適否に係る対応結果の報告ということで、28ページにございますが、これについては平成18年度中に該当する案件はございませんでした。

その他の対応結果報告、29ページですが、その他の案件として4件ございました。これは詳しくは参考資料の2の2枚目に書いております。託送料金の算定方法の説明が不十分であったケース、あるいはLPから都市ガスへの無断切りかえで申し出がなされたケースということでございますが、いずれも当事者間によく説明をするようにという対応を行いまして、基本的には了承あるいは当事者間で解決がされております。

30ページになりますが、これはまだ役所まで申し出が来なかったケースを調査したものでございます。調査結果のほうは31ページに書いております。紛争に該当する事例は託送部門、大口部門ではなかったものの、ガス供給終了後の内管の保安責任の確認について申し出があった事例、あるいは折り込みチラシに書かれたデータの根拠等について申し出があった事例、あるいは無断撤去の事例等々が結果として出てきております。

以上でございます。なお、口頭でつけ加えさせていただきたいんですが、昨年もありましたが、最近エネルギー間競争が大変激化しておりまして、都市ガス事業者においても本来ユーザーが負担しなければならない工事費を会社側でもってしまう、あるいは内管はユーザーの資産なので当然ユーザーが内管を整備しないといけないんですが、やはり競争の中でそれをガス会社のほうでもってしまう、こういう例が散見されております。これは本来はガス事業法違反、供給約款のとおりに供給するという規範に違反しておりまして、当然ながら行政的な取締の対象になっておりまして、我々も古くからずっとそういうことを行政処分をやってきております。

ただ、最近若干増えてきているということもあり、かつ競争が大変激化しているということもありますので、詳細はこれから詰めていきたいと思っておりますが、一定の類型について適正取引ガイドラインにも記載して、事業者間の申し出によって紛争処理の手続きの中で明確に処理する、それによってエンフォースメントの実効性を高めるということを検討したいと思っております。具体的な構成要件あるいはスクリーニングをどうするか、こういったことは今後詰めていきたいと思いますし、またご相談していきたいと思います。

以上でございます。

【鶴田委員長】

ありがとうございました。それではどうぞご自由にご発言をお願い申し上げます。古城委員どうぞ。

【古城委員】

先ほどの大口部門が赤字だというところですけれども、ご説明では、例えば産業用の需要が非常に大きく伸びたので高いスポット価格で燃料を手当したということです。そういう場合の赤字は大口部門だけにつくのでしょうか。つまり、燃料価格全体で思ったより費用がかかったということで、大口、小口もあわせて規制部門も非規制部門もあわせて燃料価格を中に織り込むということになるのか。それとも、需要の増減が多いところの燃料価格が上がったのだから、これは大口のコストだけにして規制部門には織り込まないという取扱いになるのでしょうか。

【広実ガス市場整備課長】

基本的にはタンクが同じでございまして、高いものもそのタンクに入れたら混ざってしまうということでは、平均原価のほうに織り込まれてしまうというケースもございます。それから、会社によっては特定できるという場合は、大口部門に特化するというケースもあるんじゃないかと思っております。

【古城委員】

思ったより産業用の増減が大きかった。そのために手当したのだから、タンクとは別に費用の増加分は、帳簿上で出ると思います。これは手当ができたが、これだけは手当がつかなかったのでスポットで手当てした。だからこれだけ費用が増えてしまったと。ある程度費用についての増分を出せるのではないでしょうか。

【広実ガス市場整備課長】

それが出る場合もあると聞いております。ただ、全体が需要が増えていて、それに対応するためにスポット、特に冬場の需要増大期に手当するという場合もあるというふうに聞いていまして、両方あり得るんじゃないかと思っております。

【鶴田委員長】

よろしいですか。

【古城委員】

はい。

【鶴田委員長】

松村委員どうぞ。

【松村委員】

僕は今の点は相当根が深い問題なので、長期的にちゃんと考えるべきだと思います。ガス事業者さんの主張によると、私の記憶では、一般家庭というのは非常に安定的な需要であって、ここは規制で残っているのだから安心して長期契約でLNGを買える。家庭用まで自由化されると、その点でデメリットがありますというような主張をされておられたと思います。それが正しいとするならば今まさに古城先生がおっしゃったとおり、スポットのところで出てくる高コストが家庭用のところの原価に簡単に混ぜて入れられるのは問題があると思います。ある議論のときには安定的に供給するというメリットがあると主張しておきながら、別の議論のときには区別できないので混ぜますという便利な議論の使い分けは、簡単には受け入れられない。規制分野が残っている特殊な状況を考えて、原価の問題については長期的にキチンと議論を整理した上で精査すべきだと思います。

【広実ガス市場整備課長】

おっしゃるとおりだと思います。ただ、原料価格が上がりぎみになったのは最近で、ずっとLNGの価格は下がっていたわけですが、そのときの論理というのは大口を自由化してボリュームを増やすことで平均価格が下がる、それによって大口のみならず規制部門も下がり、効率が均てんされるということがあったのも事実だと思うんですね。

ただ、今おっしゃった点については我々も大変重く受けとめていますので、今後の評価の中でしっかり検討していきたいと思っております。

【鶴田委員長】

よろしゅうございますか。ほかにどうぞご発言、ご希望があれば札を立てていただきたいと思います。

もし、ご発言がないようでしたらちょうど5時でございますものですから、ここで小委員会を終えたいと思うのでございますけれども、行政のほうから追加的に何かおっしゃることはございませんか。

この小委員会は年1回開くことになっております。途中で開かなければならない案件があった場合には開きますけれども、そういうケースがない場合には来年の6月にまた第4回の小委員会を開くことになると思います。

ここに小委員会の設置の趣旨及び運営について参考資料1でお示ししておりますので、改めてお読みいただきたいと思います。あくまでもこの小委員会は現行制度のもとにおいての紛争案件等を議論するというところでございまして、冒頭に糸田委員のほうから高圧と特高の話がございましたが、これは現行制度でこういう処理の仕方をしているものですから、それはご認識いただきたいと思っています。

それでは今日、長時間にわたりましてどうもありがとうございました。活発な意見を感謝申し上げます。

以上

 
 
最終更新日:2007年8月3日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.