経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会市場監視小委員会(第5回)、都市熱エネルギー部会市場監視小委員会(第4回)合同会議-議事録

平成20年7月24日(木)

議事概要

  • 増田電力市場整備課長

    皆様、お待たせいたしました。ただいまから総合資源エネルギー調査会電気事業分科会及び都市熱エネルギー部会市場監視小委員会合同会議を開催させていただきます。委員の皆様におかれましては、ご多用中のところご出席いただきまして誠にありがとうございます。まず、委員長及び委員のご異動がございましたので、ご紹介させていただきます。これまで本小委員会の議論にご尽力いただきました鶴田委員長、糸田委員がご辞任されました。新委員長には、鳥居電気事業分科会長、植草都市熱エネルギー部会長のご指名により、根岸委員に委員長にご就任いただきました。また、新たに委員にご就任された方がお二人いらっしゃいますのでご紹介いたします。栗田誠委員、よろしくお願いいたします。それから、大橋弘委員は、本日所用によりご欠席との連絡をいただいております。また、事務局についても異動の紹介をさせていただきます。電力市場整備課長の増田と申します。よろしくお願い申し上げます。それから、ガス市場整備課長の畠山でございます。簡単ではございますが、事務局の異動については以上でございます。

    では、最初に配布資料の確認ということで簡単にさせていただきます。お手元にお渡ししております配布資料をご覧下さい。資料1から資料4まで、議事次第、市場監視小委員会委員名簿、電気事業分野における報告事項、ガス事業分野における報告事項。それからその後に参考資料といたしまして、参考資料1から8までお配りしております。ご確認いただいて、もし過不足がございましたら、事務局の方までお申し付け下さい。よろしゅうございますでしょうか。もし資料の過不足等無ければ、ここからの議事進行は根岸委員長にお願いいたします。それでは、根岸委員長、よろしくお願い申し上げます。

  • 根岸委員長

    それでは、議事次第に従いまして、進行させていただきます。各委員におかれましては、お忙しいところ御出席いただきまして、ありがとうございます。まず、電気事業分野における報告事項についてですが、電気事業の最近の動向及び電気事業の行為規制等に係る監査結果、託送供給業務における行為規制施行状況調査結果、この1年間に資源エネルギー庁に寄せられました電気事業分野における紛争案件につきまして、事務局より報告をお願いいたします。それでは、増田課長、お願いいたします。

  • 増田電力市場整備課長

    それでは、資料3に沿って説明をさせていただきます。1枚開いていただきまして、目次がございます。今、委員長の方からご説明いただきました、4つのポイントについて説明をさせていただきます。

    まず最初に「我が国における電気事業の現状について」、ということで、今般の電気事業制度改革の報告、小売・卸電力市場の状況、託送制度をめぐる状況について説明させていただきます。その後、行為規制に係る監査結果等を踏まえた行政の対応、託送供給業務に係る行為規制施行状況調査結果、最後に電気事業分野における紛争等案件についてそれぞれ説明させていただきます。

    資料の2ページから始めさせていただきます。電気事業の現状ということで、目次がその下に書いております。その順番で説明させていただきます。

    まず3ページ、電気事業制度改革についてでございます。今回の制度改革について、基本的な考え方が4ページに示させていただいております。平成19年4月6日付けの経済産業大臣からの諮問がございます。「我が国経済活動及び国民生活の基盤となる電力の安定供給及び環境適合を効率的に達成しうる公正かつ実効性のあるシステムの構築に向けて、今後の電気事業制度はいかにあるべきか。」という諮問でございました。これに対して、「安定供給」「環境適合」「競争・効率性」という3つの課題を同時達成する、加えて、「需要家の視点の重要性」、「日本型モデルの発展の追求」ということで、ご審議をいただいております。

    主なテーマにつきましては、5ページに示させていただいております。まず最初に小売自由化範囲についてでございます。これが資料の6ページ、7ページにございます。小売自由化範囲について、エネルギー基本計画を踏まえ、小売全面自由化を行う環境が整っているかを検討するということで、仮に実施した場合の影響についても検証いたしました。結果でございますが、かいつまんで申し上げますと、7ページ下の方に結論がございますが、現時点において小売自由化範囲の拡大を行うことは適切ではなく、まずは、既に自由化した範囲において、競争環境整備に資する制度改革を実施することが適当という結論をいただいております。併せて、制度改革を実施後、定期的にその効果を検証し、5年後を目途に小売自由化範囲の拡大の是非について改めて検討するということもご指摘をいただいております。

    そうした中で、既自由化範囲において競争環境整備に資する制度改革の実施というテーマでいくつかございます。まず最初、8ページ、9ページでございます。発電・卸電力市場の競争環境整備ということでございます。卸電力市場における流動性向上・競争活性化という点も踏まえて、取引所取引の活性化に向けた方策を中心に検討をいたしております。具体的な改革といたしましては9ページに示させていただいております。一つは、現物受渡しの一定時間前に電気の取引を行う市場ということで、時間前市場を創設しております、それから先渡取引の活性化ということでございます。

    次のテーマでございますが、同時同量・インバランスについて、これは10ページ、11ページにございます。これは、一般電気事業者とPPSの間でイコールフッティングを図るということで、インバランス料金制度の改革について検討していただきました。11ページにございます具体的な改革の主な所といたしましては、インバランス料金制度を改革し、一般電気事業者・PPSが公平に負担をする形に改定するということで答申をいただいております。その中で、詳細制度設計の中では、変動範囲外インバランス料金は、変動範囲内料金の3倍に設定するとしております。

    それから次のテーマは、託送供給料金制度でございます。これは12ページ、13ページにございます。託送供給料金に求められる公平性・透明性を一層確保するという観点から、具体的には、変更命令発動基準を見直し、これをストック管理方式にいたしました。それから、超過利潤の使途明確化等させていただいております。ストック管理方式のイメージにつきましては、13ページに載せております。超過利潤累積額が一定の水準を超過した場合に、というのを原則として託送供給約款に対し変更命令を発動するということで、答申をいただいております。

    それから少し幅広いテーマではございますけれども、安定供給の確保と電力分野の環境適合ということでもご審議をいただきました。それが14ページ以降でございます。自由化環境下での供給力確保に向けた施策を講じることが必要であるとの問題意識のもとで、検討を実施した結果、非常時も含めた安定供給の確保ということで、電力系統利用協議会ルールに安定供給確保の観点から連系線増強の必要性を検討するプロセスを追加いただきました、等ございます。これは15ページの方に具体的なイメージを含めて呈示をさせていただいております。

    電力分野の環境適合については、16ページ、17ページにございます。こちらは事業者の地球温暖化対策に係る取組がさらに円滑に実施されるよう方策をご検討いただきました。特にCO2排出原単位に係る改善目標ということでございますが、ここに対して京都メカニズムクレジットを事業者別排出係数へ反映できるような方策を講じるということで答申をいただいております。それから17ページにございますけれども、卸電力取引所におきまして、京都メカニズムクレジットとCO2フリー電気の取引を実験的に行う旨の答申をいただいております。以上が制度改革の概要でございます。

    次に、電力市場の現状ということで、小売、卸の順に説明させていただきます。

    まず19ページ、電気料金の推移でございます。電気事業制度改革開始以降、電気料金は約2割低下してきております。直近では、18年度、19年度を比べますと平均単価は数銭増加しております。

    内外価格差は20ページでございます。自由化導入直前と現在を比べますと、価格差は縮小していると言えると思いますし、一部逆転をしております。

    特定規模電気事業者の全国における販売電力量シェアは21ページでございます。自由化分野全体では2.6%と、わずかながら増加ということでございます。ただ、高圧の方をみますとシェアは増加傾向にあるということがいえるかと思います。

    22ページは、PPSの販売電力量シェアを地域別に見たものでございます。東京電力管内、関西電力管内では相対的にシェアが高くなっていることがわかります。

    23ページでは、需要種別に販売電力量シェアを見たものでございます。特別高圧業務用においては、相対的にシェアが高いものの、伸び悩む傾向が見られます。高圧業務用では、水準は低いものの増加傾向にあるというのが現状でございます。

    24ページでは、PPS事業者数の推移を示させていただいております。

    25ページにつきましては、HHI指数を用いておりますが、この見方としましては、供給区域別の市場を想定した場合には、ほぼ独占状態にあるということでございます。

    26ページは、一般電気事業者間の競争状況でございますが、一般電気事業者による区域外供給の実績は1件のみでございます。電気料金については、各社とも低下傾向にあります。

    次に卸電力市場の状況でございます。28ページは、発電容量シェアでございますが、自由化開始以降、自家発電の発電容量シェアは増加しておりますが、PPS自社所有の発電所の発電容量シェアは0.34%にとどまっているということがグラフからおわかりいただけるかと思います。

    29ページは、卸電力市場の構造でございます。一般電気事業者による長期の相対取引が太宗を占める構造でございます。ただし、自由化の進展に伴って、卸電力の取引形態は多様化しているということでございます。

    30ページは、PPSの供給力でございます。PPSは、一般電気事業者からの常時バックアップに42%依存しているということでございます。それ以外は、自家発余剰等からの購入や、取引所取引等により賄っているということでございます。

    31ページは、一般電気事業用以外の大型電源開発計画について紹介をしております。

    32ページは、IPPの動向でございます。2010年代半ば頃から既存の契約の更新時期を迎えるということでございます。

    33ページは、卸電力取引所でございます。我が国の小売販売電力量に対する取引所取引の比率は0.3%、取引所取引に占めるスポット取引の比率は82%ということでございます。

    そのスポット取引については34ページにありますとおり、徐々に増加をしております。その価格の推移を35ページに示しております。

    36ページは、事業者別の売買量の推移でございます。一般電気事業者が買い量を増やす傾向がご覧いただけるかと思います。

    37ページは、卸電力取引所の先渡取引実績についてです。増加しておりますが、年間の約定件数は100件程度ということでございます。実際の先渡取引実績について38ページで紹介しております。

    39ページ以降はネットワーク関係でございます。まず40ページ、託送料金でございます。託送料金はグラフにあるとおり低下をしております。

    41ページですが、接続インバランスについては、PPSの事業拡大等に伴って、増加しております。特に、制度改革の内容にもございましたが、高額な料金を反映して、支払額では変動範囲外インバランスが27%を占めております。

    42ページは、振替供給料金制度の廃止の弊害の状況についての報告でございます。

    以上が、電気事業の現状についての報告でございます。

    次は、行為規制に係る監査結果等を踏まえた行政の対応について報告をさせていただきます。

    まず、行政監査の制度を載せたものが44ページでございます。

    中身については、45ページからでございます。最初に、情報の目的外利用及び差別的取扱いの禁止についてでございます。被監査事業者は、一般電気事業者及び卸電気事業者で、平成18年度実績を監査の対象期間としております。監査項目につきましては、(3)に書かれているとおりでございます。行政の対応として、指摘すべき事項はなかったというのが結論でございます。

    次に46ページでございます。内部相互補助の禁止でございます。被監査事業者は、託送供給等収支につきましては、一般電気事業者及び卸電気事業者の11事業者、それから部門別収支について、一般電気事業者10事業者について、両方とも平成18年度実績を監査の対象としております。その結果については47ページ、行政の対応として、いずれの場合にも指摘すべき事項はなかったということを報告させていただきます。

    次に、48ページ以降、託送供給業務に係る行為規制施行状況調査結果についてでございます。調査結果自身の資料につきましては、参考資料4の方に入れております。結果等概要については、資料3に折り込んでおりますので、引き続き49ページ以降で説明させていただきます。

    調査対象につきましては、一般電気事業者10事業者、調査時点は平成19年10月1日時点、調査目的として、平成17年4月より施行された改正電気事業法に新たに追加された行為規制について、一般電気事業者の運用状況の確認ということで、任意アンケート調査の形式をとっております。

    結果につきましては、50ページ以降にございます。まず、「情報の目的外利用の禁止について」ということで、情報の管理方法及び提供の記録についての結果でございます。託送供給関連部署は他部門との物理的隔絶を実施したり、原則立入禁止を立札等により周知をしているということ、それから紙情報、電子情報の管理については、厳格に管理をされているという調査結果が出ております。

    それから2番目に、営業部門と連携して行う必要のある業務の実態についても調査をしております。こちらにつきましては特に営業部門と連携して行う必要のある業務として規程で定められており、これらの業務については規程に基づき行われているということを確認いたしました。特に2つの業務、まず、供給設備の事故・非常災害時の対応ということについて、2つ目に夜間・休日、小規模事業所における業務について、いずれも、適正に行われていることが確認されております。

    それから3番目でございますけれども、日本卸電力取引所における情報流出を受けた対応・対策についても調査をしております。行政文書によって注意喚起をしているということを受け、改めて周知徹底を行っているということが確認できました。併せて各事業者とも取引情報については、厳正な情報管理を行っているという結果を得ております。

    次に54ページでございます。託送供給関連業務に関する差別的取扱いの禁止ということで、各社とも適取ガイドラインに沿った内容で具体的に記載されているということを確認しております。

    その他の項目として2つ、55ページでございます。適取ガイドライン及びその社内マニュアルについての社内研修の実施についてでございます。各事業者とも研修を実施されているという調査結果を得ております。それから内部通報につきまして、こちらもコンプライアンス相談窓口や企業倫理相談窓口、それから外部の専門家等含めて体制が講じられている、併せてパンフレット配布や社内イントラネット等により全社員に周知されているということが確認されております。

    最後でございます。電気事業分野における紛争等案件についてでございます。

    まず57ページでございます。市場監視小委員会における行政措置発動の適否に係る対応結果の報告でございますけれども、平成19年度中に該当する案件はなかったということで報告をさせていただきます。

    それから58ページでございます。その他の対応結果の報告でございます。19年度中に一般電気事業者の行為に対する申出及び相談は1件ございました。申出者はPPSでございます。申出概要は、もともと特定電気事業者が供給を行っていた需要場所ですが、これがPPSの自営線供給により供給することになりました。その時に、特定電気事業の場合には課金されていなかったアンシラリーサービス料金が、PPSとして自営線供給を行うということになった時に、費用として負担を求められたという申出でございます。こちらにつきましては、一般電気事業者が系統を管理するという意味で一義的には周波数維持の責任を負うということで、そのコストについてPPSに負担をしてもらうということは問題は無く、その旨について申出者に説明し、了解を得ております。

    最後59ページでございます。参考として報告をさせていただきます。紛争以外の申出事例でございます。オール電化工事に伴うLPガス設備の無断撤去ということで、LPガスからオール電化への切り替えの際に、電気工事業者がLPガス事業者に無断で、LPガス設備の撤去を行ったという情報提供がLPガス事業者団体よりございました。当該無断撤去事例については、全日本電気工事業工業組合連合会に対し、担当課から口頭による注意喚起を行っております。

    長くなりましたが、以上が電気事業における報告事項でございます。

  • 根岸委員長

    ありがとうございました。ただいまの説明を受けましてご質問がございましたらよろしくお願いいたします。この委員会のルールといたしまして、ご質問がございます場合にはネームプレートを立てて頂くことになっておりますので、よろしくお願いいたします。

    特に今、ご質問が無いようでしたらガスの説明が終わってから改めてご質問を伺いするということでもよろしいでしょうか。(異議なし)

    それでは、ガス事業分野の報告を受けましてから、全体としてご質問を受けるという形にしたいと思います。

    それでは、ガス事業分野における報告事項につきまして、畠山課長から説明をお願いいたします。

  • 畠山ガス市場整備課長

    それでは、ガス事業分野につきまして私の方からご説明させていただきます。

    資料4をご覧いただければと思います。1ページめくっていただいて、先ほどの電気事業分野と全く同じ構成で、今のガス事業の現状についてご説明させていただき、2、3、4という形でご説明させていただきたいと思います。

    まず、ガス事業の現状等についてですが、3ページをご覧いただけますでしょうか。電気事業分野につきましては、自由化についての答申が出たということでございますが、ガス事業につきましては、昨年の秋から今年の4月にかけてこれまでのガス事業制度改革の評価・検証を実施いたしました。都市熱エネルギー部会制度改革評価小委員会で議論していただいて、一定程度の成果があったとの評価を出していただいたというところでございます。その上で、来週からになりますが、同じく都市熱エネルギー部会制度改革検討小委員会というのを設置いたしまして、今後、小売も含め全面自由化の在り方等を検討していくということになっております。ちなみに、3ページ目でご覧いただいたとおり、19年4月に10万m3まで自由化範囲を拡大したということで、今後これをどうしていくかという議論、それからこれまで行ってきた制度改革の中で、別途手直しが必要なものについて議論していただくことになると思います。それでは、その評価・検証の中で示されたいくつかの現状についてご説明いたします。

    4ページ目をご覧下さい。4ページ目に書かれているとおり、このグラフの青いラインですが、大口供給量に占める新規参入者による供給量のシェアは、順調に上がってきて、平成19年で10.1%に達しているという状況でございます。

    5ページ目は、一般ガス事業における販売量の推移も順調に伸びてまして、1995年度から2007年度の12年間で約1.8倍に増加し、そのうち、工業用が約3倍、家庭用が約1.1倍ということで、工業用を中心に大きな伸びを示しております。

    6ページ目は、LNGの輸入価格と都市ガスの平均販売価格の推移を示しております。自由化を行った平成7年以降、特にLNGの輸入価格は徐々に上がってきておりますが、全体としてグラフの赤いラインの平均販売単価の方は下がってきているというふうに見てとれるかと思います。

    めくっていただいて7ページ目、原料となるLNGの部分ですが、ご承知のとおり他の化石エネルギーに比べてCO2の排出量が少ない一方で、左下の絵になりますが、諸外国と比べて日本はまだまだ天然ガスの割合が小さいということもありまして、右下の枠にありますとおり、引き続き天然ガスの導入及び利用拡大を推進していくということになっております。

    ところが次の8ページを見ていただきますと、日本の場合、多くの天然ガスをLNGという形で輸入しておりますが、LNGの確保ということが徐々に難しくなってきているということでございます。1985年を見ていただくと、LNGの輸入のうちの3/4は日本が担っていました。2006年ではこれが40%、将来的には4分の1ぐらいになるということが見込まれており、日本のLNG確保のバーゲニングパワーも徐々に下がってくる中で、どうやってLNGを確保するのかというのが一つの課題となっております。

    めくっていただいて9ページ目、パイプライン及びLNG基地の整備の状況ですが、これも順調に整備されてきております。ご覧のとおり、青いラインがパイプラインで、点線が計画のあるところということで、大都市間をつなぐラインも整備が進められているところでありますが、安定供給の前提となる重要なインフラについて引き続き整備が必要であるという認識でおります。

    以上を改めてまとめたものとして評価小委員会でお出しいただいた全体としての評価ですが、10ページ目を見ていただいて、繰り返しになりますが、ガス料金は減ってきました、新規参入者数は増えてきました。ただ一方で、まだまだ供給者選択肢は十分ではないという課題もありますし、ガス料金の内々・内外価格差は依然として存在しているという課題もあるというふうに指摘されております。それからLNGにつきましては、先ほど申し上げたとおり、需給が今後とも厳しさを増していくおそれがあります。さらに3つ目の四角ですが、ガスの導管網、LNG基地等のインフラ整備については、これも先ほど申し上げたとおり順調に進捗しておりますが、インフラ整備の余地は依然として存在している、それに加えて、ガスと他のエネルギー(電気、LPG等)との競争もますます激化するということが見込まれ、特に地方ガス事業者の事業環境は厳しさを増している、といった問題が出てきているところです。これを踏まえて、冒頭申しましたとおり、以下の2点について今後、来年の春に向けて議論していくということになっております。

    おめくりいただいて11ページ目には、小売自由化範囲をどうやって拡大していくかというテーマについての論点が示されております。

    12ページ目には、評価小委員会で指摘されたいくつかの制度的な課題を列挙しております。個別の説明は割愛させていただきますが、このような課題について今後議論するということで評価されております。

    以上が、ガス事業の現状でございます。

    続きまして、13ページ目ですが、2番目の行為規制に係る監査結果等を踏まえた行政の対応についてということで、まずは15ページ目を開いていただきまして、情報の目的外利用及び差別的取扱いの禁止という点については、監査結果として指摘すべき事項はございませんでした。

    それから16ページ目の内部相互補助の禁止という点につきましては、17ページを見ていただきまして、託送供給収支、部門別収支のいずれも重大な指摘事項はございませんでした。一部、託送供給収支については3件、部門別収支については4件、行政指導を行った事例がありますが、いずれも軽微な案件で、計算誤り等であって影響金額が極めて少額なものでございました。

    それからその下に書いてありますが、当期の大口需要部門に損失が生じたということで、以下の18ページに示してある10件を公表しております。ただし、原料費の価格アップのタイムラグ等いずれの案件も規制需要家への悪影響や自由化部門における競争への悪影響は認められなかったということでございます。

    それから19ページですが、託送供給業務に係る行為規制施行状況調査等結果についてです。これについては、21ページ以降に調査結果を記載しております。1つ目の情報の保管・管理については、全社が何らかの形で文書情報について施錠・管理を行っています。また、電子情報については、パスワードによるアクセス制限等、他の者がアクセスすることが不可能な設定となっております。それから、他部門への情報提供に際しても、符号化を行うなど、情報の目的外利用を管理しているということでありました。

    2番目の託送供給関連従事者に対する情報の目的外利用の禁止の対応ということで、全社ともに託送供給業務取扱規程において、当該業務以外の目的に使用することを禁止する規程がございました。しかしながら、営業部門と連携して行う業務について、その具体的な業務について、一部の事業者を除き規程等に定められていないということがありました。また、託送関連部門と他部門との人事交流の際の、情報の目的外利用の禁止についても、一部の事業者を除き規程等に定められていないということが結果として出ております。

    22ページ目の社内での託送供給業務取扱規程等の周知についてですが、いずれの会社もイントラネットやマニュアル、説明会といった形で周知を図っていたということでございます。また、以上を踏まえた今後の取組においても、直接異動の禁止、供給余力マップの作成・開示、社内研修の実施等を予定している企業がございました。

    23ページ目ですが、大口供給に係る行為規制施行状況調査ということで、24ページ目に調査結果を書いております。大口供給に係る料金の公表状況について、3事業者が既に公表していると回答し、それ以外の事業者につきましては、以下のような理由で公表していないという回答がございました。例えば、自社の競争上の地位を阻害するおそれがある、需要家利益を阻害するおそれがある、といった理由があげられておりました。本件につきましては、先ほど申し上げた制度改革評価小委員会の報告書においても、大口供給に係る料金について非公表の事業者は自主的に公表を進めるとともに、公表している事業者も含めて内容の充実化等を検討することが望ましいとされておりますし、併せて行政においても、その状況を定期的にフォローアップすべきであるということが言われておりますので、これについて我々も含めて検討していきたいと思っております。

    次に、卸売供給に係る行為規制施行状況調査結果ですが、26ページに書いてありますが、望ましい行為として、卸売先である一般ガス事業者に対して可能な範囲で継続的に必要なガス量を供給することとありますが、これについては、各卸売事業者とも卸売先である一般ガス事業者の需要量に基づく中長期の基本計画を結んでおり、可能な範囲で継続的な供給を行って、努力しているという回答がございました。

    最後に、ガス事業分野における紛争案件ということで、28ページ目です。平成19年度に該当する案件、市場監視小委員会における行政措置発動の適否に係る案件はございませんでした。

    29ページになりますが、その他の対応結果の報告ということで、19年度中に申出はLPガス事業者団体から2件ありました。(1)は下水道工事業者が、LPガス需要家に対する下水道工事の際に、LPガス需要家に対して都市ガスに転換するよう勧誘し、その際の下水道工事の見積書に、ガス工事一式0円と記載していたという申出でした。対応概要にもありますが、事実関係を確認した結果、ガス会社としては下水道工事の見積書記載に全く関与していなかったということ、実際の都市ガス転換工事において内管工事費は需要家の負担となっていたということが確認でき、ガス事業法上の問題は認められないということで、申出者に説明し、了承を得ました。

    それから(2)、ガス会社が、LPガス需要家に対し、不当に安い価格で給湯器を取り付けることを条件に、都市ガスに転換するよう勧誘したという案件ですが、これについても、事実関係を確認した結果、規定に従って積算された工事費の見積額を需要家に呈示していたことから、ガス事業法上の問題は認められないということで、申出者に説明し、了承を得ました。

    以上、ガス関係の報告でございます。

  • 根岸委員長

    ありがとうございました。それでは電気事業分野における報告事項、ガス事業分野における報告事項について説明いただきましたので、ご質問はどちらの分野でも結構です。ご質問ある方はネームプレートを立てていただきますようお願いいたします。宮崎委員。

  • 宮崎委員

    簡単な質問を1つさせていただきますが、ガスの資料の17ページで、重大な指摘は無かったの次の文章に、計算誤り等とありますが、計算誤り以外の理由とは何があるのかを教えていただけますか。

  • 畠山ガス市場整備課長

    いずれも計算誤りと言ってもいいと思いますが、例えば転記をミスしましたとか、書き間違えておりましたとか、そういう結果、最終的な数字にちょっと違いがあったということなのですが、ここにありますとおり、極めて影響金額が少額であったということでございます。

  • 宮崎委員

    ついでに、極めて少額とはどの程度のものだったのでしょうか。

  • 畠山ガス市場整備課長

    具体的な数字は手元に無くて恐縮ですが、重大な影響を与えない程度ということでございます。

  • 根岸委員長

    他の委員の方、お願いいたします。古城委員。

  • 古城委員

    私も17ページに関しまして、一番下の所です。当期の大口需要部門に損失が生じたため、いくつかのガス会社が大口部門で赤字になったと書いてございます。LNGの価格が上がって逆ザヤになってしまったのはよく理解できるのですが、その後の、規制需要家への悪影響は認められなかったというのは、結局、利益を減らすという処理をしたからということですね。

  • 畠山ガス市場整備課長

    大口部門に損失が生じました、ただしそれはいくつかの理由があって、原料のタイムラグという部分がありましたと、その結果、数字としては赤字で表れているのですが、それは将来的な黒字の部分で補われる話であるので、非自由化部門に対する影響は無かったということであります。

  • 古城委員

    要するに、一部は自由化して一部は規制の仕組みをとる場合の問題は、自由化部門を赤字にして、その赤字を規制部門に付け替えるおそれがあることです。それが起きないということは、利益にクッションがありますから、ここを減らせば規制部門に影響がないということですね。

  • 畠山ガス市場整備課長

    はい。100%きっちりと申し上げるのはあれなのですが、要は、タイムラグのその瞬間では赤字として出るので、その収支そのものは、その瞬間、収益は出ていない状況です。ただそれは、タイムラグで上に加算した場合には、そこで収益が出てくる形になるので。

  • 古城委員

    いや、長期に見ればある時は赤字である時は黒字で相殺するという基準ではちょっと緩すぎると思うんですね。だから、単年度で見るのだったら単年度の自由化部門は赤字だけども、利益を減らす、つまり株主が損をすることで処理をして、規制部門にコストを転嫁していませんよとか、報酬率以上の利益があがるような値付けもされていませんよということでしょう。

  • 畠山ガス市場整備課長

    はい、そのような理解で良いと思います。

  • 松村委員

    そもそも自由化部門で赤字が生じたらまずいというのは、自由化部門の赤字が規制部門への費用転嫁と直結しているからではありません。実際にはきちんと区分経理されているはずですから、自由化部門の赤字が本来的には家庭部門に転嫁されて、結果的に家庭用料金が上がるということはシャットアウトされているはずで。従って、原理的には自由化部門の赤字は会社の負担、最終的には株主の負担になっているはずですね。しかし、これが恒常的にずっと続くとすると、本当にこの区分経理だけで仮定部門への転嫁がないことがきちんと担保されているのかについて疑問が生じてきて、もう少しきちんと見なければいけないのではないかという議論が出てくるわけです。いずれにしても、区分経理されていることが大前提ですが、もしこれが長期的にずっと続く構造的な場合には、株主に迷惑をかけているだけで規制需要家に迷惑をかけていないかどうかを再度きちんと精査しなければいけないのでしょうが、短期的な現象であることが明らかであるとするならば、そこまで精査する必要は無いと、こういう整理だと理解しております。だからとりあえず、原因が非常に良くわかる短期的な影響であったということなので、現時点では問題にする必要が無いと判断したと理解しております。

  • 畠山ガス市場整備課長

    ありがとうございます。そういうことでございます。

  • 古城委員

    同じことの裏返しなのですけれども、自由化部門における競争への悪影響は認められなかったということですが、これは要するに、自由化部門ではコスト割れで販売しているが、短期の特殊な理由だから不当廉売にはならないという説明ですね。

  • 畠山ガス市場整備課長

    そうですね。今、松村委員からもご説明があったとおり、構造的な問題としてではなく、その時点での問題なので悪影響は無いと見ているということでございます。

  • 古城委員

    ただ、この点についてはちょっと注意してみてもらわないと。例えばLNG価格が上がっているからガス料金を上げたいとガス会社が言っても当然お客さんは納得しません。こういう約束だから変えたいと言われてもそれは困ると。ガス会社はそれに押し切られて、価格転嫁しない。これは商取引だからしょうがないと言われても、競争事業者がそういうことをやっていると、結局競争に悪影響があるということになるわけです。その点は注意しておかないと、少し問題が出るのではないかと思います。

  • 松村委員

    おっしゃることはごもっともかと思いますが、規制需要に関しては、原料費調整制度があります。大口の契約は規制では無いので本来自由に契約を結べば良いわけですが、私の理解では大口の契約でもかなりの部分にこの調整制度が入っていて、原料費の上昇と販売価格の上昇は、数ヶ月遅れになる構造になっています。つまり、原料費が上がる局面では必然的に赤字になる構造が大口契約にも内包されていると理解しております。それが赤字の主たる原因だとすれば、原料価格が落ち着いてくれば問題が無くなるわけです。もちろん原料価格が落ち着いたにもかかわらず、依然として赤字が続くのであれば、それは問題であって注視しなければいけない。古城先生がおっしゃるのは、構造的な問題の可能性もあるから注視せよということだと思うのですが。

  • 古城委員

    それはその通りだが、私はちょっと厳しくて考えています、自由化部門でどのような契約をするかは自由です。規制部門であれば値上がり時にズレがあるけれども、値下がり時にもズレがあるので相殺される。これに対し自由化部門において値上がり時にはズレがあるが、値下がり時にはすぐに安くする場合には、競争上有利な価格設定をしていることになってしまう、その点はもっと慎重に考える必要があります。要するに、規制需要家への悪影響や自由化部門における競争上の悪影響は認められなかったとの結論に至る基準又は理由をはっきりさせておかないといけないと思います。

  • 根岸委員長

    自由化部門における競争への悪影響というのは、例えばコスト割れになって競争者に対して悪い影響を与えるということを考えるということですか。

  • 古城委員

    要するに、コスト割れには2通りあって、仕方なくコスト割れになってしまうという場合と、競争上有利にするために意図的にコスト割れするという場合と、このどちらなのかで評価が変わってくるということです。例えばお客さまが気の毒だからコスト割れの解消を遅らせてあげるというのは、お客さまには善意だけども、競争上他の事業者が困ることをわざとやるという意図がある場合もあります。ただ、その評価は難しいということです。

  • 畠山ガス市場整備課長

    そこは我々も、例えば自由化部門について、原料が上がった分をきちんと転嫁できて、しかるべき利益を得て、商売ができているのかという点についてのチェックは必要だと思っていて、ただそれは、例えば我々の中では、1期目の赤字が構造的なものかどうか、同じ構造で2期目、3期目と続くような場合には、それは当然うまく転嫁できていない。そういうものをある程度見極めて、つまり明らかに構造的にもともと安い値段で売る形になっていて、転嫁する努力もしていないし、できていないといった場合には、そこでの赤字が規制部門に転嫁しているという姿がみてとれるので、そのような構造的な問題かは我々としても見ています。それは、きっちりとした数字が決まっているわけではないですけれども、継続的にこういう赤字をずっと出している場合には、その赤字の原因は何なのかを詳細に見ております。それも含めて見た結果、今回は構造的であると言えるようなものがないと判断して、悪影響がないとしたものであります。

  • 根岸委員長

    ほかにございますか。私の方から質問する立場には無いとは思いますが、また、本委員会の直接の対象では無いのですけれども、取引所取引の活性化に向けた方策を考えなければならないと書いてありますが、実際には全体の中ではものすごくシェアは少ないという状況ですよね。取引所取引の活性化に向けた方策について、どういうことを考えるのかというのはなかなか難しいように見えますが、どうすれば可能なのかをもしわかればお願いしたいのですが。

  • 松村委員

    ちょっとご質問の意図がよくわからなかったのですが。現状取引量がものすごく少ないが、これをどれくらい増やすつもりなのかといった類のご質問でしょうか、どういう手段によって増やすのかというご質問でしょうか。

  • 根岸委員長

    どちらかというと、ただ増やせということでは無くて、どういう手段によって、時間前市場を創設するとか、様々な提言はあるのですが、なお活性化しようということで、どういう方法、手段を考えているのかということです。

  • 松村委員

    基本的に私設任意の市場ですので、強制的にこれだけ売れとか、これだけ買えとかといってボリュームを無理矢理増やすことはできません。従って、地道な努力で活性化していくしかありません。この点は既に委員長が指摘されたとおりです。活性化の一つとして時間前市場の創設もそうですし、ゼロエミッションに関する新しい市場づくりというのもそうです。インバランス料金に関しても非常にテクニカルな部分ではありますが、取引所が使いやすいような形でインバランス料金の改革がされる予定です。それから大きなインパクトが期待されているのが先渡取引の改革です。この改革に関する宣言が取引所でされているはずで、これらがきちんと実現すれば、先渡、スポットともに流動性がかなり増すことになるのではないかと思っております。

  • 根岸委員長

    ありがとうございます。この改革の中に、今おっしゃったのが入っておるわけですよね。それを具体的にどうするかということに今後なるわけですね。

    どうぞ、古城委員。

  • 古城委員

    ガスの24ページですが、大口供給に係る標準料金の公表をするのが望ましいとなっているのですけれども、上位3社以外は全然公表が進んでいないというのはとても残念な結果だと思いますが、電気の場合はどうなっているのか、それだけ教えて下さい。

  • 根岸委員長

    ガスの方では公表しているのは非常に少ないということですよね。なぜ公表させるかというのをまず説明いただけますでしょうか。そして、限られたものしか公表していないというのは、ここに理由は書いてあるのですが、何かこの理由だったら、まっとうな理由にも一見したらなりますけれども違うわけですよね。

  • 畠山ガス市場整備課長

    ガスの方から申し上げますと、適取ガイドライン上では、こういう形でやっていただけると望ましい行為ということで、それはできるだけ大口供給については、内容について平均価格やモデルケースを公表して頂ければ、公正かつ有効な競争というのがやりやすくなるという意味で、出していただいた方が望ましいと。ただ一方で、望ましいという書き方をしている背景には、まさしくここで出てきている自社の競争上の地位を阻害する、それはたぶん取扱いの量が少ない中で価格を公表すれば、事業をやっていることがガラス張りになってしまうことや、それは反対側も一緒で、誰と取引しているかがわかってしまう、需要家のガスの購入価格等がガラス張りになってしまうと。それが結果としてそういう方々の競争上の地位を阻害するという理由で公表されていないという方々がいらっしゃると思うのですが、ただ、制度改革評価小委員会においてご指摘されたのは、改めてこういったものについては、できるだけ公表を進めていただく、それからさらに、既に公表している事業者の方々についても内容の充実を検討して頂くという努力をして頂くことが必要ではないかということで、こういうご指摘をいただいたと思っております。ここではさらに言えば、我々行政としても定期的なフォローアップをして、この重要性に鑑み、可能である部分、つまり問題なければ是非こういったものを出して下さいということを我々としても定期的にフォローアップすべきであるというご指摘を受けていると認識しております。

  • 根岸委員長

    電気の方はありますでしょうか。

  • 増田電力市場整備課長

    ご質問の趣旨にきちんと答えられているかはまたご確認いただければと思いますが、自由化部門についての料金の公表についてのご質問だと思います。まず規制部門では、ご案内のとおり、供給約款、選択約款含めて公表されており、その中で料金がわかるようになっているといえるかと思います。それから自由化された小売分野でございますが、個別の相対契約はございませんけれども、一般電気事業者がそれぞれ標準的な小売料金メニュー、いわゆる標準メニューと言っておりますが、そういったものを広く一般に公表しております。それに応じて、基本的にいえば、利用形態に応じた料金を適用していただく、公正かつ有効な競争を確保する上で適用していただくというのが、今の自由化部門の料金に関する実態でございます。

  • 根岸委員長

    実態はわかったということですね。適取ガイドラインにこのように書いてあるのですから。私も、個人的にはこのガイドラインに関わっておりますが、今、これを疑問に思われるのはどういう理由でしょうか。

  • 古城委員

    私の理解している理由はこういう理由です。自由化した時、自由化部門において、すごく競争が進むところと進まないところが分かれます。初期は競争があまり進まなくて、イギリスにおいて、競争があるところで料金を下げて、他のところでは高いことが生じました。不当廉売の可能性も考えられたので、防止策の一つとして、完全自由化料金というやり方と、自由に料金をつけても良いけれどもちゃんとメニューを作って競争して下さいよという両方のやり方があって、後者に近い考え方をとったのだと思います。ガイドラインではそこまでは行かずに、個別に勝手な料金をつけてもいいけれども、一応指標としてこういうスタンダードメニューで料金付けをしているということを公表し説明して下さいよという、説明責任として定められたと思っております。簡単に言うと、不当廉売とか差別価格の防止というのが目的だと思います。

  • 根岸委員長

    この問題について、ここでなぜそうなっているかについて議論すべき場では無いとは思いますけれども、せっかく質問が出ましたので、それに関連して松村委員。

  • 松村委員

    明らかにこの委員会のミッションではなく、この後開かれる委員会のミッションだと思うのですが、数百事業者のうちのかなりの部分が自社はお客さんの数が相当数に達していないと回答したとしても、非常にリーズナブルだと思います。しかし一方で公表しているのは大手3社なわけで、そうすると、ここも公表していないのか、ここもしていないのか、という疑問が出てくるわけです。そういう事業者の中にはかなり大きな事業者も入っていると思うのですが、そういった事業者が、顧客が相当件数に達していないと認識するとか、公表するとお客さんにも迷惑がかかるとか、ガラス張りになって競争上問題になるというほど自由化対象となる件数が少ないというのは、自由化の範囲が明らかに狭すぎる証拠のようにも思えます。全面自由化するかどうかは別として、第4位、第5位の事業者がこのようなことを言うほどに、自由化の対象範囲が今は狭いというように解釈できる回答です。もしこの回答が、かつて自由化範囲が200万m3以上だった、100万m3以上だった時の雰囲気を引きずって、惰性でかつてと同じ回答をしているのであれば、早急に改めていただきたい。もしこんな回答が上位3社以外の比較的大きな事業者から本心として出てくるのであれば、次の委員会の時にそういう状況であること、自由化の範囲は現行では極めて狭いことをきちんと認識して、自由化の範囲の議論をしていただきたい。

  • 根岸委員長

    この問題でも結構ですし、他の問題でも結構です。私達の委員会の範囲では無いような問題もありますけれども、関連性はもちろんあるわけですので。どうぞ、栗田委員。

  • 栗田委員

    感想のようなものですが、電気、ガスとも共通してですけれども、最初に委員に就任いただけないかという話を頂いたときに、紛争案件が沢山あって結構面白いのではないかと思ってお引き受けしたのですが、説明を聞きましたら、紛争案件は無かったと。それから行為規制の施行状況も色々チェックしてみても、あまり問題が無いということで大変うまくいっていると理解してよろしいのか、それとも何か問題がどこかに隠れてしまっているということなのか、当局としてのお考えがあれば教えていただきたいというのが一点です。もう一つは、電気の今度の改革についての、具体的に微調整というか、制度を少しずつ直していくことに伴ってですね、行為規制、あるいは適取ガイドラインに影響するような事項がありうるのかどうか、これはまだこれから検討することかもしれませんが、その辺についてお考えがありましたら教えていただきたいと思います。

  • 根岸委員長

    ありがとうございます。それは、ガス事業の分野でも電気事業の分野でも同じですね。ちょっとお答えにくいかもしれませんが、もし何かあれば。

  • 増田電力市場整備課長

    おっしゃることは非常に良くわかります。なかなか行政の立場として、件数の多寡について直接評価をするというのは難しい立場でございます。ただし、この当小委員会の設置目的含めてでございますけれども、一つは、実際にこの小委員会でご審議・判断をいただくような案件が起こってしまった場合にはまさにこの小委員会でご判断をいただく、それからそこまでいかない案件でもきちんと報告して、評価をいただくという事後的な役割が一つあると思います。もう一つは、こうした委員会を置くというシステム自身、これが大きな目的だと認識しております。ですから審議の案件が沢山あると議論がにぎやかになり、それが良いという評価もできるかもしれませんが、一つはこうしたシステム作り自身がある意味での抑止力となっているということで、それはきちんと評価をさせていただければと思います。

    それから今後につきまして、1点目とも関係することではございますけれども、もちろん今回の事案につきましても、適正な電力取引についての指針等をメルクマールとした形での色々な判断等ございました。それで2点目の質問のお答えでございますけれども、今次電気事業制度改革というのを分科会でおまとめいただいて、これから具体的な制度改革を行っていきます。その中で、例えば現在の適正な電力取引についての指針に照らして、これまた少し修正をしていかなければならない、制度が変わることによって、修正していかなければならない点があることは認識をしております。ここにつきましては、具体的な時期、内容等含めて、今後、経済産業省のみでなく、公正取引委員会とも共同して作業を進める予定でございます。

  • 根岸委員長

    ありがとうございます。ガスの方、お願いいたします。

  • 畠山ガス市場整備課長

    全く同じですけれども、まさしくガイドラインを作っていただいて、それからこういう形で、この委員会でご議論頂いた結果として、事業者側からみてもたぶん透明性が高まって、これをやってはいけないといったような話がわかってきたという結果、減ってきたという効果もあるのではないかと思っております。制度論につきましては、先ほど冒頭ご説明いたしましたとおり、まさにこれからこういった話を含めてご議論いただいて、その上でどういう制度改正をしたら良いかというのを考えていきたいと思っております。また、その結果として、やはり同じようにこの委員会に機能していただくためにも、必要な制度改正に応じたガイドライン等の見直しというのは適宜行っていく、ご議論いただく必要があると思っております。

  • 根岸委員長

    ありがとうございます。どうぞ他にございませんでしょうか。大日方委員は何かございますでしょうか。

  • 大日方委員

    ちょっと些末な事で恐縮なのですが、行政監査について教えて頂きたいのですが、可能な限りは現地立入検査で、やむを得ない場合には徴収書面ということなのですが、この監査の実施についての立入と書面の実績の割合とか、やむを得ないと判断した理由とか、その開示はあるのでしょうか。あれば教えていただきたいのですが。

  • 須藤監査室長

    電気の場合は、10社あり、基本的には立入検査で行っています。ガスは213社ありまして、一応3年から5年の期間で立入検査と書面監査を実施しています。関東経済産業局管内は非常に事業者が多いので、基本的に人数の関係上、立入検査は全部できませんので、少なくとも3年から5年の間に1回は行くというような感じで実施しています。それと監査結果については6月末をもってホームページで実績を報告しています。

  • 大日方委員

    やむを得ないというのは行政側の労力という理由なのでしょうか、それとも監査対象側の、例えば事故があったからその対応に追われて困るとか、そういったことでしょうか。

  • 須藤監査室長

    いや、それはないです。基本的に役所サイドの人数とか体制が少ないですので、全部回りきれないという状況で、基本的に期間をおいて実施しているということです。

  • 根岸委員長

    どうぞ。

  • 宮崎委員

    先ほどの栗田委員の1点目と同じ話になると思うのですが、ちょっと気になりましたので一言申し上げさせていただきます。私の記憶が正しければ、紛争案件については電気もガスも今まで1件も出てきたことは無く、報告案件も極端に減ってきているのが確か事実だったかなと思っております。前回、去年あたりは10数件とかそれくらいあったのが、今年は2件とか1件とかになっていて、皆さん大変お行儀が良くて、コンプライアンス意識が高くて結構な業界でございますねという感じなのですが、やはり気になりますのは、寡占的な業界とか、あるいはジャイアンツが2人、3人とかいるような業界のビヘイビアーを一般論としてみておりますと、テーブルの下で足を踏みつけているということは決して無いとは言えないというのが経験則ではないかなという気がするものですから、結果的にあまりにもお行儀が良い結果が出ているのは逆にちょっと心配な所があります。制度の良い面、透明性が高まったとかそういう面は確かにあるというのも良くわかりますので、それはそれで評価するとしても、そのことに安住することなく目配りをしていくことがやはり必要なのではなかろうかと感じましたので、一言申し上げます。

  • 根岸委員長

    ありがとうございます。今お話しの事は、重要なご意見ということでお聞きになったと思いますので、その趣旨を踏まえまして、よろしくお願いしたいと思います。他はよろしいですか。

    もしよろしいようでしたら、今回の小委員会を終わりたいと思います。

    この小委員会の設置の趣旨及び運営についてというところにあります、電力・ガス市場における紛争処理等の結果及び制度運用に係る報告の作成についてですが、本日ご審議いただきました資料、参考資料について、委員の方々のご意見を踏まえまして、私の方と事務局の間で調整をさせて頂きまして、その資料の公開をもって報告書ということに替えさせて頂くということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

    (異議なし)

    ありがとうございました。それでは本日の審議を終わりたいと思います。熱心なご審議をいただきましてありがとうございます。最後に事務局より次回以降のスケジュールの説明をお願いいたします。

  • 増田電力市場整備課長

    ありがとうございます。今後の予定でございますけれども、定期報告をまた来年同時期、6、7月頃になると思いますけれどもさせて頂きたいと思います。また、ご審議いただく案件が発生いたしました時には、事務局より連絡をさせて頂きますのでよろしくお願い申し上げます。以上でございます。

  • 根岸委員長

    それでは、どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年9月10日
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