経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会市場監視小委員会(第5回)、都市熱エネルギー部会市場監視小委員会(第4回)合同会議-議事要旨

日時:平成20年7月24日(木)15:30~17:00
場所:経済産業省別館第1028号会議室

出席者

委員:
根岸委員長、大日方委員、栗田委員、古城委員、松村委員、宮崎委員

事務局:
増田電力市場整備課長、畠山ガス市場整備課長、須藤監査室長、殿木政策課長補佐、宮崎ガス市場整備課長補佐、箱崎電力・ガス専門官

議事概要

  • 増田電力市場整備課長から資料3(電気事業分野における報告事項)について説明
  • 畠山ガス市場整備課長から資料4(ガス事業分野における報告事項)について説明
  • 質疑応答
     

質疑応答

  • 委員

    資料4のp17で、「計算誤り等」とあるが、計算誤り以外の誤りとは何か。

  • 事務局

    いずれも計算誤りと言って良いが、転記ミスや書き間違いの結果、最終的な数字にわずかな違いがあったということ、極めて影響金額が少額であったということである。

  • 委員

    資料4のp17で、いくつかのガス会社が大口部門で赤字になったとあるが、これはLNGの価格が上がって逆ザヤになってしまったのはよく理解できるが、規制需要家への悪影響は認められなかったのは、利益を減らすという処理をしたからなのか。

  • 事務局

    大口部門に損失が生じた要因の一つとして、原料価格上昇の料金転嫁にタイムラグが生じたということがあり、その結果、数字としては赤字となって表れているが、それは将来的な黒字の部分で補われる話であるので、そういう意味で規制部門に対する影響は無かったということである。

  • 委員

    自由化部門を赤字にして、その赤字を規制部門に付け替えるということが起きないということは、利益を減らしたからでよいのか。利益がクッションとなり、ここを減らせば規制部門に影響がないということで判断されたということでよいのか。

  • 事務局

    タイムラグの瞬間では収益は出ていない状況だが、タイムラグで回収できる収入を加算した場合には、そこで収益が出てくる。

  • 委員

    長期に見れば赤字と黒字で相殺となるという基準では緩すぎると思う。単年度の自由化部門は赤字だけども、利益を減らす、つまり株主が損をするので、規制部門にコスト転嫁をせず、あるいは事業報酬率以上の利益があがるような値付けもしないという理解でよろしいか。

  • 事務局

    そのような理解で良い。

  • 委員

    そもそも自由化部門で赤字が生じるのはまずいというのは、実際にはきちんと区分して整理されているはずなので、自由化部門の赤字が家庭部門に転嫁されて値段が上がるということはシャットアウトされているはずである。従って、原理的には自由化部門で赤字が生じた場合は、会社の負担、最終的には株主の負担になっているはずである。しかし、これが恒常的に続くのであれば、この区分できちんと担保されているのかについて、もう少しきちんとみるべきではないかとの疑問がわいてくる。いずれにしても、絶対に区分されていることが大前提ではあるが、自由化部門の赤字が長期的にずっと続いた場合でも規制需要家に迷惑をかけていないということは本当にそういえるかをきちんと精査する必要があるかもしれない。ただ、短期的な現象であることが明らかであれば、きちんと精査する必要は無いと思われる。とりあえず今回は、原因がきちんとわかる短期的な現象であるということなので、現時点では問題にする必要が無いと規制当局は判断したと理解している。

  • 委員

    同じ箇所(資料4のp17)で、「自由化部門における競争への悪影響は認められなかった」とあるが、これも自由化部門で赤字であればコスト割れで販売しているということになるので、競争事業者にとってはたまったものではないが、短期という理由だから問題は無いということでよろしいか。

  • 事務局

    今回は構造的な問題としてではなく、その時点での問題なので悪影響は無いと見ている。

  • 委員

    この点については注意してみてもらいたい。例えばガス会社がLNG価格が上がっているので、ガス料金を上げたいと言っても当然お客さんは納得しないところであるが、ガス会社はそれに押し切られて、価格転嫁しないということは商取引だから仕方が無いといっても、競争に悪影響があるということなので、そのあたりは判断基準をきちんとしていただきたい。

  • 委員

    規制需要に関しては、原料費調整制度があり、大口需要に関しては本来自由に契約を結べば良いのだが、私の理解ではかなりの部分で大口契約に原料費調整制度が入っている。ただ、価格が上がっても直ちにではなく、3ヶ月遅れの調整になっているので、上昇局面では必然的に赤字になる構造が大口契約にも内包されている。それが主たる原因とすれば、価格が落ち着いてくれば問題が無くなるわけであり、構造的な問題では無かったことになる。他方、価格が落ち着いてきたにもかかわらず、赤字になっているのであれば、それは問題であって注視しなければならないことにある。

  • 委員

    その通りだが、自由化部門でどのような契約をするかは自由である。規制部門であれば価格の上昇局面でもズレがあって、下降局面でもズレがあるので相殺されるが、自由化部門では、上昇局面でズレがあるのに下降局面ではすぐに安くするのであれば、それは競争上有利な価格設定になってしまう。その点はもっと慎重に考えた方が良いと思う。規制需要家への悪影響や自由化部門における競争上の悪影響が無かったとの結論に至る理由をはっきりさせておく必要がある。

  • 委員

    自由化部門における競争への悪影響とは、例えばコスト割れになって競争者にとって悪い影響を与えることを想定しているのか。

  • 委員

    コスト割れには、仕方なくコスト割れになるケースと、競争上有利になるための意図的なコスト割れになるケースの2種類がある。このどちらがで評価が変わってくるということである。お客さまが気の毒だからコスト割れの解消を遅らせるのは、お客さまへの善意かもしれないが、競争上他の事業者が困ることをやるという意図的な場合も考えられるため、その評価は難しい。

  • 事務局

    自由化部門について、原料が上がった分を転嫁できて、しかるべき利益を得て、商売が成り立っているのかというチェックは必要と考えている。例えば一期目の赤字が構造的なものかどうか、同じ構造で2期目、3期目の赤字が続いているということであれば、原料費上昇をうまく転嫁できていないということになる。このようなものをある程度見極めて、構造的にもともと安い価格で売る形になっていて、転嫁する努力も無く、結果として転嫁できていない場合であれば、そこでの赤字が規制部門に転嫁しているという姿がみてとれる。そのような構造的な問題かは我々としても見ている。それは、きっちりとした数字が決まっているわけではないが、継続的な赤字が出ている場合には、その赤字の原因は何なのかを詳細に見ている。今回は結果として構造的なものがないと判断し、悪影響がないとしたものである。

  • 委員

    取引所取引の活性化について、実際には取引所取引量の全体のシェアは少ないが、どういう手段によってこれを増やすことを考えているのか。

  • 委員

    基本的に私設任意の市場なので、強制的に取引を増やすということはできない。地道な努力で活性化していくことになる。時間前市場の創設がまさにその一環であるし、そのほかにもゼロエミッションの新しい市場づくり、インバランス料金に関して取引所が使いやすくなるような仕組みづくり、先渡取引の改革といったことも予定されている。これらがきちんと実現すれば流動性がかなり増すものと考えている。

  • 委員

    資料4のp24の大口料金の公表について、上位3社以外は公表が進んでいないというのは残念だと思うが、電気はどうなのか。

  • 委員

    まず、ガスで公表している理由、公表していない事業者が存在する理由を説明して頂きたい。

  • 事務局

    大口料金の公表については、適正取引ガイドラインにおいて、大口供給の平均価格やモデルケースを公表して頂ければ、公正かつ有効な競争を実現しやすいという観点から「望ましい行為」と位置づけられている。他方「望ましい」という書き方をしているのは、大口供給量が少ない中で価格を公表すれば、自社の事業実態や需要家側のガスの購入価格等がガラス張りになってしまい、結果として競争上の地位を阻害するおそれがあるといったことがある。ただ、制度改革評価小委員会の報告では、本件の重要性に鑑み、公表していない事業者はできるだけ公表し、既に公表している事業者についても内容の充実を図ることが望ましいと指摘され、我々行政としても定期的にフォローアップすることを求められていると認識している。

  • 事務局

    電気料金については、まず規制部門では、供給約款、選択約款を公表し、その中で料金がわかるようになっている。自由化部門では、個別の相対契約は公表していないが、一般電気事業者が標準メニューを広く一般に公表している。

  • 委員

    本ガイドライン策定に関わった者としての私の意見は、自由化を実施した際には、競争が進むところと進まないところが出る。英国の例を見ても、競争があるところで料金を下げて、ないところでは上げるという形で、料金が上がるか下がるかは両方の可能性があり、結果として不当廉売が発生することも考えられる。その防止策として、ガイドラインには、スタンダードメニューで料金を設定しているということを公表し説明してもらうということで定められたと理解している。

  • 委員

    公表しているのは大手3社のみだが、公表していない事業者の中にはかなり大きな事業者も入っていると思う。そういった事業者が「自社は相当件数に達していない」というほど自由化対象が少ないというのは自由化範囲が狭いのではないのか。もしこの回答が、かつて自由化範囲が200万m3以上であった時代の完成を引きずって惰性で答えているのであれば早急に改めるべきであり、本心からの答えであれば、次の委員会(制度改革検討小委員会)でそういう状況をきちんと認識して自由化範囲拡大の是非を議論して頂きたい。

  • 委員

    電気、ガス共通していることだが、最初は紛争案件が結構多いのではないかと期待していたが、本日の説明を聞いて、現状あまり問題がなさそうな印象を受けた。これは現状うまくいっていると理解してよろしいのか、それとも何か隠れた問題があるのか、行政の考えをお聞きしたい。もう一つは、今般の電気事業制度改革について、少しずつ制度を変更させることに伴い、行為規制、適取ガイドラインに影響する事項があるのか、その辺の考えをお聞きしたい。

  • 事務局

    当小委員会の役割の一つは、事後的な役割であり、実際に審議頂く案件が起こった場合は審議していただく、また、そこまでではない案件についても適切に報告し評価を頂くということ。もう一つは、当小委員会を設置したこと自身と認識している。つまりこういったシステムが抑止力となっているということ。適取ガイドラインについては、今次電気事業制度改革の分科会答申をうけて制度が変わることによって、修正していかなければならない点があることは認識している。具体的な時期、内容等については今後、公正取引委員会と相談して作業を進めていく。

  • 事務局

    ガスについても同様で、当小委員会で議論頂いた結果として、事業者側からみても透明性が高まった結果、紛争等案件が減ってきたと考えている。制度論については、どういう制度改正をしたら良いか考えていく。その結果として、ガイドラインの見直しについても議論頂きたいところ。

  • 委員

    行政監査について、可能な限りは現地立入検査で、やむを得ない場合は徴収書面ということだが、監査の実施において立入検査と書面の実績、「やむを得ない」と判断した理由について教えて頂きたい。

  • 事務局

    電気は事業者が10社あり、基本的には立入検査を実施している。ガスは事業者が213社あり、3年から5年の期間で立入検査と書面監査を実施している。関東経済産業局管内の事業者数は非常に多く、監査官の人数の関係上、全て立入検査はできないため、3年~5年の間に少なくとも1回は実施している。監査結果については6月末にHPで実績を報告している。

  • 委員

    やむを得ないというのは行政側の労力の理由なのか、それとも監査対象側の事故があったから、その対応に追われて難しいといった理由なのか。

  • 事務局

    役所側の人数が少なく、全て回りきれないという理由で、期間をおいて実施している。

  • 委員

    紛争案件については1件も出ていないし、報告案件も今年は電気で1件、ガスで2件と極端に減ってきている。コンプライアンス意識が高い業界であると感じている一方、大企業が2、3社存在するような業界においては、一般論としてみると、テーブルの下で足を踏みつけているということは決して無いとは言えないのでは無いか。行儀が良い結果が出ているのは逆に心配。透明性が高まっているということは評価するが、それに安住することなく目配りしていくことが必要と考える。

  • 委員

    今述べられたことは重要なことであるので、その趣旨を踏まえてもらいたい。

  • 委員

    最後に、「電力・ガス市場における紛争処理当の結果及び制度運用に係る報告」の作成は、本日報告した資料・参考資料並びに委員から出された意見を踏まえて、私と事務局とで調整して、その資料の公開をもって報告書に替えさせていただきたい(異議なし)。

最後に事務局より次回以降のスケジュールについて説明し、終了。

以上

文責:事務局

 
 
最終更新日:2008年7月29日
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