経済産業省
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化学物質審議会安全対策部会安全対策小委員会(第7回)-議事録

  • 桑原補佐

    本日は、ご多忙のところをお集まり頂きましてありがとうございます。定刻少し前ですけれども、ただいまから「化学物質審議会安全対策部会第7回安全対策小委員会」を開催したいと思います。

    本日は、事前に岡委員からご欠席の連絡がありましたが、委員数6名に対して本日は5名のご出席を頂きましたので、本委員会は成立していることをご報告させて頂きます。

    では、本日ご出席の委員をご紹介させて頂きます。まず、最初に中西委員長です。

  • 中西委員長

    中西です。

  • 桑原補佐

    今井田委員です。

  • 今井田委員

    今井田です。

  • 桑原補佐

    大前委員です。

  • 大前委員

    大前です。

  • 桑原補佐

    森澤委員です。

  • 森澤委員

    森澤です。

  • 桑原補佐

    吉田委員です。

  • 吉田委員

    吉田です。

  • 桑原補佐

    本日の議事進行でございますが、個別の議題に入ります前に、まず化学物質安全室の森田室長から、本委員会における審議の内容に関する全般的なご説明をさせて頂き、その後、中西委員長に議事進行をお願いしたいと存じます。

  • 森田室長

    それでは、本日の全般的なご説明をさせて頂きたいと思います。

    化学物質審議会安全対策部会の安全対策小委員会でございますが、原則として毎年開催させて頂きまして、その年度に報告のありました監視化学物質の状況、特定化学物質の状況についてご報告を申し上げご審議を頂くという会でございます。

    昨年度につきましては、大変申しわけございませんが、書面でのご審議をお願いしておりましたところでございまして、会合として開催いたしますのは2年ぶりということになります。そういう意味では、委員の皆様方既にご承知のこととは思いますが、安全対策小委員会のミッションといいますか位置づけ等について、簡単にご説明を申し上げたいと思います。後ほど資料の説明で見て頂くことになると思いますが、資料1をご覧頂けますでしょうか。

    化審法でございますが、化審法の法体系が図のような状況になってございまして、この中に具体的な管理措置等を講じ始めるというものが、真ん中の監視化学物質という物質群のところに箱がございますけれども、こういった箱の中に入るものとして指定されました化学物質につきましては、毎年その製造・輸入数量の届出を法律に基づいて出して頂いております。合わせまして簡単な用途でありますとか出荷先の区分でありますとか、そういったものも頂いておりまして、そういった情報をもとにそれらがどのような管理状況にあるかということを毎年確認をし、必要がある場合には次の措置を講じるべきであるというご審議を頂くことになっております。

    具体的には、第一種監視化学物質につきましては、第一種特定化学物質となるかどうか、第二種及び第三種監視化学物質につきましては、第二種特定化学物質に指定されるべきであるかどうかという観点からのご審議を頂く予定でございます。本日、それぞれにつきまして詳細にご説明させて頂きますので、よろしくお願いしたいと思います。

    合わせまして、本日最後の議題として用意してございますが、実際に監視化学物質、特に第二種及び第三種化学物質でございますけれども、こういったものをいかに管理していくか、そのためにはリスクをしっかりと評価していく必要があるという考え方を、今私どもの方でも議論しているところでございまして、そういった意味でリスク評価をどうすべきかということにつきましても、少しお時間を頂いてご議論頂きたいと考えております。

    全般的な事項につきましては、以上でございますので、以降につきましては中西委員長に進行をお願いしたいと思います。よろしくお願い致します。

  • 中西委員長

    どうもありがとうございます。

    それでは、始めさせて頂きます。本日はご多用中をありがとうございます。

    まず最初に、本日の会議の公開の是非についてお諮りしたいと思います。本日の会議につきましては「公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、または特定な者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある場合」等、非公開とすべき場合に該当しないと考えますので公開としたいと思いますが、よろしいでしょうか。

    (「はい」の声あり)

    それでは、本日の会議は公開とさせて頂きます。なお、公開の会議の議事録は、後日ホームページ等で公開されますので、あらかじめご承知おき願います。

    では次に、事務局から資料の確認をお願い致します。

  • 桑原補佐

    それでは、事務局からお手元の配付資料を確認させて頂きたいと思います。

    資料1、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の体系図、資料2、化学物質審議会安全対策小委員会名簿、資料3、第一種特定化学物質について、資料4、第二種特定化学物質について、資料5、第一種監視化学物質について、資料6、第二種及び第三種監視化学物質の製造等の状況について、資料7―1、第二種監視化学物質のリスク評価に係かわる優先順位付けの考え方及びその適用結果について、資料7―2、有害性の調査指示に係る評価の基本的考え方について、資料7―3、初期リスク評価の取り組み状況について、資料7―4、監視化学物質に関するリスク評価スキームの検討について。

    以上でございます。もし資料がないものがありましたら事務局に言って頂ければと思います。

  • 中西委員長

    ありがとうございました。

    それでは本日は、先ほど森田室長からも説明がありましたけれども、まず例年と同様に特定化学物質(第一種及び第二種)の管理・運用状況、及び監視化学物質(第一種、第二種及び第三種)の製造等の状況について報告を受けることとなっております。

    次に、現在、経済産業省では、先ほども森田室長からお話がありましたけれども、今後、監視化学物質のリスク評価をより効率的・体系的に実施していくための新しいリスク評価スキームを検討中であると伺っておりますので、その基本的な考え方につきましても報告を頂くこととなっております。

    では、本日は議題も多く検討すべきことも多いことから、全般的に事務局からの説明は簡潔かつポイントを絞ってやって頂きますようよろしくお願いします。

    では、議題1「第一種特定化学物質の管理状況について」、資料3に基づいてご説明をお願いいたします。

  • 河岸補佐

    資料3についてご報告させて頂きます。

    1ページの1.でございますが、第一種特定化学物質として、ここに書かれております16の物質が現在、政令で定められております。一番下の16番目に記載されておりますベンゾトリアゾールにつきましては、昨年11月10日に政令指定されたものでございます。

    次に(1)の「製造・輸入許可の状況」でございますが、製造につきまして、法律制定以来、許可の実績はございません。輸入につきましても、基本的には許可の実績はございませんが、試薬等で輸入されております。平成19年4月~12月の間、試薬として事前確認を行った案件が1,013件ございました。

    次に「使用の制限」でございますが、政令では定める用途がありませんので、全面的に禁止されております。

    続きまして「環境検出の状況等」について、ご報告させて頂きます。資料6ページ以降にグラフで掲載されておりますが、この報告は環境省によりまして平成18年度版「化学物質と環境」ということで17年度のモニタリング調査の結果が取りまとめられておりまして、それからの掲載でございます。

    (1)のポリ塩化ビフェニルにつきまして、水質につきましては、平成17年度は47地点を調査しまして、全地点から検出されました。平成17年度の水質の幾何平均値は520pg/Lでございました。また底質につきましては、63地点を調査し、すべての地点から検出されております。平成17年度の幾何平均値は7,500pg/g-dryでございます。

    次にHCBでございますが、水質につきまして、平成17年度、47地点を調査しておりまして、全地点から検出されております。水質の幾何平均値は21pg/Lでありました。また底質につきましても63地点を調査しまして、すべての地点から検出されております。幾何平均値として160pg/g-dryでございました。

    (3)はアルドリンでございますが、水質について47地点を調査しておりますが、32地点で検出されております。平成17年度の水質につきまして、検出濃度は5.7pgまでの範囲で検出をされました。低湿につきましては、幾何平均値で7.5pgでございました。

    ディルドリンにつきましては、水質は47地点を調査しまして、すべての地点から検出されており、幾何平均値は39pg、低湿につきまして幾何平均値は56pgでございました。

    次に、エンドリンにつきまして水質及び底質は、水質につきまして17年度の幾何平均値で4pg、底質につきまして10pgでございました。

    またDDTにつきましては、平成17年度、幾何平均値8pg、底質につきましては280pgでございました。

    次にクロルデン類でございますが、17年度、水質の幾何平均値は25pg、低湿につきまして幾何平均値は98pgでございます。

    トキサフェンにつきましては、17年度の水質調査では47地点、底質につきましては63地点の調査を行いましたが、全地点、全検体からの検出はございませんでした。

    マイレックスにつきましては、水質につきまして最大が1.0pg、底質につきましては63地点中48地点でございまして、幾何平均値1.5pgでございました。

    ポリ塩化ナフタレンにつきましては、平成17年度の調査はございませんで、平成13年度に実施されておりまして、水質は24検体中12検体の検出がありました。

    次にTTBPにつきましても、17年度の調査は実施されておりませんで、13年度、14年度の調査でございます。

    次にヘキサクロロブタン―1,3―ジエンにつきましても、昭和56年度に実施されているだけでございます。

    それからビス(トリブチルスズ)=オキシドにおきましては、昭和58年度、59年度に調査実績があるのみでございます。

    残り3物質につきましても、平成17年度までの環境省におけるモニタリング調査は行われておりません。

    以上でございます。

  • 中西委員長

    ありがとうございました。

    では、議題1のただ今のご説明についてご質問などありましたらお願い致します。

  • 森田室長

    基本的に第一種特定化学物質は製造等ございませんので、恐らく環境中に残留しているものがモニタリングで、ある条件で検出されているという状況かと思います。

  • 中西委員長

    私から質問させて頂きたいのですが、環境省の方で調査していないということは、それ以前に調査をして、そのときにほぼ不検出だったから、それ以上増えるはずがないという前提ということと考えてよろしいですか。

  • 河岸補佐

    そうですね。

  • 中西委員長

    それでは、ご質問がないようでしたら、次の議題2「第二種特定化学物質の管理状況について」、資料4に基づいてご説明をお願いします。

  • 栄補佐

    それでは第二種特定化学物質についてご説明させて頂きます。資料4でございます。

    化審法の運用状況でございますが、平成18年度末までに第二種特定化学物質としましてトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素(以上平成元年4月指定)、トリフェニルスズ(TPT)化合物7物質(平成2年1月指定)及びトリブチルスズ(TBT)化合物13物質(平成2年9月指定)の合計23物質が政令で指定されております。

    まず、トリクロロエチレンの「平成18年度の製造・輸入実績数量等の状況」でございますが、8ページに経年変化の表がありますので、合わせてご覧頂きたいと思います。

    トリクロロエチレン、本物質につきましては、主に金属脱脂洗浄剤、溶剤、代替フロン原料等に用いられておりまして、平成18年度の製造・輸入実績は、製造が7万9千トン(対前年度比4%減)、輸入が98トン(対前年度比48%減)となっておりまして、出荷実績は7万7千トン(対前年度比8%減)となっております。

    代替フロン原料用途等の非開放系用途向けでございますが、3万3千トン(対前年度比6%減)と減少しております。金属洗浄用等の開放系用途につきましては、平成15年度までの有害大気汚染物質の自主管理計画取り組み成果等もございまして、1万8千トン(前年度比16%減)と減少しております。この量は、平成元年4月に指定される直前の昭和63年度の5万8千トンに対しまして4割を下回る水準となっております。

    続きましてテトラクロロエチレンでございますが、9ページに経年変化の表がございますので合わせてご覧頂きたいと思います。

    本物質につきましては、主にドライクリーニング溶剤、金属脱脂洗浄剤、代替フロン原料等に用いられており、平成18年度の製造・輸入実績は、製造が1万7千トン(対前年度比28%減)、輸入が9千トン(対前年度比46%減)となっております。出荷実績でございますが、2万7千トン(対前年度比36%減)となっております。

    代替フロン原料用途等の非開放系用途でございますが、1万9千トン(対前年度比42%減)、クリーニング用途向けの開放系用途は7千トン(対前年度比19%減)と減少しております。開放系用途向け出荷数量は、指定される直前の昭和63年度の4万5千トンに対しまして約1.5割の水準となっております。

    続きまして四塩化炭素でございますが、主に化学工業用原料として用いられておりまして、平成18年度製造実績は8千2百トン(対前年度比17%減)、輸入が3トン、出荷実績は8千2百トン(対前年度比17%減)となっております。出荷のうちのほとんどは代替フロン原料、農薬、医薬原料などの非開放系用途でございます。開放系用途につきましては、27トンのみであり(すべて試験研究用途)、第二種特定化学物質に指定される直前の昭和63年度の約8千トンに対しましては極めて少ない0.3%の水準となっております。

    トリフェニルスズ(TPT)化合物でございますが、平成9年度以降、製造及び輸入実績ともに0トンで推移してございます。

    続きましてトリブチルスズ(TBT)化合物でございますが、平成16年度72トン、17年度80トンを韓国及び米国より中間物として輸入されていましたが、平成18年度は0トンとなっております。

    引き続きまして(2)の「平成19年度の製造・輸入等の予定数量」でございます。

    トリクロロエチレンでございますが、平成19年度の製造・輸入を合計した供給数量は9万1千トン(対前年度比4%減)となる見込みでございます。これは、代替フロン原料向けの予定数量が減少することにより、非開放系用途が3万7千トン(対前年度比6%減)。金属洗浄用等の予定数量も減少することにより、開放系用途が2万3千トン(対前年度比16%減)となる予定であるということが要因となっております。(ただし、予定数量を超えて製造・輸入・出荷する場合に変更届けを提出する必要があることから、18年度実績対比では多めの量が届けられているものがあります。)

    テトラクロロエチレンでございますが、平成19年度の製造・輸入を合計した供給数量は3万8千トン(対前年度比36%減)となる見込みでございます。これも代替フロン原料向けの予定数量が減ることにより、非開放系用途が2万7千トン(対前年度比42%減)となる予定であること及び、クリーニング用途向けの予定数量が減ることにより、開放系用途が9千トン(対前年度比19%減)になる予定であることが要因になっております。

    四塩化炭素でございますが、平成19年度の供給数量は1万1千トン(対前年度比17%減)となる見込みでございます。代替フロン原料向け農薬、医薬原料向けが前年度予定数量とほぼ同数量でございまして、非開放系用途が1万トン(対前年度比18%減)になる予定でございます。

    TPT化合物及びTBT化合物でございますが、TPT化合物につきましては、引き続き生産・出荷ともに0トンとなっております。TBT化合物は、韓国及び米国より中間物として輸入する計画がありまして、6トンということでございますが、実績は下回るかと思います。

    続きまして(3)の「技術上の指針及び表示」でございます。

    この指針は、各施設の構造とか規格あるいは点検管理の方法等について定めたものでございまして、法律第27条に基づきまして告示がなされております。

    このうちトリクロロエチレン及びテトラクロロエチレンにつきましては、この指針を受けまして、同物質の業界団体のクロロカーボン衛生協会におきまして、適正使用のための遵守普及活動を行っているところでございます。

    平成18年度は、前年に引き続き株式会社旭リサーチセンターが環境省より受託した「揮発性有機化合物(VOC)排出抑制に係る自主的取り組み推進マニュアル原案作成(洗浄関係)委員会報告書」の作成に委員として出席協力させて頂いておるところでございます。

    また、「揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリ」の作成にも協力させて頂いているところでございます。

    続きまして「表示」でございますが、表示につきましては、第二種特定化学物質であることとか、その表示者の氏名あるいは住所、その管理の方法等につきまして定めております。法律第28条に基づきまして告示されているところでございます。

    「トリクロロエチレン等に係る追加措置」でございますが、平成8年5月に成立いたしました大気汚染防止法におきまして12物質が対象とされておりまして、この中でトリクロロエチレン及びテトラクロロエチレンは指定物質に指定されているところでございます。

    平成9年度~平成11年度にかけまして第1期自主管理計画、その後第2期自主管理計画が15年度末で終了しております。

    その第2期自主管理計画後の取り組みでございますが、平成18年4月1日から新たなVOC規制が開始されまして、VOCの排出量を平成12年度~平成22年度までの間に3割削減するという目標を定めております。法律規制によりまして削減するのは1割、自主的取り組みによりまして削減するのが2割を見込んでいるところでございます。平成17年度の全国の排出量は、約121万トンということでございまして、これは12年度ベース147万トンの82.6%ということになっております。

    それから「環境省のモニタリング調査結果」がございまして、平成18年度の地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査結果におきましても、全体の年平均値は環境基準値を下回っておりまして、すべての地点において下回っている状況でございます。

    平成18年度の公共用水域水質の調査検体数につきましても、超過した件数は0件となってございます。

    それから地下水・井戸水の調査におきましては、ここ数年、超過率は0.2%~0.4%で推移しているところでございます。

    テトラクロロエチレンでございますが、平成18年度の地方公共団体等における有害大気汚染物質モニタリング調査結果におきましては、すべての地点において環境基準値を下回っているところでございます。

    公共用水域水質の調査検体数につきましても、超過した件数は2件に留まっております。

    地下水・井戸水の調査につきましても、ここ数年、超過率は0.2%~0.5%で推移しているところでございます。

    続きまして四塩化炭素でございますが、平成18年度の公共用水域水質の調査でございますが、超過した件数は0件でございます。

    地下水・井戸水の調査は、超過した件数につきましては3件で、ここ数年0~4件で推移しているところでございます。

    「現況と評価」でございまして、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンにつきましては、開放系用途である洗浄機械やクリーニング装置の近代化により回収機能が強化され使用効率が向上していること、事業者の自主管理計画に基づきまして排出抑制の取り組みがなされていることなどから、環境への排出量はさらに減少していくものと考えております。また、TPT化合物及びTBT化合物につきましては、代替物質の開発や転換など関係工業会の努力により、国内の生産はない状況でございます。TBT化合物につきましては、韓国及び米国より中間物として一時期輸入が行われておりましたが、最終的には既存化学物質に全量変化しているというところでございます。

    これらの状況及び環境省のモニタリング調査結果等を踏まえますと、現時点におきまして、第二種特定化学物質による環境の汚染により、ヒトの健康に係る被害が生じることを防止するために、製造または輸入を制限する必要がある状況とは認められないというのが私どもの考えでございます。

    以上でございます。

  • 中西委員長

    ありがとうございました。

    23物質といいましても、結局トリクロロエチレンとテトラクロロエチレンと四塩化炭素と、あとはスズ関係ということになって、23と物質数は多いけれども、ご報告はそのような感じでまとめられているということです。

    ただいまの説明について、ご質問などございますでしょうか。

    特にご質問がないようでしたら、今事務局からのご説明のあった状況などから判断いたしますと、現状の第二種特定化学物質については、今と同じような管理をしていけば、新たな措置を講ずる必要はないということでご了解頂けますでしょうか。

    (「はい」の声あり)

    では、そのようにさせて頂きたいと思います。

    次に議題3「第一種監視化学物質の管理状況について」、資料5に基づいて事務局からご説明をお願い致します。

  • 宮地専門官

    では資料5で、第一種監視化学物質について説明させて頂きます。

    まず1番で、「運用状況」ですけれども、化審法が平成15年に改正されまして、難分解性かつ高蓄積性の物質ですが、毒性については十分なデータがないということで、第一種監視化学物質として指定されている物質ですが、現在までに35物質が指定されております。

    16年9月22日に指定されました17番目の物質ベンゾトリアゾール系の物質ですが、これにつきましては、昨年の11月10日に第一種特定化学物質に指定されましたので、第一種監視化学物質としては指定が取り消されております。

    2ページ、(5)で、この1年間に第一種監視化学物質に指定された物質は、昨年5月31日に指定された8物質になります。

    次に2.で「平成18年度の製造・輸入数量等の届出」です。

    1トン以上の製造・輸入が行われているのは、ここの表にあります12物質になります。この中で1千トン以上の製造・輸入数量があるのは、通し番号5番のヘキサブロモシクロドデカンと24番のベンゾチアゾール系の加硫促進剤になります。

    通し番号5番のヘキサブロモシクロドデカンにつきましては、用途としましては、樹脂用難燃剤として約8割、それから繊維用の難燃剤としまして1割強が使用されております。

    3ページ、通し番号24番のベンゾチアゾール系の化合物につきましては、タイヤの加硫促進剤として5割強、それから輸出用に4割強とされております。

    4ページ、3.で「環境省によるモニタリング調査結果」です。最近のモニタリングが行われている物質は、ここにあります3物質になります。

    (1)がヘキサブロモシクロドデカンです。15年度に水質について調査が行われておりまして、ここでは検出されておりませんでした。15年度に底質が調査されておりまして、検出されております。あと16年度には魚類も調査されておりまして、検出されております。

    (2)が、通し番号15番のジイソプロピルナフタレンで、熱媒体に使われている物質です。17年度には底質と魚類、貝類で調査が行われておりまして、いずれも検出されております。

    (3)が通し番号18番のベンゾトリアゾールで、紫外線吸収剤として使用されている物質です。17年度に水質の調査が行われていまして、やはり検出されております。

    続きまして4.で「第一種監視化学物質の自主管理状況について」、環境排出削減のための自主的な取り組み状況について紹介させて頂きます。

    まず(1)ですけれども、ヘキサブロモシクロドデカンで、第一種監視化学物質の中では製造・輸入数量が最も多い物質です。これにつきましては、19年の1月から日本難燃剤協会等が中心になりましてサプライチェーン全体におけるリスク管理を推進するための取り組み(VECAP)を行ってきております。

    これが契機となりまして、ことしの2月にHBCDの使用者であります発泡ポリスチレンや繊維などの業界が、環境排出のためのアクションプランを作成しております。それを一覧でまとめたものが8ページの別添2となりますので、そちらと先ほどの5ページとを合わせてみて頂ければと思います。HBCDの使用は、先ほどご説明しましたように樹脂用の難燃剤と繊維用の難燃剤に使われております。

    樹脂用の難燃剤としては、発泡ポリスチレンに使われておりますけれども、製法によって押出式とビーズ法とがあります。押出式の発泡ポリスチレンにつきましては、この工業会において18年1月から環境排出削減のための自主的な取り組みが行われています。さらに今回のアクションプランと致しまして、製造中の含有量等を見直すことによりましてHBCDの使用状況を平成25年末までに5%削減することと致しております。

    もう一つの製法でありますビーズ法の発泡ポリスチレンにつきましては、この工業会におきまして、ことしに入って環境排出削減の自主的な管理を行っています。またアクションプランとしましては、代替品の実用化の可能性等の検討を行いまして、平成24年末をめどに全量代替物質への転換をすることとしております。

    さらに、繊維用の難燃剤につきましては、難燃処理剤製造事業者がHBCDを購入しまして、コンパウンドして染色事業者に販売しております。染色事業者は、HBCDを使用していますけれども、インテリアファブリックですとかカーファブリックに使われております。

    繊維での使用につきましては、日本繊維産業連盟が中心となりまして、繊維製品におけるHBCDの使用量削減に向けた検討を行っております。HBCDの使用量、排出量削減に向けて素材難燃への転換ですとか、HBCD代替物質への転換等を進めることによりまして、平成25年末をめどに使用量を全廃することとしています。また、使用量全廃までの当分の間の対策と致しまして、染色事業者では排出量削減等を検討し実施することとしています。

    この繊維につきましては、インテリアのほかにカーファブリックにも使われていますが、それにつきましては、日本自動車工業会におきましてHBCDについて削減を推進しまして、平成22年末をめどに使用を全廃することにしております。

    これらの対策の効果につきましては、9ページの別添3を見て頂ければと思います。現時点での排出量を100としますと、6年間で対策を行いまして、環境排出量に換算しまして、平成26年度には現時点に比べまして99.9%以上の削減効果が得られると試算しております。

    (2)で、タイヤ加硫促進剤に使われていますベンゾチアゾール系の化合物ですが、これは、一監の中でも2番目に製造・輸入数量が多い物質ですが、これにつきましては平成18年3月に化成品工業会の加硫促進剤Dz自主管理委員会において管理計画が策定されておりまして、本物質の製造・輸入者だけでなく使用者の協力も得ましてリスク管理の取り組みが進められているところです。

    また、用途につきましても、タイヤの骨格部分であるスチールとゴムの接着用に使用することとしておりまして、タイヤ以外のゴムの加硫促進剤としての使用は、19年末で代替物質への転換が完了しております。

    参考事項ですが、本物質につきましては、タイヤの路面と接してすり減る部分ではなくて、骨格部分であるスチールとゴムの接着用に使用されております。タイヤ中のDCBSにつきましては、ゴムの加硫工程で反応しており、ほとんど残存していないと考えられております。

    また、環境省のモニタリング調査では、平成10年度に調査を行っておりまして、水質と底質の39検体すべてで検出されておりません。

    (3)で、塩素化パラフィンの自主管理状況についてです。

    これにつきましては、18年度から製造が中止されておりまして、また、輸入につきましては、今年度の途中から中止されております。

    さらに使用につきましては、主に工作油剤として使用されていますが、使用者に当たる全国工作油剤工業組合では、18年度から購入を中止し代替物質への転換を行っております。

    ほかの第一種監視化学物質につきましては、ジペンテンダイマー及びその水素添加物、通し番号12番については、これまで製造していた事業者から、今年度の途中から製造を中止したと聞いております。この物質については輸入も行われておりません。

    (2)の物質は、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤で、通し番号25番目の物質ですが、これにつきましては、18年度から製造が中止されておりまして、輸入の数量も大幅に減少しております。

    (3)といたしまして、下の欄外に書いております一監の5物質ですが、合成系有機熱媒体になります。これらの物質につきましては、18年1月から化成品工業会の熱媒体自主管理委員会におきまして自主管理計画を策定し、使用者への曝露管理の指導、情報提供などの活動を行ってきております。

    (4)ですが、通し番号18番のベンゾトリアゾール系の物質につきましては、製造・輸入者から代替物質への転換を進めていると聞いています。

    第一種監視化学物質につきましては、今説明しましたように、環境への排出削減対策が着実に進められていると考えております。これからもこうした対策を継続していくことが重要ではないかと思っております。

    以上です。

  • 中西委員長

    ありがとうございました。

    ただいま第一種監視化学物質のことについてご説明がありましたが、これについて何かご質問などありますでしょうか。

  • 今井田委員

    17番の物質は、リストから外れて平成19年11月で指定取り消しになっていますけれども、これは、17番という番号は欠番のままでいく予定ですか。

  • 宮地専門官

    はい、そうです。

  • 今井田委員

    わかりました。一番最後に(36)という番号がついていますが、第一種監視化学物質としては全部で35物質ということで、ちょっと誤解を生まないかなと思ったのですが、そういう方針ならそれで結構ですけれども。

  • 宮地専門官

    はい。通し番号につきましては、そのまま固定にさせて頂いております。

  • 今井田委員

    わかりました。

    それと、細かいことで申しわけないのですが、8ページの表ですが、一番上の「備考」欄で、「VCAP」云々とありますけれども、これは本文中では「VECAP」とされていましたが、統一された方がいいと思います。

  • 宮地専門官

    申しわけありません。ありがとうございます。

  • 中西委員長

    ほかにございますか。

    私、ちょっと教えて頂きたいのですが、HBCDの自主的な環境排出削減対策についてですが、樹脂用の難燃剤の押出式発泡ポリスチレンの方は25年末までに5%減、一応現状維持みたいなことですね。繊維用の方はなくしてしまうという計画、これは代替物があるということですか。

  • 宮地専門官

    代替物につきましては、ある程度めどが立っていると聞いておりますし、あと素材への練り込みの方も検討されていると聞いておりますので、あくまでも事業者での話ですけれども、25年度末までには代替を進められるのではないかと日本繊維産業連盟では、そういうアクションプランを作成しております。

  • 西村企画官

    ただ、今すぐできる、めどが立っているというのではなくて、やはり技術開発を伴うと聞いております。別な物質の難燃剤への練り込みを考えていますが、練り込むと繊維をつくるときに切れたり、そこら辺の課題が幾つか残っているので、そういったものを解決できればということで、これからそういう技術開発に取り組む。それで、この年度を目標にして開発したいと聞いておりますので、もしかするとうまくいかなければ少し延びるし、うまくいけばもっと早めになるかもしれません。

  • 中西委員長

    わかりました。ありがとうございました。

    ほかにご質問、ご意見はありませんか。

    それでは、第一種監視化学物質については、今のようなご説明、状況を踏まえて行政と事業者の連携も図って、また代替物の開発なども努力していくということで着実な対策を進めて頂きますようお願いしたいと思います。

    それでは次に議題4、「第二種及び第三種監視化学物質の管理状況について」、資料6に基づいて事務局から説明をお願いします。

  • 栄補佐

    それでは、資料6に基づきまして、第二種及び第三種監視化学物質の製造等の状況についてご説明させて頂きます。

    まず初めに第二種監視化学物質でございますが、法律に基づきまして製造・輸入数量等の届出が義務づけられておりまして、平成18年度末までに第二種監視化学物質として指定されている物質は882物質でございます。このうち23物質が、先ほどご説明致しました第二種特定化学物質として指定されておりますために、第二種監視化学物質から外れまして第二種監視化学物質の平成18年度の物質は859物質となっております。

    この第二種監視化学物質につきましては、先ほどご説明しましたが、その製造・輸入数量が数百万トン単位の物質がある一方で、製造・輸入数量が0トン~数トン単位の物質もございます。法律第23条第2項に基づきまして、その製造・輸入数量が100トン以上の物質につきましては公表することになっております。平成18年度の製造・輸入数量の公表対象物質は、2ページ~8ページにかけてでございますが、151物質が公表されてございます。

    平成19年度(現時点)は、3月21日までに第二種監視化学物質としまして50物質が新たに公示されたために、現在は932物質となっております。このうち、先ほどの23物質を除きまして、現時点では第二種監視化学物質といたしましては909物質となっております。

    続きまして第三種監視化学物質でございますが、第三種監視化学物質につきましては、平成18年度に初めて51物質が公示されました。この第三種監視化学物質も第二種監視化学物質と同様に、製造・輸入数量は100万トン単位の物質がある一方、0トン~数トン単位の物質がございます。

    このうち第三種監視化学物質の法律第25条の2第2項の規定に基づきまして、製造・輸入数量が100トン以上の物質は公表することになっておりまして、9ページ~10ページにかけて公表物質が記載されておりますが、30物質が公表されました。この物質につきましても、平成19年度は3月21日までに新たに64物質が第三種監視化学物質として公示されたため、現在は115物質でございます。

    この中で、第二種監視化学物質でもあり第三種監視化学物質でもある物質が、平成18年度に初めて公示された51物質中37物質ございます。また平成19年度中に公示された第三種監視化学物質の64物質のうち28物質が第二種監視化学物質として既に指定されております。合計しますと、第二種監視化学物質及び第三種監視化学物質の両方に指定されている物質は64物資という状況でございます。

    以上でございます。

  • 中西委員長

    ただいまのご説明でご質問などございますでしょうか。ちょっと頭がごちゃごちゃしてきそうで、わかりにくかったのですが、ただいまのご説明は、物質の数あるいは物質がどういう状況にあるかというご説明だったということです。

    何かご質問とか、あるいは補足されるご意見ございますでしょうか。

  • 森田室長

    少し補足申し上げます。

    物質につきまして、省令で100トン以上の製造・輸入数量があるものにつきましては名称を公示、公表するという手続になってございます。それにつきまして、今日の資料としてお示しをしておりまして、実際問題には、これ以外にも実績の届出は頂いておりますが、対外的に名称を公表するという意味におきまして、本審議会でご提示させて頂いておりますのは、この物質に限られるということでございますのでご了承頂きたいと思います。

  • 中西委員長

    わかりました。私も、意味がはっきりしていなくて大変申しわけありません。要するにここでは、公表されている、公表しなさいということに対して行われていることをご報告申し上げたということです。

    それでは、ご質問がないようでしたら、その次の議題5に入りたいと思います。一番最初の小委員会の議事次第で1.の「議事」の (5)で「監視化学物質の評価について」、(1)~(4)まで議題が挙がっております。そのうちの(1)~(3)までをまず最初に取り扱いたいと思います。(1)は、第二種監視化学物質のリスク評価に係る優先順位づけの考え方及びその適用結果について、(2)が、有害性の調査指示に係る評価の基本的考え方について、(3)が初期リスク評価の取り組み状況について、ということになります。(4)は、監視化学物質に関するリスク評価スキームの検討について、やや将来的なことも含めた話になろうかと思いますが、まず最初に(1)~(3)について、資料7―1、7―2、7―3を使って頂いて事務局からご説明を頂きたいと思います。

    これらの監視化学物質の今後の取り扱い方とか、あるいはこういう物質については有害性の調査をすべきではないかというようなことがございましたら、ご意見を頂きたいと思います。

    では、事務局からご説明をよろしくお願い致します。

  • 栄補佐

    それでは、ご説明させて頂きたいと思います。

    まず資料7-1でございます。本件につきましては、第3回及び第4回の本委員会におきましてご審議頂きご了承頂きましたものをベースに、最新の18年度のデータに基づきましてローリングした結果をご報告する資料でございます。資料7―1でございます。

    平成18年度の第二種監視化学物質は、先ほどご説明いたしました859物質ございまして、100トン以上オーダーのものから数トンオーダーのものがございます。これらのすべての第二種監視化学物質を対象としまして一律にリスク評価を実施する必要性は必ずしも高くないと考えられておりまして、リスク評価を効率的または効果的に実施するという観点から、限られた有害性情報及び曝露情報を用いまして評価の必要性の高い化学物質を絞り込む作業をしたものでございます。

    その優先順位づけの方法でございますが、(1)として、(1)で、まず開放系出荷量が100トン以上のもの、それから(2)で、開放系出荷量が100トン未満であっても化管法のPRTR制度の対象物質であって、届出排出量が100トン以上のもの。(1)、(2)以外で化審法に基づく製造・輸入数量が1万トン以上のもの。

    (2)として、優先順位付けのためのスコアリング、この点数化に用いる情報は、次の表の1~5をもとに点数化いたしましてローリングした結果が、別紙4、5、6ページになっておりますが、58物質がローリング結果で挙がってきております。そのうちの順位6番のクロロホルム、7番のヒドラジン、8番のp-ジクロロベンゼン、12番の二硫化炭素、この4物質につきまして、資料7―3をご覧頂きたいと思いますが、NEDOの初期リスク評価におきまして、まず二硫化炭素、ヒドラジン、クロロホルム、アクロレインの4物質がヒトの健康に悪影響を及ぼすことが示唆されるということで、詳細なリスク評価が必要な候補物質となってございます。

    資料7―3の2ページ、環境省におきます環境リスクの初期評価でございます。これが、現在137物質が公表されておりまして、この中でp-ジクロロベンゼンとアクロレインの2物質がヒトの健康に影響があるとして詳細リスク候補に挙がってございます。NEDOの初期リスク評価から詳細リスク候補に挙がった4物質と環境省の詳細リスク候補に挙がった2物質の中で、アクロレインにつきましてはタブってございますので、合計しますと5物質でございます。この5物質につきまして、後ほど具体的には資料7―2、「有害性の調査指示に係る評価の基本的考え方」以下で申し上げますけれども、7―1の資料の中でローリングした結果、4物質が挙がってきたということでございます。

    アクロレインがここに挙がってきていない理由につきましては、18年度の製造・輸入実績が0ということでございますので、挙がってきていないという状況でございます。

    それでは資料7―2に基づきまして「有害性の調査指示に係る評価の基本的考え方」につきましてご説明させて頂きたいと思います。

    化審法に基づく第二種監視化学物質に係る有害性調査指示を行うかどうかの判断につきまして、基本的には初期リスク評価の結論に基づき環境における残留の程度を評価することに加え、さらに法律上規定されている暴露状況に関する要件への該当性を併せて検討した上で、総合的に判断を行うことになっております。(先ほど申し上げましたNEDOの初期リスク評価と環境省の環境リスク評価を指しますけれども)、そこで初期リスク評価の結果、ヒト健康に対する詳細リスク評価候補物質として挙がっておりますのが、6ページ、先ほどご説明しましたクロロホルム、これはNEDOの初期リスク評価でも詳細リスク候補物質に挙がってございます。それから二硫化炭素でございますが、これもNEDOの初期リスク評価で詳細リスク評価候補に挙がっております。ヒドラジンも同様でございまして、アクロレインにつきましては、NEDOの初期リスク評価及び環境省の環境リスク評価の両方で詳細リスク評価候補物質となってございます。p-ジクロロベンゼンにつきましては、環境省の環境リスク評価の方で詳細リスク評価候補物質となってございます。

    この5物質につきまして、有害性調査指示を行うかどうかにつきまして7ページ以降、ご説明させて頂きたいと思います。

    まずクロロホルムの取り扱いでございますが、8ページの中段2.取り扱いについてご説明させて頂きます。8ページの下段の[参考]以下に詳細なデータが載っておりますけれども、クロロホルムの取り扱いにつきましては、まずNEDOの初期プログラム評価におきまして詳細リスク評価候補物質となってございまして、この詳細リスク評価がついこの間、2月に公表されております。

    このクロロホルムにつきましては、製造・輸入数量及び出荷数量は、直近5年間で見ますとほぼ横ばい状況であります。

    それから地方公共団体によります有害大気汚染物質モニタリング調査の数値も減少しているということでございます。それから、先ほど申し上げましたNEDOの詳細リスク評価につきましては、ヒト健康に対しまして、そのリスクはどの経路においても懸念されないレベルであると判断されておりまして、新たなクロロホルムの排出削減対策は必要でないと判断されているところでございます。

    これらを考えあわせまして、現段階におきましては、今までと同様に化審法に基づく規制を検討する必要は低いのではないかと考えている次第でございます。

    続きまして13ページ、別紙2、二硫化炭素でございますが、14ページ、2.の「二硫化炭素の取り扱いについて」をご覧頂きたいと思います。この二硫化炭素につきましても、NEDOの初期リスク評価で詳細リスク評価候補物質となっております。その二硫化炭素につきましては、平成12年9月に第二種監視化学物質に指定されているところでございますが、これも先ほど申し上げましたクロロホルム同様に直近5年間で見ますと、その製造・輸入数量あるいは出荷数量はほぼ横ばい状況であり、また開放系向けの出荷数量も減少傾向になっております。

    また、化管法に基づく届出対象物質であるために、排出量等に係る届出・推計が行われておりますが、直近の平成16年度は全国で3地域、17年度は全国で2地域のメッシュ状況になっておりまして、化審法における相当広範囲な地域の環境における汚染の状況を判断する際の悪影響が懸念される環境中濃度が検出された地域の分布状況と致しましては極めて限定的であると考えております。

    これらを考えあわせますと、この物質につきましても、現段階におきましてはこれまでと同様に化審法に基づく規制を検討する必要性は低いのではないかと考えておる次第でございます。

    続きまして16ページ、別紙3、ヒドラジンでございますが、17ページ、2.の「ヒドラジンの取り扱いについて」をご覧頂きたいと思います。これもNEDOの初期リスク評価におきましては、詳細リスク候補物質に挙がってございます。また平成12年に第二種監視化学物質、平成18年に第三種監視化学物質として指定されております。

    この物質につきましても、製造・輸入数量及び出荷数量、開放系向けの出荷数量が直近5年間で見ますとほぼ横ばい状況となっております。

    それから化管法対象物質でございますので、PRTRデータから推定いたします公共用水域への排出量でございますが、平成13年度216トンとなっておりまして、現在、17年度PRTRデータでは公共用水域への排出量は14トンとなっております。平成13年度の216トンから致しますと、その推定排出量は大幅に減少しているということでございます。

    これらを考えあわせまして、現段階におきましてこの物質につきましてもこれまでと同様に化審法に基づく規制を検討する必要性は低いのではないかと考えております。

    19ページ、別紙4、アクロレインでございます。20ページ、2.の「アクロレインの取り扱いについて」をご覧頂きたいと思います。この物質もNEDOの初期リスク評価におきましては、詳細リスク評価候補物質になってございますが、アクロレインにつきましては、平成16年に第二種監視化学物質として指定されておりまして、まだ間もないということで、量的把握にはいま少し期間が必要ではないかと考えております。

    また(3)のメッシュデータにつきましても、環境に悪影響が懸念される分布状況ではなく、限定的な分布状況であるということを考え合わせまして、この物質につきましても、これまでと同様に化審法に基づく規制を検討する必要性は低いのではないかと考えてございます。

    最後の物質でございますが、22ページ、p-ジクロロベンゼン、別紙5でございます。23ページ、2.の「p-ジクロロベンゼンの取り扱いについて」をご覧頂きたいと思います。この物質につきましては、環境省の初期リスク評価におきまして詳細リスク評価候補物質となってございますが、平成16年に第二種監視化学物質、平成18年に第三種監視化学物質として指定されたため、その増減傾向の把握には、先ほどの物質と同様にいま少し期間が必要であるということと、この物質につきましては、NEDOの詳細リスク評価が行われておりまして、その曝露の大半は室内空気の曝露でございます。室内の濃度を低減する行動が必要と考えられるのは、室内使用大の家庭の一部(全人口の2.4%と推定)と評価されております。

    この物質につきましては、既に厚生労働省において室内濃度指針値が設定されておりまして、対策が進められているところと聞いております。この指針値でございますが、50kgの体重の人が1日当たり約240μg/Lとなっております。

    これらを考えあわせますと、この物質につきましても、現段階におきまして、これまでと同様に化審法に基づく規制を検討する必要性は低いのではないかと考えでございます。

    2監物質につきましては、そういうことでございます。

    第三種監視化学物質でございますが、資料7―2の3ページ、「第三種監視化学物質に係る有害性調査」をご覧頂きたいと思います。平成16年4月に施行されました改正化審法におきまして環境中の動植物への影響に着目した審査・規制制度が導入されたことに伴いまして、動植物の生息または生育に支障を及ぼすおそれがあると判定された化学物質については、第三種監視化学物質として指定されて管理が行われている状況でございます。

    この第三種監視化学物質につきましては、先ほども申し上げましたように平成18年度に51物質が初めて指定されております。平成19年度は3月21日までに64物質が指定されて、現在115物質が第三種監視化学物質として指定されている状況でございます。この第三種監視化学物質につきましては、指定から間もないということもございまして、今後、毎年度の製造・輸入数量等の届出報告が積み重なってきますと、積み重なってきたものを含めまして事前にリスク評価の具体的手順とか、あるいは有害性の調査指示にかかる評価の基本的な考え方につきましては、環境省とも連携をとりながら引き続き検討を進めてまいりたいと考えておる次第でございます。

    以上でございます。

  • 中西委員長

    どうもありがとうございました。

    ただいまのご説明に対して、何かご質問、ご意見ございますでしょうか。大前先生どうぞ。

  • 大前委員

    クロロホルムですが、NEDOのプログラムの初期リスク評価が17年の5月30日の公表で、無毒性量等の根拠が、ラット13週間吸入曝露で鼻部障害があったということでとっていると思いますけれども、これはバイオアッセイが2年間の発がん実験をやっておりまして、その結果が、去年か一昨年かはっきり覚えてはいませんが、出ておりますので、それに基づくとこの判断が妥当かどうかということは、ちょっと問題だと思います。多分この初期リスク評価をやった段階では、まだその情報はなかったときではないかと思いますね。

  • 森田室長

    ご指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりでございまして、リスク評価をやるとなると、その時点で入手できる最新のデータを使っていくというご指摘は全くそのとおりだと思います。他方、現段階で一通りの評価をしたということでは、今回はこういうものであったということは、またあわせて今回ご報告させて頂いた次第でございます。済みません、ご指摘の点については、少し今後も検討はしたいと考えます。

  • 中西委員長

    吉田委員どうぞ。

  • 吉田委員

    6ページですが、これは細かいことですが、二硫化炭素の「硫」が2ヵ所間違っています。

  • 栄補佐

    はい、失礼しました。

  • 吉田委員

    それで、7ページのクロロホルムのところですが、私の記憶ではNEDOのプログラムの初期リスク評価における有害性の指標というのは動物のNOAEL、LOAELであって、環境省の方で用いられている無毒性量というのは、10の種間差で割ったヒトの無毒性量になっていると思います。ですので、13で1.3と、NEDOと環境省で違うわけです。試験は同じなわけですけれども、そこは一応※で書かれているとは思いますが、少し注釈を入れられた方がいいのかなと思ってみておりました。

    それはそれでよいのですが、p-ジクロロベンゼンのところに行くと、10倍、10分の1の原則が崩れていて、両方とも経口で7.1、7.1になっていまして、22ページをみて頂ければわかりますが、 (1)の経口のNOAELが7.1mg/kg/日で、(2)の環境省の方の経口の無毒性量がやはり7.1mg/kg/日ということで、同じ試験を使われていると思います。普通に考えれば、環境省の方が0.71ではないかなと思ったものですから、数値のご確認だけして頂ければと思います。

  • 栄補佐

    かしこまりました。

  • 中西委員長

    今井田委員どうぞ。

  • 今井田委員

    また細かいことで申しわけないのですが、16ページの別紙3、ヒドラジンの(1)、表で、経口の一番右のエンドポイントのところで「雄の胆管増生の増加」という表現があります。これは恐らく「雄の肝臓での胆管増生の発生頻度が増加」しているということを書かれているのではないかと思いますので、確認して頂きたいのですが、病変としては、恐らくこれは肝臓だと思います。この書き方ですと、そこら辺が混乱しますので確認して頂きたいと思います。私もはっきりしませんので確認してください。

    それともう一点、19ページで、アクロレインの一番下の表、「健康リスク」の吸入のエンドポイント、「ラット鼻粘膜の変成」の「成」は「性」ですので、これは誤字ですので訂正してください。

  • 栄補佐

    はい。

  • 中西委員長

    ありがとうございます。

    ちょっとよくわからないところがあって、ロジックが何かはっきりしないなと思うところがありますが、初期リスク評価をして、問題がないといったものは問題なしでいいと思いますが、初期リスク評価で問題があるといわれたものは、イコール化審法での規制の対象になるというわけではないですよね。初期リスク評価の結果、詳細リスク評価をしなさいといわれてしたものの結果を見ますと、二物質について閾値を超過する割合が何パーセントだからいいといっている、あるいはしていなくてもいいといっている、そこのところが、詳細リスク評価とか初期リスク評価の結果と、この結論の関連がよくわからない。もともと化審法というのは、製造数量とか、あるいは全体の曝露状況とかだけをみていきなさいというのがその対象だから、それはそれでいいんだという考え方があるかと思いますが、それはそういうロジックですか。

  • 森田室長

    そこは、もう少しご説明をしなければいけないのですが、この委員会ではなく別途今化審法の制度見直しという議論がございまして、その中でリスク評価をしっかりやろうという基本的な方針がございます。他方、化審法の今の運用としては、今最初に中西先生がおっしゃったように環境経由の曝露がどれぐらいあって、それを製造数量の制限をすることによってどれだけ下げることができるかという化審法としてし得る手法でやるべきかどうかという判断をまずはこの場でやって頂く。

    ただ、その際に、我々がすべての見地に立って全部自前でリスク評価をやれれば、恐らく統一的な判断でデータを集めて統一的な判断をやっていけるのですが、現在、過渡的な状況でございまして、まず最初に化審法として届出を頂いた製造数量、用途等をもとに、ある程度ウエイトづけをして、どういう物質が対象となり得るかということを絞り込んだのが最初の資料の中の50何物質かということになりまして、その中でさらにもう少し慎重にみる必要があるとするなら、ヒト健康の影響があるものは何かということで、さらに見たら5物質出てきたというところまでは一応化審法の考え方としては正しいだろう。その先、ではどういう管理措置を講じるかというときには、それぞれリスク評価をやった結果を踏まえて、その評価結果に応じた管理措置をとるということが、多分対になると思いますけれども、その際に化審法としてのリスク評価がどうだというのが、残念ながらまだ固まっておりませんので、それを暫定的に既存のリスク評価結果、NEDOの初期リスク評価でありますとか環境省でやっておりますようなリスク評価をとりあえずお借りして、その中で使えるものをまずはどう使えるかということで、我々なりに分析をしている。それによって分析したものが、きょう5物質ぐらいでお示しをしたようなものだというふうにご理解を頂きたいと思います。

    そういう意味では、これはつぎはぎだといえばつぎはぎですが、それを踏まえるならば、最終的に化審法として何をすべきかというところに立ち戻れば、やはり製造数量の推移がどうか、要するに製造数量を絞ることによってどれだけの抑止効果が働き得るか、あるいはどういう状況になっているかというのをまず見ないといけませんので、前の議題でご説明しましたような数量の届出を受けている状況を、ある程度経年的にみていって、それでどういう状況にあって、蛇口を閉める措置をしようとするかどうかという判断が次に来る。こういうロジックだと思います。

    ですから、そういう意味では中西先生がおっしゃったようにどこまでやるんだ、そのときの材料がどうなんだという材料だけをみてしまうと、こういうハザードに起因する部分しか見えないというのは限界としてあると思います。

    そういったことを将来どのように変えるべきか、どういう化審法のリスク評価をやるべきかということにつきましては、この次の議題で、我々としてはどういうことを目指すかというところで、もう少し整理をしたいと今日は考えております。

  • 中西委員長

    はい。

    よろしいでしょうか。大前委員どうぞ。

  • 大前委員

    これは、今日の議論と直接関係ないですけれども、16ページのヒドラジン、環境省の環境リスク初期評価の「無毒性量等、エンドポイント」で、「ヒト夜間悪夢自覚症状の増加」とあって、これで数字が決まっているようですが、これは実は我々のやった、これは幾つかある自覚症状のうちの一個が偶然優位になったというだけで、僕らとしてはほとんど何も考えていなかったのですが

  • 中西委員長

    余り使われても困ると。

  • 大前委員

    それは余り使ってほしくないというのが実情でして、ここの数字は余り重要視しないで頂きたいなという気がしております。済みません。

  • 中西委員長

    ありがとうございます。

    今、森田室長からご説明頂きましたが、これが次の議題に行くんだと思いますが、判断基準、ロジックがどうも混乱しがちというところがあるかなというふうに思いますので、その点はこれから化審法の改正などでも考えていって頂ければと思います。

    それでは、以上の監視化学物質について、現時点においては特段の措置を講ずる必要はないと考えておりますけれども、これでよろしいでしょうか。

    (「はい」の声あり)

    どうもありがとうございます。第三種監視化学物質につきましてもこれでいいということで頂いたと考えます。

    それでは最後に議題5の(4)、「監視化学物質の新たなリスク評価スキームの考え方」に移りたいと思います。

    今、経済産業省では、今後の第二種監視化学物質及び第三種監視化学物質のリスク評価をより効率的・体系的に進めていくための手法開発を進めているということで、資料7―4に基づいて事務局から説明をお願いしたいと思います。では、村田さん、よろしくお願いします。

  • 村田主任

    新しいリスク評価スキームの検討調査を受託しております製品評価技術基盤機構の村田と申します。よろしくお願い致します。

    これまで約2年間、第一種、第二種、第三種監視化学物質のリスク評価手法スキームについて検討してまいりました。ここでは第二種監視化学物質についてお話ししたいと思います。

    監視化学物質のリスク評価の手法を検討するには、資料7―4の上の方に、・で示してあります3つのポイントが特に重要と考えております。

    1つ目、多数にわたる監視化学物質のすべてについて、毎年度、統一的かつ効率的に評価を実施し得る手法であること。

    これにつきましては、監視化学物質(The Monitoring Chemical Substances)、この名前のとおり、このような審議の場において毎年度、環境汚染の状況を監視される物質の評価を行うというわけですので、これについては必要条件といいますか、前提条件になると考えております。

    2つ目、曝露評価のための実測データ等が得られない場合であっても、一定の評価が実施可能な手法であること。

    これは1つ目のポイントの統一的な方法とも関連いたします。例えば第二種監視化学物質、先ほど約900物質ありましたけれども、その中で、例えばPRTR対象物質であるのは137物質、約15%ですから、こういった例えば排出量のデータというものはないというのを前提にした評価でないといけないということを考えております。

    3つ目、曝露評価に関しまして、汚染の地理的な分布状況の予測を含む手法であること。

    これは先ほど来、法律上の曝露要件ということが出てまいりますが、それと関係する部分でございます。曝露要件と申しますのは、二監に関しましてはヒトの健康に対して悪影響が出るほどの汚染が広範囲な地域で起こっているような状況でございまして、そのような広範な地域でリスクがあるかどうか、あると判断されたら有害性調査指示につながるということになりますので、その判断が可能になるような評価を行う必要があると考えております。

    広範な地域でリスクがあるという状況は、我々は、真ん中辺に書きましたような2つのパターンがあるのではないかと考えております。

    (1)広大なエリアで化学物質の汚染によるリスクが懸念されるような場合。(2)リスクが懸念される汚染は局所的でも、それが多くの地域で起きているような場合。このようなケースが考えられるのではないかと思っております。

    そこで、1ページの下の図に示しますように、広域評価と局所評価という2つのスケールで曝露評価をしていったらどうかというふうに考えております。これはEUの環境経由の曝露評価のアプローチと同じ手法となっております。

    広域評価といいますのは、左側に書いてありますように関東地方といったような地方レベルぐらいの地理的なスケールを想定しております。広域なエリアの中の、下の吹き出しに書いてありますように長期的なバックグラウンド的な濃度を推計して評価していくという評価手法であります。

    局所評価ですけれども、これは排出源近傍といった地理的なスケールを想定しておりまして、図の右下にありますように、個別点源ごとに排出量、環境中濃度、リスク評価というような方法を考えております。

    さらにここでの局所評価といいますのは、個別具体的なサイトごとの評価というより、それをさらに広げて、そのようなスポット的な汚染の全国的な分布状況を推計していくものというふうにとらえております。

    こういった3つのポイントを踏まえまして、次のページ、フロー図で現在検討中のリスク評価のスキームを示しております。

    この図ですが、右側に化審法の措置の流れを描いております。これに沿うように左側に新たな検討中のリスク評価スキームを描いております。

    リスク評価スキームは、上の方に「リスク評価の準備」と書いてありますが、情報収集をする段階という部分と、左下の「段階的リスク評価スキーム」、この2つの部分に大きく分かれております。

    この「段階的リスク評価スキーム」の中に、さらに一次、二次、三次という3段階の段階的アプローチを検討しております。一次評価といいますのは、監視化学物質の、先ほど来出ております製造量とか出荷量の届出情報に基づく一律のスクリーニング評価と考えております。そこで何らかの詳細な評価が必要と判断されたら二次評価で、ここは、図の左側に「PRTR情報等」と書いてありますが、さらに既存の情報を追加して行う、いわゆる詳細な評価、この部分につきましては、化審法の措置の流れにあります法律上の曝露要件に関する評価に該当し、広範な地域でリスクが懸念されるかどうかというのを、ここでできたら判断をするというような評価を目指しております。このときに、例えば既存の情報がほとんどなくて曝露要件の該当・非該当の判断ができないときに、さらに追加の産業界の情報等を得て行う再評価ということで三次評価を位置づけております。

    このような新たな評価スキームを検討中ですが、現行の、先ほどありましたNEDOの1プロの初期リスク評価との違いというものを3ページの2つの表に示しております。

    この表の左側に1プロの初期リスク評価の特徴、右側に新たに今検討中のリスク評価の特徴を書いております。特に大きな違いは、上の表の真ん中辺に「(数理モデルに入力する)排出量」という部分があります。NEDOの初期リスク評価の中では、モニタリングデータとモデル濃度推計の値を利用しておりますけれども、その濃度推計をするときに環境への排出量というのを入力しますが、そこにNEDOの初期リスク評価ではPRTRデータが使われているということになります。

    新たな監視化学物質のリスク評価、特に一次評価のところでは、ここで届出の製造数量、用途別都道府県別の出荷数量に用途別の排出係数を乗じて排出量を推定する。それを数理モデルにて濃度推計と曝露評価につなげるということを想定しております。

    さらに曝露評価ですが、この表の一番下に「曝露量の代表値」とありますが、NEDOの1プロの初期評価の中では、モニタリングデータとモデル推計値のどちらか高い方の一つを選定し、代表とする一つの値で評価が行われております。検討中の評価スキームでは、先ほどありましたが広域評価と局所評価、それぞれごとにまず曝露評価をする。さらに届出の様式に応じまして、例えば局所評価ですと製造の場所ごと、そして出荷につきましては都道府県とさらに都道府県の中で用途別といった点源を想定して、そこごとのリスク評価の結果が出てくる。例えば出荷先が10都道府県あって3用途ずつ出荷されていたら、その30の点源のうち何地点でリスクが懸念されるかといった評価結果が出てくるという手法を考えております。

    下の表ですけれども、長所と短所とありますが、これは化審法上の措置につなげる上での長所と短所というふうにとって頂ければと思いますが、検討中のリスク評価スキームですと、長所の3つ目の・に「用途別の排出の寄与が推定されるため、排出抑制等の管理方策につながりやすい」と書いております。これは、例えば出荷の都道府県ごと、さらに用途という区分で、相対的に排出量さらに曝露評価、リスク評価につながりますので、もし排出の抑制が必要だというときに製造全体を絞るのではなく、場合によっては用途ごとに排出抑制をしたらいいのではないかといった方策の検討につながるのではないかという評価にしていけるのではないかと考えております。

    最後4ページですが、現在検討中の評価スキームの一次評価、スクリーニング評価の試算の結果をここにご参考までに載せております。今回、2005年の届出情報を用いまして製造・輸入量が1トン以上であったもののうち、濃度推計をしていきますので一通りの物理化学性状等を用いますが、その情報のそろった255物質についてスクリーニング評価をした結果を下に載せております。

    先ほどいいましたように広域の評価と局所の評価と、それぞれこういった形で結果が算定されました。この表の「二次評価候補」と書いてありますのが、ここではとりあえず広域の評価の中では、全国を8地域に分けて地方ごとに評価をやっていますけれども、その中の、例えば一地方でもリスクの懸念があったら二次評価の候補と書いております。例えばここですと、今の手法の中ですと、対象物質のうち6物質が二次評価の候補となったといったような結果が出ております。

    これはあくまで検討中の参考値ということになります。

    概要については以上です。

  • 中西委員長

    どうもありがとうございました。

    何かご質問あるいはこうしたらいいのではないかというようなご意見がございましたら、よろしくお願いします。

  • 森澤委員

    2ページの枠組みで、質問させて頂きます。ご説明がありました右のシェードがつけてあるところは、化審法の措置の流れで、左側がこれから新しく行う枠組み、全体がそうですね。それで、左側のルートで進んだときに、例えば一番下の右側、化審法の方に情報が行って、「製造・輸入業者への有害性調査指示」ということが出てまいりますが、この結果として、例えば指定物質の入れかえが起こるとか追加があるとかというフィードバックが当然あり得ると思いますが、それは、この図には書かれておりませんが、どういうことになるのでしょうか。

  • 森田室長

    先ほどの議題のときにもありましたけれども、監視化学物質につきましては、最終的に二特物質にすべきであるかどうかという意味で、最後のチェックポイントとしての有害性調査指示を出すか出さないかという法律上の要件がございます。ですから、この図でいうと、そこまでに至る、有害性調査指示を出すべきであるというリスクが想定されるということが決まれば、一番最後右下の矢印に落ちてきて、それで、余り予断をもっていってはだめですが、有害性調査指示が出るような段階では、ほぼ特定物質にすべきであるというような蓋然がかなり高いぐらいまで絞り込むということかと思います。

  • 中西委員長

    質問ですけれども、そうしますと、例えばその物質を使っているところでリスクがあったとしても、製造業者の方に有害性調査指示が行くんですか。

  • 森田室長

    そこは今後の制度の考え方でありますけれども、リスク評価をやっていきますと、その段階ごとのリスク評価結果は何らかの形で対外的に開示していく、公表していく。それによって監視物質になっている状態においてしかるべき管理措置を、仮に事業者が講じるとすれば、毎年製造数量の届出なりを受けますので、その我々が得る情報が、また変わってくる、あるいは製造数量が抑制されていきますとか、あるいは開放系用途が抑制されていくとか、そういう状況の変化が起こるだろうという期待をもっております。そうすることによって、管理が進めば有害性調査指示という形の最後のハザードセットを要求することに至らないという期待もございます。

    ただ、法律上の要件としましては、物質を市場に供給する者の責任という意味で、製造事業者及び輸入事業者が最終的には有害性調査指示の対象者となって、その人がしかるべき化審法の長期毒性データをそろえて提出しなければならない。これは現在の法律体系ということで規定されております。

  • 中西委員長

    もう一つ質問がありますが、二次評価というところで、PRTRの対象物質でなければ、この曝露評価は一次評価のままになるのでしょうか。

  • 森田室長

    それも、この場ではっきりとという話ではないのですが、仮に制度の今後の検討、化審法の制度を見直すという検討の中で、PRTR対象となる物質が、環境経由の曝露を追いかけていくと、化審法としてそういう評価をすべき物質とされるものと、PRTRの対象となる物質が理想的にはかなり一致していくのではないか。そういう理想状態になれば、この二次評価の段階では、いろいろな情報、曝露情報が集まるのではないかという希望といいますか、期待を込めて左側の欄外にPRTR情報などの矢印が入ってくる。ですけれども、この二次評価のフェーズに入ってくるようなものは、そういうものがなるのではないかという一応の想定は置いているということでございます。

  • 中西委員長

    しつこくて済みませんが、仮定に基づいた評価のもとで、非常に膨大なお金のかかる有害性評価の指示が出たら困るという意味で質問しますけれども、そういう場合に、PRTRの対象物質ではないけれども、とりあえず排出量を何らかの形で届けてもらうとか、そういうようなことは、法律的には無理ということになりますかね。

  • 森田室長

    PRTR情報がある場合とない場合という2つのケースがあると思いますけれども、今、NITEの方で検討して頂いている中に、実際にPRTRがないもので下まで評価をしたときと、PRTRデータがある場合とどれぐらい評価結果に差が出るのかということも少し分析をしたいと思います。そこの差が余り出ないようなものに仮にモデルができれば、最悪PRTRデータがなくても相当程度確度の高い指示を出せるのではないか。委員長ご懸念のとおり、我々も有害性調査指示を乱発するといったら言い方は変ですけれども、そういうことをたくさん出すということよりは、できるだけ確度の高い分析をして、その結果を踏まえて最終的に事業者にデータを出して頂くという措置は考えていきたいと思っております。

  • 中西委員長

    ご質問ありますか。今井田委員どうぞ。

  • 今井田委員

    一次評価、二次評価、三次評価すべてですけれども、広域評価と局所評価ということで、最初1ページのところの説明で、広域評価と局所評価それぞれ行うということになっていますね。2ページのスキームをみますと、一次評価が入るところで局所一次評価、それから広域一次評価というふうに2つに分かれますけれども、これは、分かれて、片方だけということはないんですよね。いいたいことは、要するに矢印が分かれていますけれども、矢印を分ける必要があるのでしょうか。いずれにしても一次評価としては広域評価も局所評価も両方やるのではないでしょうか。矢印が分かれていると、何かの状態がこちら、何かの場合はこちらというようなイメージにとられかねないのですが、まとめて一つの矢印で済むのではないかと思いました。

  • 中西委員長

    なるほど。

  • 今井田委員

    それともう一点、二次評価のところで、要するに曝露要件に該当・非該当の判断は可能かということで、Yesが2つ出てきますね。Yes要件に非該当、Yes要件に該当ということで、これもちょっとわかりにくいと思いますね。判断可能か、Yes・Noで分かれて、何か書き方があるかなと思います。これも混乱しないかなと思いますが、書き方の問題だけですけれども。

  • 森田室長

    誤解のないように整理したいと思います。一応二次評価のところのYesで2つの分岐、要するに非該当と該当という分岐に一応なっていますが、恐らくは慎重にやるなら三次の方に落ちていくまで有害性調査指示は出さないだろうと思います。その前にモニタリングのデータなどを、これは環境省さんともご相談ですけれども、実際に積極的にモニタリングをして、その結果を踏まえるとか、いろいろな措置を講じられないかなとは考えております。

  • 森澤委員

    4ページでご質問申し上げます。上の表でとりあえず検討の対象を製造・輸入数量1トンで区切りますよね。これは、区切るのはやむを得ない、区切る必要があるというのはよく理解しております。ただ、リスク評価のスキームとしては、例えば1トン以上のものに対処したときに、1トン以下のものがとりあえず対象から外れますね。製造・使用数量が少なければ少ないほど、例えば特定の工場とかポイントで使用されて、そこから排出が起こる可能性がありますと、特に広域評価ではなくて、局所評価のところで評価値が大きくなり、リスク評価のスキームとして抜け落ちるものが可能性としてありますね。だから、そういう枠組みですというのを、これはいうまでもないと思いますが、どこかにちゃんと書いておくとか、場合によったらスキームとしては何かの契機にそこに戻ってチェックをしますというような、そういう準備がされているべきではないでしょうか。これは大変形式的な質問ですが。

  • 森田室長

    それに対しましては、やはり化審法の法目的というところから入り口を整理しないといけないかなと思っておりまして、私どもは、1トン以上について全部やるのかというのは、逆の感じが実はございまして、といいますのは、環境中に出ていってという意味のとらえ方で、今先生がおっしゃったような、ある特定の工場から何か出るという場合は、化審法よりはむしろその前段階の個別に、その汚染源を抑えに行くということが有効であろうかと。要するに最終的に規制措置をやるかやらないか、化審法の場合でしたら製造数量を絞るか絞らないかというマクロでみるときの判断は、やはりできるだけマクロのバックグラウンドに基づいてやりたいなとは考えます。

    ただ、手法としてどこまで適用し得るかという問題がございますので、少量の場合でも局所の評価の中でやれなくはないと思いますが、そこは、非常に少ない量までこのスキームで追いかけるということは、今のところは想定していないということでございます。

  • 中西委員長

    今の室長のご説明で、私自身はわからないところもありますが、化審法はそもそも新規物質のときの審査でも1トン以上を対象にしていますよね。1トン以下は有害性等いろいろなデータを出さなくていいことになっている。そういうことを考えますと、これは当然1トン以下は、ここの化審法のスキームの中では排除されると考えた方がいいのではないかと私は思ってしまいますが、そういう意味で、その中で森澤先生がおっしゃるのは、1トン以下をどうするのか、1トン以下の危険性についてどうするのかということについては、化審法の中では責任がとれないというような説明をおっしゃっていいのかどうかというのはわからないのですが、何となくそういう説明しかできないのかなというような感じをもっていますが。

    ほかにご意見などはないでしょうか。大前委員どうぞ。

  • 大前委員

    広域評価のところが、どうもイメージがつかめないのですが、広域評価といっても当然どこかに汚染源が存在するわけですよね。すると、この場合には、広域評価というのはどういうようなイメージを想定されているのか。

  • 森田室長

    私のNITEから聞いている理解でいいますと、広域評価は、ストックですね。環境中に非平衡定常状態でどれぐらい滞留するかという条件でございます。局所は、フローでどれぐらい瞬間的に出ているかという見方になります。ですから、これは我々の中でも検討しないといけないのですが、広域でリスクありという見方のときと、局所でリスクありの見方のレベルは同じではないのかなと。多分広域の場合には広域的な、長期的な視点を含めてレベルを設定しないといけないし、局所は局所的なレベルでやらないといけないだろうと。そういう意味では、概念では2つに分けていますけれども、それぞれはそれぞれ手法は異なるし、判断の基準も異なるだろうというふうに考えます。

  • 中西委員長

    今のお答えでよくわからないのですが、私は広域というのは、水とか魚に濃縮してしまうとか、それからもうちょっと物質の移動の形式が違う、例えば水道水に入ってくるとか、そういうような広い範囲で初めて問題になってくる問題というふうに受けとめていたのですが、そうではないということですか。

  • 村田主任

    いわゆるマルチメディアモデルと呼ばれていますボックスモデルを用いておりまして、おっしゃいますように確かに魚に濃縮するとか農作物に濃縮するという経路をみております。局所評価の方も、同じように例えば河川で魚に濃縮するというような経路はみていますけれども、地理的なスケールですとか、時間的なスケールが異なるというふうにとらえています。

  • 中西委員長

    局所評価でも魚に濃縮する可能性とかいうのは考えるんですか。

  • 村田主任

    はい。

  • 中西委員長

    そうすると、例えばある工場がここにあって、すぐそばの川に全量が出るとして、そこの魚は当然猛烈な濃度になってしまうけれども、そういうようなモデルになっているわけですか。

  • 村田主任

    淡水魚、その近傍の魚を食べるという経路と、さらにそれが海域に出ていって海水魚に濃縮する、1プロの初期リスク評価でも、もし魚介類のモニタリングデータがあれば使えますが、なかった場合に、河川水中の濃度を10倍に薄めて、その海水の濃度がBCFで魚に濃縮する。その魚を食べるというシナリオになっておりますが、そこと似ておりまして、淡水魚と海水魚の両方を食べると、その摂取比率は日本の淡水魚と海水魚の摂取比率で割り振るという格好で出しております。

  • 中西委員長

    あとで具体的にまたもう少し説明頂けると思いますので、そのときで結構ですが、私は、それをやると局所的なところは猛烈な魚の汚染とか野菜の汚染とかとなってしまうのではないかと思いますが、それはまた後で細かいことはご説明頂きたいと思います。

    ほかにご意見ありませんでしょうか。

    ちょうど時間がいいようになってまいりましたので、それでは、今のご説明頂いたことで、今後、随分すっきりしてくるのではないかと思います。今までは理念の違う初期リスク評価の結果をもってきたり、詳細リスク評価の結果をもってきたり、いろいろなことをしながら苦労していたのが、一つのスキームの中で判断されることになるとすれば、非常にすっきりしていくのではないかと思います。

    それでは、本日の予定の議題はこれですべて終了いたしましたので、次に事務局から何かございましたらお願いいたします。

  • 桑原補佐

    次回の会合でございますが、恐らくまた一年後を目途に開催させて頂くことになろうかと考えております。現在のところスケジュールは未定となっておりますが、しかるべき時期に、改めて先生方にはご連絡させて頂きたいと思いますので、その際はよろしくお願いします。

    本日の議事録に関しましては、事務局で原案を作成し、出席委員の皆様に郵送またはメールでご送付させて頂き、内容についてご確認頂いた上で、本日配付しました資料とともに当省のホームページに掲載をする予定になっておりますので、よろしくお願いします。

    事務局からは以上です。

  • 中西委員長

    それでは、これをもって本日の委員会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。

―了―

 
 
最終更新日:2008年5月12日
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