経済産業省
文字サイズ変更

産業構造審議会 航空機宇宙産業分科会 航空機委員会(第13回)‐議事概要

日時:平成25年3月25日(月曜日)10時00分~12時10分
場所:経済産業省本館17階 第1特別会議室

出席委員(計16名)

佃委員長、槍田委員、大西委員、大宮委員、釡委員、佐々木委員、鈴木(真)委員、日覺委員、知野委員、堤委員、中橋委員、長谷川委員、松尾委員、宮崎委員、室山委員、吉永委員
(伊東委員、小島委員、小谷委員、鈴木(隆)委員、椋田委員は代理出席)

委員名簿(全22名)

伊東 信一郎 全日本空輸株式会社代表取締役社長
槍田 松瑩 一般社団法人日本貿易会会長
三井物産株式会社取締役会長
大西 賢 株式会社日本航空代表取締役会長
大宮 英明 財団法人日本航空機開発協会理事長
三菱重工業株式会社代表取締役社長
鐘尾 みや子 社団法人日本女性航空協会理事長
釡 和明 一般財団法人日本航空機エンジン協会代表理事
株式会社IHI代表取締役会長
小島 順彦 三菱商事株式会社取締役会長
小谷 和朗 ナブテスコ株式会社代表取締役社長
佐々木 元 公益財団法人航空機国際共同開発促進基金会長
日本電気株式会社名誉顧問
鈴木 真二 東京大学大学院工学研究科教授
鈴木 隆史 独立行政法人日本貿易保険理事長
日覺 昭廣 東レ株式会社代表取締役社長
知野 恵子 読売新聞東京本社編集委員
佃 和夫 三菱重工業株式会社取締役会長
堤 富男 一般社団法人日本防衛装備工業会理事長
中橋 和博 独立行政法人宇宙航空研究開発機構理事
長谷川 聰 一般社団法人日本航空宇宙工業会会長
川崎重工業株式会社代表取締役社長
松尾 亜紀子 慶應義塾大学理工学部機械工学科教授
宮崎 久美子 東京工業大学大学院教授
椋田 哲史 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事
室山 哲也 NHK解説主幹
吉永 泰之 富士重工業株式会社代表取締役社長

議題

  1. 航空機用材料について
  2. 航空機装備品について
  3. 航空機国際共同開発に関する基本的な指針の改正案について

議事概要

配付資料に基づき、上記の議題1について日覺委員、富士重工業(株)・永野専務執行役員から、議題2についてナブテスコ(株)・長田航空宇宙カンパニー社長(小谷委員の代理)から、それぞれ意見を聴取。

また、議題3について、配付資料に基づき、(財)日本航空機開発協会・一丸専務理事及び事務局から説明。

委員等からの主な発言

議題1.航空機用材料について

  • メーカーが成功するためには市場とのすり合わせが必要。材料と設計の擦り合わせについては、日本として競争力を有する分野。例えばガスタービン事業では、素材メーカー、材料加工メーカー、機械メーカー等の連携により、高性能な耐熱材料を開発し、世界最高の効率性を備えたガスタービンを開発した経験があるので、航空機でも同じやり方を行っていくべき。
  • 日本企業が最先端の炭素繊維複合材を民間航空機に導入できたのは、防衛省機等でのインテグレーターとしての実績が評価されたことがきっかけ。民間航空機分野でインテグレーターとしての取り組みを強化していくことによって、海外との国際共同開発が可能となる。
  • ユーザーの観点としては、航空機のライフサイクルを通じたコスト評価が重要。この中で製造コストや燃費等の運航コスト以外の、整備コストや乗員養成コスト等は歴史的な背景、地域性もあり、メーカーやOEMによる一律の目標設定は難しいかもしれないが、エアラインとしては重要なポイント。検査間隔の延長や、不具合の早期発見による突発整備の回避などに寄与する本邦メーカー・サプライヤーからの提言に期待している。
  • エアラインにとっては、機体が計画どおり納入されることが経営上、極めて重要。機体製造組立の工程の状況を常に正確に把握したいため、国内で素材から加工、組立を担える総合力を有することは望ましい。また、787では炭素繊維複合材の修理や検査方法などで高い技術が求められているため、メーカーと可能な限り協力したい。
  • エンジン分野でも炭素繊維複合材の適用に向け、当初から日本の独自スペックとするべく、材料・織り方・成形方法等で日本の専業メーカーなどとの擦り合わせを通じて、国内でのバリューチェーンの構築に取り組み、製品開発に至った。
  • 航空機分野で技術をアピールするには、予算制約もあるが、実証デモが重要。実証を通じた人材育成にも効果が高い。
  • 産学連携での新しい取組はオープン・イノベーション方式で、大企業のみならず中小企業も巻き込んで幅広くやるべき。EUでは、クラスターだけなく、フレームワーク・プログラム方式で2カ国以上での産学官連携での共同開発や人材の流動性が進んでいる。また、研究開発と実用化までのギャップ解消のためインフラ整備やデータベース整備への取組も重要。
  • 金属は等方性の材料である一方、複合材は異方性の材料であるので、金属材料にもまして、素材メーカーと機械メーカーとの間での擦り合わせやインテグレーションが必要。
  • 産学官連携の議論はどの分野でもされている構造的な課題。他産業との重複もあると思うため、産学官連携に係る国全体でのグランドデザインと、それを踏まえた個別分野での位置づけの見直しを行う発想も必要ではないか。
  • 川上川下の連携やオールジャパンでの取組の必要性の議論は様々な分野・業界で耳にするが、実際にはなかなかうまく進まないという話も聞く。国が税金を使って支援するのであれば、全体を取りまとめる責任者が必要であり、誰がまとめていくことが適当か検討すべき。

議題2.航空機装備品について

  • 機体の電子化の進展に対して、どこまでやるのかを明確にすべき。戦略的に何を開発して何を外部から調達するのかを決める必要がある。産学連携ではプレーヤーが同じ言葉で話せる場を作ることが重要であり、技術研究組合などそのためのフレームワークを作ることを検討すべき。
  • 欧米のスーパーティア1が企業再編等を通じて事業規模を拡大してきたように、国内での企業連携を模索していくべき。まずは国産機開発に腰を据えて取り組む中で、装備品メーカーの育成を進めるべき。国産機開発は国内の関係機関の連携を強めるための好機。
  • 装備品の育成に向けて、どの分野にリソースを投入するのか、優先順位を明確にすべき。
  • 国産機の製造を通じた本邦認証能力の強化は重要。MRO参入には幾つかのモデルがあり、エアラインとしてMROの選択肢が増えることは歓迎する。日本の強みである顧客との擦り合わせ力や品質追求力の高さを活かしたビジネスを目指すのがよいのではないか。
  • 認証については、メーカーと規制当局がグローバル・スタンダードの下で対応する仕組みや予算措置が必要。国産機開発では、認証、数百万点に及ぶ部品の効率的な管理、あるいは、販売・運航支援・MROなど、数多くの課題がある。関係者間の連携を進めるため、官民それぞれの役割を議論すべき。また、装備品は大半が海外からの調達であり、自動車のような国内でのサプライチェーンの確立が必要。
  • 装備品はサービスまで含めたビジネス展開が重要。国内にもいい技術をもった中小企業は多いが、直ちに採用できるわけではなく、一定の政策支援が必要。

議題3.航空機国際共同開発に関する基本的な指針の改正案について

  • 指針については、防衛機で実証された技術が民間機に応用されたケースも多くあることから、そうした効果も一般的に記載すべき。
  • 国内製造業の海外への空洞化が進んでいる中で、地方では航空機産業への参入を目指す中小企業が多い。成長産業として航空機産業が期待されていることも加えるべき。
  • 引き続き、航空機産業の雇用面での貢献の観点も入れるべき。また、我が国として戦後7年間の空白期間という特異な歴史を経て築かれた産業であることも明記すべき。
  • 防需から民需にシフトする中で、量産の低コスト化・スピードについては今後さらに厳しい要求がなされてくるはず。このため開発の時間軸も柔軟に考えるべき。また、革新的技術の開発も上下流連携の下で進めることが望ましい。また、それに加えて産業政策的な対応も必要。航空用途に特化したものと、他分野への波及を念頭においたものとの切り分けて、産学官連携にも重点的に取り組むべき。

最後に、事務局から、航空機国際共同開発に関する基本的な指針の改正に係る今後のプロセス等を説明し、散会。

以上

関連リンク

お問合せ先

製造産業局 航空機武器宇宙産業課
電話:03-3501-1692

 
 
最終更新日:2013年4月5日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.