経済産業省
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独立行政法人評価委員会産業技術総合研究所部会(第16回) 議事録

開会

木村部会長:
それでは、時間になりましたので、ただいまから経済産業省独立行政法人評価委員会第16回産業技術総合研究所部会を開催させていただきます。本日はお暑い中をお運びいただきましてありがとうございました。
本日の議題は4つございます。第1が平成18年度財務諸表等について、第2が平成18年度業務実績評価について、第3が中期目標、中期計画及び業務方法書の変更について、第4が役員の給与規定の変更についてとなっております。当然のことながら、主な議題は議題2ということになりますので、よろしくお願いいたします。
事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
都筑産総研室長:
配付資料の確認をさせていただきます。
まず最初に議事次第がございます。その後に座席表。資料1-1として財務諸表。資料1-2として事業報告書。1-3として説明資料。それから、資料1-4。資料2-1、メーンとなる資料でございます。それから、資料2-2、資料3、資料4。資料5-1ですが、5-2が一番最後に一緒にとじられております。それから資料6、参考資料1、参考資料2の順番となっております。不足等がありましたらお知らせいただければと思います。
木村部会長:
資料はよろしゅうございましょうか。
途中で足りないことにお気づきでしたらお申し出いただきたいと思います。

議題

(1)平成18年度財務諸表等について

木村部会長:
それでは議題の1から進めさせていただきます。平成18年度財務諸表等についてでございます。事務局から御説明をお願いいたします。
都筑産総研室長:
まず最初に資料1-4でございますが、財務諸表につきましては、通則法第三十八条におきまして、独立行政法人が主務大臣に提出して承認を受けることとなっております。承認しようとするときは、あらかじめ評価委員会の意見を聞かなければならないことになっておりまして、今回お諮りする次第でございます。
それから、下の方に分科会の議決と部会の議決とございます。業務方法書の作成・変更、中期目標、中期計画の軽微な変更、財務諸表の承認につきましては、分科会の議決をもって委員会の議決とすることができることになっております。それから、部会の決議をもって委員会の決議とすることが、委員長の了解のもとでできることになっております。今回はこれらの規定を準用いたしまして、部会の議決をもって委員会の議決とさせていただきたいと考えております。
木村部会長:
それでは審議に入らせていただきますが、具体的な財務諸表等について、小林理事、御説明をお願いいたします。
小林憲明理事:
それでは、財務諸表は1-1でございますが、パワーポイントの資料1-3で御説明をさせていただきます。かいつまんで説明させていただきますので御了承をお願いしたいと思います。
まず、財務諸表につきましては会計監査人から6月14日に、それから、監事から6月29日に、適正である旨の監査報告書、それから意見書というものをいただいております。これを申し上げたいと思います。
早速ですが、この資料の1ページ、通則法に基づく財務諸表の構成が書いてございます。貸借対照表以下、ごらんのとおりでございます。
それから、2ページ目でございます。添付資料。事業報告書以下、こういうものが添付資料でございます。
それから、承認プロセス。これは都築室長から先ほど御説明があったとおりでございます。
中身に入りますが、4ページでございます。当研究所の会計方針ということでございます。まず一番最初にあります運営費交付金収益の計上基準ということで、これは独法会計基準には3つございまして、成果進行基準、期間進行基準、費用進行基準、何をもって業務がなされたことをはかるかということですが、ここにありますように、ほとんどの独法と同様に、当研究所でも費用進行基準を採用しております。これに伴いまして交付金財源から利益が生ずることはございません。
それから、減価償却は定額法。引当金につきましては、貸倒引当金と退職給付引当金を計上いたしております。消費税の会計処理は税抜き方式。それから、固定資産の減損に係る独法会計基準が18年度より改正されましたので、今年度から新たに適用いたしております。
次の5ページ、貸借対照表でございます。平成18年度の期末におきます資産総額というのが左側の下の方にございますが、3,747 億円でございます。ごらんのとおり、これは国からの現物出資ですとか、補助金をいただいて建物を建てたり、そういったものを中心とした固定資産が93%を占めております。
それから、流動資産というところがございますが、現・預金146 億円、未収金84億円となっておりまして、これは4月以降、右側にございます流動負債の未払金の支払いに充てられております。
それから、固定資産のところですが、総計3,498 億円とございます。18年度につきましては、昨年のこの委員会で御了解いただきました仙台サイトの施設を処分いたしまして、それによって90億円減少しております。それから、先ほど申し上げました減損会計を導入しまして固定資産の価値を見直した結果2.2 億円減少しておりまして、結果としてそこにあるような数字になっております。それから、無形固定資産でございますが、この主なものは特許権を取得するために要した弁理士の費用等でございます。特に18年度につきましては、先ほどの減損会計の処理によりまして電話加入債券を減損損失をして、0.3 億円計上しております。
それから、右の負債の部でございます。運営費交付金債務というのがございますが、これは18年度において国から交付でいただいた664 億円、それは期中において固定資産を取得したり、人件費支出で費用を払っていって、先ほど申し上げた費用進行ということで、期末には50.9億円の残高となっております。なお、この50.9億円は18年度において既に契約が済んでいるものでございます。それから、その他の流動負債でございますが、これは複数契約の受託研究がございますので、そういったものの前受金等が主なものでございます。
それから、次の固定負債ですが、資産見返負債というのがございますが、これは独法特有の負債科目で、運営費交付金で資産を取得したときに資産計上を行うんですが、それに相対する科目として同額を見返負債として計上するというルールになっておりますので、ここに計上いたしております。この負債は減価償却が進むと減少してまいります。
次に資本の部でございますが、資本金は国からの現物出資の累計額でございます。
それから、資本剰余金につきましては、設備整備費補助金で産総研になってから取得した資産が901 億円ありますが、そこから、先ほどの現物出資を受けた資産の減価償却、それから補助金で建てました減価償却分と、先ほどの減損会計の分も入っているんですが、それを控除して223 億円。
それから、次の利益剰余金でございますが、これは13年度から17年度までの受託事業などの固定資産の未償却残による利益の残額が128 億円ございまして、それに17年度の目的積立金1.2億円、それから18年度の損益計算書から検収された当期未処分利益65.7億円の合計でございます。当期未処分利益につきましては、後ほど利益の処分の項がありますので、そこで詳しく御説明させていただきます。
次に6ページ、損益計算書でございます。左方の経常費用というところですが、この中の研究業務につきましては、産総研法で1号から4号まで業務がありまして、その業務を行うのに要した費用が計上されております。一般管理費は、1~4号に属さない管理部門の経費でございます。
それから、右の方に参りまして経常収益ですが、一番上にあります運営費交付金収益でございますが、運営費交付金を財源とした費用が発生したときに、同額を収益化するというふうになっておりまして、それが659 億円でございます。それから、次の物品受贈益は、設立時に国から承継した備品とか、寄付でその後いただいたものの、当期における減価償却費と同額を支出した額で、13億円計上されております。
それから知的所有権収益。これは当初から所有した特許権等がございますが、TLOでございます産総研イノベーションを通じて利用させた使用料の収入ということでございます。それから研究収益。これは中身は資金提供型共同研究収入26.6億円のほか、例えば計量教習の手数料ですとか、地質図幅を頒布したとかいったものが合計して34億円ということでございます。
それから、受託収益でございますが、これは中身は、国及び自治体からのものが133 億円、96件。その他の機関から134 億円、659 件。最後に円グラフで内訳をつけておりますのでごらんいただきたいと思いますが、特に民間からのものは6億円、112 件になるそうです。その他は産総研の持っている土地建物ですが、特にスーパークリーンルーム等を貸し付けたものでございます。
次の臨時損失、臨時利益という下の枠のところでございますが、今御説明しました経常費用、経常収益のほかに、臨時損失と臨時利益というものがあります。臨時損失につきましては、固定資産の廃棄処分により発生する除却損。臨時利益は、その大部分は臨時損失の固定資産の除却損に対応させるために収益に組みかえしたものでございます。
損益計算上、経常収益から経常費用を差し引きますと経常利益の24.1億円というものが出てまいります。この経常利益から臨時損失を控除しまして、臨時利益を加えまして、これが当期純利益ということで提示されますけれども、23.9億円という数字でございます。その下にございます前中期目標期間繰越積立金取崩額につきましては、第1期に受託などで取得した固定資産の減価償却費、それから除却費として18年度に取り崩した42億円がそこに計上されております。それで最後に計算をいたしますと、当期純利益に前中期目標期間繰越積立金取崩額に加えますと、当期利益65.7億円ということでございまして、利益の処分ということで、後ほど出てまいります。
次に7ページでございます。キャッシュフロー計算書をつくれということで基準で定められておりまして、これはごらんのとおりでございます。資金期末残高が146 億円ございますが、これは貸借対照表の現金及び預金の額と一致しております。運営費交付金の収入とか人件費は業務活動に入っておりますし、固定資産の取得による支出などは投資活動に含まれております。その下はリースのところの説明で、財務活動による、リアルキャッシュフローのところのリースの債務ということで、期末のキャッシュフロー残高が146 億円ということを示しております。
駆け足で申しわけないんですが、8ページ、利益の処分に関する書類(案)ということでございます。先ほど御説明させていただきましたが、当期総利益65.7億円と申し上げましたが、そのうち約63億円は受託事業にかかる費用と収益の差、つまり受託事業における資産取得を原因とする利益でございまして、簡単に申し上げますと、受託事業で取得した固定資産の簿価でございます。これは期ずれの利益と称しております。その額は積立金に計上しております。この積立金につきましては、資産の減価償却が進行することによって19年度以降取り崩して対処となっております。
残る2.8 億円、これが経営努力による利益として中期計画に記載した剰余金の使途に従いまして、名前は研究施設等整備積立金となっておりますが、経済産業大臣にこれをお認めいただくよう承認申請をしているところでございます。これの使途は、一番下にございますが、中期計画で用地の取得等に向けるということでございます。
この2.8 億円の内訳ですが、次の9ページに書いてございます。ごらんのとおり特許権などの利用収入が主なものでございます。
次に10ページでございます。行政サービス実施コスト計算書というものがございまして、これは独法に固有の概念でございます。先ほどまで説明させていただきました損益計算書ではとらえられないものを含めまして、いわゆる国民の負担に帰せられるコストという認識でコストを計算したものでございます。いろいろございますが、損益計算上の費用から運営費交付金に起因する収益以外の収益、自己収入を除外しまして、そのほかに損益計算書に出てこない、これは国民の負担と考えるようなコストを加算したものでございます。例えば5番目に機会費用とございますが、これは実は産総研が経済産業省のフロアを無償で賃貸しているわけでございますが、これを相場で借りたときに幾らかかるかというような額を出しているわけでございます。そのほかにもいろいろ書いておりますが、そういうような国民の目から見てコストと認識されるものを合計したのが、一番下にありますが、900 億円という形になっております。
以上で大体の説明は終わりますが、最後にグラフがつけてございまして、11ページは収入の概要でございます。ごらんのとおりでございまして、その中で受託収入の内訳が13ページにございます。それから、その他収入も14ページにつけてございます。
12ページが支出でございます。これも説明は先ほど。区分ごとの支出でございます。
13ページが受託収入の内訳でございまして、ごらんのとおりでございますが、経済産業省、文科省、NEDO等々からいただいておりまして、民間の受託は、一番上にあります2.3 %という部分でございます。
それから、14ページでございますが、その他の収入ということで、合計で55億円となっております。内訳はここに書いてあるとおりでございます。
大変駆け足で恐縮でございましたけれども、説明は以上でございます。何か御質問がございましたらお受けいたします。よろしくお願いします。
木村部会長:
それでは、御質問を受ける前に監事から御報告をいただきたいと思います。
鈴木監事、よろしくお願いいたします。
鈴木監事:
御報告いたします。
独立行政法人通則法第十九条第4項の規定に基づきまして、産総研の平成18事業年度に対しまして監事監査を実施いたしましたので、その概要を報告いたします。
監査は、私、鈴木と、中村の2人で行いました。
監査の概要でございますが、18事業年度における財務諸表、決算報告書及び事業報告書などについて監査を実施いたしました。また、法人における重要な会議などに出席する等によりまして法人の組織及び制度全般の運営状況についても監査を実施いたしました。
監査の結果でございますが、貸借対照表、損益計算書等の財務諸表につきましては、独法会計基準や、一般に公正妥当と認められております会計基準に準拠して作成しており、適正に表示しているものと認められます。事業報告書につきましては、法人の業務運営の状況を正しく示しているものと認められます。決算報告書につきましては、予算の区分に従って決算の状況を正しく表示しているものと認められます。
会計監査人の監査につきましては、会計監査人から監査報告書についての説明をいただき、会計監査人からも平成18事業年度の財務諸表、決算報告書等は適正であると表明を受けております。
最後に、業務の運営及び執行につきましても、年度計画に基づき適正に実施されていると判断されます。
以上の手続の結果、平成18事業年度の財務諸表及び決算報告書等は適正であると表明いたしまして監査報告といたします。
以上であります。
木村部会長:
ありがとうございました。
ただいまの説明に対しまして何か御意見ございますでしょうか。
どうぞ。
松重委員:
剰余金の中で目的積立金というものがあります。ある面ではこれは独立行政法人になってからの部分と思いますが、これはどういう額で、どういう方針で使われるわけですか。
木村部会長:
小林理事、よろしくお願いします。
小林憲明理事:
8ページのところでございますが、目的積立金とおっしゃられたのは一番下の研究施設等整備積立金でございまして、これは、認められますと、使途は、下にございますように用地の取得ですとか施設の新営、増改築、それから任期付職員の雇用、こういったものに使うということで、これは中期計画に使途があらかじめ記載されておりまして、この範囲で使えるということになっております。
木村部会長:
ほかにございませんでしょうか。
よろしゅうございますか。
それでは、先ほど都築室長から資料1-4について御説明がございましたように、財務諸表の承認の際には評価委員会の意見を聞かなければならないということと、産総研の評価につきましては、財務諸表の承認は分科会の議決をもって委員会の議決とすることができるとなっておりますので、もしよろしければ、「適当である」という結論を出したいと思いますが、よろしゅうございますか。

〔「異議なし」の声あり〕

木村部会長:
ありがとうございました。
それでは、「適当である」ということで締めくくりたいと思います。尚、財務当局との折衝の結果では、一部修正ということもあり得ますが、それについては、私と事務局に御一任いただければと思います。それほど大きな変更ではないと思いますが、解釈の違い等で、若干数字が変わる可能性がありますので、よろしくお願いいたします。

(2)平成18年度業務実績評価について

木村部会長:
それでは、次の議題、平成18年度業務実績評価に入りたいと思います。
まことに恐縮でございますが、産総研関係者は一時御退席いただくことになっておりますので、よろしくお願いいたします。評価結果が出ましたら、再度お入りいただき、評価結果について私の方から御説明申し上げることにいたします。
委員の先生方、この際、産総研に聞いておきたいということがございますか。よろしゅうございますか。

〔産総研退室〕

木村部会長:
それでは、時間の関係もございますので、事務局から評価の進め方について説明をお願いいたします。
都筑産総研室長:
本年度の評価についてですが、前回も説明いたしましたが、評定に当たりましては、年度計画をおおむね達成しているものはBとしてくださいということでございます。B以外の評価をする場合には、質または量の面で特筆すべき点、Bの基準と異なる理由を明記することになってございます。緑資源公団の問題等がございます。緑資源機構につきまして評価委員会の評価はAということで、評価委員会は何をやっているんだという批判があったことから、対外的にもきちんと説明をすることが求められてきておりますので、よろしくお願いいたします。
それから、各事業年度の評価につきましては、部会で審議を行った上、その審議結果を7月18日に予定されております親委員会の経済産業省独立行政法人評価委員会に報告をさせていただきます。この報告に基づく審議を経た上で最終的な評価が決定されることになりますので、よろしくお願いします。
それでは早速、評価についての資料を用意させていただきましたので、それに基づいて説明をさせていただきます。資料2-1、資料2-2に基づいて説明させていただきます。
資料2-1でございますが、これは各委員のコメントを漏れなく集計したものでございます。それから、資料2-2は、親委員会に説明するに当たりましてフォーマットがございまして、そのフォーマットに基づいて事務局で先生方の意見を踏まえて素案という形で作成させていただいたものでございます。
最初に先生方のコメントの一覧ということで、資料2-1の1ページをごらんいただきたいと思います。まず国民に対して提供するサービスの質の向上ですが、左から2番目の欄ですが、Bをつけた方が2名、Aをつけられた方が4名、右の方に行きまして、IIIの業務運営の効率化ですが、Aをつけた方が5名、Bをつけた方が1名。財務内容については全員Bということでございます。総合評価につきましては、Bが2名、Aが4名という形になっております。
続きまして資料2-2をごらんいただきたいと思います。総合評価を飛ばしていただきまして、3ページの業務運営の効率化の部分を見ていただきたいと思います。
資料の構成ですが、最初に評定結果というのがございます。ここは空欄とさせていただいております。御審議をいただいた上で決めていただくことになってございます。
次に評価のポイントということで、先ほど申し上げたとおり説明責任が求められるということで、評定結果の理由となるべき事項を各委員の評価コメントの中から事務局で抜粋させていただいて記述しております。
それから、下の個々の事項についての評定ですが、これにつきましては、最初に主な実績を書かせていただいて、次に委員の先生方の評価、それから指摘・コメントという形で分類をして記載させていただいております。基本的には全部漏れなく、重複があるものは合体させていただき、てにをは等は一部修正しておりますが、そういう形で記述してございます。
早速ですが、2.の業務運営の効率化のところでございます。評価のポイントのところを説明したいと思います。資料2-1をあわせてごらんいただきたいと思うんですが、資料2-1は13ページになります。資料2-2の3ページの評価のポイントのところで、イノベーション推進担当理事の設置、アーキテクトの新設、推進室の設置などの先験的な取り組みが行われていると記載させていただいております。資料2-1の13ページの上から3番目の委員の先生のコメントを抜粋させていただいて記述しております。
次に研究所としてのミッション遂行、研究推進の高度化に関して理事長のリーダーシップのもとで柔軟な組織変革、業務の効率化がなされていると判断すると記載させていただいております。これは資料2-2の13ページの下から2番目の先生の意見を抜粋させていただきました。
それから、環境・安全マネジメントへの取り組みも適切に効果を上げているということでございます。これは資料2-1の13ページの一番下の先生のコメントを採用させていただいております。
それから、業務運営の効率化に関して、遅延性が克服されて計画以上の進展が見られるということで、これにつきましては下から2番目の先生の御意見を使わせていただいております。
以上が業務運営の効率化ということで、資料2-2の3ページ目以降の個別のところは、基本的に先ほど申し上げたとおり項目に基づいて先生方の意見をすべて、漏れなく記載させていただいているところでございます。
続きまして資料2-2の8ページをごらんいただきたいと思います。サービスの質の向上のところでございます。評価のポイントということで、まず研究の高度化、世界的な研究成果の創出及びその出口イメージの明確化が求められる中で、総じて評価できる研究実績が出ている、知的還元がなされ始めていると評価できるということでございます。これは、資料2-1の先生方のコメント集の3ページをごらんいただきたいと思います。3ページの下から2番目の先生の意見を採用させていただいております。
それから、横長の表に戻りまして、質の高い研究成果の創出に向けては、いずれも着実に実行されており、内容の質も高い。リーダーシップがよく発揮されていると記載させていただいております。これにつきましては、資料2-1の4ページの3番目の先生の言葉を踏まえまして記載させていただいております。
それから、研究開発成果でございます。これにつきましては、具体的な評価をいただいた中で成果が上がっているというものがありますので、それを記載させていただいております。まず資料2-1の5ページでございます。上から3番目の先生のところで、患者自身の幹細胞を注射で移植する治療法の開発は高く評価できるということでございますので、これを例示させていただきました。それから、その下の遺伝子組換え植物・微生物による有用物質生産技術の研究も評価をいただいておりますので、これを例示させていただいております。
それから、資料2-1の7ページでございます。カーボンナノチューブの量産技術、一番上の先生と、下から2番目の先生、カーボンナノチューブの大量合成法につきまして評価いただいておりますので、これを例示させていただきました。それから、上から3番目の先生の「高せん断成形加工法」、これも高評価をいただいておりますので、例示をさせていただきました。
それから、資料2-1の9ページの上から3番目の先生の、厚さ10ナノメートル未満のナノスケールの深さ方向スケールの校正用標準物質の開発ということで評価をいただいておりますので、これを例示させていただき、資料2-2ですが、こういった成果など、特筆すべき成果が上がっていると評価されるということで、研究開発の成果について記載をさせていただきました。
それから、評価のポイントの最後の丸ですが、情報公開につきまして、ホームページの情報公開を初め、レベルが高い。毎年の改善努力も積極的である。メルマガ、マスコミの公表など、活発な業務展開と評価できるということでございます。これは資料2-1の12ページの下から3番目の先生のコメント、それから下から2番目の先生のコメントを踏まえて記載をさせていただきました。
個別のところは、同じように先生方の評価と指摘・コメントで分類して書かせていただいております。
資料2-2の表の20ページを見ていただきたいと思います。4.の財務内容。これは先生のコメント集の資料2-1では14ページに当たります。皆さんBということで、適正な財務内容と判断される。特筆すべきことはないが着実に前進していると書かせていただきました。これは14ページの下から4番目の先生、下から2番目の先生の御意見を踏まえて記載させていただきました。
それから、資料2-2の25ページ以降は、補足的に契約に関する事項、役職員の給与に関する事項について評価いただくことになっておりまして、これにつきましても先生方の意見を、評価、指摘・コメントという形で、基本的には漏れなく記載させていただいております。この辺については、ごらんいただきまして、何かありましたら御意見をいただければと思います。説明は省略させていただきます。
それで、参考資料2ということで、先生方の指摘事項の中に幾つか質問が入っておりまして、産総研で質問に対する回答をつくっていただきましたので、後ほど御参照いただければと思います。一部まだできておりませんので、それにつきましては追って郵送なりで回答させていただきたいと思っております。
最後に、資料2-2の1ページ目に戻らせていただきます。総合評価でございます。総合評価につきましては、各大項目を、基本的には機械的に算出した点を出し、それを参考にしながら評定をいただくという形になっております。
1ページ目の総合評価のところですが、ここに書かせていただいたのは、各項目で記載したものを抜粋して記載させていただいております。最初のところだけ総括的に記載させていただきまして、1ページ目の下ですが、第2期の2年目の評価に当たりますが、18年度においても理事長のリーダーシップのもとで順調な組織運営・実績創出と評価ができる。加速的なイノベーション創出のために効果的な取り組みを行っており、社会的ニーズにこたえ得る高い研究成果の創出に成功している。他の独法、大学等との連携も強化されて実績を上げている。人材育成にも力を入れて取り組んでいると評価されるということで総括的に記載させていただきました。
それから、効率化、サービスの向上、財務内容につきましては、先ほどのコメントをまとめる形で記載させていただいております。
説明は以上でございます。
木村部会長:
ありがとうございました。
どういうフォーマットで資料2-1と2-2をつくったか、おわかりいただけたかと思います。それで、ごらんいただきたいのは資料2-1の方でありまして、詳しく見ていきますと、一番左に総合評価、これは一番最後にお決めいただきますが、各人の点数が出ております。それからIIの国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項ということで点が出ております。その部分がさらに小分けになっておりまして、1から3、これは産総研にお伝えするということで、外へ出るものではございません。飛びまして、IIIの業務運営の効率化に関する事項に、再びゴシックで委員の皆様の評定が出ております。同じくIVの財務内容の改善に関する事項について各委員の評価の点が出ております。
2ページ目以降は、都筑室長から御説明がありましたように、委員の皆様がそれぞれお出しになりましたコメントがまとめてございます。
ということで、我々としてきょうやらなければいけないのは、総合評価の部分、それからIIの国民に対して提供するサービス云々のところの評定、さらにIIIの業務運営の効率化のところ、IVの財務運営の改善に関する事項、これについて御議論いただく必要があります。
やり方として、Cというのはございませんので、今まで通りAとBの数を比べて多数決で決めるということでいかがでしょうか。特にコメントがございましたらお出しいただいて、それを後ほど産総研側に伝えるということにしたいと思います。細かく書いていただきましたものについては産総研に伝わり、それを見て頂いて今後の行動規範を決めるということになります。本日、口頭で何かございましたらいただきたいと思います。
それでは、まずIIの国民に対して提供するサービスのところで見て下さい。Aが4人でBがお二人ということでございますので、これはAでよろしゅうございますか。
それでは、この件についてはそういうことにさせていただきたいと思います。
次に業務運営の効率化は成績がよくて、お一人がBで、あとはAということでございますので、これについてもAということでよろしゅうございますか。
次、財務内容の改善に関する事項ですが、これは全員がBとしております。特段のことがないとAはつけられないということだと思います。去年ある法人についてもめたのですが、その法人も結局Bに直しました。きちんとやれていればBで、やれていなければCということです。全員Bということでございますので、Bでよろしゅうございますか。
次に総合評価のところへ行きたいと思いますが、総合評価は今年から初めて、あるフォーミュラーで計算をすることになりました。委員の皆様におつけいただきました点数をフォーミュラーで計算いたしますと、一番最初の方がB、次の方がA、次の方がA、次の方がB、次の方がA、次の方がAということになります。今まではここのところは、何となく全体を見て、気分でつけていたと言うと言い過ぎですが、そういうところがあったのですが、それではいけないということで、政評課の方でフォーミュラーをおつくりになったということです。Bがお二人、Aが4人ですので、Aということでよろしゅうございますか。
それでは、評点については以上ということで、特に産総研側にこういうことを言っておきたい。特に強調しておきたいことがありましたらぜひコメントをお願いしたいと思います。
谷川先生、何かありますかね。
谷川委員:
初めて今回評価をさせていただいたのですけれども、初めてということもあって大変苦労しました。評価をするときに幾つか悩んだ点がありまして、まず1つですが、私は産総研さんの活動について、絶対水準としては大変高いと強く感じたのですが、評価基準が、中期計画、中期目標に対して18年度の活動が適切であったか、18年度の目標をちゃんと達成したかどうか、つまり相対的な進捗度合いの評価をしてくれというようなものであったような気がいたしました。
相対的な進捗度合いが目標に対してどうかということであると、目標が高すぎれば、それが十分行っていなかったらCをつけなければいけないという考え方もあります。すなわち、大変高いレベルにあるのでちゃんと評価してあげたい、だけど進捗が計画通り行っているかどうかというのはよくわからないので、どちらを優先しようかと悩んだ結果、私は絶対水準で評価しました。つまり大変高い水準にあるだろうということで評価しました。
そういう判断の基準で評価してよかったのかどうかということについて、木村先生の御意見、過去どうやってきたかということをお聞きしたいと思います。
木村部会長:
過去こうやってきたということは申し上げられないのですが、谷川先生の問題提起は、独立行政法人評価の根本に関わることだと思います。私ども、大学評価をやっておりますが、試行を3年やったときに盛んに問題になったのは、目標を初めから低く設定しておけば、いい評価になるのではないかということです。今おっしゃったことですね。
今の制度では中期目標とか中期計画については評価できない。大学の場合には全てを文科省が見ましたから、ある程度そろっているんですが、原則的にはそこのところのチェックができないということになっています。産総研ならこの目標は低いよというようなことは、それぞれの評価員が判断せざるを得ないということです。低い目標に対して十分できているといっても、もともと目標が低いんだからだめだよというふうな判断しかない。
ただ、経産省についてはその辺は非常に良心的にやられています。独立行政法人としての中期目標をつくるときに、今までのパフォーマンスをそのまま移したような中期計画、中期目標でいいかという議論が出ました。経産省では、政評課が頑張っていただいて、新しく独立行政法人という制度ができたのだから、せめて1割ぐらいはターゲットをアップすべきだという議論を出されて、独立行政法人でなかったときのパフォーマンスに基づいた中期目標はだめですよということになりました。ですから若干ほかの省庁の独立行政法人よりは目標が高く設定されています。ということで、私は経産省に関しては心配していません。
ほかに何か。
谷川委員:
もう1点、今回の評価の対象としていいのかどうかちょっと迷ったのですが、今回の評価は、既に決められた中期目標、中期計画をベースにして、それが達成されているかどうかという議論なのですが、この中期目標、中期計画自体はそれなりに適切だと思うものの、私は初めて産総研さんの評価をいたしましたので、一大学人として一国民として、産総研さんにはこういうことをやってほしい、こういうふうになってほしいという、現在の中期計画、中期目標とは必ずしも同じではない感想とか期待があるわけです。そういうものはどういう形で表現すればいいのか、それはここに書くことではないので、どういう形で注文すればいいのかわかりませんでした。その点はいかがでございましょう。
木村部会長:
それも、確かにどこに書くかという問題はありますけれども、お書きいただいて結構だと思います。先生が出されたコメントがなるほどということになれば、それを次期の計画、あるいは次年度の中期計画にすぐに入れることができます。中期計画の変更というのも可能ですから、その辺はどんどん御注文を出していただいてよろしいと思います。
どうぞ、赤池さん。
赤池委員:
産総研さんに言いたいことなんですけど、僕は産業技術アーキテクトの設立は非常に高く評価していまして、伊藤先生もすばらしい形で頑張っておられるのはわかるんですけど、伊藤先生がバイオを見ていくとかいうことは多分あり得なくて、やっぱり分野別のアーキテクトの設立というのはすごく重要な戦略になってくるんじゃないかと思うので、僕が見る限りは、横長の表の技術の指摘に載っていないような気がするんですけど、ぜひ入れていただきたいなと思っています。
木村部会長:
私も同感でありまして、数が少ないように思います。非常にいいアイデアだけれども、もっともっとたくさんのエキスパートをアーキテクトとして任命して欲しいですね。全ての分野というわけにはいかないでしょうが、ある程度の数のアーキテクトをつくるということは必要だと思います。それは産総研に申し上げます。
ほかにそういうこと、どうぞ。
赤池委員:
今の関連で、僕もバイオ系の研究にはAをつけているんですけれども、ここに具体的に書いた哺乳類の生体時計研究とか、非常に世界的にもいいアウトプットを出しておられるんですけど、産業との距離の遠い基礎サイエンスみたいなことのインキュベーション体制というのは、産業技術アーキテクトだけでなく、考えていくべきなんじゃないか。コメント的にはこちらに引用されているミッション型の研究推進ということにくくられてしまうんですけれども、全体を見渡して、限りなく基礎研究に近いサイエンス、研究のインキュベーション体制というのが、総じてきちんと議論されていない、手薄なんじゃないかというイメージを持っているので、ぜひそんな方向の指摘みたいなことも。
木村部会長:
産総研にとっては大切な指摘だと思います。赤池さんが御指摘になったようなことを実は産総研はやろうとしています。要は研究を商業化につなげるということですね。吉川先生が就任されてからずっとそういうことを言い続けられて、随分徹底されてきたとは思いますが、まだ基礎研究だけに終わってしまって、外へ出ていく努力というのが、まだ足りないような気がします。この点については前期の委員の何人かの方からもそういう話が出ておりました。その辺も指摘させていただきます。
谷川委員:
今の御発言にも少しかかわるのですけれども、私は産総研さんの政策といいますか、方針自体に注文があります。今、産総研さんがフォーカスされていらっしゃる本格研究という分野は大変すばらしいのですが、大学でもない、企業の研究所でもない産総研さんしかできないことは何かというと、幾つかあると思います。それは政策目的を実現するための研究機関であるということが1つあると思います。政策連携というのはなかなか大学は打ち上げられないので、政策目的に沿った研究機関であるということ、これをしっかりと打ち出していただきたいということが1つあります。
それから、もう1つ、大学はいわゆる基礎研究中心ということですので、大学がなかなかできないこと、すなわち市場に向かって実用化をしていく機関であるということ、これも大きな柱としていただきたいと思います。
一方、企業ができないことは何かというと、長期的な視野に立った研究や国の政策に沿った研究です。これは企業の目的とずれますので、政策に沿った研究は頑張っていただきたい。
そこで、これは具体的な提案なのですが、産総研さんが独自に研究員をたくさん抱えて、産総研さんの中で閉じた形での研究成果を出すという発想だけでは、私は国の期待に応えられないのではないかと思います。むしろ産総研さんが国家的な目的、大きな研究テーマをもとに研究のハブになって、大学からも人を受け入れる、企業からも人を受け入れる、そして産総研さんというインフラの中で長期的かつ国家的な目的の研究をどんどん進める、こういうものがもう少し明確に政策の中にあってもいいんじゃないかなという気がしております。
そういう意味で、個々の研究テーマに沿った成果というのは産総研はすごいと思うのですが、既に少しやっていらっしゃいますけれども、「連携」というのをもうちょっとポジティブかつ主体的にとらえて、大きな、国策に沿ったテーマを、主体的にリーダーシップをとりながら、大学、企業からも応援を得ながら引っ張っていく、こういうのがあっていいんじゃないかなと私は思っております。
そういう観点からすると、もう1つ注文があります。地方の産総研さんのセンターですけれども、どうも位置づけがよくわからないし、方向性、特に現在やっていることにやや迷いがあるんじゃないかという気がしています。ベンチャーインキュベーションとか、科学技術の広報とか、いろいろなことをおやりになっていらっしゃるのですが、つくばにある研究センターと地方の研究センターとのレベルが、相当バランスが悪いような気がしていて、もう少し選択と集中ということで、地域センター、地方センターの役割を今申し上げたような機能を中心に再構成すべきではないかと思っております。
国の機関ですから、中小企業支援とか、いろいろなことを期待されるのは、政治的な問題があってやむを得ないと思うんですが、そこはきちんと説明をして、もう少し産総研さんらしい、産総研さんにしかできない機能に特化すべきではないかと私は思っております。
木村部会長:
ありがとうございました。
私が答えるのも変なのですが、大学との連携はものすごく真剣に考えておられます。御承知だと思いますが、いろいろな政治的な状況があって、産総研は発足当時は非公務員化できなかったんですね。しかし、大学の方が非公務員化したということで、かなりの努力、だったと思いますが、非常に難しい状況のもとで非公務員化されました。
非公務員化した最大の理由は、大学とのつなぎをスムーズにやれるようにすることです。片方が公務員で、片方が非公務員というのはうまく連携ができません。そういうふうな努力はされているのですが、確かに今回いただいた資料だけを見ると大学との連携がどの程度なされているかについてはよくわからないですね。
ほかに。
どうぞ、室伏先生。
室伏委員:
今までの委員の先生方の御意見とかなり重なりますが、私は産業技術アーキテクトの新設というのは非常に重要なことだったと思っています。ぜひ、その人数をふやすと同時に、産業技術アーキテクトと一緒になって、例えば連携のプロジェクトなどにも目配りをして、連携の研究がスムーズに進むような形で仕事をするPO(プロジェクトオフィサー)のような方々を、何とか産総研で抱えていただきたいと思います。
本格研究をいろいろな連携のもとで進めていらっしゃるご努力はよくわかりますが、「こういう連携研究をしています」ということを、大学や種々の研究機関に大いに宣伝していただくとか、また、地域の方々にも、「こういった連携が可能です」ということを発信していただくと、もっともっと実が上がるのではないかなと思います。そういった連携の「ハブ」としての機能を発揮していただけると、産総研の位置づけがもっと明確になるのではないかと思っています。
内容を知れば知るほど、産総研がすばらしい成果を挙げていらっしゃることがわかるのですが、こういうことが一般の方に知られていないのですね。専門家の方は多分、産総研というのはどういうことをして、どんなことで国民の役に立っているということを御存じでしょうけれど、一般のほとんどの人は知らない。大学人でも結構知らないんですね。「産総研」と聞いても、「ああ、お金がたくさんあるところね」くらいの意識しかない方が結構多いので、これだけのことをやっていらっしゃるということを何とか知らせることを考えていただけると良いだろうと思います。
知ろうとしない方にも問題があるのかもしれませんが、産総研側や経産省から、「こういうすばらしいものを私たちは持っていて、国民のために役立とうと頑張っています」ということを知らせてくださると、国民がもっともっと理解してくれるのではないかと思いますし、応援団も増えるだろうと思います。以上です。
木村部会長:
どなたのコメントかわかりませんけれども、縦長の12ページのところに、情報の公開について、「極めて積極的に行われているが、産総研からのメッセージが一般社会に十分届いているとは言いがたい」とあります。その後が面白くて、「科学技術に対する日本人の無関心さに責めを求めるべきかもしれないが、いま一層の努力が期待される」というコメントが出ていますが、それも下地としてあるんですね。
室伏委員:
これは私のコメントではないのですが、似たようなことが書いてあります。
木村部会長:
ほかにありますか。
どうぞ、黒木さん。
黒木委員:
少し視点を変えて、企業からの見方でしますと、連結の効果で実効を得るためにどう加速化していくかというのが企業から見ると非常に重要な視点でありまして、そういう意味では、やはりスピードなんですね。研究のスピードとともに、研究したものを表に出して、それを現実のビジネスに持っていくところまでのスピード。一番最初のネタづくりから効果を出すところまでのトータルのスピードになってしまうわけですね。
いろいろと話はあるんですけれども、例えばスピードを出していこうとすると、ホームページ的なものもいいんですけれども、もう少し人のネットワークといいますか、本当にわかっている人たちのネットワーク。
これは幾つかのステージがあると思うんです。一般論としてのネットワークを組んでいくステージ。それから、もう一つのステージは、例えば人をお互いに派遣するということがあると思います。企業から産総研へというのもあるんですけれども、産総研でわかった人が企業に行くということもあっていいんじゃないか。
それからもう1つは、コミットするというステージがあって、これは企業としてはやや反省があるわけですが、あの技術がありそうだから使ってみようかというコミットと、これは絶対うちの会社としてやっていくんだという非常にランクの高いところのコミットと、幾つかコミットもあるんですね。そういう意味では、あるコアの研究に対しては企業側にもきちっとしたコミットを求めていっていいんじゃないか。これは我々の反省の裏返しでもあります。
その研究課題について、例えば何年間でどこまでやっていこうという、ビジネスに持っていくまでのロードマップをお互いに描いて、その中でもう1回役割分担をしてやっていくというような形でのスピードアップが必要です。アーキテクトの話がありましたけれども、そういう意味でいくと、今、1人というのは、形としての模索というのはあるんですけれども、これをどう普遍的にやっていくかということになりますと、いきなり10人ぽっと出てくるというよりも、ある組み合わせといいますか、仕事の仕方といいますか、そこもつくっていく方がいいと思います。
木村部会長:
ありがとうございました。
黒木さんの指摘のロードマップの話ですが、産構審を中心にいろいろなロードマップをつくっていますが、あれはお役所でつくったというものなんですね。もちろんロードマップの検討には民間の方も入っておられますが、今の御指摘は非常にいいと思います。両方が出ていって、産総研側のロードマップはこうだ、民間の企業から見たらどうだというようなことを突き合わせて議論を進めていくということは非常にいいことだと思います。
どうぞ。
谷川委員:
業務運営の効率化というところで私はBをつけたんですけれども、私だけなので、ちょっとコメントをします。業務運営の効率化というカテゴリーでの評価項目の中に、業務の高度化というのがありました。産業アーキテクトの創設とか、そういうものについては私自身も大変高く評価し、サービスの質の向上のところではそういうものを含めて高い評価をつけたんですが、業務運営の効率化という観点からすると、ややどうかなと思いましたのは、業務運営を効率化しようということでいろいろな取り組みをされています。組織の変革、変更、新しい組織を追加ということをやっていますが、私はコメントにも書いたんですけれども、そういう意気込みのもとに新しい組織をつくる、新しい人を配置するというのはいいんですけれども、プラス、プラス、プラスという形が続いて、ちゃんとスクラップ・アンド・ビルドをやっているんだろうかということが見えませんでした。もう1つは、結構頻繁に外からの批判とか意見を取り入れて適切に措置をしていると思うのですが、いろいろな体制整備をするのが頻繁過ぎはしないかなという気がしていて、改善疲れみたいなものがもし出ているとすれば、ちょっとどうかなとおもいました。
産総研さんは大変たくさんの人がいらっしゃいますので、体制を変え、そのためのマニュアルづくりとかをするのは得意なのかもしれませんけれども、効率化のための作業が増えて、かえって非効率になってはいないかと懸念したものですから私はBをつけました。意気込みはいいのですが、それにものすごく時間をかけるということが果たしていいのか、ちょっと気になったわけです。
木村部会長:
ありがとうございました。
先生が御指摘のとおりでありまして、評価があるからこうせざるを得ないというところがあるんですね。「評価文化」というのは私がつくった言葉だと言われていますが、評価文化が全くなかったところへ急にこういうことをやり出したものですから、何か動いていないとだめだという意識が非常に強いですね。しかし、先生の御指摘のように、動くことが本当にいいのかどうか考えるべきだと私は常々思っております。むしろ動かない方がいい場合もあるでしょうしね。
産総研の場合は確かに組織の改廃がすごくて、先生の御指摘のように、研究員は大変だろうなという気がしますね。
どうぞ。
住田技術振興課長:
せっかくの機会でございますので。
いろいろ貴重な御意見をありがとうございました。ふだん産総研とまさに政策議論をしている者から見ましても、非常に的確な御指摘が多かったと思いますけれども、幾つか、産総研の考えではなくて、私なりの考えを申し上げますと、アーキテクトの件でございますが、まさに人数を増やさなければいけないというのは共通のテーマとして思っていると思うんですが、「分野」という言葉は、できるだけ、少なくとも政策当局としては使いたくないなという気持ちが強くあります。
というのは、アーキテクトに期待しているものというのは、これまでは結びつかなかったようなものが結びついて新しいビジネスにつながっていくような、そういう領域をつくり出していくというところをすごく期待しているものですから、人数を増やして、それぞれの得意なフィールドをベースにしながら、全く新しい発想で違うところのものを結びつけて新しい領域をつくっていくというようなところに、政策当局としてはものすごく期待をしているということを申し上げておきたい。また、確かに産業界との距離があるんですけれども、例えば先ほど御指摘のあった体内時計の件なども、既に企業の方がああいう研究をごらんになって、これは面白いということで、例えば建材メーカーの方とか、自分のビジネスに生かせそうだというメーカーの方が、こんなことをやりたいんだけど一緒にやらないかというような話を持ちかけられたりしている部分もあるんですね。
それと、室伏先生に御指摘いただいた外に対するPRという部分も、私ども日々頭の痛い問題なんでございますが、実は産総研の方と話をしていると、意外とというか、海外からの関心度が高い。さっき木村先生がお読みいただいた御指摘に関係があるかと思うんですが、海外からは注目をされている研究が割とあるものですから、日本の研究者の方、あるいは企業の方ももっと貪欲に産総研にアタックして欲しいなというところも、お話をお聞きしていて感じたところでございます。
それから、谷川先生がおっしゃられたとおり、政策オリエンテッドというところは私ども政策当局にとってみると非常に重大なテーマでございまして、最近でございますと、例えばサービス工学の研究でございますとか、その拠点のようなものを産総研の中でつくってみようとか、あるいは感性と技術の融合といったような領域も産総研の中のデジタルヒューマンサイエンスというところでやっていく。さらに言うと、バイオマスエタノールとか、バイオマス分野も中国センターなどを活用してやっていこうという具合に、政策当局の思いに、産総研がかなりスピーディーに対応していただいているところもあって、政策当局から見ると、その点は大分やっていただいているのかなという印象を持っておりまして、まさに御指摘があったように、体制整備疲れをするぐらい、どんどん生じてくる政策課題に対応していただいているというのが政策当局側から見た印象でございます。
何かの御参考になればということで。
木村部会長:
ありがとうございました。
どうぞ、松重先生。
松重委員:
コメントといいますか、今回はイノベーションの担当を設立されたという形で評価されているんですけど、実際的にはイノベーションの考えって随分広いと思いますし、特に経産省ないしは産総研のイノベーションにおける位置づけというのは、もう少し具体化といいますか、検討が必要だと思います。
一般的に、経産省、産総研の役割も恐らく時代とともに変わってきているのではないか。いわゆるキャッチアップの時代と違って、フロントランナーのときはどうあるべきか。これも産業界で見たときと、大学との差別化をどうするか。イノベーションも、単に実用化のところだけではなくて、基礎からですので、そういった面では全体の意見もかなりバラエティーがあると思います。
この分野での評価基準としては、例えば科学技術的な、サイエンスとかネイチャーとかの学術雑誌への掲載実績等を大学では高く評価してもいいと思うんですけど、産総研の場合はまた違う視点を明確にすべきではないかなと思います。
今までも国の施策というのは、新しい課題があったときに、いろいろな関連同業企業を集めてコンソーシアムを組んで一緒にやる。だけど、これが本当に時代に合っているのかどうか。例えば燃料電池でもそうですけど、いろいろなメーカーを集めてコンソーシアムを組んで予算化、実施されるのですけど、実際的には米国ないしはEU、中国でも、その先をスピード感を持って実行している例がかなりあるんですね。日本の産業支援推進施策がそういうスピードに対応できるような考えで動いているか、また体制になっているかどうかの検討も必要だと思います。
今、ミッションがどうかという議論があったと思うんですけど、ある程度、目安から実際の実用化の、非常に深い谷のところを、イーブン、悪い意味での平等主義ではなくて、政策オリエンテッドで、主導的立場でチャレンジできるような体制というのは産総研の大きなファンクションではないかなと思います。もちろん、既にいろいろな技術的、基礎的な研究成果が数多く出ているというのも評価したいと思うんですけど、折角今回イノベーション担当という形をつくられていますので、その実質化をこれから先程申し上げました視点でもぜひ反映していただければと思います。
木村部会長:
ありがとうございました。
それでは、まだ御意見もあろうかと思いますが、時間の予定もございますので、以上とさせていただきまして、私の方からかいつまんで吉川理事長に、評価結果をお知らせしたいと思います。
都筑産総研室長:
先ほど委員の先生方からもありましたけれども、今回初めて評価いただいた先生方もございまして、今回の評価に当たりまして基準を新しく変えてやっていただきましたので、例えば特筆すべき事項というのがどういうことなのか、これについてどこを見ればいいのか、それから、この資料とA4横長の資料との関連がよくわからないとかいったことがありましたので、来年に向けて、A3のこの資料につきましては、順調にいっているものと、産総研として特筆すべき成果だというものを分けて、そういうところは特記していただこうと考えております。ここで特記したものをさらにわかりやすく説明する形で当日の資料には説明していただくんですが、A3の資料とA4の資料との関連を明確にさせていただいて、評価業務の効率化をできるように工夫、改善をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
木村部会長:
よろしいですか。産総研の方にお入りいただいて。
よろしくお願いします。
赤池委員:
住田課長がおっしゃられたみたいに、異分野融合がミッションであるんだったら、技術化のためのアーキテクトとか、黒木委員が御提言されたような仕組みをつくるための産業化のアーキテクトとか、そういうのが絶対要るんじゃないかと思います。逆に言うと、伊藤先生なんかに、どんな課題を抱かれたかなど、お話を引き出された方がいいと思います。

〔産総研入室〕

木村部会長:
では、よろしゅうございましょうか。
評価結果が出ましたので、まず評価結果について御報告申し上げます。
極めてデモクラティックに議論が進みまして、資料2-1でごらんいただけますように1ページ、IIのところが評価Aでございます。それから、右の方へ参りまして業務運営の効率化に関する事項がAで、財務内容の改善に関する事項がBでございます。
それで、一番大事な総合評価のところが、今年からフォーミュラーで計算するようになっていますので、それぞれの委員の評価をもとに計算しました結果が一番左に出ておりますが、総合的に、評価はAということになりましたので御通知申し上げます。
それから、いろいろな御意見が出ましたので、うまくまとめられるかどうかわかりませんが、簡単にお伝えしたいと思います。
まず、産総研は国の政策に沿った研究機関であるので、そこのところを改めて認識して研究を進めてほしいという意見が出されました。専ら長期の研究を行う大学とは違った研究機関であるということですね。さはさりながら、産総研も長期の研究を展開していますので、産総研が研究のハブになって、大学、企業とさらに連携を深めて、産総研が主体的リーダーとなって国の政策にのっとった研究を、大学その他を巻き込んでやってほしいというコメントが出ております。
それから、例えばバイオの分野等で非常にすばらしい研究がなされているんですが、未だに産業界との距離が遠いように思うということで、産業技術アーキテクト等を設置されて距離を縮める努力をされていると解釈しますけれども、さらにその辺のシステムを拡充されて、産業界へつなぐ努力をして頂きたいというコメントがございました。
それから、地域センターの方向性が、いただいた資料だけではよくわからないということで、地域センターの機能と役割をもう少しはっきりした方がいいのではないかという御意見が出ております。
それから、産総研発足当時に比べると大学との連携が相当強まっていますけれども、いまだに産総研と連携の研究ができるというのを知らない大学も多いようであるということで、ぜひその辺の広報をきちんとやってもらいたいという意見が出されました。ことに地域との連携ですね。それも可能であるということについては、声を大きくして広報される必要があるのではないかという御意見がございました。
それから、企業から見て、企業が産総研の研究に興味を持つといいますか、後押しするためには、研究のスピードと、その成果の事業化、そこのところを加速化する必要があるのではないかという御意見も出ております。
また、先ほど出た広報については、ホームページ、あるいは、新聞記事、そういうところではうまくいかないので、やはりヒューマンネットワークをつくる必要があるのではないかという御意見がありました。一番効果が大きいのは人間の双方向の派遣ではないかということです。民間から派遣される、またこれはなかなか難しいようですが、産総研から民間へ行くというようなことを頻繁におやりになればお互いのコミュニケーションがよくなるのではないかということです。また研究のターゲットを立てた場合に、ロードマップが必要になるんですけれども、それを民間と共同でやることも必要ではないかという提案が出ております。
業務運営の効率化については、いろいろな取り組みをされていて、組織の変革というのを非常にやられているのですが、変革疲れというのが、出ている可能性があるということで、その辺は相当慎重に取り組まれる必要があるのではないかという御意見もありました。
さらに、イノベーションについては、産総研としてのイノベーションというのは何であるかという具体化が必要ではないかという御意見が出ております。イノベーションも時代によって変わるので、嗅覚を鋭くして、産総研としてのイノベーションは何かということを絶えずお考えいただく必要があるのではないか。
甚だまとまりませんが、以上のようなコメントが出ております。
吉川理事長、1つ1つについて御返答は要らないと思いますが、全体的なことで。
吉川理事長:
お答えということではありませんけど、本当に的を射た御指摘、コメントをいただきましたことを感謝いたします。
その前に、日ごろの評価に感謝いたします。
今お話をいただいたこと、全体的に申し上げますけれども、私たちも、第1期を振り返ってみると、中を固めるというか、一体これはどういう研究所であるべきなのか、組織も、中にいる研究者たちの意識も、具体的な政策も含めて、どうやれば国の目標に合った研究所になるかということを議論しながら進めてきているということで、基本的なデザインを第1期の初期に行って、それをどうやって実現するかということで来たわけですけれども、第2期は、そういうことがある程度完成した中で、日本の中で産総研がどういう役割を果たすのかということを主体に考えていこうということで、今の御指摘、コメントにもありましたように、私どもとしてもネットワーク・オブ・エクセレンスというような概念を使って、日本の中にある研究拠点である諸大学、さらには先端技術で新しい分野を開拓する産業、そういったところとどういうネットワークをつくるのか、その中で産総研の位置づけはどうあるべきなのかということを主体に、第1期である意味では達成した我々の存在意義というものを中心にしながら、それを実現する、そういうことをやってきたわけでございます。
そういうことで、今日いただきました御指摘は、1つ1つが大変有意義なことでございまして、まさにそのような形で実現していきたい。今ありましたバイオにおける産業界との距離が大きいとか、大学との連携の問題、研究のスピードの加速化、ロードマップの共同制作といった項目は、まさに私たちも手がけていることでございまして、確かにそういう意味では途上ということですので、今日のお話を、励ましをいただいたというふうに感じて、ますますその方向で努力したいと思います。
木村部会長:
ありがとうございました。
それでは、評価については以上といたしまして、あとは、やや事務的な議題になりますが、議題の3に移らせていただきます。

(3)中期目標、中期計画及び業務方法書の変更について

木村部会長:
中期目標、中期計画及び業務方法書の変更について、事務局から御説明をお願いいたします。
都筑産総研室長:
資料3をご覧いただきたいと思います。産総研法改正に伴います中期目標、中期計画の変更でございます。
説明する前に、一番最後のページにございますように、通則法の第二十九条、三十条、二十八条におきまして、これを決める前に評価委員会の意見を聞くことになっておりますので、今回お諮りするものでございます。七条、九条の件につきましては先ほどと同様で、部会の決議をもって委員会の決議とさせていただくことにしております。
1枚戻っていただいて、産総研法の改正でございます。新旧対照表をつけさせていただいております。5ページでございますが、産総研法の業務の範囲のところに、五として産業技術力強化法に規定します技術経営力の強化に寄与する人材を養成し、その資質の向上を図り、その活用を促進するという業務を追加したということでございます。この業務を追加したことに伴います関連の規定の改定でございます。
1ページ目に戻っていただきまして、2番目でございます。産総研における人材育成ということで、産総研の特性を生かして人材を育成するということで、特に研究の現場において人材を育成することが重要であるということでございます。これまでもいろいろ取り組んできているところでございますが、この取り組みを充実強化していくということでございます。
3.でございますが、中期目標、中期計画の考え方ですが、中期目標につきましては、産総研における人材育成は研究の現場において行うものであることを明確にする。それから、中期計画につきましては、こういったことを踏まえて、産総研としての具体的な取り組みの内容として、企業、大学等から研究者、ポスドク等を受け入れ、育成して、企業において活用する。それから、産総研と企業との人事交流等により、産総研の研究者を企業において活用する。こういったようなことを記載しております。
それから、業務方法書につきましては、法律を踏まえた形で研究所の実施業務を規定させていただく。明確にするというものでございます。
具体的な中身は2ページ目にございまして、まず中期目標のところにつきましては、II.の1.の(4)という形で記載させていただいております。技術経営力の強化に寄与する人材の育成ということで、研究開発を通じた人材の育成という表題にさせていただいております。幅広い分野での基礎から製品化に至る双方向かつ融合的な研究を行う産総研の特長を生かしまして、研究開発の現場において人材育成を行うというようなことを記載させていただいております。
3ページでございます。これらを踏まえ、具体的な計画といたしましては、ポスドクや企業からの研究者を、研究に従事させることによって育成していく。それから、産総研から産業界への人材派遣などの産業界との交流によって人材を育成していく。こういった中身を記載しております。
それから、次の4ページ、業務方法書でございますが、法律を踏まえ、業務の中身を記載させていただいているところでございます。
説明は以上です。
木村部会長:
ありがとうございました。
5ページで御説明いただきましたように、産業技術総合研究所法が変わりました。これは産業技術力強化法というのができたためでありまして、人材養成という項が入ったということで、それに従いまして2ページの中期目標に4として新しく入るということ、同時に、業務方法書も第5章の19条が入るということでございます。
いわば事務的なことでございますけれども、よろしゅうございましょうか。

〔「異議なし」の声あり〕

木村部会長:
ありがとうございました。
それでは、「適当である」と判断したとお答え申し上げます。ありがとうございました。
また、これも、ここで御承認いただきましたけれども、財務当局との協議の中で若干の文言の修正等が出るかもしれませんので、先ほどと同様、私と事務局に最終的な取りまとめをお任せいただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

〔「異議なし」の声あり〕

木村部会長:
ありがとうございました。

(4)役員の給与規定の変更について

木村部会長:
それでは、最後の議題でございます。役員の給与規定の改正についての検討でございますが、事務局から説明をお願いいたします。
都筑産総研室長:
資料4に基づきまして役員の給与規定の改正について御説明させていただきます。
まず一番最後のページでございます。本件につきましては、通則法の五十二条に基づき、独立行政法人におきましては役員の報酬の基準を定めた場合には、経済産業大臣に届け出て、公表しなければならない。届出を受けました経済産業大臣は、評価委員会に通知するものとしてございます。五十三条でございます。その通知に対して、評価委員会におきましては、社会一般の情勢に適合したものであるかどうかについて、主務大臣に対し、意見を申し出ることができるということでございます。これらの規定に基づいてお諮りするものでございます。
ちなみに、届出ということでございますので、7月1日付でこの規定自身は施行されております。
1ページ目に戻りまして、恐縮ですが、日付が19年6月20日になっております。これは7月5日の間違いでございますので、よろしくお願いいたします。
給与規定の改定でございますが、まず現状で、常勤役員の職責手当については支給額の25%となってございます。
改正の趣旨でございますが、産総研の研究者は非常に多うございまして、数千人、常時約4,000 人、延べ人数で8,000 人から1万人の研究者が活動しております。予算規模も約1,000 億ということで、非常に大きい規模となっておりまして、コンプライアンスの遵守でありますとか、イノベーション創出に向けたさまざまな活動、それから研究不正リスクの管理といった事務部門の一層の強化が必要であるということでございます。一方、人件費の増大は難しいので、効率的かつ効果的な組織運営も必要。こういったことを踏まえまして、役員として識見の高い優秀な人材を外部から確保する観点から、役員の給与につきまして柔軟に対応することができるようにしたいということでございます。これにより有能な人材の確保を図りたいということです。
改正の内容でございますが、先ほどありました職責手当の25%に、さらに25%上乗せして、50%までを上限として、理事長が必要があるときに決定することができるという規定を設けたいというものでございます。
2ページ目に具体的な案文、3ページ目に規程の本文を添付させていただいております。以上でございます。
木村部会長:
ありがとうございました。
いかがでございましょうか。
これはどこからもクレームがつかないんでしょうね。独立行政法人は法人の中で給与が決められるようになっているんですけれども、これについていろいろなことを言ったという経緯もありますので、ちょっと心配していますが、大丈夫ですか。
都筑産総研室長:
優秀な人材を確保するために必要であるということでございます。
木村部会長:
わかりました。
いかがでございましょうか。よろしゅうございましょうか。
今、先生方の給与の問題が初中等教育について問題になっていますが、給与を下げると非常にモラルが下がりますね。今、東京都などでは管理職に手を挙げる先生方が非常に少なくなっています。苦労だけ多くてメリットが少ないということでしょうね。東京都は工夫して、国より少しだけ余分に手当をつけているんですが、こんな手当ではということで、管理職に手を上げる人が激減しているという状況です。この辺のことは相当慎重に考えていかなければいけないと思いますが、よろしゅうございましょうか。
それでは、これでお認めいただいたということでよろしいですね。
ありがとうございました。

(5)その他

木村部会長:
これで準備いたしました議題は終わりましたが、事務局、何かその他としてございますでしょうか。
都筑産総研室長:
事務局から、最近の動向ということで、資料5、資料6に基づきまして御説明をさせていただきます。一括して説明させていただきます。
まず資料5-1でございますが、経済財政改革の基本方針2007、いわゆる「骨太の方針2007」でございますが、1枚めくっていただきまして、経済財政諮問会議で決められたわけでございますが、目次を見ていただきますと、第3章の中で5.に独立行政法人等の改革というのが記載されてございます。
2ページ目に移りまして、具体的な中身でございますが、独立行政法人の改革につきましては、制度創設後のさまざまな改革と整合的なものとなっているかということにつきまして、原点に立ち返って見直すということが記載されてございます。
改革のポイントということで、すべての独立行政法人について、「独立行政法人整理合理化計画」を策定することが決められております。
次のページでございます。具体的な策定のスケジュールでございます。(2)に書いてありますように、平成19年内に策定するということが決められました。
それから、見直しの進め方ということで、(4)でございますが、整理合理化計画の具体的な策定方針を速やかに策定し、まだ策定されておりませんけれども、これを踏まえて主務大臣が全法人についてそれぞれ、産総研であれば産総研の整理合理化案を8月末に策定するということが決まっております。一番最後のところでございますが、これらを踏まえまして、平成19年内に行革推進本部において内容を取りまとめて、「独立行政法人整理合理化計画」を策定することになってございます。
一番最後に資料5-2ということでつけさせていただいております。これは6月28日に開催されました28回の行政減量・効率化有識者会議の資料でございます。先ほど申し上げたことが記載されて、今後これに則って検討されていくということでございます。
こういったことを踏まえ、必要に応じまして委員の先生方に意見を求めることがあるかと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
それから、資料6でございます。「産総研に関連する最近の主な政策動向について」ということで、「イノベーション25」、それから「経済成長戦略大綱」、「知的財産推進計画」、それから木村部会長が分科会長でございます産業技術分科会の報告の関連するところを抜粋させていただいております。
1ページ目でございますが、「イノベーション25」におきましては、上からいきますと、例えば公的部門における新技術の活用促進ということで、公的部門が新技術の調達をしていくという取り組みを進めるべきであるということが言われております。それから、人材の流動化ということで、スピンアウト、スピンオフの仕組みを検討して、早期の導入を目指す。それから、(8)にありますように、地域における公的研究機関を含めますネットワークの強化が大事である。それから、(9)にございますように、研究開発が社会に与える影響を定量的に計測・評価するシミュレーションモデルを作成するということがうたわれております。産総研においてもこの取り組みを行っております。それから、ポスドク等の積極的活用を慫慂する。
2.の(4)でございますが、研究開発独立行政法人の研究開発活動ということで、さまざまな改革をしていくことが必要であるということが書いてありますが、この中で、下から6行目ですが、知的財産の収入につきまして、目的積立金につきまして、今まで財務省からいろいろと査定を受けてきたわけですが、知的財産収入に基づく利益については全額を目的積立金として使用できるようにするということがうたわれております。
それから、次のページでございますが、「経済成長戦略大綱」でございます。最初のところは調達ですね。環境の整備、新技術の調達を行っていくことが大事だ。それから、社会への影響度の計測・評価の仕組みの実現が大事だということがうたわれております。
それから、3.の(5)の(2)ということで、バイオ燃料の持続可能な開発・普及等の新エネルギー協力ということが挙げられております。
その下に生産性の向上ということで、サービスの中におけるイノベーション、サービスサイエンス、サービスの研究を行うための拠点を整備するということで、産総研もこういった形でのサービス研究を行うことを検討しているところでございます。
それから、3ページで、地域の公設試験研究機関の連携、取り組みを強化していくことが大事だ。そういったようなことが書いてございます。
それから、4ページに行きますが、産業構造審議会の産業技術分科会の報告で、今取りまとめ中で、近々発表されることになりますが、その中で産総研についてもいろいろ書かれてございます。最初のところは制度改革で、5ページ目でございますが、産総研のイノベーション創出モデル。産総研の研究は有力なモデルということで、これらを引き続き進めていくことが大事だということが書いてございます。
それから、4.の(3)で、ベンチャー企業の新技術の公的率先調達を進めるべき。それから、社会貢献度についての定量的な評価を進めるべきである。産総研においても、先駆けてこれらを開発して普及を図るということが、6ページに記載させていただいております。
それから、5.のところにありますが、ネットワーク・オブ・エクセレンスの構築、あるいは「産業技術アーキテクト」に対する要望、今後の期待なども記載させていただいております。
それから、イノベーション人材の育成ということで、先ほど法律改正に基づいて業務追加をいたしましたが、これにつきましても産総研としてきちんとした人材を育成していただきたい旨の記載をさせていただいております。
次の7ページでございますが、産総研の中の中小企業、地域イノベーションの推進ということで、「産総研イノベーションハブ」の構築をしていくべきである。地域の力と資源だけではできないような、産総研しかできない取り組み、広域の連携でありますとか、産総研のいろいろなポテンシャルを地域につなげていくといったことが必要である。それによって地域センターを窓口としながら産総研全体として地域イノベーションを加速していくことが大事であるといったことを記載させていただいております。
以上でございますが、こういったことがいろいろなところで書かれておりまして、政策当局からも産総研に対して、こういった点について積極的に引き続き取り組んでいただきたいということでございます。
以上です。
木村部会長:
ありがとうございました。
ただいまの御説明に対しまして御質問等ございますでしょうか。
よろしゅうございますか。
それから、きょう出していただきました評価結果については、7月18日に経産省全体の独法の評価委員会がございますので、ここで産総研については私から御報告を申し上げて、御審議をいただき、了承を得ることになっております。その結果については先生方へ改めて送付させていただきますので、よろしくお願いいたします。
よろしゅうございましょうか。
本日はどうもありがとうございました。

閉会

 
 
最終更新日:2008年2月28日
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