経済産業省
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独立行政法人評価委員会産業技術総合研究所部会(第18回)-議事録

日時:平成20年7月4日(金)13:00~

場所:経済産業省別館10階1020会議室

議事概要

  • 木村部会長

    お暑うございます。定刻になりましたので、ただいまから「独立行政法人評価委員会 第18回産業技術総合研究所部会」開催をさせていただきます。

    本日の議題(1)は「平成19年度財務諸表等について」であります。これについてはご報告を伺うことになります。(2)は「委託事業に係る不適切な手続きによる支出について」ですが、これに関しては少しご意見を伺いたいと思います。主要議題は(3)でありまして、「平成19年度業務実績評価について」です。

    それでは、まず事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

  • 都筑産総研室長

    配付資料を確認させていただきます。

    まず資料1-1として「平成19年度財務諸表等」でございます。分厚い資料ですが資料1-2として「平成19年度事業報告書」でございます。資料1-3といたしましては「平成19年度財務諸表等の報告(説明資料)」でございます。資料1-4が「財務諸表等に係る関係法令(抜粋)」でございます。

    資料2-1は、産総研プレス発表資料で「産総研における不適切な手続きによる支出に係る調査結果について」、資料2-2が、これは経済産業省のプレス発表でございまして「(独)産業技術総合研究所による委託事業に係る不適切な手続きによる支出に対する措置等について」でございます。

    資料3-1が「平成19年度業務実績に関する評価表(項目別の評価とコメント)」、資料3-2が「平成19年度業務実績評価(案)」でございます。

    参考資料1といたしましては「独立行政法人産業技術総合研究所の業務の実績の評価基準」、参考資料2につきましては「研究開発力強化法」の概要でございます。

    資料3-1と資料3-2は委員の方々に配られております。

    以上です。

  • 木村部会長

    資料はよろしゅうございましょうか。

    (「はい」の声あり)

    それでは、早速でございますが、議事次第に従いまして議題(1)から始めさせていただきます。「平成19年度財務諸表等について」の取り扱いについて、まず事務局からご説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

  • 都筑産総研室長

    財務諸表等の件でございます。資料1-4をご覧いただきたいと思います。関係法令を抜粋させていただいております。

    独立行政法人通則法第三十八条の三項におきまして、「主務大臣は、第一項の規定により財務諸表を承認しようとする時は、あらかじめ評価委員会の意見を聴かなければならない」となっております。

    それから、経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程の第7条によりまして、「財務諸表の承認については、分科会の議決をもって委員会の議決とすることができる」。また、同規程第9条におきまして「部会長は、分科会長の同意を得て、部会の議決をもって分科会の議決とすることができる」となっております。

    産業技術分科会長であります木村部会長の同意を得ているところでございます。よって本日、部会としての議決を行うことによって評価委員会の議決をするということになります。

    それでは議題(1)の「平成19年度財務諸表等について」の審議をよろしくお願いいたします。

  • 木村部会長

    いかがでございましょうか。ただいまご説明のとおりであります。私は事前に見て同意をしておりますが、特に何かここでご意見等賜ることがございますでしょうか。よろしゅうございますか。

    (「はい」の声あり)

    それでは、この場で部会としての議決をする、認めるということにさせていただきます。ありがとうございました。

    それでは、「平成19年度財務諸表等について」、具体的な説明をお願いいたします。

  • 脇本理事

    産総研の理事の脇本でございます。私からご説明をさせていただきたいと思います。座って説明させていただきます。

    お手元の縦長の資料1-1、これが「財務諸表等」でございまして、本来これに基づいてご説明をすべきところでございますが、内容が非常に多岐にわたっておりますので、要点を資料1-3、横長の「平成19年度財務諸表等の報告(説明資料)」にまとめさせていただいておりますので、これをもちましてご説明をさせていただきたいと思います。資料に沿ってご説明申し上げます。

    まず1ページでございますが、通則法に基づく財務諸表とは1ページのように構成されているということでございます。これは省略させていただきます。

    2ぺージでございますが、「財務諸表の添付書類」というのは、法律で2ページのように決められているということでございます。

    次の3ぺージでございますが、通則法に基づきます財務諸表等の承認プロセスは3ページのようになっております。すなわち産業技術総合研究所が作成しました財務諸表等を主務大臣たる経済産業大臣に提出いたしまして、大臣は、その承認に当たって評価委員会の意見を聴くということとされておるところでございます。

    次の4ページでございます。「産業技術総合研究所の会計方針」ということで、全体の大きな方針でございますが、運営費交付金収益の計上基準につきましては、独法の会計基準におきましては業務達成基準、期間進行基準、費用進行基準という3つの基準があるわけでございますが、当研究所では、他のほとんどの独法と同様に費用進行基準を採用させていただいております。

    費用進行基準とは、費用が発生した場合、その費用の額と同額を運営費交付金収益にすることにしております。このため、運営費交付金財源により利益が生じることはないという仕組みになっているわけでございます。

    減価償却の会計処理につきましては、従来から定額法を採用しております。

    引当金につきましては、従来から貸倒引当金、退職給付引当金を計上しておりましたが、平成19年度決算から適用の独法会計基準に基づきまして、新たに受託研究の財源により賞与を支給する場合は、賞与引当金を計上することといたしました。

    消費税等の会計処理につきましては、従来から税抜き方式を採用しております。

    固定資産の減損につきましては、従来どおり固定資産の減損に係る独法会計基準を適用いたしております。

    5ページでございます。まず第一に「貸借対照表」でございます。前事業年度まで資産の部、負債の部及び資本の部の3部に区分して表示しておりましたが、独法会計基準の改定に伴いまして、今年度より資本の部を純資産の部に変更して表示しております。また、減損が認識された土地につきましては、当事業年度から取得価格及び減損損失累計額を併記する方法に変更いたしております。

    まず資産の部でございますが、平成19年度末における貸借対照表の資産総額は3,658億円であり、国からの現物出資、独法設立後に施設整備費補助金や運営費交付金及び受託研究費等を財源に取得した固定資産が約94%を占めております。金融資産であります現預金等につきましては、現金及び預金が149億円、未収金が75億円で、合計224億円になっております。この資産は平成20年4月以降に出金する未払い金146億円、運営費交付金債務48億円、前受金14億円などそのほとんどが4月以降短期間に支出する予定の使途が決まったものでございます。

    それから固定資産につきましては3,421億円でありますが、研究機器の減価償却も進んでおり、全体として前年度と比較いたしまして77億円の減少となっております。このように多額の固定資産を所有しておりまして、有効利用の観点からの検討は重要であると認識しているところでございます。無形固定資産の主なものは、特許権等を取得するために要した弁理士等への手数料でございます。それから投資その他の資産は、事業所の敷金0.9億円、損害保険契約の長期前払い費用0.3億円、JTBへの旅費委託業務預け金3億円等でございます。

    それから負債の部でございますが、運営費交付金債務につきましては、19年度におきまして国から交付を受けた運営費交付金657億円は、期中における固定資産の取得、人件費の支出等による費用進行により48.1億円の残高となっております。また48.1億円は、19年度において既に契約が済んでいるものであります。その他流動負債につきましては、複数年度契約の受託研究や資金提供型共同研究等で概算払いを受けております前受金14億円が主なものであります。

    固定負債の資産見返負債につきましては、独法特有の負債科目であり、運営費交付金により資産を取得した場合などに資産計上を行う時、相対する科目として同額を試算見返負債として計上するものであります。なお、この負債は減価償却の進行に伴って減少していくものでございます。

    それから純資産の部でございますが、資本金につきましては国からの現物出資の累計額ということになっております。資本剰余金につきましては、施設整備費補助金により取得した資産の936億円から、国から現物出資を受けた資産及び施設整備費補助金により取得した資産の損益外減価償却累計額801億円と、18年度に計上しました損益外減損損失累計額2.4億円を控除いたしました133億円となっております。利益剰余金につきましては、13年度から18年度までの受託事業などの固定資産の未償却残による利益の残額165.3億円、17年度及び18年度の利益処分におきまして、経済産業大臣から承認を受けました目的積立金の残額3.6億円及び19年度の損益計算書から算出された当期末当期未処分利益21.3億円の合計でございます。利益剰余金につきましては高水準となっておりますが、キャッシュ性のものは目的積立金などの約8.5億円であり、ほとんどは固定資産の未償却残等によるものでございます。なお、当期未処分利益につきましては後ほどご説明を申し上げたいと思います。

    続きまして6ページ、「損益計算書」でございます。

    まず計上費用でございますが、損益計算書の研究業務費につきましては、産総研法第11条第1項に規定する第1号~第5号までの業務に要しました経費で、鉱工業、科学技術研究開発、地質の調査、計量標準、技術指導及び成果の普及、産業技術力強化法第2条第2項に規定する技術経営力の強化に寄与する人材養成の各業務ということになっております。一般管理費につきましては、1号~5号業務に属さない管理部門等にかかわる経費ということでございます。

    経常収益でございますが、運営費交付金収益につきましては、運営費交付金を財源とした費用が発生した時に、同額を収益化した額で663.1億円であります。この663.1億円には、18年度の運営費交付金債務を収益化した50.9億円が含まれております。物品受贈収益につきましては、法人設立時に国から承継いたしました備品や、設立後に寄付を受けました備品の当期における減価償却費と同額を収益化した額で15.3億円でございます。知的所有権収益につきましては、当所が所有する特許権等をTLOである産総研イノベーションズを通じて利用された使用料収入の4.2億円でございます。研究収益につきましては、資産提供型共同研究収入の26.1億円のほか、計量標準供給業務、計量教習業務による手数料収入が2.0億円、地質図幅等の頒布収入が0.5億円、特許生物寄託手数料収入が0.6億円、産学官連携活動の一環として当研究所の施設内で連携先が共同研究などを行う時の経費負担収入など4.2億円ということでございます。受託収益の内訳といたしましては、国等のものからが107.7億円123件、NEDO等からが104.6億円、576件、民間からのものが4.7億円、96件ということでございます。その他として13.3億円がございますが、これは土地建物物件貸付業や個人グラントである研究助成金のうち所属機関に納付される間接経費などの収入が主なものでございます。

    それから臨時損失、臨時利益等でございますけれども、経常費用、経常収益のほかに臨時損失、臨時利益がございます。臨時損失につきましては、固定資産の廃棄処分により発生する除却損が主なものでございます。臨時利益の大部分につきましては、臨時損失の固定資産の除却損に対応させるため収益に振りかえる処理を行ったものでございます。損益計算上、経常収益から経常費用を差し引くと経常損失の5.4億円となります。この経常損失に臨時損失及び臨時利益を加えまして当期純損失5.1億円となっております。経常損失及び当期純損失の要因といたしましては、受託収益の減少に伴い固定資産の取得が減少したことによるものでございます。

    前中期目標期間繰越積立金取崩額につきましては、第1期に受託事業などにより取得した固定資産の減価償却費及び受託相当額として19年度において取り崩した額26.4億円でございます。当期純損失に前中期目標期間繰越積立金取崩額を加えまして、当期総利益21.3億円になっております。

    続きまして7ページでございますが、これはキッャシュフローだけを取り出しました「キャッシュフロー計算書」でございます。財務諸表に集約されました期中の取り引きのうち資金の移動を伴うものを取り出して整理したものがこのキャッシュフロー計算書でございます。

    資金期末残高149.2億円は、貸借対照表の現金及び預金の額と一致しております。運営費交付金収入や人件費支出は業務活動に、それから施設整備補助金収入や固定資産の取得による支出は投資活動に含まれております。

    続きまして8ページでございますが、「利益の処分に関する書類(案)」でございます。損益計算書で算出いたしました当期総利益の処分につきましては、利益の処分に関する書類(8ページ)でご説明申し上げます。

    当期総利益21.3億円のうち18.6億円は、受託事業にかかる費用と収益の差、すなわち受託事業におきます資産取得を原因とする利益であり、これを「期ずれの利益」と一般的に称しております。その額は積立金に計上しております。この積立金につきましては、資産の減価償却が進行することにより20年度以降に取り崩し対象となるものでございます。残り2.8億円につきましては、経営努力に基づく利益として中期計画に記載した剰余金の使途に従いまして研究施設等整備積立金とさせていただきたく、経済産業大臣の承認申請をしているところでございます。

    この2.8億円の内訳は、次の9ページに示してございますが、大部分は特許権等の利用料収入ということでございます。

    それから続きまして10ページでございます。「行政サービス実施コスト計算書」でございます。これは、独立行政法人に固有の概念でございまして、損益計算書ではとらえていないものを含めまして国民の負担に帰せられるコストを算出するものでございます。すなわち損益計算書上の費用から運営費交付金に起因する収益以外の収益、受託収入等を除外し、損益計算書に登場しない国民の負担に帰せられるコストを加算したものになります。

    なお、引当外賞与見積額につきましては、平成19年度決算から適用の独立行政法人会計基準の改定に伴いまして当事業年度より平成20年3月末の引当外賞与見積額から平成19年3月末の引当外賞与見積額を控除した額を計上しておるものでございます。

    VIの機会費用につきましては、当研究所が無償貸し付けを受けております国有財産、例えば経済産業省のフロアを、近隣の賃貸料を参考として算出した額を、そのほか政府からの現物出資等の額につきましては、国において運用した時の収益になるであろうと算定した額を機会費用として算出し、行政サービス実施コストに計上しておるところでございます。

    それから11ページ~14ページにかけまして、収入と支出の決算額をグラフ化してございます。収入の部でございますけれども、受託収入とその他の収入が自己収入に当たります。平成19年度の自己収入は、運営費交付金対比で約41%になっております。

    12ページでございますが支出の部は、基本的に産総研法第11条の業務区分、受託経費毎に整理してございます。

    なお、収入の内訳につきましては13ページと14ページに掲載させていただいております。

    13ページでございますけれども、先ほどの受託収入216億円の内訳を書いたものでございます。経済産業省からの受託が72億円、文部科学省からの受託が22億円、その他省庁が6億円、NEDOからの受託が75億円、その他公法人等が34億円、民間企業受託が5億円ということでございます。

    「その他収入内訳」は14ページでございまして、建物及び物件貸付料収入が約7億円、それから資金提供型の共同研究収入が28億円等々ということでございます。

    財務諸表等の主要なポイントは以上でございます。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。

    これについては、監事の監査報告をいただく必要があります。財務諸表等については鈴木監事から、整理・合理化計画指摘事項への対応等については石野監事からご報告を伺いたいと思います。それでは鈴木監事から、よろしくお願いいたします。

  • 鈴木監事

    ご報告いたします。独立行政法人通則法第19条第4項の規定に基づきまして、独立行政法人産業技術総合研究所の平成19事業年度に対し監事監査を実施いたしましたので、その概要を報告いたします。

    監査は、私鈴木と石野の両名で行いました。

    まず監査の概要でございますが、平成19事業年度における財務諸表、決算報告書及び事業報告書等について監査を実施いたしました。また、法人における重要な会議などに出席いたしまして法人の組織及び制度全般の運営状況についても監査を実施いたしました。

    監査の結果でございますが、貸借対照表、損益計算書等の財務諸表につきましては、独立行政法人会計基準や一般に公正妥当と認められております会計基準に準拠して作成されており、適正に表示しているものと認められます。事業報告書につきましては、法人の業務運営の状況を正しく示しているものと認められます。決算報告書につきましては、予算の区分に従って決算の状況を正しく表示しているものと認められます。会計監査人の監査につきましては、会計監査人から監査報告書についての説明を聴取するとともに会計監査人からも「平成19事業年度の財務諸表、決算報告書等は適正である」との意見表明を受けております。事業の運営及び執行につきましても、年度計画に基づき適正に実施されているものと判断されます。

    次に、整理・合理化計画での指摘事項等への対応につきましては、石野監事より報告いたします。

  • 石野監事

    独立行政法人整理・合理化計画の中で言及されております契約の状況、契約の給与水準、内部統制、保有資産等につきましても留意して監査を実施いたしました。

    その結果でございますけれども、例えば契約につきましては、真にやむを得ない場合を除いてすべて競争契約または公募を実施することとするという改善、あるいは内部統制につきましては、コンプライアンス本部を新たに設け業務の執行状況を点検する組織の強化を図るということなどが行われておりまして、その他も含めまして法人において概ね合理化計画に沿って所要の見直しなり改善策の実施などが行われていると認められると思われます。今後ともこれらの点に十分配慮して業務を実施していくことが肝要であると考えますし、監事監査に当たりましても十分留意して監査をしてまいりたいと考えております。

    監査の概要及びその結果については、今申し上げたとおりでございます。最後に「平成19事業年度の財務諸表及び決算報告書等は適正である」という旨を表明しまして監査報告といたします。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。

    いかがでございましょうか。以上のご説明に対しまして何かご質問等ございますでしょうか。手柴さんどうぞ。

  • 手柴委員

    一つだけ、受託収入内訳の「その他公法人等」の中身、これはJSTが中心ですか。そこの中身を教えていただきたいのですが、説明資料の13ページになります。

  • 木村部会長

    いかがでしょうか。

  • 手柴委員

    13ページの受託収入内訳の公法人の、その内訳、これはJSTが大半と考えてよろしいですか。

  • 脇本理事

    そういうことでございます。科学技術振興機構等が大半でございます。

  • 木村部会長

    よろしゅうございますか。

  • 手柴委員

    はい、ありがとうございます。

  • 木村部会長

    これは、最初のころは、受託収入と一括して表示していましたが、委員の中から公的なものと民間を分けるべきであるという意見が出てきて、こういうふうに分けて記載していただいているのだと思います。

    松重先生どうぞ。

  • 松重委員

    数字そのものではなくて方針的なもので、先ほどの質問にも関係するかと思いますけれども、収入の決算の中で運営費交付金が66億円、3分の2近いですね。やはり受託収入を増やす、ないしはその他の収入を増やすというのがアクティビティをさらに上げるということで重要だと思いますけれども、先ほどの受託収入の中でも、よくみますと、これは経済産業省、NEDO、割合近いところ、それが3分の2ぐらいになりますね。それとあと文科省、公法人という形ですけれども、これは民間の企業の受託も含めてどういう方針、増やす方針といいますか、それに対してどのような取り組みをされているのかというのが1点。

    もう一つ、減損損失関係のところで、今回関西センターの扇町サイトを廃止する理由として、耐震性が低いという形、これは一つの象徴だと思いますけれども、やはりいろいろなところで災害が起きるという中で、かなりの危険なもの、これは大学も同じですけれども、薬物とか扱っていますので、そういったものに対して長期的にどう対応されるのかということを伺いたいと思います。

  • 木村部会長

    では、その2点をよろしくお願いいたします。

  • 脇本理事

    1点目の民間との関係でございますけれども、受託収入そのものの中では民間からの受託は少のうございますが、我々としましては、14ページにございます「資金提供型共同研究収入」、これは28億円ございますけれども、これを、我々の内部の目標としては40億円近くにまでもっていきたいということで、一緒に共同研究をしていく、単に受託するというよりも、そういったことで産官学連携部門が中心になりまして、民間企業等を分担しまして精力的に訪問し産総研の研究を紹介して、これを増やしていくべく努力をさせていただいているところでございます。

    それから2点目の耐震工事等の件につきましては、これは施設整備補助金ということで大きなものにつきましては経済産業省本省から運営交付金とは別枠で整備補助金をいただいてやっていくことになっておりますけれども、また別途我々自身の運営交付金の中でも、軽微なものにつきましてはできるだけ早急に耐震工事を行う、5年ぐらいをめどに建物の補強を行っていくということで、現在計画をつくっておるところでございます。

  • 木村部会長

    よろしゅうございますか。

  • 松重委員

    はい。

  • 木村部会長

    谷川先生どうぞ。

  • 谷川委員

    私は、資金運用の効率性のところでご質問をさせていただきたいのですが、今ご説明いただいた資料では、5ページの貸借対照表、左上の方に資産、現預金149億円とございます。その前の年の最後も大体140億円台で、大体平残が150億円ぐらいありますが、それの運用ともいうべき受取利息とか、そういったもの、この要約表には書いてありませんが、先日評価のために送っていただきました財務諸表の詳細表をみさせていただきましたところ、今日手元に配っていただいております資料1-1の「財務諸表等」、3ページのところにもありますけれども、ここに受取利息というのが載せてあります。真ん中あたりですが、3万2,632円となっています。150億円ぐらいの現預金があって3万円ぐらいしか受取利息がないというのはにわかには信じがたくて、私は単位が間違っていたのかなと思ったのですが、通常一番堅い国債等々で運用してももっと出るはずで、1%としても1億数千万は出るはずですが、どうしてこんなに少ないのかというのはちょっと疑問で、どういう運用方針でされていらっしゃるのかというのをお伺いしたいと思います。

  • 木村部会長

    お願いできますか。

  • 脇本理事

    この貸借対照表の現金及び預金のところでございますが、149億円となっておりますが、これは3月31日という瞬間で切って149億円ということでございまして、実は4月以降、短期、数ヵ月のうちに支払わなければいけない未払い金が146億円を占めておりまして、そのほとんどが短期、すぐに決済が来るものということで、そういう意味で運用することのできないキャッシュということでございます。

  • 谷川委員

    しかしながら一方で未収金というのがあります。未払金というのも、いつ支払わなければいけないかという大体のスケジュールがあると思います。未収金の方もスケジュールでいつごろ入ってくるというのもわかっているはずです。きちんとした管理、すなわち、私は元銀行員ですが、財務とか経理の人が管理していつ収入があっていつ支出があるかというのを厳密に管理して、組織の大きさにもよりますけれども、最低限これだけはもっていなければいけないという預金の数字をみながら、余剰分については絶えず運用していくというのが普通と思います。大体堅いところで国債とかで運用することが多いのですが、幾ら一挙に支出があるといっても、年間を通して3万円ぐらいしか金利が発生しないというのは、ちょっとそれでいいのかなと私は思いますけれども。

  • 木村部会長

    どうぞ。

  • 脇本理事

    財務会計部門の専門から。

  • 大辻部門長

    実は、私ども資金運用はしておりません。13年度当初は資金運用をして500万円ぐらいの運用益がございました。その後、ご案内のとおり利息も下がりまして、それで資金運用という形を今はとってございません。ほとんど決済性預金という形で処理をさせていただいているものですから、ここで運用益というものは生じていないということでございます。

  • 谷川委員

    あまり問題にするつもりはないのですが、たまたま今年の評価のテーマの一つに「資産の効率的運用」というのがあって、それを特にきちんとやれということでしたので、きちんとみた結果そう思ったのです。おっしゃるように決済性のものでもつというのはいいのですが、やはり150億円ぐらいあれば、平残をみていって絶対動かないというやつがあるとすれば、それはせめて国債ぐらい、堅いところで運用すれば500万円といわず1,000万円以上は出るのではないかという気もします。そして、これは不適正というわけでもありませんのでとやかくいうつもりはありませんが、やはり通常の機関であればもう少し考えるのではないかなと思った次第です。

  • 大辻部門長

    ちょっと検討させていただきたいと思います。

  • 木村部会長

    その辺については、総務省は何といっているんですか。

  • 大辻部門長

    少し相談させていただきたいと思いますが、実は14年度当時、利息が随分下がりました。その当時私ども、他の同様な独法と、どのような形がいいだろうと相談しましたが、それからさらに下がって1,000万円以上については保証できないというようなことにもなりましたので、他の独法等とも、どのようにするか相談をしたところですが、そちらの方も決済性預金という形がいいのではないかという形で今まで運用してきたところでございます。

    今先生がおっしゃるように、短い期間でも国債というような形のものが検討できるのであれば、今後検討していくという形にさせていただきたいと思います。

  • 木村部会長

    それでよろしゅうございますね。

  • 谷川委員

    はい。

  • 木村部会長

    ほかに、よろしゅうございますか。変更すべきというご意見もございませんでしたので、部会としては「適当である」とお認めしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

    (「はい」の声あり)

    そういたしますと、冒頭お決めいただきましたように、この決定が評価委員会の決定ということになりますので、よろしくお願いいたします。

    なお、財務省とのやり取り等で、財務諸表等について一部の修正がある場合があります。過去にも若干あったように思いますが、そのような場合には私と事務局に判断をご一任いただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

    (「はい」の声あり)

    はい。ありがとうございました。ではそのようにさせていただきます。

    それでは次へ参ります。次の議題は、「委託事業に係る不適切な手続きによる支出について」、本日、新たな情報の公表を予定しているということでございますので、まず説明を産総研の脇本理事、それから経産省からの説明を都筑室長からお願いをいたします。資料は2-1と2-2でございます。よろしくお願いいたします。

  • 脇本理事

    それでは、資料2-1に基づきまして産総研からご説明をさせていただきます。

    先に資料2-1の5ページを繰っていただきたいのですが、5ページにございますように、前回の委員会におきまして「産総研における不適切な手続きによる支出等について」ということで、4月18日に私ども発表させていただいたものを古賀理事からご説明させていただいたことをご記憶かと思いますけれども、ここにございますように経済産業省等から受託いたしました外部資金等におきまして、研究用の消耗品等の購入につきまして不適切な手続きによる支出等を行ったという事実が判明したということで、関係機関へ報告を行うとともに不適切な手続きによる支出等を行った研究者の処分を行ったことをご説明したところでございます。

    5ページの3.の「調査結果」にありますように、「不適切」ということの意味でございますけれども、(1)にございますように、研究用消耗品を、本来は納入前に発注等の手続きを行うべきところを、研究用の消耗品等の納入が行われた後に手続きを行ったというような例、(2)は、発注とは異なる研究用消耗品等を納入しておったというような例、それから(3)で、契約変更等の手続きをしないで、年度を越えて研究用の消耗品を納入したような例があったということで、前回ご説明をさせていただいたところでございます。

    1ページに戻っていただきまして、本日、先ほど発表をさせていただいたわけでございますけれども、実は、4月18日付の発表といいますのは、ある業者に関連する発注ということだったわけでございますけれども、これの発表をした時に関係方面から、同様な不適切な手続きによってほかの職員はやっていないのか、あるいはほかの関係業者はそういったことがないのか、きちんと調査すべきだということをいわれまして、1.の「概要」に書いてございますが、同様の事例がないか、全職員及び主要な関係受注業者に調査を行ったというのが今回のところでございます。

    2.の「調査方法」でございますが、5月1日現在で在職しております全役職員、契約職員等も含めまして約6,000名に対しまして私どもアンケート調査をいたしました。99%以上の回収を行ったところでございます。さらに取引件数が多い関係受注業者約1,800社に対しまして書面による調査を行うということ。取引件数上位20社及び無作為に抽出いたしました20社の計40社につきましては、きちんと聞取調査等も実施したということでございます。

    3.の「調査結果」でございますが、前回と同様に(1)(2)(3)と区分をしておりますが、この区分は全く同様でございまして、(1)は、いわゆる「先行発注」と呼ばれるもの、また(2)は、発注とは異なる消耗品の納入、(3)は、「年度越え」と俗に呼ばれるものでございます。

    こういった結果でございますけれども、(2)に書いてございますけれども、17名の研究者及び13社の受注業者が不適切な手続きによる支出等を過去に行ったことが新たに確認されまして、不適切な手続きが含まれていると推定される支出額は約1,800万円ということでございました。なお、いずれの支出におきましても研究目的に使用されており、私的流用を示す事実は確認されておりません。

    それを受けまして4.でございますが、本日、研究者及び納入業者の処分ということで、こういった不適切な手続きによる支出等に関与していたことが判明した研究者17名につきまして、1人に戒告、5人に訓告、11名に厳重注意等の処分を行いました。

    また、上記研究者及び4月18日に処分を受けた研究者を管理監督すべき立場にあった26名(副理事長及び理事4名を含む)を厳重注意等の処分を本日行うとともに業者等に対しまして指名停止措置を行ったところでございます。

    5.の(1)にありますように、「問題の所在」でございますけれども、(1)で、50万円未満の研究用消耗品につきましては、調達請求手続き及び検収手続きの双方が同一研究者にゆだねられておったということが一つの原因であるということでございます。(2)で、受注する業者も正式な契約変更を頻繁に行うよりも、必要な研究用消耗品等を実質的に納入する方が手間がかからないということで、正式な手続きを行わなかったということが考えられるということでございます。

    2ページの一番下の行にございますように「再発防止に向けた対応」ということで、50万円未満の研究用消耗品等の購入につきましても、調達請求者以外の者が検収を行う体制を速やかに整備するということで、具体的に計画をつくってございます。なお、体制が整うまでの間は、財産管理担当管理職員による抜打調査の強化により対応するということでございます。

    また、研究者の事務的負担を軽減する観点から、会計処理手続きの見直しを行うことにより、同種の不適切な手続きが行われることを防止する対策をとる予定でございます。

    あわせまして、年度末における予算の使用方法、変更手続きにつきまして、役職員等への再周知を行ととともに、業者に対しましては不適切な手続きに当たるおそれがある場合には、調達担当部署へきちんと連絡するようにということで周知をする予定でございます。

    また「委託費等の変換」につきましては、経済産業省、文部科学省等の資金提供機関の再確定検査に基づきまして、研究費の返還等の措置に対応することといたしておるところでございます。

    私どもからは以上でございます。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。では、都筑室長お願いいたします。

  • 都筑産総研室長

    資料2-2をご覧いただきたいと思います。最初の方は産総研から説明がありましたので省略いたしまして、1.の「経緯」、(2)でございます。

    産総研で発表した4月18日の分と7月4日の分、あわせた対象事業のうち経済産業省の分、NEDOの分につきまして再確定の検査を行いました。別紙に書いてありますが、全部で10事業でございます。経済産業省が9事業、NEDOが1事業でございます。

    次のページで、「再確定検査の結果」でございます。

    不適切な手続きすべてが返還ということではなくて、このうちで発注とは異なる研究用消耗品の納入、あるいは年度を越えた納入等契約上の問題があるものについて返還をしていただくことにさせていただいております。これにつきましては、研究に使われておって使途については問題ありませんけれども、契約上の問題があるということから返還を求めるものでございます。

    3.の「経済産業省の産総研に対する措置の概要」でございます。

    (1)の「委託費の返還」ですが、経済産業省については9事業合計で1,091万円、NEDOにつきましては1事業で389万円の返還となっております。

    (2)は、先ほど再発防止策の説明がありましたが、この再発防止策の徹底、それから委託費等の執行の適正化につきまして、本日産業技術環境局長から産総研の理事長に対しまして文書で指導をさせていただいております。

    (3)といたしまして、「定期的な検査の実施」でございます。当省といたしましても、再発防止策の実施状況を適切に把握をするとともに委託費の執行状況につきまして定期的な検査、これは途中段階で委託費の執行状況についての検査を行うということでございます。このような措置によりまして再発の防止に努めてまいりたいと考えております。

    以上でございます。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。

    以上のご説明に対しまして何かご意見等ございますでしょうか。どうぞ手柴委員。

  • 手柴委員

    (1)(2)(3)でそれぞれ特徴も違いますし、それに応じて対応策、改善策は当然違ってきますが、ちなみにこのトータル1,800万円、これを(1)(2)(3)で分けますと、それぞれどのぐらいになるかを参考に教えていただけますか。

  • 木村部会長

    わかりますか。

  • 都筑産総研室長

    (1)と(2)と(3)と、実は重複するものがあります。(1)+(2)とか(2)+(3)とかありまして、単純ではないのですが。

  • 木村部会長

    わかりますか、今すぐはわからないかもしれませんね。

  • 手柴委員

    お聞きしたのは、例えば(1)など、先ほど検収者と請求者が一緒だとか、ああいうようなこと、それは発注の時の手続きをきちんと厳格化すれば、あるいはシステム的にやれば防げるはずだと思います。(2)に関しては、これはある意味ではちょっと悪質といいますか、特に予算と発注で種類等が違っているとか、その辺の資料があればと思ったものですから。

  • 木村部会長

    後で各委員にそれぞれの額についてわかる範囲でご通知いただきたいと思います。

    室伏先生どうぞ。

  • 室伏委員

    研究者という立場でこういった事案をみておりますと、気の毒な部分もあると思います。研究をしておりますと、夜遅く急に薬品などが必要になって、翌朝至急届けてほしいというようなことが起こることがあります。そういった場合に、いわゆる決まったとおりの手続きを踏むことが結構難しい現実もあり、そんな時には、私たちは翌朝早くに事務に届けて、「こういう理由で手続きが後先になるけれどもいいですか」と確認をとりますけれども、経験の少ない研究者の中には、その辺の配慮が足りない方もいらっしゃるのだろうと思います。

    ですから、こういった問題が大きく取り上げられて、かなり悪いことをしたようにたたかれているのが少々気の毒に思えます。ただし、国民の税金を使って研究を行っているわけですから、税金を使わせてもらっているのだという意識を持って、いい加減にしてはいけないという意識改革をきちんと図っていただくことは必要だと思います。その上で、突然発注が必要になった場合などには、もう少し緩やかな対処法を考えても良いのではないでしょうか。

    もちろん間違った手続きをしたり、発注と異なるものを納入させておいて、そのまま放っておいたりということは間違ったやり方ですので、しっかりと教育や周知をしていただく必要があるのですけれども、その上で、できるだけやりやすい方法を考えてあげてほしいと思います。

    以上です。

  • 木村部会長

    ありがとうございます。

    松重先生どうぞ。

  • 松重委員

    私も研究をやっているから、同じような立場ですけれども、やはりこれはこれとしてきちんとやらないといけないと思いますね。特に消耗品とかもそうですけれども、やはりシステムを少し検討しないといけないのではないかと思います。同じような消耗品であれば、例えばストックを、できるかどうかわかりませんが、カードでしていって処理をしていくという形にすれば、効率化もできますし、そういった癒着もないと思われます。

    だから、これは単に産総研だけではなくて大学もそうですけれども、そういうふうな消耗品についての効率化等々について検討すべきではないかと思います。

    それから、適正化についてできるだけ早くということですけれども、やはりこれはある程度期限を決めてやらないと、ズルズルになってしまうかなと思います。

    あと、年度を越えて、これもやはり少し緩やかになっておりますけれども、これは非常に難しいといいますか問題ですけれども、ただ、これは意識改革も必要だと思います。我々も3月までだったら3月ぎりぎりまでずっといろいろやって、最後にどうしようということが実はあります。だけれども、それはその対応を少し改めないとどうしてもおさまらない話で、そういった面からすると、先ほどの運用の話もありますが、予算が6月とか9月とかに来て、実際に使うのは、特に設備備品などは3月に支払う。当然その間は金利の運用ができるわけですね。だから、先ほど谷川先生がいわれたように、基盤として、例えば1,000億だったらそのうちの150億か200億は常にあるわけですよ。それを運用するというのは当然あるわけで、月の使用量がどうなっているのか、そういう調査をされているのか、恐らくずうっとやって3月でボーンとふえるという感じだと思います。それを毎年繰り返してやると、やはりこういったのが起こる。

    だから、やはりそういったものは財務の分析も含めて研究者にできるだけ計画的な運用を、そうしますと、先ほどの話も少しは防げるのではないかなと思いますので、その点は検討していただきたいと思います。

  • 木村部会長

    そうですね。ありがとうございました。

    私も大学にいた時には専ら実験をやっていたのですが、使っていた装置は自分たちの手づくりのものがたくさんありました。これが良く壊れるんです。そうすると秋葉原のようなところで部品を買ってこなければいけない。それで誰がお金を出すかというと大学からは現金が出せませんので、しょうがないから自分のポケットマネーを出すことになる。時には一つの部品が10万、20万円することもあり、これはポケットマネーでは、面倒みきれない。ということで、室伏委員のおっしゃったようにこれはシステムの問題として解決していかないとどうにもなりません。最近はどうなっているかわかりませんが、少なくとも私が大学にいた時はそのような状況で、非常に困りました。

    いろいろご意見をいただきましたので、その辺、ひとつ工夫をして、松重先生がおっしゃったように、システムの問題として考えて頂きたいと思います。

    それでは、幾つか注文が出ましたので、その辺のところをくみ取っていただいて、いい方向へもっていっていただければと思います。ありがとうございました。

    引き続きまして最後の議題、一番主な議題になりますが、産総研の「平成19年度業務実績評価について」に進みたいと思います。

    審議中は産総研の皆様にはご中座していただくことになりますが、中座していただく前に何か特にこの点は聞いておきたいというところがございますでしょうか。よろしゅうございますか。どうぞ。

  • 谷川委員

    今回の評価をしていて思ったのですが、研究のパフォーマンスとか、そういったところの評価よりも、今回は特に財務とか少し込み入ったところについてスポットライトを当てて評価するようにという指示がありました。それで思ったのですが、基本的に、例えば資産の効率的運用とか、そういったような話について、我々評価委員にリクエストがありますが、私、先ほどいいましたけれども、現預金とその運用の結果についてのチェックは、この数字でわかりましたので申し上げましたけれども、実際に資産が効率的に運用されているかどうか、無駄がないかどうかというのは、本当をいいますと現場に行って証票をみてチェックしない限りわからないわけで、こういうところで我々に対してそういうことを求められるのがいいのかどうか、これは産総研さんの問題ではなくて、この評価委員会の位置づけだと思いますが、ちょっと難しいなという気がしてない物ねだりではないかと思ったのが一点でございます。

    それから、こういった政策評価についてのやり方ですが、私は前に日本開発銀行におりました時に政策評価の部長として責任者をしていたことがありますが、その時は、まず内部評価、みずから自分たちを評価して、その評価を一応明らかにした上で外部評価の委員の方々に再びご評価をいただくというバランスをとっておりました。

    ですので、私も2年目になりますけれども、膨大な資料を一からみて、それで意見をいえといわれてもなかなかわからないわけで、まず産総研さんが組織として内部評価をされて、それについて我々委員から、そのやり方が適正かどうかというような見方でその評価をする。そしてもちろんのこと、内部の方が気がつかなかったところについても外部の評価委員が付加して指摘する。こういったやり方に本来はすべきではないかと強く思ったものですから、今いらっしゃるうちに申し上げようと思った次第です。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。研究については、1期目の時には、外部評価をほとんど毎年やっておられました。今先生がおっしゃったように、その外部評価の結果を我々がデータとしてもらって、それで評価をするということをやっていましたが、財務関係については、それはやっていないんですね。

    個人的な意見を申し上げさせていただきますと、この我々のやっている評価から財務関係の評価は切り離すべきだと思います。我々はどちらかというと研究の方をみるために選ばれてきたのであって、正直のところ財務関係についてはほとんどわからない。これは総務省の評価のデザインの問題だと思います。

    そういうことも委員長会議で強く指摘はしていますけれども、傾向としては逆になりましたね。谷川先生はおわかりかもしれませんが、我々にはほとんどわからないということで、その辺は今後の課題として受け取っておきたいと思います。

    よろしゅうございますか。

  • 谷川委員

    はい。

  • 木村部会長

    それでは、その件については以上ということで、今の御意見は産総研に対するではなく、評価システム全体に対する注文ということで承っておきたいと思います。

    それでは恐れ入りますが。

    (産業技術総合研究所関係者退室)

    それでは、都筑室長から「評価の進め方について」、ご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

  • 都筑産総研室長

    昨年度に引き続きまして評価についてでございますが、概ね年度計画を達成している場合にはBという評価でございます。B以外の場合には、質または量の面で特筆すべき点、Bの基準と異なる理由を明記することとなっておりますのでよろしくお願いいたします。

    各事業年度に係る実績評価につきましては、部会での審議を行い、その審議結果を7月16日に予定されております親委員会に報告をさせていただいて、この審議を経た上で最終的な評価が議決されることになっております。どうぞよろしくお願いいたします。

    それでは資料を説明させていただきます。お手元に資料3-1と3-2がございます。これに基づいて説明をさせていただきます。

    まず資料3-1「項目別の評価とコメント」でございます。

    1ページは最後に説明いたしますので2ページからご覧いただきたいと思います。この表ですが、各委員の評価とコメントをまとめておるものでございます。

    まず一番目が「総合評価」ということでございます。上の方から、全体的なパフォーマンスは非常によい、研究成果が非常によく出されているといった評価でございます。各分野とも高い研究成果を上げているとか、それから環境・安全マネジメント、予算施行に関しての内部統制も含め問題があったので、早急にチェック体制の確立が必要だといったようなご意見がございます。

    評点でございますけれども、Aが2人、Bが4名になっております。

    次は4ページをご覧いただきたいと思います。これはサービスの分野でございます。「国民に対して提供するサービス」ということで、そのうちの「質の高い研究成果の創出とその活用のために講ずる方策」、いわゆる研究開発のマネジメントの部分でございます。全体での評点は20%の部分でございます。

    一番上の委員の方は、北海道センターでの取り組みは非常によかったというご評価をいただいております。2番目の方は、共同研究資金が非常に多くなって特許実績も収入の実績も大幅な増加になっているという点を評価されております。

    3番目の方は、サービス工学研究センターあるいは産業変革研究イニシアチブといったような産総研ならではの事業だということでございます。ただし、このような努力が上滑りにならないように役職員全体で意識を共有して成果を上げるための体制づくり、メリハリのきいた評価システム、インセンティブシステムといったものが必要ではないかといったことが挙げられております。それから地域センターの位置づけ、活動についてもコンセプトあるいは存在意義を再構築して強化方策を検討すべきであるといった意見がございました。

    それから4番目でございますけれども、新ユニットの設立などの積極的な取り組みがあるということでございます。

    それから、イノベーション創出に対する新たな取り組みはモデルになり得るといったようなご意見がございます。

    一番最後の委員の方ですけれども、イノベーションハブ戦略とか、あるいは産業技術アーキテクトの役割といったようなところは大きく、産総研ならではの取り組みといえる。今後の事業進展を期待する。Cool Earthの策定については大きな成果であったといったようなこととか、新しい学術雑誌『Synthesology』の発行、これは注目に値するといったような評価がされております。

    評点でございますけれども、AAが2人、Aが3人、Bが1人という形になっております。

    次の5ぺージでございます。これは研究開発の中身でございまして、「健康長寿を達成し質の高い生活を実現する研究開発(5%)」でございます。

    特に北海道で行われました遺伝子組み換え植物の完全密閉型工場での栽培試みでありますとか、バイオマーカーの探索と同定、あるいは健幸成長戦略といった健康産業の研究開発について評価をいただいております。

    評点としましては、AAが1人、Aが3人、Bが2人になっております。

    6ページでございます。これは、「知的で安全・安心な生活を実現するための高度情報サービスを創出する研究開発」でございます。

    不揮発性メモリーの開発、スピントロニクスRAMの技術、ロボットの開発その他が高く評価されております。

    評点ですけれども、AAが1人、Aが2人、Bが3人という形になっております。

    次の7ページでございます。「産業競争力向上と環境負荷低減を実現するための材料・部材・製造のプロセス技術の研究開発」でございます。

    特にスーパーグロス法によるカーボンナノチューブの大量合成技術でありますとか、ダイヤモンドの単結晶の合成技術、それから不揮発メモリー、焼結不要なセラミックス作成プロセスの開発等といったことについて評価をいただいております。

    評点でございますけれども、AAが1人、Aが4人、Bが1人という形になっております。

    次の8ページでございます。これは「環境・エネルギー問題を克服し豊かで快適な生活を実現するための研究開発」でございます。

    木質系バイオマスからのエタノール製造の世界初のプラント開発は有用な成果であるといった点、それから化学物質の最適リスクの管理分野でも世界トップクラスだといった点、それからクリーンな酸化反応による製造プロセスでありますとか分散エネルギーの実証研究などについて評価をいただいております。

    評点ですけれども、AAが1人、Aが2人、Bが3人という形になっております。

    次の9ページで、「産業基盤を構築する横断技術としての計測評価技術の研究開発」ということで、工業ナノ粒子のハザードあるいはばく露リスクの評価手法の研究開発などについて評価されております。

    評点ですけれども、AAが1人、Aが2人、Bが3人ということでございます。

    次の10ページでございます。「地質の調査」でございます。

    地質につきましては、音波探査装置の高性能化によって沿岸地域の活断層の調査について将来性が高い。あるいはレアメタル等の地下資源研究については産業ニーズに対応している戦略である。それから地質情報のデータベース化と成果の普及についても評価がされる。世界に向けた発信は、国際的な災害軽減に貢献する試みであるといった点が評価されております。

    評点は、AAが1人、Aが2人、Bが3人という形でございます。

    それから11ページが「計量の標準」でございます。

    情報技術を利用して遠隔地に標準を供給しようとする試みでありますとか、アジアを中心とした計量標準の国際関係強化への取り組みは高く評価できる。医療分野での標準化への取り組みも高く評価するということであります。最後の方にありますが、成果が社会に広く受け入れられるためには、本分野は非常に地味であるのでもう一歩の工夫が必要であるといった評価をいただいております。

    評点につきましては、AAが1人、Aが1人、Bが3人という形になっております。

    次のページは「情報の公開等」でございます。

    様々な情報開示をしようという努力がみられる。それから、そのコンテンツの充実、アクセス数の増加も評価されるといったような点、それから新規雑誌の発行等は高く評価できるということでございます。

    評点ですけれども、Aが3人、Bが3人でございます。

    次の13ページで「業務運営の効率化に関する事項」でございます。

    研究組織の機動的な改廃につきましては、このような大きな機関ではまれなことであって、高く評価するといった点がありますけれども、先ほど説明がありましたように、今般のコンプライアンス上のいろいろな問題が発生した。内部統制、環境・マネジメントの問題が発生したということで、その点については管理体制の強化を望みたいといことでございます。ただ、その後の再発防止の取り組みについては適切であるというご評価をいただいております。職員一同が気持ちを引き締めて問題再発を防いでほしいというご意見もいただいております。

    評点でございますけれども、1人がB、4人の方がC、Dが1人ということでございます。

    最後14ページで「財務内容の改善に関する事項」でございます。

    基本的には大きな問題点はなく妥当というご意見と、不適切な手続きによる研究消耗品購入の問題についてのコメント、評価がされております。これにつきましては、不適切な手続きによる研究消耗品の購入は、財務内容というよりは、むしろ3.の「業務運営の効率化に配慮」というふうなご意見もございまして、ここは後でご審議いただきたいと思いますけれども、そう考えるとB、不適切な手続きをここで考えるとすればCという形になると思います。

    評点はBが4人、Cが2人ということになっております。

    それから「補足」のところの説明は省略させていただきまして、1ページに戻っていただきたいと思います。

    先ほど説明した評点を一覧表にしたものでございます。横の列が各委員の評点でございまして、一番最後にまとめたもの、これは事務局で機械的にAが4点、Bが3点、Cが2点、Dが1点ということで平均値を出して当てはめたものでございます。

    今回は、サービスについては分割しなさいということでございまして、従来ですと、IIのところについては1個でやっていましたけれども、これを分解させていただいております。一つが1.でございまして20%、もう一つが「鉱工業の科学技術(一号業務)」、これは25%、「地質の調査(二号業務)」が5%、「計量の標準」が5%、「情報の公開」が5%という形で分けさせていただいております。

    「質の高い研究開発の創出」、マネジメントの部分ですけれども、評点を足し合わせますと、一番下でございますがAでございます。「鉱工業の科学技術」につきましても、評点を足し合わせますとAになります。それから「地質の調査」につきましてもA、「計量の標準」については、機械的に計算するとB。「情報の公開」につきましては、これはAとBがちょうど相半ばしますので、部会長の評点をとりましてBとさせていただいております。それから「業務運営の効率化」はCとBとDとありますけれどもC。「財務諸表」についてはBということでございます。これをまた機械的に算出いたしますと、総合評価は、一番左ですけれどもBということになります。

    続きまして、それを踏まえて今度は親委員会の方に説明をする資料についてご説明をさせていただきたいと思います。資料3-2でございます。

    一番最初のページは、どういう分類にサービスなどを分けたかという説明がされてございます。下の方に総合評定がございますので、これは読み上げさせていただきたいと思います。1ページの一番下の方ですけれども、「総合評定」ということであります。

    いずれの分野の業務も、中期計画、年度計画に沿い、ほぼ順調に遂行されており、本法人の平成19年度の業務実績は概ね計画を達成したものと認められる。また成果を上げるための取り組み及び研究成果には期待を上回るものがあった。各分野ともに高い研究成果を上げており、その実績は高く評価できる。

    次のページでございますけれども、全体的なパフォーマンスは非常によい。マネジメントも極めて積極的、革新的に行われており、研究面でも近い将来、商品化に結びつく研究成果が非常に多く出ている。また、研究体制の絶えざる見直し、組織変革は我が国の研究機関の一つのモデルとなるものを提起し実践してきており、高く評価される。今後の課題は、数ある研究成果をいかにして少しでも多く商品化に結びつけていくかであろう。なお、研究開発マネジメントについての有効性の検証も今後必要と考えられる。

    環境・安全マネジメント、予算施行に関し、内部統制も含めた問題となる事象が発生しており、早急にチェック体制の確立が必要である。ただし、問題発生後の対応は適切であり、今後の推移を見守りたい。20年度は適切な安全管理、会計処理等を実行して本来の業務達成度によって適正な評価を受けられる体制をつくられることを希望する。

    全体評価は、またご審議いただきたいと思いますが、一応Bという形で案はつくらせていただいております。

    次の3ページでございます。「業務運営の効率化」ということでCという評点にさせていただいておりますが、「評価のポイント」のところでございます。

    第一期同様、理事長と研究ユニットが直結したフラットな組織体制のもと、研究組織の機動的な改廃が行われるなど、業務運営の効率化に向いた取り組みは、概ね着実に成果を上げていると判断される。しかしながら、研究管理部門において発生した不適切な会計処理、特許生物寄託センターにおいて発生した内規違反の事案及びその直後の不適切な対応など、幾つかの内部統制における不適切な問題があったことは極めて残念である。ただし、その後速やかに責任者を処分するとともに公表も迅速に行い、再発防止のための措置がとられており、今後再発防止の徹底が図られることを期待する。

    次のページ以降は、先生方の意見を、重複するものはまとめてなるべく多く反映されるように全部網羅する形で入れさせていただいておりますので、後でご覧いたただければと思います。

    ずっとめくって20ページをご覧いただきたいと思います。

    「サービスの質の向上(質の高い研究成果の創出とその活用のために講じる方策)」ということで、いわゆる研究開発マネジメントでございますが、これはAにさせていただいております。

    評価のポイントとしまして、国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項については、計画以上の成果を上げていると判断できる。産総研のミッションが着実に実現されているといえる。

    質の高い研究成果を創出・活用するための基盤たる体制整備や戦略・方策と、現実の研究成果とのバランスが優れている。

    画期的ともいえるサービス工学センターの設立、あるいは第二種基礎研究のためのジャーナルの発刊など、極めて意欲的積極的な形成が行われている。

    次の下以降については省略させていただいて、24ページをご覧いただきたいと思います。

    「サービスの質の向上(鉱工業の科学技術)」でございます。仮評点としてはAという形になっております。

    評価のポイントのところでございます。創薬のために、遺伝子組み換え植物を完全密閉型の工場で栽培することを試み、一部成功した点は特筆すべきことである。

    知識循環型の新サービス産業の創出、ユーザーの多様なニーズに対応したロボットの開発、ナノエレクトロニクスイノベーションプラットホームの構築、異常行動監視ソフトの開発など、知的で安全・安心な生活を実現するための情報サービスに関する研究開発が着実に進められ、優れた成果が上がっている。

    食料と競合しない木質系バイオマスからのエタノール製造のための世界初のプラントの開発は、我が国にとっても極めて有用な成果である。

    次のところは説明を省略させていただきまして、31ページでございます。

    「サービスの質の向上(地質の調査)」でございます。仮評点はAとさせていただいております。

    評価のポイントのところでございます。活断層の調査は、我が国にとって喫緊の課題であるが、音波探査装置を高性能化し、これによって沿岸地域の活断層を調査しようとする試みは、その将来性が大いに期待される。

    社会の安全・安心にかかわる業務であり、堅実に遂行されており、情報発信も適切になされている。

    日本がもつノウハウを世界に向けて発信したことは、国際的な災害軽減に貢献する試みであるといえる。

    次に33ページで、「サービスの質の向上(計量の標準)」でございます。仮評点はBとさせていただいております。

    評価のポイントですけれども、産業競争力の強化に向けて計量標準整備が着実に実行された。人材の育成にも成果が上がっている。また、成果普及のためのシンポジウム等が開催され、パンフレットも作成されて普及に向けた努力がなされている。

    この分野も地味ではあるが、国民の社会生活へのインパクトの大きい研究が着実に実施されている。情報技術を利用して遠隔地に標準を供給しようとする試み、アジアを中心とした計量標準の国際関係強化に取り組んでいる点は高く評価できる。

    地味な領域であるため、成果が社会に広く受け入れられるためには、もう一歩の工夫が必要であろう。

    それから35ページで、「サービスの質の向上(情報の公開等)」でございます。仮評点はBとさせていただいております。

    評価のポイントです。第一期もこの点に関しては、極めて積極的であったが、第二期においてもさらに積極的に様々な情報を開示しようとする努力のあとがみられる。情報の公開は、概ね着実に進められている。

    窓口の設置・運用の改善などで情報公開決定期間の短縮も着実に図られている。

    不適切な事例とその善後策についての情報公開は、その後、適切に行われているといえる。

    次の37ページで「財務内容」でございます。仮評点はBでございます。

    評価のポイントです。財務内容の改善に関しては、着実に進展しているといえる。特段の問題は見当たらない。

    中期計画に基づき中国センター、関西センター、九州センターの土地及び建物の売却計画が着実に進められている。

    利益剰余金がかなり生じているが、これも経営努力の結果によるものであり、またその使途も明確にされていることから、問題ないと考える。

    金融資産の運用高度化など、金融資産の有効活用に努力すべき点がある。

    ここは、予算の不適切な会計については、ここでみるのではなくて、その前の「業務運営の効率化」のところでみるという整理にして案をつくらせていただいております。

    説明は以上でございます。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。資料の3-2については、都筑室長からご説明がございましたが、16日に開かれます親委員会で産総研の資料として提出するものであります。今読み上げていただいたコメントは、お気づきだと思いますが、これは産総研でつくったわけではなくて、すべて先生方からいただいたコメントをまとめたものです。意図的に膨らませたり縮小したりということはありません。皆様のコメントを参考にしてつくったということでご了解いただきたいと思います。

    それでは、資料3-1に戻らせていただきます。1ページのところの、先生方からお出しいただきました評価結果から最終的な評価結果をそれぞれについて出す必要があります。真ん中の2の(1)のI、II、III、IV、V、ここのところは出す必要はなくて、そこに大きく書いてありますところだけを、我々の結果から計算をして出すということになります。

    まず一番左の「総合評価」はひとまず置いておきまして、その次の「質の高い研究成果の創出とその活用のために講じる方策(20%)」ですが、お1人がBですが、後はAA、A、A、A、AAということで、これは文句なくAということでよろしゅうございますね。

    (「はい」の声あり)

    それからその次の、今年から2つに分かれましたが、「鉱工業の科学技術【別表1】(25%)」であります。これはB、AA、A、A、B、Aですから、これもAとさせていただければと思います。

    (「はい」の声あり)

    それから「地質の調査」ですが、これはB、AA、B、A、B、Aとなっており、Bが3つですが、AAが1つありますのでAとさせていただいてよろしゅうございますか。

    (「はい」の声あり)

    それから次は、少し微妙です。Bが4つでありますので、AAはありますけれども、これはBということにしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

    (「はい」の声あり)

    次は問題でありまして、BとAが3つずつになっております。過去のルールでいきますと、私としてはあまり好きではないのですが、私がキャスティングボートを握るということになっています。私の判定がBでありますのでBということでよろしゅうございましょうか。

    こんな言い方はよろしくないのですが、総務省が評価の高ブレに対して非常に神経質になっておりまして、私自身も独立行政法人の長ですから、自分たちの業務に対する自己評価でもなかなかAはつけられません。そういうこともあって、私自身はこれはAでいいのですが、あえて涙を飲んでBをつけたということです。それによって全体がBになって申しわけないのですが、それでよろしゅうございますか。

    (「はい」の声あり)

    それからIII、これにはかなりばらつきがありますが、不祥事が起きたということで、これには余り高い点はつけられない。高くてもBであろうかと思います。1人Dをおつけになっておられますが、これを平均するとCということになりますが、Cがついたのは初めてですね。

  • 都筑産総研室長

    そうです、初めてです。

  • 木村部会長

    それから次は「財務内容の改善に関する事項」、これはBが4つでCが2つですから、平均してBになります。

    ということで、以上全てをお認めいただいたといたしますと、計算方式で計算をいたしますと。

  • 都筑産総研室長

    3.3となります。

  • 木村部会長

    3.6ならAですね。たしか不等号に=はついてないですね。ですからぎりぎり、非常によくやられているけれども、全体としてはBということでよろしゅうございますか。

  • 赤池委員

    「情報の公開」がAになっていたりすると、「情報の公開」は、今Bですけれども、これがAになっていると、総合がAになりますね。

  • 木村部会長

    そうですね、ひっくり返ってしまいますね。

  • 赤池委員

    それはどうですかね。

  • 木村部会長

    全体委員会で政評課長の波多野課長から、くれぐれも高ブレしてくれるなというリクエストが出ております。特段の業績があれば別ですが、私がAにすると全体がAになるということですが、あえてBにさせていただければと思います。

    この評価方式がずっと続けば、我々としてもいろいろやり方を考えなければいけませんが、来年でこの方式は終わりになります。以前にも申し上げましたが、評価を内閣で一括してやるという方式に変わるようです。私は良い方法とは思いませんけれどもなるということで、今回は表現はよくありませんけれども、無難な評価でBということでお認めいただければと思います。よろしゅうございましょうか。

    全体的には、これだけの大きな研究所が本当によくやられていると思います。これだけの規模の組織では、あちらこちらから問題あるのが普通だと思いますが、工技院から産総研へ移行する時にすさまじい努力をされたのが今生きているためだと私は解釈しております。そういうことでよろしゅうございましょうか。

    (「はい」の声あり)

  • 木村部会長

    どうぞ。

  • 都筑産総研室長

    先ほど説明をしました予算の不適切な支出でございますけれども、これはIIIの方でみるということでよろしいですね。

  • 木村部会長

    私はそれでよろしいと思います。

  • 都筑産総研室長

    Cをつけられている方は、その問題があってCということですが、そういう整理とさせていただくということで。

  • 木村部会長

    はい結構です。私はそういうふうに思っております。

  • 都筑産総研室長

    はい。ありがとうございました。

  • 木村部会長

    それでは、今から産総研の皆様にお入りいただきますが、先生方から大変高い評価もいただいておりますので、先ほど都筑室長から紹介していただきましたけれども、吉川理事長その他産総研の皆様方に少しご報告をさせていただきたいと思います。

  • 手柴委員

    資料3-2を今お渡しするということですか。

  • 木村部会長

    資料3-2は全体会に出るものです。

  • 都筑産総研室長

    3-1は、委員会の先生方の意見をベタに集めたものでございます。3-2は、それを踏まえて再整理をさせていただいております。その再整理したものを親委員会にお諮りをするということでございます。

    構成は、「評価のポイント」のところが、先生方の意見を踏まえて委員会としてのトータルの意見という形になっておりまして、その下にありますものは、先生方の意見がなるべく多く反映されるように、一応すべて入れてあります。

  • 木村部会長

    私も拝見しましたが、先ほど申し上げましたように、決して膨らませず、また余り値引きもせずにきちんとしていただいていると思います。

  • 手柴委員

    異論はありませんけれども、先ほどの「情報の公開等」のところ、資料3-2の35ページ、ここの評価のポイントは、大体各先生方の意見が集約されてまとめられて入っていると思いますが、これをそのまま読むとAに読めますよね。Aでもいいのではないかというふうに読めてしまうものですから、ちょっと文章上の問題ですけれども。

  • 木村部会長

    少し変える必要があるかもしれませんね。

  • 都筑産総研室長

    なるほど、わかりました。一応最初のところに「概ね着実に進められている」ということで、「概ね着実に進められている」はBですので。

  • 手柴委員

    それはBですね。

  • 木村部会長

    その辺が当初と少し違っておりまして、順調にいっていればBということになります。全てが極めて順調にいっていればAということですが。

  • 都筑産総研室長

    極めて順調にいっても、それはB、順調にいったらBで、特筆すべき点があればAです。

  • 木村部会長

    しかも1つや2つの優れた業績ではだめだということですね。

  • 手柴委員

    その後の2つは、いずれもかなり高く評価しているような表現なものですから、表現だけの問題です。最後は部会長に任せます。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。それでは文章を考えさせて頂きます。適切なご指摘でありがとうございました。

    室伏先生どうぞ。

  • 室伏委員

    お伺いしますけれども、37ページの「財務内容」の評価のポイントの一番下で、「金融資産の運用高度化など、金融資産の有効活用に努力するべき点がある」というご指摘ですが、私よくわからないのですが、こういった法人が資産を運用する場合に、普通の会社がやっていらっしゃるようなことをすると、資産の運用に失敗してかなりな損失が出るというようなことが起こり得るわけですよね。法人の資産の有効活用といった時には、資産を運用して増やすということではなく、もっと着実に、明らかに国民のためになるように使っているということがみえればいいのではないかなという気がしますけれども、この辺はどうなのでしょうか。

  • 都筑産総研室長

    基本的に現金・預金とかがあった場合に、それを活用する場合には、株式とかはだめになっておりまして、それは独立行政法人通則法の中に記載されております。したがって国債とか、要するに元本割れしないものに限って運用をするということでございます。その範囲の中で、もう少し努力したらどうかということで、先ほど谷川委員からもあったようなところを少し改善をしなさいという趣旨だと思っております。

    ただ、金利で利息をいただいた場合には、これまたそのまま使っていいかというと、それを目的積立金に積むためには、また財務省と協議をしなければいけなくて、今般特許料収入は無条件に特別目的積立金に積めるように我々一生懸命交渉して、総合科学技術会議でもいろいろと議論をやって、ようやく勝ち取っていますけれども、利息については、これはまた、もしかしたら一生懸命頑張っても召し上げという恐れがあります。

  • 木村部会長

    特許料もやっとここまで来たということだと思います。最初独法が発足する時に、ある省庁の方が相談に来られて、うちは特許なんか出しませんとおっしゃっていました。特許を出して特許料を稼いでもその分もっていかれてしまうし、特許取得に金がかかる。その分はみてくれないだろうから、インセンティブのメカニズムが全然働かないとおっしゃっていました。先ほどの谷川委員のおっしゃった利息を上げてもインセンティブが働かないというメカニズムになっているんですね。

  • 谷川委員

    一方で資産の有効活用をしろといっていながら、やったら召し上げというのでは全く矛盾していますね。

  • 木村部会長

    全く矛盾しています。私は初めから、これではインセンティブを殺してしまうと思っておりました。

    それから室伏先生のご質問に対しては、今室長が答えられましたが、強い歯止めがかかっておりますから、元本割れしたりなどすることはない、それはやってはいけないということであります。

    どうぞ。

  • 手柴委員

    室伏先生のおっしゃっておられた問題は、財団とか学会等の社団法人、こういう公益法人も、運用に関してはかなり枠がはめられておりまして、ただ、財団法人などは、先ほど谷川先生が言われたようにかなり細かく運用します。1ヵ月単位で、場合によっては多少借入したりしても(支出に)回すというようなことですが、ですから、もともとそういう心配のないような形で、財団、学会等の社団法人も、まあ足を踏み外せないようになっています。

  • 木村部会長

    インセンティブが何かなかったんですね。やっと今度よくなった。5年ぐらいかかりましたかね。

    どうぞ。

  • 谷川委員

    もしそういうことであれば、私も意見を変えなければいけないのですが、実は「資産の有効活用」のところで、私、もう少し産総研さんがもっている研究資産の活用をしたらどうかと言いたかったのです。これは2つ意味があって、1つは、企業などにとっても産総研さんがおもちの機器というのは極めて立派な先端的なものもありますから、稼働率が低ければ貸し出しをして、貸し出しをすること自体が企業のためにもなるし良いということと、もう一つは、ただというわけにはいかないでしょうから一定程度のお金をいただいてということで、多少なりとも収入に貢献するということがあります、今のお話のようにそれも召し上げということになれば、全くばかばかしい話になりますね。

  • 木村部会長

    その点については、今先生がおっしゃったように産総研は先端的な機器をたくさんもっていますから、共同研究を行って、その機器を民間が使うということで、将来性は非常にありますね。大学に対しても、一時は受託研究では、企業がこれをやってくださいという研究が多かったのですが、最近は大学もかなりいろいろな機器をもち始めましたから、共同研究が増えています。産総研としてもそのようなところがこれからのねらい目ですね。ただリースということではなくて、研究を通じてそれを使うということですね。

  • 都筑産総研室長

    一点だけですが、利息とか、あるいは施設を利用する制度は既にもっていまして、研修制度とか、そういう時に広く機器を使わせるようなことはしております。あと施設もオープンスペースラボということでベンチャー企業とかにも、共同研究をする時のために一部貸し出しをしております。そういった施設費が上がってきておりまして、この中にも微々たるものですがあります。

    その時に全部召し上げではなくて、経営者の努力があった場合には積立金として認めるということになっていまして、したがって、例えば昨年は1億円だったものが今年は1億5,000万にアップしましたというと、5,000万円だけ積立金にして、あと1億円は召し上げというような考え方に一応なっていますが、そこは、ある意味では裁量の範囲になっていまして、財務省と当方でずっとやり取りをして、いつも闘っては負け、闘っては負けしております。

    特許は、今は無条件でようやくもらえるようになりましたけれども、その前は特許収入は増分だということで増分しかできない。ところが、一時金みたいなものとかもあったり、実は経営努力のためにはいろいろやっているのもあるんですね。だから、そういうのも認めてくれということをずっとやってきて、ようやくなったということで、この辺のところは、財務省にいわせると、ルール上はちゃんと経営努力をすれば認めていると。インセンティブがないというわけではないというようなことを彼らはいっております。

    したがって、我々はこういう有効利用によって得られたものを、経営努力だということの説明責任を果たして、また協議をしてなるべく多くは取ろうと考えております。

  • 木村部会長

    産総研は全体の予算が800億ぐらいですか。産総研のように大きなところはいいのですが、私のところは二十数億ですので、大変です。しかも評価という大きな仕事をやらされていますから、年度によって、仕事のボリュームが非常に変わります。例えば今年は国立大学の評価をやらなければいけないですからものすごくお金が要るわけですね。そういうお金は、多少はみてくれますけれども充分には見てくれませんから、その分大変な努力をしなければいけない。サービス残業での問題もあり、本当に大変です。

    どうぞ。

  • 松重委員

    「総合評価」の2枚目の記述、「全体的なパフォーマンスは非常によい」というところ、これは2つ強調されてあるのが、「研究面でも近い将来商品化に結びつく」と、後の方でも「商品化に結びつけていく」という形で、商品化に結びつく研究成果がちょっと強調され過ぎている。

    というのは、産総研のミッションとしては、やはり次の産業につながるとか、それくらい大きなものにしてほしいですよね。もちろん個々で商品化とか事業化というのはありますけれども、これは2度はちょっと多いかなと思います。先ほどの大きな話を少し字句として入れていただいた方がいいのではないかなと思います。

  • 木村部会長

    わかりました。ありがとうございました。その方がいいですね。我々が産総研に期待することが、その修正によってより正確に表現できると思います。

  • 松重委員

    それともう一点、ずっと全体的にやっていて、評価の時に、こういう機関の評価はどうあるべきかというところにつながると思いますけれども、いわゆるトップデータとか、ものすごくいいものがあると評価が高くなりますよね。スターがいればいいわけですけれども、やはり研究の現場としては地道な研究をやっている。そこをどう評価するかだと思いますね。これだけの大きな、多様なものを短い時間で夜中に一生懸命やっていると、そこまで目が行くし、出てくるのもそういうものが多いわけですけれども、そのあたりは、評価のあり方については、やはりちゃんと頑張っている人も出てくるようなものを考えないといけないかなと思います。

  • 木村部会長

    私も、これで5年目、部会長をやらせていただいていますが、そこのところがものすごく悩みです。私は専門が近いこともあり、2番の「地質」のことはかなりよくわかるのですが、この分野は本当に地味な分野です。その意味では、カッティングエッジ分野にいる研究者とここにいる研究者とでは、世の中の見方が全然違う。その辺については吉川理事長も、こういうところになるべく力を入れたいというようなことをおっしゃっていますので、確かに先生のいわれたとおりだと思います。ヒーローが出せるところはいい点を取れるけれども、この領域ではクリーンヒットはなかなか打てない。

    それでは、よろしゅうございましょうか。それでは、よろしくお願いします。

    (産業技術総合研究所関係者入室)

    それでは、時間の関係もございますので、手短に我々の議論の結果についてご報告申し上げます。

    まず評価でありますが、順番に参りますと、「国民に提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項【評定ウエイト:60%】」ですが、そのうちの1番目の「質の高い研究成果の創出とその活用のために講じる方策」についてはAという評価をさせていただきました。

    次に「鉱工業の科学技術【別表1】(25%)」でありますけれども、これについては総合的にAという評価でございます。

    さらに「地質の調査」の項目についてもAということになりました。

    それから「計量の標準」、これについてはBです。

    次に「情報の公開等」、これは若干議論がありましたが、結果としてBとなっております。

    それからIIIの「業務運営の効率化に関する事項」はCということで、これは後で理由を申し上げますが、ほとんどの方がCをおつけになっております。

    それから「財務内容の改善に関する事項」、これはBということになりました。

    ということで、例の方式によって計算いたしますと、もう少しでAでしたが、ごくわずかの差でBということになりました。以上評価結果についてご報告申し上げさせて頂きました。

    次に個別事項について、少しコメントをさせていただきます。

    総合評価の結果はBとなっておりますが、全体的に非常に高い評価をいただいております。産総研の全体的なパフォーマンスは非常にいい、それからマネジメントも極めて積極的革新的に行われており、研究面でも実用化に結びつく研究成果が非常にたくさん出ているという意見が出されました。

    本法人の平成19年度の業務実績は概ね計画を達成したものと認められる。成果を上げるための取り組み及び研究成果には期待を上回るものがあった。しかしながら内部統制において問題が発生したので、その点は残念であるが、その後の対応は適切であり、今後の推移を見守りたいという意見が大勢を占めました。

    なお、今後も同じようなことが起こらないように体制をきちんとつくってほしいという強いご要望も出ております。

    今申し上げたのが「総合評価」に対するものでございます。

    それから、IIの「国民に対して提供するサービスその他業務の質の向上に関する事項」について、質の高い研究成果を創出・活用するための基盤になる体制整備や戦略・方策と、現実の研究成果とのバランスが非常に優れている。また、体制整備や戦略は不断に見直しが行われ、時宜にかなったものが多いとの意見が多く出されました。組織のリーダーシップは評価できるが、若干改革疲れで現場の研究に影響が出ている可能性もあるので、その辺に留意してほしいというコメントも出されております。

    それから同じくIIの「質の高い研究成果の創出とその活用のために講じる方策」でありますが、北海道センターで特筆すべき成果が出たということが非常に高く評価されております。地域センターについてはいろいろな議論がございましたが、この業績により地域センターが完全に本部と対等な立場の存在になり得るということを示していて、ほかのセンターに対して大きな刺激を与えることになるのではないかというコメントも出ております。

    それから、あとは細かいところばかりでございますので、少し飛ばしまして「計量の標準」に参ります。この分野は非常に地味な分野でありますが、国民の社会生活上のインパクトの大きい研究が着実に実施されている、情報技術を利用して遠隔地に標準を供給しようとする試み、またアジアを中心とした計量標準の国際関係強化に取り組んでおられる点は高く評価できるというコメントが出ております。産業競争力の強化に向けて計量標準整備が着実に実行されている、人材の育成にも成果が上がっていると判断するとのご意見もありました。この分野は非常に地味な領域であるため、成果が社会に広く受け入れられるためには、もう一歩の広報に対する工夫が必要であろうというコメントが出ています。

    また、「情報の公開」については、積極的な広報活動、新規の雑誌の発行等高く評価できる、ただ、広報戦略あるいは費用対効果等の検証も必要ではないかというご意見が出ております。

    それから「業務運営の効率化に関する事項」についてですが、先ほど申し上げましたように、組織の内部統制、環境・安全マネジメントの面において問題が発生しており、業務運営上問題があったが、ただし、その後の対応と再発防止に向けた措置は適切であると思う、引き続き再発防止に向けてきちんとした体制をつくって管理体制の強化を望みたいという意見が多く出されております。

    全体的には、高い評価のコメントが出ております。正直に申し上げて、これまでのやり方で評価しますと、多分評価はAになるのではないかと思いますが、ご承知のような社会的状況のために、今年は評価そのものを少し厳し目にされた委員がいらっしゃいましたので結果としてBということになりました。

    私からのご報告は以上でございます。

    吉川先生、何かコメントをお願いいたします。

  • 吉川理事長

    本当に熱心な評価をいただきまして、心から御礼を申し上げたいと思います。

    今数々の意見、部会長からご説明がありまして、一つ一つよく理解できるつもりでありますが、例えば地域センターの話がございましたけれども、ご指摘のように地域センターが最近非常に元気が出てきて、これは設立当初からセンターあっての産総研だ、地域センターこそ産総研の顔だというプリンシプルで、どちらかといえば低くみられていたような地域というものを高める努力をした結果、いわゆる地域センターというのは、本質的に非常に重要な機能をもっているということが実証されたのではないかと思っておりまして、これは大変我々としてもうれしい。今後は、「つくばも一地域である、つくばも地域から学ぶんだ」という話をしているわけで、ご指摘のとおりそういう新しい形が生まれつつあるのかなと思っております。

    それから、いろいろ成果は出てきて、これをどうやって産業化していくかということは、この2年ほど非常に集中的にやってきたわけで、本格研究ということをやってきたのですが、その結果わかってきたことは、これは本格的にやった結果ですけれども、こういった基礎研究が実際の産業に出ていくプロセスは一体何なのかということを、我が国はまだ知らない。産業も知らない。研究者も知らない。そういう状況だということがわかってまいりました。したがって、それを両方ともつなげるような人材は全く育っていないということで、私たちは、「第一種基礎研究、第二種基礎研究、製品化研究、これをもって本格研究と呼ぶ」といっていましたが、製品化研究というところをやや軽視していたような反省がございます。そこで改めて産総研の中にそういう人材をどんどん育てようというような動きもしております。これは広報ということと重ねて、より専門的に産業自身の考え方も変えていくという刺激を与えるための努力を産総研としてはしていこうということでございます。

    少し長くなりますが、もう一つ、内部統制のことで大変ご心配をいただきまして、これは実際に問題を起こしてしまったことについては深くお詫びをするわけですけれども、これも私たちの長い、長いといってもまだ7年半でございますけれども、その間のマネジメントに関して新しい方式を導入したということと無関係ではないということをお話ししておきたいと思います。

    これは、管理系、事務系の人材がどんどん減らされるということとも関係して、研究者自身が管理に携わらなければならないという問題があります。それと同時に私たちは、これは何回もここでご説明しましたが、組織をつくってそこに人を充てるのではなく人がいて組織するところにしたわけで、若い連中もどういう組織が一番いいのか、どういう運営がいいのかということを考えなければならないような、いわばそういう構図をつくってしまったわけですね。これはもちろん研究者にオートノミーをもたせようということの一端でしたが、結果的には、初めは、若い研究者たちは、そんな管理なんかやらないで俺は研究しているんだといっていましたが、次第にそれはなくなりまして、やはり産総研のあるべき組織とか運営というようなことを考えるようになったということは、これは、こういう研究所のあり方として、やはり新しいフェーズを開きつつあるのではなかろうかというふうに考えているわけです。

    実際に研究ユニットをどんどん変えていくというダイナミックな組織論とか、あるいは研究支援部門といわれる部門にどういうふうに有効に活躍してもらうかとか、それから企画と推進というのをはっきり分けて、三権分立ではないですけれども、そういう形で効率化を図るとか、あるいはコンプライアンスを徹底するための監査の有効化を図るとか、コンプライアンスの仕組みをつくる。そういったところにどんどん発展してまいりまして、いわば手づくりで組織づくりが進んだ、若い研究者を巻き込んでこういった新しいアイデアができてきたということが、今までにあるわけです。

    その結果というか、ここは論理的に飛躍がありますけれども、発足後7年を経て、今まで7年間ほとんどみえなかったことが、今になって急にみえるようになってきた。それは、いわば世間でいう不祥事というような形で出てきた面があって、これはご存じのようにセイブシキタクセンターとか、不適切な会計とか、あるいは危険物の貯蔵量を超えてしまうとか、放射性物質の不適切な管理、そういった様々な問題がありましたが、これは、反省してみますと大変重要なことで、もちろんこれは処分もいたしましたし、コンプライアンスという観点からいろいろな措置をとりましたが、よく考えてみると、これらのほとんどの問題は、研究所の中の人たちによって不具合が発見されて、そして自分たちの手でそれをどうやって整理すればいいか、どういう組織があればこういうことが起きないかということが、若い研究者も交えて議論できたこと、これは、最初に申し上げた管理構造と無関係ではないと思うわけで、確かに不幸なことにこの1年間というのは様々なことがありましたが、これによって、これは産総研内部以前の問題がほとんどでしたが、そういった過去の、いわば国立時代の、社会の情勢も違い感覚も違ったような時代のものが残っていたことに気がつき、それを修正するという自己修正能力があったことを一つは実証したのかなと思います。

    そういう側面も非常に強いので、処分は非常に厳しくするけれども、そういった発掘し修正した人に理事長賞を与えるというわけにはいかないので、これは困っていますけれども、私としては、そういう連中を励ましていきたいと思っていますので、そういう観点からの心もぜひいただきたいと思っております。

    本当にありがとうございました。

  • 木村部会長

    どうもありがとうございました。

    それでは、最後に都筑室長から簡単に報告をお願いいたします。

  • 都筑産総研室長

    お手元に参考資料2を配らせていただいております。

    「研究開発力強化法」でございます。これは議員立法で成立をしております。それで、「研究交流法」という法律が昔ありましたけれども、これが発展的に解消してつくり直され「研究開発力強化法」という形になっています。

    「法の趣旨」のところでございますけれども、「国による資源配分から研究成果の展開に至るまでの研究開発システム改革を行うことにより、公的研究機関、大学、民間も含めた我が国全体の研究開発力を強化し、イノベーションの創出を図り、日本の競争力を強化していく」。

    「盛り込まれている主な事項」の中で、2番目の○で「研究資金の戦略的配分・効率的活用促進、研究者の人件費一律削減への対応等」と、3番目の○で「研究成果の実用化の促進等による民間の研究開発力の強化」ということで、「研究開発施設の共用の促進、物品・収益等の扱いの改善等」ということがうたわれております。

    これは非常にわかりづらい文章でございまして、わかりづらく書いてあるので、参考にこういう紙「研究開発力強化法(略称・議員立法)の成立について」を配らせていただいております。

    3番ですが、独法の管理が一律である、予算も一律削減、人件費も一律削減ということが研究開発独法に及んでいたのですが、これをもう少し特別に配慮をしようではないかということで、法律上、32の研究開発法人、産総研も含まれておりますけれども、特定をしました。ここに「特別な配慮をしなさい」という規程を設けております。

    それで、運営費交付金については、その研究開発の成果などその他いろいろな役割、評価を考えながら運営費交付金、なるべく減額しないように配慮しなさいというふうなことがあります。

    それから、あとは人件費の削減ということで、人件費キャップというのがありますけれども、一定の条件を満たす任期付き研究者については、現行の人件費削減対象から除外するということでありまして、一定の条件というのは、国からの委託費で雇用される研究者あるいは若手の研究者であること。あるいは戦略重点分野に従事する任期付き研究者、これは人件費削減対象から除外をするということでございます。

    法律は、実は「除外しなさい」とは書いていなくて「配慮しなさい」ということですので、今後、この法律に基づいて財務省とかと協議をして文章をつくることにしておりまして、具体的にどう配慮するのかについては、今後財務省を含めて関係省庁と協議をした上で決めることになっております。先はみえないのですが、とりあえずは研究開発独法の一律削減を改善する第一歩が少し前に出たのかなということでございます。

    それから4番目でございますが、国有財産である研究機器が、国有財産法に基づいて非常に厳格に管理されることになっておりますが、これをもう少し緩和をしようということで、事業で取得したものについて目的外使用はだめだといわれておりますけれども、その申請した研究目的以外にもいろいろ活用できるように、委託費とか補助金とかで取得した研究開発の設備、施設を活用できるように制限を緩和しようと、こういうことが盛り込まれておるところでございます。

    具体的な進め方については、今後また関係省庁と協議をしながら進めてまいりたいということでございます。

    以上です。

  • 木村部会長

    ありがとうございました。

    今ご説明いただきました3番の件については、これまでも申し上げたかと思いますが、評価委員長会議、各省の評価委員長を集めてこれまでに5回ぐらいやられましたか、そこで毎回出ていた事項です。R&Dをやっているところについては別の扱いをすべきだということをずっと主張して参りましたが、やっと少し前進したようです。

    本日は、どうもありがとうございました。うっかりして先ほど私、間違えてこのスタイルの評価は今年で終わりであると申し上げましたが、新しいシステムに移るまでにもう一度やらなければいけません。よろしくお願いいたします。

    本日は、どうもありがとうございました。


以上
 
最終更新日:2008年1月14日
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