経済産業省
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日本工業標準調査会総会(第6回)-議事録

経済産業省

産業技術環境局

基準認証ユニット

日時:平成15年9月29日(月)14:00~16:00

場所:経済産業省 国際会議室(本館17F 西3)

出席者

委員:

山本会長、近藤代理(安立委員)、飯塚(幸)委員、石黒委員、斉藤代理(角田委員)、小嶋代理(金子委員)、神本委員、小谷部委員、長田代理(坂倉委員)、田中委員、棟上委員、鳥井委員、長島委員、長瀧委員、二瓶委員、安田代理(前原委員)、正田委員、松本(恒)委員

事務局:

小川産業技術環境局長、佐藤大臣官房審議官、大下基準認証政策課長、後藤標準課長、武濤涛認証課長、徳増知的基盤課長、櫻田基準認証国際チーム長、山内工業標準調査室長、田中基準認証振興室長、吉村管理システム標準化推進室長、岩永産業基盤標準化推進室長、坂井情報電気標準化推進室長

議題

(1)第5回議事録の確認

(2)標準部会からの報告

(3)消費者政策特別委員会からの報告

(4)適合性評価部会からの報告

(5)知的基盤整備関係について

(6)国際標準化関係について

(7)JIS法改正の検討状況について

(8)平成16年度基準認証ユニット予算要求の概要について

(9)その他

資料

資料1 日本工業標準調査会委員名簿

資料2 第5回総会議事録

資料3 標準部会関連の最近の動向について

資料4 消費者関連の最近の動向について

資料5 適合性評価部会関連の最近の動向

資料6 知的基盤整備関係について

資料7 基準認証における最近の国際的動向について

資料8 JIS法改正の検討状況について

資料9 平成16年度基準認証ユニット概算要求のポイント(一般会計・特別会計)

議事概要

(1)開会

山本会長から、日本工業標準調査会第6回総会の開会を宣言した。また、今回の第6回総会に係る会議及び議事録の公開について委員の了承を得た。

(2)事務局の人事異動の紹介

事務局(大下基準認証政策課長)から、産業技術環境局長の小川、標準課長の後藤、基準認証振興室長の田中、認証課長の武涛の紹介があった。

(3)産業技術環境局長からの挨拶

小川産業技術環境局長より挨拶があった。

(4)議題の確認

議事次第に基づき、事務局(大下基準認証政策課長)から議題の説明及び資料の確認があった。

(5)議題1 前回議事録の確認

資料2に基づき、事務局(大下基準認証政策課長)から第5回総会議事録について説明を行った後、当該議事録が確認された。

(6)議題2 標準部会からの報告
議題3 消費者政策特別委員会からの報告

資料3及び参考資料に基づき、標準部会関連の最近の動向について、引き続き、資料4に基づき、消費者関連の最近の動向について、事務局(後藤標準課長)から報告があった。

なお、次のとおり質疑応答が行われた。

  • 石黒委員

    資料3の参考資料について2点コメントしたい。

    1点目は、23頁に記載がある「(3)技術標準に資する特許集積(パテントプール)を支援する(1)パテントプール形成を支援する」についてである。ここでは独禁法といった国内問題に触れられており、(ii)には「パテントプールの仕組みを円滑に機能させるため、(中略)パテントプール参加企業が中立的な専門家(弁護士、弁理士等)による鑑定を利用しやすくできるよう特許の評価に係る人材の効果的な活用方策についての検討が必要である」とある。しかし、TTC((社)情報通信技術委員会)で私が深く関わったMPEG-2の国際標準化に伴うパテントプールの事案がよい例であるが、現実はパテントプールを国内問題として解決するのは困難であり、国際的なパテントプールを視野にいれて、それを組織・マネージできるような体制づくりが大事であり、ぜひ、MPEG2経験を生かして欲しい。

    2点目は、22頁に記載がある「(1)戦略的国際標準化活動を強化する(4)標準化に関する研究を行う」についてである。 ここでは、「国際標準化が産業競争力等に与える経済的効果の分析など標準化に関する研究を2003年度から行う。」とあるが、標準化に対する近代経済学の分析は数十年前から進んでいない。標準化の経済効果を分析するのは困難であると思うが、標準の現場を十分踏まえて上で、分析を行っていただくことを期待する。

  • 佐藤審議官

    1点目のパテントプールについては、ご指摘のとおりで、MPEG、JPEG、それぞれ成功例失敗例がある。最近、企業特に情報関連の最先端の分野で、このパテントプールを使った新しい標準化の動きがあるが、米司法省の判断を得ないと国際的なパテントプールがうまくハンドリングできないため日本企業は非常に困っているという状況である。 したがって、我々はまず国内において公正取引委員会や独占禁止法の考え方を明確にするとともに(23頁(1)i)の箇所)、それに併せて、海外の独占禁止法当局、パテント当局との意見交換をやっていくべきだと考えている(同ii)の箇所)。つまり、ご指摘のように、最終的には国際的なパテントプールのマネジメントができるように準備をしていこうと考えている。

    2点目もご指摘のとおりで、先週第1回を開催したところであるが、分析手法が確立していないことから、理論的な分析というより、むしろ過去の標準化の事例をケーススタディし、どのような効果があったのか、更に、効果の積算、測定方法は何かという勉強を始めたところである。標準関係者に加え、経済学者の方にも入っていただいており、理論化できる部分は理論化していただくということで検討を進めている。

  • 長島委員

    コメントと質問を一つずつ申し上げたい。 コメントとしては、国際戦略で先行的に標準化に取り組むということが隋所に強調されており、私もこの指摘は重要なことだと思うが、標準化をあまり先行しすぎると自由な研究開発を阻害するおそれがある。これは技術分野によっても異なるが、自由な研究開発を阻害することがないよう配慮も必要である。 次に質問だが、アジアに対する戦略については、アジア全体のレベルアップを図って地域内の産業振興を図るという観点に加えて、アメリカ圏、欧州圏に対抗するアジア、という意味でアジアの発展を図るという意味があると思う。 後者の方が重要であると考えるが、この両方に力点がおかれている、という理解でよいか。

  • 佐藤審議官

    1点目の先行的な取り組みについては、標準化を行うことによって自由な研究開発を阻害するというご指摘があるので、私共はその点には十分配慮していきたいと思っている。 例えば、先ほど石黒委員がご指摘なったパテントプールについても、幅広い企業の参加を募る、その参加は自由にする、透明性を確保する、というやり方を確保するとともに、代替技術をパテントプールの中に組み込まない、即ち、独占されないような形でパテントプールを運用することが重要だと考えている。また、このパテントプールを作る前の技術開発の要素については、自由に研究開発していただき、その中で統一できるものについては標準化を図る、という戦略で考えていきたい。つまり、自由な研究開発を阻害しないように、かつ、いいものができた時には早く市場化できるように、という両方で進めてまいりたい。2点目のアジア諸国との連携に関しては、アジア諸国と共同歩調をとって我が国、アジア地域の標準、技術をできるだけ国際標準にしていくというのが基本的な目標である。 したがって、ご指摘があったようなアメリカや欧州の技術開発に対抗した「アジア諸国の発展」というのは目標の一つではあるが、アジア諸国の技術レベルの現状を考えると、将来の課題であると思う。 したがって、まずは、アジア諸国と標準化の進め方の研究、計量標準の統一、測定方法の統一といったところから基盤強化(キャパシティビルディング)を始めて、その後、連携強化を図り国際提案をしていきたいと考えている。 また、一方で、例えば、東南アジア諸国が強いゴムの問題などについては、先行的にアジア諸国と連携をとって国際提案をするなど柔軟に対応して行きたいと考えている。

  • 長瀧委員

    参考資料の22頁「(3)標準化に関する人材育成のための環境整備を進める研究教育」に関してである。現在大学は評価を受ける立場になっているが、標準化に関する研究教育が非常に地味なため、なかなか評価の対象にならない。ある会議で、ISO対応などの標準化活動は、地味であるが時間がかかる活動であり、ぜひ評価の対象とすべきだ、という意見が出たが、結局、最終的には、論文、教育業績で標準化の作業は評価しづらいという結論になった。したがって、そういうことがないように、働きかけをしていただきたい。

  • 佐藤審議官

    ご指摘については、参考資料の11頁の総合科学会議の取りまとめに記載がある。11頁(3)「大学・公的機関における標準化に関する取り組み」の上から3行目に「標準化を視野に入れるべきか等の検討を行う。」、また、「研修開発成果を国際標準化するための活動に主体的に参画する等標準化に関する取組みが行われるよう奨励する」と記載されている。 これは、大学研究機関の研究員に対する評価の中に、標準化に関する活動を取り込むように提言しているもので、今後引き続き文部科学省とも連絡をとり、国立大学が独立法人になった時には、ぜひ主体的に取り組んでいただくように御願いしたいと思う。

(7)議題4「適合性評価部会からの報告について」

資料5に基づき、適合性評価部会関連の最近の動向について事務局(武濤認証課長)から報告があった。

なお、次のとおり質疑応答が行われた。

  • 長島委員

    「2.認証制度横断的な課題」(5)適合性評価のための倫理規範に関して一言申し上げたい。現在、JABEE(日本技術者教育認定機構)の運動等とあわせ、各大学で技術者倫理を正式に教える方向で進行しているが、よい先生もおらず、よい教科書もない。教科書は翻訳物が使われるが、それらを比較してみると国や民族によって差があり、いいテキストにはならない。この資料でも、「国際的ガイド等では、抽象的な記述に留まっており行動規範としては不十分」という記述があるが、これを具体化することが非常に大きな課題であり重要になってくると思う。各学協会が集まって技術分野全般にわたっての技術倫理や技術者倫理を考えてみようという動きが始まっており、政府におかれてもぜひ具体的な検討を御願いしたい。

  • 田中委員

    3点申し上げたい。1点目は言葉の問題で、認証というのはISOでは通常第3者認証を指す。したがって、「2.認証制度横断的な課題」というのは、広く考える方がいいと思うので、「適合性評価の横断的な課題」と直した方がいい。2点目は第三者認証の問題であるが、今後のJIS法改正にも関係するが、自己認証が第三者認証とならんでうまく機能させるように制度を作ってほしい。3点目は、現在のCASCOの幾つかのガイドはヨーロッパにおける試験所認定制度等がベースになっているわけだが、日本の産業界の中で行われている適合性評価は中小企業が集まって共同で適合性評価をする仕組みがたくさんあり、ヨーロッパ的な第三者認証を中心とした仕組みからできたガイドにはなかなか適応しにくいということがある。そういう意味でCASCOの議論では日本の業種毎に持っているきめの細かい認証制度というか、適合性評価をうまく反映させたガイドにしていただきたい。

(8)議題5 知的基盤整備関係について

資料6に基づき、知的基盤整備関係について事務局(徳増課長)より報告があった。

なお、次のとおり質疑応答が行われた。

  • 鳥井委員

    大分、知的基盤の整備は進んできており、これらがどういったユーザーにどういう使われ方をしているか、という視点からフォローし、なるべく社会のニーズに答えていく準備を始めるべきだと思う。

  • 徳増課長

    まさにご指摘のとおりで、現在、知的基盤整備の中心的団体となっている製品評価基盤機構(NITE)において、実際に行っている事業が社会の中にどういう形で役にたつかについて勉強を始める準備をしている。ご意見を踏まえ進めてゆきたい。

  • 田中委員

    まず、資料6の2枚目の表にある化学物質安全管理の項目は、年間100トンではなく1000トン以上だと思うので、後で確認して修正をしていただきたい。次に、意見だが、化学物質安全管理のハザードデーターベースはいろいろな省庁がやっており、この表にある整備状況は経済産業省がやっているものなのだが、厚生労働省でも毒性データを整備しており、これも合わたハザードデータベースの整備をお願いしたい。

  • 徳増課長

    データのついては確認させていただく。ご意見については、ご指摘のとおりで、新しい分野、例えばPRTR分野については、他省庁にまたがるものをNITEで一元的に管理するという取組みを進めている。既存の分野でもこのような取組みができるかどうか、関係部署とともに検討していきたい。

  • 飯塚委員

    前回の総会で申し上げたように、他省庁も絡む問題で難しいとは思うが、バイオ分野の計量標準(標準物質)については積極的に取り組んでいただきたいと強く要望する。 また、計量標準に限定して申し上げるが、いろいろなJISの中で規定されている測定方法、計測法、試験法中に、計量標準のトレーサビリティ確保を明記しているものは非常に少ないと思う。 JISの中で計測法がどのように規定されているか調査していると聞いているが、JCSS等でトレーサビリティ体系ができあがった計量標準が、JISの中で広く活用されるように努力すべきであると思う。 これまでトレーサビリティ体系に着目して整備してきたが、出口(計量標準の活用)の対応が十分ではない気がする。例えばISOより進んだ規定をJISの中に入れることが難しいのであれば、一つの参考として書き入れるということになるかもしれないが、ご検討いただきたい。

  • 徳増課長

    ご指摘のとおり、これまでは供給側の観点からJCSS制度を整備してきたが、計量標準を使う側に立って、どのように普及をさせていくかについても、より広汎に検討していきたいと思っている。

  • 小谷部委員

    知的基盤整備のデータが紹介されているが、他省庁の取り組みとどう関連するのか、産業界のどの部分に使われるのか、或いはこれからどういう分野に波及していくのかなど、全体のシステムを図式化していただけると重要性がより理解しやすいと思う。 この表をみただけでは、たくさんの重要なデータが集まっても、産業界あるいは我々の生活にどのように影響するのかわかりにくい。

  • 徳増課長

    計量標準は非常に多様であるため一つにまとめて図式化するのは難しいが、一般の方々にもわかっていただけるような表現方法を研究したい。

    また、他省庁との関係については、先ほど化学物質の関係で簡単にご紹介したように、例えば、生物遺伝資源といった分野でも近年新しく研究を進めている分野については、他省庁、大学等と連携して、当方においてデータの一元化を進めていくとか、化学物質排出管理のデータも一元化が進められている。既存のものについても同様の思想に基づいて、一元化できるものについては検討していきたい。

  • 二瓶委員

    飯塚委員の発言に関連したコメントを付け加えたい。トレーサビリティ体系の整備に伴って、実際使う側がシステムを適切に使っているか、というご指摘はごもっともと思う。JIS、特に試験方法規格については、従来、専門家のために共通的根拠を明示することに主眼が置かれていたが、最近は一般化し、必ずしも計測法、分析法に熟知をしている人だけが使うのではなく、一つの教科書として初心者に近い方も使うようになってきた。それが基本的な方向を示すのではないかと思う。

    計測、分析に使用する機器のバリデーションは重要であるが、これはJISでは当たり前のこととして細かく書かれていない。 また、不確かさについても、普及啓蒙の促進が必要である。 これに対し、JISを使う当事者が必ずしも専門的な知識をもっているという保証はなくなってきていることから、JISの体系そのものが、専門家ではない人も使える(誰にでも使える、誰にでもきちんとした情報が伝わる)といった配慮をすべきではないか、と感じている。つまり、我が国のJIS体系、それを使う人たち、その使った結果が消費者を中心に世の中にどう受け入れられるかについて、もう少し広い立場で考えてみるべきかもしれない、と考えている。

(9)議題6「国際標準化関係について」

資料7に基づき、基準認証における最近の国際的動向について事務局(櫻田国際チーム長)から報告があった。

質疑応答の前に、山本会長より、ISO次期会長に選出された田中委員の紹介と田中委員からのご挨拶があった。

  • 山本会長

    先日開催されたISO総会に私も参加したが、田中委員が満場一致でISO次期会長に正式に選出されたことをご報告する。これはISOの将来のみならず、本調査会にとっても誠に喜ばしく、我が国の国際標準化活動に一層の弾みがつくものと考えている。 田中委員に一言ご挨拶を御願いしたい。

  • 田中委員

    山本会長のご指導のもと、皆様方にいろいろご努力いただきISO次期会長に選ばれた。皆様方のご支援に厚く感謝したいと思う。

    ISOは国際規格をつくる組織である。今まではどちらかというと、日本の産業の利害、現在は化学業界の利害を反映して意見を言っていたが、来年からはCitizen of the World として意見を言わせていただきたいと思うので宜しく御願いしたい。

  • 山本会長

    皆様ご存じのように、現在、ITUに内海さん、IECに高柳さん、これでついにISOに田中さんが会長に就任することになった。これは日本にとっても名誉なことである。長年、標準化活動に携わってこられた皆様や先輩方の努力がものをいっていると思う。日本は誠実で着実に成果をあげ信頼できる国ということがいろいろな面で現れているように思う。皆様方には田中委員をサポートいただくよう私からも御願い申し上げる。

    引き続き、以下のコメントがあった。なお、議題6「国際標準化関係」については質疑応答はなかった。

  • 長田代理(坂倉委員)

    田中委員が今回選出されたことを我々も大変嬉しく思っている。非常に長い間標準化にご貢献があったこと、また会長が言われるように先人の努力の積重ねの成果だと思っている。来年からのご活躍を祈念している。私からはアイカー賞について一言申し上げたい。これはTC/SCの部分で立派なイニシアティヴ、リーダーシップをとった方に贈られる初めての賞であり、くしくも渡邊さん、小倉さんのラインで第一回目の賞を受賞したのは、JISCとっても日本にとっても大変メモリアルなことだと思う。日本のみならず世界中で最もマネジメントがよかった、標準の作成の効率がよかった、一番いい成果をあげた、ということであり、TC/SCの活動を日本で引き受けている数は残念ながら多くはないが、できるだけこれに続きたい。大変いい励みになる。

  • 棟上委員

    付け加えて紹介させていただくと、アイカー賞は初めてだが、それ以前に、渡邊さんの前の議長である現東大教授の安田さんがエミー賞を受賞をされている。エミー賞は工業標準化とは直接関係がないが、異例に標準化活動に関し事務局と議長が受賞した。よって、アイカー賞はこれに引き続いて非常に嬉しい賞だと思う。

  • 山本会長

    残念なのはマスコミが大きく取り上げてくれないことであり、本調査会としての課題だと思っている。

(10) 議題7「JIS法改正の検討状況について」

議題8「平成16年基準認証ユニット予算要求の概要について」

資料8、9に基づき、JIS法改正の検討状況、平成16年度基準認証ユニット概算要求のポイント(一般会計・特別会計)について、事務局(大下基準認証政策課長)より報告があった。

なお、以下のとおり質疑応答があった。

  • 鳥井委員

    JISの制度が民営化していくと、最初のうちは政府の代わりに認証を行うという発想であろう。しかし、将来的にはエンドユーザーの代わりに認証をやるという発想にならないといけないと思う。その道を示しながら、いろいろな付加価値のサービスができるような制度設計すれば、単なる政府の代行ではなく新たな産業が生まれてくる可能性が出てくると思う。

  • 大下基準認証政策課長

    ご指摘のとおりで、現在日本のいろいろなところで第三者認証ビジネスがおこっている。ISO9000、14000等の認証ビジネスもその中の一つであると思うし、他にもいろいろなテスト関係のものがある。新しい制度はこういった新しいニーズをなるべく取り込み、社会的条件で変わるニーズに対しても柔軟で弾力的でなければならないと思う。現在のJISマーク制度はある意味でよく整理された制度になっているが、柔軟性が欠けている。 しかしJIS法改正に当たっては、第三者認証機関の自主性をどこまで認めるか、或いは、社会的ニーズをどこまで反映させることができるか、がポイントだと思っている。 つまり、枠組みは作るが、なるべく中身は柔軟なものにしたい。 また、認証にかかるコストが高すぎると使えない、しかし、認証の信頼性も必要だ、という意見があるが、ユーザーがどのくらい高いレベルの製品認証を求めるかによって、コストが変えられるという弾力性を持った制度としたいと思っている。

  • 長瀧委員

    私は、約13000あるJISマーク表示認定工場の中で、約6000工場を占める分野と関係しているので、一言伺いたい。 従来は、「政府が執行していたため、責任は政府にある。何か事故があった場合、すなわち、JISマーク表示認定工場から不合格品が出て、それが仮に不良品や事故に繋がった場合、相手が政府だから訴えることはできない」という共通認識があったようだ。 ところが、民間の認証機関が認証したということになると、その機関はいわゆるお金を含めた保証をする義務があるのか、という問題がでてくる。これに対しては義務があるという人もいるし、また、システム認証に限っては義務がないといわれる人もいるが、どのように考えているのか。

  • 大下基準認証政策課長

    これは認証機関の法的な責任はどうなっているのか、ということだが、基本的にはその認証機関と事業者の間の契約の中身が非常に大きく関わってくる。ただし、認証した結果を信じて商品を購入した場合にそれが規格に適合していなかったということになれば、現在でも政府を含めて訴えられるリスクはあるわけである。 したがって民間認証機関になろうとなるまいと、認証機関が認証したことに伴う責任を問われることは当然ある。民間認証機関になると訴訟がもっと増えるかもしれないというのは御懸念の通りである。 現在、そういったことも含めて認証機関が保険に入ることということが多く、そういった保険商品も出されている。例えば製品安全協会が運営しているSGマークは、基本的に保険が担保されている。 ものによる違いはあると思うが、そういったことも含め、認証機関がどこまでカバーするかが決まってくるのであり、一概に政府が責任を負うべき、とか負うべきではない、ということではない。 しかし、方向としては、認証機関が認証した以上、認証したものについてはある程度の責任を負う方向にあるというのは仕方がないと思う。

  • 長瀧委員

    保険制度が確立されていないため現在保険会社と話をされている分野もあるようだが、コストが非常に高く、今までの認証費が上がることになる。民間認証に関する問題点は、1つは品質保証の問題であり、もう一つは今述べたコストの問題である。 現行のJIS工場の認定において、政府機関が出費していた人件費、作業費は認定規格が負担することになり、認証機関が費用を負担するということは、結局、認定を受ける工場が負担することになる。このため、認証が高額になる可能性があり、認証を受ける側の負担も考慮して、なるべく合理的な方法でやっていただきたい。

(14)閉会

会長から、第6回総会の終了の発言があり、これをもって、第6回総会は閉会した。

以上
 
 

最終更新日:2004年06月11日
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