経済産業省
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審議会・研究会

産業構造審議会流通部会・中小企業政策審議会商業部会合同会議(第1回) 議事録

平成16年9月6日(月)
於・経済産業省17階国際会議室



開会


○河津流通産業課長 定刻になりましたので、ただいまから産業構造審議会流通部会及び中小企業政策審議会中小企業経営支援分科会商業部会の合同会議を開催させていただきます。
 流通産業課長の河津と申します。よろしくお願いいたします。
 まず資料の確認をさせていただければと思います。お手元に「配付資料一覧」が一番上の資料の束に議事次第から始まりまして資料1から資料6まであろうかと思います。資料5と資料6は横長のとじ方になっております。さらに、その下に参考資料1から4まであろうかと思います。もし不足がございます場合は、事務局に指示をいただければ補充をさせていただきます。よろしいでしょうか。
 

出席者紹介

○河津流通産業課長 次に、本日御出席の委員の皆様方を御紹介させていただきたいと存じます。委員名簿は資料2として入れておりますが、出欠も含めて御紹介をさせていただきます。
私の右手側から御出席の委員を御紹介させていただきます。
 まず、旭リサーチセンター主幹研究員の秋元様でございます。
 次に、大阪市立大学大学院経営学研究科教授の石原様でございます。
 次に、協同組合連合会日本専門店会連盟理事長の岩井様でございます。
 日本ショッピングセンター協会会長の岩﨑様でございます。
 明治大学大学院教授の上原様でございます。
 日本ドゥ・イット・ユアセルフ協会会長の遠藤様でございます。
 全国卸商業団地協同組合連合会会長の尾池様でございます。
 日本チェーンストア協会会長の川島様でございます。
 日本商工会議所常務理事の篠原様でございます。
 次に、中小企業基盤整備機構理事長の鈴木様に委員をお願いしてございますが、本日は代理といたしまして経営基盤支援部業務統括役の野澤様においでいただいております。
 次に、全国商店街振興組合連合会副理事長の坪井様に委員をお願いしてございますが、本日は内藤専務理事が代理で御出席いただいております。
 次に、全国商工会連合会専務理事の寺田様でございます。
 次に、秋田県知事で全国知事会農林商工調査会委員長の寺田様でございます。
 次に、東京工業大学大学院教授の中井様でございます。
 日本百貨店協会会長の中村様でございます。
 全国中小企業団体中央会専務理事の成宮様でございます。
 世田谷文化生活情報センター館長の永井様でございます。
 流通経済大学経済学部教授の原田様でございます。
 日本フランチャイズチェーン協会会長の松岡様でございます。
 日本政策投資銀行地域企画部参事役の藻谷様でございます。
 大阪市立大学大学院創造都市研究科教授の矢作様でございます。
 本日御出席の委員の皆様方は以上でございますが、このほかに5名の方に委員をお願いしてございます。本日は御欠席でございますが、早稲田大学教授の浅野様、東京大学大学院教授の浅見様、それから岡山県井原市長で全国市長会副会長の谷本様、それから青山学院大学経営学部教授の三村様、東京経済大学経営学部教授の宮下様にも委員をお願いしてございます。
 以上でございます。
 続きまして私ども事務局を御紹介させていただきます。
 皆様方から向かいまして私の左側でございますが、商務流通審議官の迎でございます。
 消費経済部長の半田でございます。
 流通政策課長の木村でございます。
 中心市街地活性化室長の加藤でございます。
 それから右手の方ですが、中小企業庁から長官の望月でございます。
 次長の西村でございます。
 経営支援部長の野口でございます。
 商業課長の横山でございます。
 以上が事務局でございます。
 

合同会議議長選出

○河津流通産業課長 それでは、次に合同会議の議長を選出したいと存じます。
 本合同会議は2年間ほど休会しておりまして、そのため議長が決まっておりません。本来ですと皆様方に互選で選出をお願いすべきところでございますけれども、事務局から御提案をさせていただければと思っております。
 前回、前々回とこの合同会議に御参加をいただいておりまして、また前回は議長も御務めいただきました上原委員に産構審の流通部会長も兼ねて本合同会議の議長をお願いしてはどうかと思いますが、御賛同いただけますでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○河津流通産業課長 ありがとうございます。
 それでは、恐縮でございますが、上原委員、議長席の方においでいただきまして、合同会議の議長をお願いしたいと存じます。
○上原議長 このたび議長に指名されました上原でございます。
 なるべく効率的かつ有効な会議を進めていきたいと思いますので、よろしく御協力をお願いしたいと思います。
 以上です。
 

事務局挨拶

○上原議長 それでは議事に入りたいと思いますが、その前に、事務局を代表しまして迎商務流通審議官と望月中小企業庁長官に御挨拶をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○迎商務流通審議官 それでは、合同会議の開催に当たりまして一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 本日は御多忙の中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本合同会議でまちづくり三法の制定の御答申をいただきましたのが平成9年12月でございます。既にそれから7年近くを経過したわけでございまして、その後、中心市街地活性化法や都市計画法の改正、大店立地法の制定・施行というまちづくり三法の体制に移行したわけでございます。
 その後、流通を取り巻く環境も随分変化してきております。小売業全体としては販売額が減少傾向にある中で業態別のいろいろな盛衰もございます。あるいはモータリゼーションが進展する、あるいは人口の郊外化が進むといった社会現象を反映して、中心市街地も所によってはその衰退に歯止めがかかっていない地域も多いというふうに認識しているところでございます。しかしながら、今後少子・高齢化が進み、我が国全体としても人口が減少していく中で、コミュニティの再生あるいはコンパクト・シティヘの転換といったまちづくりは、商業の問題のみならず、我が国の今後の地域利用・土地利用のあり方等、いろいろ広い視野で考えていくべき重要な課題であろうかと思っております。
 本合同会議の開催は、こうした環境の変化を踏まえて、まちづくり三法移行後の関連政策をレビューしていただこうということと、それから今年度中に行うことが決まっております大店立地法の指針の見直しを御審議いただくことでございます。委員各位におかれましては、それぞれの御視点から忌憚のない御意見を賜りますよう、よろしくお願いしたいと思います。
 よろしくお願いします。
○望月中小企業庁長官 中小企業庁長官の望月でございます。
 本日は大変お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございました。中小小売業を所管する立場から一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 政府は長引くデフレ経済を経て景気回復をしているという現状認識を表明しておりますけれども、私どもが所管しております中小企業の局面で申しますと、業種・業態・地域によって大変格差が広がっているという認識でございます。特に昨今の情勢を見ますと、私どもはこの事態に至るにはある意味で構造的な問題を抱えているのではないかというふうに考えておりますけれども、中小建設業と中小小売業の2業種が際立って景況感が悪いと認識しているところでございます。
 商務流通審議官から御説明がございましたけれども、まちづくり三法が制定されて以来、商店街とか中心市街地といった観点からの政策を政府全体として集中遂行しているところでございます。実際には活性化した地域が少なからず見えることも事実でございますけれども、全体で申し上げれば商店街の状況は大変厳しい状況が続いていると言わざるを得ないと思っております。こういった中でまちづくりと商業の活性化に対する取り組みの歩調が必ずしも合っていないという厳しい御指摘も商業を担う中小企業の方々から受け取っているところでございます。この問題は単に商業者間の事業上の競合問題とか、そういった問題に端を発しているだけではなく、まちづくり、あるいはコミュニティの形成など、幅広く、かつ長期的な視点からの議論がどうしても不可欠な問題だということがますます鮮明になってきているのではないかと私どもは認識をいたしております。
 当合同会議で幅広い御議論をしていただくことによってこの問題の本質を掘り下げていただくことは、私ども中小企業庁の行政においても大変重要なことと考えております。さらに、本来で言えば私どもの省を越えて政府全体の中で幅広い問題があると考えているわけでございますが、その点につきましては、この合同会議の御議論を踏まえた上で、同時並行的ではございますけれども、関係省庁とも十分な議論をしていきたい、政府全体として整合的な結論に至りたいというふうに希望しているところでございます。
 大変困難な問題でございますので、私どもも必ずしも明快な展望が開けているわけではございませんけれども、ぜひとも有益なる指針を与えていただくことを心からお願いを申し上げて、御挨拶とさせていただきます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 

合同会議の公開の方針について

○上原議長 早速議事に入らせていただきますが、まず資料3の本合同会議の公開の方針につきまして事務局より御説明をお願いします。
○河津流通産業課長 恐縮でございますが、資料3の1枚紙、「合同会議における公開の方針について(案)」を御覧いただければと存じます。
 基本的認識といたしまして、本合同会議における審議対象、先ほど2点申し上げました内容については幅広い層の意見を反映することが必要でございます。また、従来から経済産業省関連の審議会におきましては原則公開の方針で運営をしてきているところでございます。それを踏まえまして、次の「本合同会議の具体的な公開方針について(案)」のところで書いてありますような方針で運営をさせていただければと考えているところでございます。
 まず(1)議事要旨ですけれども、会議終了後、事務局の方で1~2枚程度の議事要旨を作成させていただき、1週間以内程度で公開させていただきたいと思っております。恐縮でございますが、これは出席された皆様方への特段の内容確認は行わない形で、むしろ迅速性を優先させていきたいと思っております。
 それから、今日の資料も含めて配付資料につきましては原則公開を考えております。
 議事要旨に続きまして議事録ですけれども、こちらの方は事務局の方で議事録を作成し、皆様方にもお送りした上で御確認をいただき、その上で公開をする手順を考えております。なお、その際、発言者名も明示させていただいているところでございますので、本合同会議でも同じようにさせていただきたいと思っております。
 傍聴でございますが、会議室の余裕のある範囲で一般の傍聴をお認めさせていただきたいと思っております。今日も既に大勢の方が傍聴においででございます。
 なお、例外といたしまして、今申し上げました傍聴、議事録、配付資料につきまして、特段の事情がある場合、例えば公開することによって無用な混乱を招く可能性があるような場合には、議長の判断で一部または全部を非公開とすることができるということで運用させていただきたいと思っております。例えば、特定の個人や特定の企業に関する議論が出てくる、あるいはそういうデータがあるような場合には、その部分については資料を非公開あるいは審議を一部非公開とすることがあり得るということで考えているところでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 ただいま事務局から本合同会議の公開の仕方について御説明がありましたけれども、皆様、この方針でよろしいでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○上原議長 それでは今述べられた方針によって議論を進めていきたいと思います。
 

事務局説明

・合同会議の検討事項及びスケジュール(案)について
・小売業の現状
・まちづくり三法の運用状況

○上原議長 続きまして、事務局で御用意いただきました資料4、資料5、資料6をまとめて御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○河津流通産業課長 それでは、3種類の資料の御説明をさせていただきます。
 まず、資料4、検討事項とスケジュールでございます。
 先ほど迎から御挨拶を申し上げましたが、本合同会議において御審議をお願いしたいと思っておりますことが二つございます。1の検討事項の(1)ですけれども、一つ目が、中心市街地活性化法、大規模小売店舗立地法、都市計画、この三つを総称して「まちづくり三法」と呼んでおりますが、大店法からまちづくり三法への政策転換以降の小売業をめぐる環境変化を踏まえて、その間の関連政策についてのレビューをお願いしたいと思っております。
 (2)ですけれども、平成11年5月の本合同会議の答申及び規制改革3カ年計画によりまして、平成16年度中を目処として大規模小売店舗立地法の指針の見直しを行うということとされております。この見直しの検討を2番目の検討事項としてお願いしたいと思っております。
 この二つの検討事項を進めていただくために、事務局として次のようなスケジュールを想定させていただいております。
 まず本日ですが、この後、資料5と資料6によりまして「小売業の現状」と「まちづくり三法の運用状況」について御説明をさせていただきたいと思っております。また、初回ではございますけれども、皆様方からいろいろ御意見を賜れれば幸いでございます。
 次に2回目ですが、10月5日の15時から17時、場所は同じくこの会議室ですけれども、次回は指針の見直しについて事務局から御説明をさせていただきたいと思っております。なお、注)に書いてありますが、指針の見直し、あるいは指針そのものは大変専門的・技術的な要素を含んでおります。このため、専門的な視点からの分析・検討を行う意味で、学識経験者をメンバーとする専門調査会を設置し、そこで集中的に審議をいただいてはと考えております。後ほど皆様方の御意見を賜ればと思っております。
 10月5日以降はこの専門調査会を設置して検討をお願いするという前提でスケジュールを考えておりまして、後先になりますけれども、1枚おめくりいただきまして、11月中旬から下旬に、この合同会議の場において今申し上げた専門調査会での検討を踏まえた指針の見直し案をこの場にお諮りできればと思っております。その後、指針の見直し案についてはパブリックコメントを実施し、12月中旬から下旬にかけての本合同会議の場で最終的にこの見直し案について御決定をいただければと考えているところでございます。
 また1ページ戻っていただきたいと思いますが、その間の本合同会議の審議でございますけれども、10月中旬から11月上旬にかけては、「2~3回程度」と記載させていただいておりますが、この間にはまちづくりに関する意見のヒアリングをしてはどうかと考えております。※に書いてありますが、全国の中心市街地の状況、あるいは商店街の状況、大型店設置者の皆様方の取り組み、自治体の取り組み、そういったことについて何回かプレゼンテーション、ヒアリングをさせていただいてはどうかと考えております。また、次回の会合でも、時間的な余裕があれば、同じくまちづくりに関するヒアリングを例えば1時間程度実施することもあろうかと思っております。
 11月下旬ごろの会合では、こういったプレゼンテーション、ヒアリングを踏まえて皆様方のフリーディスカッションをお願いし、さらに次のページですけれども、先ほど申し上げました指針の見直し案を本合同会議で検討する際にもあわせてまたフリーディスカッションをし、その上でその後の本合同会議の進め方、どういうふうに進めていくかということにつきましても、皆様方の御意見を踏まえて考えてみたいと思っております。
 したがいまして、今時点では指針の見直しの方を年内に終了させる、そのために専門調査会を発足し集中的にやる。その間、本合同会議では有識者からのプレゼンテーション、ヒアリングを実施し、その時点で一回フリーディスカッションを行った上で、その後どういう進め方をするのか、また皆様方の御意見を承りたいというふうに事務局としては考えているところでございます。
 恐縮でございますが、引き続きまして資料5と資料6、「小売業の現状」及び「まちづくり三法の運用状況」について御説明させていただきます。
 まず「小売業の現状」でございます。委員の皆様方にはカラー刷りでお配りしておりますが、傍聴の方々には白黒の資料かと思います。恐縮ですが、よろしくお願いします。
 まず、「我が国産業における小売業の位置づけ」ということで、GDP、雇用の面での関係を御説明します。
 1ページですけれども、小売業のGDP額は平成8年の約30兆円がピークでございました。当時、比率で5.9%でしたが、その後、縮小傾向にございます。ただ、14年度時点でも5.2%のシェアを占める非常に大きな産業でございます。ちなみに、この間シェアを増やしてきたのはサービス産業でございます。それから、5.2%という水準ですけれども、例えば製造業は、全体ではもちろん20%ございますけれども、産業分類の中分類で見ても、一番大きい機械工業でも3%程度のシェアですので、小売業全体で5.2%というのは産業分類の中分類で見ますと非常に大きなシェアを占めているわけでございます。
 次のページを御覧いただきまして、雇用面での推移でございます。平成14年度で797万人です。この絶対数は、表にございますように平成3年から増加・やや横ばいのところで推移してございます。ちなみに全就業者数に占める小売業の割合は、残念ながらGDP統計そのものの数字が載っていませんけれども、事務局で推計しますと約12%でございます。平成3年当時が10.1%程度だったと推定されますので、このシェアはむしろ増えている、産業の中では安定的な雇用の受け皿になっているということかと理解しております。
 こういった小売業ですけれども、「小売業を巡る環境変化」が2番目でございます。
 まず消費構造の変化ということで、所得・消費支出、いわば消費者の方から見てみますと、真ん中の大きな表で、一番上が実収入、その下の線が可処分所得、一番下が消費支出となっていますが、いずれも平成9年をピークとしてその後減少傾向になっております。いわば消費者のふところ、財布は、平成9年以降ほぼ一貫して縮小してきたということかと思います。ただ、下の消費支出の下り方がなだらかになっております。いわゆる消費の慣性効果ということで、収入が減るほどには消費は減らない、減らせないということが表にもあらわれております。
 しからば、そういった家計消費が具体的に一体どういうものに支出されているのだろうかというのが次の4ページでございます。家計調査の統計をもとにいたしまして、平成2年を100として、その後の変化を指数化してございます。例えば一番上の三角の線が住居費、一番下の丸の線が被服及び履物、要するに衣料品関係ですが、このような動き方をしております。総じて真ん中から上の保健医療、住居、交通・通信、光熱・水道、教養娯楽、サービスに関連したものが多くなっておりまして、例えば一番下の被服・履物、家具・家事用品、その次の食料など、いわゆるモノに関する支出が平成2年以降ほぼ一貫して減少傾向を続けているところでございます。一言で言えばモノからサービスに支出の内容がシフトしているということかと思います。
 今申し上げましたような二つの事情、すなわち、そもそも消費者の財布が平成9年以降一貫してしぼんでいる、あるいはトータルがしぼむ中でなおかつモノに関する支出はさらに減少傾向にあるということが背景にあるかと思われますが、5ページの小売販売額の推移、日本の小売業の総販売額の推移を見てもやはり平成9年以降連続して縮小傾向にあるということでございます。
 次に6ページですが、今申し上げたような消費者側に対して供給側の業態別変化はどのようになっているかということで、商業統計を少し整理いたしました。平成3年、9年、14年とピックアップしております。スーパーというのは総合スーパーのほかに衣料品スーパーや食品スーパーも含めたものですけれども、スーパー、それから百貨店、コンビニ、その他の小売店という形で整理いたしました。それぞれの販売額のシェアがどうなっているかということでございます。見てみますと、平成3年から14年にかけて一貫して百貨店がシェアを下げ、コンビニがシェアを上げていますが、スーパーに関しては、平成9年に一旦シェアが上がっておりますけれども、14年でまた少し減少しております。それに対応する格好で、その他の小売店が一旦シェアを落としましたけれども、14年にシェアを上げているという格好になっております。
 さらにもう少し細かく見るために、次の7ページを御覧いただければと思います。特に平成11年、14年を見ていただきますと、上から2番目の百貨店、その下の総合スーパーが減少傾向にございます。そのほかのスーパーを見ますと、食料品スーパーは平成11年までは非常に大きく伸びていますけれども、11年から14年にかけては若干のマイナスになっています。それから、住関連のスーパーが下から2番目ですが、これがほぼ一貫して伸びており、その上のコンビニもほぼ同じような調子で伸びております。スーパーと一言で申し上げる場合、セルフサービス、籠を持ってお客様が買い物に回るということで御理解いただければと思いますが、例えばユニクロ、しまむらが一番下の衣料品スーパーに該当するわけでございまして、これが伸びてきております。ただ、伸びの勢いはコンビニや住関連スーパーに比べればそれほどではないということがわかります。それから、平成11年からドラッグストアという分類が統計上あらわれまして、これも割と速いペース、急ピッチで伸びている状況でございます。総じて申し上げれば、百貨店あるいは総合スーパーが苦戦をする中で、利便性を売るコンビニ、住関連スーパー、衣料品スーパー、ドラッグストアといった絞り込んだ形のものが伸びているということかと理解をしております。
 次の8ページは、どこで買うかといったことについて消費者の方から見たデータを探してみました。消費実態調査が総務省の方で5年おきに実施されております。直近のもので申しますと平成11年ですが、その統計で、どこでお買い物をしていますかという質問がございます。それが8ページでございます。消費支出全体の中でどこから買っているかということを見てみますと、平成11年では一般小売店が約3分の1強、次にスーパーがほぼ同じ、その他コンビニ、百貨店、生協や会社の購買部といったものが並んでおります。
 これを食品と被服及び履物を特に取り出してみますと、物によって買い先が随分違うことが明らかになってまいります。左下ですが、食品だけを見ますとスーパーというのが非常に大きくなっております。上の購入先全体に比べてもスーパーのウエイトが大きく、かつ、シェアの増え方も大きいということがございます。これに対して被服及び履物の方を見てみますと、全体では10%もない百貨店ですけれども、被服及び履物に限定すれば30数%、4割近くが百貨店という答えが出てきております。物によって買い先を選ぶといいますか、変えているのが消費者の性向かと思います。
 9ページでございます。さらに細かくなりますので詳しい説明は省かせていただきますが、同じ統計で、左側は年間世帯の収入別で分けて整理したもの、右側は世帯主の年齢別で分けてございます。全体的な傾向は先ほど申し上げたとおりですけれども、例えば左側の年間世帯収入別の方を見ていただきますと、下から二つ目ですが、所得が増えれば増えるほど、右から4番目の海老茶色の生協・購買のところがむしろ増えてきております。高所得の方ほど生協を利用するということで、これは全くの推測ですが、恐らく現在進んでいる宅配の形を利用される方が増えるということかと推測しております。
 右の世帯主年齢別を見ていただきますと、同じく食品のところで世帯主の年齢が上がれば上がるほど一番左側の一般小売店のシェアが増える、あるいは百貨店のシェアが増える傾向が見られております。何を買うかということでも変わりますし、所得や年齢によってもどこで買うかという消費者の行動が随分変化をするようでございます。
 10ページですが、都道府県ごとに今の総務省の統計を補完するようなアンケート調査をやっております。必ずしも全都道府県が実施しているわけではなく、かつ、聞き方もさまざまですので、比較対照がなかなか難しいのですが、ここでは東京都のデータを少し御紹介させていただいております。どこで買うかというのが国の統計であったわけですが、これはなぜそこで買うのかということを聞いた質問でございます。
 上の左側に生鮮食品の買い物場所とその理由を聞き、右の方はスーツ等のおしゃれ衣料の買い物場所を聞いたものが上でございます。見てみますと、食品に関しては「徒歩・自転車で行ける地元の商店・商店街」、その次が同じく「徒歩・自転車で行ける地元の大型店」ですが、いずれにしても徒歩・自転車で行けるということが非常に大きな選定の理由になっております。
 他方、右のスーツ等のおしゃれ衣料の買い物場所を見ますと、都心の百貨店のところが非常に大きく出ております。その理由が下でございまして、これは全体を通してということになってしまいますが、地元の商店・商店街の評価が左側、地元大型店の評価が右側でございます。項目によって凸凹がございますし、11年から14年にかけて若干の変化がございますけれども、価格面、あるいはサービス、店がきれいか明るいか、1カ所で買い物ができるかどうか等さまざまな理由がございますけれども、総じて言えますことは、左側の地元商店への評価と右側の地元大型店への評価を見ますと、どの項目も地元大型店の評価方がポイントとしては高くついています。これが東京都の例でございます。
 先ほど申し上げましたように都道府県それぞれが実施しているものですから、同じような聞き方で地方都市、他の都道府県で調査しているものがないかどうか調べてみたのですが、残念ながら、私どもが調べた限り、こういった理由・評価を聞いたものが見つからなかったところでございます。
 次にお店の規模別にどういう変化をしてきたかというのが11ページでございます。ここでは年間販売額の推移で見ていますけれども、商店の規模別といった場合、そのお店で働いている従業員の数で大・中・小を分けるのが統計上の考え方でございまして、小規模は従業員が4人以下、中規模が5~49人、大規模が50人以上、こういう定義になっております。大・中・小それぞれのお店で販売額がどうなっているかを見たものが下の表でございます。棒グラフがトータル額ですけれども、先ほど申し上げましたように平成9年をピークに下がっています。その内訳として昭和57年を100としてその後の売上がどのぐらい伸びたか減少したかを見てみますと、大型店と中規模店は最近は少し頭打ち傾向にあるものの総じて伸びてきていますが、小規模のお店は特に平成3年以降は減少傾向、シェアを落としているという傾向にあろうかと思います。
 12ページにまいりますが、商店数あるいは雇用者数を見ても同じようなことが出ております。売上よりも商店数あるいは雇用者数の方が大規模のお店に大きくシフトしているということが出ているかと思います。
 13ページからは大型店の出店が最近はどういう傾向があるかを整理したものでございます。
 まず13ページですが、旧大店法の届出件数と現在の大店立地法の届出件数を比較したものでございます。大店立地法に変わりました直後は出店届出数が相当減少しております。最近になって徐々に増加傾向となりまして、平成16年度7月までの数字が載っていますように、このペースでいきますと15年並みか、もう少し上に行こうかと思いますが、旧大店法の時代の水準までにだんだん近づいてきているところかと思っております。
 14ページは立地の場所の変化について、平成9年と平成14年を比較したグラフでございます。商業統計でどういったところに立地しているかというデータを見たものですが、左側の方の全事業所ベースで見ますと、駅周辺や市街地がやや減っている中で、ロードサイドが微増、それから住宅地域、それから量は大きくありませんけれども、オフィス街といったところが増えております。これを特に総合スーパーに絞って見てみますと、駅周辺あるいは市街地が減ってきていることは同じですけれども、ロードサイドというのが非常に増えています。大型店といいますと、別に総合スーパーに限らず、先ほど申し上げましたような食品スーパー、あるいはホームセンターと呼ばれる住関連のスーパーもございます。また、専門店の中でも相対で販売している家電量販店等も入るわけですので、そういう意味ではそれ以外の大型店も同じようにロードサイドのところが増えている傾向があるわけですけれども、ここでは例として総合スーパーを取り上げた次第でございます。
 15ページですが、このように大型店の出店が進む中で、先ほど申し上げましたように日本全体としては小売業の販売額は減少しているわけですので、年間の商品販売額は大型店といえども同じように減少しております。そういった中で、棒グラフの方の商店数は増えているわけですので、1店当たりの販売効率も悪化してきているというのが大型店の現状でございます。
 この資料の最後は商店街の現状でございます。商店街の数についてははっきりした統計上の数値がないので残念ながら今回は御紹介できておりませんが、商店街の非常に苦しい状況の一つのあらわれとして空き店舗が増えているという状況がございます。いわゆる空き店舗率といいますか、商店街当たりどのぐらいの空き店舗があるのかを調べたものが左側のグラフでございます。数字的に見ますと7%~8%のところで推移しております。数字上、15年度は若干下がったように見えているわけですけれども、その理由としては、単にシャッターをおろしている空き店舗から、それを駐車場にしてしまう、あるいは住居にしてしまったために空き店舗という形ではなくなったことから統計上の数字が下がっている面もあろうかと思いますので、これだけで空き店舗の状況が改善しているとはなかなか言いがたいところがございます。そのあらわれが右側のグラフですが、今後、空き店舗がどうなっていくかということをお伺いしたところ、増えると見ておられるのが40%を超えていまして、なかなか厳しい状況でございます。
 次のページですが、そういったことも含めて商店街全体として繁栄しているのか衰退しているのか停滞しているのか、どういう認識であるかをお伺いしたところ、自ら繁栄しているというふうに御判断されたところは2.3%しかございませんでした。
 最後のページです。しからば今後はどうなるのかということをお伺いしておりますけれども、同じく衰退すると答えた方が非常に多い状況でございまして、なかなか厳しい状況にあると思っているところでございます。
 続きまして、資料6「まちづくり三法の運用状況」について御説明させていただきます。
 1ページは、平成9年、いわば前々回の本合同会議での御答申で大店法からまちづくり三法への政策転換ということをいただいたわけでございます。旧大店法の時代は、どちらかというと国が主体となりまして、中小小売業者との商業調整、すなわち店舗面積、開店日、それから閉店時刻を何時にするのか、年間の休業日数を何日とるのかといったような商業調整がなされておりました。これに対して前々回の答申では、計画的な地域づくりとの整合性の確保がこれから必要であるとか、あるいは交通・騒音・廃棄物など周辺生活環境の問題が取り上げられるようになってきているけれども、これに対応できていない。それから、下の方ですが、中小小売業の事業活動の確保という観点からも有効性が下がっている。さらには、大店法を廃止すべきではないかという国内の規制緩和の動きや国際的な議論が存在するので、今後はまちづくり三法という形で地方公共団体がむしろ主体となって進めていこうということでございました。
 具体的には、周辺生活環境の保持という観点が必要だということで、大店立地法が平成12年から施行されたわけでございます。それから、中心市街地の活性化のため、当時の8府省庁で一体的に推進していこうということで中心市街地活性化法が10年から施行され、また都市計画法の改正によって地域ごとに大型店の適正な立地を求めることができるような制度改正がなされたということが続いてきているわけでございます。
 なお、前々回の本合同会議の答申の概要を2ページにつけていますが、別途、参考資料1として答申の本文もお配りさせていただいておりますので、御覧いただければ幸いでございます。
 次に三法それぞれの制度の内容及び具体的な運用状況について御説明させていただきますが、3ページが今申し上げました三つの法律の概要でございます。1枚めくっていただきまして4ページからそれぞれの法律について御説明させていただきます。
 まず大店立地法でございます。大規模小売店舗立地法の内容は大きく二つございます。一つとして、大型店の設置者が周辺の生活環境保持のために配慮しなければいけない具体的な内容を決めたものが指針でございます。この指針の概要は5ページに書いてあります。法律は4ページの内容ですけれども、その調整のための手順・手続を定めてございます。大店立地法の場合、1000㎡を超える大型店を出そうという設置者は、都道府県あるいは政令指定都市に届出を出します。2カ月以内に設置者が説明会を開き、4カ月以内に地元市町村あるいは住民が意見を提出します。8カ月以内に都道府県が必要に応じてこの設置者に「意見」というものを出し、その「意見」をもらった設置者が自主的に対応策をまた都道府県の方に返すという手続でございます。なお、「意見」に対して必ずしも十分な対応がなされていない場合には、都道府県が勧告をするという仕組みになっているところでございます。
 5ページが具体的に設置者が配慮しなければいけない事項の内容でございます。法律の4条でこの指針を定めて公表するということになっております。これは参考資料3として現物をお配りさせていただいておりますが、まず1として基本的な事項を定めております。あらかじめ十分な調査や予測をやりなさい、あるいは住民へ適切な説明を行いなさいといったような、いわば原則をここで書いてございます。
 その次に施設の配置及び運営方法に関する事項として、さらに具体的な内容が書かれてございます。例えば駐車需要の充足、つまり駐車場の台数につきましては、アンケート調査に基づくデータによって指針の中でその数値を掲げております。お店の規模あるいは設置場所等によって、いわば計算式として何台の駐車場が必要であるかということが算出できる格好になっております。そのほか、騒音の防止につきましては環境基本法に基づく環境基準を満たすように努めなさい、あるいは廃棄物等の保管についてはこのような算式に基づいて、店の規模等々に応じてどのぐらいの廃棄物の保管スペースを用意しなさいといったことが書いてあるわけでございます。
 6ページですが、こういった大店立地法が平成10年6月に公布され、翌年に指針が告示されました。施行そのものは平成12年6月1日からでございます。これに対して経済産業省としては、先ほど申し上げましたように運用主体は都道府県及び政令指定都市ですので、都道府県などの法の運用が円滑かつ適切に行われるようにサポートをするという位置づけになっております。
具体的には窓口を設置することによっていろいろな相談に応じております。そこにございますように、これまで約3000件ほど相談を受けております。もちろん都道府県からの御相談も多いのですが、届出をする設置者の方からの御相談、あるいは地元住民からの御相談も受けております。法律の解釈の問題のほかにもいろいろな御質問を承っているところでございます。なお、こういった相談を受けまして、それをQ&A集という格好で適宜取りまとめて、また都道府県の方に提供することもやっているところでございます。
 7ページは実際の運用の状況でございます。先ほど申し上げましたように都道府県等が届出を受けて必要に応じて意見を言い、さらに勧告をするという制度になっておりますが、その状況を見ますと、新設の届出がありましたのが約2300件、それに対してこの4年程度の中で「意見」が出されましたのが244件、約1割強でございます。最終的な「勧告」に至ったもの、つまり実質的な対応では不十分であったということで勧告をされたケースはそのうちの1件となっております。
 以上が大店立地法でございます。
 次に中心市街地活性化法でございます。
 まず中心市街地活性化法の体系ですけれども、一番上に基本計画がございます。市町村が基本計画を策定するわけですが、その内容は商業等の活性化事業、あるいは市街地の整備改善、その他の事項を内容とする基本計画を策定いたします。そのうち商業等の活性化事業に関しましては、下の四角の中のさらに左の方にございますけれども、TMOを中心とした事業という格好で具体化が進められていく形になっております。TMOというのは、Town Management Organizationと言いまして、商工会議所、商工会、あるいは市町村等の第三セクターが担うことになるところもございますけれども、そういったところがTMO構想をつくることになっています。そのTMO構想をつくり、こういう事業をやっていこうということになった上で、さらにTMO計画ということで実際に具体的にどうしていくかということが煮詰まっていく、こういうステップを踏んでいく形になってございます。
 具体的には、その下の事業実施のところにございますが、施設整備をやっていこうとか、あるいはいろいろなイベントもございますし、テナントミックス、空き店舗活用、シャッターがおりている店を有効に活用していこうとか、そういう意味でソフトと呼んでおりますけれども、ソフトなものも進められていくわけでございます。こういうことで、基本計画が642、TMO構想は336、TMO計画は178ということで、順次、商業の活性化について具体化の進展が見られているところでございます。
 9ページはこれに関連する施策ですが、大きく三つに分けております。ハード面での支援、ソフト面での支援、TMOの支援の三つでございます。ハードというのは、駐車場、あるいはアーケード、街路灯等、いわゆる施設整備を進めていく上での補助金でございます。ソフトというのは、先ほども申し上げましたけれども、イベントあるいは空き店舗対策といったものを含んだ用語として使わせていただいております。それから、TMOの支援というのは、先ほど構想・計画をつくっていくと申し上げましたけれども、それに対する一定の補助とか、そのほか人材の活用をやっていくことについてのサポートがございます。
 TMOの支援の右上方を見ていただきますと、16年度のところに「利便性向上のため大括り化」とございます。これは、細かく分かれていると使い勝手が悪いということで、今、大括り化がいろいろなところで進められておりますが、その一環でこれらについてもまとめられているところでございます。
 そのほか、TMOの支援のところで「タウンマネージャー養成研修及び派遣事業」、その下に「TMOサポート事業」から「TMO診断・評価研究調査事業」とございます。これは、昔の中小企業事業団、現在の中小企業基盤整備機構がこういった事項について専門家の養成あるいは専門家を派遣するという形でサポートをしているところでございます。
 10ページ、11ページですが、金沢市、福山市、諌早市の例を載せさせていただいております。いずれも地元の商工会議所あるいは商店街の組合に対しまして、舗装とか多目的ホールの整備、イベント開催等に支援をさせていただいているところでございます。施設整備とソフト面での取り組みを相まってやらないとなかなかうまくいかないところですが、例えば金沢市では平成13年から15年にかけて休日の通行量が8%増加した、あるいは空き店舗がなくなった。また、福山市に関しては休日の通行量が10%増加し、空き店舗も11%減少したという例がございます。諌早の場合は通行量が3%増加という結果になっております。もちろん、ここにはうまくいったケースを載せておりますけれども、なかなか順調に行かず御苦労されているところが多いことも実態でございます。
 12ページ以降は都市計画法でございます。都市計画法は大法典でございまして一言で御説明するのはなかなか難しいのですが、用途規制、すなわち平成10年のまちづくり三法と言われたときの改正を中心に御説明させていただきたいと思います。
 そもそも都市計画法では国全体の中で都市計画区域を設定することになっております。まず都市として整備をしていくエリアを定めて、その中をどうしていくかということをさらに細かく定めていくというのが基本的な枠組みでございます。都市計画区域の中には、市街化区域という都市計画の中でも市街化をどんどん進めていく区域と、都市計画区域の中ではあるけれども市街化はむしろ抑制をしていこうという市街化調整区域に分けるというのが基本になっております。市街化区域の中を用途地域という格好で色を塗り分けていくというのが基本的な枠組みでございます。お手元の資料では濃いオレンジ色を塗っています。
 平成10年の改正では、この用途地域に特別用途地区という制度が追加されました。用途地域というのは法律上12種類の定めがございます。お聞きになったことがあると思いますが、法律上、第一種住居地域、商業地域、あるいは準工業地域、工業地域といったような類型が12種類定められておりまして、それぞれについて例えば小さな商店はいいけれども大きな商店はだめだとか、あるいは工場はいいとか工場はだめだとか、そういったいろいろなパターンが法律上定められているわけですが、これは12種類しかございません。
これに対して平成10年に特別用途地区というものが定められました。これは市町村長が独自の判断で、用途の振興という言葉を使いますが、その12種類以外のさまざまなパターンでの用途制限を定めることができるという枠組みができました。この資料では例えばということで左下の二重線の丸い四角の中に書いていますが、例えば一定規模の大型店を制限することで「中小小売店舗地区」を定める。例えば、このエリアでは1000㎡以上のお店はつくってはいけませんよといったことを法律で決まった12種類の類型とは別にいわば上塗りをすることが制度上できることになったわけでございます。それが平成10年の改正の内容でございます。
 その後、平成12年の改正で特定用途制限地域が導入されたり、あるいは都市計画区域外であっても準都市計画区域が整備できるということでございます。詳しくは省略いたしますけれども、都道府県ではなくて市町村が独自の判断でいろいろな用途制限をかけることができるという枠組みが順次整備されてきているところでございます。
 13ページですが、このように制度的にはいろいろな仕組みが10年、12年とできてきているわけですけれども、実際の運用ということになりますと、その運用実例が少なく、使い方がわからない、どう使ってよいかがよくわからないという指摘もございまして、国土交通省が「中心市街地の機能回復に向けた都市計画運用指針」を順次出してきております。昨年の11月に出ておりまして、その資料そのものは参考資料4としてお配りさせていただいております。
 その内容をごくかいつまんで申し上げれば、13ページですが、中心市街地の多くが衰退または停滞している。これは「街のアイデンティティの喪失の危機」とも言うべきものであって、単に中心市街地のみならず、周辺あるいは周辺都市に対しても影響を及ぼしかねないことから、中心市街地とそれ以外の地域での適切な役割分担がなされなければいけない。その場合には、中心市街地以外における公共公益施設の整備や開発は抑制的にならざるを得ないという考え方を示しているわけでございます。
 これはまさに運用指針でございまして、今、都市計画法の運用は地方公共団体にゆだねられているものですから、国自身としてその具体的な個別ケースについて関与する権限は基本的にはなくなっております。そのなくなっていることを前提としまして、まさに技術的な助言という形でこの指針が地方公共団体に国から示されているということでございます。したがって、拘束力はございませんけれども、こういった考え方を踏まえて、法の施行を国として地方公共団体に期待をしているということかと存じております。
 14ページ、15ページは、先ほど申し上げました特別用途地区あるいは特別用途制限地区の事例でございます。かいつまんで申し上げますと、14ページの例は、浄水という地名だそうですが、愛知県の浄水の国道の沿道につきまして、先ほどの12区分上は準工業地域であって、準工業地域というのは基本的に商業施設は立地が可能なのだけれども、豊田市の判断として特別用途地区を設定し、赤で囲ってある沿道のところについては、普通ですと大型店がずらっと並ぶようなところですが、3000㎡を超えるような商業施設はつくらないエリアということで特定用途地区の上塗りがされているわけでございます。
 次の特定用途制限地区、これも基本的に機能は同じようなものです。例は決して多くはありませんけれども、幾つかの例がございまして、荒尾市のケースでいきますと、こちらの方は面積的に非常に多いのですが、ピンク色で塗られているところ、1500㎡を超える店舗等の立地を制限しております。ちなみに、荒尾市の中心市街地は左上に「商業地域」と書いているあたりだと御理解いただければと思います。
 このように都市計画法に予定された制度に加えて、それ以外の方法で大型店を含むまちづくりに取り組もうという例が幾つかございますので、これも簡単に御紹介させていただきます。
 16ページですけれども、いわゆる「まちづくり条例」という形で、用途制限とは言いにくいのかもしれませんけれども、用途調整を図ろうという取り組みが幾つかございます。ここには京都市の例が書いてございますが、ガイドプランということで幾つかのエリアをゾーンという格好で分けておりまして、既成市街地内工業地域では大型店は2万㎡以内にしましょうという「まちづくり条例」ができております。条例を活用して、設置者と自治体、この場合は京都市との話し合いの中で、当初3.6万㎡の店舗を出したいという事業者に対して、話し合いの結果、2.2万㎡になったという実例もございます。
 その下の例2)は、同じような条例を金沢市がやっているという例でございます。
 17ページは、新潟県などは都市政策ビジョンということで、さらに大かがかりにコンパクトな都市に向かおうという答申を出し、今、県民に意見を求めるというようなビジョンづくりに取り組んでいるところもございます。
 また、例2)ですが、同じようなことを福島県の方でも広域的まちづくり検討会という形で進めている自治体がございます。
 そういう意味では、まちづくりに取り組む自治体の動きも、少しずつではありますけれども、さまざまな動きが出てきているところかというふうに理解をしております。
 説明は以上でございますが、18ページ、19ページに大店立地法の特区の仕組みの資料がつけてございます。これは新聞等で御存じかと思いますけれども、規制改革特区という仕組みがございまして、その中で大店立地法につきましても中心市街地の活性化の観点から特例措置が認められております。御関心があれば、また御覧いただければと思います。
 事務局からは以上でございます。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 

質疑及び討議

○上原議長 それでは、今の事務局の説明に基づいて討議に入りたいと思います。
 いろいろな議論ができると思うのですが、今回は初回ですので、なるべく多くの方に自己紹介を兼ねてスタンスみたいなものを一言ずつお話しいただきたい。といいますのは、事務局から出された案を見ましても、これからじっくり討議する時間は十分にとってありますので、今回はなるべく皆さんの御意見をなるべく短時間で聞きたい。計算しますと、22~23名いますので、これで12時に終わるためには1人2分ぐらいで自己紹介を兼ねてお願いしたいと思いますが、その方向で進めていただきたいと思います。
 どうぞ御自由におっしゃっていただきたいのですが、よろしくお願いします。
 いかがでしょうか。
○寺田(典)委員 秋田県知事の寺田と申します。先ほど紹介を受けましたとおり知事会から商工担当ということで出させていただきました。平成3年から市長をやらせていただきまして、特に中小企業の活性化、商店街の活性化につきましては、いろいろ推移を見させていただいていますが、正直なところ、やはり活性化については失敗しております。都市計画にしても、中心市街地は空洞化になっています。
 そこで、今、問題点を少し考えているのですが、車社会でございます。東京関係では人の移動手段は50%程度は電車等でしょうが、東北地方では90%近く、秋田県は97%です。まず一つ、そのことが中心市街地の活性化の問題、郊外ショッピングやロードサイド・ショッピングに関係すると思うのです。まちづくり三法が商店街の活性化に機能するかしないかという問題については、私は、市長当時、今から10年ぐらい前から申していますが、仕事をやめるための廃業に対する支援制度、それから商売を転換するための支援制度、この辺をもう少し手厚く考えた方がいいのではないかと、そのように思います。
 もう一つは、申しわけないのですが、ここの委員の方々は学者先生も入れてほとんどが東京と大阪の人ですね。本当の意味で空洞化している地方の方たちを3分の1くらいは入れて、そういう方の御意見をお聞きした方が、ある面では法律の内容が変わってくる可能性もあると思いますので、その辺を言わせていただきます。
 以上です。
○上原議長 この委員会の中でもヒアリングは実施していきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○寺田(典)委員 私は今の委員の方に苦情を申しているのではないんです。考え方、出発点をもう少し広く求めた方がいいということです。
○上原議長 わかりました。
 では、川島委員、お願いします。
○川島委員 チェーンストア協会の川島でございます。まちづくりについて申し上げたいと思います。
 最近、大型店の出店のあり方や地域商業のあり方にマイナスの効果を与えているという見方がございますが、単に指針の見直しにとどまらず、まちづくりとコミュニティの再生という観点から、まちづくり三法自体を見直し、大型店の出店に対する規制を行うということも視野に入れて幅広く検討してほしいという意見も主張も見られます。ただ、当協会といたしましては、まちづくりやコミュニティの再生をいかに図るかの検討自体に反対するものではありませんが、当該主張の趣旨であります街の盛衰を単に大型店と地元一般小売店との対峙の関係としてとらえることにつきましては大いなる疑問を感じているところでございます。
 当協会会員企業につきましても、時代の移り変わりと街のありようの変化の中で、日本経済を支えている小売業の一員としての自覚を持っております。先ほど御説明もございましたGDPの30兆円の中のおよそ半数を占めるのが私どもの業界の会員の売上でございます。そういったことを考えますと、そういう一員の自覚として、内需の低迷や外国資本等との競争にさらされながらも、その地域の消費者・生活者のニーズに最大限こたえていくこと、かつ安心・安全をモットーに安定した商品供給を行うこと等を常に忘れずに、相応の役割を果たしてきているという認識を持っております。
 また、こうした役割とは別に、中心市街地にある会員企業の大型店では、地元商店街において店舗周辺の美化あるいは清掃、植樹等環境保全への協力やイベントへの参加など、協力可能な方法について現在も積極的に貢献しているところでございます。
 まちづくりは、その街や地域の自治体をはじめ、そこに暮らす人たちすべての意欲ある取り組みが原点であると思います。まちづくりと商業調整とを同じ土俵で議論することは、まちづくりの原点を見失うことになるのではないかと考えております。まちづくりにおいては、むしろ大型店の存在を積極的に活用することも考えていただきたいと思っております。例えば、大型店の利点と思われる集客力、駐車場のスペースが広いといったことを上手に生かしていただいて、多くの人が中心市街地に流れるようなまちづくりを考えていただくことが、地元の一般小売店にとっても有益になるのではないかと考えております。
 そこで幾つか大店立地法の指針の見直しについて申し上げさせていただきますが、大店立地法の指針の見直しそのものに関して当協会の要望を申し上げるとするならば、端的に言いまして手続における提出書類の簡略化・簡素化や、また指針に規定されております数値基準も緩和の方向で考えていただきたいと考えております。
 幾つかの具体例を申し上げれば、会員企業の多くの共通する問題として、例えば地元の消費者のニーズに応えた延刻に当たって、騒音調整基準とか、あるいは駐車場需要の充足に関わるピーク率等についての緩和要望がございます。これらの手続事項の中には、法律あるいは政令や省令上の規定にその根拠があるわけでありまして、指針の見直しだけにとどまらない事項もあるのではないかと考えております。
 さらに、新店舗を開設する際の取り扱いとは区別して、既に事業を行っている既存の店につきましては、例えば延刻等の条件変更が生じた場合、届出に必要な書類の作成などに関して、現状では新店舗を改正するのと全く同様の調査や提出書類が求められているわけですが、調査費用や手続の負担を軽減するために、その変更部分に関わる書類のみの提出で済むようにしていただく必要があるのではないかと思います。
 また、法で決められている地元での説明会につきましても、それを開催しても既存店の場合では数名しか来ない、あるいは全く来ないという実例がありますので、そういった説明会を法に基づいてきちんとやること以上に、場合によってはチラシその他の媒体でお知らせすることで説明会を開催したと見られるような簡素化も必要ではないかと考えております。
 以上が御検討をいただく内容でございます。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
○岩﨑委員 ショッピングセンター協会の会長の岩﨑でございます。
 「まちづくり」という言葉は、かつては都市の基盤整備と都市計画として捉えられていたと思うのですが、現在では大型店の進出によって中心市街地がどういう影響を受けるか、その対策をどうするかという意味で使われている。それを一つ概念規定して議論しないことには議論はなかなか収斂しないと思いますので、まずそれが1点です。そういう意味では、今回は単に指針の見直しにとどまらず全体的にまちづくりについて論議をしようということでありますので、この点は大変結構だと思っております。
 まちづくり三法について御説明を受けたわけでありますけれども、本来、この三法はお互いに連携し合って、その目的を達成する、所期の効果が出るということであったわけですけれども、率直に言いまして現在の段階ではそうはなっていないというふうに言わざるを得ないと思うのです。もちろん成功例のようなものも随分ありますけれども、総体として言えばそういうことではないかと思います。
 今、東京都の都心活性化施策は成果を上げていると思います。都心部が活性化しないと街全体が発展しないという考え方でやられているのだと思いますけれども、これは一般の都市でも同じことだと思うのです。そういう意味で、人が集まり情報が集中する中心部の活性化というのは、街全体に関わりがあると思います。したがって、この健全性を守るという政策を充実させることは大きな政策課題だと思っております。高齢化社会の視点からも重要な課題だと思います。
 ただ、中心市街地の商店街は、「中心」という名がついていますけれども、実際には競争力が非常に弱いというのが現状であります。各地の商店街でいろいろトライされております。私の方にも相談が来るものもありまして、それぞれいろいろな問題を抱えておられますが、この点の充実が極めて大事だと思っております。
 ショッピングセンター側としても、商店街だけではなかなか解決が難しい例えば空き店舗の問題とか、あるいはワンストップ・ショッピング制を維持するためには業種のミックスがバランスよくでき上がっていなければいけないという問題があります。あるいは、専門的になると思うのですが、MDについては、要請があれば、SCが持っておりますノウハウの提供や人材を供給するといった支援をぜひさせていただきたいと思っております。ここにもう少し努力の余地があるのではないかと私は思うのです。
 一方、開発側につきましても、この1~2年、ようやく郊外立地の大店ショッピングセンターの建設がラッシュ状態になってきております。5万㎡、6万㎡のものがどんどんできている。先ほど秋田の知事さんからお話がありましたけれども、秋田にも南北に大きいものができておりまして、中心市街地が相当さびれているという現状です。したがいまして、大型店側も地域の身の丈に合った開発といいますか、常に「共生」というものを前提にしたバランスのとれた自立的開発が必要ではないかというふうに私としては感じております。
 以上です。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 ほかに御意見がありましたらお願いしたいのですが、いかがでしょうか。
○中村委員 百貨店協会の会長をしています中村です。
 先ほど河津課長から百貨店の現状がございました。大変課題の大きい業種になったわけですけれども、その中で地方の市街地に百貨店を営んでいるそれぞれの店舗が大変厳しく、ひいては先ほど来いろいろな御意見が出ていますように、その市街地が衰退してしまう。そんなことを考えまして、百貨店協会としても去る6月1日に地域商業活性化プロジェクトを立ち上げまして、まちづくりに熱心に取り組んでいる都市の事例を研究しながら参考になる事例を全国にどしどし発信していこうということで、ここに藻谷さんが出席されていますけれども、この9月17日にコンパクトシティの形成ということで、今、青森市で事例を検証しています。
 中心市街地の活性化を成功するには、いろいろな理由があると思いますけれども、大きく三つの要素は欠かすことができないのではないか。一つは、市長、行政の長のまちづくりへの明確な理念と強力なリーダーシップが絶対必要です。二つ目は、衰退しているといっても、意外に商店街の危機意識があまりない。そういう高まりと意思統一をしっかり持たせるということと、商店主にやる気がなければ全然だめだということ。そして三つ目はカリスマ的なまちづくりのリーダーの存在です。よく言いますけれども、生半可ではなくて、火の玉の情熱を持ってやっていただく方ですね。それがたまたま藻谷さんでしたものですから、後から話があると思いますけれども、そういう人が本当に死に物狂いでやらないといけない。口は出すけれども全然だめだということが失敗の事例につながっているのではないか。
 先ほどたまたま東京の例が出ましたけれども、日本橋地域は今、大変活況でございます。いろいろな理由があります。もちろん百貨店のいろいろな努力もありますけれども、それ以上に、地元の人たち、特に二世・三世の方々が大変な危機意識を持ちまして、これではだめだということで、行政を動かし、そしていろいろなチームをつくって、名橋「日本橋」保存会とか、あるいはルネッサンス委員会とか、そんなことが全部絡み合っていろいろな形でやっているために、今、大変なにぎわいをつくっております。そういう点で、そこの地域の人が本当に力を合わせていかなければいけないのではないかと、そんなことを考えております。
 特に高齢化が進む中で郊外への商業施設拡散は相当計画的にやらないといけないのではないか。と申しますのは、自動車に乗れない人が多くなるわけです。自動車に頼らず、ひとり世代の方々が安心してお買い物ができ、住める、憩いの場所であり、癒しの場所であるコミュニティをつくるのはどうしても市街地なのかなと。まちづくり三法は大変立派なものになっていますけれども、これが本当に生きて、この三つがリンクしているのかなと。そんなことを踏まえて、これからの部会を有効に使っていただきたいと思います。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 藻谷委員のお話が出ましたので、藻谷委員から一言お願いしたいのですが。
○藻谷委員 突然名前が出てびっくりしたのですが、先ほどからメモをとりながらお話を伺っていました。政策投資銀行の藻谷と申します。
 寺田知事から御指摘いただいたとおり私も東京側の人間にカウントされているのですが、どうして特殊法人の課長クラスの職員がこの場にいるかと言いますと、全国の市街地及び中山間地を離島からスキー場まで実際に行って存じ上げているという意味では、実は私は非常に特殊な人間でございます。今日もこの後は山中温泉に行って振興の講演をしまして、明日は奥飛騨温泉郷と飛騨高山商店街、先週は福井で片町という飲み屋街の商店街を相手に講演をしていましたし、この土・日は笠岡あるいは武蔵野の社会教育委員会で高齢化について講演をしたりと、そういうことが仕事でございます。
 皆様のお話を伺いますと、それぞれがごもっともであります。実は私、大型店も好きでございまして、研究もしていましたし、主要な部分については日本全国、大体行ったつもりであります。どんどん増えていますが。ただ、一回行ったのではだめで、その一方で市街地がどうなっているか。例えば、諌早に1万5000人歩いているといっても、本当かと思うのです。それはどういう時点に確認されたのかなということが数字を見ると大体わかります。
 大変偉そうですが、そういう中で今言ったようなコーディネーションみたいなことをたくさんお引き受けさせていただいております。したがいまして、商業に限らず、まちづくり全体が現場でこうなっているということを、極端な事例等をお見せしながら、裏に何があってこうなっているかということを御説明する機会がもしいただければ、なるべく皆様に御説明をさせていただいて、事実認識の共通を……。
私は、どうするかという主義主張を申すべき立場では全くございません。私が地方政治家へのアドバイザーでもあればもちろん何かあるのでしょうが、私の立場で言えることは、世間で言われていることがみんなバラバラのお話でありまして、皆さん正しいことをおっしゃっているのですが、それはすごく大きな話の一面なんです。個別・個別が正しいということは必ずしも全体の策が正しいことにはならないわけでありまして、全体を見るとこうなんだと。例えばチェーンストアは、確かにどんどん大型店をつくっている。利便性はいいかもしれませんが、トータルで大型店の売上が減っているという現実をどうお考えになるか。商店街については言わずもがなでありまして、機能停止しているものについて商店街であるからといってお金を投じるということが通じないことは多くの方がお感じになっている。一方、雇用という意味では商業はどんどん雇用が増えているわけであります。これをないがしろにしていいのかというと、そういうわけにもいかない。
 まちづくりという意味では商業だけではないというのはまさにおっしゃったとおりで、そもそも住宅が何でこんなに郊外に行っているのか。そして、それは結局どっちが得なのか。最終的には地域全体の経営からして郊外化をどのあたりにしておくと得なのか。金銭的なメルクマールがないところで中小論を議論するために線の引き所がわからないというのが現実だと思います。そういうことについて、ぜひ勉強させていただきたいし、また現状について私の知っていることを申し上げます。
 失礼しました。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 それでは、遠藤委員、お願いします。
○遠藤委員 今回初めて出席させていただきましたが、日本ドゥ・イット・ユアセルフ協会の遠藤でございます。よろしくお願いいたします。
 私どもの協会は、概要を説明させていただきますと、昭和52年にDIYの普及という観点からこの産業が興りまして、当時は任意団体でございましたが、日本DIY協会として発足したわけでございます。昭和55年に当時の通商産業省、現在の経済産業省の認可を得て、社団法人という形で日本ドゥ・イット・ユアセルフ協会がスタートしております。
 ドゥ・イット・ユアセルフというのは、御存じの方もおられましょうが、イギリス・ロンドンの市街地の復興ということから、住まいと暮らしをよりよいものにするために自らの手で住生活空間を創造しようということでできたわけですが、当協会の会員は8月18日現在で684社ございまして、うち小売会員が107社でございます。店数にいたしまして3800店舗という形で全国で展開しているわけでございます。それから、メーカーの立場としての会員社が396社、卸関係で181社が参加しております。
当協会は16の部会と委員会を中心にいろいろ積極的な事業展開をしているわけですけれども、その主なものは、DIYの普及・展示事業といたしまして、今年も行われたわけですが、毎年、幕張等で「ジャパン DIY ホームセンターショー」という名前のもとにDIYの普及をやっております。
また、そこで働く社員に対しても、DIYアドバイザー育成事業といたしまして、これも当時は通産大臣認定という半ば国家試験に等しいような制度でスタートいたしました。それを現在ではDIY協会認定という形で継承し、より一層充実した中で、試験制度、資格制度を設けて、お客様のために、消費者のためにということで住関連の創造に寄与しているわけでございます。これからも私どもの窓口であります住宅産業窯業建材課の御指導のもとに、国民生活の形成に寄与していくべく、鋭意努力していくわけでございます。
 そこで、まちづくり三法という中で特に大店舗法に基づくことでございますけれども、「小売業の現状」という資料にも載っていますように、私どもの業界はおかげで非常に成長してまいったわけでございます。ただ、最近、店数はできても、先ほどからお話がいろいろありましたように、ちょっと頭打ちの状況に来ております。そういう中で、今回参加させていただきまして、特に私どもの観点から見ると、大型店の出店は、この競争社会の中で、諸条件はございましょうけれども、やはり必要であろうと考えます。しかしその反面、大型店総じて、自己中心の出店もなきにしもあらずという形も多分に見受けられることも事実でございます。そうしますと、地元の商店街との共生、そういう部分がどうしても欠かせないなというふうに考えられます。
 個人的なことを申し上げて申しわけありませんが、私も地元でまちづくりの一委員に選ばれて議論している最中ですが、そういった中で感じるのは、地方のあり方といいますか、すべてではないと思いますけれども、予算ありき、補助ありきという形で話が進んでいる傾向も多分にあるような気がいたしております。細部にわたってはまた後日お話しさせていただきますけれども、地方においても夢ビジョンづくりといいますか、そういう部分が多分に欠けているのではないか。
 もう一つつけ加えますと、三法の中に都市計画法がございますね。実は私どもの近所も、周辺は住宅あるいは商店街なのです。ただ、その一角に一事業所だけが依然として工業地域という形でスポッと残っている。一角というよりか、その事業者の敷地だけが残っている。聞きますと、いろいろな条件があるのですけれども、依然として商業地・住宅地の中に工業地域があるというような形があるものですから、どうしてもそういう形で行政の力あるいは御指導も必要になってくるのではなかろうかという気がします。
○上原議長 篠原委員、お願いします。
○篠原委員 日本商工会議所の篠原でございます。
 この問題については私どもの組織として既に機関決定をして、いろいろなところに要望書を出させていただいておりますけれども、本審議会でも後日御説明させていただければと思っております。今日は初回でございますので、基本的な視点だけ御説明をさせていただきたいと思っております。
 この合同会議での検討事項にもございますとおり、今般、単に大店立地法の指針にとどまらず、まちづくり三法全体について政策転換以降の小売業をめぐる環境変化を踏まえて、その間の関連政策についてレビューを行うことになりました。この点については、私ども、高く敬意を表し、ありがたく思っている次第でございます。
 ただ、私どもの基本的な考え方は、この審議会では、将来に向かってこの国をどうするのかということを基本的な視座として議論を深めていただきたいと思います。これは流通業あるいは大型店のみならず日本経済全体について言えることでございますけれども、政府の推計では日本の人口は2005年にピークにして年々減少していく、このままでは2050年には人口1億人を切るという推計すらあるようでございます。かつ、高齢者比率は今の19%から2050年には30数%まで高まる。こういう世の中になるわけでございます。こういったパラダイムの変換の中で、流通政策も含めて、将来に向かって国民が安全で安心して住みよいまちをどうつくっていったらよいのか、そのときに大規模小売店舗法をはじめ、まちづくり三法も将来に向かってどうあるべきなのかという点を視野に入れて御議論をいただきたいと、このように思っております。
 6~7年前になるでしょうか、まちづくり三法の骨組みをつくるため、この合同会議で御議論いただいたときに、規制緩和の問題とWTOサービス協定の問題が大きな問題として検討されたところでございます。その後、私どももいろいろ調べましたけれども、サービス協定を批准しておりますドイツにおいても、あるいはイギリスにおいても、いわんやアメリカにおいても、市民の生活をいかに快適・安全で暮らしやすい街にするか、また公共投資をいかに減らしながらコンパクトな街をつくっていくかという観点から、いろいろな制度が運用されております。今回の合同会議におきましても、欧米においてWTOサービス協定を批准している国においてどういう政策措置・運用がされているか、ぜひ現地視察を含めて十分御検討いただきたいと思っております。
 先ほど事務局から御説明いただきました資料につきましても、これからの議論に際して、もう少しダイナミックなデータ分析をお願いしたいと思うところでございます。先ほど御説明いただきました大規模小売店舗の立地件数あるいは立地場所、これはすべて件数でございます。面積が入っておりません。この6年間、大規模小売店舗の中でどれくらい大きな店が増えてきているのか、あるいはその大きな店がどこに立地しているのかという点を分析し、見せていただきたいと思います。さらに、小売店舗面積当たりの売上額はどうなっているのかについてもぜひ分析をいただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、この問題は大きな問題でございますので、私どもも本格的に、皆様方の御協力を得ながら、また私どももいろいろな資料を御提出させていただきたいと思いますので、よろしく御指導のほどをお願いしたいと思います。
 以上でございます。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 ただいままで御意見を出された方は業界の方が多いので、ちょっと視点を変えまして、永井委員、いかがでしょうか。
○永井委員 私は小売業の専門家ではなく、もともとはジャーナリストですが、現在は東京の三軒茶屋にございます再開発ビルの中にある公立の文化施設の運営などをいたしております。その立場から一つ申し上げたいことは、私どもの公立施設は劇場が二つと、いわゆるソフト事業を展開しているわけですが、このことをソフトとイベントの吸引力については少し申し上げられるかと思います。
 8年目になるわけですけれども、年間55万人ぐらいの集客がございます。もう一つ、別にビデオレンタル業があるのですけれども、こちらも大変な集客力でございまして、こちらは1日に3000人の来客があります。私どもの方も年間55万人ぐらいですので1日1500人ということで、集客ということについては、先ほどのデータで供用サービスの支出が多くなるということが出ておりましたけれども、まちづくりの拠点として、ソフトのイベントということは御認識いただいていいのではないかと思います。
 ただ残念ながら、ソフトというのは非常にお金がかかります。どちらかといえば、文化庁あるいは総務省のつくった財団等の支援によってある程度成り立っているわけでございます。
 例えばということでお話しいたしますと、オペラを一本つくりますのに少なく見積もって2億ぐらいかかります。これを全部席にかぶせるということになると、2000席ある場合、1席当たり10万円ということになるわけです。1000席でありますと20万円ということになるわけですね。そんな値段ではとてもお客は来ないわけです。したがって、その分、いろいろな助成金を集めたり、企業からの御援助をいただくこともあるわけです。時々、商店連合会とアートタウンなどをやっておりますけれども、その辺の御理解をぜひいただいて、そういうイベントがいかにまちづくりに貢献するかということも御認識いただきたいと思っております。
 それから、規制緩和の時代でございまして、つまらない規制はどんどん緩和していいと思うのですけれども、私が見渡したところ、規制すべきことはすべきだというルールをきちんとつくるべきだと思います。都市の場合、駐車場の圧倒的な不足、駐輪場の無法状態で、本当に歩くところがないんです。昨日もガス爆発が起こりましたけれども、消防車が近づけないという事態でございました。これをどうするのか。どこの責任なのかということですね。麻生さんの御発言で、それぞれの交通、民鉄などに責任をかぶせるというようなお話がございましたけれども、これをどうするのかということ。
 それから、最近は、生活の面で見ますと、「ライフ・ハザード」という言葉がございます。私どものところの周りに、スーパーマーケットが二つ、それから小さなお店が本当にたくさんできたのですけれども、24時間営業をするところが一つ出ましたら、続いてまた24時間営業になる。こういうことはどうなんでしょうか。確かに便利さに行くわけですが、先ほどのお話にもありましたように、終焉の美学ということもそろそろ考えなければいけない。こういうことが街の中でどういうことになるのか。時間当たりの売上等を考えると、夜中の4時とか5時に売上があるとはあまり思えないのですけれども、この中でどういう調整をしていくかということも新たな都市社会の中のアーバンな課題かなというふうに感じております。
 もう一つ、スーパーが非常に好調だとか、衣服はデパートだとか……。トータルな数字はもちろんそのとおりの流れがあると思います。しかし、同じスーパーの中にも随分いろいろ変化がございまして、高齢者が非常に多くなって時間がございますと、地域の中で買い回りの人が多くなってまいります。その人たち、サイレント・マジョリティのいろいろな提言をぜひ集めるような、そういう奨励策が必要かなと思います。結構情報を持っていながら、いろいろな店舗に反映されないという実情がございますので、タウンマネージャーという方々が活躍するにも、そういう情報を集めながらやっていただくとありがたいと思っております。
 以上でございます。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 それでは、石原委員、お願いします。
○石原委員 大阪市立大学の石原でございます。
 今回、まちづくり三法全体の大きな見直しという形での会議が開催されたことは、大変望ましいことだと思っているのですが、できるだけ簡単に申し上げたいと思います。
 十数年前からの流通政策転換の方向は大きく言って間違いないといいますか、適切だったと思っているのですけれども、なかなか結果がうまくいっているとは言えないというのは先ほど来おっしゃっているとおりだと思います。いろいろあるのでしょうけれども、既に出た御意見と重複するところはできるだけ省きたいと思います。
 特に大規模出店はここしばらくピークだと岩﨑委員がおっしゃいまして、多少憂慮されておられるようですけれども、本当にピークなのか、もう少し続くのか、まだわからない状況だと思うのです。それを受けるような形で中心部あるいは既成市街地の商業がかなり傷んできていることは確かでありまして、コミュニティが崩壊しているということもあるでしょうけれども、中心部を見ても風俗店がドドッと出てくることによって街が一変してしまうようなことも既に起こっておりまして、これはかなり深刻だなと思うような事態が起こっていると思います。
 それから、今も永井委員のお話にございました24時間問題です。夜間化の話もございまして、例えば堺市でもそれを規制する条例をつくったということになるのですけれども、出店される大型店の方も、夜中にそれほど儲かっているとは思わないけれども、隣がやるから、うちもやらざるを得ないと、そういう形のようです。
 それを含めて条例を制定することによって自治体が独自に対策を講じようという動きもないわけではないのですが、実はこの条例が常に法の許容する範囲の中でという縛りがあり、各自治体は法律的に大丈夫かということを背中に背負いながら取り組まざるを得ない。つまり、自治体の条例制定というのはどこまで何が許されているのかということが明らかではないという問題を抱えています。この辺も含めて、この合同会議で全部とは思いませんけれども、地方分権といいますか、地方自治の流れの中でということであれば、そういう位置づけも同時に問題提起をしていただけたらと思います。
 以上です。
○上原議長 わかりました。どうもありがとうございました。
 岩井委員、お願いします。
○岩井委員 日本専門店会連盟の岩井でございます。
 私どもの団体は、昭和5年ぐらいから各地の中小小売商、特に地域の一番店が組織して全国にかなりの協同組合をつくってまいりましたが、その連合体という位置づけでございます。そういう性格からして立地がほとんど都市の中心部にあるという会員が多いわけでございますので、今回の都市の衰退というのはとりもなおさず私どもの組織が直撃されているような状況にあります。組合自体も非常に困難をしている組合が多くなっているというのが実情であります。したがいまして、ある意味で今回のまちづくり三法の見直しに大きな期待をしているわけですが、やはり都市構造の変化が私どもの中小小売商の商業チャンス、機会を大きく失わせてきたということが言えるのではないかと思っております。
 各地の自治体のまちづくりについての今までの進め方は、おうおうにして国交省がらみの企画調整局等で交通問題あるいは環境や景観といったことを中心にまちづくりの基本計画をつくっているということで、賑わいとか、そういった視点が欠けているのではないか、そういう計画が多いように思っているわけであります。ただ、それではこれからのまちづくりに魂が入らないといいますか、形はできますけれども、実際の活動としては実が入らないという感じではないかと思っております。
 今、中心市街地活性化の方向でTMOその他の取り組みもやっておりますけれども、これとても大規模な郊外出店が続く中では焼け石に水といいますか、具体的な効果を出すようなところになかなか到達できない。先ほどチェーンストアの方も「まちづくりに協力しながら」とおっしゃっていましたけれども、それにはある一定の基準が必要ではないか。大型店が農地や郊外の高速道路周辺等にドカーンと出ますと、小さな努力ではとても抗し切れない、そういう結果を招いているということではないかと思います。そういった点からも、今回の見直しの中で、我々流に言えば秩序ある出店といいますか、計画的な出店をお願いしたい。その方々がどんな街をイメージされているのか、わからないぐらいの出店をされることについては、ぜひ反省をお願いしたいと思ったりしております。
 それから、TMOについても自主・自立あるいは中立・公正という形のものが望まれているわけでございます。そんな中で、自主財源の確保がいかに難しいかということを含めて、権限も財源も人材もなかなかないという難しさに対して、これからの進め方について何らかの解決策が生まれればよいなというふうに期待いたしております。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 ここでちょっとお断りしておきますけれども、全員にしゃべっていただくということで2分×何人という仮説を立てていたのですが、学者の仮説は崩れるということになってしまいましたので、今日御発言できなかった方については、今後たくさんのチャンスを与えますので、その点、お許しいただきたいと思います。
 それでは、原田さん、手短にお願いいたします。
○原田委員 私の前にそういう発言があるというのは私の発言を規制されようとしたのかどうか、よくわからないところでございまして、悩んでおりますけれども、学者なるものは仮説が崩れることを前提にしていいということだそうですので、それを前提にさせていただきます。流通経済大学の原田と申します。
 先ほど日商の篠原委員から御指摘がありましたとおり、欧米の事例も大いに参考にすべきではないか。私は、ほかの国がやっているから日本もこうしろとか、どうのこうのとか、そういうことを言うつもりはありませんけれども、役に立つ部分、よい部分は大いに参考にすべきでしょう。
 私自身は実はアメリカのことをずっと専門にやってきておりまして、そのことから関連して考えますと、大型店問題、あるいはまちづくりという場合、特にここ10年ぐらいでしょうか、アメリカではゾーニングの中でリテール・サイズ・キャップ制、要するに一定規模以上の大型店は一切建設を認めないということで、一般的には10万平方フィート、約1万㎡ぐらい以上を規制するケースが増えております。そういうケースが大都市でも幾つかあらわれ始めた中で、ロサンゼルスが今年の初めにそういう法案を一度つくりかけました。結果的には、いろいろと綱引きがあって、完全禁止という形ではなく、10万平方フィート以上の大型店、特にウォールマートを中心とした部分ですが、これに対してはCIR(Community Impact Report)を提出させると。つまり、大型店が出店した場合に、地元の雇用、経済状況、環境問題、社会問題等にどういう影響が出るかということを提出させて、それに基づいてその大型店の出店を認めるか認めないかということについて最終的な判断をするということが先月に議会を通って、多分今月中に施行に移ると思います。
 これはカリフォルニア州議会でも現在論議されておりまして、カリフォルニア州全体でそういう法律をつくろうという動きです。カリフォルニア州の下院は既に通っておりまして、上院も多分通るでしょう。ただ、カリフォルニアの場合にはシュワルツネッガーがサインをするかしないかわからないということですから、州全体で適用されるかどうかはまだわかりませんけれども、そういう動きがいろいろ出てきて、サンフランシスコでも今そういう動きが出ております。
 そういうふうに自治体ごとにまちづくりの独自性をやっていく。あるいは、大型店ではなくて、逆に、オレゴン州のポートランドのようにコンビニエンス・ストアについての規制を行う。市街地においてコンビニエンス・ストアをつくる場合は、日本風に言うと周囲200~300mの住人の同意書がない限り、つくることが認められない。それから、まちづくりについて、日本流に言えば自治会でしょうか、地元の住民団体が何らかの計画をした場合はそれに協力する義務を負わせるとか、そういうことを確認しない限り、コンビニエンス・ストアが出られないという規則もつくっています。
 ただ、大きい問題は、河津課長の御説明の中にもあったし、石原さんが言われたことにもありましたけれども、日本の場合には各地域ごとに独自性を持ってやろうとしても、条例というものがどこまで実効性があるのかという問題が出てくる。今までの日本のケースでいくと、条例というものはほとんど実効性がない。とすると、国の法律で何かをやらない限り何もできないという話になる。
 ですから、昔の大店法がよかったかどうかということは置いておいて、大店法がなくなって国が何もやらなくなった時点でエアポケットになってしまっているという可能性があるわけです。国の法律がないから強制力は何もないよと。条例は強制力がないということになると、強制力のある規制はどこにも存在しないということになってしまう。アメリカがなぜそれができるかと言えば、条例といっても強制力を持つ法律を自治体がつくれるからです。
 そうすると、石原さんがおっしゃったとおり、この会議の枠を越えてしまう可能性は十分あるわけですけれども、単にこの合同会議に課せられたテーマを越える部分を考えておかなければいけない。つまり、分権化、集権化のどちらがよいかはともかくとして、そういう権限がある法的行為ができるようなシステムあるいはプログラム、それをどうつくるのかということについて何らかのコメントをしない限り、絵に描いたもちに終わってしまうのではないか。その点について、経済産業省の枠を越えるかもしれないけれども、ぜひ検討していただきたいということを要望しておきたいと思います。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 では、中井委員、最後になりますので、よろしくお願いします。
○中井委員 東工大の中井と申します。私は都市計画を専門にしております。
 「まちづくり」という言葉が今日もたくさん出てきているのですが、中心市街地のまちづくりという場合、多分二つぐらいの側面があるような気がしております。
一つは、中心市街地の中にいらっしゃる商業者なり住民が、いわば地元発意型、地区の中でいろいろな試みをされながらそこを活性化していく、一般的に「まちづくり」というもののイメージに近い部分が今日の用語の中の「まちづくり」という部分にあると思います。これについては、これが国の審議会だということを考えてみますと、国が積極的あるいは直接的に何か働きかけるようなものでもない。お金を用意するとか人材をどこかでプールしてあげるとか、支援という意味ではいろいろやることがあるかもしれませんが、直接的に働きかけるようなものでもなくて、むしろ地元のやる気とか、そういうものをどう引き出してあげるかという部分の問題だと考えます。
ところが、幾らやる気があっても、活性化なり中心市街地のまちづくりがなかなか進まないのは、もう一つの意味合いとして、広域的に都市全体の構造をどうしていくかという部分でも「まちづくり」という言葉がどうも割り当てられているようで、その二つが少し重層的に議論されているのかなという印象を受けました。
 広域の部分については、都市計画も大きく関わってくるわけですけれども、まちづくり三法の中の都市計画法は、分権が一番進んだということもあって、知事の同意は必要ですけれども、ほとんど市町村が決めることになる。ところが、ここで言っている広域は、商業とか大型店だけではなく人口も含めての広域への広がりというのは都市計画区域あるいは市町村を越えていろいろ広がっていく。そのときに、私は必ずしも都道府県に権限を戻しなさいと言っているわけではありませんけれども、国と都道府県あるいは市町村の関係、そこの調整をどうするか。場合によっては国も、経産省だけではなくて当然国土交通省もあれば、都市計画区域外になると実は農水省も関係してくるわけですね。これが国の審議会であるということを考えれば、こういう調整のところをじっくり議論すべき場なのではないか。これも多少この審議会の領域を越えるのかもしれませんが、そのように期待しております。
 その意味で、場合によっては市町村を越えるような広域の都市の構造のようなことを、環境でもいいですし、ほかのキーワードでもいいのですが、そういう新たな公共性からどう計画していくか、場合によっては規制も必要かもしれませんが、そういうことが大きな課題のような気がいたしました。
○上原議長 どうもありがとうございました。
 時間がきてしまいましたけれども、いろいろ貴重な御意見をありがとうございました。これからもまちづくりに関していろいろヒアリングや御議論を続けていくわけですが、次回につきましては、先ほど藻谷委員から、全国の中心市街地の状況についていろいろ見ていたので御紹介したいという御意向がありましたので、私としては次回は藻谷委員からプレゼンテーションをいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
〔「結構です」の声あり〕
○上原議長 それでは、藻谷委員、よろしくお願いします。
 もう一つは、事務局から提案がありましたけれども、大規模小売店立地法の指針の見直しに当たって専門調査会をつくりたい。専門調査会で議論して、こちらの方でその案をさらに議論してもらうような形にしたい。その方が議事の進行も進みますし、より深い議論ができるのではないかと思いますので、その専門調査会の設置についても御賛同願えますでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○上原議長 どうもありがとうございました。
○寺田(典)委員 失敗例もお聞きしたらいかがでしょうか。成功例だけよりも失敗例にいいことが含まれていると思いますので、お願いしたいと思います。
○上原議長 わかりました。どうもありがとうございました。
 それでは、専門調査委員会につきましては事務局の方で構成等を進めていただきまして、次回、御報告をいただきたいと思います。
 事務局の方から何かほかにありませんか。
 それでは、今日はこれで合同会議を閉会とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。



閉  会

 

 

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最終更新日:2004.10.21
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