経済産業省
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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会(第11回) 議事録

1.日時:平成16年8月31日(火)16:00~17:00

2.場所:経済産業省第2特別会議室(本館17階西6)

3.出席者:

<分科会委員>
宮内分科会長、小笠原委員、西岡委員、速水委員

<独立行政法人経済産業研究所>
岡松理事長、吉冨所長、田辺副所長、入江総務ディレクター、細谷研究調整ディレクター、米村総務副ディレクター

<経済産業省企画室>
佐味室長、足立企画主任


4.議題
・独立行政法人経済産業研究所の中期目標期間終了時における組織・業務の見直し素案について(審議)


5.議事内容

○宮内分科会長 定刻でございます。ただいまから、第11回独立行政法人評価委員会経済産業研究所分科会を開催させていただきます。御多用のところをおいでいただきまして、ありがとうございます。
 議事に入りますが、本日の議題は「独立行政法人経済産業研究所の中期目標期間終了時における組織・業務の見直し素案について」でございます。
 本日は、速水先生は間もなく来られると思いますが、シェアードさんと藤垣さん、両委員は御欠席でございます。
 配付資料等につきまして、まず事務局から御説明をお願いいたします。
○佐味室長 本日の配付資料の確認をさせていただきます。お手元の配付資料に本日の資料の一覧が入っておるかと思います。議事次第の次のページに入っていると思います。
 資料本体としては資料1と資料2の2種類がございまして、それ以外に参考資料が1から4までございます。1、2を中心にお話をさせていただいて、後ほど御議論いただくわけでございます。もし資料に不足等あれば、お知らせいただければと思います。
 本日でございますけれども、独立行政法人経済産業研究所の中期目標期間の終了時における組織と業務の見直しの素案について、事務局から後ほど御説明をさせていただきまして御審議をいただくということを考えております。
 本件は独立行政法人の通則法35条に基づきまして、主務大臣が検討を行うに当たって評価委員会の意見をお聞きするというものでございます。したがいまして、前回、7月1日に行いました各事業年度の業績評価を決めていただくというものとは性格が異なりまして、見直し素案自体を決定するという性格のものではございません。
 なお、配付資料、議事録及び議事要旨につきましては、独立行政法人評価委員会運営規程の定めに基づきまして公開することとなっておりますので、御承知おきください。
 事務局からは以上でございます。
○宮内分科会長 ありがとうございました。
 ただいま事務局から御説明いただきました方向で進めさせていただきたいと思います。
 資料につきまして、引き続き御説明をお願いしたいと思います。
○佐味室長 早速でございますが、資料1と資料2をごらんいただきたいと思います。資料の順番と逆になりますけれども、お話の流れからすると、資料2からお話をさせていただきたいと思います。中期目標期間終了時における組織・業務の見直しに係る今後の対応についてという資料でございます。
 7月の前回の分科会の最後にも駆け足で御説明をいたしましたところでございますが、平成17年度末に中期目標期間、つまり再来年の3月に中期目標期間が終了する法人について、ここに書いてありますように、ことしの6月の経済財政諮問会議における議論の結果、平成17年度末に終期が来る法人について見直し全体を前倒しで検討してみるということでございます。うち相当数のものについて、16年中に結論を得るということが決まったわけでございます。
 これと並行する形で、与党の行財政改革推進協議会からも、この見直しを前倒しすることに関して、16年8月末までに見直しの素案を策定するようにというお話があったわけでございます。これに対応するため、今まさに、この素案の策定に向けた検討をしているという状況にあるわけでございます。
 周辺状況を申しますと、当経済産業省の所管しております独立行政法人のうち、経済産業研究所と同様、17年度末に終期が来るものがほかに二つございます。工業所有権総合情報館と製品評価技術基盤機構と、この二つを合わせた三つの法人について、8月末までに、きょうも御意見を賜ります素案を提出するという段取りになっております。これを踏まえて、9月末までに決定される実際の見直しの前倒しを行う対象となる法人を、この三つの中から決められていくことになるわけです。この対象になった場合には、16年中に見直し案を作成するという流れになるわけでございます。
 補足的に、次のページの横長のスケジュール表をごらんいただきたいと思います。横長の表で一番上から経済産業省関係の動き、総務省の動き等々整理してございますが、きょうの会議は一番上の列の8月下旬のところにあります第11回分科会でございます。こちらでの御意見を伺った上で、9月の上旬、具体的には9日に経済産業省の中の、いわゆる親委員会と呼んでおりますけれども、評価委員会の全体のものが開かれます。
 こちらと並行して、総務省で独立行政法人の評価委員会という各省横断的なものの省庁別のワーキンググループというところで、この見直し素案についてもそれぞれヒアリングが行われるという流れで進んでまいりまして、9月のうちに見直しを前倒しするものについて正式に決めるということになります。
 仮定の話でございます。もし、これで対象になるということになった場合には、その法人について年内に案を策定していくことになるわけでございます。そのプロセスでは、具体的に分科会を何度か開いていくということも、そのために必要になってくると、こういう段取りになるわけでございます。
 これが全体の流れでございまして、その流れに沿って今回、経済産業省の評価委員会の経済産業研究所分科会におきましても、主務大臣の策定する素案の考え方について御意見をお伺いするということになるわけでございます。
 具体的に、その中身について御説明をしてまいりたいと思います。資料1、横長の資料でございますが、見直しの素案整理表をごらんいただきたいと思います。
 これは、こういう形のフォーマットで順に論点を整理するようにということで、各省横断的に総務省からフォーマットが示されているものでございます。全体の構成としては、1ページ目にあります中期目標の達成状況というところから入りまして、いわゆる総論でございますが、その後に事務・事業についての見直し、組織についての見直しという構成になっております。順を追って要点を御説明してまいりたいと思います。
 まず1ページ目の中期目標の達成状況でございます。こちらは、特にフォーマットの中でも総務省からの指示で、特に業務運営の効率化に関する事項を中心にということで指示が来ておりますが、こちらはまさに7月1日の前回の分科会で御議論いただいた部分でございます。
 総論としては、一番上にありますように、3年という短い期間で効率的・精力的にその機能、使命を果たしてきたということで、全体としては非常に高い業績を上げている、研究機関としての認知度も高まっているということが書いてございます。
 中期目標に対応する中期計画の中で具体的に挙げられている業務運営の効率化等に関する事項としては、当研究所の場合は、1.情報システムの活用というものと、次のページにあります人的体制におけるパフォーマンスに応じた適切な取り組みというところがあるわけでございます。これは、それぞれ前回7月に御議論いただき、取りまとめいただいたものからエッセンスを整理させていただいておるところでございます。詳細は、時間もございますので、割愛をさせていただきたいと思います。
 次に、事務及び事業の見直しに係る素案という部分に入るわけでございます。3ページ目からでございます。事務・事業の見直しについては三つの柱に沿って整理をしております。調査研究、2番目が政策提言・普及、最後に資料の収集とか統計管理という三つの業務でございます。
 まず調査及び研究業務、3ページのところでございます。事務・事業の概要、改廃に関する具体的な措置というのは、こちらに書いてあるとおりでございますが、特にそのポイントということで補足いたしますとすれば、これらの措置を講ずる理由というところに書いてございますが、1点目は研究領域設定の重点化、弾力化ということでございます。もとより経済産業研究所の使命は政策形成ニーズを踏まえた調査研究を行って、政策提言あるいは研究成果を提供していくということでございます。そのためには、時々のニーズを敏感にとらえながら、研究領域設定についてもメリ張りをつける必要があるということをポイントにしております。
 その意味では、ややもすれば総花的になりがちな研究領域の設定ということについても、特に研究クラスターということで幾つかの研究プロジェクトをくくるカテゴリーをつくっているわけでございますが、この研究クラスターのあり方も含めて、研究領域設定の重点化、弾力化を進めるということで、時宜にかなって、しかも国際的な水準の研究に取り組み得る研究機関としての評価を顧客の間で確立していくということを目指すべきだというのが1点目でございます。
 それから、この点の調査研究のところのポイントの二つ目としては、優良な研究員の確保のための新たな取り組みということでございます。目標期間中にきちっとした水準の高い成果を上げていくというためには、何と言っても研究員が大事ということでございます。
 こちらの研究所では、いわゆるインハウスの常勤のフェロー、大学の教員等にお願いをするファカルティフェロー、各省庁の政策担当者、政策責任者等を非常勤で活用するコンサルティングフェロー、こういった幾つかのカテゴリーで、それぞれのテーマを研究する際に最もふさわしい人材をそれぞれのカテゴリーで受け入れて活躍をしてもらうということをしていくことが必要なわけでございます。
 この採用におきましては、内外の研究機関との人的なネットワークの活用あるいは、それに組み合わせる形で、そういうネットワークからこぼれる可能性のある人材も拾うという意味では公募による採用という新しい取り組みも取り入れて、さらに採用した後も一層の成果主義の運用を徹底するというようなことで、緊張感のある研究環境のもとで研究プロジェクト設定に応じた最善の人材を集結させることが必要であるということが書いてございます。
 それから、調査及び研究業務の3点目として、適切な財政基盤の確保ということでございます。7月の分科会においてもかなり議論の出た部分、あるいは集中した部分の一つでございます。これまで予算に計上した運営費交付金が全額収益化されずに翌年度以降に繰り越されるということが3年間、繰り返されてきているわけでございます。
 もちろん、これについては分科会の席上でもありましたように、そもそも研究というのは、こういった一定の不確実性が伴うものであるということもありますし、他方、これもまた分科会で議論が出ましたように、予算の管理が十分に行き届かなかった点も要素としては考えられると。
 もっと言えば、さらにと書いてございますが、そもそも実施体制と設定されている事業規模自身のバランスについても検証が必要ではないかという幾つかの要素があるわけでございます。
 したがいまして、特に分科会でも出ましたように、研究グループと総務グループとの連携をさらに適切な形に強化することによって、より効果的な、そして効率的な予算管理体制を実現していくということでございます。
 また、バランスという面では、よくよく考えた上で思い切った事業規模の適正化についても検討すべきではないかということでございます。
 もう一つ、分科会の席上で計画への適合性の問題と、そもそも計画なり目標の設定の仕方のあり方ということで議論になりました競争的資金の獲得についてでございます。
 これは一般論として研究機関としての競争力の高さを示す指標でもございますので、研究プロジェクトの設定の中立性が確保され、あるいは研究所の領域設定にも適合するようなものであれば、各研究員のその獲得については積極的に支援をしていくというふうにしていくべきでなかろうかということでございます。
 以上が調査及び研究業務についての見直しのポイントということでございます。
 それから、二つ目の業務、政策の提言・普及業務に関する見直しの内容でございます。5ページをごらんいただきたいと思います。広報・広聴活動による研究の質の向上と三つ目の欄に書いてございます。より具体的に申しますと、上記措置を講ずる理由という欄に書いてございますが、領域の設定段階、研究の企画段階、さらに研究途中において、それぞれの各段階において研究成果あるいは政策提言のユーザーである顧客との交流を通じまして政策課題を吸収し、また政策形成過程にこの研究成果がそれなりにインパクトを持って取り込んでいただけるような環境づくりを心がける必要があるのではないか。
 言い方をかえますと、研究自身をある種企画する段階、進める段階において、研究所の中だけでどんどん物事を進めて、出たという成果物のところで顧客に提示するだけでは不十分ではないかという問題意識でございます。
 その意味では、アウトプットの広報というだけではなくて、そのアウトプットのつくり方のプロセスにおける広聴、双方向でのインタラクションというか、やり取りを通じて顧客ニーズとの対応というのを、また、それが次の研究に向けてのシーズになっていくという面でも、より効果的に取り進めることができるのではないかという考え方でございます。これが2点目でございます。
 それから、業務の三つ目は6ページ、資料収集管理と統計加工、統計管理業務という業務でございます。こちらについてのポイントは、一番下の欄に書いてございますように、もともと研究成果そのものをきっちり管理して活用していくことは大事なわけですけれども、その研究のプロセスで収集加工されたデータでありますとか、研究のプロセスで得られた研究のノウハウなどの有形無形の知見、こういったものを、その研究にかかわった人たちだけではなくて、研究所組織挙げての財産としてきっちり蓄積をし活用できるかというのが大事ではないかということでございます。こうしたものを組織として最大限に活用していくという意識で、さらにデータベース化の整備を進めるということが1点目でございます。
 以上の点は情報そのものでございますが、これと裏腹をなすものとして、また以下に書いてございますが、研究所の内外でそれぞれの研究にかかわった研究員の人的なネットワークそれ自体が、言うなれば、研究所にとってかけがえのない財産ではないかということでございます。研究テーマの改廃に伴って当然、研究員が年度ごとにある程度入れかわったりすることもあり得るわけですけれども、何らかの形で経済産業研究所の研究に携わった、関係なさった研究者は、プロジェクトが終了した後も研究所にとっては大事な資産ということで、このネットワークを散逸させないように留意していくべきということもここでは強調しております。
 以上、大きく三つの業務についての見直しがここに記された後、次は組織形態の見直しでございます。7ページをお開きいただきたいと思います。組織形態につきましては、大きく2点書いてございます。一つは、そもそもこの法人の形態そのものについて。それから、2番にありますのは、組織整備という内部組織の点についてでございます。
 まず1点目は、組織形態そのものでございます。非公務員型独立行政法人の活用ということでございます。この点につきましては、順を追って書いてございますけれども、一つは経済産業研究所で扱おうとする研究領域は極めて幅広い。これは経済産業省やほかの省庁あるいは地方自治体に対して大胆な改革を提言していくということが一つの大きな使命であるわけですけれども、その際、先ほどもお話しましたようなコンサルティングフェローも含めて、組織の人事体制とかそれぞれの官庁の権限というものにとらわれることなく、しっかり提言をできる、その場を確保するということが大事だと。
 それから、特に多くの省庁の場合、産業を担当しているということがあるわけでございますが、産業を担当している政策当局の中にある研究所ということになりますと、それが仮に研究所という組織の形を取っていても、何らかの提言がそれ自体一種のプレッシャーになり得る場合もあり得るのではないかということで、この経済産業研究所は政策当局からは一定の距離を確保するということで初めて顧客との関係も含めてパフォーマンスが最大に発揮できるのではないかということで、独立行政法人という組織形態がふさわしいというのが1点目でございます。
 他方、非公務員型という点について、加えてと書いてございますけれども、これまでもその利点が最大限生かされてきたと思いますが、非公務員型を活用するということで、研究員の機動的な採用とか、成果主義を徹底した中での柔軟な研究活動形態、研究成果に応じた処遇、こうしたことが可能になるということで、この非公務員型というものが非常に重要ということでございます。
 他方で、なお書きに書いてございますが、いわゆる民間組織として運営していくという点はどうだろうかということでございます。この場合には、政府からの運営費の交付というのは所与の条件には当然ならないわけでございまして、寄附の慣行その他、制度的な、社会的な基盤が整っていない現状を考えますと、受託研究業務を財源の主軸にしていくことにならざるを得ないだろう。
 この場合には、テーマの設定あるいは研究の方向性について委託元の意向が反映されるということになりますし、当然のことながら、研究成果も委託元の研究ということになりますので、もともと政策当局で取り組まれないような中長期的な課題を中立的に、かつみずから発信していくという政策研究機関としてスタートした経済産業研究所の使命を果たすことは難しいのではないかということが書いてございます。
 以上の3点を踏まえて、引き続き非公務員型の独立行政法人としての特徴を最大限に生かす、政府から独立した機関として中立的な政策提言を行っていくということが適切ではないかというふうに書いてあるわけでございます。
 それから、内部組織の点は2番目でございます。こちらも、7月1日の分科会でも非常に御議論をいただいた部分でございます。
 まず研究管理体制でございます。こちらは分科会長から重ねて御指摘をいただいておりますし、7月末の親委員会、いわゆる経済産業省全体の評価委員会の場でも御発言をちょうだいしたところでございますけれども、研究と管理の分離というものを維持しながら相互の有機的な連携を図るということが大事ということでございまして、特に研究の進め方について、研究のよさを殺さないように、しかし、進行管理がより適切に行われるようにということを、さらに心がけるべきと。
 このことと裏腹でございますけれども、8ページにありますように、研究サポート体制。従前、研究者自身がある種進行管理に伴うような事務処理にもかなりある種エネルギーを割かれる面もあったようでございますので、むしろ研究員は研究にできるだけ専心できる環境を整えると。これは小笠原先生からも何度か御指摘をちょうだいしている点でございますけれども、その意味で効果的、効率的なサポート機能を十分、特に総務部門の方が果たせるように情報や意識を共有しながら、内部的な進行管理体制、サポート体制をより充実させるということを2点目として書いてあるわけでございます。
 駆け足で御説明いたしましたが、業務について3点、組織について大きく2点に分けて見直しの素案というものの整理をしてみたのが本日の資料でございます。
 御説明は以上でございます。
○宮内分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの御説明に基づきまして、御自由に御質問あるいは御意見をお願い申し上げたいと思います。
○速水委員 ちょっとおくれて来て十分伺ってないんですけれども、ここで言ってらっしゃることは、大体において今までも努力されてきたことなんじゃないかという気がするんです。例えば研究領域の重点化、弾力化とか、優良研究員の確保のための取り組みとか、そういうのは恐らく今までもずうっとやってこられたことで、これからも続けて努力されるという話であって、何が今度の事業見直しの目玉なんでしょうか。
○佐味室長 これまでやってきたことの延長線ではないかという御指摘かと思いますが、何点かございます。
 調査研究そのものについて、例えば人材の集め方というのも、これまでは研究所に当初からかかわっているスタッフや研究者の方々の人的なネットワークなりに基本的に頼る形で採用もしてきたわけですが、それにある程度の公募というものを新しく取り入れるというところが新味でございます。
 それから、成果主義という点についても、まさにこれまで研究の目標設定と、そのパフォーマンスに応じた処遇なり、特に交代も含めた処遇なりということを必ずしも徹底してなかった部分もあるように思われますので、その点をより徹底していくということがございます。
 割に大きなポイントとしては、ことしの7月1日の分科会でもさんざん議論が出ましたように、財政基盤という面について、一つは交付金というものを前提にして、この事業規模の設定が毎年、事実上、億単位での繰り越しが中で生じているという面をとらえて、これは体制との兼ね合いで、そもそも適切な規模なんだろうかというところについては思い切った見直しも、場合によっては必要じゃなかろうかという点。
 それから、公的資金については、とりあえず、どっちつかずというか、やや消極的な目標なり計画の設定の仕方になっていると思いますけれども、これはこれで研究機関としての競争力を示す大事な指標でもございますので、取れるものはどんどん取りにいこうというところにかじを切るというところが違ってくると思います。
 それから、研究管理のあり方について、どうしても定性的な表現に見えてしまうかもしれませんけれども、7月の分科会で業績を評価した際にかなり議論になりましたけれども、研究所の管理のあり方ですね。
 本日御欠席のシェアード先生も含めて、もちろん分科会長からも、重ねて御指摘をいただいておりますけれども、管理のための組織じゃないので、官僚組織のようなものをつくり上げることを目標にしちゃいかんと、そういうことで研究のダイナミズムを消しちゃいかんということはもちろんあるわけでございます。
 言い方をかえると、研究者がその研究にある種専念をして、事務仕事にできるだけエネルギーを割かずに済むようにするためには、研究と管理の分離を維持しながらも、相互に情報とか意識を共有する部分というのは、これまでについて見ると、やや不足していた面ははっきり言って感じられるということでございますので、意識とか情報をしっかり共有した上で、事務部門がより強力にサポートし、研究者はより研究に専念できるようにすべきと、そのことで成果進行基準という研究所にある程度ふさわしい管理手法がより生きるようにすべきということを徹底させていこうということでございます。
 その意味で、いずれも定性的なものでありますけれども、格段の水準の向上を図ることでパフォーマンスを上げていくことができるのではないかというところが見直しのポイントでございます。
 言い方をかえますと、これまでの3年間ないし、4年目に入っているわけでございますが、研究所の運営として、ガラガラと何かを変えないと独立行政法人の研究所としてのパフォーマンスが大きな壁にぶち当たってというよりは、不徹底だったものをもっと徹底することが大事だというのが、これまでの業績評価の中から得られたポイントでなかろうかということでございます。
○速水委員 ということは、従前の努力をさらに強めると、こういうことですか。
○佐味室長 一言で言えば、そういうことになります。不徹底だった部分をもっと効率的にするために、今までの反省を生かすということでございます。
○宮内分科会長 質問なんですけれども、この見直しということは、これまでやってこられたことから見て、独立行政法人であり、20億近い予算を使って、今のままでいいのか、あるいは何か変えるべきかどうかということを見直すと、こういうことに尽きるわけですね。
 したがって、この原案は種々書かれておりますが、独立行政法人で、かつ今程度の業務、若干の手直しをして、今のままで行くべきだというのが原案ということですね。
○佐味室長 ほぼそうでございますが、不徹底だったり、速水委員の御質問にお答えした部分に加えて、国費をそれだけ投入してパフォーマンスを上げるというのが今の組織体制の規模との兼ね合いで適切だったかどうかというのは、この3年間を見る限りは十分検証してみる余地がありそうだということは一つ大きく言えると思います。
 御質問の最初の部分にお答えすれば、まさに中期計画ごとにやり方について見直すべき点ありやなしやというのをある種ゼロベースで議論するというのが、独法に予定されている見直しという作業の意味合いでございます。
○宮内分科会長 私も考えが固まっているわけでもないんですが、これまでの成果の中で、独立行政法人というのは一体何なんだろうなと、これが政府の組織形態として最終の姿なのかどうか。これまでの附属の研究所だったときとどう違うのか。非公務員型ですということで大いに違って独立性が高くなっていると。
 ですから、組織は大いに変わったんだと思うんですけれども、中立的な政策提言ということを、こういう組織でなければできないのか。国費をこれだけ投入する必要性があるのかどうか。あるいは、この間の調査ですか、経産省の内部でもほとんど成果物に対する関心がないという結果も出ていたと、そういうことが私自身は非常に気になる点なんでございます。
 そういう点も含めて、この見直しというものを、我々評価する側にいかがですかと問われているような気がするんですけれども、その辺を含めまして何かお考えがあればお聞かせいただければと思います。
○小笠原委員 この時期の中期目標を実施されている途中で、どこまで議論すべきなのかというところには、正直言って、まだ板についてないせいか、わからない部分があるんです。
 もし話題にすべきレベルが所内でジャッジメントする上で質的な部分とか、最大限でも先ほど言った過去の実績に関した情報規模のレベルまでで終着するようなお話であれば、先ほど室長から御説明のあった今回の一連の見直しの私のイメージとしては、今までになかったコミュニケーションとか、コラボレーションをどうやって高めていこうかというところで、研究員同士であるとか、研究員と管理をする方であるとか、研究員と外部の知見を持っていらっしゃる方とのコラボレーションであるとか、そのレベルであれば、所内での改善業務としてどういう見直しをするかというレベルのみの議論で、この時点で総務省にお話しするのであれば、そういう質的なものをどんどん業務刷新していくというのはよろしいかと思うんです。
 一方、この時期でもう既に、委員長からお話ありましたように、予算規模が妥当かどうかということとか、この周辺のスケジュールを見ますと、最後は規制改革というところまで行きますので、競争的資金のところで触れられたように、競争的資金を確保しようとすると、どうしても他省庁間でいろいろな研究テーマを取り合ったりということになると、省を超えた再編も含めて、この時期に考えなければいけないということになると、先ほど委員長からそういうお話があったものですから、そんなに重いものかというふうに逆に思ったのも正直の感想でして、その辺いかがなものかなというのが率直な感想であります。
○佐味室長 今の小笠原委員の御指摘に関連して、先ほどの分科会長の御指摘にも関連するわけですけれども、今回の見直しは政府全体で独立行政法人についての中期計画期間終了、通常1年前のものを2年前にやれるかどうかというのを素案で検討しましょうということになっているわけです。
 一般的に独立行政法人についての考え方というのは、4年なり5年なりの中期計画期間が終了するごとに、あり方を単に改善にとどまるというふうに決めずに、見直しをするという考えになっておりますが、独立行政法人と一口で申しまして、中にいろんな内容のものがあるわけでございます。
 きょうの議論と少しずれますけれども、全体環境の御質問だったので補足いたしますと、もともと独立行政法人という考え方自体は、いろんなものが独立行政法人になっておりますけれども、一つ大きなカテゴリーとしては、従前、特殊法人と呼ばれていた法人格をもって業務をしていたようなものが、本当に特殊法人という形でずうっとやっていくのが最も効率的でパフォーマンスがいいだろうかという、特殊法人改革の中から、その解を探すプロセスとして、一つの考え方、エージェンシーというイギリスなどの仕組みを参考にしながら想定したわけでございまして、特殊法人から独立行政法人になったものについては、こういう形の見直しと違うアプローチがいろんな意味であり得ると思います。
 他方、従前、国の中で行っていた業務を、本当にそれは国の中で行うのかどうかというものが独立行政法人になったものも幾つかあるわけでございます。この中にももちろん、いわゆる業務的なものを行っているタイプのもの、まさに経済産業研究所の研究というものを行っていくものと、この中で幾つか分かれてくるわけでございます。
 特に国の一部から独立行政法人になったものについては、例えば経済産業研究所の場合は当初から非公務員型という形式に思い切って転換することによって、パフォーマンスを高める取り組みを最初からやっていたわけでございますが、国の一部から独立行政法人に移ったものの中には、公務員型のままで独立行政法人としてスタートしたものは数多くあるわけでございます。
 そういった法人について言えば、経済産業研究所では余り大きな議論にはそもそも当初からなり得ない公務員型か非公務員型かということ自体が非常に大きな見直しの材料に、検討の材料になる。経済産業研究所の場合には、既に最初から非公務員型でスタートしているので、その意味では、速水先生が冒頭におっしゃったように、継続の話に見えてしまうような論点というもの、乗り越えてしまった論点ということになるわけです。
 また、国から切り出された独立行政法人にしても、特殊法人からのものにしても、地方にたくさん組織を持っているような団体の場合は、地方組織のあり方が従前どおりがいいのか、もっと効率化するべき部分があるんじゃないかというのが議論になる場合もございます、一般論として。
 この場合も、経済産業研究所の場合に、地方支所とか外国の支所とかいうものを当初から持っておりませんので、その意味では、そこを統合したり整理したりという論点も最初からこの法人についてはないというようなことで、全体の中では、公務員型、非公務員型とか、特殊法人から独法で、その後、どういう形にしていくのか。あるいは、地方支所をたくさん持っているような法人の場合には、それをそのまま維持するのかどうなのかと、いろんな論点があり得るわけですけれども、このRIETIの場合、最初からその辺の論点がある種クリアにしてスタートされているという意味では、見かけ上、今回の素案をごらんになると、何か改善をやっているように見えますけれども、そこは全体の相場感の中ではそういう位置づけにある法人だというふうに見ていただくことができるんじゃないかなと思います。
○宮内分科会長 要は、組織のあり方から、組織の改廃、民営化、改善等も、それを含めて見直そうということでありまして、2ページの最後に規制改革・民間開放推進会議、私、別のところから口出すみたいでございますけれども、ここで考えていることは、例えば市場化テストというような考え方で、国のやっている業務の中で、民でできるものはすべて民でやるんだという観点から、全部にスクリーニングかけるというような方向を出そうとしているところでして、そういうことと呼応して、この経済財政諮問会議が5年では長すぎると、もう1年早く、独立行政法人という初めてできた組織の一つ一つのやってきたことを見て、次の組織を考えようということを打ち出したんだと私は理解しているわけです。
 ですから、別に改善計画を言っていることでなく、全体を議論するというのが今回の我々の正しい対応じゃないかというふうに思うんです。
○小笠原委員 その結果が最後の組織形態の見直しというところに、集約されているということで理解すればよろしいですね。はい、わかりました。
○宮内分科会長 これは素案です。
○西岡委員 冒頭、速水先生がおっしゃったように、見直しの案としては、目玉は確かにないと思うんですね。
 じゃ、目玉が要るかということにかえってみますと、3年間のトラックレコードを見た場合に、そんなに大きな目玉はなくても仕方ないんじゃないか。仕方ないという表現はおかしいですね。ないことも良とするといいますか、そういう気がします。
 言い方をかえると、非公務員型の独立行政法人という格好をやめて、民間、民営なり何なりに完全に振っちゃうということなんですけれども、試してみなければわからないと言えばわからないんですが、少なくとも青木さん以下、今の吉冨さんのところまで、我々が知っているのは3年ですから、そこを勘案しますと、まずまずのパフォーマンスは出ているものだということで、目玉がないということは、つくるようにやるべきだという気も余りしないんですけどね。逆に大きなマイナスはなかったろうという気がします。
 ついでに言うと、ここに盛られているのは、我々の分科会のときの議論になった大きな財政の問題と、研究員の研究の仕方といいますか、それと、それを支えるバックベンチのやり方というようなことは差し当り課題になっていたということですから、それは変える必要があるだろうという気はします。
○速水委員 私は西岡さんの意見よりもうちょっと先というか、先というとおかしいけれども、もうちょっと強い言い方させていただければ、3年間のレコードというのは、まずまずというよりは、大変よかったと思っているんですね。むしろ、この3年のレコードが今後延長できるかどうかというところに問題があるように私は思うんです。
 ですから、こういう書き方は、今まではどこが足りない、どこが足りない、どうだというような書き方、これも一つの書き方ではあるんだけれども、もう一つの書き方は、今までどこがよかったからこれだけのパフォーマンスができたと、その点はしっかり言って、今後それが妨げられないようにするという言い方もあり得ると思うんですね。
 失礼ですけれども、ここでおっしゃっている研究と管理の分離を維持しつつ研究部門と管理の総合の有機的な連携を図る、これはまさにだれも反対しないだろうと思うんですよ。
 じゃ、どうやってというような問題、今まではどうだったのかということの具体的なものがあって言っていただくなら、私は議論になると思うんですけれども、こういう言い方で出されれば議論になりようがないんじゃないかと私は思うんですね。
○西岡委員 それは、行政管理庁でしたっけ、そちらの方から聞いてくるフォーマットの聞き方といいますか、それに依存しているところが相当あるかと思うんです。何か不都合はなかったかみたいな感じで聞いてきているものだから、ありませんでした、ありませんでしたという答え方になるんじゃないかと思うんです。
 確かに、速水先生おっしゃるように、獲得していた地盤なり橋頭堡なり、プラスのところをもっとポジティブに持っていくために、こういうふうにやるんだという言い方ももちろん……。そういう改革はもっとあってもいいかと思います。
○宮内分科会長 もう時間があれでございますが、私の意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 私は、独立行政法人というのは過渡的な組織なのではなかろうかなという見方をして、もし独立行政法人というのが永遠に続くということであれば、行政改革というものは何だったかという思いもするわけです。
 それは別にいたしまして、当研究所のやってこられた地位が確固たるものであるとすれば、もうそこから脱皮して、例えば民営化というような形で十分やっていける先鞭をつけられるところなのではなかろうかなと。そして、言うならば、政府から委託研究というようなことで資金の提供を受けるというようなことで本当の独立性ということが必要なのではなかろうか。
 ここに中立的な立場ということがいいんだということが書かれておりますけれども、立場はいずれにいたしましても、研究成果が利用されるかどうかということが一番の問題でございますから、立場の問題かなという感じがいたします。
 そういう意味では、行政改革、独立行政法人というものの過渡的な姿をもう一歩世の中に次のステップということを見せる力があるはずだと、そういう方向へ考えられないかなという意見を持っております。
 予算規模あるいは研究の内容で政策提言とほとんど関係ないものがあった、あるいは主務官庁にほとんど利用されなかったということは、国費の使い方ということから言いますと、もう一度、ここにメスを当てる必要があるということも含まれているんじゃないかなという気がいたします。
 これは、分科会長でなく、一メンバーとしての意見でございます。
○小笠原委員 こちらの組織形態の見直しのところに議論が集中しているかと思うんですが、こちらに書かれている内容も至極もっともですし、私自身としては、今までのパフォーマンスを損なうことなく、割と安定した財政基盤の中で今後、ある程度やるには多少のステップが必要で、例えば他省庁からの受託というのも2件とか1件とかだったり、あるいは民間の受託も、正式にはいろいろ抑圧された要素があってなされていないという状況からしますと、確かに過渡的な性格で今後取り得る選択としては自立できる要素があるのであれば民営化、これは本当に賛成なんですが、その辺は、まだ非常に難しい部分があるのではないかなというふうに思っております。
 財政規模と実際にそれとリンクさせた年度運用という予算管理なんかもまだできていないというような部分とか、こちらの方に挙げていらっしゃるいろいろな業務刷新の中の、いわゆる民間企業として民営化した場合に存立するためのいろんな要素を、これからチャレンジしていくという段階においては、残念な部分なんですけども、まだ難しい部分があるのかなというのが私の意見であります。
○速水委員 ちょっとお伺いします。民営化の可能性とおっしゃいましたが、民営化というのはいろいろな形があり得るんだろうと思います。ですから、一つの予告的なことで言えば、株式会社、野村総研みたいなのが一つあるでしょうし、財団法人みたいな形もあり得るだろうと思うんですが、どういう民営化を考えるんでしょうか。
○宮内分科会長 そこまで頭に描いてないんですが、例えば問題意識として持っているのは、政府系の研究所というのは各省庁たくさんあるというのが現実であって、そういうもののやってられることの整合性、例えば内閣府、かつての経済企画庁というのは、それ自身が研究所の要素を大いに持ってられたというようなことで、二重三重のファンクションがあるのではなかろうか。そういうものを大きく見直すという中で、この研究所の位置づけもあるんだろうと。
 それから、民営化というのはすべての解決にはならないと思いますし、このようになかなか収益を上げにくいという場面もありますけれども、民営化には株式会社と研究所がなじむかどうかわかりません、恐らくそうでない、例えば財団法人だとか、いろんな法人格が考えられると思うし、政府が本当にこの研究所に研究を委託したいということであれば、当然に予算がつくはずであって、金の流れとしては独立行政法人でなければ流れないということにはならないんじゃないかな。
 そういう意味で、過去のやってこられたことの、いろいろ問題はあるけれども、独立行政法人で一つわかった点は、政府の金を丸々使っているということに対する制約、管理的な部分が随分出てくるというようなことから、ある意味での摩擦が起こったりしている。決して、これが最終的な姿ではないのではなかろうかなという、その程度の問題意識でございます。経営形態ということは、またいろいろ考えられるんじゃないかと思うんです。
 きょうは評価委員の意見をまとめるということでもございませんで、皆さんから今のような形でお出しいただきました御意見を、この見直し素案にできるだけくみ取っていただいて、これを次の本委員会ですか、評価委員会に提出すると、そのための参考意見を聞かせていただくということになるわけですかね。
○佐味室長 その意味では、親委員会の方も御意見を伺うという意味では同じでございます。
○宮内分科会長 ですから、親委員会に対しては、できるだけきょうの御意見を素案に含めた形で分科会の考え方として御披露すると、決定権はない話でございます。そういうことでよろしゅうございますね。
 したがいまして、きょうの御意見を参考にさせていただくということで、きょうの会議は一応終わるということでございます。そういうことでよろしゅうございましょうか。
 ちょうど時間でございますので、分科会を終了させていただきたいと思います。
 本日はありがとうございました。


以上

 

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最終更新日:2004.10.04
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