経済産業省
文字サイズ変更

独立行政法人評価委員会日本貿易保険部会(第21回)-議事録

日時:平成19年12月14日(金)15:00~16:00
場所:経済産業省本館2階東3共用会議室

出席者

委員:
岩村部会長、阿部委員、佐野委員、清水委員、伴委員

独立行政法人日本貿易保険:
今野理事長、大林理事、加藤理事、後藤総務部長

事務局:
岸本貿易保険課長、松浦貿易保険課長補佐 他

議題

  1. 日本貿易保険の業務・組織見直しについて
  2. その他

議事概要

  • 岸本貿易保険課長

    それでは、定刻よりまだ少し早いですけれども、皆さんお揃いでございますので、「独立行政法人評価委員会第21回日本貿易保険部会」を開催させていただきたいと思います。

    本日は、委員の皆様におかれましては、お忙しいところを、しかも直前で日程調整などバタバタしたところでございますが、ご参集いただきまして大変ありがとうございます。

    本日は、ことし8月に開催いたしました第19回日本貿易保険部会においてご意見を頂戴いたしました「日本貿易保険の中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直し」につきましてご審議いただくことを予定しております。

    最初に配付資料の確認だけさせていただきたいと思います。

    表紙から始まりまして、「配付資料一覧」にございますように資料1、その関連資料で資料1-1~1-10まで番号を振った資料がございます。また参考資料2として「NEXIの平成19年度上期運営状況について」という資料を配付させていただいております。それとは別に追加で、今朝の新聞記事の二枚紙をお手元に配らせていただいております。

    なお、関連資料の1-5~1-10までは委員の方々のみの配付ということで、ホームぺージへの公表は控えさせていただこうかと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

    お手元に資料があることをご確認いただければと存じます。

    それでは議事に入りたいと存じますので、ここからの議事進行につきましては岩村部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

  • 岩村部会長

    では、議事を進めたいと存じます。

    本日は、岸本課長からも説明がありましたように「NEXIの中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直し」につきましてご審議いただくことを予定しております。

    恒例ですが、会議は非公開とし、一部の配付資料及び議事録は公開させていただきますが、よろしいでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    では、よろしくお願いいたします。

    それでは、本日の議題に入りたいと思います。

    まず「NEXIの中期目標期間終了時における組織・業務全般の見直し」につきまして、8月の部会以降、行革推進事務局などにおいて報道されているとおりですが、独立行政法人整理合理化計画の策定、それから総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会における日本貿易保険の組織・業務全般の見直しに係る「勧告の方向性」の策定などの動向もございますので、それらを踏まえつつ、事務局より検討状況について説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

  • 岸本貿易保険課長

    それでは資料に沿いましてご説明申し上げます。

    資料説明に先立ちまして、今回の議事は変則になりますので、その大きな流れなどについてご説明させていただきご了解いただきたいと思います。

    まず、通常の中期目標期間終了時の見直しの際には、12月上旬頃には総務省の「政策評価・独立行政法人評価委員会」における「勧告の方向性」が大体明らかになっていって、こちらの部会におきましても、そういった勧告の方向性を念頭に置きながら見直し案の最終案についてご意見を賜るということをしておりました。

    しかしながら、本年につきましては、中期目標期間終了時の見直しとともに行革事務局が主導となって独立行政法人整理合理化計画の策定作業が行われておりまして、報道でもご案内のとおり日本貿易保険については、組織形態につきまして大臣レベルでの協議が続いているところでございます。したがいまして、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会の勧告の方向性につきましても、現時点では具体的な調整が全く進んでいない状況でございます。

    こうした中で、本日につきましては、見直しの最終案をお諮りすることはやや困難でございますので、行革推進事務局における独立行政法人整理合理化計画の策定、それから総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会における組織・業務全体の見直しに係る勧告の方向性の策定状況についてご紹介をしつつ、「NEXIの中期目標期間終了時の組織・業務全般の見直し」の主要な項目についてご議論を紹介させていただいて、委員の皆様のご意見を頂戴することができればと存じます。

    見直しの最終案につきましては、今後年末、場合によっては年越しという話もございますが、そういった時期に作業が差しかかることが予想されますので、本日大きな方向性について委員の皆様のご意見を頂戴した上で、今後の大臣レベルでの協議の進展も踏まえて、メールを通じてご報告させていただいてご了解をいただくということでお願いできればと存じております。どうぞよろしくお願いいたします。

    それでは、資料に沿いましてこれまでの議論についてご報告させていただきます。

    まず、お手元に資料1がございます。資料1につきましては、前回の部会の際にお諮りしたものを、ご意見を踏まえて若干修正し、8月末時点で総務省へ提出したものでございまして、業務見直しの当初案でございます。

    中身につきましては、ご説明済みでございますので省略させていただきますが、5ぺージ、「日本貿易保険の組織・業務の見直しの方向」ということで簡潔にまとめてございまして、2.は「国の政策を反映した業務の更なる重点化」ということで、これまでの分野に加え航空機、原子力発電といったような新分野への貢献、それから資源確保に加えて環境・省エネ分野、佐野委員からご意見がございました「環境調和型社会の形成に貢献する」といったようなことを盛り込んでおります。それから木村委員だったと思いますけれども、海外とのネットワークの強化ということで、6ぺージの頭にございますが、「海外の輸出信用機関同士のネットワークの拡大・強化」といったようなことです。

    それから3.は、「民間参入の促進とその結果を踏まえた制度の見直し」ということで、最後の行で、これまで以上に「販売委託などにより民間参入の一層の促進を図るとともに行革推進法に従って平成20年度末を目途に具体的な制度の改正を検討する」ということです。

    それから4.の「業務運営の一層の効率化」につきましては、まず(1)の「委託契約関係の見直し」として、最後の行で「委託する場合には、原則として一般競争入札により行う」。(2)の「業務費の効率化、給与体系の見直し」につきましては、業務費につきましては、中期目標等において10%を上回る削減目標を掲げてございますが、次期中期目標においても目標設定を行い抑制する。それから、人件費につきましては、下から2行目で「行革推進法において、総人件費が削減を求められていることを踏まえて、平成22年度までに平成17年度比5%の人員削減を行うとともに、給与体系の見直しを検討する」。(3)の「その他」の中では、3つ目の段落でございますが、大阪支店につきましては「引き続き存続させ、その業務について特に中小企業向けのサービス提供についての成果が客観的に評価できるよう情報開示を行うこととする」。

    以下、5.で「サービスの向上、財務基盤の強化等」として、「情報開示の充実・内部統制の強化」などについて整理しているというのは前回、報告させていただいたとおりでございますが、これを踏まえましてその後、各種会議などで議論が進んできたわけでございます。

    1つ目が資料1-1、10月1日に行われました行政減量・効率化有識者会議ヒアリング説明資料でございます。

    行政減量・効率化有識者会議は、行革事務局の審議のプロセスで、その諮問会議に当たるものでございますが、ヒアリングがこれまでに10月1日と、その後、ワーキンググループレベルでございますが11月22日の2回行われております。その間に事務レベルでの紙のやり取りが10往復近く行われております。

    有識者会議のヒアリング説明資料、これは、全体のポイントが非常に簡潔に説明されておりますのでお配りさせていただきました。最初の2ぺージのところが貿易保険の概要でございますので飛ばさせていただきますけれども、3ぺージに「日本貿易保険の整理・合理化案(ポイント)」と書いてございます。

    これが、当初行革事務局から日本貿易保険の見直しについて提示された項目でございます。事務・事業の見直しとして、まず事務・事業の廃止ができるかどうかを検討するということで、そこにございますように「国際競争力確保、資源確保の観点から、この事業を廃止することは困難である」と説明しております。

    事務・事業を廃止することが困難と認められた場合には民営化ができるかどうかを検討しようというのが2つ目でございまして、「貿易保険事業は、国の通商政策等を実現するためのツールであり、民間の通常の保険では負担できないリスクをカバーするものである。仮に民営化した場合には、国益よりも株主利益が優先されることとなり、民営化することは困難である」とお答えしております。

    それから、民営化できなかった場合には、例えば市場化テストを行うことができるのではないか。

    それから次のぺージで、他法人への移管・一体的実施ができるのではないかといったことについて検討する。

    そのほかの項目として何か対応すべきことがあればそれを書くようにということで、日本貿易保険については民間参入の促進を図ることにしているということ。それから委託の見直しを行うようにということを書いてございます。

    それから「組織の見直し」という項目がございまして、組織の見直しにつきましては、そこに書かれているような措置をとるということでございます。

    次のぺージで、「独立行政法人整理合理化案見直しの考え方」ということで、ヒアリングの際には4つの論点について議論が行われております。

    まず論点1が、「随意契約の見直し、関連公益法人のとの関係の見直し」ということで、随意契約については、私どもの方から委託する場合には、原則として随意契約を廃止し一般競争により行うということで、このヒアリングとあわせて国の契約方針も随意契約は原則廃止となってございますが、それと同様の基準により契約を実施するということで、日本貿易保険の規約改正を進めることとしております。それから関連公益法人との関係の見直しということで、具体的に財団法人貿易保険機構との関係をきれいにすべきであるという意見が出されており、それに関しましては、貿易保険機構との随意契約を廃止することとしております。

    論点2が、「国の再保険のあり方、民間参入の拡大等貿易保険制度のデザインを踏まえての貿易保険経営主体のあり方の見直し」ということで、非常にわかりにくい書き方でございますけれども、要は民営化を検討してはどうかという提案でございました。その心は、貿易保険というのは、国から財政支出を一切もらっておらず、保険料収入等のみで運営しているということなので民営化できるのではないかという提案でございます。

    それに対しまして、先ほどと同じでございますけれども、「国の政策を実現するためのツールであり、かつ民間では負い切れないリスクをカバーするもので、民営化は困難である。他方で、民間でもできる分野については民間参入の促進を図っている」という回答をしているところでございます。

    次のぺージ論点3は、「大阪支店の廃止」ということでございまして、大阪支店の廃止によってサービスコストを縮減すべきではないかというご意見でございました。

    これに対しましては、大阪支店は、中小企業などの関西サービス拠点として重要でありますし、実際にコスト比較を行ったところ、必ずしも大阪支店が廃止相当の赤字経営ではないということが判明しておるものでございますから、赤字でもないものを廃止する必要はないのではないかということで、「今後とも効率化は図るけれども、大阪支店自体の存続は必要である」という回答をしております。

    論点4で、「給与水準」の問題でございまして、そこにございますように職員の半数以上は国からの出向者であることを考えると、現在のラスパイレス指数が139.1、これは全独立行政法人の中でも上位から2番目の高い水準にあるということで、これを引き下げるべきなのではないかというご議論がありました。

    説明させていただきますと、そこに書いてございますように、ラスパイレス指数139.1というのは、全国一律の給与水準と比較してございます。日本貿易保険は、ご案内のとおり大阪に若干の支店がございますが、主たる拠点は東京でございます。それから学歴構成をみましても、大学卒業者の構成比率が高いということで、地域・学歴構成による補正を行いますと、ラスパイレス指数水準は118.8まで下がるわけでございます。

    さらに日本貿易保険につきましては、ご案内のとおり金融等々の高度な専門能力を有する人材を必要としているので、したがって独立行政法人化したわけでございまして、公務員と同じ給与水準にするというのは、独立行政法人設立のそもそもの趣旨に反するということで、一定の給与水準を維持することはやむを得ないと考えております。

    ただ他方で、国からの出向者につきましては、「修正を図りながらラスパイレス指数の抑制を図る」ということでコメントした次第でございます。

    資料1-2に、その議事が書かれてございます。

    ポイントは、3ぺージで、4つの論点がございまして、今ご紹介したところは端折りますが、まず1つ目が、再保険で国が保証する制度があれば、特殊会社となることも選択肢としてあるのではないか。一定の規制を行えば民間主体で事業ができるのではないか。これについての回答は先ほどご説明したとおりでございます。

    2点目は、民間が5%ほど参入しているけれども、さらに増やすことはできないのかということで、それについては、民間参入が可能な分野については参入をふやしていくこととしており、具体的には今後、共同保険などを検討する考えもあるという回答をしております。

    3点目が大阪支店の問題、4点目が日本貿易保険が再保険の引受法人となる可能性はあるのかという質問がありまして、これは民間参入の促進ということだと思いますけれども、それに対しましては、貿易保険制度が国、民間損保、独法が多層構造となり好ましくないということ。

    総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会の方でも、9月に似たような議論がございまして、論点はほぼ同じでございました。事務レベルでの折衝の後、大臣折衝が12月5日と13日に行われておりまして、その際には、今、説明したような結果で、基本的には民営化という論点はなくなっておりまして、日本貿易保険について100%政府出資の特殊法人化することではどうかという議論になっているわけでございます。

    なぜそうなったかということを簡単にご説明させていただきますと、資料1-5をごらんいただきたいのですが、最初の方は今の説明の繰り返しになりますが、ポイントは2つ目の○で、先進各国とも貿易保険の根幹部分は国が実施している。3つ目の○にございますようにイギリスは政府自身が実施してございますし、米国、カナダ、イタリア、韓国も政府機関が実施している。ドイツ、フランスにつきましては民間の企業が受託して実施しておりますが、責任は政府がとって、政府の勘定で実施しておるということです。ドイツ、フランスのような形でやるというのは、一方で民間が事業を受託しているようでございますが、特定の企業が長期独占で委託を受けておりますので、そういう随意契約のようなものをしていいのかという別の問題が起きるのではないかという点が1点目の問題です。

    それから2点目が、次のぺージの上にございますが、このように各国とも国がやっているものですから、そうした国際慣行のもとで制度が構築されてございまして、例えば国際租税制度におきましても相手国の利子の免税対象として国が全面的に所有する機関の付保債権のみが免税を受けられるということになってございます。

    ちょっとわかりにくいのですが、資料1-8にポンチ絵をつけてございますけれども、租税条約というのは二重課税防止のための条約でございますが、その条約のもとで国境を越える貸付債権の利子につきまして、通常でございますと相手国で源泉徴収が10%までされる慣行があるわけでございますけれども、政府機関が保険の引き受けを行った場合には、この10%の源泉徴収が免除される仕組みになってございます。日本以外の貿易保険機関もこういった制度のもとで利子、源泉税の免除を受けておるということでございます。

    ただ、これには条件がございまして、下の点線囲みの中に書いてございますように、この規定の適用が受けられるのは、中央銀行か政府が全面的に所有する機関ということになっておりまして、ただ、中央銀行につきましては民間が出資していてもこの適用は受けられますけれども、それ以外は政府が全面的に所有しなければいけないことになっております。仮に民間出資が入ると、この適用は受けられなくなり、かつさらに国際競争力の観点から、トウコクの貿易保険機関にガイトウするということになるというテクニカルな理由です。

    3点目、これは裏からいっているだけでございますけれども、先ほどの資料1-5に戻っていただきまして、最初の○で、民営化の問題点ということで、各国とも国でやっている中で日本貿易保険だけが民営化されますと、保険料が上昇してほかの国との競争力に影響を与えるということでございます。

    あとのところについては省略させていただきます。

    といったようなご説明をさせていただきまして、行革事務局からも一定の了解を得られ、最終的に大臣折衝の際には100%政府出資の特殊会社ということで提案があったということでございます。

    資料1-3の新聞記事にございますように、当省の甘利大臣からは、100%政府出資の特殊法人というのは行革の流れに反するのではないか、独立行政法人は、そもそも特殊法人が不透明でよくないという中で、政府の統一の物差しとして通則法のもと成立した制度であって、独立行政法人からさらに別の形態にする場合には民営化を行うか、または事業を廃止するかということであって、そうでないものは基本的に独立行政法人として残るのが筋ではないか。日本政策金融公庫という例外が一つありますけれども、それはあくまでも例外であって、そういったものを作っていくのはおかしいのではないかということで、反対を申し上げたところです。

    それから先日のことにつきましても、お手元に新聞記事がございますが、再度同じような議論がございまして、「協議は平行線」と書いてございますが、そういった議論になってございます。

    甘利大臣からは、行革の「民でできるものは民で」という考え方からすると、民間参入を促進していくということで進めるべきではないかと。

    それから資料1-4でございますけれども、こうした流れの中で11月ごろから、一つは日本貿易会、もう一つは日本機械輸出組合、3つ目は日本商工会議所、このほかにもプラント協会とか日本エンジニアリング振興協会などでも意見が出されていると承知しておりますけれども、このようなところでも「民営化についてはさまざまな問題がある」という提言が出ているので、ご参考までに配付させていただいております。

    100%政府出資の特殊会社についての問題点というのは、今簡単に口頭でご説明させていただきましたが、資料1-9にございますように、100%政府出資の特殊会社または株式会社についてですが、そもそも株式会社は、民間出資を募って効率的な経営により利益を分配するということです。政府機関を株式会社に移行させる例はこれまであまたございますが、いずれも将来の民間出資を前提としております。完全民営化に至る移行形態のものとしては商工中金とか政策投資銀行などがございますし、それから3分の1以上を政府がもっているスタイルのものでNTTとかJTとか日本郵政がございますが、いずれにしましても民間出資が入っていくことを前提としてございます。唯一政府100%出資を法定化しているのは日本政策金融公庫でございます。これにつきましても未来永劫政府100%政府出資なのかどうかという点については、必ずしも明らかではないのではないかと思います。

    将来の民間出資に至る一里塚として日本貿易保険を特殊会社化するという議論については、先ほど来説明しました(1)(2)(3)のような問題があるので難しいのではないかと思っておりまして、行革事務局の方でもこの点についてはご納得いただいているところです。

    2点目で、未来永劫100%政府出資の特殊会社でも構わないという点につきましては、新たに特殊法人をつくることになるので、独法改革の趣旨に反するのではないかということでございます。

    ちなみに特殊会社の方がガバナンスが良いといったような議論が時々行われるのですが、小さい字で書いてございますように、独法制度は、特殊法人の問題点を踏まえて創設された制度でございますので、(1)~(3)に書かれておりますような制度によって、運用上の問題はともかくとして制度上は業務の効率性や透明性を確保できる仕組みになっているという理解でございます。特定の独立行政法人が不祥事などを起こしておりますが、それは独立行政法人制度自体の問題点というよりも運用の問題ではないかと思います。

    さらには、日本貿易保険につきましては、独立行政法人化以降、企業会計原則、会計監査人による評価等々を導入しておりますので、株式会社化しなければできないということではなくて、独立行政法人の形態であっても、こういった民間的な経営手法を導入することは十分可能であるということでございます。

    以上が議論の大きな流れでございまして、勧告の方向性、具体的にどういうものが出てくるかはまだ明確ではございませんが、私どもの理解では、多分6点ぐらいに収斂されるのではないかと思っております。

    1点目が民営化、さらに今申し上げましたところでは100%特殊会社化の問題、2点目が、随意契約、3点目が貿易保険機構との関係、4点目が大阪支店のあり方、5点目が人件費、6点目が民間参入の促進ということかと思っております。

    今申し上げましたことのうち随意契約、貿易保険機構のあり方、給与水準の見直しにつきましては、繰り返しになりますけれども、資料1-10にもまとめてございますので、ごらんいただけましたらと思っております。

    特に随意契約の見直しにつきましては、大体方向性が見えてきておりまして、国の契約と同様に原則として随意契約を廃止することを決めた結果、具体的な当てはめで計算しますと、平成18年度実績で、金額ベースで99%随意契約で行ってございますが、新しい基準で見直しを進めましたらば、金額ベースで4%は、システムの運用管理上、著作権の関係で他者に委託することができないものについては随意契約が残りますけれども、それ以外につきましては競争入札等に移行できると考えております。

    以上が議論の状況でございます。

  • 岩村部会長

    ありがとうございました。

    業務の見直しにつきましては、独立行政法人通則法34条によりまして「経済産業大臣が、検討を行うに当たって評価委員会の意見を聞くこと」とされております。今、まだ最終的に業務の見直し案がまとめ切れない状況でございますが、年末年始にかかって傾向的に進むような状態になることが予想されますので、現状のご説明の線を踏まえまして、組織・業務全般の見直しについてご質問や意見をこの場で承り、意見交換をさせていただいた上で、どのように作業が進むかわからないわけですが、その作業の進め方に応じまして、課長からもお話があったようにメールで連絡をとるとか電話でとるとか、あるいは事務局が応答するとか、場合によってはもう一度委員会を招集するかもしれませんけれども、いろいろな可能性はありますが、時間が切迫することが予想されますので、この場でできるだけ多くの質問やご意見を承っておきたいと思います。

    ぜひ承っておきたいポイントは「民営化」という言葉の意味が既にずれてきておりますが、「100%国が所有する特殊会社化」というのが第1の論点、それから随意契約の見直しの問題、貿易保険機構との委託関係、給与水準、大阪支店、民間参入の6点でございますが、どの点でも結構でございますので、ご意見をどんどんというのも変ですけれども、ぜひ承りたいと思います。よろしくお願いします。どなたからでも結構でございます。

    伴委員どうぞ。

  • 伴委員

    この場でご質問をすべきかどうか迷いながらお話しをさせていただいていますが、今のお話にありました組織形態というところで、民営化と特殊会社化と独法とはレベルの全然違う話であるというのはそうだと思いますし、その中で、今日いただいた資料や、あるいはお話を伺っていて、民営化は、現時点では形態としてかなり問題が多いのだろうなという印象が強いのですが、一方で100%の特殊会社になるということについて、その問題点はこの資料の中でいろいろ取り上げられていると思いますが、逆にそういった提案が出てきた背景として、特殊会社化することのメリットをどなたかが見ているからこそ出てきている意見だとすると、今後の検討に当たって、今回すべてについて結論を出すのか、それとも今後検討していくのでしょうか。ちょっと話がそれるかもしれませんが、これは民間の生命保険会社さんが相互会社であるべきか株式会社であるべきかというのは、その時々の経営環境、経済環境でどちらが適切であるかということともかかってくるでしょうし、継続的に検討していくべきある種の経営課題であったりするところもあるとすると、その現状の環境を踏まえての結論と、あるいは今後環境が変化していったときに検討していくものというのは、多分分かれてくるのだろうなと思います。

    ちょっと前置きが長くなりましたが、その点でご質問としては、100%特殊会社化していくことの現状でのメリットとして、あえて挙げるとすればどういったものが議論として出てきているのか、あるいは行革大臣から出てきているのか、そのあたり何かご示唆というか教えていただければと思いますが。

  • 岸本貿易保険課長

    議論が現在進行中でございますので、また違った展開ということはあるかもしれませんが、今出てきているところでございますと、そもそもの発想は、民営化できるような事業ではないのかということでしたので、まずは民間出資の入る株式会社化で、ただ、民間出資が入るとさまざまな支障があるので、民間出資の入らない株式会社化という議論の流れで来ておりますが、立ちどまって民間出資の入らない株式会社化のメリットいかんというこちらからの問いかけに対しましては、大きくいえば2つでしょうか。1つは株式会社化した方がガバナンスがいいという議論がございます。それは、会社法に基づく内部統制でございますとか、会社法によるような委員会設置会社とか監査役のようなガバナンスの形態を採用することができるのではないかという議論でございます。

    2点目が、経営の自由度が増すのではないかという議論がありまして、独立行政法人というのは当然国の業務をやりますので、国の監督のもと独立行政法人通則法に基づいて管理しているわけでございますが、株式会社化するというのは特殊会社法に基づくものでございますので、特殊会社法の制度設計いかんによっては独立行政法人通則法の縛りからは解き放たれて、緩くもなるし強くもなると思いますけれども、法人形態により合ったルールがつくれるのではないかと、大きく申しますとこの2点ではないかと思います。

    それで、最初のガバナンスがいいという点につきましては、別に日本貿易保険を委員会設置会社にしたいとか、そういう話でもございませんし、それから内部統制などにつきましては、仮に必要であれば、現実に今そういうことを法律上には求めていませんが、やっておりますし、さらにいえば株式会社法の内部統制とはどれぐらいのものなのかという議論もあろうかと思いますけれども、一つ一つ詰めていきますと、それは絶対的に法律上規定されてくるようなガバナンスの違いではなくて、必要であれば運用で修正ができるものであろうと思います。それがそうだからどちらにもっていくというものではないのではないかと。逆にいえば株式会社は民間出資が入ることを前提とした法体系でございますので、それを直ちに国100%出資であるべき日本貿易保険に当てはめるのは適切とはいえない部分も多いのではないかと。このような議論になると思います。

    2点目の経営の自由度が増すという点につきましても、これは法律設計いかんでございますので評価がなかなか難しいところではありますが、少なくとも申し上げられますのは、国の業務を行う以上は、日本政策金融公庫もそうでございますけれども、役員の選任とか業務計画の認可といったものについては、当然法律上何らかの規定を置かざるを得ないと考えますと、独立行政法人は、まさに国の業務をできるだけ効率的にやるということで、株式会社法を念頭に置いて最低限国が関与すべき規定は何だろうということで詰めた制度でございますので、よくよく考えてみますと、規定上は非常に似てまいります。まさに日本政策金融公庫法の法律と独立行政法人の規定とどのように違うんだという話になると思いますが、というようなことではないかと思っております。

    そのように制度的に非常に似通ったものであるときに、当然法律形態をかえようと思いますと国会審議等々ありますので、そういった一連のプロセスを経て変えるだけのメリットがあるのかどうかというようなものはあるのではないかと思っております。

    細かい点を申しますとさらにたくさんのことがありますけれども、基本的にはそういったことだと思っております。

  • 岩村部会長

    今の点は、特にきょうの委員会は、たまたまですが、企業経営にかかわっていらっしゃる清水委員、佐野委員、阿部委員がご出席くださっていますので、株式会社の実感、実体からみて、そもそも行革本部のいう話の方が筋があるのか、それとも経済産業省の話の方が筋があるとお考えなのか、そこら辺を率直にお聞かせいただければと部会長としては思っておりますが、いかがでしょうか。清水委員お願いします。

  • 清水委員

    私も、NEXIの民営化という問題は、ある日突然出てきたような印象を受けたのですが、その民営化を推進する人たちの論拠がどうも一貫していないような印象も受けますし、正直にいって民営化される側の民間企業がこれをどのようにとらえているのだろうかなと、こういうような貿易保険業務を引き受ける民間企業が本当にあるのかなというところの、その視点での議論がほとんどみえてきていないと思います。民営化しろという側の論理しかみえてきていない。

    もし、一民間企業、民間の保険会社がこれを引き受けるとなると、現在、NEXIが行っている業務を、いうなれば収支相等ではなくて、ある適正な利潤を上げる形で運営していくためには、どれだけのことが必要なのだろうかと。まず、人と金とそれからノウハウと、相当な経営資源を駆使しないとこれだけのものを引き受けて企業化することはまず不可能であろうと思います。株主だけではなくていろいろなステークホルダーに対して説明ができるような形で、この業務を民間企業として引き受けることの困難性というものが余りみえてきていないので、今後またいつこの問題が蒸し返されるかわからないので、ここの部分はこの機会を使ってしっかりと詰めておいてはどうかなと思います。相当なコストがかかると思いますね。

    それから、これだけのリスクを引き受けるためには相当なリスクフィーをカウントしないと恐らく商売にならないと思います。したがって、保険のユーザーサイドからみても、そういう民間企業の提案する保険引受条件と保険料が、いうなれば現実的なものになるような形で民間企業がこれを引き受けられるかどうかという、その現実論、そこの部分を何かもう少し数量的にも、数値的にも詰めておいてはどうかなと思います。

    どのような議論がなされているのか、データ的にどのようなものが準備されているのか、私は存じませんので、もしかしたら、そんなことはもうやっているよということかもしれないのですが、もしそうであれば、それをもう少しお示しいただいたらどうかなと思います。

  • 岸本貿易保険課長

    私も清水委員の意見に同感であるのですが、データに基づくというよりは、どちらかというと理念に基づく議論になっておりまして、データではありませんが、お配りしていてご説明しておりませんでした収支相償のグラフの図ですが、資料1-7などを委員の方にお見せして、こういった収支構造の経営が民間企業でできるでしょうかという話をすると、企業の方でなくても学識経験者の方々でも、ちょっと難しそうですねというふうにご理解いただいております。そこのところはかなり早い段階で、有識者会議の委員の方々には、本当に民間出資は難しいのではないかなという感じになられたという意味で出しております。

  • 岩村部会長

    佐野委員どうぞ。

  • 佐野委員

    今のことに関連して、今まではグローバルな経済環境もよかったし、その結果として、ここの評価委員会でも議論を何回もされたけれども、数値も非常によくなった機関なんですね。この夏前からサブプライム問題が出てきて、グローバルなファイナンシャルマーケットが非常に大きな混乱に陥って、さてこれからどうなるかというときなので、今これを民間でやろうといっても感覚的にも非常に難しいでしょうね。

    それから、私来年から外資系の金融機関の特別顧問になってくれというので1月からそういうのをやりますけれども、昨日その会議があって、やはり支援外交を日本はどのように進めるべきかというのが我々メンバーで一致した意見でしてね。これをきちんとやらないことには日本の将来はないと。それから環境ですね。私もここで申し上げたとおり中国を含めた、日本が核となった環境技術の移転等を含め、それをサポートするのは日本貿易保険であるべきで、非常に大きな国策のコアになってきていると私は思います。それを民営化の流れでやるというのは非常に難しいのではないでしょうかね。

    貿易会、機械輸出組合、商工会議所から「民営化反対」というのも出ていますし、これから経済の舵取りが非常に難しくなるし、政治的にも難しくなるということで、その中でこれが何で入ってきたのかよくわかりませんけれども、大きな疑問をもちますね。だから、さらに主張をきちっと詰めてやっていくというのが正しいのではないでしょうか。

    それからグローバルにみても、海外で民営化しているのはないというデータがありますし、グローバルスタンダードからも、それはないでしょうということがいえるのではないでしょうかね。そういう感想です。

    それから一つ、名古屋の営業所が赤字で大阪が黒字だというのですが、これは正しいデータになっているのでしょうか。

  • 岸本貿易保険課長

    大阪の方が企業数が多いからではないかと思いますが。

  • 後藤総務部長

    コストメリットというかコストをどのように配分するかとか、考え方によると思いますけれども、やはり同じ基準に立ちますと、入りの方の顧客数ということで大阪が多くなる分、金額が多いのではないかと思っております。

  • 今野理事長

    補足させていただきますが、名古屋支店を廃止するときに、佐野委員から「大丈夫か、日本のものづくりの中心ではないか」というお話がありまして、そのときにちょっとご説明申し上げましたけれども、確かに名古屋中心の日本企業は多いのですが、ほとんどの企業が東京を通じて輸出業務を行われています。したがって本店に来られます。名古屋支店で扱っていた企業数は非常に少なかったんですね。ということで、本当に無駄が多いということで廃止したのですが、大阪の企業も、大企業は東京を通じての輸出が多いですが、やはり伝統ある商都のせいでしょうか、大阪は、特に中小企業は非常に多くて、ある地場で大阪支店に来られるお客様は多いです。こういう公共サービスですので、特に中小企業向けにはやはり手厚く便利に使っていただけるようにしないといけませんので、大阪を廃止するわけにはいかないというのが私どもの今の感じでございます。

  • 佐野委員

    廃止したら、お客さんにとって本当にダメージが出るんですかね。

  • 今野理事長

    そうですね。中小企業ですと、地場の企業が東京まで来れなくなるということでしょうかね。ご不満がやはり出てくると思います。名古屋は、若干残っている中小企業のお客様は、大阪支店へ出かけていって仕事をしています。

  • 岩村部会長

    阿部委員どうぞ。

  • 阿部委員

    民営化に関しましては、これまでここに書いてあるとおりで全く実際問題としては意味がないというか、日本の経済にとっても役に立たない。普通民営化された場合には、やはり利益を求める。今NEXIがやっているようなのは、民間保険会社ではリスクが大き過ぎてまず引き受けませんね。そういうような観点から、民営化は全く意味がないということが行政改革相もわかったので、単純にいえば何かはとらなければいけないということで、こういう100%株式化などというのを出してきたのではないかという感じがします。

    私は、今のままで全く問題はないと思いますが、ただ、一般的にいうと、普通の人にとって独立行政法人というのは非常にわかりにくい。特殊法人にしろ株式会社の方が一般的にわかりやすいということは確かにいえるのではないかなという気はしますが、政府が100%出資して株主が政府になるとどこから役員が出てくるのかとか、いろいろまた新たな問題が出てきて、現在のNEXIは、ある意味では経済産業省の一つの国策にのっとってやっているので、これが変にずれてくるとこれまた問題があると私は思います。単純にいえば今のままでいいのではないかなと思っております。

  • 岩村部会長

    ありがとうございました。

    きょうはできるだけいろいろなことを伺っておきたいと思いますが、ほかにいかがでしょうか。佐野委員どうぞ。

  • 佐野委員

    特に効率化等の面で、我々が気づかなかったような側面が指摘されたことがいろいろあると思います。これは、今回きちっと受け入れて、さらに効率的な経営をすることは必要だと思いますね。そういうアドバイスはなかなかいただけないと思いますので、この際、真摯に受けとめて、経営をさらに効率化してスリム化して期待に添うような経営を今後するということはぜひ実行していただきたいと思いますね。

  • 岩村部会長

    わかりました。ありがとうございます。他にございませんか。

    随分いろいろな話がありました。それから今、民営化ないし100%特殊会社化については一通りご意見を伺いました。私も、これは困った提案だなとは思っておりますが、それは一つの論点としまして、随契の見直しとか貿易保険関係、それから給与水準、民間参入というあたりがございますが、随契の見直しとか貿易保険機構との関係、給与水準、大阪支店というのは、効率化という視点で議論できると思いますが、民間参入の促進についてはいかがでしょうか。伴委員どうぞ。

  • 伴委員

    今までの議論との関連が出てくるのだと思いますが、今までの皆さんのご意見を伺っていますと、事業全体でみたときの民営化は非常に難しいというのはありますが、一方で、これまで民間の保険会社様、国内外の保険会社さんから種目、商品ラインによっては関心があるという声も実際にあったわけですし、それを通じて既に民間参入の促進は図られてきていますので、この部分は、促進を拡大していく余地なり、あるいはある程度商業ベースに乗ってくるような種目が出てくれば、それを民間に移していくようなご検討というのは、そういったメッセージが例えば行革サイドにも伝わっていけば、民営化そのものは難しいけれども、というところの着地点はどこかに出てくるのだとは思います。

    さらに加えて、先ほどのコスト的な問題も考えればというのがありますけれども、確かに民間にある程度解放していったときに、民間ですと、ある種の利益追求型でチェリーピックが起こるというのはあるのだと思いますが、その部分、何らかの政府的な、再保険ではないですが、例えば保険料の補助のようなもので一定程度リスクを受けてもらうような形のもので、これも組織全体ということではなくて商品の、というところで、仕組みとして、それが果たして経済合理性があるかどうかというのは、より検討は必要なのだと思いますけれども、やり方として、民間にもっていくとチェリーピックだけが起こるというのは、何らかの防止策も一方であるのかなという印象ではあります。

    余り具体的な話ではないのですが、意見でございます。

  • 岩村部会長

    他に論点はございますでしょうか。あるいは質問も含めていかがでしょうか。清水委員お願いします。

  • 清水委員

    民間の参入については、民間がやりたくてもできない規制が何かかかっていて、それを解き放すことによって民間が参入できるというとらえ方が、いうなれば民間の参入ということであって、民間でもできるよ、NEXIでもできるよというものであれば、それは何も参入という言葉は必要ないのではないかと思います。

    したがって、リスクの余り大きくない短期の保険は、これは従来からユーザーサイドもNEXI以外の保険会社でどうだろうかと、リスクヘッジのための選択肢の一つとしてそういうようなものは従来から検討対象になっているわけですから、参入というのは民間企業がやりたくてもできない部分をNEXIは解放したと、こういう形で論じられるべきものではないだろうかなと。そこのところがどこまで共通理解されているのかなという点がちょっと気になるところです。

    それから随意契約と貿易保険機構の件は、貿易保険機構が、結局日本の貿易保険のいろいろな必要業務の一旦を担っていたという現実があったと思います。消費者格付けにしても、以前のカントリーリスクの調査、分析、評価、この辺も、本来貿易保険の業務の一環なはずですね。MITIの時代はすべて通産省でそれをやっておられた。それを随意契約の対象としてみるがゆえにどうも話がおかしくなってしまったのではないだろうかなと。そうであれば、NEXIの付属機関みたいな形で、そこが業務の一端を担って専門的にやるというとらえ方はできないのだろうかなと。

    以前貿易保険機構の中にカントリーリスク研究所というのがあって、実はユーザーサイドもそこには自由にアクセスをして、カントリーリスクについていろいろなアドバイス、知見をいただいたという時期があったのですが、NEXIになってそれがなかなかやりにくくなったという現実があるように聞いております。

    そういうのも、機関を別にすればやりやすくなるということであれば、そういうふうな位置づけもできるのではないかと思いますので、随意契約ということが非常にハイライトされて、その分、またNEXIの業務の負担が大きくなるわけで、人員削減だとか経費削減に逆行する話になってしまうのではないかとか、いろいろな観点から考えますと、ちょっとその点が気になります。

  • 岩村部会長

    今のご心配の話ですが、NEXIからお願いします。

  • 後藤総務部長

    顧客へのサービスの一部を担っていたという点はおっしゃるとおりだと思っております。今回、我々JTIOに委託に出していた業務とともに、JTIOがサービスとしてやっていた部分、これも我々の顧客としてみていたときに、必要なものはできるだけ継続して、例えば関係法規集の出版等も含めてやっていきたいと思っております。それから、カントリー情報の提供などについても、今現在、社内で定期的に主要な顧客の方々にサービスとして提供していくようなシステムもまさに検討中でございまして、そういった機能が抜け落ちることのないように努力をしてまいりたいと思っております。

  • 岩村部会長

    ありがとうございました。他に論点ございますか。佐野委員どうぞ。

  • 佐野委員

    先ほど阿部委員からもそのような感じだったと思いますが、これは独法として残れば残ったでこれからが大変ですな。私もいろいろな新聞記事をみて、何か悪いことをしているところへ加担しているようなのが評価委員だというニュアンスで、どうも一体となってみられているんですね。実際は、そうではない評価委員会が101のうち随分あると思いますけれども、そうでないところもあるやに聞いていますし、だから、これは残れば残ったで、名前はとったけれども実質的にいろいろイメージ的にもダメージを受けて、機構の職員の皆さんがどういう心構えでやっていくか、専門職の方々が貿易保険というものにさらに志をもってチャレンジしてくれるような時代になっていくかどうかというのは非常に危惧するので、これは理事長が考えればいいのですが、こういうダメージもすごいと思いますね。

    だから、その辺がすっきりしないまま決着していくのではないかなという気がいたしておりまして、大変皆様の心労、心情を感じるわけですが、意見ではありませんけれども、そういう意味では理事長の責任はこれから非常に重くなるのではないでしょうかね。

  • 岩村部会長

    ありがとうございますと私がいうのも変ですが、ほかにございますか。

    まだもう少し時間はあるかなと思いますが、委員の皆様からちょうだいした意見がこれだけそろったことは珍しいので

  • 佐野委員

    ところが、こういうのは外へ出ないんですよね。悪いところだけが、ここではそうだそうだといっていますけれども、マスコミその他の報道は全く逆で、ろくな会議をやっていない、ろくな評価はしていない、もたれ合いだとかとなってしまうのは、これは何ででしょうかね。これも事務局その他総務省含めて考えなければいけないでしょうね。101あって1,000人ぐらい評価委員がいて、まともな評価もしていないという感じで報道されているでしょう。その経費が幾らだとか、そういうことばかり出る世の中というのは、一体どうなっているのだと思いますね。

  • 岩村部会長

    本当にそう思います。やはりパブリックというものにつながっていると、そういうたたかれ方をするのはよくある話なので、なれなければいけないのかなと思っていますけれども。

  • 佐野委員

    これは辛いですね。

  • 岩村部会長

    そういう意味では、今佐野委員がおっしゃった気持ちは、私も全く同じものでございます。ただ、これは仕方がないと、これはこれで冷静に検討してどうするかといったら、多分形としては100%特殊会社でいいですよといってしまった方が大向こうに受けるのかもしれないのですが、ただ、委員会、審議会の使命として、大向こうに受けるために審議をしているわけではないだろうとは思いますので、そこは全体をみて、やはり乗れないものについては乗れないという答えを出すことになるのではないかと思っております。

    ほかにご意見ございませんでしょうか。

    特になければ、本日いただきましたご意見については十分参考にさせていただき、最終的な見直し案に反映させていただこうと思います。ご意見をいただきましたので、きょうは結論として、この見直し案でご了解いただきますかということをいえない状況でございますので、一応座長として伺った話を、6点について確認のためにも繰り返させていただくと、第1点の民営化ないし100%特殊会社化ということについては、そもそも民営化と特殊会社化は意味が違う。民営化については、議論を尽くした結果、とても無理である、あり得ないという結論を当委員会でももった。これは総務省があきらめたからとか、そういう話ではなくて、もともといい出した根拠をみると、彼らがあきらめれば済むという話ではないので、考えた論点としては、そもそも適正利潤を確保できなければ投資家があらわれないはずなのに、適正利潤ということを確保する、あるいは利益の最大化を目指すということと、例えば資源、環境という政策の実現ということは、そもそも矛盾するのではないかというのが、まず大きなポイントであっただろうと思います。

    あわせましてこのポイントに関連しては、特に佐野委員から、この数年間貿易保険は順風に乗って確かに大きな利益を上げ、過去の資産の回収も進んだ。それで民営化できる、あるいはどんどん投資家があらわれてくると考えたら、それは安全ぼけした議論であろうと、私もそう思います。やはり株式会社ということであれば、本来株式会社としての趣旨にあわせて運営すれば、例えば大きな保険の支払いを行えば当然債務超過になることもあるわけで、では債務超過になったときにはどうするのですか、債権者からの破産の申し立ては自由に行えるようになるのですか、あるいはその場合に国が補てんするということであれば、将来において国の補てんがあり得るような会社に外部の投資家が参加しているときに、その投資家に対して期間利益だけで利益を配当していいのでしょうかと。しかし、株式会社ということになれば、一般的には利益の配当は当然のことになるけれども、そういう概念、理念と矛盾するのではないか、こういうことを本日は清水委員からも佐野委員からも、そして阿部委員からも承ったと考えております。基本的にこの委員会での認識としては、民営化はもちろん無理であるが、一方で100%国保有の特殊会社化というのも、民営化については有害であるが、100%特殊会社化については、これは清水委員からいただいたと思いますが、具体的に基準を詰めておくべきであろう。メリットとデメリット、何が問題なのかというのを整理しておくべきであるというご意見もいただきましたが、その点も踏まえまして、今この場での判断としては無意味であるか、恐らく有害であろうということはいえるわけでございますから、詰めておくべきであるというご意見の方は、しっかりと受けとめまして、これからの検討に生かしていきたいと思います。

    それから、随意契約の問題については、これは原則競争入札をするという方針に合わせるということで、これは了解いただいたと判断しております。

    給与水準の見直しについてはご異論がなかったと理解しております。

    大阪支店の存続についてもご了解を得たと理解しております。

    民間参入の促進については、さまざまな論点がございます。伴委員からご指摘いただいた論点も踏まえまして、しかし方向感としてやれるものはやろうということについては当委員会でも了解を得ている、ご支持をいただいている論点でございますので、平成20年度末というのが一応省庁間でも区切りのついている方向でございますので、平成20年度末までに制度の改正を行うという方向で考えていただこうと思います。

    以上が当委員会でいただきました意見を、私の雑な頭の中でまとめた方向感でございますが、以上の方向感を事務局及び私で了解させていただいた上で、さらに検討を進めていただく。検討の状況については、メール、電話、その他においてこれからも連絡、連携をとらせていただいて、最終的な取りまとめに進めていきたいと思います。手順その他については、まだ不透明な点もございますので、結論についてはどうなるのか、それも含めて今後の流れの中で、委員の皆様方のご意見をできるだけ踏まえるように努力をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

    以上でよろしゅうございますでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    では、本日の議題はすべて終了いたしました。

    それから最後でございますが、委員としてずっと出席をしていただきましたソニー株式会社社友の佐野委員におかれましては、来年の1月末で任期が終了されることになっております。1月末までは任期ですので、この見直しの方向感については、恐らく12月から1月にかけてだと思いますので、ぜひともおつき合いをいただきたいと思います。

    したがいまして、恐らくですが、急遽また委員会を招集することにならなければ、本日の委員会が佐野委員ご出席の最後になります。佐野委員におかれましては、NEXIの設立当初から委員に就任いただいておりまして大変お世話になりました。一言ご挨拶をいただいてよろしいでしょうか。

  • 佐野委員

    最初から参加して、特にカスタマー中心の新しい機構のあり方、それから組合保険の見直しという当初本当に重要なポイントについて主張してきましたが、NEXIはそれにのっとった経営をやってきてくれたので、私としては非常にやりがいがあったと思っております。最後の段階で宙ぶらりんな状況で委員をやめるというのは100%の満足感はないのですが、ほかの役所の評価委員会の部会長をやっていまして、そちらももう少しやれということなので、こういった評価については引き続きやるわけですが、経産省ではコーポレートガバナンスからリスク管理、内部統制、それから産構審の家電リサイクル部会、いろいろなことをやらされまして、最後はこの評価委員をやりまして、どのぐらい貢献できたかはわかりませんけれども、来年1月で卒業ということになります。皆さん、いろいろどうもありがとうございました。

  • 岩村部会長

    どうもありがとうございました。では、最後に事務局から連絡等ありましたらお願いします。

  • 岸本貿易保険課長

    本日は、貴重なご意見をちょうだいいたしまして大変ありがとうございました。

    今後につきましては、本日のご議論、それから勧告の方向性の議論が進んだところで内容の見直し案に入って、皆様にご相談させていただくということを予定しております。

    それから、省全体の委員会につきましては、これも勧告の方向性の検討がどうなるかわからないのですが、いずれにいたしましても12月19日に一度開催する予定と聞いております。そのときに諮るか、ないしはその後改めて日程調整の上諮られることになっているということだけご報告させていただきます。

    また、次回の貿易保険部会の開催日につきましては来年になりますけれども、岩村部会長ともご相談の上、調整させていただきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。以上です。

  • 岩村部会長

    では皆さん、本日は活発なご議論をありがとうございました。それから佐野委員、本当にありがとうございました。

    以上をもちまして「第21回日本貿易保険部会」閉会いたします。どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年8月26日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.