経済産業省
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独立行政法人評価委員会日本貿易保険部会(第25回)-議事録

日時:平成21年5月26日(火曜日)13:00~15:00
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

出席者

委員:
岩村部会長、阿部委員、清水委員、伴委員、横田委員

独立行政法人日本貿易保険:
今野理事長、大林理事、加藤理事、西川監事、後藤総務部長、沖田債権業務部長、塩次営業第一部長、村崎営業第二部長、竹上審査部長

事務局:
岸本貿易保険課長、川上貿易保険課長補佐、他

議題

  1. 平成20年度及び第2期中期目標期間の業務実績について
  2. 平成21年度の年度計画について
  3. 日本貿易保険役員報酬規則の改定

議事概要

岸本貿易保険課長
それでは、定刻となりましたので、これより「独立行政法人評価委員会第25回日本貿易保険部会」を開催させていただきたいと思います。
本日は、委員の皆様におかれましては、お忙しいところご参集いただきまして、まことにありがとうございます。
議事に入ります前に、日本貿易保険において、この4月1日に人事異動がございましたので、ご紹介させていただきたいと思います。
和田債権業務部長のご後任として、沖田部長が着任されております。
沖田債権業務部長
どうぞよろしくお願いいたします。
岸本貿易保険課長
本日の議題は、「平成20年度及び第2期中期目標期間の業務実績について」「平成21年度の年度計画について」「日本貿易保険役員報酬規則の改定」、この3つを予定してございます。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。
配付資料の確認をさせていただきます。
お手元に、資料1―1から1―5、資料2、資料3、参考資料の(1)から(7)まで配付させていただいております。お手元に資料がございますことをご確認いただければと思います。不足がございましたら事務局までお知らせください。
それでは、議事に入りたいと思いますが、ここからの議事進行につきましては、岩村部会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
岩村部会長
では、議事を進めたいと思います。
毎回でございますが、本日の会議は非公開といたしまして、資料及び議事録は公開させていただくという扱いでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
では、そのように扱わせていただきます。

1.平成20年度及び第2期中期目標期間の業務実績について

岩村部会長
早速でございますが、本日の議題に入りたいと思います。
議題1「平成20年度及び第2期中期目標期間の業務実績」についてご審議いただき、各委員の評価を踏まえて、次回の部会で評価をまとめさせていただく予定でございます。
本日は説明と質疑ということになりますが、まず、NEXIからご説明をお願いいたします。
後藤総務部長
総務部長の後藤でございます。お手元の資料1―2に沿ってご説明させていただきたいと思います。また、資料1―2の説明の後に、監査法人の監査による確定前ではございますが、暫定値ということでNEXIのP/L及びB/Sについて、概要をご説明申し上げたいと思います。
お手元の資料1―2に目次がございます。Iの「2008年度の業務運営状況」、いわゆる経営の状況でございます。IIの「国民に対して提供するサービス等の取組」ということで私どものサービスの内容に大別してございます。
それでは、Iの経営の状況からご説明したいと思います。
3ページ目の「保険引受実績の状況」でございます。保険引受実績につきましては、前年度比3%増の9.8兆円でございます。これは昨年度の9.5兆円より微増でございます。
ただ、事業を取り巻く環境といたしましては、昨年の10月以降、年度後半にかけて激変が起こってございます。ご高承のとおり、日本の輸出額につきましては、10月以降、前年同月比4割減ぐらいの状況が続いてございます。こういった大きな輸出減を受けまして、特に貿易一般保険(短期)の引受額についても、前年同月比、4割減という形で大きなマイナスが生じております。貿易一般保険の引受額自体は、3月に少し底を打った感じがございますし、輸出も同じく若干底を打った感じがございますが、年度後半にかけて非常に大きな環境変化がございました。
引き受けの中身でございますが、貿易一般保険につきましては、昨年度から1割弱マイナスになってございます。しかしながら、これを補う形で、海外事業資金貸付保険の貸し付けが非常に伸びております。これは、後ほど金融危機対策の項目でご説明させていただきますが、緊急対策を打った効果が高く出ているということかと思っております。
4ページ目の「保険料収入の状況」でございます。前年度横ばいの 390億円の保険料収入でございます。しかしながら、中身をみますと状況がかなり変わっておりまして、貿易一般保険(短期)につきましては前年度比2割減という形で、保険料収入のマイナスが出てございます。一方、これを補う形で、海外事業資金貸付保険の保険料収入がほぼ倍増する形で、結果として、保険料全体としては前年度ほぼ横ばいという形になってございます。
5ページ目の「保険金支払いの状況」でございます。これは、キューバのリスケが行われたことによりまして、本年度、172億円の支払いということで、前年度比でいきますと4.5倍という形で大きく伸びてございます。
ただ、棒グラフをみていただくとわかると思いますが、本年度の支払い自体は、ほぼすべてキューバ、アルゼンチンのリスケに係る支払い、つまり非常事故支払いということでございます。
一方で、右下の【事故残高の推移】の(参考)のところをご覧いただきたいと思いますが、09年3月で、危険発生残高、損失発生残高、請求残高の合計で約300億円、既に発生してございます。これは前年の同じ月の約3.5倍ということで、金融危機の影響がこういった数字に顕著にあらわれてきております。ただ、現時点で、特に年度内保険金支払いということで具現化したものは少ないわけでございますが、信用事故の潜在的なものが非常に大きく出ている。これは2009年度の数字ということで具体的に間違いなく現れてくるものだと思っております。
そういった中で、お客様と共同して、保険事故を未然に回避するためのさまざまな措置を講じたり、モニタリングを強化したり、また、事故が起こった場合にはすぐさま保険金のお支払いができるように、危発、損発が出ているものについての事故事由の整理といったことに着手しているところでございます。
6ページ目の「保険金回収の状況」でございます。回収につきましては、リスケ債権の回収が主たるものになるわけでございますが、ロシア、ブラジル等のプリペイメントが2006年度でほぼ終わっておりますので、2007年、2008年では、そのほかに予定されていたリスケ金回収が粛々と行われている状況でございます。2008年度については、ポーランドが 237億円、エジプトが49億円とリスケ金の回収がございます。ちなみに、これは再保険特会と込みの数字でございます。
7ページ目の「貿易保険事業の収支状況」はいつもの表と同じですので説明を省略させていただきたいと思います。
次に「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に向けた取組」ということで、9ページを御覧いただきたいと思います。
9ページから11ページに記載しておりますが、今回、年度後半に生じました金融危機への対応ということで、お客様のニーズにこたえた形で迅速に対応したことを中心にご説明させていただきたいと思います。
9ページ目の「金融危機対策(1)」、2008年の12月に、海外子会社に向けた運転資金支援ということで、海外事業貸付保険の緊急対応をしたわけでございます。年度内で7件、2,600億円の実績が既にございます。さらに5月末の時点では4,000億強、また、相談中の案件を積み上げますと1兆円近い数字になるのではないかと内々試算してございますので、企業の資金繰りという意味では非常に効果があったのではないかと思っております。
下に【お客様の評価】ということで、手前みそでございますが、私ども自身が行いましたアンケート等から、生の声ということで拾わせていただいております。危機が発生してから、商品の開発、審査、実行まで非常に短期間で行ってくれたという評価をいただいてございます。引き続き、案件の審査に当たっても迅速に取り組んでまいりたいと思います。
10ページをご覧いただきたいと思います。2009年の4月に、金融危機に際して行われたG20金融サミットの2回目の会合の際に、金融サミット全体の一つの大きなイシューとして、貿易金融のクランチということが話題になっておりまして、その対策ということで首脳声明が発されております。抜粋してございますが、下から2行目のところ、貿易金融について、「今後2年間で少なくとも2,500億ドルが利用可能であることを確保する。」という首脳声明が発されております。日本からは、この2,500億ドルの一部をコミットする形で220億ドル、うち、NEXI分で160億ドルの貿易保険の短期の追加的な支援を行うことを表明してございます。具体的には、後ほど申し上げます海外支店取引やストックセールス等、短期の商品性の改善を含めた形で新たなサービスを提供していくことを表明したわけでございます。
中段の枠は、2009年4月に、タイの内政混乱の関係で、東アジアサミット自体が延期になって、いまだ開かれていない状況でございますが、それに先立ちまして、麻生総理より日本の支援策ということで表明したものの一部でございます。具体的には、アジアのインフラ整備に2兆円の引受枠を準備するということで、現在、商社や銀行等お客様に案件の発掘についてお願い申し上げているところでございます。
2009年5月、「金融危機に対する日本貿易保険の新たな対応について」を公表しました。昨年来、特殊会社化に伴う貿易保険法の改正にあわせまして、さまざまな商品についての改善要望をお客様から承っておりましたが、そのうちの一部、法律改正を要しないものについて実施に至ったものでございます。具体的には、海外支店が行う契約について保険の対象とする。また、ストックセールスという形で、日本から貨物が輸出された後に、現地の販売店と個々に契約が出ていくようなケースへの対応。また、輸出契約とは別途なされるローカル調達について付保の対象にする等、これまでお客様のニーズが大変高かったものについて実現の運びに至った次第でございます。
11ページ目、これも金融危機対策の一環ということで急遽行ったものでございますが、昨年の11月に、金融危機を受けまして、貿易保険機関のアジア特別会合を急遽、NEXI主催により東京で開催いたしました。その中で、アジア全域に広がるサプライチェーンをサポートするという目的のもとで、アジアの貿易保険機関同士の再保険ネートワークを強化していくことを合意した次第でございます。それを受けまして、早速、2009年3月には、インドネシアの輸出保険公社と再保険協定の締結に至り、現在、タイ輸出入銀行と来月にも締結できる前提で交渉しているところでございます。
2009年の4月、こうした動きを受けまして、OECD輸出信用部会の声明の中に、こういう再保険協定、貿易保険ネットワークの強化は非常に効果があるということで盛り込まれております。
我が国とアジアの輸出機関との協定は図らずも、例えば韓国とオーストラリア、マレーシアとインドネシア、韓国とインドネシアなど、日本だけではなくて、アジアの国相互間で別途、再保険協定を締結するという動きになってきておりまして、強固なネットワークの構築に貢献できたのではないかと思っております。
「2.」以下は、2008年度に行ってきました「商品性の改善」についての説明でございます。
まず、中長期分野を中心とした取り組みで、海外事業資金貸付保険につきましては、今まで5段階でのリスク分類と、それに基づく保険料設定をしていたわけでございますが、一層きめ細かいリスクに応じた保険料を設定するということで、7段階に細分化したというのが1つ目でございます。
海外投資保険につきましては、投資先企業から再投資先企業に出資等行っている場合、再投資先企業が事業不能等に陥って損害が出た場合の損害金の算定の仕方として、いわゆる「のれん代」をきちんと含んだ形で保険金算定ができるような改正を行った次第です。
12ページ目の下段のところには、昨年度に限らず、この4年間、中期目標期間中に行ってきた取り組みを書かせていただいております。資源エネルギー総合保険の創設、海外事業資金貸付保険の保険料率の引き下げ、海外投資保険の保険料率の引き下げ等記載しております。
13ページ目は、2008年度に行いました短期分野での制度改正の概要でございます。
貿貿一般保険の制度見直しということで、付保対象・てん補範囲の見直し、子会社等範囲の変更、信用危険不てん補の対象範囲の拡大や、保険料水準の見直し、手続の簡素化などに取り組んでまいりました。
企業総合保険につきましては、期間中に取引先の枠を拡大する機会を1回に限り設けていて、その対象バイヤーの格付はEA格までだったのですが、上から4番目の格付EF格のところまでフレキシブルに対応できるようにしたわけでございます。
限度額設定型貿易保険につきましては、保険責任期間中での保険金支払い限度額の増額を1回に限り認めるという形で柔軟な対応にしたわけでございます。
短期分野につきまして、第2期中期目標期間中に行ったことといたしましては、下段に記載がございます組合包括保険制度の抜本的見直しということで、付保選択性を導入したことと、事実上の保険料率の引き下げになりますが、料率体系の改訂を行ったこと、先進国子会社向け取引の付保申し込み義務の撤廃等、お客様の選択肢を広げるという改正に取り組んでまいりました。
また、中小企業輸出代金保険の創設、限度額設定型貿易保険については、対象が製造業者のみだったものを全業種に広げるといった改善を行いました。
14ページ目、「サービスの向上」の中の「諸制度の改正」でございますが、お客様のニーズを把握いたしまして、パリクラブリスケてん補割債権の譲渡承認制度にこれまで取り組んでまいりました。2008年度の実績は57億円でございまして、これまでの譲渡承認総額は1,200億円に達したわけでございます。半分はイラク向け債権でございます。
また、NEXIへの譲渡制度に関しましては、HIPCs向け以外の債権につきましてもNEXIが買い取ることができることにし、事実上、お客様の債権管理コストを減らすというサービスを行いまして、2008年度は7億円の買い取り実績がございました。
査定期間につきましては、第2期中期目標期間中の目標は、60日以内にするということでございましたが、期間中平均の数字は36日、2008年度直近でいいますと12日ということで、非常に短時間での査定を行ってまいりました。
15ページ目、「内部統制への取組」ということで、1つはモニタリング推進委員会。2007年の8月から、期中モニタリングを行うということで、案件にちょっとでもおかしな動きがあったら即時態勢をとれるように、案件の状況をモニタリングすることを行ってまいりましたが、今年の4月より、理事長直轄の正式の委員会を立ち上げたわけでございます。
コンプライアンス委員会の活動としましては、昨年度、インサイダー取引の規制に係る規則を制定いたしました。また、管理マニュアル等々をつくりまして、職員全員がコンプライアンスをより身近なもの、理解しやすいものにして、コンプライアンスに取り組む姿勢を強めてございます。
3つ目は「統計の整備」ということで、私ども、これまで統計面が非常に弱かったわけでございますが、新システムの稼働に合わせて統計管理手法が非常に改善されました。それにあわせまして、統計委員会を設置し、内部の定義、統計の信憑性を常に検証して外部に出すというシステムを新たにつくった次第でございます。
16ページ目、産業政策等との連携ということで説明させていただきます。
資源・エネルギー確保に向けた取組ということで、引き続き、ここに出ておりますようなさまざまな資源案件の引き受けを行ってまいりました。
また、第2期中期目標期間中は、先ほど申し上げたように、資源エネルギー総合保険等を創設してございます。
17ページ目に、航空機と原子力支援ということで2つ記載してございます。
航空機につきましては、従来どおり、日本が部品を一部つくっておりますボーイング航空機の米輸銀からの再保険ということで、2008年度は25機の受注で、述べ累計72機の再保険実績がございます。
Mitsubishi Regional Jetにつきましては、他国に比べて遜色のないものを商品として準備すべく、引き続き関係者と検討を行っているところでございます。
原子力支援につきましても同様でございまして、米国エネルギー省と共同しながら、日本のメーカーから遜色ない形での競争条件が確保された輸出ができるように、現在、検討を行っているところでございます。
18ページ目にまいります。2008年度、特に資源保有国等を中心に、カントリーリスクの高い国の引受方針を少しでも緩和できないかということで見直しを続けてまいりまして、緩和実績ということで、2007年度、6ヵ国の引き受け緩和を行っております。
「(5)中小企業の国際展開支援」ということで、1つは、2008年の10月、金融危機対策の一環でもございます、バイヤーの信用調査の費用を無料にするという措置を、中小企業者がシッパーの場合のみ認めておりまして、 186件のご利用をいただいたわけでございます。
中小企業輸出代金保険につきましても、前年度比3割増の 268件のご利用をいただきました。
「環境社会への配慮」ということで、地球環境保険の創設、環境社会配慮ガイドラインの見直しに向けた取り組み、この2点を進めてまいりました。
19ページ目、「民間保険会社による参入の円滑化」ということで、2008年度は、民間損保6社及び銀行3行と業務委託契約を締結いたしまして、貿易保険についてのノウハウの提供に努めてまいったところでございます。
協調保険につきましては、2009年の2月に、外国の保険会社ですが、第1号案件が成立いたしました。
20ページ目、「5.」以降は、行革で求められている定量的な目標等に関連してのものでございます。
1つ目は「既存業務費の削減」ということで、業務費については、期間中に10%削減ということが目標でございました。下の表をご覧いただきますと、結論といたしましては、2008年度(暫定値)のところで13.1%という目標を上回る業務費の削減でございました。これは、結論を申し上げると、2008年度になるまでは10%ぎりぎりぐらいになりそう、ということでNEXI内で努力していたわけでございますが、2007年度に決まりましたJTIOの内製化を受けて、急遽、JTIOが廃止されて、その業務をNEXIが内製化したわけでございまして、この内製化効果が3%分ぐらい出ました。当初、JTIOの内製化なしで10%達成を目標としておりましたので、このような数字になってございます。
21ページ目は随意契約等でございます。随意契約見直し計画策定当初、件数ベース、金額ベースで非常に高い随意契約比率でございました。これを踏まえて、先ほど申し上げたJTIOの内製化等さまざまな努力をした結果、下の表の右の部分でございますが、随意契約は件数ベースで38%、4割弱まで落ちてございます。金額ベースで申し上げますと92%。相変わらず9割以上いっているわけでございますが、この大宗はシステムに絡むものでございまして、4期システムの保守・運用等、当面は随契で行わざるを得ないものが金額で大きなウエートを占めております。これも競争的な入札をする準備ということで本年1年やってまいりましたので、2011年度には金額ベースでも相当下がることが期待されております。
22ページ目、「新システムの導入による業務の改善」ということで、WEB申し込み等さまざまなサービス向上を実現してまいったわけでございます。
その一方で、「保守費用の効率化」ということで、前期システムにおける平均保守費用を下回るという目標を、16.1億に対して14.8億ということで何とか達成した次第でございます。
23ページ目は人員の削減目標でございまして、2005年度末実績に対しまして、2011年度末までに5%分削減、人数でいいますと、157人が最終目標149人という形で、マイナス8人が目標でございます。本年は4年目の中間年ということで数字を出してございます。目標値152に対して 150と、2名余分に減らしたかのように見受けられますが、4月1日現在で2人採用しました。これは3月31日の数字をとっておりますので、事実上、ほぼ目標どおりとご理解いただければと思います。
人件費、ラスパイレス指数については、まだ2008年度の新しい指数が出ておりませんので、先般、目標をご議論いただいたときの数字そのままでございます。内々伺いますと、本年度のラスパイレス指数の実績ということでは、昨年度より数字が下がるのではないかという報告を受けております。
24ページ目は(参考)ですので、説明を省略させていただきたいと思います。
25ページ目以降は、総務省との関係で、必要的記載事項ということで書かれておりますことを幾つか確認的に書いてございます。
「外交努力を通じた非常事故に係る債権回収」でございますが、先ほど申し上げたように、リスケ回収に努めており、相応の成果を上げてございます。
信用事故についても、サービサー等活用しながら、目標以上の数値を出しております。
26ページ、保有資産の有効活用等でございますが、NEXIの保有資産は、基本的には現預金と有価証券でございます。有価証券につきましては、国債、地方債等中心に、安全な運用を心がけてございます。
「損金・剰余金の適正化」ですが、後ほどB/Sのところで詳しく説明させていただきたいと思います。
最後のページ、「リスク管理債権の適正化」ということで、リスク管理債権は、一般の法人が持っておりますような株式等への投資等ということではございませんで、NEXIの持っている債権は、基本的にはリスケ債権がほぼすべてでございます。これにつきましても適正な引き当て及び評価を行っておりますので、基本的には、過大な評価で危ないものをもっていることはないとご理解いただければと思います。
官民競争入札につきましては、皆さんにご議論いただいたとおり、特殊会社化という整理がなされたところでございます。
以上が2008年度及び中期目標の取り組みでございますが、お手元に損益計算書と貸借対照表、2枚あるかと思います。これにつきましても続けて説明させていただければと思います。
まず、2008年度における損益計算書でございます。
経常損益の部でございますが、経常損益ということで一番上の数字、19億円の黒字でございます。
内訳をみますと、経常収益のところですが、括弧書きの368億円が元受収入保険料でございます。これは、先ほどご説明したように、数字として6.4%伸びておりまして、これを踏まえたNEXIの保険引受収益が100億円ということで、2007年度より4.6%増加でございます。下の方へ行きまして、資産運用収益でございますが、国債、地方債等保有現金及び債権の収益が31億円でございます。これらを合わせて経常収益が133億円という数字、上から2つ目の行でございます。
これに対しまして経常費用でございますが、保険引受費用ということで、15億円が正味支払保険金、キューバ向け等にお支払いした保険金額でございます。その下の 21億円は支払備金繰入ということで、危発、損発等、事故の潜在的なものにつきまして、過去の支払い実績の約90%を掛けまして、備金の繰り入れということで入れてございます。これら等々入れまして、保険引受費用として 22億円でございます。このほかに、為替差損が7千万円ということで出てございます。事業費・一般管理費は私どものコストの主たるもので、人件費、システム関係費等々でございますが、 75億円が費用でございます。これらを合わせまして、経常費用ということで114億円。その合計が一番上の行の経常損益ということで、19億円の黒字でございます。
これに対しまして特損の部でございますが、特別利益といたしまして、上から2行目、被出資債権利息収入でございます。順調に返ってきているリスケ債権のうち、利息相当分がここに相当いたします。それが特別利益でございます。
それに対しまして、特別損失ということで2つございます。1つは貸倒引当金繰入でございます。これは、イラク及びインドネシア等リスケ債権が資産として載っておりまして、適正な引き当てを行っているわけでございますが、毎年インディケーションをとりまして、リスケ債権の市場評価をし直しますので、市場評価のし直しで出てきた分ということでございます。46億円の評価減ということで、その分、貸倒引当金に繰り入れたということで特損でございます。
これらを合わせまして、特別損益で29億円の損失がございます。
経常損益、特損を合わせますと、結論として、一番下の行でございますが、9億9,400万円、当期損失という形でございます。
1枚めくっていただいて、B/Sの方でございます。
資産のところから申し上げますと、大宗は有価証券及び現預金でございます。有価証券の下に 2397億円という保険代位債権等があるかと思います。これはリスケ債権でございます。イラク、インドネシア等が中心になります。ただし、資産の一番下ですが、貸倒引当金 2095億円がございます。イラク債権等の85%の評価引き当て等、大宗は引き当て済みないしは引き当てられているとご理解いただきたいと思います。これが資産でございます。
負債のところでございますが、支払備金は未経過保険料等でございます。預り金とございますのは、額がちょっと大きいのですが、3月31日に入ってきたリスケ回収金がございまして、お客様にまだ配分し切っていない分でございます。したがって、預かっているということで計上させていただいておりますが、4月2日にはお配り済みでございますので、事実上、ここから落ちている数字になってございます。
それを合わせまして純資産の部でございますが、資本金 1043億円、資本剰余金 1406億円に対しまして、さらに利益剰余金208億円がございます。この208億円の内訳でございますが、245億円が第1期中期目標期間からの繰り越しでございます。それに対して、その下にございますマイナス 27億円――ちょっとわかりづらいのですが、2007年の809億円とマイナス837億円のネットがマイナス 27億円ということになっていまして、それに対して、当期の、先ほどP/Lでご説明した 9億9,400万円というマイナスが乗る形になります。それをネットでみますと、上の利益剰余金の208億円という数字になります。この208億円が、第2期中期目標期間中のネットのプラス・マイナスと第1期のネットのプラス・マイナスを全部合わせたものでございまして、第3期の中期目標期間に繰り越される金額という形になってございます。ちょっとわかりづらくて申しわけなかったです。整理いたしますと、245億円という積立金を引き継ぎまして、第2期中期目標期間中ではネットで赤が出ておりますので、その分を差し引きまして、208億円という利益剰余金になったとご理解いただきたいと思います。
P/Lに戻っていただきまして、1点だけ追加で補足したいと思います。経常費用のところで為替差損という欄がございます。2007年で22億 3,600万の為替差損が出ております。今年度は7千7百万円の差損ということで非常に少なくなっておりますのが、昨年のPLとの大きな相違点の1つでございまして、昨年の22億円の為替差損につきましては、イラクの特損の議論が大きかったものですから、私から十分な説明をいたしませんでしたが、ロシア等から外貨で返済のあったものを、当時、ドルの金利が非常に高かったものですから、数年間にわたり、定期預金という形でドル資金のまま運用していたわけでございますが、2007年度の時点で、為替レートで1ドル約20円の円高になったことを踏まえて、為替差損がこういった形で出ているわけでございます。内々試算いたしますと、当時、高いドルで運用できていたことによるメリットと、最終的に為替差損という形でマイナスになったことをネット差し引きいたしますと、8億円ぐらいのプラスということでございますので、トータルとしての資金運用自体、大きな損失を出していないということだけご説明しておきたいと思います。
岩村部会長
ありがとうございました。
それでは、次、事務局ですね。
岸本課長
それでは、お手元のその他の資料について、簡単にご説明させていただきます。
資料1―1は、中期目標、中期計画、年度計画の進捗状況を対比してまとめたものでございます。今回、中期目標と年度計画、それぞれについての評価ということになってございますので、中期計画の進捗状況について真ん中の部分、年度計画の進捗状況、20年度の実績について右の欄に対比して書かせていただいております。それぞれの項目について、状況を一覧してみていただくということでご活用いただければと思います。
最後のページにつきましては、独立行政法人ということで、予算計画の実施状況について、昨年度の分についてはまだ数字が出てございませんが、一昨年までの部分を一覧表にしてまとめております。損益計算書が評価にも反映されているという点からすると、こちらよりもそちらをみていただいた方がよろしいのかもしれませんが、一応ご参考までに添付させていただいております。
ほかの資料についても簡単にご説明させていただきます。
資料1―3でございますが、例年、貿易保険の業務実績について、企業 200社にアンケート調査した結果をまとめさせていただいてございます。ただ、回収の必要性、集計の必要性もございまして、1月の下旬に配付いたしまして、2月の末に回収しているものですから、1月以降、本格的に実施いたしました資金繰り対策などについては、必ずしも数字が反映されていないかもしれません。一番最後のページにおまけで書いていただくような部分には、そういったことに対する言及も若干ございますが、全体としてみると、その辺りの実績が出る前の段階のものということでご理解いただいて、みていただければと思います。
昨年、ご指摘がございましたので、前年度との差につきましてもそれぞれ集計させていただいております。
例えばということで3ページをみていただければと思いますが、例年のアンケート結果を分布図で示したものに加えまして、左下の欄に、昨年度との比較で、数字の比較、件数の比較、ウエートの増減をそれぞれまとめさせていただいております。通してみますと、5%とかという大きな変動のあるものは余りないようでございますが、全体的な傾向をみていただくということでご参考にしていただければと思います。
アンケートの様式でございますが、表側に数字の集計、裏側のページ、偶数ページに、個別の評価についてピックアップしたものをまとめさせていただいております。こちらで加工することなく書かせていただいてございますので、高い評価が書いてあるところについても、問題が若干ある場合についてはマイナスのことが書かれているといった平仄上のずれはございますが、生のデータをそのままご提示しているということでご理解いただければと思います。
それが資料1―3に関してでございます。
資料1―4でございますが、例年、委託関係にございます民間保険会社からの意見ということで、アンケートの結果をまとめさせていただいてございます。6社を対象にアンケートをし、その結果をまとめたものでございます。
内容については省略させていただきますが、業務委託についての評価、実績についての評価が2ページ目にございます。今後どういうことをしてほしいかといったことにつきまして、3ページ目にまとめさせていただいております。
資料1―5でございますが、経済産業省からの評価ということで、各評価項目のうち、政策的な観点及び監督している観点から一言申し述べるべき部分につきまして、紙にまとめさせていただいております。
先ほどの説明と重複する部分がございますので、詳細な説明については省略させていただきますが、1ページ目にございますように、当初の年度計画には書かれてはございませんが、経済産業省と連携しつつ政策課題に取り組むという観点で、昨年12月以降、海外企業の資金繰り対策、貿易金融対策に臨機応変に対応したのが特筆されるべき事項ではないかと思ってございます。
ほかにつきましては、ちょっと長くなりますので、省略させていただきますが、もしお読みいただきまして、理解しにくい点、ご不明な点がございましたらお問い合わせいただければと思います。
岩村部会長
ありがとうございました。
駆け足でたくさん説明していただいたのですが、中をご覧いただいて、今の段階で聞きたいことや聞けること、あるいは整理をお願いしたいものをつけ足していただくのが本日のミーティングの主なねらいでございますので、どの観点からでもおっしゃっていただいていいと思います。
最初に私から、議事の進行ではなくて、意見なのですが、NEXIの資料の21ページです。去年も随意契約率の高さという点が評価上、決定的なポイントになってしまったということで、事情はいろいろあると思いますし、特にシステムに関連する作業で、もともとは競争入札であったものの、その後の追加の部分や手直しなどなので、仕組みとして随意の方が効率がよさそうだということについて、私は了解しているつもりなのですが、21ページにこのように書いてあります。システム関連の一部契約を除いて、いろいろ努力しました。件数ベースでは38%です。だから大分下がりました。ただ、金額は、2007年度は96%です。では、2008年度は大きく下がったかなと思うと、92%ですと。余り下がらないですね。これはシステムの底だまり分が大変大きいということだと思うのですが、このままだと、お気持ちはわかりましたという評価にしかならないので、数字を出すことが大事だと思うのです。お手元になければざっとでいいのですが、雰囲気程度出していただいて、次回の委員会のときにはもう少し詳細な数字で説明をいただく。それで評価するかどうかは委員の合意によると思うのですが、これで評価すると、いずれにしても、件数は減りましたねという程度の評価にしかならない。システム関連、特に次期システムのバックログを除くと、それがどのくらいあって、何件ぐらいあって、どんなもので、それ以外のものは何件ぐらいあって、金額はどのくらいで、どんなものであるかということについての詳細な資料をいずれはいただきたいと思うのですが、本日のところは感覚ぐらいでお願いします。
後藤総務部長
まず、随契につきましては、私ども、昨年、調達契約に係る手続を刷新いたしまして、例えば環境コンサルをどういう方法で入札するか等々、基本的には競争的な入札に切りかえてございますので、詳細は調べてみないと回答できませんが、システムを除きますと、金額ベースで2%とか1%という随契比率に下がるかと思っております。
具体的には、システム以外で随契しているものの典型例としては、固定電話のNTTや内装工事で、私ども、住友ビルというところに入っているのですが、基本契約の中に住友ビル工事を使えというのが入れられてしまっていて、これは随意契約している。もう1つの典型例は、ムーディーズ等の、ここでなければもらえないという格付情報等で、このようなものを除いては、ほぼすべて競争的な入札に移行してございます。
いずれにしろ、新システム関係を含め、次回の際に改めて報告させていただきたいと思います。
岩村部会長
そうですね。去年、この項目はたしかC評価だったと思うのです。Cにしてしまいますという事であれば別ですが、議論する以上は、今度はかなり具体的な項目の並べ立てと、今、規則を整備したという話もおっしゃっていただいたので、規則の写しは配付したいと思います。その上で、この話は次回、詳細に承ることにしたいと思いますが、その扱いでよろしいですか。
では、そうさせていただきます。次回、よろしくお願いします。
ほかにございますでしょうか。
項目がたくさんあって、細かいことをいうと、わからないのがいっぱいある。私もわからないものが幾つかあるのですね。例えばインサイダーがどうのと。NEXIでインサイダーという話があるのですかということで、そういうのも本当によくわからないのですが。
後藤総務部長
ご説明させていただきます。15ページでございます。そのきっかけは、某国営放送会社だったかと思いますが、報道でございまして、実はそれまで明文の禁止規則がなかったのです。当たり前ですが、インサイダー取引自体は、だれがやろうと犯罪行為になるわけですが、私どもは、それを未然に防ぐ観点から、インサイダー情報をもっていなくても、NEXIの職員に対して、お客様である被保険者の方々、取引のある被保険者の方々の株式の売買を原則禁止するという措置を明文で講じました。また、東証から講師の方に来ていただいて、派遣職員も含めて全員が必須の受講ということで行いました。どういうものがインサイダー取引になり得るのかということについて詳細な知識を入れてもらって、知りませんでしたということは万が一にもないようにした次第でございます。
岩村部会長
当社の方の問題ですね。
後藤総務部長
はい。
岩村部会長
わかりました。ほかにございますか。
伴委員
若干細かい話なのですが、本日お話しいただきました金融危機対策で新たに講じられたもので、いわゆるてん補率は従来の保険と変わるものなのでしょうかというのが1点目です。
岩村部会長
お願いします。
後藤総務部長
てん補率を明確に変えましたのは、9ページでございますが、海外事業貸付保険で、従来、海外子会社向けの信用付保率の上限は50なのですが、90%まで認めるという措置をいたしました。ただし、原則として、親会社に保証を入れていただくということで、親会社のリスクで子会社の信用を90までみるということにいたしました。
伴委員
それに関連して、NEXIにとってのP/Lのインパクトというところで、政府への再保、リスクリテンションの割合は従来の保険と変わるのでしょうか。
後藤総務部長
変えてはございません。
伴委員
本日の資料の中で、既に危発が出ている、信用事故が発生している、支払い備金をある程度積まれていらっしゃると。ただ、本日のご説明の中で、過去の実績をみられて90%という意味では、発生部分に対して備金を立てるということではなくて、過去の実績ということですね。これは今年度の話になるのですが、今期は、P/Lの損失、ロスが少し大きくなるのではないかなと。
後藤総務部長
先ほど過去の実績と申し上げたのは、発生部分に対して、それが実際に事故にどのくらい実現するかという実績の部分で、9割という数字を過去の実績で使ったと申し上げました。
伴委員
わかりました。
岩村部会長
ほかにございますか。
特に今の段階で、ご質問がなければ、気がついたら、事務局、貿易保険課の方につけ足していただくことにして、質問その他はよろしいでしょうか。
清水委員
アンケートでもよろしいですか。
岩村部会長
もちろん全部です。
清水委員
アンケートをみていて気になったのは、赤い部分なのですが、「判断できない」というのが多いなと。昨年度に比べて、それが増えている部分が結構あるなと。「判断できない」という回答はどのように理解したらいいのか。ちょっと勉強不足で申しわけないのですが、いいか悪いか判断できないということなのか、中身そのものが判断できないということなのか、どのように解釈というか、理解したらよいのでしょうか。パーセンテージがかなり多いものですから、ちょっと気になったのです。
岸本課長
判断できない理由はそれぞれだと思うのですが、その裏側のページと申しますか、偶数ページの方をみていただきますと、「判断できない」とされている方の意見が生のまま書かれています。例えば組合包括保険制度の見直しに関しては、組合型を使っていない企業が増えてしまっているので、そこの部分は、自分はいいも悪いも判断しませんといったご意見があるということでございます。利用実績が少ない企業ですと、自分たちの例をもって全体として、といったこともあるのかもしれない。全体をみますと、そのような印象でございます。あと、これは全体についてやってはいるのですが、ユーザーへのサービスのところはともかくとして、人材の育成や内部管理といったところについては、もちろん、ホームページである程度の情報はみられるとはいえ、その情報をもって評価していいのかどうかというご意見がございますので、そういう理由で「判断できない」とされていらっしゃる方が多いということだと思います。
清水委員
顧客へのサービスに対する一つの評価として、「判断できない」というのはどういうことなのでしょうかね。もう少し判断できるような情報を提供してほしいという声なのか、それとも本当にいいか悪いか微妙なところだよねということなのか。この部分は、こうやって統計的にどんと乗っかってきますと、いい悪いの評価の中で結構大きな部分を占めるので、評価として、この部分をカウントできるような形に工夫できないのかなという気がちょっとしたものですから。一つ一つよくみていないので申しわけないのですが、「判断できない」という評価そのものは、評価の一つのアイテムとして、我々として非常に難しい見方をしているなと思ったものですから。これは、こうしろ、ああしろということではなくて、わからなかったものでお聞きしたので、質問とおとりいただいてよろしいかと思います。
岩村部会長
では、この項目は、どうするかも含めてお引き取りいたします。私のみた感じだと、いろいろな項目について全部聞いているので、普通のアンケートだと、それは答えないというだけなのですが、ユーザー企業に対して経済産業省さんからつけ足したアンケートなので答えないわけにはいかなくて、「判断できない」と書いて、私のところは該当いたしませんと書いてあるのが多いような気がするのです。こういうのをそのまま出してもらうことのよさもあると思いますので、私は、このままでいいかなという感じもしますが、事務局の意見も伺った上で、これで資料にするか、もう少し整理するかということはお任せいただくということでよろしいでしょうか。
清水委員
結構です。
岩村部会長
ほかにございますか。
よろしいですか。
それでは、これはじっくりみていただくことにいたしまして、次に行く前に、事務局にもう少し説明いただかなければいけないのですが、平成20年度の評価の実施に当たっての留意事項がございますね。それについて、事務局からお願いいたします。
岸本課長
むしろ質疑の前にこちらをご説明した方がよかったのかもしれませんが、例年の順序に従ってですので。これを踏まえて、またご質問があるかもしれません。
お手元の参考資料のご説明でございますが、今後のNEXIの業務実績評価につきましては、次回の日本貿易保険部会で、委員の皆様からの意見を踏まえておまとめすることになってございます。
参考資料(1)と参考資料(2)は、政策評価・独立行政法人評価委員会でまとめたものでございまして、昨年は時期が遅れてトラブルがございましたが、こちらを踏まえて、政策評価・独立行政法人評価委員会がこちらで出した評価について二次評価を実施するという項目でございます。逆に申し上げれば、こうしたポイントについて、各評価委員会でみてほしいという要望と理解してございます。
ポイントだけご説明させていただきますと、まず、「基本的な視点」として3点ございまして、1点目は、法人の政策目的を踏まえて評価していること。2点目は、評価に際しては、生産性の向上や効率性の向上、サービスの質の向上などを志向していること。3点目は、国民の理解を深めることを志向していること。評価において、こうした点が共通に求められる視点ということができます。
「各法人に共通する個別的な視点」ということでございますが、まず、政府の改革方針等を踏まえて評価が行われているかどうかという原則がございまして、その上で、個別で幾つか特にお願いしたい項目がございます。
1つが「財務状況」でございまして、当期総利益、当期総損失の発生要因が明らかにされているかどうか。特にNEXIの場合、今回、特損により、全体としては損失ということになってございますので、そうしたものについて分析がなされているかどうか。
2点目がストックでございますが、利益剰余金につきまして、過大な利益がたまっているのではないかといった点について評価されているか。
運営費交付金につきましては、貿易保険の場合は関係ないと理解しております。
資産の関係では、特に貿易保険の場合、(2)の金融資産について、資金運用の実績はどうであるか、資金運用の基本方針はどうなっているかといったところについての評価。
債権の管理につきましては、未収金の債権について、回収計画が策定されているかどうか、回収計画の実施状況についての評価が行われているかどうか。先ほどの資料でもご説明があったと理解しておりますが、そういったところについて、特に判断してほしいといった要望になってございます。
4ページ目、人件費の関係でございます。これも昨年議論になった点でございます。国家公務員と比べて給与水準の高い法人――貿易保険の場合、数字的にはそれに該当するわけでございますが、そういった場合について、給与水準の高い理由及び講ずる措置についてチェックが行われているかどうかということでございます。
総人件費についても検証が行われているか。
契約関係でございますが、先ほど部会長からもお話がございました。十分ご議論いただいているところでございますが、契約方式、随意契約見直し計画の実施状況といったところについて、必要な評価が行われているかどうか。
内部統制につきましても取り組みの評価が行われているかどうか。
7点目の「関連法人」は、貿易保険機構が解散いたしましたので、関連はないと理解してございます。
といったポイントにつきまして、特に評価していただきたいという要望が出ておりますので、ご紹介させていただきました。
参考資料(5)は、「日本貿易保険の業務の実績の評価基準」をまとめさせていただいてございます。
ここにございますように、「総合的な評価の基準」ということで、そこに書かれているような項目を総合的に判断して評価を行うということで考えてございます。
次のページ、2ページ目でございますが、評価に当たりましては、「業務運営の効率化に関する事項」、サービスの向上に関する事項、「財務内容の改善に関する事項」、それぞれについて段階別指標によって評価していく。
段階別指標につきましては、<別表1>ということで添付させていただいておりますが、AAからDまでの5段階評価になってございます。Bが標準であることを基本といたしまして、AAの場合には、中期目標については、中期目標を大きく上回って達成している。Aの場合には、中期目標を十分達成しているといった形で5段階評価をすることになっております。
事業年度につきましてはAAからDで、AAにつきましては、中期目標を大幅に上回るペースで実施し、かつ特筆すべき業務の進捗状況にある。Aにつきましては、中期目標を上回るペースで実施している、ないしは中期目標に照らし順調な進捗状況であり、その質的内容も高いということで、どちらかの項目に該当するものについて評価するという形になってございますが、5段階評価をした上で、ウエート書きをして総合評価を出すという形になってございます。
各項目別の業績評価につきましては、昨年までとほぼ同様でございますが、貿易保険の業務に即しまして項目を書かせていただいてございます。
一例をとりますと、サービス・業務の質の向上に関する事項につきましては、3ページの真ん中辺でございますが、中期目標期間における業務運営状況との比較、利用者のニーズを把握・反映させるべくどのように努め、それが実現できたかどうか、リスク分析・評価の高度化のための体制が整備されているかどうか、政策上の要請に的確に対応しているかどうか、民間参入の円滑化のために的確に対応しているかどうかという5項目について、それぞれご評価いただくことにしております。
業務運営の効率化と財務内容の改善については、例年と同様、2項目ずつに分けてご評価いただくことにしてございます。
今後の段取りにつきましては、各委員の皆様に、本日の配付資料に加えまして、お手元に配ってございます参考資料(3)と参考資料(4)――平成20年度の業務実績評価と中期目標期間の業務実績評価、それぞれの集計表のかがみになっているものでございますが、中身についてはまだ空白でございます。この様式を埋めた上で、後日お送りさせていただく予定でございますが、かつ、例年お送りさせていただいている評価のフォーマット、各項目ごとのアンケート用紙をお送りした上で、各委員の方々の評価を回収させていただくということで考えてございます。フォーマットにつきましては、6月初旬までに委員の皆様に電子ファイルでお送りさせていただく予定でございますので、6月の中旬、15日ごろを目途に提出いただければと思ってございます。それを踏まえまして事務局で、先ほど申し上げました参考資料(3)と(4)という形で全体を集計させていただいて、次回の委員会でご審議いただくといった段取りで考えさせていただいております。
決算につきましては、例年、間に合わなくて、後日お送りしてございました。本日、損益計算書、貸借対照表、暫定値については一応配付させていただいておりますが、数字の違い等が出てくるかもしれませんので、アップデートしたものをお送りできるようでしたらお送りさせていただきたいと思っております。
岩村部会長
1年に1回なので、手順を忘れしまうのですが、本日いただいた資料をもとに、ファイルで送られてくるものに各委員としての評価を書き込んだものを作成していただいて、それを返してもらう。それで次回の部会になるという順番でしょうか。
岸本課長
はい。全体としての評価は一本で、次回、ご審議いただきますが、それにさかのぼりまして、各委員の皆様それぞれから、項目ごとの評価につきまして、事前にアンケート表を返していただくことになります。
岩村部会長
ということは、項目ごとの評価について、自分はAだと思うとか、Bだと思うといったことを書いて、また、一口コメントぐらいは書いてもらうのがいいということでしょうかね。
岸本課長
そうですね。
岩村部会長
余り立派な作文をしていただくと、ありがたいのですが、とりまとめるときに苦労するので、この項目はとても効いているとか、これはしようがないだろうとか――しようがないとは書かないですが、できたら、そういう趣旨のことを各項目に一言書いていただいて、それを集計して、集計したものももって次回の部会においでいただきたいということですよね。
岸本課長
はい。
岩村部会長
資料が送られてくる。ファイルが送られてくる。そうすると、どうしましょうね。本日の随意契約率の話なのですが、その項目については、それがないと書けないので、どうしましょうかね。
岸本貿易保険課長
参考資料(3)と(4)という形で、必要な項目を整理したものを事前にお送りする予定でございますので、今ご指摘の事項はそこの中に反映できると思います。
岩村部会長
(3)と(4)の形で材料を入れる。そこはわかりやすい形でやっていただいた方がいいのですが、随意契約の話は、ことしも焦点になるだろうと予想される話ですので、私としては、こういう時世ですからという言い方はないのですが、委員の皆さんには、詳細で具体的な資料をもとに判断していただきたいのですね。
後藤総務部長
私ども、準備ができ次第、METIにお送りして、必要があれば説明に伺います。
岩村部会長
本来だったら、その説明を聞くだけの会合を招集した方がいいかもしれないのですが、定足数を満たすかどうかという問題もあるし、満たさないでやった方のところにまたお邪魔するということをやると、結局、何度も動くことになりますので。決算の方は大きくは動かないですよね。焦点としては、特損について。情勢が変化するので、こういうものは出るものだと私は思っていますが、いずれにしても、決算の数字は大きくは動かないので、詳細な資料をもらおうともらうまいと、評価がそれで大きく変わることはないと思うのですが、随意契約の方は、ここに数字を入れてもらいました、その数字を眺めて評価しましたとは言い難いところがあると思うので、そこは整理していただいてください。
後藤総務部長
説明に参上いたします。
岩村部会長
そうですね。手分けしてでもいいから、委員の皆さんのところに上がっていただくというのでいかがでしょうか。経済産業省も同行していただければ、その時にも、ほかのものも問題があれば、聞いておいた方がいいという話を聞けますので、それはできるだけ早くやっていただいた方がいい。フォーマットをお送りいただいて、さあ、いつ書こうかというときに、説明にも行きますからといわれると、書かなければいけないなという気分にもなりますので、そのくらいのスケジュール感でいかがでしょうか。
よろしいですか。
では、それは資料の整理と作成ということで、今回は、ここの部分はできるだけ詳細にお願いします。経済産業省の評価委員会でも、詳細なもので審議しましたと説明することになると思いますので、そこの部分については、委員の皆さんも厳正にみていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
これに記入してくださいというのがいずれ送られてくるという前提でみて、思い残すことありませんかという言い方は変ですが、追加的に質問とか、いや、そうだったら、もうちょっと聞いておかなければいけないとか、スケジュールなどについて、いや、それでは対応できないといったことがあれば、今、一言でもおっしゃっておいていただいた方がスムーズだと思いますが、いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。
では、例年と同じなのですが、そういうスケジュールであるということでご認識いただいて、ご準備の方をよろしくお願いいたします。

2.平成21年度の年度計画について

岩村部会長
それでは、次の議題2に入りたいと思います。議題2は、「平成21年度の年度計画について」でございますが、その前に、「独立行政法人日本貿易保険第3期中期目標・中期計画」について、財務省協議が整って公表されましたが、前回の部会から多少の変更がございますので、主な変更点を中心に、事務局、NEXIからご説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
岸本課長
それでは、中期目標、参考資料(6)につきまして、簡単にご説明させていただきます。
まず、6ページをご覧ください。6ページの(5)の(1)のところでございますが、「協調保険の推進」につきまして、原案では「民間保険会社との協調保険の早期実施に努めるとともに」という書き方になっておりましたが、協議の中で、具体的に書いてほしいということでございましたので、「民間保険会社との協調保険の実施に向けた体制強化を行い、早期に実施する」という書きぶりにさせていただいてございます。先ほどご説明がありましたように、第1案件は一応出たという状況になってございます。
同じく(2)のところでございますが、「民間保険会社への業務委託等を通じて情報・ノウハウの提供・共有が円滑に行われるよう引き続き努めること。」というところにつきまして、「民間保険会社への業務委託等を通じて情報・ノウハウの提供・共有が円滑に行われるようにすること。」ということで、末尾のところを若干強くするような表現に直してございます。
7ページ、3の(1)の「業務運営の効率化」の(1)のところでございますが、原案では「第ニ期中期目標期間において削減を達成した水準以下とすること。」というところで終わっていました。その理由といたしましては、業務費につきましては第2期でかなりの削減をしたということで、これ以上減らすのはなかなか難しいという実態、また、保険料で賄われていることから、ほかの独立行政法人同様に、運営費交付金を削減していくから業務費を減らしていくということではないという趣旨で、削減はするけれども、具体的な数値まではいえないという理解であったわけでございますが、ほかの法人との並び状況、また、独立行政法人全般について、何らかの数値目標を掲げて努力するという姿勢が求められているのではないかという議論がございまして、その後の2行でございますが、「そのために、一般管理費については、当該中期目標期間中、平成20年度の一般管理費相当額を基準にして、毎年度1%以上の削減を行うこと。」をつけさせていただいてございます。一般管理費と申しますのは、役員及び総務部のシステム部門を除く一般管理部門の費用ということで、(註2)のところに書かせていただいてございますが、業務の縮減に直接結びつく費用を除いてあるという部分と、人件費全体について削減目標がかかってございますので、1%以上の削減を行うこと自体については実現可能であろうという判断から、これを入れさせていただいております。
以上3点修正してございます。
岩村部会長
NEXIの方はいかがですか。
後藤総務部長
中期計画、参考資料(7)でございますが、今の変更点を踏まえた形で、具体的には、7/13となっておりますが、7ページの一番上のところ、「そのために、一般管理費については、」(中略)、「毎年度1%以上の削減を行います。」という部分、同じく7ページの真ん中あたり、(3)の「また、」以下でございますが、「国からの出向者について、出向ポストを見直す」等により、「適正化を図ります。」という部分が、中期計画として、財務省協議を踏まえた形で変更されたものでございます。
岩村部会長
よく覚えていないと思うのですが、この前は第3期の中期計画をご審議いただいて、財務省協議をして落ちつきました、ほとんどそのままでしたということですが、要点は、一般管理費について、頑張ればやれなくはない話だから、1%という数字を書きましょうということになりましたということと、人件費についても具体的な手順を示した方がいいということになったので、ただ減らすといった意味ではなくて、出向者の扱いやポストについて精査することで実現しましょうというので、具体的な手順を書きましたということです。前のときの中期目標の議論をご記憶いただいているかどうかわからないところもあるのですが、これが第3期の中期目標及び計画ですので、これが平成21年度の計画を立てるときの参照資料になりますということでございます。
今のところについて質問がございますか。
よろしいですね。
では、議題2に入ります。今のが議題2に入る前の前振りでございまして、議題2は、平成21年度の年度計画でございます。中期目標及び計画に合わせて、今度は、その初年度である21年度の計画ということで、これについて、NEXIからご説明いただきたいと思います。
後藤総務部長
お手元の資料2に基づいて、簡潔にご説明申し上げます。
年度計画は、基本的には、今ご説明のありました中期目標及び中期計画を年度ベースでブレークダウンできるところはブレークダウンして立てた計画でございます。ブレークダウンしたポイントになるところだけ、かいつまんでご説明させていただきます。
1.の(1)の「商品性の改善」のところは、ア)、イ)、ウ)とございますが、ア)のストックセールスの実現につきましては、半ば実現したところでございます。イ)につきましては、ホールターンオーバーといわれます継続反復する汎用品の輸出の保険契約を1回でできないだろうかというサービスの向上でございます。ウ)は、海外支店の付保対象ということで、本日ご説明申し上げたような中身でございます。
次に、4ページのところです。私どもが今年重点的に取り組むべきことということで、中期目標でも重点事項となってございますが、「金融危機への機動的な対応」ということで、1月より実施している運転資金の支援について、より迅速な対応をしていくということと、イ)のところは、他の金融機関を介して貿易金融を円滑化するバンクローンの活用、ウ)については、アジア等のインフラ整備への取り組み、エ)は、アジア各国との再保険協定の強化等々、金融危機対応に重点を置いた年度計画という形にしてございます。
7ページのところですが、先ほどの中期目標及び計画の変更点を踏まえまして、上のところに一般管理費についての記載、(3)の給与水準のところについても、その実現手法ということで追加的な記載をさせていただいております。
簡単ですが、以上でございます。
岩村部会長
ありがとうございました。
質疑に入りたいと思いますが、ご説明について質問等ございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。
これはいいですか。

3.日本貿易保険役員報酬規則の改定

岩村部会長
では、議題3に移ります。議題3は、「日本貿易保険の役員報酬規則の改定」でございます。独立行政法人の役員報酬及び退職手当の届け出があったときは、独立行政法人通則法第53条に基づいて、評価委員会は意見を申し出ることができることになっております。NEXIからご説明をお願いいたしまして、意見を申し出る必要があるかどうかということについてご審議いただきたいと思います。では、よろしくお願いします。
後藤総務部長
資料3でございます。役員報酬規則の改定でございますが、昨年度もご報告し、お願い申し上げたものと同様でございます。人事院勧告の中で、地域間のバランスが地域手当に適正に反映されていないのではないかということで、国家公務員の地域手当の修正の必要性が決まった後、平成20年から22年度までに段階的・計画的にこれを直していく措置が行われております。一言で申し上げると、NEXIにつきましても、国家公務員の地域手当の修正に合わせた形で修正を行うというものでございまして、2.のところにございますように、東京特別区は100分の16であるものを17に引き上げ、大阪市は100分の13であるものを14に引き上げる。もちろん、人事院規則自体はその他地域にも規定があるわけでございますが、NEXIの支店があります大阪と本店の東京の部分だけ、この規定で改定させていただきたいということでございます。
岩村部会長
いかがでしょうか。特に、この点は妥当でないというご判断、あるいは疑義があるということであれば、おっしゃっていただいて、意見を整理することになりますが、いかがでしょうか。
特段意見はないということでよろしいでしょうか。
では、それで議決したいと思います。
これでほとんどの話が終わったわけですが、年に数回しか集まらないものですから、この機会でございますということもないのですが、今野理事長、本日はお話しになるチャンスがなかったので、最後に一言、どうでしょうか。
今野理事長
大変盛りだくさんな説明を熱心に消化、ご検討いただきまして、ありがとうございます。
せっかくいただきました時間ですので、私からNEXIの現場の雰囲気を補足がてらご紹介申し上げたいと思います。
現在、ご案内のようなグローバルな金融危機でありますので、NEXIも臨戦態勢であります。臨戦という意味は2つございまして、1つは、経済が非常に危機的な状況でありますので、それぞれのお客様が抱えている問題は非常に複雑といいますか、通常では考えられないような問題を抱えておられるお客様が非常に多くなってきております。私どもが経験したことのないような事象によく出会います。それに一つ一つきちっと向き合って問題解決のお手伝いをする。これは引き受けの面で業務量が非常に増しております。
もう1つは、リスク管理ということでありまして、このような危機の状況でございますと、私ども自身、まかり間違いますとこの船は沈没するかもしれない、大きな穴があくかもしれないという危機感をもっているわけでございます。そういう意味で、NEXIの危機管理の面でも緊張感が大変高い状況にあるわけでございます。
引き受けの方でございますが、運転資金のお話は先ほど後藤からご説明申し上げました。これは全く不思議といいますか、やったことのない案件なのですが、従来、海外事業貸付保険は、運転資金は頭に置いていないわけでございます。海外で大きなプロジェクトをする、インフラをつくるといったものを頭に置いて、長期の資金を貸し出す。それのリスクをとる。こういうものなのでございますが、去年のリーマンショック以降、突然に世界じゅうの、特に欧米の金融市場が枯渇いたしました。従来、日本企業の海外の子会社は、現地で運転資金を調達する場合がほとんどでございました。現地の銀行からお金を借りる、あるいは現地で社債・CPを発行するという格好でお金を回していたのですが、そういう運転資金の供給が急になくなってしまったのですね。当然、東京、本国の親会社に至急資金をくれといってくる。親会社はメーンバンクに金を貸してくれということで、メーンバンクは、長いつき合いですし、日本の企業はそんなにリスクが高くなっているわけではないので貸したいと思っても、バーゼルIIの規制の関係で株価は下がっているし、自己資本の限界がありまして、リスク資産は余りとれないという状況で、不思議なボトルネックになっていたわけでございます。
そういう中でお客様からご相談を受けましたものですから、従来なかったことですが、それでは、短期の資金でも結構ですと。しかも、従来、子会社の場合には5割しか信用保険はとりませんといったものを9割までみることにいたしまして、銀行から海外の日本企業の支店に対する運転資金を供給していただく。そのリスクは私どもが引き受ける。そうしますと、銀行にとってはリスク資産にならないで済むということで緊急オペレーションをやったわけでございます。これは多分、この年度内に1兆円にいくのではないかと思っているのですが、緊急事態対策として、これは随分役に立った、しかも非常に早く判断してもらったということで、私自身もいろいろなお客様からコメントをちょうだいしているところでございます。
これは一例でございますが、普通の輸出保険でも、自動車や建設機械など、長い間、世界の国々と、例えばサウジなら、日本のメーカーさんはサウジに代理店をもっているわけですね。長い間おつき合いして、そこを通じてサウジに建設機械を売っているような場合でも、こういう金融情勢でありますので、長い間つき合っているバイヤーさんでも支払いが遅れてくるのですね。私どもはコンピューターで機械的にリスク管理をしておりますので、支払いが遅れてくると格下げになるわけです。そうすると、これから引き受けられませんということになるのですが、お客様からしますと、それはとんでもないと。これはたまたま支払いが少し遅れているだけで、このバイヤーは絶対大丈夫なバイヤーなのですが、ここで切られたら、長年培ってきた商権がチャラになってしまうというケースがあるわけですね。そういうのはしゃくし定規にまいりませんので、例えば、私どもの職員が現地に行きまして、そのバイヤーを訪問して、現場をみて、社長さんにもお目にかかって実態を把握した上で、それでは、コンピューターの上ではこういう格付になりますが、これは緊急事態として、例えばリスクをシェアして延ばしましょうと。ケースに一々沿いながら、こういう危機の中でも日本の商権を失わない、つないでいく努力をさせていただいているところであります。非常に手間暇がかかるといいますか、柔軟な対応を求められている状況にあります。
リスク管理の方も、NEXI内に横断的にモニタリングコミッティーをつくりました。これも即応態勢が非常に重要でございます。このバイヤーさんは支払いが遅れているとか、今週でございますとベネズエラが国有化したといったことがほとんど毎日入ってくるわけであります。この時期になりましてから、毎日5時に幹部職員が集まりまして、ほんの数分間、打ち合わせをすることにしているのですが、ほとんどがその話題でございまして、各部でばらばらにならないように、いろいろなリスク情報を集約して、直ちに対応するように努めているところであります。
そういうことをやっているものですから、経営の立場からしますと、職員に非常に負担をかけております。20年度の超過勤務をみますと、NEXIの本店全体で11%増でございます。しかも、これは後半になりましてから増えてきております。もちろん、独立行政法人でございますので、この評価項目すべてに目配りしながらやっているわけでございますが、こういう危機の中では、それに加えて、エクストラな努力を職員一人一人に課しているというのが実態でございますので、評価委員の皆様には、その辺もご勘案いただければと思う次第でございます。
ありがとうございます。
岩村部会長
ありがとうございました。
これで本日の審議事項は尽くしているのですが、ちょっと確認しておきたいのです。これは事務局にも確認しておきたいのですが、2008年度についていえば、去年の夏以降の金融危機――「金融危機」という言葉が適切かどうかわからないです。「世界経済危機」といった方がいいと思いますが、それへの対応が大きなテーマになって、NEXIとしては、今、理事長からご発言いただいたようなところに経営の重点のかじを大きく切っているわけですが、平成20年度、2008年度は、評価項目としては、業務の効率化、商品性の改善、サービスの向上、ニーズの把握、政策への協力、重点政策ということで、中期計画では資源・エネルギー政策が具体的に名指されているのですが、中期目標をつくったとき、今回のような事態は余り考えていなかった。その後、民間参入が入ってきているというのが現状ですので、今、理事長がお話しになったような話をどの項目の中に取り込むかは、委員の皆さんに個別にご判断いただいてもいいのですが、ある程度整理しておかないと、ある考え方からいえば、これは書いていないけれども、政策への協力という面で評価できるのではないかという意見があったり、ある考え方によっては、商品性の改善の一種だろうと考える考え方が出てきたりする。原案を書いてもらうとき、どこの項目でとりましょうか、あるいはすべての項目でとりましょうかということについて考え方を整理しておかないと、作業を考えると実際に書きづらいのではないかと思うのですが、どうしましょうか。システムの数字を精査した上で、委員の皆さんを訪問していただくことになりますが、全部の項目の中に入れるという考え方をするのか、いや、整理すればこの項目だろうと整理してしまうのか、そこを調整した上でご説明に上がっていただいた方がいいのではないかなと思うのです。それとも、いや、私はこの考え方でやると腹を決めているから、そういうことをいってもらわなくて結構ということなのか、どちらでしょうか。どうしましょうか。
清水委員
それはまさに私もお伺いしようと思っていたポイントで、今年度に特徴的な事象だと思うのですね。しかも、こういう大きな業務環境の激変はどこの独法さんにもあるものではなくて、そういうものの影響を余り大きく受けない独法さんもある。でも、NEXIの場合は、そういうものの影響を非常に大きく受ける特質をもっていると思うのですね。したがって、独法さんを評価するときに、どの程度のマグニチュードでそういうものを評価するのか。ウエートパーセントがございますね。項目がその中の1つということになってしまいますと、結局、その部分にしか反映されてこないということになるので、そこは非常に大きな要素である、特質であるということからいえば、できるだけ複数の項目にわたって評価した方がより実態に即しているのかなという考え方もちょっとあったわけですね。
一方、この資料をいろいろ拝見させていただくと、NEXIの資料1―2のところでは「金融危機対策」が特出しされているのですね。要するに、「重点政策分野への戦略化・重点化」というところとは違う章立てになっているわけですね。一方、年度計画の方を拝見させていただくと、金融危機に対する対応は「重点政策分野への戦略化」の方で書かれているということもありますので、考え方だと思うのですが、そこのところはどこで評価したらいいかというガイダンスをいただければと思いますし、その際に、これはNEXIを評価するときの特徴的なアイテムであるがゆえに、そのウエートパーセントは、従来のどこかの項目に入れればそれで済むというものではなくて、特別に考慮しなければいけない要素ではないだろうかなと私自身は思います。
岩村部会長
わかりました。例えば項目を新設、特出しできるかとか、ウエートを期中で変更できるかという点については、独立行政法人評価の枠組みとの問題がありますので、これは引き取らせていただいて、貿易保険課、経済産業省との間で整理させていただくと。
私の今の感じでは、清水委員と同じ意見をもつ一方で、そういう問題が起こるのが、独立行政法人という仕組みの特質なのであって、前回の評価も総合評価Bで、たしか、経済産業省の独立行政法人の中で一番悪い2法人の1つなのですね。変ではないかという議論は現実にありました。経済産業省の評価委員会でもあって、だからこそ独立行政法人という枠から出ることを進めているのですと。こういうこともあって、ますます柔軟な経営判断が必要で、阿部委員や清水委員が経営に関与されている会社でも、例えば年度計画や中期計画は書きますが、その時々で俊敏に、かつ合理的に判断するために経営陣は選ばれているわけですから、これからそのように変えていかなければいけないわけですが、今は独立行政法人の枠組みなので、この項目の中でみることになるという議論にせざるを得ないかもしれないなという気もいたします。
いずれにしても、その考え方がばらばらだと、委員の皆さんも案をお書きにくいだろうから、事務局と整理させていただいて、その整理の考え方を踏まえて、持ち回ってご説明に上がりたいと思います。拘束される必要はないです。こういう委員会ですので、いや、事務局案はそうだけれども、自分はこの考え方で出すということであれば、それで出していただきたいのですが、もし余計なことをもってこられると邪魔になるということでなければ、事務局と相談した上で、このようにやりたいと思いますということで、事務局・部会長案を持ち回りたいと思います。そうすればお書きいただけますでしょうか。これをみているうちに、これで評価シートを埋めてくださいと回したら、実際に書こうとしたときにお困りになるのかなという気がしたのです。
清水委員
そうです。これをみていて、どのように書いたらいいのかなと。
岩村部会長
そうですよね。評価項目は最初に決まっていて、ウエートまで決まっていますので、それはそれで背景としては考えるわけですが、ただ、論理的に考えようがないものとか、あるいは、中期目標の趣旨や文章をよく考えれば、この項目の中には入る余地があって、この項目にはないと。一方で、これは当たり前のことですが、一定の経営資源の中で業務を配分しておりますから、金融危機への対応が非常に重要になっているということで、ほかのものについては手を抜いていいというわけではないですが、経営資源の配分は相対的には薄くならざるを得ないわけで、その結果、評価が多少下がるものが出たり、同じ評価だけれども、中身に陰りが出るものが出ても仕方がないと私は思うのですね。
委員個人としての意見をいうと、民間参入という話は、今どき何をいっているのですかと。質への逃避だ、ソブリンへの信用の寄りかかりだという事象が世界全体で起こっているときに、民間参入を思い切り進めていますといって、それで高い評価というのも、国の方針に盾突くようですが、私は個人的にはおかしいと思っています。そういうものについて遅れていても、あるいは前のような結果が出ていなくても、それは当然のことだと私は思うのですが、その評価を下げるのか、それとも経営判断として合理的にそれに対応したということで、評価はこのままでいいと考えるのか、あるいは合理的に無視したといって上げていいのか。そこまでやると、さすがにけんかになりそうな気がしますが、その種の問題については、最後に評価をまとめようとすると、ああ、そういうつもりで書いたのではなかったのだけれどもという話が次回の部会で出そうな気もいたしますので、NEXIとも話し合いますが、主として事務局と話し合った上で、やり方についての案を適宜な形で、わかりやすい形でメモにして、それをお持ちした上で次回の準備に回りたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
では、そういう手順で行います。手続的なところついてご心配なさらなくて大丈夫なようにぞうきんをかけておきますので、どうぞよろしくお願いします。
ほかに、この際だから聞いておかなければというものがございますか。
よろしいでしょうか。
では、事務局から、念のため、日程の連絡をお願いします。
岸本課長
次回の部会につきましては、例年に倣いまして、6月末から7月上旬ごろに開催いたしたいと思います。いずれにいたしましても、スケジュールを調整させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
岩村部会長
では、6月の半ばにつけ足していただいて、6月の末から7月の初めにとりまとめのための部会にもう一度お越しいただいて、一つの場で議論を集約したいと思います。
本日は、委員の皆様におかれましては、活発なご議論、ありがとうございました。以上をもちまして、第25回の日本貿易保険部会を閉会いたします。

――了――

 
 
最終更新日:2009年11月6日
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