経済産業省
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産業構造審議会流通部会流通・物流システム小委員会(第1回) 議事録

平成16年11月8日(月)
於:経済産業省別館11階1120号会議室

1.開会

○浜辺流通・物流政策室長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから産業構造審議会流通部会流通・物流システム小委員会を開催いたします。

流通・物流政策室長の浜辺でございます。よろしくお願いいたします。

まず事務局より資料の確認をさせていただきます。お手元の資料一式の上に配付資料一覧がございまして、その下に資料の1番から5番までございます。もし不足がございましたらお手を挙げていただければ事務局の者がまいりますので、お申し出ください。

よろしいでしょうか。

まず、この小委員会の設置の趣旨につきまして資料1で簡単に御説明させていただきます。

流通・物流システム小委員会の設置についてということでございますが、1の目的にございますように、多様化・高度化する消費者ニーズへの対応、国際競争力の強化、環境負荷の軽減を図る観点から、日本の流通・物流システムの現状と課題を把握し、改革の方向性を明らかにし、今後の流通・物流政策について指針を得るということでございます。

具体的な検討事項等につきましては後ほど資料4の説明の中で述べさせていただきたいと思います。

2.出席者紹介

○浜辺流通・物流政策室長 それでは、本日御出席の委員及び代理出席の方々の紹介をさせていただきます。

所属とお名前のみ申し上げますが、右手の方から縣厚伸委員の代理でイオン株式会社情報システム部長の宮崎様です。

井口泰夫様、国分株式会社取締役でございます。

味の素株式会社物流企画部長の鎌田利弘様でございます。

株式会社イトーヨーカ堂執行役員の川茂夫様でございます。

花王販売株式会社、木下真也様でございます。

東京海洋大学海洋工学部教授の苦瀬博仁先生でございます。

慶應義塾大学環境情報学部教授の國領二郎先生でございます。

全日本食品株式会社代表取締役社長の齋藤充弘様でございます。

株式会社オンワード樫山サプライ・チェーン・マネジメント推進部長の佐竹孝様でございます。

株式会社プラネット代表取締役の玉生弘昌様でございます。

株式会社住環境計画研究所所長、中上英俊様でございます。

株式会社UFJ総合研究所研究開発本部研究員の中田愛子様でございます。

株式会社日立物流システム事業開発本部副本部長の長谷川伸也様でございます。

NECロジスティクス株式会社環境管理室長の眞鍋大輔様でございます。

東京経済大学教授、宮下正房先生でございます。

株式会社ファイネット代表取締役専務、村尾斉様でございます。

株式会社湯浅コンサルティング代表取締役社長、湯浅和夫先生でございます。

それから、本日御欠席でございますけれども、株式会社野村総合研究所の石井伸一様、それからキャノン株式会社ロジスティクス本部上席担当部長小竹正躬様にも御参加いただくことになっております。

それから、本日おくれての御出席になりますけれども、専修大学商学部教授の渡辺達朗先生にも後ほど御参加いただきます。

続きまして、事務局を紹介させていただきます。

商務流通審議官の迎でございます。

消費経済部長の半田でございます。

流通政策課長の木村でございます。

本日欠席でございますけれども、流通産業課長の河津もこの事務局として参加しております。

それから、私は浜辺でございます。

3.議長選出

 

○浜辺流通・物流政策室長 それでは次に、小委員会の委員長を選出したいと思います。皆様方に互選での選出をお願いすべきところでございますけれども、事務局からの御提案としまして、産業構造審議会の流通部会及び中小企業政策審議会商業部会の合同会議でも委員をお務めいただいております宮下委員に委員長をお願いしてはいかがかと考えておりますが、御賛同いただけますでしょうか。〔拍手〕

○浜辺流通・物流政策室長 ありがとうございました。

それでは、宮下委員に流通・物流システム小委員会の委員長として委員会の議長をお願いしたいと思います。

宮下先生、よろしくお願いいたします。

○宮下議長 御指名でございますので、小委員会委員長としてこれからの議長を務めさせていただきます。

先ほどもちょっと触れていただきましたが、大変重要な委員会でございます。私は多少流通問題を専門にかじっているものでございまして、私どもは昨今の流通の激動を称して第2次流通革命というような表現をしておりますが、それはむしろこれから本番を迎える。そのようなときに政府が流通政策の新しい方向を打ち出すことは非常に重要な課題だと思いますので、その重要な課題に我々委員会がこれから取り組むわけでございますので、どうかひとつよろしく御協力賜ることをお願いいたします。

4.事務局挨拶

○宮下議長 それでは、議事に入るわけですが、その前に事務局を代表しまして、お隣にいらっしゃいます迎商務流通審議官に一言御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○迎商務流通審議官 商務流通審議官の迎でございます。

皆さん、御多忙の中、お集まりいただきましてありがとうございます。

本小委員会の開催に当たって一言御挨拶を申し上げさせていただきます。

これは、私ごとで恐縮なんですけれども、私はちょうど昭和50年に、当時は通商産業省の産業政策局の商政課というところに入りまして、当時流通のシステム化というのが私どもの省の流通政策の1つの表看板ということでいろんなことに取り組んできたわけでございますけれども、その後見ておりますと、規制緩和も進みましたし、消費者ニーズは一段と多様化をしていく。あるいは経済全体がグローバル化をしていくというふうなことで環境も大きく変わってきているわけでございます。技術的な面についてもIT化の進展によっていろいろまた新しい技術的な可能性というのが広がってきている。一方、地球環境問題という新しい要請も物流の世界にも課題として求められているということで、30年たってみますと、大変世の中変わったという今昔の感と同時に、同じような課題というのは常に存在するものだ、変わらないんだなという面も感じるわけですけれども、今申し上げましたように、今後の企業、産業の競争力を高めていく上においては、物流システムの効率化というのは常に求められている課題であるわけです。

それと同時に、環境の負荷の軽減といったような新しい課題にもこたえていく。これは1つの企業の努力だけで解決できないものもあるわけでございまして、システム全体としての最適化というのを実現していかなければならない。業種、業界の枠を超えた取り組みですとか、あるいは政策の対応でも私ども経済産業省だけではなく、関係の省庁とも連携をした対応が不可欠だろうと、こういうふうに考えている次第でございます。

こうした問題意識からこういう場を設けて御議論いただきたいということでございます。どうすれば流通・物流システムの効率化、最適化が実現できるのか、どういった将来像を描いていけばいいのか、忌憚のない御議論をしていただきたいと思っておりますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。

○宮下議長 ありがとうございました。

5.小委員会の公開の方針について

○宮下議長 それでは、早速議事に入るわけですが、その前に資料3をごらんください。ここには当小委員会の公開方針の案について御紹介されておりますが、事務局より改めて御説明いただきます。

よろしくお願いします。

○浜辺流通・物流政策室長 資料3という1枚紙がございます。ここで基本的方針が書いてありますが、議事要旨、配付資料、議事録及び会議につきましては、原則公開の方針で運営させていただきたいと思っています。

具体的な公開方針につきましては、議事要旨、これは会議終了後、事務局の方で作成しまして、開催日の1週間以内にホームページで公開することを考えております。この点につきましては出席された各委員への内容確認は行わない。

2番目、配付資料につきましても、これは原則公開という扱いでございます。

3番目、議事録につきましては、事務局において各委員の発言の要点を記述した議事録を作成しまして、出席された各委員にお送りして、発言内容を確認した上で公開するということにいたします。その際は発言者名も明示させていただきたいというふうに考えております。

それから、傍聴につきましては、基本的に最近の審議会は全部そうなんですけれども、会議室に余裕のある範囲内で原則一般の傍聴を認めるということにさせていただきまして、既に本日も何人か入っておられるわけですが、そして例外としましては、傍聴、議事録、配付資料につきまして、特段の事情がある場合には議長の判断でその一部を、または全部を非公開とすることができるというふうにしていきたいと考えております。

○宮下議長 ただいま御説明のありました公開の方針について御異議ございませんでしょうか。よろしゅうございましょうか。

それでは、お認めいただいたことにさせていただきます。

6.資料説明

○宮下議長 それでは、続きまして、事務局の御用意いただいております資料をまとめて御説明させていただきます。よろしくお願いします。

○浜辺流通・物流政策室長 それでは、お手元にお配りしてあります資料で資料4と5というのがございます。資料4は、今後この小委員会で検討していく事項につきまして問題意識というのを1つのたたき台というか、提案でございますけれども、示させていただいていまして、資料5というのはそれを裏づける現状と課題についてのファクトシートでございます。

まず資料4から説明させていただきたいと思います。

まず1枚めくっていただきまして、日本の流通・物流システムの特色は何かということを仮説ではございますけれども、資料4の1枚目から書いてございます。

強みといたしましては、世界に類のない多様な品ぞろえを実現していること。

それから、多様な規模・業態の小売業が並存している。それを支える中間流通機能が充実しておりまして、多頻度小口やジャスト・イン・タイムなどきめ細かな物流サービスを実現できているというのが強みであろうかと思われます。

その次、一方で弱みといいますか、いろいろと改める必要があるのではないかと思われる点もございまして、複雑な商慣行としてリベートですとか、建値制度というのがメーカー、卸、小売の間に存在している訳でございますし、物流センターの運営にかかるコストですとか、EDIにかかるコストですとか、こういったもののコスト負担が不明確ではないかというふうな指摘もメーカーや卸の方から聞かれたりするわけでございます。

それから、JANコードの普及ということで情報システム化は20年以上前から進んできたわけですけれども、現在のインターネット時代に至りましては、それが細分化され、かなり不統一になっているのではないかという指摘もございます。

事業者の構造も中小零細であるということでございますし、国際的に見て割高なインフラコストといったことも事実かと思います。

こういった特色があるわけなんですけれども、その物流システムにも環境変化が迫られているということで、次のページでございますけれども、消費者需要の多様化・高度化ということで、一時は低価格指向というのが非常に進んできたわけですけれども、最近では安全・安心・健康といったきめ細かな消費者ニーズに対応していかなくてはいけないということで、これまで以上に情報技術を使ったようなシステムの構築が必要であろうと。

それから、流通・物流規制の緩和ということで、これは大店立地法だけでなく、物流事業者にかかわる規制緩和も進んできておりまして、サードパーティー・ロジスティクスという新しい業態も出現してきております。

それから、ウォルマートですとか、あるいはカルフールですとか、欧米の流通大手の国内参入も進んできております。一方で、日本の製造業も中国を初めアジアに進出しているということから、流通・物流産業の海外進出が活発になってきているということが言えるのではないかと思います。

4番目に、ITの進化と浸透ということで、既に家庭や事業所においてはADSLですとか、光ファイバーですとか、インターネットが急速に浸透しているわけですけれども、商流・物流の世界におきましては依然として企業間取引において専用回線が使われていて、それだけの高速大容量のメリットを活用できていないのではないかという問題点があろうかと思います。

5番目に、最近地球環境問題への対応のおくれというのがあろうかと思われます。先週来新聞で報道されたりしておりますけれども、運輸部門のCO2削減目標がなかなか達成が困難になっているということで、環境税の導入のような話も出てきているわけですけれども、この流通・物流分野でどういった形でこれに対応していくべきなのかということも環境変化として挙げられると思います。

3番目に、そうした環境変化を踏まえて今後目指すべき方向性は何かということで、これは事務局から3つあるのではないかということで提案でございますけれども、1つは、消費者利益の増進ということで、消費者起点の流通システムをITを活用してどのように進めていくかというものが1点あろうかと思います。

2番目に国際競争力の強化ということで、これだけ製造業がどんどん外に出ていっているわですから、そういうグローバルな競争に対応したコスト削減が今まで以上に求められるのではないということであります。

それから、3番目の点と矛盾するかどうか議論があろうかと思いますが、環境負荷を軽減していくということで、コスト削減とCO2の削減を同時に達成するような環境調和型のロジスティクスが必要ではないかと。

大きくこの3つの視点から検討を進めていく必要があるのではないと思っております。

その上で具体的な政策展開をどうするかということで、これは順次、2回目以降の小委員会で御検討いただければと思っているわけですけれども、1つは消費者利益を増進するようなe-サプライチェーン。

2番目に、流通・物流コストをもっと目に見える形にしまして、その効率化を図っていく。

3番目に、荷主企業と物流事業者の戦略的な連携を図って、この中にはサードパーティー・ロジスティクスで専門会社に全面的にアウトソースするというのも入ってくるかと思いますが、そういった連携の仕方であるとか、あるいは国際物流システムをどのように構築していくか。環境調和型ロジスティクスをどのように具体化していくかというふうな問題点があろうかと思います。

以上が事務局といたしましての問題意識、たたき台というものでございますけれども、それを裏づける形で資料5の中から幾つか特色のあるファクトをお示ししたいと思っております。

まず1枚めくっていただきまして、我が国の流通・物流の特色という固まりの資料がありますけれども、ここで申し上げたいのは、現在の日本の流通・物流システムはかなりきめ細かく消費者ニーズに対応しているということを示すものでございます。一番上にありますように、日本の消費者は買い物に出向く頻度が高くて、家庭内に在庫を持たないということを示すデータでございます。ほぼ毎日買い物に行っているというわけですね。それに対して米国や英国では週に1回か2回しか行かないということでございます。

1の3ということで、1枚飛ばしていただきますと、日本の小売業では在庫の回転率を高くして、鮮度のよい商品を供給しているというのがおわかりいただけるかと思います。

その次の1の4では小売業の店頭での品切れ率が低いということがあわれております。

それから、その次の1の5では、一方、欧米では店頭の品切れレベルが日本に比べて高いということがわかります。

1の6ですけれども、これはメーカーの多くは建値・リベート制をとっておりまして、その取引、価格形成が複雑だということを示したものでございます。これは流通経済研究所のアンケート調査に基づくものでございます。

それから、飛ばしていただきまして、2番目に流通・物流システムにおける情報化のおくれという資料のブロックがございます。これは何を言いたいかといいますと、先ほどきめ細かに消費者ニーズに対応している一方で、情報化がおくれているということなんですね。結論としては、実は日本の流通・物流システムはかなり人海戦術で支えられているのではないかということが導かれるかと思うんですけれども、その点について御説明したいと思います。

2の1ですけれども、これは取引先に対する発注方法の構成比ということで、オンラインによる受発注の割合を見たものですけれども、それは余り高くなくて、中小企業では依然として電話やファクスが受発注に用いられているというデータでございます。

それから、その次の2の2ですけれども、現在用いられているオンラインの受注は大半がインターネット時代以前につくられた通信手順ということで、その当時、J手順ということで最新のものだったわけですけれども、これは通信スピードが非常に遅いということでございまして、下の方に小さく書いてありますけれども、通信速度が9.6Kbpsということで、携帯電話並みの速度である。それから、H手順というのは、脚注で書いていますけれども、銀行取引などで使われているものですが、これだとISDN並みの速度である。一方、今、家庭用ではADSLとか光ファイバーとか、12Mbpsとか100Mbps、こういったものが進んでいるのもかかわらず、実際の流通の商取引ではJ手順で通信速度は携帯電話並みの速度でしか行われていないという問題があろうかと思います。

しかも2の3にいきますと、発注フォーマットが独自で、このグラフは独自のフォーマットを使用しているという小売の割合なんですけれども、各社がばらばらのフォーマットを用いているために、この負担が卸やメーカーの方にかかってきているという現状がございます。これはひいては情報システムを変換するコストがかかわるわけですから、最終的にはシステム全体のコスト高につながっているのではないかと思われます。

それから、2の6でございますけれども、日本はオープン化がおくれている可能性があるということですが、昔ながらのメインフレームといいますか、大型のコンピュータを使って情報処理をしているというところがまだ多くて、インターネットに直結できるようなオープンシステムを導入している会社はまだ少ないというふうなデータもございます。これが情報化にかかわる問題でございます。

3番目に環境問題への取り組みの必要性ということでございますけれども、3の1を見ていただきますと、運輸部門のCO2排出量が京都議定書に掲げた目標値を上回っているというデータが出ております。最近ロシアがこの京都議定書を批准するということが決まりまして、来年からこの京都議定書が発効することになるわけですけれども、ごらんいただきますとおり、産業部門では90年度比でマイナス1.7%ということで、辛うじてふやさないで推移してきているわけですけれども、家庭部門ですとか、運輸部門に至りましては、十分に規制ができていないものでして、これは増加傾向にあるということであります。

運輸部門、ひし形のグラフですけれども、現在の排出量が2億6100万トンになっておりまして、これは2010年に2億5000万トンにするというのが目標なわけですけれども、現在で既に1000万トン以上上回っているという状況でございます。

次のページを見ていただきますと、この運輸部門からの排出量の割合が出ておりますが、20%以上を占めているということです。特にこの中でも自家用自動車による排出量が非常に大きいわけですけれども、次の3の3を見ていただきますと、同じ運送手段でも鉄道とか内航海運からの排出の原単位というのは非常に小さいわけです。これは1トンの荷物を1キロ運ぶのに排出するCO2の比較なんですけれども、自家用の小型トラックとか、非常に負荷の高い形で、飛行機よりも高いというような形になっております。

そういったことで、1枚飛ばして3の5で国土交通省さんの方ではモーダルシフト化ということを従来から推進してきたわけで、トラックによる輸送を鉄道ですとか船にできるだけシフトしていこうという政策を昔から標榜してこられたわけですけれども、それは進んでいない。むしろ過去よりもモーダルシフト化がおくれているということでございまして、トラック輸送自身もかなり効率化していかないと環境問題への対応はできないだろうということでございます。

4番目にグローバル化への対応を迫られる流通・物流システムということでございますけれども、4の1を見ていただきますと、10年前と比べてアジアにおける貿易というのが非常に太くなってきているというのをあらわした図でございます。

4の2を見ていただきますと、その中でも海外現地法人の分布を見ますと、中国における増加が非常に大きくなっております。先週も中国の商務部の主催で日中韓の次官級を集めまして物流発展フォーラムを開こうというような動きがありまして、つまり物流が中国の経済発展のボトルネックになっている。あるいは日中韓でそういった物流システムの改善に取り組もうというふうに呼びかけもあったところでございます。

それから、4の4でございますけれども、流通の分野でも欧米の大手小売業がアジア、日本への参入を活発化させてきております。日本について見てみますと、99年以降、特に2000年に入ってから欧米の流通大手の進出が進んでいるわけですけれども、既に中国や台湾では90年代の後半からこういった流通大手の進出が活発化しているということでございます。それだけ貿易が活発化してきているのですが、残念ながら4の5を見ていただきますと、日本の港の地位は地盤沈下しておりまして、東京、横浜、神戸といったところは20年前に比べると随分と取扱量において順位を落としている。一方で、香港ですとかシンガポールですとか、非常に取扱量をふやして、事実上アジアのハブとなっているというのがございます。

その原因につきまして、4の6ですけれども、手続にかかる時間と費用が、それぞれ6倍とか10倍以上違っているということがありまして、そういった意味で日本のハブ港を介せずに、シンガポールや釜山を通じて直接物を入れるというふうな状況になっているかと思われます。

4の7は日本の空港、港湾を利用するに当たっての料金が非常に高い水準にあるということを示しております。

それから、ちょっと個別の企業名が出て恐縮でございますけれども、4の11に日本の小売業の売上高世界ランキングというのが出ておりまして、日本の中で大手と言われる小売業さんの方も世界ランキングで見ていくと20位以下というふうなことになりまして、その点、ウォルマートとかカルフールとかは規模が売上高だけで30兆円ぐらいいっているということでございます。

財務の状況を比較したのが4の12なんですけれども、営業総利益を見ますと、日本の大手流通業の方が利益率は30%近く高い水準にあるわけなんですけれども、一方で販売費及び一般管理費の水準がウォルマートを例にとりますと、16%から17%。これに対して日本の場合は20%台後半ということで、ここら辺に先ほどきめ細かに消費者ニーズに対応しているのですけれども、それは人海戦術によっているのではないかと。もう少しIT化を進めて、効率化することによって、ここら辺の販売費とか一般管理費にかかるコストを引き下げて、競争力を上げていく余地があるのではないかというふうに事務局では考えております。

次に、物流業の国際競争力の比較ということですけれども、製造拠点が各国に散らばっていく中で、それぞれ物流産業というものの担う役割が大きくなってくるわけですけれども、これもUPSとか、DHLとかFedEXとか、かなり各国のグローバル・インテグレーターと言われるものがみずから貨物飛行機など保有して国際物流を進めているわけですけれども、これに対しまして日本の物流産業の方はまだ規模が小さくて、それに追いつけていないということがございます。

日本の場合、航空便を持つというよりは、その手前のフォワーダーの部分でニーズに密着しているというところがあろうかと思うんですけれども、この分野についてどうやって対応していくのか。一方で、最近では物流子会社からサードパーティー・ロジスティクスとかという形で展開しておられるところもいらっしゃるようなので、そういった形でこういった欧米の物流産業と競争していくというのもあり得るかなと思われます。

以上、非常に雑駁ではございますけれども、事務局の方で把握できているのはこういった限られた資料でしかないわけでございますけれども、皆様の方からもっと現実のいろんな姿について御意見をいただければと思っております。

以上です。

○宮下議長 ありがとうございました。

7.質疑及び討議

○宮下議長 今、浜辺室長の方からいろいろと御説明がございました。それでよろしいわけですが、きょうは第1回目の小委員会でございますので、一番大事なのは、我々の小委員会は一体何をするのかと、そこが大事で、そこを確認したいと思うんですが、資料1をもう一度ごらんください。御説明があったわけですが、今、日本の流通・物流が目標を持たなければいけない。先ほどの資料4にもございましたけれども、消費者ニーズへ対応できる流通・物流でなければいけない。その次には国際競争力。国際競争が非常に激しい時代にそれにたえられる流通・物流でなければいけないということです。それが2つ目の目標と目的になっていますね。そして、第3は今日的な課題で、環境負荷の軽減を図ることに貢献できる流通・物流でなければいけない。

そして、そういう3つの大きな目的を達成するために現状の日本の流通・物流システムというものを客観的に、実証的に的確に分析する。

そういう目的、方向に日本の流通・物流の現状を改革して、3つの目的に向かうために政策的に何をやるべきか、そのあたりを議論しましょうというのが我々の委員会に課せられた大きな課題のような気がいたします。

それに関連して、今いろんな資料で御説明いただいたわけでございますが、政策の話もいろいろ出ていましたが、最初に我々の委員会がそういう目的を持ってやっていくということについて、何か改めて御質問なり御意見がございますでしょうか。後ほどまた先ほど御説明いただいた環境のとらえ方や、あるいはまた現状のとらえ方や政策の方向等々について御意見があったらいただきたいと思いますが、最初に、こういう目的であるということを私の方で改めてちょっと説明しましたが、何かそういうことで御意見、御質問等ございますでしょうか。いかがでしょうか。

どうぞ。

○玉生委員 日本の流通の強みということで書いてありますけれども、もうちょっとつけ加えるならば、日本の一般消費財、特に私がかかわっているノンフーズの世界では価格が世界的に見て決して高くない。きょう花王さんいらっしゃいますけれども、アメリカの洗剤と日本の洗剤の一般的な値段と比べて高くない。しかも品ぞろえが充実していて、品切れも少ないということで、基本的にはうまくいっていると認識しています。

ただし、改善の余地はもちろんたくさんあると思いますので、特に情報基盤の部分ですね。ここをできればいい指針を出して、そこにうまく寄ってくるような政策を打ち出せるとこの委員会の成果が出せるのではないかと思います。

○宮下議長 ありがとうございました。

今おっしゃったのは、価格は高くないと。ということはコストも高くないというような御発言ですか。

○玉生委員 流通コストは決して高くないと思います。典型的な例はティッシュペーパーなど、アメリカの半値なんですね。同じブランドで、同じ品質で、日本の方が安い。その分苦労して、給料が安くて働いているという人もたくさんいるわけですけれどね。

○宮下議長 日用雑貨関係は高くないと。

○玉生委員 はい。

○宮下議長 国際的に見ても合理的なものだというような御発言ですね。

そんなような御発言でも結構ですが、いただければと思いますが、いかがでしょうか。

今、花王さんというお名前が出ましたけれど、木下委員、どうぞ。

○木下委員 花王販売の木下ですけれど、確かに洗剤、ティッシュペーパー等は世界的には――よくマスコミ等では日本の物価は高いというような話が出ますが、多分洗剤でも半値ぐらいではないかと思いますし、ティッシュペーパーだともっと安いかもしれないですね。そういう意味ではコンシューマーパッケージグッズと言われるところの価格は決して日本は高いと思いません。

ただ、そのためには中間流通のかなり努力があって、多品種少量の物流に対応したりということが起きているわけで、流通全体のコストとしては見直さなければいけない部分はかなりあろうかなと思っております。

今、玉生社長からITに関する指針というお話がありましたが、私とするならばまさしくそのとおりだと思うんですけれど、そのITをどういう課題に対してどうつくっていくのかという製・販・配の共通の目標を語れる場のようなものがシステムの中身よりもすごく重要ではないかと思っています。例えば欧米におけるCPFRなどというのはアウト・オブ・ストックという店頭欠品の問題に対しての解決策として業界として認知されているわけですし、今、國領先生おられますけれど、ICタグの話にしてもいろいろありますけれど、基本的にはシュリンケージという問題に対しての1つの解決策なのに、方法論だけが入ってきて、業界だけの製・販・配としての一番の問題点は何なのか、競争と協調との協調の部分をきちんと語れる場をつくって、そこから方向性を出していくというのが非常に重要なことなのではないかと感じます。

以上です。

○宮下議長 ありがとうございました。

たまたま今、日用雑貨業界の方からの御発言ですが、食品業界の方、いかがでしょうか。

味の素の鎌田さん、どうぞ。現状の認識の仕方でも結構です。

○鎌田委員 今ノンフーズの方の製品コストの話からしますと、食品の場合というのは原料を輸入している、していないで、小麦とかそこのコストからすると諸外国に比べて本当に適正かどうかというのは比較がしづらいジャンルに入るのではないかと思います。

ただ、ノンフーズと違って、我々環境の問題と、ここで強みという品ぞろえと新鮮供給が我々から見ると、消費者指向に流通が対応しなければいけないという意味からすると、過度に対応し過ぎていて、結果的にまだ販売可能な商品も、我々が物をつくりながらも日の目を見ずに、廃棄物として焼却して、地球環境を汚している。この辺の静脈物流に対するきめの細かさの対応と返品で我々はリバースの物流コストもかかっていますし、きめ細かくすればするほど多頻度配送でロットが小さくなって、赤帽を飛ばしていっぱい車を小売業さんなり、卸売業さんに出している。この辺が非常に強みでもあるし、過度に行き過ぎているとトレードオフの関係になるのではないかなというところが食品としての特徴的なところではないかと思います。

○宮下議長 ありがとうございました。

お隣にいる国分の井口さん、どうぞ。

○井口委員 国分の井口と申します。特に酒類、加工食品の中間流通をさせていただいております。

 

我々の業界について言いますと、今までの大量生産大量販売の時代から、

お客様が人と違うものをお求めになる、いわゆる少量の商品をいろいろ多様に御要望されるような時代になってきている。また、製品価格がデフレの関係でどんどん下がる一方、物流コストはそれに比例して下がらないために中間流通が疲弊をいたしまして、結果として酒類並びに加工食品の中間流通の世界では業種卸から総合卸的な形で取り扱いの幅を広げていかないと、ビジネスとして対応できないと、こういう時代に今なりつつあります。その中で、大量生産大量販売に合わせたいろんな仕組みと、少量多品種の商品をどうリードタイムを短く店頭に、あるいは消費者にお届けするかというところで、ある意味で一部矛盾するテーマについてどう最適の解を得るかと、今いろいろと試行錯誤を各社あるいは業界でしている。

こういう状況かと思いますので、当然そのためには競争と協調といいますか、その組み合わせが非常に大事になってきております。特に協調の部分でできるインフラのところでの整理を、ITも含めて進めねばならないと思って参加させていただいております。

○宮下議長 ありがとうございました。

全日食の齋藤委員、いかがでしょうか。食品のお立場でちょっと伺いたいのですが、今のようなお話、どうでしょうか。

○齋藤委員 小売業の店頭での品切れ率が低いという数字を見させていただいて、これはどういうふうに数字を出したのかよくわからないんですね。こんに低いものなのかとびっくりしています。日本の小売業はこんなに低くないはずだというふうに思っているので、欧米の数字と恐らく違うのだろうなと。どこか調査が違うのではないのかなという感じがします。それが第1点ですね。

それから、日本の小売業のいわゆる店頭での品切れの問題を私どもの物流の実績データで見ていますと、私どもが起こした欠品と、メーカーさんから直接センターへ入ってきていますので、メーカーさん自身の原因による欠品と分けているのですけれども、メーカーさん自身の欠品が小売業の店頭に与える影響は1000分の3です。0.3%です。あと、私ども自身のセンターが原因で欠品を店頭に与えているのが残りの1000分の3とか2とか1とか1万分の1とか、こういう数字が企業によって違ってくるということで、そのことを考えると、店頭問題、例えば店頭の品切れ率というのをどういう意味でとらえていらっしゃるのかわからないのですが、よしんば1%あったとすると、大半の問題はいわゆる卸とかメーカーの側に問題点があるのではなくて、店頭それ自身に問題があるというふうに理解すべきだろうと思います。

それを欧米と違って猛烈に低くしているその後ろ側に多頻度配送という問題が潜んでいるのではないのかと。ですから、多頻度配送、小口で配送している流通をやっているのだけれども、それはかなりなコストでメーカーさん初め流通業がやっているんだけれども、それはそれとしての負担になっていて、実態として店頭で起きている1%、2%の欠品ですね。大手のスーパーでも3%は出ていると思うんですが、それは大概が店頭に問題があるのではないかということです。店頭の問題を解決しないとこういう問題はならないのではないかということだと思います。

その店頭の問題なんですけれども、多分店頭の問題というのは、日本じゅうがきちんと発注するシステムができていないのだろうなと。発注方法がどういうものでできているのか、できていないのか、先ほどの御議論があって、通信が速いとか遅いとかの話があったんですけれども、それはデータをつくるまでのもっともとのところで、どう発注していくかということについて、技術的な解決がまだ店頭では行われていないというところに大きな問題点があるのではないのかなと。この辺に迫っていかないと、いわゆる欠品率というものを1つの目安にして流通がどうだという議論していく場合、ちょっと判断を誤ってしまうのではないのかなと。店頭の発注システムというものをちょっと時間があったらみんなでよく見ておかないと、この辺のところはだめなのではないかと。基本は御存じのように予測システムですから、予測がうまくきちんとできているのかという感じがいたしますね。そんなふうに思ってこれを見ていました。

もう1つ、ちょっと別なのですが、環境に与える問題というところで、自家用車がこれだけというのを、私、自宅で読んで、はあ、こんなものなんだということでちょっとびっくりしたのですけれども、これは技術的に随分簡単に解決するのではないでしょうかね。私、自分でトヨタのハイブリッド車のプリウスというのを初代も2代目もずっと乗っているんですけれども、今1リッターで25キロぐらい走ります。これはガソリン消費量でほとんど決まるんでしょう、炭酸ガスの消費量ですね。普通皆さん方が乗られている乗用車の4倍ぐらい走りますから、自家用車とか自家用貨物車あたりのところは技術的な問題で4分の1ぐらいにすぐなってしまうのではないかと。むしろそういうことを推進すればなってしまうのではないかとちょっと感じました。

以上でございます。

○宮下議長 ありがとうございました。

きょうこの委員の方々は、今御発言いただいています実務界の方と情報、物流、あるいは環境の専門のセクションにいらっしゃる方と2つに分かれているのですが、最初に実務界の方々にとらえ方、実態等々、受けとめ方を聞いているのですが、その後、専門分野の方々の御意見をいただきたいと思っております。

川さん、今、店頭の問題だという御発言がありましたが、ヨーカ堂さんのお立場でどうでしょうか。

○川委員 ヨーカ堂の川でございます。

最初にちょっと余談になりますけれど、この委員会に御案内いただいたときに、最後は小売が問題だということに議論がなるようで実は出たくなかったんですけれど、私どもの社長が経団連の輸送委員長を務めているということもありまして、逃げちゃいけないということで、こういう場で小売の実態というものをきちっとお話をさせていただければと、そういうふうに思っております。

私ども小売の現場におりますと、これは最近ずっと言われているわけですけれど、変化――お客さんのニーズの変化、あるいはそれに対応する商品の変化、これが極めてスピードが速くなってきております。したがいまして、この小委員会の議論も先ほど現在の与件だとか、これまでの推移を踏まえた変化というお話をいただきましたが、それにとどまるのではなくて、この後、そういうものはどういうふうに変化しようとしているのか、そういうことを私、あるいはイオンさんの宮崎さんから、これはあくまでも現場の実態というものをできればお話をして、そのトータルとしての1つの政策だとか方向に結びつくようにできればしたい。それか私の役割だろうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○宮下議長 ありがとうございました。

イオンさんの宮崎さん、いかがでしょうか。

○縣委員(代理 宮崎) 品切れにつきましては、先ほどおっしゃったとおりで、資料を見ていましても、どうしてこういういい表現が出るのかなと。私どももそうですけれども、どこさんもこの問題は非常に悩んでおられると思っています。

ただ、先ほど川さんがおっしゃったのですけれども、小売業の問題も大きいと思うんですけれども、例えば品切れにおきましては在庫の精度をきっちりするとか、いろんな基本的な要素があると思うんですけれども、やはり小売だけではなくて、メーカーさん、卸さんと垂直で精度を上げていくというような形をとらないと、店頭の最後のところをお見せてしているのは私どもかもわかりませんが、やはり一緒になっていただいて、そのあたりの精度を高めていくという形にしていかないと、なかなか品切れがここに書かれているような数字にはならないのではないかなと。多少個人的な意見もありますけれど、そのように思っております。

あと、もう1点は全く別ですけれども、どこかに書かれておりましたが、標準化とか、標準化と裏腹に非常に複雑やというようなことがあったのですけれども、やはりこのあたりをどのように国内、グローバルを含めて直していくかといいますか、指針を出してやっていくかというのは非常に大きな問題かなと思っております。とかくRFIDとか、物というんでしょうか、あれも仕組みですけれども、どうつけるかとか、すごくテクニカルな方に進みがちやというような嫌いも感じておりますので、例えばの例ですけれども、RFDIのようなICタグを使うにしましても、どういうようなインフラづくりを国内で標準化していくのかというところをまず固めてから、そういった方に私ども取り組んでいきたいと思っているのですけれども、そのあたり、皆さんで議論できればなと思っております。

○宮下議長 ありがとうございました。

オンワードの佐竹さん、お見えでございますが、食品や日曜雑貨と商品がやや違いますけれど、どうぞ。

○佐竹委員 アパレルの場合というのは、皆さんの業界とちょっと違うところというのはSKU単位が非常に多いんですよね。各社恐らく年間50万SKUから60万SKUの商品を流通させているというような中で、さっきの品切れの問題とかいろいろ問題はあると思うんですけれど、私が見ていてアメリカと比べてこんなものかなと思うのは、アパレルに関しては欧米の場合というのは完全買い取り制度。日本の場合というのはほとんど完全買い取り制度というのはないんですね。百貨店の場合ですよ。一応形の上では買い取りよと言っても、返品条件つきの買い取り等が主流になっておりますので、そういう意味からすると、アパレルサイドでうまく商品をコントロールして、品切れの商品を少なくしているというような部分からすると、パーセントはちょっと別にしても欧米と比べたら相当品切れ率というのは低いかなと、日本の場合ですね。そういう意味からすると、この表というのは指標を見る部分では合っているのかなという考えを持っています。

ここに書いてある目的の中の消費者ニーズへの対応という部分、これが非常に厄介な部分でして、先ほど宮崎さんかどなたか言われたと思うんですけれど、今の消費者ニーズをベースに置くのか、これは非常に難しいことだと思うんですが、2年後、3年後、例えば5年後の消費者ニーズはどうあるであろうという予測をした上で、消費者ニーズへの対応するのかというような部分というのを抜きにして、今現段階で考えろというんだったらそれなりの答えも出るし、数年後の世界というものをある程度描いて、それに対する対応というか、対処の仕方を考えるのとちょっとこの委員会の位置づけというのは運営の仕方が変わってくるのかなという気がしています。

環境問題につきましては、当社もグループ会社で運送会社を持っています。今現状、天然ガス車というものを全体の約11%ほど導入しておりますけれども、現状環境が全く整っていないという実態がありまして、導入の阻害要因になっている。環境というのは、天然ガスのガスステーションが非常に少なくて、現状、車を動かすにおいても非常に限定されるというような部分と、もう1つはまだまだ天然ガス車というのは割高ですから、通常の同じトン数の車から比べると3割とから4割ぐらい高い価格帯になっていますので、この辺も1つネックである。それから、去年の段階で補助金がなくなったというようなことも推進する1つの足かせになっているのかなというような部分をちょっと感じております。そこまでこの委員会で討議するかどうかは別にしまして、そういう問題を抱えているところです。

○宮下議長 ありがとうございました。

今、産業界の方々にいろいろ伺ったわけですが、この後、学識経験の方、あるいは専門分野で御活躍の方々に御意見を伺いたいんですが、資料4、もう一度復習的にごらんいただくとありがたいのですが、先ほど室長の方から、4、具体的な政策展開はどうするか。ここに5つほどの政策展開の方向、具体的政策を考える前にこういう方向で検討したい。1つは消費者利益を増進するため、e-サプライチェーンの問題。ITとSCM/DCMをどう実現したらいいかというような方向が1つ。

それから、流通・物流コスト。先ほどいろいろお話がございましたが、このコストを抑えて、効率化をどう進めるか。これは永遠のテーマですが、この問題。

それから、物流という問題を考えると、荷主企業と物流事業者、いわばこのコラボレーション、戦略、連携の問題とか、あるいはサードパーティー・ロジの育成、こういうような問題。

それから、国際的物流の構築をどうしていったらいいのか。国際物流システムが十分ではない。これをどうやって進めるか。

それから、環境調和型ロジスティクスのあり方。

こういう5つほどの政策展開の方向として、今の段階ではこんなことを考えたい。これを検討しながら、今後政策の方向を具体的に出していきたいというわけですが、これを踏まえて、東京海洋大学の苦瀬先生、どうでしょうか。物流の御専門でいらっしゃいますが、どうぞ。

○苦瀬委員 私は都市とか交通という方から物流を勉強しております。余りまとまった話はできませんけれども、2、3考えていることを申し上げたいと思います。

資料5で、3の4だと思いますけれども、ここにも出ていますが、輸送量は減少傾向にあるが、輸送距離は横ばいであると。つまり、トン数は減ってはいるけれども、トンキロはふえているということであります。つまり、消費する物資はだんだん長く動いているという実態があるわけですね。それはなぜかというと、実は消費者ニーズであるとかITの進展というのが裏にあるのではないかというふうに思っているわけです。つまり、通信販売とか何かで我々が物を買おうと思ったとき、今までは歩いて近くの銀座か新宿まで行けばよかったというのが、いや、大阪から手に入れようとか、北海道から手に入れようとなれば、同じ物を買っても動く距離はふえる。こういうことになるのだろうと思います。そういう意味で輸送量は減少傾向にあるが、輸送距離は横ばいになるということをあらわしているのだろうと理解しております。

つまり、そういうふうに見たときに、情報というものは、輸送とか交通を救うかどうかという命題があるんだと思うんですね。これは何十年も前から議論されていて、情報が進むと交通は減るんだというのが代替効果と言われていて、情報が進むと交通はふえるんだというのが相乗効果と言われているわけですね。

私の理解では、多分物流とか流通を引き起こす、商取引というのは拡大原理ですから、情報システムを使えば使うほど遠くに売りたいということになるのだろうと思います。そういう意味では基本的に商取引活動というのは、情報を使えば使うほど距離が長くなるという方に動くのだろうと思いますね。その中で、今度は情報システムを使って、運んだり、在庫するのをどう減らすかと、こういう議論になるのだろうと思います。ここを分けないと、単純に情報システムを使えばといっても、商取引側からすれば必ず輸送距離がふえるように動かざるを得ないのではないかというのが私の議論の1つ目です。

もう1つは、ちょっと長くなりますが、環境の方で、発生源対策と交通流対策という議論に多分なるのだろうと思うんですけれども、もう1つ忘れてほしくないというのは、これは待機車両問題をぜひどこか頭の片隅に入れてほしいと思うんですね。

私の勤務している大学のそばにはいろんな会社があるのですが、そこの会社は時間どおりに物が出るかどうかがわからないために、車が前にとまって待っているんですね。ジャスト・イン・タイムというのを進めたときに、実はジャスト・イン・タイムを進める人たちには都合がいいんだけれども、それを進めなければいけない輸送会社側さんにすると、時間どおりにいくためには待たなければいけないとか、時間に余裕をとらなければいけないというパラドックスがあるのだろうと思うんです。つまり、消費者ニーズを高めるために、お客様にジャスト・イン・タイムで届けるんだという議論は、裏側としてそれを言われている方は、実はそのためのむだ、無理があるというふうに私は思っているものですから、環境に対してはそういうことも考えた方がいいかなと思っています。

以上です。

○宮下議長 ありがとうございました。

重要な点を2点を御指摘いただいたのですが、それでは慶應義塾大学の國領先生、情報の御専門ということでよろしくお願いいたします。

○國領委員 私、情報システムということで多分入っているのだと思うんですけれども、先ほど佐竹さんが先を見越すのか、今かという話をしていただいて、この辺が結構大事ではないかと思っておりまして、先ほど審議官も同じような話があるということをおっしゃいましたけれども、今までの延長線上にある話、システムの標準化が進んでいなくてとか、この辺の話というのは、今まであった問題をちゃんと考えなければいけない話と、それから底流で大きく変化してきているものを何か皆さんお感じになっていらっしゃるのではないかという部分について、いかに大きなロードマップみたいなものが描けるかというところが大事なのではないかと。このロードマップを描くということは恐らく流通・物流という範囲をひょっとしたらちょっと超えたところで、例えば、私、これからのすごく大きな特徴はお金の流れ方というか、決済のシステムというのが相当変わってくるのではないかと思っておりまして、これと流通・物流のシステムとがどう連動していくかということを考えていかなければいけないとか、ここは主に消費財の皆さんがいらっしゃるという理解ですけれども、この辺の仕組みも消費財に閉じた仕組みなのか、もうちょっと大きな、恐らくRFIDの仕組みなどを考えますと、消費財に閉じた世界で考えていくとちょっと間違ってしまうのではないかという問題意識を持っておりますので、少し大きな絵を描いて、それと過去と、これだけかなりパフォーマンスのいいシステムをつくり上げてきたものがありますので、それといきなり捨てるわけではもちろんないので、どうやって進化させていくか。やっぱり携帯電話のようなものがもたらすチャネルとか購買行動の変化というのは、これも既存のメーカーがあって、卸があって、小売店があってというこのモデルでは語れない。結論として店頭で売れるにしても、それまでの購買行動などは相当変わったり、お金の払い方の行動が相当変わったりするということがあるということなので、この辺を意識したロードマップをどう描けるかというあたりがポイントになるのではないかと思います。

○宮下議長 ありがとうございました。

今、室長、消費財限定的ビジョンなのか、もっとそれを超えたものにするのか、その辺、いかがでしょうか。

○浜辺流通・物流政策室長 先ほど佐竹委員からの御指摘もあって、2点あったと思います。つまり、現状の技術に限定するのか、さらに将来を見据えるのか。それから、消費財だけか、それ以外かですね。

まず、佐竹委員からの御指摘につきましては、これから起こり得る変化、例えばICタグの導入ですとか、あるいはICカード自身も普及してきているわけでして、そうすると、その技術を使った新しい商品の購買とか、それを活用したサプラチェーンのあり方という話も出てくると思います。それは一足飛びに進むのではなくて、現在あるインフラをインターネット態様に改めないとICタグの導入もままならないという面もありますので、それは現在との連続において将来も見据えた論点を入れていくということであろうかと思います。

それから、2番目に消費財流通とそれに至る前の段階、多分物をつくる段階の部品とか生産財の流通の世界と今まで切れていたのではないかという問題意識は國領先生の御指摘にあったかと思われます。今まで消費財流通の世界ではJANコードということで、それが非常に普及してきたわけですが、一方で生産財の世界においてはそれとは別のコード体系で物事が進んできたということで、これは省の中でも議論しているのですけれども、今後流通・物流の効率化を考えていく上で、消費財だけに限定して議論を進めるのか、さらに生産財の世界も含めて議論するのかというのは、まだ議論の途上にございます。

しかし、この委員会のミッションとしては、単に流通産業に限定するということではなくて、幅広く物の流通というものを取り扱っていきたいと思っていまして、そういった意味で繊維の流通ということになりますと、原材料の調達から含めて話が広がり得るかと思っております。この点につきましては、直近の課題として消費財流通なんですけれども、そういった生産財流通、部品流通の世界も視野に入れて検討していきたいと考えております。

○宮下議長 消費財を中心としながらもできるだけ幅広くやっていこうという考え方ですね。特に環境問題が出てまいりますと、それだけでは済まない問題がいろいろあると思いますが、では引き続き恐縮ですけれど、中上委員、どうぞお願いいたします。

○中上委員 住環境研究所の中上でございます。

この種の審議会には初めて参加するようなことで戸惑っておりますけれども、私、実は流通部会の方で流通業の経団連目標のチェックという委員会を受け持たされておりまして、そういった関係できょうお呼びいただいたのかなと思っておりますが、お聞きしておりまして、確かにこの分野の地球環境問題に与える影響というのは非常に大きいものがあるのですが、いつも困惑いたしますのは、輸送そのものの、要するに車にかかわる部分というのは輸送部門という分野に入りまして、流通業そのものが消費するエネルギーは民生部門の業務用に入りまして、分かれるんですね。我々の部会でも問題になっているのですが、流通業そのものが自前のロジスティクスを持っておって、そこで省エネなり地球環境に対する対策を打ったとすると、車の使用による省エネが減りますと、それは流通業に評価されなくて、運輸部門で評価するみたいなことで、ねじれ現象が起きてしまうんですね。

逆に言うとどういうことかというと、例えば内生化していらっしゃる方は自前で両方ともやっておいて、自分の努力の分が全部そっくり運送部門で評価されてしまうということが起き得るわけでありまして、外生してしまうと、それが全部関係が切れますから、流通業そのものとしては、輸送そのものについてはほとんどノータッチということが起きるわけですね。そういうねじれ現象があって、評価するときに難しい点がございますが、さっきお伺いしていると、内生化していらっしゃる方もいらっしゃれば、外注化するということもおっしゃいましたが、そういうときにはこの評価をどちらで行うのかということはきちっと仕分けをして、地球環境問題として努力した方が報われるような形で最終的に評価しないと、何だか妙なことが起きるのではないかという気がいたしました。

例えば流通の効率化を行って、輸送のロット数が減った。それは輸送部門が減ったのか、どっちが評価するのかということとか、車自体の省エネとなりますと、これは省庁で言えば経産省になるのでしょうかね。輸送そのものになると国交省になって、流通業になればまた経産省に戻ってくる。そういうふうなことが例えばあるわけです。ですから、その辺の評価も含めて、頭において議論していかないと、皆様方のせっかくの御努力がきちっと評価されないということが起こり得るのではないかと思っております。これは我々の部会でももう少し詰めようということになっております。

もう1つ、質問でございますが、購買行動でいまだに日本は毎日買い物をするとあるのですが、我々が小さいころは冷蔵庫も100リッターが200リッターしかなかったので、アメリカでは500リッターの冷蔵庫を使っていて、何でそんな大きいのが要るのだろうと。いや、週1回の買い物で済むのだということをよく聞かされたものでありますが、もう既に460リッターとか500リッターぐらいが日本の家庭でも常識になっておりまして、それでもなおかつこういう購買行動なのか。年代別に、若い人はそうではないとか、何かそういう切り口で見ると、さっきおっしゃった将来といっても、今か、もう少し2、3年先かということをやると、今の若い世代の購買行動というのはこれから先にきいてくるとするならば、そういった切り口でこんなデータがないのかなというふうに思ったので、もしあればということです。

○宮下議長 今、資料5の2枚目のデータ、消費者の買い方の国際比較のようなものが出ていますが、これをごらんいただいて、約半分の消費者がほぼ毎日と答えていましてね。それに対して米国では週1、2回というのが半分近くあるわけですね。かなり前からこういうデータは公表されていたのですが、相変わらず日本はこうなんだと。そして、これは恐らく主婦の方々の購買データだと思いますが、つまり生鮮食料品を買いに行く、生もの指向の食文化があって、特に生鮮食料品を中心とした購買行動になると、こういう形でパートタイマーに出た人も帰りに寄ってくる。今までいろんなところでこの種のデータをとりますと大体こんな感じですね。それで欧米は大体週1回というのが5割超、もう10年前も20年前もこんな感じで、今もこういう感じになるんですね。これはやっぱり食文化、食生活の違いではないでしょうかね。そんな感じがしますけれど、それでよろしいんでしょうかね、井口さん。

○井口委員 お店の密度が違いますね。

○宮下議長 お店の密度も違いますね。たくさん日本は必要ですね。

○川委員 私もそのとおりだと思います。

さらに毎日来られるお客様の買い方などを見ると、私どもで調べた8割が何を今晩のおかずにするか決めていないんですよ。お店に行って、そこに並んでいる商品だとか、そういうもので、じゃ、これにしよう、あるいはみんなが買っているからおいしそうだな、じゃ、今晩はうちもこれだというのが今の多くの主婦の買い方だということですね。

○宮下議長 次のページにお店の密度が出ていますけれど、圧倒的に日本は食料品店が多いですね。ヨーカ堂さん、イオンさんがいても、隣近所の生鮮3品というのはちゃんと生きている。

○浜辺流通・物流政策室長 今の中上委員から御指摘のありましたCO2削減の努力がアウトソースした場合と自家物流した場合、どう評価されるかというお話なのですけれども、これは実は眞鍋委員の方が非常にお詳しいというか、日本ロジスティクスシステム協会の方で環境調和型のロジスティクスのマネジメントシステムというのをつくっておられまして、そこでCO2の排出量をはかるときに、自家物流でやった場合も、あるいはアウトソースした場合もそれぞれコストを負担したものがそもそも排出に寄与しているというか、CO2の源になっているという考え方で、いずれの場合でもきちんと把握するということでやっておられまして、CO2排出の責任がどこにあるかということの問題はいろいろ議論があると思うんですが、いずれにしてもアウトソースした場合でも、自家物流の場合でもそそれ把握できるということにしておりますので、形態によって、有利、不利が生じないような客観的な把握の仕方というのはまた2回目以降議論になろうかと思いますけれども、明らかにしていきたいと思っています。

○宮下議長 ありがとうございました。

それでは、中田委員、お願いいたします。

○中田委員 UFJ総合研究所の中田と申します。従来、トラック運送業であるとか、運輸業等の産業調査であるとか、あるいは荷主企業同士の共同物流、そういう研究をふだんやっております。

そうした中で、きょうの資料の中で着目したいなと思ったところで、日本の流通・物流システムの特色というところの中でありましたが、中小零細な物流事業者の構造というところが挙げられておりました。実際、本当に小さい事業者の方が多くて、トラックなんかまさにそうで、20両、30両ぐらい持っている会社というのがほぼ9割ではないでしょうか。100両以上持っているというところは1、2%にしかすぎないというような、本当に零細な事業者の方が多い産業なのですが、とても不思議なことに、トラックで見てみればその事業者というのはずっとふえ続けているんですね。それこそ物流2法ができたころはまだ3万数千ぐらいだったのではないでしょうか。それが最近ですと5万8000を超えたというところで着々とふえているんですね。決してもうかる産業ではないと思うんです。荷主の方から運賃値下げ交渉にあって大変御苦労なさっていらっしゃる。それでも事業者の方はふえている。それは別の対比をしてみるととてもおもしろいなと思うのが、商業統計で卸の商店数を見てみると、調査するたびなぜ減っているのだろうと。よく卸の方たちが言うんです。卸の方たちで共同物流をなさっている方から、自分たちの競合相手は運送屋さんです。トラック運送業務の方です。そして、その方たちが安い運賃で営業をかけてくると、自分たちの共同物流の荷物が抜けてしまって、採算性が合わなくなってしまうというところで、卸さんの競争相手というのは実は他の産業であるトラックの運送業の方たちのコスト競争力の部分にあるのではないかというところがあるかと思います。

トラックの運送業の方、物流業の方は中小の方が多いのですが、それはいい面も悪い面も両方あると思います。いい面というのは機動性があること。余り資産というか、アセットを持っていらっしゃらないので、環境に合わせていろんな営業ができるというところがあるかと思います。そして、労働コストなども安い。中小企業ですから、コスト競争力かあるというところがあるかと思います。

ただ、その反面、規模が小さい、投資能力がないというところで付加価値のある物流をつくっていこうと思ったときに難しい面があるのだと思うんですね。やはりそれはこれからの中小の物流業の方たちの課題であるというところで、今、国土交通省の方では3PLの人材育成というような形でまさに施策などもつくられているところだと思うんですが、その志すとこころというのはとても重要なところ、重要なポイントであるかと思います。

ただ、そうしたときに、サードパーティーをやっていこうと思ったときに、人材がまず必要ですが、サードパーティーの場合ですと、自分だけで、1社でやるわけではなくて、物流の事業者さん同士が、それこそ中小の方同士でもいいんですけれども、ネットワークをつくって、補完的な機能を持った形で取り組むことが重要であって、ネットワークづくりのようなものが今後進めば、さらに中小の方でも付加価値のある物流のサービスを、それこそ荷主さんのコストを下げるためのサービスが中小の方たちを巻き込んだ形での、先ほどちょっとお話があったシステム全体の最適化というキーワードがあったかと思います。中小の方たちを含めたシステム全体の最適化というのを図ることができたらばよいのではないかと考えております。

以上です。

○宮下議長 ありがとうございました。

引き続き、日立物流さんの長谷川委員、お願いいたします。

○長谷川委員 日立物流の長谷川です。荷主からたたかれて、半値8掛けでやっている代表的な会社です。ひとつよろしくお願いいたします。

きょうのメンバーの中にも私どもの荷主さんがいらっしゃるのであんまり激しいことが言えないものですから、おとなしく言いますけれども、日立物流という会社はただひたすらお客様の物流を請け負うことをやってきた会社でして、こういう高度なお話ができるとは思いませし、ましてや私自身が25年間ただひたすら物流の現場をつくってきただけなものですから、そういう経験を踏まえて、いかに荷主さんからたたかれて、苦しい思いをしているかということをたんたんとしゃべれば参考になるかなというぐいらにしか考えておりません。

25年間こうやってきておりまして、一番感じますのが、25年前の物流センターの中と今とほとんど変化がない。やっている機械、荷役機器、やっていること、ほとんど変化がない。技術的な進歩が1つも見られない。

もう1つは、25年間荷主様のニーズ、要望もほとんど変化がない。昔から少量多品種、きちっと時間どおり持ってこい。これは25年前から一緒です。ですから、5ページの紙を見ても、25年前と変わっているのはe-サプライチェーンという言葉だけで、あとはほとんど変化がないという感じがしないでもないということです。

それともう1つ最近気になるのが、こういう変化のない中で、物価だけが非常にグローバル化されてきた。そのために何が起きたかといいますと、貧富の差も完全にグローバル化されてきた。2極化されてきた。私たちが何をやっているのかといいますと、荷主の前ではあんまり言えませんけれども、1000万円をもらっている所長が年収150万から200万の低所得者を200人、300人使って、いかに安く仕上げるかということをやっています。年収500万のドライバーでは流通の物は運べません。日給月給、1日1万円のドライバーが非常に危険な思いをして働いている。貧富の差すら2極化しているというのが私自身日ごろ思っている悩みでもありますし、意外と隠れた問題点ではないかと思っています。

これ以上言いますと支障を来しますので、以上で私の話をやめさせていただきます。どうも済みませんでした。

○宮下議長 ありがとうございました。

ここは政府の場ですから、利害関係を超えてどうぞ自由に御発言いただいて、多少気になっても気にしないでお聞きいただければと思います。

それでは、引き続き、NECロジスティクスの眞鍋委員、お願いいたします。

○眞鍋委員 NECロジスティクスの眞鍋です。

私は、専門というのは環境ということになるかもしれませんけれども、先ほど浜辺室長からもお話がありましたように、JILSの環境会議の委員もしている関係で、CO2の排出量の算出の式だとか、どうやってやろうかと、そういうことも検討してきました。それから我々の会社でやっている話、先ほどの話で悪口も言えという話もあったので、幸いにして親会社がいませんから、ちょっとここで親会社の悪口も――ただ悪口だけ言うと怒られますからね。ちょっと後で持ち上げておかなければいけないですけれど、その辺もちょっとすることにして、半分事例という話になるかもしれないのですが、実は先ほどCO2の排出は車種を変えれば簡単よというお話もありました。幸いにして乗用車の方はプリウスがあったり、シルフィだとか、そういったのがあるんですけれど、残念ながらトラックはまだ実用化されているのは大型トラックではありませんね。ハイブリッド車は4トンまでですね。それから、CNG車も4トンまでですね。先ほどCNG車のお話があったように、CNG車はガスステーションが非常に限られています。特に東京の場合は東京湾の周囲にしかないですね。最近やっと内陸側というか、奥の方にもできたんですけれど、そういうことで、補助金の話もあったりして、トラックを買いかえるとお金はかかる。

じゃ、そういうことをやっていたらCO2は減らないのではないかということなわけですけれど、実はここで親会社の悪口を言うんですけれども、この景気の悪い中で、どうしても物流コストはこうだと。先ほど日立さんがおっしゃっていたように、どうもいじめられるのは物流らしいんですね。そういうことで、親会社と子会社の関係ですから勝手に値引きさせられてしまうわけですね。そういうことで、我々必死になってコスト削減をやらなければいけない。そうしないと、どんどんこの景気の状況ですから、右肩下がりで売り上げが減っています。売り上げが減っているだけでなくて、そのままいくと、コストに見合っただけ減らさないと利益が出ない。こういうことで必死になって我々はコスト削減、まだ足りないという話はいっぱいありますけれども、やってきました。そのときに、トラックを買いかえていたら追いつかないですね。コスト削減にならないです。幸か不幸か当社はノンアセット型の物流管理会社なものですから、トラックはゼロではないですけれど、トラックを持っていませんので、運ぶのをお願いしている運送会社さんにそのトラックを買いかえてちょうだいと言ったらコストアップになるに決まっていますから、そんなことはできません。

ということで、どういうふうにしてやってきたかというと、これまで、2000年ぐらいまでですけれど、親会社の生産工場で物ができたよ、これ運べと言われて、その都度運んでおりました。ということは、多かろうが、少なかろうが、そのときのトラック1台ということですね。中にはつくるから何時に運べるようにトラック10台、20台用意しろと言われて、物が上がってこなかったという場合もありました。こんなことやっていたらコスト削減できないということで、定時・定ルートの輸配送ネットワークを構築して進めてきました。何時にそこに取りに行くから、そのときに物を出してちょうだい。こういう形でスタートしたんですけれど、どうしても物流業者は先にネットワークで動かざるを得ない。ところが、最初のうちは物はその時間で出てこない。寄ったはいいけれど、次に寄らなければいけないから、荷物を積まないで次に行かなければいけない。そういうことがずうっと続いていて、なかなか減ってきませんでした。

その都度どうなるかというと、そのネットワークの便はちゃんと動いていますから、それに乗らなかった分、物を出さないと送らないといけないので、別便で特別に送らなければいけないということで、なかなかCO2は減らなかった。CO2を減らすというのは、実は輸送を減らす、トラックの配車を減らそうというのが我々輸送管理会社のコスト削減なわけですね。ということで、実は特別に運んでしまうと、輸送は減らない。

その辺のところが先ほどの具体的な政策展開のところにもありましたけれど、サプライチェーンマネジメントの話がだんだんと進展してきまして、だんだんと物がその時間に出てくるようになりました。ということで、2003年度は大幅に減って、トラックももちろんかえたものもありますけれども、2000年度比で13%、CO2を減らすことができました。これは目標15%だったので、社内では、ばかやろう、目標未達じゃないかと言っているんですけれど、実は私どもは内心ほくほく、うれしく思っております。そういうことで、実は車をかえるよりももっとやることはいっぱいあるのではないかというのが私の考えです。

それから、モーダルシフトをやったら減るんだよと。国土交通省さん、きょういませんよね。いらっしゃるのかな。いたら怒られそうだけれど。国土交通省さんはモータールシフトやったら減るんだとおっしゃっています。モーダルシフト、そんなにうまくいかないです。そんなにうまく空きがとれない。それから、時間がうまくいかない。例えば九州、あるいは関西から東京を越して物を運ぶ。あるいは逆コースでもいいんですけれど、すごく時間がかかります。貨物列車は東京でお昼寝をしますから、1日というか、半日といってもいいかもしれないけれど、余計にかかるんですね。そういうことで、モーダルシフトもまだなかなかうまくいかないものだろうと思っています。

トラックを幾ら燃費のいい新しいトラックにかえたからといって、1台を1台そのまま置きかえただけだとそんなに減らないですね。運ぶ配車の回数を減らすという、そういうような工夫をしていかないと、恐らくCO2は減らないだろうと思いますし、それから当然のことですけれど、これは経済産業省ですから、経済的に合う形で仕組みをつくっていく。そういう変更をしていかないと恐らくうまくいかないだろうともちろん思います。皆さんそういうことでおっしゃっていると思うんですけれども、我々一生懸命やってきているのは、コスト削減をしないともうからないからと、そういうことでやってきました。別な見方をしたら、たまたま環境によかったと。こういうことになるようにしないと、多分うまくいかないだろうと思います。

実は私はISOの14000の審査員もしていますので、ここにいらっしゃる方は恐らくISOを取っていらっしゃる方が大半だと思うんですけれども、どうも環境のためにとってつけたようなことをやるのではなくて、コスト削減をもっとうまくつなげてやっていくという格好にすれば勝手に環境はよくなるんだろうと思いますので、環境をお金がかかるものと考えないようにしていただきたいというふうに思います。

長々としゃべってしまいましたけれど、私が思っているのは、そういう形でこの委員会が進むといいなと思っています。

○宮下議長 ありがとうございました。

ファイネットの村尾委員、どうぞ。

○村尾委員 ファイネットの村尾でございます。

今回の小委員会の扱っている範囲が非常に広いものですから、その中で私どもの会社のやっているのはごく一部でして、その一部のことしかちょっと申し上げられませんが、私ども酒類、加工食品業界の中の企業間の情報交換のEDI化の普及促進ということを1つ大きな柱としてやっております。

もう1つは、今後の業界の中での標準化がどうあるべきかということを具体的に議論して方向づけをして実施をしていこうというのをもう1本の大きな柱にしております。

1つ目の方につきましては、冒頭プラネットの玉生さんの御発言もありましたが、日雑業界、プラネットも同じ会社なわけですけれども、現在メーカーの参加社数が1000社、卸店さんが600社ということで、数の上ではかなりメーカー、卸間の企業間情報交換のEDI化は普及しているという状態まできておりますが、とはいえ、これは全体の中で申し上げますと、まだオンライン化、EDI化率というのは40%にすぎません。これは平均値でありまして、大手のメーカーさんなり、大手の問屋さん、家庭用と業務用というふうに商品を大きく分けますと、家庭用、これはこの平均値をはるかに上回っております。ですから、中小のメーカーさん、中小の問屋さん、業務用の商品に関しては、まだこのオンライン化率、EDI化率が非常に低いというのが実態でありまして、この辺は私どもとしては今後とも普及推進活動を行っていくということです。

唯一の問題は、これは後にも出てきますけれども、残念ながらまだメーカー、卸間の間でしかできていないということであります。小売さんが参加していないということですね。

それから、今後の標準化の問題につきましては、この業界のメーカー25社、卸店9社御参加いただきまして、具体的な推進会議を約1年前から立ち上げてやっております。具体的には企業の識別コード、EDI化をやるに際しまして、統一的な共通の企業識別コードを持とうと。それから、商品識別コードを統一的に持とうと。それから、商品情報、商品マスターの同期化を何とか実現しようという、この3つのテーマでやっております。

1年たちますので、それなりに成果も一部上がっておりますし、活発な議論をしているわけですけれども、今後の標準化ということになりますと、この資料5でしたかね、消費者利益を増進するe-サプライチェーン、ITで高度なSCM/DCMを実現という表現がありましたけれども、やはり最終的には参加する各企業の業務を効率化して、利益を上げるということもあるんですけれども、最終的には消費者にどれだけのベネフィットを増大できるかという観点が非常に大切だと思うんですね。その観点を実現していくためには、やはりこれはサプライチェーン全体で業務を効率化していかなければいけないということになるのだろうと思います。

そうなりますと、現在私ども34社、メーカー、卸で議論していますけれども、残念ながら今のところまだ小売さんの御参加をいただいていないということもありますし、できるだけ早く製・配・販の3層が1つの土俵で議論できる日が来ないかということを念願している次第であります。

私どもは業界だけでの議論ですけれども、いずれは業界をまたがって、幅広く議論ができればと思っているんですが、今のところは業界の中でも十分にまだできていないことがありますものですから、そのあたりを今後さらに深めていきたい。

冒頭花王の木下さんのお話もございましたけれども、この話を進めていくに際して、最新のこういうITであるからとか、システムがあるからとかという話では決してないのだと思います。やはり製・配・販3層で、ないしは業界をまたがって一緒に協調しようと。同じ土俵で議論しようという雰囲気がどう醸成できるかという問題だと思っております。

○宮下議長 ありがとうございました。

具体的に今後どうするかというのはまた後日お伺いしたいと思いますが、湯浅委員、物流の専門家としていかがでしょうか。よろしくお願いします。

○湯浅委員 先ほど長谷川委員から物流全然変わっていないというお話がありましたけれど、言い得て妙ですね。確かに。特にコンサルタントという立場から感じるのが全く変わっていないのが取引企業間、企業と企業を結ぶ連結環と言われていますけれど、発注があって、受注があって、納品という活動があって、このサイクルでメーカーさんと問屋さん、問屋さんと小売店というのは結ばれているわけですね。ここについては当初からいまだに変わらず、日本の流通・物流の強みとある一番下に、「きめ細かな物流サービス」とあって、「多頻度小口」とありますけれど、こういうきれいな言葉でくくると間違えるのではないか。私は、多頻度小口ではなくて、一部トップ企業は別としまして、場当たり発注だと。恐らくこれから何が売れるという予測もしていなければ、商品管理もしていない。なくなったから頼もうとか、逆に言うと、サービスがそれだけ高いんですね。サービスが高いからそのサービスに依存をして、本来自分たちがやることをやらなくなってしまったというような感じがします。本来商品管理、在庫管理というのは商売人として当然だし、何を幾つ仕入れるとかという管理も必要なんですが、これをやらずにどうせ頼めばすぐ持ってくるんだからということで、サービスに依存した経営になってしまっているという企業が少なくないのではないか。それを受けて、届ける側が届けますね。だから、欠品率が非常に低いですけれど、これは恐らく届ける側のかなり高いサービスに支えられている。これは果たしてこれでいいのかどうか。私自身は物流サービスはもっともっと是正をしなければいけないと言っていますけれど、なおかつ、ABCという原価計算で物流サービスやると、こんなに原価かかるんだよと出して見せて、採算的に合うかどうかというところまでやっていますけれども、ここの企業と企業の連結のところを何とかしないといけないのではないか。ここでコストもかかっているし、環境負荷も大きいですよね。低積載の車両が走り回るというのは恐らくここに原因の一端があるのだと思います。

ただ、ここは恐らくメスを入れるだ、是正をするだと言ってもだめなような気がしますね。ここは課題が多いのをあえて承知でいいますけれど、情報共有をして、注文に基づいた配送活動も全部やめてしまう。一部で行われていますけれど、VMI的な発想ですけれども、情報を共有して、供給側から必要なものを送り届ける――送り込むというか、そういうような形になるといいなというふうに思っています。これが恐らくサプライチェーンマネジメントと言われているものの1つのやり方ではないかということでここに期待をしております。

それから、先ほど苦瀬先生がおっしゃいましたけれど、確かに情報で距離が延びますね。反面として、本来物流量が減らなければいけないですね。今まで何も見えない中で、暗中模索の中で売れるだろうという思い込みで届けていた。これはミスマッチが非常に多く出る。でも、情報がベースになれば、これが見えるはずだから、本来同期化が図られてしかるべきですけれど、これもそんな進んでいないですね。ITとは言いながら、企業の中でマネジメントに使う。特に物流という世界で言うと、物流のマネジメントに使うための情報というのはまだまだおくれているというふうに私は思っています。

もう1つ、コンサルタントをやっているからかもしれませんけれど、業界のトップ企業を除くと、物流という点ではおくれている企業が圧倒的に多いですね。物流で企業間で格差が出てしまうというのはおかしいと。格差が出ているがゆえにいろんな問題が出ている。コスト負荷もそうだし、環境もそうだし。その意味では本来格差が出ないようにするにはどうしたらいいか。個々の企業レベルでやっていたのではだめだと思うんです。本来的には――そんなの、できるかいと言われたらまずいのですが、サードパーティー・ロジスティクスという業態は自分たちに任せなさいと。そうすれば、このレベルの物流はちゃんとやってあげますよと。だから、言葉は悪いですけれど、おくれている企業はサードパーティー・ロジスティクスに依頼をすれば、すべてレベルの高い物流ができるようになるという関係性が本来必要だろうし、物流の専門家というのは本来そういうものだと思うんですね。その意味ではサードパーティー・ロジスティクスという業態がこれからどうなるかということについては非常に期待をしています。

ただ、これは1企業レベルのものなのか、あるいはさっき中田さんがおっしゃったように複数企業で、ジョイントでやるものなのか、その辺がちょっと見えないところがあります。ただ、国交省が今出しています物流拠点新法という、これはそれらを視野に入れた共同のインフラですよね。拠点のね。これでもってやったらどうかというので、それについても期待をしているし。それと連携を保つ必要もあるのかなと思っています。

以上です。

○宮下議長 ありがとうございました。

最後になってしまって、渡辺委員、済みません。渡辺先生は商流にも強い、物流にも強いけれど、流通政策にも強い、そういう先生ですので、よろしくお願いいたします。

○渡辺委員 専修大学の渡辺と申します。本日はちょっと所用といいますか、本業の授業をやっていたのですけれども、所用のためおくれまして大変失礼しました。

皆様方からいろいろと、とりわけ今数人の方から物流の現実の場面のお話をるるお聞かせいただいて、なるほどなと思うことが多かったわけですけれども、私としましては、一歩引いてこの全体の問題をどういう形でアプローチしたらいいのか、あるいは行政として何ができるのか、そのようなことをずっと考えていたわけなんですけれども、当然せんじ詰めていけば行政サイドで本当に急いでやらなければいけない問題というのは標準化という問題に尽きるだろう。標準化といった場合でも技術的な問題もさることながら、業界内、あるいは業界間の基盤をどう整備していくのか、あるいはその基盤を整備する中で民間でもない、行政でもないような、何かの受け皿みたいなものを早急につくってこの問題に対処していく必要があるのではないかと。いろんな方々がいろいろ活動されているわけですけれども、そういう動きを統一的なものに早くしていかなければいけないのではないかと。そういう意識を非常に強く感じます。

その際、質問でもあるのですけれども、ここで取り上げられている話というのが、先ほどの消費財だけではなくて、生産財もというお話もありましたが、消費財に限って見た場合でもどこまで視野に入れられているのかなと。グローサリーであり、トイレタリーであり、アパレルであり、そういったところは当然入るのでしょうけれども、それ以外、どこまで視野に含まれているのか。とりわけグローサリーだけではなく、生鮮を含めた食品を中心にした食品というものをどう位置づけていったらいいのか。食品は食品で生鮮を中心に農水省さんがいろいろやられていますけれども、それとの関係をどう整理するのかなというのは常にこの問題を考える場合に疑問というか課題として感じています。

もう1つは、国際的な視野を持つ必要がある。急ぐ必要であるというのはまさに国際的な問題、特にアジア市場の問題だと思うんですけれども、資料にもありましたように、グローバルリテーラーとグローバルマニファクチャラーが日本を除くアジア市場をかなり席巻しつつある。そういう中で、商流、情報流の面以前に、既に物流の面では、この資料にもありますけれども、資料の4の5以下数ページにわたっていわゆるジャパン・パッシングと言われるような、日本の港湾、空港を使わないでいかに新しい物流網をつくるか。あるいは民間の企業の方からしますと、今まで日本の非効率な港、空港を使っていたのをちょっと視点を変えて、海外に揚げて、そこから日本に小分けして揚げた方がこれだけ効率的になったよなんていう話はよく聞くのですけれども、そういう状況をどう考えるのか。物流がもはやこうなってしまっている。そういう中で情報流、商流までも、このままいくとひょっとしたら先にアジアに標準ができてしまうのではないか。そんなような危機感を非常に感じているところです。

物流については恐らく、ここから先はソフトで解決していくべき問題――国際物流ですね。ソフト的に解決できる部分はもちろんあるでしょうけれども、ハード的に今から港湾整備したりとかというのはかなり難しい部分があると思いますので、ある程度フルセット・フルラインで国際物流を従来のように、10年前、20年前のように持つのは難しいであろうから、情報の部分でどう現状を解決していくのか。あるいは釜山とかシンガポールとか他の国際空港、国際港湾を使いながら情報を握っていく仕組みを早くつくる必要があるのかなと。別に私はナショナリストではありませんので、日本が、日本がというつもりありませんけれども、何となく地盤沈下の危機感を非常に感じているというのが現状であります。

○宮下議長 ありがとうございました。

後ほど浜辺室長の方から今後の議論の進め方について御説明があろうかと思いますが、あと、3、4回ぐらい開催して、年明けに論点をまとめるというお考えを持っていまして、そうすると、ある程度絞っていかざるを得ない。テーマ的にも、また業種的にも、そんな感じがするのですが、今非常に重要な御指摘の中で、消費者の生活に直接関連がある、特に日本人の生活に関連がある生鮮食料品問題、ここをどうお考えなのか、室長、お願いします。

○浜辺流通・物流政策室長 この分野につきましては、農林水産省の方で食品流通の担当の部局もございます。この分野はJANコードとは違う体系で進んできた面もありますし、また最近話題になっていますICタグの普及におきましても、また国際標準とは違う形で物事が進んでいるようなところもあったりして、これについては今後政策当局として連携を深めていく必要があろうかと思います。その点については課題と感じております。

○宮下議長 いろいろたくさんの方にお伺いして、きょうは第1回目ですので、全員の方々に御発言いただいたわけですが、皆さん方、実務、あるいは研究等々で豊富な経験を持っている方々ですので、いっぱい意見が出ましたが、これを次回少し絞り込んで問題を集中的に議論したいと思いますが、今、まだご発言したいという方、いらっしゃいますか。

どうぞ。

○木下委員 先ほど村尾専務にフォローしていただきまして、その後、今、渡辺委員からも話があったアジアの標準化に日本がおくれてしまうという話であるならば、象徴的な出来事が、先月末にフィリピンで行われましたECRアジアの話ですね。ECRアジアで、先ほどからe-サプライチェーンでITで高度なサプライチェーンとデマンドチェーンを実現というのは、これは最新のECRの3つの要因そのものであって、先進国で唯一日本にだけないECR組織というものをどう考えるのかというのがすごく大きなポイントだと思うんですね。

先ほどから製・販・配が課題を共有化する議論する場というのが、それがすなわちECRだとは言わないんですけれど、少なくともそういうものを考えていかなくてはいけなくて、きっと技術的に言えば日本が世界におくれているという部分はほとんどないと思いますけれど、そこの部分で彼らの仕事の進め方として、まずはFMIだとかGMAとかという業界団体があって、さらにEANだとか、UCC、GS1という標準化の団体があって、ここまでは日本にもありますけれど、このうえにベンチマーキングをしたり、情報を共有化するようなECRの団体があって、さらに標準化を進めていくGCI団体があって、実際に標準を決めていくGSMPというのが存在している。10年間彼らはECRというコンセプトを打ち出して、その間にそれをどうやって現場に落としていくのかという場のところに非常に知恵を絞ってやってきている。こここそ学ばなければいけないと思っているのと、もう1点はそれがユーザードリブンで行われているというところですね。やっぱり実際に使う我々自身が標準をつくっていく。先ほど宮崎さんがおっしゃられたように、我々自身もがそこをやっていくという、この2点を考えながら、そういう場をつくっていくということを考えてみたいなと思っております。

以上です。

○宮下議長 ありがとうございました。

玉生さん、ありますか。最初にトップバッターで出ていただいて……。

○玉生委員 今木下さんからECRの話がありましたけれども、1度ECR日本というプロジェクトができて、つぶれた経緯がありますが、覚えていらっしゃる方もあるかと思います。なかなかそういうことがうまくいかないんですね。

ECRの基盤となるのは、EDIの標準を早く根づかせなければいけないということだと思います。ファイネットさん、あるいはプラネットの世界ではEDI標準が存在し、まだ使い切ってはいませんけれども、いずれファイネット、プラネットの提案しているEDIの仕様にメーカーと卸店は寄ってくるのは間違いないと思います。しかし、小売店さんのEDIについては標準が見えない。いろんな提案があるのですけれども、なかなか根づかないという問題があります。

それは標準あるいは流通の問題ではなく、コンピュータ環境の問題があります。いわゆるレガシー問題が日本にはいまだに残っている。アジアはレガシー時代がないですから、最初からユニックスなどのオープン系で動いちゃっているわけで、日本だけ30年前にレガシーマシンを入れて、そのまま大半の基幹系の業務が古いマシンで動いている。レガシーマシンは通信ソフトを持っていませんし、文字コードがEBCDICコードを用いています。例えば世界的に使われているSAPを導入したとか、マニジェスティックス、あるいはCRSという圧倒的な連続自動補充のソフトウエアを導入しても機能しないわけですね。文字コードがすべてアスキーコードで通信されている世界に日本企業の基幹系が対応できない。8割、9割そうですから、したがって、例えばどこかの先進的な小売店さんがPOSデータを全部開示します、在庫データも全部見せますよ。ただし、TCP/IPでアスキーコードですよといっても、だれもとれない。そういう非常に大きな問題があるんですね。これこそ経済産業省さんの仕事かなと思います。これは、流通にかかわらず、日本全体の問題ですから、そういったことをよくクリアにして、白日のもとにまず出さなければいけない。e-JAPANの委員会でもこういう話をしたのですけれども、なかなか日本のコンピュータメーカーさんがそんなことはないのだと、そういう問題は存在しないんだということをおっしゃる方がいまして、どうもうまくマスコミの中でもあまり取り上げられません。それがちょっと残念ですね。大問題なので、そう簡単にはこの委員会だけでは解決できないかもしれませんけれども、少なくともアピールはしておく必要があると思います。

○宮下議長 ありがとうございました。

まだまだ皆様方から御意見を伺いたいと思うんですが、時間がかなり迫ってまいりましたので、このあたりで浜辺室長さんの方から今後の進め方等について御説明いただきたいと思います。

○浜辺流通・物流政策室長 それでは、資料1の方に戻りますけれども、3番目に開催スケジュールというのがございます。こちらの方をごらんいただきたいと思います。

これはつくったのが古い時点で、本年10月中を目途に立ち上げるということで、実際11月上旬にずれ込んでいるわけですけれども、この後、小委員会を3回ないし4回開催しまして、年明けの早い段階で論点整理を行いたいと思っております。これは問題点が非常に多岐にわたっておりますので、消費財以外ですとか、いろいろ幅広く入れていこうと思うと、来年の夏ごろまでかけて詳細な中間報告書を取りまとめる必要があろうかと考えております。

きょう御議論いただいた中で、皆様からのキーワードとして、インフラ面で強調していく必要があるのではないかとか、あるいはネットワークづくりをどうするかと。それは消費財流通の世界においては、製・配・販の議論できる場というか、ネットワークという話がございましたし、一方でまた物流事業者は一方的に荷主からたたかれているという話がありましたけれども、そこはやはり荷主と物流事業者との間の連携というものができていなかったのかなと。そういった意味で、グリーン物流パトナーシップというふうな呼びかけも国土交通省から現在行われているところでございます。

したがって、流通の世界でもメーカーから卸、小売の間の協調の場、さらに物流事業者と荷主の間の協調の場というものをこの委員会の中で検討していく必要があるのではないかと思っています。そのときに、情報共有の場ですとか、あるいはシステムとしてのITをどうやって活用していくかという問題があろうかと思います。

次回は、現在、そういった標準化なり、IT化の観点から政府として取り組んでいる現在の政策というものについてある程度御紹介したいと思いますし、またこれから各委員と御相談ですけれども、業界としてこれまで標準化に向けてどういった取り組みをしてこられたかという点についても御紹介いただいて、それをたたき台にして議論を進めていくとどんどん前に進んでいくのかなという気がいたします。

きょうは非常にざっくばらんにというか、ありのままを語っていただきまして、事務局として大変感謝しております。

8.閉会

○宮下議長 そういうわけで、このあたりでしめたいと思いますが、本日は御多忙にもかかわらず、大変御熱心な御意見を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。

それでは、以上をもちまして終了します。どうもありがとうございました。

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