経済産業省
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審議会・研究会

産業構造審議会流通部会・中小企業政策審議会商業部会合同会議(第6回) 議事録

平成16年12月22日(水)
於・経済産業省17階国際会議室
経済産業省


開会


○上原議長  それでは、定刻になりましたので、第6回の合同会議を開催したいと思います。
 本日の議題は、大きく2つあります。第1の議題は、「大店立地法の指針改定案の策定に当たって」及び「指針改定案」についてのご検討をいただきます。第2の議題は、有識者からのヒアリングでございます。本日は特に、まちづくりのプロデューサーとしてご活躍されております北山孝雄様にご参加いただいております。プロフィールは既に皆様方のお手元にお配りしていますので、ご参考にしていただければ幸いです。また、本日は北山様のほかに、秋元委員にもプレゼンテーションをお願いしておりまして、皆様方の左手におかけいただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、専門調査会でとりまとめられました「指針改定案策定に当たって」及び「指針改定案」の2つにつきまして、事務局から15~20分の間でご説明をいただきたいと思います。なお、委員の皆様方には、12月16日に専門調査会案を既にお配りしておりますが、その後、関係委員の方々からお聞きしまして若干の修正がありましたので、この点を含めまして、事務局からご説明をよろしくお願いいたします。



大規模小売店舗立地法第4条の指針の改定案などについて
-事務局説明-



○河津流通産業課長  まず、指針の策定に当たりまして2種類の資料を用意させていただいております。資料3と資料4でございます。「指針の改定案」本文が資料4でございまして、「その策定に当たって」ということで、メッセージとしてつくりましたのが資料3でございます。それぞれ枝番で、3―1と3―2、4―1と4―2がございますが、1の方がいわばサマリー、2が本文でございます。時間の関係もございますので、申しわけございませんが、それぞれの枝番の1、サマリーの方を中心にご説明をさせていただきたいと思います。
 まず、資料3―1でございます。「大規模小売店舗立地法第4条の指針改定案の策定に当たって」ということで、専門調査会からこの合同会議に提出された文章でございます。大きく、前文、そして1、2という構成になっております。
 まず、前文でございます。ここは指針改定に向けた検討の経緯を記載している部分でございます。資料3―2では、1~2ページにかけての部分でございます。法の執行、あるいは今の指針の策定のときの経緯、そしてその後の法の執行の状況、さらに今回の見直しに向けての作業、審議の概要といったものについて経緯を記しているのが前文でございます。本文ですと、1~2ページでございます。
 次に、基本的な考え方として、本文の方では3ページ以降に記載してございます。そこで大きく述べておりますことが4つございます。資料4でございます。
 この指針そのものというのは、大型店設置者に対して、法的、すなわち大店立地法に基づく責任の範囲というものを示したものであるということを、まず確認的に述べてございます。
 その上で、その基本的な考え方といたしまして、(1) 周辺生活環境の範囲について考え方を述べております。基本的な考え方というのは、今の指針と同じでございます。本文の方で申しますと3ページの下の方でございますが、例えば、周辺生活環境の保持ということを目的にしている。したがって、大型店の設置者に対して、その特性にかんがみて一層の配慮を求めるという体系になっているということを述べております。したがいまして、他法令で行省横断的にやっているものは対象にならないということ。他方、このサマリーにも書いてございますが、大型店の深夜営業の拡大に伴いまして、生活環境への配慮として、地域防犯への協力ということを新たに加えたということを述べております。
 続きまして、本文の方では4ページですが、指針のいわば定性的な部分のほかにあります定量的な基準につきまして述べてございます。それぞれ、駐車場台数、騒音の基準、そして廃棄物の保管容量というものが定量基準としてあるわけでございますが、それにつきましての考え方を述べております。特に駐車場につきましては、このサマリーにもございますが、今の指針をつくりましたときは、約 3,000店舗からの回答に基づくアンケート調査によってその数字をつくっていったわけでございますが、今回の場合は 6,000店のデータに基づくアンケート結果の分析を行いましたが、単にそれで置きかえるということではなく、法執行後の環境変化として追認し得るかどうか、あるいは自治体の運用の経験に照らして追認し得るかどうかといった分析もあわせて行いまして、そういう関連統計の分析なども含めて、見直すかどうかを判断したという考え方を述べてございます。
 後ほど詳しく申しますが、その結果としまして、ピーク率及び自動車分担率についての見直しをすることとしたという経緯を述べてございます。
 それから、恐縮ですがサマリーには記述しておりませんけれど、騒音に関する部分につきましては、考え方というのは変わっていませんが、若干誤解を与えている部分もあるので、表現は少し改めたという旨をここで記載をしてございます。
 次に大きな項目といたしまして、地方公共団体の弾力的な運用の確保ということにつきまして1項目設けてございます。
 ご承知のとおり、自治体が運用する、さらには、これは地方自治法の改正で自治事務というものになっていることも含めまして、地域特性を適切に反映させるため、各地域の実情を反映した独自基準の策定ということを、考え方としてはこれまであったわけでありまが、それをより明確に打ち出しまして、運用主体の弾力的運用を確保することが重要であるという考え方に立ったことを記載してございます。
 次に、大型店の社会的責任ということで1項目を立ててございます。本文では6ページでございます。この基本的な考え方のところの冒頭で確認的に述べてございますが、この指針というのは、大店立地法という法的な枠組みの中での責任であるということを述べたわけでございますが、他方、この(4) では、指針で取り扱われていない事項についても、企業の社会的責任として自主的対応が期待される問題があり、小売業が地域密着型産業であることから、大型店はとりわけ地域社会の貢献が期待されているということに留意すべきである、という旨を述べてございます。
 具体的にはということで、この地域貢献の観点から、サマリーの方には小さな字で書いてございますが、出店時における地域貢献等の情報提供、あるいは出店後の配慮、あるいは退店時に早期に情報提供するということについて、そういう期待があるということを述べております。
 次に、大きい項目として今後の課題でございますが、本文では8ページの下からでございます。ここにつきましては、ある意味、経済産業省に対する宿題が1つございます。具体的には、サマリーにも書いてございますが、改定指針案の適用に当たっての必要な準備期間の確保ということでございます。いわゆる周知期間でございます。もちろん、大型店の設置者に対する周知ということもございますし、運用しております自治体への周知ということもございます。特に自治体ではいろいろ要綱など内部の文書もつくっていますので、その改定も必要になるということもございまして、その部分について十分な期間の確保が指摘されているところでございます。
 それから、今後の指針の見直しに当たっての弾力的対応方法ということでサマリーには記載してございますが、今回、5年目を経ての全体的な見直しという作業を行ったわけでございますが、今後の見直しということでございます。この策定に当たっては、期限を切ってやるよりも、もう少し弾力的にやったらいいのではないかと。専門家を中心に、例えば、先ほど申し上げました地方の弾力的な運用の独自基準といった状況、あるいは交通、騒音、廃棄物といったそれぞれの専門分野の専門的知見の蓄積状況というものを踏まえて、弾力的にやるということを考えるべきであるというご指摘をいただいているところでございます。
 それから、最後になりますが、非常に重要な点でございますけれども、合同会議で引き続き検討すべきであるというご指摘もいただいているところもございます。特にまちづくりに関する施策全般のあり方とかかわりの深い問題については、三法見直しのレビューの中で引き続きご検討をすべき課題もこの指針の見直しの中で提起され、指針で必ずしも対応することができない、あるいはすべきではない問題もあったので、そういうものについては、引き続きこの合同会議で検討を続けてほしいというご指摘でございます。
 策定に当たっての概要は以上でございます。
 続きまして、資料4―1と4―2で、指針そのものについてのご説明をさせていただきたいと思います。
 指針の本体でございますが、さらに小さい字で大部でございますので、これもサマリーで主な変更点を中心にご説明をさせていただきます。
 まず、前文でございます。1~2ページでございますが、1ページの真ん中あたりの下になりますけれど、「大店立地法に基づくか否かに関わらず、設置者は社会的責任として、生活環境の保持のために、適切な対応を行うことが必要である」ということを1文入れてございます。先ほど申し上げましたように、基本的な考え方は「指針の策定に当たって」で述べているわけでございますが、この指針だけをやればいいのではないのだよということを、この指針の中でも1行入れさせていただいております。
 それから、同じく、「策定に当たって」で述べました運用主体の弾力的運用の確保につきましても、1ページの真ん中のところから始まるパラグラフでございますが、地域の実情というものに対して運用主体が弾力的な判断・運用ができる、その場合に、公平性・透明性が必要であるということを明記してございます。
 以上が、前文のところの主な修正点でございます。
 次に、2ページですが、大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき基本的な事項という項目がございます。ここにつきましては概ね4つでございます。
 1.として、立地の際に、情報を収集・検討すべきまちづくりに関する公的計画ということの記述がもともとあったわけでございますが、ここに都市計画、あるいは中心市街地活性化基本計画というものを例示をさせていただいております。
 それから、深夜営業を行う場合には、夜間の生活環境に配慮して慎重な対応が必要であるということを明記してございます。この後、騒音のところにはまた詳しく書いてございますが、ここでも明記をさせていただいております。
 2.として、大型店設置者が行う説明会でございますが、多くの住民が参加できるよう、場所・日時等に配慮すべきということを述べてございます。
 5.でございますが、届け出を出した後のことにつきまして、事前の調査・予測結果とその後の実態というものに乖離が出てくる、あるいは乖離があったという場合に、その対策が不十分だという場合は、再調査・再予測、それを踏まえた追加的な対策が望ましいということを規定させていただいております。
 次に、3ページ、施設の設置及び運営方法に関する事項という各論でございます。
 1.として、駐車場台数を含む交通に関する記述でございます。3ページの下に追加されておりますが、立地に際して、「インフラの整備や交通規制が予定されている場合には、その実施状況を含めて判断することが望ましい」という記述を入れております。これは地元との交通協議という場合に、設置者がやるということもございますが、場合によっては協議相手先が道路あるいは横断歩道の整備をするということがある場合もございます。そういう場合に、そういうものの実施状況も含めて、周辺生活環境という意味では住民との関係があるということで、確認的に述べさせていただいているわけでございます。
 その下にまた3行ちょっと追加がございますが、ここにつきましては、交通流動の予測ということについて触れてございます。来客の車が非常に多いという場合にあっては、交通流動ということでシミュレーションをやることが必要な場合があるということを述べさせていただいております。
 次の大きな修正点は、先ほども述べましたが、地域の独自基準のことでございます。特に駐車場の台数につきましては、都道府県からの運用状況に関するヒアリングアンケートの場合に、それぞれの都道府県、あるいはそれぞれの都道府県の中の地域によって随分と事情が違うというご指摘・ご意見もいただきました。残念ながら、ナショナルスタンダードという言い方を策定当時からいっておりますが、基準をつくらなければいけないということで、細かく分ければ精緻になるという反面、やり過ぎると細かくなり過ぎるという面がございまして、地方からみるとかゆいところに手が届くというわけにはいかないところがございます。そういうことにつきまして、先ほども指針の策定に当たっても述べましたが、地域の基準ということをむしろ認めようということにしたわけでございます。
 そういう基準ができるという場合には、大型店の設置者もその地域の基準が適用されるということをちゃんと認識してもらわなければいけなという記述が、4ページの一番下に追加されているパラグラフでございます。
 さらに、その下に、特別な事情というものがもともとございます。今申し上げましたのが法運用主体の自治体側の弾力的な対応ということになるわけでございますが、むしろ大型店の設置者側が自分の店舗の特性に応じて、特別な場合にはナショナルスタンダードに沿わないケースがあるということを述べているわけでございますが、そこにつきまして、5ページですが、例えば、これまでは大きな家具を扱うような店舗面積の場合は来客が少ないということを例示して挙げていたわけでございますが、それにホームセンターや自動車販売店を追加いたしました。
 それから、後先になりますが、5ページのその数行上ですけれど、その町で、都市の中心部への自動車の乗り入れ抑制策が講じられているという場合には、これは町全体として車で来るお客さんが少なくなるということが見込まれるということで、これも特別な事情に当たるということを述べてございます。
 この立地の指針は、名宛人が大型店の設置者なものですから、設置者側がこういうことを述べることができるという書き方になってございますが、先ほど申しました運用主体による地域の基準という意味では、当然にこういう乗り入れ抑制策がとられている地域においては、都道府県側が事前に独自の基準ということで、そういうものを鮮明にしていただくことも当然あり得ると思っております。
 それから、サマリーの方でいいますと、各原単位の値についての記述をさせていただいております。資料では5ページから、特に6ページにかけての表の部分でございます。これだけですとなかなかわかりにくいので、恐縮でございますが、参考資料1をごらんいただきたいと思います。今の指針の必要駐車台数についての考え方を1ページ目に記してございます。そこにございますように、5種類の係数を乗除して必要な駐車台数を算出することになってございます。
 その中で、真ん中あたりに、ピーク率というものと、Cとして自動車分担率というものがございます。この2カ所を今回見直したわけでございますが、裏返していただきますと、上が新で下が旧でございますが、黄色に塗ってあるところが改定された後の数字でございます。ごらんいただきますと、まず、ピーク率が下がっております。ピークというのは、通常は日曜日の午後、お客さんが一番集中するときでございまして、今までは全体の15.7%の方がその時間帯に集中するということであったわけでありますが、今回は14.4%ということで下がっております。
 これは朝市といったことを一生懸命やるということが大型店では最近進んでおりまして、午前中に来るお客さんがふえている。あるいは、深夜営業の時間も延びておりまして、もう少し遅い時間に買い物に来る人もふえているということで、午後のピークが下がっているということでございます。これは、「何時ごろお買い物に行かれますか」という消費者側のアンケートでも裏づけがとれているところでございます。
 次に大きく変わっておりますのは自動車分担率でございます。お気づきと思いますが、これまでは人口の数に応じまして3区分でございました。これが改定案では4区分になってございます。人口10万人未満という区分がふえております。人口が少ないところはそれなりに公共交通機関の利用が少ない、人口の多いところは公共交通機関が発達しているということでございまして、逆にいえば、人口が少ないところほど自動車の分担率が総じて高くなることになります。そういうことで、この見直しが1つされてございます。
 それから、この分担率は、商業地区でございますが、駅前は分担率が低く、駅から離れると分担率が上がっていくという、いわば線が引いてございまして、その算式がそれぞれ、例えば改定後ですと 7.5+ 0.045L――Lは駅からの距離でございます。この数式だけみると新と旧の比較が難しいのですが、総じて申しますと、駅前の分担率が今よりも改定案の方が若干ではありますが上がっております。この数年間で駅前に車で行く人がふえたというよりも、ここの部分については、先ほど申し上げましたように、前回は 3,000、今回は 6,000ということで、データがふえたということで、結果的にどうも前回よりも今回の方が実態に近い印象を受けております。自治体からのアンケートも、あるいは大型店の出店者からのアンケートも、駅前の分担率が低いのではないか、あるいは駅前のお店の方が現実問題としてどうしても渋滞が多く出ているということがございまして、5年前の数値は少し低かったのかもしれないと思っております。
 このピーク率と自動車分担率を変更した結果、サマリーに戻っていただいて恐縮でございますが、1ページの一番下に、「その結果、必要駐車台数は一部地域では増加するが総じて減少」となっております。ピーク率が全体にかかりますものですから、全体的にこれを押し下げますが、先ほど申し上げました人口10万人未満の区分、そして若干駅前が分担率が上がったということで、駅に近いところ―― 150~ 200メートルのところ、ここについては若干の増加になりますが、それ以外のところは減るということになってございます。
なお、先ほどちょっと申し上げましたように、例えば流入抑制をやっている、あるいは説明を省略させていただきましたが、公共駐車場の整備が実際にどんどん進んでいるという場合には、先ほど申し上げました自治体による地域の基準、あるいは設置者側からの特別な事情という方法で、必ずしもナショナルスタンダードきっちりそのものではない、もう少し少ない台数でも運用ができるということを、この指針の中では述べているところでございます。
 次に、サマリーの方では2ページの騒音のところでございます。ここにつきましては、12ページ以降になりますが、まず1つは、施設や機械の経年劣化について、乖離が生じた場合には対策を求めるようにということでございます。
 それから、13ページでございますが、一番下ですけれど、青少年等の蝟集等による騒音の防止ということで、深夜・早朝においては施錠あるいは警備員の巡回ということについて述べてございます。
 それから、先ほど「指針の策定に当たって」で述べましたが、騒音の基準値というのは、数字そのものは変更してございませんが、尊重しつつそれを踏まえた対策を講じるように努めるものであることを強調してございます。従来の書き方は、「満たすように」となっておりましたものですから、もうほとんど人間の耳では認識不能なレベルでも、機械ではかると数字がちょっとふえているというだけで大変なコストをかけなければいけないといった指摘を受けたりするというような、やや極端なケースが実際に現場では起こっている。必ずしも指針がそういうことをいっているわけではなく、もともとこの基準を引用しているということが必ずしも正確に伝わっていないということで、少し表現ぶりを修正しているところでございます。
 次の廃棄物につきましては、これも技術的な話でございますが、今まで廃棄物の種類は3区分に分けてその必要な保管容量を計算することになっておりましたところを、6区分に細分化したものでございます。
 それから、22ページでございますが、調理臭や悪臭――必ずしもごみではないのですが、最近、いわゆる中食ということで、店舗での調理が進んでおりますが、その調理臭が非常に気になるということが、これは実際に現場での住民からもそういうものがないようにという意見も出てございまして、そこについても対応させていただいております。
 それから、街並みづくりというところで、これまでも街並みづくり等への配慮という項目があったわけでございますが、景観法ができたということで、その表現ぶりに若干の修正をしてございます。
 それから、順番が後先になって恐縮でございますが、「策定に当たって」でも述べましたけれど、新しい項目としまして、防犯についても触れてございます。戻っていただいて恐縮でございますが、本文では11ページの一番下の項目でございます。(4) 防災・防犯対策への協力ということで、下の3行半ばかりでございますが、「駐車場等への適切な証明の設置、警備員の巡回の配慮を行うことが望ましい」ということを追加させていただいております。
 内容的には以上でございます。なお、先週の段階でお配りさせていただいたものから修正された点が若干ございますが、ほとんど「てにをは」の話でございます。「の」の字を補ったとか、「行う」を「講ずる」にかえたとか、そういった話でございまして、先ほどの騒音のところで表現を微修正したところはございますが、内容に及ぶ修正はございませんでしたので、つけ加えさせていただきます。
 以上でございます。



-質疑及び討議-



○上原議長  ありがとうございました。
 ただいま、「指針改定に当たって」と「指針の改定案」が報告されました。この内容につきまして、各委員からご意見等をお伺いしたいと思います。
 きょうは、年末にもかかわらずほぼ全員が出席しております。したがって、マイクが2人に1つになっておりますが、けんかしないで仲よく使っていただきたいと思います(笑声)。
 それでは、ご質問やご意見等がありましたら、よろしくお願いいたします。
○篠原委員  何点か、事実関係及び法解釈も含めて確認したい点がございますので、その都度、事務局からご確認の返事をいただきたいと思います。
 それから、今回、この専門調査会でこれまで大変長らく討議を続けていただいて、「策定に当たって」、あるいは「指針の原案」をおまとめいただいたことについて、敬意を表したいと存じます。
 まず、第1点目でございますが、大店立地法第4条の指針は、ご承知のとおり、「一 大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき基本的な事項」と、「二 大規模小売店舗の施設の配置及び運営方法に関する事項」――いわば総論と各論に分かれて整理されておりますが、一部の地方の法運用当局の方々に基本的な事項は意見・勧告の対象にはならないという混乱がみられます。施設の具体的な各論の部分は意見をいってもいいが、基本的な事項は対象にならないのだという解釈と運用がなされているところが一部ございます。
 そこで、この際、明確にしていただきたいのでございますが、今回の「策定に当たって」でも整理していただいたように、指針は法的に配慮すべき事項、あるいは指針は設置者にあくまで法的に求められる責任の範囲を示したということで整理されておられます。そのとおりだと思います。それで、確認したいのは、今回、この指針の「一」の配慮すべき基本的な事項で、1~5まで5項目整理をいただきました。この1~5まですべてについて、第4条の指針であり、法8条・9条に基づく意見あるいは勧告の対象になるということをまずご確認をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○河津流通産業課長  基本的にそれで結構だと思います。ただ、抽象的な内容も入っておりますので、そういう意味では、大型店の設置者側に対して何を具体的にすればいいのでしょうかということになかなかなじみにくいようなこともございます。逆にいうと、意見としても述べにくいという内容も含まれるのかもしれませんが、考え方としてはご指摘のとおりでございます。
○篠原委員  それでは、今回のこの「一」の基本的な事項で、「1.」につきまして、「設置者が幅広く情報収集し検討を行うべきことは当然である」ということで、具体的に都市計画及び中心市街地活性化基本計画等が例示されたことは高く評価いたしておりますが、この「情報収集し検討を行うべきは当然である」ということに関連し、具体的な事例に即して申し上げます。
 ある市の郊外で、大規模小売店舗の出店計画が進んでいます。この市の中心部では中心市街地活性化計画を策定し、県の公的な税金も入った形で公共投資、あるいは商店街も含めていろいろな事業が行われています。その郊外の都市計画法上は市街化調整区域の農地で開発計画が進んでいます。現段階はまだ設置予定者と地権者の間で売買ないしは賃貸借の予約の段階ですが、市当局とは用途地域の変更あるいは農地転用の交渉が行われています。こういうケースの場合、この「情報収集・検討を行うべきは当然である」というところを踏まえて、意見を述べたり勧告をすることはどの段階からできるのか説明願います。
 大店立地法は法的にはたしか届け出が行われた以降でないと意見や勧告ができないと思うのですが、この指針には「検討すべきであることは当然である」として、法的な責任として書いてありますので、実際にこの立地法で届け出前の段階での対応について意見・勧告がいえるのか、いえないのか、いかがでしょうか。
○河津流通産業課長  法に基づく意見・勧告ということになれば、それは法による届け出がなされて、このプロセスが始まってからということになると思います。
○篠原委員  そうすると、ここに書いてある「情報収集・検討を行うべき」というのは、法的な責任ではなくて、社会的責任というか、お説教をしているということにすぎないのでしょうか。
○河津流通産業課長  そういう意味でも、「当然である」という言い方をされているのだと思いますが、立地法の届け出以前の段階で、立地法に基づく何らかのアクションを法を執行した側がやるということは、これは制度上の問題になってしまいますので、それは制度的にあり得ないといわざるを得ないと思われます。
○篠原委員  まず、届け出以降のことしか意見がいえないということはわかりました。それでは、今回、新たに、中心市街地活性化計画との関係を検討しなさいということが入りましたが、これは、立地地点が決まった後、立地の適否がゾーニングの方で決まった後、大店立地法での届け出が行われた後も、中心市街地活性化計画との関係を検討しなければいけないわけですよね。したがって、中心市街地活性化計画との関係については意見・勧告をいっていいと理解しますが、いかがでしょうか。
○河津流通産業課長  中心市街地活性化計画も含めたさまざまな公的な計画について情報収集をするということは、立地に当たってまさに当然なことであると考えております。したがって、そういう当然のことをしなかったということであるならばご指摘のようなこともあると思いますが、恐らくご指摘の趣旨というのは、それを踏まえて、郊外なら郊外への立地そのものについての何らかのアクションをご想定されておられるのかと思います。そういうことになりますと、この配慮すべき対象、生活環境の範囲ということが、今のこの立地法では、ここに書いてある具体的なアクションとして求めるということになりますと、駐車場であるとか、騒音であるとか、廃棄物であるとかということになると考えております。
○篠原委員  はい。現行の法律上、そういう解釈になるのかもしれませんが、今回、せっかく「策定に当たって」ということで、社会的責任のところを整理いただきました。今、私が問題提起したようなことは、立地の適否のゾーニングにかかわる部分、あるいは中心市街地活性化で、せっかく税金を入れて、あるいは民間も投資をして一生懸命やっているものが無駄になるといった事態、それについても大店立地法では意見・勧告の対象にならないということであれば、「社会的責任の問題として、そういうことを十分配慮した上で計画を進めてください」ということをぜひ入れるべきであると、意見を申し上げたいと思います。
 それから、もう1つですが、「策定に当たって」の3ページの一番下の行で、「これらの検討の結果、指針改定案では、例えば省エネルギーの推進などについては指針の対象外と整理したとあります。この考え方はわからないでもないのですが、少なくとも、地球温暖化問題について申し上げますと、今は、単に省エネ法なり法律レベルの規制を守ったらいいという時代ではないと思います。特に大型店特有の問題が、この省エネだけではなく、地球温暖化問題に内在していると思っております。
 現在、ご承知のとおり、京都議定書の達成のためには、民生、運輸、家庭、特に業務の部分で、法律レベルを超えた厳しい対応を迫られております。この問題は単に法律レベルというよりも、国民のライフスタイルまで変えていただかなければいけないような大きな問題であります。それで、現在の郊外立地の大型店舗の24時間営業というのは、私どもはエネルギー多消費型の消費行動を助長していると考えております。こういう時代に、大型店舗というのは地球温暖化問題についても、消費者啓発も含めて、消費者が望むから24時間営業をやるのだ、消費者が望むから郊外に車で来やすいようにするのだという時代ではないと思っておりまして、そういう社会的責任を背負っているということをぜひ「策定に当たって」にも明記していただければと思っております。
 以上です。
○河津流通産業課長  最後の点につきましては、ご指摘のような考え方もあると思いますが、ただ、私どもの承知する限りでは、郊外に居住されている方が郊外に買い物に行く場合と都心に買い物に行く場合で、移動の距離や時間という部分については、必ずしも郊外の方が長いとは限らないという分析もあると聞いておりまして、そういう意味では、単純に、郊外に店があるとその分移動距離が長くなって排気ガスが出るかどうかということについては、必ずも論理的な実証データがあるのかどうかという問題については承知をしておりません。
○篠原委員  大型店の平均的な議論をすればそうだと思いますが、現在開発が行われております駐車場 4,000台、床面積7万~8万平米、半径60~80キロのところから消費者を集客するという立地計画については、今いわれたようなことはいえないと思います。
○上原議長  ご意見として承っておきたいと思います。
○川島委員  日本チェーンストア協会の川島でございます。3点ほど申し上げさせていただきたいと思います。今回の指針の見直しについては、大変なご労苦を感謝したいと思います。
 1点目は、大店立地法の見直しの内容につきましては、十分読ませていただきまして、大変行き届いた内容になっているのではないかという感想をもっております。しかしながら、本文では示されているいわゆる社会的責任の問題については、「見直しに当たって」というサマリーの部分では1項を立てて、大人が子供を諭すような非常に丁寧な社会的責任の定義がありますが、もともと社会的責任というのは、単に大型店だけに求められるものではなく、事業者が等しく求められる内容でございます。
 大型店といえども、昨今は、コーポレートガバナンス、あるいはコンプライアンスはもとより、特に小売店の場合は地域貢献というものを重視して、地域の生活者に、あるいは消費者に視点を置いた価値観で物事を対処しております。法律的な面でいえば、公序良俗ですとか善管注意義務といったものをも含めた、法律に求められていない範囲のことにまで及んだ配慮をやっていると自負しているものでございますので、本文はスッと読みやすく抵抗はなかったのですが、サマリーの方で若干違和感を感じたということを感想として1点申し上げたいと思います。
 2点目は、私どもとしては、今回の見直しについて、特に既存店で既に周辺の方々に認知されておられる分野の条件変更についての際の提出書類、あるいは説明会等に、これは指針の求めるいわゆる配慮の範囲を後退することのない方法で、効率的な見直し、簡素化をお願いしたのですが、その点が若干見送られたということが非常に残念だということを申し上げておきたいと思います。
 3点目は、この立地法の地方自治体の運用の問題でございますが、これは本文にもきちんと書かれておりますので、これは非常に納得をしておりますけれど、くれぐれも大型店の需給調整の道具に使われるような運用を起こさないような方向で、各地方自治体にはきちんと望んでおきたいと思っております。
 先ほど篠原さんからお話のありました社会的責任については非常に抵抗感がありますが、先ほど事例で示されたようなケースは恐らくあると思います。ですから、そういう矛盾が地方自治体で起きているということについては、この立地法の求める範囲とは異なる次元で、ゾーニングですとか、あるいはかねてから申し上げているような都市づくりの観点から、きちんとした対応が解決の最良の方法だと思っておりますので、つけ加えて申し上げて、私の意見とさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○上原議長  どうもありがとうございました。ご意見が幾つかあろうとは思いますけれど、一応、皆さんの方向としては原案をお認めいただける流れにあると思うのですが。今出たご意見をもとに、私の方でとりまとめをしたいと思います。今、やや相対立する立場から2つのご意見がありましたけれど、基本的には原案の方向で進めていかざるを得ないのではないでしょうか。私としましては、現行の法的な範囲の中でかなり配慮した案だと思います。いかがでしょうか。
○坪井委員  私は、商店街の坪井でございます。きょうは特にこれだけはお願いしてこいといったお話でございまして、説明会の件でございます。皆さんが概ね了解をいただいたということで、私も非常に喜んでいるわけでございますが、説明会の説明というのはどういうことかと。ただ一方的に説明さえすれば説明会のていをなしているかということでございまして、最大限2~3回説明すればすべて終わりというような状況に相なっているわけでございますが、私どもからいいますと、需給調整といいますか、商人という立場でいきますと、なかなか難しい話があるというのは当然ながら理解しているつもりでございますが、地域の住民、地域の生活者の方々が本当にいろいろな角度から手を挙げてご意見を拝聴したいということで説明会に伺うわけでございますけれど、必ずいわれるのは、「きょうは時間がございません。1時間内ですべて終了させていただきたい」という前段のお話でございます。
 それで、説明を40分ぐらいして、あとの20分は質疑応答というのがありますが、それもほとんど回答なしです。「承っておきます」、「結構なお話でございました」と。それが説明かというようなことでございまして、これをきちんと盛り込んでいただけるような形にしていただけないかということでございます。さらっと書いてありますが、もう少し内容の深いものにしていただきたいと思います。
○上原議長  いえ、これはさらっと書いたんじゃないんです。さらっとはしていませんから、大丈夫です。
○坪井委員  そうですか。我々にとっても十二分にたえられるようにお願いを申し上げたいと思います。
○上原議長  専門調査会の委員でこのことについてかなり出ました。その議論の結果、表現ぶりを決めさせていただきましたので、ご理解をお願いしたいと思います。
○坪井委員  はい、ありがとうございます。そこら辺のところはよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
○上原議長  実はこれは合同会議の1つの案としてパブリックコメントに付しますので、まだ最終決定ではございません。ただ、パブリックコメントに出す前に、本日皆様方からいただいたご意見のとりまとめ方を私にご一任いただければと思います。これでお認めいただけますでしょうか。よろしくお願いしたいと思います。
 具体的には、本日の議論を踏まえまして事務局と修正しまして、パブリックコメントに付したいと思います。
 どうもありがとうございました。



有識者からのヒアリングなどについて
-北山孝雄氏プレゼンテーション-



○上原議長  それでは、次のプレゼンテーションに入りたいと思います。
 まず、北山さんからお願いしたいと思います。北山さんのプロフィールにつきましては、皆さんのお手元に資料が行っていると思いますので、それをお読みいただければと思います。それでは、北山さん、お願いいたします。
○北山代表  ご紹介いただきました北山でございます。お手元の資料のうち、私がかかわってまいりました仕事については、プロデューサーという大げさな名称がついた経歴書に記してございます。もう1枚は、時代はすごく変わったなといったことを書いた非常に散漫なチャートで、あと2枚は写真で構成した資料です。そのうちのWORKSというのは、私がかかわってきた仕事についての記録です。
 私の仕事は、自分の暮らしを通して、世の中が望んでいるもの、また、自分も望んでいるというものを発案することです。そして、それを実現してくれるような自治体や企業を探し、さらに具体化に必要な人材を探す。その中で私の役割は初めに考えた志をソフトとハードの両面を管理・運営しながら具体化していくというもので、約40年やってまいりました。
 その中の一番初め、今から約40年ほど前ですが、赤坂の「MUGEN」という、昔はゴーゴークラブといわれた仕事をさせていただきました。オープンして初めの10日間ぐらいは全くお客様がおいでになりませんで、これは困ったなと思っていたのですが、10日目を過ぎた頃には満員になりまして、常に 500人ぐらいが入っているような状態になりました。店から1人出ると1人入れるというような状態が10年ぐらい続きました。
 そのとき私は、これからはいろいろな名所・名物をつくっていきたいなと思いました。それで人生が過ごせれば非常に幸運かなということを、意識として非常に明確にもち始めまして、そして、約40年間、名所・名物をつくるという仕事をしてきたわけでございます。これは全部自分ひとりで作ったということではありませんで、かかわってきたということであります。
 私たちの世代というのは、物のない時代に生まれ育った世代です。こういうところに住みたい、こういうところで遊びたい、こういうところで商いをしたいという場所をつくりましたら、そういうものがなかったものですから、一気に評価されて、それでずっと今に至っています。
 38~40年前はまだ物が足りない時代でした。皆さんもご存じのように、20年ぐらい前から生産が消費を追い越し、物が余る時代になったのです。過剰な中でどうしていくかというのが現在の課題の1つだろうとは思うのですが、私たちの世代の多くは、アメリカの夢をみて、アメリカ製の考え方や働き方や価値観をもってずっと来たのではないかなと思います。
 34年ぐらい前に発案した「FROM1st」という建物があります。来年は30年目を迎えますが、設備を補修、改装しながら、まだまだ元気なビルです。このとき、私たちのチームが考えたのは、東京というのは24時間都市になって、自由業の人が多くなり、それが丸の内や八重洲などのオフィス街ではなく、港区とか青山や赤坂の中心地にあればいいなということでした。そこに自分たちが入って、そこで仕事をしたい。そういう思いでつくったものです。
 このときに、私たちも29歳ぐらいで若かったのですが、法律の縛りを痛感しました。建ぺい率があったり、容積率があったり、いろいろなことがあるのですが、悪くいえば、これをどううまくかいくぐるか。そして、世の中の人のニーズに合わせる。こういうものが必要だというのはわかるのですが、では、事業としてどう組み立てるかということが大切だと思います。事業としてうまく組み立てられていないと、長持ちをしないわけですね。
このとき私たちが考えたのは、東京の航空写真をみまして、東京の屋上というのは何も利用されていないなと。じゃあ、それをうまく利用してみようというものでした。具体的には屋上にテラスを設け、そのテラスからも賃料をいただいたり、法規上、非常階段が必要なのであれば、じゃあ、もっと非常階段を美しく楽しい場所にすれば、そこもお金がとれそうだなと、そういったさまざまなアイデアでつくったものです。それが今でもなお元気に生きている建物なんです。
 実際に20年、30年という時を経て、中心市街地や商業施設が元気に長く生きているのは、意外に少ないのです。では、どこが違うのかということが非常に大切だと思います。このWORKSの写真の中で、上から4段目に「亀戸サンストリート」というのがございます。亀戸の駅前で、8,000坪の土地に売り場が 5,000坪、駐車場が 400台ある商業施設です。もともとは某企業の本社社屋が建てられていました。
そして、今年9年目を迎えますが、毎年、5%ずつ売り上げが上がっている非常に不思議な商業施設といわれています。この地域は5キロ圏に115万人が住んでおられる高度密集地帯です。しかも高齢者が住んでおられる中高層のマンションを10数軒訪ねますと、みなさん「どこも行くところがない」とおっしゃられるのです。それで、私たちは、 300坪の広場を中心にした「楽しみ施設」をつくりたいと提案し、つくらせてもらったものです。
 ここには、年間約 1,100万人の人が訪れ、売り上げも今年は 200億を超えます。まさに、地元の人たちのサロンになっています。こういう状況を実感するにつけ、40年以上前はテレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器といわれたわけですが、今の時代には新しい神器というものが出てきているのだろうと私は考えます。
私たちの若い時代はみえるものに価値を置いてきましたけれど、今、中心になっている価値はみえないものなのだろうなということを痛感いたします。多くの若い人たちと話をしていますと、東大を出て一生大企業に勤めたい、一生役所に勤めたいという人は非常に少ないのです。金持ちになって、例えば田園調布の 1,000坪の家に住み、勲章もいっぱいもらいたいなというのは、私たちの子供たちの世代には非常に少ないのです。「美しい町に住みたい、美しい体ももちたい」と。「美しい日本はどこなのだろうか、健康的な暮らしってどんなものなのだろうか」と。そして、「生涯学びたい、多くの人といろいろ交流をしたい、そしてもっと楽しく生きたい」ということです。「もっとお金を」という人は非常に少ないですね。そういう意味で、時代は全く新しい価値観に変わってきたなということを実感します。さらにグローバル化、IT化、高齢化、そして物が過剰で、成熟化した社会になったなことを日々痛感します。
 そういう観点から、日常の暮らしを豊かにするような中心市街地、そして日常の暮らしを豊かにする大型商業でなければ長く続かないのだろうと思うのです。ですから、地方へ行きますと大型商業施設には、捨てられている店舗がすごく多いのです。大きくて新しい店舗ができますと、そちらに全部移動するのです。そうすると、昔の箱は捨てられたままになるのです。この捨てられたままになる箱が町を汚くしているのです。
 ですから、こういう法律をお考えになるのであれば、撤退した後、どうやって撤去してもらうかということも義務付けていただきたいなと思います。非常にきれいな瀬戸内海の風景に、捨てられた大型店舗が自分の視野に入る。これは非常に不愉快です。多くの人が望んでいるものと合わないのです。そうしたときに、戦後の私たちがもってきたアメリカ製の資本主義の限界も感じます。これだけ時代が変わりますと価値観も変わってきたわけですから、身の丈に合った日本の暮らしをもう1度じっくりみてみる必要があると思います。
 次に、海老名の「ビナウォーク」についてお話します。ここは1万 2,000坪の小田急さんの敷地と、海老名市さんがお持ちの 2,800坪の公園が一体で整備された、「日常生活舞台」です。これも海老名市と県と国土交通省さんのご理解とご協力があって一体的な開発が実現できました。フェンスを設けなくてすんだことで、世の中のニーズにうまく対応できました。来年は3年目になりますが、約1万 4,000坪の売り場で年間約 2,000万人の来場者と約300億の売上があります。
 このように、地元の人が日常生活の中で、「ここがあることによってこの街が楽しい」というものでなければならないのです。自分たちがやったものがすべて成功しているわけではありませんが、評価されているものは、常に世の中の人が望んでいるものを具体化することなのだと思っております。
 その中で、20年ぐらい不愉快だなと思ってきたことがあります。うちは4人家族で上野毛に住んでおります。家族と横浜へ車で行くと大体2万円ぐらいかかるのです。2万円も使って何かしたかというと、何もしていないのです。日本の戦後というのは、お金を使わないでも楽しめる場所をつくってこなかったのです。大型商業施設というのはお金を使う場所なんですね。
 そうではなくて、私は中心市街地というのは、ぶらっと行って人と交わって何かを学んで、
得られる場所であるべきと考えます。例えば80歳の人が将棋を教えていてもいいですし、80歳の人が20歳の人にパソンコを習っていてもいいですし、そういう交流がある場所にしていったらどうかと。商店街だからといって物を売るだけではなくて、商店街も考え方を改めていただいて、生活をする生活街というふうに戻したらいかがでしょうかというご提案をしています。今は東京にどんどん人が集まってきて一極集中しています。それなら、地方の中心市街地はどうしたらいいか。空き店舗が多い、シャッター街がいっぱいある。でも、東京も同じなのです。私は西麻布で仕事をしておりまして、毎朝、広尾駅から会社まで歩いています。そうすると、1年もそのままの空き店舗が6つぐらいあるのです。東京の、しかも西麻布・広尾・青山あたりでも空き店舗がたくさんある時代です。それだけ過剰に物があるわけです。今後、証券化みたいなものが進みますと、お金が 1,400兆あるといわれていて、貯金していても金利はゼロですから、そのお金をどんどん使おうということで、いろいろな証券に集まっていく可能性があります。そうすると物はどんどん売れていくのですが、物が増える分だけ余るんです。それで、マンションなども、10年ぐらい前に建てられてついこの間まで 坪当たり120万円していたマンションが、急に60万円ぐらいの半額になったりしています。
西麻布でもマンションの3割は空いています。この前、越後湯沢のマンションをもっている人が「北山さん、 100万円ぐらいで買ってくれる人を知らないだろうか。 1,500万円ぐらいしたんだけれど」というので、私は「それはきっとお金をつけないともらってもらえないよ」と答えました(笑声)。実際、それを持っているだけで年間30万円とかかかるわけですね。行かなかったら毎年30万円負担になって、5年で 150万円になるわけですから、 150万円つけてあげないともらってくれないんじゃないですかと。
ニューヨークでも30年ぐらい前は、ソーホーとかブルックリンなんて人は全く住んでおらず、1階だけ不良的な人がたむろしているような場所がたくさんあったと思います。今もありますけれど。ですから、これだけ物が過剰になって成熟していくということは、街はどんどん捨てられていくんですね。
 大型商業施設も、できたときは人が大勢来ますが、3~4年するとめっきり減ってしまいます。こういった根本をもっと考えていく必要があると、私は常に思います。ですから、自分たちの仕事をするときには、常に自分たちの身の丈に合った日常生活をし、また、世の中の人の身の丈にも合ったものは何なのだろうということを考えるようにしています。
 大阪で、モールの計画を依頼されたときに、物を買ったり食べたりお金を使うところばかりではなくて、拝むところをつくろうという提案をしました。事業主からは「そんなもの要るのか」といわれましたが、日本の古い風習や伝統をもう1度思い起こしたいと考えました。「生きていてよかったな」と感謝をして、拝める場所が商業施設の中にもほしいなと私は思うのです。実際、できあがって拝む人も結構います。実は、場外馬券場が横にあったのですが。良かったのか悪かったのか、よくわかりませんが。
 現代は非常にストレスの多い忙しい社会です。私は去年の今ごろ病気をしました。ちょうど1年ですね。日本には豊かな自然がありますが、春夏秋冬を満喫しないまますぐ1年が終わってしまいます。年をとってきますと、「こんなに早く1年が終わると、あとちょっとしかない、すぐ死ぬな」と思うわけです。だから、ゆっくり四季を感じながら生きていくのはどういうものかなと考えるんです。
 アメリカ製の資本主義というのは勝ち負けでつくられていきますから、ものすごく格差ができていくんですね。今も私たちの会社に仕事を頼みに来る人というのは、建物や大きな街をつくろうとする人ですから、お金をもっている勝ち組の人が結構多いんです。そういう人の中には、「北山さん、年に小遣いを1億も2億も使うのは疲れるね」という人も結構います。ですから、そういう人をみていると、どこが不景気なのかなと思いますし、すごく複雑な心境ではありますが、ストレスが多くてスピーディな社会であることは確かです。
 今、具体的にやっていることでは、名古屋駅の隣の金山駅で、市が所有する 8,000坪を15年間活用する仕事をさせてもらっています。私たちは、ここで名古屋の芸術・文化を育てる場にしていきたいと考えています。練習をする、教育を受ける、そして発表する、そういう場が欲しいと。
 私の娘がダンスをやっております。ダンスの練習をする場所は東京都の施設にもたくさんありますが、大体8時ぐらいに閉館してしまいます。閉館すると途端に出ていけということになるのですが、子供たちの話をよく聞いていますと、普通は7時か8時ごろまで働いているわけですから、そのあと練習をすることになります。ところが、そんな時間から使える場所がない。前衛ダンスであれ、音楽であれ、そういうニーズが非常に高いのです。
 私たちは、ギターを弾いていると、「おまえは不良か」といわれた時代に育ちましたが、今は音楽や演劇やダンスやアートが社会を牽引しているのだと思います。そのために、私はそういう集合体が必要だと思います。終電で来て、練習や制作をして、始発で帰る。使う人のニーズで考えた施設です。来年の3月にオープンする予定です。
 世の中の望んでいるものは、事業にもなりますし、長生きもする。お手伝いをしたものは長生きしてもらいたいなと思います。そして、私たちがお手伝いをした施設をご利用いただいて、そこの町で暮らされて、「ああ、生きていてよかったな」、「日本人でよかったな」というようなものの仕事のお手伝いをしたいなと考えております。
○上原議長  どうもありがとうございました。



-秋元委員プレゼンテーション-



○上原議長  質疑等は後ほどにしまして、次に、秋元委員から、生活者の立場からみた商業やまちづくりについて、プレゼンテーションをよろしくお願いいたします。
○秋元委員  旭リサーチセンターの秋元でございます。きょうは生活者の視点からみた商業やまちづくりのあり方ということでお話しさせていただきますが、こちらにご出席の皆さん全員の方が生活者であるわけですので、特に私が生活者を代表してということではないのですが、生活者の感覚により近づいていただいて、まちづくりということを考えていただくきっかけになればと思っております。
 時間が短いですので、簡単に、きょうお話しさせていただきたいことを3点あげます。
 1つは、生活者の消費行動ということでいいますと、インターネットの出現で、急速にではありませんが、徐々に、しかもドラスティックに変わってきたという点を1つ申し上げたいと思います。
 2点目は、生活者にとって店舗の存在価値というのが変わってきたということです。これは地域密着というのがいま1つのキーワードになっておりますが、そういう意味では、商店にとってもある意味では有利な環境にもなってきているのではないかということを申し上げたいと思います。
 3点目は、まちづくりということで考えますと、まちづくりの空間というのを商いの場ということだけでなく、今、北山さんがおっしゃったようなことで、もっと生活者の満足を高めるようなさまざまな色彩をもった空間ということで考えていくべきではないかと、そういうことを配付していただきました資料に沿ってお話しさせていただきたいと思います。
 まず、日本の消費社会のこれまでということで、50年代半ばの三種の神器――白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫から、60年代半ばの3C――カー、クーラー、カラーテレビ、こういう時代を経て、現在は、新三種の神器ということで、薄型大画面テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラを上げていますが。かつての三種の神器と大きく違うところは、かつてはみんながそれを豊かさの象徴として目標にしていたということがありますが、今は、別にこれは豊かさの象徴でも何でもないと感じる人が多くいるということです。そのくらい、生活者にとって、基礎財――生活の基本となる財ということでは、ほとんど充足されてしまったということが、これからの消費社会の1つのポイントだと思っております。
 次の4ページですが、では、そういう基礎財を所有した生活者のこれからのニーズとはどういうことかということですが、4つのキーワードで示させていただきました。
 今、北山さんからもお話がありましたように、皆さん、生活者の方が感じている価値というのは、むしろみえない部分に非常にあると思います。安いからといって買い急ぐ必要もないわけで、自分にとってそれがどういう価値をもっているかということが選択の一番のポイントになっているかと思います。そういう意味では、売る方も大変難しい課題を抱えていまして、商品の意味づけというものが必要になってきます。
 まちづくりもそうですが、デザインというのが非常に重視されているのも、そういう単なる物ということでなく、その意味づけという意味でデザインという観点が今は重要になってきているのではないかと思います。
 それから、個別対応ニーズですが、これは高齢者市場というものが、注目されながらも、今まで余り成功してこなかった背景には、高齢者というものをある意味では一括りに考えて、人口のボリュームということだけに注目していた結果だと思います。いろいろ調査をしてみますと、生活者の場合、高齢になればなるほど、個別ニーズ、つまり個人差が非常に大きくなります。そういう意味では一固まりに高齢者を対象にしたビジネスということで括れるものではなく、その結果、不特定多数を対象にしたビジネスというものが今非常に難しくなってきていると思います。
 では、もう物が欲しくないのかというと、そういうことではないと思います。生活者の場合、いろいろな生活課題、問題を抱えて、それがむしろかつてより複雑になってきている面があると思います。そういう意味では、生活課題の解決をするためには、何かを買えばいいとか、単品で解決できるものではなく、生活者側からみると物とかサービスとか情報といった区別はありませんが、それをいろいろ組み合わせて、もっと心地よい生活、あるいはより豊かな時間をもてるように一人一人が工夫をしている、そんなことではないかと思います。
 私の親会社はメーカーなのですが、今、企業で、特にメーカーの中で聞かれる言葉というのが、「消費者の顔がみえなくなってきた」、「顧客の顔がみえなくなった」という言葉です。それは、かつてみえていたものが、みえなくなってきたということではないと思います。かつてはいろいろ生活者の調査をいたしますと、ある程度大きなトレンド、あるいは何か方向性というものが確かにみえてきたのですが、最近、アンケート調査などだけでは、次に生活者が望んでいることは何かというのはあまり単純に分析できなくなってきています。
 では、どうしたらいいかといいますと、今の抱えている問題、あるいは、既存の商品やサービスに対する不満は何かといったことを直接顧客に聞かなければ、次のビジネスのアイデアというのはみえなくなってきている、そんな状況ではないかと思います。
 次に、インターネットのことですが、そういう生活者の複雑な問題、あるいは自分の価値観にもっとぴったり合ったものがほしい、そういうニーズに対して大変便利なコミュニケーションツールがインターネットではないかと思います。資料に、インターネットの現在の人口普及率が6割を超えたという表を載せました。人数でいいますと 7,730万人の普及率です。インターネット上のいろいろな消費行動の変化というのは余り表に出てこないので、実際には大きな変化というのがそれほどみえてこない部分もあるかと思います。では、インターネットの普及は生活者の何を変えたのでしょうか。資料の6ページの折れ線グラフですが、インターネットでショッピングをしている人たちというのは必ずしも若い人だけではないということがこのグラフからいえるかと思います。実線が携帯電話などを使ってインターネットでショッピングをした率、点線がパソコンを使ってショッピングをした経験率です。
 50歳以上の方でも、経験ということでは8割の方がインターネットでショッピングをした経験があるということです。若い人に限っていえば、どんどん携帯の利用率が増えているのではないかと思います。
 では、このインターネットですが、生活者にとってどんな新しいメディアなのかということですが、まず、情報の双方向化が可能になって、時間的・距離的制約から開放され、リアルタイムで情報の受発信が可能になった、低コストで情報収集が可能になったと。これを一言でいうと、インターネットによって私たち生活者サイドに主導権が移行してきたといえるのではないかと思います。
 今、一番象徴的なのが、ハイブリッド・コンシューマーとアメリカで呼ばれている人たちで、店舗やネットを自由自在に使い分けている人たちです。例えば、大学生などに聞きますと、今、CDなどを買うのにまずネットで確認してから店舗に買いに行くとか、あるいは情報機器などですと、店舗でいろいろ商品を選択して、買うのは価格.comなどで調べてネットで買うとか、かつてのような単純な販売チャネル、流通チャネルで考えていると、非常に見誤る部分が出てきているのではないかと思います。商品やサービスの種類によっても大きく異なると思いますが、生活者の方がむしろツールを自由に使い分けてきていると思います。
 次に、7ページですが、これはインターネット・ショッピングの利用実態ということで、利用したことのある購入手段と今後利用したい購入手段ということで、図表3のピンクのバーが今後利用してみたい商品・サービスの購入方法です。図表4は、30代、40代、50代でみていただいてもおわかりになりますように、それほど世代による違いは大きく出ていません。
 次の10ページは、これをもっとわかりやすく簡単な絵にしてみました。今後利用してみたい購入手段ということで、PCというのはパソコンですが、「パソコンで情報を受け取り、実際の店舗で購入したい」と回答した人が41%です。それから、「実際の店舗で情報を得て、パソコンで購入したい」が27%です。これはそれぞれ商品やサービスによっても違いはありますが、全体としてくくった数です。
 その下ですが、「カタログで情報を得て、パソコンで購入したい」が41%、「パソコンで情報を得て、携帯サイトで購入したい」が5%です。ただ、今、若い人は携帯をフルに使い始めていますので、これはこれからも数字が上がるかと思います。
 では、インターネットの普及で、今度は商業者の何を変えたかということで考えてみたいのですが、一言でいうと、商業における競争条件が大きく変わってきたといえます。アンケート調査などで、あなたはなぜその店舗を選んだのかという理由を聞きますと、「家に近い」、「価格が安い」、「駐車しやすい」、「商品の品ぞろえが充実している」、「商品のセンス・品質がよい」などが理由としてあげられます。こういった項目の回答率は今でも高いのですが、今、このインターネットという環境を考えると、こういうメリットは徐々に少なくなってきているのではないかと思います。
 それで、新しい店舗の存在理由というものがこれから必要になってくると思います。かつて、インターネットが導入されるときに、ひょっとすると店舗がどんどん少なくなって、ほとんどの業種で、店舗からネットにかわっていくのではないかということもいわれたことがありましたが、実際にはそんなことはありませんでした。やはり元気な店舗は残っていますし、確実に私たちにとって店舗の魅力とか店舗の役割というのはまだあると思います。
 ただ、今までのような先ほど上げた要因では弱いので、それではどうすればいいかということだと思いますが、今、企業でも、例えばナショナルブランドを生産しているメーカーなどですと、どうしたら顧客と接点をもてるかということにものすごく力を注いでいます。というのは、実際に顧客との接点をもたないと、先ほど申し上げたように、例えば次の商品開発のアイデアとか、お客さんが何を望んでいるかということがなかなかわからないということなんですね。
 それを考えてみますと、商店街というのは、実際にお客さんと接するという意味で非常に有利な条件を備えていると思います。そういう意味で、元気な商店街というのは、自分のお客さん――あらゆるお客さんをつかむ必要はないと思いますが、自分はこういうお客さんをつかみたいというのをしっかりとらえているところが、元気な商店街として残っているように思います。これは商店街に限らず、顧客との接点をもって、そこから次の新しい何かビジネスのアイデアを得るというのは、今、1つの共通した課題かと思われます。
 参考までに、図表5ですが、東京都民の買い物施設に対する評価ということで調査がありましたので、ご紹介したいと思います。
 この実線の太くなぞったところが地元の商店の評価です。これをごらんになっていただいてもわかりますように、ウ)のサービスがきめ細かいというところで地元商店の評価が高くなっています。
 1つの例で申し上げたいのですが、私は今、中野に住んでおりますが、三軒茶屋にすばらしいクリーニング屋さんがありまして、私はそこに行くために片道50分、交通費が 700円近くかかるのですが、それでもそこのクリーニング屋さんに時々行くんです。見かけは本当に町の普通のクリーニング屋さんなんですけれど、例えばしみがつきますと、とことん消えるまで、あれやこれやの手を使ってしみをとってくれるんです。それは1カ月半ぐらいかかるときもありまして、すぐ翌日にそれを受け取りたいという人のニーズには合いません。「何とかこのしみがとれたら」という人にとっては、それほど値段も高くないんです。
 そのお店のご主人に聞きましたら、引っ越したお客さんの中には何と徳島から今でも宅配便で送ってくるそうで、今の平均的なクリーニング屋さんからいうと非常に特徴のあるサービスで、しかも、だれでも受け入れられるサービスではないと思いますが、そういう特徴をもった商店やサービスを提供するところであれば、多少遠くても、こだわりをもっている生活者の人の満足を得られるのではないかと思います。
 次の14ページです。今、地域密着型がキーワードと申し上げましたが、1つは高齢社会になって、今までのような車社会の見直しも必要だと思いますし、私も最近利用したのすが、食品スーパーの宅配などは、1度利用してみるとどんなに便利かということがわかるのです。では買い物に行かなくなるかというと、そういうことでもないんですね。例えば、トイレットペーパーを抱えたり重いものを抱えては、あちこち商店街を歩く元気が残っていません。そういう大きなものを届けてもらえると、今度は、「ふだん行けなかったあそこの店もみてみよう」ですとか、「あれをもっとゆっくりみる時間ができたから、あそこの店にも寄ってみよう」とか、そういう余裕ができるんです。
 そういう意味では、これから高齢者の方にとっては買い物の負担というのは非常に大きな課題になると思います。中延商店振興会とNPOバリアフリー協会のコラボレーションで、ついこの間から始められたそうですが、相互支援サービスということで、商店街ぐるみのサービスの向上というものも、1つのアイデアとしてはすばらしいのではないかと思います。
 それから、商店街と地元の大学の研究室の学生が1つの試みとして共同で、宅配サービスを始めているところとか、いろいろな試みが、商店街とほかの組織とのコラボレーションみたいな形で出始めているのは、すばらしい方向ではないかと思います。
 最後ですが、まちづくりのあり方について私なりに考えてみました。
 1つは、人が人を呼ぶとよくいわれますが、先ほど北山さんのお話にもありましたけれど、人が集まっているところに行きたくなるというのが、私たちの1つの本能としてあるのではないかと思います。皆様、ここ数年の丸の内の変化に大変びっくりされたと思いますが、丸の内が変わったことで人の流れが大きく変わったように思います。それから、地方から丸の内を見学に来たりする人もふえてきていますし、そういう意味では、商いの場というだけで人を集めるというのは、かなり限界があるのではないかと思います。先ほど北山さんのお話にもありましたが、お金を払う、あるいは消費するという場でなくても、学習の機会とか健康づくりとか、いろいろなものやサービスを提供する空間であっていいと思いますが、そうやって人が集まることによって商いの場も栄えていくということで、とにかく人が集まる場にしていくためには、もっともっと商いの場以外のいろいろな機能をもたせる空間である必要があるのではないかと思います。
 それから、まちづくり意識の醸成です。今、「まちづくり」という言葉が1つの大きなテーマになってきて、皆さんが非常に注目されていることはとてもいいことだと思います。あるリスクマネジメントでよくいわれていることなのですが、何か問題が起きた場合に、それよりもより高いレベルでのコンテクストで考えてみると、解けない問題が解けてくるということがあるといわれます。そういう意味で、まちづくりという大きなコンテクストによって、今までのいろいろな対立、あるいは利害関係よりも、もっとこういう視点からということでみると、うまくそれがお互いに相乗効果を呼ぶような新しいアイデアも出てくるのではないかと、そんな期待感ももてます。まちづくり意識をぜひこのまま育てていく必要があるのではないかと思います。
 それから、地域社会が抱える課題というのはケースバイケースですけれど、それぞれの解決ということでは、企業もそうですが、自治体だけで解決できる、企業だけで解決できるということは本当に限界があると思います。そういう意味では、自治体、企業、生活者を水平的に位置づけるといいますか、お互いの得手・不得手の部分をカバーし合って、そういう意味でもまちづくりという動きは大変よろしいのではないかと思います。
 最後の選択の質を決定づける情報の開示というのは、いろいろなアイデアをその町の中だけで考える必要はなくて、例えばその地域以外のところから、「こういうことができるんじゃないか」とか、「こういう新しい空間づくりがあってもいいんじゃないか」というように、情報を開示すれば開示するほど外からアイデアが入ってくる。これは企業でも同じですが、情報を開示すればするほど外からも情報が入ってくるという意味で、この情報の開示は非常に重要だと思いますし、それから、私たち自身が何かコミットするときに、情報が開示されていることで、それをコミットする1つのきっかけになると思います。
 そういうことで、このまちづくりの1つの新しい動きをもっともっと育てていって、いろいろな人がいろいろなことをいえるような、そういう1つの方向性にもっていかれた方がいいのではないかと思っております。
 以上で報告を終わらせていただきます。



-質疑及び討議-



○上原議長  どうもありがとうございました。ただいまお二方からまちづくりについてのプレゼンテーションがありました。これをベースにして議論していきたいと思いますので、ご意見やご質問等がありましたらお願いしたいと思います。
○三村委員  お二人のご説明、大変ありがとうございました。北山さんにお伺いしたいのですが、私も今のお話の中で非常に共感するところも多かったし、また、同じ考え方をうちも共有しているつもりなのですが、今回の審議の過程は、どちらかというと、地方の都市とか郊外では非常に深刻な問題があるということも非常によくわかってまいりましたし、また、大店法そのものがもつある意味の限界も、そういう意味ではみえてきたかもしれないということも含めまして、郊外あるいは地方都市の問題が今回は俎上に上がったと思います。
 ところが、残されているもう1つの大きな問題は、恐らく東京においても非常に深刻な問題がある。先ほども、例えば麻布から広尾にかけて商店街がなくなっていくという話がありますが、実は私の大学の周辺はもうみるからに次から次へとお店が増えてまいりました。そして、もう1ついえることは、本来なら文京地区であり、第1種住居専用地域であって、大変緑豊かな空間である。むしろそれが魅力であるということを前提としたのに、今度は住宅地の中に非常に大きな店舗が出てきて、先ほどの24時間営業ではございませんが、そういう状況も出てまいりました。
 これはヨーロッパ都市においても、中心部を中心にということになると、それに地価の上昇とか開発ということが当然そういうものを持ち込むということでありますので、先ほどのように、東京は人口が多くて、地方都市や郊外に比べるとはるかに商店街は本来やりやすいはずだという話があるにもかかわらず、実は商店街が非常に疲弊する、あるいはどんどん減っていく。そして、結果として、町は非常に利便性は乏しく、かつ、ある意味では安全性という話も大きな問題になるという状況もあるような感じを受けております。
 そういう問題について、いろいろな形でお悩みや問題を恐らくお考えになったと思うのですが、それについてはどういう政策的なものが必要か。これは一種の土地利用政策とか、高さ制限みたいな議論はあるのかもしれませんけれど、どういう感じをもったのかということについて教えていただければと思います。
○北山代表  あまり具体的にこういう法律が欲しいということは考えないのですが、年々開発が加速されています。極端な話、東京都民1人に1店舗あるのかなというくらい店舗があるように思えます。毎日のようにそういう店舗の相談があります。いつも、「お金を捨てる気ならやってもいいけれど、もうける気ならすぐやめなさい」とお答えします。それほど、ほとんどが失敗しています。街というのは歩いてみると、すごくよくわかります。
 西麻布を中心に私は2~3時間歩くことがあります。知り合いの店も含め、何店かに入るんです。そうすると、50坪ぐらいで50~60人入らなければいけない店に、6時から7時ごろの間に1人もお客さんがいない店というのは結構たくさんあるのです。こういうのをみていると、本当に過剰になってしまったなと思います。そういう店を人が望んでいないのかなと片方では思います。
 地方へ行きますと、地方も全部だめなのかというと、そうでもないんです。1つ事例をお話ししますと、沼津にビュッフェ美術館というのがありまして、その周辺の30万坪ぐらいを地元の銀行さんが開発されているのですが、ここに5軒ほど彫刻やアートの美術館があり、レストランも4つあるんです。ここにあるレストランの1軒が同じ大きさで同じ名前で六本木ヒルズの中にもあるんです。驚いたことに沼津の方の売り上げは六本木ヒルズの倍あるのです。沼津は 2,000万円で、六本木ヒルズは 1,000万円という現象が起こるんです。だいたいは地元、沼津の人がおいでになります。非常に美しい町にでき上がっています。
ですから、すばらしい町、美しい町をつくれば人はやはり来るのです。もう1つは、もう消費する限界まで来ていますから、地方の中心市街地は、その地方のよさというものをもっと守って育てていかなければいけない。お金もないし、物も消費できないけれど、ここに住んでいてよかったという町を早くつくり出さないといけない。20年とか30年前には、中心市街地の商店の方も物を置いておけば売れて、収入があって、郊外の住宅街に住んだわけですが、そういうことはもうないという覚悟をしなくてはならない。徳島でも、家賃が坪2万円とかして、東京で1万円だったら東京の方がいいに決まっているじゃないかということが多いんです。
 それで、1つ、こういう公の席でお願いしたいなと思うのは、この前、徳島へ行って非常にびっくりしたことがあるのです。街路樹が全部小さいのです。なぜこの街路樹は2メートルぐらいしかないのかと、尋ねたところ、落ち葉が落ちるから切ったというのです。これだけ緑が必要とされているときになぜ切るのか耳を疑いましたが、現実なのです。
 私の家にも約10メートルぐらいの木が4本ぐらいありまして、近所から「葉っぱが落ちてくるじゃないか」と言われたので、「じゃあ、切りましょうか」というと、「切ってもらっても困るな」と。こういうことが現実にあると思うのです。
 あるとき、高知の日曜市に友人と行って、楽しんで帰ってきたら、駐車違反をしっかり張られていました。「他府県から来てるぞ。すぐ切符を切ろう」ということのようです。どうなってるの、この町はと。そういう意味で、自分たちのことだけを考えていた時代から、みんなで汗水たらして知恵を出して、そして質素に慎ましやかに生きていく。「生きてきてよかったのだ」と実感できる暮らし方に切りかえなければいけない時代に来ているのです。
 1割ぐらいの人は世界じゅうを飛び歩いて、多くのお金を得て、地位も得ればいいのだと思いますが、多くの日本人は質素・倹約に生きた方がいいんじゃないかなと私は思っています。
○上原議長  ほかにどうぞ。いろいろご議論があると思いますので。
○藻谷委員  法律の話をちょっと離れまして、今全国でふえているメガクラスのモールというのは将来性があるかということについて、お二人に専門家の立場からのご意見を伺いたいと思います。なぜそういうことをお聞きするかというと、「大きいものをつくれば人が来るという時代は終わった」ということをお二人ともおっしゃっているように、どうも聞こえてならないわけです。
 北山先生の作品をみても、全部が低層・路面型、そしてオープンモール型であり、かつ、僭越ながら私自身、先生がプロデュースされたとは知らずに非常にいいと思っていたものばかりです。徳島なんか、この間、夜景の写真を撮ってきて妻にちょっとみせたら、「このおしゃれな街はどこ?」と。日本とは思わなかったようで。夜だったこともありますけれど。そういうものを手がけてきた先生の目から見て、アメリカで普及した巨大箱型モールというのは、日本のような高度消費社会においても本当に残るのでしょうか。
 前回プレゼンさせていただいたときには、本当に恥ずかしいことに2002年の商業統計をまだちゃんと分析していなかったのですが、1999-2002年の変化を見ますとまさに店舗面積と販売額が逆相関です。正確にいえば、1997年以降日本では、小売店舗面積がふえればふえるほど小売販売額は落ちています。都市別にみても1999-2002年には、人口10万人以上の都市圏の3分の2で、小売店舗面積が増えているのに小売販売額は落ちているんですね。
 そういう数字をみるにつけても、規制どうのこうの以前の商売側の損得の問題として、店舗増設路線で商業者は本当にもうかるのかなというのを私は非常に危惧しているわけです。それは売る側の問題ですが、消費者側からみた場合に巨大な商業施設は魅力を持つものとして残り得るのかについて、ぜひお伺いしたいと思います。
 特に北山先生には、こういう消費者にイニシアティブが移って消費行動が非常に多様化しているときに、面積が巨大なショッピングセンターは「メディアとしての街」になり得るのかということをお聞きしたい。それから、秋元先生にも、面積が巨大なショッピングセンターはインターネット時代にも買い物としての場所として選ばれ続けるのかをお聞きしたいのですが、いかがでしょうか。
○上原議長  北山さんと秋元委員だけでいいですか。それとも、ショッピングセンターの代表にもお聞きしますか。よろしいですか。
 では、お二人に、まず、秋元委員からお願いします。
○秋元委員  私は、大きさではないと思います。大きさというのは、供給サイドからみると大規模とか面積のことをおっしゃっているのだと思いますが、皆さんもそうだと思いますけれど、私たち生活者側からすると、あそこに行くとあれがある、あそのあれをみたいとか、それは全体としての大きさではなく、そこに行って何があるか、何と出会えるかということだと思うのです。
 そういう意味では、小規模だから難しいということではなくて、例えばですが、今、銀座でアップルコンピュータが新しく店舗を立ち上げましたが、あそこは店舗ですけれど、売るというよりも、むしろアップルコンピュータに親しんでもらう空間ということなんですね。新しい店舗の存在理由としてはそういう空間があっていいと思うのです。「お買いになるのはどこでもいいですから、とにかくうちのコンピュータに触れてみてください」と。そして、2階、3階になるともっとスペシャリストに対応してくれるカウンターがあり、あるいはもっと上のフロアになると講習会などを開くセミナー会場があったりとか。そういったように、今までのような効率とか経済性だけで考えるのではなくて、もっともっといろいろなニーズを融合させたような新しい空間であれば、小さくても大きくても、人は集まってくるのではないかと思います。
○北山代表  大きな商業施設が残るかどうかというと、大きな商業施設同士で競争しているんですね。競争していて、さらに大きな商業施設ができるんです。ということは、1~2年は人がおいでになるのですが、また捨てられていくのだと思います。一番の問題は人が住んでいないことだと思います。中心市街地というのは、シャッター街になったりはしていますけれど、人は住んでいるんです。人が住んでいると、そこで何かが起こっているんです。例えば、歩いていて、30年前の友人と突然出会うということがあると思います。今、秋元さんがお話しになったように、IT化というのはどんどん進んでいます。10年ぐらい前はIT化がどんどん進むと紙は要らないのだといわれましたけれど、うちの会社なんか紙だらけです。怒るぞ、みたいになっているわけです。これは皆さんも同じだと思います。
 ですから、IT化されて非常に効率よくやらないとビジネスにならないものがびっくりするぐらいふえていますが、それが進めば進むほど、アナログ的な情報のとり方、サービスが必要になって、結局、人に会わないと情報なんてないわけです。パソコンで得られるような情報というのはみんながもっているものです。ですから、どうしても人に会わないといけない。そういう場に商業施設が――私は「楽しみ施設」といっていますが、そういう場にならないといけないなと。そうしないと、長持ちしないなと。
 さらに、郊外のように自動車でしか行けない場所ではなくて、公共交通が集中しているところがもっと見直されていくでしょう。これは自然の摂理でそうなっていくのだろうと思います。大きなショッピングセンターへ行きますと、目をつぶっていても歩けるんですね。つまずかないように年寄りにもよく考えられています。お子さんを連れた若い夫婦にもうまく乳母車が引けるようになっています。本当に効率よくできていて、合理的で清潔なんです。けれど、そこには人が住んでいません。9時か10時になったらまた暗い街になるわけです。これが衰退を早く招くのだろうなと思います。
 そういう意味で、「楽しみ施設」というのは、情報を交流したり、人が学んだり、いろいろな事件が起こって楽しんだり――事件が起こるということは、いろいろ催しがあるということなんです。私は、小さな催しでいいと思います。先ほども徳島のお話をしましたが、徳島は中心市街地に人が来ないと。じゃあ、ナイト屋台をやってみたらどうですか、ナイトバーゲンをやってみたらどうですかと提案しました。地元商店街のおかみさんが中心になって夜の9時から12時までナイト屋台やナイトバーゲンをされたんです。それで、2万 3,000人ぐらいおいでになるんです。何か事件が起こったら人が来るというので、今もまだ続けておられるんです。ですから、私は、1軒の小さな店からでも町はできるのだ、元気になるのだ、1人の人気者が町を元気にするのだと考えています。
○岩﨑委員  ショッピングセンターの話が出ましたので。今、お二方がお話しになったことは、これからの中心市街地の商店街の1つの方向性を示していると私は思います。今はそれとは全く逆の方向へ商店街は行っているものですから、もう少し心地よい楽しい空間といいますか、そういうソフトの話をされたと思います。非常に結構なことで、そういうことが商店街の1つの競争力だと思います。商店街に対する1つのエールとして承りました。
 それから、今、藻谷さんからお話がありましたSCの問題ですが、私自身は、いよいよ本格的なSC時代が来たなと思っています。先ほど省の資料に、新法以来、 2,400できているというお話がありましたが、このうち、ショッピングセンターといわれるものは約1割なんです。あとは専門大店みたいなものが多いわけです。ショッピングセンターについていいますと、特に最近、今年度で62ぐらい、ショッピングセンターといわれ、しかも法の適用を受けるものができているんです。かなり大型化していることは確かなのですが、一方で、例えばデパートがかなりショッピングセンターに接近されていて、ショッピングセンターの経営方式というものをもっと取り入れようと。
 中村さんがいらっしゃいますけれど、三越の新宿店がショッピングセンターになりましたし、阪急の数寄屋橋店がショッピングセンターになりましたね。それから、堺のプラウという大型店に阪急百貨店がキーテナントとして出店します。来年は三田の駅前の開発地に阪急がやはりキーテナントとして出店することになっておりますし。それから、もう1つ興味あるのは、梅田にコムサストアという大きいのができていますね。あれはショッピングセンター形式の経営を取り入れているわけです。あれ自体はなかなか厳しいだろうと思いますが、1階から9階までを突き通したコムサストアの中に他の専門店をコムサが入れるわけですね。そして、全体の経営を効率化しようと。
 そういう方向で、全体としては、ショッピングセンターという経営方式は去年からことしにかけてかなり拡大し、深度化していると私はみていまして、こういう形式の大型店は決して減らないと思っております。
 それから、きょう、いろいろなお話の中に社会的責任という問題が出てきて、受け取り方によっては非常に難しいお話だと思いますが、これはショッピングセンターに限りませんが、新しい大型店が既存の地域に新しく参入するというときには、その地域との共生を考えるということは非常に大事なことなので、それが社会的責任といえるかどうかはわかりませんが、少なくとも企業の自立原理だと私は思いますので、そういうことは当然みずからの規制としてもっている必要があるのではないかと思います。
○上原議長  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
○篠原委員  先ほど話題になりました徳島のボードウォークが北山先生の作品とは知りませんでしたが、私は、この8年間、毎年、年に2回はこのボードウォークを歩いております。つい3週間前も土曜日と日曜日に歩いてまいりましたけれど、現在はほとんど人は歩いていません。何かイベントをやらないと、ここは人が集まりません。ここは国が補助金を出し、地方自治体も出し、商店街も高度化資金を借り入れて借金を抱えてつくったはずでございます。
 それが、現実にはその後郊外に大規模店舗ができ、事実上、そちらの方へお客が流れ、この裏側にあります東新町、銀座、籠屋町でも、土曜日・日曜日でもほとんど人が歩いていないという状況です。
○北山代表  これは東新町商店街から依頼されたのです。東新町商店街の中でサインを統一したり歩道を統一したりといったことをするのではなくて、たまたまそばの川沿いに駐車場があったので、ここを散歩道にしたのです。
○篠原委員  おっしゃるとおりです。それで、私どもはずっと経年的にみていまして、こういう商店街の努力が結局無駄になっているというか、成果が上がっていないということなんです。
○北山代表  それで、私がここで1つ世の中に提案したかったことは、日本では戦後、海とか川とかという自然の恵みを捨ててきた。船の交通から車の交通が主になったからなんですね。それで、ここも捨てられていたわけです。川側は、東京もそうですけれど、全部捨てられているんですが、これは日常の暮らしの中でものすごくいい資産なんです。パリのセーヌ川の高速道路でも、3キロほどを砂浜にして、パリの中で浜辺があったらどうかという実験をしているぐらいなんです。そういう意味で、海とか川とか日本の四季とかというものを見直したいというのが1つなんです。
○藻谷委員  今の徳島の県で一言コメントをさせていただきたいと思います。ボードウォークは、まったく別の根深い問題があってこれまで思うように活用することができませんでしたが、ご存知の通り最近その問題が解決されましたので、今後は状況は大きく変わることが期待できます。もう1つは、私もボードウォーク周辺を定点観察しているのですが、ボードウォークとアーケード街の間の裏通りにおもしろい出店が年々少しずつですが増えています。商店街内に百貨店がないにもかかわらず、ファッション系の新規出店が少しずつでもコンスタントに続いているという意味では、徳島のボードウォーク周辺は地方都市としてはかなり立派な活性化事例だと私は思っているのですが、いかがでしょう。
○上原議長  どうもありがとうございました。時間も迫ってまいりましたので、きょうの議論を次回以降の議論の基盤にしたいと思います。



その他



 それでは、事務局の方から今後の予定をお願いしたいと思います。
○河津流通産業課長  今後の予定でございますが、資料7をごらんいただきたいと思います。一番下でございますけれど、次回は2月23日、10時から12時まで、この同じ場所でございますが、予定をさせていただいております。
 パブリックコメントにかけます指針につきまして、パブコメを踏まえて、最終的にこの合同会議として答申をいただく案についてご議論をいただければと思っておりますのが1点でございます。
 もう1点は、本日のご議論も踏まえまして、これまでいろいろ関係者の皆様方からお話を伺ってまいりましたので、それにつきまして、いったん論点整理をさせていただいてご議論をいただき、その後でまたいろいろお話を伺ったり議論を深めていくということにつなげていきたいと今の時点では考えております。
○寺田委員  スケジュールの件で、指針の方向性が固まったということなので、ぜひできるだけ早く三法の全体的な見直しの話を本格化させていただきたいと思いますので、それに向けた今後のスケジュールもできるだけ早くお示しいただきたいと思います。
 私ども商工会の方でも、先だって、ヨーロッパのドイツとイギリスの海外調査を実施しまして、今とりまとめておりますが、これは審議の参考にしていただければということで提示したいと思いますけれど、この審議会としても、できるだけそういう生の実態調査を実現することなども視野に入れていただきたいと思います。これは希望として述べさせていただきました。
○上原議長  わかりました。
 それでは、皆さん、本日はありがとうございました。これで閉会したいと思います。



閉会


 

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最終更新日:2005.01.27
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