経済産業省
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審議会・研究会

産業構造審議会流通部会
流通・物流システム小委員会(第3回) 議事要旨

日時:平成17年1月25日(火) 15:00~17:00

場所:経済産業省別館5階 526共用会議室

出席者:
縣委員、石井委員、川委員、木下委員、苦瀬委員、國領委員、小竹委員、齋藤委員、佐竹委員、玉生委員、中田委員、長谷川委員、眞鍋委員、宮下委員長、湯浅委員

検討内容:
1国際競争力のある物流システムの構築
2荷主企業と物流事業者の戦略的連携 等

配布資料:
     議事次第
 資料1 第2回流通・物流システム小委員会 議事要旨
 資料2 検討課題
 資料3 グローバルロジスティクスの推進課題と解決方策
 資料4 物流の高度化・効率化と物流共同化・連携について
 資料5 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案(仮称)について
 資料6 今後の議論の進め方

議事概要:

(1) 石井委員から、国際競争力のある物流システムの構築について資料3に基づきプレゼンテーションがあった。それに対して、委員より以下の意見があった。

○ 資料3p10の①のような取り組みは既にやっている。日本から釜山経由で米国へ、日本から高雄経由でヨーロッパへ輸出するなど。企業はコストを第一に考えるので、自ずと出荷地から近い港を模索する。地方港を活用したいが母船が寄港しないことが問題。スーパー中枢港湾への重点化といった取り組みと、地方港活性化のバランスに興味がある。

○ 資料3-2p7で、日本の船社が3社も入っているのは注目すべきところ。おそらく自動車産業があるためだと思う。

○ 資料3p10の②で中国からの輸入に2週間のリードタイムとあるが、実際はこれよりも短いのでは。コンテナ単位であれば日本到着後3日で納品可能。混載でデバンニングが必要だと、3、4日プラスされる。

○ 物流事業者からみると、国際物流を手がけるとき、海上輸送部分のコストは2割しかなく、大部分は国内コスト。輸出業務では自国を出てしまえばオペレーションなどは無関係になる。貨物トレースは自社なりの競争力として仕組みを構築している。

○ 輸送コストと物流コストは区別すべき。国別比較する場合は同じノードで比較が必要。物流コスト、輸送コスト、流通コストの区分を明確にする必要がある。海上と陸上の輸送コストを比較すればどの国でも陸の方が高い。荷物が動いていないのにコストが高いノードに問題がある。

○ 物流業界は政府がコントロールすべき部分と業界任せの競争をどこで分けるかが難しい。

○ 情報について、経営情報、管理情報、作業情報の3層に分けてとらえた時、作業情報の部分は一気通貫の情報共有が必要なため標準化が必要である。

○ 輸送機具の標準化はどうするのか?日本が標準とするT11型(1100mm×1100mm)パレットは、韓国でも標準になっていて中国では現在議論されているところだが、国際標準となるのかどうか。あるいはアジア標準で問題がないのか。議論が必要な問題である。

○ 資料3p8について、関係者が多岐にわたることによる非効率は国内のコンテナ引き取り部分に現れている。なぜ埠頭のコンテナ引き取りで渋滞が起きるか。関係者全員で協力しないと進まない。調整の場が必要である。

○ 小売業は今まで国際業務は商社任せにしてきたが、最近ようやく目を配るようになった。当初、輸入品を1ヶ所のセンターに集めて全国各地のセンターに輸送しようと考えたが陸送が高価なため、直接中国の生産拠点から各地センターに輸送することを考えている。これで5億円/年の削減になる見込み。これに伴って物流情報を得るため、中国のASPサービスを受けようとしたところ、XML形式だった。日本では対応できない企業がある。情報インフラのデファクト化はどんどん進んでいるが、日本側は、気づいていない。このままでは取り残されるおそれがある。


(2) 中田委員から、荷主企業と物流事業者の連携について、資料4に基づきプレゼンテーションがあった。それに対して、委員から以下の意見があった。

○ 共同物流はコスト削減が最も期待されるところ。物流というのは企業の創業時代から行われており、荷主にとってその頃からのつきあいのある物流企業を切るのは大変困難。共同物流はサービスレベルが一定で初めて成り立つ世界。力のある着荷主によってサービスレベルが明確に定められている必要がある。小売主導のカテゴリ別一括納入は小売のTC(トランスファーセンター)を使った共同化である。かなりのリーダーシップが必要。

○ 資料4p9について、欧米では小売店舗に色々な問屋が個別に納めているケースは少ない。一括で卸す卸先がベースとなっている。日本では業種別など様々な問屋が一つの小売店に納品している。ボランタリーチェーンストアはそのオペレーションを運営出来ない小売のために一括物流をやっている。東北3県物流を盛岡のセンターに集約してやっているが、届け先は100店舗程度しかないのに関東の1000店舗配送とコストは余り変わらない。大変効率的。

○ 共同化は話だけ聞くと良いことだが、着目点を明確にしておかないと進まない。当社では小売主導でカテゴリ別共同化を納入業者にお願いしている。具体的には、1店舗あたり3-5社の自社トラックが使われていたパンの配送を共同化してもらい、一括納入にした。お願いした物流事業者は、現在では当社以外の小売の一括物流も請け負っている。また、TCの共同化も実施している。現在考えているのは物流機器の共同利用。

○ 共同化は昔から言われていること。出来てない部分がある原因はなにか?これ以上推進するには時代に合った切り口が必要。例えば環境といったような視点で、3PL専業者のような業務遂行の上手い業者に、共同化を意識せず自然に進む形に乗せていくのがよい。

○ 共同化を実行する上で、物流センターの廃止は必要。既存アセットをどうするかは現実的な問題として在る。

○ 共同化が進まない要因に商慣行がある。物流コスト負担が卸価格に含まれてしまっている。物流コストが明示されれば効率化に向けて様々な工夫がされるはず。

○ 共同化にも光と影があり、例えば中小零細メーカーが立地が近いから小売にすぐ納品出来ていたのを一括してセンター納入のみとすることで成り立たなくなる恐れもある。

○ アパレル業界では、グループ内の共同化は数年前から取り組み、物流費は低減している。しかし業界の同業他社同士では、アパレル業界は情報が重要なため、実現しなかった。誰かが音頭取ってやっていくことは環境の視点からも必要だと考えている。


(3) 浜辺流通・物流政策室長から、流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案(仮称)について資料5に基づき説明があった。それに対して委員から次のような意見があった。

○ 小売と物流センター間の共配については強い指導力のあるプレーヤーもおり、インセンティブも感じるが、メーカーと物流センター間ではあまりインセンティブが感じられない。取引慣行やコスト負担がポイントとなる気がするが、その辺りの旗振りはどこがするのか。実態に合わせたものにすることが重要。

○ 都市交通の見地から、流通からみれば物流センターが減るのは良いことだが都市工学的に見た場合どうか。地域を中心に見るのか、全体でみるのかでトレードオフの関係がある。空間的にうまくいっているのかどうか。

○ 市街化調整区域に、様々な規制緩和により物流拠点もかなり設置出来るようになった。その結果、物流拠点がバラ立ちとなり、まとまらなくなってしまった。規制緩和の逆が必要。もし環境問題を重点とするなら、規制とはいわなくてもルールを作って物流拠点を一ヶ所にまとめていく方向へ進めるべき。法律の条件設定が重要になる。

○ (事務局より)市街化調整区域はどこでも立地できるというのではなく、空港、港湾、高速道路IC等の社会資本の近辺という条件をかけている。それが物流効率化に結びつくと考えている。指針でも十分配慮しておく。

○ 今までの流市法(流通業務市街地の整備に関する法律)で最も弱かったのは、指定地区に入らなくても近くでも立地できるというところだったため、物流センターの立地がまとまらなかった。新法では考慮して欲しい。


(4)浜辺流通・物流政策室長より、今後の議論の進め方について、資料6に基づき次回3月には中間取りまとめ案を提示する旨説明があった。



【問い合わせ先】
 商務情報政策局流通政策課 鎌形
 TEL:03-3501-0092
 FAX:03-3501-7108
 

 

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最終更新日:2005.02.01
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