経済産業省
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審議会・研究会

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会
製品3Rシステム高度化ワーキング・グループ(第1回) 議事要旨

日時:平成17年1月25日(火) 10:00~12:00

場所:経済産業省 本館17階 第1共用会議室

議題:
(1)製品3Rシステム高度化ワーキング・グループの検討事項について
(2)製品3Rシステム高度化にかかる課題について


議事内容(委員による主な質問、意見)
 

  • 現在、家電四品目について毎年1千万台が回収され、金属や再生プラスチックなどの再生材が安定的に何万トンも利用できるようになってきている。再生材の利用を進めるためには、こうした製品の回収・リサイクルの流れが出来ていることが前提であり、本ワーキング・グループで設計面での環境配慮促進について議論できることは喜ばしいことである。

  • 本ワーキング・グループは資源の有効利用が主要な検討課題だが、エネルギー消費も重要な問題である。

  • メーカーは、自らが環境配慮に努力していることを情報開示していきたいと考えているが、環境配慮の取組みがマーケットの中で評価される仕組みや社会環境作りを進めて頂きたい。そのためには、グリーン購入等の一層の促進が重要であると考えられる。

  • 国際整合性の確保が重要である。製品がワールドワイドに流通する中で、制度の整合性を確保できるように、システムが機動的に動けるように配慮すべきである。国際的な取組みへのアプローチを強めて頂きたい。
     

  • リサイクルを進めていく上で、プラスチックのリサイクルが課題になると思われる。プラスチックのリデュースを進めることとリサイクルを進めることは、相反する一面を持つ。リデュースを進めるためにプラスチックの強度を上げるとリサイクルを阻害する。環境全体のバランスを考えて仕組みを構築する必要がある。
     

  • 海外で環境配慮されずに製造された製品が日本国内で安く販売される事例があり、対応が必要であると考える。
     

  • 各メーカーの設計者は自社のリサイクルプラントを訪れて調査を行い、次の設計に生かしている。

  • そういったノウハウの蓄積はあるものの、各社独自の取組みであることから、リサイクル材料や再生資源利用率等の指標などの定義を共通化することが求められる。また、消費者への情報提供に関して表示の共通化が求められる。更に、こういった取組みが日本の国際競争力強化や社会的コスト最小化につながる定義の共通化も必要である。
     

  • 消費者側が共通のわかりやすい表示を求めるようになってきている。

  • 消費者の権利の確立が叫ばれている中で、消費者側に対する配慮を十分審議して頂きたい。

  • 不法投棄や海外への輸出など、色々な面での配慮が必要ではないか。

  • 拡大生産者責任についても考慮して頂きたい。
     

  • 表示は重要であり、情報の提供方法や提供する情報の内容などを議論していただきたい。ただし、消費者に対する表示とリサイクラーに対する表示では、その方法や内容は異なる。また、製品によっても表示可能なスペースが変わってくると思われる。その辺を考慮する必要がある。

  • ライフサイクル全体を見た場合、再生材の利用とエネルギー消費量の削減が相反する場合もある。その辺を統合するような議論ができればよいと思われる。
     

  • 今後の重点検討事項のうち、製品の環境配慮情報の活用について特に注力して欲しい。

  • 東京都と周辺自治体では家電製品の省エネ格付けに取り組んでいる。店頭でソフトに型式を入力するとトップランナー方式に基づいて自動的に「AAA」や「A」などの格付けを知ることができる。このような取組みをさらに拡大して、有害物質や再生材の利用、リサイクル可能性なども含めて格付けする方法が採用できれば、消費者も製品を評価できるようになり、生産者にとってもインセンティブになるのではないか。消費者が簡単に製品を評価できるような仕組みを構築して頂きたい。

  • 情報を上流にフィードバックできるような仕組みの構築が重要である。
     

  • 消費者が商品を選択する際の情報を入手する経路は製品によって様々である。環境ラベル以外にも、環境報告書やCM、ウェブサイトなど様々なものがある。消費者は関心の度合いによって情報の選択をしているのが現状である。現在、企業は情報提供に関する努力をしているが、消費者は満足しておらず、満足するような情報提供のあり方が求められる。

  • ユニバーサルデザインの工夫などは、自分の手にとって判断できるが、鉛の含有量などは製品に触れても消費者にはわからない。消費者はメーカーの情報を信頼せざるを得ない。第三者が製品情報をチェックできるようなシステムを検討するべきである。エコマークやエコリーフをつけた製品もあるが、多種多様な種類の製品のうちのまだ一部の製品にしか採用されていない。

  • EuP指令案に、実施対策案の策定にあたっては、ステークホルダーと適切な対話をすることが盛り込まれている点は評価できる。

  • メーカーが公表している電力消費量と、実際にその製品を使った場合の電力消費量とが異なる場合がある。JISで定められている電力消費量の測定方法が、消費者の製品使用実態とかけはなれているのではないか。生活者の実態に近い数字を公表してほしい。
     

  • 日本では3R技術が進んでいるが、製品が世界中に輸出される中で、日本のモラル(3Rの取組み)の水準を前提として考えてはいけない。日本の製品がアフリカで利用された場合にその製品の資源を活用できないといったことが起こりえる。(本ワーキング・グループの検討にあたっては、)グローバルな視点が重要である。

  • RoHS指令については、問題があるといって取り組まないよりは、取り組んだ方が良い。

  • EUは、持続可能な社会に向けて、鉛を利用しないという高い目標を掲げているが、理想と現実のギャップがあることは認識している。ステークホルダー間で議論しつつ、持続可能な社会を目指している。

  • リデュースの高度化を一層考える必要がある。例えば、スウェーデンではラジエーターを必要としない家の開発が進められており、洗濯機の販売ではなく洗濯サービスを提供するなどの取組みが行われている。日本でも照明器具ではなく照明の機能を提供するサービスが行われている。大量生産・大量消費が不可能になることを考えると、こういったリデュースの取組みが重要である。

  • ステークホルダーとの対話が今後一層必要になると思われる。

  • タイプIの環境ラベルをもっと活用すべきである。日本ではタイプIの環境ラベルが少ない。国際整合性の話があったが、スウェーデンのTCO(ディスプレイに関する環境ラベル)やノルディックスワンなど信頼性が高い第三者機関により運用されている海外のタイプI環境ラベルを利用すればよいのではないか。
     

  • EUや中国で製品リサイクルや有害物質の使用規制が進んでいるが、リサイクルの取組みやRoHS指令への対応は日本のメーカーが最も進んでいる。他国の制度と整合が取れた仕組みを確立して、日本のメーカーの努力が国際的に認められるようになって欲しい。

  • 環境、安全、品質のバランスは難しい。環境を優先して基板を鉛フリーにしたが、2~3年後になってショートを起こす製品が増えたという事例もある。また、海外において、難燃剤フリーのプラスチックを用いたことで、テレビの火災事故が増えたといった事例もある。

  • ヨーロッパは環境を、アメリカは安全を、日本は品質を重視する傾向がある。鉛をどこに使っているなどの情報をきちんと表示して、消費者に選択してもらうのが良いのではないか。有害だから禁止というのではなく、有害物質を含んでいることを表示して選択してもらう方が良い。

  • 例えば、蛍光灯における水銀の使用を削減すると、蛍光灯の寿命が短くなりリデュースに反する。また、蛍光灯ではなく白熱灯を利用すると、消費電力量が多くなる。環境の観点だけ見ても、バランスを取ることが難しい。
     

  • 正しい情報を表示・開示することと、その情報を市場に普及させることは、別のメカニズムである。最終的には両者を達成する必要があるが、検討にあたり、これらが別のメカニズムであることは念頭に置いておくべきである。

  • 消費者に選択してもらうためには、消費者にとって製品情報が自分の生活と密着している必要がある。その意味で、マスメディアと流通の果たす役割は重要である。消費者は、マスメディアに取り上げられないと、その問題は重要でないと感じる傾向にある。また、消費者の商品選択の要素の80~90%は店頭での情報提供のあり方で決まってくる。流通におけるコミュニケーションが重要であり、そこまで含めて議論していく必要がある。
     

  • 農産物検疫が貿易上の争議を引き起こしたように、今回のような環境規制が非関税障壁として問題になる可能性もある。

  • エアコン等のトップランナー方式は、消費者が省エネにより電気代が安くなるといった情報を入手できるが、リサイクルでも同じような方法を盛り込めるのか。選択肢を狭めるのではなく、消費者が選択することで3R配慮された製品が選択されるような形が理想である。

  • 日本は島国だからこそリサイクルシステムを構築できた面もある。地理的な制約なども考慮する必要がある。
     

  • 家電製品については、リサイクル法施行後、リサイクル設計をすることが、リサイクル性や解体性向上につながっている。こういったライフサイクル全体の流れを作ることが鍵になる。メーカーがライフサイクルを把握し管理していない場合、製品アセスメントガイドラインを作成しても形式的にチェックするだけのものになり意味が無い。ライフサイクル全体を把握するために、サプライチェーンにおける環境配慮情報を上手く活用して欲しい。

  • 3Rに係る環境配慮情報を提供したとして、消費者はその製品を購入してくれるのか。消費者が3R配慮製品を選択することを促進する方策が必要である。

  • マテリアルリサイクルが自己目的化されてしまうのは問題である。環境問題に関するバランスを考慮し、将来的に多様な手段をとれるようにしておくべき。
     

  • 脱物質化の考え方、すなわち、廃棄がなくなるように物を限りなく再利用することが重要である。ものづくりからサービス化ということで、PSS(プロダクトサービスシステム)に移行することも考えられる。

  • 正確で信頼できる情報を伝えることが必要である。情報が提供された上で消費者は選択するが、消費者が情報を基に容易に選択できる方法を考えて欲しい。

  • ステークホルダーの権利の一つとして、消費者の意見を聞いて欲しい。1962年に提示されたJFKの4つの権利(知る権利、選ぶ権利、安全を求める権利、意見が反映される権利)を担保する形で環境ブランドの構築に取り組んで頂きたい。

  • ICタグを使えば、生産者が3Rに関してどのような情報を活用し、消費者はマーケットにおける環境意思決定にどのような情報を利用するのかを示せるのではないか。

  • 消費者の8割が環境に関心を持っていても、環境配慮製品を購入する消費者は5%といった結果が得られている。十分考えた上で店舗に行く消費者が少ないことを考えると、情報量の多いメディアを使いつつ、消費者が店頭で十分判断できるような情報提供のあり方を考えることが重要である。また、環境教育を行って次の消費者を育てることも重要である。

  • 3Rの国際標準化を早急に進めることが重要である。グリーン購入を進めるための共通の目安が必要である。日本の責任としてより一層早く国際標準化に取り組んで欲しい。
     

  • 大企業は今後の重点課題に掲げたような問題に対応できると思うが、中小企業はどうか。中小企業に対する配慮が必要である。
     

  • 化学物質管理は上流部分での管理が中心であった。上流から下流を含めたライフサイクル全体での管理が重要であり、そのためにどのように情報を集めるかが課題である。

  • 鉛を含まないということが環境にやさしいという考え方が主流になっているが、使用量削減等、地道なリスク削減努力を評価することも重要ではないか。
     

  • 安全、環境、品質のバランスは重要であるが、バランスを考える上でバックキャスティングが必要になる。EUの場合は、重金属の利用を削減するといった最終目標を設定している。蛍光灯の問題についても、水銀を含まないということを最終目標として、まずは水銀含有量が少ない蛍光灯を製造しているメーカーを選び、次に水銀を利用しない技術を開発してもらうといった、ステップ・バイ・ステップで進めることが重要である。

  • 日本ではNGOの力が弱い。NGOは、努力している企業を一層応援する役割を持っているが、日本のNGOはその役割を果たせていない。

  • サステナブルマーケティングということで、企業が消費者を教育することが重要である。なぜ環境にやさしい商品なのか、その理由を企業は示すべきである。店頭教育やメディアを通じて教育することが必要である。
     

  • 日本は鉛フリーはんだの技術をいち早く開発したが、その結果2~3年経って、すずがショートを起こしやすいことや亜鉛がクラックを起こしやすいなど、鉛フリーはんだでいろいろな問題が発生することがわかってきた。

  • 有害物質を使ってはいけないということでなく、どういう目的で使っているか示すことが重要である。

  • 日本では、回収・リサイクルの仕組みがあり、他国と比べて暴露しにくいシステムがすでに存在している。その前提で考えていくことが重要である。
     


以上

 

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最終更新日:2005.02.09
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