経済産業省
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独立行政法人評価委員会産業技術総合研究所部会(第5回) 議事要旨

日時:平成16年5月26日(水)9:00~12:30
場所:経済産業省 別館9階 第944会議室

出席者

木村部会長、浅井委員、岡田委員、高橋委員、橋本委員、藤嶋委員、山野井委員
[欠席] 安西委員、黒川委員、塩田委員、松重委員

議題

(1)平成15年度評価と予備的中期目標期間評価の進め方について
(2)平成15年度評価及び予備的中期目標期間評価について
(3)その他

議事概要(委員からの主な意見等)

議題(1)平成15年度評価と予備的中期目標期間評価の進め方について

事務局から資料に基づき説明。委員からの意見は特段なかった。

議題(2)平成15年度評価及び予備的中期目標期間評価について

産総研からの資料に基づく説明のあと質疑応答があり、主な意見等は以下のとおり。

・産総研認定ベンチャーとそれ以外では何が違うのか。産総研認定ベンチャーの定義は何か。

→認定ベンチャーの定義は、産総研で生まれたシーズ、あるいは外部のシーズと組み合わせた共同研究の成果をベースにして、産総研が組織としてバックアップした結果生まれてきたベンチャーという意味である。この認定を受けると、例えば、その後の研究を展開していくときのメリット、あるいは、そこで生まれた特許の実施料に関する減免措置等の支援が得られるということになっている。

・今年の4月1日で研究ユニットをかなり改編したが、どのような評価、あるいはどのよ

うな経緯で廃止等が行われたのか。

→分野別によってさまざまな理由があるが、基本的には産総研が現在の産業の状況の中で、産業振興のために有効な技術情報を提供できるかどうかという視点がある。例えば研究としては継続させるべきではあるが、そのアウトプットが何年後に出るかということが見通せないものについては、例えばセンターは廃止し、部門の中の一研究グループとして置くなど、いわば時間の状況においてさまざまな改編が行われたという例が1つある。もう1つは、産総研としてもはやその機能は必要ないという判断。例えば外部に産業として非常に大きなものができた場合には廃止というようなのもある。

・国立大学が独法化し、かなり産業寄りになってきているような感じがしているが、産総研との違いをどのように考えているのか。

→産学連携ということは非常に強く言われており、国立大学法人化に伴って産学共同センターを各大学がつくるなど連携は盛んになると思うが、大学の組織は基本的に教育によってつくられているということが産総研との大きな違いである。研究というものが教育システムの中で行われているということである。現在社会において新しい問題が起こってきて、伝統的な学問分野とは全く違うような問題が起こってきた場合には、組織論的には大学は研究の単位が小さく非常に難しいということがある。

研究を組織的に行うという意味では、産総研は非常に大きな組織単位という特徴をもっており、産業のさまざまな要望にこたえられるといった機能をもっている。

・産総研はこういう将来夢のある、あるいは現在夢のあることに取り組んでいるんだということについてのPRを、一般の国民の皆さんが期待できるような形で考えてもらいたいと思う。

・研究テーマの選定について、新しい産業の創出に向けた幅広いスペクトルでの研究の実施とか、行政ニーズあるいは将来の行政ニーズを予見した研究を実施するなど、方向性は大変いろんな形で示そうという努力をしていて、研究者側もいろいろな提案をしてテーマが出てきているのだろうと思うが、全体を見て、果たして重要なテーマが欠けていないか、責任を果たすために十分な迫力ある取り組みになっているかどうかなど、そういうことを考えた上でテーマの改廃等を考え、もっと高度のバリューに基づいたテーマの取捨選択というものもあるのではないかと考えている。

・評価というのは、その仕事がどれくらい世の中に対してインパクトがあったか、どれくらい国の施策として効果があったのかということを考えて、それは個々の研究費の使い方であったり、プロジェクトの成果であったりするのだと思うが、結局はやられてきたことの政策の評価に今までやってきたことを反映するというようなフィードバックプロセスの一環だというふうに考えないといけない。いい研究で、評価が良ければさらに支援してもらえるといったように、パーセプションを研究者の方にもってもらわないといけない。結局は政策評価、政策への意見反映、これが評価の大きなポイントなのだろうと思う。

・効率化の1%という数字で心配なのは、その数字にこだわるために、研究所として縮小均衡型の発想がそれぞれ職員の1人1人の中に全部できてしまうのではないかということ。節約することはいいことだが、少なくとも縮小均衡的に全体の雰囲気がならないようにコントロールが必要ではないかということだけは強く感じる。

・英国の大学は、一時期非常にじり貧になったが、トニー・ブレアの時代になって、授業料を取るということもあって大きな予算を大学に配分するということを決め、非常に元気が出ている。やはりそういう雰囲気をつくらないといけない。逆に右肩下がりになっていってしまうと、この独立行政法人のシステムというのは大きな害悪を流すのではないかと思っている。

・効率化に絡んでアウトソーシングは重要だと思うが、アウトソーシングの原則的な考え方があれば教えてほしい。

→基本的には、人員の削減を初めとする業務の効率化ということ。コスト的にも比較を行い、明らかにコスト的に有利だということの分析に基づいて進めている。

・環境安全、これも非常に重要な問題。事故の共有化というのはどうしているのか。全職員への周知システムはどうなっているかということ。周知徹底して再発をいかに防ぐかということがポイントだと思う。

→事故件数その他はそれぞれ折々に、特に大きな事故についてはホームページで流すということをしており、必要な場合は、環境安全管理部長の名前で直接ユニット長へ勧告を出す。これは事故を起こしたユニットだけではなく、全ユニット長に周知徹底させるということをしている。安全管理については、非常に大きなリスクマネジメントの一環をなすものとして、幹部会でも大きな問題として取り上げて、その議論はいろいろ行っているところである。

・ポスドクが643名ということで、1万人計画のうちの16分の1を吸収しているわけだが、ポスドクを受け入れた場合、産総研の研究が進むという側面をぜひ組織としては考えるべきで、その場合、研究ファンドは産総研がもつのかどうか。それから再就職ができるのかどうかということ。

→ポスドクの制度にはいくつかあって非常に充実してきた。研究現場から言うと極めて役に立っており、常勤研究員だけではなかなか組織的研究はできないので、このようなポスドクあるいは博士研究員を受け入れたり種々の学生を受け入れたりというのは、非常に大きな戦力になっている。また、こういう方を次にどういうところに送り出しているかというところだが、大学から産総研に来る、産総研から大学に行くというのはかなり増えてきていて、日本の研究者のマーケットというのは多分流動化していかなければならないだろうと思っている。これは産総研だけの責任ではないが、そういう方向にもっていかなければいけないだろうと思っている。

・業務推進部門に関する中で、健康管理、メンタルヘルスの問題であるが、これは最近企業においても非常に大事なポイントになってきている。そういう事例が増えているということ。大学でも、特に大学院の方にメンタルヘルスという問題がかなり大きな問題としてあるというふうに聞いているが、産総研の場合はどうか。

→恐らく民間企業の状況と全く同じではないかと思っている。きちんと統計がとりにくいが最近増えているという認識をもっている。これについては、ヘルスケアの研修ということだけではなく、職場の中でいかにケアをしていくかということについて大変頭を悩ましているところであるが、体制的にも、精神科医にお願いしていろいろなことを実施しており、今後拡充をしたいというふうに考えている。やはり組織全体のミッションとしても重要なことだというふうに十分認識しており、そのような考えで取り組んでいきたいと思っている。

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