経済産業省
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審議会・研究会

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会
容器包装リサイクルワーキンググループ(第15回) 議事要旨

  1. 日時:平成17年2月28日10:00~12:00
     

  2. 場所:経済産業省 本館17階 第1~3共用会議室
     

  3. 議題:
    (1)容器包装リサイクル制度の評価について
    (2)容器包装リサイクル制度見直しの基本的考え方
    (3)排出抑制及び再使用
     

  4. 議事内容(委員による主な質問、意見)

    (井内リサイクル推進課長の説明(資料3、4および参考資料集)に対する質問、意見)

    ・ 環境負荷を総合的に判断するうえで、本WGでの論点に化学物質管理、地球温暖化の観点が盛り込まれ始めたことは良い傾向である。
    ・ 飲料容器の生産量に対する温暖化ガスの発生量を概算してみたところ、リユースびんの温暖化ガス発生量はワンウェイびんのそれよりも大幅に少なく、大量生産・大量消費社会が温暖化対策を考えた時に非常に良くない社会であることが分かった。事務局の方でも、排出原単位だけでなく、飲料容器製造量に対するCO2、NOx、SOx、エネルギー消費量を計算してみて欲しい。
    ・ 資料4の13ページ「容器包装のライフサイクルの各段階における環境・資源に関する課題」について、製造・流通段階が「原料」から始まっているが、その前段階である「資源採取」の環境負荷も考慮すべきではないか。
    ・ 同資料について、消費者の課題として「使い捨て習慣の定着」、「環境に対する意識の低迷」と書かれているが、以前と比べると消費者の環境に対する意識はかなり高くなってきているので、この点も配慮した表現に変えて欲しい。
    ・ 資料4の11ページに、容器包装リサイクル制度の見直しに関する関係者ヒアリングのコメントとして「より効率性の高いシステムを目指すべきである」との記述があるが、現状の廃棄物の収集は、廃掃法に準拠し市町村単位で行われているため、一部では非効率な収集にならざるを得ないケースも見られる。今後は、広域処理が可能な地域などを単位として、効率的な収集体制を作ればどうか。
    ・ 容器包装リサイクル制度のおかげで最終処分場の制約に関する問題が大きく取り上げられるようになったが、最終処分場の残余容量の増加については、容器包装リサイクル制度による効果のほかに、焼却処理施設等での技術の向上も寄与していると考えられる。これらの技術的革新が最終処分場残余容量の増加に及ぼした影響(寄与率)に関する資料を追加して欲しい。
    ・ 環境に対する市民の意識は高まっており、また資源の分別排出など身近に参加できる機会が多くなっているが、なかなか行動にうつせないでいるのは、その効果が実感できないからではないか。小さなことでもやれば確かに変わるのだという成功例を、積極的にPRすることが大きな課題となっている。
    ・ 消費者にとっては、企業や行政等の他の主体が何をやっているのか、消費者がどう関わればよいのか分かりにくい。資料の中に、各主体の関わりとそれぞれの関係性を盛り込んでいくべき。
    ・ 資料4の27ページに「容リ法に求められる内容は、分別収集とリサイクルによる最終処分場の減量だけでなく、リユース、リデュースの推進により、環境負荷の小さな省資源型社会の構築へと重心が移りつつある」とあるが、この「重心が移ってきた」ことが容器包装リサイクル法の10年間の成果であり、高く評価できる。
    ・ 容器包装リサイクル制度の改革にあたって、改めて持続可能な社会の具体的イメージを関係主体間で共有する必要がある。法の改革によって目指す社会の将来像が明らかになれば、達成すべき目標も明確になるのではないか。
    ・ 消費者に取組みの効果を実感してもらうべきとの意見に賛成である。日本人の生真面目な性質が、環境負荷低減に良い影響を及ぼしていることを実感できるよう、積極的なPRを行うべきである。
    ・ 資料4、29ページに示されている「基本的考え方」のうち「効果の最大化・コスト最小化」はより高い位置付けとすべきではないか。企業の投資に対するインセンティブの明確化、経常コストの低減が、政策浸透性を高めるのに不可欠だと考える。
    ・ 基本的考え方のひとつに「従来の枠組みを超えた主体間の連携を促す」とあるが、これについて、行政側ではどのような連携をイメージしているのか。現在京都で循環のモデル作りに取り組んでいるが、学校教育をはじめ、異なる機関の連携の重要性を強く実感している。
    ・ 自治体の最終処分場逼迫という問題を救済するというのが容リ法の目的の一つであったが、現状では、最終処分量が減り処分場の残余年数も増えているというプラスの効果があった一方、これまでの合同ヒアリングでは、リサイクルに係る自治体の費用負担が大きく、いわゆるリサイクル貧乏になっているとの意見もあった。こうしたプラスマイナスを比較考量した上で、全体として自治体コストがどうなっているかを分析することが必要。自治体が不満を抱えたままでは制度の安定的な運用はできない。
    ・ 近年、使用済みPETボトルの多くが中国へ輸出されているが、輸出量があまりに多くなった場合、国内の再商品化制度が崩壊する恐れがある。国内外での合理的なバランスを考慮し、何らかの歯止めをかけることは必要ではないか。
    ・ 容器包装リサイクル法の効果やコストを正確に評価するため、例えば国による継続的、かつ客観的な評価機関の設置が必要ではないか。
    ・ 消費者の行動によって市場は変化することから、資料4の29ページに示されている基本的考え方のうち、「市民の環境意識を喚起する政策」が最も重要であると考える。これは定量的に評価できないため、本WGで重点的に議論すべきである。
    ・ 容器包装リサイクル法は、EPRの概念を先進的に取り入れた法であり、一定の評価が得られたと考える。今後は各主体の役割・課題を明確にしたうえで取組みを進めたい。
    ・ 3Rのうち、リデュースについて事業者は取り組んでいるものの、形として見えていかないため、全体として取りまとめて情報を出していく必要がある。
    ・ 社会全体のコストを最小限にするという考え方に賛成である。このためには従来の枠組みを超えた取組み、主体間の連携が重要である。
    ・ 企業活動が国際的な役割を果たしていく中で、日本国内だけで制度を作り上げても期待される効果は見いだせない。今後は他国との連携等、国際的な観点を制度設計に盛り込むべきである。
    ・ プラスチックの処理・リサイクルについては特に重点的に取り組んだほうが、全体的な効果が期待できるのではないか。
    ・ 制度の運用の実態を解明するにあたっては、具体的なデータに即して考えることが必要だが、資料には現行の容リ法の効果が具体的に書かれている。現状の枠組みの中でかなりの効果が上がっており、今後も現在の法の枠組みを維持しながら、実態に即した形で省資源社会の構築をさらに推進していくことが必要。
    ・ 食品産業では、食品の安全性確保が最優先事項である。リターナブルシステムの導入に際しては、実態に即した議論を行うことが重要である。
    ・ 消費者が何を求めているのかを明確にしたうえで、リデュース、リユースを中心に議論を進めたい。
    ・ リサイクルされた原料がどの程度使用されているか等を表示するリサイクルマークについても、議論してはどうか。

    (井内リサイクル推進課長の説明(資料5および参考資料集)に対する質問、意見)

    ・ 環境負荷を低減させるためには、リターナブル容器の利用を促進すべきである。国がリターナブル容器使用率を設定してはどうか。
    ・ 現状では、リターナブル容器利用事業者が、ワンウェイ容器利用事業者よりも経済的に不利な状況となっている。このような事態を打開するための仕組みを作るべきである。例えば、容器の回収を国や自治体が支援するのも一案である。
    ・ これまで消費者にとっては、環境負荷削減に取り組む動機づけが弱く、国や企業任せの意識があった。しかし近年は環境意識が向上しており、リターナブル容器に何らかの経済的インセンティブを与えれば、発生抑制に繋がると考えられる。
    ・ 省庁や自治体内に設置されている自動販売機の容器をリターナブル容器に変更する等、まずは官公庁が率先してリターナブルシステムを導入してはどうか。また、リターナブルシステムを導入した企業には補助金等の支援を実施してはどうか。
    ・ この10年で分別収集が全国に行き渡り、既に社会は循環型社会に移行している。今後は京都議定書を受けた温暖化対策、気候変動に消費者意識をどう結びつけていくかが容リ制度改革においても重要である。
    ・ リターナブル制度は各自のライフスタイルに深く関わるため、個人の生活への導入は容易でない。導入先行事例として、まずは大学、病院、図書館等の公共施設、オフィスなどである程度強制的にリターナブルシステムを導入してはどうか。
    ・ リターナブル制度の導入も重要だが、排出抑制をより優先的に議論すべきである。
    ・ 容器包装廃棄物の総排出量が減量できない原因が明らかになれば、講じるべき効果的な対策が分かるのではないか。
    ・ 食の安全性を確保しつつ、リターナブル容器を導入するのは容易でなく、十分な検討が必要である。
    ・ 事業者による自主取組みとしては、業界全体で取り組んでいるものと、企業が個別に取り組んでいるものがあり、容器の薄肉化等、様々な努力が成されている。
    ・ 容器包装の技術は年々向上し、新たな用途が採用されるなどしているため、5年前にあったものについてのリデュース効果を捉えるのは難しい。かなり減っているとの認識はあるが、データを取るのが難しいため、今後はなるべく数値として集める努力をしたい。
    ・ 容器包装廃棄物の総排出量が減量できないのは、分別収集の実施状況やそれに伴う市民の意識が一因ではないか。分別収集を徹底している名古屋市では廃棄物の排出量が減少しているのに対し、プラスチック製容器包装、紙製容器包装の分別収集を行っていない東京23区では廃棄物排出量が増加し続けている。容器包装の分別を実施している自治体と実施していない自治体の廃棄物総排出量を比較すれば増減の原因がわかる。。
    ・(財)食品産業センターが行った事業者へのアンケートによると、リターナブルびんの利用を取りやめた理由として、ライフスタイルの変化により消費者がリターナブル容器を選択しなくなったということの他に、再充填する際の衛生面に対する懸念がかなりのウェイトを占めていた。
    ・ 消費者は環境性のみを考慮して商品を購入するわけではないので、容器包装に対する経済的インセンティブの導入について、具体的に検討すべきである。
    ・ リターナブルシステムの導入については、人が集まる場所での導入が比較的容易だと考えられる。しかし、学校給食にリターナブルびん(牛乳びん)の導入を求めても、重すぎる、割れる、危険である等の理由により、なかなか理解を得られていないのが実状である。容リ法の目標である排出抑制、資源の有効利用は重要だが、あまりに過度にここでの効果を期待しすぎると、容器包装リサイクル法全体としてやるべきことがぼやけてしまう可能性があるのではないか。
    ・ 容器包装の排出量が減っていないということだが、生産統計では最近10年間は継続的に減少している。輸入品による影響も考えられるので、統計を十分に分析する必要がある。


以上

  

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最終更新日:2005.03.17
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