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審議会・研究会

ビジネス支援サービス活性化研究会(第1回) 議事要旨

日時:平成17年2月23日(水) 8:30〜11:00

場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

出席者:

(講演者)
日本アイ・ビー・エム株式会社 下野常務執行役員

(有識者)
大垣立命館大学教授、岡田慶應義塾大学助教授、近能法政大学助教授、森田立正大学助教授

(経済産業省)
豊田商務情報政策局長、岩田審議官、桜井審議官、芳川サービス政策課長、橋本サービス産業課長、新原紙業生活文化用品課長、鍜治参事官


議事概要:

  • 冒頭の商務情報政策局長挨拶、委員挨拶に続いて、事務局より研究会の趣旨、検討の対象・方向性について説明。

  • その後、日本アイ・ビー・エム株式会社下野常務より「企業変革とビジネス・トランスフォーメーション・アウトソーシング」について説明、委員による自由討論を実施。その概要は以下のとおり。


【アウトソーシングの対象】

  • アウトソーシングで最も重要なことは、企業にとって何をアウトソースすることで、何をその企業の競争力の源泉とするかということである。

  • アウトソーシングを行う際の主な課題としては、標準化された業務が導入企業にどこまで受け入れられるか、一旦アウトソースした業務の他社へのスイッチングコスト、雇用問題などである。

  • 自社に残すべき業務とアウトソースを行う業務の判断は、人事業務を例にとれば、「人事制度や評価」といった戦略的な業務と、給与計算のように外出し可能な業務があるが、業務のいくつかはその中間にあって、それぞれの会社の判断による部分が大半である。

  • アウトソース可能業務については、「計画・戦略立案機能」は自前、「サービス提供機能」はアウトソースするという方向が基本的方向性。


【BTO(ビジネス・トランスフォーメーション・アウトソーシング)の概要】

  • BTOは、企業変革、業務プロセス革新(BPR)、業務システム、ITシステム基盤の4つを一体として提供するサービスである。

  • IBMでは、経理財務(F&A)、人事(HCM)、調達(SCM)、顧客サービス(CRM)の企業に共通のプロセスと、金融、通信など業界固有のプロセスについて、BTOの領域として取り組んでいる。


【オンデマンド・ビジネス】

  • オンデマンドとは、複数の企業を跨るビジネスプロセスがエンド・トゥ・エンドで統合され、変化に迅速に対応できるビジネスを意味する。

  • オンデマンド企業になるために、機能のモジュール化とシステムのモジュール化を提案している。


【装置産業化によるアウトソーシング】

  • 例えば、米国には給与計算のアウトソーシング市場が確立されている。そのサービスを提供する企業は、給与計算を標準化し、装置産業化することで高収益を上げている。クレジットカードに関連する処理でも同様であり、共通のプロセスを標準化し、装置産業化してサービスを提供している。


【ビジネス支援サービスと今後の労働市場との関係】

  • ビジネス支援サービスはB to Bのサービスを全て含んでおり、これをどうセグメント化するかが重要である。ビジネス支援サービスには、雇用創出性、資産効率性、専門能力代替性という側面があるが、これらを同時に実現することは難しいかも知れない。

  • 日米比較については、米国ではアンバンドリングが進行する一方、日本では垂直統合型の大企業が多い。日本のビジネス支援サービスの市場は、潜在的に大きいともいえる。また、潜在的なマーケットは、圧倒的に中小企業が大きい。

  • 業務の標準化を進めることは、省力化とマニュアル化による低階層化が進むことでもあり、労働市場の2極化が避けられない。国として、どういう労働市場を創出していくかとも関わる問題である。短期的には雇用は減るかも知れないが、中長期的には競争力を高め、グローバル化していくという方向かも知れない。日本企業は、現場を大切にし、単純作業に一定の価値を見出している。従って、単純作業だから外部化という話にはならないかも知れない。


【日本におけるサービス・ビジネス拡大への課題】

  • ビジネス支援サービスの活用を促進する環境整備が望まれる。企業がアウトソーシングする際の人材の雇用問題への対応が必要である。また、政府、自治体レベルが積極的に活用することも発展のドライブとなる。サービスやサービスレベルの標準化を推進する支援や取り組みも必要である。

  • ビジネス支援サービスが健全に発展するための環境整備も望まれる。コールセンターを例に取ると、東京に立地しているところが多数ある。コールセンター等で地方の活用が進むように、助成金適用等の環境整備が必要である。

  • また、サービス契約を結ぶ際に、損害賠償の無制限保証を一方的にアウトソーサーに負わせる場合がある。委託側と受託側とで責任の明確化を行う必要がある

  • さらに、日本では10人の仕事を5人ですると、価格も半減を求められる傾向があるが、それでは受託者側に改善に対するインセンティブが働かない。成功報酬型、リスク・リワード型の契約が広がるような環境整備も検討すべきである。

  • 日本にはビジネス支援サービスの発展を支える社会的インフラがない。これをどう作るかは当研究会の課題である。サービスの報酬を高めるためのコンセンサスの取り方、人材開発の進め方、人材のモビリティの高め方など、社会インフラの整備を企業サイド、政府サイドの両面からどう進めていくことが課題である。

 


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