クリーンディーゼル乗用車の普及・将来見通しに関する検討会(第6回) 議事要旨
日時:平成17年2月22日(火)16:00〜18:00
場所:経済産業省本館17F西3、国際会議室
出席者: 大聖座長、石谷座長代理、石田委員、伊藤委員、上田委員、内田委員、浦田委員、角和委員、熊倉委員、小林委員、塩路委員、清水委員、田内委員、ブリュール委員、斎藤委員代理、水野委員、御園生委員、宮木委員、山本委員
議題: (1)ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド乗用車の総合比較 (2)ポスト新長期規制値の報告について (3)クリーンディーゼル乗用車の普及・将来見通しに関する検討会報告書(案)について 資料1 ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド乗用車の総合比較(経済産業省) 資料2 中央環境審議会大気環境部会 自動車排出ガス専門委員会によるポスト新長期規制値の報告について(経済産業省) 資料3 クリーンディーゼル乗用車の普及・将来見通しに関する検討会報告書(案)(経済産業省)
議事概要 (1) ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド乗用車の総合比較 事務局より、「ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド乗用車の総合比較」(資料1)を説明。 委員からの主な質問・意見は以下の通り。 ○NOX比較のハイブリッド車というのは、正確に1.0倍なのか。ハイブリッドのほうが○○以下と書いたほうが良いのでは。(石谷座長代理) ⇒kmあたり0.05gが規制値。それの75%減である、0.013gというのが4つ星の基準。その点においては、同じ距離を走った前提だとガソリン車もハイブリッド車も変わらない。その意味では両方とも「以下」。ただ、実際値としてはプリウスの方が低い可能性もある。(事務局) ○規制値ではなく審査値があるといい(大聖座長) ○今は諸元値=規制値で公表になっている。審査値としての公表はない。(上田委員) ⇒エミッションについては全てこの数字以下。CO2はこの数字の通り。モード燃費の70%としている。(大聖座長) ○前提条件は年間走行距離が1万キロで、モード燃費の70%ということは、モード燃費というと、市街地走行を想定されていると思う。プリウスのほうがディーゼル乗用車より有利な気がするが、どうなのか。(伊藤委員) ⇒1万キロというと結構走る方。それが全部市街地かというとそうでもない。1日30キロくらい走る。それはそうとして見てもらうしかない。(大聖座長) ⇒数字は注意してみる必要がある。(石谷座長代理) (2)ポスト新長期規制値の報告について 事務局より、「中央環境議会大気環境部会自動車排出ガス専門委員によるポスト新長期規制値の報告について」(資料2)を説明。 (3) クリーンディーゼル乗用車の普及・将来見通しに関する検討会報告書(案)について 事務局より、「クリーンディーゼル乗用車の普及・将来見通しに関する検討会報告書(案)」(資料3)を説明。 委員からの主な質問・意見は以下の通り。 〜1〜4章〜 <燃料価格(P17)について> ○90年代にヨーロッパでディーゼル自動車が普及した時点では、日本と欧州の燃料の価格差はなかったはず。また、日本の燃料価格が高いからヨーロッパでディーゼル自動車が普及したという話はおかしいのではないか。その地域におけるガソリンと軽油の価格だけで買うと思われるので、この理屈はちょっと乱暴ではないか。(浦田委員) ⇒燃料価格については精査して調べたい。ただ、例えば、同じ20円の差であっても、1000円と1020円の燃料であったら、燃料価格に敏感にならざるを得ない。燃料の価格差そのものではなくても、水準もそれなりに影響を及ぼしていると思われる。(事務局) ○90年代の水準では価格差がそんなに無かったはず。その時点での価格差を書くならいいのだが、現時点での価格差を出すのはおかしい。(浦田委員) ○燃料価格の差ということも有るが、結局はランニングコスト。実際価格というのは消費者にとって重要であるから、そういう面から考察したということだろう。走行距離差ということで、燃料コストが年間どれくらいの差になるのか計算すれば助けになるかと思う。(大聖座長) <欧州と我が国におけるディーゼル乗用車の普及状況について> ○メンテナンスコストというのも含め、ランニングコストとイニシャルコストの違いについて。イニシャルコストは自動車税が高いなどといった問題もある。ランニングコストとイニシャルコストにどういった違いがあるのか。できれば一緒に検討したい。 それから、報告書案1ページの中で、欧州ではディーゼル乗用車が主流になっているが我が国では、という話があるが、ディーゼルといっても欧州で普及している新しいディーゼルとかつて我が国で普及していた古いディーゼルがあり、それらが混同していてよくわからない。ここに書いてあるものはみな古いタイプの技術に対しての議論が多いのだと思うが、要は新しいディーゼルの技術が日本に入っていないからだということをいいたいと思うのだが、それが何故日本に入らなかったのかは非常に重要な話であって、何故入れなかったのかということを自動車メーカーの話を参考にするとよいのではないか。 もう1つ、第1章に記載している普及阻害の要因の中にコスト高が挙げられているが、コスト高というのは新しい自動車の話で、昔の自動車はあまり差がなかったのではないか。昔の自動車は、ディーゼルとガソリン車で違いがあったのだろうか。(石谷座長代理) ○車にもスタンダードからデラックスまでいろいろあるが、同じレベルで比較するとディーゼル乗用車のほうがエンジンは高かった。(大聖座長) ○エンジンは高かったが、車輌価格に関しては、ディーゼル乗用車の方が買いやすいポジションの車があったような気がする。(上田委員) ○あの時は性能の問題で高級車にはなかなか向かないという話だったが、今はヨーロッパでは作られている。日本において高級車に向かないと判断された理由として、おそらく排ガス規制とかそういった見通しが非常に厳しくてなかなか踏み切れないといったことがあるのではないか。それが結果として認知されないということになるのだと思われる。もう少し因果関係を一言でわかりやすくして欲しい。(石谷座長代理) ○確かに技術革新があって、欧州で普及したというのは90年代後半からそうだと思う。その際に何故日本に入らなかったかというと、そのときのマーケットの状態や排ガス規制の問題があった。先程の図の4-1を見ていただくと90年から95年にかけてヨーロッパで増えている。その時は欧州のエンジンはまだ旧式だった。その当時、日本でもまだ、そこそこの型式のものがディーゼル車で用意されていた。ところが、日本は全然拡大せずに欧州だけどんどん拡大した。94〜5年ごろ、なぜ欧州で増えるのかという疑問に対し、明確な答えはなかった。その後、技術革新があってそれがさらに伸びて行ったのは事実であるが、最初にディーゼルが引き上がっていった理由は何故か未だに分からない。90年から94年の増加の原因が、市場が増えてきた原因ではないかと思う。(上田委員) ○98年くらいにコモンレールではないけれども新しい直噴ディーゼルエンジンを出しているが、それでも全然売れなかった。性能的にも排気的にも前より改善した。燃料に関する規制の変化だとか、他の要因も日本では加わって売れなかったのではないか。それに対してヨーロッパでは、逆に燃料に関する税制の差をつけたなど、そういうことがこの時期にあったのではないか。そういうことが複合で、ヨーロッパに起きたことと、日本に起きたことの違いがあったのではないか。単純に新しい古いでは言い切れないのではないかと思う。(石田委員) ○表4-6にイメージやライフスタイルという単語が出てくるが、こういうものと、燃料価格、ランニングコスト、車輌価格という金銭の問題と切り離せない問題であって、燃料の単価や車輌価格に対し、どれぐらいの単価になるのかそれぞれの国ごとに平均所得で補正して、決して割安ではないがそれを欲しがるという傾向が出てくるとすれば、そこにそれを選択する国民と選択しない国民との原因の違いが現れるのではないか。 というのは、日本ではガソリンが高いという話になるが、その問題も所得の問題に大きく関ってくる。この表ではアメリカの燃料価格が極端に低いということになっているが、所得が少なければこれは安いということにならない。(熊倉委員) ○燃料価格は、為替の影響が排除できない為、単純な比較は難しい。税金のところと税抜き価格と分けているのでそれを解釈して欲しい。少なくとも税金のところのみで考えると確かにヨーロッパは高額な課税がされている。購買力、所得水準というのが影響するとは思うが、やはり税金は高いなということが純然たる差としてあるのではないかと考える。(事務局) ○ドイツでは、同じ軽油でも貨物車用と乗用車用とでは税金が違う。スタンドでも貨物車用と乗用車用とノズルの太さが違って入らないようになっている。(熊倉委員) ○90年代でどんな国でどういう風にディーゼル乗用車が増えているのかはわからないが、経済的に、ディーゼル乗用車のほうが安いということで人気があったという可能性が考えられる。各国でも違うかもしれないが、全体的に見ると、安い車が欲しくて、ディーゼルの人気が高かったのではないか。(ブリュール委員) ○90年から94年までの右肩上がりのカーブと、97年以降の内容は同じ。右側の急上昇の中には左側の急上昇の買い替え需要が含まれている。欧州では、かつての旧年式の比率が高いということはなくなって、最近では、新型の比率が高くなっているということがそれを示している。(熊倉委員) ○日本において、自動車税を上げた、軽油引取税を上げた、ガソリンと軽油がほとんど同じ価格になった、という点についてこれらはほとんど90年代に行われている。90年代初頭の湾岸危機から行われている。そういう意味では、軽油がお金の面でガソリンに対して有利ではなくなったということが90年代初めに起きているという面ではディーゼル乗用車に厳しい状況となった。(内田委員) 〜5・6章〜 <ディーゼルエンジンの特徴と技術の動向について> ○37ページの通常のガソリンエンジンについて。日本のメーカー、トヨタ・日産・ホンダも直噴ガソリンエンジンを出している。BMWのバルブトロニックもある。ディーゼルだけがポンプ損失がなくて、ガソリンエンジンはポンプ損失があるというのは、従来の今までのガソリンエンジンの概念で、これからはガソリンエンジンもディーゼルに負けないという方向にシフトしてきている。その辺少し、ガソリンエンジンを擁護してかかる必要があるかと思う。(清水委員) ○コモンレールシステムは1995年に日本に初めて登場した。(宮木委員) ○ガソリンが直噴化して頑張ってもディーゼルには及ばない。(大聖座長) ○第4世代の可変ノズルタイプというのは、現時点でいったん開発中断しているため削除していただきたい。(伊藤委員) ○次世代技術として増圧インジェクタ、可変噴孔ノズル、及び250MPaなどについては、まだ確定した技術として述べるべきではない。(宮木委員) ○ディーゼルの一番の特徴はターボ過給ができる、出力が上がるということである。このメリットについても記載するべき。(浦田委員) ○図6を乗用車用にしたほうがいい。( )つきでトラック中心だったと書いても良いかもしれない。(大聖座長) ○技術の欠点に、単に寒さに弱いと書かれているが、それがどういう意図なのか。低温性能のことなのか。単に始動性が悪いということならば、寒さに弱いというのはどうか。低温始動性でかたまる話。(斎藤委員代理) ○48ページの9行目からの部分。アロマについて書かれているが、これまで硫黄について書かれている。この部分だけ前後の文脈が繋がらない。成果としてどういうところ点で寄与することになったかをもう一度整理して書いてもらいたい。硫黄分の話とアロマの話と並べて書くのは止めた方が良いのではないか。(斎藤委員代理) ⇒アロマ分がPM発生要因とはよく言われているが、検討会で議論したことではなく、不適切ということであれば、削除したい。(事務局) ○低硫黄化についてはサルフェートの生成、大量EOR時の腐食、磨耗、NOx吸蔵触媒への影響など、メリットがある。 ○49ページのアンケート(試乗会)がどういう形でいつ頃やったのかということが分かれば良いと思う。(大聖座長) 〜7〜9章〜 ○結論とプロセスを明確に分けた方がよい。53ページ、燃料消費効率を燃料消費率にしたほうがよい。普及率だが、ストックかフローを明確にしたほうがよいのではないか。(石谷座長代理) ○排出ガスは新長期規制の50%減ということで計算をしているのでこれは悪くない。(大聖座長) ○こういう条件で経済性の方は?(石谷座長代理) ⇒ポスト新長期規制にかかるコストアップまでは実は分からなくて、そこは変わる可能性があることだけを追記している。(事務局) ○NOXの増加はたいしたことはない。あの辺でこういう条件が満足されれば、量から言ったら文句ない、今の自動車の規制と同様なら文句はないはず。そこのところを明確に書いていただければと思う。 それと、普及率という言葉は、多分新車の普及率だと思うが、30%という大きな数字になるなら誤解が起きないようにフローなのかストックなのか明確に書いておいた方が良いのでは。(石谷座長代理) ○コストに関しては57ページに記載されている。メリットが相殺されるということが書いてある。ポスト新長期が出てくるとしても4年か5年先のことなので頑張ってもらいたい。(大聖座長) 〜10章〜 ○大気汚染はポスト新長期を想定し、経済性は新長期で検討されており、コンシステントでない。比較するときに、包括的比較は新長期で全部基準線を設ける。それが比較的フェアな比較がしやすい方法なのではないか。(御園生委員) ○新長期で2010年くらいまで行った状況について整理した方がよいかもしれない。(大聖座長) ⇒ポスト新長期で統一するとなるとコストのことは不可能が生じる。新長期規制で統一した分析させていただいたほうがやりやすい。三菱総研のほうは新長期で統一している。そういう意味では新長期で統一したい。(事務局) ○本格的な普及は2010年以降ということになるかもしれないが、その前提として、現状認識として今年の10月から新長期対応ということで、それをベースにしたい。(大聖座長) <全体について・10章のまとめかたについて> ○石油需給のバランスの問題について、現時点で日本は軽油が余っているということを指摘すべき。 また、最後に記載されている普及に向けた施策というのは本検討会の趣旨から考えても理解しにくいので、この前に少し断り書きを入れたほうが良い。CO2を削減してどの程度までやりたいのであれば、こういうものが今の技術から言って効果的であるという文章を入れる。そういうのがあれば施策についての規制があっても良いが、それがないとやはり、違和感がある。(石谷座長代理) ○CO2を削減しなければならない量というのは大体分かっているが、なかなか難しい。ただ、何100万トン減らすということが、運輸全体で成し得るCO2削減量のどれくらいかというのはちょっとイメージがつかみにくい。(大聖座長) ○台数の値に関しても、これだけというのは難しい。実際にはクリーンエネルギー車、ハイブリッド車みたいなものは政府が何万台という見込みをして、出している例というのはあるが。(事務局) ○要するにディーゼルというのは既存技術である。海外でも日本の国内メーカーにとっても。それに対してマーケットがあればそれほど抵抗のあるものではない。そこにいくらぐらいまで投じたら一体どれくらい削減できるのかという議論は良いと思うが、そういう前書き抜きにとにかく導入したなどとなると、この報告書の頭書きから見て、少々なじまない。そういうことを少し何らかの形で入れて、その上で施策に関して、排出ガス規制でもコスト面であっても議論すべき。(石谷座長代理) ○8章あるいは9章のところでそういう試算がある。そういう試算のところで運輸全体に対して、こういう条件だとこれぐらいの削減内容であるといったようなコメントを是非お願いしたい。 また、例のガソリン生産量400万トン減らして、軽油を同じ量だけ増やすというのは少々違う。車全体の、例えば乗用車の年間走行量を加味すると、400万トン減らしても燃費が良いと400増やす必要はない。それに関してもコメントして欲しい。消費量が全体として減るのでそれが計算の過程で考慮されるべき。(大聖座長) ○10章の中立的な調査・分析というのが前書きと並んでここに出てくる。2回もここに書くというのは少々不思議な感じがする。ある意味では当然のことであるかもしれないが、前書きに書いてもう一度出てくるというのはよくわからない。(内田委員) ○10章はサマリー。みなさんが報告書を読まれるときに最後の章を読んで内容を把握するということもあるだろうから、そういう点も考慮されたのではないか。表現を少し和らげるような形にしても良いとは思う。(大聖座長) ○石谷委員と同意見で、中立な立場ということで良いと思うが、もともとディーゼル乗用車は、CO2の低減というメリットがあり、ディーゼル乗用車というのはここで試算されたようにCO2低減に効果があるということが、客観的に分析して出てきたわけだから、そういうような表現が是非欲しい。(伊藤委員) ○タイトルが普及・将来見通しとなっている。これに対する結論と、CO2とか環境という観点と、別の独立した形にし、コメントとして最後のまとめと区分けしたほうが良いのではないか。コメントとしては普及・将来見通しに対する検討であり、あと、ディーゼルの持つ特性を生かすのにはどうしたらよいかということで結論を追加する形というか。当初の目的とは違うところでこういう方向があるということで、言い方を分けられたほうが良い気がする。 また、83ページのところにある、平均車速や走行距離で北海道が欧州のモビリティーに近いとあるが、言い過ぎではないか。(上田委員) ⇒走行距離が多い。公共交通機関が少ないなど、少し限定して書いたほうがよい。(大聖座長) ○10章が結論だとすると、このような議論はなされない。この表題は普及・見通しに関する縛りである。頭出しのところは最後の章の頭出しになっており、その後見るとまた新たに議論が展開されているので、もう1つ章が必要。その章の前にこういうものがあって、そして最後の章は事実関係を述べるという形で終わるのか、その辺また少し工夫が必要となるが、このままの構成で終わると、少々長すぎる。(石谷座長代理) ○難しいところだが、少し事務局の中でも検討してもらいたい。ただ、それまでの章のサマリーという点ではうまくまとまっていると私は評価していたが、これをさらに短くするとなるとどうか。(大聖座長) ○どういう流れで整理するかということをもう一度考える必要がある。(石谷座長代理) ○最後のサマリーにおいて、ディーゼル乗用車がガソリン乗用車とどちらが良いわけじゃなく、両方必要だと思うが、NOX・PMもしくはCO2全体を探るには、例えばガソリン乗用車とディーゼル乗用車がそれぞれ何台必要なのかというバランスについて数字あれば非常に分かりやすいと思う。 もう1つ、日本でのディーゼルのイメージが悪くなった。それを改善しなければならないのだが、何故悪くなったのかということをもうすこし分かりやすい反省というか、何が一体間違っていたのか、そこのところをもう少し考える必要がある。(清水委員) ○9章までの別の分析と結論がごっちゃになっているところがあるのでそこは整理させていただいて、総合評価等についてはもう少し分けたいと思っている。 結論的なところが10章の最初に出てきてしまっているのを修正することが主な対応だと思っている。(事務局) (4)次回の日程 次回は3月14日(月)18:00から開催の予定。
以上
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