経済産業省
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審議会・研究会

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会
容器包装リサイクルワーキンググループ(第17回) 議事要旨

  1. 日時:平成17年3月29日(火)14:00~16:00
     

  2. 場所:東海大学校友会館 阿蘇の間(霞ヶ関ビル33階)
     

  3. 配布資料:
    資料1 議事次第
    資料2 容器包装リサイクルワーキンググループ委員名簿
    資料3 市町村及び事業者の責任範囲について
    資料4 店頭回収・集団回収の位置づけについて
    資料5 分別基準適合物の品質向上について
    資料6 第15回容器包装リサイクルワーキンググループ 議事要旨
    別添資料集
     

  4. 議題:
    (1)市町村及び事業者の責任範囲について
    (2)店頭回収・集団回収の位置づけについて
    (3)分別基準適合物の品質向上について
    (4)その他
     

  5. 議事概要(委員による主な質問、意見)

    (1)市町村及び事業者の責任範囲ならびに店頭回収・集団回収の位置づけについて
    (事務局による資料3、4および別添資料集の説明に対する質問、意見)

    ・ 現行の容器包装リサイクル法は、明瞭な役割分担によって一定の効果を上げている。したがって、役割分担に関する現在の枠組みは維持すべきである。
    ・ PETボトルについては、軽量化や再商品化施設の充実等により、環境適合性が向上している。また、平成15年度のPETボトル回収率は、世界的に見ても最高水準である61%に達している。
    ・ 分別収集費用の一部を事業者が負担するのであれば、まずは環境負荷および社会コストへの影響、必要な費用、得られる便益等について充分な検証がなされるべきである。
    ・ 別添資料90ページの「容リ法施行による社会的費用・便益」によると、市町村については、収集選別変化分および再商品化委託に要した費用が約1,180億円であるのに対し、埋立処分量の削減や可燃・不燃ごみ処理費用の削減による便益が約950億円となっている。したがって、市町村の負担はこの差額である230億円程度と考えてよいのか。

    (事務局より、別添資料7-2に示したデータのみで費用の大小を議論することはできず、このデータは社会で要した費用および得られた便益の全体像を俯瞰する資料として扱って欲しい旨回答。)

    ・ 先日、環境省から示された市町村費用に関するデータは9品目を対象としたものであるが、今回経済産業省から示したデータは再商品化義務対象である4品目のみを対象としているため、両者のデータを見比べる際には注意する必要がある。
    ・ 容リ法の施行によって市町村に便益があったからといって、現在の法律の枠組みを見直さなくてよいというわけではない。本ワーキンググループの目的は、容リ法の見直しを通して、大量消費社会からの脱却方法を議論することである。
    ・ 別添資料集30ページの「容器包装別部門別の平均費用」によると、回収された資源ごみが有価であっても、無価であっても、収集・選別・保管費用の一部は市町村が負担しているのが実状である。特定事業者に対しても、有価・無価に関わらず、すべての容器包装に対して再商品化の義務を課すべきではないか。
    ・ PETボトルについては、回収率は上がっているものの、国外に輸出される量が増えており、指定法人ルートに充分な量が集められていない。
    ・ 市町村の便益に有価物の売却費は含まれているのか。市町村の費用・便益を正確に把握するためには、売却収入も考慮すべきである。なお、アルミ缶の場合、最近の売却費は115~120円/kgである。
    ・ 以前、市町村に対して収集費用に係るアンケート調査を行った際、情報開示について積極的でない地域が多く見られた。費用の合理化、循環の効率化を促進するためにも、市町村は積極的に情報を開示すべきである。

    (オブザーバーからのコメント)
    ・ 環境省から提示したデータには、有価物の売却費は含まれていない。この理由としては、売却の相場が非常に不安定であることと、分別・選別に係る費用を抽出することを主な目的としていたことが挙げられる。
    ・ 市町村での情報開示が進んでいないことは、環境省としても認識している。清掃行政全体での情報開示を促進するため、平成17年度より関係制度の充実を図ることとなっている。

    ・ 別添資料39ページの「市町村費用の変化分の全国推計結果」では、市町村が容リ法の施行前後に要した費用が約380億となっているが、直感的には小さすぎる値だという印象を持つ。
    ・ 現在の容リ法では、発生抑制やEPRが充分に機能していないと考える。家電リサイクル法等のように回収から再資源化までを事業者の責任とする法律がある一方で、市町村が容器包装の収集費用を負担するのはおかしいのではないか。他のリサイクル法と同じように、事業者の責任を念頭に置いたシステムとすべきである。
    ・ 汚れの少ない容器包装を収集・選別することは、品質の高い再商品化製品を作るうえで非常に重要であるため、市町村は消費者に分別排出の協力を積極的に呼びかけている。市町村は収集・選別の費用だけでなく、このような市民啓発活動に係る多大な費用も負担していることを、事業者の皆様にご理解いただきたい。
    ・ 現在の容リ法の役割分担は上手く機能しており、一定の効果が得られていると考える。
    ・ 市町村の収集、選別費用については、費用の大きい市町村と小さい市町村との差が大きく、この値を基に議論するのは難しいと考える。少ない費用で効率的に収集・選別を行っている市町村を例にして、コストの低減方法を分析すべきである。
    ・ 事業者が収集・選別費用を負担すれば、さらにリデュース、リユースが促進されるとの意見があるが、商品の値段に収集費用を上乗せするのは現実的ではないと考える。事業者としては既に様々な環境配慮に関する取組を行っている。
    ・ 牛乳パックの店頭・集団回収は、容リ法の施行前から市民団体と事業者とが協力して行っている活動である。このような活動は、循環型社会の精神にかなったものであり、今後も推進すべきである。
    ・ 容リ法において最も重要な事項は、排出されたものを上手くリサイクルすることではなく、発生抑制を促すことである。しかし消費者にとっては、分別排出さえすればよいという意識が強く、なかなか発生抑制に繋がらないのが現状である。可能であれば、「容器包装リサイクル法(正式には、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律)」という名称を、発生抑制を強調した名称に変えるのも一案ではないか。
    ・ 牛乳パックの店頭・集団回収は消費者への教育的な観点からも重要であるが、アルミ缶やスチール缶等と比較すると回収率が低く、充分な効果をあげているとは言い難い。有価であれば容リ法の対象からはずれ、無価であれば対象になるという仕組みはおかしいのではないか。
    ・ 産業界からは、「現在の容リ法の役割分担は上手く機能しており、市町村は収集・選別の手法を合理化することによってコスト削減を図るべきである」との意見が出されているが、個人的には市町村の費用負担が大きすぎると感じる。
    ・ 容器包装は廃棄物全体の僅か2%であるにも関わらず、コストと労力をかけて容リ法に取り組むことに決めたのは、消費者にとって容器包装が身近な廃棄物であり、これを契機に循環型社会の構築を促進する効果があると見込まれたからである。現在の役割分担で今後本当に上手く機能するのかを充分に検討し、発生抑制につなげていくべきである。
    ・ 産業廃棄物と一般廃棄物を合計すると容器包装の割合は2%程度であるが、一般廃棄物のみであれば、容器包装の量は無視できないものとなる。
    ・ スーパー等で行われている店頭回収では、非常に品質の高い容器包装が回収されている。例えば、品質の高いものを集めた店舗には何らかの経済的インセンティブを与えるのも一案ではないか。
    ・ 現在の消費者、市町村、事業者の役割分担は、法律制定時に最も効率的な枠組みとして採用されたものであり、現在でも充分に機能しており、資源が効率的かつ現実的に循環されていると考える。今後の見直しの中では、この枠組みの中で何をすべきかを考えるべきである。
    ・ 費用や便益の試算については依然として課題が多く、今回の資料を基に充分な検討が必要である。
    ・ 現在の容リ法の枠組みは概ね上手く機能していると考える。今後はそれぞれの役割の範囲内で改善ポイントを見出すことが大切である。改善ポイントを見出し、充分に効率化を図った結果、それでも一部の関係者の費用負担が大き過ぎるのであれば、役割分担の見直しを検討すべきである。
    ・ 別添資料7-2に示されている最終処分量の削減効果と枯渇性資源の採取削減効果を見ると、容リ法による社会的な便益が大きかったことが分かる。したがって、現在の法律の枠組みを維持しつつ、それぞれの関係機関が努力を継続することが重要だと考える。
    ・ 環境省の提示した市町村の収集費用に係るデータについては、更なるデータの精査をお願いしたい。
    ・ 収集、選別に係る費用を削減するには、消費者と事業者の協力が必要である。市町村のなかには、戸別の収集頻度を下げる代わりに、スーパー等の場所を借りて定期的に資源ごみの回収を行うことによって、費用削減に成功している例もある。
    ・ 消費者は、商品に再商品化費用が内部化されていることを認識していない。一般廃棄物だけでなく、資源ごみについても有料化を実施する等、消費者に再資源化のコストを意識してもらうことが重要だと考える。
    ・ 日本チェーンストア協会に加盟している多くの店舗では、牛乳パックや食品トレイの店頭回収を実施しており、循環型社会の構築に貢献している。チェーンストア協会としては、「従来の枠組みを超えた連携」の実施を図っており、各主体が責任を持って問題に取り組む、いわゆるステークホルダーエンゲージメントに重点を置いている。
    ・ 店舗における発生抑制の取組として、レジ袋の使用削減に取り組んでいるが、欧州諸国と比較すると依然として買い物袋の持参率は低い。レジ袋の使用量を大幅に削減するためには、法律による何らかの誘導措置を講じることも検討すべきである。
    ・ 先ほど、収集、選別費用が市町村によって大きく異なるとの指摘があったが、これは廃棄物処理法に基づき、各地域毎に様々な収集形態を採用していることに起因する。例えば、一般廃棄物と同じ収集車で資源ごみを収集している地域もあれば、資源ごみ専用の収集車を使用している地域もある。したがって、費用にばらつきが見られるのは、収集、選別が非効率的に行われているからではなく、システムが多様であるからだということを理解して欲しい。
    ・ かつて市町村には、清掃トン(収集台数)に関するデータを提供し、廃棄物の実量についてはあまり公開しないという傾向があった。市町村からの情報が充分に得られない場合は、情報公開制度を利用するのも一案である。

    (2)分別基準適合物の品質向上ついて
    (事務局による資料5および別添資料集の説明に対する意見、質問)

    ・ プラスチック製容器包装については、平成15年、16年と連続してDランクと判定された市町村は2、3例に過ぎない。Dランクと判定された市町村の多くは、前年度にはAランクもしくはBランクの判定を受けていた市町村である。
    ・ 市町村は、回収される容器包装の品質向上を目指して、消費者に分別排出を積極的にお願いしているのに対し、事業者は基準に適合した容器包装のみを再商品化するという姿勢であるように思う。過度に品質の向上を求められた場合、市町村の収集費用が大幅に増加する可能性がある。
    ・ 大都会の中には、収集費用が増大することを避けるため、やむなく混合収集を実施している市町村が多い。このような地域から排出される容器包装は異物の混入率が高くなる傾向にあることから、事業者には収集費用を分かち合うことを検討して欲しい。
    ・ プラスチック製容器包装は、特に異物の混入率が高いようである。回収された容器包装に異物が多く混じっていると、再商品化製品の品質が落ちるだけでなく、再商品化に係るコストや発生する残渣量も大きくなる。汚れのひどいものや複合素材のプラスチックはマテリアルリサイクルに適応しないため、消費者にとっての分かりやすさという点からも、プラスチック製容器包装の分別区分を見直すべきである。
    ・ PETボトルについては、指定法人に引き渡しを申請しているにも関わらず、経済的な理由から、事業者に引き渡す市町村が増えている。市町村の一時的な判断で、資源であるPETボトルが国外に流れ、国内の再商品化産業が衰退してしまうのは問題である。また、収集されたPETボトルが指定法人以外のルートに流れていることを消費者が知らされていないことも問題だと考える。
    ・ 分別基準適合物の品質評価がAランクであった市町村については、何らかの報酬を与えるような仕組みを採用してはどうか。
    ・ 紙製容器包装については、名古屋市や弘前市で組成調査を行った結果、紙製容器包装として排出されたもののうち、紙製容器包装に該当するのは60%程度であった。これは消費者にとって、紙製容器包装の分別区分が分かり難いことが原因だと考えられる。
    ・ 紙製容器包装については、市町村が困っていないから指定法人ルートを使っていないと考えられる。特定事業者には一律に再商品化義務が課せられるのに対し、市町村は分別収集する品目やルートを選択する自由があるということを認識して欲しい。
    ・ 消費者に対して、排出する容器包装に異物が多いと何故よくないのかという説明が充分になされていないため、消費者は異物と認識せずに排出しているケースも多いと思われる。また、自分の住む市町村から排出された容器包装の品質評価結果についても、消費者にはあまり周知されておらず、問題である。
    ・ 消費者にとって分別しやすい容器包装と、汚れが取りにくく、分別し難い容器包装とがあり、これらを一緒に排出するのは非効率である。

    (事務局より、(財)日本容器包装リサイクル協会のホームページでは、すべての市町村の品質評価結果が公開されている旨言及。)

    ・ 一般の消費者は、容器包装リサイクル協会のホームページを見る機会は少ないと考えられることから、市町村からの配布物等に品質評価結果を記載することが好ましいと考える。
    ・ 消費者には、混入した異物がその後のリサイクル過程で及ぼす影響について、充分に周知すべきである。
    ・ 分別基準適合物の品質評価でAランクを維持している市町村では、どのような取組をおこなっているのか、またAランクからDランクに評価が落ちた市町村では何が原因であったかを調査して欲しい。
    ・ プラスチック製容器包装の中には、性質上、汚れが付くことを避けられないものも含まれる。このような容器を洗浄すると、環境負荷やコストが増大することから、例えば、分別の容易な飲料容器等のリサイクル率向上に、特に注力するといった割り切った対策を講じるのも一案である。
    ・ プラスチック製容器包装の全てが汚れているわけではないため、汚れの少ない容器包装については、引き続きリサイクルを推進すべきである。
    ・ 指定法人ルートに、充分な量のPETボトルが集められていないのは事実である。これは主に中国に輸出されているのが原因である。しかし、中国国内で今後ポリエステル事業が立ち上がる予定もあり、中国向けのPETボトル輸出の需要は低くなってくるものと思われる。
    ・ 産業界においても、発生抑制やリサイクル推進に多大な費用がかかっていることを認識して欲しい。また、容リ法の施行によって得られる便益については、正確に把握することが重要であるが、自然環境の保全等のように定量的に把握することが難しい事項もあることから、どこまで金銭的価値として把握できるのかを検討する必要がある。
    ・ これまで数人の委員が仰っていたとおり、産業界としては、現在の容リ法の役割分担で充分な効果が得られているため、今後もこの枠組みを維持すべきであると考える。
    ・ 先日、「日本から中国に輸出した資源ごみの9割がごみであった」との新聞記事が出ていた。資源の行き先である中国でも、日本の資源ごみの品質には危機感を抱いているようである。

    (事務局)
    ・ 資源の輸出入については、昨年開催された国際資源循環ワーキンググループで議論を行っており、1.汚染性の拡散を防ぎつつ、効率的な循環を目指すこと、2.経済理念のみに従って輸出入を行うべきではないこと等が指針としてまとめられた。
    ・ 別添資料144ページ、第27回中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会資料「スプレー缶等の処理実態」は、スプレー缶の製造状況や市町村での分別処理状況に関する部分が抜けており、不適切な引用となっていることをお詫びしたい。
     

以上
 

▲ 審議会全体トップ
最終更新日:2005.04.12
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