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審議会・研究会

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキンググループ(第21回) 議事要旨

  1. 日時:平成17年5月25日(金)14:00~17:00
     

  2. 場所:三田共用会議所 1階 講堂
     

  3. 参加者:別紙参照
     

  4. 配布資料:
    資料1 議事次第
    資料2 容器包装リサイクルワーキンググループ委員名簿
    資料3 個別論点について
    1 容器包装の範囲・事業系容器包装の範囲
    2 紙製容器包装の取扱
    3 小規模事業者の扱い
    4 ただのり事業者対策
    5 容器包装廃棄物の輸出の位置付け

    資料4 分別収集から再商品化にいたるプロセスの役割分担と主体間連携について
    資料5 これまでの論点の整理
    資料6 第18回容器包装リサイクルワーキンググループ議事要旨
           (委員のみに配布・ホームページに掲載)

     参考資料1
     参考資料2
     添付資料
     

  5. 議題:
    (1)個別論点について
    (2)分別収集から再商品化にいたるプロセスの役割分担と主体間連携について
    (3)これまでの論点の整理
     

  6. 議事内容
    ・ 事務局より配布資料の確認

    (1)個別論点について
     (資料3に基づき、事務局より説明)

    ・ 一見プラスチックに見えるものに紙製容器包装の識別表示が付いていることがある。このような事態は、紙とプラスチックの両方で構成される容器包装の場合、重量比の大きいほう(50%以上)の素材で判断されるために起きている。このような複合素材が紙製容器包装として再商品化されることに問題はないのか。
    ・ 平成16年度では、紙製容器包装として収集されたもののうち、7%がラミネート等の複合素材であった。これらは固形燃料として再商品化されるため、技術的には問題はない。
    ・ 段ボールや紙パックは容器包装リサイクル法の対象外であるが、ボランタリープランを基にリサイクルを進めている。紙製容器包装についても同様の対応を進めているところである。ただし、平成16年度に指定法人ルートで回収された紙製容器包装は28,111tであり、平成17年度も29,000t程度しか回収されない見込みである。このように30,000t弱しか回収されない紙製容器包装に対して、6億円近い指定法人の経費を支払っているのが現状であり、紙製容器包装は指定法人ルートから除外するべきだと考える。
    ・ 指定法人ルート以外の回収ルートとして、自主回収ルートが考えられるが、これはどのように評価すべきか。
    ・ 段ボールの集団回収は市民が主体的に取り組んでいるものであり、紙パックについてもスーパー等が店頭回収をしている。したがって、これらのルートは自主回収ルートとは呼べないと考える。ボランタリーな取組とは、どのようなものを想定しているのか。
    ・ 一部の自治体で古紙回収業者が「ざつ紙」として収集しているルートや、集団回収等のルートを促進することをボランタリープランのひとつとして考えている。これらは、現在指定法人ルートで回収されている量のうち、製紙原料になる93%分だけを集めているが、この部分の促進を図ることは可能である。また、紙製容器包装を段ボール等と同様の扱いとするのであれば、市況が変化し、逆有償となった場合に備えて、資金を貯えることも考える必要があるが、我々としても今後の展開が不透明な中では具体的に動けない状況である。
    ・ 現在、容器包装リサイクル法の対象外となっている段ボールや紙パックについても、「容器包装」であることに変わりはないのだから、有価か無価かに関わらず、容器包装リサイクル法の対象とすべきではないか。
    ・ 古紙の需給バランスについては、2000年頃に余剰状態であったものの、現在は60%の古紙利用率を達成しており、バランスがとれた状態である。最近は中国等といった海外への輸出量が増えていることを考慮すると、今後国内で十分な量の古紙を供給できるのか、懸念されるところであり、現時点では、余剰状態に陥ることはないと思われる。
    ・ 市民や事業者が古紙を集団回収した場合、行政から奨励金が支払われている。この費用は需給バランスを議論する際に考慮されていないのではないか。
    ・ 日本製紙連合会としては、適正でリーズナブルな価格の古紙であれば利用可能である。現在は古紙の価格が上がってきているため、奨励金(助成金)等がなくても成り立つ可能性はあると考える。ただし、現状としては奨励金が支給されることによって回収システムが成立していると思われる。
    ・ アルミ缶やスチール缶の回収率が80~90%と高いのは、これらが自治体によって分別収集されているからである。したがって、回収率が30%台と低い紙パックについても、自治体が分別収集の対象とすれば、回収率は向上すると思われる。
    ・ 紙パックを集団回収を通して収集する方法も考えられるが、現状としては集団回収でも既に数種の紙類を分けており、さらに分別品目を増やすのは困難だと考えられる。
    ・ 紙パックの回収率は、現在50%を切っており、このうち市町村ルートによって収集されているものは20%強である。残りは集団回収や店頭回収によって収集されている。
    ・ 量の少ない紙パックを市町村で分別収集するのは、非常に手間がかかる。店頭回収等に協力することは、消費者にとっても環境を意識する良い機会である。
    ・ 集団回収に対する奨励金は、市町村が分別収集する費用よりも安いため、市町村が集団回収を推奨する理由となっている。
    ・奨励金は、昔からの集団回収システムを保つために行政が無理をして支払っていると記憶しているが、事実ではないのか。
    ・事実ではない。

    ・ 以前、ただ乗り事業者として公表された11の特定事業者については、「支払うつもりだ」との意見を個別に聞いているが、実際はどのような状況なのか。
    ・ 本ワーキンググループでの議論を行ううえで、「誰もが責任を担う」ということを前提とすれば、より前向きな議論ができるのではないか。
    ・ 自分の意見が通らないから、再商品化費用を支払わないという身勝手な特定事業者がいるようだが、このような事業者を本ワーキンググループに呼び、意見を聞いてみてはどうか。

    (事務局より、ただ乗り事業者として公表された11の特定事業者のうち、手続きを始めた事業者はいるものの、実際に再商品化費用を支払っている事業者は、今のところ1社もおらず、このような事業者については、引き続き理解を求めるとともに、関係各位の協力をお願いしたい旨回答。)

    ・ 消費者団体が協力し、特定事業者に対する監視の目を持つことが重要である。また、先進的な取組を行っている事業者については、表彰等の評価を行うのも一案である。
    ・ ただ乗り事業者として公表された11社の中に、「以前は支払っていたが、担当者が辞めてから引継ぎができていなかった」と弁明している事業者がいた。過去に1度でも支払っていれば、日本容器包装リサイクル協会に登録されているはずではないのか。登録済みの事業者が支払っていない場合には、協会が強く支払いを求めるようなシステムはないのか。

    (事務局より、日本容器包装リサイクル協会は、あくまでも特定事業者からの委託を受けて再商品化義務を遂行しているため、強制的に支払いを訴えることは難しいが、継続的に支払わないケースについては、企業との守秘義務に配慮しつつ、日本容器包装リサイクル協会と密な連携を図りたい旨回答。)

    ・ ただ乗り事業者の問題については、特定事業者の間でも不公平感がつのっており、容器包装リサイクル法の根幹に関わる問題だと認識している。消費者によるチェックも必要だが、罰金を重くする、第三者機関による立ち入り検査等を含めたチェック体制を強化する等の法律的な措置も必要ではないか。
    ・ ただ乗り事業者の対策として、再商品化義務を履行していない事業者とは取引を行わないというように、企業間でのサプライチェーン機能を利用してはどうか。

    (事務局より、産業界や消費者からの呼びかけ等の相互監視は重要である旨回答。)

    ・ 日本容器包装リサイクル協会としては、再商品化費用の支払いは特定事業者からの申告制であるため、実態の把握が難しいのが現状である。ただし、ただ乗り事業者が多い業界については、独自に把握している。ただ乗り事業者への対応を早急に進めるために、主務省庁が連携し、特別なプロジェクトチームを編成してほしい。
    ・ 特定事業者の中には、契約を済ませたにも関わらず支払いを行っていない事業者や、平成15、16年度は支払ったが、17年度については未だ支払いが完了していない事業者が大勢いる。日本容器包装リサイクル協会では、このような事業者に対して、督促状を送る等の措置は講じている。しかし、本格的なただ乗り事業者対策のためには、主務省庁の担当部署が連携してチェック体制を構築する、または限られたマンパワーの中でただ乗り事業者対策になかなか人手を割きづらい現状を踏まえ、今後どのようにチェック体制を取るべきかについて、真剣に検討する必要がある。

    (事務局より、ただ乗り事業者の社名を公表した後、補足していなかった特定事業者から支払いがある等、社名の公表は一定の効果をあげており、今後も、消費者関係のプレス等で取り上げて頂くなど、引き続きご協力頂きたい旨回答。)

    ・ 再商品化費用を過少申告している特定事業者も多い。再商品化費用の算定係数には、自主算定係数と簡易算定係数があるが、後者を用いて計算したほうが安くなり、簡易算定係数を用いて申告している企業が多い。これは合法的な過少申告と言えるものであり、なんらかの検討が必要ではないか。
    ・ 個人的には、特定事業者が支払っている再商品化費用を公表してはどうかと考えている。そうすれば、過少申告をしている疑いのある企業が業界内で自ずと明らかになるのではないか。

    (事務局より、1同じ業界の企業同士で「あの会社が払っていないなら、うちも払わなくてよいのでは」といった逆効果にならないよう、再商品化費用未払いの事業者に対して、きちんと社会的な制裁を行う必要がある、2過少申告については、売上等を比較してチェックできる可能性もあるため、日本容器包装リサイクル協会と情報共有を図っていきたい、3簡易算定係数については、見直しを検討したい旨回答。)

    ・ 特定事業者の中には、流通過程でリターナブル容器を使用する等、使用削減に積極的に取り組んでいるところもある。比較することによってこのような事業者が評価されることは重要である。
    ・ スプレー缶の扱いについては、安全装置を取り付ける等の措置を早急にお願いしたい。

    (事務局より、スプレー缶の関係業界でそのような取組を進めており、また、現在、自治体と産業界との間でも話合いが行われているため、この話合いでの動向も含めて検討を進めたい旨回答。)

    ・ 小規模事業者分は市町村が負担すべきとの意見がかなり出ているようだが、沢山集める市町村ほど負担感が大きくなってしまっている。また量的、金銭的な負担感だけでなく、市町村が負担しなければならない理由が理解できない。
    ・ 小規模事業者から排出される容器包装の再商品化費用は、引き続き自治体の負担とすべきである。小規模事業者から出される容器包装の量は少ないにも関わらず、小規模事業者の数は非常に多い。仮に小規模事業者の再商品化委託料を500円とした場合、500円の再商品化委託料を集めるのに5,000円の徴収費用がかかってしまい、結果的に社会全体のコストが大きくなってしまう。
    ・ 小規模事業者も行政サービスの対価として税金を納めており、市町村が小規模事業者分を引き続き処理することは適切である。
    ・ 小規模事業者によって構成される団体はないのか。例えば、商工会議所が小規模事業者の再商品化費用を肩代わりすることは考えられないか。
    ・ 小規模事業者の団体というものはないが、商工会議所の会員の8割は小規模事業者である。ただしこれは任意の会員制であり、強制加入ではない。
    ・ 地域コミュニティは中小企業が支えている部分が大きく、国内企業の99.7%が中小企業であることからも、日本の産業構造は小規模事業者によって成り立っていると言える。小規模事業者も一般廃棄物処理費用の原資となる税金を支払っており、そういう意味ではただ乗りではない。
    ・ 税制度においても、一定売上以下の事業者には消費税の支払い義務がないというように、徴収コストと税収とのバランスを考えて設計されている。容器包装の再商品化費用も社会全体のコストを考慮すべきである。
    ・ 容器包装リサイクル法の本来の目的は、環境負荷を下げることであり、たとえ小額であっても、全ての事業者が再商品化費用を支払うべきである。再商品化費用を全く支払わないのでは、3Rを認識する機会がなく削減努力がなされない。全ての小規模事業者が直接支払うことが難しいのであれば、せめて商工会の会員となっている小規模事業者だけでも費用負担をすべきではないか。
    ・ 商工会議所の会員にだけ再商品化費用を負担させるのは、公平性に欠けるため、制度として成り立たない。
    ・ 「小規模事業者は税金を支払っているのだから、再商品化費用を負担しなくてよい」という意見がある一方で、消費者には容器包装ごみの有料化を求める意見もある。しかし、税金を支払っているのは消費者も同じであり、議論が矛盾している。
    ・ 仮に小規模事業者にも再商品化費用を負担させることになった場合、小規模事業者の数すらも分からないのが現状である。また、小規模事業者からの徴収コストを誰が支払うのかという問題もある。社会的なコストを考えれば、小規模事業者を再商品化義務の対象から除外するという現在の制度を維持すべきだと考える。


    (2)分別収集から再商品化にいたるプロセスの役割分担と主体間連携について
     (資料4に基づき、事務局より説明)
     (参考資料2に基づき、監査法人トーマツの森田氏より、容器包装の分別収集等に要する費用把握について説明)

    ・ 発生抑制を原点とし、全ての国民が広く責任と負担を分かち合うような制度にすべきである。また、発生抑制の促進に向けた自主的な取組を評価し、サポートするシステムも必要である。例えば、小売業においては、現在約5,000店舗で白色トレイの店頭回収を行っており、11,900t/年を回収するのに70億円の回収コストを要しているほか、紙パックについても12,800t/年を店頭回収するのに約19億円の費用を投じている。このような自主的取組を評価することが重要である。
    ・ 地域の事業者、行政、市民が連携して、地域固有の制約条件を取り除きつつ、発生抑制に係る具体的な行動をおこすことが重要である。
    ・ レジ袋については、従来の買い物袋持参運動だけでは削減に限界があるため、レジ袋有料化の法規制化をお願いしたい。
    ・ ただ乗り事業者や過少申告を行っている事業者に対しては、省庁の壁を取り除いた管理の一本化や、再商品化費用額の公表が効果的だと考える。また、容器包装の製造側と利用側との費用負担率が0.5%対99.5%というのは不合理である。
    ・ 自治体での収集・選別・保管に係る費用については、より透明化を図り、効率性を重視すべきである。
    ・ 委託単価を決定する入札プロセスについて、より積極的に情報開示を行い、不透明性を排除すべきである。
    ・ 今年3月末にPETボトルリサイクル推進協議会から、容器包装リサイクル法見直しに関する意見書を提出した。この中で、分別収集費用の全て、もしくは一部を特定事業者の負担とするのであれば、1.事業者負担によって分別収集量が増加し、環境負荷や社会コストが低減するかを検証すること、2.分別費用に必要な経費と便益を検証すること、3.事業者の費用負担が持続可能な循環型社会の実現に役立つかを検証すること、4.1~3の項目を客観的に検証できる第三者機関を設立することを主張した。監査法人トーマツの森田氏からの説明では、自治体での分別収集コストの算定に向けて、マニュアルを作り、外部検証制度を導入すべきだとの話があったが、事業者としてもこの意見に賛成である。
    ・ 自治体での分別収集コストの算定について、減価償却費や人件費を除けば、現在自治体が提示しているコストを比較することは可能なのか。
    ・ 自治体から公表されている数字は、例えばごみの減量効果を説明するためといった様々な目的のために出されているものであり、数字の出し方については決まったルールは設けられていない。コストの算出方法をルール化する必要があると考える。
    ・ ニューヨークで行われている新聞紙の分別収集では、不適合品が混入していれば罰金が課される仕組みとなっているようである。
    ・ 自治体の収集コストを算出する際には、アルミ缶等の売却費を考慮しているのか。参考資料2の10ページに示している事例では、売却費を差し引いていないのではないか。

    (事務局より、自治体によって、売却費を含めて計算しているところもあれば、含めていないところもある旨回答。)

    ・ 専門用語では「グロス」と「ネット」と呼ばれる考え方であり、収入があれば、発生したコストから差し引くのが普通である。アルミ缶等の売却費についても、分別収集に要した費用から引いた「ネット」の額を計算すべきだと考える。ただし、実際には売却費を考慮していない自治体が多いようである。
    ・ 参考資料2の10ページの事例は、売却費を考慮していない自治体ケースである。
    ・ 事業系のスチール缶については、自治体全体の4分の1程度が事業者から処理費用を徴収していない。また、徴収していても徴収費用にばらつきが見られる。自治体の収集コストを正確に把握するためには、徴収すべきなのか。
    ・ 行政活動において発生した費用を誰が負担するのかという問題については、政治的な判断であり、分かりかねる。ただし、収集費用の一部を特定事業者に負担させることになれば、自治体の収入にあたる売却費は差し引くべきだと考える。
    ・ 減価償却費、人件費、コスト品目別按分方法以外に、どのような項目を追加すれば自治体の収集コストの比較が可能になるのか。
    ・ 収集体制(直営・委託)や施設状況等、自治体によって分別収集の運営体制が様々であり、どこまでを分別収集費用として扱うべきなのかは不明である。ただし、今回の資料で示した減価償却費、人件費、退職金の3つは、比較的金額が大きいため、計算に含める必要があると考える。

    (オブザーバー)
    ・ 環境省としては、できる限り条件を設定して今回の調査を行ったが、徹底できない部分もあった。本調査の趣旨は、分別収集に係る費用の全国的な傾向を把握することであり、ここで提示された分別収集費用の負担を、事業者の方々にお願いしようという性格の調査ではない。

    ・ 収集コストを品目別に按分する方法について、資料中では品目の容積によって按分しているが、この手法では収集方法(混合・分別)等によって按分基準が変わってしまうのではないか。容積によって按分する場合には、収集過程のみを対象としているのか。それとも選別保管まで含めて対象とすべきなのか。
    ・ そこまでの分析には至っていない。今回の調査では、自治体が出しているコストや按分方法が様々であり、何らかの統一を図る必要があるということが分かった。より詳細な基準は今後詰めていく必要がある。

    (オブザーバー)
    ・ 環境省の調査では、収集過程については容積率、缶・びん・ペットボトルの選別保管過程については本数率、それ以外の容器包装の選別保管過程については重量比というように、按分方法を統一して行っている。

    ・ 日本チェーンストア協会から出された意見書では、地域特有の取組を推進すべきだと言う一方で、レジ袋有料化の法制度化を訴えている。レジ袋有料化の法制度化を全国一律に行うべきだと考えているのであれば、地域特有の取組を推進すべきという話と矛盾するのではないか。
    ・ レジ袋有料化の法制度化は、全国一律に行わなければ、発生抑制効果が見られないと考える。ただし、発生抑制に関する取組は、レジ袋に限ったものではないので、地域固有の問題解決については、レジ袋の有料化と同時並行で取り組むべきだと考える。


    (3)これまでの論点の整理
     (資料5に基づき、事務局より説明)

    ・ 容器包装ごみの年間排出量が約5,000万tであるのに対し、容器包装リサイクル法で収集しているのは250万t程度である。また、最終処分場の延命についても、焼却技術の向上によるところが大きく、すべて容器包装リサイクル法のおかげとは言えない。名古屋市で、ごみの発生量が減っているとの報告があるが、これも自治体が容器包装に限らず様々な対策を講じた結果の成果である。したがって、容器包装リサイクル法の評価が過大にならないよう留意する必要がある。
    ・ 容器包装リサイクル法の見直しに向けた今後のスケジュールを教えて欲しい。今回の見直しでは、問題点(論点)が多岐に渡っているが、これら全てについて、本ワーキンググループの答えを出したうえで、パブリックコメントを募集するのか。

    (事務局より、6月中に産業構造審議会で中間的な方向性を出すべく議論いただき、その後、夏にパブリックコメントを募集、秋頃にパブリックコメントを踏まえた議論の場を予定している旨回答。また、論点が多岐に渡っているため、制度イメージの具体化と方向性の検討は同時に行わざるを得ないが、基本的な考え方が固まらなくては具体的な検討に入るのは難しい旨回答。)

    ・ プラスチック製容器包装の材料リサイクルは、残渣量が多く、コストがかかりすぎており、問題である。例えば、PPやPE等というように材料ごとに分別することや、汚れていないもののみを分別してはどうか。この場合、消費者が容易に分別できるように、識別表示を工夫する等、事業者としても協力できることがあると考える。
    ・ プラスチック製容器包装の材料リサイクルでは、大量の残渣が発生しているが、これらの残渣をRPF化等によって2段階で処理するのはコストがかかりすぎる。分別収集量とリサイクル可能量が拮抗しており、ケミカルリサイクルのコストも低減されていない現状を鑑みれば、サーマルを含め、品質に則したリサイクル手法の拡大を図るべきではないか。
    ・ レジ袋の有料化を実施した場合、レジ袋は商品となり容器包装リサイクル法の対象から除外されるが、レジ袋は指定法人ルートのプラスチック製容器包装に混入してくるのではないか。その場合、レジ袋の再商品化費用を誰が負担するのかについて、議論する必要がある。

    (事務局より、レジ袋が有料化されれば、容器包装リサイクル法の対象から除外されるため、分別収集されないこととなるが、レジ袋にごみを詰めて排出する場合は、他の容器包装ごみに混入する可能性がある。ただし、有料化の目的はリデュースであり、なるべくそういう容器包装を使わないようにするための手法として考えられないかということである旨回答。)

    ・ これまでの議論では、選別保管に係る費用の一部を特定事業者が負担すべきという意見や、収集から選別保管までの費用を負担すべきだという意見があった。資料5の22ページにある「新しい役割分担の考え方」とは、具体的にどのような範囲での費用分担を想定しているのか。

    (事務局より、費用分担の範囲については、未だ事務局側で明確な整理はできていないが、事務局としては、収集、選別保管に対する様々なスペックを出すとともに、インセンティブのひとつとして費用分担も含めて検討できないか、と考えている旨回答。)

    ・ これまでの取組では、リデュースに係る取組が不足していると考える。事業者としては、自主的な取組を進めるとともに、環境報告書で自社のリデュース対策を報告すべきである。
    ・ 資料5の21ページの図について、「再生製品」から「再商品化」の過程に向けて、「ビジネスベースでスペックを要求」と示されている。事業者としてもスペックに関する情報は重要だと認識しており、これらの情報をフィードバックすることによって、収集・選別保管からの流れが出るのではないか。
    ・ 特定事業者が選別保管に関わるという話が出ているが、現時点では再生製品のスペックに関する情報提供を行うことによって、主体間の連携を促進すべきだと考える。
    ・ 再商品化手法については、様々な手法を取り入れることによって、適切な競争状態での入札が行えるよう考慮すべきである。
    ・ 費用分担の問題については、パブリックコメントの募集までに何らかの方針が出されるのか。それとも今後まだ議論を行う時間的な余裕があるのか。

    (事務局より、中間取りまとめの際に一定の方向性を提示したいが、具体的な制度設計については、委員の間で一定の方向性が定まってから検討する必要がある旨回答。)

    ・ 資料5の23ページに「新たな役割分担を考えるに当たっての前提」として、個別自治体ごとのリデュースの促進度合いを「住民一人当たりの容器包装廃棄物排出量」や「住民一人あたりの容器包装廃棄物排出量の前年度比の削減割合」で評価できること等が挙げられているが、自治体によって情報の把握度合いが異なることから、これらのデータ全てが揃うことを前提とすることは、現実的ではない。関係主体間での情報交換を促進し、協力体制を築くことを前提条件とすべきである。

    (事務局より、資料5で挙げた前提は、様々な角度からリデュースの促進を評価することにより、社会コストの低減、質の向上に効果があるのではないかとの観点から、例として挙げたものである旨回答。)

    ・ 自治体が分別収集に要しているコストは3,000億円と算出されているが、事業者側でも容器包装の軽量化や易リサイクル化の取組のために、多くの費用を投じている。コストについては、容器包装リサイクル法の施行後に要した費用で評価すべきである。
    ・ 容器包装リサイクル法においては、リデュースをいかに促進するべきかが重要な項目である。したがって、現在のシステムでどの主体にリデュースを促す施策が講じられているのかを検証したうえで、追加的な施策を検討すべきである。なお、特定事業者にはリデュースの直接的な経済的インセンティブが既に課せられていることを理解して欲しい。
    ・ 特定事業者と自治体との間で情報交換を行い、連携を図るよりも、消費者の分別排出および排出抑制を徹底したほうが、分別基準適合品の高品質化、社会コストの低減に繋がるのではないか。そのためには、容器包装廃棄物の有料化も視野に入れて検討すべきである。
    ・ 自治体の公会計の透明化が新たな役割分担の前提となっているが、これは容器包装リサイクル法に関わらず、全ての施策において前提となる事項である。

    (事務局より、関係主体の費用負担については、比較手法や比較対象に関する議論を本ワーキンググループにて行っていただきたい、軽量化等の取組を積極的に進めている特定事業者が存在する一方で、努力をしていない特定事業者も存在しているのが現状であるため、追加的な政策が必要ではないかと考える、資料5では、自治体が消費者に対して分別排出や排出抑制を働きかけやすいよう、事業者から何らかのインセンティブを与えることが考えられないかという問題提起をしている旨回答。)

    ・ 消費者がどのような容器包装を選択するかがリデュース・リユースに繋がっている。選択する際の情報として、個別の事業者が利用している容器包装の利用量を公開すべきである。
    ・ 学校教育において、グリーン購入法とうまく関連づけながら、リデュース・リユースの重要性を子供に教えることが重要である。
    ・ 食品製造業の大部分が中小企業であり、売上が伸びていないにも関わらず、再商品化費用が年々増えていくことに危機感を募らせている企業が多い。したがって、制度を改正する際には、ビジョンを描くだけでなく、実行可能性を十分に考慮すべきである
    ・ パブリックコメントを募集するのに併せて、地方の意見を聞くために、地方での公聴会を行ってはどうか。
    ・ 自治体としては、市民から排出されたものを受身の立場で処理せざるを得ない。事業者には製品のライフサイクルを考慮するとともに、事業者の責任をどのように果たすべきかを考えてほしい。
    ・ ごみを有料化すれば排出量が減るのではないかとの意見が出されているが、自治体は出てきたものの収集を拒否することが出来ない。まずは事業者が製品のライフサイクルの上流部で、何らかの対策を講じるべきである。
    ・ 自治体、特定事業者ともに、費用の負担感が大きくなっている。ただし、事業者については費用負担の仕組みが明らかであるが、自治体については会計の仕組みや処理方法が様々であり、より説得力のある説明が必要である。
    ・ 小規模事業者を再商品化費用の負担対象とした場合、管理費が膨大になることが予想され、現実的ではない。クリーニング業界が自主的な取組で対応しているように、まずは小規模事業者ができることから自主的に参加して欲しい。
    ・ OECDの統計評価で日本が優秀なポジションにいることからも、容器包装リサイクル法については、概ね肯定的な評価がなされていると考える。
    ・ 各関係主体が現在の枠組みの中で取り組むべき問題が多く残されているのではないか。例えば、自治体については、自治体によって分別区分が様々であること、コストの透明化・効率化が図れていないこと、自治体間での取組に差が見られること等が挙げられる。消費者については、より環境に対する意識を改革する必要がある。事業者については、過剰包装の廃止、複合素材への対策、ただ乗り事業者の対策等が上げられる。このように解決すべき問題が山積している状況において、レジ袋の有料化や事業者の分別収集費用負担等といった費用負担の増大は、受入れられないと考える。
    ・ コストについては、どの議論でも問題となっており、意識すべき事項である。
    ・ 容器包装リサイクル法の原点である「分ければ資源、混ぜればごみ」という理念に立ち返り、消費者には分別排出や排出抑制を徹底して欲しい。そのための手段のひとつとして、ごみの有料化を検討してはどうか。
    ・ 離島では、分別収集しても船での輸送費がかかってしまい、スチール缶、段ボール等が逆有償になってしまうケースが多々ある。関係業界に一定の負担をして頂くなど、なんらかの措置をお願いしたい。
    ・ クリーニング事業者には小規模事業者が多いと言うが、中には規模の大きい事業者も存在する。このような事業者を容器包装リサイクル法の対象から除外するのはおかしいと考える。
    ・ 衣類の販売時やクリーニング時には、衣類の形状を整えるための台紙やハンガーが付いてくるケースがある。これらは容器包装ではないのか。

    (事務局より、一般的には、ハンガーが袋と一体になっていれば、容器包装になると思われるが、クリーニング時の容器包装は、商品ではなく役務の提供に伴うものであるため、現行容リ法では対象外である旨回答。)

以上
 


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最終更新日:2005.06.14
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