経済産業省
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総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会(第24回)-議事録

日時:平成21年6月30日(火曜日)14:00~16:28
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1014号会議室

議題

  1. 学協会規格の規制への活用の現状と今後の取組について(報告事項)
  2. 日本電気協会「原子力発電所における安全のための品質保証規程(JEAC4111-2009)」に関する技術評価について(案)(審議事項)
  3. 原子炉構造材の監視試験方法(JEAC4201-2007)及び原子力発電所用機器に対する破壊靭性の確認試験方法(JEAC4206-2007)に関する技術評価について(案)(審議事項)
  4. 日本原子力学会「原子力発電所の高経年化対策実施基準:2008」に関する技術評価について(案)(審議事項)
  5. ウェルドオーバーレイ溶接工法について(審議事項)
  6. ワーキンググループの設置等について(報告事項)
    1. 原子炉安全小委員会の構成及び運営について(案)
    2. 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会運転管理ワーキンググループの設置について
    3. 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会案全評価ワーキンググループ(内部溢水)の設置について
    4. 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会安全評価ワーキンググループ(デジタル安全保護系)の設置について
  7. 安全評価ワーキンググループ(長期サイクル炉心評価)での検討について(報告事項)
  8. 中央制御室の居住性の検討状況について(報告事項)
  9. 実用原子炉施設への航空機落下確率の評価について(報告事項)
  10. その他

議事概要

神田統括安全審査官
それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第24回原子炉安全小委員会」を開催いたします。
本日は、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。
当小委員会を開催するに当たりまして、定足数の確認を行います。当小委員会の定足数は、専門委員を除く18名に対しまして過半数でございますので10名となっております。ただいまの出席委員は12名ですので、総合資源エネルギー調査会の規定によりまして、本会合は定足数を満たしているということを御報告いたします。
なお、専門委員として2名の参加をいただいておりますので御紹介いたします。
それでは、班目先生、よろしくお願いいたします。
班目委員長
この原子炉安全小委員会というところは、原子力安全のために事業者等が守るべき規格基準類の審議というものが主な仕事の一つとなっております。その関係で本日は4件、品質保証、監視試験方法、破壊靭性の確認試験方法、それから高経年化対策実施基準及びウェルドオーバーレイ工法について御審議いただくことになっています。
それから、ワーキンググループの設置だとか、審議いただいた案件等について幾つか御報告をいただく予定になってございますので、その件につきましてもよろしくお願いしたいと思います。
それでは、まず配布資料の御説明を事務局からよろしくお願いします。
神田統括安全審査官
それでは、お手元の資料を御確認いただきます。
座席表、それから委員名簿の次に議事次第がございます。めくっていただきますと、配布資料一覧です。
資料24-1としまして、「学協会規格の規制への活用の現状と今後の取組について」。
次に、資料24-2-1としまして、電気協会品質保証規程に関する技術評価についての1枚紙です。24-2-2としまして、技術評価書の案がございます。
24-3-1としまして、監視試験規程、破壊靭性規程、技術評価書(案)に対する意見募集の結果についてという資料がございます。24-3-2としまして、技術評価書について(案)の改訂版でございます。24-3-3としまして、技術評価書本体の改訂版です。
24-4-1としまして、高経年化対策実施基準に関する技術評価についての(案)でございます。24-4-2としまして、技術評価書(案)の本体です。
続きまして、24-5-1としましてWOL工法の適用経緯と今後の対応についての資料です。24-5-2としまして、新旧対照表です。24-5-3としまして、WOLの検査についての資料がございます。
24-6-1としまして、炉小委の構成及び運営についての改定版です。24-6-2としまして、運転管理ワーキンググループの設置についてです。24-6-3としまして、内部溢水のワーキンググループの設置についてです。24-6-4としまして、デジタル保護系の検討状況についての資料です。
24-7としまして、長期サイクル炉心評価の検討状況の資料です。
24-8としまして、中央制御室の居住性の検討状況の資料です。
24-9としまして、航空機落下確率の評価基準の一部改正の資料です。
その後に参考資料が幾つかありまして、参考資料24-1としまして省令解釈の対照表。
参考資料24-2-1としまして、高経年化実施ガイドライン。24-2-2としまして、電気事業法施行規則の内規。
24-3-1としまして、これも省令解釈の対照表。24-3-2としまして、き裂解釈の内規。24-3-3としまして、WOL工法の検討についての資料です。それから、3-4としまして平成16年の機器設計ワーキンググループの資料です。
最後に、前回の議事録がございます。以上です。
班目委員長
どうもありがとうございました。万一、資料に過不足があるようでしたら事務局までお申し出いただければと思います。
それでは、早速議題に入らせていただきます。最初の議題が、資料24-1で「学協会規格の規制への活用の現状と今後の取組について」でございます。それでは、まず事務局から説明をよろしくお願いします。

(1)学協会規格の規制への活用の現状と今後の取組について

神田統括安全審査官
それでは、資料24-1を使いまして御説明させていただきます。
「学協会規格の規制への活用の現状」でございますが、民間規格のうち学協会で透明なプロセスで策定されたものを活用することとしてきておりますが、そこには規制当局の職員も参画させることということを本委員会で提言いただいておりまして、それを受けて参加してきているわけですけれども、現在延べで109人・委員会に参画しております。個人としての参画でありますけれども、実際に学協会規格を活用するに当たりましては改めて策定プロセスが適切であったか、あるいは規制の要求等の対応がとれているかといった観点から、改めて技術評価をさせていただいているところです。これまでの実績としましては、41件の学協会規格を活用させていただいているところでございます。
具体的には別紙のとおりでして、ページをおめくりいただきまして2、3、4ページにありますが、網掛けをしているところが最近技術評価を行ったものです。維持規格、超音波探傷試験規程、漏えい率試験規程、これらは前回御報告させていただいておりますが、2月に行政文書として公表させていただいているところです。
それから、5ページの方に使用済燃料貯蔵施設関係の規格の技術評価の実績も載せておりますが、これはサイクル小委員会の方で技術評価をさせていただいております。参考までに載せさせていただきました。
6ページ、7ページは技術評価の概要ですけれども、これは前回の炉小委で御報告させていただいておりますので割愛させていただきます。
8ページ以降が当面の技術評価の計画ですけれども、網掛けをしているところが既に着手しているもの、あるいは実施中のものでございます。本日、この後の議事におきまして取り上げさせていただく予定です。
簡単に申しますと、網掛けの最初ですけれども、「原子炉構造材の監視試験方法」、それから「破壊靭性の確認試験方法」の規程、前回審議させていただきましたが、パブコメにおきまして意見が出てまいりましたので、それにつきまして今回改めて審議をさせていただくというものです。
それから、次の「安全保護系へのディジタル計算機の適用に関する規程」ですけれども、安全保護系にデジタル計算機を適用するに当たりましての基本事項が定められている電気協会の規程であります。これに関しても、後ほど議題で取り上げさせていただきます。
それから、「原子力発電所の高経年化対策実施基準」の標準、これにつきましては事業者が運転開始後10年ごとに高経年化対策を実施するわけですけれども、その実施方法について規程しているものです。これについても技術評価をするということで、後ほど御紹介させていただきます。
それから、最後に品質保証規程ですけれども、組織が実施する保安活動などについて規程しているものでして、これも技術評価をさせていただくことにしております。
このほかにも学協会規格はありますが、順次適切に技術評価を行ってまいりたいと考えております。
以上です。
班目委員長
ありがとうございました。それでは、ただいま御説明いただいた学協会規格の活用状況につきまして、何か御質問、御意見等はございますでしょうか。
では、大橋委員どうぞ。
大橋委員
ありがとうございました。こういう議論をすると、だめ、だめというふうになっていくのが心配で、決してだめというわけではありませんけれども、この学協会規格は御存じのように小委員会にかけるものとかけないものがあるみたいなのですが、ワーキンググループをつくって議論をします。そのワーキンググループのメンバーに学協会規格をつくられた方が入っていていいのかというのは、この場で何か議論されましたでしょうか。
現実に申し上げますと、デジタル計算機のところで吉川先生がワーキンググループのメンバーに入っておられます。私は気が付きませんで、後で気付いて事務局と御相談しまして、電気協会でつくられた分科会長が規制行政庁のエンドースの評価ワーキンググループに入るのはちょっと社会から見てというようなことを議論したんですけれども、オブザーバーにお願いしようと思ったらオブザーバーは旅費が出ないということで、今はメンバーに入っていただいております。
今日これから議論される品質保証規程も、飯塚先生は多分加わっておられたような感じなんですけれども、そのことに関して事務局から私には随分前にお出ししたことに対して御回答あったのですけれども、公平公正につくられているものであるので、それは先生の良心に従って使い分けをいただけるのでというお話でした。
それは私もある程度納得はしているんですけれども、ただし、やはり公明性がどうしても弱いというようなことは気になるところで、私はどちらにという意図は全くありません。こういう場で一回御検討をお願いできればと思った次第です。
班目委員長
事実関係としては、多分この炉小委では議論はないですね。ないと思います。是非御発言いただきたいと思いますけれども、ほかの場では委員としてダブって入っていらっしゃる方がいた方が、むしろ審議は円滑に進むだろうから、それはいいだろう。だけど、両方委員長というのはさすがにまずいよねという話はあって、私は実はほかのところをやめたという経緯がございますが、多分炉小委での議論は全くないと思います。
何か御発言はございますでしょうか。いかがでしょうか。そうしたら、むしろ委員を全くダブっていないと、かえって審議状況の伝達がうまくいかないということもあるので、委員としての重複というのは良いという方向でいかがでしょうか。委員長はまずいですよね。
大橋委員
それはまずいと思いますけれども。
班目委員長
これは、たしか基盤小委か何かで城山先生に指摘されたことですけれども、いかがでしょうか。どうしましょうか。ここで決めてしまうというのも変ですね。
では、大橋委員の方から問題提起がありましたので、少し継続審議とさせていただきたいと思います。余り厳密なルールをつくってしまうと動かなくなってしまう可能性もありますので、少し時間をかけて検討させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ほかに何か御発言はございませんでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、学協会規格の活用についてもかなり順調に進んでいるようでございますので、引き続き事務局の方で御努力をよろしくお願いしたいと思います。
それでは、次の議題にまいりたいと思います。次は、日本電気協会の「「原子力発電所における安全のための品質保証規程」に関する技術評価について」でございます。まず事務局の方から御説明をよろしくお願いいたします。

(2)日本電気協会「原子力発電所における安全のための品質保証規程(JEAC4111-2009)」に関する技術評価について(案)

山本原子力発電検査課長
検査課長の山本でございます。お手元の資料24-2-1と、それからやや厚目の資料ですが、24-2-2の技術評価書、この2つの資料で御説明させていただきます。
まず、資料24-2-1をごらんいただければと思います。今回、日本電気協会が策定といいますか、正確に言うと改定でございますけれども、原子力発電所における安全のための品質保証規程、JEAC4111-2009年版が策定されてございますので、これに関する技術評価を実施したものでございます。
御案内のとおり、JEAC4111は既に2003年に制定されてございます。これについては、平成15年から私どもの原子力安全規制の中に品質保証というものを規制要求として取り入れてございます。それを具体化するための民間規格としてこのJEAC4111-2003年版を既にエンドースをしてございまして、これを規制の中に活用しているというものでございます。実際には、私どもは規制要求、省令要求に対応しているかどうかを確認した上でエンドースしてございますが、実際の規制の使われ方は、これを各電力会社が原子炉等規制法に基づきます保安規定の中に、この品質保証に関わります活動を、JEAC4111を参考にといいますか、これを焼き直すような形で取り入れることによって規制の中に取り込んでいるという形で実際には扱われてございます。
それで、電気協会におかれましては2003年に品質保証規格を策定したわけでございますが、ちょうど改定の5年目に当たるということで新たな改正が行われたというものでございまして、本年の3月23日に制定されているものでございます。それで、私ども保安院といたしましては引き続きこの品質保証規格、民間規格、2003年版は古くなりますので、2009年版を引き続き規制として活用できるかどうかという観点からの技術的評価を実施したものでございます。
それで、技術評価に当たりましては、これはほかの民間規格をエンドースする際と同様の考え方でございます。4つの視点がございます。1つは、この民間規格の策定主体の公正性、公平性、公開性がきちんとあるかどうか。それから、規格の内容として規制の要求範囲と整合しているかどうか。そして、その規格内容が具体的な仕様、あるいは手法、そういったものが規定されているかどうか。そして、その技術的妥当性があるかどうか。この4つの観点から、技術評価を実施いたしました。
それで、これまで3.にございますように、原子炉安全小委員会の下にございます安全管理技術評価ワーキンググループ、こちらの方で技術評価に係ります検討を実施いたしまして、24-2-2の技術評価書の案の作成まで進んできたというものでございます。
実際の技術評価書の中身につきましては、24-2-2の方をお開きいただければと思います。1枚おめくりいただきますと、2ページ目に民間規格の策定経緯が書いてございますが、それは先ほど冒頭に申しました項目でございますので省略をいたします。
それで、実際には1ページの下の方に実用炉則の規定を書いてございます。品質保証に関するPDCAを回さなければいかぬということがまずあって、品質保証の計画をつくること。
それから、次のページでございますが、品質保証に係ります組織をつくり、そして品質保証の下での保安活動の計画を策定し、それを実施し、評価をし、改善をする。こういうPDCAの具体的な規制要求となっているものでございます。
それから、合わせて根本原因分析につきましては3ページにございますように、私ども保安院の内規としていろいろ不適合事象などがあった場合にこの根本原因、組織運営などにさかのぼって検討するということを求めているわけでございますが、それの具体的なやり方について保安院の内規として定めているものでございます。今回、このJEAC4111-2009年版につきましては6章の中でこの根本原因分析のやり方についても新たに制定されてございますので、こちらとの整合という観点からも技術評価をいたしたものでございます。
4ページ目が、JEAC4111-2009年版の構成として書いてございます。基本的な構成は、前回の2003年版と変わっているものではございません。
5ページ目以降に、各章別の項目が書いてございます。「序論」、「目的」、「適用範囲」から始まりまして、次の6ページでございますが、「定義」、「品質マネジメントシステム」、「経営者の責任」、「資源の運用管理」、それから実際の「業務の計画の実施」、「評価及び改善」、こういう全体構成になっているものでございます。
それで、7ページ目以降が実際の技術評価の結果という内容になってございます。
次の8ページをごらんいただきますと、まずこの規格を策定いたしました日本電気協会の規格の策定活動の公平性、透明性などに関するものでございます。ここに書いてございますように、電気協会の中の原子力規格委員会及びその元の分科会等々におきまして検討がなされたものでございます。
電気協会の規格を見てまいりますと、次の9ページ辺りをごらんいただくとわかりますが、各分野に偏らず、各分野のさまざまな利害関係者といいますか、それぞれの分野の方々から構成される公平性を確保した委員会の構成になっているということがおわかりいただけるかと思います。
更に、審議につきましてはすべて公開で行われておりまして、その議事内容も公開されているところでございます。
更に、その規格の策定に当たりましてはいわゆる公衆審査、パブリックコメントを実施いたしまして規格案の策定をする。こういう手続きがなされているというものでございます。
したがいまして、9ページの下に書いているように、この委員会の構成・公開が重視されているということを確認できるのではないかと考えてございます。
次は、技術的な内容でございます。次の11ページ目以降に、私どもの規制上の要求と、それからJEACの規程の対応関係をそれぞれ整理してございます。11ページの左側に書いてございますのが、実用炉則におきます品質保証に係ります規程、省令に書いてございます規程であります。これが規制上の要求事項となってまいります。それに対応する形で、右の欄はJEAC4111の各条項を書いているところでございます。
それで、この2009年版は2003年版をベースにして改定がなされてございますが、一つの改定のポイントがISO9000、元来これをベースにつくられているものでございますので、実はこのISOの9001版という品質保証の規格が2008年版という形で改定されてございます。それを反映する形の改定が行われております。
特に中身といいますよりも、まずこの表現の仕方というところですが、11ページは規制の体系になっておりますので必ずしも規格の条文番号順にはなってございませんが、例えば一番上の右の箱のところの2つ目に「4.品質マネジメントシステム」というものが書いてございますが、その語尾のところは「改善しなければならない」という表現になってございます。あとは、ほかを見ていただきますと、大体語尾は「しなければならない」という表現になってございます。これは、もともとISOの改定で「should」という言葉、「ねばならない」という表現に変わったことに対応した形で、このJEACの方も改正されたというものでございます。
あとは、内容的なところでございますけれども、品質保証に関しましてはこの第7条の3で書いてございます、いわゆるPDCAを回さなくてはいけないという基本的な要求に対しまして、この目的、内容についてはそのような内容になっているということで整合性がとれていると思っております。
それから、次の7条の3のところでございますが、「第七条の五第一項の規定に基づく措置を講じたときは」と書いてございますけれども、これはいわゆる定期安全レビュー、10年ごとに原子炉全体の保安活動のレビューを行うことを規制要求してございますが、それをレビューした場合についてはその評価の結果を踏まえてこの品質保証の中に取り込まなければいかぬという規定でございます。
これが今回新たに対応するものでございますが、JEAC4111の方では「8.4 データの分析」ということで、データの分析に基づいて分析をしなければならないということになってございますが、そこに注記ということで、「データの分析には、中長期的な視点(10年程度の間隔)に立脚して行われる「原子炉施設の定期的な評価(PSR)」も含まれる」というふうに規定されておりまして、私どもの規制要求であります定期安全レビューの結果をちゃんと踏まえていくといったことを具体的に明記した内容になってございます。これは、今回の2009年版の特に改正の一つのポイントになってございます。
次の12ページ以降、実際の品質保証に係ります具体的な規程でございますが、先ほど言いました「しなければならない」と表現が変わっているところがございますけれども、基本的には内容は2003年版とは変わってございません。したがいまして、我々の規制要求と適用するという内容になっていると判断してございます。
12ページ、13ページ、14ページ、この辺りは基本的には「ねばならない」とか、若干文言のわかりやすさの観点での修正はございますけれども、いずれもこれは実用炉則の規制要求に合致する内容になっているかと思ってございます。
それから、次の16ページ目でございますが、やや細かいところの修正でございますけれども、4.2.3に「文書管理」というものがございます。この中の(2)のところにa)、b)、c)、d)、e)、f)と要求事項が並んでございますが、この中でf)の「品質マネジメントシステムの計画及び運営のために組織が必要と決定した外部からの文書を明確にし」云々という規程が書いてございます。この辺りが新たに追加された条文でございますが、これは実際の活動の中をより明確にするという条文が新たに追加改正になったものでございます。これについても我々の規制要求に対応できる内容ではないかと考えてございます。
更に17ページ、18ページをごらんいただいても、「ねばならない」という表現で語尾は変わってございますが、基本的な内容は変更になってございません。
20ページ、21ページも同様でございます。
次の22ページで、外部からの物品または役務の調達のところでございます。調達に関するところですが、我々の規制要求の中でこの左側のところを見ていただきますと、括弧書きの中で「当該物品又は役務の調達後におけるこれらの維持又は運用に必要な技術情報」、もちろん保安に関するものに限りますが、こういう技術情報「を取得し、他の原子炉設置者と共有するために必要な措置に関することを含む」ということで、技術情報の共有に関する規程が私どもの省令で少し改正になってございます。
これに対応する形でJEACの方の規程でございますが、先ほどの「7.4.1 調達プロセス」の(5)番目を見ていただきますと、「組織は、調達製品の調達後における、維持又は運用に必要な保安に係る技術情報を取得するための方法を定めなければならない」という規程がありまして、更に21ページの一番下でございますが、注記の1ということで、「"活用"には保安活動の実施によって得られた知見を他の組織と共有することも含まれる」という注記が入ってございます。したがいまして、こういう規程の仕方によりまして、私どもの規制要求に対応する形で、この部分が新たに追加改正になったところでございますけれども、規制内容に対応する形の改正が行われてございます。
それから、次の23ページでございます。この辺りも、不適合に関するやり方についてでございます。23ページの8.3ですが、「不適合管理」というものが書いてございます。ここは不適合管理についての内容の要求がもともとあるところでございますが、特に(3)のd)、「外部への引き渡し後又は業務の実施後に不適合が検出された場合には、その不適合による影響又は起こり得る影響に対して適切な処置をとる」という不適合に対する考え方の、より具体的な対応を新たな改正事項として入れているものでございます。これについても、我々の規制要求に対応するものと考えてございます。
それから、次の24ページ、25ページ辺りでございます。特に25ページ辺りですが、「保全活動の改善」という要求事項でございます。この改善の中で、左側の省令の要求事項でございますが、第1項に「不適合に対する再発防止のために行う是正に関する措置」、いわゆる是正措置ですね。「に関する手順を確立して行うこと」、この是正措置を行うことを求めてございます。
正確に言いますと、これは近日省令改正いたしましてパブコメ中でございますが、これが実際に入ってくるものがございますが、これに対応することと、それから次の第2項、「生じるおそれのある不適合を防止するための予防に関する処置に関する手順」、この中に括弧書きに書いてございますように根本分析の手順を含むということで、予防処置の中では「根本原因分析」を実施するということを要求してございます。
それに対しまして、JEAC4111の方では8.5.2の「是正処置」、ここで是正処置を実施するものでございますが、その中では(3)「次の事項に関する要求事項(附属書「根本原因に関する要求事項」を含む)」という規定がございます。すなわち、根本原因分析を含んで是正処置を検討するようなこと。
それから、その下の「8.5.3 予防措置」と書いてございますが、ここも(3)のところを見ていただきますと、「「根本原因分析に関する要求事項」を含む」という形で、根本原因分析を含んだ形での対応を実施することになってございます。これは、私どもの規制要求に対応する形で規定されているものでございます。
それから、次の27ページ目以降でございます。今回このJEAC4111-2009年版には附属書が付いてございまして、この附属書が右側に書いてございます「根本原因分析に関する要求事項」といったものが新たに制定されてございます。
ただ、厳密に言いますと、このJEACの規定ではなくてJEAGというガイドの方でございますが、JEAG4121追補版というものが実は存在してございまして、その中で「根本原因分析に関する要求事項」というのは既に規定をされてございました。これについても、既に私ども保安院としてこの根本原因分析に関するJEAG4121をエンドースしておりましたが、今回このJEACの4111指針の方にこれを取り込むという形で電気協会さんは改正されたものでございます。
それに対して27ページの左側でございますが、保安院の内規として「根本原因分析の手順に関する要求事項」を内規として定めてございますので、これとの整合性という観点から整理をしたものでございます。
27ページ以降は、基本的要求事項が書いてございますが、これをごらんになっていただければわかりますように、基本的には我々の要求事項に対してJEACの方の附属書の要求事項は対応する形で規定が整理されているというふうに評価しているところでございます。大変部数が多いので、内容については省略をさせていただきます。
以上の内容が確認できましたので、最後の結論、34ページでございますが、「評価結果」でございます。今回のこのJEAC4111、品質保証に関する規程、2009年版でございますけれども、これについては品質保証に関します規制要求事項に対しまして十分満たす内容になっているというふうに判断できるかと考えてございます。更に、根本原因分析は先ほど申しましたように私ども保安規程の内規というものを別途定めているところでございますが、これについても十分満足する内容であると評価できます。したがって、技術的に妥当であると判断するものでございます。そういう観点から、今回このJEAC4111を規制に活用いたします民間規格として技術的に妥当であるということが結論でございます。
それから、6.に書いてございますのは、本来このJEAC4111の民間規格は実用炉を対象としたものではございますが、その規格の中には核燃料加工施設でありますとか再処理あるいは廃棄物処理、埋設施設等々のほかの原子力施設に対しても適用できるとなってございます。
一方、私どもの規制要求としましても、実用炉則は原子力だけではございますが、それ以外の加工事業に対する規則、あるいは使用済燃料の再処理に関する規則、それから研究開発段階にある炉の規則、それぞれについても実用炉則と同様の品質保証要求がなされてございます。したがって、本規格はまずは原子炉を対象とはしてございますけれども、他の原子力施設についても規制要求を満足する規格として活用でき、技術的に妥当であると判断するところでございます。
以上のような技術評価書案を策定いたしまして、今後の対応でございますが、この御審議をいただいて御了解いただきましたら、この評価書のパブリックコメントをいたしまして、その上でJEAC4111-2009年版を規制要求として活用するための保安院の文書を発出するという予定を考えているところでございます。
説明は、以上でございます。
班目委員長
ありがとうございました。それでは、ただいま御説明いただいたJEAC4111の技術評価について御意見、御質問等をお願いいたしたいと思います。何かございますでしょうか。
よろしゅうございますか。JEAC4111がISO9001の2000年版から2008年版に変わったことを踏まえた改正でございますので、特段の問題がないということで御了承いただいたものと考えてよろしゅうございますか。
それでは、特段の意見がないようですので御了承いただいたことにさせていただきたいと思います。それで、今後事務局の方で作業はしていただきますけれども、今日いきなり技術評価書についてごらんいただいたわけなので、もし追加的にコメント等がございましたら1週間、来週の7月7日火曜日までに事務局まで御連絡をいただきたいと思います。
それから、今後これはパブリックコメントにかけるわけでございますけれども、そこでも特段の意見がない場合のこの資料の扱いにつきましては、委員長の私と事務局に御一任いただきたいと思いますけれども、それでよろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
班目委員長
それでは、本件についてはそのように対応させていただきますのでよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
それでは、次の案件に入りたいと思います。その次が、やはり日本電気協会、原子炉構造材の監視試験方法、JEAC4201及び原子力発電所用機器に対する破壊靭性の確認試験方法、JEAC4206に関する技術評価について御審議をお願いいたします。それでは、御説明をお願いいたします。

(3)原子炉構造材の監視試験方法(JEAC4201-2007)及び原子力発電所用機器に対する破壊靭性の確認試験方法(JEAC4206-2007)に関する技術評価について(案)

持丸高経年化対策班長
原子力発電検査課の持丸と申します。よろしくお願いいたします。
資料の方につきましては、資料番号24-3-1、-2、-3、この3つの資料を使いまして説明をさせていただきたいと思っております。
本件につきましては、既に本年1月に当委員会におきまして審議を一度受けております。その審議を踏まえまして、パブリックコメントを実施しておりまして、その結果が今般出てまいりました。この結果を踏まえまして、基準評価ワーキンググループにおいて5月20日でございますが、御審議いただきました。その結果を、本日説明させていただきたいと思っております。
まず資料の24-3-1でございますが、こちらがパブリックコメントを経て出てまいりましたコメントでございます。これをめくっていただきますと裏表紙のところにありますが、1件コメント、意見が出されたというものでございます。
読ませていただきます。意見といたしまして、「昭和55年版より前の告示501号に基づいて建設された発電用原子力設備が保有する材料データの実情に合わせた規制要求を希望」するということであります。
意見の理由でありますが、「昭和55年版より前の告示501号では関連温度による評価が規定されていなかったことから、関連温度を有していない発電用原子力設備が相当数ある」。まず、これが実態として昭和55年より以前にプラントの設計、建設を行っていることについては当然この適用を受けていないということであります。
それで、JEAC4206の2007年版につきまして、これは今回の技術評価の対象になっている規格でございますが、こちらは関連温度に基づく非延性破壊防止措置を規定してございます。したがいまして、関連温度が必要不可欠というような規定になっているわけです。
一方、「上記設備用に」と書いてあります。この上記設備用というのはいわゆる昭和55年以前に設計されたプラントだと思いますが、こういった設備で「附属書Eにおいて既存の材料データから関連温度に換算する評価式を整備しているが、技術基準解釈案では附属書Eが適用可能になっていない」ということであります。本件につきましては、いわゆる関連温度を用いた非延性破壊防止措置が今回の規定の中に盛り込まれているわけですが、一方、関連温度がないプラント、昭和55年以前に設計したプラントについては、そのままでは非延性破壊防止措置の規定を適用できないということであります。
したがいまして、附属書のEというのがこの規格の中に付いてございますが、この中でそういったようなプラントにおいてもそれをフォローする形でありますが、既存の材料データ、ある限りのデータでありますが、そういったようなデータから関連温度を換算する評価式、こういったものを今回この附属書Eに規定しているわけでございまして、その規定されている附属書Eを現在までのところ技術評価の対象にしていなかったというところであります。したがいまして、それについて技術評価の対象の適用になっていないので、適用対象にしてほしいというような要望であると認識してございます。
また、「なお」ですが、「本件に伴い、設置許可申請書類や保安規定の改訂が必要と判断される場合は、技術基準解釈の施行にあたって、同改訂に要する期間の猶予が必要」である。こういったような意見をいただいたわけでございます。
回答ぶりでございますが、まず拝承をいたしますということであります。JEAC4206-2007年版の附属書Eに関する技術評価を技術評価書に反映するという形で、エンドースの対象にするということにいたします。また、技術基準解釈、別記11に添附のとおりのJEAC4206-2007年版附属書Eを追記します。これは、いわゆる技術基準の解釈にひも付けされる形でこのJEACの規定が加わる。安全規制体系に取り込まれるということになりますので、そのひも付け先のところにおいても明確に附属書Eを規定するということを回答といたしたいと思っております。
なお、「設置変更許可申請書及び保安規定において、脆性遷移温度に基づき原子炉冷却材の温度制限値を定めるとしている原子力発電設備については、それについても満足することか必要です」ということでありまして、これは意見理由のなお書きに書いてあることについての回答になりますが、いわゆる設置許可と保安規定が共に規定されている場合については、この規定を適用しなければいけませんよということにしています。したがいまして一方のみ、例えば設置許可申請書、または保安規定、一方のみの記載ぶりについては関連温度の遷移温度の評価は従前どおり不要にするという考え方で整理をしております。
このコメントを踏まえまして次のページ、添付がございますが、こちらの方につきましては今回の8条の2のところ、これがまさに省令の62号の第8条の2でありますが、ここのところのひも付け先でありますが、これに附属書Eについても今回規定をさせてもらったところを含ませていただいたということであります。
簡単にそれが今のコメントの内容及び回答でございますが、資料24-3-2でございます。遅ればせながら恐縮ですが、この資料に1枚、紙が挟み込んでございます。JEAC4201、4206はかなり専門的な内容になっておりますので、簡単にこの1枚紙を付けてわかりやすくつくっております。
これは、圧力容器の中に監視試験片を設置して、圧力容器の中性子による照射の状況を確認するというようなことであります。この監視試験片につきましては、圧力容器のこのような当該部位に設置いたします。BWRの例では炉壁の試験片は3セットくらいですが、PWRにつきましては6から8セット程度と少し多目です。この多目というのは、PWRの方が中性子の照射量が多いということでありまして、それに対するきめ細かい監視をするというようなことで、PWRの場合は多目にセットしているというところであります。
設置はこのカラーに書いてありますように、原子炉圧力容器の内側の壁面に張り付けるような形でセットしてありまして、この中に何十個かの監視試験片が入っております。これが一番右側の監視試験片ですが、この監視試験片は圧力容器と同様に照射を受け、適宜これを取り出し、圧力容器の状況を監視試験片から確認している。こういったようなことであります。一応簡単なポンチ絵を説明させていただきました。
このようなことでありまして、今回もそのようなことで本体の方は時間の関係で説明を省略させていただきますが、この概要版の方で説明させていただきます。
この概要版の2ページ目でございますが、今回、附属書E-5000を技術評価の対象にするということでありますので、(5)番にそれを追記しました。
また、それに合わせて附属書Eの初期プラントに対する破壊靭性評価法の規定も入れさせていただきました。
また、3ページ以降、「技術評価のまとめ」が規定されてございますが、この中の4ページであります。赤印のところでありますが、(5)番の供用期間中の破壊靭性要求の規定の中に、附属書Eについて今般記載をさせていただいておりますが、これらにつきましては民間研究成果ではありますけれども、これらを当院、国が委託事業で発電技研に対して委託をしまして実施しました試験結果がございます。それらのデータと見比べて、今回の民間規格における附属書Eの考え方については技術的には妥当であるというような判断をしてございます。
そのような形で、5ページ目に「今後の予定」でございますが、「本規格の技術評価結果は、原子炉安全小委員会での審議の後、技術評価書をとりまとめ、技術基準解釈の改定文書発出を行う予定である」ということであります。
以上が、基本的にコメントに対する回答の対応でございます。以上でございます。
班目委員長
ありがとうございました。本件はパブリックコメントの結果、附属書Eについても技術評価を行うということで、こういうことでよろしいかどうかお諮りしたいと思います。何でも結構でございますが、御質問、御意見等はございますでしょうか。どうぞ。
大橋委員
今までも結構ありますので、今まで気づかなかったのかと言われるとそうなんですけれども、5ページ目の下から3分の1、4分の1のところに「日本電気協会への要望事項」と書いてあります。この内容は重々納得するんですけれども、こういうことをここに書くことがいいのかどうか、なかなか難しいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
要は、日本電気協会というのは民間、学協会の一つであって、民間事業者が規格基準類を自分で定められた。それに対して、行政庁としてそれをエンドースできるかどうかをやって、こういうところに問題があるなということであれば、それは規制行政の範囲内でお使いになればいい話で、ここに書いたことはあうんの呼吸で電気協会に伝わるのがいいような気もするんです。こういうことを規制行政から、これを変えることを要望すると書くと、やや公権力の濫用、すみません、今のは大げさな言葉なんですけれども、書くのかいいのかどうか。ちょっと私自身、今ぼんやり迷っているんですけれども、いかがでしょうか。
班目委員長
何か御意見はございますか。
事実関係としては、今までもこの要望は必ず書いているのですが、その結果、必ず要望にこたえられているとは限りません。こたえられない要望も実はありまして、むしろ技術評価書にこういうことを書くことによって記録をきちんと残そう。むしろあうんの呼吸の方が不透明なので、規格策定団体は規格という形できちんと書くけれども、それに対する技術評価についてもとにかく明文化したものできちんとやっていこうという精神だと私は理解しています。
いろいろ御意見はあるかと思いますが、何かございますでしょうか。
よろしゅうございますか。それでは、一応問題提起いただいたということは記録に残しますが、阿部委員どうぞ。
阿部委員
私もその、書きぶりで小さなことなんですけれども、4ページの赤字で書いてあるところです。これはすっと読みますと、今の御紹介でも、民間のデータであるけれども、要するに国側のデータと整合したことを確認したのでいいこととしたというニュアンスだったのですが、これは別な安全基盤研究のところでも、民間であるかどうかということを問わず、ちゃんとした手法で取られたデータであるということが確認できれば、それは当然使っていいはずというような仕切りをしていると思いますので、説明ぶりだけかもしれないんですが、国がやったものは皆いいんだというようなニュアンスでは書かないようにしてほしいと思っています。
班目委員長
よろしゅうございますか。これは、多分お約束としてはきちんと学会のような場で公表されてピアレビューにかかっているようなものをちゃんと使ってくださいよという話だったので、書きぶりだけの問題だと思いますけれども、御検討いただければと思います。
ほかに何かございますでしょうか。では、小林委員お願いいたします。
小林委員
今の件で、私は阿部委員とは全く同じ意見なんですけれども、この場か、この下の検討ワーキンググループか、どちらかで発言しているのでちょっと忘れましたが、今の資料の24-3-2の3ページの真ん中のフローチャートです。これに従って技術評価をしていますというときに、この意味について大分意見を申し上げて、そのときに確認を取ったのは、左側の流れの真ん中の「国等の研究の成果」という、まさに今の問題なんですけれども、この「国等」の「等」は何ですかということをその当時確認して、民間の研究成果は「等」に入りますという御返事をいただいた記憶があります。そういう意味で今、阿部委員のおっしゃったことは、私はそのとおりだと思います。
それから、それに関連して、その前の問題で5ページの(4)の御指摘のあった「日本電気協会への要望事項」です。これも、要望事項がワーキンググループで出たときに意見を申し上げまして、もちろん日本電気協会としても今後に向けていろいろ検討することはあるけれども、全く同じようにエンドースしなかったという2つの問題について、国としても対処すべきことがあるでしょう。それはきちんと申し上げて、そのとおりですねという了解になっていると思います。
そういう意味で、前向きには(4)の「日本電気協会への要望事項」というのは、学協会を名指しするのは取っていただいて、要望事項とか、検討事項とか、それは民間側にも国側にも両方にある問題だろうと思うんです。だから、お互いに共通の課題として認識しておく。それがやはり望ましい姿だろうと思います。多分、内容的にはそれで私は了解されているんじゃないかと思っていたんですけれども。
班目委員長
大変前向きな御意見だと思いますが、何か御意見はございますでしょうか。
それでは、小林委員の発言の方向で、是非今後は対応させていただく。それで、民間の研究ならば何でもいいというわけでもなくて、要するに社内研究でどこにも発表されていない、ピアレビューも何も受けていないというのは多分、規格として採用するには不適当だと思いますので、その辺りは御注意いただく必要があると思いますが。
では、福島首席どうぞ。
福島首席統括安全審査官
「国等の研究の成果」の部分につきましては、小委員会の下に安全基盤研究ワーキンググループを設置して、今そこで御検討いただいておりまして、私どもとしてその安全研究のデータを取得したときに、それこそ透明性が確保されているかとか、そういったようなことについて必要な条件ということを今、整理しているところでございまして、早晩まとまるというふうに考えておりますので、それも反映しながら運用していきたいと思います。貴重な御意見をありがとうございました。
班目委員長
それでは、このフローチャートの扱いは、とりあえずはこの形にさせておいていただいて、そちらの方での結論が出たらこれを直すということにさせていただきたいと思います。それから、電気協会への要望事項などの書き方ももうひと工夫していただくということでお願いしたいと思います。
小林委員
これはもう済んだことだから、これは構わないです。これを済まないという話にしたら、今はパブコメで蒸し返されているだけで、審議するものは終了だと思います。だから、今後への要望です。
班目委員長
多分、技術評価書として3-3は現在審議しているところで、修正を審議しているところです。
小林委員
でも、審議を全部蒸し返しても大変になりますので。
班目委員長
わかりました。では、小林委員からそういう発言でしたので、一応技術評価書としてはパブリックコメントを受けた修正点だけはそういう形にするけれども、ほかのところはとりあえずこの形にしておくということで御了解をいただいたことにしたいと思います。
それでは、その後のいろいろな作業は事務局の方でお進めいただきたいと思いますけれども、ただ、今日技術評価書案、3-3は全然御説明してございません。それで、お目通しいただいて、できたらこの段階で修正しておいた方がいいというようなコメント等がございましたら、これも1週間後、7月7日の火曜日までに事務局まで御連絡いただければと思います。そういうことでよろしくお願いします。どうもありがとうございました。
それでは、どんどん進めさせていただきます。続いて、資料24-4の方にいきたいと思います。日本原子力学会、「「原子力発電所の高経年化対策実施基準:2008」に関する技術評価について」でございます。それでは、まずは事務局の方から御説明をよろしくお願いいたします。

(4)日本原子力学会「原子力発電所の高経年化対策実施基準:2008」に関する技術評価について(案)

持丸高経年化対策班長
では、引き続きまして、議題の(4)番について説明させていただきたいと思います。資料につきましては、資料24-4-1、24-4-2を使って説明させていただきたいと思います。
こちらにつきましては、日本原子力学会の方で「原子力発電所の高経年化対策実施基準:2008」を発刊いたしております。それで、これにつきまして今般技術評価の対象として御審議いただきたいというような趣旨でございます。既に6月22日、今月の22日でございますが、保守管理検討会において審議をいただいておる内容のものでございます。時間の関係もありますので、基本は概要を使いながら、適宜本文も参照しながらという形にさせていただきたいと思います。
それから、すみません。誠に恐縮でございますが、今日お手元に御用意しておりませんが、こちらの方が日本原子力学会の実際の標準の現物でありまして、こちらの方が細かいまとめ表と言いまして、実際にプラントを部品単位まで細かく分解し、それぞれの材質、材料ごとにどのような経年劣化事象が生じるかといったことを明確に示した資料でございます。これらについてはこれまで高経年化の技術評価というものを17プラント実施してきてございますが、そういったようなプラントの審査実績を踏まえて、今回原子力学会さんがおつくりになられたということでございます。
それでは、それを踏まえまして概要のところをまず説明させていただきたいと思います。資料では24-4-1でございます。
まず「経緯」でございます。今、申し上げましたとおりでございますが、軽水炉の原子力発電所の運転管理を行う事業者が実施する高経年化対策の実施方法について規定してございます。本基準につきましては、原子力発電所における検査制度の改善の検討の中で、運転開始後30年を経過するときに本格的に行う高経年化対策を更に充実させるため、プラントごとの特性の違いを考慮し、運転開始当初からの的確な経年劣化に対する監視が重要であるとした考え方に基づきまして、具体的な経年劣化事象の特性を整理してございます。
まさに新検査制度の議論はこのような議論が中核を占めて実施されてきたわけでありまして、経年劣化に起因するトラブルを未然に防止する。そのためには、運転初期からきちんとした劣化管理が重要であるという判断でございます。
「したがって」の後でございますが、本基準が検査制度の改善の検討結果に基づき策定された保守管理の基本的考え方を、実は2つの当院のNISA文書によって整理をしております。1つは指示文書、行政指導文書でございますが、「実用発電所原子炉施設における高経年化対策の実施について」というものでございますが、これを我々は一般的にガイドライン、高経年化ガイドラインと呼んでおります。
また、「及び」でありますが、内規文書がございまして、こちらの方が「原子力発電工作物の保安のための点検、検査等に関する電気事業法施行規則の規定の解釈(内規)の制定について」という事であります。こちらの方は、電気事業の施行規則は新検査制度を具体化するために施行規則を改定しておりますが、その解釈を明確にした文書であります。
この2つのいわゆる基本的な文書の仕様規定として、これらの原子力学会の規格が妥当なものであるかどうか、こういったところの技術評価を実施したというところでございます。
ちなみに、我々がこの審査をするに当たって3つの視点を大切にいたしております。これは新検査制度の議論でありましたが、(1)で「運転開始当初からの保全の充実」であります。こちらにつきましては、これまでの高経年化技術評価で得られた知見を活用しまして、機器・部位等で想定される経年劣化事象を、この厚い方のものでございますが、いわゆる経年劣化メカニズムまとめ表において取りまとめ、電気事業連合会はこれに保全方式、点検方式等を加えた劣化メカニズム整理表を取りまとめるということになっております。
こういったようなことで事業者間の情報共有を図っていく。そして、これを踏まえて各電気事業者は具体的な保全計画を策定していくということであります。したがいまして、この原子力学会の今回の実施基準につきましては、いわゆる新検査制度における保全措置の基本をなす基本的な事項が書かれているものであるという認識をしていただけたらと思っています。そういったようなことがあるということです。
更に、最新知見、運転経験の反映により、本基準が一定の期間ごとに見直されることなどにより、劣化メカニズム整理表及び各電気事業者の保全計画の定常的見直し作業が行われるというようなことで、運転開始当初からの経年劣化管理の徹底が図られるということであります。これにより、高経年化に伴う劣化進展についても、運転開始当初からの継続的なデータにより体系的に監視し、適切なタイミングで補修・取替えを行うことが可能になるというものであります。こういう考え方が1つです。
2つ目は、「経年劣化事象の特徴に即した適時適切な保全の充実」です。具体的に経年劣化事象と言ってもいろいろな性状を示すものがございますので、こういったようなものに対して次のページにありますが、予防保全の観点からその特徴に即した劣化管理を行うため、経年化事象の特徴を把握し、事象ごとに劣化進展の監視を行う時期を明確にし、これに的確に対応した保全活動を行うことが重要である。具体的には、経年劣化事象の特徴に基づきまして、運転開始当初からきちんとした劣化管理をしていく必要のある経年劣化事象や、10年ごと、法令上は定期安全レビューというものの実施がこの事業者に義務付けられておりますが、このタイミング、程度ではきちんと監視をしていくもの、また運転開始後30年以降、プラントの高経年化が進行していく、そういったような時期で問題になっている経年劣化事象、それぞれきめ細やかな経年化事象の性状ごとにそれを区分して、これを適切な傾向監視、進展傾向予測技術や点検などで把握して、適時適切な補修・取替えを行う。こういったようなことが求められるということが2点目であります。
3点目が、運転開始後30年以降の保全の充実でありますが、高経年化対策は今後とも変わらず義務づけるが、更に高経年化対策を強化するために実用炉則を改正してございまして、10年間の保守管理の方針を長期保守管理方針と法令上は呼んでおりますが、これを保安規定記載事項として当院の認可対象とし、事業者への高経年化対策の妥当性を当院が確認する。そういったような法令上のルールをつくったということであります。
また、長期保守管理方針は30年、40年、それぞれごとに技術評価をきちんと実施して、それに基づいて今後10年間の計画方針を立てるわけですが、これに基づく運転サイクルごとの具体的な事業者の保全活動につきましては、これまでは定期検査終了ごとに事後報告的に当院に確認しておりましたが、今後は電気事業法の保安規定として当院に届出が義務付けられる「保全計画」の中にこれらがどういうことを実施するか、こういったようなことが事前に提示されます。したがいまして、そういったことを事前に確認することによって、適切な当院としての対応がとれるというようなことであります。
このようなことは、新検査制度の基本的な理念でありましたが、こういったところもきちんとこれが反映されているかどうか、そういったような視点も見させてもらっている、審査対象にしているというところでございます。
それで、2.目のところに「PLM基準2008年版の概要」がございます。この概要につきましては今、私が申し上げたところでありますが、これ自身は第2パラグラフのところにありますが、本基準の初版は19年の3月に2007年版として発行済みでございます。それで、初版では特に30年以降を念頭に置いた経年劣化対処をするための規格としてつくられたわけでございますが、今般は一般保全、運転初期からの経年劣化の監視の重要性にもかんがみまして、運転初期10年ごと、運転開始30年以降と、こういったような形で経年劣化事象の性状をきちんと議論した上で、こういったような整理学として整理されているというようなことでございます。
それと、(1)番のところにいろいろと細かく3つあります。高経年化対策の定義を見直し、運転期間に応じ、経年劣化事象に対する活動内容を整理し、保全プログラムと連携した実施内容を規定したということ。
2番目では、高経年化技術評価を実施した原子力発電所の知見を基に、原子力発電所を構成する機器ごとに想定される経年化事象を「経年劣化メカニズムまとめ表」として取りまとめ、附属書とするとともに、経年劣化メカニズムまとめ表に基づく経年劣化管理を運転初期から実施することを要求事項とした。
また、3番目では10年ごと運転開始30年以降の高経年化対策について、経年劣化事象ごとの標準的な評価の手法が附属書(規定)に規定されている。こういったようなことがまとめられているわけでございます。
附属書につきましてはAからDまでございまして、参考のE、Fがございますが、こちらの方は今回の参考ということで審議の対象外といたしております。
4ページ目でございますが、検討の基本方針につきましては先ほど山本課長の方からも説明がありましたのでここは省略させていただきますが、このような考え方で審査をしたというところでございます。
この本体の報告書でございますが、10ページ目を見ていただきたいと思います。規格策定のプロセスについて審査してございます。10ページの冒頭の4行でございます。PLM基準2008年版は日本原子力学会に設置された標準委員会発電炉専門部会、これは2008年の11月よりシステム安全専門部会と改編されたと聞いております。及び発電炉専門部会PLM分科会、これも2008年11月よりシステム安全専門部会PLM分科会と組織替えをしております。それにより、改定案が審議され、報酬審査手続きを経て策定されているというところでございます。
また、その下にはルールが書いてありますが、その後、11ページにいきまして、具体的にこの審議に当たっての活動の内容でありますPLM分科会につきまして10回審議をしておりまして、構成内容も極めて幅広い分野からの方々の御参加をいただいているところでございます。
その上に、発電炉専門部会ですとか標準委員会、これは9回、6回という形で実施しているところでございます。また、公衆審査も2008年の9月から11月まで実施しているというところであります。
また、11ページの下段、表の下になりますが、審議内容等の公開については公衆審査はこのような形で9月26日から11月30日まで実施しております。また、日本原子力学会のホームページにおいて、上記の各委員会の審議内容が公開されているということも確認してございます。
また、PLM基準の2008年版の策定プロセスにつきましては、規約により手続きが明確化されておりまして、また規約に基づき委員会構成・公開等が重視されているというようなことを審査の過程で確認をしております。
審査のプロセスについてはこのようなことであるということで、透明性の確保は十分されているところであります。
また、この審議の資料はかなり長うございますので、基本的な考え方としましては15ページから具体的な審査を我々は進めております。この審査の基本は、先ほど申し上げました高経年化のガイドライン及び電気事業法施行規則の解釈内規、この2つをベースにして民間規格としての、原子炉学会の実施基準が適切にこの考え方に沿って仕様規程となっているかどうか。こういったような視点から、つぶさにきめ細かく確認をしてございます。
このような形で確認しておりまして、特に重要なことは、経年劣化の性状に合わせてということでありますので、15ページ目のところでございますが、まず1.の「適用範囲」にその原子力学会の適用範囲がございますが、この中で運転初期からの経年劣化管理、10年ごとの経年劣化管理、高経年化対策検討、これは30年以降という意味でございますが、長期保全計画に基づく保守管理という形で、経年化性状ごとにこのような新検査制度の考え方に基づいて区分をし、それぞれごとの監視要求を明確にし、監視の考え方をまとめておられるということであります。
また、16ページ、17ページを見ていただきますと、17ページのところには表1とございますが、こちらは現在の電気事業法施行規則の解釈内規に添付されているものでございます。これは新検査制度の議論の中で、経年劣化事象ごとにその時間に応じた適切な傾向監視が重要であるというようなことで、当院として審議会を通じて議論させていただきまして、このような形で整理をさせていただいております。
今後、若干改定を加えながら、こういったようなものを基本にしながら原子力学会を位置付けていく。こういったような考え方で整理をしてまいりたいと思っているわけでございます。これらの資料については、このような形で審議を進めているということでございます。誠に申し訳ございませんが、結論のところはまた概要の方に戻っていただきたいと思います。この概要に書いてあることと本体に書いてあることはまるで同じ表現でございますので、本体の方の資料では51ページのところに規定がございます。本体の51ページのところを見ていただきたいと思います。
結論としまして、このように原子力学会の標準は項目立てされております。それで、基本的にはすべてマルという形で、三角は一部その要望事項等がございますので三角としてありますが、評価対象外になっているところがあるということでございます。あとは、バツが一部付いておりますが、これは参考編でございますので、もともとエンドースの対象外にするというようなことでありますが、内容に問題があったというわけではありませんで、あくまでも評価の対象外にしたというようなことで、形式的に対象外にしたということであります。
この結果を踏まえまして、本体の52ページになりますが、運用に当たって要件とした事項が2件、それからその次の53ページに要望事項を大きく分けて3件という形で分けてございます。
まず52ページの「運用にあたって要件とした事項」であります。「附属書B(規定)10年ごとの経年劣化管理の実施方法」とございますが、こちらの中で実は日本電気協会の規格でありますJEAC4201-2007年版を引用している部分がございます。
しかしながら、今般引用している部分の一部で、当院がいまだエンドースしていない部分がございます。そういったような部分がございますために、エンドースをしていない部分については現在エンドースをしているJEAC4201-2004年版の規程の方法によることを求めたいということでございます。
これは、(2)も同じ趣旨であります。附属書BとCにそれぞれ電気協会の規格の引用がありましたので、当院がエンドースしている範囲のところの引用の方法を求めるということが規定をしてございます。
53ページに移りまして、要望事項でございます。
まず1つ目につきましては、「「健全性評価」の用語の定義のさらなる明確化」とあります。こちらは、原子力学会の標準につきましては健全性評価の定義が今回つくられてございます。しかしながら、その健全性評価という定義自身は維持規格等で使われていることがありますので、あくまでも今回はこの高経年化技術評価の標準に限定した高経年化技術評価の中の健全性評価であるといったようなことを明確にしていただくというようなことを今後の要望事項にしてございます。
2つ目は、「長期保全計画と長期保守管理方針の使い分けの明確化」であります。こちらは、実は新制度が始まる前までは「長期保全計画」という言葉で高経年化技術評価の結果を称しておりました。それで、今般新しい検査制度の中でこの「長期保全計画」というものが「長期保守管理方針」に切り替わったというようなこともありまして実態上の問題、まず法令上の問題かあります。
一方で、この原子力学会の標準につきましては、このような「長期保全計画」という言葉が使われております。この言葉の使い方については「長期保守管理方針」と混同しないように、きちんとその定義を分けて使っていただきたいといったようなことが2点目であります。いずれも、定義に関わる内容でございます。
(3)番は「最新知見の反映」でございますが、「PLMガイドラインとの整合性」の観点であります。先ほど来から申し上げております当院策定のPLMのガイドラインでありますが、この中では最新知見の反映をきちんとしていく。経年劣化の検討をする上では最新知見の反映が重要であるということでありますが、その際の事例として、例えば原子炉の運転期間を変更したりですとか、原子炉の定格熱出力の変更をしたり、こういったような場合においては環境が変わりますので、当然経年劣化の評価が変わる可能性が極めて高いというところであります。したがいまして、こういったようなことが生じた場合には、きちんとこの状況を踏まえた形での原子力学会の表示の見直し、こういったものを考えていただきたいということの要望が1点であります。
(2)番につきましては、「経年劣化メカニズムまとめ表に基づく経年劣化管理」ということであります。このまとめ表自身は先ほど来から申し上げている厚手の資料でございますが、こちらは一定期間ごとに見直されることにその重要性があるということであります。したがいまして、原子力学会の方につきましても追補制度を導入いたしまして、この追補版をつくっていくような形で今後考えていかれるということを確認しております。そのような意味で、そういったようなことを適時適切に行っていただきたいというようなことが要望でございます。
また、(3)番、最後の要望になりますが、各種民間規格は多々ございます。こういったようなものを引用する場合については最新の規格基準類をちゃんと反映していただきたい。これは一般論として申し上げたいというところでございます。
当院の審査結果としては、以上でございます。
班目委員長
どうもありがとうございました。
それでは、以上、高経年化対策実施基準2008について技術評価の結果案につきまして御説明いただいたわけでございますが、御質問、御意見をお願いします。
では、大橋委員どうぞ。
大橋委員
極めて小さいところですけれども、評価書の6ページで、4-1の資料にも同じ文書があるんですが、6ページの下から10行目のところに「については、これまで定期検査終了ごとに事後報告をさせる」という文章があります。ちょっと気にする人がいるような気もしますので、定期検査ごとに事業者より提出される事後報告により確認ぐらいの方がいいと思います。
班目委員長
言葉遣いですね。どうもありがとうございました。
ほかに何かございますでしょうか。本件に関しましても、日本原子力学会に対する要望事項となっていますけれども、この件については別途議論が進んでから書き方を考えるということで、今回はこのままでよろしゅうございますか。
福島首席統括安全審査官
これもその前に書いています要求事項で、当該民間規定を調査基準としてエンドースするに当たって、規制当局として必要と考えられる事項を要求事項というふうにしておりまして、それに対応する形で更に規制当局として検討が必要と考えられるという事項を要望事項というような表現にしているということでありまして、内容的にその検討として先生から御指摘がありましたように、すべて当該協会が検討しなければならないかどうか、あるいはできるかどうかということはまた別の問題ではあるのですけれども、規制当局としてはこういった事項が更にいろいろなくくりも含めてということになろうかと思いますが、検討をすることが必要だと考える事項をこのような形でまとめているという意味合いでございます。
したがって、表現としてここに出すと一方的に当該学協会にすべてやってくださいという表現になっておりますので、その点については先ほどの意見も踏まえて適切な表現になるようにしたいと思います。
ちなみに、最近のワーキングでは少し表現を変えた説明などもさせていただいております。表現については更に検討させていただきます。
班目委員長
では、そのような措置ということでよろしく御理解いただきたいと思います。ほかに何かございますでしょうか。
それでは、小林委員お願いします。
小林委員
ものすごく細かいことで申し訳ないんですが、どちらでも同じなんですけれども、24-4-2の資料の方で今、御説明のあった52ページの(1)の最後のところで、JEAC4201-2004年に規定の方法であって、技術評価された日本機械学会維持規格に規定されている方法によることを求めるとありますが、JEAC4201の2004年というのは、既に存在しない規格なんです。民間規格としては2004年から2007年に変わってしまっている。だから、これは旧にして旧JEAC4201-2004年にしていただくか、あるいは2004年版を日本機械学会の維持規格は添附のEの6で読み込んでいるので、その引用は構わないと思います。
だから、2004年の引用というのはその前の51ページの表の中でもそうなんですけれども、課題要望事項のところを見ていただくと三角のところで、ここはもろに「JEAC4201-2004を適用すること」と書かれている。
なぜそれを言うかというと、53ページの最後から54ページのところの要望事項で気が付いたんですけれども、民間規格は最新のものを引用しなさいとおしかりをしているわけです。それと全く相反しているんです。だから、細かいことで申し訳ないけれども、要するにJEAC4201の2004年版は旧にしていただくか、引用をやめるかにしていただきたい。何か所かその表現がありますので、統一していただきたい。
機械学会の維持規格の添附Eの6を引用することは構いません。内容的にはそのとおりですから。以上です。
持丸高経年化対策班長
御意見、御指摘を踏まえまして、旧等を入れさせていただきまして明確にさせていただきたいと思っております。ありがとうございました。
班目委員長
よろしゅうございますか。ほかに何かございますか。
この件は初めて出てきた案件でございまして、この分厚い技術評価書を全部御説明していただいたわけではございませんので、追加的にコメント等がございましたら、ほかの案件と同じようにやはり1週間後の7月7日までに事務局にお寄せいただきますようお願い申し上げたいと思います。
ただ、一応この場で細かい修正については私と事務局に一任いただいたということで、今後はパブリックコメントにかけるということをお認めいただきたいと思うのですが、よろしゅうございますでしょうか。
それでは、そのように取り計らせていただきますので、よろしくお願いします。
それから、これはパブリックコメントの結果次第でございますけれども、もしパブリックコメントで特段の意見がなかった場合には、その後の技術評価書の扱いにつきましても委員長である私と事務局に御一任いただきたいと思いますけれども、それもよろしゅうございますでしょうか。
それでは、そういうことで進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
では、次の議題でございます。ウェルドオーバーレイ工法の話でございます。まずは事務局の方から御説明をよろしくお願いします。

(5)ウェルドオーバーレイ溶接工法について

藤澤基準班長
技術基盤課の藤澤と申します。ウェルドオーバーレイ工法の件につきまして、これから御説明いたします。資料は24-5-1と、それから5-2、5-3が審議対象でございまして、そのほかに参考資料として参考資料24-3-1、3-2、3-3、3-4、合計7点ございます。
まず資料24-5-1からいきます。最初に経緯を申しますと、平成15年の10月ごろに当時の機器設計ワーキングというところでウェルドオーバーレイ工法というものにつきまして審議を得ていまして、6回ほど行いました。その後、平成16年6月1日に第12回のこの委員会でもって検討されまして、一応2つの課題があるんですけれども、それが解消できれば法令上適合性がある設計施工ができるということで確認されております。
それで、ウェルドオーバーレイ工法というのはどういうものかということを、もう一度おさらいの意味で書いたものが、この右下の図でございます。これは、ステンレス鋼の配管に溶接部がありまして、これは周継手部ですけれども、溶接部の近くに内面から周方向のき裂が発生しているという場合です。その場合に、この母管の強度を期待せずに配管の外周部に肉盛り溶接を行う。これをウェルドオーバーレイと呼ぶんですけれども、肉盛り溶接部でもって強度を期待してやろうということで、溶接部のところは全然強度がないというふうな扱いをしますので、全周に空間がありますよというふうな扱いでもって考えられないかということが、この工法の特徴でございます。
そういうふうなもので、先ほど言いましたように第12回の原子炉小委で2つの考えがあって、それが解決できればいいということになっていたんですけれども、その課題の1つはき裂の周方向の長さが当時の維持規格において60度という制限がございまして、この60度の制限を撤廃する必要がありますよということで、それに伴って機械学会の方で検討してまいりました。それが機械学会の事例規格ということで、周方向欠陥に対する許容欠陥角度制限の代替規定というものが発行されまして、それを保安院の方で技術評価を行いまして技術評価書としてつくりました。私どもは通称「き裂解釈」と言っていますけれども、「発電用原子力設備における破壊を引き起こすき裂その他の欠陥の解釈について」という内規がございまして、その中に反映するということで60度制限については解消されております。
また、もう一つ課題として残っていましたのは、このWOL工法の適用部位に関して供用期間中の健全性ということにつきまして、要は欠陥の検出、それから測定が確実に実施できるような検査方法というものをちゃんと確立する必要があるということで、それが課題として残っていました。これにつきましては、電気事業者の方で電力共通研究成果というものを行いまして、最近フェイズドアレイ法という超音波の新しい手法ができていますけれども、そのフェイズドアレイ法を使ってやれば検査ができるということが確認されましたので、今年の4月に検査技術評価ワーキングにおきましてそういうことを報告しまして、検査について供用期間中に検査方法とか検査要員の資格、それから検査頻度ですね、こういうふうなものについて明確にしたものをつくりまして検討していただきました。
その後、5月20日の評価ワーキングにおきまして溶接の件につきましても審議していただきまして、そこで合意を得ましたので、今日はこの委員会にかけたわけでございます。
WOL工法と適用する法令上の取扱いですけれども、平成16年当時は溶接についてはまず電気工作物の溶接の技術基準というものがありまして、それの解釈というものが出ておりました。それで、当時、機器設計ワーキンググループで報告されたのはそのときの溶接の技術基準、通称溶技解釈と言っていましたけれども、これの解釈の中でのウェルドオーバーレイ工法に関わる補遺というものをつくって実は審議されております。
また、それからもう一つ残っていましたのは、その当時の省令62号と、それから当時の告示501号というのがありまして、その辺の条項に照らして評価し得るんですけれども、WOL工法というのは特殊設計施設の認可事項ということで、そういうふうな扱いを実はされておりました。
3ページに少しその後の経緯も書いていますので、これを基に説明させていただきます。平成16年当時は左側の省令62号というものがありまして、この62号自体は現在も同じなんですけれども、実は平成18年に性能規定化しまして内容が変わっております。それで、平成16年当時は省令62号の下に告示第501号というものがありまして、これは構造等についての規定をしてございました。これが、今は性能規定化しましたので、解釈の中で日本機械学会の設計・建設規格を読み込んでいます。
それから、同じようにき裂解釈というのが平成16年当初にありました。これはその当時もあったんですけれども、これは今でも同じように適用できています。
それから省令123号、これは溶接の技術基準で、この技術基準の解釈というものが当時はありましたけれども、この解釈を使って当時はWOL工法についての解釈というものがつくられておりました。そういうことで、これが平成18年以降に変わりましたので、先ほど言いましたように告示501号に相当するところは設計・建設規格、それから溶接に相当するところは性能規定としての要求は省令62号の方に入ったんですけれども、その具体的な仕様規定としては機械学会の溶接規格を実は今、解釈として読んでおります。そういうことで、溶接規格に変わりましたので、溶接規格に対応するような形で新しいWOL工法についての規定をしなければいけないということでございます。
同じように、き裂解釈についても現状のき裂解釈の中に新しく今度はWOL工法として適用された部位についての内容を解釈として入れる必要があるということで、こういう形で整理をしようということで今回つくっております。
2ページに戻りますけれども、そういうことで62号と501号、それから溶接の省令123号ですが、こういうふうなものを新たに性能規定化しましたことから、現行の設計・建設規格と溶接規格に適合するような形で実はつくるようにいたしました。そうしますと、当然整理が必要ですから、解釈の中では別記の13ということで再構成することにしました。
それで、少し飛びますけれども、溶接についても同じです。それで、先ほど特認が必要だということで平成16年当時はそうだったんですけれども、そこにつきましては2ページ目の下から5行目くらいのなお書きのところにありますが、平成18年から施行されている性能規定化後の省令62号第3条にも実は同じように特殊設計認可というものが書いてあります。これは、「本省令の規定によらない場合又は本解釈に照らして同等性の判断が困難な場合については第3条による」ということになっていまして、今回は別記13という形でもって溶接と構造に対する要求をちゃんと省令の解釈の中に入れます。それから、き裂解釈も当然改定しまして、その中にWOL工法の場合の要求を入れます。そういうことになりますので、第3条による法令上適合性のあるということは、第3条によらずに法令上適合性が確認できますので、特殊設計認可についての適用手続きは不要だというふうに整理をしてございます。
そういうことがWOL工法の全体の経緯でございますけれども、今後の予定は今日の審議を受けまして、その後、意見公募ということでパブリックコメントをもらいまして、その後、省令の解釈の発行手続きを行いたいと思っております。
それからもう一つ、資料24-5-3がございますけれども、これは溶接とは別に検査の方についてのものでございます。これは、先ほど言いました平成16年当時に溶接部のWOL工法で行った部分に対してどういう検査をすれば供用期間中の健全性が保てるかということについても課題になっていましたので、その課題について整理したものでございます。
この検査の内容でございますけれども、適用範囲をまず説明します。2ページ目をお開きください。まず検査する範囲です。これは真ん中に図がございますけれども、検査範囲は原配管の部分にWOL工法によって行われた溶接部が台形状に書いてありますが、この部分の溶接部に対して、溶接部の開先の両端から13ミリの両側に開きまして、あとは原配管の肉厚の25%、これを加えた範囲のちょうど色塗りをしているところですけれども、この部分に対して供用期間中検査をしなさいという要求にしてございます。それで、まずそれを全周について行います。
「検査手法」につきましてはフェイズドアレイを実際に使うことになるんですけれども、3ページ目の真ん中に(4)番がございますが、検査手法につきましてはWOL部の超音波探傷試験の実施に当たって、これは電気協会の技術基準によって超音波の探傷試験規程というものがございます。JEAC4207-2008年版の中の附属書のAというところに欠陥深さ寸法測定要領というものがありますけれども、ここにフェイズドアレイ法による欠陥深さ寸法測定要領が規定してございます。これを基本に、次の3点についてa、b、cとありますが、この方法によって行うことということでございます。
1つは、WOL部に対して欠陥深さ測定方法としてはあらかじめ特定する探傷装置と検査要領を用いて探傷を行って、第三者によってその結果の適正性が確認された方法であることを1つの要件としています。
それから、第三者による適切性確認試験で確認された探傷装置と検査要領により、実際にそれを使って行うということですね。
それから、もう一つは溶接金属になりますので、溶接金属群の母材部のところに実は音速の差がございまして、もう一つは母材部との境界部に超音波が当たりますと屈折します。そういう事象がありますので、エコーの反射源位置推定に当たってはこれらの影響を適切に考慮することが検査方法としては必要かと思いまして、それを規定する予定でございます。
それから、検査員の資格につきましては4ページ目の上の(4)番のところでございます。これは、WOL部の検査というのが、先ほど言いましたようにWOL部の溶接部から原配管の25%以内にき裂があるか、ないかを見つけるという非常に難しい検査ですので、それについての検査員はまずオーステナイトスレンレス鋼の配管突き合わせ溶接に対して今、日本非破壊検査協会の方でPD制度というものを使っておりまして、そのPD制度でもって試験に合格した人をPD技術者と言っていますけれども、まずそのPD技術者の資格を持っていることというものがあります。または、ASMEのSection XIのAppendix VIIIというところにPD技術者と同じような資格があるんですけれども、そのいずれかの資格を維持していて、更にWOL部の試験体を用いて探傷研修を1年以内に過去1回以上行っていて、実際に能力を維持した状態で試験をしていればいいですよということにしております。
それから、「検査頻度」です。これは実際に供用期間中の検査ですので、5ページ目の(4)番のところですけれども、施行後まず最初の定期検査ですから簡単に言うと1年後ですが、定期検査で実施した後、まずそこで行いまして、その後に今度は当面2運転サイクルに1回検査をするということで行うことにしております。これを供用期間中検査のときのき裂解釈の方に入れるということで考えてございます。
資料24-5-2にいきますけれども、これは溶接に対する要求だけでございます。溶接と、もう一つは構造上の強度の状況でございますけれども、先ほど言いましたように別記13という形でつくることにしました。この資料は、当時の平成16年のときにつくられたWOL工法に関する補遺というものがありまして、それを右側に書いています。それと、左側に今回の別記13というものを用意しまして、一応比較するような形で資料をつくりました。基本的には、当時の補遺のものをほとんど変えていないんですけれども、若干現状のものに合わないところがありますので、そういうところは変えてございます。
それで、まず「適用範囲」ですけれども、これは呼び径100Aから700Aのステンレス鋼配管になります。ステンレス鋼配管というのは、対象鋼種のところに書いてございます。
それから、母材の厚さが14から46mmの範囲、き裂の性状としては周方向で、厚さ方向にはき裂が原配管外表面から深さ7mmの位置と、内表面の範囲内にとどまっていることという内容になっております。その範囲にあるということです。
それから、軸方向については開先端面から13mmまでの範囲にとどまっていることというふうなことで一応範囲を規定してございます。
対象鋼種は、先ほど言いましたようにステンレス鋼配管なんですけれども、P-8という溶接の区分になります。
それから、当然ウェルドオーバーレイをしますので、そのときの溶接金属についてはA-7またはR-7というステンレス鋼の区分を行うということで、形状は完全溶込み突合せ溶接の周継手部というふうに書いてございます。
新しい別記13の方は2.で、材料と構造につきまして一応書いてございます。これは、補遺と同じような内容を実は新しい条件に合うように書いてございます。この辺は、変更はございません。変更したところを主に説明いたしますけれども、ページが飛びまして申し訳ございません。12ページをお開き願います。12ページは、溶接を行うときの溶接施工法というものに対する確認項目を書いているものでございます。ここで、当時の補遺はこの表のちょっと真ん中よりも下のところに「母材の厚さ」というものがございまして8.6から46とありますけれども、これは実は誤記でございまして、当時から8.6ではなくて14mmとなっておりました。ですから、一応ここは14mmのとおり、元に戻しております。
それから、このWOL工法の溶接というのは実は配管の内面に水が入っているというのが条件になっていまして水冷溶接なんです。内面側に水が入っているということでございます。それでもって熱を冷やしながらやるということで、その条件は備考欄に書いていますけれども、今回そこにつきましては実際の現地配管を考えますと垂直配管もあれば水平配管もありますので、空気がたまる可能性があります。そういうことで、水冷溶接の場合はやはり水冷効果が阻害されないということが必要ですから、空気の溜まり等で水冷効果が阻害されない部分があることという条件を今回はここで追加してございます。そこが主な変更であります。
それから、15ページでございますが、14ページから15ページにWOLの溶接施工法についての試験要領を書いていまして、これは実際に施工法としての機械試験とか非破壊試験のことを書いているんですけれども、ここは自動溶接の場合でございます。それで、この試験要領の15ページの上の(ロ)のところでございますが、これは機械試験の試験片のことでございます。当時の溶接の補遺については、アメリカのASMEの試験片、または日本の規格ということでなっていたんですけれども、そこは日本のJIS規格にしました。
それから、同じく下のハのフェライト量の測定のところですけれども、ここは当時は米国、AWS規格のフェライトスコープまたはマグネ・ゲージということになっていたんですが、今JIS規格はこのAWSとISOの対応で同じになっていますので、JISのZ3119に基づいてのフェライト量の測定でやるということに今回変更してございます。
それから、次の16ページ、17ページです。ここは今回省いています。これは、ウェルドオーバーレイ溶接工法の手直し溶接というんですか、手動溶接のことなんですけれども、手動溶接は事業者に確認しましたところ、適用する予定はないということでしたので、今回ここは入れておりません。そういうことで、ここは削除してございます。
あとは、検査範囲のところを少し説明します。検査範囲は基本的に変えていないんですけれども、6ページの(5)のクラス1配管の溶接部ということで、これは今、溶接規格に対応した番号で、N-5050という番号でやっていますけれども、そこについて試験範囲を書いてございます。これは、別紙1、別紙2におけるb寸法の長さと、施工前の原配管から云々と書いていますけれども、ここは全く同じです。ここは変えておりません。そういうところを検査するということです。
もう一つは、き裂が当然確認されていますから、そのき裂についても検査しなければだめだということです。それが2番のところに書いてありまして、その部分については検査をしなさいとなっています。こういうことで、溶接については別記13というものを参照する形で規定を書いております。
それから、参考資料の方ですけれども、これは紹介だけにします。まず参考資料20-3-1はパブリックコメントを今後かけますので、24-3-1は省令解釈の改定の部分でございます。それから、1枚めくっていただきまして次のページ以降に別記13としての案が書いてございます。これが、先ほど説明しました対照表と同じ内容のものでございますけれども、ここに入れてございます。それから、次の参考資料24-3-2ですけれども、これはき裂解釈の方で今回改定をするというところでございまして、変えているのは2ページ目のところにまず本文がございまして、要はウェルドオーバーレイ工法を適用してもいいですよというふうに明記してございます。そのときの位置付けを書いておりまして、実際の試験は10ページの10.のところにWOL工法の溶接については次のとおり行うことということで「(1)試験範囲」、「(2)試験方法」、「(3)試験員」ということで、先ほど説明した内容のものをここに追加するということで、き裂解釈としてき裂部に対する位置付けを明確にしているということでございます。それから、参考資料24-3-3と3-4は、平成16年当時に行ったこの炉小委での審議の資料ですので、これは説明を省略いたします。以上です。
班目委員長
どうもありがとうございました。
以上、ウェルドオーバーレイ工法の扱いについて方針を示していただいたわけでございますが、何でも結構でございますけれども、御質問、御意見等をよろしくお願いいたします。何かございますでしょうか。
よろしゅうございますか。これも、実は基準評価ワーキンググループ等では議論されているので、そちらに出席の方はよく見られていると思うんですが、初めてごらんになった方はすぐには理解が難しいかもしれません。そういう意味で1週間、7月7日までに何か御意見がありましたら事務局までお寄せいただきたいと思います。基本的にはこの内容、つまり別記13の追加と、それからき裂解釈の改定という形で進めるということ、それをパブリックコメントに掛けるということを御了承いただいたということにさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
ありがとうございました。それから、パブリックコメントで特段の意見が寄せられなかった場合の扱い等につきましても、委員長である私と事務局に御一任いただきたいのですが、よろしゅうございますでしょうか。
それでは、そういうことで本件は進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
以上で審議事項が終わって、その次が報告事項でございます。まず新しいワーキンググループの設置等について御説明をいただきたいと思います。

(6)ワーキンググループの設置等について

(1)原子炉安全小委員会の構成及び運営について(案)

神田統括安全審査官
それでは、資料24-6-1を使いまして、ワーキンググループ等の設置に関連しまして御説明させていただきます。
「原子炉安全小委員会の構成及び運営について」ということで、一部改定をさせていただいております。改定点を説明させていただきますが、3.のところに「ワーキンググループ等について」とありまして、ワーキンググループ等の設置は小委員長の了承の下、必要に応じて機動的に行うものとするということで、今回運転管理ワーキンググループを設置させていただきました。3.の(10)に運転管理ワーキンググループというものを付け加えさせていただいております。2.の「その他」の中に含まれていたわけですけれども、原子炉の運転管理というものを特記させていただいております。
それから、3ページ目は炉小委のメンバーです。以前の本小委員会の議論を受けまして、ワーキンググループの主査の方には小委員会のメンバーになっていただくこととしておりますので、片岡勲先生に炉小委のメンバーとして参加していただきたいと考えております。
それから、資料の改定ではないんですけれども、4.で、「ただし、ワーキンググループ等における審議に当たっては、案件に応じて、選抜された委員によって構成されるグループによる審議をもってワーキンググループ等の審議に代えることができる」とございますけれども、安全評価ワーキンググループにつきましては幾つかの案件でグループを設置させていただいてございますので、その件も含めましてこの後、新たなワーキンググループ等につきまして、各担当部署から説明をさせていただきたいと思います。
班目委員長
では、よろしくお願いします。

(2)総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会運転管理ワーキンググループの設置について

山本原子力発電検査課長
それでは、続きまして資料24-6-2をお開きいただければと思います。
ただいま御紹介がありましたように、今回この原子力安全小委員会の下に運転管理ワーキンググループというものを設置させていただいてございます。
「経緯」と「目的」でございますが、御案内のとおり運転管理に関しますものの規制としては「保安規定」というものがあるわけでございます。保安規定の中には、運転管理に関しますいろいろな規定が現在規定されているところでございます。
「経緯」から申し上げますと、1.の「経緯」の真ん中辺りにありますように、特に平成13年に大幅な改定をしてございます。これは、当時のJCOの事故を踏まえて検討が開始され、当時の国内、海外の知見、事例、そういったものを参考に、特に運転管理上の制限などを追加するような形で保安規定の改正が行われたところでございます。
それで、平成13年以降、保安規定の運転管理に関するところの大きな見直しは余り行われていないわけですが、その間さまざまな国内の知見が蓄積されてきております。それから、海外のいろいろな最新の動向も出てきているところでございますので、そういった国内外の動向を踏まえまして、運転管理に関します保安規定の規制事項についての技術的な検討を行っていくということで、運転管理ワーキンググループを設置させていただきました。
次のページをお開きいただきますと、「審議内容」としましては運転管理規定の充実後のこれまでの運転実績、国内外の動向を踏まえまして、保安規定の記載内容の充実あるいは基本的な考え方を審議の対象としてございます。
メンバーは先ほど御紹介がございましたように、大阪大学の片岡先生に主査になっていただいておりまして、この記載の各委員、専門委員、それから特別専門委員から構成する委員会組織として審議を開始してございます。
それで、次の3枚目でございますが、第1回目のワーキングを既に開催してございます。5月26日に第1回を開催しておりまして、第2回目以降、当面の目標としましてはこの秋くらいを目標に、国内外の動向、特にアメリカの今のNRCのSTSというものが非常に参考になりますので、現在私どもの関係者が海外調査に行っておりますが、そういった成果を踏まえながら、まず保安規定の見直しに関わるところの検討をしていこうということで検討してございます。
それからもう一つの大きな課題、海外の動向の中で、いわゆる運転中に行います保全、運転中保全、オンラインメンテナンスという言い方がございますけれども、そのオンラインメンテナンスに係ります、これはある意味で規制の要求上のリスクが非常に高まるところもございますので、規制側として運転中保全をどういう条件ならば認めるか、運転管理の観点から議論をするということも、この検討条項の中に含まれているものでございます。そういう検討を、秋くらいまでにまず一通りやっていこうというとで、現在活動が進められているという状況でございます。
以上でございます。

(3)総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会案全評価ワーキンググループ(内部溢水)の設置について

田口審査官
続きまして、お手元の資料、24-6-3でございます。安全評価ワーキンググループ(内部溢水)の設置でございます。
内部溢水と申しますのは、発電所の中の配管容器内の水、液体が事故で流出し、安全系の機器を濡らして起動ができなくなる、こういった事象を想定しております。このようなことがないよう、あらかじめ評価を行い、必要があれば溢水防護対策を講ずることが重要と考えております。
1.でございますが、2005年に米国で内部溢水に関する事故の評価が行われ、内部溢水により安全性が損なわれる場合があるということが判明しました。JNESと国で開催しております安全情報検討会で掘り起こしを行い、ワーキングチームを設け、検討を行ってまいりました。平成20年5月に、溢水防護評価マニュアルについて取りまとめを行っております。昨年の6月、安全小委員会において御報告いたしております。
それ以降、このマニュアルを用いて実機プラントBWR、PWRについて、マニュアルの適用性について確認を行ってまいりました。これを基にマニュアルの修正を行いました。この修正したマニュアルについて、安全評価ワーキンググループ(内部溢水)を設置し、議論をいただくことにしております。マニュアルの変更点については、溢水源、溢水量の想定が必要となります。それを基に、溢水影響評価ということで判定をしていくわけですが、すべての配管ではなくて、発生応力の低い配管等については溢水源として考えなくていいとか、現状においてはAクラスの配管であれば溢水はしないということですが、B、Cクラスについても一律破断を想定するということではなく、Sクラス対応であれば除外できるとか、そういった変更を行ってきております。
それから、委員構成でございますが、別紙のとおりということで裏面を見ていただきたいと思います。
スケジュールでございますが、7、8月から4回程度ワーキングを行って、パブコメをかけて、内規を定めたいと思います。このマニュアルを内規化し、その後、既設プラントの内部溢水影響評価の実施を指示したいと思っております。
それから、指針上は内部溢水の規定がございますが、技術基準については「想定されるすべての環境条件において」という規定等はありますが、改正が必要ではないかということで、これについても検討を行っていく予定です。以上でございます。

(4)総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会安全評価ワーキンググループ(デジタル安全保護系)の設置について

竹内建設班長
それでは、引き続きまして資料24-6-4、こちらは安全評価ワーキンググループ(デジタル保護系)の設置と、「JEAC4620-2008 安全保護系へのディジタル計算機の適用に関する規程」及び「JEAC4609-2008 ディジタル安全保護系の検証及び妥当性確認に関する指針」に関する技術評価に係る検討状況について」ということで御説明させていただきます。
まず、Iの1.の「背景」でございますが、昨今の電子技術の進歩は目覚ましく、原子力発電所におきましても80年代初頭から常用系の計測制御システムにデジタル技術というものが取り入れられておりまして、その後の運転実績等を踏まえまして、安全保護系の方につきましても計測制御システムにもそのテジタル技術が取り入れられるようになってきてございます。
デジタル技術を取り入れた安全保護系につきましては、その要求する機能をソフトウェアによって実現するため、特にその機能が正しく実現されていることを検証することが重要となるということが背景でございます。
それで、この安全保護系のデジタル技術での取組につきましては2.にございますように、平成17年に省令62号の性能規定化を行っておりまして、そのとき同時に安全保護系に係る規定についてデジタル技術を取り入れるということで、省令62号の解釈、別記-7というものを整備し、10項目ございますが、そういった中で要求事項を明確にしてございます。
今回、日本電気協会におきまして別記-7の要求事項について冒頭に申し上げましたJEAC4620の全保護系へのディジタル計算機の適用に関する規定を策定いたしまして、過去にございましたJEAG4609-1999を「JEAC4609-2008ディジタル安全保護系の検証及び妥当性確認に関する指針」というものに改定いたしました。
このため、保安院ではこれらについて技術評価を行い、技術評価書の案として取りまとめましたので、こういったものを専門的な見地から妥当性を審議するため、本小委員会に安全評価ワーキンググループということでデジタル安全保護系を設置し、検討することとしたものでございます。
ページをめくっていただきまして、裏のページで委員構成でございます。主査は大橋委員にお願いいたしておりまして、その他5名の委員から構成されまして、吉川委員につきましては冒頭に大橋委員の方からもお話がございましたJEACの策定の中で安全設計分科会会長ということで携わっておられました。
その下の4.はワーキンググループの開催ということで、こちらにつきましては班目委員長と大橋主査の御了解をいただいた上で、今月の6月8日に第1回を開催させていただいております。
その下の検討状況でございますが、この1.につきましてはこちらの評価の基準ということで同じ内容でございますので、説明は省略いたします。
次のページに移りまして、「今後のスケジュール」ということでございます。今月の8日に開催した中で、委員から相当な意見等がございましたので、その対応を今、事務局の方で検討しております。そういった対応方針について主査とも御相談しながら、9月までには一度ワーキンググループを開催いたしまして、その後、9月以降に本小委員会がございましたらそちらで審議を諮りたいと考えておりまして、そのパブリックコメントを踏まえてエンドースに持っていきたいと考えてございます。以上でございます。
班目委員長
どうもありがとうございました。
以上、御報告いただきましたように、3つのワーキンググループを設置した、一つひとつはこれから活動が始まりますから、すると言った方がよろしいのかもしれませんが、そういうことでございます。何でも結構でございますが、御質問、御意見がありましたらお願いしたいと思います。
よろしゅうございますか。委員の方にはたくさんの仕事をしていただいて大変恐縮なんですけれども、非常に重要な案件ばかりでございますので、是非御協力をお願いしたいと思います。
それから、原子炉安全小委員会の委員の追加でございますけれども、この委員会の下位機関といいますか、ワーキンググループの主査はこの原子炉安全小委員会の委員にもなっていただくということになっております。こちらの方の委員につきましては、原子力安全保安部会の部会長であります村上陽一郎先生の了解を得る必要がありますが、既に了解をいただいておりますので、新たに片岡先生にこちらの方の委員に加わっていただくということにしたいと思います。
それから、3つのワーキンググループ、運転管理ワーキンググループ、安全評価ワーキンググループの内部溢水、それから安全評価ワーキンググループ、ディジタル安全保護系の主査、委員については24-6の2、3、4にそれぞれ書いてあるとおりということにさせていただきたいと思います。そういうことで御了解いただきたいと思いますが、よろしゅうございますね。
どうもありがとうございました。それでは、まだ議題がちょっとございます。次の議題にいきたいと思います。次が、資料24-7で、「安全評価ワーキンググループ(長期サイクル炉心評価)における検討状況について」でございます。それでは、御説明をよろしくお願いいたします。

(7)安全評価ワーキンググループ(長期サイクル炉心評価)での検討について

黒村統括安全審査官
それでは、「安全評価ワーキンググループ(長期サイクル炉心評価)における検討状況について」を御説明させていただきたいと思います。資料24-7を用いまして御説明させていただきたいと思います。
本ワーキンググループにつきましては、今年の1月27日、本小委員会におきまして、その設置を了承いただいているワーキンググループでございます。
「経緯」といたしましては、新検査制度に基づきまして、将来的には現在基本的には13か月運転だったものが18か月あるいは24か月運転というようなことに移行されることが予想されてございます。そういった運転期間につきましては、保安規定の中でその運転期間を設定するということになっておりまして、長期化する場合には保安規定の変更認可を受けなければならないということになってございます。
その変更認可に際しまして、その期間の設定が基本設計等に即して適切に設定されているかどうかというのを国が確認するということになっておりまして、その確認の際の基本的考え方をこのワーキンググループでお取りまとめいただきたいということで設置されたものでございます。
2つ目が「検討の状況」でございまして、ワーキンググループでは国内のBWR、PWR、それぞれの110万キロワット級の原子炉を代表プラントとして選定し、運転期間を延長した場合の影響評価を確認して、その基本的考え方を取りまとめるということで検討しているところでございます。
運転期間を延長するということについては、当然反応度を増加させる必要があるということで、新燃料の装荷体数を増加する必要があるということになりまして、余剰反応度が変化する、あるいは炉心内の出力ピーキングが高くなるというようなことが考えられます。
そういったことを踏まえまして、代表プラントにおきまして1ページ目の一番下にございます「燃料の機械設計」、「核設計」等々について、その影響を確認しているというところでございます。
2ページ目の一番上にまいりまして、BWRにおきましては代表プラントでは変更してございませんけれども、ガドリニアの設計を基本設計の範囲内で変更するというようなことも検討されてございまして、その影響についても検討しているところでございます。今後、ワーキンググループではこれらの結果を踏まえまして、評価すべき項目、留意事項等を基本的考え方として取りまとめていく予定にしてございます。
現在までの開催状況につきましては、3.にございますように4回のワーキンググループを開催してございます。
最後に、3ページに現在のワーキンググループのメンバーを付け加えさせていただきました。これは班目委員長に既に御了承いただいているところでございますけれども、以前は久木田先生に主査をお願いしていたところでございますが、杉山先生に代わられたということで付けさせていただいたものでございます。
御説明は、以上でございます。
班目委員長
ありがとうございました。それでは、この長期サイクル炉心評価の検討状況につきましての御報告に対し、何か御質問、御意見はございますでしょうか。
では、大橋委員お願いします。
大橋委員
これは、余り自信がないんですけれども、1ページ目の下から9行目のところに「反応度の高い新燃料が増え炉心内の出力ピーキングが高くなる」というのは、常識的には逆のような気がします。
簡単に言えば、例えは5バッチで運転しているところを、サイクルを延ばすことによって2バッチになったというようなことを考えますと、そのバッチ数が高い方が非常に新燃料の効果が大きく出ますので、ピーキングは一般に高くなって、取替え燃料を増やして、例えば2バッチとか3バッチにすれば新燃料はもちろん増えるんですけれども、実際にはガドリニウムで抑えますから多少違ってきますが、一般的な、通念としては新燃料が増えてバッチ数が下がれば炉心内の出力ピーキング一般的には低くなるような気がします。ちょっと私が誤解しているかもしれません。
黒村統括安全審査官
新燃料がPWRとBWRで運転方式が違ってくると思いますので、一概に確かにこういうことが言えるかどうかというところはあるかと思いますけれども、例えばBWRであれば新燃料が増えた分は制御棒で抑えなければいけないというようなところもありますので、そういった事等から出力ピークが変わるというような主旨で書かせていただいたということでございます。
班目委員長
よろしゅうございますね。ほかに何かございませんでしょうか。
どうもありがとうございました。それでは、本件につきましても引き続きワーキンググループの方で議論をお願いしたいと思います。
次の議題は、中央制御室の居住性についてでございます。説明をよろしくお願いいたします。

(8)中央制御室の居住性の検討状況について

田口審査官
お手持ちの資料、24-8でございます。「中央制御室の居住性の検討状況について」を御報告いたします。
中央制御室のワーキングにつきましては、昨年6月に炉小委で了承いただきまして、本年1月に途中経過を御報告いたしております。
1.の「経緯」でございますが、中央制御室の居住性は安全審査指針、原子力設備に関する技術基準において規定が定められております。
平成16年、美浜3号機において二次系配管の破損事故が発生し、漏れた蒸気の一部が中央制御室に流入したということがございます。これにつきましては、安全情報検討会で掘り起こしをして保安院とJNESで検討を行ってきております。その後、指針等に定める項目について評価を行い居住性が確保されていることを確認すべきとの問題提起がなされ、放射線防護に関して先行的に検討を進めてございます。
2.の「放射線防護に係る検討」でございます。被ばく評価方法及び空気流入率測定試験方法ですが、被ばく評価方法については統一された手法が必要であり、また、空気流入率測定試験というのは通常の換気系を通らないで中央制御室に入ってくる率を言いますが、それを測る試験方法が必要です。これを策定するために安全評価ワーキンググループ(中央制御室の居住性)、主査は久木田先生にお願いしておりますが、昨年7月から4回開催し、3月末にワーキングとしての議論の取りまとめを行っております。
論点でございますが、想定事故をどうするか、建屋影響についてどうか、空気流入率の適用範囲といったことが、論点になっております。想定事故につきましては仮想事故相当ということで、できるだけその放出を多く評価するということでガイドラインを作成しております。これにつきましては、立地評価事象として安全審査指針ができているので、仮想事故とするのは難しいのではないかというような意見もございましたが、この指針はTMI事故反映の指針でありますので各種事故とするには不十分であろうとか、あるいは計測制御系でも非常用ガス処理系では仮想事故相当を要求してございます。ですから、この指針等の見直しをするにしても、制御室居住性という緊急性を要するものについては、とりあえず仮想事故相当でやることについては了解を得たということで、ガイドラインをまとめることとなりました。
3.の今後のスケジュールでございますが、平成21年6月5日から7月6日まで、ガイドラインを内規化したものと技術基準解釈、この両方をパブリックコメントにかけてございます。その後、そのパブリックコメントの反映を受けまして内規の変更等をいたしまして、その後、既設プラントの放射線防護状況の評価を各所に指示をする予定でございます。報告期限につきましては、実際の空気流入率の測定試験とそれに基づく被ばく評価がございますので23年3月末まで、ただし、流入率を減らす改造を行う場合は定期検査中などを利用する等、期限がかなり限られますので、改造が必要な場合は25年3月末までで指示を考えている次第です。フェイズ1については以上でございます。
それから、裏のページを見ていただきたいのですが、「その他(有毒ガス防護に係る検討)」といたしまして、フェイズ2として、有毒ガスについて検討を行う予定です。これは、火災・事故によって放出することがあり得る有毒ガス防護についてでございます。原子力発電所を中心としたある範囲内で事故、タンクローリーとか貨車とか船舶、こういったところから放出された有毒ガスが中央制御室内に流入する。それにより、原子力発電所の運転員の適切な操作が阻害され、安全確保に影響が出る可能性がございます。このようなことがないように、あらかじめ適切な評価を行い、対策を講じるものでございます。
この有毒ガス防護の評価手法を、各プラントで共通的に使用できるマニュアルを策定しようとするものです。今後、マニュアルの素案を作成いたしまして、安全評価ワーキンググループ(中央制御室の居住性)の審議を経まして内規化を図り、各事業者に有毒ガス防護評価を実施するということを通達、指示する予定でございます。以上でございます。
班目委員長
どうもありがとうございました。中央制御室の居住性については前回もこの小委員会の場で大分議論があったかと思いますが、何かただいまの御報告に対しまして御質問、御意見等がございますでしょうか。
それでは、よろしゅうございますね。引き続きワーキンググループでの検討を続けていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、「「実用発電用原子炉施設への航空機落下確率の評価基準について(内規)」の一部改正について」、御説明をよろしくお願いいたします。

(9)実用原子炉施設への航空機落下確率の評価について

内藤審査班長
それでは、資料24-9に基づきまして御説明させていただきます。
1.の「経緯」でございますけれども、先生方は御存じのように、こちらの委員会の方で航空機落下確率の評価方法と判断の目安となる基準値につきましては審議をいただきまして、それに基づいて平成14年に内規化いたしまして、それに基づく評価を行っているところでございます。今般、国土交通省において広域航法経路、我々はRNAV、国交省もRナブと呼んでいますけれども、この本格的な導入が開始されて同経路が頻繁に利用される状況となっていますので、同経路の取扱いを明確化するという形の内規の改正を行ったものでございます。
2.にいきまして改正の概要でございますが、RNAVの本格導入に伴う改正ということで、航空機落下でございますけれども、真ん中辺に(1)、(2)、(3)と書いてございますが、大きく分けて3つ、細かく分けると5項目について評価を行った上で、これらの評価結果の総和が10 -7を超えないことを外部人為事象としての設計上考慮する必要がないとする基準、つまりスクリーニングのための基準でございますので、この確率が下回っていれば考慮する必要が全くないという形でございますけれども、そういう評価をやっておりました。
この中で(1)の「計器非行方式の民間航空機の落下事故」の中の「航空路を巡航中の落下事故」でございますけれども、現状の内規でございますと、「今後、頻繁に使用されるRNAV経路が確認された場合には、当該ルートを航空路として見なして評価することとする」ということで、現状の内規でも評価対象にはなっておりました。
ですけれども、今後、国交省の方でRNAV経路をメイン経路にするという形の方針を打ち出されておりますので、ここはケース・バイ・ケースでということではなくて、すべてのものについて評価対象としますという形の内規の改正を行うというものでございます。
2枚目、後ろのページにいっていただきまして「改正内容」でございます。内規の中の4.のところに評価対象航空路を明記してございましたけれども、下線を引いてございますが、ここのところに「広域航法(RNAV)経路等」ということで、ここの中にRNAV経路を明記いたしまして、明確に対象とするという形の内規を改正するものでございます。
スケジュールでございますけれども、本日付で内規の改正をいたしまして、それに基づくいわゆるバックチェックでございますが、現状はどういう状況になっているのかということの報告の要請を本日付けで行うという形になってございます。
報告の期限でございますけれども、国交省の方でRNAV経路でどのくらいの飛行機が飛んでいるのかということを調査した上で評価を出す形になりますので、ちょっと時間を取りまして報告期限を10月31日という形で切った形で、本日事業者に対して要請を行う形にしてございます。
本内規でございますが、実用発電用原子炉施設に用いる内規でございますので、本来であれば実用発電用原子炉のみなんですけれども、研究開発段階炉、もんじゅとかございますが、これは同じ指針類を使っておりますので、こちらの方につきましては実用炉と同じような形で報告を求めるという形をとっております。
あとは、東海発電所につきましては現時点で使用済燃料等を有しておりませんので、報告の対象には含めないという形でやっているものでございます。
次のページに、RNAV経路とはどういうものなのかということで、昨年のときにも説明させていただいておりますけれども、左側にあります絵が従来経路で、国土交通省の方で電波を出す位置がありますので、そこの上を通過する形でジクザクに飛んでいたというのが従来航法でございます。それに対しまして、いわゆる車で言いますと磁気の位置を反映する航法機器がありまして、それに基づきまして自分の位置が明確になってきておりますので、電波を出す位置からの電波が届く範囲内で自分の機器を使って位置が確定できるということです。電波の発出するところをジクザクに飛ぶ必要はなくて、その届く範囲内で一直線に飛ぶということによりまして航空燃料の節約にもつながりますし、時間短縮等にもつながるということで、国土交通省としてはこれをメイン経路にしていくという方針になっているというものでございます。以上でございます。
班目委員長
どうもありがとうございました。
それでは、本件につきまして御質問、御意見がございましたらよろしくお願いいたします。では、阿部委員お願いします。
阿部委員
私は、この基準をつくるときにワーキンググループの主査を務めさせていただきましたので、そういう観点から2点、1つは確認したいこと、もう一つは御質問がございます。
まず最初に確認したいのは、この10 -7という切り捨て基準ですが、これを決めたときにまだ安全目標も何もないという段階で、その当時の切り捨て基準として使われていた数字を、それまでインプリシトだったものをイクスプリストに出して使ったものなんですが、この数字自体は変えていないということで、これは随分保守的な数字であって見直しの可能性はあり得るというふうに、その当時説明したものですが。
内藤審査班長
阿部先生御指摘のとおり、当時の議論から10 -7という数字が確率としては非常に小さい数字であって、安全目標としては10 -6という数字が出ていますけれども、それを上回る形で要求しているということで、ここの部分については今後、安全目標の議論が進んでいく中で、当然見直し等の必要があると考えています。
ただ、阿部先生が主査をいただいたときにも議論があったように、これはスクリーニングの数値ということで、とりあえずここの数字を下回っていれば、もう完全に防護等を考える必要はないという考え方の数字でございますので、その考え方を変えたということではございません。
阿部委員
わかりました。それでは、結構です。
それからもう一点は、これを決めたときには、もちろん数字は、例えば標的面積などというものは変わるにしても、この考え方そのものは原子力発電所以外の施設、核燃料サイクル施設等にも適用され得るというふうにまとめたはずなのですが、今度その見直しを原子力発電所に限っているというのは何か理由があるんでしょうか。
内藤審査班長
サイクルの方では、今までのやり方で対象の考え方の中でいろいろ検討しておりますけれども、今後どうするかということについては現状サイクル規制課を中心にして、サイクルの取扱いについて今後検討を進めるという形の判断をしているところです。
ですので、今回は炉の方でRNAVというものが入ってきたので、やり方を変えたということでございますけれども、今後の検討の中でサイクルについても検討を進めてまいるという形でございます。
班目委員長
よろしゅうございますか。ほかに何かございますでしょうか。
どうもありがとうございました。本件につきましても、事務局の方で是非適切な対応を進めていただけるようにお願いいたします。
それでは、最後に今後のスケジュール等について事務局の方から御連絡をお願いいたします。
神田統括安全審査官
本日はどうもありがとうございました。今日、御審議いただきました品質保証規程、高経年化対策実施基準の技術評価、それからウェルドオーバーレイ溶接施設工法につきましては、いただきました御意見を踏まえて修正したものをパブリックコメントさせていただきたいと思います。
それから、監視試験片方法、破壊靭性の確認試験方法に関しましては、既にパブコメが終わっておりますので、いただいた御意見を踏まえて最終版を確定しまして、技術基準省令解釈等の中に反映させていただきたいと思います。
もし追加でコメント等がございましたら、審議の中でもありましたけれども、1週間後の7月7日火曜日までに事務局まで御連絡いただければと思います。
今後の炉小委の日程等につきましては、改めて事務局より調整させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
班目委員長
どうもありがとうございました。
今日は案件が多いので、時間内に終わるかどうか不安だったんですけれども、ちょうど予定の時間で終わってほっとしております。
以上をもちまして、第24回になりますが、原子炉安全小委員会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

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最終更新日:2009年11月6日
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