経済産業省
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独立行政法人評価委員会中小企業基盤整備機構分科会(第17回)-議事録

日時:平成20年10月27日(月)14:00~15:25
場所:経済産業省別館3階第4特別会議室

出席者

委員:
伊丹分科会長、荒牧委員、加護野委員、佐藤委員、杉浦委員
経済産業省:
高原中小企業庁次長、横田長官官房参事官、最上中小機構業務調整室長、餅田企画課長、岸本経営支援課長、野口産業施設課長、奈須野経営安定対策室長
中小機構:
前田理事長、村本副理事長、村田理事、山田理事、占部業務統括役

議題

  1. 次期中期目標の骨子案について
  2. 独立行政法人中小企業基盤整備機構の平成19年度業務実績追加評価について(契約の適正化について)
  3. 業務方法書の変更について
  4. 平成20事業年度長期借入金の認可について

議事概要

  • 横田参事官

    定刻になりましたので、これから独立行政法人評価委員会第17回中小企業基盤整備機構分科会を開催させていただきます。

    本日は、渡邊委員が御都合で欠席されておられますけれども、6名中5名の御出席ということで定足数を満たしているということでございます。

    本日は、お手元に6種類の資料をお配りさせていただいておりますけれども、もし足りないものがございましたら、事務局にお申しつけいただければと思いますが、よろしゅうございましょうか。

    それでは、議事の進行を伊丹先生にお願いいたします。

  • 伊丹分科会長

    今日の一番大きな議題は、次期の中期目標の骨子案についての御説明を受け、議論を進めるということでございます。

    それでは、事務局から御説明をお願いいたします。

    (議題1について事務局より説明)

  • 伊丹分科会長

    今日皆さんに御議論いただきます大前提として、今日の議論の性格はどんなものと認識したらよろしいかということなんですが、私としては必ずしも、今日この骨子案を若干の修正があったにせよ、お認めいただくというところまで行かなくても、いずれは中期目標のきちんとした案が出てきて、それを承認するかどうかという会議は別途後に開かれますので、なるべく自由闊達な御議論をいただいて、それをインプットいただいた上で、改めてこの分科会に承認を求める案をつくっていただく、その材料になる議論をやっていただくというつもりで是非とも、御自由にさまざまな観点から御議論をいただければと思います。

  • 加護野委員

    自由に議論させていただきますが、基本的には非常にきれいにでき上がり過ぎた骨子だなという感じがします。何もかも書いてあって、どれが重要なのかはっきり言わないように書いてあるんですが、もうちょっとメリ張りをきかせておいた方がいいんじゃないかと思います。例えば、資料1-1の左に職員の専門性の向上と外部心材の有効活用と書いてありますが、ここで言っているのは、もっとはっきり言うと専門的な人材は外部に置くと。内部の人間はジェネラリストとして育てていくという方針でとはっきり言った方が見えるんじゃないかと私は思うのです。

    第2点は、第1期の中期計画では3割の間接費の削減ということで、かなり頑張って効率化に重点を置いてきましたよね。どちらかというと質の向上も大事だけれども、効率化というものをプライマリーな重点にして第1期はやってきたと。問題は、第2期もそれを継続するのか、第2期はもっと質の方に重点を置いていくのかということについて、もっとはっきりとここでメッセージを出した方がいいんじゃないかと思います。

    第3点は、たまたま土曜日にある会合で経産局幹部の話を聞いて感じたんですが、石油価格の値上がりに対抗するためにいろいろな施策が導入されたと。しかし、下がり始めてからそういう施策を導入して一体、効果があるのだろうかと。御本人も認識しておられましたと思いますし、私も感じたんですが、やはり今のような中小企業政策というのを、どちらかというと政治主導で法律で決めて役所でちゃんと計画をつくって実際に実行するとういう手続を踏んでいますと、ほとんど効果のない段階で施策を実行するということになってしまうんですよね。その辺をもう少し考えるような機動的に動けるようなことをやっておかないと、せっかくいろいろやったけれども、ほとんど効果のない施策になってしまうということで、特に3の経営環境の変化への対応の円滑化ということに関して、例えば(3)災害等への円滑な対応とありますが、今の円高というのは災害に近いものなのですよね。ですから、きっちり法律をつくって対応するということでは遅いし、もっと役所レベル、更に機構レベルで機動的に動けるようなシステムを組んでおかないと効果が発揮できないんじゃないかなと、特に第2期の段階でこれを上手に入れていただくという必要があるんじゃないかと思います。

    次の計画までに考えていただいたらいい問題で、すぐに答えの出る問題ではないと思いますが、この辺を考えて計画を組んでいただいたらいいんじゃないかと思います。

  • 伊丹分科会長

    いずれも大問題ですので、ほかの委員の方も御意見があおりになるかもしれないので、挙げられた3つをそれぞれちょっと議論させていただいて、その後ほかの委員の方々がお持ちの疑問についての議論をさせていただくという議事進行でよろしいでしょうか。

    では、まず最初に、加護野委員が言われた職員の専門性と外部人材の有効活用は、もうちょっとはっきり書いたらどうだと。ネットワークの中核になるのだったら、それは自分自身が専門性を持たないという方向を目指したらどうかという話ですね。これは機構の方が意見を言ってくださってもいいのかもしれないし、そんなことは成立しませんという反論があるかもしれないし、あるいは委員のほかの方から御発言いただいてもいいんですが。

  • 荒牧委員

    それに関連すると思うんですけれども、4ページの「4.業務運営の効率化」のところで、一般管理費ですとか総人件費の具体的な削減目標が出てしまって、ここの部分というのは変えられないということなんですけれども、以前もたしか申し上げたことがあると思いますが、これだけ中小機構さんみたいにどんどん新規の事業が伸びて、企業で言うと売り上げというかビジネスの規模が拡大している中で、頭打ちで人件費が何パーセント減だとか、一般管理費何パーセント減というのは、そもそも目標設定として成り立たないと思うわけです。ビジネスが拡大しているのに比例して、一定の割合で人件費なり販管費なりが伸びていくのが当然だと思うんです。ただ、実際に変えられない以上は何でやるかというと、プロパーの方の人件費を抑えて、アウトソーシング、外部の方に専門性をより依存していく、傾向としてしようがない仕組みになっているのではないかと思うんです。この善しあしは別として、どこに専門性を求めていくかという仕組みというか構造上の問題だという気がしております。

  • 佐藤委員

    加護野委員の言われたように、3ページの下の書き方なんですけれども、多分これは職員の人や専門家活用能力、プロジェクトコーディネーター能力ですから、こういう専門性を持った職員を育てるということだと思うんです。ですから、中にもそう書かれていて、機構がやる仕事というのはどんどん変わっていくので、特定の業務の専門家を変えるということが実際上難しくなってきている。ですから、特定業務はその都度必要な人を使うんだけれども、そういう意味では新しい事業について、どこにどういう人材がいて、どうコーディネートしたかわかるような専門性を持った職員を育てるということを書いてありますが、書き方だと思うんです。「専門性を果たす」ぐらいで出てきてしまうと、どうなんだろうということになると思うので、中にあるような専門家活用能力やプロジェクトコーディネート能力を持った職員を育てるという特定の分野の、あるいは事業の能力は外部の人を使うということがわかるように書き分けていただければいいのではないかと。そうしないと、確かに誤解はあるのかなと思います。

  • 伊丹分科会長

    職員の専門性の向上と外部人材の有効活用という表現自体が、ある意味どうとでも解釈できる表現になっているから、ここのところをもうちょっとめり張りと方向性が出るような表現で、なおかつ、それに応じた中の書き分けができているようにやらないと現場が困るんじゃないかと、そういうようなお話だと理解してよろしいですか。

  • 佐藤委員

    もう一つ、当然どうやったらそういう人材を育てられるかという話だと思うんですよ。言うのは簡単なんですけれども、そういう人材はそうたくさんいるわけではないので。

  • 杉浦委員

    佐藤委員の言われるとおりだと思うんです。職員の方々はプロジェクト推進のプロであって、実際の各論になってくるとアウトソースする形がいいのではないかと思うんです。2ページ目に「技術開発や」というのがありますけれども、実際に技術開発をやっていく場合、多分アウトソースでやられると思うんですけれども、表現の仕方として非常にいい表現の仕方だと思います。だから、表現は機構の内部で統一ができていれば、この表現はよろしいのではないかと私は思います。

  • 加護野委員

    それと、今のところちょっと問題を複雑にしてしまうかもしれないんですが、お考えいただきたいのは、専門能力を外部にアウトソースするということは、ほぼ外部との関係を長期継続的な関係にしていかざるを得ないということと入札とは本当に合っているのかどうか、ここもきっちり考える必要があると思います。

  • 伊丹分科会長

    長期的な関係にならざるを得ないのは、専門能力のない人が入札で安く落ちてきたときに、どんどん底が浅くなるという懸念がある。

  • 加護野委員

    専門能力が低下していく可能性がある。

  • 伊丹分科会長

    そういう制約は御存じの上で皆さん審議しておられるのだろうと思いますが、そこをどう考えるかという問題ですね。例えば、ゼネコンの専門性って本当にあるのか。手配師としての専門性みたいなことになってしまって、仕事をやっていなくて手配ができるということができるかなと。あえて自分でやる仕事、アウトソースしない、その部分をどのぐらいつくるかというのも本当は物すごく大切なことだなと思うんですね。ですから、意図的にアウトソースしない部分をきっちりつくるような目標になっていないと、ちょっと無理かなと。これは別に中小機構だけの話ではなくて、日本の企業の研究開発・技術開発が大体そうなっているんですよね。大手の企業の研究開発の人たちは手配師をやっている。杉浦さんの会社に何を頼むとか手配ばかりをやっていて、自分で実験や開発行為をやっていないと、そういうのはよくある姿で、日立におられた前田さんはよく御存じだと思いますけれども。

  • 前田理事長

    今お話を聞いていながら、こういう考えだったら私も両立しようかなという感じもあるのは、外部に専門家を要するときに毎年入札でやっているとおっしゃるようにありますけれども、期間を3年とか5年とか長くすると、ずっとやるという意味ではないですよ、長期にはいろいろな考え方がありますが、単年度でやるとおっしゃったような問題があるから、それが1つ。

    もう一つは、私は機械などで海外でプロジェクトをやるときには、エンジニアリング会社という概念がありまして、千代田化工とかニッキとか東洋エンジニアリング等は資材を安く調達する専門家なわけです。その代わり、一番安くつくらなければいけないから自分ではつくらない。自分でつくると自分のところを使わないと損するような気持ちになりますから、そうすると後れをとるので、その代わり世界のあらゆる情報を、常に最先端の一番いい技術があって、一番いい材料があってというのを知っておかないといけないから、これはゼネコン的と似ているかどうかわからないけれども、エンジニアリング会社は確かに調達能力に秀でていまして、極めて高度の専門性を持っています。そこでシステムエンジニアリングは何をやるかというと、ものづくりではなくて設計能力なんですね。図面を描いて、いつ、どういうことで、どこから調達してという設計図面みたいなものをつくる能力、これはジェネラリストというのではなくて、全体を見るスペシャリストという形があり得るのと、もう一つは、全体の設計図を全体を見ながらつくると同時に、タイムスパンをちゃんと押さえて予定どおり進んでいるかとか、現実に照らして過不足がないかというのをチェックする、この2つの能力では、俗に言う全体を見るからジェネラリストという以上の能力が必要とされて、むしろその方が高度なところがありまして、我々はともすれば専門家というと、知的財産の専門家の弁護士とかそういう深く入る方に行きますけれども、横を見るスペシャリストというのは非常に要求されるものがあります。どちらが難しいかは本当にわからないぐらいあれがあると思います。

  • 伊丹分科会長

    それでは、今出ましたような意見を職員の専門性というところについてはいろいろ勘案していただいた上で、中期目標の次の会議のときまでに御協力いただきたいと思いますけれども、加護野さんが提起された2番目の問題がかなり厄介な問題で、第1期の中期目標は効率化が何といってもプライオリティナンバー1だったと。第2期はプライオリティナンバー1をサービスの質の向上にすると。この絵で言えば、IとIIの間のバランスの問題ですね。これをはっきりさせた方がいいという御意見ですね。IIの方にバランスを移すべきだと。

  • 伊丹分科会長

    行革絡みの国の要請が一番にみたいな。その点については、ほかの委員の方いかがでしょうか。

  • 杉浦委員

    効率化はもう5年間でかなりできたのではないかと思っておりまして、これからはもっと質の向上を目指すということに重点を置くべきだと思いますね。

  • 横田参事官

    少なくとも3%はしっかりやりつつ、重点は質の方にということですね。

  • 杉浦委員

    これは、次の5年間の全体なんですね。だから、5年続くわけですから、またこれも効率化のみで主にというのは、ちょっと厳しいと思うんですね。

  • 伊丹分科会長

    そのときに効率化をメインにするというのは意見がないにしても、両方ほどほどにという意見と、サービスに重点をシフトするというのと両方あり得ますよね。

  • 杉浦委員

    私は、サービスを重点にして、効率化も自由という形で覆うのがいいと思います。

  • 伊丹分科会長

    これは制約条件として考える、目標はサービスの質の向上だと。なるほど。

  • 佐藤委員

    サービスの質の向上を前に持っていって、効率化は当然やるにしても順序としては後ろに持っていってしまう方が、メッセージとしてはいいかもしれませんね。

  • 伊丹分科会長

    中期目標の目指すべき方向性のような、一番上のところで効率化とサービスの向上であれば、今回の目標は重点をシフトすると明確に書いた方が多分いいでしょうね。

  • 佐藤委員

    それで、構成をそれに合わせて変えると。

  • 伊丹分科会長

    比較的委員の間の意見は簡単にまとめましたが、現場の意見はいかがでしょうか。

    最後に言われたことはどうしますか。国の政策とは離れたところの機動性の確保。

  • 高原中小企業庁次長

    政策のところは、お話を簡単にさせていただきます。

    加護野先生が言われた、いろいろな円高対策というのは、法律ができなくてはできないではないかということが一つの前提になっていたような感じですが、確かに予算を伴うもの、新しく予算を付け加えなければいけないものについては、法律の一形態という予算が成立しなくてはだめなところが多いです。ただ、今、円高ということで、最近の景気の減速の中で中小企業庁に一番求められているのは、一つは金融政策。予算のことは勿論関連しますけれども、補正予算も比較的今回は機動的にできました。業種追加などは予算を伴わなくても比較的機動的にできております。今日は機構の議論ですから、機構との関係で法律が何かないと新しく動けないものがあるすれば、法律ができないからというより、今申し上げた金融とかいろいろな新しいビジネスモデルを広めることというのは、比較的予算がなくてもできるところも多いです。むしろ、どういうところが遅いぞと、中小企業政策の中で、あるいは日本全体の政策の中でもいいんですけれども、本当に予算がないとできないこともあるでしょう。私どもの政策がどう見えて、どう映っていて、どういうところが遅いのかというのを、もう少し教えていただければと思っております。

  • 加護野委員

    今、本当に中小企業にとって戦略的な課題は何かということを機構がちゃんと調査して、それを基に実際に実行できるという仕組み、PDCAのサイクルを機構の中に入れるということができたら一番いいですね。それを例えば、中期計画で固定してしまうのではなくて、機構が毎年あるいは半期ごとにそれを見直してできるようなシステムをぶち込んであげると。

  • 村田理事

    機構は交付金で事業をやっておりますので、交付金の執行に当たりましては、かなり機動的・弾力的にやっているのが実態でございます。したがいまして、例えば今も各支部にそれぞれ考えさせて、チャレンジ事業ということでその時々の支部の各地域のニーズに応じた事業をやるといったことも試験的にやっておりますので、もしお許しがいただければ、我々の方で今こういうニーズがあるんだということであれば、例えばパイロットモデル的にやるとか、そういうことも可能かと思っておりますので、今後勉強していきたいと思っております。

  • 佐藤委員

    目標期間中の新しいニーズに弾力的に対応する、今、加護野先生が言われたことだと思いますが、なるべく具体的事業を明記せず、幅広く読めるように記述する、これはプラスマイナスがあって、経産省もどんどん変わってくるから、受けられるようにという趣旨だったのかなという気もしないではなくて、よく読めば加護野先生が言われたようなことに積極的に対応する、主体的に対応するという趣旨なのか、経済産業省はいろいろ変わってもいいようにと書くのか、この趣旨はどうだったんですか。

  • 横田参事官

    経済情勢が悪化というか変化しているということですが。

  • 佐藤委員

    それはわかっているのだけれども、この書き方はどういう趣旨で書くかということがあった方がいい。ある面では、これを書かないというのは我々としては評価をすごくしにくいんですよね。具体例はないんだけれども、このことをやったじゃないかと考えて評価しなければいけなくなる面もあるので、3の書き方というのはどういう趣旨かわかるようにした方がいいような気もするんですけれども。

  • 加護野委員

    だから、事業で評価するのではなくて、事業を変えるシステムを評価すると。事業を特定して変えるシステムができ上がっているかどうかということを評価する、それだったらできると思うんです。

  • 伊丹分科会長

    加護野さんのおっしゃったような趣旨は、原則として多くの方も賛成なさるだろうと思います。中小機構が国の政策がどう動くかということとは別に、自分たちで必要だと思うことをやれる自由度をちゃんと目標の中に、その自由度を持つということを書き込むという話ですよね。それはそれで確かにあり得ることだと思うんです。それをどういう書き方でするのが一番適切かという、あるいはどれくらいの比重でそれを書くか。自由度がありすぎるのもそれはそれでまた困ることなので。

  • 伊丹分科会長

    今の機構独自の自由度という部分を目標の中に何らかの形できちんと書き込めないかという御提案としては意味がある提案ですね。

  • 荒牧委員

    現実的に、組織としてそういうことに対応できる人材とか職員の方はいるんでしょうか。今結構キツキツで回っているような感じですが。

  • 村田理事

    そういう意味から申しますと、機構の職員はある意味で長年、中小企業庁からの幅広いニーズに対応して仕事をしてきていますので、いかようにも弾力的に対応できる人材はそろっていると理解しております。

  • 伊丹分科会長

    人数的にはきついのだろうけれども、しかし、自由度のあるところを必ず確保しておくんだと目標に書けば、ある意味でその部分は大手を振って存在できると。もし書かないと、日常業務の忙しさでそういう自由度の部分はどんどん普通の組織としては、特に管理用組織としては縮小されていくでしょうね。その点も是非、何らかの形で盛り込んでいただくようお願いするということで。

    国の政策との関連でもう一つ議論した方がいいかなと思っていることがありますので、私の方から提起させていただくと、これは5年間の計画なんですよね。5年の間に中小企業政策で新しい政策が出てくる可能性は物すごく高いわけですよ。そうすると、それに対応する体制をどうやって確保しておくかということを他方で考えておかないと、これは本当に中小機構自体が困るし、評価のときはもっと困るしという問題があるんですけれども、どういうふうに皆さんお考えになりますか。国がパッと言ってきたときに、今度は国のいろいろな政策の変化に対応できる遊撃隊の部分みたいなものをどうやって組織全体として確保しておくかという話なんだけれども。

  • 加護野委員

    遊撃隊というか、そういう組織ですよね。それをつくる余裕があるかどうか。

  • 伊丹分科会長

    余裕のあるなしにかかわらず、過去の5年を振り返るとそういうことを機構は賢明にやってこられたわけです。そういうことが容易に想像されるので、あらかじめ目標の中にそういうことがやりやすいように何らかのことを書き込んでおく必要はないのか。中小企業庁がむしろ望むようなことですよね。変えるのは機構が変えるのではなくて、中小企業庁の方が新しいことを言い出したわけだから。

    過去5年を振り返って、どのようにやってこられたんですかね。3法人が合体してできた一種の余剰があったのをうまく使いこなしたんですかね。新連携だ、サポインだと、いろいろなことがどんどん降ってきたのをこなしてきたというのは。

  • 村田理事

    総括的に申しますと、いろいろと過去の事業を、例えば、細かく分かれていたのを一本化して束ねるとか、そういう形にしてできるだけ管理費を節減しながらコストパフォーマンスを上げるような方策にするとか、あるいは既に必要性の終わった事業は中小企業庁と御相談の上スクラップをするという形で、今もスクラップ・アンド・ビルドの考え方でなるべく予算の執行をするようにいたしております。そういう意味では、「新たなニーズに対応した事業やより効果の見込まれる新たな手法の事業に資源を集中」というのは、今後ともできたるだけスクラップ・アンド・ビルドの考え方を取り入れながら、新しいニーズにローリングしていくという趣旨で書かれているものを我々としても受けていきたいと考えております。

  • 伊丹分科会長

    もし、そうだとすれば、そういうのがかなり大きな方針として、前面に出た方がいいですね。サービスの質の向上に関するさまざまな事項の一つというのではなくて、全体を覆うような話なんだから。

    それでは、いろいろな加護野さんの御提起に基づいて議論をいたしましたので、それでは、ほかの委員の方どうぞ。何か提起なさりたい問題点等がございましたら、積極的に御発言をお願いいたします。

    それでは、私から共済の話をどう考えておくか、あるいは中期目標にどう書いておくかというのは、欠損金の問題のみならず、加入の増加の問題も、含めて多分ボリューム的にはこの機構にとっては一番大きな話のように思います。株式市場の変動に対してどうやって対応するかという話を目標に書くわけにはいかないのでしょうけど。共済制度そのものを一体どう考えるのかということについての検討はどうなっているのでしょうか。

  • 奈須野経営安定対策室長

    倒産防止共済制度につきましては、事業環境部長のもとで検討会を始めておりまして、年末を目途に、例えば、掛け金の限度額の引上げとか、あるいは共済事業の拡大等について今検討を進めておりまして、まだ結論は出ておりませんけれども、その結果を踏まえて中期目標等に反映させていただければと思っております。

  • 伊丹分科会長

    もしそうだとすれば、例えば、これは加入者数ではなくて加入率で目標を書くと書いてあるんだけれども、こういう設定でいいかどうかということも変わりますね。

  • 奈須野経営安定対策室長

    それも踏まえて、今までは加入者数を年間何万人という書き方をさせていただいていたんですけれども、なかなか母体が増えない中でどうやって確保するかということで、魅力を高めるというのと合わせて、加入数ではなくて加入率という概念で目標を設定させていただければと思っております。

  • 伊丹分科会長

    加入者数の数字について過大な目標を設定しないという方向で行くのはいいんだけれども、率にしたとたんに分母と分子の両方にコントローラブルな変数が出てくるのではないでしょうか。

  • 占部業務統括役

    今の数字の立て方なんですけれども、最終的に加入数とか加入率と言うストーリーもあるんですが、今はこれまで何万件入ってきたから、来年もこのくらい入りますよという形の数字の立て方を第1期はしたわけですね。今度は前年度がどうだからということではなくて、加入率をまず勘案して必要な数字を一つ設計してみて、その中で結果的に加入率と言わずに加入者数で置くという立て方はあると思うんです。だから、考え方の中で加入率は考えますけれども、だからといって計画で今度書くときに何割達成というような書き方で書くかどうかというのは検討したいと思います。

  • 前田理事長

    1つよろしいですか。企業数が減っている中で加入者をどんどん増やしていくというのはちょっとあれだという意味もあるんですが、実は従来の目標が加入者を中心に頭を置いていたものですから、辞める人のことは放っているものですから、加入は増えたわ、減る人はもっと減るわで、脱退する人が増えますと、加入が増えているのに在籍が減るということが理論的にも現実でも十分あったりするものですから、加入・脱退の個々の事情をして絶対だめだと言うわけにはいきませんので、それでは全体の企業数が減るというような状況もあるし、それから、加入者数だけではなくて、減る人が増えたからということで、一件減っているように見えないことをカバーするために率みたいに減る人が多くても一定の加入率だけは維持しろと。つまり企業に対する影響力を維持するというか、役立ち方を維持しようという考え方でいったのだと思いますけれども。2つ背景があったものですから。

  • 加護野委員

    これに関しては、脱退する中に2種類あると思うんです。1つは、自分たちの力である程度対応力ができてきたから、この制度を必要としない。本当はそれが増えていくのが一番いいんですよ。それから、共済の金を払う余裕すらないと。本当はそういうところに入ってもらわないとあかんのですよね。だから、恐らくそういうところの目標を具体的に置いていく方が、より生産的なんじゃないかと。

  • 前田理事長

    そうなんですよね。ただ、事情を聞き始めるとまた手間が随分かかって、本当はどっちのケースだと、多かった方が危ないのはどうして危ないんだとだんだん聞くと大変なことになって、実はほかの金融機関やその他にお願いして加入促進とかしてもらっているものですから、そこまで間に立っている人にやってもらいにくいというところもあったりして、現実問題いろいろな問題がありますね。

  • 荒牧委員

    そういう意味では、加入率の数字が独り歩きすると、結果として貸付金の回収率がどうぶれるかというのは、時としては大幅に悪い方向に行く可能性もあるわけです。一概には勿論言えませんけれども、どういう方がどういう状況で加入率を上げるかによっては、やや両方の目標がという恐れもあると思います。

  • 佐藤委員

    あと、これは分母が実は正確に企業数を把握できていないんですよね。この小規模のところは正直言ってデータがないんですよ。だから、私はその意味でも余りよくないんじゃないかと、企業数がよくわかっていないんですよ。

  • 前田理事長

    伝統的に持っている数字はあるんですよ。例えば、現金商売をしているところは倒産のケースで言うと倒産しないと。例えば、理髪店というのは外すと。

  • 伊丹分科会長

    佐藤さんが言っている分母というのは、日本全体にどのくらい中小企業の数があるのかと。

  • 前田理事長

    そうです。だから、床屋は外すとかそういうことで、420万ベースにしていなくて、うち流にずっと何年かやっているんです。現金商売のところがやっている業種、理髪の数は全部外して420万だけれども350万とか何とか、この次のときにその辺御説明しないとわかりにくいかもしれないですね。わかりにくいんです。

  • 高原中小企業庁次長

    多分今、分科会長の御指摘、あるいは加護野先生、佐藤先生の御指摘も非常に深いことを見透かされておられるのだと思います。つまり、小規模共済、倒産防止共済については、加入率の問題あるいはシステムの問題というよりも、もっと本質的な問題が多分あるのに、ここでは加入者数をどうするかという目標の問題、業務改善の問題を書いてあるので、どうも本質的な議論をしないとだめだというご指摘ですね。したがって、奈須野室長が申し上げており、今本格的に共済制度とは一体どういうものなんだろう、今日的な意味は何なんだろうということを洗いざらい議論しなくてはいけないんですが、それを中期計画の中に入れるには、まだ議論の成熟度がない。しかし、これは可及的にやらなければいけない、この表現自体、分科会長がおっしゃったように目標を入れるのか入れないのか、そんな問題じゃないのではないかという御指摘は確かにあります。そこを今議論しているので、この表現ももう少しそういう背景の問題との関係も少し含んで読めるようにしないとわかりにくいかもしれません。

  • 伊丹分科会長

    共済制度のあり方について、現在検討中とのことですから、そちらの目処がついてから、ここのところは議論するということにいたしましょう。

  • 杉浦委員

    先ほどのバブル期550万社、現在433万社でしたか、この数字はどこから出てきているんでしょうか。

  • 最上中小機構調整室長

    総務省にて統計している、事業所統計というものです。

  • 佐藤委員

    もともと企業数の調査は、名寄せしても非常に難しいのですよね。

  • 伊丹分科会長

    それでは、ほかにこの案について何かございませんでしょうか。議論すべき主な点は出ましたでしょうか。

  • 杉浦委員

    「(1)新たな価値を創造する事業展開の促進」の中で、今までも当然やられていたと思うんですが、新たに「技術開発や」というのが出てきていますよね。今まで技術開発などはどのような形で機構が関与してやられているのか、あるいは今後どのようなやり方をしようと考えておられるのかというのはありますでしょうか。

  • 伊丹分科会長

    これは機構に御説明をお聞きしたいということですね。

  • 村田理事

    1つは、スタートアップ助成金という形で、新しい技術に取り組む企業に対しての助成というのをやっていたんですが、個別的な助成は望ましくないということで、今後はやめていく方向にありますけれども、ファンド事業か何かで、例えば、ベンチャーファンドとかそういう形で新しい技術開発に取り組む、新しい技術をやっていく、そのために起業するというところに対してファンドを率先して投資していくんですが、そのときの機構側からの支援といったものに専門家を雇用して、そこに送り込んで支援をしていくという形で、さまざまな技術開発ニーズに対応していくようなことは今までやってきておりますので、そんなことを今後も続けていければと思います。

  • 杉浦委員

    それは外部人材ですか。

  • 村田理事

    外部人材を投入するということです。

  • 伊丹分科会長

    ほかにございますか。

  • 荒牧委員

    出資関係について、全般的な方向性について確認させていただきたいんですが、出資先の経営状況を把握して、必要があれば処分・撤退していくという方向なんですが、今後新たな出資については拡大していく方向なのか、あるいは縮小していく方向なのか。サポートはあっても出資というのは必ずしも必要ないというのが私の個人的な思いなんですが、今後の方向性について質問です。

  • 村田理事

    出資については、基本的には新しいものをやるともやらないとも現在ではニュートラルでございまして、少なくとも今、出資しているものについては一度それをきちんと整理して、出資の必要性が低下しているものについては、なるべく整理していくという方向であることは確かでございますが、将来の話に向けて出資するかどうかということについては、現時点ではあえてしないということでもないし、するということでもないというのが現時点での理解です。

  • 伊丹分科会長

    それは、中期目標でどちらかの方向性を示さなくていいんですか。

  • 横田参事官

    それは、先ほどの御議論ではないですが、新しい政策課題が出てきたときに、仮に出資というツールが重要であれば、むしろ中小企業としては取り組んでいただきたいと。

  • 伊丹分科会長

    政策課題との関連で決まるという方向性を書けばいいと。

    ほかにございませんでしょうか。

    それでは、今日は大変貴重な御意見をたくさんいただきましたので、この意見を踏まえていただいて、次期中期目標の案を次回あるいはその次の委員会に御提出をお願いしたいと思います。

    それでは、議題2に移らせていただきます。業務実績追加評価を事務局からお願いします。

    (議題2について事務局より説明)

  • 伊丹分科会長

    追加評価というのは、8月の評価を変更する必要がないのかということです。必要ありませんというのが、この議案の答えでございますが、今の追加評価結果の説明でよろしゅうございましょうか。

    (「異議なし」と声あり)

  • 伊丹分科会長

    それでは、明日の経産省の独立行政法人評価委員会では、私がその旨説明してまいります。

    あとは、残りの2つの議題についてお願いいたします。

    (議題3、議題4について事務局より説明)

  • 伊丹分科会長

    3番目の議題も4番目の議題も、分科会において承認を求められておりますので、よろしくお願いいたします。よろしゅうございますね。

    (「異議なし」と声あり)

  • 伊丹分科会長

    以上で、本日の審議はすべて終了いたしました。最後に、前田理事長、何か一言ございましたらどうぞ。

  • 前田理事長

    本日は、大変貴重な御意見を頂きまして誠にありがとうございました。私ども帰って、委員の皆様方の御意見を十分に反復して、いろいろな対策に反映するように努力したいと思いますが、今日の会議は中期目標の骨子でありますが、骨子とはいえ大きな枠はちょうだいいたしましたので、私どもとしては次回の評価委員会の分科会に、これを受けての計画について、こういうことを考えているがということをご説明させていただきたいと思います。大体12月頃になろうかと思いますけれども、今日の骨子を受けて、また、計画の方の骨子的なものについて御意見をちょうだいできればと。両方とも決まりますのは来年の年度末が近づいたころだと思いますけれども、よろしくお願い申し上げます。

    本日は、私どもから改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

  • 伊丹分科会長

    そのときにつくっていただきます計画がベースとする目標は、今日出た意見を踏まえて、現在のこの文書ではないので、多少の修正があったものでよろしくお願いいたします。

  • 前田理事長

    それと、わかりにくい点は数字なども背景を御説明させていただきたいと思います。

  • 伊丹分科会長

    それでは、事務局から何か連絡等ございましたら。

  • 横田参事官

    事務局から2点ほど御連絡いたします。

    1点目は、お手元に参考資料ということで「行政減量・効率化有識者会議御説明資料」というのをお配りしています。先週の10月20日、この資料で独法の整理合理化計画に関する取り組み状況、中小機構はどのように取り組んでいるかということで説明をしてまいりました。

    説明のポイントは、いろいろな指摘についての取り組みということだったんですけれども、有識者会議の方では、そもそも勘定数がたくさんあってわかりにくいといったような、これは行革でやってきているので今更という感じもいたしましたけれども、そういった指摘から始まりまして、一般勘定の約3,000億円の原資をどんなふうに有効活用していくのか、産業基盤整備勘定の債務保証を有効活用する目処があるのかといったような御指摘があり、質疑をしてまいりましたので、御報告をしたいと思います。

    2点目は、今後のスケジュールですけれども、先ほど前田理事長からございましたように、次回の分科会を12月上旬に開催したいと思いますが、今日の議論を踏まえた中期目標の改定案みたいなものもお示ししつつ、その目標に対してどんな計画かということで両方合わせて御議論いただきたいと思っております。その上で、来年1月中旬か下旬に中期目標と中期計画の原案をこの分科会として取りまとめていただき、2月中旬ごろに全体の評価委員会にお諮りするというスケジュールで進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

    事務局からのお知らせは以上でございます。

  • 伊丹分科会長

    それでは、特にほかにございませんでしたら、本日の委員会は終わらせていただきます。ありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月9日
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