経済産業省
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独立行政法人評価委員会中小企業基盤整備機構分科会(第19回)-議事録

日時:平成21年2月9日(月)16:30~17:55
場所:経済産業省別館8階 843会議室

出席者

委員:

伊丹分科会長、荒牧委員、加護野委員、佐藤委員、渡邉委員

経済産業省:

高原中小企業庁次長、横田長官官房参事官、最上中小機構業務調整室長、 餅田企画課長、岸本経営支援課長、野口産業施設課長、奈須野経営安定対策室長

中小機構:

前田理事長、村田理事、和田理事、占部業務統括役

議題

  1. 独立行政法人中小企業基盤整備機構の第2期中期目標案について
  2. 独立行政法人中小企業基盤整備機構の第2期中期目標案について
  3. その他

議事概要

    横田参事官
    それでは、これから「独立行政法人評価委員会第19回中小企業基盤整備機構分科会」を開催させていただきます。本日は杉浦先生が御都合により御欠席ということでございます。それから、佐藤先生は遅れておられますが現状、6名中4名の委員の方に御出席いただいておりますので、定足数を満たしているということで御報告いたします。それでは、開会に当たりまして次長の高原から一言、御挨拶を申し上げます。
    (次長挨拶)
    横田参事官
    では、お手元の配布資料を、確認させていただきます。議事次第の下に座席表がございまして、配布資料一覧、それから、資料の本体は第二期中期目標の案、資料1がございます。それから、中期計画のポイントが資料2-1、それから、第二期中期計画案の概要が資料2-2、それから、第二期中期計画案本体が資料2-3。その下に参考資料が2つ付いてございますけれども、もし、足りないものがございましたら、事務局の方におっしゃっていただければと思います。それでは、議事の進行の方を伊丹分科会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
    伊丹分科会長
    本日の議題は2つございまして、第二期中期目標の案と第二期中期計画の案、その2つをそれぞれに御議論し、しかるべき修正があれば修正をし、原案として作成をして、来週の独法の親委員会に報告できるものを、今日、つくり上げる。それが目的でございます。それでは、まず第二期中期目標案について、事務局から御説明をお願いします。
    (議題1について、事務局より説明)
    伊丹分科会長
    以上が中小企業庁として定めていただく中期目標についての御説明でございます。この目標を実現するための中期計画を、機構の方でつくっていただくことになっておりまして、それについての御説明を今度は機構の側からお願いいたします。
    (議題2について、中小機構より説明)
    伊丹分科会長
    以上、目標と計画の事務局からの原案をお聞きいただきました。当分科会としてはこれでいいか、あるいは修正を求めるかという議論を、どうぞどなたからでも、質問でも結構ですし、あるいは意見そのものでも結構でございます。御発言をお願いいたします。
    佐藤委員
    業務運営の効率化のところで、多分、これからも新しい事業がどんどん増えてくる中でニーズに対応し、かつ限られた予算の中で事業をやるということで、この人の育成がすごく大事で、特に外部人材をうまく活用しながらやっていくということで、ここに書いてあるように「専門家活用能力やプロジェクトコーディネート能力を備えた人材の育成」。これは大事だと思いますが、ここに書いてあるように、どう育成するかということと、何となく、ここに書いてあることはやれるのかなという気もしていて、現状はそういう人は結構いるのか。
    だから、一つは育成というときに、何かプログラムをつくって育成するということと、もう一つは、現状、そういう人がいるとすれば、その人が持っているスキルをうまくトランスファーできるような人員配置のようなことも、何か研修プログラムをつくってやるようなことがちょっと書いてあるので、だから、今、そういう人がいるとすれば、そこに少し次の育成する人を置いて、一つのOJTかもしれませんけれども、何かいろいろ工夫が必要かなと思うので、ここはすごく大事だと思うので、ちょっと御説明いただければというのが質問です。
    占部業務統括役
    実は御指摘のとおり、若干、心配している部分の一つでございます。まさに人間の数が減っていく中で、それから、いろんな業務が増えていく中で、若干、専門性が落ちてきたのではないかというところがございます。
    その一つのいろんな対策を考えていて、例えばキャリアパスをつくって、制度設計をするというのがございます。ただ、一つ、大きな話として、私の考えだけで勝手に言っていいのかどうか、わかりませんが、やはり、第一期は融合することにすごく着目していたものですから、例えば公団から来ていた方にはなるべくその事業団でやっていた業務に携わってもらいたいとか、そういうことをやっていて、ある種、逆振れをしていたのです。
    第二期については、やはりこれはもう一回、そこである程度、全体を知ったら、もう一回、もとに戻すということをやっていきたいということが一つです。それから、OJT、基本的にはやはりOJTになると思うので、実はもう一個、今後やっていきたいなというのは、今はプロマネというものは基本的に外の人、それをマネジメントするのは機構の人という格好が多いものですから、できるだけそのいろんなプロマネ専門家の方にも職員を寄せて、例えば、完全に職員の中からいっぱい立派なプロマネが育っていくという格好にしたいと。
    実は診断士の資格を持っている人は結構いるのですが、そういう高度化の融資がだんだん減ってきたりする中で、現場との接点がやはり若干減っている部分があるものですから、したがって、そういう意味である種のキャリアパス設計をして、現場に近い人は極力、現場で引っ張るとか、それから、事業団の業務を一生懸命やっていた方をまた戻す、そちらの方の業務に就け直すとか、いろんなことを人事としてやっていかなくてはいけないと考えてございます。
    佐藤委員
    今までの組織の統合ということで、かなり支部に配属するとか、かなり領域を変えて動かしてきたということ、替えられるというのは僕はすごく大事だと思いますけれども、つまり、専門家活動能力とかプロジェクトコーディネート能力は、それを持った人材はやはり専門家でもなければいけないし、プロジェクトマネージャーもやらなければいけない。かつ、外部人材も活用できるということなので、専門家能力がなくて専門家が使えるとか、プロジェクトを自分でやれなくて、コーディネートをやれるというわけではないので、だから結構、これは大変なのです。
    ですから、専門家であると同時に専門家だけではなくて、ほかの領域の人のも理解できて、プロジェクトも自分でマネージできてかつコーディネート、だから、それがこれからすごく課題になってくると思いますので、やはりある程度、専門領域でやり、自分でもプロジェクト管理ができて、かつほかの人もというのを、是非その辺、次の二期ですか、頑張っていただければと思います。
    占部業務統括役
    そのようにさせていただきます。
    伊丹分科会長
    では、荒牧さん、どうぞ。
    荒牧委員
    今の御意見にちょっと関連しますけれども、今後、外部の専門家をどんどん使っていくということで、例えば私が所属している会計士協会とか税理士会とか、その辺にも、当然、そういう専門家としての登録のようなことはされているとは思いますけれども、ちょっと第三者的な意見として、余りそういう募集とか求人をしているのを見たことがないのです。
    それで一度だけ、会員の雑誌が毎月ありますけれども、一度か二度、その募集をして、「あっ、ここでやっているのだな」というのがありましたが、それ以外、割とこまめにああいうものを、ウェブとか雑誌とかを見ていますが、余り出てきませんね。残念ながら、同僚というか、いろんな人に聞いても、そういう活動をしているということが余り、逆に専門家サイドで認知されていないということが一つあります。
    例えば同じ会計士とか同じ税理士といっても、我々自身が毎月のように変わる制度とか、そういうものについていくのがもう本当に、いっぱいいっぱいなのです。そういう意味で、もし違っていたら申し訳ないのですが、こういうのに、データベースに登録されている会員さんは、わりと年輩の方で、どちらかというと、現役を退いて社会貢献をしようかなという方が、ちょっと思い込みですが、割とそういう方が多いのです。
    それで、ちょっと心配なのは本当に、まさに今、これからこういうダイナミックに動いていく中で、本当に最新の知識にアップデートされていない方が専門家として登録されている、そういう懸念が、そういう同業者としては感じられるなと。だから、もっとアピールしていただいて、こういうニーズがあるのだということを専門家の側にももっと知らしめていただいた方が、本当にタイムリーな情報を持った、専門家の中でも本当に各専門が分かれていますので、そういう方たちをうまくニーズを呼び起こせるのではないかと、そういう感想です。
    伊丹分科会長
    加護野さん、どうぞ。
    加護野委員
    先週、関西で財界セミナーがありまして、そこへ出て話を聞いておりましたら、企業経営者が、大企業の経営者が多かったのですが、「四半期の業績予想すらできない」と。「そこで年次計画など立てられないというのが現状である」と、皆さん、おっしゃっていました。
    そこで5か年計画など議論をしていて、本当に一年で恐らく、がらっと変わるかもしれない。今のようなときは一年間の暫定計画を立てて、一年経ってから5か年計画を立てるということも必要な不透明な状況ではないかとも考えます。この辺はいかがでしょうか。
    占部業務統括役
    まず、5か年計画、中期計画のやり方ですが、恐らく、今、同時並行的に21年度の年度計画をつくっていて、その5か年ではこれだけやりますということは書くわけですが、その中でやはりその辺の緊急なところは、21年度の年度計画の中でしっかり謳っていければと考えてございます。
    あとは、やはり前回のここの場でもあったと思いますけれども、例の金融特措法とか、やはり我々の範疇からちょっと外れてしまうものですから、ただ、その一方で緊急融資等について広報するという活動は、我々の方を使って、テレビのコマーシャル、ラジオのコマーシャルも含めて、「こういう制度がありますよ」ということは我々としても、一生懸命、打っているというところでございます。
    村田理事
    原案では、「機動的かつ円滑な対応が可能となるよう見直しを行うことがある」と書いてありまして、一応、必要があればそこは弾力的に対応するという形になっておりますので、万が一、加護野先生がおっしゃるように、想定しがたい大きな変化などがあれば、これはもう私どもとしては計画そのものを見直すということも十分あり得るという想定でつくっているということでございます。
    渡邉委員
    それに関連してですけれども、私も企業経営者ですが、いろんな経営の方に言うと、やはり加護野先生の言うように、今、来年度の事業計画が立たない。当社はその辺は大丈夫ですが、来年度の事業計画が立たないのがほとんどだと。
    というのはなぜかというと、今、底が見えないのです。一体、経済のどこが底なのか全く見えないので、例えば下請さんとか、そういう取引のところが、例えばいわゆる親会社、あるいはそういう取引先から発注が来ないのです。要するに親会社も皆、底が見えてこないというのが現状だと思います。
    そこでこの3月のこの期末の危機というのが、結構、ちまたで言われていますが、そういう中でこの共済事業は極めて貸倒れが大きくなるのではないかと思うのですが、その辺のところは事業計画で対応されているのかどうかということと、それから、やはりそういう資金的な問題で、そういう資金が潤沢かどうかということ。
    それから、株価が何年、ここ、その期末のときには戻るというような期待ですけれども、その辺のところでいいのかどうかという問題。それから、あと一つ、若干、よくわからなかったのですが、「余剰金の使途」で、「各勘定に余剰金が発生したときには、後年度負担に配慮しつつ、各々の勘定の負担に帰属すべき次の使途に充当する」と。要するに、余剰金があったら、これは使ってしまうというようなことなのかどうか。その辺のところも含めて、お願いします。
    和田理事
    それでは、共済、特に倒産防止共済の方ですが、実は非常に健全といいますか、健全になっておりまして、というのはずっと連鎖倒産という事態が余り起こらずに、貸付金額がすごく減ってきていたのです。掛金で「貸してくれ」という人が少ないと、その分は貸さないで済むので、運用に回せるものですから、それが4,400億円ぐらい、今、運用に回していまして、こちらの方は一切、株とかそういうリスクのある資産には全く投資していないので、一切、焦げつきがゼロということで、国債とか非常に安全なもので、その替わり金利は1%ぐらいですが、そうすると、その4,400億円だけで年間に40億円、50億円を生み出していると。
    もう一つは回収率ですが、この回収率も上げろということで、実は現状では回収率が90%ぐらいになっています。90%という数字はどういうことかといいますと、まず最初に掛けてもらっている10%はいただきますので、90%回収ができると、それだけで100%。我々の人件費は別途、国からの交付金で出ていますので、そこで事務費は要りませんので、90%だと完全に回った上に、90%というのは先ほどおっしゃったとおりで、過去の平均をずっととりますと、大体、85%ぐらいで来ています。15%ぐらいが焦げつくような感じで、そのうち10%は掛金をこちらもいただくので回収できるのですが、残りの5%がどうなるかという話で、今、累計で1,500億円ぐらいは貸出しをしていますが、そのうちの5%、今までのものはそんなに悪くないのですが、だんだん高くなると、勿論、焦げつく割合が先ほどおっしゃったように高くなりますが、ただ、この倒産防止共済には国からの出資金がもう既に470億円出ていまして、その運用で異常危険準備基金、つまり、こういうような事態が起こったときに使うような基金が200億円以上、積まれておりますので、こういうときこそ、これを使う事態になれば、勿論、使うということを考えていまして、信用保証協会のように後付けでお金を入れるのではなくて、先に準備基金としてお金も積まれているという制度なのです。
    占部業務統括役
    あと、剰余金のところでございますが、基本的に独法の場合は中期期間で、5年なら5年でその処理をしていって、最終年度、そのお金が余ったら、全部基本的に返さなければいけないというのが原則です。
    ただ、その一方で、今度、各年度については国の執行と違っていて、交付金等々をもらっても、次の年度に繰り越すことができるということで、そこは柔軟に対応できないということなのです。そこから先、どう差配、仕方になり、使わないでおくことはできますけれども、使わないで最後の年度に来てしまうと、実はこれを全部、国庫にお戻しするというのか、それとも、後年度負担で必要なところに、どんどん充当していくところは充当していきたいということを考えているところでございます。
    前田理事長
    私から一つ。渡邉委員がおっしゃった点は、実はここにちょっと難しく書いてあるのでわかりにくいのですが、私が着任いたしましたときに、一つ、思ったのは予算が一年単位で来るものですから、会社で言えば、普通、四半期決算をやっているわけです。それで途中途中の見直しが行われるわけだけれども、そういうスピード感のある、現在、どう動いているかわからないのは困るのではないかということで、新年度から、今年の4月以降、この計画期間中に我々は今、半期の決算は一応やっておりますけれども、四半期決算を機構流の形でいいから、四半期決算を役員会に報告してくれと。
    かつ、そのときに経理的な数字だけであれば、またちょっと実態と違うことになるものですから、ITの世界で「KPI」といいますけれども、Key Performance Indicatorを各事業ごとに併せて四半期決算と一緒に全部、報告して、それで事業のインディケーターと経理・財務のインディケーターとを併せて役員会で議論をして、全員の役員が発言をして、ほかの事業を担当しているところでもいいから、もう少し、全員でこの今の事業が本当にうまくいっているのかというところにメスを入れようと。
    実はこの四半期決算の決算方法は、例えば今の半期だからという、あるいは一年ごとの決算とは基本的に違っておりまして、四半期決算のシステムを入れるためには月次の決算と。大変、長くなって恐縮でございましたが、ちょっとわかりにくいように見えますけれども、今言ったような感じで、その時々の状況を把握する努力をしたいと思っております。これで対策を講じていきたいと思っております。
    伊丹分科会長
    渡邉さん、よろしいですか。先ほど、加護野さんが提起された問題は極めて重要な問題だと、恐らく渡邉さんも認識しておられると思いますが、この中期計画の書きぶりでいいのでしょうか。一番最後のところに、「なお、見直すことができる」と書いてあると。
    経営基盤の強化といったようなセーフティネット等に関わるような、あるいは金融に関わる業務はこの機構の業務範囲ではございませんので、特に経営基盤の強化は再生を中心にした、企業再生のことを中心にした仕事が分野としてはこの機構の仕事なのですが、販路開拓とか何とか、そういう機構が本来、目的としている分野・領域でも、確かに加護野さんのおっしゃるように、こうやってまとめてしまうと、いかにも粛々とやり過ぎている感じが出ますね。
    加護野委員
    この辺は予測の話になるから非常に難しいのですが、今、企業経営者の認識は物すごく厳しいと思いますよ。恐らく、この3月までは派遣切りとか、今までの延長上でできることをやっていくと。しかし、恐らくこれではどうも対応できないのではないかという認識が、大分、企業経営者の間に広まってきていまして、4月以降は本当に骨を切るというか、それに近いことをやらなければならない。
    恐らく、一番人件費の高い人々から順番に切っていく、こういうところまで行くだろうと。一部の業界では、もう、固定費を半分にしないと成り立たないということすら起こり得る可能性があると。そのときに、機構がもっと考えてもいいのは、そうやって大企業で切られた人々を一気に吸収するぐらいの、そういう人々を中小企業の支援に使うというぐらいの大きな発想があってもいいのではないかと。しかし、お金がありませんから、それをどうするかということだろうと思うのです。
    本当に私も、去年の12月の段階では、まだましだったと思います。11月はもっとましで、10月は対岸の火事だと思って見ていました。ところが、どんどんどんどん、月を増すごとに厳しくなってきて、この1月になると「これはちょっと尋常な事態ではない」ということを大部分の経営者が認識し始めた。こういう状況だろうと思うのです。
    恐らく、この中で中期計画のポイントの一番最初、(1)の1、「中小企業も倒産件数の増加等、極めて厳しい状況にある」と。この認識はやはりちょっと緩過ぎるのではないかと。やはり、もっとここをきつく書く必要がある。本当に厳しさを表現するように書かなければならない。つまり、中小企業も今までに経験したことのないような状況に直面しているのです。我々もそんな経験はないということを前提にして考えないと。
    伊丹分科会長
    厳しさについては加護野さんよりは楽観的だろうけれども、この書きぶりで、余りにも粛々とした印象となるので、それでアクセプタブルというような、そんな状況ではないだろうなというのは、私も全く同感ですね。
    ただし、やはり機構に与えられた制度上の仕事の分野とか、あるいは中小企業庁から回ってくるその資源の量とか、そういう制約があるので、別に書けないことを、結局、ただ計画として書けばいいというものでもありませんので、そこのところをどういうふうにしていただくのが一番、我々のような外部の独法の評価委員会としてアクセプタブル、かつ現実性があるかというその接点を考えなければいけない。そういうふうには思います。
    高原中小企業庁次長
    手短に2つのことを申し上げます。一つは、今起こっている危機が非常に深い、これからまた更に深い谷があるというのは、私どももいろいろなところで聞いております。今例えば中小企業施策でやっているのは金融対策です。しかし、これはその需要の減少に対してはほとんど無力で、今、加護野先生が言っておられることは恐らくほとんどのものがいわゆる需要の減少ということで、同時の世界的な需要の減少ということで説明できるということなので、これへの対応策は、多分、今、この中小機構がやるところとストレートには結び付かないと思います。
    したがって、需要の減少についてどうやっていくかというのが、恐らくこれからの政策のアジェンダというか、最大のものになってくる。今、中小企業庁で言えば金融が最大の問題、課題になっていますが、多分、それだけではとまらない。需要の減少にどう応えるかと。
    2番目の話は、今度、中小機構がどうやってこれに対応していくかですが、需要の減少をどうするかということは、多分、中小機構はもうこれは守備範囲外だと思います。ただ、今、私、加護野先生のお話を伺っていて思ったのは、これは主に供給対策です。この前も私はそんなようなことを申し上げましたけれども、共有体質の、体力の強化、体質の強化、それをやるのに非常に速いスピードでやっていかなくてはいけないという覚悟が、この文章から出てきているか、そして私どもの意識にちゃんとあるかということについては、ちょっと考えるべき必要性があるかなということで、御指摘はそのとおりかなと私は思いました。
    そういう第一のポイントと第二のポイント、今、どちらの問題を御指摘されているかというと、多分、両方とも御指摘になっておられると思いますけれども、今日、この議題との関係で言うと、射程距離の関係で言うと、2番目の問題が直ちに大きな問題として、「この書き方でいいのか」という問題を先生方は議論をしていただいているのかと、私は整理をさせていただいております。
    横田参事官
    もう一点、補足をさせていただきますと、加護野先生の方から「大企業で切られた人を一気に吸収するぐらいの対策を講じてはどうか」という御指摘がございました。それで、そのたぐいの政策として中小企業庁の方でやっておりますのは、この二次補正の中にそういった人材関係の基金で140億円の予算を計上しています。
    実は補正予算関連法案がまだ通っていないものですが、こういったことの中で中小企業は非常に厳しい状況にありますけれども、中にもこういう機会なので、むしろ大企業の人材を積極的に採りたいとか、そういった企業もあります。こういうところを、中小企業4団体を使いながら、うまく中小企業に橋渡しをするとか、あるいはもう一度、人材開発のようなことをやっていただくということを想定しまして、中小機構にも中小企業大学校とか、いろんなファシリティとかノウハウがありますので、そういうところで一緒に取り組もうというふうにしておりまして、今後、その手の取組みのようなことを少し中期目標なり中期計画の方にもし反映ができれば、反映できるかどうか、少し検討はさせていただきたいと思います。
    伊丹分科会長
    先ほど、高原次長がまとめていただいた整理で僕もいいと思いますけれども、「2番目」とおっしゃった中小企業機構の活動の範囲で制度的に活動の範囲になっていることでの努力の重点とか何とかがこれでいいかという点については、もうちょっと何かあった方がよさそうですね。
    「中小企業の取組みの重点」というので、1、2、3と書いてありますが、3は「なお」書きなのです。しかも、これは「今、想定していないことが起きたら」と書いてありますけれども、もう、想定されていることでも大変なことが起きそうなので、むしろ中期目標期間の前半において販路拡大とかこういうのはこれでいいけれども、それのための体質強化、及び緊急支援とか、そういった文言が入るぐらいに計画をつくるつもりでないと、僕は具体的にどういうプログラムが可能かもわからないままにこういう発言をしていますので、現実的には無責任な発言になってしまう危険がありますが、何か考える思考の枠組みをそこぐらいまで拡大してくれというお願いは、この分科会としてはあってもいいように思いますね。
    荒牧委員
    済みません。ちょっと、まだイメージが湧かないのですが、具体的に急激な変化に対してその緊急支援といったときに、資金面とか人的な面とか、制限・制約があるかと思うのですが、何ができて何ができないのかというのを、今、わかる範囲で教えていただけますか。
    占部業務統括役
    機構法という法律があって法律で機構の業務が書かれております。あと、その人材的に言うと、やはり、現在800人ぐらいの中で既存の業務をやめなければ回らないという状態です。地域資源などでいろんな産品が出てきたものを、土日も出かけていって商店街で売っているというところまでやっています。それで、相当程度パンク状態ではあります。
    だから、そういう中で、我々のその中でやはり、最後は一番、お金というよりは、どちらかというとマンパワーのところが、結構、しんどいということで、それとやはり相手があることなので、そこをどうしていくか。
    もう、まさに我々自身がその経験をしたことがないものですから、若干、そこは手探りになっている。したがって、そこのマンパワーの問題とノウハウの問題というところがやはり非常に大きな制約になってきています。
    伊丹分科会長
    さて、この問題、あと幾つか、皆さんに議論をしていただきたい問題がございますけれども、一番大きな問題かもしれません。この分科会としてはどういうスタンスで本日の議論を取りまとめるかというのは、皆さん、是非、御発言いただいた後にまとめの議論に入りたいと思いますので、これは本当に現実的に可能なことの範囲というのがどこぐらいまであるかというのが、これは本当はプッシュしてみないとわかりませんがいかがでしょうか。
    もし、特段にございませんようでしたら、中期計画の中に、今回のこの大枠を変える必要はないと思いますが、一番最後に「なお」書きで書いてあるからいいというスタンスではなく、もう少し、前回、入りましたように、環境の変化に機敏に対応して動くという趣旨のところがあちこちに入って、それが現場で働いておられる方たちの一種の利息になることを期待して、そういう文言をあちこちにきちっと入れると。
    それについては座長と中小企業庁にお任せいただくということでよろしいでしょうか。どの程度まで現実性を持って、意味を持って入れられるかは簡単ではないと思いますが、少なくともそういう姿勢を示さないと、特にこのポイントの文章は余りにも整理が行き過ぎていて、きっと粛々過ぎるのですね。そのことは私も改めて見て感じました。
    それでは、もう一つ、別な件で、この分科会としては後でまた親委員会等々の関係で、さまざまな議論が出てくるかもしれないことが2つございまして、金と人の問題ですが、それについてこの分科会としての議論をしておいていただきたいのです。
    まず、お金の問題でございます。特に小規模企業共済の勘定の繰越欠損金、今、ざっと1兆円ですか。期間中にゼロにすることは、それはとても現実的ではないような経済状況になっている。
    そのときに、今、皆さんのお手元にある予算書は、例えば、リーマンショック前の株価に戻れば、大体、これぐらいの純利益が出るであろう。ということは、1兆円のへこみから、3,000億円ですから、マイナス7,000億円が残るということになる。そういった勘定になるような、そういう数字を予算として、一応、想定値としてここでは認めるということに、このままでいけばなるわけです。
    その点については荒牧さん、いかが、お考えですか。
    荒牧委員
    やはりここまで環境が変わってしまうと、確かに、当初、そのように宣言をしたにしても、ここは逆に今の状況を見てもらわないと、そのお約束というのはどうしてもだめなのでしょうか。それがよくわからないのですが。
    その欠損金をゼロにするという約束は、この余りにも、「100年に一度」と言われている状況だからもう不可能なんですよね。だから、その不可能な状況を「いや、その約束があるから」というその内容について、そういう仕組みなのかどうかがまずわからないのです。どうでしょうか。
    占部業務統括役
    経済産業省も含めまして、総務省や財務省が御納得いただければ、この格好で承認をいただければということでございます。
    荒牧委員
    本当にそこは前例が一般的にどうなのか知りませんけれども、実態に合った判断をしていただかないと困りますし、それにまた今回だけが、今回で二度とこういう恐慌がないとは限らないので、見直していただきたいなと。これはだれもが思っているのではないでしょうか。
    伊丹分科会長
    この3,100億円の利益、これが先ほどの前提をお伺いする限り、5年後ですから、そうアンリーズナブルな話でもないと。十分、あり得る話であるということは、この予算計画で一応の想定値ということでは、一応、今のような了解でこの予算計画はこれを想定値として出すということについては、この分科会は了解するということでよろしゅうございますね。
    加護野委員
    今の点に関して、もうちょっと荒牧さんとかの知識を利用して、今、定期預金より配当利回りが高い株は随分、たくさんあるんですよ。考えてみたら、将来のその配当予測値をもとにしながら、現在の証券の現在価値を計算し直すということになれば、この数字は決して非現実的なものではないという論拠は示せると思いますので、そういう数字を一緒に示しながら、この数字を正当化するという一つの方法かもしれません。想定値としては決して無意味な想定値ではないということが言えるようなものを示しておいて、もしこれを認めなかったら、あなた方は何を根拠に言うのだということをはっきりと示しておくというのも、一つの方針なのかなと。
    伊丹分科会長
    それでは、各委員の了承ということで。
    渡邉委員
    運用方針があるでしょう。
    前田理事長
    はい。あります。
    渡邉委員
    例えばトリプルAでやった、トリプルAだった、もう、皆、暴落してしまったというのが現状ですよね。
    伊丹分科会長
    無茶苦茶な投資をやったから起きた話とはちょっと違いますね。デリバティブをやったわけではないし。
    和田理事
    トヨタの株が半分以下になりますから。
    伊丹分科会長
    株でやっているのですか。
    和田理事
    株でやっている部分と、7割、8割近くが国債とかのトリプルAの社債の持ち切りで、途中で売らない持ち切りでやっています。
    渡邉委員
    であるなら、満期になれば100%戻る。
    和田理事
    そうなのですが、残りの22%のマイナスでこれぐらいになっています。だから、言い訳ですけれども、ほかの年金とか、厚生労働省の同じようなものよりははるかにマイナスは小さいのです。「マイナスはマイナスだろう」と言われると終わりですが、はるかに小さくても、これぐらいの、株だけでもう半額になっていますから、あと円高で、外債を持っていると円高で、もうそれだけでも。
    伊丹分科会長
    それではこの問題についてはその運用方針に特段、問題があったわけではなくて発生した話だし、この想定値を一応、この分科会としては認めるということでお願いをしたいと思います。もう一つ、先ほど、人員は975名でしたか。
    前田理事長
    785名です。
    伊丹分科会長
    785名ですか。785名というスタートラインの人数から減らすという方向の圧力が、当然、かかることが予想されるけれども、これは文章化して「削減に努めるけれども・・・」という方針で、数字を書くことが行改とか、そういうタイプの議論との絡みで要求される可能性もありますけれども、ひとまず、最初の案はこれでいかせていただくということで、特に先ほど、加護野さんがおっしゃったような、さまざまな緊急性を考えると、増えることはあっても、この分野が減るというのはおかしいというタイプの論理でもやっていただきましょうか、それでよろしいでしょうか。
    座長としてちょっと気になっておりました2つの点が人と金のそれぞれ、今の2点及び全体のそのスタンス、その3点でしたが、それはすべて、一応、議論はしていただきました。ほかにお気付きの点の議論がございましたら、どうぞ、御遠慮なく。
    伊丹分科会長
    ほかにはいかがでしょうか。もしございませんでしたら、先ほど、何人かの委員から意見が出されました修正、「この急激な環境変化への迅速な対応で思い切った手段を」ということを、中期目標と中期計画の両方にきちっと表現していただいて、多少なりとも現場がそちらの方向に動くようなことにする。それを修正点といたしまして、それ以外の点については、今日、御提示いただいた原案にて承認をして、修正については座長と中小企業庁にお任せいただくということにいたしまして、2月16日に開催されます、親委員会であります経済産業省、独立行政法人評価委員会にその案をお諮りしたいと思います。よろしゅうございましょうか。ありがとうございました。
    以上で本日の審議はすべて終了いたしました。最後に前田理事長から一言、お願いいたします。
    前田理事長
    いつものように、大変内容のある、私どもにとって大変参考になる御意見を御披露いただきまして、また、一部、まだ今後の課題に残されたところがございますけれども、そういう結論を伊丹会長に出していただきました。大変、ありがたく思います。
    来週の月曜日なりますか、16日に親委員会がもう一つあるものですから、そこでまた今日のような議論を踏まえまして、御了承をいただきたいと思っておりまして、本日、いただきました御意見は私どもも中小企業のこの最前線で、私どもの仕事ではないのですが、相談に乗ったりするという意味では、できるだけ努めて企業家と同じような気持ちになりまして、皆様方の支援が効率的に行われるよう、私どもも今後、努力をしてまいりたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
    伊丹分科会長
    それでは、最後に事務局からどうぞ。
    横田参事官
    今後のスケジュールでございますけれども、先ほど来、ございましたが、来週の月曜日に経済産業省、独法委員会、親委員会がございます。そこで御審議をいただくことになります。それから、先ほど、出ておりますように、この中期目標、中期計画につきましては財務省と総務省との協議がございます。そういった協議の中で一定の修正が入る場合がございますけれども、その点につきましては伊丹会長と事務局の方に御一任いただければと思います。事務局からは以上でございます。
    伊丹分科会長
    それでは、本日の中小企業基盤整備機構分科会は終了させていただきます。ありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2009年7月17日
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