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平成17年7月19日 環境経済室 当日の議題は、 ・「クレジット取引と民間の取組の現状」(ナットソース㈱プレゼン) ・「クレジット取引市場の制度概要」(東京工業品取引所プレゼン) ・「クレジット取得に関する国際的な動向」及び「クレジットの各類型と政府のクレジット取得のあり方」(事務局説明)であった。 1.当日の審議内容のうち、資料内容に則したものは、以下の通り。 【EU-ETSにおけるクレジット価格】 ○CDMクレジット(CER)とEU-ETSにおける各企業の割当クレジット(EUA)の市場価格評価はどうなっているのか。また、EU―ETSにおける各国の割当が市場価格にどう影響しているのか。(椋田委員) ←CERとEUAの価格差は、(現状では、現物のCDMクレジットが存在していないことによる)プロジェクトリスクに起因している。将来的にEUA価格は、企業が多めにEUAを調達しようとするため、ペナルティーを超える可能性がある。また、CDMクレジットは、EUAより高くなる可能性がある。(ナットソース㈱) ←EU各国の割当によりゆがみが生じている可能性はある。ただ、それが、価格形成に影響しているとは思わない。(東京工業品取引所) ○今年1月から開始されたEUの取引市場における価格をどう評価するか。(工藤委員) ←EU-ETSの第2期割当の行われる前では、EUAの価格の評価は難しい。(ナットソース㈱) 【第1約束期間(~2012年)のクレジット供給量】 ○2012年までのプロジェクトベースのクレジット供給量の見通しについて。(明日香委員) ←ドアは閉められているという表現が適切。(ナットソース㈱) 【省エネCDM方法論】 ○省エネCDMについて、方法論の改善も必要であるが、実際のプロジェクトの成立が困難という面もある。 ←ご指摘の通り。ただ、省エネCDMプロジェクトの方法論には範囲設定など難しい問題が残っている。今後も広く適用が可能な方法論の構築等を検討していきたい。(事務局) ○省エネCDMプロジェクトの推進を今後とも支援してほしい。また、ホスト国の中小企業では、設備資金の問題のため、なかなか実施できないのが現状。(山田委員) 【CDM理事会運営】 ○CDM理事会の審議の遅さが指摘されているところだが、これは、ボトムアップアプローチで一つずつ審議していることが大きな原因。今年の1月CDM理事会に登録されたプロジェクトは1件あったが、7月現在では13件になった。また、40の方法論の内、方法論の統合化も行っている。もう一つは、コンセンサスアプローチでとことん議論を尽くすことも審議の遅れの原因。今後、判例が積み重なっていくと、審議が進んでいくのではないか。CDM理事会メンバーも、このままではCDM制度が死んでしまうという危機感を持っている。(藤富委員) 【グリーン投資スキーム(GIS)】 ○日本として考えられるGISについて位置づけを確認したい。まず、プロジェクトベースのGISに重点を置くのは結構だが、将来的には環境対策に使われるとの約束で足りるとの含みを持たせておく必要がある。(杉山委員) ←GISでは、何がグリーンなのか定義付けがむずかしい。GIS制度の国際的認知のために、(排出削減の裏付けのある)本当にグリーンなものを進めていきたい。(事務局) 2.資料内容以外の議論は、以下の通り。 【日本企業のプロジェクト発掘】 ○日本の鉄鋼、電力等産業のエネルギー効率は世界的にもトップクラスである。このように優れた技術を持つ日本企業がCDM等プロジェクト発掘にどのように貢献できるか。(山田委員) ←欧州勢のプロジェクト開発者が活発に活動している中、日本企業のプロジェクト開発者は少ない。プロジェクト実施までCDMではリードタイムがあるため、実際に第一約束期間にクレジットを供給できるプロジェクトは限られており、企業の案件発掘には時期が遅いのではないか。(ナットソース㈱) 【第1約束期間以降(2013年以降)のクレジット】 ○2013年以降のクレジットはどう扱われているのか。また、ロシアのAAU(初期割当クレジット)が市場にどのように影響をもつのか。(明日香委員) ←2013年以降のクレジットの価値を見極めるのは難しい。ロシアのAAUは、市場に影響を与えていないのが現状。(ナットソース㈱) ←東京工業品取引所の研究において、2013年以降の枠組みが決まらない場合、クレジット価格が高騰するとの結果が出ている。第2約束期間の制度設計によって、クレジット価格は変化する。(東京工業品取引所) 【官民の役割分担】 ○既に日本でも民間のファンド(JGRF:日本温暖化ガス削減基金)が立ち上がっている。政府のクレジット取得のための予算措置が当該ファンドを阻害するのではなく、連携していくべきではないか。 ← 既にある民間のファンドといかに協力していくか、留意しながら進めていきたい。(事務局) |