経済産業省
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計量行政審議会計量標準部会(平成19年度第2回)-議事録

日時:平成20年2月28日(木)14:00~15:45
場所:経済産業省別館5階526共用会議室

出席者

今井部会長、石川委員、江木委員、大井委員、柿沼委員、河住委員、川西委員(代理出席 生田氏)、杉山委員、瀬田委員、田所委員(代理出席 丸山氏)、田中委員、田畑委員、中村栄子委員、中村健一委員(代理出席 小林氏)、長谷川委員、原田委員、細田委員、本多委員

議題

  1. 液体流量、校正等の実施(範囲の拡大)
  2. 石油流量、校正等の実施(範囲の拡大)
  3. 電磁波の減衰量、校正等の実施(範囲の拡大)
  4. 放射線(速中性子フルエンス)、特定標準器の指定及び校正等の実施
  5. 標準物質、標準物質の値付けの実施(追加)

配布資料

資料1:平成19年度第1回計量行政審議会計量標準部会(議事録)
資料2:計量行政審議会に対する諮問について
参考資料1:校正の実施について流量・流速:液体流量校正装置 
参考資料2:校正の実施について流量・流速:石油用流量計   
参考資料3:校正の実施について電気(高周波):電磁波の減衰量(固定) 
参考資料4:特定標準器の指定及び校正の実施について放射線:速中性子フルエンス
参考資料5:標準物質の値付けの実施について(揮発性有機化合物12種混合標準ガス、揮発性有機化合物7種混合標準ガス、アセトアルデヒド標準ガス)
参考資料6:標準物質の値付けの実施について(ほう素標準液)
参考資料7:標準物質の値付けの実施について(金属15種混合標準液)
参考資料8:標準物質の値付けの実施について(陰イオン7種混合標準液)
参考資料9:標準物質の値付けの実施について(ホルムアルデヒド標準液)
参考資料10:計量標準供給体制の整備状況

議事概要

事務局から前回部会で審議・決議された特定標準器の指定等については、平成20年1月9日に官報で公示済みである旨説明した。

今井部会長より、資料2について経済産業大臣から計量行政審議会会長への諮問及び計量行政審議会会長から計量標準部会長への付託がなされたので、審議をお願いしたい旨発言があった。

  1. 液体流量 校正等の実施(範囲の拡大)
    参考資料1に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門流量計測科液体流量標準研究室寺尾室長より説明。
  2. 石油流量 校正等の実施(範囲の拡大)
    参考資料2に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門流量計測科液体流量標準研究室寺尾室長より説明。
  3. 電磁波の減衰量 校正等の実施(範囲の拡大)
    参考資料3に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門電磁波計測科 小見山科長より説明。
  4. 放射線(速中性子フルエンス)特定標準器の指定及び校正等の実施
    参考資料4に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門量子放射科放射能中性子標準研究室 原野主任研究員から説明。
  5. 標準物質 標準物質の値付けの実施(追加)
    参考資料5に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門有機分析科加藤科長から説明。
    参考資料6~9に基づき、(独)産業技術総合研究所計測標準研究部門無機分析科無機標準研究室日置室長から説明。

これらについて審議を行い、いずれの案件も異議なく承認された。主な質疑応答は以下のとおり。

1.液体流量 校正等の実施(範囲の拡大)

  • 瀬田委員

    特定標準器と特定二次標準器が大型施設の場合、仲介標準器を使うのはわかるが、仲介標準器を特定二次標準器にするとか、あるいは仲介標準器を貸し出す校正方法はより合理的に思えるが、そういう方法をとりにくい理由はあるのか。

  • 寺尾室長

    水については特二次標準器にふさわしい仲介標準器がない。石油は登録事業者がもつ設備より産総研の設備の方が不確かさが圧倒的に小さいので、流量計を特定二次標準器にしている。

  • 今井部会長

    参考資料1の測定の不確かさは今回拡大した小流量のみの不確かさか全体の不確かさか。

  • 寺尾室長

    全体である。

  • 今井部会長

    測定の不確かさは、特定標準器によるものと登録事業者が行うものとで下がそれぞれ0.04%と0.05%とあまり差がないがこういうものか。

  • 寺尾室長

    仲介器は安定性が比較的あるので、仲介器を介することによる不確かさの増大はその程度に抑えられる。

  • 今井部会長

    特定標準器でなくて一般のものでもそれに近い精度が出せるということか。

  • 寺尾室長

    そうである。

2.石油流量 校正等の実施(範囲の拡大)

  • 今井部会長

    これも液体流量と同様に全体としての測定の不確かさか。

  • 寺尾室長

    そうである。

  • 今井部会長

    大流量、中流量に続き、今後小流量も行うのか。

  • 寺尾室長

    来年度から開発に着手する予定である。

  • 本多委員

    大中小流量の不確かさが同じだが、この値を実現するためにかかる時間は同じなのか。

  • 寺尾室長

    タンクに貯める測定時間は、流量全体に渡って同じ。小流量は小さいタンクを使うからである。校正時間全体については大型設備では、温度を安定させるのに測定開始前に2、3時間かかるので流量が大きい方が校正時間は長い。

  • 本多委員

    タンクを小さくするとダイバータの影響が余計にあると思うがいかがか。

  • 寺尾室長

    そのとおりである。ダイバータの不確かさを小さくするために回転式ダイバータを考案した。これを使うことによってダイバータが発生する不確かさを無視できるほど小さくしている。

  • 江木委員

    図2のサンプリング(密度計)は、校正装置の方は灯油と軽油おのおの独立で校正していて、特定二次標準器の方では中間的な油でもかまわないという意味か。

  • 寺尾室長

    中流量はラインがひとつしかないので、灯油と軽油を入れ替えて使うようになっている。原則的にはどちらかしか使わないが混合させて中間の密度を発生させることもできる。灯油、軽油は使っているうちに密度は変化していくので、常にサンプリングをしてオフラインで密度の計測をしている。

3.電磁波の減衰量 校正等の実施(範囲の拡大)

  • 杉山委員

    特定二次標準器のコネクタは、N型、2.9mm以外のものはどういうのを想定しているか。また、60dBを超え80dB以下、18GHz~40GHzの予定はあるのか。更に、現在、特定二次標準器の可変抵抗器を使って固定減衰器を校正しているが、今回固定減衰器が特定二次標準器として追加になっても固定減衰器の特定二次標準器はもつ必要はないのか。

  • 小見山科長

    既にJCSS登録事業者になっているのであればそのまま継続して結構。コネクタについては調べて連絡する(部会後確認したところ、PC7及び、3.5mmのコネクタも想定している。)。校正範囲についての拡大については、周波数が高くなると減衰量に関して難しくなるので、40GHzまでは60dBまでに留まっている。

  • 今井部会長

    dBmという単位が使われているがこれでよいか。

  • 小見山科長

    電力を示す単位である。

4.放射線(速中性子フルエンス)特定標準器の指定及び校正等の実施

  • 今井部会長

    2ページにCMC登録されBIPMのデータベースに公開されているとあるが、BIPM自体中性子フルエンスの業務をやっているのか。

  • 原野主任研究員

    やっていない。

  • 今井部会長

    APMPはどうか。

  • 原野主任研究員

    APMP内での国際比較の実績はないが、今からやるのではないか。中性子は他の放射線に比べ遅れている。APMP内では日、韓、中、台湾、オーストラリアが中性子標準を現在やっているので今後行われると思う。

  • 田中委員

    5ページ、5.(2)(d)(2)感度のcm2はcm-2ではないのか。

  • 原野主任研究員

    このままでよい。感度の定義は、単位フルエンス当たり何個のカウント数が得られたかである。フルエンスのcm-2の逆数となる。

5.標準物質 標準物質の値付けの実施(追加)

標準ガス

  • 中村栄子委員

    アセトアルデヒドは、単独の方が混合にしたよりも安定性がよいと考えてよいのか。両方とも安定性が悪いと書いてあるが、表を見ると保存安定性の値が1/5ぐらいになっている。

  • 加藤科長

    そのとおりである。どちらもよくないが7種混合の方がさらに悪いということである。反応性とかがあるので混ぜてしまうと悪くなるのだと思う。

  • 今井部会長

    3ページの表1~3で、合成不確かさとあるのは、合成標準不確かさである。表4の純度及び不確かさは、純度及び拡張不確かさである。また、普通k=2前後だが、k=4を使う理由は何かあるのか。

  • 加藤科長

    古い値である。最近は2付近になるようにしているが、古いものの中に測定回数が少ないため大きな値になっているものがある。ちなみに断熱型熱量計で測定した個数が少なくなったためkとして大きな値を入れている。

標準液

  • 中村栄子委員

    ほう素単独の標準液について保存溶器はどういうものか。
    濃度は単独で1000mg/Lで混合標準液になると10~100mg/Lで、混合標準液はICPで値付けということで、単独だと濃度が高いので滴定で良いのだが、4ページのところはICPで値付けしてはいけないのか。15種混合標準液は、酸の濃度はどのくらいになっているのか。

  • 日置室長

    ほう素の容器はポリプロピレンである。特定二次標準液への値付けについては、精度ということを考えて滴定で実験を積み重ねて確立しているので不確かさを小さくするために滴定でやりたい。トレーサビリティの体系図にも書いてあるとおり、登録事業者が滴定でやらなければいけないということではなく、便利で十分な不確かさが出るのであれば他の方法でも良い。酸の濃度は0.1mol/Lの硝酸である。混合標準液の容器はポリエチレンである。

  • 大井委員

    調整の標準の不確かさゼロが何箇所かあるがどういう意味か。

  • 日置室長

    計算上の例えば分散分析のようなときに複数の調整をしたときのばらつきがあまりなくて測定のエラーの方が実験上大きかったということで引き算してマイナスになったものをゼロとしている。その場合、本当に不確かさは現実問題としてゼロではなくてある値があるはずだが、その値自身が他にもっと大きい要因があるのであえて特別な値を入れる必要がないという判断でマイナスになったものはゼロにしている。

  • 今井部会長

    参考資料7の2ページに混合液をいくつかつくるとあるが、それ毎に検量線を引くわけか。

  • 日置室長

    この場合は原点あわせての2点検量線である。

  • 今井部会長

    ここにも書いてあるが、検量線間と検量線内で、要するに外のものと中のものとの差がなくて計算上マイナスになってしまうこともあるが実際には差がないということでゼロとしたということか。

  • 日置室長

    そういうことである。ただ、調整が完璧に全く同一にできるということではないので、現実にはある種の値はあってもいいのだが、あえて入れる必要がないくらい他に不確かさが大きい要因があったということである。

  • 今井部会長

    バジェット表で調製の標準不確かさ、測定の標準不確かさ、保存安定性に伴う標準不確かさと分けているが、例えば、参考資料7の3ページを見るとゼロもあるが割合大きい場合もある。元素や成分に固有なのか実験自体の問題か。

  • 日置室長

    元素によって非常に違うのは確かなので、それがかなり効いているのは確かだと思う。

  • 瀬田委員

    混合標準液のバジェットシートについて、最終的に出されている不確かさは、薄いときと濃いときとの大きい方を選んでいるが、ある特定成分が一番薄くて他が一番濃いときが、その特定成分の不確かさが一番大きくなるのではないかと思う。しかし通常、全体が薄いか濃いかだから大丈夫ということか。

  • 日置室長

    現実的には、一番薄い方の組み合わせと一番濃い方の組み合わせが登録事業者から出てくることが予想されるので、どちらかの大きい方を取っていて間違いはないが、自由な組み合わせの場合は、今回のものに関しては、相互に干渉することはそう多くないと考えられるので、この不確かさの大きさの範囲で、それほど差が広くなく、最大でも一桁ぐらいのところだと思うので、それほど外れた値になるとは思われない。

その他

事務局から、本日決議頂いた特定標準器の指定及び校正等の実施について、告示を行う予定であることについて説明した。また、次回の計量標準部会については、今年10月頃の開催を予定している旨説明するとともに、引き続き委員皆様のご指導、ご協力をいただきたい旨発言があった。

 
 
最終更新日:2008年5月2日
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