経済産業省
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産業構造審議会環境部会産業と環境小委員会(第1回)‐議事要旨

日時:平成14年10月31日(木曜日)13時00分~15時00分
場所:経済産業省本館17階第一特別会議室

議題

  1. 委員長選出
  2. 産業と環境小委員会における検討課題について
  3. 今後の検討スケジュール
  4. その他

議事概要

  1. 事務局が「資料4 産業と環境小委員会における検討課題について」に基づき、
    【総論】環境と経済の両立の実現を如何に図るか
    【各論】1.我が国企業による環境経営の現状と今後の課題
    2.持続可能な経営を支える新たな環境ビジネス・モデルの創出
    3.市民、企業、行政との共同環境改善活動の促進
    について、問題意識の説明を行った。
  2. 事務局の問題意識に対する意見・感想、さらには国際的視点や企業の自主的取組と規制の問題、自治体の役割について、各委員一人一人から発言がされた。

〔全体を通して〕

  • マクロ的には、成熟した日本社会の大国としての責務として、受身ではなく、ビジネスチャンス・世界に貢献するチャンスとして積極的に取り組むことが必要である。ミクロ的には、LCA等を活用して地域社会における産業と社会との壁を乗り越えた新しい取組を行い、環境と社会を融合させることが必要。
  • 市民と事業者の協調が重要であり、コスト・ミニマムを実現する上でそれをサポートするのが行政の役割と認識すべきである。
  • 環境と産業の両立を検討する上で、以下の3つの視点が重要。(1)技術パラダイム、技術の体系をいかにグリーン化していくかが重要。(2)市場の枠組、構造をいかにグリーン化していくか。つまり市場の選択、消費者の選択をもっ とグリーン化していくことが重要であり、教育や、社会の価値意識をグリーン化することが 重要である。また、リサイクルに絡む逆有償の問題を解決する必要がある。(3)コーポレートガバナンスの改革が重要であり、内部監査をどうするか、どのように環境対応 を企業に内部化するかという事が問題になる。

〔環境経営のあり方について〕

  • 企業内での環境取組が進めば、社員の環境に対する意識が高まり、社員が新たなビジネスとして社会へ貢献するチャンスを見つける機会も増えるのではないか。社内での環境取組を進める必要がある。
  • 環境保全の費用を誰が負担するのかという問題は国民的なコンセンサスが得られにくい。企業が環境に取り組む方向になかなか向かないのも、その辺のコンセンサスが不在と言うことも起因している。この場で社会的な合意形成について議論できないか。
  • 近年、環境経営は収益源・競争力になるという認識が業界でも広まってきている。
  • 商品の国際競争力という視点でみた場合、日本の環境コストを踏まえた上で、価格競争力をどのように維持できるのか関心がある。国レベルでの施策が必要になるのではないか。
  • 消費者は手元の製品・サービスを見るだけであり、現状、環境経営はわからないという意見もあるが、製品を通して見える企業というものはわかる。
  • 商品が売れないと言われているが、消費者が購入を欲し、かつ満足できるものは売れている。作る側は、売りたい物を作っているわけだが、消費者に購入してもらいたいのであれば、それなりの情報を提供して欲しい。
  • 産業構造の変換に与えるにおける金融機関の役割を考えた時に、金融機関がこの場にもっと参加してもよかったと思う。
  • 中小企業のためのISO14001はどうあるべきなのか。1997年、98年に、中小企業向けISOが議論になったが、どの国も中小企業のためのISO14001は不要という意見であった。トップの意向が末端まで届きやすいという中小企業の特質が、ISO14001に適合しており、ISO14001自体が中小企業向けとも言える。
  • 企業評価の仕組みに関して、中小企業は実益をなかなか出すことが出来ないので、企業同士の促進活動とか、そういった視点で考えていきたい。
  • 研究開発・事業開発の方向付け、ドライビングフォースをどのように設定するのか、世界にどのように広めるのかといった、3つの視点が必要である。
  • 事業の価値は商品・サービスの価値で決まるものであり、コストの話はそこから逸脱するのではないか。
  • 日本の設備投資が落ち込み、中国での設備投資が伸びているといった、産業がグローバル化、空洞化していく中で、中小企業、地方経済が厳しい状況におかれつつあり、こうした中でどのようにビジネスを構築するかの視点が必要になる。
  • 一方でアジア大競争時代、他方で国内で循環型社会を作るという中で、企業の国際競争力を維持できるのか疑問がある。
  • 市民とのネットワークに比較して、企業とのネットワークがあまり進んでいない。

〔環境ビジネスのあり方について〕

  • 企業にとっては、環境ビジネスを進めるにあたって、投資と収益の関係が重要になる。企業として先進的な分野に挑戦しうる環境を整備してほしい。
  • 1企業が単独できる範囲は狭い。企業と市民とが連携を促進するための支援を進めて頂きたい。そうすることが新たなビジネスチャンスに繋がる。
  • 異なる産業界が共同して取り組めば、環境コストを限りなく小さくすることが出来る。
  • 業種ごとに置かれている状況が異なるので、業種ごとに細かい分析をしてビジネスモデルを検討する必要があるのではないか。
  • 個別の技術はだいたい出尽くしている。今後は、異分野交流や、企業連携、市民とのつながりといった中からでないと、新しいビジネスのフロンティアは生まれないと思われる。
  • 技術があるということと、技術が使われているということの間には格差がある。この差を埋めるためには社会システムが必要になり、小委員会がそれを議論する場になればいい。
  • 省エネ住宅における住宅メーカーと電気メーカーのコラボレーションなど、異業種間のコラボレーションがあるとよい。

〔市民、企業、行政の連携について〕

  • 環境問題では行政、市民、企業の連携が重要であるが、企業はNPOと連携することに十分になれていない。行政にコーディネーター役になって頂きたい。
  • NPO、地域、市民が、各々の責任について見つめなおすことが重要である。

〔国際的観点からの意見〕

  • 国際的な評価として正しく評価される制度が必要である。
  • 貿易との関係で、環境が大きな影響力を持ってくることも考えられ、検討が必要。
  • 国内市場形成という点では、貿易と環境という視点も必要になるのではないか。

〔規制と自主的取組の関係の観点からの意見〕

  • 環境産業支援については地域行政との関わりで、規制的な方向に向かないように、企業の自主性が発揮される支援策が必要。
  • 規制と支援の適切なバランスが必要である。
  • 規制と自主的取組は上手に組み合わされるべきで、規制が全く無い状況で環境ビジネスが成立するかは疑問がある。上手に自主的な活力を引き出す規制のあり方があるのではないか。
  • 環境規制は、環境保全のための規制であるが、新たな参入や企業の取組を阻害するものであってはならない。参入規制は緩和し、他方で目標はより高い所におくことが望ましい。
  • ビジネスルールをどのように作るかということが重要である。自主的な規制という考えも重要であり、規制か自主的取組かという議論は適切ではない。
  • COP8で、CDMの認定機関候補の7つ中5つがアジアの機関であるという報告が出た。放置しておいても企業が環境に取り組むようになるのではないかとも思われるが、やはり仕組み(規制・誘導)も必要になると思われる。仕組みを構築する際には国際的整合性を考慮すべきである。

〔自治体の役割についての意見〕

  • 既存設備を生かしたビジネスを拡大していく上で、市町村や都道府県といった地域の壁が障害となる。地域的な広がりを進める上で、国として対策を考える必要がある。
  • 自治体の役割として、住環境を守る、地域振興を図る、廃棄物を収集・処理するということがあり、本小委員会の議論と深く関わっている。
  • ある程度まともなリサイクルを考えると、広域的な連携が必要になってくる。市町村、都道府県を越えて連携をするには、現状の制度が邪魔になる。技術力、考え方はあっても制度が障害となる。
  1. 事務局より、次回は11月26日(火)に開催されることが伝えられた。

[文責]経済産業省 産業技術環境局 環境政策課

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