経済産業省
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産業構造審議会環境部会産業と環境小委員会(第3回)‐議事録

  • 君塚環境調和産業推進室長

    それでは、定刻になりましたので、これより産業構造審議会環境部会第3回産業と環境小委員会を開催いたしたいと思います。本日は、お忙しい中ご参集いただきましてまことにありがとうございます。

    まず初めに、今回初めてご出席の委員をご紹介させていただきます。松下電器産業株式会社役員環境本部長でございました野口委員のご異動によりまして、ご後任として松下電器産業株式会社取締役の大鶴英嗣委員でございます。

    また、本日代理でご出席いただいております方のご紹介をさせていただきます。大谷委員の代理といたしまして、川崎市経済局産業振興部長の宮原光穂様。さらに、今回専門委員としてご就任いただきました、きょうプレゼンいただきます委員をご紹介させていただきます。株式会社フルハシ環境総合研究所代表取締役の船橋康貴委員でございます。高崎経済大学経済学部経営学科准教授の水口剛委員でございます。

    伊香賀委員、萩原委員からは本日欠席という旨のご連絡をいただいております。

    では、これから先は石谷委員長に進行をお願いいたします。

  • 石谷委員長

    おはようございます。それでは、まず事務局より配付資料の確認をお願いいたします。

  • 君塚環境調和産業推進室長

    配付資料でございますが、資料1から資料6という形でご用意させていただいております。資料1が委員名簿、資料2がフルハシ環境総合研究所様のプレゼン資料、資料3が水口委員のプレゼン資料です。それから、資料4が第3回小委員会の討議参考資料ということで用意させていただいております。それから、資料5でございますが、「環境を『力』にするビジネス」成長戦略・骨子(案)ということでご用意しております。それから、資料6は1枚紙で今後の検討スケジュールということでお配りしております。それから、参考といたしまして前回、第2回の議事要旨をお配りしております。それから、机上配付のみでございますけれども、委員の参考資料ということで、第2回小委員会の要旨ではなくて全体の議事録を配付しております。それから、水口委員から日本公認会計士協会の青い冊子の資料をお配りしております。

    それから、ご発言の際のマイクの使用方法でございますけれども、発言の際にはいつものとおりネームプレートを立てていただきますと委員長からご指名がございます。ご指名を受けましたら、お手元のマイクシステムのボタンを押していただきますと緑のランプが点灯いたしますので、ご発言をお願いしたいと思います。ご発言が終わりましたら、ボタンをまた押していただければ幸いでございます。

    以上でございます。

  • 石谷委員長

    よろしいでしょうか。それでは、早速審議に入らせていただきます。

    前回は、浅賀委員と熊野委員にみずからのご経験やご知見に基づき、「環境を『力』にするビジネス」の現場での取り組みについてプレゼンをいただきました。今回は、企業の環境経営に関する取り組み及び企業の環境情報開示と評価につきまして、それぞれ船橋委員と水口委員にプレゼンをいただきたいと存じます。

    では、まず初めに船橋委員から15~20分程度で発表をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 船橋委員

    皆さん、おはようございます。本日、このような場所で発表させていただける機会をいただいたことにまず感謝をさせていただきたいと思っております。

    私ども、フルハシ環境総合研究所と申しまして、2001年に名古屋で発足した会社でござします。親会社のフルハシ工業という木材のリサイクルの会社が今年60周年になりますが、二百数十名の企業がございまして、そこの社内ベンチャーとして2001年4月に立ち上げをしております。当初は、親会社の倉庫の片隅で3人ほどでプロジェクトとして始めておりますが、今年従業員20名になりまして、東京の恵比寿と名古屋、上海に少しデスクも置かせていただいて、お仕事をさせていただいております。

    (パワーポイント)

    本日のメニューですけれども、弊社の事業領域ということで、ここで少しお時間をとりますので、総括したところをお話ししまして、環境経営の現状と課題であるとか、普及のポイントをお伝えできればと思っております。

    私どもの仕事というのはどういうことをやっていらっしゃるのですかとお尋ねになられることがあります。環境CSRのコンサルティングというよりは、総合サポート業をさせていただいておりますというお返事をするのが一番しっくりしてきているなと思います。

    主に4つの領域でのアクションがありまして、1つはコンサルティングと書いてございますが、これは環境経営です。特に今日お話を重点的にさせていただくものづくりの現場でのコンサルティングの仕事。それから、右側の環境教育は大企業、中小企業、民間、行政問わず、プログラムの提供とか実行。それから、環境コミュニケーションというのは、そういったものをツールとしていかにステークホルダーとかかわり合っていくかというところのご支援。最後にエコモチと書いてあるのは、エコモチベーションアップというものを縮めたプロジェクトの名前で、この4月から社会システムとして世の中に提案していく4つ目のものがございます。きょうは、コンサルティングの領域のところとエコモチのお話をできたらと思っております。

    コンサルティングの領域につきましては、ぱっとみていただいた感じ、上の3つについてはこの後詳しく触れさせていただきます。それ以外にエコステージとか、EMSの構築であるとか、最近は中国の話が非常にいろいろ問題になっておりますので、いろいろな企業さんからご依頼をいただいて、中国の生産工場に赴いて、現場の監査や指導をする機会もふえてきております。それから、私どもの会社の起源が木質リサイクルの会社の社内ベンチャーでしたので、ゼロエミッションのワンストップのコンサルティングが一番最初の出発点ですので、そういったものを今やらせていただいているということです。あとCSRとかオフィスのグリーン化ということです。

    まず最初にご紹介させていただきたいのは、エコプロネットという中部地域独特の取り組みがあります。私どもはここで事務局を仰せつかりまして、経済産業省が監修をされているプロジェクトなのですけれども、これはものづくりの集積地でありますグレーター・ナゴヤのエリアにおいて、エコプロダクツを創出していくプラットホームとご理解いただければ結構だと思います。そういった普及であるとか、コンサルティングを含めた事業を展開しているわけですが、普及としてはシンポジウムとフォーラムとか展示会とかwebがあります。

    ただものづくりの現場でエコデザインをして、エコプロダクツを創出しても、それが市場に受け入れられて売れていかなければどうしても意味がないというか、せっかくのものがということであります。研究会でおもしろいのは、下のほうにあります見せ方研究会というものです。何なのかといいますと、例えば中小企業さんが頑張ってエコプロダクツをつくり出したときに、チラシ1つ、展示会のパネル1つ、なかなか上手につくれなくて表現し切れないところがあって、かゆいところに手が届くといいますか、このプロジェクトではそういうものまでフォローするということです。

    それから、環境の人材育成などと連動しているということです。

    後ほど出てきますグリーンパフォーマンス高度化推進事業と非常にうまく水が合って、中部地域の力が引き出された1つの事例でございます。

    成果としましては、立ち上げから1年半が経過しておりますけれども、会員の総数は303、企業、個人、団体ということになります。非常に短期間の間にたくさんの方に入っていただき、なおかつ今さらにたくさんの人に入っていただいている状況です。

    中部のエリアには以前、8年ぐらいになりますが、EPOCという環境パートナーシップということで、企業が連携して環境のことを考えていこうというプラットホームがあるのですが、そんな中におきまして、既存のプラットホームの方々がどっとエコプロネットのプラットホームに流れてきたわけではなくて、156社、そのうちEPOCに入っていたのは9社だけですので、そういった中小企業の新しい環境に対する意識を引っ張り出したというのは、エコプロネットの特徴だと思っております。

    それから、エコデザイン手法を導入した企業が18年度8社、19年度で15社ありましたし、研究会にもたくさんの企業が参加していただいています。それから、名古屋でやりました環境見本市だとか、去年年末に毎年ビッグサイトでやりますエコプロダクツ展にも出展をして、多くの方にみていただいています。

    1つ、私どもは2つの事業をさせていただくことでコーディネーターという役を仰せつかったのだと思いますが、やはり現場に入っていく人材がどうしてもこういう議論をするときにいないのが現実でございまして、そういった方々の育成ということで、19名の方が育ってきているということがあります。

    それと連携して、グリーンパフォーマンス高度化推進事業のお話ですけれども、これも考えるところは同じでございまして、エコプロダクツ市場の普及拡大を目指したプロジェクトでございます。経済産業省さん、産環協さんと一緒にやらせていただいておりまして、地域拠点が全国に6拠点ありまして、そのうちの1拠点は手前どもが仰せつかってやらせていただいております。ここもLCAや環境配慮型設計の推進をしていこうということでございます。先ほど申し上げましたけれども、事業に参加して指導を受けた企業は、18年度で8社、19年度で15社のご参加がありました。

    こういった2つのプロジェクト、ネットワークを通して考えてみますと、LCAとかDfE単独で普及していくのは非常に難しいなと実感しております。中部地域でこれが非常にうまくいったのは、やはりさっきのエコプロネットとGP事業が非常にいい感じで合わさって、相乗効果が出せたということになっています。ですから、GP事業でやったことをエコプロネットが非常にフォローを上手にしていったたまものではないかなと思っています。これを他の地域で展開するときは、その地域の現状に即した方法があると思いますけれども、基本的にプラットホームがきめ細やかな支援をすることがつぼではないかと思っております。

    それから、手前どもが今、一生懸命取り組んでいる事業で、ドイツのPIUS-Checkというマテリアルフロー分析を用いた生産工程の環境改善、コスト改善のプログラムがございます。これは、2005年、2006年が日本におけるドイツ年ということで、手前どもがドイツから補助金をいただきまして、日本全体で4例、そのうちの3例をフルハシ環境総合研究所が窓口になって中部地域で展開しております。事例(1)(2)(3)ということで、金属加工メーカー、いすメーカー、麺メーカーとありますけれども、この3つの企業さんで年間で2,500万程度のコスト削減とそれに相応した資源投入の削減が実際にここで実証されたということでございます。

    PIUS-Checkについては、ドイツでは400件以上の成功事例がございます。これは何も製造業に限ったことではなくて、サービス産業だとかいろいろなジャンルで影響している成功事例でございます。1つポイントとしては、国がコンサルタントの費用の7割を補助しているということです。企業がお金を出さないということではなく、3割の負担をして参加をする補助政策がPIUS-Checkを推進している原動力になっているのかなと思っております。

    廃棄物のガバナンスということで、当社がもともとゼロエミッションのコンサルから始まったということもありまして、企業の中の廃棄物のオペレーションの非常にデリケートなところもお手伝いをさせていただいております。

    環境コンサルという形でお仕事をさせていただいていて非常に実感しているのは、何か1つ単独のアイテムだけもっていてもなかなか企業にマッチしにくいといいますか、それだけ企業に売りに行っても御用はありませんということになってしまうわけですが、こういったエコプロネットとか、グリーンパフォーマンス高度化推進事業とか、PIUS-Checkとか、廃棄物の話とか、中国の工場の監査であるとか、ゼロエミッションといったものがいろいろ詰め合わせになっていて、その中から企業の方が欲しいものをチョイスしていただいて、実態に即した支援をしていくというのが非常に重要だなと考えております。

    ちょっと画面も雰囲気も変わりますけれども、今までお話ししたところは、私どもでものづくりの社会システムの提案と思っておりまして、ああいったものを束ねて世の中に提案していくことがものづくりの環境配慮の社会システム提案だと位置づけています。こちらのエコモチというのは、人づくりの提案ということになります。どうやって人づくりで環境のことを考えていけばいいのかということなのですが、私どもは企業さんにお邪魔して、100社お邪魔すると絶対100社の方から同じ言葉が出てくるのが1つあります。それは、ISOの担当者、私たち環境の担当者、CSRの担当者は理解して頑張っているけれども、幾ら普及のセミナーをやっても、Eラーニングをやっても、いろいろな手法をやってみたけれども、社員一人一人の思いが届かないんだよね、浸透しないんだよねという悩みを各社が必ずもっていらっしゃったということです。

    もう1つ、環境問題をしていく上でいろいろな世界で起きている飢餓、貧困、紛争だとか、地雷だとか、教育の問題と環境問題がグローバルな視点でひもづいているということをずっと考えていました。

    その2つを合わせた考え方です。理屈は非常に簡単です。まず、スローガンではなくアクションから入っていくということで、web上でチェックをしていきます。エコアクションをチェックしていくことが一番です。メニューを選択して、2番のところで実際何かエコアクションをして、3番でできたことにチェックを入れると、シードという名のポイントがどんどんたまっていきます。右方に書いてありますけれども、「もらう」インセンティブの時代から「つながる」インセンティブの時代へということで、今までためたポイントは自分のために使っていたと思うのです。でも、私たち日本で生活しているものは非常に豊かであり、むさぼるようにしてマグカップくださいという話ではないと思っています。そういう意味で投げ出していく、渡していく、つながるインセンティブの時代をつくっていきたいということで、世界の放っておけない事情に渡していくという仕組みです。そうすると感謝の思いが返ってくるということです。

    メニューについてはいろいろな工夫を凝らして、継続して飽きないということが非常に重要だと思いますので、こういった細かなメニューをつくっています。その中には企業が重点的にやりたい環境アクションをメニューの中に組み込むこと、それから皆さん個人が重点的にやりたいメニューをその中に組み込んでいくことが非常に重要だと思っております。ですから、何となくやらされているというよりは、自分で選択してやるアクションですので、みずから世の中のために貢献でき、みずからが選択し、アクションするという仕組みがここではつくられています。

    これが昨年、いろいろなNGOを歩いて、ミレニアム開発目標、2015年のものに非常に結びついたような形で国連のものを参考にして、10団体をまず選んで、この中から皆さんが自分のためたシードを渡すという仕掛けになっております。

    エコモチが実現したいことというのは、あらゆる企業さんが悩んでいらっしゃる企業人のエコモチべーションアップということで、環境の意識や行動が社内に浸透しないという企業共通の課題の解決をしたいということです。これはどんな環境教育をするよりも、地面をならすというか、そこにじゅうたんを敷くような形で効果があるものだと。これはテストランニングもやりましたが、実証されています。

    それから、世界の課題に対する企業人の気づきということです。

    それから、NGO、NPOとの連携は、企業が非常に慎重でしにくいのですが、そういったものを円滑にしていこうということと、今まで企業が単独で行ってきた環境活動とかCSR活動を世の中に開いて、共通に利用し合いましょうというプラットホームをつくっていけるというところが特徴です。これを集約した5分ほどのDVDがありますので、最後にみていただきたいと思います。

    それから、まとめに入っていきますが、大企業、中小企業にとっての課題としましては、とにかく私どもはたくさんの企業にお邪魔しておりますが、経営トップの意識が低いということをまず訴えたいと思います。低いという理由には決定的な誤解が1つあります。それは、環境に取り組むことはコスト以外の何者でもないという考えを皆さんがおもちになっているということです。環境に取り組むことによって、資源投入とかそういったものが低下して、コストダウンになって、ブランドが上がるという認識はまずもっておられなくて、環境イコールコストだと。セミナーなどをやって、経営者の方が50人集まって、最初に手を挙げてもらうと、50人中49人の方が環境はコストだと思うと手を挙げられます。この辺の誤解をぜひ解いていかなければ、環境政策は進んでいかないと思っております。

    それから、企業の課題というのは、1つぽんと投網をかければ全部解決するわけではなく、一社一社ニーズはさまざまであるということです。ですから、テイラーメイドで解決を図る必要があるということです。

    それから、現場に踏み込んでいくということが非常に重要で、小手先ではなかなかいかないなということを感じております。

    中小企業においては、環境について何を悩んでいるか、何を困っているかすらわからないのが悩みだとおっしゃるところが多いのです。それもわからないのですということです。そういうところにざばっと大きな網をかけても、本当に意味がないということです。例えば少し資源投入を減らしただけで、それ自体が環境に取り組んでいることなのですということで、へえというお話になります。例えばセミナーを盛んにやられていますけれども、セミナーをやって、これが大事だと思うからと参加してくるわけですが、セミナーを聞いても、結局悶々として何の解決も見いだせずに帰っていかれて、現場には何も落ちないというのが現実だと思っています。そういう意味で、さっきも申し上げた経営者の理解に即して、現場主義でやっていくということが非常に大事だと思っております。

    大企業については、規制だとか法律だとかいろいろなことでやるべきことはやっていらっしゃる場合が多い、さっきもお話ししたみたいに人材が届かないであるとか、本当に社員さんに思いや意識が伝わらない、浸透しないのだということをいっておられます。

    それから、環境問題の取り組みは表面的にパフォーマンスとしてきれいに取り繕っていらっしゃる会社さんもありますが、深く踏み込んで政策的にやっていく必要があるなということを非常に実感しております。

    最後のパワーポイントですが、中小企業さんを動かすためには、コストダウン、パフォーマンスが上がる、もうかりますというお話で入っていかなければだめなのだろうなということがあります。それがまず1つです。

    それから、環境の仕事をビジネスとしてさせていただいていて、今、周りに同業がほとんどいなかったり、大学で環境学科とか環境のことをしたい若者がたくさんいますが、振り返るとだれもついてきていないし、だれも後ろを追いかけてきていないのです。前に人もいらっしゃらないというのは、環境の仕事に対するプライスが全然ない。コーヒー1杯350円、そうだねといって払うのですが、環境の仕事をしてもプライスが定まっていないために、非常に安い金額で仕事をしなければいけない人たちがたくさんいる。イコール環境では食えないというイメージが定着し、そういうものが世の中に情報として出てしまっています。

    そういうことで、環境を1つの産業としてとらえていただいて、環境ビジネスが成立していくことがこれからの日本の環境政策を支えていく非常に重要なポイントだと思いますので、悪循環をしないようなことも考えていただけたらと思います。

    3つ目に、スローガンというものは十分やってきたと思います。○○しようというところから、さっきのものづくり、人づくりのところでお話ししたように、アクションから始まって、実際に何かが減っていって、環境にインパクトを与えないようにするような行動をとることが非常に必要になってきていると思います。そういうものをちゃんと評価してあげるような仕組みが必要だと思います。

    もう1つ非常に実感しているのが、LCAやマテフロなどをお話ししていくに当たって、中小企業は特にデータがとれないのです。何をしていいかわからないのです。ですから、そういうものが障害になって前に進めないことが多いので、今後、環境経営推進を考える上では、中小企業が資源投入の量や何かを正常に把握していくためのツールとかフォーマットをぜひ提示して、普及を図っていただきたいと思います。

    私のお話はここまででございます。さっきのエコモチをDVDで5分ぐらいにしたものがあります。ちょっとみていただけたらと思います。

    (DVD上映)

    ありがとうございました。このプロジェクトは、一昨年の夏に企画が始まりまして、去年1年間、大企業35社の環境担当者、CSR担当者が手弁当でコンソーシアムにご参加いただいて、その35社の方々の知恵を集結してつくったものでございます。私ども、20人の社員でこつこつ世の中にお話をしていてもらちの明かない話でもございますので、ぜひ皆さんのお知恵をいただけたらなと思っております。

    きょうはものづくり、人づくりの社会システムを世の中にぜひ普及させていきたいということと、そういったところの問題点などを中心にお話をさせていただきました。

    少し時間を超過しました。大変失礼しました。ありがとうございました。

  • 石谷委員長

    船橋委員、どうもありがとうございました。

    続きまして、水口委員から15分ないし20分程度で発表をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

  • 水口委員

    ご紹介いただきました高崎経済大学の水口と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

    それでは、15分から20分ということでお時間いただきましたので、私から企業の環境情報開示と評価ということで、特に日本の企業さんが環境問題に一生懸命取り組んでおられる中で、国際的に正しく評価されていないのではないかという問題意識と、どのような情報開示をしていったらいいのだろうということを中心にお話ししていきたいと思います。

    (パワーポイント)

    まず、ここに掲げましたのは、世界の代表的ないわゆるSRIインデックス、環境、社会面での企業を格付するFTSE4GoodやDow Jones Sustainability Indexesというのが世界的に非常に使われているインデックスでございます。これらをみますといずれも欧米系なのです。どれも欧米が主体となって、いわばよく欧米の価値観といわれますが、欧米が中心になってつくられているものが多い。唯一モーニングスターSRIインデックスが日本初のものでございます。

    このように欧米が中心にSRIインデックスができたのはなぜか。それは、このようなインデックスに対するニーズが欧米にはあって、日本にはないからではないか。つまり、SRIインデックスの背後には、環境のことを考えて投資をしたいと考える投資家が国際的にはいるということではないでしょうか。

    SRIというのは社会的責任投資というのですが、市場規模をみますと最新の報告がつい最近アメリカで出ましたが、アメリカのSRIの規模は約2兆7,000億ドルぐらい。ドルが大分下がっておりますが、270兆円ぐらい。ヨーロッパは、2年前ですが1兆330億ユーロという市場規模がございます。日本のSRIの市場規模は、SIF-JapanというNPOが試算したところでは約7,000億円程度ということでけた違いということです。

    しかし、SRIというのは、投資の中ではある特殊な投資手法と理解されていると思いますので、それは大きな問題ではない。むしろ、今、世界では環境や社会に配慮した投資をしましょうということは、SRIという特殊な投資の世界のことではなくて、すべての投資、少なくとも長期運用をするような機関投資家であれば、すべての投資家が考えるべき基本的な原則なのだという考え方が広がっているのです。

    そのきっかけをつくったのが国連の責任投資原則、Principles for Responsible Investmentといいまして、PRIと略称しております。責任投資原則は、機関投資家が資金運用する際には、環境、社会、コーポレートガバナンス、これらの要素を考慮して投資をすべきだということを提唱しました。なぜならば、環境、社会、コーポレートガバナンス、略してESGですが、ESGの要素が長期的には企業の価値や投資パフォーマンスに影響を与えるはずだということが1点。また、そういったものに配慮して投資をすることが社会のより大きな目的とも整合する。国連が推進するような目的とも整合するということをいっています。

    そして、そうであるならば、ESGの配慮は、受託者責任と矛盾するものではない。受託者責任と整合する範囲で環境、社会、コーポレートガバナンスで配慮すべきだということを提唱し、機関投資家に対してこの原則に署名をするように要求をいたしました。

    実際に世界中の機関投資家が署名をしております。アメリカではアメリカ最大の公的年金であるCalPERS、そのほかニューヨーク市やコネチカット州、各州や市の年金基金がこれにサインをしている。フランスのFRRというのは、フランス政府が運営しております年金の準備基金。政府年金基金というのは今はやりの国富ファンドでありますが、ノルウェーの石油収入を背景とした非常に大きな基金。オランダABPというのもオランダの国営の年金ということでございまして、このような状況になっております。

    ここでの特徴は何かといいますと、ほとんど世界中の政府系の公的年金基金がこれに署名をしているということです。当然、運用を犠牲にしているというわけではありません。運用を犠牲にして、社会の環境に配慮しているということが公的年金基金で行われているはずがないのです。彼らは、運用と整合する範囲で、このような原則に署名をしているわけです。署名した機関投資家の資金総額は、今10兆ドルといわれております。

    では、日本はどうか。日本でこれに署名した機関投資家は2つございます。太陽生命さんとキッコーマン。キッコーマンの企業年金基金です。2つしかない。

    では、日本に公的年金はないのか。あります。日本の公的年金、国民年金、厚生年金、地方公務員共済年金や国家公務員共済など、合わせて200兆の残高がございます。しかし、日本の公的年金は、PRIには、特に関心を示していないかどうかわかりませんが、今のところ署名しておりません。

    ここで1つの結論は、企業に対する環境評価の考え方が欧米中心であるのは、このような分野、つまり企業を環境問題や社会問題の観点から評価していこうという考え方をリードしているのが欧米の機関投資家だからということではないでしょうか。もし日本の企業、あるいは日本独自の価値観というのでしょうか、日本の企業が日本の観点から環境に取り組んでいるということが正当に評価されたいのであれば、日本の機関投資家も同じように声を発していくべきではないでしょうか。そういうことが1つポイントとしていえるのではないかということでございます。

    ところで、世界の機関投資家が今一番注目している問題の1つが気候変動リスクでございます。気候変動リスクに関しては、PRIの範囲を超えて、今、世界中の投資家が注目しております。その1つの動きがカーボン・ディスクロージャー・プロジェクト。これは、イギリスの機関投資家が中心になって始めたのですが、世界中の機関投資家と連名で、世界中の企業に質問状を送付し、温室効果ガスの排出量、それから気候変動リスクに対して企業としてどう取り組んでいるのかということを質問しております。

    毎年やっているのですが、毎年賛同する機関投資家の数と資産総額がふえておりまして、CDP6というのですけれども、現在、6回目の調査をしているところです。現在のCDP6では385の世界中の機関投資家がこれに賛同して署名をしておりまして、その資産総額は57兆ドルといわれております。世界3,000社に要求しております。当然日本企業にもお呼びが来ております。日本の機関投資家もサインしております。そういう状況です。

    ここでのポイントは、機関投資家は、既に企業の気候変動リスクに対する対応を投資意思決定に組み込み始めたということです。情報として必要だから要求しているわけです。彼らは、もちろん環境保護という意識もあるわけですけれども、環境保護を目的に行動しているのではなくて、通常の機関投資家なのです。それはちゃんとしたリスク、それが必要な情報なのだということを意味しているのだろうと思います。もしそうであるなら、投資家に情報ニーズがあるのであれば、何もいちいちアンケートをとらなくても、最初から制度的に開示すべきなのではないかというのがもう1つのポイントです。

    実は、世界的にはこういう開示についてフレームワークをつくっていこうという動きがございまして、Climate Risk Disclosure Initiativeという1つのネットワーク組織があると。ここには先ほど申しましたカーボン・ディスクロージャー・プロジェクトや世界のCSR報告書のガイドラインをつくっておりますGRIなど、この分野のほとんどのグループが集まりましてネットワークをつくり、2006年にGlobal Framework for Climate Risk Disclosure、気候変動リスクに関する国際フレームワークというものを提言しております。つまり、気候変動リスクに関する開示については、既に国際フレームワークができようとしているということです。

    日本はまた置いてかれるのではないかということをふと思います。もちろん気候変動リスクの問題は国益の問題ではなくて世界益の問題ですが、世界的にいいものができればそれでいいのではないかということがあろうかと思いますが、そうはいいましても、日本の議論はここに反映されなくていいのだろうかということは思います。ちなみに、フレームワークの要素はここにありまして、これ自体はさほど驚くようなことではありません。日本の企業も既に情報開示しているだろうと思います。

    一方、アメリカではCERESというグループを中心にInvestor Network on Climate Riskという別の投資家グループができまして、総額4兆ドルの資産、アメリカの大手企業などの賛同を得まして、さまざまな提言を連邦政府にしております。その提言の中の1つに、SECに対して財務報告書の中で気候変動リスクに関して企業がどういう開示をすべきかというガイダンスを出すべきだという要求をしているのです。

    どういうことかというと、アメリカの機関投資家は投資に当たって気候変動リスクの情報が必要である。それは企業が公表する、日本でのいわゆる有価証券報告書のような財務報告の中で開示すべきなのだと。ガイダンスを示すべきなのだという要求をしているのです。日本でなぞらえていうならば、日本の大手機関投資家、例えば日本生命さんや第一生命さんが金融庁に対して気候変動リスクに関する開示のガイダンスをつくるように要求をした、こんな形であると。このように海外では気候変動リスクに関する情報開示のフレームワークをつくっていこうという動きが着々とでき上がっているという状況であります。

    では、日本はどうなのか。日本の状況について調査いたしました。お手元にお配りしました青い冊子が元資料でございまして、研究報告で公表したものです。オブザーバーの方には申しわけございません。30部しか予備がなかったものですから、30部のみをお配りさせていただきましたが、会計士協会のホームページからすべての報告がダウンロードできますので、そちらをごらんいただければと思います。会計士協会のホームページはわかりにくいのですけれども、もしわからなければお問い合わせいただければと思います。

    何をしたかといいますと、日本の特に気候変動リスクの大きな影響がある電力、鉄鋼、自動車26社を対象にしまして、日本企業が任意の開示でありますCSR報告書と制度的な開示であります有価証券報告でどんな開示をしているのかについて調査いたしました。当然ながら、日本企業の気候変動リスクに対する意識は非常に高いということがわかりました。しかし、特にCSR報告書といいますのは、何ら制度化されていない任意の報告書でありますので、各社さんばらばらなのです。GRIがガイドラインをつくる、環境省が環境のガイダンスをつくるということはあるのですけれども、でありながら書いてあることはばらばらです。したがって、一生懸命調べると、どこに何が書いてあるというのはわかるのですが、調べる手間がかかりまして、どこに何が書いてあるのかわかりにくいということはあります。改善の余地があるなと。

    もう1つのポイントは、CSR報告書の中では、26社すべての企業がCO2の排出量の実績は開示しているということです。今さらCO2の排出量を開示するかしないかという議論をする段階ではないということです。みんな開示しているという状況でございます。これを調査した対象は26社。こういうところが対象。

    問題は、CO2の排出情報を開示しているといいながら、開示の仕方にやや問題、課題があるということがわかったと。これは、26社さんがCO2の排出量についてどういう対象を開示したかという表なのですけれども、ある会社は生産工程、工場のみの情報の開示、ある会社は輸送を加えている、ある会社はオフィス部分を含めている、またある会社はどこからどこまでの情報なのかがわからないというケースも結構ありました。ということで、情報は出ているのですけれども、まず比較のしようがないということ、しかも評価のしようもないという状況がある。

    これは同じCO2の情報なのですが、親会社のみの情報が出るケースもあれば、子会社を含むというケースもある。海外を含むケースもあれば、国内もあるというケースもございます。特に子会社を含むというときに、連結子会社の一部だけ入れたというケースが結構多いのです。これは会社側の立場からしたら当然でして、連結子会社のすべての情報というのは非常に手間ですので、多分頑張って集計して、わかった部分まで入れましたという日本企業としての誠実な対応が子会社の一部まで入れましたということなのだろうと思うのです。しかし、会計士側の立場からすると、連結子会社の一部まで入っている情報をどう評価するのか。それは連結決算とも比較できないし、国内決算とも比較できないし、どう比較して使っていいのだろうと。こういうことである。

    しかし、このようなばらばらの状況は企業が悪いわけではないのです。CSR報告書というのは任意の開示ですので、各社が独自に開示をしている以上、範囲がばらばらになるのは当たり前です。しかし、各社が一生懸命情報開示しているのに、範囲がばらばらのために使えない情報になっているというのはもったいないでしょう。どうすればいいのか。問題は、各社の主体的な努力だけに任せるのではなくて、制度的なフレームワークをつくっていく必要があるのではないかということです。

    2003年の「会計法現代化指令」、これはEUが国際会計基準を採用しようということで出された指令なのですが、この「会計法現代化指令」のアニュアルレポート、日本でいえば、有価証券報告書の中で、環境や従業員に関する非財務的な業績指標も含めるようにという指令を出しました。EUの指令ですから、EU各国は国内法で対応しているという状況がありまして、アニュアルレポートの中で環境や従業員の情報を出すような方向に動いているということです。ただし、EUでも具体的にどういう業績指標を使うかというところはまだ各企業の判断ということですので、日本と現状はさほど変わっているわけではありません。

    では、日本の有価証券報告書はどうなのか。日本の有価証券報告書の中で、環境や社会について書くべき場所というのは幾つかあるのです。例えば対処すべき課題、事業等のリスク、財政状態及び経営成績の分析といった項目が有価証券報告書の中に指定されておりまして、そこで何を書くかということは内閣府令であります企業内容開示府令の中で一応定められており、ここに書いてあることでありますけれども、基本的には投資家の判断に重要な影響を及ぼすことであれば書くようにということになっています。

    しかし、これ以上具体的な規定があるわけではありませんから、実際どう書かれているかということで、有価証券報告書の開示内容をみてみますと、気候変動リスクに関して直接的に書かれているケースは余りないのです。調査対象は鉄鋼、電力、自動車という気候変動リスクに大きな影響を与え、また大きな影響を受ける業界ですから、やや少ないのではないかということは思われる。もちろん現在の有価証券報告書に対する規定を誠実に守ればこのような書き方になるということでありまして、現在の法令上何ら問題はないわけですけれども、むしろ制度が足りないのではないかということはわかります。

    ここまでのまとめを申しますと、投資家側には気候変動リスクに関しては情報ニーズがあるのだと。国際的なフレームワークをつくっていこうという動きも既にあるのだと。日本企業は、それにおくれないだけの自発的な情報開示をしているのだと。にもかかわらず、その情報が使える情報になっていないところに問題があるのではないかと。真に気候変動リスクに対応しているようないい企業が正しく評価される社会になるためには、もう少し具体的なガイドラインというかガイダンス的なものが日本でもあったほうがいいのではないかと思います。また、そういった形でCO2の排出量をきちんと把握して開示することが低炭素社会をつくっていくインフラになるのではないかと思います。

    それに関連しまして、実は1つ大きな動きがあったのが温暖化対策推進法です。温暖化対策推進法というのは、温暖化対策に対するさまざまな対策を定めているもので非常に幅広いのですけれども、その中の1つに企業の情報開示を促す、情報開示を定めたものがありまして、一定の基準を超える特定排出者を定めまして、特定排出者に対しては温室効果ガスの排出量を国に報告するという制度ができました。昨年6月に第1回の報告がありました。それが集計されて、実際は環境省ですけれども、国から公表されるということになっております。この制度は多分画期的だろうと思います。CO2の排出量に関して、バウンダリー、つまり範囲を定めて定義も共通化して、開示を義務づけるというのは、世界的にも非常に進んでいる制度だと思います。

    ただ、問題もあります。問題は3つぐらいあるのですけれども、1つは昨年の6月に集計したデータがいつ公表されたかというと、ことしの3月、ついこの間なのです。ということで、この9ヵ月間は一体どうしていたのだと。これは、もちろん国に一たん集計されたデータをいろいろ整理整頓して、企業別に集計し直してから公表するのに時間がかかったということなのですけれども、このタイムラグがやや問題なのです。これは、一たん国に集めて再び開示するという手間をかけるから必ずこうなるのです。企業は既にこの情報をもっているわけです。ですから、企業が直接開示すれば、本当に6月の時点で公表できたデータであるといえるわけで、有価証券報告書に載せれば、これは6月末が締め切りですから、株主総会に間に合うわけです。というので、一たん国を経由するということが1点。

    2点目のポイントは、このデータは国が開示するといいましても、情報を欲しい人はアクセスをして情報をとりに行かなければいけないという制度でございますので、投資家が使いやすい情報になっているかというとそうではないなということがあります。

    3点目のポイントは何かといいますと、日経新聞に情報が出たと思いますけれども、どういう形で公表されたのか。少なくとも日経新聞の記載の仕方はランクづけです。CO2の排出量の一番多い企業は某鉄鋼会社さんという形で、排出量の順位づけで並んできたのです。非常にミスリーディングではないか。鉄鋼業がCO2の排出量が多いのは当たり前ですので、排出量の情報だけで順位づけをして、情報を出して、それで本当にいいのかということがある。にもかかわらず、この種の情報は一人歩きする問題がありますので、このような開示をするのであれば、どういう業種、業態で、どういう背景があって、どのぐらいの排出量なのかという説明を付加して、自主的に企業の立場から開示をするほうがより正しい評価になるのではないかと思います。

    情報の一人歩きということを考えたときに、やはり業種、業態を勘案した評価の手法が必要だろうと思うのです。もちろん気候変動リスクに関しては絶対量が重要ですから、絶対量の情報は非常に重要だと思うのです。しかし、同時に絶対量をどう評価するのかということで、何らかの業種や企業規模を勘案した評価手法をつくっていかないといけないだろうと。それは今さら情報を出さないという選択肢はないわけですから、出てきた情報を正しく評価するような仕組みをつくっていくしかないわけです。1つの提案が付加価値を基礎とした環境効率指標で、国全体のCO2の排出量をGDPと比較してみるのがいいと。GDPを企業別に分けてみたと。各企業の付加価値、逆にいうと各企業の付加価値を合計したのがGDPですから、付加価値とCO2を比較してみるというのが1つの見方だと思います。これは東大の稲葉先生を中心にしたプロジェクトで、このような提案がなされております。

    問題は、この種の提案は日本国内でもいろいろされているわけですけれども、こういうことをきちんと議論して、社会的な合意をつくっていく場がないわけです。ですから、いろいろな人がいろいろな指標をどのように評価したいとばらばらに提案するだけで、なかなか社会として形にならない。そういう問題がありまして、やはり社会的な合意形成の場をつくるということが必要なのではないかと思っております。

    私の話は以上であります。どうもありがとうございました。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、これより意見交換を行いたいと思います。ただいまお2方から企業の環境経営に関する取り組み、企業の環境情報開示と評価についてご紹介いただきましたが、「環境を『力』にするビジネス」の経営的側面とともに、企業の環境への取り組みに関するみえる化について重要な示唆があったかと存じます。今後、本小委員会で戦略を検討するに当たり、どのような方向性で論ずるべきかという観点からご質問やご意見、あるいは皆様それぞれのご経験等についてもご紹介いただければと存じます。

    時間がちょっと押しておりますが、いろいろな方のご意見を伺いたいと思いますので、ご発言はできるだけ簡潔にお願いしたいと思います。どうぞどの委員の方からでも結構ですので、ご発言をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

    足立委員、どうぞ。

  • 足立委員

    それでは、最初に口火を切らせていただきます。船橋委員、それから今の水口委員のご発表、非常に興味深く伺いました。共通しておりますのは、やはり情報のみえる化のスタンダードをどうつくっていくかということの1つかと思います。

    その点で1つ申し上げたいことは、これは石谷先生も、また辰巳委員も主体的に取り組まれておりますが、環境に関する表彰制度、顕彰制度、石谷先生は日本LCAフォーラムの審査委員長をやられていますし、環境効率に関してのフォーラムに辰巳委員も審査委員として参画されております。この点で情報の流通なり、情報のみえる化、もしくは先ほどのような共通のスタンダードをつくっていくこと、それから船橋委員のおっしゃいますように、いろいろなアイデアでいろいろないいことを実施していく必要があるわけです。それを流通させていくことは非常に重要なことだと思いますから、表彰、顕彰というツールをこれから活用されるというのも非常に重要ではないかと。この点は経済産業省も大変力を入れられておりますが、その点のツールづくりがこれからも必要ではないかと申し上げたいと思います。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    ほかによろしいですか。松橋委員、どうぞ。

  • 松橋委員

    ありがとうございます。大変興味深く2件の発表を聞かせていただきました。1件ずつ質問というか、コメントをさせていただきます。

    船橋委員のエコモチについて興味深く聞かせていただきました。シードというポイントがたまっていく活動と、その後いろいろなNPOのお話をされたのですが、NPOがエイズとか地雷回避とか途上国のこういった活動で、これ自体、非常に重要な活動だとは思うのですが、シードのポイントがたまるという部分とのつながりがいまひとつみえなくて、むしろ例えば省エネですとか、リサイクル、温暖化対策につながるような活動であれば、そういった形のNPOも最近ではたくさんできていて、非常にいい活動をされていると思うのです。そういったあたりとのつながりはどうなのだろうかということをちょっと感じました。

    後半の水口委員のご発表も大変興味深く聞かせていただきました。CDPにつきましては、たまたま私のところのドクターを出た者が少しお手伝いをしておりまして、いろいろ情報も聞いているのですが、現段階では世界の企業にアンケートをとっているのですが、世界の企業の環境効率といいますか、特に温暖化に関するパフォーマンスを比較するような詳細な具体的な情報になかなかなっていかなくて、このように質問を変えたらどうかということもその学生を通じて聞いたこともあるのですが、事務局はなかなか動いてくれないという状況がございます。

    他方において、最近ではISOでエネルギー管理の国際規格をつくろうという動きが出ております。それから、国内でも、さっき温対法の話もありましたけれども、省エネ法の関連でもベンチマークをつくって、業種の中での効率の比較ができるようなことをやろうという試みも起こっておりまして、国内的、あるいは国際的にこういった省エネ、温暖化の関連で相互の比較ができるようなものをつくろうという動きがいろいろあるのです。これに対して、企業では、1つはいろいろなところからいろいろな要請が来て、負担が大きいということと、それがきちんとした整合性のある比較がしづらいということと両面ある。その一方で、こういうものがあるのだったら、そこに積極的に情報を開示してアピールをしていくことで、自分の企業の優秀さといいますか、省エネ効率の高いところを逆にアピールしたいという動きもあるのです。

    ですので、ちょっと長くなって恐縮なのですが、こういった情報を産業益といいますか、国益を考えながら、なるべく情報を統一的にしていきつつ、国内で情報を発信するのだったら、海外の同様の企業からも情報を得られるようにうまく情報戦略していく必要があるのではないか。そうした中でセクター別アプローチの提案も日本政府からなされているわけですので、そういった面でもアピールできるようにうまく企画づくりに参加していくことが必要なのではないかということを感じました。

    以上です。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。今の2件、非常に重要なポイントだと思いますが、ほかにご質問がいろいろございますので、一通りご質問を受けてからお2方に最後お願いしたいと思います。

    西尾委員、どうぞ。

  • 西尾委員

    大変興味深く拝聴いたしました。エコモチについて少しお伺いというかコメント申し上げたいと思うのですが、この寄附をする原資というのは、参加している企業がお出しになっているということでよろしいのでしょうか。

  • 船橋委員

    そうです。

  • 西尾委員

    そういうところが非常におもしろいなと思って、企業側はCSRの一環で、開発途上国、あるいは環境ボランティア等々に寄附をすることはよくやられているわけですけれども、この仕組みの場合は、社員さんが努力した分しか寄附できない。しかも、選択先を社員さんがみずから選ぶというところが非常に興味深いというか、非常によくできた仕組みだなと思っておりまして、単に売り上げの一部を寄附するということになっていても、社員の人たちが積極的にコミットするチャンスがなく、また知ることもできない。それに対して、自分たちもいいことをして、ためた分だけというところが非常におもしろいなと思っております。ですから、こういった仕組みが単なる外向けのCSRだけではなくて、企業内部の従業員にとってみても、いろいろな意味でのよい環境のもとでのCSRにうまく貢献、1つの非常におもしろいモデルになるのではないかと感動いたしました。

    ただ、企業はいいのですけれども、一般消費者に広げたいというのが多分国としてはあるのです。そのときにだれが主体となってというか、原資をどこが出すかというのが難しくて、そこをもう少し経済産業省さんなり、いろいろなところが積極的に絡んでできてくると、主体的に自分の行動が目にみえる形、みえる化にもつながって、非常におもしろいのではないかと思いました。

    以上です。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、上山委員。

  • 上山委員

    3点、質問と一部意見をさせていただきたい。

    まず、水口先生には、企業活動の評価には前回の会議でも意見を申し上げたのですが、例えば排出権を経済的に評価をするということで、CERなり、それに対してVERを日本政府は制度化するべきだという意見をいっているのです。

    もう1つ、いわゆるブランディングという無形の価値を会計上、バランスシート上に評価をしていく方向をもっと強くしていって、企業がそのことによって評価をされるのだとなれば、このアクションはもっと前に進むのではないかという問題意識を1つもっています。そのことについて先生のご意見をいただきたい。これが1つです。

    2つ目は、船橋委員の4枚目のところに、LCA、いわゆる環境配慮設計は単独では普及が難しいというご指摘がありまして、私も現場でものすごく痛感をしていまして、地域の現状に合わせた支援が必要なのだとおっしゃられまして、まさに私もそう思うのです。実は現場で悩んでいるのですけれども、例えばレジ袋の大幅な削減を地域社会と連携してやっているのです。成功しているところには共通して消費者からの圧倒的な支持と、地元の一部投資家、滋賀県のある金融機関であるとか、金融機関からの企業評価というフィードバックがあって、このことが前に進むという構造があるのですけれども、地域の現状に合わせた支援が必要だという現場意識の先ほどの先生のご指摘について、もう少し詳しいメタファーというか事例があればぜひ教えていただきたいというのが2つ目です。

    最後に、私、自分でもずっと答えが出ないので教えていただきたいのです。特に水口先生から教えていただきたいのが、欧米の場合は企業を評価するとき、あるいは生活者の日常意識においてもそうですが、優劣で物を判断するという縦軸の志向がものすごく強烈にあると思うのです。日本とか中国とか東洋の場合は、社会構造のパターンの違いということで、お互いの差異を認識する、そして評価をするという横軸の価値観があると思うのですが、そういう東洋においてこの問題を縦軸だけではない形の新しい指標であるとか、物の考え方を出していかなければいけないのではないかと前々から感じているのですが、私はそれ以上具体的なものが出ないものですから、先生のご意見をいただければと思います。

    以上3点です。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。最後のご質問、なかなか難しそうですが、また後で。

    それでは、中村委員、それから逢見委員の順でお願いします。

  • 中村委員

    大変参考になりましたけれども、最初に質問させていただきたいのです。水口さんの3,000社に要求されたというお話がありますけれども、まずどれぐらい回答しているのかということと、先ほどのSRIでしたか、270兆とかどういうものが入っているのかということを教えていただきたい。

    それから、最初のみえる化ということで、消費者にみえる形で製品からアプローチしていって、できるだけ消費者に対してわからせてインセンティブを与えていくという方向と、もう1つは企業自身の先ほどのCO2分の付加価値という形でやっていくことによって、企業のイメージを上げて、全体としての努力を促していくという2つのアプローチを両方やらなければいけないと思うのです。自動車の燃費とかそういうのは非常にわかりやすい基準が既にできていますからいいのですけれども、ほかの製品などにもそのようなものをもう少し、フードマイレージではありませんけれども、いろいろなものに入れていくということと、自分以外のものの購入した段階、材料として採用した段階でのものをどう表現していくのか。表現方法としても先ほどの基準としては非常に難しいなと思いますけれども、日本がそれだけ進んでいる部分があるとすれば、それのスタンダードを早くやったほうが非常にいいのではないかなと。企業もいろいろなものをつくったり、いろいろなサービスを提供されているので、2つのアプローチでいかないとなかなかうまくいかないかなと思います。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、逢見委員、どうぞ。

  • 逢見委員

    お2人の報告、大変興味ある内容だったと思います。それぞれについて一、二質問させていただきたいと思います。

    まず、船橋委員のエコモチについて、私ども、労働組合としてもサポートしている支援先などは共通しているところがありまして、非常に興味をもっております。エコモチで最初のインセンティブとして始めたときにいろいろシードがたまっていくことが目にみえて楽しいというのがあると思うのですけれども、これを継続してやっていくためには、例えば1年ごとにある種の決算のようなことをして、次の年のアクションにつなげていくインセンティブを与えるとか、そのことによって例えば森づくりでこういうものができたとか、そういう結果がフィードバックできるとか、継続するインセンティブがないと3年、5年たったときになかなか続いていかないのではないかと思うのですが、継続性ということについて何か工夫されるものはないのかということを1つお伺いしたい。

    水口委員には、私ども、PRI、国連の責任投資原則について、私どもも投資原則として日本でももっと広めるべきだと思っておりますが、残念ながら非常に関心が低いところがあって、これを広めるためには投資家の倫理性に期待するだけではなくて、やはりある種の政府のイニシアティブとかそういうものが必要なのではないかと私は思うのですけれども、PRIを広める上での政府のイニシアティブのようなものについてどうお考えなのかお伺いしたいと思います。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。皆さん大分挙がっていますので、この後、辰巳委員、沢井委員、大鶴委員、阿部委員、熊野委員、順序狂ってるかもしれませんけれども、順次お願いします。一応質問はそこで切らせていただきますので、よろしくお願いいたします。

    まず、辰巳委員、どうぞ。

  • 辰巳委員

    私は消費者の立場で2つのお話を聞きながら、余りにも遠いお話かなと思ったのです。それぞれの取り組みは理解できて、とてもいい取り組みだと思うのですけれども、先ほどもお話がありましたように、これを私たちの日常の活動とどうとらえるのかというところがまだよくわからないなと思っております。

    まず、エコモチの質問なのですけれども、最初、全然理解できていなくて、西尾さんのお話をいただいて、ようやくそういうことなのかとかなり自分の中に落ちたのですが、参加される企業の人が普通の消費者でもあるということからつながっていくのだと思うのです。

    ここに書かれている30のメニューの中でもう少し社会を変える、つまり船橋さんの最初のところでご提案なさっている、例えば中小企業がいろいろなものづくりをしたりしても、なかなか消費者の中に浸透していかないという悩みがあるというところにもう少しつなげられるといいなと思って、感想なのです。

    それから、水口さんと両方とも共通なのですけれども、今お話を伺った限りで、もちろん今、緊急の課題なのですが、温暖化防止というか、CO2削減のみに偏っているイメージがありまして、バランス上というか、持続可能というところを考えたときには、資源のお話などももう少し反映されるといいなと思ったのが1つなのです。

    最後に水口さんに、機関投資家というのはダイレクトに投資する人でしょうけれども、それを仲介する金融機関のようなところがあると思うのです。そういうところはこういうことに参加するのかどうか。

    以上です。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、沢井委員、どうぞ。

  • 沢井委員

    特にエコモチベーションの関係などのお話が本当に参考になったのですが、滋賀県の場合、先ほどちょっとお話がありましたことですが、実は経済団体が特にCSRについての表彰制度をつくっています。CSR大賞というものをつくって、具体的に社会貢献を実施している事業者に対して表彰をやっている。また、金融機関も表彰制度をやっている。また、こういった活動に対して、金利を優遇した制度をつくっているということで実際にやっているのです。

    特に前回の熊野委員の話ですが、滋賀県は廃棄物を利用した産業は非常に難しい部分があって、素直に入っていく部分であれば問題ないです。例えば有価で取引するという形であれば問題ないのですが、そうでない場合は地元との部分が非常に難しい問題があります。ですから、今、成功している例をみますと、単なる企業の環境への取り組みとか、ボランティア活動という形でとらえるのではなしに、本業の経営を営みながら無理なく地域社会に役立つ経営を目指すということで、会社の延長線上に社会があると。その延長線上で会社がもうけるのだという考え方がたくさん出ています。

    特に具体的にいいますと、廃天ぷらの油の回収とか、廃油を預かることが苦にならない、特にサービスステーション、いわばガソリンスタンド、そういうところへもってくる、そして集めるということですから、特に消費者にとっても苦にならない。また、企業にとってもその中でそういったものを処理しながら次のステップに動かそうということですから、買い手でいえばためる場所も要らないし、いつでも行ける。そして、企業もそういった資源の回収、有効利用ができて、商売そのものもその中でできて、一定の量も確保できるという形もございますし、プラスチックの関係もそういったものが出ています。

    ですから、必ずしも先ほどいいましたように環境だけで地域が行けないということではなしに、そういったものが自然の流れで入っていくことがいいのではないか。県も含めて民間で取り組んでいます1つのプロジェクトは、例えば菜の花プロジェクトということです。菜の花の油を原料にして、それを例えばエコバスに使うとか、そういったいろいろな作業の中に位置づけていく。そういったことが先ほどからお話にあるようなエコモチベーションのアップにもつながるのではないかと思います。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    では、大鶴委員、どうぞお願いいたします。

  • 大鶴委員

    それでは、おふたりのプレゼンに感謝したいと思います。簡単に1つだけお伺いいたします。

    船橋さんにお伺いしたいのですが、企業の環境経営ということでお話があり、大企業、中小企業それぞれに課題があるというご指摘がありました。我々もこれは反省するところがたくさんあります。環境経営といった場合、環境マネジメントシステムを導入したり、あるいはおっしゃったようにセミナーをしたりということですが、結論を先に申し上げますと、それに加えてもう1つ重要なことは、企業の経営ビジョンとか、経営理念とか、経営哲学まで、そのことを持ち上げていかないといけないということだと思っているのです。

    なぜそうなるかといいますと、企業経営においては、大企業であれ、中小企業であれ、経営環境が変わったり、トップが変わったりと、色々なことが変わります。経済状況が変わる度に、その都度、環境対策を行いますと、色々なことがぶれていきます。やはり長期のビジョンとか経営理念がありますと、なかなかぶれずにずっといきますので、継続になって、力になって、グローバルにも力がついていくと思います。環境経営というのは全方位の作戦ですよね。辰巳さんがおっしゃったように、ただ単にCO2だけではなしに色々なことがあります。全方位ですから、人材育成も含めてということになるのでしょうけれども、そういうことになりますと、本当にぶれない経営をしっかりやっていくということが、経営理念とか、哲学とか、ビジョンとか、経営方針とかそういうレベルまでそのことを高めていくという取り組みが大変重要だと思っております。その点ご意見をお伺いしたいと思います。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、阿部委員。

  • 阿部委員

    水口先生のスライド18の評価方法基準の開発は非常に重要なことだと思います。ここで付加価値というものがあるのですけれども、私の意見としましては、環境配慮型製品をつくっているかどうかとか、あるいはLCA的な要素を入れる。例えば今まで石油からプラスチックをつくっていた企業が、バイオポリマーでプラスチックをつくったら炭酸ガスが減るわけですし、日本のメーカーで7割以上のシェアをもっているカーボンファイバーで飛行機とか車をつくったら、当然LCA的には炭酸ガスが減るわけです。ですから、その場合、分子の付加価値に入れるのか、分母の炭酸ガスを引き算するのかというのが非常に難しいのです。セカンドステップだと思うのですけれども、さらに単なる営業利益と人件費だけではなく、そういう指標にしていただくと、企業の環境配慮へのインセンティブがさらに働くのではないかと私は思いました。

    以上でございます。

  • 石谷委員長

    インクリメンタルな絶対値ということですね。

    それでは、最後に熊野委員。

  • 熊野委員

    水口委員、船橋委員のご意見、大変興味深く拝聴しました。ありがとうございました。

    私の質問が1点だけあります。SRIの発達というのは、85年のプラザ合意以降の経済基盤の変化によって、EUの生活基盤が変化したと。非常に不安になったことで、生活圏のみえる範囲での社会貢献のみえる化という部分で健全化を行ったと思っております。

    したがって、日本がEUの内需循環モデルにシフトしなければ、日本の公的資金もSRI化しないと思いますし、エコモチという活動も国内の社会貢献度がみえる化すれば、ブランド目的だけではなくて、企業の社員の定着率が上がるような目的にもなると思うのですが、この20年間に日本が外需拡大モデルの方向性を持ち続ければ、海外のSRI基金に依存し続けたり、靴の上から足をかくような状況が続くのではないかと考えますけれども、いかがなのでしょうかという意見です。

  • 石谷委員長

    ありがとうございました。

    それでは、大分質問がたまって答えにくいかと思いますが、覚えていらっしゃる順にお願いいたします。

    まず、船橋委員からエコモチに関していろいろご質問がございましたので、お願いいたします。

  • 船橋委員

    ありがとうございました。

    最初にご質問いただいた温暖化とアクションがひもづいたほうがいいのではないかということについては、シードでインセンティブを皆さんにもっていただいて、活動の原動力、アクションを引き出すということをエコモチで意図しておりますので、シードとNGO、NPOとのつながりということを考えますと、そういうアクションを引き出して、行動が源泉になって世の中が変わっていくというところで、温暖化とも環境対策とも結びついていけたらということを主眼に考えているとお答えさせていただきたいと思います。

    それから、西尾委員からお話をいただきました、一般消費者の方々が入っていくことも考えていかなければという話につきましては、既に議論をいろいろしてきているのですが、例えば子供さんがやられるようなエコモチとか、エコモチ市民バージョンということを考えています。まだ非常に雑駁な意見交換のレベルなのですが、エコモチバンクのようなシードマネーをプールするようなものを企業さんとか行政さんからご指示いただいて、それを原資としたような形で何か活動が引き出せないかなということを少し考えているレベルでございますので、この点について委員の先生方からまたアドバイスをいただけたらと思います。

    それから、上山委員からお尋ねいただきましたLCAを起点とした地域の成功事例が他にあればということなのですけれども、これについては国内では残念ながらぱっと思い当たりませんが、ウィーンのエコビジネスプランというおもしろい取り組みがございまして、私はそこを一昨年訪問してきて、滞在していろいろな経験をしてきました。やはりいろいろな現場の規模とか業種に応じて幾つかのモジュールをつくって、単一な評価ではなくて、それぞれの効果を出した企業に対して、褒めてあげるとか、つなげてあげるという政策を行政が上から落とすというよりは下支えをして、励まし型といっていいと思うのですが、政策が打たれているということがあります。そういったものを起点として、こういったものが地域にうまく普及している姿をみてきているので、非常に参考になるかと思っております。

    それから、逢見委員から聞いていただきました継続していくポイントは、やはりおもしろさだと思います。皆さんもパソコンで必ず毎日開いてみてしまうサイトだとか、何か情報があるかもしれません。そこに何が一体魅力として落ちているかということを私どもも今、十分研究をしております。1つは、私に対して継続的に語りかけてくるサイト、毎日変化があるサイトということで、支援先からのコミュニケーションであるとか、eラーニングで企業がやっているような環境情報が常に入ってきたりであるとか、自分は日本の中でエコモチの参加者でどれぐらいの位置づけにいるのだろうとか、ある企業が今度このようなCSR活動、環境活動をするので参加してくださいよとか、そういったプラットフォームに位置づけた情報を常に更新していくこと。それから、さっきメニューのご指摘もありましたけれども、そういった常に新しいものを用意していくことがポイントかと思っています。

    それから、辰巳委員から日常の市民の側からみて、メニューがCO2に非常に偏っているとか、温暖化の話に偏っているということで、もう少し持続可能というところに落ちたらいいのではないかということは、謙虚にいいご意見をいただいたと思っております。要するに、そんなに難しいことではなくて、メニュー化の中にそういったものを取り込んでいけばいいだけの話なので、きょう帰ってすぐできることでございまして、大変いいご意見をちょうだいしました。ありがとうございました。

    それから、沢井委員から滋賀のCSR大賞のお話を参考にいただきました。やはりエコモチでも褒めていくこと、エコモチプラットホーム全体で褒めていきたいと思いますし、参加企業の皆さんにも褒めてもらいたいと思っています。日ごろ、仕事でぱっとしない人がこういう活動で評価を受けて、モチベーションをもつということも重要ではないかと思っております。

    それから、大鶴委員のいわれた理念まで落とし込むということは、私、大感動して聞かせていただきました。これは本当にそう思っています。環境の問題は、どう説明したって人間が引き起こしている問題で、人そのものの気持ちの中に入り込んでいかないと解決するものではありません。企業が人が集まった集団だとすると、企業のポリシー、哲学をつくっているものが企業理念でございます。その企業理念にこういうものが落ちていない限り、さっきいった本当に腹の底からやる活動にはならないと思っていて、このご意見に大感動し、なおかつ参考にさせていきたいと思っております。

    大体お答えができたと思います。

  • 石谷委員長

    1つ、逢見委員のご質問で、フィードバックをどうしているかというご質問もあったように思うのですが、その結果を。

  • 船橋委員

    これはみえる化をしていこうということで、webの仕組みになっていますので、例えば何がどれだけ減ったであるかとか、実際に支援先では例えば寺子屋が建っていくとか、こういう人たちが助かったということをweb上できめ細かにフィードバックしていくということです。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、最後に時間押してますが、水口委員からいろいろと順次お答えいただければと思います。

  • 水口委員

    ありがとうございました。いろいろご質問いただきまして、難しいご質問が多くてうまくお答えできないかもしれませんが、大きく分けますと、情報のご質問、投資のご質問があったかと思います。

    まず、松橋委員、中村委員からみえる化の国際規格づくりをもっとしていくべきだというお話をいただきました。そのとおりだと思っておりまして、いろいろな日本の知恵を使って、さまざまな日本のいいところをみえる化していく。そのためには仕組みが必要ですので、そういう仕組みをつくっていくという努力をしなければいけないと思っております。

    上山委員からあったブランディングの話も大変興味深い話でありまして、会計士の立場からしますと、無形固定資産をそのままバランスシートに載せていく、企業イメージとブランドイメージ、今すぐバランスシートに載せていくというのはなかなか難しいであろうと思うのです。一方で、目にみえないものをみえるようにしていく、例えばCO2の排出量に価格がついて資産になっていくというのは、目にみえなかったもの、今までただだったものに価値をつけて、BSに載せていくという仕掛けですので、そういう制度的なフレームワークをつくりながら、一方でおっしゃるようなものを載せていくということを同時に考えていく必要があるのではないかと思います。そういう意味では、排出量だけが問題なのではなくて、もっといろいろなところにそういう制度が必要なのだと思います。

    もう1つ、上山委員からありました横軸と縦軸の評価の問題なのですけれども、これは投資の話とあわせてお話をしたいと思うのです。逢見委員からいただきましたPRIの普及に関する政府のイニシアティブという部分、私も大変共感いたしました。そのとおりだと思っております。特に欧米のPRIの署名は、ほとんどが政府機関なのです。政府系の年金や政府系の基金が多い。それはなぜかというと、政府の資金は単に目先の利益だけで運用していいものではないだろうと。政府の資金なのだから、それなりに責任をもって長期的にあるべき社会のほうに向かって運用していくべきだと。そういう理念があるからこそ、政府が率先してこれをやっているのです。日本も同じなのだろうと思います、

    これに関連しまして、中村委員からSRIはだれがやっているのかというお話がありましたが、今申しましたように昔はキリスト教協会の資金から始まっているのですけれども、現在はほとんどが公的年金だと思います。公的年金の資金が多分割合としては一番多くて、そのほかに投資信託が少し入ってきているということで、その辺が多いです。ですから、やはり政府のイニシアティブが非常に重要だと思います。CDPも回答率は60%ぐらいということであります。

    辰巳委員からいただきましたCO2に話が片寄り過ぎではないかと。ご指摘のとおりでありまして、済みませんでしたという感じです。決して投資家の意識がCO2に偏っているわけではなくて、たまたま私が受けやすいというか、わかりやすいお話ということでCO2の話をさせていただきましたけれども、PRIの理念は、気候変動リスクだけではなくて、むしろよい社会、将来あるべき社会はどういう社会なのかということが始まりです。これはこの場にふさわしくないかもしれませんけれども、例えば欧米の大手の武器産業の問題であったり、地雷の問題であったり、そういうことも取り上げているということです。

    これで上山委員の話に戻るのですけれども、PRIというのは、基本的に投資が目先の利益、短期的な利益だけではなくて、社会はどうあるべきなのかという価値観を、社会の長期的な利益に沿った形で投資をしていきましょう、そのことによって投資自身も長期的なリターンを得ていきましょうという理念なのだろうと思うのです。

    ですので、欧米の価値観の優劣というのは多分そうなのだろうと思うのですけれども、欧米といいましてもいろいろございまして、例えばノルウェーとかスウェーデンの機関投資家は、米国、イギリスと大分違うだろうと。日本の機関投資家が日本的な価値観でそのような社会のあり方に対して発言していくようになれば、おっしゃるような形で、優劣のほうは形にしやすく、横軸のほうは形にしにくいものですから、なかなかぱっとお話しできませんけれども、日本的な価値観、あるいは中国的な価値観での倫理的な投資というものはあり得ると思います。それは私たちが形にしていかなければいけないものではないか。

    最後のお話にありました内需主導型の社会になっていないところにこういうことだけやってもというのはまさにおっしゃるとおりでして、やはりSRIというか投資だけで問題が解決するわけではございませんので、社会のあり方とか一般企業のあり方と投資のあり方とは車の両輪のようになって進んでいくということが必要なのではないかと思いました。

    辰巳委員からありました機関投資家だけではなくて運用機関はどうしているかということで、運用機関も非常に重要な役割を果たしていまして、運用機関はこの分野でノウハウをもっていることが機関投資家を引っ張っているのです。ただ、日本は運用機関はそういう意味でいうと少し頑張り始めたので、まだ進んでいない。ただ、機関投資家よりは少し進んでいるかなと思っているのです。

  • 辰巳委員

    横並び?

  • 水口委員

    横並びがそうですね。おっしゃるとおりです。

  • 石谷委員長

    細かいことですけれども、中村委員がアメリカの270兆円は、具体的に何か。

  • 水口委員

    アメリカのSRIの恐らく6~7割は年金基金、アメリカでいいますとCalPERSやTIAA-CREFという退職年金などの年金が中心であります。あとはキリスト教協会がもっている資金が一部、それから労働組合が大分入っています。労働組合の資金。あとは投資信託。そういったところ。

  • 中村委員

    宣言した人がみんなそうなってしまうと。同じ投資信託。

  • 水口委員

    社会とか環境に配慮した投資をしますという基準をもって投資をしていることを標榜しているということです。

  • 石谷委員長

    あと、松橋委員から整合性がないいろいろな基準ができると非常に厄介なのだけれども、それをどのように考えたらいいかというご質問があったかと思います。

  • 水口委員

    おっしゃるとおりだと思います。整合性のある基準をつくっていく必要があると思いますけれども、問題は、別々の人がばらばらに基準をつくるとどうしても整合性のないものができる。しかし、これではだれかがどこかで統一することができるのか。ISOみたいなところなのです。全くアイデアがないところではさまざまな意見を入れてくることによって、いろいろなアイデアが出てくることによって関心がふえるということがあるでしょうし、それをしながら一方でどこかで基準の整合化を図っていく、この両方ではないかと思います。

  • 石谷委員長

    今、ちょうど立ち上げの時期だというところでしょう。

    あと、阿部委員が改善効果をどうしたらいいのか、それは何か。

  • 水口委員

    改善効果は大変重要でありまして、18ページの指標は話が限定的で、特に製品の仕様であったり、どういう原材料を選ぶかという話はあるのだろうと思います。そこをどこに入れ込むかがなかなか難しいのですが、私個人の意見としては、分母のCO2から引いていくほうが社会に対する効果がみえやすくてわかりやすいと思っておりますけれども、おっしゃることはよくわかりました。またこの話を伝えまして、検討していきたいと思っています。

  • 石谷委員長

    ご質問がまだ残っている方があるかもしれませんが、時間も押しておりますので、次の議題に移りたいと思います。

    それでは、本日の水口委員からのプレゼンにも関連しますが、経済産業省が平成19年度に実施した「環境価値の『みえる化』に関する調査」についての資料を用意しておりますので、事務局からご説明いただきます。さらに、次回以降、「環境を『力』にするビジネス」成長戦略の具体的検討を行うことになりますが、それに先立ち、これまで委員の皆様からいただいたご意見を踏まえ、事務局で戦略の骨子案を作成したとのことですので、その内容についてご説明お願いいたします。

  • 君塚環境調和産業推進室長

    それでは、時間の関係もございますので、資料4は簡単にご説明させていただきます。

    経済産業省で平成19年度に金融機関・投資家の環境情報ニーズと実際の企業の情報開示のギャップということで、環境価値のみえる化に関する調査を実施したことがございますので、その内容を資料4で紹介しているわけでございます。

    2ページから5ページのところは、基本的には本日、水口先生から詳細のプレゼンをいただきましたし、今、意見交換の中でも触れられたところでございます。金融機関・投資家の環境情報ニーズと情報開示がどうギャップがあるのかということでございまして、投資はどれだけ高いリターンが期待できるか。融資はどれだけデフォルトリスクが低いかということをみていくということでございまして、環境経営が企業業績にプラスになるかどうかとか、環境リスクへのマネジメントを確立しているかといった情報ニーズがある。

    一方で、先ほどの話にございましたとおり、環境報告書、サステナビリティー報告書で一般向けに情報開示がかなりばらばらに行われている状況があるというところでございまして、評価に向けた意識はまだ弱いのではないかということでございます。

    下の3でギャップということで整理しておりますけれども、環境経営が収益性にどう反映されるかとか、リスクマネジメントが適切かについてのニーズにうまく情報開示されていないということと、環境だけでなくて、先ほど水口先生からもお話がありました社会、ガバナンスが重要であると。こういった情報開示が不足しているのではないかということでございます。

    3ページは、国内外の格付やインデックスの事例ということで、これも先ほどお話があったとおりでございます。

    4ページ、5ページは、日本企業がどのような評価をされているかということでございますけれども、例えばイノベスト社であれば、コーポレートガバナンスといった非財務情報を重視するという中で、日本企業は100社中13社という形になっております。それから、FTSE、先ほどもお話がございましたが、環境、社会、人権ということで評価する結果、日本企業は879社のうち192という状況でございまして、次のページでございますけれども、同じFTSEのET50で、専業度分析ということですので、大企業で環境の取り組みを非常に行っていても、環境の占める割合が低ければ評価されない中で、日本企業は50社中2社という状態でございます。それから、Ethibelの評価については、やはり企業統治とか人権の格付ということで、日本企業の場合は15%という状況でございまして、これをどう評価するかということはございますけれども、環境以外の要素とか専業度というものが要因になっている、社会、ガバナンスも要因になっているということでございます。こういった世界的な評価に企業の情報開示も合わせるべきでありますし、また日本企業の環境力がもっと評価されるような、どのように企業利益に反映されるかといった、もっと日本企業が評価されるような指標づくりということも課題であろうかと思っております。

    6ページから7ページは製品レベルでの消費者に対する環境情報ニーズということで、西尾先生にも委員になっていただいておりまして、ご発言もあったとおりでございます。消費者の環境情報ニーズのアンケート調査を実施しておりまして、ご発言にもございましたとおり、販売員の説明とか現場での情報ニーズがあることがアンケート結果でもわかっておりますし、マーク表示だけでなくて、リサイクル率等の数値表示の情報ニーズなどもありまして、環境を重視する消費者はLCAによる詳細情報のニーズがあるという状況でございます。

    これに対して企業の情報開示は、今現在はISOのタイプ2という形で各企業独自にラベルをつくっているということで、情報がはんらんしているということで、消費者は必ずしも統一的に情報を入手できないということでございまして、一方で家電業界などでは環境負荷低減と経済価値というトレードオフの両者を統合した指標なども検討しておりますけれども、まだ消費者の理解には進んでいないという状況でございます。

    環境情報の内容に関しても、省エネとか燃費はもちろんなのですが、それだけではなくて温暖化への影響などの情報ニーズも高い部分がございます。そういうところもギャップがあるのではないかと。

    それから、これも西尾委員から発言がございましたように、ネガティブ情報に関しては、製品への安心感とか企業の信頼度が向上するという評価があって、ニーズもあるのにかかわらず日本での事例は少ないという状況でございます。これに関連して、8ページ、9ページの海外の事例ですけれども、ネガティブ情報の例として、カーボンフットプリント、イギリスの政府系企業、カーボントラスト社の取り組みの例でございます。製品のCO2排出量を表示するという取り組みがございまして、これを2年間の更新時までにCO2を削減できなければマークを剥奪する。マーク貼付ができなくなるということで、この表示が事実上の環境負荷低減の宣言になっているということで、企業の信頼感を醸成している状況でございます。

    次の9ページは、空輸マークということで、航空輸送は環境負荷が高いということでございますので、イギリスのマークス&スペンサーというスーパーマーケットがこういうことをあえて使っている表示です。先ほどもご発言がございましたけれども、フードマイレージの関心が高い中で、ネガティブ情報をあえて出すことによって、みずからを戒めていくというか、企業の信頼度も高めているという取り組みも行われている。わかりやすい表示ということと、ネガティブ情報によってみずから改善の姿勢を示すという効果もあろうかと思っております。こういった取り組みは、今後の方向にも関連するということでご紹介いたしました。

    資料5なのですが、実は次回以降、具体的な戦略をご議論いただきますが、その前にということで、今までのご意見を踏まえた形での成長戦略の骨子(案)ということで、ご紹介といいますか、お示しさせていただいております。

    1ページにございますとおり、今まで3つの視点で議論いただきました。事業実施と金融機関、投資家、消費者との関係ということで、それぞれ項目立てをしておりますけれども、2ページ以降で委員からの意見を踏まえた形でこういう戦略を検討しているということをお示ししております。

    まず、2ページでは、委員からさまざまな環境を対象としたビジネス固有の論点が示されておりますので、NPO、自治体による地域ネットワークがビジネスに大事である等々、環境は通常のビジネスモデルではないのではないかとか、いろいろな環境ビジネスにかかわるご意見をいただいておりますので、これを踏まえますと、環境メリットとして享受できるようなビジネスのノウハウとか、成功要因を共有するということが大事であろうということで、柱として(1)で掲げております。

    3ページでございますけれども、きょうのフルハシ環境総合研究所の船橋社長からのプレゼンがございます。委員からは、ISO14001に関するご意見もいただいておりますので、こういった内容を踏まえて、環境経営、ツールの多様化、高度化ということもお話ございましたけれども、こういったことも論点であろうということで柱に掲げております。

    次の4ページでございますけれども、資源戦略が重要であるというご発言がございました。リサイクルチェーンが重要であるということ、エコタウンの活性化が必要であると。リサイクルに関してはシステム構築が必要であるといったご意見をいただいておりますので、やはり環境ビジネスということとは別に、3Rの取り組みということで柱を立てて、資源戦略、循環型社会構築ということを検討いただきたいと思っております。

    次の5ページでございますけれども、国家戦略上の重要な技術に関して、戦略的取り組み、国の役割があるのではないかというお話がありましたし、要素技術を環境に活用するというお話もございましたので、環境技術の開発と活用ということで柱を立てております。

    次の6ページでございますが、これは国際的な話でございますが、アジアと世界を視野に入れるべきだというご意見、グローバリゼーションの視点が欠けているというご意見がございましたので、特にアジア等とのWIN・WINの関係を構築して、世界とともに成長していくという視点が必要ではないかと思っております。

    以上が事業実施の視点でございますが、7ページは金融機関、投資家との関係、今日の水口先生からのプレゼンにかかわるものでございますけれども、ステークホルダーのニーズを踏まえた事業者の環境情報開示と、それと表裏一体の問題として、日本の事業者が評価されるような指標の開発、普及ということが必要ではないかと思っております。

    最後、8ページでございます。消費者との関係でございますけれども、委員から非常にたくさんの意見をいただいております。消費者の関心をいかに高めて、行動に結びつけるかということでございますので、広報・啓発活動によって消費者の意識向上、行動促進がまず必要ではないかということでございますし、次の9ページではむしろ製品レベルでの情報提供システムの必要性とか、カーボンオフセットに関するご意見がございましたけれども、ラベルとか店頭での説明等々、わかりやすく実効性の高い消費者への情報提供ということが柱ではないかということでお示ししております。

    本日は、具体的にお示ししておりませんけれども、次回以降、皆様からご意見をいただく前提といたしまして、こういう形でまとめさせていただいております。時間のない中で恐縮でございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、ただいまのご説明に関して、ご意見等ございましたらご発言願います。一応20分予定をとっておりましたが、全体に押しておりまして、ご意見がなければ打ち切りますが、別に抑えるつもりはございませんので、遠慮なく今後の方針にかかわる話なので、ご意見を承りたいと思います。

    松井委員、どうぞ。

  • 松井委員

    ずっと皆さんのお話をお聞きして、私は「環境ビジネス」という雑誌をやっていて、各企業を回っていますと、やはり今、生産する産業と処理をしたり、浄化をする産業が別々なのです。せっかくこういう機会を与えられて皆さんで討論していただけるのであれば、生産する会社等も金融の話がありましたけれども、利益を上げていく、それをまた社会にどう還元していくかということで、利益ということが先にある中で、その利益がうまく処理をしたり、浄化をしている産業のほうも取り込むような形で一体になって循環型社会がつくられていくようにしないと、先ほど船橋さんから話があったようにお金にならないということがすぐに出てくることになりますので、ぜひこの場では生産する側だけではなくて、処理をしたり、浄化をしている産業、生産側が取り込んでくれるようなシステムなり考え方を日本の中にも発生させてほしいと思います。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、浅賀委員、どうぞ。

  • 浅賀委員

    きょうの水口先生のお話から松橋委員、阿部委員のお話を聞いて、今日も非常に我が意を得たりという気分になりました。

    2点ございまして、ことしの1月21、23、25、某新聞と鉄連のさや当てがございました。これは、基準の違うものを比べたことで、そういう言い合いになったわけですけれども、ことごとさように比べるもののベースデータがそろっていない。定義が違うものを比べて、あの場合は英国、ドイツ、フランスが日本より優れているという一方的な表現になったので、鉄連が反発したわけです。

    むしろそのことよりも、そのように比べるべきもののベースデータがそろっていないと。ですから、1つの物差しにはならないでしょうから、5種競技、10種競技のような形で多面的に比べっこをしていくと。当然、これはセクター別の議論の中でそういう方法の議論はされると思います。ただし、これにも当然抵抗勢力がありまして、余りつまびらかに実力がはっきりしてしまうと、やはり支障があるということもあって、実際にはいうはやすく難しいわけですけれども、そこは粘り強くやっていくと。

    2点目は、大鶴委員からお話がありましたように、前回、細田先生からお話があって、要するに環境の話はボディブローのようにじわじわ来ると。払い腰一本ではないぞという話がありました。我々製造業の中でも、メンテナンスの世界は全く同じことがございまして、30年使える設備をいいかげんなメンテをすれば、20年に寿命が縮まってしまうと。ところが、短期的にはそれが表面的に出てこないということで、いつもこの問題を考えると、やはり経営理念の問題まで行くと。結局、それは長い目でみると、単純な哲学の話ではなくて、会社にとって得な話なのですけれども、短期的な評価としてはなかなかそういうものが表に出てこないジレンマがあると思います。最初の話に戻って、国際比較を繰り返しやっていくことで、そういう理念も定着していくようになるのではないかという印象をもちました。ありがとうございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、辰巳委員、どうぞ。

  • 辰巳委員

    先ほど水口さんのほうで金融機関、取り扱う機関の配慮はみえるのかどうかということなのですけれども、やはり消費者と事業者をつなぐときに、ついダイレクトに製品のメーカーさんという格好になってしまうもので、今回ももしそこら辺ができるのならば、流通機関とか間をつなぐ金融機関も含めてなのですが、そこら辺の取り組みなどもみえるようにしていただきたいと思います。

  • 石谷委員長

    金融機関は先ほどのお話ですが、流通機関というのは製品のほうの。

  • 辰巳委員

    そうです。

  • 石谷委員長

    逢見委員、どうぞ。

  • 逢見委員

    幾つか戦略の骨子が示されておりますが、その1つにグローバリゼーションの促進が入っておりますが、ちょっと気になったのはグローバリゼーションには負の側面があって、貧富の差の拡大ということと、環境の悪化もグローバリゼーションの負の側面の1つだと思いますので、そういう負の側面を克服していくことを戦略の視点として入れるべきではないかと思っております。

  • 石谷委員長

    グローバリゼーションは言葉が不適当だったかもしれないのですが、要するに環境ビジネスとか、あるいは環境製品を考えるときに、日本のマーケットだけを目標にしたような話では成り立たないという意味で、今おっしゃったような意味合いが必ずしも入っていなかったように思うのですが、その辺はっきり明示できるように詰めていきたいと思っています。

    ほかによろしいでしょうか。また次回、いろいろ本格的な議論に入ると思いますので、今、いきなりぱっとみられてもなかなか思いつかないと思いますが、またご意見がありましたら、適宜事務局にメールなり何なりでご連絡いただければと思います。

    まだ時間がございますので、もし何かこれだけいっておきたいというお話がありましたら、伺っておきたいと思います。よろしいでしょうか。それでは、ご協力いただきまして、時間内に終わりたいと思います。

    本日の審議はここまでにいたしたいと思います。本日いただいた委員のご意見を踏まえ、引き続き議論を進めていきたいと存じます。本日は時間も限られておりましたので、さらにご意見がございましたら、事務局あてに電子メールでお送りいただければと思います。

    それでは、最後に資料6の今後のスケジュール及び本日の資料の公開について事務局より説明をお願いいたします。

  • 君塚環境調和産業推進室長

    それでは、資料6の1枚紙でございます。本日、委員からのプレゼンと骨子(案)を提出させていただきました。次回、4月16日の14時から16時ということで、本館17階ということでございます。

    本日、皆様からいただいたご意見、またメールでも送信いただければそれも反映させていただいて、新戦略案という形で具体的な検討、ご意見をいただきたいと思っております。

    5月にもう1度パブコメ前に取りまとめという形でご議論いただいた上で、今のところ5月下旬から6月中旬という形でパブコメを考えておりますけれども、それを受けた形で6月下旬に新戦略を策定ということでスケジュールを組んでおりますので、またよろしくお願いしたいと思います。

    それから、本日の小委員会の公開につきましては、第1回の小委員会でご承諾いただきましたとおり進めさせていただきたいと思います。

  • 石谷委員長

    それでは、本日はご多忙のところ、長時間にわたり熱心にご議論いただきましてまことにありがとうございました。本日はこれにて閉会させていただきます。

 
 
最終更新日:2008年5月26日
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