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審議会・研究会

独立行政法人評価委員会産業技術分科会新エネルギー・産業技術総合開発機構部会(第7回)  議事録

             
開会

○岸部会長  定刻になりましたので、ただいまから第7回独立行政法人評価委員会新エネルギー・産業技術総合開発機構部会を開催させていただきます。
 本日の議題は、議題(1)として「平成16年度財務諸表等について」及び議題(2)として「平成16年度年度評価について」ということになっております。
 それでは、本日の配付資料の確認を事務局よりお願いしたいと思います。
○豊國課長  資料の確認でございますが、「議事次第」と書いた1枚紙の4.のところに「配付資料」と記してございます。ここにありますように、資料1―1から1―3、資料2―1から2―2ということで、それぞれ財務諸表関係と評価の関係の資料をご用意いたしました。また、参考資料として、ここに書いてありますように、前回使いました業務実績等、参考資料1から3ということで配付させていただいております。もし不足している資料等ありましたら、事務局にご連絡いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

議題
(1)「平成16事業年度の財務諸表等について」

○岸部会長  それでは、早速ですが、議事次第に従い、議事に入らせていただきます。
 今申し上げた議題(1)の「平成16事業年度の財務諸表等について」の検討に入りますが、まず、財務諸表の取り扱いについて、事務局から説明をお願いします。
○豊國課長  財務諸表の取り扱いにつきまして、簡単に申し上げます。
 独立行政法人の財務諸表の取り扱いにつきましては、独立行政法人通則法の規定に従いまして、主務大臣の承認を受けることになっております。この承認を受けるに当たりましては、あらかじめ評価委員会の意見を聞くと規定されているところでございます。
 また、評価委員会運営規程におきましては、「財務諸表の承認」及び「利益及び損失の処理」については、分科会の議決をもって委員会の議決とするとなっております。
 さらに、部会長は分科会長の同意を得て、部会の議決をもって分科会の議決とすることができるとなっておりまして、既に産業技術分科会長の同意を得ております。
 したがいまして、本日、当部会として議決を行うことによって評価委員会の議決とすることができるということになっておりますので、あらかじめお伝えいたします。
 それでは、ご審議のほど、よろしくお願いいたします。
○岸部会長  今の事務局からの説明のとおり処理させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、平成16年度の財務諸表等について、NEDOから説明をお願いしたいと思います。
○伊藤理事  財務諸表について、資料1―1に沿って説明させていただきます。
 財務諸表の中身につきましては、6月の下旬に、各委員の先生方のところに個別に伺って、ご説明させていただいておりますので、今回、簡潔に要点のみご説明させていただきます。
 表紙をおめくりいただきまして、2ページをごらんいただきたいと思います。16年度の決算でございますが、収入のところをみていただきますと、運営費交付金 1,700億円が予算どおりNEDOに入っているということでございます。
 国庫補助金のところをみていただきますと、 600億に対して 460億とやや少なくなっておりますが、これについて、2点ほど説明させていただきますと、まず、国庫補助金については、一般会計、特別会計を問わず、毎年15%の節約がかかってございます。その関係で、自動的に、予算に対して 100億ぐらいの減が生じる構造になっております。また、新エネの導入事業等でございますと、工事が2年間に及ぶものも非常に多いということで、事業の繰り越しが生じていることから収入減。もちろん支出も、それに対応して減少しているというところが一つのポイントです。
 そのページの一番下の支出のところのその他支出というところで、6億 3,000万ほどの予算に対して決算ゼロと書いてございます。これは、アルコールが、経営の多角化の一環として、子会社をつくることを当初計画しておりましたが、時期尚早ということで、子会社に出資するのを見送った関係で、決算額がゼロになってございます。
 この決算書は、全体、11の勘定を通してのものでございますが、個別の勘定ごとの資料は9ページ以下におつけしてございます。
 1枚おめくりいただきまして、貸借対照表でございます。貸借対照表について、2点ほど説明させていただきたいと思いますが、まず、運営費交付金債務ということで 468億円ほど計上しております。NEDOは、独立行政法人になりまして、15年度の下期、16年度、合わせて 2,500億円ほど運営費交付金をいただいておりまして、その中で、17年3月31日の時点で 468億円ほど残っていることを示しているわけでございまして、執行残という意味ではやや大きくなっているわけですが、それに関して、2点ほどご説明を加えさせていただきたいと思います。
 まず1つは、独法になって、提案公募型事業につきまして、年に2回採択を行うということで、利用者の応募機会をふやそうということで、そのような対応をしてきたわけでございますが、2回目の採択はどうしても秋の終わりぐらいになってしまう。そういたしますと年度末までに4、5ヵ月しか残らないということから、利用者の利便を図る観点で、3月の年度末では費用の確定を行わずに、採択から1年後に確定しようということにいたしました。したがって、費用は概算払い等で先方にお支払いしている場合でも3月に確定していないものですから、それがそのまま残ったような形で3月を通り過ぎて、秋まで費用化しないで残っているものが生じているというのが1つでございます。
 もう一つは、複数年度契約を導入して、従来の、単年度で、3月までに使い切ってくださいねという契約から、複数年ですから3年間の契約で、その間、研究の進捗に応じて、費用が多少後ろに倒れてもいいですよということにした。その関係で、いろいろな機材の購入等についてじっくり考えて、きちっとした仕様で購入しようという動きがあったり、原材料を3月までに買わなければいけないといった対応がなくなったりということで、執行が翌年度にずれているといったことも発生しております。
 その2つによって、運営費交付金債務がやや多いようになっております。
 もう一つは、繰越欠損金マイナス 377億円というのが資本の部の下の方に書いてございます。これは、以前からご説明しておりますように、産業投資特別会計の出資金による事業でございまして、中身的には、旧基盤センターが行っていた出資業務、産業基盤整備事業という産業基盤の施設整備事業、現在も行っております基盤研究促進事業、この3つの産投会計を利用した事業につきましては、産投の出資金でございますので、事業が進むと必然的に欠損がふえてくるということでございまして、特殊法人時代からNEDOが独立行政法人化した段階で 232億円の欠損を承継いたしまして、15年度下期に70億円、16年度で90億円の欠損が加わりまして、合わせて 389億円の欠損ということでございます。
 承継欠損金というので1億 3,000万ほど、またそれに加わっておるわけですが、これは、昨年の7月に産業基盤整備基金というところで省エネ・リサイクルの債務保証事業をやっておったわけでございますが、産業基盤整備基金が解散いたしまして、その事業もNEDOが承継したということで、その債務保証業務に係る欠損をNEDOが承継しているということで、欠損が合わせて 377億円になっているということでございます。これについては、基盤研究促進事業の進捗に伴って、収益で回収できるようになった段階でだんだん減いくと理解しております。
 次に、損益計算書でございます。4ページでございます。これについては、まず、下の臨時損失というところをごらんいただきますと、23億円ほどの臨時損失を計上してございます。
 1つは、アルコールの事業におきまして、ジオキサンという健康には必ずしもよくない物質が混入したという事態が昨年の6月に発生いたしまして、その関係で、一たん販売したアルコール等を回収するというところで処分損が発生したのが一つの大きい要素。
 もう一つは、イオン工学センターを解散するということで、独法化に伴って評価がえを一たんしたのですけれども、イオン工学センターの施設をできるだけ有効に使ってもらえる人にお譲りしようということでいろいろ探した結果として、必ずしも建物等が簿価のとおりには売れなかったことに伴う評価損が発生して臨時損失になってございます。
 他方、臨時利益が発生しておるのですが、これは、昔、石炭、あるいは鉱工業承継業務といったところで貸し付けを行っていまして、その貸し付けの回収が順調に進みまして、その結果として貸倒引当金を繰り戻すということで、利益が出るということで、利益を計上しているということでございます。
 5ページでございます。利益の処分につきましてお諮りする部分でございますが、まず、一般勘定、電源勘定、高度化勘定、この3つについては利益が多少出ておりますが、これは、研究開発用資産の売却収入のうち、今NEDOに残っている部分。と申しますのは、従来、国からの補助金等で購入したものについては、国に収益納付するということで国にお返ししてきておりまして、その部分は国にお返しした上で、NEDOに残る部分はこれだけということでございます。それ以外にも、いろいろな補助事業等で収益納付等はNEDOに多少あるわけでございますが、それについても、補助金時代のものについては全部国庫に納付するという形で国庫に納めておりますので、NEDOに残るものとしては、ここに書いてある金額ということでございます。
 アルコール3勘定につきましても利益が出ておりまして、これは販売の増という要素によって利益が若干出たというものでございます。
 次に、その下の損失の部分でございますが、これは、先ほどご説明しましたとおり、基盤というのは基盤研究促進事業なのですが、事業を執行すると損失が生じるということで、92億円ほど損失が生じております。
 次の出資は、5つの基盤整備事業の出資事業でございますが、これは、先ほど申したイオン工学センターの清算に伴う評価損ということで、5億 5,000万ほどの評価損が生じている。鉱工業のところに逆に△がついているのは、先ほど申した貸し付けが返ってきたことに伴う引当金の減少ということで、戻し入れで逆に△がついているといった内容でございます。
 これらについて、基本的に、利益については、積立金という形で処分したいと思いますし、下の段の欠損金については、次期繰越欠損金という形で処分したいというものでございます。
 以上ご説明しました決算につきましては、監査法人及び監事による監査をいただきまして、いずれも適正であるという旨のご意見をいただいております。
○岸部会長  ただいまの説明について、ご質問等ございましたら何なりとどうぞ。
○松田委員  5ページの損失及び利益の処分案の合計が出ていなくて、ばらばらに書いてあるので、今、暗算しようと思ったのですが、私、暗算能力がないものだから。これは、処分案と損失案を合算すると貸借対照表の繰越欠損金額になると読めばよろしいのですか。
○伊藤理事   はい。
○岸部会長  ほか、いかがでしょうか。
 それでは、財務諸表については、部会として「適当である」ということでよろしいでしょうか。
 それでは、そうさせていただきます。どうもありがとうございました。

(2)「平成16年度の年度評価について」

 では、2つ目の議題に移りたいと思います。
 議題(2)の「平成16年度の年度評価について」審議したいと思います。審議の際には、NEDOの方々にはご退出いただくことになっております。評価の審議結果が決まった段階で再度お戻りいただいて、評価結果をお伝えしたいと思います。
 それでは、NEDOの方々、一たんご退席をお願いいたします。

     (NEDO退席)

○岸部会長  ほとんど空になったような感じですが、では、まず初めに、事務局より評価の進め方について説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○豊國課長  それでは、ご説明いたします。
 各事業年度についての評価でございますが、先ほど財務諸表の関係でご説明したのと同じでございまして、この部会の議決が評価委員会の議決となるということでございますので、あらかじめ申し上げます。
 次に、年度評価の評価基準でございますが、これは、前回の部会で議決いただきました基準に沿ってやっていただくということでございます。具体的にいいますと、お配りした資料のうちで参考資料1がございます。「事業報告書」というちょっと厚いものがあって、その後ろでございますが、参考資料1「独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務実績の評価基準」というものでございます。端的に申し上げますと、一番後ろのページ、5ページに<別表2>がございますが、<別表2>のAAからDまで、ここに書いてあるような基準に沿って評点をお決めいただくということでございます。
 最後に、評価結果の取り扱いでございますが、評価結果については、経済産業省の独立行政法人評価委員会、通称親委員会と呼んでおりますが、そこに文書で報告させていただきます。また、その報告については、公表されることになっております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。
○岸部会長  今の説明でよろしいでしょうか。
 ただいまの説明を踏まえまして、当部会として、次のように審議を進めたいと思います。
 資料としては、皆様の評価及びコメントをそれぞれ項目ごとに整理した資料2―1と、主なコメントをとりまとめた資料2―2となります。
 資料2―2の「各委員の評価のとりまとめ」につきましては、「各委員から提出された評価票」に基づきまして、私と事務局で相談して作成したものです。部会としての評価は、AAからDまでの評点に、「各委員の評価のとりまとめ」をもとに、本日ご意見をいただいて作成する文章を加えたものとなります。
 それでは、まず、事務局から、資料2―2の「評価及びコメントのとりまとめ」に沿って、「1.業務運営の効率化」に関する事項から順番に、各事項ごとに説明いただき、審議・評定を行いたいと思います。評定は、AAからDまでの5段階を考えております。
 その上で、最後に、これらの審議内容を踏まえつつ、総合評価の評定について審議するということにしたいと思います。
 こういうことで、まず、進め方について、何かご意見その他ございましたらどうぞ。
 よろしいでしょうか。
 では、こういう形で進めたいと思います。
 それでは、資料2―2の「各委員の評価のとりまとめ」の中の「1.業務運営の効率化」に関する事項について、事務局から説明をお願いしたいと思います。
○豊國課長  それでは、ご説明いたします。
 まず、資料2―1を1枚めくっていただいて、2つの資料をあわせてごらんいただければありがたいと思いますが、資料2―1の1枚めくった1ページが各委員の評価の一覧表でございます。これの一番上の方が「1.業務運営の効率化等」でございまして、ここに書いてありますような評点を各委員からいただいているということでございます。
 その後、この資料の2ページ以降に、各委員からいただいたコメントそのものが載っておりますが、重複等もございましたので、それを項目立てしてまとめたのが資料2―2の「各委員の評価のとりまとめ」でございます。これは、今、部会長からもお話がございましたが、基本的には、書いていただいたコメント、また、補足説明ということで、個別に伺わせていただいたときに口頭で伺ったもの、さらには、部会長と相談して整理したものということで書いたものでございます。基本的には、各委員からいただいたコメントを載せたつもりでございますが、ご意見等あればいただければと思います。
 それでは、ご説明いたします。
 1の「業務運営の効率化」ですが、まず、(1)の「組織・人事等」につきましては、第1に、京都議定書の発効に伴う地球温暖化対策に関する政策ニーズを受けて、関係部間の業務を総合的に推進するということでエネルギー・環境技術本部を設置したことは、柔軟かつ機動的な組織体制づくりとして評価できるというコメントがございます。
 第2に、人材面では、外部人材をプログラムマネジャー、プログラムオフィサーに登用し、マネジメント能力の向上、業務の改善に取り組んでいる。ただし、大学等の外部人材の活用については、取り組みを一層強化することが必要であり、その際、スタッフを指導するシニアの人材を登用するのが適切なのか、あるいは第一線で業務に従事する人材を登用するのが適切なのかなど、その活用方法を明確にした上で登用を拡大することが必要であるというコメントをいただいています。
 第3に、人事評価制度の実施については、職員の意欲向上に配慮することが重要であり、その意味で、大学院等への派遣に取り組んでいることは評価できる。このような取り組みを通じて、NEDOが組織全体として能力の向上を図っていくことになるが、そのためにも、NEDOの主要業務である研究開発マネジメントの向上に資するよう、体系的に人材を育成する仕組みが求められるというコメントをいただいております。
 次に、(2)の「業務の効率化」の関係でございますが、4点ございます。
 第1に、業務の運営面では、独法化に際して導入した評価のシステムが確実に実施されている。さらに、新たにパブリックコメントや自主点検などが制度化されていて、業務全般にわたって、独法制度の趣旨を反映した業務管理が着実に定着しているというご評価をいただいています。
 第2に、一般管理費の削減については、特殊法人時比 8.9%ということで精力的に進められている。同時に、業務の電子化、嘱託職員の活用ということで、業務内容を低下させることがないような工夫にも努力しているというコメントをいただいています。
 第3に、マニュアル化等による検査業務の改善が行われているが、組織全体としてみると、運用の統一が必ずしも十分でない面もある。業務が多岐にわたり、多くの職員を抱える組織での効率化は容易ではないけれども、機動的かつ柔軟に取り組みつつ、必要に応じて修正していくという考え方で対応を進めるべきというコメントをいただいています。
 最後に、電子化による業務の効率化は評価するが、あわせて、電子化に対応するよう、職員研修のより一層の充実が必要であるということでございます。
 こういったコメントをいただきつつ、具体的な評点については、資料2―1にあるような評点をいただいているということでございます。
○岸部会長  いかがでしょうか。
 このような形で評点をいただいているのと、各評価の内容ですね。どちらかというと、取り組みはかなりきちっとやっているのではないかと。管理費の削減その他もほぼ十分だというか、満足するものであると。あとはやはり人ですね。人材の育成、機動性、研修はもう一段必要かなというご指摘かと思います。最後は、やはり人の方に来るのだなという気がします。
 総合的にいうと、Aが9人、Bが2人ということなのですが、まず、これについて、ご意見等ありましたら何なりとどうぞ。いかがでしょうか。
○森尾委員  今、ご説明がありましたように、組織や人事は非常にフレキシブルというか、新しいアイデアも取り入れられて、運営そのものは非常にいい方向に向かっていると思います。
 業務の効率化については、実は私も、紙に書いて出したときは、いい点をつけて出したのですけれども、そもそも15%が甘かったのかなということもチラッと思いました。15%、3年間でしたか、達成するという中期の目標を掲げられて、それを着実にやっておられるという点では非常に評価すべきだと思うし、私もいい点をつけましたけれども、そもそも15%が甘かったのかなということについては、では、同じように独立行政法人になったほかの機関ではどのようになっているのか、そういうところと比べてNEDOはどうなのかという視点がないと、中期計画対比だけだとちょっと不十分なような気もしました。
○岸部会長  今のご意見に対していかがでしょうか。
○豊國課長  事実関係だけちょっとご説明いたしますと、一般管理費の効率化については、先行独法という前の独法の時代に、実は多くの法人が年に1%という目標でやっておりまして、これについて、各方面から甘いというご批判がございました。それを踏まえて、政府全体として15%程度はやるべきという指示がございまして、それを受けてつくった目標でございます。事務局としましても、15%を目標に掲げた以上、やらなければいけないと思っておるのですが、その趣旨を考えても、ここさえクリアすればいいという意味での目標ではないのだろうと思っていまして、これに満足せずということは、目標を定めた際の趣旨であると思います。
 ただ、ほかの法人との比較でいいますと、これは甘いということより、むしろ最大限の目標にはなっております。
○岸部会長  いかがでしょうか。
 ちなみに、私のところも独立行政法人なのですが、年1%で結構苦労しています。その絞りどころみたいなところがあって、15%といいますと、これは第2期になったら苦しいでしょうね。
 決して独法を擁護するわけではないのですけれども、会計その他で仕事がふえるのですね。これにどうついていくかというのは、皆さん、苦労していると思います。しかし、甘えていられないので、一般管理費の削減は、一つの大きな課題だと思います。
 甘かったかなということもあるのですが、いかがでしょうか。
 もしご異存がないということならば、A、B混在なのですが、Aにかなり近いということで、このところはAにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、「業務運営の効率化」は、かなりよく進んでいるという意味でAにさせていただきます。ただ、1つだけ、目標が甘かったかなということも、検討の対象としては残しておいた方がいいかなと思います。
 それでは、次に移りたいと思います。
 「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上」に関する事項の審議を行いたいと思いますので、事務局より説明をお願いしたいと思います。
○豊國課長  それでは、「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上」のところのご説明をさせていただきます。ちょっと長くなりますが、資料2―1の評価の総括表でいくと2のところで、一番メインの部分でございます。
 それでは、コメントの文章の2ページから5ページまでですが、ご説明させていただきます。
 まず、「研究開発関連業務」でございますが、そのうちの(1―1)の提案公募事業、若手研究者向け等の事業でございます。3つコメントをいただいています。
 1つは、年間複数回採択の実施、プログラムオフィサー、ピアレビューアーの充実等により、助成制度としての内容の充実を図るだけでなく、申請者の便宜を考慮した制度設計での運営がなされており、評価できるということでございます。
 第2は、制度間での重複の排除、特定の研究者への集中排除については、他の助成制度との役割分担の明確化、外部専門家の活用による審査能力の向上、他の助成機関との連絡体制の強化等を通じて、この取り組みをさらに進めるべきである。ただし、高いレベルの研究テーマが応募・採択されるような競争環境が重要であることにも留意する必要がある。重複排除が目的ではなくて、高いレベルの研究テーマが応募・採択されることが大事なのだというコメントを複数の方からいただいております。
 3番目に、このほか、課題としては、論文の質や特許等の取得も考慮した研究評価の実施、研究開発成果の情報発信の強化、研究における知財の取得に当たっての機密保持にさらに留意するといったことがコメントとして挙げられております。
 次に、(1―2)ということで、NEDOの一番のメイン事業であります「中長期・ハイリスクの研究開発事業」の関係でございます。
 1番目に、産官学の専門家によるタスクフォースをNEDOに設置して、詳細な「技術戦略マップ」の策定を行ったが、今後のNEDOの研究開発マネジメントや評価といった業務運営の基盤になるということで、その策定は高く評価するというご意見をいただいています。
 2番目に、プロジェクトの運営面では、「中止・加速化」といったマネジメント、メリハリのある研究プロジェクトの運営が行われており、高く評価される。特に「加速化」については、事業の拡充・迅速化だけでなくて、研究者のモチベーションの向上という観点からも、すぐれたマネジメント手法であるという評価をいただいております。
 3番目に、垂直連携、ステージゲートといったマネジメントの手法を導入しており、研究を活性化させる新たな取り組みとして評価できるということでございます。NEDOが、業界横並び方式の弊害の是正、あるいはプロジェクトが成功した後の事業化の推進が容易なようなプロジェクトづくりに取り組んでいると認められるというコメントをいただいております。
 次に、今後に向けての期待ということで、研究分野の特性に応じた評価基準の使い分けをさらに推進するとともに、特許件数だけでなく、その質を考慮した評価をやること、また、波及効果を含めた総合的な分析評価をやることなどを通じまして、中長期・ハイリスクの研究開発プロジェクトにふさわしい評価方法、あるいはマネジメントの手法のあり方の検討に取り組むことが期待されるというコメントをいただいております。
 3ページに進みまして、(1―3)として実用化の事業でございますが、①として、年複数回の公募・採択は、応募する企業のニーズにこたえるものであり、評価できる。また、労務日誌の廃止も、制度の利用しやすさを向上させる有効な取り組みであるというコメントをいただいております。
 ②番目に、事業化達成率を目標に掲げたこともあり、出口を重視した制度運用が進み、企業にもその趣旨が浸透しつつある。一方で、出口が容易な研究テーマに傾斜するおそれもあるので、この点にも注意が必要である。その意味で、より基礎的なテーマを対象とする「次世代型」という制度が創設されたので、全体としてバランスのとれた運用が求められるというコメントをいただいております。
 今後の課題としては、成果の評価について、実用化の件数だけではなくて、波及効果を含めたアウトカムの観点からの評価について検討するべきであるというご指摘をいただいています。
 次に、「広報・情報発信」でございます。
 第1に、16年度は、広報室を新設して広報体制の強化を図るとともに、万博への出展を初め、研究成果パンフレットの配布、プレス発表、小中学生向けのコンクール開催等に精力的に取り組んでおり、NEDOの広報のあり方が大きく進展したと認められるという評価をいただいております。
 ②番目として、こういった取り組みを通じて、これまでの技術関係者対象の情報発信から、小中学生も含めた国民全体への情報発信を行おうとする姿勢が明確になってきていますが、ただ、NEDOの活動範囲の広さや国民生活との関連を考えれば、なお不十分という評価をいただいておりまして、今後とも、広く一般の国民層に対する広報活動に注力するとともに、小中学生を含めて、受け手側の反応を評価し、フィードバックして、より工夫した情報発信を行うことが期待されるというコメントをいただいております。
 ③番目に、追跡調査についてですが、研究開発が実際に事業化につながったかという視点から、非常に有効な評価の手法であると認められる。今後も追跡調査を継続的に実施して、その結果を研究開発の企画やマネジメントに反映させるとともに、予算を投じた研究開発への支援の効果をアウトカムの観点から評価して、情報発信することが期待されるというコメントをいただいております。
 次に、(1―5)の「人材育成」でございますが、人材の役割は非常に大きいということで、フェローシップ事業や若手研究者向けの研究助成事業に加えて、NEDOの研究開発プロジェクトに多くの若手研究者を参加させて、実践的に人材育成に取り組んだことは評価できるというコメントをいただいております。
 2点目といたしまして、研究プロジェクトへの参加人数で報告が出ているわけですが、人数だけでは、質の向上がどの程度図られたかが明確ではないので、今後、NEDOはどのようなやり方で人材育成に取り組むのか、目標の設定方法も含めて検討すべきであろうというコメントが出されております。
 以上が研究開発関係でございます。
 次に、新エネルギー・省エネルギーの導入普及関連についてご説明いたします。これは3点コメントをいただいております。
 1つは、フィールドテストが着実に実施される等、全般的には成果が上げられておりますが、今後の課題としては、例えば国全体での新エネの目標との関係、フィールドテスト結果の実用化への反映度合い、省エネルギーの費用対効果の定量分析等、よりわかりやすく事業の成果を情報発信するような努力が必要であるというコメントをいただきました。
 また、新エネルギー・省エネルギー分野での技術開発は、日本製品が大きなシェアを占める等、世界をリードする実績を有しているという評価をいただく一方で、地球温暖化対策という観点から、技術開発成果のアジア等への技術移転が一層重要であるということ。また、既にNEDOでも行っておりますが、国別優先度といった俯瞰的な視点が一層重要で、取り組むべきというコメントをいただいております。
 最後、③番目に、申請書作成の改善等々の運用改善は評価できるが、一方で、不正受給等が発生しないよう、モラルハザードの防止にも配慮するべきというコメントがございました。
 (3)以降は経過業務なので、簡単にご説明いたします。
 「出資・貸付経過業務」は、イオン工学センターの清算を決定するとともに、残る2センターについても調整を進めているということ。また、鉱工業承継業務も、2社の株式処分を行っております。
 これらの措置は、いずれも計画よりも前倒しでやるということで、速やかな対応として評価できるというコメントをいただいております。
 「石炭経過」の関係では、貸し付けの回収が適切に実施されているほか、鉱区の管理、復旧工事も適切かつ順調に進んでいるという評価でございます。
 「アルコール」の関係ですが、売り上げについては前年度増を達成しつつ、コスト面では、原料費以外の経費についての削減等々、特殊会社への移行に向けて、適切な対応が進んでいるということ。
 また、18年度からの特殊会社移行に向けて、引き続き取り組みを進めるべきというコメントをいただきました。
 ちょっと長くなりましたが、以上でございます。
○岸部会長  いかがでしょうか。
 「国民に対して提供するサービス」の(1)の「研究開発関連業務」と(2)の「新エネルギー」は、最も重要な位置づけのところかなという気がいたします。
 いかがでしょうか。何なりとご意見をいただければと思います。
○松田委員  私は、総合でBをつけた者の1人なのですが、非常に迷ったところは、AとBをつけて、合計するとBの数の方が多いねということで、最終的にBをつけましたけれども、(3)、(4)、(5)は、国民側からみると、まだこんなものが残っていたのかというのが偽らざる印象だろうと思うのですね。ですから、これは、前倒しで即刻やって、やっとAではないかと私は思いました。
 今回、現場の調査をみさせていただいたのと、NEDOの委託で、それと違った現場の調査を去年、随分みさせていただいたことから考えまして、加速的な研究開発事業の拡充、あるいは縦型の垂直連携の効果が非常によく出ているという印象を私はもっていまして、そういう意味で、研究開発のメインのところの中長期・ハイリスク研究事業や実用化事業の推進事業は非常に高く評価できるのではないかと思っています。
 最終的に1つ疑問があるのは、これはNEDOのことなのかどうなのかちょっとわからないのですが、これは国家政策として補助金を出して、論文等の発表を非常に多くさせる。これは国がお金を出しているので、国の権利として確保しなければいかんというのが一方でありながら、それをそのまま特許化してしまうと読み取られて、(例えば、海外のライバル会社から)ちょっと違うものを出されて、どんどん先へ進まれてしまうということで、今、民間企業が非常に恐れている状況に直面しているような気がいたします。そういう意味で、論文だけ出して特許をとらないのは一番まずいやり方かもわかりません。そのあたりについて、国として、どのような方向で考えられているかというのが若干不明確かなという気がいたしました。
○岸部会長  これについていかがでしょうか。
○豊國課長  最後の点にお答えいたしますと、NEDOの事業と知的財産権の国益をどうするかというのは非常に重要な問題でございます。
 ちょっと整理して申し上げますと、まず第1に、研究開発プロジェクトについては、過去は、委託ですと国のものということだったのですが、アメリカのバイ・ドール法等を踏まえまして、現状では、日本版バイ・ドールということで、基本的に民間に特許の権利を譲っているという仕組みで、民間企業を中心に、対応できるような形にしております。
 他方、事業をやる中で、いろいろな形で知財情報が漏れることに対する要望は非常に強いものがございまして、幾つかの取り組みをしています。プロジェクトごとに、プロジェクトリーダーを中心に、知財管理をしっかりするということ。一方で、成果報告書という形で情報発信をすることが必要なのですが、その際、特に企業の秘密とか、国際競争のところで問題がないかということを十分にチェックした上で、成果についての情報発信をするという形で運用している。場合によって、研究チームの中で共有する情報と、国の事業ということで、責任をもって情報発信する情報について、異なる内容にして、企業秘密が漏れないように一定の配慮を加えるといった運用をしている状況でございます。
○岸部会長  よろしいでしょうか。
 ここのところはBもかなりついているのですが、Bをつけたのは決して悪いことではなくて、よくするためには、かなり厳しいご意見がたくさんあった方がいいのではないかと思います。
 ただ、ちょっと難しいのは、(3)、(4)、(5)の考え方ですね。石炭、アルコールはAとBが拮抗しているところで、これはどう考えるかなのですが、何かご意見がございますでしょうか。これは一緒に並べていいものかどうか。
○後藤委員  ここはどのように考えたらいいかというのはちょっと難しかったのですけれども、今、松田先生がおっしゃったように、まだこんなことをやっているのか、もっと早くできないのかという感想を私ももっていますし、そう思われる方が多いと思うのですが、他方で、NEDOの評価のときに、それをもっと早くやれというのは、NEDOが勝手に決められることなのかどうか。それは政府の方針なり経産省の方針で、NEDOはそれをただ実務的にやっているだけということであれば、まだやっているのかというのをNEDOの評価につけるのはおかしいのではないかとも思うのですね。ですから、そこら辺は私もちょっと悩ましいところなのです。
○岸部会長  そうですね。多分政府の方針だと思う。
○豊國課長  誤解がないように解説いたしますと、10年とか20年とかの長いスパンでみて、まだという印象だと思いますが、独法評価委員会との関係で申し上げますと、15年10月に独法化してから、今までの対応についてどうかという評価だと思っていまして、15年10月のときに、例えば出資貸付業務のうちのイオン工学センター等については、経過期間中に処分しようということを決めたわけでございまして、そういう意味では、きょうは16年度の評価ですけれども、15年度を含めて考えても、1年半の対応は非常に迅速に進んでいるということだと思います。もし、15年10月からもたもたしているというご評価であれば、それはそういうご評価をいただくし、もっと10年前、20年前からやるべきであったというなら、これはご意見はご意見としてということだと思いますけれども、独法の評価としては、むしろ15年10月からもたもたせずにできるという前提で、早くやったかどうかをご議論いただければと考えております。
○岸部会長  よくやっているというのがAですよね。だから、淡々とやっていればBになるので、これはAとB、半分ぐらいというのが妥当なのでしょうかね。
○森尾委員  AとBは、今おっしゃったような感じで私もつけましたが、(1)の「研究開発関連業務」がNEDOの本丸中の本丸だと思うのです。その下の方はどうでもいいとはいいませんで、そこはAとBと半分ずつでもいいのですけれども、上の方は、AとかAAでもいいようなものもあると思いますので、全体を通して「国民に対して提供するサービス」を評価するとすれば、ある種のウエーティングをつけた方がいいのではないかなと。それは、NEDOが使うリソースでやってもいいですし、私みたいに直観的に研究開発の方にウエートを置く。私、個人的にはそう思います。そうしないと、AとBの数だけで、総合でどうするかとなるとちょっと不公平なような気もします。
○渡辺委員  私も、今、森尾さんがおっしゃった考え方で、メインストリームのところをちゃんとやっているかどうかということと、経過措置で、今ごろやっているというのは……。そもそもそれはそうなのですね。ただ、これは過去のことを云々できないので、NEDOとして独法になって独立もするし、きちっと処理もするということの評価にした方がよいと思います。私も、そういう意味ではまあまあやっているので、こっちはAとしました。そういう面では、今後メインになっていくところが評価の軸になるのかなということで、分かれていれば別なのですけれども、この中で総合的にAかBかということになると、メインの方のウエートを高くして議論した方がよかろうと思いますね。
○室伏委員  今までの皆様のご意見にほぼ賛成です。(3)、(4)、(5)は、何か特別に突出して、すばらしい業績を上げるはずのない事業だと思うのですね。ですから、私は、きちんと目標どおり進んでいるということでBをつけたのですけれども、このBは決して悪い評価ではありません。適当な目標をお立てになって、それを達成しているということで、皆様、Bをおつけになっているのではないかと思うのですね。
 先ほどからご意見がありますように、(1)と(2)がNEDOの事業の非常に重要な部分を占めているので、本来、(3)、(4)、(5)は別枠でつくった方がよかったのではないかなという気もいたしますし、まとめて一つのカテゴリーにして、その中を小さく分けるという程度でもいいのではないかという気がいたします。NEDOの事業は、やはり(1)、(2)が十分に達成できているかどうかということで評価されるべきだと思っています。
○黒木委員  基本的に、今までの意見に賛成です。オペレーションをやられているところは、それなりにオペレーションをきちんとできていくというところの評価だと私は思います。
 つけ加えていいますと、上の方の研究開発の中で、コメントの2ページ目の一番下の④に書かれているような、NEDOが主体的に、何に付加価値を出してやっていくかということが今後求められていくと思うのですが、その中では、研究開発のプロジェクトマネジメントが、いろいろな事例の中で、追跡調査を含めて、どのようにできていっているのかというのを提供できることは物すごく大きな意味合いがあると思います。逆に言いますと、そちらの方にシフトといいますか、力を出していただいて、オペレーションの方はそれなりに不可なくやっていただく方が、この先を見たら評価するべきポイントだろうなと思います。
○岸部会長  ありがとうございました。これは、本当は中長期・ハイリスクというところが重要なのですよね。
 ほか、いかがでしょうか。
○谷田部委員  全体的に評価はどうあるべきかということでいくと、これを全部みているとAAかAかBかということで、C、Dは全くないわけですけれども、この評価が出た上で、その評価を外部からまた評価するみたいな形でみると、どういう評価をしているのか、その平均値はどこになるのかちょっとわかりにくいかなというところでいくと、なぜAをつけるか、Bをつけるかと。Bでも、このただし書きからみれば決して悪くはない。CやDがついて初めて問題かなということになるので、全体的にちょっと上げ底ぎみなのかなという印象がどうしてもしてしまうなというところで、BをつけるべきところはきちんとBをつけた方がいいのではないかと思います。
 ただ、現場感覚で考えれば、(3)、(4)、(5)は結構大変な仕事だと思うのですね。(1)や(2)は、やりがいもあるし、注目もされるというところでいくと、そういった評価は逆にある程度厳しくてもよくて、実質上大変なところで、どれだけ血を流すかということも含めて考えれば、こういったところの評価は少し上げてあげてもいいのではないかという気がするのです。
○岸部会長  5、4、3、2、1でいくと、Bは3なのですね。もしかすると、日本中、Aが普通になってしまっているのが今の評価かなという気がいつもしているのです。
 (3)、(4)、(5)に関するご意見も伺いました。
 (1)の中では、「広報・情報発信」、「人材育成」はいま一つというか、普通にやっているから、AとBのあいのこですよというぐらいのところなのですね。これについて、特にご意見はございませんか。
○谷田部委員  どちらかというとBをつけた方なのですけれども、実際に現場をみせていただいたりするとすごくおもしろいのですね。何でもうちょっと広く知ってもらえないのだろうかという感覚がすごく強いのですね。ロボット関係で万博に行ったときにすごく感じたのは、子どもたちが喜ぶのは当たり前だと思うのですけれども、60代、70代の女性の方が非常に楽しそうにロボットに接している。からくり人形をみるような感覚だとは思うのですけれども、そういう先端技術に触れることのおもしろさや喜びみたいなものが一般の方にも非常に強くある。そういった感覚をもっと刺激した方がいいのではないか。NEDOの研究それぞれには、それだけのものがテーマとしてあるのですが、そういったものを専門分野の中だけで評価して、限られた専門分野の中でしか情報が行き来しない。一般的に発信することによって、そのほかの分野の人たちも興味をもって、特に実用化という面でいくと、かなりいろいろなアイデアが出てくる可能性もあるだろう。そうすると、そういったことも含めて、広報活動にはもっと力を入れるべきだし、研究者もどうやってプレゼンテーションするかと。わかり合っている同士でするだけではなくて、その外側にどうやって広げていくかという意識をもっと強くもってもらった方が、成果の普及という面では非常に効果があるのではないか。そういった意味ではまだまだ不足だなという気持ちなのですね。
○岸部会長  ありがとうございました。今のご意見だと、広報といっても、NEDOの宣伝に加えて、科学技術の広い普及にもっと役立つということだと思います。
○松田委員  広報及び広報をちゃんと行う人材が必要だろうと思いますのは、日経新聞などをみていますと、将来の投資家育成ということで、中学生に対して株の取引を1面の記事で取り上げられるのですね。物づくりが一番ベースであって、株は最終工程なのですね。もうかった、もうからないで成果がすぐ出ますから、わかりやすいのですけれども、そうではない一番根っこの部分を子どもたちに本当に理解させて、それは楽しいのだということにならないと、日本は勝ち残っていけないのではないかという気が私はしております。NEDOがその予算を組むのがいいのかどうかはわかりません。ここでも相当努力されていますけれども、それ以上に株の方に人がどんどんシフトしていってしまうと、これはちょっと問題ではないかなという気がもともとしているものですから、そこは力を入れていただきたいと思っております。
○岸部会長  積極的な広報という意味合いでこれをとらえる必要があると思います。
○室伏委員  実は万博の見学をさせていただきまして、いろいろ状況をみてまいりまして、今年度のNEDOの広報は大変よくやられているなと私は思いました。昨年度まで広報不足だと私は申し上げていたのですけれども、万博の会場で子どもたちが「あ、NEDOだ」といって、NEDOのパビリオンに入っていくのですね。「NEDO」という言葉を子どもが知っただけでもすごいことではないかなと思いまして、万博はとてもよい機会だったと思っているのです。NEDOがつくられた子ども向けのパンフレットなどもかなりよくできていましたし、これがこのままここで終わってしまうのではなくて、継続して、子どもたち、あるいは社会の一般の方々に語りかけていくようなことができればすばらしいだろうなと思います。NEDOがそういうことをするのはどうかと思われる向きもあるかもしれないのですが、NEDOが日本の科学技術を引っ張っていく一つの重要な役割を果たしている以上、子どもたち、一般の方々の科学に対する基礎力を上げることもNEDOの重要なお仕事ですし、これからの仕事がますます発展するための基盤にもなると思いますので、ぜひ継続した広報活動をお願いしたいと思います。
○岸部会長  ありがとうございました。
○渡辺委員  評価の面で、いつも広報が話題になるのですけれども、その機関のミッションの範囲内と広報というのは非常に難しい問題で、広く知ってもらえると批判が少なくなるから、その存在感を広く示すのだと。存在感を示すと、その機関はよくなるのかということとまた別問題なのですね。一つのテクニックのプロフェッショナリズムの中で専門家がやれば、存在感は必ずふえるのですね。そのためには、それだけの予算を使わなければいけない。だから、お金を使うことと広報はバランスがとれていないといけないと思うのですね。そういう意味で、どこまでの範囲を広報のミッションとするかということは、目標値では非常に不明確だと思うのですね。コストベネフィットを考えた場合に、それは多々益々弁ずの世界でしかないと思うので、そこのところは、いろいろな意見がある中で、一つの組織に全部を求めてもしようがない話で、むしろJSTの方がもっともっと考えなければいけない。科学教育に関しては、本流として、もっともっと考えなければいけないだろうと思いますね。NEDOの使命としてはどこまでかということがきちっとされていない限り、逆に、余りお金を使うともったいないような気が私はしておりまして、皆さんの意見とちょっと違うのかもしれませんが、それよりも、ちゃんとした仕事の方にちゃんとお金を使ってくれという意味もありますので、一言申し上げておきたいと思います。
○岸部会長  わかりました。
○森尾委員  日本は今、「科学技術創造立国」といっている割には、若い人の理科離れとか製造業離れと今でもいわれているわけですね。この間出た「科学技術白書」でも、韓国や中国は物すごい勢いで科学者、技術者がふえているし、論文もふえているのだけれども、日本は、ふえてはいますが、彼らのペースに比べたら全然遅いという報告がありましたし、今、「第3次科学技術総合計画」が議論されていると思いますけれども、科学技術というと、生活を便利にしてくれるという理解はあっても、自分にとって身近なものだと感じている人は非常に少ないというレポートがありましたね。
 先ほど室伏委員がおっしゃったように、万博などでNEDOがロボットを出すと、子どもは夢をかき立てられるという面があると思うのですね。私が子どものころは夢の超特急がありましたし、高校生ぐらいのときにロシアの人工衛星が飛んで、これからエレクトロニクスが重要だという国民的コンセンサスがあったと思うのですね。今、そういうのがないのに、政府だけが「科学技術創造立国」といっていても、笛吹けど踊らずという状況ではないかと思うのです。
 NEDOが単独でやることももちろん重要ですし、そんなに金をかけずにやる方法もあると思うのですが、NEDOが単独でやるだけではなくて、今いったような観点からいうと、産総研がありますし、政府のほかの役所のあれも含めればいっぱいあるわけですね。文部科学省の関連でもあると思います。政府の科学技術のための予算は相当あるわけですから、1本か2本か、もっとしんの通ったというか、非常にベーシックなコンセプトを国民に打ち出せるような、国民に夢を与えられるとか、子どもたちの夢をかき立てるようなことがあってもいいのではないかなと思います。
 ついでに、人材育成について1つ申し上げたいのは、欧米諸国と比べて日本が見劣りするのは、個々のエンジニアや科学技術者の能力よりも、そういう人たちを束ねていくマネジメントができる技術者というか、技術がわかっている人が少ないということで、そういうところが日本の弱いところだと私は思うのですね。ですから、NEDOでのこういうプロジェクトを通じて、チームを引っ張れるチームリーダーとしての科学者、技術者を育てるという一つの方向を打ち出すのも一案ではないかと思います。
○岸部会長  ありがとうございました。広報、人材育成、産業技術の視点から、日本の科学技術のリテラシー、普及までをどうつなげるかという大きな課題にだんだんなってきたと思います。
 ということなのですが、いかがでしょうか。全体としての総合評価は、Aが9人、Bが2人ということですが、A’ぐらいのAかなという気がいたします。AかBしかないという現実で、Aは底上げではないかということを少し頭に残しつつも、Aかなという気がしますが、いかがでしょうか。これは困るのですね。世の中全体、まあまあというとAがついてしまっていますから、Bをつけると、よほど悪いのかなということになってしまう。これは本当に難しくて、今、そこらじゅうで課題になっていますね。それでいて、よほど自信がないとSはなかなかつけられないのですね。
 それでは、そういうことで、ここは一番メインのところなのですが、「国民に対して提供するサービス」は一応Aということで、今のご意見をつけるということにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、次に移りたいと思います。「財務内容の改善その他」です。事務局より説明をお願いします。よろしくお願いします。
○豊國課長  それでは、コメントの資料ですと6ページをお願いいたします。「財務内容の改善その他」についていただいたコメントをご説明いたします。
 まず第1に、独法会計制度に沿って適正な運用が行われているということでございます。
 今もちょっとご議論がありました研究開発整備事業の株式処分ですが、関係者との調整を精力的に行い、イオン工学センターの清算を決定するとともに、残る2センターについても処分に向けた調整を進めた。また、鉱工業の承継業務については、2社の株式処分を行ったということでございます。
 ちょっと補足いたしますと、15年10月の際に、平成19年度までの経過期間中に処分するということで、独法として定められたわけですが、かなり早目に、速やかに処分したということで、このように書いております。
 ③ですが、不正受給対策については、事業者向けの説明会から、委託・助成制度の改善、NEDOの検査体制の強化、職員研修の充実、処分の罰則強化まで、総合的に対応されているというコメントをいただいております。
 ④番目は、不正対策も含めて、事務の合理化に関する制度面での対応は精力的に進められているけれども、その実効を考えると、運用についても、経理事務、契約事務の合理化、迅速化に向けた一層の努力が求められるというコメントをいただいております。
 最後に、公益法人等に対する委託は、それぞれ適切な審査プロセスを経て採択されているものなので、妥当なものということができる。今後とも、外部専門家による審査の徹底等により採択の透明性を確保するとともに、特定の事業者や公益法人等に委託が集中しないよう、NEDOの研究開発事業への新規参入の促進に努めるべきであるというコメントをいただいております。
○岸部会長  いかがでしょうか。「財務内容の改善」に関して、ご意見がありましたらどうぞ。
 これも、6勝5敗というか、ごく普通によくやったというところだと思います。
○松田委員  私、これは「財務内容の改善」ということで、累損をなくすのが改善なのか、粛々と実行した結果がそうですよというのが改善なのか、いまいちわからないまま、多分粛々とやられたのだからBだろうということで評価させていただいたのですが、資料1―1の4ページの損益計算書の法人全体のところで、臨時損失が出るのは、過去の残債をNEDOで整理しなければいけないということですから、やむを得ないと思うのですが、経常費用と経常収益が一致することが最終着地点なのかどうかですね。私は、累損は残ったまま、損のまま維持すればいいということで、累損をゼロにする必要はないのではないかという気もしているのですが、その辺の内容がいまいちよくわからないといいますか、コンプライアンスのことも含めて、粛々とやられているのは非常によくわかりましたけれども、今のようなことが頭の中に残っております。
○岸部会長  事務局、お願いします。
○豊國課長  NEDOの事業の中で、特に研究開発関係は国の予算でやられている事業でございますので、個別に各委員に伺ったときに申し上げましたように、通常であれば損失が出ない事業でございます。そういう意味で、累損といった問題に関係するのは次の2つございます。
 1つは、経過業務になっているものの中で、具体的にいいますと、イオン工学センター等の関係の事業です。独法になったときに、欠損が出ること自体はやむを得ないという判断をしたものでございまして、だからやめるという判断をしたのですが、なるべく速やかにその対応をして、欠損の額を極力少なくしなさいというのが独法に課せられた指示でございます。そういう意味で、我々事務局がみている感じで申し上げれば、こういうのは、遅くなれば遅くなるほど、普通は欠損がどうしても大きくなりがちでありますので、それを早くやったということ自体、ポジティブな評価ができるのかなと思っております。
 もう一つは、累損の一番の要因であります基盤技術促進事業の制度の仕組みは、研究成果が事業化されて、その収益で回収することになっております。終わったのは幾つかありますけれども、まだ研究をやっているものがほとんどで、事業化はこれからということなので、今後何年かしてから本当に収益が戻るかのどうか、現時点では評価はなかなか難しいところだと思います。
 累損をみるのは2つありますけれども、前者の経過の方は割と早目にやった。もう一つの方はもう少し時間を要するのかなという感じだと思います。
○岸部会長  よろしいでしょうか。
 ほか、いかがでしょうか。
 これは難しいところですね。もともとは、粛々ときちっとやったというのがBなのですけれども、ちょうどAとBの間ぐらいになるというのが今の世の中の常識で、これがちょうどそうなのですね。あえて引っ張り上げるとAだという感じなのです。まさにABそのものなのですが、この採点の仕方について、どなたかご意見がありましたらお願いします。
○森尾委員  私も会社で人事考課をすることがありますが、先ほど部会長がおっしゃったように、一番いいのと一番悪いのはつけにくいのですね。しかし、あえてつけるとすれば、ここはBにして、そのかわり、研究開発のところはAAにして、総合でAということで、あえて差をつけるのも一つの方法だと思います。
○岸部会長  ほか、いかがでしょうか。
○黒木委員  本来やるべきことをきちんとやったものをどう位置づけるかという問題だと思います。ですから、逆にいうと、AかBか、どちらかに帰すにしても、それはどのような観点からこうつけたのだというコメントの方がある意味では重要なのではないかなと思います。私自身は、ここはBをつけましたけれども、その意味合いは、きちんとやられているということは、ここの課題についてはBだという理解をして、自分でそのようにつけた。それがきちんとやられているからAだといえば、それは別にAでも構わない。妙な言い方になって申しわけないのですけれども、そういう理解をいたしました。
○岸部会長  ほか、いかがでしょうか。
 これは難問中の難問に入り込んでしまったところで、本当に難しいのです。これはいつでも難しくなってしまうのですね。研究と違って、本当にきちっと淡々とやったのがBなのかAなのかというところで、ABはないのですよね。
○豊國課長  昨年も同じような議論があって、ここはBということになりました。
○岸部会長  そうなのです。しっかり定義がしてあれば、別にBでも構わないし、Aでも構わないということになってしまいますが、いかがでしょうか。
○渡辺委員  結論を先にいってしまうとあれだと思うのですが、総合評価は、これはAになりそうなのですよね。総合評価はAということの意味合いを考えたときに、世の中一般とすれば、Bが普通で、Aがプラスアルファだということではなくて、Aが普通だと思っているところで、Bを1個入れて、Bは普通ですよというと、Aの方の価値が上がるのですね。そういう意味でいうと、総合的にAとやっていて、Bがまじっていても、それはAの価値が高いからだという理解。
 なぜそんなことをいうかというと、いろいろな独法をかいまみた中でいうと、もともとはどうだったかということもあるのですが、一番自律的によく変わった機関はNEDOではないかとかねがね思っているのです。前の制度そのものは、単なるトンネル会社というイメージが非常に強かったので、余計に、非常によく変わって、よくやっているとみえるせいかもしれませんが、一番よく変わってきているという気がするものですから、そういう面でいうと、今のBの位置づけが普通だということを強調するのであれば、ここがBだと、逆にいうと、本丸の方のAが浮く。つまらないことを申し上げましたけれども、そういうこともあるかなということであります。
○岸部会長  森尾委員と相通ずるところもあるのですね。
 そういうことでしたら、粛々、淡々とやってBということでよろしいでしょうか。
 一番最後に総合評価をやって、Bについて、もう一回検討したいと思いますが、時間もありますので、とりあえず進ませていただきたいと思います。お願いします。
○豊國課長  それでは、最後に、「総合評価」のところでございますが、7ページをお願いいたします。コメントは、既に書かせていただいたものから重要なものを抜き出すという考え方で整理いたしました。
 改めてご説明いたしますと、1番ですが、業務運営面では、独法化に際して導入された評価システムを確実に実施するとともに、新たにパブリックコメント、自主点検等を制度化した。業務全般にわたる評価の徹底が進み、独法制度の趣旨を反映した業務管理が着実に定着している。また、一般管理費について、15年度に続いて精力的に効率化に取り組み、16年度実績で特殊法人時比 8.9%を達成したということでございます。
 第2、ここが一番メインというお話が先ほどからございますが、業務の質の向上に関しては、独法制度のメリットを活用し、研究開発事業の成果を上げるような取り組みが精力的に実施された。
 (1)として、経済産業省、産業技術総合研究所とも連携し、「技術戦略マップ」の策定を行った。18の研究開発分野について、産学官の専門家によるタスクフォースを設置して、詳細なマップ策定を行った。今後の研究開発マネジメントや評価といったNEDOの業務運営の基盤となるべきものであり、その策定は高く評価できる。
 (2)は、研究開発プロジェクトの運営面では、交付金制度を利用した「中止・加速化」の実施が高く評価される。特に「加速化」は研究内容の拡充・迅速化をもたらすのみならず、研究者に対するモチベーションという観点からも、すぐれたマネジメント手法である。
 (3)は、若手研究者向け提案公募事業及び実用化・企業化促進事業については、年間複数回採択の実施、プログラムオフィサーの設置、ピアレビューアーの充実等を通じて、助成制度としての充実を図るのみならず、申請者の便宜を考慮した制度設計で運営されており、評価できる。
 3番は、財務面は、独法会計制度に沿って適正な運用が行われた。また、出資経過業務に係る株式処分について、19年度までという期限よりも前倒しで対応が進んでおり、速やかに株式の処分を行い、回収の最大化を図るという中期計画の趣旨に沿った対応として評価できるということでございます。
○岸部会長  「総合評価」は、全体は3つで、2の最もメインのところは括弧で3つという形になっております。これをみて、A、B、Cをまた考えなければいけないのですが、何かご意見がありましたらどうぞ。
 渡辺委員は、独法になって最もよくなった組織の1つではないかというご意見だったのですが、皆さん、どうお考えでしょうね。独法になってよかったという感じなのか、まあまあなのか、そんなところが総合評価になってくると思うのですけれども、この2年間、評価をやった感じでいかがでしょうか。
○黒木委員  私、この4年間ぐらい、ほかの部署におりましたので、NEDO関係のところの仕事から遠のいていたのですけれども、昔の感じと比べますと相当変わったと実感いたしました。私、大分遠ざかっていたものですから、今回、このコメントを書くに当たりまして、実際にいろいろな研究開発をやっている人たちや周りの会社の人たちの意見を聞いてみましたけれども、前、4年間やっていたところと比べると大分違うなと実感いたします。
○岸部会長  変わらないと進化しないという意味で、変わったというのは、よくなっている方向が出ていると解釈していいのですね。
○黒木委員  もちろんよくなっている方で、結構リーダーシップをもってやられているなという感じはいたしております。
○岸部会長  ほか、いかがでしょうか。これは感覚的な問題になるとは思うのですけれども、やはりそこが一番大事なのかなという気がします。
○森尾委員  私も、いい方向に変わったと思います。
○岸部会長  それが一番大きいところかもしれませんね。
 ほかの先生方、いかがでしょうか。
○室伏委員  ほかの法人をそれほどたくさん知っているわけではないのですけれども、ほかのところの様子を伺いますと、NEDOはとても積極的に自分を変えようとしているなという気はいたします。変えた結果がどうなったかということは、これからいろいろな意味でまた評価する必要があると思うのですけれども、変化することをいとわないということは非常にすばらしいことではないかと思っています。
○岸部会長  ありがとうございました。
 ほかの先生方、いかがでしょうか。この細目、また、評価そのものでも結構ですし、ご意見がありましたら何なりとどうぞ。後藤先生、どうでしょうか。辛口でも結構です。
○後藤委員  高い評価ばかりだったので、岸先生から辛口も言えといわれて、多少言わせていただきますと、NEDOは、そもそも独立行政法人にした方がよかったのかどうかというのは大問題だと思いますけれども、それはこういうレベルの議論ではないと思います。
 独立行政法人として、独立の組織体として、これからどうやって経営していくかということを考えたときに、人材のところで、プログラムオフィサーとか、現場の研究開発マネジメントをやるところでは人が新たに入って、あるいは育成されて、ということだと思うのですけれども、企業でいえば、企画部門の人材の充実とか、独立した組織体として、これからどのように企画運営して進んでいくのか、自分の組織のドメインをどのように定義していくのかといったことについて、もう少し努力の余地があるのかなと思います。それは、経済産業省とNEDOの関係をどうしていくのかということにかなりかかわっている問題だと思うのです。国立大学も大学法人になったわけで、大学も、経営といわれるとびっくりするような人ばかりだったのですが、民間企業、銀行、旧国鉄といったところから本部のコアのところに人を入れて、一生懸命やっているわけです。そういう面に対応するようなことがNEDOでも行われているのかなというところはちょっと疑問に思いました。
○岸部会長  基本として、本省が企画して、実行部隊が独立行政法人だという考え方はありますけれども、実行の中の企画ということですね。ドゥの中のプランということで、NEDOは本当に十分なのかどうかということだと思います。
 ほか、いかがでしょうか。
 もしそういうことでしたら、これは全体としてAということで、今お褒めの言葉がいろいろありましたが、進化するために変わっている部分は評価できるということになると思います。そういうことでまとめさせていただいてよろしいでしょうか。
 どうもありがとうございました。
○豊國課長  NEDOの人がこれから入場いたしますので、その後に部会長から、審議経過、評価結果をお伝えいただくことになります。済みませんが、お待ちいただければと思います。
○岸部会長  局長、一言いかがですか。
○齋藤局長  先ほどのNEDOの広報の話で、私も博覧会を見にいったのですが、そのときにも感じたし、「技術戦略マップ」をつくったときにも感じたのですが、我々は、企業化して、製品として、国内だけではなく、世界に売るということまで考えて、NEDOに研究開発をやっていただいているわけです。今まで日本は、新しい技術が割と確立して、ルールもつくられたものをつくり出すということで後発だったわけですけれども、例えばロボットは日本が先発部隊なので、どういうルールで、どういうものを国民に受け入れてもらうかというフロンティアを日本がつくらなければいけないという意味で、NEDOがプロトタイプをたくさん出したのは大変意義があったのではないかと私は思っていまして、今後、製品にして国民に受け入れられるところまでいこうと思うと、技術の開発をやっている段階で、国民の方にどう受け取られるかというのは大変重要ではないかと思っています。
 今、日本が一番強いのは自動車ですけれども、自動車のルールは、ほとんどアメリカでつくられたものを日本がやったわけです。ロボットの場合、このままほうっておくと、下手すると、先に軍事用につくられてしまって、そのルールが日本に入ってくるというのは余りぞっとしないものですから、そういう意味で、子どもがどう受け取るかとか、お年寄りの方がどのように受け取るかというのは重要だと思います。今後の重要分野として、介護用や育児用など、いろいろな用途をやっていますけれども、そういうものにさわってもらって、いろいろな形のものをみて、皆さんがどう受け取られるかというのは、産業技術の最先端のところをやっていくときには大変重要な要素かなと思ってみておりました。NEDOが特に追っている産業に結びつける研究開発のときには、そういう分野は、科学技術そのものの国民の受け入れという点を考える必要があります。NEDO自身、あるいは経済産業省がやっている研究開発の部分に照らし合わせても、大変重要な点ではないかと思っていますので、「技術戦略マップ」の中にもそういう考え方を取り入れて、使い方のルールとか、国民にどう受け入れるかというところまで含めて、NEDOの広報、あるいは情報提供は考えていってもらいたいなと思って、行政の立場としては進めております。
○岸部会長  ありがとうございました。

     (NEDO入室)

審議経過・評価結果の発表

○岸部会長  それでは、NEDOの方々にお入りいただいたので、評価結果(評点)、本日の審議内容、今後の要望等を含めてまとめさせていただきたいと思います。
 1つ、去年と同じところに陥っております。Aとは何か、Bとは何かというところですが、Bは、ごく標準的に、まずまず実行したということで、通信簿でいうと3に相当するところだということで、Aは、努力の成果が十分みえるという形でとりまとめております。
 最初の「業務運営の効率化」というところは、資料はもうお渡りになっていると思うのですが、評価としては、最終的にAということになっております。
 幾つかの意見がございましたので、お伝えしたいと思います。
 1つは、組織・人事等への取り組みは、かなり充実しているというか、よくやっていただいているという感じです。
 それに関して、人材育成や登用というところについて、また、機動性、研修など人間が絡むところはいま一つではないかというご指摘がありました。
 一般管理費の削減に関しては、15%が甘かったのかなというご意見と、いやいや、これはかなり高い数値ですよというご意見、両方ございました。
 この辺をつけ加えさせていただいて、全体の取り組みを考えていただきたい。
 しかし、現状での16年度の実績ということでは、業務運営の効率化は十分行われたという意味で、Aという評点になっております。
 2番目の「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上」に関する事柄も、評点としてはAです。
 これは幾つかの難しい点がございまして、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)とあるのですが、(1)と(2)がNEDOの本丸であろう。研究開発関連業務と新エネ・省エネの導入ですね。そういう意味で、ここは非常に高い評価をいただいております。
 一方、出資、石炭、アルコール関連はいま一つの評価なのですけれども、これに関しては、粛々と政府の方針どおりに行ったのだから、これはもともとBだ、ごく普通にやればBだということで、AとBの間ぐらいという形になっております。
 ただ、石炭、アルコールなどの処理は非常に大変な仕事なのだというご意見もありましたが、ある種の本丸である研究開発及び新エネは、ハイリスクを含めて十分に対応ができているという評価です。
 次に、研究の評価を考えるところはまだ非常に大きな課題があって、今後、アウトカムをどういう形で考えていくのか、ぜひNEDOとしてもお考えいただきたい。その中には、知財の管理という機密性を含んだ大きな課題があるということでした。
 3つ目の指摘は、人材育成にも関係するのですが、広報についてです。大筋の意見としては、広報をもっともっとしっかりやってほしい。もっともっと派手にやってほしいという感じもあるのかもしれません。これは、NEDOの成果を知らせると同時に、日本の国民、一般社会に、科学技術、特に産業技術を理解してもらうことまでを含めて、広い視野での広報が必要だというご指摘が多々ございました。
 一方で、教育を扱う機関ではないので、技術に特化した形の広報ということで考えなければいけないところもあるというご指摘もありました。
 しかしながら、広報のための人材育成、研究開発関連業務の人材育成という点は、もう一段ご努力いただきたいというのが一つの結論だったと思います。
 4番目としては、石炭とアルコールは粛々とやっていただいているということでした。
 ここは、全体の中で最も重要な項目になるかもしれませんが、Aの評点ということになっております。
 3番目ですが、「財務内容の改善その他」ということです。これはAとB、全く拮抗しているのですが、粛々と行った、ごく普通にきちっとやったということで、最終的な評点はBでいいのであろうというご意見でした。これは非常に微妙なAとBの難しさであって、ここをAにしてしまうと、ほかのAの価値が下がるということまでを含めて、ごく問題なく行われたものはBだということで、「財務内容の改善」はBということになっております。これが難しいのは、政府なり経産省が決めるという部分があるので、実行を行うところは実行機関でしっかりやったというところでは、なかなかAにいかない項目かもしれないという感じの議論がありました。
 この3つを受けまして、最終の「総合評価」なのですが、Aということになっております。
 これは、各先生方から、NEDOが独法になって、どんな印象があるかということをいただきました。評価が非常に高かったのは、NEDOは間違いなく変わったのではないかということです。それが1つです。リーダーシップが非常にみえてきているというのがもう一つのご意見です。積極的になってきたというのがもう一つのご意見です。また、変化を恐れないでやる組織になった気がするということで、かなり高い評価をいただいております。
 余り高い評価だけでは問題なので、あえて辛口のご意見をいただきました。プラン・ドゥー・シーのドゥを行うNEDOではあるのですが、どう実行するかを企画するような企画部門がよくみえない、またはよく動いていないのではないか。NEDOの中で、どう実行するための企画が行われるか、そこが少し気になるというので、今後、お考えいただきたいというのが総合評価Aの中の一つのご意見でした。
 そういうことで、非常に簡単ではありましたが、3つの項目の評価、最後の「総合評価」をまとめさせていただきました。
 これに関して、NEDO側から何かご意見、問題点、課題等ございましたらお聞かせいただいて、それによって、我々も十分に検討させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○牧野理事長  牧野でございます。ただいまご評価をいただきまして、また、それに伴ういろいろなご意見がありまして、これにつきましては、私ども、十分に踏まえて、今後の運営に当たっていきたいと思います。
 最後に部会長から、各委員の方々の印象をまとめていただきましたが、NEDOが変わったということ、また、変化を恐れず、物事に積極的に取り組んでいるというご評価をいただきました。これは、私どもにとって大変エンカレッジングされるといいますか、うれしいことでございます。
 かつての機関のあり方について、どうのこうのというつもりはありませんが、技術開発という時代の先端的な潮流にマッチして動かなければならない技術開発の機関が、必ずしもそれにマッチしていなかったという印象を私どもは非常に強くもっております。私もそうですが、役職員のかなりの部分を特殊法人からそのまま引き継いで独法に至ったわけでございまして、とにかく変わらなければいけない、積極的にやらなければいけないということを心がけてまいりました。そのやり方がうまくいっているかどうかは別といたしまして、それについて、しかるべくご評価をいただいて、私ども、非常にエンカレッジングされます。
 問題は、これを現実の対応にどう生かしていくかということでございまして、今、それぞれの項目についてコメントがございましたが、業務の運営効率化、エネルギー部門を含む研究開発部門について、それなりのご評価をいただいたことにつきましては、本丸の仕事でございますので、私ども、非常に激励されるところでございます。
 ご承知のように、アルコールは来年の4月から完全に民営化することが決まっておりますし、石炭鉱害も19年度からなくなるということでございます。出資等につきましては、過去、ほかの機関がやっていた業務も含めての回収業務等でございますから、いずれにいたしましても、これから私ども、技術開発とエネルギーに注力していくわけでございますが、それのやり方につきまして、それなりのご評価をいただいたことは、私どもとしては非常にうれしく思うところでございます。
 きょうのお話で、これからもう少し詰める必要があると思うのは、部会長が3番目にいわれました研究の評価についてでございまして、特許権は、バイ・ドール法で私どもは一切所持しておりません。これは各開発者のものでございますが、研究開発、特にナショプロにかかわる研究開発の知財といいましてもノウハウ等の問題については、相当厳重な秘密管理をしなければいけないと思っております。これについて、私ども、相当厳しく始めておりますが、この点について、多少甘いということであるならば、私ども、相当反省しなければいけませんし、ほかの評価の方法その他につきまして問題があるということでありますれば、別途、担当者を差し向けまして、ご教授を得たいと思っております。
 研究開発を実行する場合の企画ということでございますが、今の部会長のお話に加え、別途、担当理事を差し向けますので、いろいろご教授を得たいと思っています。
 いずれにいたしましても、私ども、問題があるところは直ちに直していきたいと思っておりますので、ひとつ今後ともご教授をお願いいたしたいと思います。
 やや弁解じみて恐縮ですが、広報は、独法になりまして強化しております。先ほどございましたうちの人材の育成との絡みですが、率直にいいまして、今のNEDOではもう手いっぱいと。これは人件費の削減その他の問題もありますし、本丸の研究開発に最重要の人材を投入しないといけないということもありまして、広報は、万博でNEDO館を設けるとか、NEDO館においての展示に、全国の小学生を選択して来てもらうとかいろいろなことを一生懸命やっておりますけれども、極めてマンパワーがない。外に依頼して人を採ってくるといったことも考えるのですが、研究開発の方でも人材がいないところへもってきて、それだけの余力があるのかどうか。運営費といいますか、一般の業務費の削減もこれから相当厳しくやっていかなければいけないところで、限られた人間の中でどのようにマネージするかにつきましては、ご意見を踏まえて、一生懸命やっていきたいと思いますが、そういう苦衷があること、そういう事情をやや弁明的に申し上げております。
 これとの絡みで、人材の育成というのは、NEDO内の人材の育成だろうと思いますが、だとすれば、これもまた非常に難しい問題があります。ご承知のように、今NEDOは、3分の1ぐらいがプロパー、3分の1弱が行政機関、役所、研究所、3分の1が民間ということでございますが、役所、あるいは民間から来る方々は、研修、人材育成も何もなくて、優秀な人に来てもらえばいいので、優秀でなければすぐ帰していますが、プロパーはとりかえるわけにはなかなかいかなくて、これこそ人材育成が必要なのです。ご承知のとおり、数十年の歴史をNEDOがもっているわけではなくて、いろいろな政府の団体、事業団や特殊法人の入れ物として発展といいますか、それがベースになっておるわけでありますから、必ずしも技術開発に適したプロパーばかりがいるわけではない。一生懸命研修をやっておりますけれども、これも限界があります。これは弁解なのですが、そういうことがございます。
 各項目について、部会長からいろいろ評価をいただきまして、財務について、AかBかというご議論がなされたということでございますが、私は、当然のことだろうと。BかCかと思ったのですが、そうでもなかったということで、それなりに結構なのですけれども、財務につきましては、特殊法人から独法になりまして、今まであまりなかった交付金をどううまく活用していくかといった問題について、若干不慣れな点もございました。そういった点で、この点につきましては、特に一段と心を引き締めて、適正な運用を図っていきたいと思います。
 いずれにしましても、NEDOについて、日ごろからいろいろご意見を賜りまして、大変感謝しておりますが、願わくは、これからもぜひ辛口の方のご意見を賜りたいと思います。
 本日は、大変ありがとうございました。
○岸部会長  どうもありがとうございました。今、最後に理事長からお話があったのですが、私があえて辛口のお話を要求したということもご理解いただきたいと思います。細部については、ぜひまたお話をする機会があればと考えている次第です。
 それでは、最後になりましたが、「その他」としまして、事務局からお願いしたいと思います。
○豊國課長  それでは、本日の評価結果の手続について、簡単にご説明させていただきたいと思います。
 ご了解いただきました評価結果につきましては、様式等整えまして、部会長、事務局と相談いたしまして、経済産業省独立行政法人評価委員会に文書の形で報告させていただきます。その上で公表という運びになります。
 本日の議事要旨でございますが、部会長にご一任いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 議事録については、案を事務局でとりまとめまして、各委員に送付して、ご確認いただいて公開するという手続になりますので、よろしくお願いいたします。
 最後に、本日、やや大部の資料を配付いたしておりますが、後日お届けいたしますので、封筒にお名前を書いていただきまして、そのまま置いていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○岸部会長  それでは、本日の部会はこれで閉会にさせていただきます。お忙しいところ、どうもありがとうございました。

閉会
                                         
            ――了――
 

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最終更新日:2005.10.14
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